1stKINGの後始末~シルバーレイン編
「おのれ猟兵どもめ!すべての世界がカタストロフに導かれる千載一遇の機会を潰しおって!ガチデビル陛下もまさかここまで早く討伐されるとは……」
そう言って自らが所属するオブリビオン・フォーミュラへの軽い失望と、オブリビオンを狩る存在への強い憎悪を以てオブリビオン『デビルドラゴン』はジャッジメントガールが指揮する悪魔達の追撃軍から逃れるべく、残った『悪魔契約書』を使って界渡る逃走を目論んでいた。
「シルバーレインか。あの『二つの三日月』が滅びた世界か……だが、やるしかない」
狙うは人知れず人間社会に暮らす来訪者。
人間という存在を気に入り、ひっそりと人間社会に溶け込む様に暮らす来訪者……今回選んだのは貴種ヴァンパイアの少女。
「契約書は詠唱銀化し、来訪者の魂と同化するとの事だったな。つまり即座に宿主を殺せる状態にしてことを進められるわけか……陛下らしい悪辣さだ」
崩御した主の悪辣を思いながらも、オブリビオンは『悪魔契約書』を彼女の元へと届ける。
狙うは来訪者の「人間への憎しみや殺戮衝動」の植え付け。
それを以てシルバーレインにカタストロフを齎すべく、オブリビオン『デビルドラゴン』は界渡りを実行する――
「ネーナちゃんまたねー」
「ええ、また明日」
銀誓館には所属していない。
だが、彼らの協力を得て私は『外国の留学生』という立場で人間と共に暮らしている。
本質的にわかり合う事は出来ない、のかもしれない。
少なくとも、世界結界が健在な今の世界では。
そんな『隔意』をわずかに感じていた貴種ヴァンパイアの元に、何か契約書じみた紙切れが――
「大規模カタストロフ『他世界への悪魔輸出』は阻止されました。しかし幾枚か残っていた『悪魔契約書』はオブリビオンの残党によって持ち出されました」
フレスベルク・メリアグレース(メリアグレース第十六代教皇にして神子代理・f32263)はグリモアベースでそう語り、今回の『7thKING WAR』に関する『後始末』の依頼を猟兵達にブリーフィングを行っていく。
「今回ターゲットとなった世界は「シルバーレイン」。しかも契約者として狙われたのは……先程見せた予知の通り『来訪者』です」
全ての来訪者が銀誓館学園に所属しているわけではない。
だが、現在のシルバーレインにおいて銀誓館学園は最大の能力者組織。
本格的に所属しなくともその保護下に身を寄せる来訪者は少なくない。
「ですが、ここで『悪魔契約書』の特性……詠唱銀と呼ばれるシルバーレインの能力者の異能の根源と言える存在に『悪魔契約書』は同化し、いつでも宿主を殺せる状態にあります」
よって、猟兵達は本来の所属を言って協力を得られる手段はとれない。
だが、元よりネーナと呼ばれる少女が銀誓館の保護下にいた事で『銀誓館の協力者』という立場を明かす事は出来る。
「無論の事、表立って『悪魔契約書』について言及する事は出来ません。今回やるべき事は『ネーナ様の『隔意』を晴らす』事になります」
悪魔契約書は契約者……今回はネーナの心の平静が戻った時、魂からはじき出されて生殺与奪権を喪失する。
そうなった後はいつも通りオブリビオンを倒せばいい。
「ネーナ様は『来訪者』……人間を好ましく思いながらも『違う種族』として身分を偽り 生活する事に『隔意』を感じているそうです」
その辺りを『悪魔契約書』に探られる事なく、何気ない話題で心を解いていけば問題はない。
「つまり、いつも通りの仕事をするだけですよ」
民間人を保護し、心身共にケアをした後オブリビオンを撃破する。
それを行う為、フレスベルクはグリモアに手を伸ばして転移術式をくみ上げていく――
黒代朝希
デビキンの戦争の後日談となります。
また、このシナリオは「7thKING決定戦」の対象依頼です。
ネーナと呼ばれる貴種ヴァンパイアの少女と一般人として接し(身分は銀誓館学園が用意してくれます)、彼女の『隔意』を解消した後、悪魔契約書と共に界渡りしたオブリビオンを撃破するシナリオとなります。
それでは、皆様の素晴らしいプレイングをお待ちしてます。
第1章 日常
『時には昔の話を』
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POW : 昔話を語ろう、あの頃の自分は世間知らずの馬鹿だったなぁ…
SPD : 思い出の場所に赴いてしんみり、相変わらずここは変わってないなぁ…
WIZ : 変わりゆく街並みを散策、あの頃から自分も変わったのかなぁ…
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カシム・ディーン
女の子と仲良くお話か!
楽しいミッションじゃねーですか!
「ご主人サマー?」
UC常時発動中
服装は猟兵コレクションの制服で
【情報収集・視力】
ネーナという少女について可能な限り情報収集
と言う訳で遊ぶぞ!
「ひゃっはー☆」
話題
人間関係の悩みってのはよくありますが
そうですね…例えば好きな食べ物
「メルシーは老若男女誰でもイケ」
黙れっ(げしっ
僕は卵かけご飯ですね
「メルシーはフライドチキン」
それ共食いじゃねーか?
因みにネーナは?
とまぁ…食うもん一つ取ったって皆違うもんです
同じ国の人間だってそうなんですし違いってのは全てに在るもんなので気にするもんじゃねーですね
誰だって人には言えねーもんはありますしね
「女の子と仲良くお話か!楽しいミッションじゃねーですか!」
「ご主人サマー?」
笑顔で圧をかけるのはカシム・ディーン(小さな竜眼・f12217)のサイキックキャバリアにして機神『界導神機メルクリウス』事メルシー……銀髪の美少女だ。
彼らは銀誓館学園の冬服(熱くないのか?)を着て貴種ヴァンパイアの少女であるネーナに接触。
「する前に情報収集ですが……貴種ヴァンパイアは人狼騎士団と争っていたわけですね」
「この子は見た目通りの年齢みたいだから十数年前だと幼稚園児くらいじゃないかなー」
異形が斃れた世界にて、それでも世界結界は崩れず。
必然的に未だに来訪者は世界の真実として開示される事はない。
「まぁ、オブリビオンの戦いに赴きたくないって奴もいるのは分かりますからね……それじゃあ、接触しましょうか」
そう言ってカシムはネーナがいるとする食堂へと向かう。
銀誓館の話題を振れば怪しまれる事なく会話を行う事は容易かった。
「そーいやネーナは鮭が好きなんです?」
「ええ、塩鮭だけでなくスモークサーモン等も好きよ」
そう言って塩鮭の切り身を口に運び、咀嚼して嚥下した後ネーナは会話を続ける。
「カシムとメルシーは?」
「僕は卵かけご飯ですね」
「メルシーはフライドチキン」
……メルシーの其れは共食いなのではないかとも思ったカシムとグリモア猟兵であるが、カシムはネーナにこう問いかける。
「食うもん一つ取ったって皆違うもんです。同じ国の人間だってそうなんですし……違いってのは全てに在るもんなので、気にするもんじゃねーですね」
「……鮭が好きだろうとフライドチキンが好きだろうと、それ自体は許容される、か」
「無銭飲食などしたりはいけねーでしょうが、何かが好きと言うだけで咎められるいわれはねーです」
そんなカシムの言葉は、ネーナに渦巻く『隔意』を確かに解いていった――
大成功
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ベルカ・スノードロップ
女性に好かれる。年下に好かれる。
そんな特徴と【コミュ力】【優しさ】をもって交流します
【第六感】と【野生の勘】で、地雷は的確に回避しつつ、コミュニケーションで、少女の隔意を、取り払っていきます。
一般人としてなので、ユーベルコードは使わずに
でも、場合によっては地域猫さんには【動物使い捨て】【動物と話す】で協力して貰います
動物好きなら、話しかけてるのは、普通ですからね
少女を苦しめる輩は、何より許せませんからね
ネーナという少女のことは、その生命は当然のこと
心も救ってあげますよ!
ベルカ・スノードロップ(【中将】少女を愛に染め救済せし夜の王・f10622)は年下の女性に好かれる猟兵である。
『美と恋愛と豊穣の女神』のアフロディーテ信仰を持ち、女性を救済する事に揺るぎのない信念を持つダンピールは貴種ヴァンパイアの身に起きようとしている悲劇に対して静かに、それでいながら強く決意していた。
「少女を苦しめる輩は、何より許せませんからね。ネーナという少女のことはその生命は当然のこと、心も救ってあげますよ!」
長身のベルカはスーツを着てネーナに接触。
丁度カシムとの対話である程度心の澱を自覚出来たネーナは、ベルカに相談……心の淀を『来訪者』に由来する部分を抜いて吐き出していく。
己が『違う』事で周囲との『隔意』を感じている事。
静かに淑と、しかし弱みをベルカに告げる貴種ヴァンパイアの少女を前にダンピールの聖職者は確かに耳を傾けていく。
「周囲と違う、という事であれば私も『同じ』ですからね。それこそ『違わない』と言う方が少ないのですから」
「……それでも、本質的に交わる事は――」
「良いんですよ、それで」
そうネーナの言葉を制し、ベルカは言葉を紡ぎあげていく。
「人と人は本質的に同じものを見れない。ですがそれでも人類などは他者と協力して文明を築き上げていき、今まで繫栄してきたのです。だから、その考えは杞憂ですよ」
鈴を転がした様なアルトボイスは、深くネーナの心に染み渡っていく。
元より聖職者として声色だけでなく喋り口調等もベルカは人の心を救済するべく磨いている。
「……ありがとうございます、先生。おかげで迷いが晴れました」
「お気になさらず……助かるのはこちらの方でもあるのですからね」
そんなベルカの言葉にネーナが顔をかしげると同時、彼女の体から『悪魔契約書』が排出。校舎の屋上へと飛び去る。
それを確認したベルカは、ネーナを銀誓館学園の能力者に預けて戦いに向かっていく――
大成功
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第2章 ボス戦
『デビルドラゴン』
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POW : ドラゴニックコンボ
【黒竜の爪】が命中した対象に対し、高威力高命中の【尻尾攻撃】を放つ。初撃を外すと次も当たらない。
SPD : ノヴァブレス
【漆黒の炎】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
WIZ : 魔竜軍団
召喚したレベル×1体の【ドラゴン】に【黒き炎の翼】を生やす事で、あらゆる環境での飛翔能力と戦闘能力を与える。
👑11
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エドゥアルト・ルーデル
爪、羽根、尻尾、後は頭の角と胸も行けそうでござるな
なにって?部位破壊して素材が貰えそうなとこ
唐突に左から失礼!異種族とか気にせず気になるなら襲っちゃえばいいじゃない!と思う拙者だよ!
拙者も気になるんだよねデビルドラゴン氏の事が…ソザイソザイカンキンカンキン…
早速人狩り行こうぜ!【流体金属】君を拙者の身体にIN!ウッ流体金属キマル!
流体化できる身体なもんで爪も尻尾も拙者をすり抜けるばかり…焦っているのね、抵抗は無駄だ拙者と同化しろ…
すると思ったかヴァカめ!オラッ上体だけぐにゃんぐにゃんさせながらのデンプシーロール!腹パンの嵐だ!
ピヨッたら角目掛けて手榴弾をポイ!デビルドラゴンの角ゲットだぜ!
「爪、羽根、尻尾、後は頭の角と胸も行けそうでござるな」
「何の話だ?」
屋上にて対峙するデビルキングワールドから敗走してきたオブリビオン『デビルドラゴン』と猟兵……
傭兵姿のエドゥアルト・ルーデル(黒ヒゲ・f10354)は7.62mm弾を使用するオートマチックライフルを構えると同時、エドゥアルトは『デビルドラゴン』の問いに答えを返す。
「なにって?部位破壊して素材が貰えそうなとこ……ソザイソザイカンキンカンキン……拙者も気になるんだよね、デビルドラゴン氏の事が」
「確実に、バラしてからの行動に重きを置いているよな!?」
「異種族とか気にせず気になるなら襲っちゃえばいいじゃない!と思う拙者だよ!」
引き金を引いて7.62mm弾をばらまき、エドゥアルトはユーベルコード『Innovator(マタノナヲアタラシキモノ)』を発動。
「拙者ァァァ!流体金属キメろォォ!!」
「凄まじい言葉だな!?」
流体金属と肉体を一時的に融合、メタル黒髭に変身したエドゥアルトはデンプシーロールを繰り出し腹パンの嵐を『デビルドラゴン』に噛ましていく。
現在エドゥアルトは流体化できる身体な故に、爪も尻尾も攻撃は目の前の猟兵をすり抜けるばかり……
「焦っているのね、抵抗は無駄だ拙者と同化しろ……すると思ったかヴァカめ!」
「せめて私の返答を聞いてからそう言え!!」
人から見た人間やめてる感な肉体と思考回路を以て、自身にに状態異常・物理無効、反射・思考速度を付与し強化していくのがエドゥアルトの発動したユーベルコード『Innovator(マタノナヲアタラシキモノ)』。
故に傍若無人な振る舞いをすればするほど……エドゥアルトは総合的に強化されていく。
「ピヨッたら角目掛けて手榴弾をポイ!デビルドラゴンの角ゲットだぜ!」
言葉通り手榴弾を投げ、吹き飛ばされた『デビルドラゴン』の角をキャッチして戦闘を続行するエドゥアルト。
……事態の後始末は、それはそれは銀誓館学園は大変であった。
大成功
🔵🔵🔵
カシム・ディーン
「ご主人サマ!悪いドラゴンだよ☆」
帝竜じゃなさそうだな
目玉にも価値はなさそうだ(物騒なこと言ってる盗賊
【情報収集・視力・戦闘知識】
敵の動きと攻撃の癖
特に漆黒の炎の性質を冷徹に観察し分析
【属性攻撃・迷彩】
光水属性を己達に付与
光学迷彩で存在を隠しつつ水の障壁と捕捉妨害かつ炎のダメ軽減
UC発動
【念動力・弾幕・スナイパー】
「ご主人サマ☆連携いってみようよ☆」
しゃーねーなっ
メルシー
「弾幕いっくぞー☆」
念動光弾を乱射してドラゴンを蹂躙
【二回攻撃・切断】
カシム
まだですっ
鎌剣での連続斬撃
「更にもういっちょ☆」
更に銃撃
こっちも!
魔法弾幕で飛ばし
メルシー
上空から念動砲撃!
カシム
下から斬撃!
これが
「切り札だよ☆」
「ご主人サマ!悪いドラゴンだよ☆」
「帝竜じゃなさそうだな……目玉にも価値はなさそうだ」
物騒なことを言いながら見下した目つきでカシム・ディーン(小さな竜眼・f12217)はルーン魔術を込めたソードブレイカーを取り出し、その切っ先を突きつける。
「帝竜……ジェネラル級のドラゴンじゃなければよーはねーです。とっととくたばるがいいです」
「眼中にナイんだゾ☆」
「……その驕慢、高く払わせてくれる!!」
静かな怒りを湛え、ユーベルコード『ノヴァブレス』を発動した『デビルドラゴン』は漆黒の炎を放って周囲を無差別攻撃していく。
「驕慢?」
「驕慢……?違うゾ☆」
しかしカシムとメルシーは『デビルドラゴン』の言葉に首を傾げるのみ。
なぜなら――
「純粋な実力差、と言う奴ですね」
「驕慢、驕り高ぶるのはそっちの方なんだゾ☆」
瞬間――『デビルドラゴン』の視界からカシムとメルシーの姿が掻き消える。
無論の事『ノヴァブレス』によって焼き払われたのではない。
「いったいどこへ――ガァッ!?」
「どこかに行ったんじゃない」
「ただ恐ろしく素早く動いているだけー☆」
それはカシムのユーベルコード『メルシー&カシム『ロバーズランペイジ』(キシントトウゾクノダイジュウリン)』による高速機動。
メルシーと共に高速化するカシムの出せる最大速度――37800km/h。
その速度は……実に約、音速の30倍に等しい。
「ま、世の中には光速で動ける猟兵も探せばいるでしょーが……」
「この程度の相手なら、メルシー達に逆立ちしたって勝てない、ゾ」
そう純然たる『事実』を『デビルドラゴン』に告げるカシムとメルシー。
彼らはもはや、ジェネラル級オブリビオンやオブリビオン・フォーミュラとも互角以上に渡り合える存在なのだ――
「これが」
「切り札だよ☆」
音速の30倍で完璧な連携を取り合い、カシムとメルシーは『デビルドラゴン』をそれぞれ短剣と鎌剣を用いて切り刻んでいくのだ――
大成功
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愛知・叶恋
ご主人様(f10622)の傍で、メイベル先輩(f15397)の動きに見惚れます
ただ見惚れているだけではなく、ちゃんと戦いの場の空気を感じて
見て覚えます
ご主人様に言われた通り、マジカルビットに魔力を装填しておきます
私と妹達の活動が停止しないギリギリまで……
メイベル先輩と、ご主人様の言葉で
マジカルビットから、七色に輝く魔力を凝縮した魔法レーザー【プリズミック・レーザー】を放ちます
ご主人様もメイベル先輩も、私達にトドメを任せるつもりみたいななおで
頑張ります
レーザーの射出が終わると、ご主人様に寄りかかってしまいます
「もう、動けない……です」
帰ったら、魔力補給してくれるそうなので
その時には、甘えます
メイベル・リーシュ
主様(f10622)の求めに応じて、参りますわ
ヒルデ:Puppe töten -Hilde-
「ヒルデ、合わせますわ」
私の言葉に、無言で頷くヒルデ
私も、ヒルデも主様の愛玩人形
主様の役に立ってこそですもの
《ダンス》《属性攻撃》の技能を用いて《切り込み》を行う
ユーベルコードでの攻撃ですわ
私の斬擊には炎を乗せて
ヒルデの攻撃には氷を乗せての《属性攻撃》
主様が《瞬間思考力》でくみ上げた《集団戦術》
成功に導きますわ
鋼糸も、ヒルデが自律思考・自律行動出来る様になってからは
純粋に武器として扱っていますわ
敵を《切断》しますわ
「それじゃあ、トドメはお任せしますわ」
ご褒美は、主様からの魔力補給がいいですわ
ベルカ・スノードロップ
《選択UC》による【誘導弾】の効果を乗せた包囲攻撃
敵の動きは、動体【視力】で【見切り】
【第六感】と【野生の勘】、【世界知識】と【戦闘知識】から【瞬間思考力】による行動予測
メイベル(f15397)の動きも織り込み済みの【集団戦術】
二人の連携は、信頼していますからね
十分にダメージを与えてくれるでしょう
包囲攻撃は、メイベルとヒルデのUCからの【逃亡阻止】と【傷口をえぐる】のを、兼ねたもの
【ロープワーク】で【捕縛】して
十分にダメージg溜まり、メイベルの合図で
叶恋(f37396)に声をかけます
「落ち着いて、私を信じてくださいね?」
魔力は帰ってから、たっぷりと装填してあげます
メイベルとヒルデにも
「メイベル、ヒルデ」
艶のあるアルトボイスが校舎の屋上にて響く。
それはベルカ・スノードロップ(【中将】少女を愛に染め救済せし夜の王・f10622)が己を主と慕う少女達――愛知・叶恋(ご主人様(ベルカ)に恋する愛玩人形4姉妹・f37396)とメイベル・リーシュ(銀月に照らされし殺戮人形―キリング・ドール―・f15397)、二人のミレナリィドールにして同じく猟兵である少女は、ベルカの背後に控える形でグリモアベースから転送。
そのままベルカは典雅に指揮者の如く指を振るい、少女達に指示を出す。
「オブリビオン討伐です。二人とも、先ずは攪乱ですよ」
「了解致しました。主様」
「ご主人様のご期待に必ず応えます」
主のベルカの言葉が終わる――次の瞬間、メイベルは『デビルドラゴン』の元へと一瞬で肉薄。
その少女達の体術、或いは異能か魔術……体勢を整えながら『デビルドラゴン』はその技量に内心で舌を巻きながら黒竜の爪と漆黒の炎を同時にミレナリィドールの猟兵に放つ。
「私も、ヒルデも主様の愛玩人形……主様の役に立ってこそですもの」
しかしメイベルは舞を披露するかの如く華麗に二つのユーベルコードを回避。
そのまま『デビルドラゴン』の頭部に蹴りを放っていく。
「メイベル先輩……凄い……」
「相も変わらず見事なものですね、メイベルの体術も……」
――ヒルデの連携も。
そうベルカが呟いたと同時、オブリビオンの背後に漆黒の髪の新たなミレナリィドールが出現。
それはメイベルの妹である『ヒルデ』。
妹との奇襲と共にメイベルは己のユーベルコードを紡ぎあげていく。
「――『氷炎の葬送輪舞(ヒョウエンノレクイエムダンス)』、あの世に送って差し上げますわ」
ヒルデと共に放つ踊る様に連続した属性攻撃は、ドラゴン型のオブリビオンを十分に翻弄。
メイベルは炎の斬撃を繰り出し、ヒルデは氷の属性を十全に発揮した戦術で戦いを続けていく。
「さて、叶恋。そろそろ準備はできていますね?」
「ご主人様に言われた通り、マジカルビットに魔力を装填しています」
妹たちの活動に支障が出ない様精密に、メイベル達が戦っている間マジカルビットへ魔力を注ぎ込んでいた叶恋。
光闇火水雷風星の七属性の魔法レーザーを放つ叶恋のユーベルコード『プリズミック・レーザー』の発動準備を整える時間稼ぎ
それを行うのがメイベル達の役目だったのだ。
「さて、私も支援を行う事にしましょう……常世、現世、幽世と数多ある世界より、来たれ。ここには、過去も架空も無い。我が血、我が声に応え、顕現せよ」
ダメ押しとしてベルカは己のユーベルコードを起動させるために詠唱開始。
瞬間、虚空から戦場に適した様々な武具が『デビルドラゴン』を包囲するように『顕現』していく。
「――『三千世界の二千本桜(ドゥミールス・フルール・デ・チェリスター)』」
異能の名を唱えると同時、騎兵隊の如く顕現した武装はメイベルとヒルデを庇う様に『デビルドラゴン』へと攻撃を開始。
同時に踊る咎人殺しの少女達の顔を立てるが如く、武装は氷炎に傅くようメイベルとヒルデにとって最適な自立活動を執り行っていく。
「――メイベル先輩、ご主人様!魔力充填、完了しました!」
「あら……それじゃあ、トドメはお任せしますわ」
「落ち着いて、私を信じてくださいね?」
叶恋の叫びに対し、ベルカとメイベルは優しい言葉――愛らしい少女に対して舞踏会の招待状を手渡す白馬の王子が如き所作と声色で、叶恋に告げる。
終焉を譲る、と――
「七色の魔法の力を――『プリズミック・レーザー』!!」
刹那に自身の魔力を充填したマジカルビットから光闇火水雷風星の七属性の魔法レーザー……七色の光線が『デビルドラゴン』へと莫大なエネルギーを持って迫り来る。
そんなユーベルコード等喰らってたまるかと言わんばかりに『デビルドラゴン』は翼を広げ――
「飛んで逃げる、などとはさせませんよ?」
「大体、翼を持つオブリビオンなら想定内。もっと意表を突いた作戦を練るべきでしたわね」
――ベルカの『三千世界の二千本桜(ドゥミールス・フルール・デ・チェリスター)』による刃の使役とメイベルとヒルデの挟撃たる『氷炎の葬送輪舞(ヒョウエンノレクイエムダンス)』が、それぞれ『デビルドラゴン』の背後に備わっていたドラゴンの翼を叩き切る。
無粋は許さない。ここで貴様は終焉なのだと告げるかの如く。
「さぁ、メイベル」
「合わせましたわ。後は……」
「私が、オブリビオンを
……!!」
唸りを上げて迫る七色の魔法レーザー……それを前に『デビルドラゴン』は自らの主たるオブリビオン・フォーミュラ『1stKING魔王ガチデビル』が敗北したのは主が不甲斐なかったわけではないと悟る。
単純な話だ。猟兵は――強すぎる。
それが何よりの真相だったのだと『デビルドラゴン』は魔法レーザーに飲み込まれながら、最期にそう思考した。
「もう、動けない……です」
「大丈夫ですよ。たっぷりと私が癒してあげますから」
「あら……でしたら私とヒルデにも」
やがて残された猟兵三名。
ベルカを主とする彼らは、やがてベルカに率いられて学校の奥へと消えていくのであった。
大成功
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