殲神封神大戦⑬〜毒を食キング
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「さぁ、思う存分ここで英気を養っておくれ」
出迎えた仙人達が猟兵達に振る舞う絶品の数々、ここはいにしえの仙界「紫霄宫(しあいきゅう)」内部。
その入口にある、仙界随一の「枯れない桃花」に彩られた、極めて美しい桃源郷え催された大宴会。
戦いの中で数少ない休息の時、だがこれはただ休んでいるだけではない、仙力は陰陽二つで大まかに分かれている。
そして陰の気に立ち向かうには体内に陽の気を宿していることが肝要。
「ここで陽の気を高めることで敵の妖力へと立ち向かえるはずじゃよ」
そう言って笑顔で出された数々の食べ物に暫しの休養を取ることにしたのだ……。
だがそこに紛れ込む刺客、宴の準備に参加したものはその中に明らかに“毒入りの食べ物”。
グルグルと渦を巻いた黒いタイヤの味しかしない危険物や生姜の味がきつすぎる飴玉など世の中には危険物だらけ。
本当に危険だが幸い猟兵なら死ぬことはない、そう一般人はダメでも猟兵ならセーフだ。
せっかくの安らぎの場で事を荒げるのは得策ではないと一同が出した結論は。
●グリモアベース
「あー、みんな~地雷っていうか危険な食べ物が混入された宴会場でお仕事でーす」
喉でも詰まりそうな桃味のジュースをストローで吸おうとして呼吸困難になりながらグリモア猟兵村雨ベルは話を始める。
これは仙人達が催してくれた宴、そしてそこで美味い食事などで英気を養い陽の気を高めるのが今回の目的。
だがそこに混入された毒物入りの食べ物、これこそが今回の争点だ。
「猟兵なら食べても死ぬませんので……バレないよに食べきってね☆」
お持ち帰りはいりませんよーとベルはヘラヘラしながら眼鏡を輝かせる、こいつ絶対愉しんでやがると全員は思った。
後でシメてしまおう、一同の心は一つでまとまった。
となれば後はさっさと宴会場に飛び怪しい食べ物を食するのみ。
「とりあえず騒ぎは起こさないようにお願いしますねー、平気でいることが結局は相手への最大の打撃になりますし」
そう言ってベルは転送の準備を始めた、これは食を守る猟兵達の物語、どんな毒が入っているかもきっと人次第だろう……。
轟天
これは『殲神封神大戦』の1章完結戦争シナリオとなります。
最低限の人数でクリアという形で進めたいと思いますのでご了承ください。
●プレイングボーナス
……毒入りの料理を見つけ出し、何食わぬ顔で食べる。
第1章 日常
『毒酒の宴』
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POW : 頑健さに任せ、多くの毒入り料理を食べる。
SPD : 仙人達の前に並んだ毒入り料理を無害なものにすり替える。
WIZ : 仙術や霊薬で毒の作用を中和しながら料理を食べる。
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バルタン・ノーヴェ
POW アドリブ連携歓迎
ほほう。タイヤの丸焼き、生姜味の飴玉、桃の果実ジュース。
いろいろとユニーク!
後から毒を仕込んだわけではなく、最初から意図して完成されたのであればこれも立派な料理。
せっかくなので堪能しマショー!
噛みにくいなら裁断して小さく、飲みにくいなら潰してスムージーに。
臭みが強いならハッカや、酢漬けや塩漬けにして取り除いたりしマショー!
ディス・イズ、アレンジクッキング!
まー、素材本来の味をチェックするのも良いデスガ、万人受けできるように工夫するのが料理というもの。
刺客のミスター。センスはあるので次回からは食べる人のことを考慮するとグッドデスヨー!
とアドバイスしながらいただきマース!
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「ほほう! タイヤの丸焼き(違)、生姜味のドロップス(いやほんとさ)、桃味のどろり濃厚としたジュース!」
目を輝かせながらそんな(味覚的な意味で)危険物を目の前にしてバルタン・ノーヴェ(雇われバトルサイボーグメイド・f30809)は大興奮。
後から毒を混入したのではない,これらは単に……存在そのものがユニーク。
最初から意図して完成された物なのだからこれは立派な料理であるとそうバルタンは断言してもいいと思う。
どいつもこいつもゲテモノ料理として界隈で有名なのだがこの世界ではどうやら一般的ではない様子。
「せっかくなので堪能しマショー!」
このサイボーグメイドさん、ノリノリである。
ムギュウウウウウウウウ、全然噛み切れない……誰だよこんなタイヤを持ち込んだ奴。
来客の何人かがすでに犠牲者となっていた、嚙み切れないわ味はアレだわ……本当にこれ何で売ってるの。
「フッフッフ、料理は愛情……そして一工夫!」
裁断して小さくすればいい、サクサクとナイフでタイヤを細切れにしていき次の料理に取り掛かる。
このどろり濃厚なドリンクもスムージーにすればきっと飲めるはず、と思うでしょ?
そいつね……液体状のくせにストローに詰まるんですよ。
(ならば薄めればいいだけでは?)
バルタンさん……そこはもうクレバーに砂糖水で薄めちゃった、すごいよゲテモノ料理をあっさりとまともな物に変えてくれてるよ。
「この飴玉は……こうデスネ」
ハッカや酢漬けにされていく飴玉、もはやお菓子の領域を越えて危険物扱いですよこれ。
ディス・イズ・アレンジクッキング……どんな素材もメイドにかかればこの通り。
「さっそく試食を開始しマース♪ ってうぐぐぐぐっ!」
口に含んでから顔色が赤色を通り越して青色になっていく、いいんだろうか、なんだか何もしゃべらなくなりましたけど、バルタンさん生きてますー?
「刺客のミスター、せ、センスはあるので次からは食べる人の事を考えるといいと思いマース」
「メイドさーん、なんで君が全部食べちゃってるのっ!?」
まさか給仕してるメイドに指摘されると思わなかった、刺客は何が間違いだったのだろうかと途方にくれ膝をつく。
屈辱にまみれながら資格はバルタンさんに反省するまで頭を撫でられ続けたのだった。
大成功
🔵🔵🔵
セレナリア・アーチボルト
生姜味は分かりますがタイヤ味って食べ物なんですか?
そもそも毒というよりMK(マズい喰い物)だと思います!
UCにより【メイドの嗜み(救護編)】を強化して医術を高めましょう。具体的には胃薬で頑張ります!
あからさまにヤバい雰囲気のものは分かるのですが何故かこの綺麗な色をしたドリンクがメイド第六感にビンビン反応しているんですよね。
スイカのジュース? えーい!ままよ!という事で一気飲みです!
な、なんの味か全くわからない! 複雑怪奇かつ形容する言葉が思いつかない! これは少なくともスイカでは……アッハイスイカデスネ。
仕方ありません。この場は話を合わせて……えっ、他の味も飲んでいってくれ?
ハイ、ヨロコンデー
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「生姜味はわかりますが、何ですかタイヤ味って!」
じたばたと手足をばたつかせ空に向かって苦情を言ってる可愛らしいメイドさん。
あまりにも運ばれてきた料理にツッコミが追い付かずセレナリア・アーチボルト(ストレンジジャーニー・f19515)はさすがに駄々っ子にでもなりたい気分だった。
なんだろう……ここに盛られたのは毒というよりはただのゲテモノ料理、それもネタグッズコーナーで売ってそうな物ばかりではないか。
(これってそもそも毒というよりMK(マズい食い物)だと思いますっ!)
ならば今回は本気を出さねばならない、メイドとしての最大限の嗜みをここで見せつけるのだ。
……そう、胃袋の丈夫さを最大限に強化して!
「胃薬飲むだけなんですけどね……」
サラサラと粉薬をゴクリ、身近な水で流し込んだそれがしばらくはセレナリアの胃腸を守ってくれるはずだ。
パッケージには24時間戦えるとかなんとか書いてるけどまあ気にしないでいきましょうと割り切るあたりこのメイドさん……タダモノではない。
そんなメイドの勘が告げている、これはヤバイ物だと。
「この綺麗な色のドリンク、なんでしょう……黄金色のこれって」
「スイカジュースですよ」
何だか納得がいかない、とりあえず飲んでみる……これは甘くてしょっぱくて辛くてそれでいて潮臭くて。
(スイカ? スイカってこんな味でしたっけ? どっちかというとこれって酢・烏賊(ス・イカ)……なんちゃって❤)
すでにトリップしてますが気にしないでください、謎の味わいに全身が奮える、こいつぁ……ヤバい味だ。
「これって少なくともスイカでは……」
ニコニコ
「アッハイ、スイカデスネ」
なんだろこの無言の圧力、まだまだ残っている怪しいジュースシリーズ、これを飲み干さねば他に犠牲者が出てしまうだろう。
「お替りいりますか?」
「ハイ、ヨロコンデー」
セレナリアがお腹を膨らませ会場内をうろついていると後に噂になる、食いしん坊メイドといういらない噂と共に。
大成功
🔵🔵🔵
鳶沢・成美
やれやれですねこれは
とりあえず、それっぽいモノをメインにいただきますか
”医術”や”仙術”で見分けられますかねえ
ただ毒々物質を食べるだけではこっちもつらいので
普通においしそうなモノも間に食べて乗り切りましょう。
吞み込める大きさにして飲み物で流し込むのも手か
あれですよね、給食に苦手なものが出た時の対処法と
似たようなもんですよこれは
苦手なぶどうパンを牛乳で流し込んでのどに詰まらせかけたのを思い出します……
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「やれやれ、これがそれっぽいモノですか」
食材の中でも何だか違和感のある物をつかみ取り鳶沢・成美(探索者の陰陽師・f03142)は思い切りパクリと齧り付いた。
医術的にはセーフ、毒は入っていない……だがこれはあまりにも味が何というか現地民には地雷に違いない。
さらにもう一齧り、仙術がこめられている様子もないがとにかく味がヤバイ。
(こればかり食べるの……辛すぎですよね)
片手に危険物、片手に美味しい肉まん、そんなバランスで順に食べる作戦に出てはみた。
ついでに噛み切れないタイヤにたいな物体などは嚙み切れる大きさにサクサク切り分けて口へと運んでいく。
そんな成美の横でも無理矢理食べようとしている痩せた男がいた。
持参のドンブリに食材を千切って煎れそしてお湯をたっぷりと注ぎ込む、そしてその食感も何も失われたそれをズルズルズルと流し込んでいく姿に思わず成美は叫んでしまった。
「邪道喰いはやめろぉーっ!?」
食い物にバチが当たるとはよく言ったもの、あれではさすがに味も何もない、だが考えてみれば自分もそうなのか?
子供時代にぶどうパンを牛乳片手に喉に流し込んだあの頃を思い出す。
あぁ……せっかくの宴会なのに何故この怪しい物ばかり食べねばならないのか。
「でもけっこうお腹が膨らんできて……うぷっ」
食べれる所まで頑張ろう、成美の限界への挑戦はここから始まろうとしていた。
大成功
🔵🔵🔵
地籠・凌牙
【アドリブ連携歓迎】
食い物に毒を盛るとかもったいねえことしやがって!!!!
でも俺がきたからには仙人たちが毒料理に手をつけるこたーねえだろうよ。
歩く不幸!迫る不運!茶を煎れても茶柱が立ったことなんざ生まれてこの方一度もねえ!!
そんな不運の申し子がこの場にいる限り!仙人たちが毒を喰うことはねえッ!!!
(※自慢できることではない)
【毒耐性】に任せて片っ端から喰ってやる!……うわうめえ!毒が入ってなけりゃ最高じゃねえか!
毒が回りそうだなと思ったら『穢れを喰らう黒き竜性』で毒を穢れとして取り込んでいくぜ。
ついでに仙人たちには【指定UC】で刻印送っとこ。
おいしい料理をありがとな、ということで。
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彼は不幸だった、この依頼に来た時点で不幸だった、あのエルフの笑顔に騙された、楽勝ですよ楽勝とか言ってたけど嘘じゃねーかと思わずにいられない。
「うぷっ」
顔面蒼白で地籠・凌牙(黒き竜の報讐者・f26317)は手にした食べ物を飲み込みちょとt涙目。
食べ物に毒を盛るとかもったいねぇことしやがってと意気込んできたのにここにあるのは“地雷料理”ばかり。
そう……現地民が意気消沈するかのようなヤバイ食べ物ばかりオンパレードというまさに生き地獄。
(歩く不幸! 迫る不運! 茶を煎れても茶柱が立ったことなんざ生まれてこの方一度もねえ!!)
何だろうこの子、もう色々な意味で人生に達観しすぎていないだろうか?
とはいえこの不幸体質、すでに幾多のアウトな品々がその口の中へと運ばれていた……。
「うげっ、なんだこのタイヤ」
噛み切れない。
「うおっ、毒さえなけりゃ最高の味だぜぇ……ぶほぉ!?」
胃がチリチリしてきたけどきっとそれはストレス、猟兵君は毒なんかじゃ死ねない身体ですよ。
片っ端から料理を平らげてくれる凌牙に熱い視線が注がれる、仙人達もこれほど料理が気にいってくれたのかと出してくれるゲテ……いや独創的な料理の数々。
(おひっ、これ原型そのももだぞおい……うおおお、不幸も呪いも俺が喰ってやらぁぁぁぁっ!)
心の涙を流しながら美味しいのか毒々しいのかそろそろ区別つかなくなってきた料理を頬張り一際大きな歓声が宴会場に響く。
……帰ってきたら胃薬用意しておきますね?
大成功
🔵🔵🔵
ヤムヤム・グリード
お、中々刺激のありそうなモンが並んでるじゃねェか。
単に普通の料理に毒が混ぜられたッてんなら腹立たしいことこの上ねェってトコだが、こういうのは寧ろ食べてみたいくらいだな。〝食〟の探求は一日にして成らずだッ!
……とは言え、明らかにヤバそうなのもチラホラあるか。
《味の招待席》で知り合いの悪魔でも呼ぶかね。ゴーレムやら何やら、毒物食っても大丈夫そうなヤツを中心に、と。宴席を賑わす為に友達を呼んだ、とか言っときゃ多分違和感無いだろ。
食って空いたスペースにはオレが作った料理を置いていこう。
調理場所やら機材やら食材やらはオレの愛車、グラットンの中にあるヤツを使わせて頂くのでご心配なくッ!宴は楽しむモンだぜ!
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仙人達が用意してくれた食事はまさに奇想天外、人の世では考えれない奇抜な物ばかり。
さらにこの机に並べられた物はそれはそれはもうゲテモノ系に見えて仕方がない料理ばかりのようだ。
「ふぅん、なかなか刺激的じゃねぇか。 普通に毒が混ぜられたってんなら腹立たしいが、こういうのはむしろ歓迎だぜっ!」
クククとどこからどう見ても邪仙にしか見えない凶悪なツラァを見せながらヤムヤム・グリード(特急厨師・f31534)はそれはもう楽し気に料理の数々に目を奪われていた。
超級料理人の血が騒ぐ、間違いない……ここには今まで出会った事のない刺激的な料理が混じっているに違いないと胸膨らませて。
「〝食〟の探求は一日にして成らずだッ!」
手にした怪しいタイヤを口に入れてみた……うん、タイヤだこれ。
食べているうちに気付く、明らかにヤバそうな物があるのだ……壱時間噛んでも飲み込めない豚足的なそんな危険性があるものが。
(まっ、こういう時は一蓮托生ってやつだよな!)
愛用の調理器具を取りだし自らも料理を振る舞う準備をする、そしてそれを餌に呼び出した悪魔達が会場へと姿を現した。
「おうっ、お前ら今日はガンガン喰っていっていいぞ、ただしそこにある料理を喰ってからな!」
『クイホウダーイ! オニクモヤサイモタベホウダーイ!』
『ワリバシモ、ワリホウダ-イ!』
「いや……それは割るな」
悪魔の勢いに誤魔化されそうになったが何言ってるのこいつら。
愛車から持ち出した食材で追加を作っておく、その間にも食べ進められ悪魔達が何匹かピクピクと喉を詰まらせているが些細な犠牲。
そう……まだまだあるんだよ、このゲテモノ料理の山。
ヤムヤムはそんな尊い犠牲に涙しつつ熱く鍋を振るう、美味しい笑顔を皆に届けるために。
大成功
🔵🔵🔵
夢ヶ枝・るこる
△~◎
■方針
・アド/絡◎
■行動
毒入りの食物ですかぁ。
それでは、頂きますねぇ。
【遷胡】を発動、仙人の皆さんが『毒入り』を食べても大丈夫なよう、私に影響を移して対処しましょう。
私自身は『加護』の効果で『毒』によって齎される様々な『状態異常』を、ほぼ全て『体型面の反動』に置換出来ますので、『膨腹』や『駄肉』に置換すれば『毒』の影響は殆ど防げますぅ。
後は[大食い]と[早食い]に加えて『攻撃回数増加』を『食事速度』に応用、『大皿』等の『複数名が被害を受けそうな品』を中心に食べ尽くしますねぇ。
ただ『大量の反動』に加え『カロリー増大』等の『反動に近い品』の薬品は受けますから、色々大変なことになりそうですぅ。
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「毒入りですかぁ……ではそれは私が全部いただいておきますねぇ」
食べるという事に関してこれほど安心な人選もない、食べても食べても大丈夫……そのカロリーがどこにいくかはいつも永遠の謎。
夢ヶ枝・るこる(豊饒の使徒・夢・f10980)はこの周辺の毒を一人で引き受けるべく女神へと祈りを捧げ始めた。
「大いなる豊饒の女神、あなたの使徒に『変幻の加護』をお与え下さいませ……」
この加護は周囲の仲間と認めた者の状態異常を全てるこるが引き受けるというもの、そしてその毒は全て駄肉へと変換されていく見るに耐えない悲しい御業でもあるのだ。
「うぷっ……こ、これはさすがに」
るこるは驚愕した、この速度で太り始めるなどこの宴会場の食事はどうなっているのか?
いや違うぞ……ゲテモノ料理まで毒カウントされカロリーだけがるこるに届きまくっているのだ。
餅をバターごとレンチンして片栗粉を塗す……まさにカロリーモンスター、ってこれ東北の人に怒られそうなので伏字のほうが良かったかな。
仙界にある宝貝の一つ、殿師錬慈(でんし・れんじ)によって編み出されたこれまでにない調理法、それを仙人達はこぞって使う者だから熱いし溶けてるし何というか混ぜればいいってもんじゃないぞとるこるはちょっと涙目。
(もう身動きとれないぐらいに太ってしまったんですがぁ? 宴会って何時まででしたっけー?)
膨らんだだらしない腹、地面につくほの乳房そしてもはやコタツ以上に膨れ上がった尻、何処をどう見ても普通ではないその状態で食べてもいないのにもはや満腹。
なのにまだまだ身体には流れ込んでくるのだ……恐ろしいまでのカロリーが。
「まっ、まさかここにある料理の毒って……多すぎる砂糖や塩分に脂分!」
糖尿病や腎臓病一直線……なにこれ3年殺しレベルの回りくどい毒なんじゃ……。
気付いた時にはもう遅い……さらに膨らむ四肢にもう取り返しがつかない状況。
着衣がビリっと破れる音がしてしまっている、はたして宴会が終るのが先かるこるが肥大化して着衣を破るのが先か。
恐ろしきチキンレースが今ここに始まっていた……。
大成功
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菫宮・理緒
NGなし。アドリブなどなどおーるおっけー。
毒入りのお料理をなんとか食べきるのかぁ。
ま、食べて死なないってことなら、わたしには【特製辛味セット】があるからね。
これを使えば、どんなお料理もわたし好みに早変わり!
毒入りっていうと、妙にカラフルだったりするのが多いから、
そういうのを探してもらってこようかな。
そこに、こそっと辛味セットをぶちかましていただいちゃおう。
食べた後にどんな副効果がでるかが怖いところだけど、
食べてる間は平気どころか美味しそうに食べさせてもらっちゃうよ。
今回のお楽しみは、帰ってからベルさんにごちそうすることだね。
わたしの全力全開な味付けのごはん、しっかり食べきってもらおうかな♪
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「じゃあ今回は宴会で毒入りのゲテモノ料理を食べてくればいいんだねー?」
「そーですよ、食べても死なないから頑張ってきてねー♪」
グリモアベースで説明を受けていた菫宮・理緒(バーチャルダイバー・f06437)は村雨ベルから要点を聞き終わりゴソゴソと懐から何か小さな瓶を取りだして見せる。
「ほらほら、私には特製辛みセットがあるから大丈夫だねー♪」
味が問題なら好きな味にすればいい、すごく簡単な解決策を提示して理緒はにっこりと微笑む。
いや……なんだか笑顔が怖い、絶対この子何か企んでる。
「どんな料理も私好みの味になっちゃうから問題ないよね今回」
「そう、良かったわ~それじゃ転送始めるね~」
理緒の様子にほっとしてベルはグリモアを輝かせ転送の輝きが理緒を包んでいった、だがその直前突然ベルの腕をがっちり掴み二人の姿が消えていく。
そう……恐るべき宴会場へと。
「ベルさーん、帰ってから(今までの依頼で受けたあれやこれやのお礼をこめて)ごちそうしてあげるねー❤」
「ちょっ!? 私が危険地帯に来ちゃダメなんだってば!」
慌てるベルに辛み調味料をシャカシャカさっそく料理にふりかけている理緒が笑顔で迫る。
とてもとてもいい笑顔で上を見ろと指差すのでベルは頭上を見上げてみた。
上ってどこと思ったが説明文が目に入り、そこにある文字を見て「しまった!?」と呟く。
「ベルさん、気付いたんだ♪ そう……『第1章 “日常”って書いてあるよね❤』
「ちょ、ちょっと待って、それは危険が及ばない安全な場所ならって意味でぇ、ほら話し合おう……ね? ねっ?」
逃げ場を無くしたベルに理緒は馬乗りになって押さえつけた、そして手にした丼に入っている真っ赤に染まり切った食べ物(だった物)をベルの口へ。
「いやぁぁっぁぁぁっ!?」
「あははは❤ わたしの全力全開のごはん、今日はしーっかり食べてもらうからねっ❤」
悲鳴が宴会場に響く、怪しい食べ物が無くなるまで続く。
帰路につくころ……唇がタラコのように腫れあがった二人の姿があったとかなかったとか。
大成功
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