【ナンバード】放課後テスト対策勉強会という名のお茶会
●行きつけのあの店で
「お疲れ様ー!」
「お疲れー!」
銀誓館学園のとあるキャンパス近くにある喫茶店では、『後期中間テスト期間中の勉強会』という名のお茶会が行われていた。
「明日のテストの範囲広くない?」
「わかるー」
銀誓館学園の能力者と言っても学生であり、なおかつこの時期は後期の中間テスト期間である。
「大変そうだな」
そんな和やかな喫茶店へと、忍び寄るモノたちがあった。
●グリモアベースで
「シルバーレインでナンバード化オブリビオンが能力者を襲う事件が見えてしまってね、それを防いでほしいの」
見た目は爽やか系イケメン枠に入りそうな男性、柊・真紀(エーアストレコルダーレ・f00786)は集まった皆へと声をかける。
シルバーレインとはゴーストと呼ばれる脅威と戦い、勝利した筈だった。しかし、過去に倒したはずのゴースト達がオブリビオンとなって蘇り始めている。そんな世界である。
「聞いたことがある人もいるかもしれないんだけど、シルバーレインではたくさんの能力者が所属する機関に銀誓館学園という超巨大マンモス校があってね。そこでは今、後期期末テスト期間中なのよ」
そう、能力者といえど学校に通っているのでテストからは逃げられないのである。
「今回見えたのは、とある喫茶店のマスターさんをナンバード化オブリビオンが狙っていてね。数名の学生がその喫茶店で勉強会をしているんだけど、そこを襲われてしまうの」
彼の名前は門倉・士、銀誓館学園第7期卒業生で猟兵として覚醒するものも多いストームブリンガーだ。とはいえ現時点での彼は能力者である。
また、勉強会を行なっている学生達も一応能力者であり、門倉の結社での後輩である。彼女達が喫茶店にいるのも、彼の手が空いた時には勉強を教えてもらえるために入り浸っていることが多いという。
「あぁ、結社っていうのは……そうね、部活動的なのも多いけど、どちらかというと旅団に近い気がするわ」
真紀曰く、喫茶店内にいる彼らは銀誓館学園の能力者であるため、猟兵について、またオブリビオンという存在についてはある程度把握はしている。ただし、後輩が危険な目に遭いそうな場合、門倉は身を挺してでも庇いにいってしまうであろう。
「猟兵に対して警戒することはないと思うけど、学生さん達の勉強を手伝うなり、何かしら注文しながら話をして仲良くなれば、戦闘時に彼らの安全を確保するのも楽になると思うわ」
そう、彼らは猟兵ではなく能力者であるため、オブリビオンに立ち向かわせるのは危険なのである。その為、惨劇を回避するためには、彼らの安全を確保した上で戦うことが重要になってくる。
「ナンバードは刻印の力によって支配した地縛霊化オブリビオンに能力者を襲わせて、その群れと戦い消耗したところを襲ってくるわ。そう考えると結構狡猾な敵見えるんだけど、数字の刻印が0になるとナンバードは死んでしまうから、常に余裕がなく焦っているの」
だから、ちょっとした嘘やハッタリにも簡単に騙されてくれるでしょうね。と真紀は続ける。
「大変な任務になると思うけど、彼らを頼むわね」
真紀は丁寧に一礼し、任務へと向かう猟兵達を転送する準備に入るのであった。
林言音
閲覧ありがとうございます、林言音と申します。
今回はシルバーレイン、ナンバード化オブリビオンの依頼をお送りさせていただきます。
●第1章:日常パート
学生さん達が勉強をしながらマスターさんと和やかに過ごしています。一般人はいません。
能力値による選択肢は無視していただいて構いません。
とりあえず学生さんやマスターさんと仲良くなりつつ、襲撃に備えてください。
彼らは能力者の為、戦う選択肢を与えてしまうと、一緒に戦場に出ようとする子がでてしまうかもしれませんのでご注意下さい。
雑魚1体くらいならなんとかなりそうですが、ボスになると危険しかありません。
●第2章:集団戦パート
ナンバード化オブリビオンに支配された猫女と呼ばれる地縛霊化オブリビオンが集団でやってきます。
マスターさん達の安全が確保されていれば比較的楽に倒せそうです。
●第3章:ボス戦パート
ボスがやってきます。詳細は断章に譲りますが、マスターさん達の安全確保次第ではマスターさん達を守りながらの戦闘になる為、苦戦するかもしれません。お気をつけください。
それではみなさま、良い青春をお送りくださいませ。
第1章 日常
『行きつけのあの店で』
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POW : いつものアレを
SPD : 今日のオススメは?
WIZ : 裏メニューを
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● おすすめメニュー【新鮮!生しらす丼】
喫茶店は、鎌倉の程よく海岸が見えるか見えないかに位置していた。
3人の人影が開店中の札を確認し、扉に手をかける。
「さっむーい!マスター、ココア!ココアをお願いします!!」
元気いっぱいな雰囲気をもつ中等部の制服を着た女の子が店内へ入り、ボックス席へと向かう。
「こんにちは、マスター。」
続く委員長っぽい雰囲気をもつ高等部の制服を着た女の子は、挨拶と共に店内へ。
「おじゃましまーす」
最後尾の生真面目そうな高校生男子もコートを脱ぎながら、マスターに向けて会釈をしボックス席へと腰を下ろす。
彼らは皆、この付近にある学校、銀誓館学園の制服を身につけていた。
「いらっしゃい。テスト期間今日からだったか」
からんからんと扉が閉まる音。店内入り口のブラックボードには今日のおすすめメニューが書かれていた。
杼糸・絡新婦
お邪魔します、とサイギョウを連れながら入店。
サイギョウ操りつつ【コミュ力】活かしつながら、
店主を中心に話していきます。
生しらす丼と、デザートなんにしようかな、
こっちのおすすめとかあります?
学生さん達も忙しそうやね、
自分もお仕事に来とんねん、猟兵のね。
杼糸・絡新婦言うもんや、よろしゅうに。
知っとるんやったら隠す必要もないやろお互い。
ま、今は一息中やさかい、なんか面白い話ない?
とりあえず、店内の配置とか気にしとく、避難経路とか考えとこか。
●縁を手繰る
からんからん。と入り口のベルの音と共に入ってきたのは、狐のからくり人形を連れた青年であった。
「お邪魔します」
「いらっしゃいませ、空いてるお好きな席へどうぞ」
杼糸・絡新婦(繰るモノ・f01494)はテーブル席へと向かい、狐のからくり人形-サイギョウを椅子へと座らせた。
「生しらす丼と、デザートなんにしようかな、こっちのおすすめとかあります?」
絡新婦はメニューを見ながら和やかにマスターへと声をかけ、注文をしていく。
「デザート、甘いものでよければ抹茶あんみつパフェが当店のおすすめです」
「じゃあ、それでおねがいしますわ」
「かしこまりました」
運ばれてきたおしぼりで手を拭きながら、ボックス席の学生の位置や、いざ避難させる時のための経路をいくつか練り上げつつ。
「学生さんたちも忙しそうやね」
「ああ、ちょうど期末テスト中だそうで」
「へぇ、それは大変やねぇ。自分もお仕事に来とんねん、猟兵のね」
猟兵という言葉が耳に入った学生たちは机の上のノートから視線を絡新婦へと動かした。その視線を受け止め、絡新婦は彼らの警戒心を解こうと、マスターだけでなく学生たちへも声をかける。
「まぁ、いまは一息中やさかいに、安心おし。と、挨拶が遅くなってしもうたね、自分は杼糸・絡新婦言うもんや、よろしゅうに」知っとるんやったら隠す必要もないやろお互い。
サイギョウをぺこりとお辞儀させると、かわいいー!と声が上がった。
「しらす丼お待たせしました。彼らは私の後輩でして、騒がせてしまいすみません。私はここでマスターをしている門倉・士といいます」
「ええんよ、丁寧にありがとね。ところでせっかくやし、ここんとこなんか面白い話ない?」
「面白い話、ですか」
そうですねぇ。と考え込むマスターの後ろで、学生達がはいはーいとばかりに話を始める。
それは嵐の前の和やかさだった。
大成功
🔵🔵🔵
山崎・圭一
お邪魔するぜー。喫煙席って…ここでいいか?
ここ、銀誓館学園のOBがやってる店なんだろ?
俺もこう見えて5期生のOBなんだ
煙草吸ってたっておかしかねーだろ?
とりあえず腹減ったし…今日のおすすめ貰っとくか!
へぇー…アイツら、勉強会してンのかー
なっつかしーなァ。俺も昔、喫茶店とか行って結社の奴らと勉強したっけ
思い出すな~…あの頃……頑張れよー後輩共(小声)
なぁ、マスター。あんた能力者なんだろ?俺も能力者…
いや、アビリティ使えなくなっちまったから元能力者なんだけど
聞いておこうかと思ってさ
俺、最後の戦いが終わった後次なる宇宙へ旅立ったから。
俺達が守り抜いたこの世界、ちったァ平和になってたかなって
●帰還者の蟲使い
「お邪魔するぜー」
元気な声で店内へと入ってくる青年、山崎・圭一(ザキヤマ・f35364)は入口のおすすめメニューと喫煙ができそうな席をチェックする。
「いらっしゃいませー」
「あー、喫煙席はそっちか?」
「ええ、こちら側になります。灰皿の置いてある席で選んでください」
「おう、サンキューな。とりあえず腹減ったし……今日のおすすめ貰っとくか!」
かしこまりました、とカウンターの奥へと戻るマスターを見送り、煙草を一本、口に咥えて火をつける。
圭一は煙を吸い込み、店内を見回す。すると勉強をしているボックス席の学生が確認できた。
へぇー……アイツら、勉強会してンのかー。
なっつかしーなァ。俺も昔、喫茶店とか行って結社の奴らと勉強したっけ。
自身の学生時代を思い出し、ふと「頑張れよ、後輩ども」と口からこぼれ落ちる。
「失礼します、お冷やお持ちしました」
おう、と答え机にグラスを置くマスターを見る。
「どうかされましたか?」
「あーここ、銀誓館学園のOBがやってる店なんだろ?」
「ええ。私が銀誓館学園のOBですけど」
あぁ、あんたが。と圭一は煙草を灰皿に置きながら
「俺もこう見えて5期生のOBなんだよ」
5期生、先輩ですね。と返されて。
「なぁ、マスター。あんた能力者なんだろ?俺も能力者……いや、アビリティ使えなくなっちまったから元能力者なんだけど」
マスターは無言で圭一の言葉を待つ。
「俺、二つの三日月との戦いが終わった後次なる宇宙へ旅立ったから」聞いておきたいことがあるんだ。
俺達が守り抜いたこの世界、ちったァ平和になってたかなって。
大成功
🔵🔵🔵
儀水・芽亜
お邪魔します。こんにちはとこんばんはのどちらを言うか迷う時間帯ですね。
お店の様子は「審美眼」で趣味を確かめて、それに相応しい振る舞いをします。
関係者とは「コミュ力」で会話します。
マスター、エスプレッソをお願いします。
あそこの学生さんたち、銀晢館の子たちですね。見たことのない子たちだけど、キャンパスが違うのかな。
ええ、私も銀晢館の関係者です。学園事務職。教職じゃありません。普通の会社の総務と同じようなものです。
あら、マスターも卒業生ですか。で、あの子たちが後輩と。
皆、『この世の本当のこと』が分かってるわけですね。
さて、少し野暮用を済ませてきます。ちょっと騒がしくなるかも。気にしないでくださいね。
●希望の夢を
「お邪魔します」
入る直前、こんにちはかこんばんはかで悩みつつ、儀水・芽亜(共に見る希望の夢・f35644)は扉を開けて中へと入る。
「いらっしゃいませー」
清潔感のある店内ではコーヒーの香りが漂う。堅苦しい雰囲気も無く、誰でも入りやすいようにであろう明るさがあった。
「マスター、エスプレッソをお願いします」
席につき、芽亜は目当てのメニューがあることをチェックし、注文をする。
エスプレッソを待っている間、店内を見回して目当ての学生グループを確認する。
「おまたせしました、エスプレッソです」
「ありがとうございます」
マスターであろう人物の後ろへ見えるグループを視線に今捉えたかのように話しかける。
「マスター、あそこの学生さんたち、銀誓館の子たちですね。見たことのない子たちだけど、キャンパスが違うのかな」
「ああ、あなたも銀誓館の学生さん……ではなさそうですね」
教師でもありませんよ。と芽亜は続ける。
「私も銀誓館の関係者です。学園事務職。普通の会社の総務と同じようなものです」
「ああ……私も、在学時代にはお世話になりました。いつも大変そうだなって、思ってて」
「あら、マスターも卒業生ですか。するとあの子たちは後輩かしら?」
ええ、結社の後輩たちで。今テスト期間でしょう?だからここを勉強会に使ってもらってるんですよ。とマスターは説明をする。
和やかに弾む会話。だが、途中で入店の音がする。
「と、すみません。一旦失礼しますね。ごゆっくりどうぞ」
芽亜はほかほかと湯気の立つカップに口をつける。
じわりと苦味を感じつつも優しい味がする。
皆、『この世の本当のこと』が分かってるわけですね。
これから起こることへの対策を考えながら、芽亜は誰にともなくつぶやいた。
成功
🔵🔵🔴
御形・菘
なるほど、要は復活怪人とかそういう感じの話か!
まあ、まだバトル慣れしてない新人を巻き込むのはよろしくないのう
妾が守ってやるとしよう!
とゆーことでおススメのしらす丼を注文しつつ、マスターや学生たちと楽しくトークしようではないか
はっはっは、別に襲ったりはせんからな? 全然怖くないぞ~?
妾は学校とか青春とかは全然無縁だったからのう
キラキラしたスクールライフのエピソードをたくさん聞かせてほしい!
お返しにキマフュの世界についてとか、今までの数々の華々しい戦歴を語るとしよう
ヤバかったバトルの事も触れるぞ、特に盛らんでも色々とあるしな
さりげなく、戦いの危なさを匂わせて、此度は戦うとか考えんようにさせるぞ
シリルーン・アーンスランド
後輩さま方の危機との事にて参じました。
どなたのお命も散らしてなるものですか。
わたくしも『護』の字をおうものにありますれば。
入店しましたら笑顔でカウンター真ん中へ。
本日のケーキをコーヒーとオーダー致します。
学生さま方、お楽しそうでございますこと。
「わたくしも銀誓館に在籍しておりましたの」
笑みは絶やさず
「能力者でしたわ。今は猟兵にてございます」
と告げ、イグニッションカードもお見せ致します。
わたくしのそれは色が違いますが、お尋ねあらば由来のお伝えも。
恐らくご存知かと思いますゆえ。
今の学園の様子をお伺いしつつご信頼を得たく存じます。
間取りも確認し、皆様でカウンター裏へ入って頂く事などを
想定致します。
刀道・御剣
入店後、珈琲と焼き菓子を注文、学生とは昔を懐かしむ風に接触。卒業証書は今でも大事に保管してある。それを示し、試験勉強の手伝いを申し出よう。
将を射んとする者はまず馬を射よ……学生と打ち解ければマスターとも良好な関係が築けるだろう。
頃合いを見てマスターに洗いざらい話す。
マスターがナンバード型のオブリビオンに狙われている事、能力者では少々対処が難しいので、自身と学生達の安全の為、猟兵である我々に任せて欲しい事。なに、能力者の矜持を侮る訳ではない、今回は我々の領分だった、それだけの話だ。
猟兵やオブリビオンに関して知識があるのであれば、その辺りの理解はあろう。懐に入り込み真摯に対話をするしかあるまい。
●見届ける双眸
和やかな雰囲気の店内に入店を知らせるベルが鳴る。
「邪魔をする」
ひときわ存在感を感じさせる男性、刀道・御剣(見届ける双眸・f35346)が開いた扉から顔を覗かせる。
「席は空いているだろうか」
ええ、お好きな席へどうぞ。とカウンターから声がかかる。
「珈琲と焼き菓子を頼む」と注文を伝えながら店内を見渡す。勉強会を行なっている学生の近くの席が空いているのを確認してそちらへと向かった。
「初めまして、君たちは銀誓館の学生さんたちであっているだろうか」
御剣は穏やかに声をかける。見知らぬ人だ、と三人は身構えるが、「私は銀誓館学園のOBで刀道・御剣という。もしよければてテスト対策に力を貸そう」と名乗り、卒業証書を懐から出して見せる。
「卒業証書だ!すごーい!!」
うけた。つかみはバッチリだ。
かくして、勉強会の再会である。
●護りの風が吹く
「いらっしゃいませ」
マスターが開いた扉へと声をかけると、入ってきたのは和やかな雰囲気の女性、シリルーン・アーンスランド(最強笑顔の護り風・f35374)だった。
「こんにちは。本日のケーキとコーヒーをお願いいたします」
シリルーンはカウンターの真ん中の席へ座り、マスターへと注文をする。
間取りを確認し、戦闘中の動きについて想定を重ねる。カウンターにバリケードを張ってもらって、その後、裏口もありますし厨房に立て籠っていただくのが良いでしょうか。
盛り上がっているのであろう、騒がしいというほどではなく、けれどもたまにあがる声が聞こえ、シリルーンは懐かしさに目を細める。
それに気づいたマスターが「すみません、賑やかで」と謝罪する。だがそれに彼女はいいえ、と頭を振って「わたくしも銀誓館に在籍しておりましたの。賑やかさに懐かしくなってしまいまして」と微笑む。
「能力者でしたわ」
彼女は自身の持つイグニッションカードをマスターへと提示する。通常のイグニッションカードと背景の違うソレは、さまざまな想いが込められている。
「そのイグニッションカードは……噂には聞いたことがありましたが、あなたが」
「名乗るのが遅くなりまして、申し訳ありません。私はシリルーン・アーンスランドと。今は猟兵にてございます」
優雅に一礼し、銀誓館の話題でマスターとの話に花を咲かせるのであった。
●邪神様のお通りだ
真の蛇神にして邪神たる御形・菘(邪神様のお通りだ・f12350)は、件の喫茶店の前にいた。
なるほど、要は復活怪人とかそういう感じの話か!
キマイラフューチャーの世界で『いろんな世界で怪人をボコって見た』を配信している菘は、新しい世界であるシルバーレインの世界へとやってきた。
今回も、怪人をボコるためである。違った、まだバトル慣れしてない新人を守ってやるためにやってきたのであった。
「たのもーう!」
「いらっしゃいませー」
マスターは勢いに身構えたものの、一瞬で立て直し、客である菘を出迎える。
「オススメのしらす丼を!」
「かしこまりました」
注文しながら見えた学生たちのグループがいる席の近くへと陣取る。無縁であったキラキラのスクールライフのエピソードを聞かせてもらうためである!
●勉強会という名前のお茶会。
「おお、勉強とは関心関心。何事も無知なままでは困ることも増えてしまうからな!」
「お姉さんは?」
「妾か?妾こそキマフュの一番星!御形・菘である!!」
ハイテンションな邪神様……菘である。そして学生たちは楽しそうな話に食いついていく。
「キマフュって?」
「この世界の他に、キマイラフューチャーという世界があってな。御形殿はそちらから来られた猟兵ということかな」
別の世界の猟兵さん!すごーい!!とめいめいに楽しそうな声が上がる横で、御剣は菘へと自身も猟兵であること、そして彼らが自身たちの後輩であることを説明する。
「ねえねえ、お話聞かせて?」
「いいとも、代わりにそなたたちのスクールライフのエピソードをたくさん聞かせてほしい!」
わいわいと盛り上がり、学生たちは学校での話……女子が恋愛話で盛り上がり、菘はキマイラフューチャーでの話を始め、各世界を渡った数々の華々しい戦歴を語っていく。
彼らが話す学園生活はキラキラとしていて、それを耳にする菘は守ってやらねば。という気持ちを強くしていく。
「ということもあったのだよ!」
菘はいつの間にかしらす丼を食べ終え、お茶を飲みながら戦いの危なさを匂わせつつ、戦うとか考えぬようにと話をしていた。
そこにポツリと漏れる声。
「……私達だって、戦えてたのに」
彼らも若いといえど能力者なのである。段々と増えてくるアビリティの効かないゴースト達。間一髪で助かったこともある。
じわり、と中学生であろう女の子の目に浮かぶもの。
聞かずとも聞こえたその言葉で、彼女に浮かんだ焦燥感を自身も抱いたことを思い出す。
「君の焦燥感を私も知っているが、彼女の言っていることも間違いではない。そして、我々はそういう頼みをしにきた」
息を飲む三人。そして周りにも緊張が走る。
すっと立ち上がり、御剣は居住まいを糺す。そして心配そうにこちらを覗いていたマスターへと声をかける。
「マスター殿にも聞いていただきたい。ナンバード、能力者であれば聞いた事もあるであろう」オブリビオンと呼ばれる存在がナンバードと化して、マスターを狙ってくること。一見ゴーストに見えるかも知れぬが、オブリビオンでありアビリティが効かないこと等を御剣が説明をしていく。
「能力者の矜持を侮るわけではない。今回の戦いは猟兵の領分だった、と言う話だ」
「うむ!わらわもそなた達からもっと話をしたいゆえな!」まだまだ話を聞き足りないのだ!と菘は言う。
そして深々と頭を下げ、どなたの命も散らしてなるものかと決意を強く、語りかける。
「刀道様や御形様のお話の通り、みなさまのお命を護るため。どうか、この時はわたくしどもにお任せいただけませんでしょうか」
「わかりました。私も能力者として動いていた経験から、中途半端な力の者が下手に動くと足手まといになると言うことも知っています。ですので、この場は猟兵である皆様方にお任せしたいと思います」
自分達も戦おうとしていた顔が、マスターの言葉にアッ……と言う顔をする。思い当たることがあったようだ。
かくして、マスターと学生3人の信頼を勝ち得た猟兵達は、襲撃への備えをしていくのであった。
大成功
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第2章 集団戦
『猫女』
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POW : キャットスクラッチ
【猫の爪】による超高速かつ大威力の一撃を放つ。ただし、自身から30cm以内の対象にしか使えない。
SPD : キャットクロー・ナインデス
自身の【猫の瞳】が輝く間、【猫爪でのひっかき攻撃】の攻撃回数が9倍になる。ただし、味方を1回も攻撃しないと寿命が減る。
WIZ : キャットミュージカル
【猫っぽい歌と踊り】を披露した指定の全対象に【敵対したくないという】感情を与える。対象の心を強く震わせる程、効果時間は伸びる。
👑11
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●安全確認は大事
喫茶店のマスターたちと店内に集った猟兵たちは、オブリビオンたちを迎え撃つためにカウンター前へ机や椅子でバリケードを作り、店内での戦闘準備をしていた。
本命のナンバード化オブリビオンが来るまでは、イグニッションしたマスター達はカウンター裏で待機すること。本命が来た時には、隙あらばいくつか想定している避難経路から避難する。ただし、無理そうな時は無理せずカウンター裏で待機してもらう方針となった。
● 忍び寄る影
「こっちかにゃー?」
「こっちだにゃー!」
増える足音。
にゃーにゃーと増える声。
「失礼しますにゃー!」
猫女たちは目当ての建物を見つけ、律儀に扉を開けるのであった。
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マスターより
第1章ご参加の皆様、ありがとうございます。
さて、第1章の結果により、門倉達の信頼を得ることができましたので、彼らの安全を確保することができました。
店内については机や椅子をカウンター前にバリケードとして設置してあるため、猟兵が戦闘をするのに支障がないくらいの広さにもなっており、障害物やマスター達を気にすることなく戦っていただけます。
彼らがイグニッションをしているのは戦闘に参加するためでなく、基本的には防衛や避難時の為となります。ご了承下さい。
門倉達の存在を考えずに動いていただくことも可能ですが、逆に何かしら彼らに思うことがあれば声かけをしていただいて構いません。
ただし。いくら信頼を得られていると言えど、いくつかの地雷も埋め込まれております。ご注意くださいませ。
もちろん、2章からの参加も大歓迎です。プレイングにて指定がなければ既に店内に登場していた形での扱いとなります。
それでは皆様のプレイングをお待ちしております。
追記:
●地雷に関して。
門倉達も能力者として長年戦ってきた経験もある為、そのあたりを汲んでいただければ大丈夫です。
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儀水・芽亜
来ましたね、オブリビオン。
マスターと学生さん達は、そこで注意していてください。
この間鼠の相手をして、今度は猫ですか。なんともはや。
ナイトメアランページは直線範囲なので、屋内では難しい。ここは店内全体にサイコフィールド(「結界術」「範囲攻撃」「全力魔法」夢の「属性攻撃」)を張りましょう。
猫たちを眠らせて、仲間の回復をする。今回はそういう役回りです。
こういう部分は、マスター達が積み重ねてきたこととそう変わりません。
ただ、遊戯盤の上のルールが変わってしまったんです。原因の調査もしたいですけど、まずは目の前の敵からですね。
裁断鋏『Gemeinde』を振るって、眠りに落ちた個体の首を刎ね、攻防に使って。
山崎・圭一
(命捕網を手中に出現させ)
随分久しいリリスが来やがったじゃねーか
まずは白燐奏甲! ………。
駄目か。やっぱアビリティ使えなくなってらァ…
とにかく呪殺弾放って応戦!
後輩達の前でカッコ悪ィとこ見せらンねーだろが
て、何だよ。やめろ!その変な踊り!
変…やべ…なんだ、この感じ
こいつら倒さなきゃいけねーのに…今の俺に戦う術なんて…
門倉に一つ頼み入れるぜ
…一撃、喝入れるつもりで俺に攻撃してくれ
(煙草取り出して一服)…あースッキリした。サンキュ
アビ使えねーか…しょーがねぇなぁ
使ってみるか!ユーベルコード!
猫女共の動き止めればいいんだろ
じゃあ簡単だ。俺は一服するだけでいい
唯蛾毒尊!白燐蟲共!そいつら…喰っていいぞ
刀道・御剣
シリルーン・アーンスランド嬢(f35374)と同行。
あの頼み事をした時、我々は既に彼らの矜持に踏み込んだ。
わかっていながら飲み込んで、堪えてくれと。
……それで任せると言われたのだから、例え自衛の為とは言えど、彼らに力を振わせては、道理が通らぬという物だろう。
前を向き、背を向けたまま、真の姿(TW2当時の和装)を解放し、後ろの能力者へと語りかける。
「歯痒いだろう、自分の持つ力を振るえないのは。……すまないな、マスターには私の我儘を呑んでもらった。私はその矜持を知りながら、戦ってくれるなと頼んだのだ。
だから、それなりの誠意と言う物があると思っている。
君達に力は振るわせないし、全てのオブリビオンは我々が捌き切る。
だからもう暫く、私の我儘に付き合ってほしい、銀誓館の誇り高き能力者諸君」
どの程度当てになるかはわからんがな。こうして逸る気持ちのまま前に出たりしないように、意識を持ってもらおう。
『振るう刃は魂の盾』を使い、自身へと敵の攻撃をひきつける。
後は無銘と漆黒を振るい、攻撃を加えて行こう。
シリルーン・アーンスランド
刀道さまとご共闘を
後輩の皆様が弑されてはなりませぬ
ゴースト、そしてなれの果てのオブリビオン
根の国堅洲の国…いえ、今は違いますね。骸の海へ
後輩さま方は刀道さまが護るご所存にてお任せを
「その頼もしきお背中にてご存分に!」
念のため後輩さま方にもお声を
「どうかお任せを!皆様のお命こそが此度の鍵でありますれば!」
UCさまよえる舵輪詠唱
勿論本物ではありませぬ。ですがわたくしの想念から
汲み上げ、組み上げましたもの
戦争の時にもいつもお護り下さいました優しい方々を想いながら
皆様のお怪我も癒し敵には痛手を
止めを刺せそうな敵には両手の武器にて切り裂きます
「疾くお消えあそばせ!」
最後の敵が消え去るまでは気は抜きませぬ
御形・菘
はっはっは、挨拶はとても大切! いらっしゃい、ゆっくりしていくがよい!
…妾も活動初期の模索期にはネコミミ着けて配信してみたことがあるが、視聴者からは生暖かいフォローのコメントばかり貰ってのう
お主らならば、割と高評価が貰えそうな気がする! さあバトるとしようか!
右手を上げ、指を鳴らし、さあ響き渡れファンファーレ!
はーっはっはっは! 建物に被害を出す気は無い!
此度はお主らのみを燃やす!
威圧しながら一気に畳みかけるトークとこの奥義、ここまで仕込んで、なお気を逸らせるほどの強者たちかのう?
お主らのその爪が、妾の左腕のガードをブチ抜けるとは思わんことだ!
そして爪の一撃でお返ししてやろう!
杼糸・絡新婦
律儀やなあ、ほな、失礼するなら帰ってや、なんてな。
さて、お仕事と参りましょうか。
錬成ヤドリガミで鋼糸・絡新婦をレベル分召喚。
『鋼糸【絡新婦】いざ、参るてな。』
糸を蜘蛛の巣のように張り巡らせ、
フェイントで誘いながら、
糸に触れた敵を【罠使い】
絡みつくように攻撃や
【捕縛】し敵の攻撃から【敵を盾にする】
ことで防いだり【見切り】で回避。
戦えないわけやないし、
マスターも戦闘経験があるなら、
見極めもできるやろ、
なら、いらんことはせんかな。
敵がカウンター裏にいかんよう気をつけておくけど。
●来ましたね、オブリビオン。
儀水・芽亜(共に見る希望の夢・f35644)とシリルーン・アーンスランド(最強笑顔の護り風・f35374)は店の外の気配に、カウンター前のバリケードの点検をしながら声をかける。
「マスターと学生さん達は、ここで注意していてください」
「どうかお任せを!皆様のお命こそが此度の鍵でありますれば!」
はい、気をつけて。と口々にカウンターの中から声がかかる。猟兵たちはその声に気持ちを引き締め、開く扉へと構えた。
「にゃーにゃー!」
「失礼しますにゃー!」
「しますにゃー!」
一匹ずつぴょんぴょんと元気よく入ってくるのは、猫耳少女の猫女と呼ばれるリリス化オブリビオンである。
「律儀やなあ、ほな、失礼するなら帰ってや、なんてな」
「はっはっは。とはいえ、挨拶はとても大切!いらっしゃい、ゆっくりしていくがよい!」
杼糸・絡新婦(繰るモノ・f01494)と御形・菘(邪神様のお通りだ・f12350)は雑談でもするように律儀な猫女たちへと返す。
「ゆっくりしてられないんだにゃー」
「帰ったりもしないんだにゃー」
「そうそう、ここのお店のマスターさんが必要なんだにゃー」
にゃーにゃーと次々にはいってくる猫女達。
●キマフュの一番星である
菘は猫女をみやり、自身の配信活動の初期も初期。その模索期にネコミミを着けて配信したことがある。その時の生暖かいフォローのコメントばかりだったことを思い返しつつ。
「お主らとならば、割と高評価が貰えそうな気がする!」。そう宣言した。
● 繰るモノ
さて、お仕事とまいりましょうか。と口に出し、猫女たちに見つからぬよう、店内へとくまなく蜘蛛の巣のように鋼系を張り巡らせていく。その絡新婦は光によって赤、緑、黄、黒と色を変えていった。
●生と死をその身に宿す
「随分久しいリリスが来やがったじゃねーか」
山崎・圭一(ザキヤマ・f35364)は命捕網を構え、いつものように白燐装甲を纏おうとする。だが、猟兵として立つ今、アビリティを使うことができないという事実に気づき臍を噛んだ。
「……っち、そうだった……」
自身の力を把握しきれず、焦りを呼ぶ。
慣れぬ力の奔流に流されないよう、自身を強く保とうとするが足元がおぼつかない感覚に酔う。
こいつら倒さなきゃいけねーのに……ッ!
「門倉ァ!すまねぇ。頼みがある」
カウンター越しに、なんでしょう。と返ってくる。
「……一撃、俺に喝を入れてくれ」
はぁ!?という声も聞こえた気がする。だが、瞬時にフガフガという音に変わった。
「効くかどうか知りませんし、どうなっても知りませんよ!」
という声とともに勢いの良い強力な水流が圭一の頭上から落ちてきた。
「………あースッキリした。サンキュ」。ぽたぽたと水を滴らせた髪を掻き上げ、懐から取り出した煙草に火を付ける。
「アビ使えねーか……しょーがねぇなぁ」ひとりごちると命捕網を構え直した。
●蜃気楼の夢
この間は鼠の相手、そして今度は猫。なんとも言えぬ感情を抱きつつ、芽亜は裁断鋏『Gemeinde』を構え、猫女たちを見据える。
店内を戦場に。するとナイトメアランページは直線範囲の攻撃であり屋内では難しい。ならばここは店内全体にサイコフィールドを展開し、猫たちを眠らせ、仲間の回復をする。そう自身の役目を確認する。
「やること自体はマスター達が積み重ねてきたこととそう変わりません」
ただ、遊戯盤の上のルールが変わってしまったんです。と、口から想いが溢れた。
●護るというコト
後輩の皆様が弑されてはなりませぬ。
そう、なんとしても護ると決意を固めるシリルーンは、先輩でもある刀道・御剣(見届ける双眸・f35346)のあの時代と変わらぬ立ち姿。その頼もしい背中へと声をかける。
「その頼もしきお背中にてご存分に!」
前を向き、振り向かず。御剣はかつて慣れ親しんだ姿へ……だが以前とは確実に違う力を解放し、後ろの能力者へと語りかける。
「歯痒いだろう、自分の持つ力を振るえないのは。……すまないな、マスターには私の我儘を呑んでもらった。私はその矜持を知りながら、戦ってくれるなと頼んだのだ。
だから、それなりの誠意と言う物があると思っている。
君達に力は振るわせないし、全てのオブリビオンは我々が捌き切る。
だからもう暫く、私の我儘に付き合ってほしい、銀誓館の誇り高き能力者諸君」
● さあバトるとしようか!
「私の目の届く範囲では誰も傷つけさせん。私を無視して何人たりとも害せると思うな」
無銘と漆黒を構え、御剣は真っ直ぐに猫女たちへと自身の矜持を告げる。
それは、御剣を倒さねば、他の者へと手が出せないと猫女たちへ思わせるのにはじゅうぶんであった。
ふふ、カッコええのう。だが妾も負けてはおられぬ。と菘が隣へと並び立つ。
「さあ!鳴り響け!そして妾たちを刮目して見よ!!」
ファンファーレが猫女たちに炎をあげる。だが、菘に建物へ被害を出す気は無く。
「此度はお主らのみを燃やす!お主らのその爪が、妾の左腕のガードをブチ抜けるとは思わんことだ!」
そう威圧しながら畳み掛ける。後ろへと通さない意志で菘と御剣が立っていた。
奥の奴らより、この目の前に立つ2人を!!とばかりに猫女達が群がる。
二振の刃が。両の手の鋭き爪が。それを捌いていく。
「猫女共の動き止めればいいんだろ。じゃあ簡単だ」俺は一服するだけでいい。
「唯蛾毒尊!白燐蟲共!そいつら……喰っていいぞ」
圭一の吐き出した煙から無数の蛾が放たれ、前衛の2人に群がる猫女たちへとキィキィと鳴きながら麻痺毒による攻撃を与えていく。
「お力お貸し下さいませ、舵輪に眠る皆々様……どうか我らに優しき癒しを、そして敵撃つ鋭き刃を!」
それは、かつて戦いの最中にも護ってくれていた優しい人々を想いながらシリルーンが自身の想念から汲み上げ、組み上げたもの。
映し出される、さまよえる舵輪。それは味方へと優しい銀の雨による癒しを与え、猫女たちへは鋭き刃となって降り注ぐ。
「私の……私たちの世界で勝手はさせません!」
芽亜は鴇色の陽炎を纏ったドーム状の結界……サイコフィールドを展開する。それは猫女たちへ強力な睡魔を、味方には夢幻の癒しをもたらしていく。
御剣と菘の強力な足止め、シリルーンと芽亜、圭一の攻撃により、眠りこけはせずとも、睡魔で足元がふらつき、麻痺毒に大部分が動けなくなっていく。そしてそれらを連携して落としていく。だが、それでも逃れそうになる猫女たちがいた。
「鋼糸【絡新婦】いざ、参るてな」
錬成ヤドリガミで召喚し、鋼糸・絡新婦により張り巡らせた糸。逃れ、糸に触れた猫女を一匹一匹。時に糸に絡みついた猫女を敵の盾にし、糸の方へと誘い込み、確実に落としていく。
戦えないわけやないし、マスターも戦闘経験があるなら、見極めもできるやろと、絡新婦はチラリとカウンターを見る。
マスター達四人は、猟兵たちの戦闘を食い入るように見つめているが、逸る気持ちを抑え、カウンターの向こう側で大人しく待機しているのが見てとれた。
それは長いような、短いような時間であった。
「疾くお消えあそばせ!」
シリルーンのその言葉が最後の一匹を屠り、扉の向こうからは、本命のオブリビオンの気配が流れてくるのであった。
大成功
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第3章 ボス戦
『料理忍』
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POW : 暗殺料理術
自身が装備する【フライパン】から【劇毒物を仕込んだ料理】を放ち、レベルm半径内の敵全員にダメージと【胃痛・嘔吐・痙攣・昏睡・心筋梗塞・吐血】の状態異常を与える。
SPD : 決戦の料理フィールド
【様々な食材と調理道具】を降らせる事で、戦場全体が【料理バトルの決戦場】と同じ環境に変化する。[料理バトルの決戦場]に適応した者の行動成功率が上昇する。
WIZ : 食事を拒む事は許さない
【フライパン】から、戦場全体に「敵味方を識別する【呪術の波動】」を放ち、ダメージと【何か食さねば発狂し七転八倒する程の空腹】の状態異常を与える。
👑11
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●なんか来た
「美味いものを出す能力者達がいるのはここか!!」
フライパン片手に、律儀にも扉を開けて入ってくる料理人の格好をしたナンバード化オブリビオン、料理忍。
「なんだ?貴様達、俺様の料理をたべたいのか?それなら俺様が美味い料理を生み出すためにも、そこにいるヤツを俺様に早く渡すがいい!!そう、ハリーハリー!!」
料理忍はフライパンを掲げ、さまざまな食材や、調理道具を降らせてくる。
さあ、ラストバトルの開始だ。
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マスターより
第一章、第二章ご参加の皆様ありがとうございます。
第三章についてですが、引き続き門倉達の安全は確保されているので、後ろを気にせず戦える状況ですが、下手に動かそうとするのは危険だと思われますので、お気をつけくださいませ。
また、ナンバード化オブリビオンである料理忍は数字が0になると死んでしまうため、とても余裕がなく焦っております。そんな状態なのでブラフやハッタリに簡単に騙されてしまうでしょう。
それでは、皆様の素敵なプレイングお待ちしております。
あ、もちろん第三章からのご参加も大歓迎です。
御形・菘
はっはっは、お主は見事なほどに妾の策にハマってくれておるのう
護衛対象を、わざわざ襲撃者に見える形で庇うワケがなかろう! どう見ても偽者!
とゆーことでお主に今できるのは、とっとと妾を倒して口を割らせることだ、できるのならな!
妾に対して料理で挑むか、いただきます!
はーっはっはっは! ガツンと来る妙味が素晴らしい!
しかしながら至って普通の見た目、いや~芸術点が高い!
ゲテモノ食レポ、此度のコンセプトは、良い点を見つけてのベタ褒めよ
もちろん、いかにも本当に美味しそうな演技をしながらな
妾の全盛りパフォーマンスに抗えるはずもなし、焦っておるなら猶更にな?
そして油断しきっているその頭に…左腕の一撃をブチ込む!
●料理人対グルメレポーター
「はっはっは、お主は見事なほどに妾たちの策にハマってくれておるのう!」
自信満々に宣言をする御形・菘(邪神様のお通りだ・f12350)。ビシッと効果音が聞こえそうな勢いで血飛沫が飛びまくっているコック服を着たナンバード化オブリビオン……料理忍へと人差し指を突きつけた。
「護衛対象を、わざわざ襲撃者に見える形で庇うワケがなかろう!どう見ても偽者!」
「な、なんだと!?では、どこへやったというのだ!!」
あからさまに慌てふためく料理忍。時間は無い、早く教えろ!と喚き出す。
「きまっておろう、お主に今できるのは、とっとと妾たちを倒して口を割らせることだ、できるのならな!」
「そのへらず口、後悔することになるぞ!!」
いうが早いか、料理忍が持つフライパンから、見た目は美味しそうな料理が放たれる。そう。見た目だけは美味しそうではある。しかし、匂いからして激毒物が仕込まれていそうなことがはなれていてもわかる。
妾に対して料理で挑むか!面白い。と菘は華麗にお皿で飛んできた料理を受け止める。
「いただきます!」
おもむろにスプーンで掬い、食す。
「はーっはっはっは! ガツンと来る妙味が素晴らしい!」
二掬い目、食す。
「しかしながら至って普通の見た目、いや~芸術点が高い!」
ベタ褒めである。これ以上ないくらいのベタ褒めである。実は地味にダメージを食らっている筈の菘である。そうして自身を逆境へと追い込み、配信動画の山場をつくっていく。そして、傍目から見ても本当に美味しそうに見え、カウンターの向こう側からじゅるり。という音が聞こえたような聞こえなかったような。
「この、苦味と美味さのハーモニーがまたクセになる!」
褒められることに慣れていなかったらしい料理忍。
「な、なんだと……いやその苦味を出すのが難しかったんだ……それに気づいてくれる人間がいるとは
……!!」
歓喜している。滂沱の涙である。その隙をうまく摑んだ菘は、先ほどまでの素晴らしき食レポ動画を創りあげることによって強化された左腕を、料理忍の頭へとぶちかますのであった。
大成功
🔵🔵🔵
儀水・芽亜
可愛げが無い。増上慢。礼儀知らず。
先程の猫と違って、容赦する必要はどこにもないです。さっさと終極の鐘を鳴らしましょう。
神楽鈴『Papagena』を振るって、「全力魔法」炎の「属性攻撃」「破魔」「浄化」「衝撃波」「神罰」の時限発火!
食べ物を粗末にすると「神罰」が下りますよ!
出来れば、フライパンから燃やしたいところです。何を持っているのか知りませんが、ろくでもなさそうな。
……ちょっと待ってください。そのフライパン、熱源はどこです? まさか、そんな運ぶ途中で冷めた料理を供しようなんて思いはしませんよね。
残念ながら、あなたはこのお店の厨房が求めるレベルに達していないようです。神妙に討滅されてください。
杼糸・絡新婦
ん~、そうやねえ、自分には作れん料理やとは思う。
いやはや真似出来ませんんわ。
【料理】で対応できるものは対処しつつ、
相手の動きを観察し【情報収集】し
自分への攻撃を含め、
他の方への攻撃を【かばう】形で
こちらに来た攻撃を【見切り】で
タイミングを図り脱力して受け止め、
オペラツィオン・マカブル発動。
排し、返せ、サイギョウ。
ごちそうさん、そんで、全部お返ししましょ。
せっかく美味しいもん食べたのに、
後で口直ししたいわ。
●料理忍VS 共に見る希望の夢&繰るモノ
「ん~、そうやねえ、自分には作れん料理やとは思う。いやはや真似できませんわ」
立ちあがろうとしている料理忍へと杼糸・絡新婦(繰るモノ・f01494)がかけた言葉は一見褒めているようにみえる。
「そうだろうそうだろう!俺様の料理だからな!さらに美味いものを作り上げるためにも、貴様達の匿う能力者を早く差し出すのだ!!」
可愛げが無い。増上慢。礼儀知らず。儀水・芽亜(共に見る希望の夢・f35644)はそんな言葉が口をついて出そうになるのを抑え、淡々と神楽鈴『Papagena』を握りなおし、
「先程の猫と違って、容赦する必要はどこにもないです。さっさと終極の鐘を鳴らしましょう」漏れた。
「そうやね、早く倒して美味しいもんで口直しや」
「ええ!」
美味しいものは正義である。だからこそ食べ物を粗末に扱う料理忍を二人は許すことができなかった。
かくして第二バトルの鐘が鳴る。
料理忍は「これでもくらえ!」とばかりにさまざまな食材や調理道具を降らし、店内を料理バトル会場へと変えていく。
絡新婦は降ってくる食材や調理道具を見切り、躱し、芽亜の方へと流れていく物も鋼糸を駆使して攻撃をずらしていく。
何をもっているのかわからないが、できればフライパンから燃やしたい。と芽亜は絡新婦へとアイコンタクトを送る。絡新婦は小さく頷き、料理忍の行動を見逃さぬよう具に観察し、タイミングを測っていく。
ふと、芽亜は気づいてしまった。フライパンに料理が乗っていることに。
「……ちょっと待ってください。そのフライパン、熱源はどこです?まさか、そんな運ぶ途中で冷めた料理を供しようなんて思いはしませんよね」矢継ぎ早に詰問していく。ただでさえ時間が押していて焦る料理忍。
「さ、冷めていても美味しいものは美味しいんだ!!」
「食べ物を粗末にすると「神罰」が下りますよ!」
投げ飛ばされてくる皿に載った料理。それは芽亜へ向かうように一瞬見えた、がしかし。それは料理忍と彼女の間にて脱力して立つ絡新婦へと吸い込まれていく。
ーごちそうさん、そんで、全部お返ししましょ。
「鳴り響きなさい、『Papagena』!」
「排し、返せ、サイギョウ」
料理忍へ向けて神楽鈴『Papagena』を振るい放たれる鴇色をして燃え上がる浄化の炎と、女郎蜘蛛のからくり人形『サイギョウ』から先ほどの料理が放たれるのはほぼ同時であった。
「残念ながら、あなたはこのお店の厨房が求めるレベルに達していないようです。神妙に討滅されてください」
大成功
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刀道・御剣
シリルーン・アーンスランド嬢(f35374)と同行。
ふむ、引き続き攻撃を引き受けようと思う。
私が共に居ながら奥方を危険に晒したとあっては、あの人に顔向けができんしな。
引き続き真の姿で、『振るう刃は魂の盾』を使い、自身へと敵の攻撃をひきつける。
攻撃は任せ、防御に全てのリソースを割く。
武器受けと受け流しの技能を活用し、他に攻撃が流れないように対処していこう。
さて、筋は通さねばなるまいな。
何か私に申したい事があるようであればすべからく、全て聞こう。
我慢を強いた、溜め込んだ物もあろう。
矜持を折った、責められる事もあろう。
私はそれを受け止めるべきだ。
……したくない物だな、矜持を折る願いというのは。
シリルーン・アーンスランド
刀道御剣さまと参ります
能力者を食材になんて言語道断でしてよ!
ふるぼっこに致したく存じますっ。
「あなたにわたくしが捕まえられまして?」
にこにこ挑発
食いつきましたらUC月の斬撃発動
残像も使い追撃も攻撃を躱すのも思いのまま
「使い心地が良うございますこと」
元々能力者のアビ変化ですので攪乱も出来ますわね
人を食材にするなぞ悪鬼羅刹の所業
このわたくしが許しは致しませぬ
「疾く海の藻屑におなりあそばしませ!」
終われば損壊や猟兵のみの戦闘のお詫びを刀道さまと
「申し訳ない事を致しました」
しっかり丁寧に頭を下げて
お許し頂けましたならば
「また参りますわ。他のメニューも是非試したく
思いますゆえ」
微笑んで一礼し笑顔でお話を
●料理忍VS護る者たち
能力者を食材になんて言語道断でしてよ!ふるぼっこに致したく存じますっ。と憤るシリルーン・アーンスランド(最強笑顔の護り風・f35374)を見やりながら、刀道・御剣(見届ける双眸・f35346)は、料理忍へと二振りの刃を構え直す。
「あなたにわたくしが捕まえられまして?」
シリルーンがにこにこと微笑みながら料理忍へと声をかける。そんな彼女を片方の腕で制し、御剣が告げる。
「私がここに立つ限り、私の目の届く範囲では何人たりとも傷つけさせん。私が、私たちが護るものを害せると思うな!」
その声は御剣の信念を、矜持をのせ、料理忍の心を強く震わせた。
「ならば、次はお前だ。俺様の食事を拒むことは許さない!!」
料理忍は焦りから、即断したことを悔やむ暇はなくなった。
本来、料理忍のその攻撃は戦場全体へと及ぼすものの筈であったが、御剣のユーベルコード【振るう刃は魂の盾】により、倒す目標を絞ってしまう。御剣は引きつけた攻撃全てを、躱し、受け流し、外れてしまいそうな攻撃へも対処していく。
料理忍の目には御剣しか入らず、死角からの攻撃に気づいたのは、三日月型の衝撃波に吹き飛ばされてからであった。
「あらあら、わたくしたちもおりますのに。戦場でひとところしか見なくなるのは命取りでしてよ」
シリルーンは怒りを胸に秘め、笑顔を絶やさず料理忍へと忠告する。
人を食材にするなぞ悪鬼羅刹の所業
このわたくしが許しは致しませぬ
「あえかなる月の光よ、斬撃となり敵を討て!」
能力者の時に使っていたシリルーンのアビリティがユーベルコードと化した【月の斬撃】。
「使い心地が良うございますこと」
残像をも使い、攻撃、追撃、撹乱をしていく。
躱し、返し、受け止め、返す。
猟兵達は護るべき者たちを背にして立つ。
それぞれの想いを胸に。
「疾く海の藻屑におなりあそばしませ!」
一際煌く三日月の残像が料理忍を消し去っていった。
●大事なもの
「ありがとうございました」
完全にオブリビオンたちが消滅するのを確認し、マスターは猟兵たちへと声をかける。
「あなた方のおかげで、誰一人怪我することもなく。助かりました」丁寧に一礼する。
「いえ、こちらこそ店内を多少とはいえ壊してしまい、申し訳ないことを致しました」
「最初に告げはしたが、我らのみの戦闘となってしまい、マスター殿達へ我慢を強いることをしてしまった。申し訳ない」
我慢を強いた、溜め込んだ物もあろう。
矜持を折った、責められる事もあろう。
私はそれを受け止めるべきだ。
……したくない物だな、矜持を折る願いというのは。
深く頭を下げる二人へとマスターの困った声がかかる。
「頭を上げてください。今回のことは猟兵であるあなた方が対処する方が適任だった、と言うだけの話です。
確かに、私のことですから、私自身も戦いたいと思わなかったと言えば嘘になりますが、こうしてみんな無事で生きてるんです」
だから、謝られる方が困る、とマスターは言う。
「もし、それでもあなた方が心苦しいと言うのであれば、今後、お時間のある時で構いませんから。また食べにきてください」
そうだよ、テスト勉強もまだ途中だから教えてよ!という声もマスターの後ろから聞こえる。
二人は頭を上げ、顔を見合わせる。
「では、続きを手伝おうか」
「ええ、そうですわね」
こうして勉強会は再開されるのであった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
●その後。
「へえ、そんなことになってたのか」
「ええ、平和と言えば平和でしたがね」
戦闘の後片付けがある程度終わりー壊れたものは少なかった。お礼にとマスターから口直しにいかがですか、とお茶のお誘いがかかる。
せっかくだし、とお茶会に参加する猟兵達。
「妾はデザートをこのフルーツパフェにしよう!」
「私はエスプレッソをもう一杯お願いします」
「自分はこれにしようかな」
わいわいと注文する一角、
「あぁ、ここは出るぞ」
「そちらは、この公式を当てはめて……」
テスト対策をする一角。
喫茶店の店内はほんのりと和やかで賑やかな時間へと戻ったのであった。