●
こぽり…… こぽり…… 。
培養液な中に眠っていたソレ 、
静かに、しかし確実に 、
目を覚ます…… 。
●
「賢いってなんだろうな……?」
えらく真面目な顔して切り出したのはエリオス・ダンヴィクトル(陽はまた沈む・f27010)というグリモア猟兵。
「いやほら、『賢い動物』っているだろ。あれ、今のところ[比較的小型の哺乳類]しかいなかったの、なんでなのか疑問に思ったことねぇ?」
イルカとかなんとか、賢いと言われる生物は他にもいくらでもいる。なのに小型の哺乳類だけが猟兵の中にも種族として存在している。なーんでだ?
「で、こっからが本題だ」
アポカリプスヘルには賢い動物を研究していた研究所がまだ残っている。賢い動物として突然変異を起こすのが小型の哺乳類に限られていたのは、研究によって変異が抑制されていたからだということがここまでの調査で分かっている。
「で、みんなには研究所のデータをサルベージしてきてほしい」
方法は任せる。物理的に本とか書類を運ぶんでもいいし、データをコピーしてもってくるとかでもいい。
「そんで、一番の問題はその研究所にさぁ……」
ほんの少し、言い淀んだエリオスは苦い笑みを浮かべていた。
「その、[小型の哺乳類]以外の賢い動物のプロトタイプがコールドスリープされてるっぽいんだな。いや、それ自体はいいんだけど」
賢い動物たちが解放できたらラッキーだし。だが……問題は……たぶん、その中にやべーやつも混ざってるということだ。
具体的に言うと、アポカリプスヘル特有の例のやつ。禁断の科学で作られちゃった系バイオハザードな生物。
「まぁ、案ずるより産むが易しっていうか?! 百聞は一見に如かずっていうか?」
──扉絵をご覧いただければ分かるだろう、そういう感じのやべーやつである。
「データいじったらどうしても暴れると思うから……なんつーか……うん、頑張ってなんとかしてくれ」
みんなならなんとかしてくれると思って!!
信じてるから!!!
「そんな訳で、賢い動物解放作戦(今考えた作戦名)だ。行ってくれるやつだけ残ってくれ」
心の準備はOK? ならあとは任せた。
「Good Luck」
みみずね
はろーはろー。
寒い日が続きますね。みみずねは冬眠の支度がしたいです。
さてやってまいりました再びアポカリプスヘル。本シナリオは二章構成の短めのシナリオです。
頭空っぽで書きますのでシリアス度は『期待しないでね』、執筆速度は『再送が発生するかしないかギリギリ程度』となります。
●一章(日常)
研究所内を探索してください。
能力値は参考までに、ご自由に色々やってくれて構いません。
●二章(ボス戦)
研究所にひとが立ち入ったことでシステムの何かが誤作動でもしたんでしょうね。賢い動物のプロトタイプとともに保存されていたシャークなレックスが暴れ回ります。
賢い動物と違ってオブリビオンになってしまっているので遠慮なくぶちのめしてください。ちゃんと倒さないと研究所が壊れるので。
オープニング公開直後よりプレイングの受付を開始いたします。二章も同様です。
執筆は基本的には平日昼〜夜を予定しております。締切は期日を設定いたしませんが、書けるだけ書いたらそこでストップとします。
マスターの体力があまりありませんので執筆速度、分量ともにまちまちになりますことをご了承くださいませ。詳しくはマスターページやTwitterをご参照ください。
第1章 日常
『研究資料回収』
|
POW : 施設内をくまなく歩き回り、資料を探す
SPD : 散乱した書類の中から目ぼしいものを探し出す
WIZ : 施設に残されたコンピュータにアクセスする
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
|
チル・スケイル
アポカリプスヘルのダンジョン探索ですか。了解しました。
敵が居ると分かれば十分ですよ。
何があっても問題ないように、氷の盾を構えて防御しながら歩きます
書類や書物をとりあえず持ち帰ります
ええと、この機械…ええと何でしたっけ…そう、パソコンは持ち帰れませんか?
…何か管が伸びていますね。詳しい人に任せましょう。
む、扉に鍵がかかっていますね。氷で鍵を作り開ければ…
…鍵穴…どこ…?デンシジョウ?カードキー?何ですかそれは?
じゃあマスターキー(※)の出番です。
(※氷の斧で扉を叩き壊す)
●
「なるほど……」
小さく頷きながら、慎重に研究所へと足を踏み入れたのはチル・スケイル(氷鱗・f27327)。白い鱗が美しいドラゴニアンのウィザードだった。
「アポカリプスのダンジョン探索ですか。了解しました」
グリモア猟兵から得られた情報はあまりに少なく、ハッキリしたことがない話ではあったが、その委細は問題ではない。行き先はダンジョン(仕掛けがある建物ならまあだいたいダンジョン)、そして敵が出現するということ。
「敵が居ると分かれば十分ですよ」
そう、敵が出るのだと分かっていれば、その支度をすることができる。いつ敵が来ても大丈夫なように、氷の魔力で作り出した盾をしっかりと構えながら、チルは建物の奥へと進む。
「……さて?」
とりあえず敵には遭遇しないまま、資料室のようなものを見つけて入ってみたチルであった。見渡せば、研究所が運営不能になったときから放置されているのであろう大量の紙の資料に、棚の中の書物。これらは持ち帰れば詳しいひとが読み解いてくれるだろう。とりあえず細かい分別の必要を無視して、それらしいものを持ち帰ることにする。
それに──
「ええと」
これ。なんでしたっけ……資料室にあるこの……ほら、四角くてハイテクな機械なやつです。一般的な通称は確か……。
「パソコン」
そうそれ。
しかし四角い箱からは様々な種類の管が伸びていて、いくつかは壁にそれが飲み込まれていく。外せそうなものもあるが、外しちゃいけないものかもしれない……。
こういうときは、
「詳しい人に任せましょう」
分かる人がやるに限る!
そうです、自分以外にもここを調査する猟兵はいるはずですから。無理して壊してしまうよりずっといい。英断です。
「では、こちらを……」
敵から守りながら持って帰れば良いだけだ、と思ったのも束の間。
「……あら」
あれっと思う。部屋の出口が開かないのである。入ったときには自動ドアの電源が生きていて全然気にしなかったが、それが全然反応しない。
『 この扉は ロック されています 』
無慈悲な機械音声が響く。
「むぅ……」
油断した、というわけではないが、これはちょっと困りものだ。扉に鍵がかかっているのなら、氷で鍵を作り開ければいい。
閉じ込められるのなんて、アックス&ウィザーズでもこの手のダンジョンにはありがちなことだ。チルの氷術をもってすれば、合鍵を作るくらい簡単なこと……なのだが……。
「……鍵穴……どこ……?」
合鍵を作ろうにも、のっぺりとしたこのドアと壁のどこを探しても、鍵穴が見当たらない。鍵穴がなければ鍵を作っても意味がない。何故鍵穴がないのか?
『 電子錠に カードキーを かざしてください 』
その理由は機械音声が教えてくれる。
「デンシジョウ? カード……キー……? 何ですかそれは?」
……教えてもらっても知らないものは知らないので一歩も進まないのである!!
この冒険者、とかく他の世界の常識に疎い。仕方ないネ。
とは言え、実際カードキーが何なのか分かったとしても出来ることはそんなに多くない。やることは同じだ。
つまり、
「じゃあ、マスターキーの出番ですね」
マスター〈万能〉キー。みなさんご存知(?)、ホテルとかにあるあれです。それがあれば全ての扉を開けることができる万能な鍵。すなわち、
マスターキー
\\ 斧 //
チルは先ほど盾を作ったのと同じ要領で、氷の魔力から斧を作り上げると、力いっぱいそれを振り下ろす。
テレレレレレレレン♪
扉 は 通れるようになった!(開いたとは言ってない)
「ふう」
これで何も問題ない(問題などない)。あとは、この資料を運ぶだけだ。
どこから出てくるか分からない敵を警戒しながら、チルはまた一歩ずつ、研究所の中を進んでいくのだった。
大成功
🔵🔵🔵
ロー・シルバーマン
…ここにはどんな資料があるのかのう。
機械はあまり詳しくないが頑張るか。
このような施設には管理室が付き物。
なら第一にそこを探り地図や鍵などを…むっ、あの部屋がそれっぽいのう。
…パスコード入力とな。
ここは一つ適当に入力してみるとしよう。
一番有名らしい123456…開くかのう。
開かないなら通気口に潜り込んで不法侵入するとしよう。
多少荒っぽくやっても扉よりは警報等少ないじゃろうし。
管理室への侵入果たしたら紙の地図…なければ斯界をハッキングして図面を探し、資料庫と思われる部屋に目星つけて回収に向かう。
あとコールドスリープ部屋の位置も念の為確認、差がして一度様子を見に行こう。
※アドリブ絡みコミカル等お任せ
●
「……ふむ」
辺りをゆっくりと見回しながら、ロー・シルバーマン(狛犬は一人月に吼え・f26164)は研究所内を進んでいく。
(ここにはどんな資料があるかのう)
人狼の鼻をひくつかせても、今のところ分かることはない。打ち捨てられた研究所は、ほんの少しかび臭く、砂と埃の匂いがした。
それでも電源はしぶとく生き残っているようで、ドアの前に立てば勝手に開く。機械仕掛けの建物だ。おそらくは回収してほしいと頼まれた資料も、多くは機械の中にデータとして存在するのだろう。
「機械には詳しくないが……」
御年81歳、あまり機械な触れるような世界に生きてこなかったローには、少し不安なものもある。けれど、
「頑張るか」
やってみなければ何も始まるまい。
さてまずは何からしようか。考えを巡らせる。
このような施設には管理室が付き物。
(なら、そこを第一に探り地図や鍵などを……)
初めに全体を把握。その後に必要な鍵などが得られればスムースにことが運ぶに違いない。
「むっ、あの部屋」
プレートの外れかけた部屋。すごくそれっぽい。廊下のガラス越しに中を覗けば、そこはたくさんのモニターが並んだ部屋だ。中央にはマイクやら何やらと、それら全てを制御できそうな感じのコンソール的なものがある。
……ものは試しだ。部屋の入口にある装置に触れてみる。
『 パスコードを 入力してください 』
画面に文字が現れる。
「パスコード入力とな……」
何かしらの文字列を正しく入力せねば、管理室に入ることはできないということらしい。
「うーむ」
考えて分かることでもない。謎解きの部屋ではないのでヒントもどこにもない。パスコードをメモしておいてくれる間抜けな職員もこの施設にはいなかったと見える。さて、どうするか。
「123456……」
ここは一つ、適当に入力してみることにする。管理者が大雑把でパスコードを覚えるのが面倒なタイプの人物なら、こういう有名な並びでも開くことはある。
『 パスコードが 違います 』
『 あと2回間違えると ドアがロックされます 』
あっ、これ駄目なやつだな?
駄目なら駄目と切り替えて、別の進入路を探すことにした。こういうときのお約束は……通気口だ! それなりに体格のいい人狼男性が潜り込むにはちょっときつい(物理)かもしれないが。
(多少荒っぽくやっても扉よりは警報も少ないじゃろう)
扉周りのセキュリティは強固そうだとの判断は、実際そんなに間違っていなかった。ローはなんとか、狭い通気口を通って管理室への不法侵入を果たす。セキュリティ警報が鳴ってないから実質合法。不法侵入じゃないよ、大丈夫。
さてと、部屋を軽く探索して、研究所内の見取り図を手に入れる。これは部屋に入れてしまえば難しくなかった。コンソールは比較的、直感的な操作ができるようになっていた。ローは資料庫と思しき部屋、それから動物たちを保管してあるのであろうコールドスリープ部屋の位置に目星をつけて、そちらへ向かうことにした。
管理室のドアは、内側からはなんの抵抗もなく開いた。
コールドスリープ部屋への道は資料庫とは反対の方向であったが、一応確認しておくことにした。
……。
ちらと見ただけではいかつい棺桶が並んでいるだけの部屋だ。あの中に、まだ見ぬ賢い動物たちや、予知された改造生物が眠っているのだろうか?
「かわいそうにの……」
ヒトの都合で改造されて、勝手に眠らされているそれらを思う。グリモア猟兵は動物たちを解放できたらとか言っていたが、それが彼らにとってしあわせかどうかは分からない。
ともあれ、今すぐにしてやれることは何もない。僅かの引け目を感じながら、改めて資料室へ向かったローは、紙の資料をあれこれと選んで回収していったのだった。
大成功
🔵🔵🔵
御園・桜花
「小さくないですけれど、駝鳥さんが居たら騎乗させて欲しいんですよね。魚類と両生類は環境を選びそうですし、爬虫類なら夢一杯に走竜さんとか…」
ワクワク参加
UC「ノームの召喚」使用
「解錠(物理)は最終手段にしたいので、研究室に入るためのカードキーやパスコード、日誌を一緒に探してもらえますか?物臭とか非常時の共有用とか理由をつけて、比較的目につきやすい場所に保管していた方も居るんじゃないかと思うんです」
先ずカードキーやパスワード、日誌探し
行ける所を探し尽くしたら入手如何に関わらず鍵の掛かった部屋へ
「どうか開きますように」
駄目だった場合はリーダー部分を銃撃破壊
入室出来たらノーム達に資料集めも手伝って貰う
●
「賢い動物……」
御園・桜花(桜の精のパーラーメイド・f23155)は呟く。そう言われてみれば、そこそこ小さい動物しかみたことがない。コールドスリープされていると聞いたが、この研究所にはどんな動物がいるのだろうか? 小さくない哺乳類なのか、それとも哺乳類以外の小さい動物なのか……。
「小さくないですけれど、駝鳥さんが居たら騎乗させて欲しいんですよね……」
お友だちになれそうなら乗せてくれたり……しないでしょうか。
いえ、別に駝鳥さんにすごく強いこだわりがあるというわけでもないのですが。これまで哺乳類しかいなかったから、それ以外と言われればまず鳥類が思いついて。
でも、魚類と両生類は環境を選びそうですし……。
「ああ、爬虫類なら夢一杯に走竜さんとか……」
桜の精のイマジネーションは止まらない。とにかく色々想像しながらワクワク状態での参加な桜花さんである。
「それじゃ、と」
桜花はユーベルコード【ノームの召喚】で土小人たちを喚び出す。おいでおいで、土小人。
わらわらと現れた陽気なノームたちに、ゆっくり言い聞かせるようにお願いする。
「まずは、研究室に入るためのカードキーやパスコード、日誌を一緒に探してもらえますか?」
ラボ的な部屋を見つけ出したいというのがまずひとつ。そしてそこに入るなら、なるべく正規の手順で入ったほうが、得られるものも多いだろう。解錠(物理)してもいいが、できれば最終手段にしたい。うっかり巻き添えで何かを壊してしまうのも心配だ。
とは言っても、そう簡単にカードキーやパスコードが見つかるとも限らないが……どこを探せばいいか、桜花には目処がついていた。
「物臭とか非常時の共有用とか理由をつけて、比較的目につきやすい場所に保管していた方も居るんじゃないかと思うんです」
いるんですよねー、そういう人。モニターに付箋でパスワード貼っちゃうタイプのかたがた。身内にいるのは困りますが、この際いてくれると助かります。
お願いを聞いたノームたちは一斉に研究所内に散らばって、あちらこちらへ潜り込む。桜花自身もその間に、研究所をちょっとずつ探索して回る。
「日誌なんかがあると良いのですけれど……」
研究員が手記として残した情報は貴重だ。データベースには無い情報、現地にいる者にしか知り得ない情報が記されてることもある。
「……ここですね」
土小人たちの手伝いのおかげで、あらかたの部屋は調べられた。大きなトラブル無く、あちこちの部屋の様子を調べることは出来たが、最後に立ちはだかったのはやはり、最初に目星をつけていた研究室だ。
当然ながら他の部屋の例にもれず、電子ロックがかかっているが……。
「どうか開きますように」
祈るように一度ぎゅっと目を閉じて、ノームが見つけてきてくれたカードキーの一つをかざしてみる。
『 認証 ロックが 解除されました 』
「……ふう」
ちょっとヒヤヒヤしたけれど、上手くいって良かった、と安堵の息をもらす。
「いえいえ、まだこれからでした」
この部屋で資料を集めて帰らないといけないんですからね。
「お願いしますね、みなさん」
ノーム達に声をかけ、さっきのお仕事分きらきらの石ビーズをお渡しすると、あと少しだけ資料集めに付き合ってくださいね、とお願いする。
さてさて、手分けして探しましょう。
……駝鳥さんのデータも、探せばあるかもしれませんし。
大成功
🔵🔵🔵
ロアー・アレグリアス
アドリブ連携歓迎なのだ
やあやあ我こそはでっかいトカゲさんに乗りたいケットシー!
解析作業ぶっ通しで目がチカチカしてるかもだが、新たな仲間の為にも頑張るぞぅ!
と、言うわけで目につく資料をとにかくお持ち帰りするのだ!
ではではお仕事なのだぞ、ナイツオブアレグリアス!(どーんと猫兵団召喚)
召喚した猫兵にはとにかく分岐点で散り散り探索させて、マッピングを進めるのだぞ。
分かれ道はもちろん、通気孔とかケットシーならではの抜け道を見つけてずんずん行くのだ!
入った先で資料は回収するし、可能なら賢い動物とシャークなレックスとの位置関係も把握しときたいな!
むむぅ……シャークなレックスには乗れなさそうなのは残念なのだ。
●
「やあやあ我こそは!!」
ぶっちぎり徹夜テンションのケットシーがそこにはいた。
「我こそはでっかいトカゲさんに乗りたいケットシー!!!」
そう、彼は。彼こそは、でっかいトカゲさんに乗りたい一心でこれまでにもたくさんの猟兵に賢い動物な関する研究データを集めてもらっては、今もなお解析作業に追われている男、グリモア猟兵その名もロアー・アレグリアス(雷刃名轟・f02956)。画面や書類とにらめっこしすぎて、正直もう目がチカチカしてしょうがない。けれど、この依頼群をこなしていけば新たな種類の賢い動物たち……つまり、小さい哺乳類以外の(当然でっかいトカゲさんを含む(はずだ))が新たに仲間になると思えば、まだ頑張ろうという気が湧いてくるのだ。
よし、やるべきこと、やりたいことを確認して改めて気合が入った。
「頑張るぞぅ!」
と、いうわけで目につく資料をとにかくお持ち帰りするのだ! なるべく多く。たくさん。精査はしなくていい、解析は後ですればいい。……後で泣くのは自分かもしれないが。
「ではでは。お仕事なのだぞ、ナイツオブアレグリアス!」
どーん!! という効果音がしそうな勢いで、ユーベルコード【歓喜なる猫騎士団】による猫兵団を召喚する。彼らは、今はロアーと弟が遺るアレグリアス家に、かつて仕えていた騎士たちの霊兵だ。ロアーの忠実なる配下である。
「さあ、征くぞ!」
入口から順に、分岐点ごとに兵たちを分かれさせ、行き止まりに合えば戻らせる。散り散りに見える探索だが、マッピングの手段としては王道。逐次報告され更新される地図を元に、ロアーはずんずん進んでいく。
分かれ道わ一つずつ確認するのはもちろん、通気孔とかにも潜り込む。これは身体の小さなケットシーならではの抜け道。他にも通れそうな近道を見つけてはさらにずんずん行くのだ!
……ここに弟がいたら調子に乗り過ぎだと止めたかもしれない。が、いないので気にしない、ずんずん進むったら進むのだ。
そんな調子であっちの部屋もこっちの部屋も、入った先で資料を回収しまくるロアー。騎士たちに持ってもらった分も含めてかなりの分量になった。逆に言うとこれ以上は持ち帰れないレベルである。
「で、因みに……?」
地図を覗き込み、コールドスリープされているという賢い動物たちと、襲って来るであろうシャークなレックスが研究所のどこにいるのかを調べておく。どうやら、どちらも地下の研究室のようだ。コールドスリープ用の施設は隣接しているので、戦闘になったら少し距離を取る必要がありそうだ。
それにしても、シャークなレックスとは。
「むむぅ……」
最新研究によるとどうやらレックスはトカゲではない。シャークなレックスはもちろん賢い動物とは別物ではあるのだが……見た目的にはかなり惜しい。
「シャークなレックスには乗れなさそうなのは残念なのだ……」
でっかいトカゲさんに乗りたいケットシーは、そう悔しそうに呟くのだった。
大成功
🔵🔵🔵
アーネスト・シートン
さて、動物たちを開放するために、ここでも、資料集めに勤しみますか。
まずは、資料室に行ってから、周囲の資料とかを集めるために、薬莢をUCで鼠やリスに変化させて、資料をかき集めます。
「さて、こちらでも、色々と資料が有りますね。しかし…改造計画とか、恐竜蘇生計画とか物騒なのも有りますね。」
多分、噂の恐竜と鮫の合成生物も居るのではないかと思われるが…
「あの、別の場所を襲撃した鮫恐竜は、ここで作られていたってことになるんでしょうかねぇ??」
と、所々情報を掴んで資料詰め込んで、研究室に行ってみます。
「ここで、動物たちが眠っていると…厄介なのもいそうですね。」
アドリブ歓迎
●
「さて!」
気合十分、アーネスト・シートン(動物愛好家・f11928)は研究所の前に立つ。これまでにも幾度かこの類の調査に赴いたことがあるアーネストである。初めは賢い動物たちを解放すべきかどうか、迷ったりもしたが……今回は最初から『賢い動物解放作戦』だとグリモア猟兵にも言われている。それに、コールドスリープで眠ったままの動物を放っておくのも忍びない。
「動物たちを開放するために、ここでも資料集めに勤しみますか」
まずは資料室を探しあてる。研究所内でも、セキュリティはそこまで堅くないエリアだった。アーネストはすんなりとそこへ入り込むと、ユーベルコード【小動物大騒乱】で、薬莢を鼠やリスに変化させる。周辺の資料を集めることにしよう。
小動物たちはせっせと紙の資料を集めてきてくれている。一方でアーネストも、それらに目を通し、さらに必要そうな資料へと手を伸ばしていく。
「さて、こちらでも、色々と資料が有りますね」
ふむふむと読み進める。確かに、賢い動物に関する資料がたくさんある。だがそれと同時に、不穏な文字。
「しかし……改造計画とか、恐竜蘇生計画とか物騒なのも有りますね」
従来の生物を使うだけでは飽きたらなかったのか、何か空恐ろしい文字が目に入る。……恐竜と……サメ……サメ……??
何かすごく既視感を覚える。確かあのときもアポカリプスヘルで、賢い動物についての資料って言われて……そう、バナーが大型の肉食動物が解放されたら困るみたいな話をしてて……。
そして現れたのがあのオブリビオンだった。
……あまりの合致に軽く目眩がする。おそらくは、例の恐竜と鮫の合成生物と同一個体というか、その複製……。いや、オブリビオンではあるから、或いはこちらがオリジナルの可能性も捨てきれないが……。
「あの、別の場所を襲撃した鮫恐竜は、ここで作られていたってことになるんでしょうかねぇ??」
前回も結構ひどい目に遭ったのだ。まったく、とんでもない研究をしてくれていたものである。(恐竜含む)動物たちをなんだと思っているのか。
ともあれ、怒っても仕方がない。持ち帰るべきものはおおむね手に入った。小動物が集めてくれた資料から、有用そうなものを所々掴んでは荷物として詰め込んで、今度は研究室へと向かう。
地下。湿った空気が揺蕩っていた。
「ここで、動物たちが眠っていると……」
ぐるり、見渡す。室内にはいかつい素材でできた棺桶のような装置が並んでいる。小さいのは子鼠程度、大きいのは羆や……それこそ、肉食恐竜が入りそうなサイズのものまで様々だ。
「……厄介なのもいそうですね」
いくつも続くコールドスリープ部屋を見て回ったアーネストはそう呟く。この中のどこかから、またあの怪物が現れるのだと思うと、今から嫌な気持ちでしかなかった。
せめて、眠っている動物たちに危害が及びませんように。
彼らを守りながら戦うことを念頭に、アーネストはその時が来るのを静かに待った。
大成功
🔵🔵🔵
深山・鴇
【八重】
白い建物に消毒液や薬品とくると病院みたいなものだな
素手で戦って勝てる動物か…俺は猫にも勝てない男だがね(不戦敗)
賢い動物、俺はあまり見たことがないが小さい動物程手に負えない、みたいな物語も多い気がするよ
ああ、機械…逢真君はダメだろ、壊す専門じゃなかったか?
俺? 俺は日常で使う機械くらいしか操作したことないよ
雲珠君、そこは力技でなんとかなるさ
扉であれば逢真君が壊して開けるだろう?
データは…機械ごと持って帰ってくればいいんじゃないか、知らんが
持ち出し禁止とかの資料を重点的に…なんでもかんでも持って帰ればいいってもんじゃないんだが? 君ちょっと怒られるべきだと思うよ(雲珠君と並んで仁王立ち)
朱酉・逢真
【八重】
会話)大きいってこたァ、そンだけ的がデカいワケだからな。ちっこいのがどっさりくる方(*ほ)が厄介だろうとも。ネズミだの、イナゴだの…あと菌とかサ。ちまっこけりゃア操縦できると思いこンで、大騒動になるとか珍しくもないことさ。ひ、ひ。つかいま気づいたが俺、ここ入れンのじゃないか。壊すし。ふぅン…。坊、旦那。壊れやすそうなモンがあれば運び出しとくれ。俺は入り口で待ってら。終わったら出とくれ…危ねェでな。
行動)ふたりが壊れ物を収納して出てきたのを見届けてから、ガシャどくろを喚び"建物ごと"運ばせる。バイオハザードなやつが寝てる層だけ残せばよかろ。室内より戦いやすいだろうしな。
雨野・雲珠
【八重】
※初アポヘル。興味津々です!
なんだか病院みたいなところですね…
聞いたことがあります。
ひとが素手で戦って勝てるのは
中型犬くらいまでだって。
『賢い動物』がちいさめ哺乳類に限られるのは、
やっぱりひとの手に負えるかどうかが
関係してくるのではと…
…ところで俺は絡繰に詳しくないのです。
かみさまは?
…み、深山さ…
あっこれまたダメなパターンでは
しかし大丈夫です、俺たちにはこの箱宮があります!
重量無制限の強みを生かして
大事そうなものは何でも持って出ましょう。
わぁ…つやつや!(※ゴミ箱)
えっ
……えっ?
ええーーーー!?
ななな何でもかんでもにも程がありますよ!どこ置くんですかそれ!
めっですよかみさま、めっ!
●
〜 研究所前 〜
「……なんだか病院みたいなところですね……」
キョロキョロと辺りを見回す小柄な桜の精は、雨野・雲珠(慚愧・f22865)。アポカリプスヘルを訪れるのは初めてで、見るもの何もかもが馴染みのないものたちだ。
病院という言葉に「まぁ、確かに」と反応したのは、横を歩いていたメガネの男、深山・鴇(黒花鳥・f22925)。
「白い建物に消毒液や薬品とくると病院みたいなものだな」
鴇も辺りを見回す。特段目立ったものはないが、確かに研究所というのは病院と雰囲気が似ている。特に今回は動物を研究していた施設とあって、より必要な機器などが近いからそう感じるのかもしれない。
「それにしても。動物、ね」
どうして賢い動物がごく限られた種類しかいなかったのか。鴇の言葉に、雲珠が小さな声で応える。
「……聞いたことがあります」
ひとが素手で戦って勝てるのは、中型犬くらいまでだって。それより大きな動物と戦うには、刃物や銃のような、武器が必要になる。あまり言いたくないことだが、突然変異がひとの手による意図的な操作を受けているのであれば、至極当然のことのようにも思えた。
「『賢い動物』がちいさめ哺乳類に限られるのは、やっぱりひとの手に負えるかどうかが関係してくるのではと……」
もしも暴れたら。こちらの言うことを聞かなかったら。その生殺与奪を、ひとが握れるように……なっているのでは、ないだろうか。
「素手で戦って勝てる動物か……」
ふむ、と頷く鴇。俺は猫にも勝てない男だがね、と茶化す。(なお不戦敗)(猫は好きなのだが)(それ故にこそ勝てないのだ)。
「賢い動物は、俺はあまり見たことがないが……小さい動物程手に負えない、みたいな物語も多い気がするよ」
町にねずみの大群がやってくる話だとかね。
「ソイツは違いねェ」
その話に、なるほどそうだろうと肯いたのは、二人に少し離れて歩いていた朱酉・逢真(朱ノ鳥・f16930)だった。
「図体の大きいってこたァ、そンだけ的がデカいワケだからな」
それこそ、銃などの武器を使うなら相手取るには大きいほつが戦うのは簡単だ。
「ちっこいのがどっさりくる方(*ほ)が厄介だろうとも。ネズミだの、イナゴだの……」
もっと小さいのだと菌とかサ。ひとは自分の手の中に収まるものなら弱いと決めてかかる。自分のほうが偉いのだと過信する。実際には──歯止めのかけようのないのは、小さくてたくさんいるものたちで、ひとという生き物はそれらを前に、あまりに脆弱なのだというのに。
「ちまっこけりゃア操縦できると思いこンで、大騒動になるとか珍しくもないことさ」
ひ、ひ。と逢真は嗤う。
さて。
ところで。
データを持ってきてくれと言われた通り、アポカリプスヘルは滅びかけてる割には文明の跡がしっかりある世界である。コールドスリープの装置だとかバイオハザードだとかのハイテク機械〈からくり〉仕掛けの研究所。
初めてアポカリプスヘルの土を踏んだ雲珠にも、その予備知識くらいはある。
「……ところで俺は絡繰〈機械〉に詳しくないのです」
かみさまは、と逢真に問おうとして、
「つか、いま気づいたが」
当人が気付く。
「なんだい逢真君」
「俺、ここ入れンのじゃないか」
何もせんでも壊すし。
……。
そうだね?
「ああ、機械……逢真君はダメだろ」
機械に限らずだが、壊す専門じゃなかったか?
「そォだよ?」
あっ、このかみさま開き直った!
「…み、深山さ……」
救いを求めるように、雲珠は鴇へ同じ質問を投げようとするが、
「俺? 俺は日常で使う機械くらいしか操作したことないよ」
いわゆるスマホが普通に扱える程度だ。研究所で使われているようなコンピュータの扱いなど全く分からない。
あっこれまたダメなパターンでは?
というかこの面子出来ないことが多いのでは??
「ダメでは???」
もうそのまま口に出た。
「大丈夫、雲珠君」
そして笑顔の鴇。「そこは力技でなんとかなるさ」
>>なんとかする気がない<<
「扉であれば逢真君が壊して開けるだろう?」
「それはそうかもしれませんが……」
開かない扉は絡繰に頼らずかみさまに開けてもらうとして……機械に関してはもう諦めて紙の資料を探す……?
「データは…機械ごと持って帰ってくればいいんじゃないか、知らんが」
スマホでもそうだが、とりあえず物理的に運んでしまえば、あとはデータを取り出すのはなんとか出来るひとにやってもらえばいいんじゃないか。スマホだって似たようなものだし。
「なる……ほど……?」
何となく丸め込まれているような気がしないでもない。うーんと唸る雲珠たちに、あア、と何か思いついた様子で、
「ふぅン……。坊、旦那。壊れやすそうなモンがあれば運び出しとくれ」
逢真がそう言った。
「俺は入り口で待ってら。終わったら出とくれ……離れてナ。危ねェでな」
「精密機械とかを運び出せばいいかい?」
「?? ……分かりました。それじゃ、行ってきますね」
その場で待機モードに入った逢真を前に、雲珠は頭の上に疑問符を浮かべながらも、かみさまがそう仰るならなにか考えがあるのだろうと己を納得させた。
へらりと笑い手を振る逢真に見送られながら、とりあえず鴇と共に研究所の中へ入っていく。
〜 研究所内 〜
「さて、紙はともかく……データの入ってる壊れやすそうなもの……パソコンとかを運び出すとなると、なかなか重労働になりそうだな」
「しかし大丈夫です!」
すかさずぴかぴかな表情の雲珠が、背負っていた箱宮を差し出す。
「俺たちにはこの箱宮があります!」
そう、これは雲珠のユーベルコード【七之宮】にて、異空間へとつながる扉。中の休憩所へ持って入ってしまえば、箱宮自体の重さは変わらない。重量無制限の強みを生かして大事そうなものは何でも持って出ましょう。
この箱のやつ(パソコン)とか、この板のやつ(タブレット)とか……。
「ふむ」
鴇もまた、それらしい資料っぽいものを見つけては雲珠に渡していくことにした。いちいち開いて読むのは面倒くさい。
「わぁ……つやつや!」
部屋の隅で見慣れない形のゴミ箱を見つけた雲珠がきらきらした目をしている。静かに息を吐いた鴇が指摘する。
「……雲珠君。それは関係なさそうだから、置いていこう」
「はい……」
ちょっとだけしょんぼりした雲珠だが、賢い動物たちを助けるという使命感もあって、余計なものだと言われたら素直に引き下がった。えらい。
〜 再び研究所前 〜
「終わったかィ?」
にいと笑う逢真が、ひと仕事終えた二人を迎えた。
「ああ、持ち出し禁止とかの資料を重点的に……」
「そゥかい。そンじゃ」
やれやれようやく仕事の時間だ、とばかりに喚び出されるは空を覆うほどの巨大なガシャどくろ。
「えっ」
何が起きているのか分からず二の句が継げない雲珠と、何が起きているのかを薄々察知したがそれでも呆れ顔の鴇を尻目に、昭和生まれのスター妖怪が建物に手をかける。
\\ バキバキバキバキ //
がらん、ごろん。
「……えっ?」
念の為下がっているようにと言われて建物から離れていた雲珠と鴇の足元に瓦礫の破片が転がってくる。研究所の建物は……二人の視線のはるか上。ガシャどくろの手に掴まれて、丸ごと運ばれようとしていた。
「いや、あの」
「おん?」
『何か変なことでも?』みたいな顔で聞き返されても困るんだなぁ〜〜〜〜。
「いやだって。なんでもかんでも自由に色々持ってっていいってよ」
確 か に 。
「やべーやつとやらが寝てる層だけ残せばよかろ」
どうやら地下のようだし、室内で戦うよりこのほうがよほど都合がいい。死角もないし、障害物もない。……いや、確かに建物を持ち上げたせいで地下室が丸見えという状態ではあるのだが……。
「ええーーーー!?」
たぶん違いますかみさま。それ、そういう意味じゃなかったと思います。
「ななな何でもかんでもにも程がありますよ!どこ置くんですかそれ!」
建物まるっとなんて七之宮には当然入らないし、持って帰れませんって!!
「めっですよかみさま、めっ!」
一所懸命にこわいかおで叱ろうとする雲珠。これにはさすがに鴇も雲珠のほうに加勢した。
「……なんでもかんでも持って帰ればいいってもんじゃないんだが? 君、ちょっと怒られるべきだと思うよ」
雲珠君と並んで仁王立ちしてみる。
「いやほら、やってみンと分からんだろ。グリモアパワーで案外運べたりすっかも知れんし」
それでも逢真は姿勢を崩さない。いい加減誰かに本気で叱ってもらいたいものだが……
『 緊急事態 緊急事態 』
「「「……あ」」」
ガシャどくろの手の中の建物……ではなく、地下に残った部分の建物から、警報音が響く。なるほど、電源は地下にあるから建物は持ち上げられてもセキュリティはちゃんと働くし、コールドスリープの機械も相変わらず稼働している、ということのようだ。
『 緊急事態につき 非常手段を執行します 』
『 射出 許可 …… …… スリープ解除します 』
機械音声が告げる。
外から見えていた、コールドスリープの棺のうちのひとつが開く。他の棺に比べてひときわ大きなサイズのそれから現れたのは、果たして、想像通りの巨躯の生物。否、眠りながらオブリビオンと化した──
「これは……さ、サメ!」
「いや、恐竜じゃないか?」
雲珠と鴇がそれぞれに言う。否である。サメではなく、恐竜でもなく、またどちらでもある。
「シャークなレックス……」
呟いたのが誰だったのかは、さておいて。
長き眠りから覚めたばかりのそれは、空腹でもあり寝起きで機嫌は最悪なのだ!
「シャァアアアアアアア
!!!!!」
……さて。何はともあれ、戦うしかないようだ。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
第2章 ボス戦
『ティラノシャーク・レックス』
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POW : 底無き暴食の王
【サメと恐竜の捕食衝動】の感情を爆発させる事により、感情の強さに比例して、自身の身体サイズと戦闘能力が増大する。
SPD : 群れを統べる王
召喚したレベル×1体の【ティラノシャーク】に【もう一つの頭部】を生やす事で、あらゆる環境での飛翔能力と戦闘能力を与える。
WIZ : サメと恐竜の王
【空飛ぶ殺神ザメや暴食恐竜の群れ】を降らせる事で、戦場全体が【捕食者を頂点とする大怪獣世界】と同じ環境に変化する。[捕食者を頂点とする大怪獣世界]に適応した者の行動成功率が上昇する。
👑11
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●諸事情により
建物の地上階部分がなくなった!!
シャークなレックスは地下の研究室にあったコールドスリープ装置から解放され、猟兵たちを起き抜けの朝ごはんにしようとしている!
……戦うしかない!
【ステージ:研究所跡】
建物の大部分がなくなった状態。
賢い動物たちの眠るコールドスリープ装置(棺)がむき出しです。
君たちは棺を守りながら戦ったり
広範囲攻撃はやめといたり
なるべく跡地から離れて戦ったり
してもいいし、しなくてもいい。
ロアー・アレグリアス
アドリブ連携歓迎なのだ
にゃんとぉ!?
ご登場がド派手すぎやしないかシャークなレックス!
あらーっと警報アラート鳴りまくってるし、壁無くなってるし!?
……ふふん、騒ぎまくってシャークなレックスの敵視をこちらに向ける作戦! なのだぞ!
驚いてなんかないのだぞ! タブン。
我など食い出がなさそうだが、まずは誘うように逃げて眠れる動物さん達から距離を離させるのだ。
十分に距離を取れたなら反撃開始だ、そんなデカけりゃ我のバッチバチ電撃を容易く避けれはしまい!
ふはは、痺れきったところに会心の全力斬りをお見舞いしてやるのだ!
オブリビったが運のツキと言うものだ、機会に恵まれたなら次は良いでっかいトカゲさんになるのだぞ!
●
「にゃーーーーーっ
?!?!!」
これは賢い猫……ではない、ケットシーのロアー・アレグリアス(雷刃名轟・f02956)の悲鳴じみた叫び。
何が起きた?
地下の研究室の様子を見ようと階段を降りて行った先で……にゃ、にゃんと突然天井がなくなり、文字通りの青天井。研究所(跡、と呼ぶべきか)には異常事態を知らせるアラートと警報音声が鳴り響く。
そして立ちはだかるシャークなレックス。
「シャァァァァアアアア!!!」
「にゃにゃにゃにゃにゃんとぉ
?!!!」
ご登場がド派手すぎやしないかシャークなレックス!
あらーっと警報アラート鳴りまくってるし、壁無くなってるし天井無くなってるし!?
色んなことがいっぺんに起きすぎである。
ひとしきり騒いだところで、シャークなレックスがこちらを向いた。ロアーはドヤと胸を張る。
「……ふ。ふふん、騒ぎまくってシャークなレックスの敵視をこちらに向ける作戦! なのだぞ!」
驚いてなんかないのだぞ! タブン。
「我など食い出がなさそうだが……」
朝ごはんにするにはちょっとささやかすぎるな、などと思うケットシー身長43.8cm。相手の体躯を考えれば、食前の前菜になるかどうかも怪しいというところだ。
それはともかく。まずは誘うように逃げて、眠れる動物さん達から距離を離そうと試みる。幸い、さっきの騒ぎでめちゃめちゃ目立ったロアーまっしぐらしてくれている。
「来るがよい!」
小柄であるが故に身軽。ロアーはコールドスリープの棺がある場所からそれなりに敵を引きつけることに成功した。
さあ、反撃開始だ。
「そんなにデカけりゃ我のバッチバチ電撃を容易く避けられはしまい!」
手にした宝剣から放つのは、相手を感電させるビリビリの電撃攻撃。無論、ロアーの言うとおり、身体の大きなシャークなレックスは小回りがきかず、素早く動くロアーの攻撃を避けきることはできない!
少しでも触れればバッチバチの電撃で麻痺して、その動きを止められる。
「ふはは! 会心の全力斬りをお見舞いしてやるのだ!!」
痺れきったところに、宝剣での渾身の一撃を叩き込む!
「ホールド!!! スラーッシュ
!!!!」
技名は別に叫ばなくてもいいのだが、叫ぶと気合も入るので叫ぶ。
「シャアァァァ……」
全力斬りを受けて、シャークなレックスはよろりと体勢を崩した。
「オブリビったが運のツキと言うものだ」
残念だが、オブリビオンとは相容れないのが猟兵というもの。ただのサメかただの恐竜か……せめてただの合成獣であれば、まだ共存の道はあったかもしれないが、オブリビオンとなってしまっては仕方がない。
「機会に恵まれたなら次は良いでっかいトカゲさんになるのだぞ!」
もし“次”があるのなら。別の姿で、別の出会い方ができるのなら。その時にはでっかいトカゲさんになって、我を背に乗せてくれ!
その暁には、乗騎として重用することを約束しよう。
だから今ひと度は……さよならなのだ。
大成功
🔵🔵🔵
チル・スケイル
此方がセーブしたところで敵が広範囲破壊活動を繰り広げるあたり、悪質なモンスターですね
まあ屋内よりマシですか…
団長が言っていました…大怪獣世界(大怪獣世界って、何ですか?)での真の強者は、人の叡智を詰め込んだ巨大ロボだと
氷竜様の霊を召喚し、持参キャバリアの『キャメル』に憑依してもらいます
そしてキャバリアを氷の鎧で武装、鋭利な氷の爪を敵に突き刺し持ち上げます
そのまま研究所…の跡から移送します
さて、攻撃の時間です。氷の爪牙で敵を凍らせ切り刻み、氷竜様の力によって魔力に変えてしまいます
敵がどれだけ呼び出されても、食って力に変えれば問題ありません
捕食者を頂点とする世界なら、我々が捕食者になるんですよ
●
崩壊した研究所跡、シャークなレックスを見上げるチル・スケイル(氷鱗・f27327)は冷静だった。
「悪質なモンスターですね……」
なにせ、空飛ぶ殺神ザメや暴食恐竜の群れが降り注いでいるのである。シャークなレックス一体で今さら怖じることなどない。戦場は今まさに、捕食者を頂点とする大怪獣世界。……いえ、大怪獣世界ってなんですか……?
よく分からないですけど、弱肉強食な世界なんでしょう、たぶん。おそらく。
さて何が悪質かと言えば、無論こちらは賢い動物たちのコールドスリープ装置を守るためにある程度攻撃の範囲をセーブせざるを得ないというのに、相手はそれらを全く気にせず広範囲攻撃を繰り広げてくるところである。
「まあ、室内よりマシですか……」
呟く。もし天井のある普通の研究室でこの攻撃をされていたら、部屋ごと埋もれていたかもしれないとも思えば、結果的には少しはマシな状況になったとも言える。
「団長が言っていました……大怪獣世界での真の強者は、怪獣でも恐竜でも(もちろんサメでも)なく、『人の叡智を詰め込んだ巨大ロボだ』と」
そう、弱肉強食の世界においては小動物より大きな動物が。草食動物より肉食動物が上かもしれない。けれど、それを凌駕する存在がある。
それこそが巨大ロボ。爪も牙も持たない人間たちが知恵の粋を詰め込んで作られたもの。捕食者たる肉食竜をも屠るその存在こそが、真の強者であると──!
チルは氷の霊力を纏う。【氷術・召竜】──!
名も無き氷竜を戦場へと召喚すると同時に、チルの持参していたキャバリア『キャメル』へと憑依してもらう。
「お願いしますね……」
氷竜様はともかく、キャメルは本来ただの運搬作業向けのキャバリアだ。量産型でもあり、決して戦闘に特化されたものではない。故にチルはそれを補うため、さらにキャメルに氷の鎧を纏わせ武装し、鋭利な氷の爪を装備させる。
「いきます!」
鋭い氷の爪を敵に突き刺し、力任せに持ち上げると、推進力でそのままそのまま研究所(……の跡。今となっては。)から移送する。これで、距離が稼げるはずだ。
「シャアアアァァァアア!!!」
怒り狂うシャークなレックス。……そんなにあの場所に拘りがあるのだろうか? 研究所跡の方へ戻ろうとしているようにも見える。だが、それを許すチルではない。
「さて、攻撃の時間です」
本体はすでに刺し貫かれた傷を負っているが、それでもまだまだ空飛ぶ殺神ザメや暴食恐竜の群れが喚び出され続けている。
チルはキャメルを操り、氷の爪牙で凍らせ切り刻み、さらに氷竜様の力によって魔力に変えていく。
(……敵がどれだけ呼び出されても、食って力に変えれば問題ありません!)
倒した殺神ザメも、暴食恐竜も、すべて全て、魔力に変える。魔力を食って、チルと氷竜の力は増していく。食う。喰う食らう。喰らう。
「捕食者を頂点とする世界なら、我々が捕食者になるんですよ!!」
捕食者を頂点とするというのなら。
我々こそがそうだ。
我々こそがその頂点だ。
・・・・
我々こそが喰らう側のものだ。
シャークなレックスごとき、今ここでは弱きもの。
被捕食者にすぎないと、見せつけてやろう──!!
大成功
🔵🔵🔵
朱酉・逢真
【八重】
会話)(正座で桜に叱られていたが、敵の登場で中断した) この度はたいへん申し訳なく…反省したので次から一言かけるようにするよ。後悔はしてねェけど。ガシャ助はちょっと離れてなァ。建物落っことさンようにな。雲珠坊も気をつけとくれ。根っことかで奴(*やっこ)さんの足おさえられンかい?チカラが強いってンなら俺(の眷属)が削るからサ。あとで兄さんが焼いて喰うッつってるし、腐らせたり毒したりはせん方がいいな。
行動)おいでホワイトライダー、いななきルールを知らしめよ。"3秒間動くな"。理性のあるようにゃ見えンし、守らんだろ。これでかなり削れるはずさ。あとは防御結界張って、ふたりに任すさ。信用だよ。
深山・鴇
【八重】
…この度はうちのかみさまがすみませんって案件では?
と言うのは置いといて、説教の途中だが鮫だぞ雲珠君!
逢真君は倒せば何とか言い逃れできるだろみたいな顔をしない!
まぁ俺は斬るしかできんからな、取り敢えず斬るが
知ってるか、鮫は食えるんだぞ。恐竜の部分も食おうと思えば食えるだろう、原始時代は食ってたんだろ
つまりはな、こっちが捕食者ってわけだよ!
(実際食べるかは置いといて、そういう気概である)
ふは(雲珠君も言うようになったなと笑って鮫に向き合う)
首を落としたくらいじゃ動きそうだものな、三枚に下ろせばいけるだろうよ
(居合の応用で三枚に下ろそうと試みる、ザ・力技)
食料難の貴重な食糧か、なるほどね!
雨野・雲珠
【八重】
ああ、(諸事情により)見晴らしがたいそうよいことに…!
もー!駄目でしょうかみさま。
いいこと思いついた時は、実行に移しちゃう前に
ひとことご相談をと…えっ
うわーっサメ…サメ…??
あっ、ちゃんと鰓ある!
銀幕越しだったなら恐ろしくも魅了されたでしょうが
普通にめちゃくちゃ怖いです。
ぷちっと潰されてしまう…!
深山さん!なんと頼もしい…
えっ
た…食べる気だ!食べる気だこの人!
うわーん頭おかしい!
…はっ。でも、もし食べられるなら
この食糧不足な世界の貴重なお肉に…?
賢い動物たちのごはんにもできるかも…
などとぐるぐる悩みながら地面から【枝絡み】を生やして、
あの太い太い足に何重にも巻き付けて拘束を狙います
●
〜 研究所“跡”前 〜
「もー!」
ぷんすかぷんすか。
半分涙目でお説教をするのはちいさな桜の精、雨野・雲珠(慚愧・f22865)。正座させられているのは大真面目に反省してますっ面をキープした疫毒の神、朱酉・逢真(朱ノ鳥・f16930)である。因みに正座には(少なくとも逢真にとって)深い意味はない。
「ああ……もう」
雲珠はため息に似た声をもらした。
「見晴らしが、たいそうよいことに……!」
諸事情あって“跡地”と呼ばざるを得なくなったなった研究所と、かみさまとを見比べる。かみさまの眷属さんが研究所をまるごと持ち上げた結果、残ったのは地下部分だけ。その地下部分も天井が剥がれた状態になったので、研究室と思しき部屋が大変よく見える。
そしてそこからは警報音が鳴り響いている。
「……これは、『この度はうちのかみさまがすみません』って案件では?」
ちょっと遠い目になりそうになる深山・鴇(黒花鳥・f22925)。止めきれなかった自分たちも悪いのかもしれないが、とにかく物々しい雰囲気である。
それを尻目に雲珠のお説教は続く。
「駄目でしょうかみさま、勢いだけでなんでもかんでも実行しちゃ」
そりゃあ、かみさまは神様ですから俺たちより色んなことがなんとかなるのかもしれませんが。それとこれとは別の話で。建物なんていうのは引っこ抜いたら戻せないんですよ。つくしんぼじゃないんですからね。つくしんぼだってつなぎ目が分かりづらいだけで抜いちゃったら元には戻らないんですよ。
「イヤイヤ、この度はたいへん申し訳なく……」
恰好だけは申し訳なさそうにする逢真である。
「いいですか。いいこと思いついた時は実行でも、行動に移しちゃう前にひとことご相談をと……」
「あ」
こんこんと続いていた説教を遮ったのは、研究所跡を見下ろしていた鴇の声だった。続いてそちらに意識を向けた逢真も同じく。
「あ」
つられて雲珠もそちらを見る。
「えっ」
「シャアアァァアァア
!!!!!」
\\ サ メ //
な
\\ レックス //
「説教の途中だが鮫だぞ、雲珠君!」
鴇が端的に事態を告げる。鮫……いや、鮫じゃなかったかもしれないが、まぁいいや(思考放棄)。
「うわーっ! さ、サメ……サメ
……!??」
雲珠も示されたほうを見る。確かに、地下室の天井より高そうな頭はサメのそれである。俺の知ってるサメとだいぶ違うんですが?!
……あっ、でもよく見るとちゃんと鰓ある!(水生生物の証!!)なのに下半身は意外としっかり恐竜!!
雲珠は映画館のポスターで見たような恐竜を思い出す。これが銀幕越しだったなら恐ろしくも魅了されたのでしょうが……現実に目の前で見ると、普通に【めちゃくちゃ怖い】です!!
(ぷちっと潰されてしまう……!)
その巨体は、大きいだけで脅威である。
「サテ、ちゃんと反省したので次から一言かけるようにするよ」
敵が出たンなら仕事の時間だろ。
「……って、逢真君は『最終的にオブリビオンを倒せば何とか言い逃れできるだろ』みたいな顔をしない!」
やれやれとようやくお説教姿勢(正座)から立ち上がった逢真に、鴇からトドメの説教。
(ありゃ、バレてら)
……マ、実際後悔はしてねェけど。などと思ったのはさすがに心に秘めておいて。
「ガシャ助はちょっと離れてなァ。建物落っことさンようにな」
研究所だった建物をガシャ助(※ガシャどくろさんのお名前です。かみさまのあだ名センスっていつもこうですよね)に預けておく。万が一にも落っことしたら大惨事だ。シャークなレックスは片付けられるかも知れないが、それでは叱られ損である。
「雲珠坊も気をつけとくれ」
さて、敵はガシャどくろほどではないにせよ、サメと恐竜の捕食衝動によってさらに巨大化し、強力になった怪物。如何にして相手取るべきか?
「雲珠坊、根っことかで奴(*やっこ)さんの足おさえられンかい?」
逢真が雲珠へ問いかけた。チカラが強くて止めきれないってンなら俺(の眷属)が削るからサ。
「そォら、おいで」
おいで、ホワイトライダー。いななき、ルールを知らしめよ。
逢真のユーベルコード【白冠の権威】によって喚び出された白馬から示された命令は、至ってシンプル。“3秒間動くな”だ。
ルールを守れれば何もないが、あのサメ……いや恐竜? とにかく理性のあるようにゃ見えンし、守らんだろ。これでかなり削れるはずさ。コードによる命令は簡易で守りやすいものであるほど、守らなかったときのダメージは大きい。
「シャアア……シャ、ァァァア
????」
ほうれ見ろ。咆哮ひとつでももう駄目さ。勝手に動けばルールは適用される。その強制力が、シャークなレックスの力を大きく削ぐ。
なるほど心得た、と雲珠が頷く。
「はい!」
【四之宮】で箱宮から無数の桜の枝を放つ。
地面から生やした【枝絡み】を、巨大化したレックスの太い太い足に何重にも巻き付けてその動きを止める!
「まぁ俺は斬るしかできんからな、取り敢えず斬るが」
二人の連携に、鴇も太刀を構え、
「知ってるか、鮫は食えるんだぞ」
ざくり。シャークなレックスを切り裂き、それの喚び出した空飛ぶ殺神ザメを一閃して笑う。
「深山さん! なんと頼もし…」
えっ。今なんて?
「恐竜の部分も食おうと思えば食えるだろう、原始時代は食ってたんだろ」
知らんが。言いながら、今度は暴食恐竜を倒して見せる。
「つまりはな、こっちが『捕食者』ってわけだよ!」
なにが『捕食者を頂点とする大怪獣世界』だ。サメや恐竜が常に捕食する側だと思ったら大間違いだぞ!!
(た……食べる気だ! シャークもレックスも食べる気だこの人!)
うわーん頭おかしい! オブリビオンですよ!? シャークでレックスですよ?!!
ひとしきり頭を抱えた雲珠だったが、はっと顔を上げた。
「……あっ。でも、もし食べられるなら、この食糧不足な世界の貴重なお肉に……?」
そう、ここはアポカリプスヘル。人々の毎日の食事にも困る滅びかけの世界である。それにあるいは、
「賢い動物たちのごはんにもできるかも……?」
などとぐるぐる悩んでみたりもしながら、召喚された殺神ザメやら暴食恐竜やらを全部絡めとっていく。
「……ふは」
聞いた鴇に、思わず笑みがこぼれた。四角四面なばかりかと思っていたが、雲珠君も言うようになったなと考えながら巨大な鮫(恐竜)と向かい合う。
(首を落としたくらいじゃ動きそうだものな……)
鴇は隙なく相手を見る。まぁ、とりあえずやってみるしかない。首で駄目ならもっと細かくしてやろう。そうだな、食べる前提なら三枚に下ろせばいけるだろうよ。
低く、居合の構えから放つ一閃。なんとかなるだろう精神による、The・力技──!!!
(あとで兄さんが焼いて喰うッつってるし、腐らせたり毒したりはせん方がいいな)
なお、こちらは白馬での敵弱体化してからの逢真。ガシャ助を十分安全なところまで逃しておいて、あとは防御結界張って、ふたりに任すことにした。下手に手を出すと穢してしまうだろうから。
え、ほぼ何もしてない……? 信用だよ。信用。あン二人ならちゃんとやってくれるってェな。邪魔しても悪いし。
>>ものは言いよう<<
「食料難の貴重な食糧か、なるほどね!」
捕食者の立場の話をしたまでで、そこまで本気で食べようと言うわけではなかったが、食糧になるのならそれも悪くないな!
結果的に一番ハードな仕事を割り振られた鴇は笑いながら鮫と恐竜を倒していく。雲珠もまたそれをフォローするために桜の枝を伸ばしては絡めとる。
無論、逢真も二人が不意の攻撃を受けないように結界を張ってある。
──果たして。
死屍累々……というべきか。いや、いっそ大漁御礼、というべきか。
「うん。大漁だな」
研究所跡前。三人の猟兵の前には山と積まれたシャーク&レックス。
「大量ですね……」
たくさん。山盛りですが。戦いが終わって一息ついて、やはり冷静に考える。
……これ、本当に食べるんですか??
「あと、」
結局その研究所(上階部分)建物、どうするんですか?
「え?」
持って帰るつもりだが?
グリモアパワーでなんとかしてもらうつもりだが??
そのために戦闘中もわざわざ遠ざけておいたのだし。落とさないように気をつけたし。
「……めっ、ですよ!!!」
再び雲珠がお説教モードに入ったところで、鴇が堪えきれず吹き出したのだった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
御園・桜花
「鮫と恐竜のコラボ、意外と違和感ないですよね。鰓があって鼻が尖ってるから、言われれば鮫かなって思いますけど…あ、尻尾も鮫ですね?」
新種の恐竜に見えてワクワク
UC「精霊覚醒・桜」使用
敵が食いつけるか食いつけないかという高度を敵が追い付けるか追い付けないか程度のスピードで飛行
敵の攻撃は第六感や見切りで躱しながら少しでも装置から遠ざかる
敵が苛つくよう適宜制圧射撃も行う
ある程度装置から離れたら敵目掛け吶喊
自分を丸呑み出来る程敵が巨大なら口内へマッハ9越えで突っ込み体内突き破って脱出
小さいなら吶喊して周囲飛び回り桜鋼扇で目やヒレ等ぶん殴り続ける
「恐竜のフカヒレ…後でスープを作ってみませんと」
食欲が勝った
●
はて。
御園・桜花(桜の精のパーラーメイド・f23155)はその敵をよくよく観察する。
「鮫と恐竜のコラボ、意外と違和感ないですよね……」
言葉にしてみると『なんだそれ』感すごいが、実際に見てみると意外と……最初からこういう生物だったと言われれば納得してしまうかもしれない謎のマッチを感じる。
「鰓があって鼻が尖ってるから、言われれば鮫かなって思いますけど……あ、尻尾も鮫ですね?」
上半身は限りなく鮫のそれ。ヒレもあれば鰓もあるし、尻尾の先もよくよく見ればかなりサメ寄りだ。しかし翻って下半身を見れば、鋭い爪と力強い脚。『これぞ肉食恐竜』といったところにも見える。
……見れば見るほど新種の恐竜に見えてきて、ワクワクする桜花である。
「さあ。鬼さんこちら、ですよ」
桜花はユーベルコード【精霊覚醒・桜】を使用し、敵の鼻先をひらひらと飛翔してみせる。
「シャアアア!!!」
餌をチラつかされた魚のように、シャークなレックスは顔を振り回し、桜花に食いつかんと追いかけ回す。桜花は無論、食いつけないギリギリの高さと距離を保ち、少しずつ研究所跡から遠ざかるように翔ぶ。
(少しでもコールドスリープ装置から遠ざけませんと)
今は猟兵に気がいっているからいいものの、足元の装置に動物が入っていると気付けばどうなるか分からない。そうでなくとも、装置の傍で戦闘するのは危険だ。
「ほらほら、こっちですよー?」
よそ見はよくありません。
時折思い出したように装置のほうへ戻ろうとする敵を引きつけるため、適宜制圧射撃を仕掛けていく。
「さぁーて、」
巨大化した敵をどうしてくれようか。もう少し小さいのであれば桜鋼扇で細かく攻撃するのも手かと思ったが……そうチマチマと攻撃しても効果がありそうにないほどに肥大化している。
「では」
戦闘が他に被害を及ぼさないことを確認して、改めて攻撃を仕掛けることにする。
「シャ……!」
再び鼻先に寄ってきた桜花を今度こそ食い殺さんと、サメのような恐竜なようなその大きな口を開く!
だが、それこそが桜花の狙い通りだ。桜花は渦巻く桜吹雪を纏ったまま、大きく開かれた口腔へ向かってマッハ9を超える速度で突っ込む。因みにマッハ9は並の旅客機よりずっと速い。ミサイル並の速度である。
オブリビオン化していても所詮は動物がそれに反応できるはずもなく、なすすべなくその身体を桜吹雪に貫かれる。
「ふふっ……」
身体に大穴を開けられて、さすがのシャークなレックスもよろよろしている。その姿……具体的に言うとヒレあたりを見ながら、桜花は笑う。
「恐竜のフカヒレ……後でスープを作ってみませんと」
恐怖や好奇心より食欲が勝ったのであった。
大成功
🔵🔵🔵
アーネスト・シートン
あ、やはり、コイツが出てきましたか。
それにしても…
誰だ、研究所引っこ抜いたやつは!!
動物たちに何かあったら、只じゃ置かないからね!!
さて、この鮫恐竜を相手にするに当たっては、通常攻撃が効くのが確かなので、まず、眠らせてからですね。
眠らせたら、鮫の弱点の鼻をM.S.L.で【スナイパー】で撃ってから一気に滅竜銃で【鎧無視攻撃】で数発お見舞いする形で行きますね。
「狂気の研究の沙汰ですが、生きているもののために消えていただきますよ」
アドリブ歓迎
●
「な……」
その光景に、ロー・シルバーマン(狛犬は一人月に吼え・f26164)啞然と言う他なかった。
「なんじゃこれは!?」
空の方に奇妙な気配を感じたと思いきや、天井が!(消えた!) 建物が!(どっかいった!!)
おまけにオブリビオンまでどうしたものか!
「「「「「シャアアアアアア
!!!」」」」
シャークなレックスに召喚されたティラノシャーク(頭がそれぞれ二つある)の群れが咆哮を上げる。
……えっ? なにごと??
ローは停止しそうになる思考をなんとか現実に引き戻す。
……あまり考えても仕方がない。
「やれる事を生き延びる為にやるだけじゃ」
生存なためにすべきことをしよう、と覚悟を決めて銃を構えたローの横で、小さくため息をついたのはアーネスト・シートン(動物愛好家・f11928)だった。
シャークなレックスについては多くを語るまい。資料集めの段階で薄々そうじゃないかとは思っていた。『あ、やはり、コイツが出てきましたか』程度のことだ。実際アーネストは以前にもこれとそっくりなオブリビオンと戦ったことがある。
が、それよりもっと言いたいことがある。
「それにしても……」
まぁすっかり見通しが良くなって……って、そういう問題じゃない。
「誰だ、研究所引っこ抜いたやつは!!」
ものには限度というものがあるだろう。
「動物たちに何かあったら、只じゃ置かないからね!!」
まぁまぁ……、とぷりぷり怒るアーネストをローがなだめる。今のところは他のコールドスリープ装置には何のダメージも入っていない。これからどうするかは、自分たちが考えればいいことだ。
「う。……そうですね……」
アーネストは怒りを一度引っ込める。
「さて」
二人、どちらからともなく動き始める。
ローは本体のシャークなレックスから適度な距離を保ちつつ、壁(だったもの)などの遮蔽物を利用して召喚されたティラノシャークからの攻撃を牽制する。
都度攻撃しては、コールドスリープ装置のほうへ戻ろうとするシャークなレックスの注意も引いていく。少しずつだが、確実に研究室(跡)から引き離していっている。
ユーベルコード【修羅開放】によって強化された己の力をいかんなく発揮して、狙撃し、制圧する。装置へ、或いは他の猟兵へ逸れる度にほとんど無意識の援護射撃を行う。
これは生存のための戦いである。己と、この場にいる猟兵全てと、今まだ棺で眠っているものたち全てについても同じことが言えよう。
──なれば。
破壊するべきだ。
アレは。あれらは、生存の邪魔になるのだから──!
(ありがたい……!)
援護射撃を受けながら、一方では、アーネストがシャークなレックスが装置から十分に離れる機をうかがっていた。
「さて」
既に敵の強さも分かっている。この鮫恐竜を相手にするに当たっては、通常攻撃が効くのが確かだ。とは言え、周囲に賢い動物の入った棺があるままでは彼らにも危険が及ぶ心配がある。
(なので、まず、眠らせてからですね)
アーネストはユーベルコード【夢への案内人】を使用し、シャークなレックスを眠りへと誘う。
\\ スヤァ…… //
しばし抵抗するように尾を振り全身をバタつかせたが、どうやら眠ったようだった。まぶたありそうなのに閉じてなくて正直こわい。
「行きますよ……!」
鮫の弱点である鼻をM.S.L.でスナイピングで的確に撃ち抜くと、さらに滅竜銃でその硬い鱗(?)を貫通する攻撃を数発叩き込む!!
……まったく。サメと恐竜をくっつけようなどとどこの誰か思いついたのか。
「狂気の研究の沙汰ですが、生きているもののために消えていただきますよ」
眠っているシャークなレックスには聞こえないだろうが。過去でしかないオブリビオンに、これからを生きるいのちたちを蹂躙させはしない。
二つ頭のティラノシャークたちを引きつけて戦っていたローも、全ての獲物を狩り尽くしてその場に戻ってきていた。
アーネストとローは二人、オブリビオンが完全に沈黙したことを確認した。
「はぁ……」
ため息をついたのはアーネスト。動物愛好家の立場からしては、早く賢い動物たちを開放してやりたいが、データはまだまだ足りていないと聞く。目の前に並んだ棺を開けてやる手段もなく、歯がゆい限りだ。
「そう気を落とされるな」
ローがそっと声をかけた。時間はかかるかもしれないが、こうして自分たちが活動することで、開放のときは着実に近付いている。
「そうですね……ありがとうございます……」
頷いて、また小さくため息を吐いたアーネストは、ローへと礼を言い、そして辺りが静かになったことで改めて思い出す。
「……で、研究所を引っこ抜いた馬鹿はどこなんですかね?」
周囲を見回せば、研究所跡から少し離れたところに建物の上階部分をその手に掴んだままの……何アレ、骸骨? ……が見えた。その足元には数人の猟兵の姿も見える。
せっかくだ。
帰る前に、一言物申して行こう。
大成功
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