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南瓜の王と超魔王?

#アルダワ魔法学園 #猟書家 #猟書家の侵攻 #ヴァルサリッサ・アフトクラトラス #ファーストダンジョン #ダンジョンメーカー

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●南瓜の迷宮と猟書家と
 アルダワ魔法学園、ファーストダンジョンの最奥。
 かつて大魔王が座していたその領域の奥にあった階段を下りた先に、このアルダワの迷宮を作り出したダンジョンメーカーを安置している隠しフロアがあった。
 そのダンジョンメーカーに災魔の卵が埋め込まれ、稼働を開始する。
 本来の機能――強大な災魔を強制召喚しそれを封じ込める迷宮を作り出すその機能は、鳴動と共にダンジョンメーカーを中心に隠しフロアを拡張し迷宮を更に深く巨大に改造していく。
 そして迷宮の鳴動が止んだ後、隠しフロアは巨大な南瓜の領域と化していた。
 奇妙な南瓜のオブジェがあちこちに、謎の電飾に飾り立てられた空間はまるで趣味の悪いパーティ会場のよう。
『……ちょっと派手過ぎな気もするけれど、まあいいわね!』
 黒の衣装を纏う彼女こそ、ダンジョンメーカー確保を狙い動き出した幹部猟書家『ヴァルサリッサ・アフトクラトラス』。
 高笑いする彼女の前にはダンジョンメーカーにより呼び出された南瓜頭の王がやはりご機嫌な様子で周囲を小さく爆発させながら、南瓜の頭から笑い声を響かせていた。

 グリモアベース。
「ちょっといい? アルダワ魔法学園のファーストダンジョンの隠しフロアにあるダンジョンメーカーが猟書家に狙われてるみたいなの! 災魔退治に使われてるアレを猟書家に渡す訳にはいかないし、皆の力を貸してほしいの」
 白象の猟兵、祓戸・多喜(白象の射手・f21878)がいつも通りの声量で集まった猟兵達に呼びかける。
「幹部猟書家のヴァルサリッサ・アフトクラトラスはダンジョンメーカーに災魔の卵を埋め込んで隠しフロアを迷宮化、迷宮を深くすることでダンジョンメーカー事態を確保しようとしているみたいなの。現在その迷宮は拡大を止めているみたいだけど、いつ動き出すかはわからない。ダンジョンメーカーの力で呼び出された災魔も纏めて、迅速に倒してきて欲しいわ」
 そして彼女は予知の内容の説明を開始する。
「ダンジョンメーカーの力で作り替えられた隠しフロアは何というか……南瓜の迷宮? 呼び出された災魔に影響されたのか分からないけど南瓜っぽい感じのトラップが沢山あるみたい。触ると爆発したり照明かと思ったら矢をぶっ放して来たりとか。普通に攻略するにはちょっと難しいかもしれないわ」
 けれど、と多喜は言葉を続ける。
「今回アルダワの学生であるケットシーのガジェッティアが何人か近くにいたみたいで、彼らも協力してくれるみたいなの。戦闘能力は低いけど、罠や機械を分解したり解除したりするのは得意で迷宮攻略にきっと大きな助けになってくれるわ。それでうまく迷宮を攻略しつつ召喚された災魔を倒せたら猟書家も出てくるから、それを倒せばダンジョンメーカーも元に戻るはずよ」
 そこまで説明を終えた多喜は転移の為にグリモアを取り出す。
「ちなみにケットシーの皆は割と気まぐれだけど、面白そうな機械とかには特に興味津々みたいね。罠解除に熱中し過ぎちゃうかもしれないからはぐれたりしないよう気にかけてあげて欲しいの」
 それじゃよろしく! と元気に多喜が締め括るとグリモアの輝きが周囲を包みこむ。
 そして次の瞬間、猟兵達の目に映る光景はファーストダンジョンの最奥、かつて大魔王のいた部屋の階段前へと切り替わる。
 そこにいたケットシー達と言葉を交わし、そして賑やかな様相となった隠しフロアへと下っていくのであった。


寅杜柳
 オープニングをお読み頂き有難うございます。
 ラスボスの更に奥のフロアには超強敵、定番ですね。

※このシナリオは猟書家幹部シナリオで二章構成です。
 アルダワ魔法学園ファーストダンジョン、ダンジョンメーカーにより作られた隠しフロアに現れた猟書家を退治するシナリオとなります。
 今回登場する学生はケットシーのガジェッティアを中心としたメンバーで、戦闘能力は低いですが機械仕掛けの物を分解する事を得意としているようです。

 第一章は『ハロウィンキング』との戦いになります。
 戦場となる新たに作られた迷宮の領域には南瓜の形のオブジェクトが至る所に飾られています。
 これらオブジェクトの南瓜は機械仕掛けで、衝撃を与えると光と音を立てて破裂します(ダメージはありませんが至近距離で対策なく受けると暫く視覚や聴覚が利かなくなります)。
 他にも南瓜に偽装された罠もかなりあるようで、災魔はそれらを利用しつつ猟兵や学生達を攻撃してくるようです。

 第二章は幹部猟書家『ヴァルサリッサ・アフトクラトラス』との戦いになります。
 こちらは冒頭に状況説明を追加致しますのでそちらをご確認下さい。

 また、下記の特別なプレイングボーナスがある為、それに基づく行動があると判定が有利になりますので狙ってみるのもいいかもしれません。

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 プレイングボーナス(全章共通)……学生達と協力する(学園や迷宮の地理には詳しいです)。
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 それでは、皆様のご参加をお待ちしております。
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第1章 ボス戦 『ハロウィンキング』

POW   :    イリュージョン・ボム
【指先】を向けた対象に、【見る人を魅了するような爆発】でダメージを与える。命中率が高い。
SPD   :    サモン・パレード
レベル×5体の、小型の戦闘用【倒されると爆発するハロウィニカルパレード】を召喚し戦わせる。程々の強さを持つが、一撃で消滅する。
WIZ   :    ハロウィニカル・フィナーレ
【パレードのフィナーレ】を合図に、予め仕掛けておいた複数の【ハロウィンモニュメント】で囲まれた内部に【ハロウィンの魔力が満載の巨大南瓜爆弾】を落とし、極大ダメージを与える。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠幻武・極です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

櫟・陽里(サポート)
『操縦が上手いは最高の誉め言葉!』

乗り物が活躍できる場と
レースとサーキットが得意分野
どんな乗り物も乗りこなしてみせる

走りこそが俺の武器!
乗り物と操縦者の総合力で戦う
サイバーアイで路面、相手の動きなど幅広い情報収集
集中力・傭兵の経験・判断速度で攻め所を見極める

シールド展開バイクで体当たり吹き飛ばし
走り回って撹乱・誘導
仲間を運ぶ足になるのも好き
バイクは機動力のある盾にもなる
壊れたらほら、直すついでに新パーツ試せるし!

明るく話しやすい先輩タイプ
補助仕事もドンと来い
乗り物が無い戦場では手数が少ない
普通の拳銃射撃や誘導、挑発など小技を利かせるしかなくテヘペロしてる

過去は過去に還すべき、その辺割と無慈悲


青原・理仁(サポート)
人間
年齢 17歳 男
黒い瞳 金髪
口調 男性的(俺、呼び捨て、だ、だぜ、だな、だよな?)

性格面:
やさぐれ、ぶっきらぼう
積極的な人助けはしないが、見捨てきれずに手を貸してしまう

戦闘:
武器は使わず、殴る・蹴る・投げるなど、技能「グラップル」「怪力」を生かしつつ徒手空拳で戦う
構え方は古武術風

雷属性への適性があり、魔力やら気やらを雷撃に変換し、放出したり徒手空拳の際に纏わせたりします



 すっかり賑やかなハロウィンの装いに姿を変えた隠しフロアへと侵入を果たした猟兵とケットシー達を、南瓜頭の王様のような災魔が迎え出でる。
 こんな場所に訪れた侵入者を嘲笑うような奇妙な声が響き渡り、そして指先を猟兵達に向ける。
 途端、指先が向いた空間が突如爆発する。その爆発は光と音で奇妙に目を惹かれてしまう不思議な爆発。
 けれどその爆発を一人の青年、櫟・陽里(スターライダー ヒカリ・f05640)がシールドを展開したバイクで一気に突っ切っていく。
 そのバイクに相乗りしている金髪の青年は青原・理仁(青天の雷霆・f03611)。徒手空拳を得意とする彼だが距離を詰めるためにその力を借りる事にしたのだ。
 のこのこと正面から現れた災魔、少々障害物はあるけれどもこの程度の荒地はレーサーである陽里には朝飯前。
 そのサイバーアイは危険なオブジェクトや罠の地形情報もある程度は捉えてくれている。
 その情報を元に触れると危険な南瓜のオブジェクトや罠を華麗な体重移動で躱しつつハロウィンキングへと一気に加速して、
「華麗なターン、魅せてやるぜ!」
 そしてドーナツターンを決めて車輪でハロウィンキングを跳ね飛ばした。
 しかもまだまだ攻撃は終わらない。
 バイクの後ろに乗っていた理仁がターンと同時に飛び降りている。
 彼が体得した古武術風の体捌きで災魔の懐へ飛び込むと、
「歯ァ食いしばれよ」
 握りこんだ拳が纏うは雷撃、そのままハロウィンキングの胴体に拳を全力で叩きこみ、殴り飛ばした。
 単純で重い強烈な一撃に、吹き飛んだハロウィンキングはいくつかのオブジェクトを巻き込みつつ数度跳ねてそして止まる。
『ん-……これは中々!』
 けれどハロウィンキングはまだまだ元気なご様子。
 そんな言葉と共にぴょんと起き上がると、スキップするように跳ねて近くのオブジェクトに飛び乗ると、そのオブジェクトがばねのように跳ねて乗った災魔をどこかへと吹き飛ばした。
 そして猟兵達とケットシーは災魔への追撃を行う為、この変化した隠しフロアの攻略を開始するのであった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

蒼月・暦(サポート)
 デッドマンの闇医者×グールドライバー、女の子です。

 普段の口調は「無邪気(私、アナタ、なの、よ、なのね、なのよね?)」
 嘘をつく時は「分かりやすい(ワタシ、アナタ、です、ます、でしょう、でしょうか?)」です。

 ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、
多少の怪我は厭わず積極的に行動します。
他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。
また、例え依頼の成功のためでも、
公序良俗に反する行動はしません。

無邪気で明るい性格をしていて、一般人や他猟兵に対しても友好的。
可愛い動物とか、珍しい植物が好き。
戦闘では、改造ナノブレード(医療ノコギリ)を使う事が多い。

 あとはおまかせ。よろしくおねがいします!


ネージュ・ローラン(サポート)
『舞でお相手しましょう』『皆さんはわたしが守ります!』

ヴェールを使って空中を舞いながら戦うエルフです。
戦闘では主に前に出て相手を引きつけながら戦います。
攻撃は空中からの足技や、氷の武器を作って行います。
精霊魔法も可能で、「氷の大狼」「炎の妖狐」「風の神鳥」と契約しており、氷属性を中心に使用します。
仲間も一般人も傷つけず守りたいと考え、そのことを最優先に動きます。

潜入や調査はあまり得意ではありませんが、事件解決の為であれば出来る限りの事をしようとします。
機動力を活かせる役割があれば率先して引き受けましょう。



「……中々来ないようですね」
 ヴェールを纏ったネージュ・ローラン(氷雪の綺羅星・f01285)は周囲を見渡し災魔の襲撃に備えていた。
 最初にきつい一撃を貰ったからか、災魔は慎重になったようでなかなか姿を現さない。
 しかしいつ襲撃されるか分からない現状、ネージュは仲間達を守る為に周囲に警戒の目を向け続けている。
 そしてケットシー達は南瓜風味のトラップ解除を行っていた。
 矢鱈派手なトラップは見つけるのも解除するのも意外と容易だけども数が多く、ガジェッティアの彼らも中々苦労している模様。
 そんな妖精猫達の様子を蒼月・暦(デッドマンの闇医者・f27221)は興味津々な様子で見つつ時折楽しく会話していたりもしていた。
 ガジェッティアの彼らがちょこまか動く様子は可愛いもの好きな暦にちょっとストライク。
 爆発するオブジェクトも罠も作動しないように処理しつつ進む中、災魔は次の手を既に打っていた。
 ひょこりと姿を現す南瓜頭。挑発するような奇妙な笑い声を上げつつ姿を現したハロウィンキングに、ネージュが床を蹴って空へと舞う。
 精霊に奉ずるような美しき舞、それにより生じた氷の矢がいくつも南瓜頭に襲い掛かる。
 半分は躱されたが残りは南瓜頭を掠め、致命傷には遠いようだがその豪奢な衣装に穴を開けていく。
 その矢を嫌う様に後退するハロウィンキングをネージュは壁を蹴って空から急襲せんとするが、その瞬間南瓜頭の目がにやりと歪んだように見えた。
 ハロウィンキングが杖を翳すとパレードのフィナーレがどこからともなく流れてくる。
 それはハロウィンモニュメントの罠の発動の合図、ネージュが周囲を見ればその場所はモニュメントに囲まれた位置であり。
 次の瞬間モニュメントからそれらに包囲された内部、即ちネージュに向けて巨大南瓜爆弾が大量に投下され一斉に起爆した。
 笑う南瓜頭、けれどその笑いは即座に止まる事となる。
 南瓜爆弾が炸裂した煙の中からネージュがほぼ無傷の状態で抜け出てきた。
 風の神鳥と契約している彼女、持ち前の踊りの腕前で爆風の流れを読み被害を最小に抑えるように踊り突破したのだ。
 そのまま彼女の舞は自然現象を操るユーベルコードの起動へと繋げられ、氷塊混じりの竜巻がハロウィンキングの足元に発生しその体を空へと吹き飛ばす。
 そしてその着地点、暦が一気に距離を詰めつつユーベルコードを起動して得物である医療ノコギリの封印を解除。
 代償に血液が幾分か失われたが、引き換えに細やかな鋸状の刃は鋭さを増し、それを暦は落下してきたハロウィンキングに向け一閃せんとする。
 南瓜頭はくるくる回転する視界でどうにか指先を暦に向け起爆し攻撃を阻止せんとするが、それでも暦の攻撃は止まらない。
 刃の軌道は僅かに逸れたため両断こそ避けられたが、鋭き刃は災魔の胴体は深く斬り裂かれ鮮血を周囲に散らした。
 しかし南瓜頭の王は近くのモニュメントに触れて起爆させ、その煙が消えた後にはまたその姿は忽然と消えていた。
 けれど手ごたえはあった。もう一押し、確実に仕留めるためにネージュと暦、そしてケットシー達は迷宮をさらに進むのであった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

桜雨・カイ(サポート)
UCは状況に応じて使い分けます。他の人との連携も歓迎
基本は人を守る事を優先して行動します。

人に害を与えるならその間に入り戦います。
自分が傷ついても絶対に人を傷つけさせません
……でももしオブリビオンに対して説得や浄化ができる希望があれば、救える方法を探したいです。


アネモス・アルビレオ(サポート)
※連携・アドリブ大歓迎です※
冒険!集団!ボス!日常!
いっぱい活躍出来たらいいな!

性別:美少年を司る自称性別:美少年の男。
人生エンジョイ勢、喜怒哀楽の喜楽特化型。
各世界を楽しみながら渡り歩き、他者をお手伝いすることを喜び積極的に行動します。
「大丈夫、僕に任せて! 美少年として大活躍しちゃうよ!」
探索・戦闘どちらにおいてもUCビショーネン・クリエーションを使用、その場に大量の美少年を呼び出し人海戦術で行動します。
 
他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。
依頼の成功のためでも公序良俗に反する行動はしません。



「それにしても派手だね! こんな地下にこんな場所を作るなんて!」
 ウキウキスキップでもしそうな雰囲気で迷宮を進む、ふわふわの毛皮のドレスを纏う少年――美少年はアネモス・アルビレオ(神は云った。「美少年あれ」・f17321)。
 美少女と間違えられても仕方のない位の美少年の彼は、このハロウィンキングの迷宮も楽しんでいた。
「楽しいのも分かりますが、程々にしましょうね」
 そんな風に前を往く美少年に忠告するヤドリガミの青年、桜雨・カイ(人形を操る人形・f05712)。
 彼は念糸を周囲に巡らせて周囲に陣を展開してケットシー達を護衛しつつ進んでいる。
 見た目は派手で楽しいけれども侵入者を害する悪意に満ちているこの迷宮。
「とーぜん! でも大丈夫だし!」
 そしてぴょんと罠を飛び越えるアネモス、こう見えても彼は神で一応は気にしているらしい。
 そんな風に進んでいくアネモス達の耳に、奇妙な音楽が届く。
 それはパレードのフィナーレのような、どこか寂しい音楽で。
「……危ない!」
「分かってるよ!」
 カイの忠告と同時、アネモスが大きく飛び跳ねモニュメントに囲まれた空間を離脱せんとする。
 しかし距離が遠くこれでは逃れられないと判断したアネモスは高らかに叫ぶ。
「皆、美少年になーれ♪」
 その言葉と共に、周囲の無機物――無害な南瓜のモニュメントや蒸気の配管が彼とそっくりの姿かたちの美少年に変換され、アネモス本体を離脱させんとモニュメントの包囲外へと投げ飛ばす。
 直後、南瓜爆弾が投下され大爆発が生じる。
 その恐ろしき威力にカイは戦慄する。
 愉快に振る舞う南瓜の王様だけれども、その本質はあくまでひとを害する災魔なのだと、痛感した。
 高笑いと共に高所から飛び降りてきた南瓜の王、これまでの戦いで既に負傷している災魔が首を傾げつつ、その南瓜の頭をカイやケットシーに向ける。
 彼らが狙われればひとたまりもない、故にカイハケットシー達を守る為に念糸を操り籠の結界を編んでユーベルコードを起動する。
 それと同時、南瓜の王様が悪意の指先をカイとケットシー達に向け、見た者の目を惹く強烈な爆発を引き起こす。
 そしてその爆風が晴れた時、あったのは爆破された猟兵や妖精猫ではなく完全な状態の籠の如き糸の結界。
「この糸は想いが紡ぐ糸。――痛みも記憶も、過去を全て抱えてその先へ進みます!」
 彼の紡いだ念糸を変形させた撚糸は思いや記憶で強化される。護るべきものがいる今ならその力は強力な災魔の攻撃すら遮断できるほどに。
 そしてその間に体勢を立て直したアネモスが周囲の無機物を自身とそっくりの美少年に変換しながらハロウィンキングへと一斉に襲い掛かる。
 美少年たちに指を向け迎撃しようとした南瓜の王、けれどその腕は何かに引っ張られたかのように明後日の方向を向く。
 カイの撚糸が絡みつき、この瞬間の攻撃を成功させる為に動きを封じたのだ。
 最早逃げる事も迎撃も不可能。襲い掛かる大小さまざまな無数の美少年の姿が猟兵達から見えなくなる前にハロウィンキングの声が響く。
『中々派手な出し物でしたな。それでは皆様! ご達者で!』
 いっそ清々しく思えるような高笑いと共に、美少年たちの圧と呪詛にハロウィンキングは押し潰され消滅したのであった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​




第2章 ボス戦 『ヴァルサリッサ・アフトクラトラス』

POW   :    不滅進化~超魔王には同じ手は通じない~
【受けた攻撃の属性に耐性を持つドレス姿】に変身する。変身の度に自身の【攻撃に付与される属性】の数と身長が2倍になり、負傷が回復する。
SPD   :    運命逆転~弱者は超魔王に抗う事すらできない~
【運命操作の魔力】を解放し、戦場の敵全員の【プレイングボーナス】を奪って不幸を与え、自身に「奪った総量に応じた幸運」を付与する。
WIZ   :    創世魔術~超魔王の意に従い世界は作り変えられる~
【ダンジョンメーカーの光】を降らせる事で、戦場全体が【敵の最も苦手な物で埋め尽くされた戦場】と同じ環境に変化する。[敵の最も苦手な物で埋め尽くされた戦場]に適応した者の行動成功率が上昇する。
👑11
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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠幻武・極です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●超魔王を名乗る猟書家
『あーもう! 役に立たないわね!』
 召喚されたハロウィンキングが撃破されたその直後、この場に居る猟兵やケットシーの誰のものでもない女の声がフロアに響く。
 姿を現したのは奇妙なドレスを纏う魔術師。災魔の卵をダンジョンメーカーに埋め込み強奪しようとする悪しき猟書家『ヴァルサリッサ・アフトクラトラス』だ。
『超魔王の私が出たからにはあなた達もお終いよ! この隠しフロアの飾りの一つにしてやるんだから!』
 そう言って魔力を解放するヴァルサリッサ、超魔王を名乗るだけの事はある程の莫大な魔力が周囲に溢れ出していく。
『さあ消し炭になりな……へぶっ!?』
 一歩踏み出し魔力弾を放とうとしたその時、猟書家は足元に仕掛けられていたワイヤートラップに引っかかって盛大にすっ転ぶ。
 更に倒れた先には南瓜のオブジェクトがあり、接触した事で閃光と共に炸裂して猟書家はいずこかへ吹き飛ばされる。
 どうやらこのフロアの罠は健在のようで、猟兵やケットシーだけでなく猟書家にも等しく害を為すようだ。
 強力なオブリビオンであるヴァルサリッサ、それを討つためにケットシーの力を借りて改造できれば効果的にダメージを与えられるかもしれない。
 いずれにせよ、戦いは避けられない。猟兵達は気を取り直し、このフロアの何処かにいる猟書家の捜索を開始するのであった。
ニノン・トラゲット(サポート)
『容赦なんてしませんから!』
『アレ、試してみちゃいますね!』
未知とロマンとお祭りごとを愛してやまない、アルダワ魔法学園のいち学生です。
学生かつ魔法使いではありますが、どちらかと言えば猪突猛進でちょっと脳筋っぽいタイプ、「まとめてぶっ飛ばせばなんとかなります!」の心で広範囲への攻撃魔法を好んでぶっ放します。
一人称はひらがな表記の「わたし」、口調は誰に対しても「です、ます、ですよね?」といった感じのあまり堅苦しくない丁寧語です。
基本的にはいつも前向きで、ネガティブなことやセンチメンタルっぽいことはあまり口にしません。
その他の部分はマスターさんにお任せします!


徳川・家光(サポート)
『将軍なんだから、戦わなきゃね』
『この家光、悪は決して許せぬ!』
『一か八か……嫌いな言葉じゃありません!』
 サムライエンパイアの将軍ですが、普通の猟兵として描写していただけるとありがたいです。ユーベルコードは指定した物をどれでも使いますが、全般的な特徴として「悪事を許せない」直情的な傾向と、「負傷を厭わない」捨て身の戦法を得意とします。
 嫁が何百人もいるので色仕掛けには反応しません。また、エンパイアの偉い人には会いません(話がややこしくなるので)。
よく使う武器は「大天狗正宗」「千子村正権現」「鎚曇斬剣」です。
普段の一人称は「僕」、真剣な時は「余」です。
あとはおまかせ。よろしくです!


ハンナ・レドウィッチ(サポート)
ふふん、どうやら大天才邪竜神様の手助けが必要なようね。
不要と言われても助けに行くから、安心して崇め奉りなさい!

超自信過剰なオラトリオの自爆魔法使い。UC大召喚を使用しない間(使用予定無し)、UCの成功率が下がる(お任せ)為、よく自爆して気絶します。
棒術に長け、マイケルくんでの接近戦が得意ですが見た目は若くてもお婆ちゃんなので腰に来ると戦闘不能に。
UCは選択した物を自爆を何故か恐れず強気で使用し、成功すると小躍りして喜びます。

接近戦ではマイケルくんで攻防一体の戦闘を行い、他猟兵と積極的に連携。
隙を見て、あるいは調子に乗ってUCを使用します。
アレンジその他全てお任せ致します!



 大きく弾かれた超魔王を名乗る猟書家は空中で体勢を立て直し、魔法で速度を殺して着地する。
 超魔王としての威厳まで吹っ飛んだ気はするがそれはそれ。
 圧倒的な魔力と支配しつつあるダンジョンメーカーを以てすれば猟兵達を侮りから恐怖に叩き落す事も造作はないだろうと邪悪な笑みを浮かべ先程の猟兵達の所へ向かおうとする。
 と、そこに三人の猟兵が現れる。
「ふふん、どうやら大天才邪竜神様の手助けが必要な相手のようね!」
 そういう竜神――ではなく、オラトリオのハンナ・レドウィッチ(天災級自爆魔法使い・f31001)は自信たっぷりの様子でびしっと超魔王を指さす。
「この家光、悪は決して許せぬ!」
 ダンジョンメーカーを狙いアルダワを混乱に陥れようとするこの猟書家に、徳川・家光(江戸幕府将軍・f04430)は真剣な表情でサムライブレイドを構える。
 ケットシーのニノン・トラゲット(ケットシーの精霊術士・f02473)も愛用の杖をぎゅっと握り、仲間と力を合わせ戦う為に猟書家から注意をそらさずに周囲の地形を確認している。
『いいわ、かかってらっしゃい! 超魔王の力を見せてあげるわ!』
 猟書家が告げ、箒を手にしたハンナが接近戦を仕掛ける為に飛びかかる。
 しかし猟書家は即座にユーベルコードを起動し、ダンジョンメーカーの輝きを周囲一帯に降らせると、一帯の地面から南瓜のオブジェクトが生えてきてハンナの突撃を阻む。
 現在のフロアの性質からすると、これらは接触すると大きな光と音を放ち破裂する物なのだろう。
 迂闊に近づくのも難しい、と一瞬足を止めたハンナに向け超魔王が魔力を収束させた矢を連射する。
 しかし、それらを突如出現したサメの群が身を挺して阻む。
「削ぎ剥がせ、神話の獣」
 千子村正権現を構え呟いた家光のユーベルコード、皮剥ぎ刃を生やした108体のサメがフロアを飛翔。
 あらゆる環境での戦闘と飛翔を可能にするサメ達にはこの猟兵達が苦手とする空間もものともせず、オブジェクトの上を悠々と飛翔し超魔王を目指す。
 舌打ちと共に逃れようとする猟書家、けれどその行動を予測していたニノンが指さしユーベルコードを行使すれば、天からの光が正確に彼女を貫き地へと叩き落す。
 墜落した猟書家にサメ達の群が群がりその黒のドレスを切り裂き肉を喰らおうとする。
 それを魔術による障壁で阻みつつ、周囲のオブジェクトを炸裂させてそのどさくさに体勢を立て直そうと猟書家は企み障壁と並行して起爆用の魔力の矢を放とうとする。
 けれどそこにサメの背に飛び乗った家光が捨て身覚悟で突っ込んできて業物の刃で障壁を切り裂き魔術師の血を周囲に散らせば、更にサメ達の刃が連続して襲い掛かる。
『……うっとおしい!』
 全身を切り裂かれながら、怒れる猟書家は足元を魔力で爆発させて自分を空へと吹き飛ばし、そのまま魔法で体勢を整え逃れようとする。
 空中はサメの群が待ち構える場、けれど地上で戦うよりはまだやり易いとの判断。
 しかしそこにサメに飛び乗ったハンナが飛び込んでくる。
「この大天才邪竜神様にかかれば、ただのウィザード・ミサイルもトンでもない力を出せるんだから!」
 ウィザード・ミサイルなのになぜこの近距離に迫ってくるのだろうと超魔王が疑問を抱いた瞬間、ハンナのユーベルコードが起動して480本もの炎の矢が出現し猟書家に放たれる。
 実はその矢の射程距離は5メートルぽっち、それを見抜いたヴァルサリッサは慌てて離脱しようとするも、真後ろからニノンの全力の魔力弾が飛び込んできて後退を阻まれる。
 そして数百の魔法の矢が猟書家に接触、直後大爆発が起こり猟書家とハンナを爆風が吹き飛ばした。
 ――射程の短さと爆発範囲の広さ、どうあがいてもハンナ自身が吹っ飛ばされることは避けられないのだけれど、意志持つ魔法の箒が上手く着地してくれたことでダメージは最小限に抑えられている。
 猟書家もいずこかに吹き飛ばされ倒し切れてはいないが痛手を負ったことは間違いないだろう。
「これが大天才の力よ!」
 ちょっと煙を吹きながら、小躍りして喜ぶ彼女。
「……治療、いります?」
 そんな彼女に心配そうにクレリックでもあるニノンが問うて、ハンナの動きがぴたりと止まり。
 そして一通り治療を行ってから三人は迷宮の罠を突破しつつ猟書家の追撃に向かうのであった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

マヤ・ウェストウッド(サポート)
「アタシの助けが必要かい?」
◆口調
・一人称はアタシ、二人称はアンタ
・いかなる絶望的状況におちいろうとも希望と軽口をたたくことを忘れない。だけどちょっとキザすぎるのが玉にキズ
◆癖・習性
・獣人特有の鋭い野生の勘で、危機を察知できる
・紅茶中毒
◆行動傾向
・おとぼけな言動や態度とは裏腹に、困っている人を放っておけず、たとえ秩序や慣習に背こうとも、自身の正義を貫こうとする
・弱者の盾になることに存在意義を見出しており、戦場では最前線で豪放に戦う。その形相は、まさに地獄の番犬
・医学に心得があり、人体の構造を知悉している。言い換えれば、人を効率よく「壊す」方法の専門家でもある
・パンジャンドラムは淑女の嗜み


宇良潟・伝助(サポート)
わたくしは裏方メインの黒子ですから前線に立っての戦闘は致しません。
戦闘になると【目立たない】技能を使って存在感を消し、罠にも使えるアイテム【戦闘用舞台装置】と【罠使い】技能を使って敵の行動の妨害し、罠を使って攻撃をします。
あとは舞台演出のユーベルコードを使って猟兵達を強化して気持ちよく戦って貰います。
日常、冒険ではユーベルコード【黒子の団体】を使っての情報収集、探し物、救助などをします。
口調 は裏方作業中の時は(わたくし、~様、ございます、ございましょう、ございますか?)でございます。



『ひ、酷い目にあったわ……』
 自爆覚悟の魔法の矢で吹き飛ばされた猟書家はそのままフロアの床に墜落、いくつかのオブジェクトに当たってそれらを炸裂させつつかなり転がったがまだ気力はあるようだ。
 しかし凄腕の魔術師でもある猟書家は新たな敵の接近を察知する。
『いたニャ!』
『袋叩きにするニャ!』
 猟兵達と共にやってきたケットシーのガジェッティア達、やってきた彼らがそんな事を口々に言って、
「ああ、ここにいたのかい」
 そして眼帯のキマイラの女、マヤ・ウェストウッド(フューリアス・ヒーラー・f03710)と言う名の猟兵がさも当然のように前に出る。
 ケットシー達に紛れて全身黒ずくめ――サムライエンパイア等では黒子と呼ばれる服装の宇良潟・伝助(裏方大好きな黒子猟兵・f21501)という猟兵もいるのだけれど、表立って戦うのは得意ではないから周囲の物陰に隠れている。
『アンタ達なんか知らないわ! 超魔王の力、見せてあげる!』
 そう叫び猟書家がユーベルコードを起動し、赤と鋼色のドレス姿へと変身、傷を癒しつつ身長を倍加させて無差別に魔力の矢を放ち出鱈目に風穴を開けていく。
 ケットシー達は地形に上手く隠れ直撃こそ避けているが、オブジェクトの誘爆の余波で目と耳が利かなくなって足を止めている子も少しいる。
「おっとこれはまずいねぇ」
 マヤがそう口にするが、やや軽い言葉とは似合わぬ険しい表情になっている。
 弱者を守る盾となる事に存在意義を見出している彼女、このままケットシー達が傷つけられる事はとてもじゃないが許せるはずもない。
「この業界、汚れ仕事(ブラック・オプス)はつきものさ。さっさと処置(オペ)してしまおうか!」
 そう言ってマヤがユーベルコードを起動すると、どこかSF染みた格好をした救急隊員が彼女の周囲に召喚される。
 彼らは宇宙コロニーK9の特殊救急隊員、こんな鉄火場での救命医療はお手の物だ。
 即座に動けなくなったケットシー達に駆け寄り彼らを救助、そして処置。彼らが傍にいればケットシー達も安全に守れるだろう。
『さっさと倒れなさい!』
 その間も超魔王は歩きながら魔力の矢を放ち続け猟兵やケットシー達をすべて倒そうとする。
 けれど、その進路にケットシー達の手を借りて伝助が目立たぬよう改造した罠が設置されていて、そこに踏み込んだ猟書家は足を取られて無事だったケットシーが同じく改造済みの南瓜オブジェクトを放り投げる。
 投擲された南瓜オブジェクトは巨大化した猟書家の顔面に命中し、閃光と爆音が周囲を包み込む。
 その間に救急処置を手早く済ませたマヤが拳銃で超魔王の手を撃ちダメージを与えるが、
『舐めないでよ!』
 そう超魔王が叫ぶとダンジョンメーカーの光がフロアに降り注ぎ、小柄なケットシー達が隠れられるような壁が蒸気を吹き出しながら動き周囲一帯をフラットな光景に変えていく。 
 罠も隠れる場所も存在しない、小細工の通用しない領域。そう作り替えたヴァルサリッサは、魔力による衝撃波をマヤに放ち吹き飛ばそうとする。
 しかしマヤはその衝撃波の影響が薄い場所を勘で読み取りそこに体を滑り込ませてスタンド片手に猟書家へと飛び込もうとする。
(「妙に今日は調子がいいねえ?」)
 普段より動きやすく、勘が研ぎ澄まされたようにマヤが感じるのも当然、伝助のユーベルコードによる演出を受けたマヤとケットシー達は持ち前の技能をより発揮しやすい状態になっている。
 そして伝助はそんなマヤを舞台装置のライトで目立たせるようにし、自分やケットシー達に注意が向きにくいようアシストしていた。
 そしてそのまま危険を回避しながらマヤは超魔王の懐へと飛び込み、スタンドを横薙ぎにフルスイングして猟書家を吹き飛ばしたのであった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

櫟・陽里(サポート)
『操縦が上手いは最高の誉め言葉!』

乗り物が活躍できる場と
レースとサーキットが得意分野
どんな乗り物も乗りこなしてみせる

走りこそが俺の武器!
乗り物と操縦者の総合力で戦う
サイバーアイで路面、相手の動きなど幅広い情報収集
集中力・傭兵の経験・判断速度で攻め所を見極める

シールド展開バイクで体当たり吹き飛ばし
走り回って撹乱・誘導
仲間を運ぶ足になるのも好き
バイクは機動力のある盾にもなる
壊れたらほら、直すついでに新パーツ試せるし!

明るく話しやすい先輩タイプ
補助仕事もドンと来い
乗り物が無い戦場では手数が少ない
普通の拳銃射撃や誘導、挑発など小技を利かせるしかなくテヘペロしてる

過去は過去に還すべき、その辺割と無慈悲



 医療用スタンドで思い切り殴り飛ばされた超魔王は、再びユーベルコードを起動して新たなドレス姿へと変身する。
 殴打、斬撃、火炎、それらの属性に耐性を持ったドレスを纏い傷はかなり回復しているが、猟書家の息は荒い。
 傷は癒えても体力をかなり削られているようで、もう一度有効打を受ければ立ち上がる事は出来ないだろう。
『なんて厄介な……でも超魔王には同じ手は通じないわよ!』
 そう叫ぶ超魔王は魔術師の箒を手にしてそれに騎乗、天井まで飛翔して地上にいる猟兵達を頭上から攻撃せんとする。
 だが箒で浮き上がろうとしたその瞬間、バイクのヘッドライトのパッシングが猟書家を照らす。
 照らしたのはハイテクバイクに騎乗した櫟・陽里(スターライダー ヒカリ・f05640)。
「速さで勝負だ! 」
 そしてそのパッシングとルールの宣告によりユーベルコードが発動する。
『これは……』
 超魔王の表情に戸惑いが浮かぶ。このユーベルコードは宣告したルールに背けばダメージを与えるというもの。簡単に守れるルールであればある程破った時のダメージも大きく。
「ただ単純にレースに付き合ってくれればいいだけさ、簡単だろ? このフロアの外周をコースに一周勝負だ!」
 つまり、速さで勝負せず攻撃したり、或いは勝負を受けた上で負けたなら終わりという事だ。
『よかろう! かつて大魔王は数多の挑戦を受けたと聞く……それも全て返り討ちにこその超魔王よ!』
 そして陽里の挑戦に乗ってヴァルサリッサは箒で一気に加速、同時に陽里も愛騎のライを加速させた。
 罠や南瓜オブジェクトはあちこちにあり、飛行しているが故にそれらの影響を受けない超魔王に分があるように思われるその競走、だが二者の距離は離れない。
 これまで他の猟兵が戦っている間、ケットシー達が外周付近のトラップをほぼすべて解除、或いは引っかからないように目印をつけていたからで、それに加え陽里の操縦技術と的確なコース取りが猟書家の優位を優位たらしめない。
 サイバーアイや端末による補助もある上、一番に集中力と勘が冴え渡っていてレースという得意分野で勝負している以上、負ける気は全くしない。
 そしてラストスパート、ゴール。先に到達したのは陽里。
 速度勝負で敗北した超魔王はその瞬間ダメージを受けて、空の箒から転がり落ちてくる。
『この私が敗北するとは……だが第二、第三の魔王もいずれ……』
 そして、そんな言葉を言い残して超魔王を名乗りし猟書家は消滅したのであった。

 ダンジョンメーカーの暴走も止まり、ケットシーのガジェッティア達も皆無事。
 それを確認した猟兵達は隠しフロアより帰還するのであった。

成功 🔵​🔵​🔴​



最終結果:成功

完成日:2021年11月07日


挿絵イラスト