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第一幕 歴史の目覚め

#ブルーアルカディア

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 いつかは定かではないほどの古い時代。広大な雲海を赤く染め上げるほどの戦乱があった。
 今や名も忘れられた、巨大な帝国が数多の浮島を襲い、多くの悲劇をもたらしたのだと。
 しかし、一隻の飛空艇が多くの種族を乗せて、戦乱の届かない果ての地を目指した。
 不思議なことにその飛空艇は操舵手のいない、意思を持つ船だったという。
 いくつもの波乱を越え、飛空艇は遥か彼方の浮島に辿り着き、眠りについた。
 運ばれた者たちは感謝し、かの飛空艇を祭り、語り継ぐことを誓い、平和な日々を過ごした……。

●旅立ちの前に
 ワン・イーナ(シンギュラリティ・f30274)は、今まで読み上げていた文章の投影から猟兵たちへ向き直ると、口を開く。

「この伝説に語られている、辿り着いたという浮島に屍人帝国の魔の手が迫っている。狙いは祭られている飛空艇だ」

 伝説の全てが本当のことかは定かではないが、少なくとも伝説の飛空艇は実在していることは確かだ。
 この浮島は『果ての浮島』と呼ばれている辺境の浮島であり、見所は長閑な自然と、祭られている伝説の飛空艇くらいの、平和な場所だ。戦う力を持たず、頼りになるのは猟兵たちだけだ。

「意思を持ったという伝説の飛空艇はガレオノイドだったというのが有力な説だが。ただ、天使核が特別だったみたいでな……詳細は古すぎて確認できないし、今は浮島の動力になっているから調査も難しく何が特別かはわからないンだが、屍人帝国には関係ない話だ」

 何であれ、放っておけばただ悲劇が起こるだけだ。これを防ぐためには、猟兵たちが屍人帝国の魔の手を阻む他ない。

「敵となる屍人帝国の名は『ドミニオンズ』伝説に語られている、今や名も忘れられた帝国はこいつらのことだ。今回相手するのは尖兵。質も数もそれなりにやる相手だ、気をつけろ」

 ま、言うまでもないだろうがな、とワンは敵の資料を投影する。
 戦闘飛空艇で構成される船団と、それらを率いる一体のロケットナイトが今回の敵である。

「最初に突っ込んでくるのは中型以下の戦闘飛空艇で構成された部隊だ。数が多く小回りが利き、連携して攻撃してくるから、囲まれないよう注意しろよ。ただし、数で負けたり劣勢になると途端に士気が落ちるぜ」

 船団を蹴散らせば、リーダーのロケットナイトが前に出てくるため、これを撃破すれば勝利だ。

「ロケットナイトは二本の剣とミサイルで武装し、連続攻撃を得意としているようだ。防御よりは回避を重視した方がいいな。下手に目を離すと、不意の一撃を貰いかねないぞ」

 また、注意しなければならないのが『空中戦』ということだ。

「飛空艇、キャバリア、UC……空を飛ぶ手段が必要だ。仲間に乗せてもらったり、敵のを奪ったりしてもいい。言ってくれれば小型飛空艇くらいなら、どうにか用意できる」

 侵略を防ぎ、敵を退ければ浮島の人々が猟兵たちのために宴を開いてくれるという。

「酒場で飲み食いしたり、戦利品を整理したり。伝説に関して聞いてもいいし、件の飛空艇を見に行ってもいい。何か面白いことが聞けるかもな……天使核の直接調査は無理だぞ?」

 御神体みたいなものでもあるから、許可は出なかったとのこと。

「ともかく、皆が頼りだ。よろしく頼むぜ」

 グッドラック、良き闘争を。


松六
 松六です。新世界ブルーアルカディアでのお話となります。

 第一章は集団戦、二章がボス、三章が日常となります。
 戦場はどちらも空中となりますので、対策が必要です。ご用意してください。プレイングに記入があれば、アイテム等が無くとも自家用飛空艇があるとか、敵船に転移して奪ったとか可能です。
 それを除けば、あとは通常の戦闘と同じです。蹴散らしてやりましょう。

 以上となります。それでは、皆さまの冒険の一助となりますように。
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第1章 集団戦 『バッドスクワイア・スクワッド』

POW   :    「ターゲットローック!」「いっせいはっしゃー!」
【照準】を向けた対象に、【戦闘飛空艇からのミサイル一斉発射】でダメージを与える。命中率が高い。
SPD   :    「囲め囲めー!」「追えー!」「落とせ落とせー!」
レベルm半径内の敵全てを、幾何学模様を描き複雑に飛翔する、レベル×10本の【機銃斉射】で包囲攻撃する。
WIZ   :    「弱い者イジメはたまんねーぜ!」「逃がすなー!」
敵より【自分たちの数が多い】場合、敵に対する命中率・回避率・ダメージが3倍になる。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●始まりを告げる
 空を埋めるような数多の飛空艇。大型はいないが、これほどの数が揃えば壮観だ。
 『バッドスクワイア・スクワッド』蘇りし屍人帝国『ドミニオンズ』の尖兵は、阻むものがいない空を我が物顔で突き進む。

「楽な仕事だぜー!」
「奪い放題、取り放題!」
「更地にしてやんよー!」

 調子に乗って騒ぎまくる乗組員。警戒は緩み杜撰な警備。
 飛び込むならば、今。
紅月・美亜
「安心しろ、空中戦は一番得意だ」
【Operation;RAY】で呼び出した戦闘機に私が乗り、【Operation;BLACK】を自動制御で呼べるだけ呼ぶ。戦線維持はBLACKに任せて私はRAYで空中戦だ。
「飛空艇と違って一発で落ちるしバリアの類も無いが」
 ミサイルは機銃で撃ち落とし、相手の機銃は避ける。が、基本は相手の上を意識的に取っていく。
「眼下の敵に照準せよ」
 ロックオンカーソルで次々と敵を捕捉し、誘導レーザーで撃つ。
「一度に纏めてロックオンした方が得点倍率が高いんだ」
 RAYを選んだのはこの辺の理由。得点を得るとどうなるかって?
「知らんのか、増援が呼べる」
 BLACKを追加召喚だ。



「安心しろ、空中戦は一番得意だ」

 紅月・美亜(厨二系姉キャラSTG狂・f03431)はグリモア猟兵にそう告げると転移して空中に身を翻す。

「RAY、出撃だ!」

 光に包まれた一瞬後、紅の戦闘機が飛び出す。さらにユーベルコードを起動、小型の戦闘用新型光学兵器搭載戦闘機BLACKを多数召喚。自動制御のそれらを引き連れ、閃光の如く敵陣へ強襲する。
 突然現れた敵部隊にバッドスクワイア・スクワッドは大慌て。

「なにがおこったー!?」
「うるせー知るかー! はよ迎撃!」
「逃がすなー!」

 急ぎ迎撃態勢を取ろうとするも遅すぎた。

「捉えたぞ」

 群れに食いつく猛禽のように、BLACK隊が一斉に襲いかかり機先を制し足を止めさせる。その間に美亜は敵陣深く密集しているところへ突っ込む。

「飛空艇と違って一発で落ちるしバリアの類も無いが」

 機動力では上回る。立ち直った敵船がミサイルを放ち、進路を阻もうと機銃を乱射するが、RAYはその性能を存分に発揮し掠りもしない。急制動からの急加速、ほぼ直角の鋭角軌道。進路上のミサイルを機銃で撃ち落し、弾幕の隙間を抜け、ついにはベストポジション……相手の上を取った。
 
「眼下の敵に照準せよ」

 AR表示されるロックオンカーソルが、次々と眼下の敵を捕捉して視界を埋めていく。限界まで捉えると、即座にトリガーを引き無数の誘導レーザーが放たれ蒼空を彩る。
 
「一度に纏めてロックオンした方が得点倍率が高いんだ」

 RAYを選んだのはこの辺の理由。得点を得るとどうなるかって?

「知らんのか、増援が呼べる」

 レーザーが敵飛行艇を蜂の巣にして爆発四散させる音が幾重にも響き渡り、美亜の視界の端に表示されるスコアがドカンと加算され、それに伴ってBLACKを追加召喚。
 撃てば撃つほど敵は減り味方は増える。翔ける閃光を止められるものは無く、美亜はさらなるハイスコアを目指して空を貫く。

大成功 🔵​🔵​🔵​

アメリア・イアハッター
皆に平和をもたらし眠っている飛空艇さん
そんな飛空艇さんの夢を壊すわけにはいかないわ
私が遺志を継ぎ、皆を守って見せる!

UCを発動
最高速で敵船団の中を飛び回り攪乱しつつ攻撃
ある程度飛び回った後は相手の飛空艇に接近・着地し、飛空艇を1機1機派手に丁寧に壊すことで周囲の恐怖を煽っていこう
それで連携が少しでも乱れれば、後続も楽になるかな
ふふふ、次は君の船よ

次に備えて1機くらい相手の戦闘飛空艇を奪っておこうかな
はぐれ、最後尾、逃走中等の集団から離れた飛空艇があればそれに接近・並走し、コクピットをコンコンと叩き
これ、ちょーだい!
縛霊手「Vanguard」でコクピットをぶち破り、相手を引き釣り出して空にポーイ



 大空に宇宙バイクと共に転移したアメリア・イアハッター(夢想空流・f01896)は、風で飛ばないように帽子を押さえ敵を見る。

「皆に平和をもたらし眠っている飛空艇さん。そんな飛空艇さんの夢を壊すわけにはいかないわ。私が遺志を継ぎ、皆を守って見せる!」

 その意思に応じてユーベルコード『風の特急便』が発動。愛車エアハートを風のバリアが包み込み、アメリアを乗せて超高速で蒼空を飛ぶ。

「新しい敵が来たぞー!」
「撃て撃てー!」
「落とせ―!」

 戦闘飛空艇の各所に装備された機銃が動き出し、アメリアに向けて無数の弾幕を形成していく。
 だが、彼女はブレーキを入れずにアクセルを全開に。芸術的とも言える縦横無尽の軌道で翔け抜けるツバメを、敵船団は捉えることができず、また風のバリアが弾丸を逸らし、攪乱されて統制を乱してしまう。
 その好機をアメリアは逃さない。

「まずは君よ!」

 隙を突いて一隻の飛空艇に着地し、そのまま走り機銃、砲台、舵にコックピットにと丁寧に壊し、最後に中央を貫いて派手に船を爆散させる。
 再び飛翔するアメリアは、別の船に視線を合わせると。

「ふふふ、次は君の船よ」
「イヤー!?」
「ヤベーヤツだー!?」

 ニコッと笑って死刑宣言。乗組員は恐怖に震えた。
 恐怖は動きを鈍らせる。それで連携が少しでも乱れれば、後続も楽になるかな、と彼女は思案しつつ、次の一隻を空の藻屑に変えていく。
 そうして飛び回りながら、敵船団の動きを観察していると、逃げようとしているのかはぐれた戦闘飛空艇が一隻。

「次に備えて1機くらい相手の戦闘飛空艇を奪っておこうかな」

 目標を定め、ツバメが風を纏って急加速。一気に接近すると並走して、コックピットまで寄せて窓をコンコンとノック。

「これ、ちょーだい!」

 思わず二度見して驚く相手に、見せつけるように縛霊手『Vanguard』を掲げて振りかぶり、窓をぶち破る。そのまま乗組員を掴むと外まで引き釣り出す。

「は、離せー! このバイクババ」

 最後まで言わせず荒っぽく空にポーイ。悲鳴を響かせながら落ちていくのを尻目に、アメリアはとりあえず一隻を確保するのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

火土金水・明
「相手が人数で優位に立とうとするのでしたら、こちらは攻撃の手数で迎え撃ちましょうか。」
魔法の箒に跨って【空中戦】の技能を使用します。
【WIZ】で攻撃です。
攻撃は、【高速詠唱】で【継続ダメージ】と【鎧無視攻撃】と【貫通攻撃】を付け【フェイント】を絡めた【全力魔法】の【ホーリーランス】を【範囲攻撃】にして、『バッドスクワイア・スクワッド』達を纏めて【2回攻撃】します。相手の攻撃に関しては【残像】【オーラ防御】で、ダメージの軽減を試みます。
「(攻撃を回避したら)残念、それは残像です。」「少しでもダメージを与えて次の方に。」
アドリブや他の方との絡み等はお任せします。



「相手が人数で優位に立とうとするのでしたら、こちらは攻撃の手数で迎え撃ちましょうか」

 火土金水・明(夜闇のウィザード・f01561)は魔法の箒に跨り空中を翔ける。緩やかな弧を描いて飛翔する彼女に対し、バッドスクワイア・スクワッドは獲物が自ら飛び込んできたと意気揚々。

「たった一人で来るとかマヌケだぜー!」
「追い詰めろー!」

 数の多さを活かし、鳥が翼を広げるように飛空艇を展開していく敵陣。追い詰め囲い、圧し潰そうとする相手に、明は魔法で以て対応する。

「悪しきものを貫きし槍を」

 圧縮したかのような高速詠唱。全力を込めたユーベルコード『ホーリーランス』が発動し、千を越える聖なる槍が幾何学模様を描いて空を彩りながら敵の陣に飛びかかる。

「そんなのアリか!?」

 次々に槍に貫かれ爆散、墜落する飛空艇。だがバッドスクワイア・スクワッドは幸いにもと言うべきか、広く陣を敷いていたことで全滅を免れた。

「フ、フン、ビビらせやがって。だが俺達はまだ」
「では、もう一度」

 額の汗を拭っていたバッドスクワイア・スクワッドは、耳に届いたセリフにえ? と固まる。
 明の手には同じ魔法が唱えられており、すぐに二発目のホーリーランスが放たれ敵を襲う。
 最初の数から半数ほどに減っていた敵は、聖なる槍の群れに対抗する術は無く、尽く風穴を開けられていく。
 数の優位を、それに勝る手数で以て制圧する。空を埋め尽くさんとする飛空艇を、無数の槍で撃ち落すという彼女の狙い通り、バッドスクワイア・スクワッドはあっという間に駆逐されていった。

成功 🔵​🔵​🔴​

久遠寺・遥翔(サポート)
UCでフレアライザーや派生形態に変身するか
イグニシオンに【騎乗】して戦う
死角を突いたりといった戦法に躊躇はない
戦いでは取れる手を全力でとる
ただ人質を取ったりなんて義にもとる真似はしないけどな
救助対象がいる場合それ優先で動くぜ

変身・騎乗どちらの場合でも基本的に【空中戦】を仕掛ける
飛行系UCの速度やワイヤーを使った【地形の利用】【ダッシュ】による高速機動戦闘だ
相手の攻撃は【第六感】【視力】を駆使した心眼で【見切り】ながら【残像】でかわし
避けきれない攻撃を【オーラ防御】や【各種耐性】で受け流しながら【カウンター】の
【生命力吸収】する黒焔で対象を【焼却】する【2回攻撃】【範囲攻撃】を叩き込む戦術になる



 猟兵たちの活躍でバッドスクワイア・スクワッドの軍団はその数を半分ほどに減らしながらも、それでもなお多すぎるほどに存在しており。新たな部隊が別方向から浮島に侵略しようとしていた。

「なんかアッチの方がヤベーってさー」
「ツイてないやつらだぜー!」
「獲物はいただきだー!」

 などと、はしゃぐ船員は味方を心配することもなく今の内にと飛空艇の速度を上げる。敵はこちらにいないと油断しきっている彼らは、ゆえにこそ気付かなかった。

「はぁあああッ!!」

 直上から舞い降りる、黒炎の剣に。

「な、なんだーっ!?」

 隕石の如く急降下してきたのは久遠寺・遥翔(焔黒転身フレアライザー/『黒鋼』の騎士・f01190)が駆るイグニシオン。機神太刀"迦具土"による唐竹割りは、飛空艇を真っ二つに断ち切った。
 バッドスクワイア・スクワッドは何が起こったのかわからないまま空の藻屑と化し、それに意識を向けることもなく遥翔は愛機を加速させ次の敵へ向かう。
 しかし、一度は許しても二度目はさせるかと残った敵がイグニシオンをすぐに砲で狙い始める。

「ターゲットローック!」
「いっせいはっしゃー!」

 敵の飛空艇から次々にミサイルが発射され、白煙の尾を翻しイグニシオンを追う。
 四方八方からミサイルが迫る中、遥翔は不敵に笑って力を解放した。

「行くぜ相棒! 今はただ全霊を以てこの空を翔ける――ラグナレク・キャリバーッ!!」

 ユーベルコード『太陽を灼く黄昏の剣』イグニシオンが瞬時に超加速し、ミサイルを引き離す。さらに前方から飛来する幾つものミサイルを切り捨て、爆発する前に過ぎ去る。

「うぇ、はやっ」
「遅いッ!」

 逃走も次発もさせず飛空艇をイグニシオンの連続斬りが細切れに解体する。足を止めず空中を翔けて、閃光のようにバッドスクワイア・スクワッドを斬り裂き、遥翔は数多の爆発の華を咲かして空を彩るのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

レイ・キャスケット(サポート)
アルダワ魔法学園の生徒であり謎解きや冒険となると首を突っ込まずには居られない

性格は明るくポジティブ
性善説的な考え方が強く非オビリビオン相手であれば甘すぎる慈悲を与えることも
楽しければ悪ノリする部分もあり、またその場のノリに流されやすいことも


一人称はボク
二人称はキミ
三人称は年上は~さん、年下は~くん、~ちゃん

戦闘では『ブランクソード』と高速詠唱を軸にした七色の属性攻撃で敵を翻弄するオールレンジラウンダー
得意な戦法は挑発やフェイントを多用したイヤガラセからの主導権奪取
状況に応じ回復も使い分ける万能型だが、体力は並程度を魔力ブーストで補う

明確な弱点は水中、水上行動を極端に嫌うことである



「よっほっ、と!」

 空中に転移したレイ・キャスケット(一家に一台便利なレイちゃん・f09183)は、早速ユーベルコード『魔法跳躍』を使用。何もない虚空を蹴ってジャンプすると、こちらに気付いていない飛空艇の一隻に着地した。
 そして、そのまま甲板にまで歩みを進めると元気よく声を出す。

「やあキミたち、ちょっといいかな?」

 それにぎょっと驚くバッドスクワイア・スクワッド。いつの間にか知らない相手が乗船していたことにビビるも、すぐさま持ち前のノリで誰何する。

「誰だてめー!」
「いつのまに乗ったー!」
「何用だー?」

 ドタバタと慌てふためきながら集まってくる敵に、レイは持ち前の明るさでさらっと告げる。

「できればこのまま退いてくれないかな?」

 どう? と提案する彼女。
 それに互いの顔を突き合わせるバッドスクワイア・スクワッドたちは、一度集まってヒソヒソと話し合うもすぐに彼女に向き直ると、武器を構えてあくどい笑みを浮かべる。

「お断りだぜー!」
「者どもやっちまえー!」
「囲め囲めー!」

 戦意に満ちる相手に、なら仕方ない、とレイは刀身の無い柄を取り出し構える。

「じゃ、やっちゃうよ!」

 甲板を蹴り飛ばし、弾丸のように跳び出たレイが敵の機先を制する。高速詠唱によって紡がれる魔法が、手に持つ柄、ブランクソードに七色の属性からなる虹色の刀身を作り出し、輝く軌跡を残して振るわれる。

「はっやぐはっ」
「こんにゃろー!」

 反応できずに一人が斬られ、別の敵が発砲する。

「機動力こそボクの真髄。飛んで跳ねて惑わして、まさに人間カタパルト!」

 風の魔法で軽量化し、さらに属性魔法を足場にして射出することで、空中をジャンプするレイ。避けられた弾丸はまた別の船員にヒットし、他が動揺している間に斬りかかる。
 空中を蹴って巧みに軌道を変え、三次元機動にフェイントを交えて敵を翻弄するレイは、踊るようにバッドスクワイア・スクワッドを倒していった。

「全部倒したみたいだね。それじゃ、次はあの船かな?」

 小型の飛空艇のためだろう。敵の数は多くなく、あっという間に全滅した。
 レイは次の船に目を向けると、再び空中を蹴って移動していくのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​




第2章 ボス戦 『騎士道を捨てた略奪騎士』

POW   :    アーマー・クラッシャー
【左手の剣による強烈な水平斬りを放って】から【右手の剣による急所を狙った振り下ろし】を放ち、【装甲を砕く頑丈な双剣の重たい斬撃】により対象の動きを一時的に封じる。
SPD   :    ミサイル・テンペスト
【目標を追尾するマイクロミサイル】が命中した対象に対し、高威力高命中の【時間差で放った大量のミサイルでの飽和攻撃】を放つ。初撃を外すと次も当たらない。
WIZ   :    フェイタリティ・コンボ
【マイクロミサイルで陽動攻撃を行う事】により、レベルの二乗mまでの視認している対象を、【死角から高速で突撃し両手の双剣】で攻撃する。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主はグレゴワール・ロジェです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●双刃一騎
 遠くから自軍が壊滅していく様を見ていた『略奪騎士』は、怖れるどころか喜色に満ちていた。

「簡単な任務かと、退屈していたが……面白い獲物がいるじゃないか」

 推力を最大に、両手の剣を煌めかせ、一気に加速して戦場に突撃する。

「さあ、楽しませてくれよ。そして、俺の新たな戦果になれ!」
紅月・美亜
「大きく出た物だ。ならば簡単にはやられてくれるなよ?」
 先の戦闘中に大量に召喚したBLACKをそのままぶつける。拡散ビームを連続発射して飽和攻撃だ。ついでにミサイルを相殺しておく。
「無論、終わりではない」
 そこにRAYのロックオンを全て一点集中してハイパーレーザーを放つ。結構な時間カーソル重ね続けないと撃てんのだこれは。
「楽しいか? では、死ぬがよい」
 ここまでが陽動だ。本命は更に上空に居る神威。挨拶代わりに16本の雷撃を放ち、軸を合わせて突撃しながら雷刀で一閃する。
「眠り姫は私以上に凶暴だぞ」
 二機で上手い事連携してミサイルを重点的に潰す。戦闘機なら剣の間合いには入れんだろう。



「大きく出た物だ。ならば簡単にはやられてくれるなよ?」

 紅月・美亜(厨二系姉キャラSTG狂・f03431)は大量に残存する光学兵器搭載戦闘機BLACKに指示を出し、略奪騎士へとぶつける。
 拡散ビームを発射しながら突撃してくる戦闘機群。回避不可能に思える飽和攻撃を前にして、略奪騎士は怯まず緩まない。

「面白い兵器だ。だがその程度ではな!」

 曲芸染みた飛行でビームを避け、全身からマイクロミサイルを大量に発射。ビームと相殺させることで無理矢理突破口を開き、高速で潜り抜けると両手の剣ですれ違い様にBLACKを斬り裂く。
 そのまま次々と戦闘機を撃墜しながら略奪騎士は吼える。

「こんなものではあるまい?」
「無論、終わりではない」

 美亜が操る紅の戦闘機は、略奪騎士に全てのロックオンを集中済み。長時間カーソルを重ね続けることで、この一撃は放たれる。彼女は躊躇なくトリガーを押し込み、RAYからハイパーレーザーが照射された。

「なるほど、楽しませてくれる!」

 略奪騎士は真正面から迎え撃つ。両手の剣を重ね、推力任せに突撃してレーザーに叩きつける。
 光が散り、金属が赤熱し、空を照らす。
 そして、競り合いに略奪騎士が勝利して刃を振り抜き。

「楽しいか? では、死ぬがよい」

 美亜のユーベルコード『Operation;KAMUI』によって上空に召喚された新たな融合型殲滅戦闘機が、16本の雷撃を放ちながら目下の略奪騎士へ急降下。

「何だと!?」
「ここまでが陽動だ」

 咄嗟には動けない略奪騎士は、それでも多数のミサイルを射出。雷撃を相殺し、残りが上へと昇ろうとするのをRAYのレーザーが迎撃。
 騎士に軸を合わせ、真っすぐに降下してくるKAMUI。略奪騎士は不安定な姿勢だが、それでも足掻きとばかりに片方の剣を振るった。

「眠り姫は私以上に凶暴だぞ」

 振るわれた剣は紙一重分避けられ、直進一閃殲滅光学兵器”雷刀”が落雷の如く略奪騎士を斬り裂いていった。

成功 🔵​🔵​🔴​

ノエル・カンナビス
殲禍炎剣のない空で、エイストラと遭遇するとは不運な人ですね。

ま、見るからに弱敵ですが。
ロケットナイトのデータが今ひとつ集まっていませんので、
それなりにお付き合いくださいな。
速度は合わせて差し上げます。

とはいえスタンナー当てたら終わっちゃいますし、
硬衝撃波の一発でも粉砕出来てしまうんですが。
その辺も封印しなきゃ勝負になりませんかね……。

いっそ攻撃全部封印しておきますか。
私が退屈し切る前に、ミサイルでも剣でも私に触れる事が
出来たら貴方の勝ちです。存分に動いてデータを下さいね。
先制攻撃/指定UC。



飽きました。
おびき寄せ/第六感/見切り/操縦/推力移動/空中機動、
鎧無視攻撃/範囲攻撃/砲撃/キャノン。



「殲禍炎剣のない空で、エイストラと遭遇するとは不運な人ですね」

 クロムキャバリアのエイストラに乗り込んだノエル・カンナビス(キャバリア傭兵・f33081)は、広大な青空に呟きを残して飛翔する。
 先のダメージから立ち直っている略奪騎士を眼下に、遥か上空から彼我の戦力を分析していく。

「ま、見るからに弱敵ですが」

 スタンナーでも硬衝撃波でも、撃破するだけなら幾つも手段がピックアップできる。しかし、

「ロケットナイトのデータが今ひとつ集まっていませんので、それなりにお付き合いくださいな」

 速度は合わせて差し上げます。
 聞かせる気もない独り言をこぼして、エイストラを加速させる。BSプラズマライフルを構え、掠めるように発射。

「っなに!?」
「私が退屈し切る前に、ミサイルでも剣でも私に触れる事が出来たら貴方の勝ちです。存分に動いてデータを下さいね」

 火器にセーフティーをかけて一時的に攻撃を封印しながら、ノエルは淡々と告げてユーベルコード『フォックストロット』を起動。
 略奪騎士はミサイルコンテナを展開しながら怒気を滲ませる。

「フン、挑発のつもりか?」
「いえ、違います」

 ノエルは侮りでもなく、ただマイペースに自分の分析をもとに告げているに過ぎない。
 だが、略奪騎士は挑発と受け取ったらしい。怒気を越えて殺意にしながらマイクロミサイルを一斉発射。空に白煙を描きながらノエルとエイストラを追う。

「ラグのお時間です」

 四方から迫るミサイルを、エイストラは踊るように回避する。速度を維持し多数のミサイルを引き連れるさまは鳥の群れの長のよう。弧を描いて飛び壁に跳ねるように軌道を変え、曲芸のような回避軌道で蒼空に刻む。

「チィ、このっ」

 だが略奪騎士は怒りを溜めるばかりだ。推力を最大にして飛びながら次から次へとミサイルを放つも、ただエイストラを彩るだけだ。
 ノエルは蓄積したデータを確認して、十分だろうと判断すると、ミサイルの軌道を計算し当たらない位置へエイストラを滑りこませる。

「飽きました」

 淡々とエイストラの全兵装を展開。捕捉、斉射。

「な……!?」

 粒子ビームとミサイルのシャワーが略奪騎士を襲い、無数の爆発が空を轟かせるのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

地籠・凌牙(サポート)
【アドリブ連携歓迎】
「オブリビオンの好きにはさせねえよ!」

○口調
一人称:俺(共通) 二人称:お前、呼び捨て
粗野口調のタメ口(だ、だぜ、だな、だよな?)
敬語は使えない。

○技能
攻撃面は【怪力/鎧砕き/グラップル/重量攻撃】、
防御面は【第六感/激痛耐性/継戦能力/気合/見切り】が主だ。
他は【呪詛耐性/火炎耐性/鼓舞/挑発/おびき寄せ】辺りを使うぜ。

○立ち回り
基本的にはPOWかSPDの二択だ。
攻撃は基本接近戦主体。
支援は主にUCやアイテムを使って仲間たちの不運を引き受けることによる逆説的なバフや、攻撃を自分におびき寄せるヘイトコントロールがメインだ。
状況に応じて他猟兵のサポートでももちろんOKだぜ。


叢雲・雨幻(サポート)
真正面から、と言うよりは掠め手で相手を惑わせて
攪乱しながらのらりくらりと追い詰める戦い方を好むよ。
ただし共闘者がいて危ない時は飛び出して守りに行くかな。

使う武器は【黒雲】【黒霧【対】】の二刀流での戦闘が主。
使うUC次第では連結してダブルセイバーにしたり、
そもそも剣を【武器受け】用として使い、影を操る攻撃で戦ったりするよ。

基本的に相手の攻撃を【見切り】、【早業】で【武器受け】をしながら動きを観察し、隙を見つけて【切り込み】もしくは【カウンター】を決めて離れる飄々とした動きのヒット&アウェイスタイル。
戦闘中も仲間やボスにも冗談を交えて話しかけたりする。
ただしあまりにも非道な相手の場合は別だがね。



 煙を突き破り、略奪騎士が爆発から離脱する。青い鎧は煤けて、幾つか壊れている箇所もあった。荒く息を吐きながら、彼は苛立ちを露にする。

「クソ、俺がこんな奴らに、やられるなどッ」

 ホバリングする略奪騎士。その上空に、新たな猟兵が転移してきた。

「オブリビオンの好きにはさせねえよ!」
「!? チィ!」

 地籠・凌牙(黒き竜の報讐者・f26317)の怪力の一撃を、略奪騎士は剣の腹でガードするも衝撃で吹き飛ばされる。
 その間に、凌牙はユーベルコードを発動。

「我が喰らいし万物の淀み、竜を象りて顕現せよ! 【喰穢】黒淀顕現・穢竜招来(ファウルネシヴォア・フォーアラードティアマット)」

 光を呑む漆黒の巨大竜を召喚し、その背に降り立つ凌牙。と、もう一人。

「おっとっと、悪いね。ちょっと乗せてもらってもいいかな?」

 叢雲・雨幻(色褪せた根無し草・f29537)が、飄々とした態度で相乗りしていた。

「振り落とされるなよ!」
「助かるよ」

 凌牙はチラリと雨幻を見て、同じ猟兵ならばと許可を出して一時的な共闘を始める。
 そして、黒竜は翼で風を打ち、オブリビオン目がけて飛翔する。
 迫り来る竜に対し、略奪騎士は剣を構えなおして最大推力で迎え撃つ。

「纏めて叩き斬ってくれる!」

 刃を閃かせ、すれ違い様に振るわれる剣。凌牙は直感と見切りによって対応し、彼の動きをトレースする竜は爪牙で弾き、流す。
 一合、二合、交差するたびに互いに反転し、斬り合う。

「おぉ、なかなかやるじゃない」

 冗談めかして軽口をたたく雨幻。それが聞こえたらしい略奪騎士は、機嫌悪く鼻で笑う。

「うるさい奴だ……ならばお前から斬り捨ててやる!」

 何度目かの交差を終えた瞬間、略奪騎士は四肢を使ってその場で一瞬のターン。竜の背後を取って剣を振るおうとする、刹那。

「それは勘弁してほしいね」

 という言葉とともに、斬撃の軌道上に放り込まれた缶のようなもの。斬り裂いた瞬間に、炸裂、大量の煙が発生して周囲の視界を塗りつぶす。

「小癪なっ」

 スモークグレネードによって猟兵たちを見失った略奪騎士は、急ぎ煙の中から飛び出て、正面に飛来する黒い竜を目にした。

「喰らい……やがれッ!!」

 腕を振り上げる凌牙に従い、黒竜も爪を振り上げる。気合裂帛、鎧ごと砕こうとする一撃に、敵は剣を叩きつけた。

「舐めるなよ!!」
「もう一発!」

 もう片方の爪を振りかざし、薙ぎ払えばこれも残った剣で防がれる。竜と騎士、爪と剣。拮抗する両者だが、それこそが凌牙の狙いだ。

「俺ばかり見てて、いいのか?」
「はーい、こっからオジサンの本気でござーい……なんつってな」
「……なに!?」

 凌牙の後ろ、竜の背から跳んで騎士へ向かうは愛剣二本を連結した雨幻。ダブルセイバーと化した黒雲、黒霧が瞬く間に閃き斬り裂き敵を刻む。

「ぐぁあああ!?」
「こいつも受け取れ!!」

 痛みに力が緩み、竜との均衡が崩れる。片手で雨幻を回収しつつ、凌牙は空いた手で略奪騎士へ重量を乗せた竜爪の一撃をぶち込み、再び吹き飛ばすのだった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

メイスン・ドットハック(サポート)
『めんどーじゃけど引き籠る為に』

アメジストのクリスタリアンで、熟練の電脳魔術師
攻撃手段は電脳魔術・もしくは電脳魔術や現代技術を使ったトラップ
電脳魔術はミサイルや機銃、大型兵器も精製可能
トラップは地雷、機雷、ワイヤートラップなど様々
またハッキング技術も長けており、機械コンピュータはもちろん、電脳魔術を応用することにより、空間に直接ハッキングを仕掛け、情報を収集することもできる
正々堂々よりかは、搦手で弱点を的確に攻撃するタイプ
心理誘導をしたり、囮を使ってなどもする
仲間との連携は歓迎

喋り口調は広島弁
「じゃけん→じゃけー」「じゃけえのう→じゃけーのー」と語尾を伸ばすのが特徴的


百地・モユル(サポート)
熱血で好奇心旺盛
本が好きな小学生

正義感が強く困っている人は見過ごせない

UCは業火の一撃、灼熱の束縛に加えて
自分たちが押し切られそうになったらオーバーヒートバッシュ
🔴の数が多い場合はバーニングリベンジャーだ

攻撃には怪力、属性攻撃、2回攻撃、グラップルなどの技能をのせる

逆に敵の攻撃をからみんなをかばう、耐えるために
武器受け、挑発、おびき寄せ、時間稼ぎ、激痛耐性なども使用
敵に一撃入れられそうなら咄嗟の一撃や捨て身の一撃、カウンター
こいつがボスか…
みんな大丈夫?助けにきたよ!

そんなの許せない、ボクの炎で焼き払ってやる!

技能の勇気、覚悟、気合いは常に発動状態

アドリブ絡み歓迎

影朧などの場合は説得もしたい



 戦いが続く空域より離れた場所の、ある一つの大きな雲の中。いつのまにか転移し、静かに身を潜めている一隻の船があった。
 メイスン・ドットハック(ウィザード級ハッカー(引き籠り)・f03092)のワダツミ級強襲揚陸艦ロストリンクである。

「めんどーじゃけど引き籠る為に」

 気怠い様子で指だけは超高速でタイピングしつつ、電脳魔術を無数に展開して事前準備は進んでいった。
 一方、吹き飛ばされた略奪騎士はどうにか体勢を整えたものの、まさに満身創痍というべき状態。鎧はボロボロで一部が剥がれ落ち、推進装置は不調。それでも戦意は衰えないのは、プライドかオブリビオンゆえか。

「おのれ、おのれぇ……! 皆殺しにしてやるぞ、全て!」

 殺意を滾らせ憤怒に満ちる略奪騎士だが、そこへ刃が斬りかかる。

「そんなの許せない、ボクの炎で焼き払ってやる!」
「チィッ」

 百地・モユル(ももも・f03218)の振るう剣を、双剣を交差させて防ぐ略奪騎士。
 数秒の鍔迫り合いの後、騎士は力任せにモユルを押し返し、弾き飛ばす。
 飛ばされたモユルは身を捻り、『何もないはずの空間』に着地した。それはメイスンが電脳魔術で形成した不可視の足場。彼は足元を一瞥すると、力強く蹴って虚空を跳ぶ。

「行くぞ! ここで倒すんだ!」

 跳んだ先に足場が作られ、それを踏んで再び跳ぶ。空を跳ねまわるように接近してくるモユルを、略奪騎士はしかし、真っ向から相手にしない。

「ガキが。そんな動きで捕まるものか!」

 スラスターを吹かして距離を離し、同時にマイクロミサイルを一斉発射。多方向からモユル目がけて多数のミサイルが迫る。

「危ないのーそれはこうじゃけー」

 それを、電脳魔術が阻む。メイスンはミサイルにハッキングを仕掛け、誘導先を変更、ミサイル同士をぶつけさせる。
 衝突して爆発が起こり、それが別のミサイルを誘爆させ、さらに連鎖していく。幾つも連なる爆発の炎と光、煙を目くらましに、爆風を勢いに変えて、モユルは大きく跳ぶ。

「やられた分、倍返し……いや、十倍くらいにしてやるぜ!」
「何だと!?」

 剣を掲げるモユル。略奪騎士は慌てて後退しようとして、死角から飛来した電脳の炎に焼かれる。

「なっ」
「ちょっとそのままじゃけー」

 メイスンのユーベルコード『紫炎よ、その根源を消し滅ぼせ(ソウル・ドミネーター)』によって、意識を削られた略奪騎士に、防御や回避をする余裕は無く。

「バーニング・リベンジャー!」

 モユルの振るう燃えさかる炎の剣が、略奪騎士を真っ二つに斬り裂き、灰も残らず焼き尽くすのだった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​




第3章 日常 『勇士の酒場』

POW   :    魔獣料理を注文してみる。

SPD   :    店主や客と交流。

WIZ   :    依頼の張り紙などを見て情報収集。

👑5
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●勝利の後は
 『果ての浮島』はちょっとした祭りのようになっていた。猟兵によって侵略から守られたということで、感謝を込めて歓迎してもらえたのである。
 辺境ゆえに素朴な料理が並ぶ。戦いの疲れを、ここで癒していくといいだろう。
アレクサンドラ・ヒュンディン(サポート)
人狼の力持ち×ミュータントヒーローです
普段の口調は「私、~さん、です、ます、でしょう、でしょうか?」、気にいったら「私、あなた、~さん、ね、よ、なの、なの?」

性格は内気で人と目を合わせるのが苦手ですが、人嫌いなわけではなく事件解決には積極的です
戦闘スタイルは力任せで、ダメージはライフで受けるタイプです

日常や冒険の場合、食べ物があるとやる気が増します

ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、多少の怪我は厭わず積極的に行動します。他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。
あとはおまかせ。よろしくおねがいします!


マルコ・ガブリエル(サポート)
『初めまして、わたくしはマルコと申します』
『皆様を苦しめるのであれば、わたくしも情けは捨てましょう!』
『まあ、なんて美味しそう……! 宜しければ、一緒にいかがですか?』
笑顔が魅力的で朗らかな女の子です。実は故郷を滅ぼされて天涯孤独の身ですが、そうした悲壮感を仲間に感じさせることはなく、いつも明るく振る舞っています。
誰に対しても優しく、敵にさえ「できれば戦わず、穏便に事件を解決したい」と考えるような優しい性格ですが、無辜の人々を苦しめる悪い奴には心を鬼にして全力で攻撃をお見舞いします。
美味しいもの、特に焼肉をみんなで食べるのが大好きで、無事に事件解決した後はよく他の猟兵をご飯に誘おうとします。


ティティス・ティファーナ
SPDで判定を
*アドリブ歓迎

“果ての浮島”のお祭りそのものな空気に戦場ともブルーフィングとも違う空気の違いに周りを見ながら不慣れな感じのまま進み始めます。
無意識的に『アフロディーテ・フューチャーサイト』で周囲や人々とぶつからない様に行動をしてしまい、一見すると居ないも同じだけれども他の猟兵には「警戒している」とバレて声を掛けられると「来た、ばかり」と答えて初心者猟兵と解られて説明や案内を受けて記憶して情報を整理して行きます。
食べ物や飲み物は情報網で「体液化に適するか検索して」みます。
摂取して驚き「美味しい」と分かって、ゆっくりと溶け込んでいく努力をして知らず知らずに笑顔を浮かべています。



 普段は長閑で静かな『果ての浮島』も、今は祭りの如く大賑わい。料理を持ち寄り住民総出で宴を開き、閑散としていた広場が狭く感じる。
 その最中を、ティティス・ティファーナ(召喚獣「アストラル・エレメント(幽魔月精)」・f35555)は進んでいた。

「……」

 ほんの少し困ったような表情で、周囲に忙しなく視線を配りながら不慣れな様子で通りを歩む。戦場やブリーフィングのピリピリとした緊張感とは異なる、騒がしく賑やかな、活気にあふれた空気に彼女は戸惑う。
 無意識に発動しているユーベルコード『アフロディーテ・フューチャーサイト』の未来予測により、通行人とぶつかることなく歩けているのだが、話かけるきっかけも避けてしまっていた。
 気配も抑え、一見しても目立たない状態になっているティティスを、しかし見つける存在がいた。

「おや、あそこにいるのは……」
「猟兵、ですかね」

 たまたま同じ飯屋に入り、そのまま同席して食事をして気が合い、この宴を共に巡っているアレクサンドラ・ヒュンディン(狗孤鈍狼・f25572)と、マルコ・ガブリエル(焼肉天使・f09505)である。
 困っている、というよりは困惑している猟兵もといティティスを見た二人は、マルコを先頭に、内気なアレクサンドラが一歩後ろから近づいて行く。

「初めまして、わたくしはマルコと申します。何かお困りですか?」

 マルコが朗らかな笑顔で問いかけ。

「私はアレクサンドラです。大丈夫ですか?」

 性格で若干目を逸らしながらも、アレクサンドラも声をかける。
 ティティスは言葉をかけられたことに驚きながらも、相手も猟兵とわかったからなのか、少々安堵を交えながら返答する。

「私は、ティティス。来た、ばかり」

 拙くとも、意図は通じたらしい。ティティスが成ったばかりの猟兵である、と理解したマルコとアレクサンドラは、案内を提案することにした。

「でしたら、ともに見て回りませんか? 道中説明いたしますよ」

 マルコの日に照らされる花のような笑顔に、ティティスは頷いて賛同を示す。

「美味しいものもたくさんありますからね」

 アレクサンドラの言葉にうんうん、と同意するマルコ。ティティスは首を傾げながらも、二人に付いて行く。
 とりあえずは情報、と適当なテーブル席に座り、猟兵のこと、この世界のこと、今の宴までの経緯とマルコからの説明を受けては記憶して整理し、ティティスは必要な情報を咀嚼していく。
 おおよそのことを把握して、一息ついたところで、説明をマルコに任せて席を離れていたアレクサンドラが戻ってきた。

「お疲れ様です。どうです、果実ジュースを貰ってきましたので飲みませんか?」

 アレクサンドラの手にはカラフルなジュース。それにマルコは目を輝かせる。

「まあ、なんて美味しそう……! 宜しければ、一緒にいかがですか?」

 二人に促されるまま、ジュースを手にするティティスは、まずは体液化に適するか検索し、無問題と結果を確認して、一口摂取してみる。

「……美味しい」

 無意識のうちに目を見開き、驚いたティティスは二口目を取り込む。知らず知らずのうちに笑顔になっていく彼女を見て、アレクサンドラとマルコは笑い合い、自分たちもジュースを飲み始める。
 飲み終えるころには仲良くなった三人は、そのまま宴を巡って食べ歩きを始め、最後まで堪能するのだった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​



最終結果:成功

完成日:2021年11月15日


挿絵イラスト