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アバドン・イーター

#アポカリプスヘル


 ワン・イーナ(シンギュラリティ・f30274)は猟兵たちが集まったことを確認すると、ブリーフィングを開始した。

「アポカリプスヘルには『ストームキャラバン』って呼称される、ストームブレイドだけで構成される奪還者(ブリンガー)の集団がある。装甲車や戦車の一群を『動く拠点(ベース)』にしてオブリビオン・ストームを追い回して食らう凄腕連中だ」

 出現するオブリビオンは打倒し、物資を奪って移動する様はさながら狩人か遊牧民のようだ。

「だから、ちょっとしたオブリビオン・ストームとかなら助力は不要なんだが、今回ぶつかる嵐は違う。規模がデカすぎて逆にストームキャラバンが食われちまうンだ」

 ワンが予知で見たのは、全て食いつくす黒の群れ。大地も空も埋め尽くさんばかりの蠢く黒だ。

「敵の正体は蟻みたいなオブリビオン。軽自動車くらいの大きさがあって、近くなら噛みつき、遠くなら酸を吐いてくる。個体としてはそんなに強いやつじゃないが、数が脅威だ。ンで、こいつとは別に飛んでるオブリビオンもいるが……こっちはよく見えなかった。現地でどうにか対応してくれ」

 わらわらと湧いてくる巨大な蟻という光景は、人によってはトラウマものだろう。まして噛みつかれ群れの中に引き摺り込まれれば……。

「さすがに猟兵だけでどうにかするのは無理だ。現地のストームキャラバンと協力して戦ってくれ。向こうは猟兵を知ってるから、すぐに迎え入れてくれる。キャラバン名は『シルバーバレット』、代表の名前は『コルト』だ」

 30代半ばの人間の男性で、熟練の奪還者。ストームブレイドでありながら医療の心得もあり。前線にはあまり出ず、主に纏め役を務め、後進の指導も行っている。

「近くに転移するから、そこで向こうと接触してくれ。オブリビオン・ストームが出るまでは少し時間があるはずだから、交流して仲を深めるといい。連携に役立つだろう」

 後は何があったか、とワンは伝達事項を確認していく。バイザーに投影している記録から、思い出したようで猟兵たちへ向き直る。

「それと、戦闘は車両で移動しながらになるぞ。自前で何らかの乗り物を用意するか、シルバーバレットに乗せてもらうかはアンタらに任せるぜ」

 巨大過ぎる乗り物は更なるオブリビオン・ストームを呼びかねないため運べないが、キャバリア程度なら問題はない。

「こんなところか。ンじゃぁ、準備が出来たらこっち来てくれ」

 グッドラック、良き闘争を。


松六
 松六です。お久しぶりの方はお久しぶりです。初めましての方はよろしくお願いします。

 再開最初はアポカリプスヘルの依頼となります。
 第一章ではストームキャラバン『シルバーバレット』の面々と交流してください。対応は代表の『コルト』さんがしてくれます。
 第二章、三章は集団戦です。シルバーバレットと協力して戦いましょう。乗り物を用いて移動しながらのバトルになります。
 なお、乗り物に関して無記入の方はシルバーバレットの車両に相乗りさせてもらっていることになります。アイテムやUCとして所持しておらずとも、プレイングに記入されていればそれを用います。
 第三章の敵はキャラバンの方から情報が出るので、上手く使えばプレイングボーナスがつきます。

 以上となります。さほど複雑ではない戦闘メインの依頼ですので、気軽にご参加ください。
 それでは、皆さまの冒険の一助となりますように。
22




第1章 日常 『自販機』

POW   :    一服する

SPD   :    出た物で遊ぶ

WIZ   :    当たり付きルーレットじゃないか!当てよう

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

●嵐の前に
 猟兵たちが転移して、辺りを見回すとわいわいと騒ぐある一団を見つける。
 戦車、装甲車、バギー、トラック……統一性のない車両を並べ、屋根にテントや足場、仮設住宅を建てた『動く基地(ベース)』は、ストームキャラバンで間違いない。
 基地を見ていた猟兵のもとに、一人の男性が近寄ってくる。

「君たちが猟兵か? 俺はコルト。シルバーバレットの代表をやってる。頼りにしてるよ」

 コルトは挨拶を終えると、まずはと仲間たちの方へ案内してくれるようだ。

「嵐が見つかるまでは小休止でね。まだ動く自販機を見つけたから、暇をつぶしてるのさ」

 そうして案内された先では、赤い自販機が一台鎮座しており、周りでは当たっただの外れただの一喜一憂するシルバーバレットのメンバー。
 販売しているのは小さな缶に入った燃料や弾薬、医療品に洗剤などらしい。
 猟兵たちはせっかくだからと自販機を利用してもいいし、シルバーバレットと交流を深めるのもいい。嵐の前に、まずは一服だ。
ゼロ・クロニクル
ストームブレイドの移動拠点、ストームキャラバンか。
拙者と同様に偽神細胞を移植した同志たち、ここは拙者も
一肌脱がねばなるまい。
「コルト殿とお見受けする」
シルバーバレットの代表に声をかけ、まずは共闘宣言を。
「車を改造して住居にしているのか?ふむ…これはなかなか快適、ガロウのオンボロセダンとは月とスッポンだ」
そう、拙者も仲間と共に奪還稼業をしながら各地を旅しているのだ。
「拙者はストームブレイドにして、シノビでもある。変化の術をお見せしよう」
《化術》を使って、いくつかの姿に身を変えてみせるぞ。
「あの赤い自販機はまだ動くのか?」
人間形態に変身して、コインを投入してみよう。薬でも買うかな



 黒と灰色の混じった毛をもつ忍犬、ゼロ・クロニクル(賢い動物のストームブレイド・f24669)は自らと同じストームブレイドたちのため、一肌脱がねばなるまいとストームキャラバンへ歩みを進める。

「コルト殿とお見受けする」
「ん……おう、猟兵か。どうした?」

 コルトに声をかけて、言葉を伝える。

「拙者はゼロ。偽神細胞を移植した同志として、共に戦おう」
「ああ。こっちこそ、よろしく頼むよ」

 互いに笑みを浮かべて挨拶も終えると、ゼロはコルトに案内されてシルバーバレットの移動拠点を見て回る。
 梯子や簡易な階段で車の天井に上り、テントの一つに入ると意外と座り心地は良い。

「車を改造して住居にしているのか? ふむ……これはなかなか快適、ガロウのオンボロセダンとは月とスッポンだ」

 手足を伸ばすスペースがあり、寝転がっても不足なく。車同士を繋ぐ通路は簡単に取り外しができ、銃火器を取り付ける柵、救護や補給、倉庫用の車両もある。
 
「俺たちはオブリビオン・ストームを追って移動し続けるからな。できるだけ拠点は快適にしておきたいし、その方がパフォーマンスもいい。君も旅を?」
「そう、拙者も仲間と共に奪還稼業をしながら各地を旅しているのだ」

 見た目からはわかりにくいが、ゼロもこれで29歳。30代半ばのコルトと話が合うらしく、身の上話が緩やかに盛り上がり。その雰囲気に、シルバーバレットの面々が好奇心から集まってきた。
 では、一つお見せしようとゼロが立ち上がる。

「拙者はストームブレイドにして、シノビでもある。変化の術をお見せしよう」

 忍法・千変万化。瞑想にて意識を集中し、《化術》を用いれば瞬きの間に犬から黒装束のニンジャへ。さらに黒い砂塵、続いては美女の幽霊へ変化してみせれば周囲からは驚きと拍手が鳴る。なお、一番盛り上がったのは美女の幽霊だった。

「あの赤い自販機はまだ動くのか?」
「動くぜ。中身も問題なく使える。燃料や弾薬みたいに種類は選べるが、何が出るかはランダムのようだ。当たりが出れば無料でもう一個買える」

 なるほど、とゼロは理解するとニンジャ姿で自販機に近寄り、コインを投入して薬を買ってみる。
 残念ながら当たりではないが、中身の方は大量の錠剤。ラベルを見ると『即効! 回復薬』とあった。

「……何のだ?」

 外傷か疲労か、それとも病気か。何に効くとは書かれていないのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

ジフテリア・クレステッド
・WIZ
ストームキャラバン、私もストームブレイド手術を受けた身だから前から興味があったんだよね。
というわけで共闘願います!フラスコチャイルドのストームブレイド、ジフテリア・クレステッドです!
なんてちょっとだけ礼儀正しい挨拶をそこそこに色々打ち合わせをしておこうか。
私はスナイパーにアイドル、医者や盗賊みたいな戦闘スタイルで戦えるよ。
ただ私の攻撃って毒を用いた範囲攻撃が多いから連携には向いてないかも。戦いが起きたら私は私で削れるだけ削るから、皆は皆で頑張ってもらう感じになる可能性も…。

みたいなことを話して作戦を擦り合わせておきたいかな。
あっ、自販機は弾薬買って当たりが出るまでルーレット回すよ。



 ストームブレイド手術を受けた身であるジフテリア・クレステッド(ビリオン・マウスユニット・f24668)は、以前からストームキャラバンに興味があったという。そのため、今回の依頼はまさに丁度良いものだった。

「というわけで共闘願います! フラスコチャイルドのストームブレイド、ジフテリア・クレステッドです!」
「ストームキャラバン『シルバーバレット』と、代表のコルトだ。よろしくな、ジフテリア」

 礼儀正しい彼女の挨拶に、コルトも礼を返す。
 いろいろと話を聞きたいジフテリアだが、先に打ち合わせをしておく。彼女の戦闘スタイルは特殊なため、できれば話し合っておく方が望ましいからだ。

「私はスナイパーにアイドル、医者や盗賊みたいな戦闘スタイルで戦えるよ」
「へぇ、器用だな……アイドル?」
「アイドル」

 多様な人員を抱えるシルバーバレットであるが、戦闘スタイル『アイドル』はいないらしい。予想もつかない様子だが、まぁ猟兵だしな、で納得したようだ。
 後、一部のメンバーがアイドルという単語に反応していたもよう。

「ただ私の攻撃って毒を用いた範囲攻撃が多いから連携には向いてないかも。戦いが起きたら私は私で削れるだけ削るから、皆は皆で頑張ってもらう感じになる可能性も……」
「どういうものかわかっていれば、こっちで合わせることはできる。射程にもよるが、うちの射手と組んで先手を頼むかもしれないな。後は……」

 等々と、作戦を擦り合わせ戦術を考案し、できることを確かめていく。互いに無理なく、十分な連携ができるように練り上げる。
 順調に話し合いが終わると、あとは交流の時間だ。他のメンバーにも挨拶し、自販機のところまで案内してもらう。

「これがまだ動く自販機だね」

 売っているものを除けば、確かに普通の自販機だ。ジフテリアは大量のコインをポケットや手の中に用意すると、一度ジャラリと鳴らす。

「当たりが出るまでルーレット回すよ」

 見物に来たメンバーが挑戦者現ると盛り上がるなか、彼女はコインを投入し、弾薬の缶を選ぶ。ゴトン、という音とルーレットの回る音が、歓声が上がるまで鳴り続けるのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

御園・桜花
「こんにちは。暫くご一緒させていただいても?」
食品満載のケータリングカーで乗り付け

「著名なストームブリンガーの集団だと伺っています。お近づきの印に、スープは如何?」
UC「花見御膳」使用
寸胴鍋一杯に状態異常:高揚の回復に効果のあるオニオンスープ作り一人一杯ずつお玉で配布
なおUC使用したのは時短がメイン
ついでに戦闘開始の際に取り乱す確率が少しでも減ると良いなとか落ち着いて話が聞けると良いなという下心もちょっぴり

「ストームブリンガーの皆様の戦いに興味があって。次だけでもご一緒させて貰えればと思いました」
「他者の戦い方は何時見ても為になります」
一応コルトにも挨拶

自販機はルーレットに興味持ち適当に試す



「こんにちは。暫くご一緒させていただいても?」

 キャラバンの傍に、食品満載の桜色ケータリングカーで乗り付け、コルトに挨拶に来たのは御園・桜花(桜の精のパーラーメイド・f23155)。

「ああ、どうぞ。猟兵なら歓迎だ」

 コルトとしても断る理由はない。桜花はパーラーメイドらしい滑らかな動作で礼を告げると、続けてある提案をする。

「著名なストームブリンガーの集団だと伺っています。お近づきの印に、スープは如何?」
「ありがたい、ご厚意に甘えるとしよう」

 食事が出ると聞けば、喜んで集まるシルバーバレットの面々。荒野に突如咲いた桜色に、優美なパーラーメイドの料理が食べれるとあればテンションが上がるというもの。特に、一部の男性陣は鼻の下を伸ばしていたり。

「どうぞ心も身体も解きほぐして楽しんで下さいね、うふふ」

 時短のためにUC「花見御膳」を使用し寸胴鍋一杯のオニオンスープを10秒で作り上げる。状態異常の回復効果に加え、戦闘開始の際に取り乱すことがないようにと思いを込めて……落ち着いて話が聞けると良いな、という下心もちょっぴり足して。
 一人一杯ずつお玉で配布すれば、匂いに唾を飲みこむ面々。口にすれば、これがこの世の極楽かと幸せに浸る。

「うまい……」
「このままうちで働いてくれねーかな」

 スープに舌鼓を打つ。桜花も、メンバーとコミュニケーションをとっていく。 

「ストームブリンガーの皆様の戦いに興味があって。次だけでもご一緒させて貰えればと思いました」
「興味を持ってもらえるのは嬉しいけど、お気に召すかはわかんないぜ」
「他者の戦い方は何時見ても為になります」
「そう? こりゃあ気合入れてやらねーとな」
「おいおい、調子乗って事故るなよ?」

 ほどよく緊張が解れたからだろう。雰囲気は和気あいあいとしており、あっという間に桜花を中心にして話が盛り上がっていた。また、この世界では桜花のような華やかさが珍しいというのも、あるのかもしれない。
 その後、桜花も自販機を使ってみた。洗剤を選び、食器用洗剤が出てくるが、残念だが当たりは出なかった。

成功 🔵​🔵​🔴​

鳴上・冬季
「監視の目がない鏖殺依頼、ですか。実に素晴らしい」
嗤う

「ストームブリンガーのシルバーバレットとお見受けします。通りすがりの猟兵ですが、少々コルトさんに挨拶させていただきたい」
黄巾力士引き連れ面会へ

「暫く貴方の車両に同行させていただきたい。代わりに戦力を提供しましょう…出でよ、黄巾力士水行軍」
水を使って砂を固め全車両を取り囲むように築陣させて見せる
小声で
「移動がなければこのまま防壁に使えますし…いえ、何も」

自販機は適当にルーレットして景品を賭ける
「欲しい方は私と腕相撲しませんか」
竜脈使ってこっそり自分を強化し功夫で相手の気息読み勝つ

「種も仕掛けもある強さですが、強ければ良いじゃないですか」
笑う



「監視の目がない鏖殺依頼、ですか。実に素晴らしい」

 鳴上・冬季(野狐上がりの妖仙・f32734)は嗤う。破天荒で敵を鏖殺するのが仙の本質と語る彼は、唇の端を吊り上げるように嗤った。
 さて、と表情を戻し音を立てずに歩みを進め、シルバーバレットの一人に近づいて行く。

「ストームブリンガーのシルバーバレットとお見受けします。通りすがりの猟兵ですが、少々コルトさんに挨拶させていただきたい」
「お、おお。猟兵か……わかった。すぐに取り次ぐ」

 冬季の後ろに仁王立つ人型戦車、宝貝・黄巾力士。人間サイズとはいえ、無言の威圧を感じるらしい。しかし、猟兵だと理解すると、そういうものかと納得し、コルトのもとへと冬季を案内する。

「俺がコルトだ。君が猟兵か」

 代表との面会を成し、挨拶もそこそこに冬季は本題を話し始める。

「暫く貴方の車両に同行させていただきたい。代わりに戦力を提供しましょう……出でよ、黄巾力士水行軍」

 片手の人差し指と中指の二本をスッと立て、ユーベルコードを唱える。すると乾いた荒野に水が溢れだし、砂土を飲みこんでうねり、ベースの全車両を取り囲むように固まってあっという間に陣を築く。

「……なんでもありだな、猟兵。だが味方とあれば頼もしい、こっちこそよろしく頼む」

 呆気にとられながらも、コルトはそう返答した。冬季は礼を告げる。

「移動がなければこのまま防壁に使えますし……」
「ん、何か言ったか?」
「いえ、何も」

 小さな呟きは、風に消えていった。
 話を終えた冬季は、交流も兼ねて自販機まで歩いていく。ふむ、と一通り見ると適当にいくつか購入する。幸運にもルーレットが一つ当たったので追加で購入した後、シルバーバレットのメンバーに向かって声を上げた。

「欲しい方は私と腕相撲しませんか」

 端的な賭けの言葉。それに何人かがやると応じ、野次馬もゾロゾロと集まってきた。

「よーし、オレが相手だ!」

 袖をまくり、いかにも力自慢という若者が出てくる。冬季は微笑みを崩さず手を差し出し、相手も掴み返してテーブルに肘を置く。
 別のメンバーが審判を行い、数秒ほど見合ってから開始の合図が出た瞬間。

「始め!」
「ウォオオ!」
「フッ」

 冬季は龍脈から気を練り上げてこっそり自分を強化、功夫で相手の気息を読み、意識の間隙を突いた。

「は、おわぁっ!?」

思わぬ方向に力が流れ、相手は何が起きたかわからないまま負けたことに驚いてる様子。

「な、なにが」
「種も仕掛けもある強さですが、強ければ良いじゃないですか」
「ぐぬぅ……はぁ、その通りだ。強いな、あんた」

 ははは、と笑う相手。歓声を上げている野次馬。涼しい顔で勝利宣言を受ける冬季は、愉快と笑うのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

樫倉・巽
相変わらずの無情の荒野だな
俺にはそれくらいで丁度良い

まずはコルトに挨拶をする
名を名乗り、力を貸しに来たことを告げる
「ただのトカゲだが力を貸そう」

煙管で煙草を吹かしながら話を続ける
「お主らは戦いの後の平穏な日々を求めているのか、それとも戦いの中に生き、死ぬことを求めているのか」

答えはどちらでも良い
だが、前者ならなお良い
己の業故戦いの中に身を置く己のようなものなど少ない方が良い
戦い続けることは斬られる日が来ると言うこと
それもまたよい

シルバーバレットの人々に頼む
「戦いのために、お主達の乗り物の屋根を貸してもらいたい。それだけの足場があれば充分」

自販機は試さない
戦場では当たらない方が良いからな



 アポカリプスヘルの荒野に降り立った樫倉・巽(雪下の志・f04347)は、無情の景色に相変わらずだなと胸中で呟く。

「俺にはそれくらいで丁度良い」

 藍染めの着流しを翻し、向かうはストームキャラバン『シルバーバレット』のもとへ。
 猟兵と名乗れば、すぐに代表のコルトに会うことが叶う。身なりを整え、まずは挨拶を。

「樫倉・巽。ただのトカゲだが力を貸そう」
「力を借りれるだけでありがたいものさ。よろしく頼む」

 礼儀を通せば、後は語り合いの時間だ。外に出て、巽とコルトは一服しながら他愛ない話を重ねる。
 煙管で煙草を吹かし、乾いた荒野と青空に消えゆく煙を暫し眺めて巽はふと、口を開く。

「お主らは戦いの後の平穏な日々を求めているのか、それとも戦いの中に生き、死ぬことを求めているのか」

 明確な答えを求めた問いではなく、どちらの答えでも良い疑問。
 だが、前者ならなお良いと思う。己の業故戦いの中に身を置く己のようなものなど少ない方が良いから。
 そして、戦い続けることは斬られる日が来ると言うこと。なれど、それもまたよい。
 コルトはふむ、と顎に手を添えながら応じる。

「皆、それぞれだ。願いも求めるものも異なり、だが生きるために戦っている。……俺は皆に、安息と平穏な日々があってほしい。シルバーバレットって名は、それを願ってつけたからな」

 ストームブレイドは偽神細胞により力を得たが、その代償は小さくない。それでもせめて、生き抜いた先に希望があるようにと願い、キャラバンに魔を討つ銀の弾丸の名を付けたのだ。
 巽は答えてくれたことに礼を告げて、続ける。

「戦いのために、お主達の乗り物の屋根を貸してもらいたい。それだけの足場があれば充分」
「ああ。好きに使ってくれ。頼りにしている」

 信を深め、あとは煙草を吹かす……ところで、とコルトが自販機を指さして。

「アレ、やらないのか?」
「自販機は試さない。戦場では当たらない方が良いからな」
「ははは、違いない!」

成功 🔵​🔵​🔴​

九重・灯
表に出ている人格は「わたし」です。

彼らのようにオブリビオンを積極的に狩る存在はこの世界でも貴重なのでしょうね。ぜひ参考にさせてもらいます。

リーダーのコルトさんに会って挨拶を済ませましょうか。
それにしても、わたしたち猟兵はどんな風に見られているのでしょうね。友好的に接してくれているから、得体の知れない商売敵……なんて思われていないようで幸いですが。

共闘を成功させるために、彼らシルバーバレットの戦い方について話を訊きます。使用する武器、ユーベルコードや戦闘車両の運用法などは知っておいた方がいいでしょうね。

自販機は一度だけ医療品を回してみます。さすがに怖いからそのまま使うつもりはありませんけどね。



 この世界では人々は基本的にベースを作り守りを固めるか、奪還者たちが物資を漁りに行くかのどちらかであり、オブリビオン・ストームを追って積極的に狩る存在は確かに多くないだろう。
 そうした貴重な彼らストームキャラバンとの交流と共闘。ぜひ参考にしたいと九重・灯(多重人格者の探索者・f17073)は思う。

「シルバーバレットのコルトさん、ですね。猟兵の九重・灯です。よろしくお願いします」
「ようこそ、シルバーバレットへ。こっちこそ、よろしく頼むよ」

 代表のコルトに挨拶を済ませて、灯はふと疑問が湧く。

(それにしても、わたしたち猟兵はどんな風に見られているのでしょうね)

 コルトも、その仲間たちも友好的に接してくれている。どこかで他の猟兵と会ったのか、なにかしら情報を得ているのか。

(気になるなら聞けばいいだろ?)
(そういうわけにもいかないでしょう)

 もう一つの人格である『オレ』がそう語るが、『わたし』はそれを宥める。聞けば応えてくれるかもしれないが、得体の知れない商売敵……なんて思われていないようなのだから、それで幸い、でいいだろう。
 今は、それよりも共闘の話だ。

「シルバーバレットの戦い方について、話を訊いてもいいですか?」
「もちろん。基本的には車両に乗ったまま戦う。最初は砲や重火器をぶっ放して、距離が縮まったら近接組が車上から露払いや切り込む。後は……」

 灯とコルトは戦術の擦り合わせを続けていく。統一性のない混合車両部隊での運用法、役割分担、各々の偽神兵器の種類等々、話す事柄は多い。
 それなりの時間をかけて話を纏めると、灯は礼を告げ、コルトは構わないさ、と返す。
 その後、彼女は一度だけ医療品を買ってルーレットを回してみる。

「さすがに怖いからそのまま使うつもりはありませんけどね」

 当たりは出なかったが、出てきたのは『溢れる! 超増血剤』だった。
 これは大丈夫なのか、そんな疑問が頭を過ぎた時、シルバーバレットの一人がコルトのところへ飛び込んでいった。

「代表! レーダーに嵐の反応ありやした!」
「よしッシルバーバレット、出るぞ!!」

 ついに、オブリビオン・ストームが現れたのだ。

成功 🔵​🔵​🔴​




第2章 集団戦 『グラトニーアント』

POW   :    異常発達した大アゴ
【鉄筋コンクリートをも噛み砕く大アゴ】で対象を攻撃する。攻撃力、命中率、攻撃回数のどれを重視するか選べる。
SPD   :    超濃縮蟻酸
【頭】を向けた対象に、【体内で作り出された蟻酸を吐きつける事】でダメージを与える。命中率が高い。
WIZ   :    巨大アリの大軍
【フェロモンを周囲に撒き散らす事で仲間たち】が現れ、協力してくれる。それは、自身からレベルの二乗m半径の範囲を移動できる。
👑11
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●さ、酸だー!
 地を埋め尽くす漆黒の波濤。陽光を照り返し黒い甲殻が波打つ。
 黒い嵐、オブリビオン・ストームが過ぎて現れたのは巨大なアリの大軍だ。ギチギチと顎を鳴らし、道中の全てを食い荒らさんと群れは移動を開始する。
 その鼻先に、砲弾が命中した。

「!?!?」

 混乱するオブリビオンたちがその複眼で見つけたのは、砂塵を巻き上げ疾走する幾つもの改造車両。戦車、装甲車、バギー、トラック、バス……統一性はない車種が、統制された動きで砲火をばら撒く。

「多いな……よし、行くぞォ! それと、一仕事頼むぜ猟兵!」

 群れの側面に沿って外周を削るように動きだすシルバーバレット。
 本能のまま喰らおうとするグラトニーアントの群れ。
 狩るのは、どちらか。
御園・桜花
「今までも個人個人の技量で対処していたのでしょうか。何隊かに分かれて戦闘をなさっているのかと思ったのですが」
暫くストームバレットの隊列後方を走行しながら様子見

「コルトさん、1度退いて隊列を組み直しては?銃弾にも限りがあるでしょう?」
銃撃だけで対処できないと判断したら、ギア入れ隊列飛び出しUC「出前一丁・弐」
地上約1mの高さを凡マッハ9で飛行
暴食蟻を次々撥ね飛ばしてシルバーバレットの安全な退路若しくは進路作成
「エンジンもシャシーも改造済み、見た目は普通のキッチンカーでも重量も強度も全然異なる戦場デリバリー用ケータリングカーですもの。オブリビオンの貴方達を、骸の海に送り届けて差し上げます」



 轟く砲火が黒波を引き裂き、続く銃火が傷を広げ、巨大化した偽神兵器が食い荒らして蟻の接近を阻む。車両も装備も異なる集団を統率し、速度を落とさず嵐を突き進む様は、彼らが熟練の奪還者であることの証明だ。
 とはいえ、いつもならこれで越えれたのかもしれないが、今回のオブリビオン・ストームは違う。

「今までも個人個人の技量で対処していたのでしょうか。何隊かに分かれて戦闘をなさっているのかと思ったのですが」

 このままでは飲まれるだろう。御園・桜花(桜の精のパーラーメイド・f23155)は、隊列後方をケータリングカーで走行しながら判断する。

「コルトさん、1度退いて隊列を組み直しては? 銃弾にも限りがあるでしょう?」
「そうだな……なら、前を頼めるか? ここは退くより進む方が楽だ。その間に再装填する!」

 後ろに下がろうとして詰まったり、速度を落とすよりは突き抜けた方が比較的マシだろう、とコルトは考え、銃火器の再装填する間の対処を桜花に願う。
 近接型の偽神兵器を有する前衛が隊の左右を守っているが、前方は充分とは言い難い。

「かしこまりました。お任せください」

 桜花はケータリングカーのギアを入れ、ユーベルコード『出前一丁・弐』を発動。ターボエンジンが火を噴き車が浮き上がる。高度は地上から約1m、速度は驚異の凡マッハ9。
 車が飛行することに驚いて目を見張る、一部のシルバーバレットのメンバーに桜花はスマイルを返し、アクセルを踏む。

「エンジンもシャシーも改造済み、見た目は普通のキッチンカーでも重量も強度も全然異なる戦場デリバリー用ケータリングカーですもの。オブリビオンの貴方達を、骸の海に送り届けて差し上げます」

 衝突しては鞠のように次々と跳ね飛ばされる暴食蟻。自慢の大アゴも使うまえに砕かれ、体液を撒き散らして地面あるいは他の蟻に叩きつけられる。
 そうして桜花はシルバーバレットの前方に飛び出ると、そのまま先導するように蟻の群れを貫き、進路を切り開いて行った。

成功 🔵​🔵​🔴​

ゼロ・クロニクル
むう、地上を埋め尽くすは蟻の群れか。さしずめ黒い絨毯だな。
ここからが我らの腕の見せどころか!
よかろう、我が忍法の極意をとくと見よ!

グランマグナスを構えて敵に接近。足元を薙ぎ払うように
斬って回ろう。当然相手は反撃してくるから、酸を吐いたタイミングを
見計らって、【忍法・千変万化】を使用。《化術》で
黒い砂塵に変化して、蟻どもの頭上に飛んで逃れる。
連発はできんだろうから、外したタイミングで今度は人型形態へ変化。
彼奴の背の上を取り、暗器を使って、外骨格の隙間を狙う
《暗殺》戦法で首を掻き切ってやろう!

シルバーバレットの面々には、こやつらの躯の回収を頼む。
食用にはできぬが、何らかの素材にはなるやもしれん。



 シルバーバレットの車上からゼロ・クロニクル(賢い動物のストームブレイド・f24669)が辺りを見渡せば、視界に入るのは黒ばかり。

「むう、地上を埋め尽くすは蟻の群れか。さしずめ黒い絨毯だな。ここからが我らの腕の見せどころか!」

 気力万全、屋根を蹴って宙に踊り出て、狩りの時ぞと刃を閃かす。

「よかろう、我が忍法の極意をとくと見よ!」

 太刀型巨大動力兵器グランマグナスを咥えて構え、地を疾駆。蟻の甲殻の隙間、脚部の関節を狙って薙ぎ払う。鋭い斬撃がするりと潜り、抵抗なく肉を切断し離れた部位が置き去りにされる。
 蟻はバランスを崩して思わず倒れるが、怒りを増して顎をカチカチと鳴らしゼロを狙い、濃縮した蟻酸を吐きつけた。

「忍法・千変万化!」

 その瞬間、反撃を読んでいたゼロは黒い砂塵に変化し酸を避ける。外れた酸は地面を溶解させるにとどまった。
 黒い砂塵に変化したゼロは空を飛び、蟻の頭上を過ぎて背後へ回ると黒装束のニンジャに変身、蟻の背中に着地。

「首を掻き切ってやろう!」

 蟻に背中をどうこうする手段は無い。ゼロは暗器を手に持ち、外骨格の隙間、首に突き立てると刃を捻るように軽く動かす。それだけで筋は断たれ、容易く蟻の頭が落ちた。

「こやつらの躯の回収を頼む。食用にはできぬが、何らかの素材にはなるやもしれん」

 黒い砂塵に変わり車上に戻ったゼロは、シルバーバレットにそう告げた。

「あいよ! 甲殻や酸は使い道があるだろ」
「いや、意外と肉がいけるかもしれねぇぞ」

 メンバーの一人が釣り竿のような装備で蟻の死骸を釣り上げつつ活用法を口にすると、別のメンバーが食いたいオーラを出しつつ語る。
 まあ、どうするかはあちらに任せて。ゼロは次なる獲物へ飛んだ。

成功 🔵​🔵​🔴​

樫倉・巽
まずは小手調べか
敵を知る前に己を、仲間を知る必要がある
仲間を守り、隙を作りながら技量を見るとするか

「一宿一飯の恩ではないが
まずは守ることとするか」

シルバーバレットの車両の屋根に乗り敵を待ち構える
敵が近づいてきたらシルバーバレットの車両を守るべく車両の間を飛び回りながら雨中の雷光を使い迎撃する

「飛ぶことは出来なくても跳ぶことは出来る
己の出来ることをして生き延びることだ
あやつらと同じように」

飛び回りながら味方の車両が狙いやすい位置に敵を誘導
高く飛び上がり上空から斬りかかり敵の頭を落とそうとしたり
低い位置から飛び上がりながら攻撃したり
敵に飛び乗り斬り捨てながらと飛び移ったりと
攪乱して隙を作ろうとする



 戦いは情報が重要だ。己を知り、仲間を知り、敵を知らねばならない。ならば、まずは小手調べと樫倉・巽(雪下の志・f04347)は仲間を守りつつ敵の隙を作り、技量を見極めんとする。

「一宿一飯の恩ではないが、まずは守ることとするか」

 シルバーバレットの車両の屋根に乗り、刀に手を添えて敵を待ち構えれば、早速とばかりに蟻の一団が殺到してきた。
 巽は自然体のまま、蟻が間合いに入った刹那。気づいた時には彼は跳び、愛刀の砂塵渡りは振り抜かれ陽光が煌めいていた。

「雷の音は、後から聞こえるものだ」

 遅れて響く、踏み込みと斬撃の音、バラバラになる蟻の一団。ユーベルコード雨中の雷光。雷の如き神速の足捌きは、走行中の車両の屋根という不安定な場所でも狂わない。

「飛ぶことは出来なくても跳ぶことは出来る。己の出来ることをして生き延びることだ、あやつらと同じように」

 死骸を噛み砕き乗り越えて、新たな蟻が絶え間なく接近してくる。対して巽は跳び回り敵を誘導することにした。
 巽は一際高く跳び上がると、眼下の蟻目がけて上空から斬りかかる。首を斬って落とすと、迫る他の蟻を引き連れ、別の蟻に跳び乗り斬り捨て、再び次へ。

「ふむ……頃合いか」

 幾度も繰り返せば黒い波濤は巽を囲み始める。しかし彼は慌てず騒がず、跳び上がりながら下段に構えた刀を振り上げる。正面の蟻の頭部が真っ二つに割れることを見ず、勢いのまま車両へ帰還。同時、シルバーバレットが攻撃命令を出した。

「今だ! 集まっているところに集中砲火!」

 引き連れられ集められた多数の蟻は、巽によってシルバーバレットが狙いやすい位置に誘導されていたのだ。
 各々の攻撃が、集まり固まっている蟻を吹き飛ばし、敵の数を大きく削いだ。すぐに次の群れが埋めるだろうとはいえ、少しばかりの間はある。

「さすが猟兵。助かったぜ」
「なに、成すべきを成したまで」

 礼を告げて一息つくシルバーバレットのメンバーに、残心を取る巽は自然体で応えるのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

九重・灯
人格が荒事担当の「オレ」に替わる。
「ヒャッハー、コイツは壮観だな!」

オレが一人で前に出ても砲撃の邪魔になるだけだ。敵と距離がある内は車両の上で、銃を借りて適当に撃っている。
距離が縮まって敵の酸攻撃が飛んでくるようになったらUCを使用。

UC『仔猫の悪戯』
コトリとまどろむ仔猫の匣のフタが開き、『にぃ、にぃ』と鳴き声が戦場に居るモノ達の意識に響く。
マトモなダメージは与えられないが動きは止められるハズだ。
『範囲攻撃5、体勢を崩す5』

「いくぞ野郎ども! ヤツらが立ち直る前に狩り尽くせ!!」
剣を適当なアリの頭に叩き付けて外殻を粉砕しながら、ストームブレイド達に呼びかける。
『鎧砕き11、怪力7、部位破壊5』



 車両の上に立つ九重・灯(多重人格者の探索者・f17073)は眼鏡を外し、人格を『わたし』から『オレ』にバトンを渡す。柔和な表情は好戦的に、おとなしい少女の仕草は荒々しく戦うモノの形に変ずる。

「ヒャッハー、コイツは壮観だな!」

 地を埋め尽くす蟻の群れ。口の端が吊り上がり、戦意が燃え盛る。だが無闇に前に出ても砲撃の邪魔になると考え、シルバーバレットの一人に声をかけた。

「なあ、そこのアンタ! 使える銃はあるか?」
「予備がある。コイツを使ってくれ!」

 渡されたのはアサルトライフル。無骨で頑丈そうなその銃は、予備とは言うが使い込まれてよく整備されている。
 サンキュ、と灯は返事をして距離のある蟻に対して銃口を向けて引き金を引く。発射された弾丸が甲殻を傷つけ、あるいは貫き体液を撒き散らして蟻は倒れ伏す。
 しかし、すぐに次の個体が現れ距離を縮めてくる。数の暴力で突き進む蟻はついに蟻酸の射程距離にこちらを捉えだし、車両の装甲版に酸が飛来し出していた。

「来たな。マトモなダメージは与えられないが……動きは止められるハズだ」

 銃を置いて灯が取り出すのは、一辺20cmの木製の匣。触れていないにもかかわらずフタが開き、空のはずの中から『にぃ、にぃ』と鳴き声が戦場に……敵である蟻だけに響く。
 蟻は意識を揺さぶられ、平衡感覚を失い体勢を崩す。一方で味方のシルバーバレットや猟兵には何の影響もない。
 ユーベルコード『仔猫の悪戯』で動きが止まり、ぶつかったり転倒したり渋滞を引き起こす蟻の群れに、灯は吼える。

「いくぞ野郎ども! ヤツらが立ち直る前に狩り尽くせ!!」

 斬鎧剣『アザレア』を手に取り適当なアリの頭に叩き付けて外殻を粉砕しながら、彼女はストームブレイド達に呼びかける。
 細腕からは想像できない怪力で剣を振り、足を斬り胴を割る。

「食い放題だな! やっちまえ!」
「おんどりゃあー!」

 続いてシルバーバレットの前衛組が各々の偽神兵器を振るう。体液の返り血に濡れながら、阻む敵を砕いてさらに前へ突き進んでいった。

成功 🔵​🔵​🔴​

ジフテリア・クレステッド
呼び出した偽神兵器オーバードーズに飛び乗る!これもまた【騎乗】!
そのまま地を滑るスピーカーで皆と併走するよ。

今日は私の単独ライブに集まってくれてありがとー!
パンクロックアイドルのジフテリア・クレステッドをどうぞよろしく!
Show Must Go On!

【歌唱】!スピーカーから【毒使い】の毒音波を出してお客さんたちを【範囲攻撃】【蹂躙】する!あっ、【念動力】を使ってキャラバンの人たちには音波が届かないように調整するよ。

敵の蟻酸は音波の【衝撃波】で吹き飛ばして防ぐよ。もちろん味方たちにもかからないようにね。私の【第六感】ならイケる!
…勘でごめんね!

アリーナ席の皆を漏れなく地獄席にご案内だーっ!



 ジフテリア・クレステッド(ビリオン・マウスユニット・f24668)は、ユーベルコードでスピーカー型偽神兵器オーバードーズを呼び出して飛び乗ると、そのままサーファーの如く地を滑りシルバーバレットと併走する。
 そして、マイクを手にスイッチをオン。

「今日は私の単独ライブに集まってくれてありがとー!」

 手を振り、ガスマスク越しとは思えない可憐な声を張り上げる。蟻たちは反応しないが、シルバーバレットの一部のメンバーが銃声に負けない歓声を上げた。

「パンクロックアイドルのジフテリア・クレステッドをどうぞよろしく! Show Must Go On!」

 オーバードーズが入力された音楽を流し出し、それに乗ってジフテリアが歌う。広範囲に広がる歌は、それを聴くものを苦しめる致死毒性の毒音波だ。範囲内の蟻は例外なく悶え苦しむこととなり蹂躙されていく。
 ただし、シルバーバレットや味方には届かないよう、念動力で調整を忘れない。

「ハッハー! 死ね!」

 近づけないなら、と蟻たちは今度は蟻酸を飛ばす。次々と飛来する酸弾は、しかし見えない壁に阻まれ弾かれる。
 ジフテリアが放つ音波の衝撃波が酸を防いでいるのだ。さらに、味方にかからないように気をつけて制御している。

「私の第六感ならイケる! ……勘でごめんね!」
「いいよいいよー!」
「ウォー! ジフテリアーッ!」

 歓声を上げつつ援護も行うシルバーバレットの一部メンバーに、ウィンクを返しつつジフテリアはさらにテンションを上げていく。

「アリーナ席の皆を漏れなく地獄席にご案内だーっ!」

 乾いた荒野に咲いた一凛の毒花となったジフテリアは、高らかに歌い続ける。

成功 🔵​🔵​🔴​

鳴上・冬季
「蟻酸が厄介と言えば厄介ですが。爆散するより殲滅する方が早いでしょう。コルトさん、暫く黄巾力士がいる方角は避けてください。…行け、黄巾力士!我が敵を滅し尽くせ!」

車列から飛行で飛び出した黄巾力士をUCで最大の全長634mまで巨大化
飛来椅を使用した鎧無視の無差別攻撃(ソニックウェーブ)により蹂躙開始
オーラ防御で敵の蟻酸攻撃軽減
冬季も風火輪で飛行しながら竜脈使い黄巾力士を強化
黄巾力士の継戦能力を高める

「巨大蟻の絨毯を無差別攻撃で蹂躙する、語呂がいいと思いませんか」

「巣が壊滅的な状況になったら、巣別れ宜しく羽根付きの雄蟻と女王蟻が出てくるでしょうから。今のうちに少しでも巣ごと破壊した方がいいですよ」



 車上にて揺れをものともせず悠々と立つ鳴上・冬季(野狐上がりの妖仙・f32734)は、顎に手を添え、ふむ、と頷く。

「蟻酸が厄介と言えば厄介ですが。爆散するより殲滅する方が早いでしょう。コルトさん、暫く黄巾力士がいる方角は避けてください。……行け、黄巾力士! 我が敵を滅し尽くせ!」
「わかった! 総員、あっちには近づくなよ!」

 シルバーバレットが進路を修正するのを一瞥し、冬季は黄巾力士を蟻の群れに突撃させ、続いて自らも宝貝・風火輪で飛び出した。
 そして、ユーベルコードを発動。黄巾力士に力が注ぎ込まれ、全身が輝き、一気に巨大化する。そのサイズ、驚異の全長634m。足の一踏み、腕の一振りで蟻の群れが大きく消し飛んでいく。

「巨大蟻の絨毯を無差別攻撃で蹂躙する、語呂がいいと思いませんか」

 ご満悦の冬季。さらに飛行する黄巾力士は宝貝・飛来椅でソニックウェーブを起こし、無差別攻撃。地を這う蟻ではどうしようもなく、ただ蹂躙されていくのみ。
 距離をとって眺めるコルトは、すごいなぁ、と笑うしかないようで。

「巣が壊滅的な状況になったら、巣別れ宜しく羽根付きの雄蟻と女王蟻が出てくるでしょうから。今のうちに少しでも巣ごと破壊した方がいいですよ」

 龍脈を使い黄巾力士の強化と維持を行いつつ、飛行して戻ってきた冬季。
 その助言にコルトは気を引き締めなおし、礼を告げて仲間に指示を出す。

「了解。……総員、気を引き締めろ! 大物が近いぞ!」

 砲弾が前方の蟻を破砕し、空いた道を全力で駆ける。多くの蟻を撃破し、群れの規模は半分以上を削り取ってついに中心へと近づき……不気味な羽音が、耳朶を震わせた。

成功 🔵​🔵​🔴​




第3章 集団戦 『アノトガスター』

POW   :    空翔る暴食【SkyGluttony】
【戦場にいる全ての個体】により、レベルの二乗mまでの視認している対象を、【補食行動】で攻撃する。
SPD   :    空翔る暴食【SkyGluttony】
【戦場にいる全ての個体】により、レベルの二乗mまでの視認している対象を、【滑空しながら羽で切り裂く事】で攻撃する。
WIZ   :    空翔る暴食【SkyGluttony】
【戦場にいる全ての個体】により、レベルの二乗mまでの視認している対象を、【尾の棘による突き刺し】で攻撃する。
👑11
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●食うか食われるか
 群れの中心から這い出てきたのは、蟻と言うよりトンボなどに近いオブリビオンである。大きさは蟻とさほど変わらず、ただ羽を震わし空を飛ぶ。
 ギィギィという音は鳴き声か、それとも外骨格が擦れる音か。次々と数を増す巨大トンボ。中でも、特に巨大な一匹が空に舞い上がる。

「一回り……いや二回りはデカいな。あれがクイーンか? だが見たことがないタイプだ」
「あれは『アノトガスター』!」
「知っているのか、ライトニング!?」

 コルトが観察していると、シルバーバレットの一人が叫ぶ。ライトニングと呼ばれた男は、自分の知っていることを話し始める。

「飛び回って獲物を捕らえると、あの顎でバリバリ食べるんです。しかも全ての個体が連携して動きます。ですが、酸を飛ばしたりはしなかったはず」
「よく知っているな」
「昔、襲われたことがあるので」

 よく生きてたな。コルトはそう思いつつ、敵の情報を全員に共有すると、体勢を整えた。

「聞いての通りだ、猟兵。まだ蟻どももいる。こっちでも露払いするが、足元には気をつけてくれ」

 数を減らせど蠢く蟻。空を斑に埋めるトンボ。群れの後ろでこちらを見下ろす巨大なクイーン。
 食らうのは、果たしてどちらか。
ゼロ・クロニクル
蟻の次はトンボか、ブンブンと煩い奴らめ…。
いいだろう、食うか食われるか、生存競争といこうではないか!

滑空して飛び込んだ敵を、忍者手裏剣と暗器を《投擲》して
狙い撃ち。ボトボト落ちてきたそいつらの肉片を、
インプラントした魔獣の牙で片っ端から《捕食》していく。
不味い肉だが、今は文句も言ってられん。腹が膨れたら
【骸合体「狗神」】でオブリビオン化。
狗の妖怪へと変化し、巨大な体躯にものを言わせて
《蹂躙》開始だ。羽虫どもを牙で噛み砕き、脚で踏みつぶし、
爪で引き裂いてやろう。鬱陶しく纏わりついてくるなら、
《属性攻撃》で周囲に鬼火を発生させて焼き払ってくれる。



「蟻の次はトンボか、ブンブンと煩い奴らめ……」

 耳障りな羽音を響かせながら飛び回るトンボことアノトガスターを睨みつけ、車上のゼロ・クロニクル(賢い動物のストームブレイド・f24669)は牙を剥く。

「いいだろう、食うか食われるか、生存競争といこうではないか!」

 ゼロ目がけて、トンボの群れが滑空姿勢に入った。鋭利な羽が陽光を反射し、真っすぐに風を切り裂いて迫り来る。

「疾ィ!」

 飛翔は速く、だが真っすぐな軌道は読みやすい。その進路上に置くようにして、ゼロは忍者手裏剣と暗器を投擲。それらは羽の付け根や複眼などに突き刺さり、敵の速度も相まって胴体から切り離される。そうなればアノトガスターは墜落するしかなく、地に落ちた後の動きは鈍い。

「不味そうな肉だが……」

 車から飛び降り、ゼロはインプラントした魔獣の牙でトンボの肉を食い千切る。痛みに悶える敵の声を無視して、手早く片っ端から捕食して腹を膨らます。

「今は文句も言ってられん……やはり不味い」

 苦虫を噛み潰した顔をしながら、それでもゼロはユーベルコード『骸合体「狗神」』を発動し、狗の妖怪に変化すると体躯が巨大化。自身の周囲に鬼火を生み出し纏うと、喉を鳴らして咆哮する。

「牙で噛み砕き、脚で踏みつぶし、爪で引き裂いてやろう!」

 敵集団へと襲い掛かると、飛び回るトンボを噛み砕いて食らい、地を這う蟻を踏み潰し、あるいは両方を爪で引き裂き薙ぎ払う。纏わりついて攻撃しようとしてくる虫どもは鬼火で焼き払い、叩き落とす。
 消費する熱量を虫で補充しながら、ゼロは暴食の群れを蹂躙していった。

成功 🔵​🔵​🔴​

樫倉・巽
向こうからやってくるなら
迎え撃てば良い
肝は向こうの頭を叩くこと
まずはそのための隙を作るとするか

シルバーバレットの車両から高く飛び上がり
口笛を吹くなどしてトンボ達の気を引く
群れを引きつけてクイーンの守りを薄くするため
女王を倒すための道を作るため

勢いで迫ってくる相手は力を込め顎を割り
まわりを飛び回る相手は狙い澄まして羽を落とす
纏めてかかってくる相手は連撃で首を落とし
わざと隙を作り相手を誘う

効率を重視する群れならその全てがそれを狙うだろう
ならばそれを予測するのも容易い

利を知るものは理によって死す
努々忘れる事は出来ない

陽動は出来るだけ行い
シルバーバレットに被害が及ばないように立ち位置に気を配る



 向こうからやってくるなら迎え撃てば良いと、樫倉・巽(雪下の志・f04347)は刀を持ち直す。

「肝は向こうの頭を叩くこと。まずはそのための隙を作るとするか」

 ぐっと屈んで足に力を溜め、シルバーバレットの車両から高く跳び上がる。空中にて口笛を吹けば、即座にトンボの群れが反応した。空を自由に飛べぬ相手、己が有利と見たのか、一目散に向かってくる。
 クイーンを倒すために、周囲の守りを薄くして道を作るために、まずは群れを引きつけるのは成功といったところ。

「ただのトカゲだが相手になろう」

 勢い任せに迫る敵――その進路に刃を置き、力を込めて顎を割る。
 周りを飛び回る敵――狙い澄まして刀を振るい、片羽を落とす。
 纏めて襲来する敵――手首の捻りで斬撃を重ね、連なる首を断つ。
 息継ぎの合間にこれ見よがしに隙を作る。効率を重視するアノトガスターの群れだが、誘いを読めるほどの知能は無く。巽に容易く予測され、次々と骸を晒す。

「利を知るものは理によって死す。努々忘れる事は出来ない」

 落ちながら戦うという曲芸を見せ、一度車上に着地した巽は刃の血糊を払う。陽動とはいえ、引きつけ過ぎればシルバーバレットが危険になる。立ち位置には気を配り、再び彼は跳んだ。

成功 🔵​🔵​🔴​

九重・灯
引き続き「オレ」の出番だ。
シルバーバレットも戦車の大砲やら銃やら撃ちまくってるけど、ちゃんと採算とれるのかねえ?

おっと、次のウェーブ来たな。
敵は群れで固まって動くのか。ハッ、オレにとっては好都合だ。なんせコッチはムダ撃ちできないからな。

UC【朱の獄界】。刃を自分の腕に押し当てる。血を代償にして契約印から朱の魔炎を喚ぶ。
敵の群れを纏めて炎でなぎ払ってやる。ついでに羽でも焼いてやれ。そうすれば飛ぶ事もできないだろ?
『属性攻撃15、呪詛6、なぎ払い10、範囲攻撃5、部位破壊5、体勢を崩す5』

1章で何の縁か自販機から出てきた増血剤を手の中で弄ぶ。
「飛んで火に入る夏の虫、ってヤツだな」



 わずかな空白の時間に短い休息を取る九重・灯(多重人格者の探索者・f17073)。表に出ている『オレ』の方は、シルバーバレットを見渡す。

「シルバーバレットも戦車の大砲やら銃やら撃ちまくってるけど、ちゃんと採算とれるのかねえ?」
「そこはちゃんとツテやコネがあるからな。なんとかできるからぶっ放すのさ。それに、躊躇って死ぬわけにはいかないよ」

 何気なく言ったことに、コルトが返答する。その辺はちゃんとしてるらしい。

「おっと、次のウェーブ来たな」

 休憩は終わりだとばかりに、トンボの群れが飛来する。青空が斑模様になるほどの数に、統率され固まって動く強力な相手だ。本来は。

「ハッ、オレにとっては好都合だ。なんせコッチはムダ撃ちできないからな」

 手に持つ剣を自分の腕に押し当る。刃が肉を切り開き、鮮血が流れ出す。

「朱の王よ、契約に従い力の一端を顕現せよ。その名の色を以て世界を染め上げろ……!」

 ユーベルコード『朱の獄界』を詠唱。刻まれた朱の契約印が熱を持ち、血を喰らいて魂をも焼く朱の魔炎を召喚。
 喚び出した炎に照らされ獰猛に笑う灯は、敵の群れに対し無造作に腕を振るった。それに従って業火は動き、トンボどもを纏めて飲み干し薙ぎ払う。

「ついでに羽でも焼いてやれ。そうすれば飛ぶ事もできないだろ?」

 暴食虫よりもなお貪欲な魔炎が、獲物を求めて敵に襲い掛かった。大半はそのまま焼き喰われ、避けたトンボも羽を燃やされジタバタもがきながら墜落し、炎の餌食となる。
 灯は何の縁か最初の自販機から出てきた増血剤を手の中で弄び、ポツリと呟く。

「飛んで火に入る夏の虫、ってヤツだな」

成功 🔵​🔵​🔴​

御園・桜花
「一つ覚えで格好悪いですけれど…群れなす飛行タイプには、此れが1番効率が良くて」

「コルトさん達の進行方向上空を綺麗にするのと、その他を綺麗にするのと。キャラバンの戦術的には何方が宜しいですか」
「…私の敵でもありますけれど、此れはキャラバンの獲物でもありますもの。コルトさんの考えを優先します」
自分はキャラバンの客分扱いだと考えているのでまずコルトの戦術確認
指定があれば其方を、無ければキャラバンの弾幕切れが近そうな車両の周辺から
敵高度に合わせUC「出前一丁・弐」使用
また凡そマッハ9の最高速度で敵を撥ね飛ばしていく
「飛ぶ以上、蟻より脆くて当然ですもの」

戦闘後
ポトフやBBQ等惜しみ無く食材提供し宴開催



 御園・桜花(桜の精のパーラーメイド・f23155)は飛行中のケータリングカーをキャラバンと並走させると、コルトに問いかける。

「コルトさん達の進行方向上空を綺麗にするのと、その他を綺麗にするのと。キャラバンの戦術的には何方が宜しいですか」
「それなら俺たちの上をお願いしたいが、いいのか?」

 猟兵には自由に動いてもらって構わない、と。コルトの返答に、桜花は微笑んで言葉を返す。

「……私の敵でもありますけれど、此れはキャラバンの獲物でもありますもの。コルトさんの考えを優先します」
「感謝する」

 桜花はケータリングカー搭載ターボエンジンの出力を上げて、加速。ユーベルコード『出前一丁・弐』を継続して高度を上げる。シルバーバレットの上空に位置したら、進路上のトンボに目を向けた。

「一つ覚えで格好悪いですけれど……群れなす飛行タイプには、此れが1番効率が良くて」

 空気の壁をぶち抜いて群れに突っ込む。凡そマッハ9の速度に車重が加わった威力は、アノトガスターを跳ね飛ばすどころか胴をへしゃげ、引き千切り、ミンチもかくやという死骸を量産していった。

「飛ぶ以上、蟻より脆くて当然ですもの」

 強固な外殻を有した蟻が耐えられないのに、飛行のために柔軟な肉体に変化したトンボではなおさらだ。
 ぼとぼと落ちてくる死骸にコルトは感心しながら、呟いた。

「今日は肉だな」
「では、後ほどポトフやBBQをご用意いたしますね」

 桜花の言葉に、シルバーバレットの面々は一層奮起するのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

ジフテリア・クレステッド
トンボ…それじゃあこっちもスピード勝負と行こうかな!
真の姿に変身!ふっふっふ…ナイスバディな美人になったからって惚れるなよ!なんてね!
Dを寿命の代わりに代価にしながら【ダッシュ】&高速移動で毒素による広【範囲攻撃】!※【毒使い】
毒素を完璧に制御できるようになった今の私なら味方を毒素攻撃に巻き込んだとしても味方だけノーダメージで敵は【蹂躙】なんてこともできるのさ!
まっ、敵が飛んでるのは厄介だけど【騎乗】の要領で敵に飛び乗って足場にしたり、杖の形になった【スナイパー】ライフルで狙撃を交えて攻撃したりしてもいいしね。

ようやくこの世界の黒幕のことが分かってきたんだ。
頼りになる味方を減らさせはしないよ!



 地上の蟻も空中のトンボも、猟兵たちの活躍により数を大きく減らしている。ここでさらに追い込むべく、ジフテリア・クレステッド(ビリオン・マウスユニット・f24668)もテンションを上げていく。

「トンボ……それじゃあこっちもスピード勝負と行こうかな!」

 彼女は手にしたD(デビル)、魔界の金銭を取り込み真の姿に変身。未熟な少女から艶やかなナイスバディの女性に。

「真の姿に変身! ふっふっふ……ナイスバディな美人になったからって惚れるなよ! なんてね!」

 ポーズまで決めれば、ワーワー盛り上がるシルバーバレットの一部メンバー。ジフテリアは軽く手を振り返すと、地上に降りて走り出す。
 Dを代価にしながら解放した力は、地上での高速移動を可能にしている。車両と並走どころか追い抜きながら、敵の合間を駆け抜けて毒素をばら撒き、相手を痛苦に沈めていく。
 広範囲に散布されていく毒素は、しかし味方には何の影響も及ぼさない。

「毒素を完璧に制御できるようになった今の私なら、味方を毒素攻撃に巻き込んだとしても、味方だけノーダメージで敵は蹂躙なんてこともできるのさ!」

 さながら殺虫剤を振りまくように、蟻の群れが地に倒れて動かなくなっていく。
 けれど、空を飛ぶアノトガスターには効果は薄い。上空に逃げられては届かない。

「まっ、敵が飛んでるのは厄介だけど!」

 だから、ジフテリアは跳ぶ。高速で同じ高度まで跳び上がると、手近なトンボに蹴りをいれつつ足場にする。
 そして、杖に形を変えたスナイパーライフルを構え、襲い掛かってトンボに弾丸を叩きこみ撃墜。
 彼女は跳び上がり、毒を撒き、狙撃し、戦場を踊るように舞い、死毒で以て刺す。

「ようやくこの世界の黒幕のことが分かってきたんだ。頼りになる味方を減らさせはしないよ!」

 少なった数を追撃でさらに削がれ、敵の群れはもはや虫の息。

成功 🔵​🔵​🔴​

鳴上・冬季
「そろそろ鏖殺の頃合いでしょう。コルトさん、この式神が合図をしたら、キャラバン全員を敵集団の外側まで退避させて下さい。貴方が見たことがないストームをお見せしましょう」
笑う

「庇え、黄巾力士!」
「…万象流転し虚無に至れ!」
自分は風火輪
黄巾力士は飛来椅で飛行
黄巾力士に制圧射撃やオーラ防御で庇わせながら、敵集団が入るよう空中に八卦天雷陣を何個も複合して描く
描きあがったらコルトに式神で合図
コルト達が陣を抜けたらUC使用
中央の女王蟻含め敵を一気に殲滅する

陣からはぐれた敵は黄巾力士の金磚と砲頭で無差別攻撃して蹂躙
自分も雷公鞭で撃破に協力

コルト達に仙丹や仙桃渡し労う
「甘いものしかありませんが、お一つどうぞ」



 鳴上・冬季(野狐上がりの妖仙・f32734)は戦場全体を鑑みて、コルトに告げる。

「そろそろ鏖殺の頃合いでしょう。コルトさん、この式神が合図をしたら、キャラバン全員を敵集団の外側まで退避させて下さい。貴方が見たことがないストームをお見せしましょう」
「仕上げってことか。わかった!」

 笑う冬季を見て察したコルトは、式神を受け取るとシルバーバレットに指示を出し始めた。
 冬季は言うべきは言ったと意識を戦場に戻し、宝貝・風火輪で飛翔する。

「庇え、黄巾力士!」

 集ってくるトンボの群れを防ぐため、宝貝・飛来椅で飛行する黄巾力士に周囲を防御させ、冬季は準備に入る。

「木火土金水相生せよ」

 意識を鎮め言葉を紡ぎ。

「木金火水土相勝せよ」

 印を結んで力を満たし。

「相乗せよ相侮せよ生ぜよ滅せよ比和せよ比和せよ比和せよ比和せよ……」

 敵の全てを手中に収める如く、天地に八卦天雷陣を複合して描く。

「……万象流転し虚無に至れ!」

 陣の仕上がりとともにコルトの持つ式神を通して合図を送った。事前に備えていたシルバーバレットは即座に離脱し、それを確認して冬季はユーベルコード『八卦天雷陣・万象落魂』を唱える。
 陣に向けて雷撃が放たれ、囲まれた内部に五行の力が吹き荒れだす。嵐が嵐を生み、混ざり、より強大な颶風となり。蟻も、トンボも、女王も纏めて飲み干され千々に砕けて雲散霧消。
 陣からはぐれた敵がいた時に備えていた冬季だったが、どうやら残さず殲滅されたようで、嵐の後には乾いた荒野と青空のみ。

「こんな大嵐は、確かに初めてだ。君らが味方で良かったよ、心底そう思う」

 戦いが終わったことを確認に戻ってきたシルバーバレットの面々。コルトは先ほどの光景を見て、感心するしかないようで。

「甘いものしかありませんが、お一つどうぞ」
「おっと、ありがとう」

 冬季はコルト達に仙丹や仙桃を渡し労う。
 疲労の色は皆濃いが、死者はいない。この後は戦利品を整理したり宴をしたり、後処理が残っているが……今は、桃を食べながら一休み、勝利の余韻に浸るのであった。

成功 🔵​🔵​🔴​



最終結果:成功

完成日:2021年08月18日


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#アポカリプスヘル


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種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


挿絵イラスト