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潮騒アヤカシナイトパーク

#カクリヨファンタズム #お祭り2021 #夏休み

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 今年も華やかで賑やかであった、水着コンテスト。
 その会場となったビーチに景気良く上がるのは、妖怪親分達が用意した妖怪花火。
 それを、何処でどうやって楽しむか。

 スリル満点なウォ―タ―スライダーを、きゃあきゃあ滑りながらであったり。
 それとも、ゆったり流れるプールに身を任せ、のんびりと?
 ちょっぴり豪華な海の家で、冷たいアヤカシドリンクや妖怪スイーツ片手にだったり。
 美味しくてちょっと不思議な妖怪メニューに、砂浜でバーベキューしながらだったり。
 砂浜での人気の催し……コンテストの後夜祭もかねて楽しくはしゃいだり、ガチ勝負したりできる、炭酸かけなんてしながらも、盛り上がって良いかもしれない。
 だから、迷ったら此処――『アヤカシマリンパーク』においでませ!

●水着 DE アヤカシナイト!
 水着コンテストの会場となったビーチをのぞむ、色々な夏が目一杯自由に楽しめる場所。
 ここは、少し摩訶不思議なレジャー施設『アヤカシマリンパーク』。

 まず目につくのは、ろくろ首のウォ―タ―スライダー!
 ろくろ首の親子スライダーは、急流コースと滑り台コースのふたつが。
 長ーい首の急流コースは、水飛沫をあげながら右に左にと、急斜面をハイスピード!
 1人~4人乗りまで可能な妖怪さんゴムボートに乗り込んで。
 頂上から、刺激的なスライダーを楽しめるスリル満点なコースだ。
 そして滑り台コースは、ちょっとスリリングな急流は苦手だったり小さい子でも安心な、1~2人乗りの妖怪さんにフロートに乗って滑る、らせん型のロング滑り台。このコースから慣らして急流コースへ挑むのも良いだろう。

 のんびりまったり花火を眺めたい人は、流れるプールがおすすめ。
 各種ゆるかわ妖怪さんの浮き輪やボートやフロートを貸してくれるというので。
 それにつかまってぷかり浮きながら、流れに身を任せつつ涼を楽しむのも良いだろう。
 けれど、何せ此処はカクリヨファンタズム。
 知らぬ間に、妖怪さんたちに驚かされる肝試しコースに入り込んでしまうかも……!?

 そんなプール遊びを楽しみながらでも楽しいが、海が目前の砂浜からでも楽しめる。
 アヤカシナイトパークの海の家『潮騒館』は、ちょっぴり豪華な日本家屋風。
 畳敷きの休憩所からも、外のテラス席からも、ひとりや複数で寝転がれるビーチチェアやビーチソファーからも。打ち上がる妖怪花火や海の景色を眺めながら、のんびりでもわいわいでも休憩できるし。
 喉が潤う、飲む人によって色が変わる怪火のキラしゅわソーダなどの各種ソフトドリンクから、ノンアルコールも選べるちょっと怪しいけど美味らしいアヤカシカクテルなどで一休みもいいし。
 フードメニューも、喋る一つ目白玉あんみつ、猫又さん花火パフェー、雪女のふわふわかき氷、アマビエさんプリンアラモード等々の映えるカクリヨスイーツや。さっと摘まめるような、河童の野菜スティックに蛸入道のまんまるたこ焼きや。中には、辛さが様々混ざっているドキドキなロシアン仕様な、火車のカリカリポテトなんかも。達磨さんカレーや海坊主の海鮮丼などの、がっつり系のフードも用意されているし。
 浜辺でわいわい、バーベキューもできる。
 牛豚鶏肉やウインナーなどの肉系、ほたてやエビやカニなどの魚介類、各種野菜、焼きそばや焼きおにぎり、デザートに炙りマシュマロや焼きリンゴなんかするのも美味しいだろう。

 また、浜辺で催されている大人気イベント――それは、炭酸かけ!
 ビールかけの要領で、景気良くぷしゅっとしゅわしゅわの炭酸水のかけ合いができる。
 ビールではないので誰でもできるし、水なのでかかってもべたつかずむしろ心地良い。
 しゅわりひんやり弱炭酸から、ぶしゅうっと強烈な強炭酸まで、度合いも選べるので。
 妖怪花火が上がる中、自慢の水着を見せ合いながら、コンテストの後夜祭としてキャッキャ楽しく炭酸をかけあってもいいし。暑くて熱い夏に、仁義なきガチな炭酸かけあいバトル! でも勿論オッケー。水着で、きゃあきゃあ楽しめるだろう。
 それに勿論、上がる妖怪花火に猟兵も乗って一緒に打ち上げられたり、花火で空中に生じる模様の上で空中散歩を楽しんだりもできる。

 よってらっしゃい、見てらっしゃい!
 夏空に浮かぶ妖怪花火を、貴方のお好みの場所で楽しめる『アヤカシマリンパーク』。
 ひと夏の思い出を作りに、遊びに行きませんか。

●行こう、アヤカシマリンパーク!
「今年の水着コンテストも、皆とても華やかで楽しかったな」
 己も新調したばかりの水着を纏う筧・清史郎(ヤドリガミの剣豪・f00502)は、そう雅やかに微笑みを皆へと向けてから、続ける。
「水着コンテストの会場となったビーチに、妖怪親分達が、妖怪花火を用意したという。この妖怪花火には、猟兵も乗って一緒に打ち上げられたり、花火で空中に生じる模様の上で空中散歩を楽しんだりもできるようだ。なのでビーチを訪れ、水着でめいっぱい遊び、花火も楽しむというのはどうだろうか」
 そしてこのビーチ添いにあるのが、『アヤカシマリンパーク』。
 スライダーや流れるプールが楽しめるレジャー施設のようだが。
 ここはカクリヨファンタズム……ちょっぴり奇妙で奇天烈な雰囲気の施設だという。
 そのパークが臨む砂浜には『潮騒館』というちょっと豪華な気分が味わえる海の家もあり、様々な妖怪メニューがいただけるというし。砂浜ではバーベキューや炭酸かけも楽しめるし。妖怪花火で打ち上げられたり、空中散歩もできるという。
 そんな楽しくて摩訶不思議なカクリヨで、水遊びや花火を楽しもう! というわけだ。
 そして清史郎は、『アヤカシマリンパーク』のパンフレットを配りながらも。
 雅なゴリラな水着姿で、にこにこ優雅にこう続ける。
「そうそう、このパークには『シオサイ太郎』という幻のゆるふわマスコットさんがいるらしいが。愛らしい見目と普段の紳士的なふるまいからは想像つかぬほどの、なかなかのツワモノらしい。レアキャラだそうなので探してみるのもいいし、一緒に写真を撮ったり、ガチで色々と勝負してくれるかもしれないな」
 ぜひお会いしたい、そうにこにこと清史郎は笑みながらも。
「華やかで賑やかな夏の祭りの余韻を、皆で楽しみ尽くそう」
 掌に満開桜のグリモアを咲かせ、皆を再びコンテスト会場のビーチへと導く。


志稲愛海
 志稲愛海です。
 よろしくお願いします!

 ※ご連絡※ このシナリオは第1章の【日常】のみで構成されるシナリオです。
 プレイング受付は、7/31(土)朝8:31より受付開始します。
 追加冒頭はありません。

 今回は、妖怪花火が上がるビーチで思いっきり遊ぼう! という内容です。
 できる事は、概ねOPの通りです。

 ウォ―タ―スライダーや流れるプールを楽しんだり。
 海の家でちょっと摩訶不思議な美味しいものを食べたり。
 浜辺でBBQや炭酸かけなどができます。
 謎のゆるキャラマスコット『シオサイ太郎』とも遊べるみたいです。

 他の客に迷惑にならない程度の道具やビーチグッズの持ち込みは可能です。
 格好は水着です。その上に何か羽織ったりするのはOK。
 もしもこの水着とご指定ある場合は記載お願いします。お任せでもOKです。

 ドリンクメニューの怪火ソーダは、お好きな色の中にゆらりその人ごとの色をした怪火がゆらめくアヤカシドリンクです。ソーダの色と怪火の色が選べます。アヤカシカクテルもお好みでこういうの! と、好きなイメージや味のご指定頂けます。
 フードやBBQ材料も、OPにあるものは勿論のこと。
 海の家やカクリヨ世界にありそうな創作メニューを好きにご指定頂いてOKです。

 炭酸かけは、炭酸の強さを選べますので。
 心地良い程度に弾ける炭酸で後夜祭風に仲良くキャッキャでもいいし。
 強炭酸でガチ勝負でも!

 まったりのんびりでも、賑やかわいわいでも。
 基本ご自由に、お好きに楽しんでいただければです!
 お声掛けあれば清史郎をはじめ、当方のグリモア猟兵もご一緒させて頂きます。

 公序良俗に反する事、他人への迷惑行為、未成年の飲酒喫煙は厳禁です。
 描写は全年齢対象のほんのり範囲までです。全年齢対象ではないと判断した行動は、マスタリング対象または不採用となる可能性があります。
 締切等はMS個別ページやTwitterでお知らせします。

●お願い
 同行者がいる場合は【相手の名前(呼称推奨)と、fからはじまるID】又は【グループ名】のご記入をお忘れなくお願いします。

 グループ参加の人数制限はありません、お一人様~何人ででもどうぞ!
 ですが、ご指定の同行者が参加していない場合は返金となる可能性もあります。

 可能な限り皆様書かせて頂きたく思っています。
 お気軽にご参加ください!
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第1章 日常 『猟兵達の夏休み2021』

POW   :    妖怪花火で空へGO!

SPD   :    妖怪花火の上で空中散歩

WIZ   :    静かに花火を楽しもう

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

アリス・フェアリィハート
【アリスと白兎】
【ミルフィ・クロノラヴィット(f20031)】と参加

アドリブ等歓迎

水着は
水色と白のチェック柄の
フリルチューブトップ
(水着JC参照)

まずは流れるプールで
ミルフィと
のんびり…♪

『とっても気持ちいいですね…♪』

次はウォータースライダーで
ミルフィと競争

『負けませんよ…って、ミルフィ早いですっ!?』

プールの後でお腹がすいたら
BBQを楽しみます♪
怪火ソーダは『空色』♪

BBQを楽しんでいると
お空に花火が

ミルフィに誘われ
背の翼を広げて飛翔
お空の花火の上に乗り
手を繋いで空中散歩

『わあ…♪すてきな眺めです…♪』

締めはミルフィと
炭酸(弱)かけ

浜辺で2人で浸ります

『とっても楽しかったです…ミルフィ…』


ミルフィ・クロノラヴィット
【アリスと白兎】
【アリス・フェアリィハート(f01939)】姫様と参加

アドリブ等歓迎

水着は
白のマイクロビキニ
(水着JC参照)

先ずは
流れるプールで
アリス姫様と
ゆるりと…♪

次はウォータースライダーで
アリス姫様と競争

『姫様っ、付いてこられますか!?』
(勢い付けて滑り)

プールの後は
姫様とBBQ♪
怪火ソーダは『ピンク』♪

『あら…姫様も大胆な食べっぷり♪』
(自分も同じ様にBBQにかぶり付いて)

BBQ中に
空に花火が…

姫様を誘い
背に『淫魔の翼』を広げ飛翔
空の花火の上に乗り
手を繋いで空中散歩

『足元にお気をつけて…これは…絶景ですわ…♪』

締めは姫様と
炭酸(弱)かけで騒ぎ

浜辺で2人で浸り

『わたくしもですわ…姫様…』



 真夏の幽世の空に、景気よく上がる妖怪花火。
 そんな妖怪親分達があげている大輪の花の下、のんびりぷかりと。
 不思議なしましま猫さんのフロートに乗って流れるプールを楽しんでいるのは、胸元のふんだんなフリルがキュートな、水色と白のチェック柄のフリルチューブトップの水着姿のアリス・フェアリィハート(不思議の国の天司姫アリス・f01939)。
 ちゃぷりと触れる水は心地良い程度にひんやりしていて。
「とっても気持ちいいですね……♪」 
「ええ、姫様……♪」
 抜群なスタイルが際立つ白のマイクロビキニの水着を纏うミルフィ・クロノラヴィット(メイドオブホワイトラビット・f20031)も、こくりと頷いて。
 ふたり一緒に、流れに身を任せ、流れるプールでゆるりぷかぷか。
 けれど折角の夏、まったりだけではありません。
「姫様っ、付いてこられますか!?」
「負けませんよ……って、ミルフィ早いですっ!?」
 次はうってかわって、ウォータースライダーで競争です!
 勢いをつけて滑っていくミルフィの速さに、瞳をぱちくりさせながらも。
 アリスも負けじと、急流に乗ってゴー!
 勢いをつけたものだから、ゴールの着水も大胆にバシャンッ。
 お互いびしょ濡れになりつつも、ふたり顔を見合せ楽しく笑い合う。
 そんなプールを思い切り堪能すれば、おなかもすいちゃうから。
 ゆうらり揺れる不思議なピンクの怪火ソーダでしゅわりと喉を潤しながらも。
「あら……姫様も大胆な食べっぷり♪」
 はむりとミルフィがかぶりつくのは、バーベキュー。
 空色の怪火ソーダ片手に、アリスもはむはむ、楽しくおなかを満たして。
 じっくり香ばしく焼けた肉や魚や野菜の美味しさを、存分に楽しんでいれば。
 ふたりは同時に、ふと夏の夜空を見上げる。
 刹那、見上げるふたりの顔を染めるのは、打ち上がった花火の彩り。
 けれど聞いた話では、妖怪親分たちの花火は、普通のものとは一味違うというから。
 背に『淫魔の翼』をばさりと広げ、ミルフィはアリスに誘いの声をかける。
『姫様、花火に乗ってみませんか……♪』
 そんな彼女と共に、背の翼を広げ飛翔して。
 弾ける花火の上にふたりで乗ってみれば。
「わあ……♪ すてきな眺めです……♪」
「足元にお気をつけて……これは……絶景ですわ……♪」
 花火の煌めきと見下ろす海がキラキラ美しい、自分たちだけの世界。
 そしてぎゅっと手を繋いで、夏の夜の空を暫し仲良く、空中散歩。
 そんな空のお散歩を沢山一緒に楽しんでから。
 砂浜に戻ってきたふたりは、ぶしゅっと。
 肌にひんやり心地良くかかる、弱めの炭酸をキャッキャかけあって。
 はしゃぐようにじゃれ合った後は、浜辺でふたり並んで。
「とっても楽しかったです……ミルフィ……」
「わたくしもですわ……姫様……」
 夏の夜のひとときに浸るように寄り添いながら。
 再び大輪の花が咲いた夜空を、一緒に手を繋いで見上げる。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

月舘・夜彦
【華禱】※水着は今年のもの
皆で流れるプールで涼みながら花火を楽しみましょう
子供達や兎達は泳ぎながら見るのは大変そうです
なのでフロートという乗り物も用意してみました
これならば大丈夫でしょう

私はフロートに付けた縄を持って牽引を、倫太郎は殿をお願いします
簪は今回ピンも使って固定しておりますが一応見ていてくださいね

陸彦は泳ぐのが早いですね
ふふ、流れに逆らって泳いでみるなんて本当に鯉のようです

様子を楽しんでいれば上から点滅するかのような花火の光
見上げるも落ちたような水音に視線を戻し
ふふ、折角乗せてくれたのに落ちてしまうとは
助けられる様子を笑い

動いてお腹も空いたでしょう
そろそろ食事にしましょうか?


篝・倫太郎
【華禱】※水着は今年のもの
のんびりと流れるプールで花火を眺めて涼もう
あ、肝試しコースは無しな?

連れてきたウサギ達は借りたフロートに
ちゃんと全部居るか確認したらしゅっぱーつ!
流れるけど、夜彦に牽引して貰お!
俺はシンガリで
フロートからウサギや子供達が落っこちないか見とく
勿論夜彦の簪もね!

はは!陸彦は鯉の根付けだからかな……?
上手いもんだ

花火を見上げてきらっきら笑顔の灯里を見てたら
どぼん……どぼん?
身を乗り出して水没したしょこらの姿
まーったく、と笑って回収して……

よっし、花火もプールも堪能したか?
そろそろ上がって食事に行こう

その一言にはしゃぐ子供達とそわそわウサギ
そんな様子に夜彦と顔を見合わせて笑う


月舘・灯里
【華禱】※水着は今年のもの
にいさま、流れるプールですよ
(わくわくそわそわ)

かあさまが浮かべてくれたフロートに
さんごといっしょに乗るですよ
ましゅまろ、しょこら、もか、さんご
あかりに陸にいさま、ぜんいんいるですよ~
しゅっぱーつ、なのです

音にびっくりしたさんごをおひざの上に乗せて
お空を見上げると、夜空に綺麗な花が沢山なのです

ふふ、にいさまはおよぐの早いなのですよ
とうさまもおよぐの早いなのですか?

そんな事をお話ししていたら

あ!

どぼんとプールへとしょこらが落ちました!
助けられて、肩にかつがれたのをみたら安心して

掛けられた言葉にはわくわく!
おいしいものがたくさんあると聞いたなのです
行きましょう!にいさま?


篝・陸彦
【華禱】※水着は今年のもの
流れるプールだー!
それから花火も見られるんだろ?すっごい楽しみ!
今日はもか達も遊べるように父ちゃんにフロートを用意して貰ったんだ
これで皆楽しめるもんなっ

灯里はフロートに乗ってるけど、おれは泳いじゃうもんね
学校でも泳ぐのが上手いって褒められてるんだ
だから、父ちゃん達にも見せたくって

大きな音と光に泳ぐのを止めて見上げる
あっ、花火!でっかいな~!って……しょこら?
どぼんと落ちた黒い兎を慌てて持ち上げて、倫太郎へ渡す
もー……おまえはどんくさいな、気を付けなきゃだめだぞ

そういえばお腹空いたな
おれ、たこ焼きと焼きそば食べたい!それからデザートにかき氷!
もか達には野菜あげなきゃだ



 まるでお魚さんの鰭のようにひらり、新調した鮮やかな水着の裾を揺らしながら。
「にいさま、流れるプールですよ」
 わくわくそわそわ、煌めいた瞳で兄へと言ったのは、月舘・灯里(つきあかり・f24054)。
「流れるプールだー!」
 篝・陸彦(百夜ノ鯉・f24055)も妹と一緒に、はしゃぐように笑顔を宿してから。
「それから花火も見られるんだろ? すっごい楽しみ!」
 夏の夜空を見上げ、やっぱりわくわく。
 そんなふたりの様子を見守りつつ同時に頷くのは、月舘・夜彦(宵待ノ簪・f01521)と篝・倫太郎(災禍狩り・f07291)。
「皆で流れるプールで涼みながら花火を楽しみましょう」
 のんびりと流れるプールに身を任せ、花火を眺めて涼やかに。
 けれど、子供達や連れてきた兎達は泳ぎながら見るのは大変そうだから。
「フロートという乗り物も用意してみました」
 ……これならば大丈夫でしょう、と。
 夜彦が用意したのは、大きめのフロート。
 もか達も遊べるようにと用意してくれたフロートに、これで皆楽しめるもんなっ、と陸彦もうんうん頷いて。
 倫太郎がそれをプールにぷかりと浮かべれば、ちょこりと乗り込むウサギたち。
「ちゃんと全部居るかー?」
 倫太郎のそんな声に、灯里はくるりと見回して。
「ましゅまろ、しょこら、もか、さんご。あかりに陸にいさま、ぜんいんいるですよ~」
 しっかり点呼が終われば――いざ、しゅっぱーつ!
 流れるプールだから、ぷかり浮かんだままでも進みはするのだけれど。
「流れるけど、夜彦に牽引して貰お!」
「倫太郎は殿をお願いします」
 夜彦がフロートに付けた縄を持って牽引する係を。倫太郎はシンガリで皆を見守る係に。
 ウサギや子供達が落っこちないかを見ておきつつ、うっかり肝試しコースへと迷い込まないように。
 それにもうひとつ、倫太郎に任された大事なこと。
「今回ピンも使って固定しておりますが一応見ていてくださいね」
 夜彦の簪をしっかり見ておくことも、勿論。
 いや、フロートに乗っているのは、ひしっとフロートに掴まっているウサギたちと灯里だけで。
「おれは泳いじゃうもんね」
 ざばざば、すいっと、上手な泳ぎを披露する陸彦。
(「学校でも泳ぐのが上手いって褒められてるんだ」)
 ……だから、父ちゃん達にも見せたくって、って。
「陸彦は泳ぐのが早いですね」
「はは! 陸彦は鯉の根付けだからかな……? 上手いもんだ」
「ふふ、流れに逆らって泳いでみるなんて本当に鯉のようです」
 そんな陸彦の泳ぎを見つめ、感心した様に父ちゃんズが口にすれば。
「ふふ、にいさまはおよぐの早いなのですよ。とうさまもおよぐの早いなのですか?」
 自慢の兄の泳ぎに、灯里もえっへん。
 けれど刹那、びくっと大きく身体を震わせたおっとり桃色ウサギさん。
 突然空から降って来た音にびっくりしたそんなさんごを、灯里は膝にちょこんと乗せてから。
 夜空をふと、見上げてみれば。
「夜空に綺麗な花が沢山なのです」
 パッと鮮やかに咲いたのは、彩りとりどりの大輪の花火の煌めき。
 倫太郎も花火を見上げながら、きらっきら笑顔の灯里へと向けた琥珀を細めて。
 陸彦も大きな音と光に泳ぐのを止めて、空へと視線を向けてみる。
 ……そして。
「あっ、花火! でっかいな~」
 ――ドーンッ、どぼんっ。
「どぼん……どぼん?」
「って……しょこら?」
「あ! どぼんとプールへとしょこらが落ちました!」
 ドーンと景気よくあがった花火から、一斉に謎の水音がした方へと皆が目を向ければ……ちょっと身を乗り出してはしゃいじゃったショコラが、フロートから落ちました!?
 けれど咄嗟に陸彦が、水に落ちた黒い兎を慌てて持ち上げて。
 まーったく、と笑って、倫太郎が水没したしょこらを無事に回収しました!
 そんな助けられ、肩にかつがれた姿をみれば灯里もほっと安心して。
「ふふ、折角乗せてくれたのに落ちてしまうとは」
「もー……おまえはどんくさいな、気を付けなきゃだめだぞ」
 思わず助けられる様子を笑う夜彦と、しょこらに言って聞かせる陸彦。
 そしてやっぱり動じないましゅまろと真面目にしっかりつかまっているもかの間に、再びしょこらをちょこりと乗せてから。
 夏空から降る点滅するかのような花火の光の中、再出発!
 家族みんなで一緒に、目一杯楽しむ。
 それから、ざぶりと流れるプールから揃ってあがって。
「よっし、花火もプールも堪能したか?」
「動いてお腹も空いたでしょう」
 倫太郎と夜彦は、子供達とウサギ達へとこう続ける。
 そろそろ上がって食事に行こう、と。
 そんなふたりの言葉に、またまた灯里はわくわく。
 だって、聞いているから。
「おいしいものがたくさんあると聞いたなのです」
 ――行きましょう! にいさま?
 そうそわり、並んで歩く兄を見つめ促せば。
「そういえばお腹空いたな」
 沢山泳いだから、陸彦も気が付いたらぺこぺこ。
「おれ、たこ焼きと焼きそば食べたい! それからデザートにかき氷!」
 いや、はらぺこなのは、彼だけではなく。
「もか達には野菜あげなきゃだ」
 お耳をぴょこり、ぴこぴこさせているウサギ達もきっと同じ。
 そして倫太郎と夜彦は、顔を見合わせて笑いあう。
 そんな、食事の一言にはしゃぐ子供達とそわそわするウサギ達の姿を、見つめて。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

草野・千秋
ライアンさんと(f02049)

カクリヨの夏はどこかノスタルジックな夏ですねぇ
まるでUDCアースの昭和のような

おっ、やります?炭酸かけ
ならやりましょう
ただし周りの人に迷惑をかけるのはノンノンで
僕なら鍛え抜かれた鋼の体がありますから
いくら厳しくあたっても大丈夫!
僕だっていきますよー
こう、強炭酸をシュワシュワ降って、ライアンさんにかけちゃう!
と、年の離れた兄弟的なじゃれあいを

遊ぶだけ遊んだら妖怪花火で打ち上げられてみます?
空の真ん中で花火を見るだなんてとてもロマンチックだと思うのですよ
思考回路が乙女ですかね?
いっちょぶっぱなされてみますか!
きゅっと手を握って思い切って空へ


ライアン・ウィルソン
千秋ちゃん(f01504)と行くわよ
ピッチピチの令和ボーイガールなアタシちゃんは昭和とか知らないわね
それはそうともう午前中にアニメの再放送とかやらないのかしらね、よく見てたんだけど

背後(アラサー)の昔語りはどうでもいいけどとりあえず炭酸で吹っ飛ばすわね!!
あらゆるものは炭酸の前にひれ伏すのよ!!お前も吹っ飛ばしてやろうか…お前も吹っ飛ばしてやろうか!!(始まるイントロ)きーりのたちこむ(以下略

最期は思いっきり吹っ飛ばされてもいいわ。二人なら怖くないわね
でもそれじゃ観客は満足しないわ
というわけで空中でUCブッパよ
うふふ千秋ちゃん、色々な意味で忘れられない思い出にしましょ♥



 夏空にまたひとつ、豪快に打ち上がる妖怪花火。
 夜空を仰ぐペリドットのいろにも、鮮やかな夏の大輪の花を咲かせながら。
「カクリヨの夏はどこかノスタルジックな夏ですねぇ」
 ……まるでUDCアースの昭和のような、と。
 そう言った草野・千秋(断罪戦士ダムナーティオー・f01504)に、こてりと首を傾げてみせるのは、ライアン・ウィルソン(美少女美少年傭兵・f02049)。
「ピッチピチの令和ボーイガールなアタシちゃんは昭和とか知らないわね」
 ……昭和? なにそれしらないですね、ええ。
 そんなピッチピチの令和ボーイガールなライアンはもう一度こてんと首を傾け、続ける。
「それはそうともう午前中にアニメの再放送とかやらないのかしらね、よく見てたんだけど」
 早朝から町内会のラジオ体操に行って、カードにはんこを押して貰ってからの、午前中のアニメの再放送。
 朝ごはんを食べて再放送が始まる前に、その日の分の夏休みの友やアサガオの観察日記を終えておくことも忘れてはいけません。怠ったら登校日や最終日に泣く目に遭うやつです。
 そんな昭和レトロ……いえ、令和ボーイガールの昔語りは今はそっと置いておいて。
「とりあえず炭酸で吹っ飛ばすわね!!」
 ライアンがしゃきんと手にしたのは、キンキンに冷えた強炭酸水の瓶!
「おっ、やります? 炭酸かけ。ならやりましょう」
 千秋もそうキャッキャやる気満々なライアンと一緒に、強炭酸水を受け取って。
「あらゆるものは炭酸の前にひれ伏すのよ!!」
 ――ぶしゅううっ!!
 お前も吹っ飛ばしてやろうか……お前も吹っ飛ばしてやろうか!!
 霧は立ち込めてないし、森の奥じゃなくて海なのですけれど。
 勢いよくライアンが開いた瓶から噴射される炭酸水!
 勿論、楽しく激しい炭酸かけも、周りの人に迷惑をかけるのはノンノン。
 勢い良く吹き上がるそれを、逃げも隠れもせず一身に受けながら。
「僕なら鍛え抜かれた鋼の体がありますから、いくら厳しくあたっても大丈夫!」
 千秋も手にした強炭酸の瓶をしゃかしゃかと景気よく振ってから。
「僕だっていきますよー」
 ――ぷしゃあぁぁっ!!
「きゃあっ、水も滴る可愛いボーイガールになっちゃう!」
「ふふ、まだまだいきますよ」
 ふたりでじゃれ合うように、周囲から見たら意外とガチかもしれない感じで。
 花火にも負けないくらい、夏空にしゅわしゅわ上がっては弾ける炭酸水を浴びながら。
 キャッキャ年の離れた兄弟的にはしゃいで、童心にかえったかのように夏の夜に楽し気な声を上げる。
 そして思いっきりずぶ濡れになるくらい、遊ぶだけ遊んだら。
 千秋はライアンに、こんな提案を。
「妖怪花火で打ち上げられてみます? 空の真ん中で花火を見るだなんてとてもロマンチックだと思うのですよ」
 ……思考回路が乙女ですかね? なんて。
 笑って言った彼の、そんな乙女な誘いにライアンが乗らないわけありません。
 それに、何よりも。
「思いっきり吹っ飛ばされてもいいわ」
 ライアンは千秋へと、こう続けて返す――二人なら怖くないわね、って。
 ということで、いざ!
「いっちょぶっぱなされてみますか!」
 妖怪花火に乗って、思い切って空へと打ち上げられるふたり。
 きゅっと、しっかり手を握り合って。
 けれど、ただ打ち上げられるだけではありません。
「でもそれじゃ観客は満足しないわ」
 刹那――アタシちゃんの可愛さ、大爆発よ! と。
 夏の空に豪快に弾けるのは、ライアンの愛のKAWAIIのオーラ!
 勿論周囲に影響がない高い空の上で、物理的なKAWAIIを花火と共にエクスプロージョンさせながら。
 ライアンは繋いだ手をより一層、ぎゅっと握って。
 隣の彼を見つめ、楽しそうにふたりっきりの夏の夜空に笑む。
 ――うふふ千秋ちゃん、色々な意味で忘れられない思い出にしましょ♥ って。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ティル・レーヴェ
【双鈴】

わぁ、クラウン殿
妾も其れが気になってたのよぅ
勿論じゃ!
刺激的なスリルとやらに挑もう!と
握り拳で意気込み向かう

待つ間に聴こえる叫び声に
そんなに?と少しばかり湧く不安
けれど満面笑顔に元気を貰い
頷き笑んで

愛嬌あるボートへと
彼の手を支えにぴょこんと乗って
礼を告げれば出発の時

想像以上の速さと揺れに
ひゃあああと上がる叫び声
彼の問いに指の輪で何とか答え
飛沫被れば同じよにふるふると
ちょっと怖くもあったけど、面白い!
と、彼に続く

わぁ!本当!
ならば妾は手にも花火をと猫又パフェを
頂いて宜しいの?なら妾のも!と
器を差し出し交換こ

うん!とっても!
告げれば花火と一緒に
ふたりの笑顔も輝いて
きらきらした思い出が咲く


クラウン・メリー
【双鈴】

ティル、ティル!俺、スライダーしたい!
ふふー、折角だから急流コースに挑戦する?

ティルはこういうの大丈夫かな?

そわそわと順番待ち
時折聞こえる叫び声に
早く乗りたいね!なんて満面の笑み

わあ、この妖怪さんゴムボート可愛いっ!
足元気をつけてね!
乗りやすいように手を差し伸べて

しゅっぱーつ!

ひゃー!目がぐるぐするー!
ティル大丈夫ー?

わひゃ!気持ち良いっ
水飛沫が顔に掛かり犬のようにぷるぷる

――もう一回!

わ、わ!ティル!花火だ!
お腹も空いたし、休憩しよっか!

俺はふわふわかき氷を手に
うーん、身体も凍っちゃいそう!
ふふ、一口食べる?
わ、俺も貰っても良いの?

ね、ティル。楽しいねっ!
煌めく思い出がまた一つ花開く



 夏の夜の暑さもなんのその、天高く豪快にあがるのは、ひやり涼し気な水飛沫。
 そしてクラウン・メリー(愉快なピエロ・f03642)の瞳に映るのは、うにょーんと長ーい首を伸ばした愉快なろくろ首さん親子。
「ティル、ティル! 俺、スライダーしたい!」
 そう……そのろくろ首さんたちは、ウォータースライダー!
「わぁ、クラウン殿。妾も其れが気になってたのよぅ」
 そんなろくろ首さん親子のことは、ティル・レーヴェ(福音の蕾・f07995)も実はそわり、気になっていたから。
 届いたクラウンの声に藤の眸をキラキラ、いざ彼とスライダーへ!
 そして、滑り台コースの子供ろくろ首さんも愛らしいのだけれど。
 でも、ここはやっぱり。
「ふふー、折角だから急流コースに挑戦する?」
 ……ティルはこういうの大丈夫かな?
 そう首を傾け見つめるクラウンに、力強くこくり。
「勿論じゃ!」
 ――刺激的なスリルとやらに挑もう!
 ティルも意気込んで、ぐっと握り拳ひとつ。
 ふたり選んだのは、スリル満点な急流コース!
 順番待ちの間も、そわそわどきどき、楽しくて。
 ……きゃあぁぁっ! うわあぁぁー!!
 ふと聞こえてくるのは、先にスライダーを滑る人達の悲鳴……!?
 ティルはそんな声を聞いて、円らな眸を思わずぱちくり。
 ……そんなに?
 なんて、ちょっぴりだけ不安が湧いて。
 首元に咲く勿忘草に、思わずそうと触れるけれど。
「早く乗りたいね!」
 ますますわくそわ、うずうずしている隣の友の声が聞こえれば。
 少しだけ不安だった心に元気をくれるのは、向けた瞳に映る満面笑顔。
 そんなクラウンに、ティルも頷き笑んで返して。
「わあ、この妖怪さんゴムボート可愛いっ!」
 いよいよ順番がくれば、ぷかり浮かぶのは、ゆるかわ一反もめんさんのフロート。
 早速、一反もめんさんに乗り込んだクラウンは、足元気をつけてね! って。
 乗りやすいように彼女へと手を差し伸べて。
 頼もしいその手を支えに、ぴょこん。
 無事に一緒に乗り込んで、ティルがありがとうと礼を告げれば。
 いざ――摩訶不思議な急流の冒険に、出発!
 最初の一瞬はじわり、ゆっくりと進む、ふたりを乗せた一反もめんさんだけど。
 でも……それもすぐに。
「ひゃあああっ!?」
「ひゃー! 目がぐるぐするー!」
 スピードに乗って、さらに加速し続けながら、右に左にぐーるぐる!
 ふわり白の髪を揺らしながら、夏空に緑の髪を躍らせる彼女を一瞬振り返って。
「ティル大丈夫ー?」
 そう訊ねたクラウンに何とか返って来たのは、指で作ったマル印。
 そんなマルの返事に、微笑めば。
「! わあぁぁぁっ!?」
「わ、ひゃあぁっ!?」
 差し掛かったのは、ぐんと一瞬身体が浮くようなくらいの急カーブ!
 そしてスピードに乗った勢いのまま。
 ――ぱしゃーん!
「わひゃ! 気持ち良いっ」
「……!」
 ゴールに辿り着いた瞬間上がるのは、今までで一番の水飛沫。
 顔に豪快にかかった心地良い雫たちを、犬のようにぷるぷる、同じ様にふるふる。
 ふたり揃って首を振れば、はたと視線が合って。
 お互いずぶ濡れな姿に可笑しくなって、顔を見合せ笑っちゃう。
 そして、ぷかり呑気に浮いている一反もめんさんをつかまえて。
 ――もう一回!
 そう満面笑顔を宿し言ったクラウンに、ティルもすぐに頷いて。
 笑み返しながら、彼に続く。
 ……ちょっと怖くもあったけど、面白い! って。
 それから、きゃあきゃあ、わぁわぁ、沢山叫んで笑い合って。
 存分に刺激的なひとときを満喫していれば……どーん、と鳴る音と弾ける彩たち。
「わ、わ! ティル! 花火だ!」
「わぁ! 本当!」
 夏空に豪快に上がった妖怪花火を、金と藤の瞳にも各々鮮やかに咲かせながら。
「お腹も空いたし、休憩しよっか!」
 次に向かうのは、花火を観ながら一休みできる海の家。
 空に上がる花火も、すごく綺麗だけれど。
 ……ならば妾は手にも花火を、と。
 ティルが頼んだのは、パチパチ花火とキュートな猫又さんチョコが飾られたパフェ。
 クラウンも早速しゃくり、運ばれてきた雪女のふわふわかき氷を口にしてみれば。
「うーん、身体も凍っちゃいそう!」
 ひとくちめから、キーンときちゃいそうな冷たさ!
 けれど、とっても冷たくて美味しいから。
「ふふ、一口食べる?」
 ティルにもひとくち、お裾分け!
 いや、お裾分けだけじゃなくて。
「頂いて宜しいの? なら妾のも!」
「わ、俺も貰っても良いの?」
 お互いの器を差し出して、仲良くふたりで、交換こ。
 そんな楽しくて美味しい交換こに、クラウンは嬉しくなって、にこにこと咲かせる。
「ね、ティル。楽しいねっ!」
 空に上がる花火に負けないくらい、大輪の笑顔の花を。
 そしてもうひとつ咲くのは、あどけなさを垣間見せた、心から楽し気な花。
「うん! とっても!」
 ティルも笑顔でそう告げれば、夜空に弾ける花火と一緒に、咲いたふたりの笑顔も鮮やかに輝いて。
 夏の夜に咲き誇るのは――楽しくて可笑しくて美味しい、きらきらした思い出の花たち。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ハーバニー・キーテセラ
【願里】
4人乗りのフロートでぇ、いざ、急流コースへ!

と意気込むもののぉ、スタートの瞬間はやはりドキドキ
皆さん、準備はいいですかぁ? それでは、いざいざ~!
ドキドキを振り切るように勢い付けて、皆で出発!
左右の振りや螺旋にきゃあきゃあ
ご、ごごご、ゴムボート離しちゃ駄目ですよぅ!?
なんて、騒いでいる間にばっしゃーんとゴール
勢いに水面へ投げ出され、ぷはと水面へ出れば誰も彼もの濡れ鼠
その様子に思わずと笑いがこみ上げても、致し方のない事ですよぅ

うふふ~、折角の皆さんの水着も台無しですねぇ
ですがですが、コースを楽しむにもあっという間でしたしぃ、ここまで濡れれば何回でも同じことぉ
その提案、お受けしましょ~!


アパラ・ルッサタイン
【願里】
4人で急流コース

今年もみんなのお姿は華やかだね!
いやァこういうアトラクションに乗るのは初めてだよ
ろくろ首がスライダーのモチーフになる所がなんとも幽世らしいな
ゴムボートにしっかり捕まって、さあしゅっぱーつ!

先のコースが見えぬ程に急な斜面だというのに、更に右に左に!
へええ、廻璃さんはいつも斯様なスリルを味わっているの。楽しそう。
ハーバニーさんは落ちない様に確り捕まっておられるんだよう?
きゃあきゃあ声をあげ、
時折ばしゃんと水しぶきがかかれば笑ってしまう
皆も自分も濡れ鼠!
あっはっは!楽しい!!

いいねえ、もう一度と言わず何度でも!
ブースター付きも惹かれてしまうね、なァんて


願祈・廻璃
【願里】の皆さんと一緒に急流コースへ。

妖怪さんゴムボートに乗り込んで準備はバッチリです!
左右に振られたり急斜面だったりでなかなかにスリリングなようですが、
普段から妹の高速飛行に相乗りしている私には慣れたものです。

ご一緒している皆さんの様子は…あら?
いつもはハーバニーさんの方が軽いノリでリンカさんがドキドキしているイメージですが、
今回は逆転している感じで何だか面白いですね。
そして初めてといいつつ全然余裕そうなアパラさんは流石です!

滑りだしたらあっという間。皆さんの楽しそうな声につられて笑っているうちに気付けばゴールへ。
もう滑り終わってしまいましたが凄く楽しかったですね!もう一回乗ってみますか?


リンカ・コーデリア
【願里】
4人で水着姿で急流コースへ

こういう速い乗り物は大好きだ!
わくわくしながら軽快な足取りでゴムボートへ
おや、緊張してる人もいるみたいだねぇ~?
大丈夫大丈夫、と軽いノリで励ましながら、しっかり捕まっていざ出発!

風を切る音、勢いよく流れていく景色、そして舞い散る水飛沫!
臨場感抜群の体験に、たーのしー!と大はしゃぎ
そして、一際大きな飛沫と共にゴール!
皆のお洒落も形無しなずぶ濡れ姿に、弾ける笑いが止まるはずもなく

まだまだ滑り足りないよねえ?と当然のように賛同しつつ
次は、お手製の蒸気エンジンブースター取り付けてさらに加速してみる?なんて冗談も交えながら二周目へ



 踊る心のまま、ゆらりひらりと。
 纏い揺れるそれぞれの装いは、夏の夜によく映える彩り。
「今年もみんなのお姿は華やかだね!」
 そう皆を見回すアパラ・ルッサタイン(水灯り・f13386)が纏うのは、鮮やかに燈るエキゾチックな赤。
 燈火の如き彩を夜に揺蕩わせながらも、アパラがふとその瞳に映すのは。
「いやァこういうアトラクションに乗るのは初めてだよ」
 パーク中央に堂々と鎮座する、一番人気のアトラクション。
「ろくろ首がスライダーのモチーフになる所がなんとも幽世らしいな」
 そう……ろくろ首の親子スライダー!
 子供ろくろ首の滑り台コースも、楽しそうではあるものの。
 兎さんの長いお耳をぴょこりと揺らしながら。
「4人乗りのフロートでぇ、いざ、急流コースへ!」
 やはり水着も、可愛さと艶やかさを兼ね備えたバニーガール仕様。そんなハーバニー・キーテセラ(時渡りの兎・f00548)がびしっと言い放ったように、どうせならばと選んだのは、スリル満点な急流コース!
「こういう速い乗り物は大好きだ!」
 そう逸る様に、急流スライダー乗り場へとわくわく。軽快な足取りで向かうのは、ひらり揺れるフリルがまるで魚の尾鰭の様な、黒を基調とした水着姿のリンカ・コーデリア(タイニーガジェッティア・f02459)。
 順番が回ってくれば、いちはやくぷかりと浮かぶ一つ目小僧さんの4人乗りフロートへと乗り込んで。
 ウエストの両サイドをきゅっとリボン結びした、シンプルなデザインながらも愛らしい白のビキニ纏う願祈・廻璃(願い廻る神秘・f04941)も。
「準備はバッチリです!」
 続けて一つ目小僧さんフロートへとすちゃり、乗り込んで。
 先程は何気に勇ましく意気込んだものの、スタートの瞬間はちょっぴりドキドキ。
 そんなどこかそわりとしたハーバニーの様子に笑って。
「おや、緊張してる人もいるみたいだねぇ~?」
 励ましの言葉をかけるのは、リンカ。大丈夫大丈夫、と軽いノリで。
 けれど、始まりを案内するのはやっぱり兎であるべきだから。
 ハーバニーは乗り込んだフロートにぎゅうっと目一杯掴まりながらも、皆へと声を掛ける。
「皆さん、準備はいいですかぁ? それでは、いざいざ~!」
 刺激的な急流の冒険へと!
「さあしゅっぱーつ!」
 こくりとその声にアパラも頷けば、4人を乗せたフロートがじわり動き出して。
 えいっと、思い切って勢いをつけてみれば――。
「!! ひゃあぁぁっ」
「わわ、わぁっ!」
「わ、きゃあっ」
「……!」
 一気に、ぐんと上がるスピード!
(「先のコースが見えぬ程に急な斜面だというのに、更に右に左に!」)
 スライダー初体験なアパラは、瞳を思わずぱちくり。
 水しぶきが弾けるほどの勢いで滑ってゆくコースは、先を意識する前に、大きく右へ左へと。
 けれど、ぐんぐん上がっていく速度にも、涼し気な様子で。
「なかなかにスリリングなようですが、普段から妹の高速飛行に相乗りしている私には慣れたものです」
「へええ、廻璃さんはいつも斯様なスリルを味わっているの。楽しそう」
 言った廻璃へと、アパラはそう返すけれど。
「初めてといいつつ全然余裕そうなアパラさんも流石です!」
 初体験でありながらも、自分と会話するほどの余裕がある彼女へと廻璃も笑み返して。
 それからふと、あとのふたりの様子を目にすれば……あら? と。
 思わず瞳を瞬かせる。
 そんな廻璃の視線の先には。
 ――たーのしー!
 風を切る音、勢いよく流れていく景色、そして舞い散る水飛沫!
 臨場感抜群な刺激に、キャッキャ大はしゃぎしているリンカと。
「ご、ごごご、ゴムボート離しちゃ駄目ですよぅ!?」
 大きくフロートが揺れるたびに、きゃあきゃあ。
 さらにしっかりとフロートへとしがみついている、ハーバニーの姿が。
「いつもはハーバニーさんの方が軽いノリでリンカさんがドキドキしているイメージですが、今回は逆転している感じで何だか面白いですね」
「ハーバニーさんは落ちない様に確り捕まっておられるんだよう?」
「お、落ち……!? ひゃあぁぁっ」
「たのしー!! 気持ちいいー!」
 ぐるぐる猛スピードで駆け抜けてゆく刺激的な冒険に、まさに反応は4者4様だけれど。
 きゃあきゃあと、つい上げてしまうその声は、みんな同じで楽し気で。
 勢いよくぱしゃりと弾ける水飛沫たちは、火照った肌にひんやり心地良い。
 そして、わーきゃー騒いでいれば……ふわりと一瞬、浮遊感を覚えて。
 ――ばしゃーんっ!!
「!!」
 一際大きな飛沫が上がれば、勢いよく全員投げ出されて、仲良くみんなでゴール!
 ぷはと水面へと顔を出して、きょろり見回せば――誰も彼もびしょ濡れの、濡れ鼠に。
「うふふ~、折角の皆さんの水着も台無しですねぇ」
 ばっちり決めてきた水着お洒落も、これでは形無しだけれど。
「あっはっは! 楽しい!!」
 全員お揃いのずぶ濡れ姿に、弾ける笑いが止まるはずもなくて。
 皆で顔を見合せれば、思わず笑いがこみ上げちゃうのも、致し方ない。
 廻璃も、皆の楽しそうな声につられて笑み零しながら。
「もう滑り終わってしまいましたが凄く楽しかったですね!」
 滑りだしたら、ゴールまであっという間だったから。
 水も滴る仲良し濡れ鼠な皆をぐるりと見回して、こんな提案を。
「もう一回乗ってみますか?」
「まだまだ滑り足りないよねえ?」
 うんうんと廻璃の言葉に一番に頷き、当然のように賛同するリンカに続いて。
「その提案、お受けしましょ~!」
 ハーバニーも勿論、賛成!
 お洒落してきた水着は、ちょっぴり台無しになっちゃったかもしれないけれど。
(「ですがですが、コースを楽しむにもあっという間でしたしぃ」)
 ふるりと水を払う様にバニー耳を振りながら、やっぱり笑ってしまう。
 ……ここまで濡れれば何回でも同じことぉ、って。
 いや、急流コースに再チャレンジもいいけれど。
「次は、お手製の蒸気エンジンブースター取り付けてさらに加速してみる?」
 今度は、さらに蒸気エンジンブースターでフロートを加速させた――超・急流コース!?
「ブースター付きも惹かれてしまうね、なァんて」
 そんなリンカの冗談交じりの言葉に、アパラも笑って返しながら。
 ぷかりと呑気に浮いている一つ目小僧さんフロートを、よいしょっと仲良く全員で抱えて。
 ――いいねえ、もう一度と言わず何度でも!
 共に軽快な足取りで、いざ二周目へ!

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

葬・祝
【朱の社】
少年姿
ハーフパンツにパーカー

黒くなったソーダを不思議そうにまじまじ
何かしゅわしゅわしてますね……?
言われるまま飲んだ途端、口の中でぱちぱち弾ける泡にびっくりしてちょっと固まった
あの、甘いは甘いんですけど、これちょっと口の中が痛いです
いえ、飲めますけど……慣れるまでは少し掛かりそうな気がします

うぉーたーすらいだー?
見るのも聞くのも初めてだが、りゅうこの勢いに巻き込まれてゴムボートへ
っわ、……び、っくりした……
霊体で重さのない身体が速度と遠心力で吹っ飛び掛けて、慌てて念動力で加重して阻止
すごいですねぇ、吹っ飛ぶかと思いました

ふふ、カフカったらこわかったんです?
私は結構楽しかったですよ


神狩・カフカ
【朱の社】
水着イラストと同じ

この衣装で出掛けられるとはな
たまには羽根を伸ばすのもいいだろうよ
楽しんでこうぜ

なんだこの飲み物?
朱の炎が揺らめいて…おっ、赤くなった
人によって色が変わるんだなァ
とりあえず飲んでみようぜ
ほーう、甘くて美味いな?
ふふ、はふりはお子様舌だな
この刺激がいいんじゃねェのか?

そーだを味わっていれば
慌ただしく連行されて
おい!りゅうこ!なんだこれ?
うぉーたーすらいだー?初めて見るな
急流って…えっ、いやこれ大丈夫か?引っ張るなって!
コノエ…頼りにしてるぞ…
はふりも掴まっとけよ…おわー!?
うわっ、これ長くねェか!?まだ終わらないのかよ!

…こんな珍妙な乗り物があるとはな
二回目はねェぞ!?


片稲禾・りゅうこ
【朱の社】
ビキニの上にパンツスタイルといつものパーカー
濡れても気にしない!

うおおおお!そりゃ~~~~!!
うっはははは!なんだよみんなぼーっとして!早く入ろうぜ!
えっ?まだ早い?……しょうがないなあ~!

うおっ、なんだこれ?……ああ!サイダーか!
これが美味くて……ってあれ?ひょっとしてりゅうこさん以外飲んだことないのか!?
ふはははっ!みんなして目がまん丸だぜ~?
りゅうこさんのはほら、見ての通り青漆色。りゅうこさん色だ!

ああもう我慢できない!行くぞ!!あれに!!!
ほら、そっちは手をしっかり繋いでおけよ~?
りゅうこさん?りゅうこさんはだって──
両手を上げて、わは~~~~~!!!

さ、じゃあもう一回だ!


朱葉・コノエ
【朱の社】
黒のビキニとパレオ

妖怪達の世界にこのような場所ができていたとは…
…今日は私も楽しめ、と?…あまりこのような場所で遊んだことはありませんが…善処いたします

届いた黒と赤のソーダを眺めて、少し不思議そうに眺める
これは…炭酸飲料、でしょうか。このような色は見たことがありませんが…
…なんとも独特な味わいな気がします

続いては水の滑り台…ウォータースライダー、というのですか
りゅうこ様に誘われて私もご一緒する形に
…大天狗様、ここは勢いが強いですので手を離さないように
普段の鍛錬のおかげかボートが揺れても動きのブレはございません

…外の世界の娯楽というものには、驚かされてばかりです



 夏の夜にひらりと咲くは、曼殊沙華。
 ……この衣装で出掛けられるとはな、なんて。
 新調したての中華な赴きの水着姿な神狩・カフカ(朱鴉・f22830)は、賑やかな周囲に視線を巡らせながらも。
「たまには羽根を伸ばすのもいいだろうよ。楽しんでこうぜ」
 そう、連れ達へと言葉を掛ければ。
「妖怪達の世界にこのような場所ができていたとは……」
 夜を思わせる黒のビキニと、歩くたびにそっと揺れるパレオを纏った朱葉・コノエ(茜空に舞う・f15520)は、相変わらず表情は余り変わらないながらも。
「……今日は私も楽しめ、と?」
 護衛として傍に在る彼の言葉に、瞳を数度瞬かせつつも続ける。
 ……あまりこのような場所で遊んだことはありませんが……善処いたします、と。
 ということで!
「うおおおお! そりゃ~~~~!!」
 ビキニの上に着ているのは、パンツスタイルといつものパーカー。
 ……濡れる? そんなこと、気にしない!
「うっはははは! なんだよみんなぼーっとして! 早く入ろうぜ!」
 片稲禾・りゅうこ(りゅうこさん・f28178)は早速、水の中へとダイブ!!
 ……といきたいところだったのだけれど。
「えっ? まだ早い? ……しょうがないなあ~!」
 プールではなく、売店の方へと興味惹かれている連れ達の様子に、直前で思いとどまる。
 そして試しにひとつずつ、気になっているそれを手にしてから。
「なんだこの飲み物?」
 首を傾けつつ、暫し見つめていれば。
「……おっ、赤くなった」
 ゆうらり満たされたカフカのグラスに揺らめき始めたのは、朱の炎。
 いや、揺らめく彩は朱だけではなくて。
「何かしゅわしゅわしてますね……?」
 黒くなったそれを不思議そうにまじまじ見つめ、こてりと首を傾げるのは、ハーフパンツにパーカー纏う少年。
 いや、正確に言えば、少年姿の葬・祝(   ・f27942)。
「うおっ、なんだこれ?」
 そして同じく、そう声を上げたりゅうこであったが。
「これは……炭酸飲料、でしょうか。このような色は見たことがありませんが……」
「……ああ! サイダーか!」
 黒と赤のソーダをちょっぴり不思議そうに眺め言ったコノエの声に、ぽんと手を打つ。
 ちょっと変わってはいるけれど、確かにしゅわりと弾けるそれはサイダーのもの。
 そうそう、今日のような暑い日にぐびっとやれば、弾けるような爽快な喉越しで――。
「これが美味くて……ってあれ? ひょっとしてりゅうこさん以外飲んだことないのか!?」
 りゅうこは、じいっと未知のものを見る目をしている皆の様子に、思わず瞳をぱちくりするけれど。
「りゅうこさんのはほら、見ての通り青漆色。りゅうこさん色だ!」
 夏の夜に、りゅうこさん色の青漆に染まった怪火サイダーを、わはは! と掲げてみせて。
「人によって色が変わるんだなァ。とりあえず飲んでみようぜ」
 カフカがそう口にすれば、祝も言われるまま続いて、そっと飲んでみれば。
「……!?」
 口の中が、ぱちぱちしゅわしゅわ……!?
 瞬間、弾ける泡にびっくりしてちょっぴり固まってしまう。
「ほーう、甘くて美味いな?」
「……あの、甘いは甘いんですけど、これちょっと口の中が痛いです」
 普通に平気な様子のカフカの言葉に、祝は黒のしゅわしゅわを改めて見つめつつも言って。
「ふふ、はふりはお子様舌だな。この刺激がいいんじゃねェのか?」
「いえ、飲めますけど……慣れるまでは少し掛かりそうな気がします」
 今度はちびちびと飲んでみる祝に笑うカフカの隣で、コノエもこうぽつり。
「……なんとも独特な味わいな気がします」
「ふはははっ! みんなして目がまん丸だぜ~?」
 ひとり余裕のサイダー経験者なりゅうこは、そうまんまるおめめの皆の顔に笑ってから。
 ごくごくとりゅうこさん色の怪火サイダーを飲み干した後、びしっと指差して言い放つ。
「ああもう我慢できない! 行くぞ!!」
 ――あれに!!!
 そう、ぐいぐいと皆を慌ただしく連行していざ、逸る様に向かうのは。
「おい! りゅうこ! なんだこれ?」
「うっはははっ! なにって、ウォータースライダーだ!」
 ろくろ首の親子スライダーです!
 そして、やっぱり。
「うぉーたーすらいだー? 初めて見るな」
「水の滑り台……ウォータースライダー、というのですか」
「うぉーたーすらいだー?」
 見るのも聞くのも初めてなりゅうこ以外の3人は、ウォータースライダーを見遣り、きょとり。
 けれど、りゅうこの勢いに巻きこまれるように、あれよあれよと。
「わはははっ! 急流コースに出発だ~!」
「急流って……えっ、いやこれ大丈夫か? 引っ張るなって!」
 4人乗りの一つ目小僧さんフロートへとぐいぐい引っ張られ、全員何気に乗り込み終えれば。
 いざ、急流スライダーの旅に出発です!!
 カフカは進みだしてしまったフロートに、ぎゅうっとしがみつきながらも。
「コノエ……頼りにしてるぞ……」
 やはり表情を変えない隣の彼女へと、そう言の葉を向けながらも。
「はふりも掴まっとけよ……おわー!?」
「っわ、……び、っくりした……」
 カフカが言った矢先、速度と遠心力で吹っ飛び掛けたのは、祝の身体。
 けれど慌てて咄嗟に、霊体で重さのない身体に念動力で加重して。
「すごいですねぇ、吹っ飛ぶかと思いました」
 吹っ飛ばされるのは、何とか阻止できました!
 けれど、まだまだそれは序の口。
 どんどん加速していきながら、右へ左へと猛スピードでぐーるぐる!
「うわっ、これ長くねェか!? まだ終わらないのかよ!」
 水飛沫をあげながら、急流を一気に下っていく4人を乗せた一つ目小僧さんフロート。
 そんな中、頼りにしていると先程言われたこともあって。
「……大天狗様、ここは勢いが強いですので手を離さないように」
 わぁわぁ声を上げるカフカへと、いつも通りの調子で告げるコノエ。
 かなり激しく揺れるフロートの上でも一切動きにブレがないのは、普段の鍛錬の賜物……!?
「ほら、そっちは手をしっかり繋いでおけよ~?」
 何気に祝を掴まえつつも、ひしっとコノエの手にしがみついているカフカの姿を見遣って笑いながら。
 りゅうこは大丈夫なのか!? なんて目を向けられれば。
「りゅうこさん? りゅうこさんはだって――」
 刹那、夜空に向かって、勢いよく両手をバッ!
 ――わは~~~~~!!!
 より刺激的にと、満を持してバンザーイ!
 そして、スピードに乗った勢いのまま……ばしゃーん!!
「……!?」
 皆一斉にフロートから投げ出されて、ゴール!
 激しい水飛沫が上がった、全身ずぶ濡れになった姿で。
「……こんな珍妙な乗り物があるとはな」
 ちょっぴり放心状態で、そう呟くのが精一杯なカフカであったが。
 早速、ひっくり返っている一つ目小僧さんフロートをひょいっと抱えて。
「さ、じゃあもう一回だ!」
「二回目はねェぞ!?」
 嬉々とスライダーのおかわりに向かおうとするりゅうこへと、すかさず声を上げる。
 そんなカフカに、先程のサイダーのお返しと言わんばかりに笑み向ける祝。
「ふふ、カフカったらこわかったんです?」
 ……私は結構楽しかったですよ、って。
 そしてまた強引にスライダーへと連行しようとするりゅうこと、必死に抵抗するカフカと、くふふと笑む祝を見つめながら。
 やはり表情こそ変えないけれど、皆と同じくびしょ濡れになったコノエは、小さく首を傾けつつもそっとこう紡ぐ。
 ……外の世界の娯楽というものには、驚かされてばかりです、って。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

リヒト・レーゼル
【荒屋】

バーベキュー、炭酸かけ。
みんな、たのしそう、だね。
俺は、バーベキューを、楽しむ。

肉と、野菜と、魚も焼く。
バランスよく、食べなきゃ、いけないんだ。
ゆるふわマスコットも、気になる。
シオサイ太郎。さっき、あっちで、見かけた。

野菜が、焼き上がったら、お皿にいれる。
ルイも、野菜いる?黒羽は、こっちの、大きなお肉を、あげるね。おいしい、ね。

灯りがきえる、から、炭酸かけは、できないけど
二人は、どうかな?炭酸かけて、遊ぶ?
水だから、べたべた、しないんだって。
うん。足元に、かけよう。

あ……!シオサイ太郎!記念写真、とろう。
誰かにカメラを、お願いして、シオサイ太郎と、みんなとピース。
思い出の写真だ


冴島・類
【荒屋】
賑やかなパークの様子が珍しくて
ついきょろきょろ

まずは、ばーべきゅーしようか
肉に野菜と、偏らぬよう焼くリヒト君に
偉いなぁ、今年も健康のこつを
しっかり実践してる!
ありがとう、野菜美味しそう
僕は焼きおにぎり作って
2人の分も焼き、これもどうぞと皿に
お、海老も嬉しいねえ
黒羽、焼き林檎もしてみる?
よーし、では大きいの焼くか

炭酸かけ?海水じゃないなら
暑さ対策に良いかもだが…
リヒト君の灯が消えたら大変だし
かけっこは避け
足先にかけて涼をとるぐらい挑戦しようかな

リヒト君がシオサイ太郎さんを見つけたら
うん、是非記念に写真残したいね
大丈夫大丈夫、ゆるふわきゃらさんだから
思い出にも良いし、運気上がりそうだなぁ!


華折・黒羽
【荒屋】

ばーべきゅーです
ばーべきゅーをしましょう

覚えたての単語を繰り返し
真っ先に目をつけた魚介を周りの見様見真似で網の上へ
海老に頭から齧り付いていれば
お皿に乗った大きな肉に、焼きおにぎり
嬉しげに眸は瞬く

あ、有り難うございます
二人もこれ、食べてください
焼けた海老を二人の皿へ

炭酸かけ…?不思議な遊びがあるんですね
足だけ、なら…
濡れるのは苦手な身故に控えめに頷く
焼き林檎…!食べたいです
大きいのください、類さん

リヒトさん、シオサイ太郎って何で…
突然現れた姿にびっと尾は直立し
じりじりと後退る足
盛大な人見知りの発揮

写真…
じっと視線はシオサイ太郎に向けたまま
誰かを挟んで一定の距離を保ちながら
夏の思い出、一枚



 妖怪花火が豪快に上がる、夏の夜空の下で。
 冴島・類(公孫樹・f13398)は、ついきょろきょろしてしまう。
 賑やかなパークの様子が、珍しくて。
 それは、リヒト・レーゼル(まちあかり・f01903)も同じ。
「バーベキュー、炭酸かけ。みんな、たのしそう、だね」
 そして、それぞれキャッキャと楽しそうに過ごしている人達や妖怪達の様子をぐるりと見遣ってから。
 ぐっと、迷いなくリヒトは続ける。
「俺は、バーベキューを、楽しむ」
「まずは、ばーべきゅーしようか」
 類も彼の言葉にこくりと頷いて。
「ばーべきゅーです。ばーべきゅーをしましょう」
 ちょっぴり得意げに覚えたての単語を繰り返し紡ぐのは、華折・黒羽(掬折・f10471)。
 そして早速、周りの人たちの見様見真似で網の上へとそっと乗せてみるのは、真っ先に目をつけた魚介たち。
 こんがりいい感じに焼けた海老を頭から、はむりと齧り付いて。
「……!」
 ぷりぷりした海老の食感と香ばしさに、瞳をキラキラ。
 そしてリヒトも、ひょいひょいと網の上に乗せていく。
「肉と、野菜と、魚も焼く。バランスよく、食べなきゃ、いけないんだ」
 肉も野菜も魚も、どれも満遍なく。
 それから、ふと……先程見た、ふよふよとした存在のことを思い返す。
(「シオサイ太郎。さっき、あっちで、見かけた」)
 多分、あれが噂の気になるゆるふわマスコット――シオサイ太郎に違いない。
 そんなことを思いつつ、もぐもぐと焼けた食材をバランス良く順に口にしていけば。
「偉いなぁ、今年も健康のこつをしっかり実践してる!」
 類は感心したように、そう言って。
 いい感じに焼き上がった野菜を、リヒトは皿にひょいと取ってから。
「ルイも、野菜いる?」
「ありがとう、野菜美味しそう」
 類にも、野菜をお裾分け。
 いや、勿論、類だけではありません。
「黒羽は、こっちの、大きなお肉を、あげるね」
 海老に齧りついている黒羽の皿には、大きな肉を。
 そしてさらに、肉の隣に乗せられるのは。
「これもどうぞ」
 類がふたりの分もと焼いていた、香ばしい焼きおにぎり。
 そんな、皿に乗った大きな肉や焼きおにぎりを見れば、嬉しげにぱちりと眸も瞬いて。
「あ、有り難うございます。二人もこれ、食べてください」
「お、海老も嬉しいねえ」
 黒羽も美味しそうに焼き上がった海老を、二人の皿へ。
 そしてお裾分けし合い、交換こしながらも、はむはむと。
「おいしい、ね」
 リヒトはバランス良く色々と味わいながらも、不意にひときわ賑やかな声が上がった方へと視線を向けてみて。
「灯りがきえる、から、炭酸かけは、できないけど。二人は、どうかな? 炭酸かけて、遊ぶ?」
 少し離れた場所で、ぷしゅっと炭酸かけを楽しむ人たちを見ながら、そう訊いてみれば。
「炭酸かけ……? 不思議な遊びがあるんですね」
「炭酸かけ? 海水じゃないなら、暑さ対策に良いかもだが……」
「水だから、べたべた、しないんだって」
 でも……リヒト君の灯が消えたら大変だし、と類は続けてから。
「足先にかけて涼をとるぐらい挑戦しようかな」
 かけっこは避け、足にかけてみることに。
 足元だったら、リヒトの灯りも消えることもないし、何よりみんなで楽しめるから。
「うん。足元に、かけよう」
「足だけ、なら……」
 黒羽も頷くけれど、どこかその返事は控えめ。
 足程度ならば大丈夫だけれど、濡れるのは苦手だから。
 けれど、すぐに黒羽の表情に、ぱあっと戻る笑顔。
「黒羽、焼き林檎もしてみる?」
「焼き林檎……! 食べたいです」
 ……大きいのください、類さん、って。
 お耳をぴこり、尻尾をそわそわ。
 そんな様子に笑いながら、類はこくりと頷いて。
「よーし、では大きいの焼くか」
 沢山あるリンゴの中でも一等大きなものをと、しっかり見極めます!
 そして美味しそうで大きな林檎を見つけ、網へと置いた……その時。
 リヒトは燈火のような橙の瞳に飛び込んできた『彼』の姿に、声を上げる。
「あ……! シオサイ太郎!」
 そんなリヒトに、首を傾けつつも。
「リヒトさん、シオサイ太郎って何で……、っ!?」
 彼の視線を追った黒羽の尾が刹那、びっと直立する。
 いつの間にそこにいたのか……ふよふよとすぐ傍にいた、マンボウを見て。
 そして、盛大な人見知りの発揮。そんなゆるふわマンボウさんから、黒羽はじりじりと後退るけれど。
『このマンボウさんがシオサイ太郎じゃないよ? ボクはレアキャラだからね!』
「……!?」
 いきなり喋ったシオサイ太郎に、さらにびくりっ。
 そしてよくよく見てみれば……さっき喋ったのは、マンボウの上にちょこりと乗っているウサギみたいなウミウシさん。彼がどうやら、シオサイ太郎らしい。
「記念写真、とろう」
「うん、是非記念に写真残したいね」
 警戒しまくりの黒羽とは逆に、シオサイ太郎とマンボウさんと、いそいそ記念写真を撮ろうとするリヒトと類。
 そして近くにいたパークの従業員さんにカメラのシャッターをお願いすることにして。
 ……思い出の写真だ、と。
 シオサイ太郎と、みんなとピース――するけれど。
「写真……」
 じっとシオサイ太郎に視線を向けたまま呟いた黒羽に、類は安心させるような笑み向けて。
「大丈夫大丈夫、ゆるふわきゃらさんだから」
『そうだよ、ボクはゆるふわマスコットだからね!』
「……!」
 さっと類とリヒトを挟んで、また喋ったシオサイ太郎と一定の距離を保ちながらも。
 黒羽もシオサイ太郎から視線を外さないままながらも、ピース。
 ぱしゃりとシャッターが切られれば。
「思い出にも良いし、運気上がりそうだなぁ!」
 ちゃんと撮れているか確認した類は、満足気に笑み宿す。
 楽しくて美味しくてちょっぴり可笑しい――そんな夏の思い出の、一枚に。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

誘名・櫻宵
🌸迎櫻館

え……正気なの?!
かか、カムイ…正気なの?!
あんな、高いところから滑り降りるなんて!!
千織、千織は本気にしないわよね……やだ乗り気だわ!

乗り気な二人に挟まれながらぐいぐい、すらいだぁへ
無理よう!しんじゃうわよう!
拒否権はない
カムイと千織があんまり楽しそうにしているから
だから私も……なんて必死になって前に座るカムイにしがみつく
千織、私が吹き飛んでかないように見てて!

ひぃ、ひゃぁあ!!カム!ちお、しぬ!
絶叫と共に滑り落ち暫し呆然としてしまう
私、生きてる?

あら
それは…ソーダ?
怪火がゆれて……綺麗だわ
私も桜色!
ゴクリと飲めばシュワりと広がる夏の味
ええ
悪くないわ
すらいだぁは、ともう懲りたけどね


朱赫七・カムイ
⛩迎櫻館

サヨ!チオリ!此方だよ
此方にうぉーたぁすらいだぁ、なるものがある!
はしゃぎながら指差す先には滝のように水流が零れ落ちる滑り台だ
あればやってみたい
三人でゴムボートにのり、急流コースに挑戦してみないかい?

サヨ、大丈夫だよ……こぼれ落ちないようにしかと捕まえている。私に掴まっていてもいいよ
それにチオリも居るよ
だから大丈夫だと安心させる

ボートには私が先頭に乗るよ
サヨは後ろへ
チオリも大丈夫かな
こういうものは好きかい?

そして、いざ!往かん!
ははは!楽しいね!
勢いよく滝を滑るように進み
勢いよく水の中に飛びこむのだって楽しくて堪らない

楽しんだあとは怪火ソーダを飲もう
桜が灯るソーダで乾杯を
夏は、楽しいね


橙樹・千織
迎櫻館

これがうぉーたーすらいだー…!
はわぁ、大きいのですねぇ!
カムイさんが指差す先、初めて見るそれを見つめ
そわそわひょこひょこ揺れる尻尾

ゴムボートで急流コース?ふふふ、ぜひ!
て、あら?櫻宵さん大丈夫ですか?
そうですよ。私もカムイさんもいますから、ね?
宥めながら乗り場へ

ええ、好きですよ
きっと滑空するのとはまた違うのでしょうね

いざいざ!
もちろん!しっかり捕まえておきますね!
櫻宵さんが落ちないように支えて
きゃあきゃあ、子どものようにはしゃぐ
あぁ、楽しい
ふふふ、ええ。ちゃあんと生きてますよ

あら!ソーダがきらきら…!
私も桜色のお揃いにしようかしら
程良い炭酸に耳をはためかせ
ええ、ええ
とっても楽しいですねぇ



 ――夏は、楽しい。
 好奇心に満ちた朱のいろをキラキラ輝かせて。
「サヨ! チオリ! 此方だよ」
 朱赫七・カムイ(厄する約倖・f30062)は逸る気持ちを抑えきれないようにわくそわ、こう続ける。
「此方にうぉーたぁすらいだぁ、なるものがある!」
「これがうぉーたーすらいだー……! はわぁ、大きいのですねぇ!」
 そんな子供の様にはしゃぐカムイの声に、お耳をぴこり。
 彼の指差す先に見えるのは、滝のように水流が零れ落ちる巨大な滑り台!
 初めて見るそれを橙の瞳に映せば、そわそわひょこひょこ、尻尾も揺れて。
「あればやってみたい。三人でゴムボートにのり、急流コースに挑戦してみないかい?」
 千織に頷きながらも、カムイがそう提案すれば。
「え……正気なの!? かか、カムイ……正気なの!?」
 ……あんな、高いところから滑り降りるなんて!!
 そうぷるぷる、乗る前から絶叫するのは、誘名・櫻宵(爛漫咲櫻・f02768)。
 高いうえに、水。しかも、何かすごい悲鳴とか聞こえてくるし。
 でも、無邪気な神はその恐ろしさを知らなくても。
 彼女ならばきっととんでもないと、分かってくれるはず……。
「千織、千織は本気にしないわよね……」
「ゴムボートで急流コース? ふふふ、ぜひ!」
「やだ乗り気だわ!」
 いえ、むしろめちゃめちゃわくわくしています!?
「て、あら? 櫻宵さん大丈夫ですか?」
 千織はふと、小鹿の様に震えている様子にようやく気付き、こてりと首を傾けて。
「サヨ、大丈夫だよ……こぼれ落ちないようにしかと捕まえている。私に掴まっていてもいいよ。それにチオリも居るよ」
 ――だから大丈夫だ。
 そう言いくるめ……もとい宥めるカムイにこくりと頷く。
「そうですよ。私もカムイさんもいますから、ね?」
 そしてふたりでよしよしと宥めつつも何気に、急流スライダーの乗り場までさくっと移動して。
「ボートには私が先頭に乗るよ。サヨは後ろへ」
「無理よう! しんじゃうわよう!」
 乗り気な二人に挟まれながらぐいぐい、いつの間にか猫又さんフロートへと乗せられ、早速絶叫する櫻宵を後目に。
「チオリも大丈夫かな。こういうものは好きかい?」
「ええ、好きですよ。きっと滑空するのとはまた違うのでしょうね」
 ふたりはそう、わくわくにこにこ。
 もうこうなれば、拒否権は櫻宵にはない。
 だって……カムイと千織があんまり楽しそうにしているから。
(「だから私も……」)
 そう、ぎゅううっっと涙目になりながらも、櫻宵が必死に前に座るカムイにしがみつけば。
「いざ! 往かん!」
「いざいざ!」
 聞こえるのは、嬉々としたふたりの声。
 ここまできてしまえば、もう腹を括るしかない。
「千織、私が吹き飛んでかないように見てて!」
「もちろん! しっかり捕まえておきますね!」
 ひいっと叫ぶ櫻宵が落ちないようにと、千織は頷き支えてあげて。
 ゆっくりとフロートが進みだした……と思った、次の瞬間。
「……わっ!?」
「! ひゃあっ」
「!!!?? いやぁぁぁぁーーー!!」
 一気に加速して、勢いよくコースを滑り落ちてゆく猫又さんフロート。
 右に左に、ぐるぐる、びゅんびゅん。
 勢いよく滝を滑るように進み、どんどんスピードも上がれば。
「ふふ、気持ちいいですね……きゃっ」
 ひやり冷たい激しい水飛沫と、それぞれの髪を大きく躍らせる風の感覚が心地良くて。
「ひぃ、ひゃぁああああ!!!! カム!!!! ちお、しぬ!!!!」
「ははは! 楽しいね!」
 思わずきゃあきゃあ、子どものようにはしゃいでしまう。
 そして、急角度の滝を一気に滑り降りれば。
「えっ……今、身体が浮い……あっ、あ、あ、ああああぁぁぁーーーー!!」
 ――ばしゃーん!!
 一瞬の浮遊感の後、勢いがついたそのままに――ゴール!
 全身びしょ濡れになりながらも、千織は笑み零す……あぁ、楽しい、って。
 そしてカムイも、勢いよく投げ出され、水の中に飛びこむのだって、楽しくて堪らなくて。
「……私、生きてる?」
「ふふふ、ええ。ちゃあんと生きてますよ」
 何気に一番元気に絶叫していた櫻宵に、千織はにこにこ。
 そんな叫び声とともに滑り落ち、暫し呆然としてしまった櫻宵だけれど。
「楽しんだあとは怪火ソーダを飲もう」
 カムイが手にしたのは、しゅわり弾ける涼し気な中に、淡い炎が灯る飲み物。
「あら、それは……ソーダ?」
 ――怪火がゆれて……綺麗だわ、って。
 ちょうど喉がからっからだった櫻宵も一杯、手を伸ばして。
「あら! ソーダがきらきら……! 私も桜色のお揃いにしようかしら」
「私も桜色!」
 ほわりと優しく揺れるのは、みんなお揃いの桜色。
 そして桜が灯るソーダでカチリ、乾杯すれば。
 ゴクリ、シュワリと口の中に広がる――爽やかな夏の味。
 それからカムイは、心からうきうきした笑顔で、ふたりへとこう告げる。
「夏は、楽しいね」
 そんな彼の言葉と程良い炭酸の喉越しに、ぱたり耳をはためかせながら。
「ええ、ええ。とっても楽しいですねぇ」
 千織もほわり、笑み返し頷けば。
 櫻宵もふたりの笑顔映す花霞を細め、一緒に笑み咲かせる。
「ええ、悪くないわ」
 夏は、楽しい。すごく、楽しいのだけれど。
 櫻宵はふるりと首を横に振ってひとつ、呟きを落とすのだった。
 ……すらいだぁは、もう懲りたけどね、って。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

千代川・七尾
【七千】
かわいいカラフルな水着着用。
肝試し内容はMS様にお任せします!


流れるプール!
面白そうなのです!!
六道銭さん、ここで遊んでいきましょうよ!!

ゆーらゆらー
ぷーかぷかー
こうして流されながら花火を眺めるというのも乙なものですねぇ

ん?んん??
ねえねえ、なにやら先ほどから悲鳴が聞こえてきませんか?
一体何でし……………
どわぁぁぁぁぁぁ!!
うぎゃぁぁぁぁぁ!!!
ひぃぃぃーーーー!!!

(狐耳が完全に寝てる状態)


六道銭・千里
【七千】
水着は普通の海パンを着用

おぅ、じゃあここで遊ぼうか、乗るやつはあっちやな…
フロートを借りて七尾と流れるプールへ

乗ってゆったりしながら妖怪花火を眺め
た~まや~、いや、乗れる花火ってほんま妖怪連中は常識が通じひんわと微笑
七尾の言う通りプールでのんびり花火ってのも水面に映るんと合わせて綺麗やな


そのまま眺めてたらいつの間にか肝試しコースの方へ
おぉ…?間違って流されてきてしまったようやな…
俺は大丈夫やけど、七尾は大丈…アカンみたいやな…と悲鳴を上げる七尾に苦笑し安心するように頭を撫で

驚かしに来る妖怪さん達には期待通りの反応は出来んけどお疲れさん的に手を



 盛大に夜空に打ち上がるのは、鮮やかな大輪の花。
 けれどそれはただの花火ではなく、妖怪親分達が上げるとっておきの妖怪花火。
 そんな見事な花火を、一体どこで見るのか。選択肢は沢山あるけれど。
 花火に負けないくらいカラフルな可愛らしい水着を纏った千代川・七尾(好奇心旺盛な狐・f18443)は、お耳をぴこり。
「流れるプール! 面白そうなのです!!」
 巡らせた瞳にとまったのは、パークをのんびり巡れる、流れるプール。
「六道銭さん、ここで遊んでいきましょうよ!!」
「おぅ、じゃあここで遊ぼうか、乗るやつはあっちやな……」
 スタンダードな海パンの水着姿の六道銭・千里(あの世への水先案内人・f05038)は、ゆるかわ狐さんのフロートを借りて。
 わくそわしている七尾といざ、流れるプールにぷかり。
 浮かべた狐さんへとふたり、身を委ねて。
 流れに身を任せながらも、ふと夜空を見上げれば。
「た~まや~、いや、乗れる花火ってほんま妖怪連中は常識が通じひんわ」
 どーん、と景気よく上がった妖怪花火を眺めつつも、そう微笑む千里。
 七尾も、ゆーらゆらーぷーかぷかーと。
 のんびりまったり、豪快に上がる花火を見つめて。
「こうして流されながら花火を眺めるというのも乙なものですねぇ」
「プールでのんびり花火ってのも水面に映るんと合わせて綺麗やな」
 自分達が浮いている水の上にも弾けては煌めく彩りたちに、そう瞳を細める。
 そして完全に流れに任せ、妖怪花火が上がる夜空へと、完全に視線を向けていたふたりだけれど。
 ふと、七尾のお耳がぴこぴこ。
「ん? んん??」
 ――どーん。
 ――ぱーん。
 ――きゃあぁぁ!
「ねえねえ、なにやら先ほどから悲鳴が聞こえてきませんか?」
 花火が上がる音に紛れ、何だか聞こえる気がするのは……悲鳴!?
 そしてふと周囲を見回せば、何だか妙に薄暗い??
 七尾はこてりとひとつ、首を傾げて。
「一体何でし……………」
 不意に振り返った、瞬間。
『うーらめしや~~!』
「どわぁぁぁぁぁぁ!!」
 急に出てきた幽霊に、尻尾がぶわわっ。
 その叫び声に、千里は瞳をぱちくりと瞬かせて。
「おぉ……? 間違って流されてきてしまったようやな……」
 ぐるり視線を巡らせ、状況を察する。
 いつの間にか、流れるプールの肝試しコースの方へと入ってしまったことに。
 それから再び、隣の彼女へと目を向ければ。
「俺は大丈夫やけど、七尾は大丈……」
『ばあぁっ!!』
「うぎゃぁぁぁぁぁ!!!」
『いちま~い、にま~い、さんまぁ~い……』
「ひぃぃぃーーーー!!!」
「アカンみたいやな……」
 完全に狐耳がぺたりと完全に寝ている状態で絶叫しまくる七尾の様子に、そう呟いてから。
 苦笑しつつも安心させるように、ぷるぷる震える頭を撫でてあげる千里。
 そして、彼女が十分に良いリアクションはしているとはいえ。
 ……期待通りの反応は出来んけど、と。
 脅かしてくる妖怪さんたちに千里は、手をひらり――お疲れさん、って。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

浮世・綾華
【千陽】

お、楽しそうだな
急流コース?へーき?
ふふ、おっけー。じゃあ行こ行こ

確かにそーだな
ん?大丈夫だよ
(確かに水がすごく得意なわけではないケド
水がかかるくらいなら、それに)
セトと一緒に乗ったら、すげー楽しそうだ

ほんと、はえーな!
でも風がきもちー

花火。触ろうとして落っこちんなよー?

――っ
ふ……ははっ
だな、振り落とされなくて良かった!

預けていた荷物から取り出すタオル
ひとつは自分の首にかけ
ひとつはセトの頭にえいと被せ
わしゃわしゃー
だろ。風ひかないよーにな

もう一回?
いーよ。じゃあもう一回
ふ、急がなくても逃げねーって
な、こないだ乗せてもらったヒポグリフと
どっちが速かったかしら

乗りながら、比べてみよ!


セト・ボールドウィン
【千陽】

綾華、ウォ―タ―スライダーだって!
俺らも滑りに行こ。急流コースがいいな
絶対こっちのが面白そうだもん。へーき!

これ結構水しぶき掛かりそう
俺は全然へーきだけど…

綾華は大丈夫?
(ちょっとだけ心配そうに顔を覗き込み
そう?そっか、それじゃ一緒に!

すげ。最初からすごいスピード出るんだ

あっ!見て綾華、あれ
花火だ。めちゃめちゃ近い

手が届きそう――…って
わっ?わ、わ
今のすごくない?振り落とされるかと思った

気が付けば頭からずぶ濡れ
わっ!?
ふわふわが降ってきたと思ったら、
わしゃっとされてちょっとくすぐったい
綾華準備いい。さすがー

あっという間だったね
ね、綾華。もう一度滑って来ようよ

やった、そんじゃ早く早く!!



 賑やかなパーク内で、ひときわ目を惹く存在。
 勿論、セト・ボールドウィン(木洩れ陽の下で・f16751)が見つめる先にあるのも。
「綾華、ウォ―タ―スライダーだって! 俺らも滑りに行こ」
 そう……ろくろ首さんの親子スライダー!
「ウォ―タ―スライダー? お、楽しそうだな」
 わくわくしたセトの視線を追った浮世・綾華(千日紅・f01194)も、うにょーんと首を伸ばしているろくろ首さんを見上げてから。
 まずは手始めに滑り台コースか、それとも急流コースかと視線を巡らせてみれば。
 セトが迷わず選んだのは。
「急流コースがいいな」
「急流コース? へーき?」
「絶対こっちのが面白そうだもん。へーき!」
 スリル抜群の急流コース!
 逸る様にタタッと向かうその後に、綾華も続いて。
「ふふ、おっけー。じゃあ行こ行こ」
 何せパークの人気アトラクション、少しだけ並んで順番待ちをしていれば。
「これ結構水しぶき掛かりそう」
「確かにそーだな」
 セトはふと綾華を見上げながら、こう続ける。
「俺は全然へーきだけど……綾華は大丈夫?」
 ちょっとだけ心配そうに、そうっと顔を覗き込みながら。
 確かに水がすごく得意なわけではない。
 ……でも。
「ん? 大丈夫だよ」
 水がかかるくらいなら平気だし――それに、何よりも。
 綾華は赤の瞳を細め、こう続ける。
「セトと一緒に乗ったら、すげー楽しそうだ」
 そんな彼の言葉に、ぱあっと嬉しそうないろを宿して。
「そう? そっか、それじゃ一緒に!」
 セトは綾華を手招きする。
 いよいよ、自分達の順番が回ってきたから。
 そしてふたり、一反もめんさんフロートに一緒に乗り込んで。
 いざ、ドキドキわくわくな急流の冒険に、しゅっぱーつ!!
 じわりとゆっくり動き出した……と思ったのは、ほんの一瞬だけ。
「……おわっ」
「! わっ!?」
 いきなり、ぐんっと加速する一反もめんさん。
「すげ。最初からすごいスピード出るんだ」
「ほんと、はえーな! でも風がきもちー」
 さらにぐんぐん加速しながら、水飛沫が派手にぱしゃりっ。
 大きく左右に大きく揺られ、滑り落ちてゆく感覚が気持ち良くて、思わず目一杯笑ってしまって。
「あっ! 見て綾華、あれ」
 きゃっきゃ滑りながらも、ふと天を仰いだセトの瞳に飛び込んできたのは。
 ……花火だ。めちゃめちゃ近い、って。
 妖怪親分達が景気よく空へと打ち上げている、花火たち。
 そんなセトに、綾華はくすりと笑んで。
「花火。触ろうとして落っこちんなよー?」
 手が届きそう――綾華の声に頷きながらも、ぐんとそう手を伸ばした、瞬間。
「わっ? わ、わ!」
「――っ」
 差し掛かったのは、一瞬ふわりと浮いた気さえした、急カーブ!
 セトは慌てて、一反もめんさんをがしっ。
 抱きしめる様に慌てて捕まえれば、何とかギリギリ落ちなくて済みました!
 そしてホッとしながらも、キラキラと瞳輝かせ、綾華を振り返って。
「今のすごくない? 振り落とされるかと思った」
「ふ……ははっ。だな、振り落とされなくて良かった!」
 必死にしがみついているその姿に思わず笑ってしまいながらも、綾華も頷き返せば。
「!? あっ、わぁっ!」
「……っ、!」
 ――ばっしゃーん!!
 猛スピードの勢いのまま、ふたり豪快に投げ出されつつも、ゴール!
 気が付けば、頭からずぶ濡れになっちゃって。
 水から上がったセトの髪から、ぽたぽたと滴り落ちる雫。
 でも、次の瞬間。
「わっ!?」
 ふいに降って来たのは――ふわふわ??
 そして濡れた髪を、わしゃわしゃー。
 えい、と綾華がかぶせたのは、預けていた荷物から取り出したふわふわタオル。
 ひとつは自分の首にかけ、もうひとつはセトへ。
 ふわふわ、わしゃわしゃ、拭いてあげれば。
「綾華準備いい。さすがー」
「だろ。風邪ひかないよーにな」
 セトは思わず、緑色の瞳を細める。
 ちょっとくすぐったくて……でもあったかくて、やさしい大きな掌の感触に。
 そしてざっと拭いて貰えば、再びわくわくとこう告げる。
「あっという間だったね。ね、綾華。もう一度滑って来ようよ」
「もう一回? いーよ。じゃあもう一回」
「やった、そんじゃ早く早く!!」
「ふ、急がなくても逃げねーって」
 そう踊る心のまま、弾む様にはしゃぐセトに、綾華は笑って。
「な、こないだ乗せてもらったヒポグリフと、どっちが速かったかしら」
「うーん、どっちだろ?」
 こてりと首を傾けるセトと一緒に、ぷかり浮かぶ一反もめんさんを抱えながら。
 ニッと笑んで、いざもう一回!
 ――乗りながら、比べてみよ! って。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

月守・ユア
葎さん(f01013)と

おー、葎さんめっちゃ嬉しそうだな
はしゃぐ彼女を見て微笑まし気にわらい
「海といえば?――って、答えいっちゃってんじゃん!
葎さん酒とBBQとっても楽しみにしてたんだね
ふむふむ、そしたらボクも同じ奴にしようかな?
一緒に食べようよ、清史郎さんも
ニッと笑いかけて彼に手招きを

「ん~♪美味しいな!ビールも海で飲むのは格別だっ」

ん?映えで写真
それなら、パパラッチみたく絶妙な角度を狙うかい?
おもしろいから便乗しようか
お、せっかくならやってくればいいと思うよ
沢山食べたいんだろ?
応援してるからやってみなよ
一杯食べる葎さんを見てみたい気もするし?
ぐっとサムズアップして挑戦を促してみる


硲・葎
ユアさん(f19326)と!
わぁー!海だ!海だ!夏だ!
「ユアさん!海だよ!海といえば!さあなんですか!

今年のコンテストの水着でビールとBBQ!
これは大人の楽しみ方ですな!
ツマミは魚介類とカルビがいいです私!
よかったら清史郎さんもどう?
「おーいしー!!」
よし、映えで写真撮っちゃおか!!
それと!シオサイ太郎さんいたら写真撮ってみようかなあ。サイボーグは、見た!みたいな感じで!
大食い勝負とか挑んでみたいけど、さすがに……
ダメだよね?
ユアさんがそう言うなら!
清史郎さんも一緒に探して!情報収集と第六感を使ってシオサイ太郎さん探して勝負を挑もう!
大食いでどこまでいけるか!



 夏といえば、やはりこれ!!
「わぁー! 海だ! 海だ! 夏だ!」
 ええ、海です!!
 硲・葎(流星の旋律・f01013)は踊る心そのままに、きゃっきゃ砂浜を駆けて。
 まるで海の女神かのような真白の水着を、ひらりゆらりと揺蕩わせながら。
「ユアさん! 海だよ! 海といえば! さあなんですか!」
 そうくるりと振り返り、月守・ユア(月影ノ彼岸花・f19326)へと投げ掛ければ。
「おー、葎さんめっちゃ嬉しそうだな」
 スポーティーながらも大人な雰囲気が溢れる黒の水着に、薄手の上着を羽織った、月守・ユア(月影ノ彼岸花・f19326)は微笑まし気に笑う。
 無邪気にはしゃぐ、彼女の姿を見つめて。
 そして、葎の問いかけに声に答えるべく、口を開くけれど。
「海といえば?」
「水着でビールとBBQ! これは大人の楽しみ方ですな!」
「――って、答えいっちゃってんじゃん!」
 答える前に出た答えに、そう思わず吹き出しちゃって。
「ツマミは魚介類とカルビがいいです私!」
「葎さん酒とBBQとっても楽しみにしてたんだね。ふむふむ、そしたらボクも同じ奴にしようかな?」
 ふたり一緒に、乾杯……しようとした、その時。
 旅とビールとBBQは道連れ……?
「よかったら清史郎さんもどう?」
「一緒に食べようよ、清史郎さんも」
 通りかかった彼へとニッと笑いかけて、すかさず手招きを。
 勿論、酒も食も大好きな清史郎も、喜んで共にグラスを掲げて。
 今度こそ、かんぱーい!
「ん~♪ 美味しいな! ビールも海で飲むのは格別だっ」
「おーいしー!!」
 3人そろって、ぷはぁと大人の楽しみを味わいつつ。
「ふふ、いい焼き具合になってるな」
 焼けた魚介とカルビを清史郎が雅に皆に取り分ければ、美味しい肴にさらに進むお酒!
 そしてふわり、心地良い気分になってくれば。
「よし、映えで写真撮っちゃおか!!」
「ん? 映えで写真……それなら、パパラッチみたく絶妙な角度を狙うかい?」
 そう笑んだユアに、葎は頷きながらも続ける。
「それと! シオサイ太郎さんいたら写真撮ってみようかなあ」
 ……サイボーグは、見た! みたいな感じで! と。
「シオサイ太郎か、俺も是非会ってみたい」
 清史郎もそうこくり、謎のマスコットへの興味を口にすれば。
 葎はふと首を傾け、こう呟きを落とす。
「大食い勝負とか挑んでみたいけど、さすがに……ダメだよね?」
「お、せっかくならやってくればいいと思うよ。沢山食べたいんだろ? 応援してるからやってみなよ」
 ……一杯食べる葎さんを見てみたい気もするし?
 そうぐっとサムズアップして挑戦を促してみるユアの言葉に、ぱっと笑み咲かせて。
「ユアさんがそう言うなら!」 
「シオサイ太郎は紳士なようだからな、きっと応じてくれるのでは」
「清史郎さんも一緒に探して! シオサイ太郎さん探して勝負を挑もう!」
 葎は清史郎の手を引いて、手分けしてシオサイ太郎を探すことに。
 それから、きょろりと情報収集と第六感を駆使し見回してみれば。
「あっ、あれかな!?」
 なんだかゆるーいマンボウさんが、お散歩中。
「失礼、シオサイ太郎は貴方か?」
 そう雅に清史郎が訊ねれば。
 マンボウ……ではなく。
『うん、そうだよ! ボクがシオサイ太郎だよ!』
 マンボウの上にちょこんと乗っている、兎の様なウミウシさんが元気にご挨拶!
 そんな小さな姿に、大食い勝負は無理かな……なんて思いきや。
「さすがに……大食い勝負は、ダメだよね?」
『ボクとマンボウさんは一心同体!! マンボウさんはすごーい食いしん坊だよ!』
「ああ言ってるし、せっかくならやってみなよ、大食い勝負!」
 ユアの言葉に、そうだね! と笑む葎。
 そして両者とも、負けないぞーっと、やる気満々!
 ビール片手に応援するユアと清史郎に、こくりと葎が大きく頷けば。
 いざ、大食い勝負という、美味しくて熱い対決のはじまりです!

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

陽向・理玖
【菊】

今年の水着

炭酸かけだって
あれ大人じゃないと出来ないと思ってた
しかも水着だし海だし濡れても平気だとか最高だな
えーでも普通の炭酸水でも飲めるじゃん

よし早速
微炭酸取り思いっ切り振り
それっ
あっちょいかかっちまったけど
楽しいなコレ

うわっ
水払うように頭振り
えっ痛い?
しゅわっと気持ちいいけど
微炭酸はやっぱ微炭酸だろ
もう少し強くてもいけるような…
どれにしようかな
少し悪い顔で
やっぱコレだろ
強炭酸取り思いっ切り振り
てか圧強…うわっ
手が滑り撒き散らし
兄さん…強炭酸やべぇ
武器かコレ
咳き込み

二刀流はずるくね!?
楽しげに直撃避け
って自爆かよ!

流れるプールか海で花火でも見てちょい休憩しね?
兄さんの浮き輪掴んでもいい?


砂羽風・きよ
【菊】

今年の水着

はは、大人じゃなくても出来るには出来るぜ
ビールはダメだけどな!
確かに。しかも水だから、勿体無くねぇしな!

うおおっ

思いっきり顔面に掛かったので顔を振り
気持ちいいが、ちょっと痛いわ!!

――くそ、お返しだ!!
理玖に目掛けて炭酸水を噴射

…え、マジで?十分強くね?
ま、まぁ、微炭酸は微炭酸だな
悪い顔に嫌な予感がして

ぐわああ?!?!ごほっ
お、おいおい!強過ぎるだろ!
もう少し優しめなのないのかよ?!

武器じゃなくてもはや凶器だわ!
ふはは、俺だって負けてられねぇ!二刀流でやってやる!

ぎゃああ!!俺にも掛かっちまった!

…あー、そうだな
流石にはしゃぎすぎたわ

あぁ、いいぞ
フラオ(名前)に掴まって休もうぜ



 真夏の空に、ぷしゅうっと派手に弾ける水しぶき。
「炭酸かけだって。あれ大人じゃないと出来ないと思ってた」
 よく、野球とかで優勝チームがやっているような。
 そんな大人なイメージを抱いていた陽向・理玖(夏疾風・f22773)に。
「はは、大人じゃなくても出来るには出来るぜ。ビールはダメだけどな!」
 立派な大人として、そうきよしを水着でやたら誇示しつつも笑い言うのは、砂羽風・きよ(タコヤキカレー・f21482)。
「しかも水着だし海だし濡れても平気だとか最高だな」
「確かに。しかも水だから、勿体無くねぇしな!」
「えーでも普通の炭酸水でも飲めるじゃん」
 そんなことを話しながら早速、和風な龍柄の水着纏う理玖は、しゃかしゃか、ぶんぶん。
 微炭酸の瓶を取って、思いっ切り振った後――。
「それっ」
「うおおっ!?」
 ――ぶしゅうっ!!
「あっちょいかかっちまったけど、楽しいなコレ」
 モロにきよの顔面に、微炭酸がヒット!!
 ぷるぷると開幕早々濡れきよしになったきよは、ぷるぷる頭を振って。
「気持ちいいが、ちょっと痛いわ!!」
 ――くそ、お返しだ!!
 理玖に目掛けて、炭酸水を噴射!!
 ……するけれど。
「うわっ」
 そうひやりとした冷たさに、そう声はあげたものの。
「……えっ痛い?」
 きょとりと首を傾ける理玖。
 さっきのオーバーきよしリアクションを見れば、余程すごいかと思ったのに。
「しゅわっと気持ちいいけど、微炭酸はやっぱ微炭酸だろ」
「……え、マジで? 十分強くね? ま、まぁ、微炭酸は微炭酸だな」
 もう少し強くてもいけるような……なんて呟く理玖に、きよもそう笑ってみせる。
 ということで、どれにしようかな、なんて言いながらも、次に理玖が手に取るのは。
「やっぱコレだろ」
 ニヤリと浮かぶのは、悪戯っぽい少し悪い顔!
 そしてさっきよりも念入りに、しゃかしゃかしゃかしゃか、ぶんぶんぶんぶん。
 思いっきり振って、きよへとふと向いた瞬間。
 ――ぶっしゃあああぁぁ!!!
「ぐわああ?!?! ごほっ」
「てか圧強……うわっ」
 手が滑り、派手な水しぶきを撒き散らし!!
「兄さん……強炭酸やべぇ。武器かコレ」
「お、おいおい! 強過ぎるだろ! もう少し優しめなのないのかよ!?」
 またモロにぶちかまされたきよは勿論、噴射した方の理玖も思わず咳込んで。
「武器じゃなくてもはや凶器だわ!」
 めっちゃ顔が痛いきよし。
 だが、ここで終わる様なきよではない。
「ふはは、俺だって負けてられねぇ! 二刀流でやってやる!」
「二刀流はずるくね!?」
 理玖は瞳を見開きながらも楽し気に、ひょいっ。
 すかさず避ければ、きよは期待を裏切らない男。
 ――ぶしゅうっ!! ぶっしゃああああぁ!!
「ぎゃああ!! 俺にも掛かっちまった!」
「って自爆かよ!」
 さすがはきよ、見事に自爆しました!!
 そんな、主にずぶ濡れきよしな炭酸かけを楽しんだ後。
「流れるプールか海で花火でも見てちょい休憩しね? 兄さんの浮き輪掴んでもいい?」
「……あー、そうだな。流石にはしゃぎすぎたわ」
 ――あぁ、いいぞ、と。
 理玖の言葉に、きよはこくり。
 ぷかり、サングラス姿がイカしたフラオをプールに浮かばせて。
 今度は仲良く二人、転覆したりする予感も少ししたりしなかったり、しながらも……ぷかぷかひとまず、休憩です。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

リオン・リエーブル
【LL】
チキチキ!カクリヨBBQ大会ー!
ぱふぱふーどんどん!
てな訳で今年は思う存分楽しんじゃうよ!
串刺お肉お野菜魚介類
炭火で焼いてタレが香ばし!
ほらほらリュート君も翼君も食べてる?
いっぱい食べないと大きくなれないよ?
そうともこれは魔獣の肉さ
知りたい?本当に?(ニヤニヤ)

牛乳?あるよー(瓶牛乳)
これは作法があってね
腰に手を当て足は肩幅!
天を仰いで一息に…
素直な反応面白い!
からかい甲斐があるっていいね!

おお花火パフェ素敵!
って冷たい!やったなエリシャさん!
炭酸を掛けていいのは掛けられる覚悟がある奴だけだ!
(炭酸水をエリシャさんにぷしゅー)
葵桜さんもやる気だね!
いいねいいね野球で優勝したみたいだね!


リュート・アコルト
【LL】
すっげー!見ろよクロ(相棒竜)!
花火って上に乗れるんだな
俺初めて知ったぜ!

…って、うっせーチビ言うな!
俺知ってんだぜ?
でかいと強いは同じじゃねえ!同じじゃねえんだからな!
BBQ串ぱくり
うめえ!これなんて魔獣の肉だ?
クロも食ってみろよ!すげぇうめえぞ!
魔獣じゃねえ肉なんてあんだな
羊?それも食いたい!
葵桜、俺も胸筋は付けてえ!一緒に頑張ろうな!(胸叩き)

ユディトも翼も牛乳飲んででかくなったのか?(キラキラ)
じゃあ飲む!おらリオン牛乳出せよ
へえ作法なんてあるんだな

スイカ割り?なんだそれ
目隠しして棒で割る?よしクロ位置教えろ!
それは駄目?何でだ?(不思議そう

まずは翼か!
お手並み拝見って奴だな!


榎木・葵桜
【LL】
お気に入りの水着で参加するよー♪

何これリオンさん超太っ腹!
私もいっただきまーす!

そうだよ、リュートさん!
いっぱい食べたておっきくなろう!
私もここに(胸どーんと叩き)ボリュームつけるべく食べるから!
来年こそはボインに!(ぐぐっと拳握り)

ユディトさん、エリシャさんよりちっこかったの?
ちびユディトさん見てみたかったー
でも、私も弟妹いるから気持はよく分かる!

わ、花火パフェ―かわいい!

炭酸かけはエリシャさんに便乗
私もリオンさんに炭酸かけちゃおう♪
もちろん他からの攻撃(?)も甘んじて受けてたーつ!(きゃっきゃ

スイカ割りは、田中さん(霊)にお願いしてセッティングしてもらうね
張り切っていってみよー!


彩瑠・翼
【LL】
BBQ!
食べ物いっぱいだねっ(目を輝かせ

そっか
オレ、毎日牛乳飲んでるけどそれだけじゃなくて
いっぱい食べないと大きくならないんだ
(リオンさんの言葉に神妙な表情で頷き

すごい、リュートくん(同い年か年下かと思ってる)もやる気だね!

オレもがんば…魔獣の肉なのこれ?(ひぃ
(ほんとに?とリオンさんに涙目で問いかけ

あの、いっぱい食べるにも
オレはもちょっとまともなのが…
(エリシャさんに助けを求めるも
ユディトさんと目が合い)

…修行?ここでも?ほんとに?
(悪気のない笑顔に後ずさり)

オレは今日は修行は…ほら、リュートくんだって…って、
やる気なの?!(更にがぁん

…わ、わかった、頑張る…(観念して目隠し受け取り


エリシャ・パルティエル
【LL】
今年の水着で満喫よ!
あらリオン張り切っちゃって
あたしもいっぱい焼くわよ

もうリオンったらリュートをからかって
男の子はすぐ大きくなるわよ
ユディトもいつの間にかあたしより遥かに大きくなっちゃって…
そう昔はユディトも小さくて可愛かったのよ!
リオンはリュートに変なことばっか吹き込まないでよ!

リュート、他の世界には魔獣じゃないお肉もあるのよ
牛とか豚とか鶏とか
あたしのおすすめは羊なんだけどね

そして潮騒館から猫又さん花火パフェーをテイクアウト
すっごくかわいいでしょ?

あと炭酸かけやってみたかったの!
主にリオンにかけるわよ、強いやつ!
葵桜ちゃんたちとかけあってきゃっきゃはしゃぐ
ふふ、夏休みって最高ね!


ユディト・イェシュア
【LL】
こんな風に海や花火が満喫できる…
世界が守られて本当に良かったです
リュートくんは初めての異世界なんですね
俺も初めはいろいろなことが新鮮でした
…花火は上に乗れるのが当たり前ではないですが…(首傾げ

そういえば翼くん随分と背が伸びましたね
俺は故郷では牛ではなく山羊のミルクを飲んでました
いっぱい食べてもっと強くなりましょう

大きいと強いは同義じゃない…深いですね
修行したいならスイカ割りでもしますか?(悪気のない笑顔

スイカ割りは精神を統一し
普段頼ってしまう視覚を断つことで
他の五感を研ぎ澄まし
効果的な一撃を叩き込む練習になるのです

と、まずはルールから教えないとですね
では翼くん見本見せてくださいね



 豪快に打ち上がる妖怪花火が、大輪の花を空いっぱいに咲かせれば。
 見上げる人々や妖怪たちから上がる、大きな歓声。
 鮮やかな光が煌めき落ちる夜に溢れるのは、夏や海を目いっぱい楽しむ人たちの笑顔。
 そんな様子を見つめながら、改めてユディト・イェシュア(暁天の月・f05453)は思うのだ。
「こんな風に海や花火が満喫できる……世界が守られて本当に良かったです」
 いや、楽し気に声を上げているのは何も、周囲の人たちだけではなくて。
「すっげー! 見ろよクロ!」
 相棒竜のクロノスと、わぁわぁ空を見上げてはしゃいでいる連れも一緒。
 そんなリュート・アコルト(竜騎士・f34116)へと、ユディトは微笑まし気な視線を向けて。
「リュートくんは初めての異世界なんですね」
 ……俺も初めはいろいろなことが新鮮でした。
 なんて、昔の自分と彼の姿を重ねるけれど。
「花火って上に乗れるんだな。俺初めて知ったぜ!」
「……花火は上に乗れるのが当たり前ではないですが……」
 それはちょっと、いや随分、間違った知識かもしれない。
 そうリュートの言葉に、こてりと首を傾げるユディトの傍で。
「チキチキ! カクリヨバーベキュー大会ー!」
 ――ぱふぱふーどんどん!
 始まるのはそう! 夏の海といえば、バーベキューです!
「てな訳で今年は思う存分楽しんじゃうよ!」
 そうぐっと張り切って、早速じゅじゅっとリオン・リエーブル(おとぼけ錬金術師・f21392)が焼いていくのは。
 ――串刺お肉お野菜魚介類!
「炭火で焼いてタレが香ばし!」
 食欲をそそる、豪華なバーベキュー串です!
 そんなリオンの姿に、料理好きなエリシャ・パルティエル(暁の星・f03249)もじっとしてなどいられなくて。
「あらリオン張り切っちゃって。あたしもいっぱい焼くわよ」
 エキゾチックな海色の水着をひらり、カクリヨバーベキュー大会に参戦です。
 そして、お気に入りの水着を纏った榎木・葵桜(桜舞・f06218)も勿論。
「何これリオンさん超太っ腹!」
 ……私もいっただきまーす!
 食べる方で、参戦です。
 それは、彩瑠・翼(希望の翼・f22017)も同じで。
「バーベキュー! 食べ物いっぱいだねっ」
 瞳をキラキラと輝かせるその姿を見て、ふっと楽し気に笑み宿すリオン。
「ほらほらリュート君も翼君も食べてる?」
 ――いっぱい食べないと大きくなれないよ? って。
 そんな言葉に、むぅ、と。
「……って、うっせーチビ言うな!」
 リュートは言い返してから、ビシィッとこう続ける。
「俺知ってんだぜ? でかいと強いは同じじゃねえ! 同じじゃねえんだからな!」
 そして、そうムキになって言い放つリュートとは逆に。
 ……そっか、と。
「オレ、毎日牛乳飲んでるけどそれだけじゃなくて、いっぱい食べないと大きくならないんだ」
 リオンの言葉に、神妙な表情で頷く翼だけれど。
 いい感じに焼けているバーベキュー串にひょいと手を伸ばして、ぱくりっ。
 早速、いっぱい食べる、を実践せんとしているリュートへと目を向けて。
「すごい、リュートくんもやる気だね!」
 きっと年下か同い年であるだろう彼に負けられないと、手を伸ばさんとするけれど。
「うめえ! これなんて魔獣の肉だ?」
 ……クロも食ってみろよ! すげぇうめえぞ!
 そうキャッキャ相棒竜とはしゃぐように言った言葉に、思わずぴたりとその手が止まって。
「オレもがんば……魔獣の肉なのこれ?」
 ――ほんとに?
 ちらり、涙目でリオンへと問いかける翼。
 そんな視線に、リオンはこくりと頷いてみせて。
「そうともこれは魔獣の肉さ」
 ――知りたい? 本当に?
 そう意味深に口にしながら、ニヤニヤ。
 果たしてこれは、何の肉なのか。
 いっぱい食べないと大きくなれない。けれど、謎の肉を口にするのは、ちょっと……。
「あの、いっぱい食べるにも、オレはもちょっとまともなのが……」
 翼はぽつりと呟きを落としつつ、エリシャさんに助けを求めるも。
 ぱちりと目が合ったのは、ユディト。
 ユディトはそんな翼をまじまじと上から下まで見つめてから。
「そういえば翼くん随分と背が伸びましたね」
「男の子はすぐ大きくなるわよ。ユディトもいつの間にかあたしより遥かに大きくなっちゃって……」
 続いたエリシャの言葉に、葵桜は思わずぱちくり。
「ユディトさん、エリシャさんよりちっこかったの?」
「そう昔はユディトも小さくて可愛かったのよ!」
「ちびユディトさん見てみたかったー」
 今では見上げるほどの長身のユディトが、可愛いちびちゃんだったなんて信じられないけれど。
「でも、私も弟妹いるから気持はよく分かる!」
 葵桜はこくりとひとつ頷いて、納得する。
 そんな今では大きくなったユディトは、大きくなりたいふたりへと改めて目を向けて。
「俺は故郷では牛ではなく山羊のミルクを飲んでました。いっぱい食べてもっと強くなりましょう」
「ユディトも翼も牛乳飲んででかくなったのか?」
 そういえば、翼もさっき牛乳を飲んでいると言っていたことを思い出して。
 リュートは瞳をキラキラ。
「じゃあ飲む! おらリオン牛乳出せよ」
「牛乳? あるよー」
 リオンへと要求すれば、さっとすかさず出てくる瓶牛乳。
 その蓋をぽん、と開けながら、リオンはリュートへとレクチャーしてあげる。
「これは作法があってね。腰に手を当て足は肩幅! 天を仰いで一息に……」
 瓶牛乳の正しい飲み方を……!?
「へえ作法なんてあるんだな」
 なかなか開かない紙の蓋をなんとかこじ開けてから、同じように腰を手に当てて真似てみるリュート。
 そして、飲み終わった後のぷはぁ、という掛け声も忘れずに元気に口にした姿に、思わず笑ってしまう。
 ――素直な反応面白い! って。
「からかい甲斐があるっていいね!」
「もうリオンったらリュートをからかって。変なことばっか吹き込まないでよ!」
 エリシャは楽しそうに笑うリオンに、そう溜息をつきつつも言った後。
 リュートへと、ちゃんと教えてあげる。
「リュート、他の世界には魔獣じゃないお肉もあるのよ。牛とか豚とか鶏とか」
「魔獣じゃねえ肉なんてあんだな」
「あたしのおすすめは羊なんだけどね」
「羊? それも食いたい!」
 そう再び、エリシャ曰く美味しい羊とやらの肉に、わくわく瞳を輝かせて。
 はむはむとバーベキュー串を美味しくいただきながら、こくりと大きく頷く葵桜。
「そうだよ、リュートさん! いっぱい食べたておっきくなろう!」
 そして、胸どーんと叩いて、それはもう力強く続ける。
「私もここにボリュームつけるべく食べるから!」
 ――来年こそはボインに!
 そう強い野望を紡ぎつつも、拳をぐぐっ。
 そんな葵桜に、リュートもこくこく頷いて。
「葵桜、俺も胸筋は付けてえ! 一緒に頑張ろうな!」
 同じように、どーんと胸叩きエールを送りあう。
 ……うん、葵桜が大きくなってほしいのは、厳密にいえば胸筋では多分ないし。
 何気に自分より背が高い翼が実は年下ってことも知らないし、翼もリュートがまさか年上だなんて思ってもいないのである。
 そんな、色々な勘違いが生じていることなど知る由もなく。
「すっごくかわいいでしょ?」
 エリシャが手にしているのは、パチパチ弾ける花火が立てられ、キュートな猫又さんチョコがお座りしている一品。
「おお花火パフェ素敵!」
「わ、花火パフェ―かわいい!」
 リオンと葵桜は、目の前で弾ける鮮やかな彩と猫又さんにそう声を上げて。
 はむりと、可愛いデザートまでしっかり皆と堪能した後。
 エリシャはふと手に取った瓶を、しゃかしゃかしゃか。
「あと炭酸かけやってみたかったの!」
 ――ぶしゅうぅぅっ!!
 めっちゃ振った強炭酸を、リオン目掛けて噴射!
「って冷たい! やったなエリシャさん!」
 リオンはそうぷるぷると顔にかかった飛沫を払うように首を振った後。
 すちゃりと同じく炭酸水の瓶を手に、いざ!
「炭酸を掛けていいのは掛けられる覚悟がある奴だけだ!」
 ――ぷしゅー!!
「きゃっ、冷たい!」
 お返しの炭酸水シャワーをエリシャへとお返し!
 けれども、油断は禁物。
「私もリオンさんに炭酸かけちゃおう♪」
「葵桜さんもやる気だね!」
 葵桜もエリシャに便乗して、リオンへとぶしゃあっ!
 そして先程、彼も言っていた通り。
 ……もちろん他からの攻撃(?)も甘んじて受けてたーつ!
 炭酸を掛けられる覚悟も、満々です!
 そんなぷしゅぷしゅ、ぶしゅうっと、きゃっきゃ炭酸水を存分にかけ合いながら。
「いいねいいね野球で優勝したみたいだね!」
「ふふ、夏休みって最高ね!」
 夏の空へと上げるのは、ひやり気持ち良い水飛沫と、無邪気にはしゃぐ楽し気な声。
 そう、炭酸かけを楽しんでいる連れたちの姿を見つめながらも。
「大きいと強いは同義じゃない……深いですね」
 ユディトはふと、先ほどリュートが言っていた言葉を思い出し、呟きを落としてから。
「修行したいならスイカ割りでもしますか?」
 紡ぐ言葉とともに向けられるのは、全くもって悪気のない笑顔。
「……修行? ここでも? ほんとに?」
 いつもの展開の気配を察知しつつ、悪気のない笑顔に後ずさりする翼とは逆に。
 リュートはきょとりと首を傾けて。
「スイカ割り? なんだそれ」
「スイカ割りは精神を統一し、普段頼ってしまう視覚を断つことで他の五感を研ぎ澄まし、効果的な一撃を叩き込む練習になるのです」
 丁寧にスイカ割りの詳細を教えてあげるユディト。
 そしてまたひとつ増えた、それちょっと違うかもしれない的な知識に、リュートは瞳を瞬かせて。
 そんな彼の様子に、目を向けた翼だけれど。
「オレは今日は修行は……ほら、リュートくんだって……」
「目隠しして棒で割る? よしクロ位置教えろ!」
「……って、やる気なの!?」
 むしろ、スイカ割りすげー! なんて、めっちゃ張り切っています!?
 そんな、更にがぁんとしている翼を後目に。
「教えて貰うのは、ちょっと駄目ですね」
「それは駄目? 何でだ?」
 ユディトが首を横にふるりと振れば、リュートは再び不思議そうにきょとん。
 ということで。
「と、まずはルールから教えないとですね」
 ユディトがそう言えば、葵桜からお願いされた田中さんが、すかさずスイカをすちゃりとセッティング!
 ユディトは準備が整ったことを確認して、またまたいい笑顔で紡ぐ。
「では翼くん見本見せてくださいね」
「えっ!?」
「まずは翼か! お手並み拝見って奴だな!」
「張り切っていってみよー!」
 そうユディトにいつものように振られ、ギャラリーも盛り上がっているとなれば。
 翼は観念して、いざ修行……!?
「……わ、わかった、頑張る……」
 妖怪花火が弾ける夏空の下、手渡された目隠しを受け取るしかなかったのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

蘭・七結
【彩夜】

おふたりとも、此度も夏の装いをされたのね
とてもステキよ。よくお似合いだわ
せっかくの機会ですもの
水の施設にて、遊んで往きましょうか

轆轤首の滑り台…が気に留まるわ
急流と、緩やかな坂。何方がお好きかしら
ーーふふ。では、急流の方へと参りましょう
ちょっぴり駆け足になってしまいそう

まあ、まい。龍の姿に変じたのね
ときじさん、共に背へと乗りましょうか
どうぞよろしくね

素早く移ろう景色に、自然と笑みが溢れてしまう
嗚呼、とても。とても愉しいわ
おふたりの表情は、如何かしらね

……あら、彼処に居るのは
幻と云われる『シオサイ太郎』ではないかしら
あいらしい姿と共に、一枚を納めましょうか

合言葉は『はい。うさぎ』ーーね、


宵雛花・十雉
【彩夜】

ほ、ほんと?似合ってるかな?
有難う
2人もよく似合ってると思うよ
プールに向けてみんな準備万端だね

え、なゆさんって意外とスリルあるやつ好きなんだ…
い、いやオレだって平気だし?全然怖くないし?
むしろどんと来いって感じだよ
早く行こう
言いながら脚が震えてるのは内緒

う、うわー…
ごめん、苺ちゃん
オレダメかも

すっかり青褪めた顔で竜の背に
お、オレだって男なんだ
やってやる…!
とにかく振り落とされないように必死にしがみついて
目を回して情けない声をあげながらも乗り切る

え、あ、本当だ…!シオサイ太郎!
一緒に写真撮ってください!
ってお願いして、みんなで記念撮影
じゃあいつもの合図でいくよ
みんな笑って
はい、うさぎ!


歌獣・苺
【彩夜】
うんうん!
ときじも和風な水着と
上着がとっても似合ってるし、なゆは……すっごく似合ってるけど、サービスしすぎじゃない!?ダメです!まいお姉ちゃん許しません!私のねこパーカー着てて!

うう、お化けもお水も怖いけど…
きっと2人がいるから大丈夫、大丈夫大丈夫~!!!(自己暗示)

………(とんでもない滑り台に絶句)
ときじ、生きて帰ろうね

…そうだ!水は怖いけど、落ちてしまう前に飛んでしまえばいいんだ!
『これは、皆を希望に導く謳』!

歌って薄桃色のドラゴンになれば
2人を乗せてれっつごー☆
身を投げ出された瞬間に空を飛んで
シオサイ太郎の元へ着地!

ではではみなさまご一緒に!
ーーはい、うさぎーっ♪



 妖怪花火が鮮やかに開き、弾ける夏空の下で。
 その熱冷めやらぬのは、今年も大々的に行われた水着コンテストの余韻。
 まるで夜を思わせるような、妖しくも艶やかな漆黒の水着を纏った蘭・七結(まなくれなゐ・f00421)は。
「おふたりとも、此度も夏の装いをされたのね」
 いつもと違う装いのふたりへと向けた眸を、そうと細め続ける。
 ……とてもステキよ。よくお似合いだわ、って。
「ほ、ほんと? 似合ってるかな? 有難う」
 宵雛花・十雉(奇々傀々・f23050)はそんな彼女の言葉に、瞳をぱちくりさせてから。
 照れたような、でも嬉し気な笑みを宿して。
「うんうん! ときじも和風な水着と上着がとっても似合ってるし」
 歌獣・苺(苺一会・f16654)はそうこくこく頷いて、和風の水着を着こなしている十雉へと言ってから。
「なゆは……すっごく似合ってるけど、サービスしすぎじゃない!?」
 ぶんぶんと首を振って、ばさりっ。
「ダメです! まいお姉ちゃん許しません! 私のねこパーカー着てて!」
「あら、ふふ……ありがとう、まい」
 脱いだねこパーカーでしっかりと、きっと向けられるだろう邪な視線から七結を予めガード!
 そんな苺が纏うのは、ピンクを基調とした愛らしいたっぷりフリルとリボンの水着。
「ふたりもよく似合ってると思うよ」
 十雉も対照的な印象の水着を選んだ彼女達に、そう告げてから。
「プールに向けてみんな準備万端だね」
「せっかくの機会ですもの。水の施設にて、遊んで往きましょうか」
 濡れてもばっちり、ひやりと涼し気な夏の夜遊びへ。
 いや、ここは妖怪さんがいっぱいなカクリヨファンタズム。そして、眼前にはプールや海。
 苺は楽し気に笑み歩むふたりと並びながらも。
(「うう、お化けもお水も怖いけど……きっと2人がいるから大丈夫、大丈夫大丈夫~!!!」)
 そう心の中で、必死に自己暗示を。
 それから、ひらりと魚の尾鰭の如き漆黒を揺らしていた七結の足が、ふと止まって。
 じいと見つめるその先にあるのは。
「轆轤首の滑り台……が気に留まるわ」
 パーク一番人気だという、ろくろ首の親子スライダー。
 親子と謳っているだけあり、選べるコースはふたつ。
「急流と、緩やかな坂。何方がお好きかしら」
「え、なゆさんって意外とスリルあるやつ好きなんだ……」
 そう問う声に、十雉は一瞬ぱちりと瞬いてしまうけれど。
「い、いやオレだって平気だし? 全然怖くないし?」
 ……むしろどんと来いって感じだよ、なんて。
 すぐに、何ということもないという顔をしてみせれば。
「――ふふ。では、急流の方へと参りましょう」
「う、うん、早く行こう」
 そう言いながらも踏み出した十雉の脚が震えているなんてことは、内緒。
 踊るその心のように、ちょっぴり駆け足になってしまいそうなほど軽い足取りの七結に続いて。
 ぷるぷるする脚でともに向かうのは、そう……スリル満点な、急流コース。
 けれど、向かう段階では何とか虚勢も張れたけれど。
「…………」
 いざ頂上のスタート地点に立てば……とんでもない滑り台に思わず絶句。
「……ときじ、生きて帰ろうね」
 そう紡ぐのがやっとな苺に、十雉は涙目でふるふる。
「う、うわー……ごめん、苺ちゃん。オレダメかも」
 先に滑り降りた人たちをみれば、ゴールの瞬間、濡れ鼠になってしまうことが予想できるけれど。
 水が苦手な苺にとって、それは恐怖しかない。
 ……でも。
 ピンと苺は、名案を閃いて。
「……そうだ! 水は怖いけど、落ちてしまう前に飛んでしまえばいいんだ!」
 ――『これは、皆を希望に導く謳』!
 刹那、苺が歌を響かせれば、ガーベラの花弁舞う中、別の姿へと成り変わる。
「まあ、まい。龍の姿に変じたのね」
 そう……薄桃色のドラゴンへと。
 そんな龍の姿に変わった苺から、七結はすっかり青褪めた顔の十雉へと眸を向けて。
「ときじさん、共に背へと乗りましょうか」
 ……どうぞよろしくね、と。
 わくわく楽し気な色を宿しつつも、ふわりと笑めば。
「お、オレだって男なんだ。やってやる……!」
 七結に続いて苺の背に乗り込み、ぎゅうっ。
 準備ができれば、いざ……刺激的な急流の冒険へ、れっつごー☆
 すうっと一瞬だけ、緩やかな動きで進み始めたものの。
「!! わ、ひゃあぁぁっ!?」
 すぐにぐんとスピードが上がって、右に左にぐーるぐる!
「嗚呼、とても。とても愉しいわ」
 吹き付ける心地よい風に、長い髪を躍らせながら。
 素早く移ろう景色に、自然と笑みが溢れてしまう七結。
 そして……おふたりの表情は、如何かしらね、なんて見遣ってみれば。
「わ、わぁっ!? ひゃっ!」
 とにかく振り落とされないように必死にしがみついて、回る世界に情けない声をあげながらも。
 涙目になりつつも、ひしっと苺から離れないように何とか乗り切ろうと死に物狂いな十雉と。
「は、早い……! わぁっ!?」
 龍になっているから随分マシだけれど、落ちたり回ったりする急流に声を上げる苺。
 けれど、しっかりと前を見据えて。
「……!!」
 一番の急カーブを終えた先――ゴールする直前、大きく身を投げ出されれば。
 ふわりと空を飛んで、ずぶ濡れを回避!
 すとん、と無事に着地すれば。
「……あら、彼処に居るのは、幻と云われる『シオサイ太郎』ではないかしら」
 目の前にいるのは、ふわふわゆるゆるお散歩しているマンボウさんの姿が。
 そんな七結の視線を追った十雉も、思わず声を上げる。
「え、あ、本当だ……! シオサイ太郎!」
『そうだよ! ボクがシオサイ太郎だよ!』
「一緒に写真撮ってください! って、あ、あれ?」
 十雉はそうシオサイ太郎にお願いするけれど、刹那、瞳を思わずぱちくり。
「……この子が、シオサイ太郎?」
「まあ、貴方が太郎さんなのね」
 シオサイ太郎だと名乗ったのは、ふよふよ浮かぶマンボウさんにちょこりと乗っているウミウシさんだったから。
 けれど、そんなまさにちいさな海のウサギさんみたいな。
「あいらしい姿と共に、一枚を納めましょうか」
「じゃあいつもの合図でいくよ」
「ではではみなさまご一緒に!」
 シオサイ太郎も一緒に、いざ記念撮影!
 みんな笑って――はい、うさぎ! って。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

鏡彌・サクラコ
【KOR】
ではサクラコは和風で
ベイメリアさまは人魚のようでございますね
幽兵さまはどうやって着たんですかねいそれ?

さすがはカクリヨ
何もかも怪しげでいす

サクラコはこの怪しげなパフェに
派手な色のクリームに怪しげな物がてんこ盛り
恐る恐る一口
あまーい!見た目より美味しいでいす
この一等怪しげなモノは幽兵さまにあげましょう

炭酸がけはもちろんハードモードでいす!
幽兵さまの狙いが露骨でいす
サクラコと差別しすぎでは?!
ええベイメリアさま一緒にとっちめてやりましょう!

レアキャラ発見!
ベイメリアさま捕まえて!
あー!?幽兵さまは何やってるんでいすか!

不埒者はお仕置きでいす
妖怪花火に幽兵さまを括り付けて発射!
ターマヤー!


ベイメリア・ミハイロフ
【KOR】

わたくしは今年の水着姿にて
まあ…サクラコさまの水着姿、とても可憐でいらっしゃいます…!
お連れ帰りとうございます!

まずは海の家にて、アヤカシドリンクというものをお願いしてみたく
一体どのようなお色味なのでございましょう?(色お任せ)

炭酸かけは強炭酸にて
幽兵さまのお姿を拝見致しておりましたら
多めに水しぶきをおかけ申し上げなくてはいけない気が致しましたので
幽兵さまを狙わせていただきます
サクラコさま!左右から挟み撃ちにいたしましょう!

シオサイ太郎さまを発見致しましたら
はい!サクラコさま!と申し上げつつ
全力で抱きつきとうございます
Σあら?幽兵さま?
これは…変り身の術、というものでございましょうか


花屋敷・幽兵
【KOR】
YO!SAY!夏が胸を刺激するそんな季節に舞い降りた堕天使。其れが俺。
どうだいベイメリア、サクラコ。
ヘイマスター、そのカクテルを貰おうか。色は何でもいい…いい感じの物を頼む。何かわからんがくれるものなら貰う。
炭酸がけ!そういうのもあるのか。
ああ…たくさんおかけ。そのでかいベイメリアメロンを俺は狙う!
サクラコは…無いから首だ!腹だ!これは差別ではなく区別(真剣)
夏が”胸を”刺激する夏にOH!YEAR!ああ両側から!玩具の様に弄んで!

…シオサイ太郎って何?
ベイメリアが抱き着きに行ったらすかさずすり替わる。
我が人生に一片の悔いなし!
そして俺は空に上がって夏を彩る花になった。花屋敷だけに。



 真夏の夜に、ひらりと赤のいろを揺蕩わせながら。
「まあ……サクラコさまの水着姿、とても可憐でいらっしゃいます……!」
 ……お連れ帰りとうございます! と。
 ベイメリア・ミハイロフ(紅い羊・f01781)は瞳をキラキラ。
 和風の水着を纏うお人形さんのような鏡彌・サクラコ(鏡界に咲く花・f09974)の愛らしい姿に。
 サクラコはそんなベイメリアへと、視線と笑みを返して。
「ベイメリアさまは人魚のようでございますね」
 人魚の鰭の如くひらり、赤を基調とした美しい水着纏うその姿に瞳細めれば。
「どうだいベイメリア、サクラコ」
 なんか熱い限界な夏が胸を刺激する的な……?
 ――そんな季節に舞い降りた堕天使。其れが俺。
 そうホットな水着姿で言い放つ花屋敷・幽兵(粗忽なダークヒーロー・f20301)に、サクラコは目を向けて。
「幽兵さまはどうやって着たんですかねいそれ?」
 誰もがまず最初に抱く疑問を、的確に口にする。
 そしてそれぞれ個性溢れる水着姿で、一緒にパーク内を巡ってみれば。
「さすがはカクリヨ。何もかも怪しげでいす」
 ろくろ首のコースターに、肝試しコースな流れるプール。まさに奇天烈な風景。
 けれどまずは、海の家『潮騒館』へと足を運んで。
 ベイメリアが頼んでみたのは、怪火がキラキラ揺らめくアヤカシドリンク。
 それをそっと手に取れば、薔薇の如き赤の炎が咲くように灯って。
「一体どのようなお色味なのでございましょう?」
 ひとくち飲んでみれば、夏の夜にぴったりな、しゅわりと爽やかな喉超し。
 そして、幽兵も。
「ヘイマスター、そのカクテルを貰おうか。色は何でもいい……いい感じの物を頼む」
 ……何かわからんがくれるものなら貰う、と。
 眼前に出されたカクテルを見遣れば、やはり黒……かと思いきや。
 鯉の様な、赤と白のマーブル模様のカクテル。
「サクラコはこの怪しげなパフェに」
 怖いもの見たさ……いえ、怖いもの食べたさ??
 サクラコの注文したパフェは、派手な色のクリームに怪しげな物がてんこ盛り!
 その原色なクリームをスプーンでひとさじ掬ってみて。
 恐る恐る、一口食べてみれば――。
「あまーい! 見た目より美味しいでいす」
 味はとっても甘くて美味です!
 けれど、やはりカクリヨファンタズムのパフェ。
『どうだ、美味いだろう! ……ぎゃあ!?』
「この一等怪しげなモノは幽兵さまにあげましょう」
 いきなり喋りだした怪しい白玉を、ぽちゃんっと。
 サクラコは幽兵のカクテルに投じて、お裾分け!?
 それから海の家でカクリヨドリンクやスイーツを堪能すれば。
 砂浜に出た3人は賑やかな声に誘われて、そこかしこで弾ける水飛沫を目にする。
「炭酸がけ! そういうのもあるのか」
 そう……砂浜に用意されているのは、炭酸かけをするための炭酸水の瓶。
 これはもう、やるしかありません。
「炭酸がけはもちろんハードモードでいす!」
 強炭酸をしゃかしゃか振りまくった、ハードモードで!
 そんなサクラコの言葉に、幽兵はふっと笑んで。
「ああ……たくさんおかけ」
 そして、あからさまに宣言する。
「そのでかいベイメリアメロンを俺は狙う!」
「幽兵さまの狙いが露骨でいす」
「サクラコは……無いから首だ! 腹だ!」
「サクラコと差別しすぎでは!?」
 そんなサクラコに、人差し指を振って。
 真剣な表情できりり、幽兵は告げる。
「これは差別ではなく区別」
 そしてベイメリアはそんな幽兵を見れば、こんな衝動に駆られる。
 ……多めに水しぶきをおかけ申し上げなくてはいけない気が致します、と。
 ということで!
「サクラコさま! 左右から挟み撃ちにいたしましょう!」
「ええベイメリアさま一緒にとっちめてやりましょう!」
 幽兵さまを狙わせていただきます、と、つよつよの炭酸水を全力で振って。
 区別されすぎたサクラコも、しゃかしゃか、ぶんぶん。
 夏が”胸を”刺激する……予定が、そんな夏にOH!YEAR!?
「ああ両側から! 玩具の様に弄んで!」
 ――ぶしゅうぅぅうっ!
 ――ぷしゃあぁぁっ!!
 挟み撃ちにされ、とっちめられました!
 そんな幽兵にこれでもかと、つよつよな水飛沫のご褒美をあげた後。
 サクラコは、はっと瞳を凝らす。
 ゆる~りふわり、お散歩中の『彼』を見つけて。
「あっ、レアキャラ発見! シオサイ太郎でいす!」
「……シオサイ太郎って何?」
「ベイメリアさま捕まえて!」
 濡れ鼠な幽兵が首を傾けるのを後目に、サクラコがそうベイメリアへと声をかければ。
「はい! サクラコさま!」
 ベイメリアはすかさず、シオサイ太郎と思われるゆるふわマンボウさんを、ぎゅうっ!
 全力で抱きついて、確保……したかと思いきや。
「あら? 幽兵さま?」
「あー!? 幽兵さまは何やってるんでいすか!」
「これは……変り身の術、というものでございましょうか」
 いつの間にかすかさず、シオサイ太郎とすり替わる幽兵……!?
 その間に、レアキャラだというシオサイ太郎は忽然と姿を消していて。
 ベイメリアに抱き着かれた幽兵を引き離し、サクラコはぐるぐる。
「不埒者はお仕置きでいす」
 妖怪花火に幽兵を括り付けて……ターマヤー!
 豪快に、夏空へと発射!!
 そんな熱い夏は、胸は刺激できなかったけれど。
 ――我が人生に一片の悔いなし!
 刹那幽兵は、夏を彩るホットな大輪の花になるのだった。
 ええ、花屋敷だけに……!?

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

メノン・メルヴォルド
【猫ひげ】


ウォータースライダー、とっても速くて、興奮しちゃったのよ
ゴムボートはスリル満点で
カーブと一緒に心臓も飛び出してしまうかと思ったの

…どきどきしてしまうけれど
ふふっと笑って「すき」って答えるね

潮騒館でロキさんと終夜くんと楽しくお話
海もプールも初めてだったから

かき氷は、口の中でふわっと溶けてしまうよう
レモンシロップが爽やかで美味しい

終夜くんの花火パフェ、どんなお味?

カリカリポテトはそんなに辛い?
ロキさんは辛いの、平気??
…じゃあ、ちょっとだけ
もし当たったら、ぎゅって涙目

ん、海岸でイベントが始まるみたい
ワタシも!
珍しく声を上げながら
…んん、目が…しゅわってするの

今、可愛い声が(きょろ
羊さん?


空・終夜
【猫ひげ】

ウォータースライダー…
さーっと流れる感覚にいつの間にか眠ってた
気づいたらゴール地点
…眠って…ない
なんてバレバレの嘘ポツリ

ん…メノンは楽しかったなら、よかったな
初めてが楽しいのはいい事だ
ふ、と目元綻ばす

甘味察すればご明察
俺の眠気は飛ぶ
迷わずパフェを選ぶんだ

味は…試しに、食べみるか?メノン

…それ、辛いのか?ロキ
少し眉に皺が寄る
痛みは感じない体だが舌にくる刺激感覚が苦手
…一度だけ、なら
※的中したら凄く渋い顔

炭酸がけは
…んぐっ
ボーっとしてたら盛大にかかる

メノンの目がしみているようだ
そっとハンカチで拭う
大丈夫か…?と

ゆるふわ?俺はみてないが…
首を傾げれば
メェ!と俺の羊の声が響く
…何か発見、か?


ロキ・バロックヒート
【猫ひげ】

ウォータースライダー楽しかったねぇ
ふふ、メノンちゃんはスリルは好き?
俺様はだーい好き
あれ?終夜くん寝てない?
甘いもののとこ連れてったら眼がぱっちりなるよ

メノンちゃんは初めてかぁ
どう?楽しい?
君が楽しかったら俺様も嬉しいよ
「すき」にきゅんとしちゃう
かわいい~~

かき氷も花火パフェもおいしそー
カリカリポテト気になっちゃうな…
激辛好きでもないんだけどどきどきして面白そうじゃん
ロシアンしない?
激辛当たればひーってなる

あ、炭酸かけだっけ
ほらほらふたりともやりに行こうよ
ぶんぶん瓶振り回してえーいってふたりに掛けちゃう
当たってもしみる?ぐらいにしとくよ
終夜くん紳士だ~

あれゆるふわキャラって見掛けた?



 親分たちが景気良く次々と上げる、妖怪花火が咲く夏空の下で。
「ウォータースライダー楽しかったねぇ」
「ウォータースライダー、とっても速くて、興奮しちゃったのよ」
 ロキ・バロックヒート(深淵を覗く・f25190)の言葉に、こくりと頷くメノン・メルヴォルド(wander and wander・f12134)。
 それから、興奮まだ冷めやらぬように、緑色の瞳をキラキラとさせて。
「ゴムボートはスリル満点で、カーブと一緒に心臓も飛び出してしまうかと思ったの」
「ふふ、メノンちゃんはスリルは好き? 俺様はだーい好き」
 刺激的な体験のことを口にするメノンに、ロキはそうにこにこ笑み返す。
 そんなふたりの会話を聞きながら。
「ウォータースライダー……」
 空・終夜(Torturer・f22048)も、3人で乗ったろくろ首さんの急流スライダーのことを思い返してみるけれど。
(「さーっと流れる感覚にいつの間にか眠ってた」)
 そう――気づいたらゴール地点であったのだった。
 そんな終夜へとロキはふと視線を向け、首をこてり。
「あれ? 終夜くん寝てない?」
「……眠って……ない」
 終夜はそう、ロキへと返す。
 ――なんて、バレバレの嘘をポツリと。
 そんなスライダーを、わぁきゃあすやすや。
 楽しんだ後の3人がいるのは、海の家『潮騒館』。
 休憩を兼ねて、楽しくお喋りを。
「海もプールも初めてだったから」
「メノンちゃんは初めてかぁ。どう? 楽しい?」
 そう笑み宿すロキに、覗き込まれるように訊ねられれば。
 ちょっぴり……どきどきしてしまうけれど。
 メノンは、ふふっと笑って答える――「すき」って。
 そんな、ふいに耳に届いた「すき」に。
「かわいい~~」
 思わずきゅんとしちゃうロキの隣で。
「ん……メノンは楽しかったなら、よかったな」
 終夜も、ふ、と目元綻ばせて頷く。
 ――初めてが楽しいのはいい事だ、って。
 そんな終夜は、相変わらずうとうと眠そうだけれど。
 でも、ロキはちゃーんと知っている。
「甘いもののとこ連れてったら眼がぱっちりなるよ」
 ということで、ぱらぱらと開いたメニューを、彼の前へと満を持して置くロキ。
 それにふと終夜が目を落とせば……ご明察。
 甘味察すれば、一気に吹き飛ぶ眠気。
 そしてうきうきと迷わず選んだのは勿論、一等甘そうな、猫又さん花火パフェ。
 メノンが頼んだのは、ふわっふわなかき氷。
 すっとひと掬いしたそれを口へと運べば、ふわっと溶けてしまうようで。
 向日葵のようないろをしたレモンシロップが、爽やかで美味しい。
 そんなかき氷をしゃくしゃくしながらも。
「終夜くんの花火パフェ、どんなお味?」
 やっぱり、甘そうなパフェも気になるところ。
 そうそわりとするメノンに、終夜は瞳を細めて。
「味は……試しに、食べみるか? メノン」
「かき氷も花火パフェもおいしそー。カリカリポテト気になっちゃうな……」
 いつだって好奇心旺盛なロキがやっぱり頼んでみちゃうのは、ロシアン仕様のカリカリポテト!
「カリカリポテトはそんなに辛い? ロキさんは辛いの、平気??」
「激辛好きでもないんだけどどきどきして面白そうじゃん」
 つぶらな瞳をぱちくりさせて訊いたメノンに、ロキはそう返してから。
 ふたりを交互に見た後、悪戯っぽく笑んでこんな提案を。
 ――ロシアンしない? って。
「……それ、当たったら辛いのか? ロキ」
 思わずちょっぴり眉に皺が寄る終夜は、体こそ痛みは感じないのだけれど。
 舌にくる刺激感覚は、実は苦手。
 けれど、カリカリポテトをずいっと差し出されれば。
「……一度だけ、なら」
「……じゃあ、ちょっとだけ」
 メノンもそうっと手を伸ばして、1本だけ貰って。
 みんなで、せーので食べてみれば。
「…………!!?」
 眠そうだったおめめが一瞬だけ、ぱちり。
 次の瞬間、凄く渋い顔になる、見事激辛を引いた終夜であった。
 それから『潮騒館』を出て、砂浜を歩いていれば。
 賑やかな声のする方へ蜜色の視線をふと向けるロキ。
「あ、炭酸かけだっけ」
 そして、また悪戯っぽくわらって、続ける。
「ほらほらふたりともやりに行こうよ」
「ん、ワタシも!」
 珍しく声を上げながら、炭酸かけに参戦するメノン。
 終夜もふたりに続いて、炭酸水の入った瓶を手にしてみようとした、その時。
 ぶんぶんしゃかしゃか、ロキは炭酸水の瓶を振り回して――えーい。
 ――ぶしゅうっ!
 ――ぷしゃあっ!
「……んぐっ」
 ボーっとしていた終夜に、盛大にヒット!
 いや、彼だけでは勿論なく。
「……!?」
 冷たい水飛沫が、メノンの顔にもぱしゃんっ。
「……んん、目が……しゅわってするの」
 思わずごしごし擦ってしまう彼女の目を、ハンカチでそっと拭ってあげる終夜。
「大丈夫か……?」
「終夜くん紳士だ~」
 ロキは愉快気にずぶ濡れになりながらも、そう瞳を細めてから。
 ふと、視線を別の場所へと移して、こてりと首を傾ける。
「あれゆるふわキャラって見掛けた?」
「ゆるふわ? 俺はみてないが……」
 終夜もロキと一緒に、こてんと首を傾げれば。
 ――メェ!
「今、可愛い声が……?」
 メノンがきょろきょろ、その声の主を探してみれば。
「羊さん?」
「……何か発見、か?」
 3人は顔を見合わせ、こくりと頷き合う。
 羊さんが、こっちこっち、と言わんばかりに見つめ鳴く方向に。
 なんだかゆるふわなマンボウさんが、お散歩しているように見えるから。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

呉羽・伊織
【白】
(潮騒館の休憩所にて――何か既に燃え尽きた様子で花火に遠い目しつつ)
はしゃぎ回る爺から目を離す暇もなかった…オレはどーせなら煌めく水着美人を見たかった…っ
(隙あらばナンパ――どころか、隙あらば迷子常習の爺を目で追うのに一杯一杯だった)

(にゃんぺらー??いやどーみてもますこっ…と口走りかけ、カクテルと共に何とか飲み込んだ!)

…いやそこまで飢えてないってか何そのあんみつオカシイだろ!?
嗚呼…清史郎…コレいる?(珍妙なあんみつから何とか逃れようと、偶々見掛けた姿にパスした!)

――ああ、オッケー、そーいうコトなら皆で楽しくいっといで!
その間にオレは今年こそアバンチュールな夏を…いやご無体なー!?


重松・八雲
【白】
(到着早々元気一杯にウォータースライダーへ楽しみまくった後――今は休憩所でお腹一杯たいむに勤しみ!)
いやぁ実に爽快じゃったのう!
このぱふぇーのおかわりも良いが、その後はまたすらいだーのおかわりというのもありじゃな!
む、ちょこにゃんは流石猫、いやにゃんぺらー(?)じゃな!(よくわかっていないが、とりあえずすらいだーから話題まで何でも乗りに乗る男)

何じゃ、伊織はまた夏バテか?
ほれ、この喋るあんみつも『(なんだか哀れみを感じないでもない眼差しで)ドンマイ』といっておるぞ!

おお清史郎殿、丁度良い所に!
これから色々おかわり予定でな、共に如何か!
ぱふぇーとすらいだーの後は炭酸合戦も面白そうじゃなー!


鈴丸・ちょこ
【白】
(騒々しい横で優雅にプリンをぺろり――大人の余裕を醸し出している――防水ぺんぎん水着猫であった)
やれやれ、忙しねぇ連中だな
まぁ食物のおかわりなら付き合ってやるが――ちったぁこのにゃんぺらー(?)の落ち着きを見習えよ(エンペラーと言い張るが、どちらかというと子ぺんぎん水着猫おっさん)

ったく、茹った伊織はこれでも食って頭を冷やせ
見つめ合う相手としても誂え向きだろ(なんかすごい目力の熱視線一つ目あんみつを渡し――オマケに『現実見ヨウネ』とか喋っている!)
ああ清史郎、あんみつも良いがたこやきもあるぜ?(パス阻止)

おい伊織、遠慮するな
お前には炭酸から俺の毛並を守り水も滴る何とやらになる名誉をやろう



 夏といえば、色々とキラキラ眩い季節。
 浴衣姿の麗しい乙女が見つめる、鮮やかな大輪の花に。
 水着姿のお姉さんたちが水飛沫を上げる、青々とした海。
 そんなカワイコチャンたちと、ひと夏のアバンチュール……なんてことも。
「いやぁ実に爽快じゃったのう!」
 あるわけはなかった。
 むしろ、呉羽・伊織(翳・f03578)の目の前で燦然と輝いているのは、重松・八雲(児爺・f14006)の満面の笑顔。
 まず到着早々、元気いっぱいにウォータースライダーを滑りまくって。
 キャッキャはしゃぎまくる姿から、もう1秒たりとも目が離せなかったのだ。
「……オレはどーせなら煌めく水着美人を見たかった……っ」
 隙あらばナンパ……どころか、一杯一杯だったのである。
 隙あらば迷子常習の爺を、目で追うことに。
 そして散々急流スライダーを満喫しまくった後、やってきた『潮騒館』の休憩所にて。
「このぱふぇーのおかわりも良いが、その後はまたすらいだーのおかわりというのもありじゃな!」
 まだまだ全然元気いっぱいな爺様の姿に、何か既に燃え尽きた様子で。
 どーんと上がる妖怪花火に遠い目をする伊織。
 そんな騒々しい横で、優雅にプリンをぺろり。
「やれやれ、忙しねぇ連中だな」
 大人の余裕を醸し出しているのは――防水ぺんぎん水着猫さん!?
 そんなすごいかわいい猫さんは、鈴丸・ちょこ(不惑・f24585)。
 いや、ただの可愛い猫さんではないのだ。
「まぁ食物のおかわりなら付き合ってやるが――ちったぁこのにゃんぺらーの落ち着きを見習えよ」
 そう――ちょこから漂うは、威厳溢れたエンペラーの風格!?
 いえ……そう言い張るけれど。どちらかというと、子ぺんぎん水着猫おっさん。
 そんなちょこの言葉に、うむうむ大きく頷いて。
「む、ちょこにゃんは流石猫、いやにゃんぺらーじゃな!」
 とりあえず、すらいだーから話題まで何でもかんでも。
 よくわかってないけれど、とにかくあらゆるものへと乗りに乗っておく、絶好調な八雲。
 そんなふたりのやり取りに、盛大に首を傾げながらも。
「にゃんぺらー?? いやどーみてもますこっ……」
 そう口走りかけて、伊織はごっくん。
 紫色の怪火揺れるカクテルと一緒に、何とか言葉を飲み込みました!
 そして、そう口を噤んだ伊織に、八雲はこてりと首を傾けて。
「何じゃ、伊織はまた夏バテか?」
「ったく、茹った伊織はこれでも食って頭を冷やせ」
 ……見つめ合う相手としても誂え向きだろ、って。
 何だか夏バテっぽいらしい伊織の目の前に、ちょこ……もとい、にゃんぺらーがずいっと差し出したのは。
『ドンマイ、ドンマイ』
 すごい目力の熱視線を投げる、喋る一つ目白玉あんみつさん!
「……いやそこまで飢えてないってか何そのあんみつオカシイだろ!?」
『現実見ヨウネ、見ヨウネ』
 なんかすごい喋りかけてくるあんみつに、ふるふる首を横に大きく振れば。
「嗚呼……清史郎……コレいる?」
 珍妙なあんみつから何とか逃れようと、偶々見掛けた姿にパス! ……しようと思ったのだけれど。
「ああ清史郎、あんみつも良いがたこやきもあるぜ?」
「おお、たこ焼き。有難くいただこう、ちょこ」
 すかさず、あんみつさんのパスが阻止されました。
 そしてほこほこたこ焼きを雅やかに食する清史郎に、八雲はやっぱりぴかぴかの笑顔を向けて。
「おお清史郎殿、丁度良い所に! これから色々おかわり予定でな、共に如何か!」
「おかわりか、それは良いな」
「ぱふぇーとすらいだーの後は炭酸合戦も面白そうじゃなー!」
「面白そうな合戦だな、俺も一緒に楽しませて貰おうか」
 わくわくうきうき、これから遊ぶ相談をする人たちに、伊織は作った笑顔を向けてみせて。
「――ああ、オッケー、そーいうコトなら皆で楽しくいっといで!」
 ……その間にオレは今年こそアバンチュールな夏を、なんて。
 さり気なく逃亡をはかろうとしたのだが。
「おい伊織、遠慮するな」
 すかさずそうはさせないと、阻止するちょこ。
 ……だって。
「合戦も、全力で参ろう!」
「ふふ、腕が鳴るな」
「お前には炭酸から俺の毛並を守り水も滴る何とやらになる名誉をやろう」
 楽しそうに笑っているあのひとたち、脳筋ですから。
 そんなわくそわしている脳筋たちと、自分をめっちゃ盾にしようとするにゃんぺらーと。
『ガンバってネ』
 謎に励ましてくれるあんみつに、伊織はぶんぶん再び大きく首を振りながらも。
 やはり弾ける花火を遠い目で見つつ、叫ぶのだった。
 ……いやご無体なー!? って。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

フリル・インレアン
ふええ、無理です無理です、ふえええええええぇぇ。
ふええ、怖かったです。
ふえ⁉もう一回って、アヒルさん休憩にしましょうよ。
さすがにウォータースライダー急流コースを連続って無理ですよ。
アヒルさん一人で・・・って一人だと乗せてもらえないんですよね。
だったらせめて滑り台コースにしませんか?
ふええ、ダメなんですか?
それにさっきもアヒルさんを抱える私が前かがみになるからよく見えなかったって、それは怖いんですからしょうがないじゃないですか。
ふええ、アヒルさん休憩が早すぎですよ。



 真夏の夜の空に盛大に上がるのは。
 妖怪親分たちが景気良く上げる、大輪の妖怪花火の音と。
「ふええ、無理です無理です、ふえええええええぇぇ」
 フリル・インレアン(大きな帽子の物語はまだ終わらない・f19557)の叫び声……!?
 勢いよく、ばっしゃーん!! と着水して。
 全身ずぶ濡れになりながらも、大きく首を横にふるふる。
「ふええ、怖かったです」
 何故か滑ることになった、ろくろ首さんの急流スライダーはスリル満点!
 刺激的過ぎて、涙目になるくらい怖かったけれど。
 何とか、無事に滑り終えた……なんて、ほっとしたのもつかの間。
 つんつんと促すように突いてくるアヒルさんに、フリルは大きく瞳を見開いてしまう。
「ふえ!? もう一回って、アヒルさん休憩にしましょうよ」
 ……さすがにウォータースライダー急流コースを連続って無理ですよ、と。
 けれど、全く休憩する気がなさそうなアヒルさんに、フリルはこんな提案を。
「アヒルさん一人で……って一人だと乗せてもらえないんですよね」
 うん、きっとアヒルさんだけでは乗せてもらえなさそう。
 そこでもう一声、フリルは妥協案を。
「だったらせめて滑り台コースにしませんか?」
 けれど、答えはNO!
「ふええ、ダメなんですか?」
 それから、アヒルさんの主張を聞いて。
「それにさっきもアヒルさんを抱える私が前かがみになるからよく見えなかったって、それは怖いんですからしょうがないじゃないですか」
 そう、宥めてみるフリルであったけれど。
 ……はい休憩終わり! と。
 言わんばかりにつんつんしてくるアヒルさんに、フリルは涙目に。
 ――ふええ、アヒルさん休憩が早すぎですよ、って。
 再び急流コースへと、強引に連行されながらも。

大成功 🔵​🔵​🔵​

飛砂・煉月
今年仕立ての水着で
ハク、清史郎に会いに行こ!

キミの名前を周りの迷惑にならないくらいの大声で呼んで
ぶんぶんと手を振ろっと
耳と尻尾が見える? 気の所為、気の所為
此の前は泳ぐ距離ですれ違いしちゃったからさ
今日は一緒に思いっきり遊びたいなって!

清史郎、あれ!
指したウォータースライダー
一緒に滑ろって選ぶのは勿論、急流コースじゃんね
今日は水の大冒険しよ
やっば、めっちゃ絶対楽しい!
清史郎が平気ならもう一回いってもイイ?
次は清史郎が前乗ってみなよ、ちょー楽しいから!

その後は流れるプールのまったり冒険もイイかも~
フロートで流れに身を任せつつ逸れない様に偶には手繰って
あっは、肝試しコースに迷い込んでもきっと楽しい



 黒に紫の色合いがスタイリッシュな、新調したての水着をわくわく纏って。
「ハク、清史郎に会いに行こ!」
 きょろり、飛砂・煉月(渇望の黒狼・f00719)がハクと共に探すのは、此処に来ているはずの友の姿。
 そして程なく、遠目にその姿を見つければ。
 ハクと顔を見合わせ、大きく息を吸ってから。
「あっ、いた! せーーしろーー!」
 友の名を、花火の音に負けないくらいの大声で呼んで。
 ぶんぶんと手を振れば、返ってくるのはにこにこ雅な微笑み。
 けれど、友……清史郎が向ける視線に、煉月はこてりと首を傾けてみせて。
「耳と尻尾が見える? 気の所為、気の所為」
 そう言った後、いつものように笑って告げる。
「此の前は泳ぐ距離ですれ違いしちゃったからさ。今日は一緒に思いっきり遊びたいなって!」
「確かに、此の前の海は遠泳の鍛錬に夢中になってしまったからな」
 何気にざぶざぶ泳ぎすぎてすれ違っちゃたりもしたけれど。
 今日は一緒に、いざ向かうのは。
「清史郎、あれ!」 
 煉月の指した先にある、パーク一番人気のアトラクション――ろくろ首の親子スライダー!
 一緒に滑ろ、って言いながらも、ふたつあるコースの分岐点にくれば。
「勿論、急流コースじゃんね」
「ふふ、楽しそうだな」
 選ぶのは勿論、スリル満点の急流コース!
 以前一緒に赴いた冒険は、キノコを踏んで空を飛ぶ冒険だったけれど。
「今日は水の大冒険しよ」
「ああ、どんな冒険になるかわくわくするな」
 一反もめんさんフロートにハクも一緒に乗り込めば――しゅっぱーつ!
 ぐんぐんスピードが上がって、気持ち良い風を切りながら。
 上がる水飛沫の中を、右へ左へと急カーブ!
 ぐるぐるびゅんびゅんあっという間に滑り切れば、豪快にばっしゃーん!
「やっば、めっちゃ絶対楽しい!」
「ふふ、水の大冒険はとても愉快だな」
 お互いずぶ濡れになったって、めっちゃ楽しい!
 ……だから、勿論。
「清史郎が平気ならもう一回いってもイイ?」
「ああ。行こう、レン」
「次は清史郎が前乗ってみなよ、ちょー楽しいから!」
 今度は前後入れ替えて、もう一度!
 そしてスリル感を共にキャッキャ堪能すれば。
 今度は、流れるプールにぷかり、まったりな冒険を。
 借りたゆるかわ九尾狐さんフロートにつかまって、流れに身を任せつつも。
 逸れない様に、偶には共に手繰って。
 ゆうらり差し掛かったのは……なんだかとっても薄暗い場所??
 そう……いつの間にかふたりのフロートは道を外れて、肝試しコースに!?
 けれどそれでも、ふたりはにこにこ。
「おお、愉快なお化けさんたちがいっぱいだな」
「あっは、逆に脅かしてみるー?」
 お化けさんたちのコースに迷い込んじゃっても。
 それはそれで、きっとすごく楽しいから。

大成功 🔵​🔵​🔵​

壱織・彩灯
焔璃(f28226)と

2021水着

ほお、あの水が流れる滑り台が…
うぉーたーすらいだーか
勢いよく落ちるとはまたスリルがあるな
好いのう、俺大好きそういうの
ほれ、焔璃
猫又さんゴムボートに乗って出発じゃ
あははは、ぺんぎんにでもなったようじゃのう!
最後はお約束、勢いよく滑って
水飛沫が跳ね上がり笑い合おう

確かに、ちと腹減ったかも
怪火のソーダ、爽やかで美味そうだ
俺は…紅色になったぞ
迷うが白玉あんみつにしてみよう
なんかぶつぶつ喋っておるけど

焔璃のポテトもひとくち、頂きじゃ(ぱくり
ん?舌が痺れておる?もしや此れが当たり

腹拵えが終わったら運動はどうじゃ
しゅわしゅわするらしいぞ

さあえんり!夏遊びはまだ此れからじゃ!


波紫・焔璃
彩灯(f28003)と

2021水着

彩灯、彩灯
うぉーたーすらいだーだって!
びゅんって落っこちて楽しそうだから、あれ行こう!
初めて見るそれにぴょこぴょこ跳ねて

ぉお、猫又ボートかわいい!
ひゃー!たっのしー!!
飛んできそー!!
ざばん、と水被ってケラケラ笑う

んん、ちょっと小腹が空いたかも…
わ!怪火のソーダだって!
何色になるかなあ?
海鮮丼もカリカリポテトもおいしそー
彩灯は何か食べる?
わあ、喋る白玉!

ひひ、食べ終わったら次はなにしよっか?
ポテト片手にいひひと笑い
あー!あたしのポテト!
むむ、彩灯の白玉いただき!(ぱくん

運動?うん!やろやろ!
しゅわっしゅわの炭酸かけ!

ひひひ、うんうん!
これからもーっと沢山遊ぼ!



 親分たちが上げている妖怪花火も、鮮やかで目を惹くけれど。
 纏う水着と同じ茜彩る視線を巡らせた波紫・焔璃(彩を羨む迷霧・f28226)が見つけたのは。
「彩灯、彩灯。うぉーたーすらいだーだって!」
 パークの目玉、ろくろ首の親子スライダー!
 そう和の赴き溢れる袖なしパーカーをくいくいと引かれて。
 壱織・彩灯(無燭メランコリィ・f28003)も、彼女の視線を追ってみれば。
「ほお、あの水が流れる滑り台が……うぉーたーすらいだーか」
「びゅんって落っこちて楽しそうだから、あれ行こう!」
 初めて見るそれに、ぴょこぴょこ。
 逸る心のままに跳ねる焔璃の声に、彩灯もこくりと頷く。
「勢いよく落ちるとはまたスリルがあるな」
 ――好いのう、俺大好きそういうの。
 そう何気に、めっちゃわくわくしながら。
 そして、いざ行かんふたりの急流の冒険のお供は。
「ほれ、焔璃。猫又さんゴムボートに乗って出発じゃ」
「ぉお、猫又ボートかわいい!」
 嬉々と乗り込み、ちょこりふたり並んで腰かけた猫又ボート!
 準備も完了、流れる水にのってフロートがゆっくり動き出した……かと思った瞬間。
「!! ひゃー!たっのしー!!」
 ぐんと急に速度を上げて急カーブを駆け抜け、水飛沫を上げながらさらに加速しつつもぐるぐる。
「飛んできそー!!」
「あははは、ぺんぎんにでもなったようじゃのう!」
 大きく髪を靡かせる風を全身で感じながら、ぱしゃりと飛ぶ水飛沫にキャッキャ!
 スリル満点、刺激的な急流の冒険に、愉快にわぁわぁとはしゃいでいれば。
 やはり、最後はお約束。
「あっ、わぁっ!?」
「……!」
 ふわり、一瞬の浮遊感を覚えた瞬間。 
 ――ざっばーんっ!!
 猫又さんボートから仲良く投げ出された刹那、今までで一番大きな水飛沫が跳ね上がって。
 ざぶりと頭から水をかぶったびしょ濡れの姿で、互いに顔を見合わせれば。
 思わずケラケラと笑ってしまう。
 だって、すごく楽しくて。
 けれど、はしゃぐように楽しく遊んでいたら。
「んん、ちょっと小腹が空いたかも……」
「確かに、ちと腹減ったかも」
 おなかのむしが鳴りそうなことに気が付いて。
 休憩を兼ねて、腹拵えを!
「わ! 怪火のソーダだって! 何色になるかなあ?」
 まずはふたり、ゆらり炎が揺らめく怪火のソーダを手にしてみれば。
「怪火のソーダ、爽やかで美味そうだ。俺は……紅色になったぞ」
「あ! あたしも赤!」
 お互い、赤のいろが灯ったけれど。
 それぞれ、夕暮れ時の空のいろと燃えるように燦めく赫の彩り。
 そんなソーダでしゅわりと喉を潤してから。
「海鮮丼もカリカリポテトもおいしそー。彩灯は何か食べる?」
「迷うが白玉あんみつにしてみよう」
 彩灯が頼んだあんみつが、早速運ばれてくれば。
『よォ、おれを食べるのかい?』
「わあ、喋る白玉!」
「なんかぶつぶつ喋っておるけど」
 お喋りされると、ちょっぴり食べにくい……?
「ひひ、食べ終わったら次はなにしよっか?」
 焔璃は悩んだ末に選んだポテト片手に、いひひと笑うけれど。
「焔璃のポテトもひとくち、頂きじゃ」
「あー! あたしのポテト!」
 ふいに伸びた彩灯の指が、焔璃のポテトをひょいと摘まんで、ぱくりっ。
 もぐもぐと味わってみれば。
「ん? 舌が痺れておる?」
 なんだか、舌がピリピリします!?
 そう……だってこのポテトは、激辛入りのロシアンポテト。
「もしや此れが当たり」
 首を傾け、彩灯は当たりの激辛をもぐもぐしていれば。
「むむ、彩灯の白玉いただき!」
『え、ちょ、ぎゃあ!?』
 今度は焔璃が、ひょいぱく!
 喋る白玉さんを食べちゃいました。
 そしておなかも適度に満たされれば。
「腹拵えが終わったら運動はどうじゃ」
「運動? うん! やろやろ!」
 そうすぐに頷いた焔璃に、彩灯がほれ、と手渡したのは。
「しゅわしゅわするらしいぞ」
「しゅわっしゅわの炭酸かけ!」
 キンキンに冷えた、炭酸水!
 それを周囲の見様見真似で張り切って、ふたりしゃかしゃか思い切り振れば。
「さあえんり! 夏遊びはまだ此れからじゃ!」
「ひひひ、うんうん! これからもーっと沢山遊ぼ!」
 ――ぶしゃっっ!!
 ――ぷしゅうぅぅっ!!
 鮮やかに咲く花火とともに、真夏の夜の空へと高々と上がるのは。
 しゅわしゅわの水飛沫と、きゃあきゃあわぁわぁ、楽し気な笑い声。
 そう……夏はきっと、まだまだ楽しいことがいっぱい待っているから。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2021年08月07日


挿絵イラスト