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災厄の大予言

#サムライエンパイア #戦後


●グリモアベースにて
「やあやあ猟兵諸君。くるるちゃんの召集に集まってくれて感謝するねっ」
 グリモアベースに集まった猟兵達を前に腕を広げ、鏡繰・くるる(属性過積載型バーチャル男の娘・f00144)は愛らしい笑顔と共に元気よく切り出した。
「今回はサムライエンパイア。大予言者を名乗り、人々の不安と不信を煽るオブリビオンを倒して貰うよ!」
 『女流くだん』と名乗るそのオブリビオンは、強力な予言能力を持つ……と自称する、美しい女性のオブリビオンだ。
 だがその本当の能力は『自身の行った予言を、現実の未来として実現する』と言う物。と言ってもあまり大規模に改変出来る訳ではなく、『狭い範囲の災害』と『ありそうな未来』しか作れないが。
 それでも強力な能力な事に変わりはなく、この未来決定能力を悪用し、民衆から『良く当たる予言者である』と言う信頼を得ているのだ。
「そして十分に信頼を得た所で、こう告げるんだ。『これからここに大きな災厄が襲います。その原因は、徳川の治世が誤っている為です!』ってね」
 そして実際にその災厄を起こして見せる事で、民衆の間に幕府への不満を植え付ける。それによって世を乱し、この世界を滅ぼす大予言に繋げようとしているのだ。
「くだんは『ありそうな未来』しか作れない。けど逆に言えば、『ありそうな未来』であれば作る事が出来る。だから『民衆が幕府に不満を抱いて一揆や反乱を起こすかもしれない』と言う状況になったら、それを無理やり起こさせる事が出来る訳だね」
 当然、そんな予言を実現させる訳にはいかない。災厄を阻止し、予言者を討ち果たさなくてはならない。

「くだんは、オブリビオンの魑魅魍魎を自身の予言で操って、街を襲わせようとしている。だからまず、それを倒す必要がある」
 呼ばれたのは『腐怪の蟲』と呼ばれる、禍々しい巨大なオブリビオンだ。知恵もないし意思の疎通も出来ないが、いかにもな化け物の見た目であり、人々の不安を煽るには相応しい。
「蟲達は基本的に、人を襲うより、建物を壊したり大地を腐らせたりする事を優先するよ。と言うか、くだんが能力でそう操っている訳だけど」
 まあ、オブリビオンの狙いは、民衆の命ではなく心。せっかく煽った人々を殺すのは意味がないので、当然と言えば当然だろう。
「だから、単に倒すだけじゃなくて、建物を守ったり、迅速に倒したりを目指して欲しい。後が少ないほど、復興も楽になるし、みんなの心へのダメージも小さくなるからね!」

 うまく蟲を退け、人々を守る事ができれば、くだんは計画の失敗を悟り、自ら手を下そうとして来る。
 『予言が失敗した』と言う噂が広まれば、今後別の場所で同じ計画を行う時にも支障が出るため、口封じを行うつもりなのだ。
「くだんは、自身の未来決定能力を使用して戦う。特に厄介なのは、こちらの行動を『予言』する能力だね」
 例えば、『攻撃の狙いを外す』と予言されれば、予言の通りに攻撃を外してしまう。『呪文の詠唱に失敗する』とか、『踏み込みの脚を滑らせる』と言った予言も有り得るだろう。
「上手く的はずれな予言をさせるとか、『絶対に外れない攻撃』をしてみるとか。いろいろ方法を考えて見ると良いんじゃないかな」
 攻撃能力以外にも、『狭い範囲の災害』による攻撃も行ってくる。地盤沈下や天候変化、突然の疫病など、なかなか強力な攻撃なので、こちらも対策は必要だろう。

「ただでさえ、頭の上を魔空島原城なんて物が飛んで不安が広がってる現状で、人々にこれ以上に不安を広げる訳にはいかないよね。キミ達の力で、みんなの心を守ってあげて欲しい!」
 説明を終えたくるるは猟兵達を見渡し、ビシッとポーズを決める。
「それじゃあ、ばっちり解決してきてね。良い知らせを待ってるよ」

●予言されし災厄
「う、うわぁ、化け物だぁ!」
「予言者様の言う事は本当だったのよっ!」
 とある宿場街へと迫る、巨大な蟲の群れ。大地を腐らせながら迫る禍々しき魑魅魍魎の姿に、人々は恐怖の悲鳴を上げる。
「は、早く逃げろっ!」
「女子供を先に行かせろ! はぐれるなよ!」
 とはいえ彼らは『予言』を信じていたため、避難の準備は整っている。この調子なら、人々の命と身体に被害が出る事はない。
 だが……住み慣れた街を破壊され、家を、店を追われた人々の心には、癒えぬ傷が残る事だろう。
「俺たちの街が……!」
「やっぱり予言者様の言う通り、上様のせいで……?」
 人々の間に広がる不安と恐怖。それを打ち払う事が出来るのは、猟兵しかいない。
 迫り来る災厄から、街を守るのだ――!


一二三四五六
 くだんを殺せ。

 ごきげんよう。エンパイアの通常シナリオをお届けします。一二三四五六です。

 補足。
 戦後シナリオは今月から二章立てになりました。ご注意ください。集団戦→ボス戦です。

 OP文中にもある通り、第一章は街を守りながらの戦闘です。被害をたくさん出すと、オブリビオンを倒しても人々に絶望や不安が広がってしまいます。そうならないように気をつけましょう。
 第二章は純戦ですが、くだんの『予言』による回避能力に気をつけてください。災害による攻撃は猟兵狙いなので、街や人々を守る必要はありません。必要なくても念の為守るのは良いと思います。

 それでは、皆様のプレイングを楽しみにお待ちしています。
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第1章 集団戦 『腐怪の蟲』

POW   :    腐敗の瘴気
【腐敗の瘴気 】を放ち、自身からレベルm半径内の指定した全ての対象を攻撃する。
SPD   :    粘着糸
【尻尾から発射する粘着糸 】が命中した対象を捕縛し、ユーベルコードを封じる。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。
WIZ   :    腐敗の溶解液
【口から発射する腐敗の溶解液 】が命中した対象にダメージを与えるが、外れても地形【を腐らせ】、その上に立つ自身の戦闘力を高める。
👑11
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月守・咲凛
アドリブ他諸々ok
『私はみんなを守るのです!』
ちせい?が間違ってるのですか……。よくわからないですけど、おぶりびおんが襲ってくるのはおぶりびおんがわるいのですよ?
本人には何で治世のせいにするのかがよく分からないので、心底不思議そうに首を傾げつつ。
収束火線砲を限界まで収束させて、周囲への被害を抑えながら敵を撃ち抜いていきます。
一般人に被害が及びそうな時はスラスター全開で飛び込んでチェーンソーでの近接戦闘に切り替えて護ります。
戦えない人を守る事を自分の存在意義としているので、人命を守るためには自分の身を守る事をあまり考えません。


フレミア・レイブラッド
その予言は誤りよ。
何故なら、わたし達が来る事まで予想できていなかったでしょう?
事件の首謀者による下手なマッチポンプに付き合ってられないわ。

被害を出さない様、敵及び瘴気や腐食を浄化の魔術結界【結界術、属性攻撃、破魔】と【念動力】の障壁の二重で隔離。

そのまま結界内の敵を【サイコキネシス】で圧縮して圧し潰したり、中の敵に炎や光属性の魔力弾【属性攻撃、高速・多重詠唱、全力魔法、誘導弾】による【弾幕】や同属性の魔力砲撃【砲撃】を叩き込んで一気に殲滅させて貰うわ。

結界に隔離してる限り、派手にやっても周囲に被害が出る事も無いしね。

さぁ、インチキ予言者さん。観念する事ね



「下手なマッチポンプには、付き合ってられないわ」
 迫り来る蟲達の前に立ち、冷ややかな目でそれを見つめるフレミア。立ち込める腐食の瘴気を、魔術の結界で遮断する。
「潰れなさいっ!」
 嫌悪を隠そうともしないまま、グッと拳を握り締める。それに合わせて結界が縮小し、蟲の巨体を圧縮する。
 どうやら見た目通り、あまり硬い方ではないようだ。グシャっと潰れれば中から腐食の体液が溢れるが、それも結界の中に閉じ込めて。
「あ、あんた達、一体……」
「あなた達の聞いた予言は誤りよ」
 突然の出来事に、町民達が恐る恐る声をかけて来た。それに答えるように向き直り……当然蟲達には背を向ける事になるが、強固な結界で背を守る。
「何故なら、わたし達が来る事まで予想できていなかったでしょう?」
「た、確かに、予言者様はそんな事言っとらんかったが……」
 予言者は町民達の信頼を強固に得ていたのだろう。そこから外れる事に、困惑の表情を浮かべる。不安や恐怖ゆえに、予言に縋りたいと言う気持ちもあるのだろう。
「でも、実際に化け物がああして……だから上様の治世が間違って……」
「ちせい? が間違ってるのですか? よくわからないですけど……」
 だが、そんな彼らの疑問に対し、咲凛は不思議そうに首を傾げる。あどけない表情は心の底から、その言葉が理解出来ないと言った様子で。
「おぶりびおんが襲ってくるのは、おぶりびおんがわるいのですよ?」
「そ、そりゃあ……」
 そこに徳川の治世など関係ない。無垢な少女の言葉と視線が、町民の心を揺らがす。戸惑う彼らを見ながら、飛行ユニットでふわりと浮き上がって。
「だから、わるいおぶりびおんは私達が倒すのです!」
 会話の間にチャージしていたライフルユニットから、収束した光弾を放って蟲を撃ち抜く。最低限の傷のみで急所を破壊し、動きを止めていく。開いた傷口もその熱が焼き切る事で、周囲に被害を出させない。
『――!!』
「あっ、ちょっと!? 強引ね……!」
 だが蟲達は数を減らされながらも、フレミアの結界を強引に乗り越えようとして来る。攻撃される事を、死を恐れない……と言うより、そんな知能もないのだろう。
「けど、通さないわよ……まとめて消えなさいっ!!」
 ならば、一網打尽にするのみ。結界で壁を作り上げ、魔力を前方に収束する。そうして放たれるは、眩い光と燃え盛る炎――無数の砲撃が、蟲達を焼き尽くし、体液ごと焼き尽くしていく。
「あっ、そっちに言ってはダメなのです!」
 その砲撃を運良く逃れて街に向かおうとする蟲の前には、咲凛が空から急襲する。背丈よりも大きな二丁のチェーンソーユニットで、深い一文字の傷を2本、刻みつけて。
「戦えない人を守るのが私の役目……絶対に傷つけさせないのですっ!」
 その傷口から噴き上がる、腐食の体液。そのほとんどは飛行速度で振り切るが、僅かに飛び散った分が肌を焼いていく。だが、その傷を省みる事はない。人々が傷つく事の方が、よほど痛いのだから。
「さぁ、インチキ予言者さん。観念する事ね……」
 砲撃を続け、次々と蟲達を消し炭に返しながら、フレミアは呟く。その相手は、まだ現れぬオブリビオン。
「すぐに全部片付けて、あなたを引きずり出してあげるわ――」

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

シャーロット・ゴッドチャイルド(サポート)
ダークセイヴァ―の貧しい農村に生まれた聖なる力を宿した女の子です。暗い過去を背負った子ですが、いつも周りに気を使っていて笑顔を絶やしません。

ホーリー・ボルト~光の精霊の力で、光属性の魔法の矢を放ちます。
エレメンタル・ファンタジア~炎の精霊を呼び出し、炎の竜巻を巻き起こす。予想以上の威力のため、制御するのがやっと。
絶望の福音~10秒後の未来を予測する。
生まれながらの光~左の手のひらにある聖痕から他者を癒す。

「私は笑うって決めたの・・・じゃなきゃ、前に進めないもん!」

エロやグロに巻き込まれなければ大体のことは大丈夫です。


シャイニー・デュール(サポート)
『拙者は剣士でござります故!』
ウォーマシンの剣豪×クロムキャバリアです

真面目な性格ですが勘違いや空回りも多く、かつ自分がズレているという自覚もありません
正々堂々とした戦い方を好みますが、それに拘泥して戦況を悪化させたりはしません

ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、多少の怪我は厭わず積極的に行動します。他の猟兵に迷惑をかける行為はしません
公序良俗に反する行為は(そういう依頼でない限り)しません

サムライというものに憧れていますが、正しい知識はありません
銃を使うことを嫌っているわけではなく、必要に応じて刀と内蔵兵器を使い分けます
あとはおまかせ。よろしくおねがいします!



「お願い、炎の精さん。力を貸してっ!」
 炎の精霊に力を借り、燃え盛る竜巻で蟲達を包み込むシャーロット。溢れる腐食の体液ごと、劫火が焼き払っていく。
 まだ幼い彼女にとって、この魔法は制御が難しい。精霊のペンダントを握り締め、全力で意識を集中する。
「絶対通さないっ。町に入らせはしないんだからっ……!」
 彼女はダークセイヴァーで生まれ、オブリビオンに生まれ育った村を滅ぼされた。町を襲おうとする蟲達の姿は、どうしてもその記憶を想起させる。
 だから、彼女は決して止まらない。けれど、彼女は決して、思い出に縛られない。その口元に浮かぶのは、毅然とした微笑み。
「私は笑うって決めたの……だから、みんなにも、笑っていて貰うんだからっ!」
 そんな決意を篭めた炎が、蟲達の侵攻を阻む。それでも全てを阻むのは難しい――が、元よりそれは想定内。
「敵性存在識別完了。掃討――開始!」
 炎を抜けて来た蟲達へ、無数の、雨のような弾丸が降り注ぎ、その全身に突き刺さる。瘴気を噴き上げてのたうち回るそれらへと、白いポニーテールをなびかせた長身の美女が駆けていく。
「世を乱す、悪しき魑魅魍魎――拙者が許さぬっ!」
 威風堂々、無銘の刀一本を携えて斬りかかるその姿は、まさしくサムライが如く。ただし、その腹の中にガトリングガンをしまいながら、だが。
 彼女――シャイニーは、サムライに憧れる少女型の機械人形、全身に多数の内臓兵装を格納している。腹のガトリングも、その1つだ。
「我が刀をもって、成敗いたす!」
 のたうつ蟲に飛び乗り、その一本の刀で急所を貫き徹す。直後噴き上がる返り血、いや溶解液を浴びぬよう、素早く飛び退いて。
「さあ、どんどんいきましょうぞっ!」
 刀を一振り、纏わり付く瘴気を払うと、次の標的に飛びかかる。いくら機敏に動こうとも、この至近距離では無傷とはいかない。
 だが、腐食し白煙を噴く肉体……に見えるそれは、全て彼女の外装だ。多少の傷は許容範囲、構わず大立ち回りを見せる。
 その漲る闘志は、この世界が『サムライの本場』である事も、多少は影響しているか。
「よし、これなら……!」
 そんなシャイニーが前衛で気を引いている間に、シャーロットは大魔術を詠唱する。広げた教科書に書かれた呪文を滔々と読み上げれば、周囲に展開されるのは無数の輝く魔法陣。
「……下がってっ!」
「了解でござるっ!」
 声をかけ、シャイニーが素早く飛び退いたのを確認すると、それらの魔法陣を全て解放する。溢れ出すのは、聖なる浄化の光。
 それはもはや、濁流――肉体も瘴気も体液も、区別はない。蟲のもたらす全てを、大地から洗い流していく。
「これは壮観……では拙者も。攻撃対象設定完了!」
 下がったシャイニーは肩部のランチャーを展開し、その光から逃れようとする蟲を押し戻す。まあ押し戻すまでもなく、それ単体で殺傷能力は十分だが。
「全て消し飛ばすでござるっ!」
「何一つ、通さないっ!」
 蟲達が次々と、光の、炎の中に消えていく。それが完全に消えるまで、攻撃の手が緩む事はない。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

露木・鬼燈
敵を倒すだけなら簡単なんだけどなー。
僕って護ることには向いてないからなー。
まぁ、できることからやるしかないよね。
とゆーことで…まずは一匹駆除するですよ。
宙を蹴って側面から接近して頭部に魔剣をずぶりと。
突き刺した魔剣から呪詛を流し込んで<傀儡廻し>
傀儡へと変えた蟲を別の個体へ突撃させるですよ。
ぶつかり合いで動きを止めた所に魔剣をずぶりと。
こーゆー感じで妨害しながら傀儡を増やしていくですよ。
使い潰しても問題ないやつだからどんどんいくですよ。
動けなくなった傀儡はバリケード代わりに使えばいいよね。
うん、無駄はないけど絵面がひどいなこれは。
戦いが終わったらなんかいい感じに処理するから今は許して。



「敵を倒すだけなら簡単なんだけどなー」
 蟲達を見ながら、肩を竦めてぼやく鬼燈。
「僕って護ることには向いてないからなー」
 ただ戦い、そして殺す。それが武芸者たる彼の流儀。
 ――と、いつまでもぼやいていても仕方がない。
「できることからやるしかないよね。まずは一匹、駆除するですよ」
 宙を蹴り、蟲達の側面から接近し、手にした魔剣をしっかりとその頭部に突き刺す。いまいち心地よいとは言えない手応えと共に、傷口から噴き上がる瘴気……だが鬼燈が動じる事はない。
「まあこーゆーのは割と慣れてるからね」
 むしろ逆にその魔剣から、大百足型の呪詛を注ぎ込む。傷口を押し広げながら、一度止まった脳を支配して。
「こんな芋虫より大百足の方が強いっぽい!」
 ついには完全にその巨体を支配し傀儡と化すと、同士討ちを強いる。互いの瘴気や体液は効果がないようだが、ぶつかり合うだけでも十分な衝撃が走って。
「まあ自分で仕留めれば良いからね。どんどん傀儡にするですよ」
 それで蟲の動きが止まれば、すぐさま飛び移り、また魔剣から呪詛を流す。相手はほとんど知能の無い蟲、操るのはあまりに容易い。
「そしてどんどん使い潰す! 問題ないやつだから!」
 次々に仕留めればだんだん戦場は混沌として、どれが傀儡でどれが敵か、もはや鬼燈にも分からない。だがまあ、傀儡を刺した所で問題がある訳でもなく。
「動くのは刺す!」
 手当たり次第に仕留めては、呪詛を流し込む。そうして動かなくなれば、それを積み上げてバリケードを作り上げ。
「――うん、無駄はないけど絵面がひどいなこれは」
 蟲達で作った壁は、それを積み上げた鬼燈をして若干引く。戦いが終わったら、なんかいい感じに処理しようと心に決め、機械的に処理を続けていく。

大成功 🔵​🔵​🔵​




第2章 ボス戦 『女流くだん』

POW   :    件の如く
自身の【告げた予言の実現】の為に敢えて不利な行動をすると、身体能力が増大する。
SPD   :    らぷらすの悪魔
【対象がこれからとる行動を予言することで】対象の攻撃を予想し、回避する。
WIZ   :    終末の大予言
【予言として告げた通りの災害や疫病など】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
👑11
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「おお……化け物どもがみんな倒されて……こりゃどういう事だ?」
「予言者様の予言が外れたたの? でも化け物は確かに来たし……」
 猟兵達が蟲達を倒すと、安堵と同時に困惑する町民達。命の危険が去ったと言う事もあり、疑問が一気に湧いて来たようだ。
 そんな彼らに状況を詳しく説明しようとする猟兵達――だが。
「さて、困りましたね、これは」
「おお、予言者様!」
 現れたのは、牛柄の着物を纏った美女。何やら首を傾げる彼女こそが、町民の信頼を一手に集める予言者のようだ。
「予言者様、一体どうなってんですか、化け物はたしかに現れたけど、退治されて――」
「いや、本当に困りましたね。私はあの蟲達の出現を『予言』したけど、猟兵が来るなんて『予言』はしてないんですよ」
 言って、こちらに視線を向けてくる予言者……その頭部から、角が生えて来る。
 袖や裾から伸びた手足もまた、牛のそれへと変じていって。
「よ、予言者様っ!?」
「だからね。間違った予言は無かった事にしちゃいましょう。そうしたらまた、百発百中ですから」
 目の前で半獣人へと変化する予言者に、驚愕する町民達。危険な気配を感じて後ずさっていく。
「さしあたっては口封じが必要ですよね。あなた達が喋らなければ、何の問題もありませんから」
「ひ、ひぃっ……や、やめ――」
 微笑みと共に、破滅の予言を口にしようとする予言者。だが当然、こちらも黙ってみている義理などない。
「なんですか、邪魔しようって言うんですか? ……まあどの道あなた達の口も封じるつもりでしたけど」
 言いつつ、猟兵達に視線を返す予言者。後からどうにでもなる町民達より、こちらを先に処理すべき、と考えたのだろう。
「では、今から予言をします。あなた達猟兵は、ここで天災にあって死ぬ。地震が良いですか? 火事? 竜巻? それとも疫病が良いですか?」
 楽しげに予言を告げながら、笑みを浮かべてこちらを見つめる予言者――女流くだん。
 この悪しき予言者を打ち倒し、町に平和を取り戻せ!
月守・咲凛
アドリブ他諸々ok
『えっと……?』
敵の予言で揺れる地面を見ながらフヨフヨと浮かんでいます。
じゃあ、こんどはこっちからいきますね?
とりあえず、地面が揺れっぱなしだったらほかの人があたまフラフラしてしまうのです。行動を切り替えさせてしまいましょう。
UCで喚び出した大量の武装ユニットの全武装をフルオープン、あわてて回避の予言を出した相手に対して
『回避なのですね、何百発避けるのですか?』
相手のお答えに対して、『じゃあ、その千倍くらい撃っておきますねー』も返して、有言実行とばかりにガトリングやらキャノン砲やらミサイルやら全弾発射します。(実弾と魔力弾を併用可能なので、基本的に弾切れがありません)


露木・鬼燈
予言による未来決定。
めんどうなことだね。
まぁ、対処できない能力ではない。
予言とゆー工程を踏む必要があるならへーきへーき。
予言されなければいいのです。
つまり、敵に認識されない状態で攻撃すればいい。
戦場が町中だから簡単なのです。
姿を隠す場所はいくらでもあるし、蟲の死骸だって使える。
化身鎧装<与一>
なるべく距離を取り、物陰に隠れながら射線を通す。
そして氣を纏わせて強化した矢でぶち抜くですよ。
一射ごとに位置を変えていけば認識はされ難いはず。
忍の機動力が合わされば移動の速度と距離も十分。
なんか行動が弓取とゆーよりはスナイパーだけど…
まぁ、似たようなもんだよね。
めんどうなオブリビオン相手だし…よしっ!


フレミア・レイブラッド
マッチポンプの次は三流予言。良いわ、今度はわたしが予言してあげる。「貴女はこれから嘗てない絶望に出会う」そして、「貴女は自分の予言の通りに死ぬ」

【ブラッディ・フォール】で「最低極まりなき言葉」の「モルトゥス・ドミヌス」の力を使用(魔王の翼や角、体格に合わせて外殻が形成)。

【念動力】と結界魔術【結界術】で自身とくだんを結界に隔離。
町への被害を防ぐと同時に敵の逃げ場を制限。

【己の力にて滅びるがいい】でくだんの「終末の大予言」を喰らい、逆に全く同じ予言を返す事で意趣返しを行い、【裁定者に仇為す者には災いあるのみ】で「予言の災厄の悉くを己で受け滅びろ」と告げ、彼女が想定した災厄の全てで絶望を叩きこむわ


ドゥルール・ブラッドティアーズ
共闘×
グロ×
SPD

有言実行タイプの予言者ちゃんね。
生憎だけど、未来すら私には追い付けないのよ

『無情なる刻』で21.6秒の時止め。
【盗み・早業】で服を脱がして押し倒し
私もろとも【結界術】に閉じ込め
【誘惑・催眠術】のフェロモンを充満させつつ
唇を奪い、媚毒の【呪詛】を含んだ唾液を注ぐ【マヒ攻撃】

時が動き出しても
呪詛と魅了で脱力した彼女に
守護霊の【ドーピング】で強化した私の【怪力】は押し返せない

牛の妖怪らしくミルクを搾ってあげるわ。
ただし、下からね♪

【化術】で彼女の股間に肉棒を生やし【騎乗・慰め・生命力吸収】
呂律の回らなくなった口で予言しようとしても
【属性攻撃】の雷を纏った指で胸の先端を刺激して阻止♥



「まずは大地震に襲われるが良いでしょう!」
 くだんが高らかに告げると同時に、激しい揺れが地面を襲う。立っているのも儘ならぬほどの揺れが周囲を襲い――。
「えっと……?」
 それを空中から、不思議そうに見下ろす咲凛。心底疑問とばかりのその表情に、くだんは顔を赤くする。
「別に地震以外も起こせますからね! 竜巻で叩き落として――」
「それは困るので、こんどはこっちからいきますね?」
 当然相手の攻撃を待つ必要もないので、さっさと武装ユニットを展開する。ガトリングにミサイル、キャノン砲……一人で戦艦でも連れて来たかのような、雨霰の攻撃。
「ああ、もうっ、その攻撃は外れますっ!」
「あれ?」
 その弾丸の全てが外れ、周囲で爆発を起こし、地面を抉る。また不思議そうに首を傾げる咲凛に対し、くだんはふふんと胸を張る。
「どうですか、これが私の大予言の力です!」
「マッチポンプの次は三流予言。くだらないわね」
 だがそんな様子に、心底冷たい視線を返すフレミア。蔑み切った目線を浮かべながら、その身にオブリビオンの記憶を纏う。
「良いわ、今度はわたしが予言してあげる。貴女はこれから、かつてない絶望に出会う」
「この私に絶望の予言とは。生意気ですよ!」
 お株を奪うようなその言動に、苛立ちを露わにするくだん。だがフレミアは意に介さない。その身に纏うのは翼と角、そして外殻――それはアルダワを支配せし大魔王が第五、力ある言葉の支配者。
「――貴女は自分の予言の通りに死ぬ」
「っ!?」
 かざした両手がくだんの力を、予言を喰らう。揺れる大地が停止し、そして。
「『己の力にて滅びるが良い』!」
「っ!? きゃああっ!?」
 その力を言葉に載せて、解き放てば、改めて揺れる大地。だが今度の地震は、くだんのみを巻き込んでいく。激しい揺れに足元を取られ、転倒するくだん。
「くっ、わ、私の予言をっ……よくもっ。でも私だけは平気ですっ!」
 屈辱を露わにしながらも、咄嗟にくだんの方も予言で身を守る。逃げるように身を翻して、建物の影に飛び込んで――。

「有言実行タイプの予言者ちゃんね♪ でも、生憎だけど……」
「っ、へっ?」
 次の瞬間、彼女は突然現れたルルに、その身体を押し倒されていた。驚きに目を見開く相手を、艶めかしい視線で見下ろすルル。
「未来すら私には追い付けないのよ。たっぷり可愛がってあげるわ♪」
「なっ、どこからっ……ん、っ、ん~~~!」
 予言しようとするその唇を、こちらの唇で強引に塞ぐ。濃厚なフェロモンと呪詛によって相手の身体を蕩かせて、力を奪い。
「ん~~、ん~~、ん~~!!」
「ぷはっ……ふふ、騒いでも無駄。押し返せないわよ」
 守護霊によって力を得たルルは、そのままくだんを怪力で抑え付ける。恍惚の表情で、ちろりと舌なめずり。
「牛の妖怪らしく搾ってあげるわ。ただし、こっちからね♪」
「や、めぇっ……なんですかぁ、このぉっ、きゃああっ!?」
 化術で相手の身体に干渉し、こちらの肉体で生命力を搾り取りにかかる。相手に跨り、艶めかしい腰つきでたっぷりと弄んで。
「はひ……よげ……予言、をっ……ぴぃぃぃっっ!?」
「ダメよ、そんな無粋なコトは♪」
 逃げようとしても、電流で敏感な所を刺激して逃さない。くだんはその身体をガクガクと震わせて。
「んんんんんんっ!!!」
「あ、んっ……ふふ、たっぷり吐き出したわね♪」
 その生命力を搾り取り、満足げに舌なめずりしてみせるルル。相手の真っ赤な表情を愛おしそうに見つめ、名残惜しげに身体を離す。
「もっと搾ってあげたいけれど……見つかっちゃったからここまでよ?」
「く、ぅ……な、何なんです、かぁっ……!」
 他の猟兵には近づきたくないと、素早く立ち去るルル。そのの背を、屈辱の表情で睨みつけるくだんは、乱れた服を整え、身体を起こして――。
「ぐふぅっ!?」
 その胸に強い衝撃を受け、壁に叩きつけられた。何が起こったのか分からず、目を丸くする。
「な、くぅ、一体何がっ……ぐはぁっ!?」

「よし、命中ですよ」
 もんどり打って倒れるくだんの姿を確認し、素早く次の射撃位置へと駆ける鬼燈。
「予言による未来決定。めんどうだけど対処できない能力ではない」
 彼が取った手段は、くだんの認識の外からの長距離射撃だ。予言されたら当たらない、なら予言されなければ良い。
「こういう時は、この弓取をイメージした鎧装<与一>が役に立つっぽい!」
 火見櫓の上に陣取ると、困惑するくだんをしっかりと見据える。生体装甲を剛弓へと変化させ、力強く引き絞りながら、鏃に氣を纏わせた。
「……ぶち抜くですよっ!」
 放たれた矢は凄まじい速度でみたび、くだんに着弾する。ゴロゴロと地面を転がっていくくだん。
「よしっ、命中っ」
 くだんはふらふらと立ち上がり、傷口を抑えながら周囲を見回している。こちらを探しているようだが……その時にはすでに、鬼燈は射撃位置にいない。距離に慢心せず、一射ごとに位置を変えていく。
「なんか行動が弓取とゆーよりはスナイパーだけど……まぁ、似たようなもんだよね」
 今度は蟲の死骸を利用し、その陰に隠れる。再び矢を引き絞り、狙いを定めて。

「ぎゃんっ!? も、もう、なんなんですかぁっ!」
 四発目の矢を受け、ゴロゴロと地面を転がるくだん。路地裏から転げ出て、呻きながら顔を上げる。
「あ、戻ってきたのです」
「っ!?」
 そこにいたのは、武装ユニットを構えた咲凛だ。その銃口を、砲塔を向けられたくだんは、慌てて予言の構えを見せるが。
「ところで、何百発避けるのですか?」
「え? そりゃもう、何百発でも何千発でも避けますけど」
 その予言に先んじて、じっと見つめて問いかける咲凛。くだんは意図が読めず困惑しながらも、そう予言してみせる。
「じゃあ、その千倍くらい撃っておきますねー」
「え、ちょっ、きゃああああっ!?」
 そんなくだんに襲いかかる、弾丸の、砲弾の、ビームの、ミサイルの……雨、雨、雨。多少外れようが全く意味をなさない、飽和攻撃。
「ちょっ……まっ……じゅ、十万ぐらい避けて……」
「じゃあ百万でー」
 実弾が尽きても魔力弾を補充し、弾切れ知らずで徹底的に撃ち込んでいく。悲鳴を上げながら、爆炎に巻き込まれていくくだん。
「ま、まだっ……まだですよっ、舐めないでくださいっ!」
 だが、その爆炎の中で、予言者のプライドを見せるくだん。力を振り絞り、高らかに宣言して。
「大地震! 大火事! 大噴火! 疫病に竜巻、全てが世界を滅ぼしますっ!」
「『予言の災厄の悉くを己で受け滅びろ』」
 その言葉に重なるように、力ある言葉が響き渡った。目を見開き、声のする方を振り向くくだん。
「――え?」
「言った筈よ。貴女は自分の予言の通りに死ぬ、と」
 当然、そこにいたのはフレミア。言葉が予言を支配し、裁定が下される。それは、すなわち。
「っ……きゃあああああああああっ!?」
 悲鳴と共に、己の予言に呑み込まれるくだん。その身体が燃え上がり、腐り落ち、竜巻によって舞い上げられ。
「わ、私は……私は予言者ですよ、こんな、私の予言が、外れる事なんて――!」
「当たっているでしょう? 自分の予言に殉じて逝きなさい」
 そのまま、地震によって起きた地割れの中に呑み込まれ、消えていった。

「まさか予言者様が自作自演だったとはなぁ」
「すっかり騙されちまったよ。反省しないとねぇ」
 猟兵達の説明も聞き、事態を把握する町民達。誤解も解け、徳川家への信頼も取り戻せたようだ。
「おぶりびおんに騙されて上様を疑っちまった。こりゃあ罰が当たっちまう」
「そういう、罰とかなんとかが、騙されちまった原因じゃねぇか」
 なるほどちげぇねぇと納得し、笑いが起こる。そしてひとしきり笑った後、猟兵達へと頭を下げ、深く感謝する。
「いや、本当、あんた達には世話んなった」
「ありがとうよ。なんとお礼をして良いものか」
 そうして、手を振る町民に見送られ、町を後にする猟兵達。世界にはまだオブリビオンが山程いる。脅かされる人々を守るため、猟兵の戦いは終わらない――。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2021年07月04日


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#サムライエンパイア
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#戦後


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種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は世良柄野・奈琴です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


挿絵イラスト