大祓百鬼夜行⑤〜ドラゴンねこをなでろ
●グリモアベースにて
「やあやあ猟兵諸君。くるるちゃんの召集に集まってくれて感謝するねっ」
グリモアベースに集まった猟兵達を前に腕を広げ、鏡繰・くるる(属性過積載型バーチャル男の娘・f00144)は愛らしい笑顔と共に元気よく切り出した。
「さて、今日もカクリヨファンタズムの大祓百鬼夜行。今回は竜神親分へと通じる『竜神の霊山』にいるオブリビオンを、攻略してもらうよ!」
この霊山に足を踏み入れた者は、必ず道に迷う。いかなる手段をもってしても、目的地に辿り着く事はできない。
ただ1つの例外が、この山の中に設置された数千本もの『連ね鳥居』の中を通って進む事だ。それ以外に、霊山を抜ける術はない。
「ところがこの連ね鳥居を、オブリビオンが占拠しちゃったんだよね」
このままでは、竜神親分の元に辿り着く事は出来ない。と言う事は大祓骸魂の元にも辿り着けないし、と言う事はカクリヨファンタズムは滅ぶ。なんとかして、突破しなければならない。
「オブリビオンは、霊山の霊力を取り込んで『ドラゴン化』してるんだ。それによってものすごく強くなってる――んだけど」
そこまで説明して、くるるはこくんと可愛く首を傾げる。
「今回のオブリビオンは、『どこにでもいる黒猫たち』って呼ばれる黒猫でね。なんて言うか……うん、黒猫なんだ。普通に」
一応ドラゴン化の影響で、ドラゴンのような翼が生えてぱたぱた飛ぶ。けど基本的には猫である。
もちろんオブリビオンで、しかもドラゴン化しているので、強い事は強い。とはいえ、猫である。可愛いらしくて、気まぐれである。なお毛並みはもふもふである。
「攻撃手段も、こう、飛びついて来て、押し倒して――その後は徹底的にじゃれ倒して来るような感じ? 怪我の危険とかはほとんど無いんじゃないかな」
せいぜい、押し倒された時に受け身を失敗して後頭部を打ったら危険、とかそんな感じである。
「まあ、でもオブリビオンだから、骸魂から解放はしてあげないとね。で、その手段なんだけど」
もちろん、普通に戦って倒しても解放する事は出来る。ただ、ドラゴン化によって耐久力が上がっているので、一撃と言う訳にはいかない。
そして猫は攻撃されると嫌がって逃げる。痛かったり怖かったりするのに、果敢に戦い続けるような真似はしない。だって猫だから。
「でもね、ドラゴン化の影響で、彼らの身体のどこかに『逆鱗』が生じているんだ。ここを攻撃すると、一撃で解放する事が出来るよ」
この方法なら、逃げられる心配はなく、安全に解放出来る。ただし、逆鱗は黒猫の深い毛並みの中に隠れていて、外からでは分からない。その上、一匹一匹違う場所にあるので、探す必要がある。
「だからキミ達には……猫を捕まえて、徹底的に全身を撫でくりまわして、逆鱗を探して欲しい。そこを指でギュッと強めに押すだけで、ちゃんと骸魂が抜けるから」
もちろん、猫は気まぐれなので簡単に捕まらない。捕まえる方法は考える必要があるだろう。超スピードや能力で捕まえるのも良いし、猫らしく猫じゃらしや餌で気を引くのも良い。
ちなみに骸魂が抜けても猫は猫である。特に性質は変わらない。じゃれて来たりじゃれて来なかったりする。
「まあ、いろいろ言ったけど、猫と遊んでくるつもりでいれば良いんじゃないかな。これも世界のためだから!」
くるるはそう言うと、わざとらしい可愛らしくポーズを取って猟兵達を見渡す。
「それじゃ、ばっちり解決してきてね。良い知らせを待ってるよ!」
一二三四五六
ねこがあらわれた。
ごきげんよう。まあこれも戦争。一二三四五六です。
猫と遊んでください。撫でて逆鱗を押してあげてください。
まあ難しい事は特にない、そんな感じの依頼です。気楽にいきましょう。
猫は猫らしく動きます。骸魂が入っていようといなかろうと変わりありません。
骸魂が抜ければ、ドラゴンも一緒に抜けます。抜けないかもしれません。まあどっちでも良いです。
ドラゴン入りの猫はぱたぱた飛べます。でも飛ぶとは限りません。飛んだり飛ばなかったりします。
と言う感じの緩い依頼です。
それでは皆様のプレイングを楽しみにお待ちしています。
第1章 集団戦
『どこにでもいる黒猫たち』
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POW : 飛びつき準備
敵より【目線が低い場所にいる】場合、敵に対する命中率・回避率・ダメージが3倍になる。
SPD : もふもふ毛玉
真の姿を更に強化する。真の姿が、🔴の取得数に比例した大きさの【さわり心地の良いもふもふな毛並み】で覆われる。
WIZ : 本能解放
【まんまるお目々のハンターモード】に変化し、超攻撃力と超耐久力を得る。ただし理性を失い、速く動く物を無差別攻撃し続ける。
👑11
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鳳凰院・ひりょ
アドリブ歓迎
WIZ
相手が猫ならば、猫好きとしては対処したい!(うずうず
【動物使い】としても、だけど…
よし、救急箱の中から包帯を取り出し、その先端をふりふり
猫を釣ろう!
まずはコミュニケーションを取る事が大事なんだ!
【見切り】で包帯にじゃれつこうする猫の一撃をひらりと回避
互いに遊ぶ時は全力だ
その際にちょっと怪我を負おうがそれはUC【生まれながらの光】でひとまず治療しておけばその場の対処は出来るだろう
しっかり一緒に遊んで交流を図ったら接近し【破魔】付与の手でもふもふしながら逆鱗を押す
うん、骸魂が抜けてこのカクリヨの戦争が終わったら、また一緒に遊ぼうね!
…なんだろう、戦ったはずなのに癒されたぞ(苦笑
「相手が猫ならば、猫好きとしては対処しないとな!」
こちらの様子を伺うねこ達を前に、うずうずとした表情を浮かべるひりょ。ビーストマスターでもある彼にとっては、動物の相手は専門だ。
「まずは……こうかな?」
『にゃ!』
救急箱から取り出した包帯の先端を、ふりふり。するとねこは目を輝かせ、それにじゃれついてくる。
「おっと、こっちだよ」
『!』
そのねこの手から逃すように、包帯を引き寄せる。獲物に逃げられたねこは、ますますムキになって飛びついて来た。
『! ……にゃっ!』
「ふふ、そうそう、上手上手」
巧みに包帯を逃しつつ、ふりふりと生き物のように動かしてねこの気を惹く。飛びつかれてはかわし、飛びつかれてはかわし、を繰り返し――。
「わっ
……!?」
『にゃっ!』
ついにねこは、ひりょ自身に飛びつくと言う強硬手段に出た。その勢いに押し倒されながらも、優しく抱き止める。
『にゃ!』
「ふふ、捕まっちゃったか」
包帯を全身に絡ませながら、どことなく得意げな様子のねこ。捕らえた獲物を堂々と見せつけてくるので、それを褒めるように撫でてやる。
「さて……骸魂を抜くよ」
『ふにゃあ』
それと同時に逆鱗を探し……破魔の力を纏った手は、程なくして骸魂を浄化する。元の姿に戻ったねこは、だがそんなの関係ないとばかり、甘え続けて来た。
「ふふ、このカクリヨの戦争が終わったら、また一緒に遊ぼうね!」
そんなねこを撫でながら、呼びかけるひりょ。『終わったら』と言いながら、ついつい撫で続けてしまうが。
「それにしてもなんだろう、戦ったはずなのに癒されたぞ……?」
『にゃあ!』
言葉が通じているのかいないのか。だがなんとなくその鳴き声は、『自分たちに癒やされるのは当然だ』と自慢しているようにも聞こえるのだった。
大成功
🔵🔵🔵
フレミア・レイブラッド
これは…!マズイわ!可愛すぎる…!
【創造支配の紅い霧】を発動。
半ば目的を忘れて猫達の可愛い仕草や喜んでる姿の為に、マタタビやミルク(人肌適温)、ちゃ○ちゅーるや鰹節、猫ビスケット等のおやつ、ねこじゃらし等の猫のおもちゃ等々、猫が好きそうなモノ・喜びそうなモノを「創造」。
猫達に囲まれて幸せそうに猫達を抱っこしたりブラッシングしたり戯れたりしながら逆鱗をギュッとして一匹ずつ元に戻していくわ♪
はぁ…猫に囲まれてすり寄られたりてしてしされたり…可愛くて幸せね♪
飛んでる猫も可愛いわ…♪
普段とは逆にわたしが魅了されてしまいそうね♪
そういえば、この子達は元々普通の猫なのよね?
城に連れて帰っても良いかしら♪
「これは……! マズイわ!」
ねこ達を前に、深刻な表情を浮かべるフレミア。数多くの強敵と戦って来たフレミアだが、これほどまでに焦りを滲ませる事は滅多にない。
『にゃーん』
「可愛すぎる……!」
まあその理由は、全く深刻なものではないのだが。その両手を広げ、ねこ達を手招きする。
「さあ、こっちにいらっしゃい♪」
猫達の興味を引くため、魔力でねこじゃらしを創造する。真祖としての莫大な魔力の、贅沢な無駄遣いである――いや、今のフレミアにとっては、世界より重要な使い方だが。
「そうそう、こっちよ……ほら、お腹が空いているならおやつも有るわ♪」
集まって来たねこ達を、今度は鰹節や猫ビスケット、キャットフードで餌付けする。さらに集まってくるねこのうちの一匹を、そっと抱き寄せた。
『ふにゃあ』
「はぁ……幸せね……」
鰹節にじゃれついているねこを、存分に撫でていく。少し乱れた毛並みをブラッシングしてやれば、伝わる感触はあまりにもふもふだ。
『にゃあ~』
「ああっ、もうっ……こんなに集まって来ちゃって!」
その身に纏わせたマタタビの香りに惹かれ、別のねこ達も頬を擦り寄せて来る。一応、中にはちょっと警戒心の強いねこもいる……が、それはそれで、てしっ、てしっ、と叩いて来る仕草が可愛い。
「これじゃあ普段とは逆ね……!」
普段多くの相手を魅了するフレミアが、すっかり骨抜きにされている。一応逆鱗を探してはいるのだが、むしろそれを撫でる口実にしているかのようだ。
「ねぇ、私のお城に来ない? もっと可愛がってあげる♪」
『にゃあ♪』
誘いの意味を分かっているのかいないのか、どちらにせよ拒む様子はない。そんなねこについには全身を包まれ、至福の時に浸っていくフレミア。
大成功
🔵🔵🔵
アスター・ファラデー
猫さんが……羽を生やしています……
いえ、かわいいです。かわいいんですが……これぞまさに、蛇足……!
猫さんに、猫さんのままで、いてもらうために……たくさん撫でます……
【サモニング・ガイスト】でケットシーの英霊さんを召喚
「英霊さん、お手伝いして下さい……いえ、武器は要らないです、そこに置いていいです」
そして英霊さんと二人ががりで猫さんを捕まえてなでなでもふもふ
「はわ……柔らかいです……」
時には毛皮に顔を埋めて逆鱗を探します
逆鱗を見つけたら優しくギュッと押して骸魂から解放
「これで、大丈夫です、よ……」
次の猫さんは、大人しく撫でさせて、くれるでしょうか……
アドリブ・連携歓迎
「猫さんが……羽を生やしています……」
ドラゴンねこを前に、わなわなと身体を震わせるアスター。もちろんこれはこれで可愛い。可愛いのだが――。
「これぞまさに蛇足……! 猫さんは、猫さんのままで、可愛いのです……!」
と言う事で、猫を猫のまま可愛がるために――もとい、戻すために、彼は同族――ケットシーの戦士の英霊を呼び出す。槍を勇ましく構え、戦いに望まんとする英霊。
「お手伝いよろしくお願いします……いえ、武器は要らないです」
『?」
そんな英霊を説得し、2人がかりで猫を捕まえる。猫も機敏だが、流石に英霊だけあって、上手くサポートしてくれた。
「捕まえましっ……はわ……柔らかいです……」
そうしてねこを抱き上げた瞬間、もふもふの感触に思わず相好を崩す。そのまま逆鱗を探し――と言いつつ、その感触を存分に堪能するような、なでなでもふもふ。
『にゃあ~』
「はわわ……」
撫でられて気持ちよさそうに身を捩り、こちらに顔を擦り付けてくるねこ。思わずお返しとばかり、こちらも毛皮に顔を埋めてしまった。そのまま擦り付けると、逆鱗が頬にぶつかった。
「あ、ここですね……これで、大丈夫です、よ……」
『にゃあ!』
ぎゅっと指で押せば、骸魂が抜けていく。解放してやると、ねこは今まで遊んでいた事を忘れたかのように、素早く立ち去っていった。
「……仕方ないですね、猫は気まぐれですから……?」
それを名残惜しげに見送るアスター。だがその背中を、てしてしと可愛い手が叩く。振り向けば別のねこが、自分も撫でろとばかりに頬を押し付けて来た。
『にゃー』
「ああ……はい、もちろん。今撫でて、あげますね……」
時には無愛想に、時には甘えん坊に。猫の気まぐれさと可愛らしさを、嬉しそうに堪能していく。
大成功
🔵🔵🔵
彩波・いちご
【恋華荘】
危険はなさそうですけれど、一応奏莉さんの保護者役です
私はそれほどもふもふは…(といいつつ尻尾が楽しそうに揺れていたり)
もぉ、奏莉さん何やってるんですか?
慌てて鰹節をを巻き散らした奏莉さんを救出に行きます
もふもふの猫に埋もれているので、その上からもふもふを引き剥がして……ついでにその引き剥がした猫を撫で繰り回して逆鱗探しつつタッチ
もふもふすりすりを心行くまで堪能しつつ、名残惜しくもそれを引き剥がして次のもふもふを手に…
(引き剥がしを名目に周りの猫をもふってるだけともいう)
この繰り返しで、もふもふの海に溺れる奏莉さんの救出を
え?リリー先生達もです?
もふもふしながら取り除いていきましょう
リーゼロッテ・ローデンヴァルト
【恋華荘】
※寮生ではないが、いちごさんは傭兵組織の同僚
※ユベコで召喚する愛麗絲は最初から同行
お、いちごさんもモフりに?
…そっちの娘(奏莉さん)のお守りね
アタシらは休暇、一緒に行こうか♪
「ハイ!いちごさんも奏莉さんも、よろしくお願いします♪」
愛麗絲は礼儀正しいねえ、イイことさ
よし、モフモフ&プッシュしたげるからおいでー♪
…って、なんかコッチもぬこ殺到してない?
アタシ、鰹節持ってないけど
「あ、お姉さまっ!多分、猫さん達にワタシの想いが…」
…まさか【コールアリス・ベイバロンオーダー】かい?
把握した時には、アタシらも猫まみれ
いちごさん、悪いけど次はコッチも頼むよっ
「アハハッ、もふもふいっぱいですっ♡」
菫宮・奏莉
【恋華荘】
リリー先生と愛麗絲さんですね。
よろしくお願いしますなのです!
ねこさんは必ず助けましょう!
もふりすとの名にかけて!(決めポーズ)
そのためにはこれ。
てれれてってれー。高級かつおぶしー!
さ、ねこさん、おやつのじかっ……あ。
袋開けるの失敗してしまいました。
かつおぶしまみれなのででででっ!?
ね、ねこさん、おちついて欲しいのです!
牙痛いです!? 奏莉はおいしくないのですよー!
でも、囓られるのはちょっと痛いですけど、これはチャンスかもですね。
ここは必殺の「よーしよしよしよし」発動なのです!(notUC)
逆鱗をこちょこちょぷすりして、骸魂を抜いたら、
わたしは『もふの海』に還るのです。もふふふふー。
「ねこさんは必ず助けましょう! もふりすとの名にかけて!」
全力でねこを助けるため――あるいは愛でるため、気合を入れる奏莉。ビシィッ、と決めポーズすら決めて見せる。
「まあ危険はなさそうですけれど、一応オブリビオンですから気をつけてくださいね?」
「はい! 気をつけてもふります!」
付き添いのいちごが注意するが、どこまで聞いているのやら。そんな様子を見て苦笑いしていると、横合いから声がかかる。
「お、いちごさんもモフりに?」
「おや、リリー先生。愛麗絲さんも一緒ですか?」
その声の主は、いちごの同僚であるリリー。バイオロイドの愛麗絲(アリス)を伴い、いちごの元に歩み寄ってくる。
「私はそれほどもふもふは……そちらの奏莉さんの付き添いですから」
「そう? まあアタシらは休暇だし、一緒に行こうか♪ そっちの、奏莉さんもね」
そう言いつつ、尻尾が楽しそうに揺れていたり。そんな様子に、くすっと笑みを浮かべるリリー。
「はい、よろしくお願いしますなのです! ええと、リリー先生と愛麗絲さん!」
「ハイ! いちごさんも奏莉さんも、よろしくお願いします♪」
愛麗絲と奏莉も自己紹介を終え、その礼儀正しさに、満足げに頷くリリー。
そうして改めてねこ達の元へ向かい――複数人が一気にやって来たためか、ねこ達は警戒し、こちらを遠巻きに見ている。
「うーん、警戒されてますね」
「大丈夫、こんな時のための秘密兵器! てれれてってれー。高級かつおぶしー!」
首を傾げる愛麗絲に胸を張って見せた奏莉は、かつおぶしの袋を取り出した。両手で掴んで、開けようとする。
「さ、ねこさんおやつのじかっ……あ」
が、思ったより入り口が硬く、力が入り過ぎた。開けるのに失敗し、思い切りぶちまけてしまい――その瞬間、ギラリと輝くねこたちの瞳。
『にゃあああ!』
「かつおぶしまみれなのででででっ!? ね、ねこさん、おちついて欲しいのです!?」
殺到して来たねこ達は、かつおぶしにまみれた奏莉の身体を徹底的に舐め回す。隅々までぺろぺろ、ついでにかぷかぷ。
「牙痛いです!? 奏莉はおいしくないのですよー!」
「もぉ、奏莉さん何やってるんですか?」
そんな様子を見てますます苦笑いしながら、いちごが助けに向かう。なんやかんやで奏莉が生きた囮になっているので、ねこを捕まえるのは難しくない。
『ふにゃっ!』
「さあ、今骸魂を抜いてあげますからね、よしよし……」
暴れるねこをしっかりと抱きしめ、全身を撫で回すいちご。もふもふの毛皮の感触が伝わってくるのが、少し気持ちいい。
だがあくまで目的は逆鱗探し……と言いつつ、尻尾がさらに揺れているけど。
「……さて、次です」
解放して引き剥がす時は、大分名残惜しそうにするけど。そうしてもふもふすりすりと感触を楽しみながら、それでもちゃんと次々と骸魂を抜いていく。
「さて、アタシも行くかね。モフモフ&プッシュしたげるからおいでー♪」
リリーもまた、猫を見下ろし、その手を広げて迎え入れようとする。ねこ達はつぶらな瞳でリリーを見上げ、一気に殺到して来て――。
「って、なんか多くない? アタシ鰹節持ってないけど?」
その数は、明らかに奏莉の集めた数に負けていない。一斉に飛びかかられ、もふもふとのしかかられるリリー。横を見れば、愛麗絲もしっかり集られている。
「あ、お姉さまっ! 多分、猫さん達にワタシの想いが……」
「……まさか、ベイバロンオーダーかい? って、うぉっ!?」
どうやら、愛麗絲の使用する論理仮想宝貝が、ねこ達に干渉しているらしい。気づいた時には、興奮したねこ達によって、押し倒されるリリーと愛麗絲。
「ひゃあっ、いっぱい来ましたっ」
「いちごさん、悪いけど次はコッチも頼むよっ」
ねこ達は発情期同然の状態で、もふもふの身体を擦り付けてくる。その感触はとても気持ち良いのがこれでは動けず、助けを求めるリリー。
「え? リリー先生達もです? ええっと、どっちに……」
「ここは任せてください! 私の必殺技を見せる時です!」
どうすべきか悩むいちごに対し、奏莉は凛とした表情で言い放つ。まあ全身ちょっと歯型がついているが、まあこれもねこに付けられたものだと思えば、よし。
「今必殺の……よーしよしよしよし♪」
『ふにゃあ♪』
散々やられたお返しとばかり、全力でねこをこちょこちょしていく奏莉。全身を探し回り、逆鱗を捕らえ、指でぶすっとして骸魂を抜いて。
「これでよし。では、わたしは『もふの海』に還るのです。もふふふふー」
「……やってる事変わりませんね?」
まあ、深く追求すると自分も似たようなものだし。苦笑しつつもそれを止めず、リリー達を助けに向かういちご。
「アハハッ、もふもふいっぱいですっ♪」
「って、こっちもすっかり楽しんでますね」
だが全身ねこに囲まれた愛麗絲も、すっかり任務も忘れてその感触を楽しんでいたりする。もちろんリリーの方も、その感触はとても気持ちよいので、堪能してはいるが。
「とはいえこのままだと動けないのは困るんでね、頼むよ」
「ええ、分かりました」
リリーと顔を見合わせて笑うと、張り付いているねこを引き剥がすいちご。そうして一匹ずつ、骸魂を抜いていく。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
露木・鬼燈
竜は殺す!
にゃんこかわいいにゃー。
…あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ぁ!!
こんなのヒド過ぎるですよっ!
バグる!バグっちゃう!
こんなの頭おかしくなるですよ!
にゃんこかわいいのにりゅうはころさないと…
にりつはいはんこわれちゃう~。
僕はもうダメっぽい。後は任せるです。
秘伝忍法<香姫>
憑依したリリスちゃんに体の操作を委ねるのです。
香りの術で強化したマタタビで骨抜きに。
これならか弱いリリスちゃんでも何とかなる。
それに僕の体なんで頑丈だから危険はないしね。
「竜は殺す!」
毅然とした表情で、ドラゴンを見つめる鬼燈。
「にゃんこかわいいにゃー」
蕩けた表情で、ねこを見つめる鬼燈。
「……あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ぁ!!」
そして頭を抱え、心の底から苦悩の悲鳴を溢れさせた。竜殺しの性と猫可愛いの感情が入り混じり、頭の中がぐちゃぐちゃだ。
「こんなのヒド過ぎるですよっ! バグる! バグっちゃう!」
『にゃ~ん?』
そんな彼に追い打ちをかけるように、ねこはつぶらな瞳でこちらを見上げてくる。おかしな様子の鬼燈を見ると不思議そうに一声鳴いて、可愛らしく首を傾げて見せた。
「ああああ~、かわいい~、ころさないと~、にりつはいはんこわれちゃう~」
その姿に完全にトドメを刺され、グッと胸を押さえる鬼燈。だが最後に残った僅かな正気で、小箱から悪魔を呼び出した。
「僕はもうダメっぽい。後は任せるです」
その悪魔、リリスを身体に憑依させ、完全に自らの操作を委ねる。香りを司る愛らしい悪魔は、マタタビの香りを生み出し、ねこを包み込んだ。
『ふにゃぁぁ……♪』
(ああああああー)
その匂いに酔い、お腹を見せてごろごろと甘えてくるねこ。その可愛さに、思考が壊れ続ける鬼燈。リリスはそんな鬼燈の身体を操り、ねこを抱き寄せていく。
(ああああー、もふもふー)
鬼燈の手を使ってその身体を撫で回し、逆鱗を探すリリス。すでに身体の操作を放棄している鬼燈は、それに任せるままだ。
だが、当然ながら手の感触は残っている。伝わってくる心地よい感触に、蕩け続ける表情。
『にゃあああん♪』
(にゃああー)
マタタビの匂いに惹かれ、別の猫達も集まって来る。身体が冷静にそれを捌く一方で、心はますます可愛さに壊れていく。
大成功
🔵🔵🔵
フェリーネ・フォルス
ふにゃー♡
猫ちゃんだらけだにゃー♡
両手を広げて、おいで、おいで~。しちゃう
飛びついてくるのなら、避けずに抱きしめるっ
腰も下ろして、周りに取り囲まれつつも、黒猫ちゃん達のもふもふを
全身で堪能しながら、抱きしめた子を撫で撫で、もみもみ……
目を細めて気持ちよさそうにしたら
「ここがいいのかにゃ~♡ うりうり~♡」
そこを重点的に撫でまわしちゃうにゃ~♡
ついでに、全身も揉みながらのマッサージ~
ちゃんと逆鱗は探しておくですにゃよ
……そっちが完全についでになっちゃってるけど
相手が猫だもの。もふもふだもの。
仕方ない、のですにゃー
「ふにゃー♪ 猫ちゃんだらけだにゃー♪」
すっかり蕩けた表情で、両手を広げて見せるフェリーネ。おいでおいでと無防備な姿を晒せば、猫は勢いよく抱きついてきた。
「きゃっ♪」
『にゃぁん!』
しっかりと抱きとめながら腰を下ろすと、ねこはますます頬を擦り付けてくる。ねこ主観では『飛びついて押し倒した』と判断しているのか、『自分の方が上だぞ!』とばかりにのしかかって来た。
「やったにゃあ、じゃあ、お返しっ♪」
『にゃぁん♪』
そんなねこへのお返しに、全身を徹底的に撫で撫で、もみもみ。ねこが気持ちよさそうに目を細めれば、そこを重点的に、優しくぐりぐり。
「ここがいいのかにゃ~♪ うりうり~♪」
『ふにゃあ♪』
降参とばかりにお腹を見せるねこを、今度は全身マッサージしてやる。ますます気持ちよさそうにするねこ……そしてそれが羨ましいのか、他のねこも集まってきた。
「ふふ、順番にしてあげるにゃ~♪」
もふもふの毛皮を擦り付けられ、その気持ちよさに目を細めるフェリーネ。一匹ずつ順番に、撫で回し、もみもみして、マッサージして。
「あ、逆鱗を探すのも忘れて無いですにゃ」
『にゃ~』
言い訳のようにそう口にするのは、すでに目的と手段が逆転している証。もはや逆鱗探しは完全についで――だが仕方ない。だって相手が猫だもの。もふもふだもの。
「だから、仕方ない、のですにゃー」
『にゃー』
その言葉に、まるで『そうだよねー』と同意するが如く、鳴き声を上げるねこ。もっと気持ちよくしろと言わんばかりに身体を見せてくる。
「ふふ、今気持ちよくしてあげるにゃ~、うりうり~♪」
『ふにゃああ……♪』
ぴーん、とその四肢を伸ばして気持ちよさに身をよじるねこ。ついでのように、そこから骸魂を抜いていく。
大成功
🔵🔵🔵
ヴィオレッタ・エーデルシュタイン
「もふもふし放題、と聞いたわ」
まずは動き回る猫さんの動きを封じないとね。
ユーベルコード【錬成カミヤドリ】発動。
私の分身の青金剛石を注意を惹くようにふらふらさせてこちらのダイブ射程圏内におびき寄せる。
あとは[動物と話す]技能の出番。
「ここがおかゆいですかー?」
とかなんとか言いながらもふもふし放題よ。
ええ、ネコさんもふもふし放題で依頼も解決できるなんてなんてパラダイスなのかしら。
たっぷりもふってから逆鱗ぽち。ね。
「もふもふし放題、と聞いたわ」
ヤドリガミの本体である青金剛石を複製し、ねこの周囲を飛び回らせるヴィオレッタ。
『うにゃぁ?』
「そうそう、こっちよ」
ふらふらと飛び回る光る石に、ねこ達は興味を惹かれて近づいてくる。てしっ、てしっと肉球で牽制攻撃を加えながら、近づいてくるねこ。
「捕まえたっ!」
『にゃぁ!』
そうして間合いに入って来た所を、素早く捕まえる。慌てて逃げようとするねこを優しく抱きしめ、もふもふと全身を撫で回し始めた。
「逃げないで、ほら……なでなでしてあげるから」
そのままねこの反応を伺い、気持ちよさそうな所を重点的に刺激してやる。最初はじたじた暴れていたねこだが、そのうち抵抗が弱まってきた。
「ここがおかゆいですかー?」
『ふにゃああ』
ついには身を委ね、頬をすりすりと押し付けて来た。極上のもふもふ感に相好を崩しながら、さらに念入りなマッサージを開始する。
『にゃあ』
「あっ……待っててね、順番よ」
仲間が気持ちよさそうにしていると、それを羨ましく思ったのか、別のねこ達も集まってくる。『自分達も撫でれ』と言わんばかりに身体を擦り付けられると、思わずうっとりとした表情を浮かべてしまうヴィオレッタ。
「はぁ……もふもふし放題で依頼も解決出来るなんて、なんてパラダイスなのかしら」
一応逆鱗を探す事も忘れてはいない。忘れてはいないが、もふもふの前ではどうでも良いようにも思えてくる。
『にゃー、にゃー』
「ああ、はいはい、分かったから」
とはいえ、いつまでも一匹だけもふもふしていたら、ねこ達がてしてしっ、と急かしてくる。これも可愛いなと思いながら、今撫でている猫の逆鱗をぎゅっとして、骸魂を抜いていく。
大成功
🔵🔵🔵
ベルカ・スノードロップ
【BH】
アドリブ歓迎
うちでも猫は飼っていますからね
【動物と話す】で、どの辺りに違和感があるか聞きながら
撫でて逆鱗を押して、解放してあげます
猫は、気まぐれなものですけど
留守番させると、帰ってきたら猛ダッシュしてきたり
ずっと一緒にいたり構って欲しがる子もいますよね
解放された子たちの中にも、そんな子がいるみたいなので
いっぱい構ってあげましょう
猫以外にもいるみたいですけどね?
咲櫻・聖
【BH】
アドリブ◎
星奈と協力して<結界術>で結界を展開するよ
これで、骸魂が抜けるまでは黒猫は逃げられないよ
手を出したらすりすりと、すりよってくる
人懐っこい子が多い?
やんちゃな子は、結界の中にはいないみたい
骸魂が抜けてからも、ベルカに構って欲しい子たちは
結界の中に留まってるみたい
しっぽがピンも、しっぽくねらせてるのも「構って」のサインだもんね
「星奈だけは、ダメだよ」
星奈が甘えに行ったから、私もベルカに甘えるよ
天河・星奈
【BH】
アドリブ歓迎
聖ちゃんと協力して結界を張ってります
骸魂入りの黒猫たちが、結界から出られない様にしますね(結界術)
骸魂が抜けた子は、自由に出られるようにしておきます
撫でて、撫でて、逆鱗を押して骸魂を抜きます
骸魂が抜けた子は、思い思いに動き回っているのを眺めます
2本のしっぽをピンと立てたり、ピンと立てて先だけを曲げてたり
2本のしっぽをくねくねさせてベルカさんに近づいてる子たちもいますね
ちょっとだけ黒猫に対抗心が芽生えて、ベルカさんに甘えちゃいます
ベルナ・スノードロップ
【BH】
アドリブ歓迎
人懐っこい子を撫でてあげると、結構簡単に逆鱗は見つけられます。
なので、構ってあげて、そのまま骸魂抜きをしていきますね。
うん。結界内にとどまってお兄様に甘えている黒猫さん。
みんな、女の子ですね。飼い猫のナコちゃんも女の子ですし。
男の子の黒猫さんたちは、元気に結界の外で飛んだり跳ねたり遊んでますね。
どっちも平和な光景です。
聖ちゃんも、聖奈さんもですけど……
私も、最近はお兄様分が足りませんでしたし……
甘えてしまいましょう♪
ミスティ・ストレルカ
●方針-WIZ
ねこさん、よろしくお願いします?(多量の猫じゃらしをストックしてうち1本をふりふり
気配はほんわかですねー、やわらかくいくのです
【BH】
アドリブ歓迎
ひつじさんを呼び出して攻撃ではなく、ねこさんのまえでゴロゴロ動いてもらうのです
うごめく獲物?で【誘惑】して【おびき寄せ】するのですよ
ハイにした勢いのあるねこさんのじゃれの流れ弾は【見切り】出来るようにはして
【時間稼ぎ】してもらってるねこさんを確保するのです
もふもふにゃーにゃー……しながらふにふに(逆鱗探して圧し
沢山いるから押したら次の子を探さなきゃなのです
(気ままなねこさんが寄ってきたら撫でます)
「さて、まずは……星奈、一緒にお願いね」
「うん、聖ちゃん。よろしくね」
2人がかりで、周囲にしっかりと結界を張り巡らせる聖と星奈。逃さないように見えない壁を作ると、ねこ達はぺちんぺちんとその壁を叩き始めた。なんだか、不思議そうにしているようだ。
「さ、こっちですよ~」
『ふにゃ?』
そんなねこに声をかけながら、聖はそっと手を伸ばす。ねこはしばらく様子を伺っていたが、てててっ、と近づいて頬を擦り付けてきた。
「人懐っこい子が多いのかな?」
「全然、こっちを警戒してないみたいですね」
本当にオブリビオンなのかと思う程、あまりに警戒心のないねこ達。星奈が抱き寄せると、甘えた声で額をぐりぐりして来た。
『うにゃぁぁ』
「ふふ、可愛いです♪」
感触ももふもふで、極上の毛並みが心地よい。それを存分に堪能しながら、逆鱗を探して、骸魂を抜いてやる。
「ねこさん、よろしくお願いします?」
『にゃっ!』
ミスティはねこじゃらしをたくさん用意して、そのうちの1本をふりふりしてみせた。すると元気なねこ達が、つぶらなひとみを輝かせて駆け寄ってくる。
「やんちゃさん達ですねー? あ、そっちはダメですよ?」
『にゃあ!』
元気が有り余って、ストックの方のねこじゃらしにも狙いを定めるねこ達。少し困ったように、けれど楽しげに微笑むと、ミスティはデフォルメひつじを呼び出した。
『メェ~』
『にゃっ!?』
突然の事に、警戒して距離を取るねこ達。だが、丸い毛並みでゴロゴロするひつじに、興味津々で瞳を輝かせる。獲物を前に、ねこ達の野生が刺激されているようだ。
『うにゃあ!』
『メェ~』
元気いっぱい突進して、ひつじに激突するねこ達。ひつじはそれを柔らかく受け止めたり、転がって回避したりする。
「その調子で囮になっててくださいなのです」
『メェ~』
どんどん集まるやんちゃなねこを、一匹ずつ抱き上げるミスティ。もふもふとその毛並みを堪能しながら、逆鱗を探していく。
『にゃー、にゃー』
「はいはい、すぐですからね……えいっ」
探しだした逆鱗をぎゅっと押し込めば、骸魂が抜けていく。だが解放してやると、またすぐに羊へと向かっていった。
「すっかり夢中ですね?」
「ふふ、とっても楽しそうです。戦争中だなんて忘れちゃうくらい、平和な光景……」
ベルナはそんな様子を楽しげに見ながら、甘えてくるねこを一匹ずつ抱き上げる。彼女の周囲に集まってくるのは、人懐っこくおとなしいねこ達が多いようだ。
「さ、逆鱗はどこですか?」
『にゃー』
気持ちよさそうに背伸びするねこを撫で、逆鱗を探して押してやる。相手は全く抵抗しないので、探すのは難しくない。
「手際良くいかないと、ですね」
「沢山いるから、どんどん押してあげるのです」
いくら骸魂を抜いても、次のねこ達が甘えてくる。むしろ、自分達も早く撫でろとばかりに急かしてくる程だ。そんな様子を可愛らしく見つめながら、また一匹抱き上げて。
「……あれ、この子はさっき骸魂を抜いてあげた子ですね」
「もう、甘えたがりなのですね」
時々、翼のない……もう逆鱗を押したねこも甘えて来たりする。ねこ達は自由気まま、逆鱗があろうがなかろうがマイペースだ。
「骸魂が抜けたら、結界から出られるようにしてある筈だけど」
「ええ、あっちでも元気良く遊んでますよ」
聖と星奈が念の為確認するが、ちゃんと結界の外に出て遊んでいるねこもいる。それとは別に、結界の中に残って甘えているねこもいる。
試しに、逆鱗を抜いた一匹のねこが、どこにいくのか見守れば――。
『うにゃあぁん』
「おや、そんなに甘えて。困ってしまいますね」
その行く先は、ベルカの元だ。他にもたくさんのねこ達が、彼に甘えて頬を擦り付けている。
「ふふ、うちでも猫は飼っていますからね。扱いはお手の物ですよ?」
『にゃああ……』
膝の上に載せたねこを優しく撫でれば、気持ちよさそうにごろごろと喉を鳴らすねこ。すっかり抵抗なく身を委ね、もっと撫でてと存分に甘える。
「どこか違和感はありませんか?」
『にゃあ』
逆鱗を見つけては押してやり、骸魂を抜いていく。だが元に戻っても、ねこ達はベルカの元を離れようとしない。
「しっぽをピンと立てたり、先だけを曲げてたり……」
「それにくねくねさせてたり。みんな、『構って』のサインだもんね」
そんなベルカとねこ達を、微笑んで愛でる星奈や聖。と、そこでベルナがふと気づく。
「ところで、お兄様に甘えている黒猫さん……みんな、女の子ですね」
「「え?」」
元より女性に、と言うか少女に好かれるベルカではあるが、どうやら猫も例外ではないらしい。首を傾げて観察して、確信し頷くベルナ。
「飼い猫のナコちゃんも女の子ですしね……」
「むむっ……」
それを聞いた星奈は、少し対抗心を芽生えさせる。たたっ、とベルカに駆け寄ると、ねこ達を押しのけて、その胸板に頬を擦り付けた。
「にゃ……にゃあん♪」
「おや? 大きなねこが来ましたね」
突然の事に驚く……のはほんの一瞬。ベルカはくすりと微笑み、そんな星奈を撫でてやる。猫にそうするように喉の下を優しく撫でると、ゴロゴロと喉を鳴らして。
「ベルカさん……にゃん♪」
「もう。星奈だけは、ダメだよ」
そんな様子を見れば、聖もじっとはしていられない。すぐに星奈に対抗して、反対側からベルカの胸板に頬を寄せる。
「ね……ベルカ、私も」
「おやおや、もう一匹ですか。もちろん良いですよ」
普段の無表情さはどこへやら、すっかり気を許して抱きつき甘える聖。ベルカはそんな聖も当然、しっかりと撫でて、可愛がって。
「もう、お兄様ったら……でも、私も、最近はお兄様分が足りませんでしたし……♪」
「ふふっ、甘えん坊の猫ばかりですね♪」
ベルナも正面から抱きついて、兄の膝の上に頭を乗せる。撫でられると気持ちよさそうに、目を細めて……。
「ベルカさん……にゃん♪」
『にゃあ~』
3匹の大きなねこが元気よくじゃれつく中、もちろん本来のねこ達もベルカに甘えてすり寄るのを止めない。ベルカの身体がすっかり包み込まれるぐらいの勢いだ。
「ふぅ、困りました。これは大変ですね……♪」
「だって、ベルカに構って欲しい子はいっぱいいるんだもん」
流石にちょっと苦労しながらも、それ以上に楽しそうなベルカ。そんなベルカの顔を見上げれば、3人もますます甘えていって。
「……これ、私が頑張らなきゃいけないやつなのです?」
気づけば、唯一逆鱗を抜いているミスティが、そんな様子を見て、本当に困った表情を浮かべたりはする。まあ、本当に困ってはいるのだが。
『にゃ~?』
「……まあ、いいか」
猫をもふもふしていると、なんだかほんわかして、どうでも良くなって来た。心も穏やかになり、もふもふとその毛皮を抱きしめる。
「本当に、平和ですね……」
ベルナがベルカの膝の上で、そんな光景を見つめる。女の子の猫達は周りにたくさん集まって、男の子の猫達は結界の内外で元気にぴょんぴょん跳ね回って。
「こんな時間が、いつまでも続けばいいですね……♪」
そうして5人は、この穏やかな時に、のんびりと身と心を委ねるのだった。
大成功
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