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デビキンワルワルようちえん~わるわる入園テスト!

#デビルキングワールド

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#デビルキングワールド


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『ワルワルようちえん、にゅうえんしゃ、ただいまぼしゅうちゅう。
 きたれ、ワルワルキッズ! ぼしゅうねんれい:5さい。
 でもごあんしんください、きぼうしゃはだれでもちいさくなれます。
 ただし、にゅうえんきぼうのさいは、いくつかてきせいテストをうけていただきます』

●ワルワルにゅうえんテスト!
 此処はデビルキングワールドの都会に建つ、或る高層マンション。
 そしてマンションの入口にペタリと貼り付けられたのは、こんな1枚のチラシ。
 何を言っているのかパッと見、意味不明であるが。
 これは、最近このマンションを牛耳っているオブリビオンの壮大な計画であるという。

 数十年も家賃を滞納しているマンションの悪魔達を唆すのは、秩序厨なワル眼鏡。
『このマンションの最上階にワルを育成するようちえんを設立したが、勿論僕の規律に従って貰う。考えてみたまえ、未来有望なワルの逸材を見つけられるかもしれない上に、何より入園金が搾り取れるなんてワルだろう?』
 だが、誰でもこのワルワルようちえんに入園させる気はない。
 それなりに肝が据わった有望なワルキッズが良いに決まっている。
 それに……そんなワルの素質がある者たちを子供の頃から秩序によって完全支配してしまえば、Dも集まるし、未来の最強ワルワル軍団を意のままに操れるだろうから。

 そんな目論見は、ワル故に口にはしないが。
 目論む野望の為に、マンションの悪魔達を言いくるめる眼鏡。
『なのでお前たちには、侵入してきた入園希望者を、お化けの格好等をして脅かして欲しい。取り立てに来たギャングを追い返す対策にもなって良いだろう? それが入園一次試験だ。そんな中でも尚、最上階に上がってくる肝の据わったキッズにしか、入園資格はない』
 だが本当にワルに適性があるのか、確りと見極めなければならない。
 なので最上階に辿り着いたキッズには、二次試験が課されるのだという。
『二次試験は、デビキン裏結社幹部であるソル・アス・ムーン、お前たちに頼んだ』
 ワル眼鏡がそう視線を向けるのは、世界征服を企む秘密結社の三バカ幹部。
『俺様達はなんてったって、魔界を恐怖と混乱に陥れる秘密結社だぜ!』
『そんなオイラたちに任せるアス!』
『生半可なワルは、ムーン達が追い返すムーン』
 秘密結社の幹部であるという彼らよりも、愉快なワルであると。
 そう認められたワルキッズが、ようやくようちえんに入園を許されるのだという。

『マンションの扉には、潜った者を幼児化する術を使える悪魔に、予め魔術を施させてある。故に侵入者は皆、5歳児になってしまう。幼き頃から秩序や規律で縛れば、完全支配も簡単だろう』
 相手は、たかが子供――規律に従わせるのも楽なはずだ、と。
 そうワル眼鏡は、ほくそ笑むけれど。
 だが、彼はまだ知らない。
 そのくらいのキッズが、それはまぁ自由奔放で、言う事なんて聞きやしないことを。

●デビキンワルワルようちえん!
「皆には再び、5歳児になって貰うことになる」
 集まってくれて感謝する、と猟兵の皆へと礼を告げてから。
 いつも通りの涼やかな微笑みで、またそうさらりと言い放つのは、筧・清史郎(ヤドリガミの剣豪・f00502)。
 そんな彼の言葉に、その場にいる猟兵はまたまたきょとんとするが。
 清史郎は雅な微笑みを絶やさず、視えた予知の内容を語り始める。
「デビルキングワールドの魔界の都会には、度重なる増築で迷宮のように入り組んだ高層マンション……すなわち「マンションダンジョン」がいくつも存在しているという。その内部には数十年も家賃を滞納する悪魔達が無数に生息しており、大家から依頼を受けたギャング達が日夜ダンジョンに挑み、家賃を取り立てているようだが」
 ところがある日を境に、ギャング達の「取り立て率」が急激に悪化したという。
 マンションの一室に住み着いたオブリビオンが滞納者達を統率し、次々とギャングを撃退しているらしい。
「そしてオブリビオンは滞納者達を味方につけ、このマンションを強固な要塞に変えて、大規模な虐殺に乗り出そうとしているようだ。なのでそうなる前に、マンションダンジョンへと乗り込み、オブリビオンを退治して欲しい」

 そしてこの高層マンションの入口扉には、悪魔によって或る術が施されているという。
 入口の扉を潜った者が、5歳児になってしまうという魔術が。
「幼児化は魔術によるものなので服もそのまま縮むし、背格好や見た目は5歳となるが、身体能力は元のままだという。だが効き目に個人差があり、記憶や言動も5歳児になってしまう者もいれば、中身は元のまま身体だけ縮む者もいるようだ」
 5歳児でなければ、オブリビオンがいる最上階のようちえんに足を踏み入れる資格すらないので。敢えて術にかかって幼児化し、臨んで欲しい。
「そしてようちえんへの入団テストが課されるというが。まず一次試験は、侵入者を追い返そうとお化けに変装した悪魔たちが真面目に脅してくるので。お化け屋敷と化したマンションダンジョンの攻略に挑んで欲しい」
 そんなお化けたちにも怯まないような肝の強さを、一次試験では試されるのだという。
 だが最上階に辿りつけば、待っているのは二次試験。
「入園二次試験は、デビキン裏結社の三バカ幹部たちが、皆がワルなのかを試してくる。なのでこの三バカ幹部たちに、ワルの素質があると何らかの形で認めさせれば合格らしい」
 この三バカ幹部は、無茶苦茶な手段や新兵器の頓珍漢な使い方で周囲をいつも困惑させるというが。そんな彼らとわちゃわちゃワルワル対決をして。ワルであると示せば良いようだ。
「そして無事に入園を許されれば、元凶のオブリビオンが現れるので。そのワル眼鏡を退治して欲しい」
 ワルワルようちえんに在るのは、魔界の学園に現れては無茶な規律で在籍者を苦しめてDを集め、秩序による完全支配を目論むというオブリビオン。自分が作った秩序を破られると引くほどキレるという。
 そして完全支配した者達を利用し、大規模虐殺に乗り出そうとしているというので。
 その目論見を止めるべく、元凶を倒して欲しいというわけだ。

「幼児化は、元凶を倒せば、魔術を施した悪魔も皆のワルさにびびって術を解くようであるし。背丈は5歳児に縮むが身体能力等は変わらないので、戦闘には大きな支障はないだろう。ヤドリガミの俺のように幼児時代がない者も、きちんと5歳児のような見目になるというので安心してくれ」
 清史郎はそう告げた後、必要ならばこれを、と。
 差し出すのは、幼稚園児の戦闘服であるスモックや、黄色い帽子やお花の名札。
 もしも希望するならば、それらを着用するのも、ようちえんじっぽくていいだろう。
 そして改めて、よろしく頼むと皆に頭を下げてから。
 ワルワルようちえん入園希望者の猟兵たちを、ワルワルマンションへと導くべく。
 清史郎はその掌に、満開桜のグリモアを咲かせる。


志稲愛海
 みんなまた5さいになーあれ!
 志稲愛海です、よろしくお願いいたします。

 ※ご連絡※ 第1章は、4/6(火)朝8:31より受付開始します。
 第1章の断章をOP公開後に掲載致します。

 今回の依頼内容は以下です。

 第1章:ホーンテッドハウスへようこそ(冒険)
 第2章:デビキン裏結社幹部『ソル・アス・ムーン』(集団戦)
 第3章:秩序の悪徳『キリツエル』(ボス戦)

 第1章は、POW/SPD/WIZは気にせずOKです。
 5歳に幼児化します。皆様一律5歳の見目になります。
 ですが幼児化は、悪魔の魔術なので服もそのまま縮みます。
 ご希望の方にはスモックや黄色い帽子や名札などの貸出もしています。
 背格好や見た目は5歳となりますが、身体能力は元のままです。
 内面は個人差があり、記憶や所作や言動が5歳児に戻ってしまう人もいれば。
 身体だけ縮み、思考や記憶は元のままな人もいます。
 そのあたりなどはご自由にプレイングかけて頂ければと!
 幼児期が実際はない種族の皆さんも、5歳児っぽく縮みます。
 侵入者を追い返そうと、お化けに変装した悪魔たちが真面目に脅してきますので。
 そんなお化け屋敷なマンションダンジョンの攻略をお願いします。

 第2章は、世界征服を企む秘密結社の三バカ幹部とのワルワル対決です。
 第3章は、元凶のオブリビオンとの戦闘になります。
 第2章と3章の詳細は、前章の結果を踏まえた断章にてお知らせします。

 要は、お好きな様に楽しくわちゃわちゃ幼児化なさってください、と!

 公序良俗に反する事、他者への了承無い迷惑行為、未成年の飲酒喫煙は厳禁です。
 各章、詳細を記載した断章を受付前に掲載します。
 締切等はMS個別ページやTwitterでお知らせします。

●お願い
 同行者がいる場合は【相手の名前(呼称推奨)と、fからはじまるID】又は【グループ名】のご記入をお忘れなくお願いします。

 グループ参加の人数制限はありません、お一人様~何人ででもどうぞ!
 ですが、ご指定の同行者が参加していない場合は返金となる可能性もあります。

 可能な限り皆様書かせて頂きたく思っています。
 お気軽にご参加ください!
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第1章 冒険 『ホーンテッドハウスへようこそ』

POW   :    強引に突き進む

SPD   :    抜け道を探す

WIZ   :    逆に相手を驚かせる

👑7
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●いざゆけ、ホーンテッド高層マンション!
『侵入してきた入園希望者をお化けの格好等をして脅かして欲しい、ってことだけど……何する?』
『でも子供だろ? ちょっと大声出せばいいんじゃね』
『いや、肝の据わったキッズを選定する入園テストなら、気合入れて脅かすべきかもだぞ』
 そうわいわい相談しているのは、このマンションに住む悪魔達。
 ある悪魔は、シーツをかぶったゆるふわお化けに。
 またある悪魔は、ビビらせる気満々なガチのお化けに。
 いきなり大きな音や声を出してみたり、追いかけてきたりなんかもするかもしれない。
 廊下や部屋を暗くしてみれば、それなりに雰囲気もおどろおどろしく……?
 バナナの皮やこんにゃくや、壁から手を出して来たりなど、悪戯も色々と仕掛けたりして。
 子供達を脅かすワルになるべく、せっせと準備にいそしむ悪魔達。
 複雑に廊下や階段が入り組んだダンジョンマンションが、あっという間にお化けの迷宮に。
 目指すは、高層マンションの最上階。
 魔術のかけられた悪戯エレベーターは気紛れで、行きたい階のボタンを押しても、勝手に上下するかもしれないし。
 ぐるぐる螺旋階段で、お化けと追いかけっこになるかもしれない。
 普通の階段や廊下かと思いきや、あっちこっち迷っちゃったり、皆を怖がらせ追い払うべく色々な仕掛けが施されているかもしれない。
 中には、泣いちゃった子におろおろしてお菓子あげちゃう悪魔お化けさんも……?

 そんなお化けたちが待ち構えるマンションを、どう攻略するかは皆次第。
 マンションの入り口を潜れば、悪魔の施した魔術で、誰もが5歳児になってしまうというが。
 元気にわくわくでも、そうっとびくびくドキドキしながらでも、ちょっぴり泣いちゃっても、逆にお化けを脅かしてやるくらいヤンチャにでも。
 ようちえんのある最上階に辿り着けば、入園一次テストは合格だという。
 そしてマンションの住人は悪魔なので、色々な見目をしてはいるが。
 魔界の一般住民であるので、脅かしてくる以外に危害を加えてはこないため、戦闘にはならない。
 だが、あの手この手で脅かしてくるので、追い払われることなく最上階へ向かって欲しい。
 遠足気分でおやつを持参してもいいし、幼稚園児アピールをするべくスモックや黄色い帽子や名札の貸出も必要ならば利用可能だ。
 準備が出来たら、入園一次テストのはじまり。
 いざ、5歳児になって――お化けマンションダンジョンの最上階へ。

●マスターより
 このシナリオでは全3章通して、皆様5歳児になって臨んで頂きます。
 そして第1章では、ワルワルようちえん入園希望者の皆様を追い払うべく。
 マンションの住民の悪魔達が、お化けに扮したり悪戯を仕掛けたり等して脅かしてきますので。
 わいわいおどおどキャッキャ、お好きな雰囲気で最上階のようちえんを目指して頂ければと。
 悪魔達も色々いますので、彼らが扮するお化けもゆるふわだったりガチだったり等様々です。
 どんなお化けや悪戯に遭遇するかも、お好みでどうぞ!
 マンション内に入れば、皆様一律で見た目5歳児になりますが。
 小さくなるのは見目だけで中身は変わらなかったり、見目だけでなく思考や言動も5歳になる等。
 内面は個人差があります(そのあたりもご自由に!)
 幼少期がない種族の皆様も、5歳児な見目になります。
 OPや断章にないものでも、無理のない設定やお化け屋敷っぽいあれそれなど、遭遇するお化けや悪戯ご自由に。
 泣いちゃってもびびりまくっても、元気にでも逆に脅かすにせよ、追い払われなければOKです。
 高層マンションなのでそれなりに階数はあるので、5歳児にはなかなか長い道のりかもですが。
 楽しく遠足気分で、ご自由に5歳児になって頂きつつ、ダンジョンに臨んでいただければです!
 脅かしてくる悪魔達は魔界の一般住人なので、この章では戦闘は発生しません。
 その他に関しましては、OPやOP公開時のマスターコメントをご確認ください。
 送信締切等の連絡事項も、MS個別ページやタグ、Twitter等でお知らせ致します。
ファルファラ・ガーデンニア
5歳の魔王様が見たい。とか言う動機で依頼に行かされたんだけど。古株の配下達が昔語りを始めたのがきっかけ。
『5歳のファルファラ様マジ天使。』
いや悪魔なんだから天使ってどうなの。
写真なんかも取り出されちゃってはずかしのなんのって…こうやって配下の策略にはまってるのかもしれない…。

5歳の僕。この僕が小さくなるわけだから可愛いのは当たり前なんだけど…はぁ、出来れば姿だけ変わってくれたらいいんだけど…そうじゃないと依頼しにくいし(なんだかんだで真面目)
(外見だけ5歳児にヒールの靴はヒールなしに)
これならなんとかなりそう、かな?



 魔王とはいえ、ワルワルなデビルキング法にはどうもやはり馴染めないけれども。
 それでも、ファルファラ・ガーデンニア(花の悪魔の魔王・f31697)が、ワルワルようちえんのある高層マンションの最上階を目指すこの案件に出向いたのは。
『5歳のファルファラ様マジ天使』
「いや悪魔なんだから天使ってどうなの」
 古株の配下達が昔語りを始めたのがきっかけで。
 5歳の魔王様が見たい、とか後押しされたことが動機であった。
 そんな、悪魔なのに天使と言われ、思わずツッコミを入れずにいられなかったファルファラだが。
 挙句、マジ天使な写真なんかも取り出されちゃって、はずかしいのなんのって……なんて、そう思いつつも。
 それと同時に、こうも感じるのだった。
(「……こうやって配下の策略にはまってるのかもしれない……」)
 それからふと、眼前の鏡を見てみれば――そこには、5歳の己の姿が映っていて。
 すっかりちっちゃくなった自分を円らな琥珀色の瞳で見つめながらも。
「この僕が小さくなるわけだから可愛いのは当たり前なんだけど……」
 大きくひとつ溜息をついた後、続けるファルファラ。
「……はぁ、出来れば姿だけ変わってくれたらいいんだけど……そうじゃないと依頼しにくいし」
 何だかんだいって、彼は真面目な性分なのである。
 そしてふいに、よろりとよろけてしまって。
「これならなんとかなりそう、かな?」
 ちっちゃくなった見目5歳児に、ヒールの靴はやっぱりちょっと違和感があるから。
 ヒールなしのものに履き替えれば……準備も万端。
 何とも愛らしい5歳の自分の姿をちらりともう一度、鏡で見てから。
 勿論、天使可愛いだけではありません――いざ、お化けダンジョン攻略を目指して出発進行です!

大成功 🔵​🔵​🔵​

テレシア・テラー
5さい化の影響
小さくなる

「わたしはテレシア・テラー。テレシアはこわくてとってもおそろしい、ワルーいおばけだぞー!」

本物のおばけとして、偽おばけには負けられないぞ……結界術【闇の帳】

【亡霊の布】で姿を消し、ひんやりと冷たく濡れた【ゴーストタン】で偽おばけを不意にべろりと舐めて生命力吸収の呪詛で軽く攻撃
UCで心的外傷トラウマを付与、より恐怖を煽るような不幸が続く

更に【霊障】でポルターガイストを起こして驚かす

カクリヨの住人でもあるわたしには、驚きや恐怖の感情はとても美味しい物
沢山驚かして満足したら帽子、スモック、名札の三点セットを身につけてご機嫌に進む
コスプレも割と好き

※足が無いので移動は空中浮遊



 眼前に聳えたつのは、予知された魔界の高層マンションのひとつ。
 猟兵として、このマンションを牛耳るオブリビオンを倒す事も勿論なのだけれど。
 テレシア・テラー(👻 † Ghost of Terror † 👻・f32298)にとってはもうひとつ、アイデンティティをかけた戦いがあるのだ。
「わたしはテレシア・テラー。テレシアはこわくてとってもおそろしい、ワルーいおばけだぞー!」
 そう……本物のおばけとして、偽おばけなんかには負けられないのだ。
 そんなテレシアも勿論、5歳児のいつもよりちょっぴりちっちゃなおばけさん。
 けれど小さくたって、伊達に本物のお化けはしていません!
『う~らめしや~……ひいっ!?』
 刹那、偽物おばけが現れるやいなや展開するのは、恐怖の闇に包む結界『闇の帳』。
 偽物たちの狂気と恐怖を増幅させながらも、半透明で不思議な大きな薄布をばさりと被れば。
『……え、あれ……ぎゃっ!?』
 亡霊の布が、纏うテレシアの姿を消し去って。
 きょろりと見まわした偽物お化けを、ひんやりと冷たく濡れたゴーストタンで不意にべろりっ。
 急に舐めてびっくりさせると同時に、軽く生命力吸収の呪詛を与えたりしつつも。
 連鎖する呪いを、ひゅーどろろ……心的外傷トラウマを付与し、次々と偽物へと発生し続くのは、より恐怖を煽るような不幸。
『な、なんだこれ……うわあっ!』
 それから、ガタガタッと霊障でポルターガイストを起こして驚かせば。
 ごつんと不幸にも動かしていた壺が、故意的ではなく偽物おばけにヒット!
 そして、うぎゃあっ、わぁっといくつも上がる悲鳴を聞きつつ、テレシアは満足気に笑む。
(「カクリヨの住人でもあるわたしには、驚きや恐怖の感情はとても美味しい物」)
 ……ごちそうさま、なんて、そうご機嫌に。
 それから一通り満足した後、すちゃりと身に着けるのは、黄色い帽子、スモック、お花の名札のようちえんじ三点セット。
 満更では全然なく、むしろ上機嫌にようちえんじスタイルな自分の姿を見てから。
 ゆうらりふわりと空中浮遊しながらも、るんるんと最上階目指して進んでいきます!

大成功 🔵​🔵​🔵​

春・蕩華
小さくなってもスタイル抜群なままで何処となく艶やかな雰囲気を纏う傾世の美幼女

あらあら〜?本当に小さくなっちゃったわ〜♪お姉さん困っちゃう〜うふふ♡
スモック、帽子、名札を身に付けるとなんだかイケナイ感じに
あら〜、通園鞄もあるわ〜♪

悪魔が現れ驚くフリ
わあ〜、驚かすのがとっても上手なのね〜♪お姉さん、とってもびっくりしちゃったわぁ〜♪(ふわりと笑顔で抱きしめ

でもお疲れみたいね〜?よしよし、お姉さんに任せて〜♪(ぱちんとウィンク
狐火の炎をコンロに、UC【寵姫の瞳】で超級料理道具を動かし、超級食材を自動調理
他の悪魔も寄ってきて宴会状態
足りなければ選択UCを追加発動

お姉さんを、ママって呼んでもいいのよ〜♡



 この高層マンションの最上階にあるのは、ワルワルようちえん……なのだが。
「あらあら〜? 本当に小さくなっちゃったわ〜♪」
 確かに見目はちっちゃくて、完全にようちえんキッズであるのだけれど。
「お姉さん困っちゃう〜うふふ♡」
 小さくなってもスタイル抜群なままで、何処となく艶やかな雰囲気を纏う傾世の美幼女が。
 そんな妙に色っぽい5歳児、春・蕩華(料理上手なお姉さん妖狐の超級寵姫・f33007)はより幼稚園児らしくなるべく。
 スモック、黄色い帽子、桃型の名札を身に付けてみれば……なんだかイケナイ感じに!?
「あら〜、通園鞄もあるわ〜♪」
 通園鞄もちゃんとすちゃりと斜め掛けして。
 ようちえんじなんだけどようちえんじらしからぬ空気を醸し出しつつ……いざ、おばけマンション攻略へ!
『こわーいおばけだぞ~』
「ひゃんっ♡」
 血塗れなコスプレをした悪魔……もとい、こわーいおばけが現れれば、驚くフリをしてあげてから。
 蕩華は、驚かせてきたおばけににこにこ微笑みを向けて。
「わあ〜、驚かすのがとっても上手なのね〜♪ お姉さん、とってもびっくりしちゃったわぁ〜♪」
『えっ、あ……ふわっ!?』
「でもお疲れみたいね〜? よしよし、お姉さんに任せて〜♪」
 ふわりとおばけを笑顔で抱きしめた後、ぱちんとウィンクすれば。
 ぼうっと灯した狐火の炎をコンロに、魅惑の視線を向けた料理を作る為の各種超級宝貝『真・屠龍包丁&大量の超級料理道具』を巧みに動かして。匠の超級食材を自動調理すれば。
 その超級な料理の匂いにつられ、他の悪魔も寄ってきて。
 ホーンテッド高層マンションで開かれるのは、おばけたちの宴会!?
 そんなわいわい賑やかな悪魔……いえ、おばけたちにせっせと料理提供しながらも。
 ちっちゃな蕩華は5歳児とは思えぬ艶やかな微笑みを、おばけたちへとふふっと向ける。
 ――お姉さんを、ママって呼んでもいいのよ〜♡ って。

大成功 🔵​🔵​🔵​

馬飼家・ヤング
※アドリブ歓迎

ばかうけちゃん(38歳児)、ようちえん再デビュー!!

いやー、スモックに黄色い帽子なんて33年ぶりやわー
ゆるキャラチックなわいのプリチーさが引き立つやん?
美人のネーチャン悪魔にキャーキャー言われてモテモテ抱っことか!
(その予定はありません)

しっかし無駄にだだっ広いマンションやのう
ウメダの地下街並みに迷ってまうわ
せや!どっかの絵本みたいに買い食いしたお菓子の包み紙ばらまいて一度通った道の目印にするねん
さっすがばかうけちゃん天才!
ポイ捨ての悪事も出来るし!

うおっ、なんやこいついきなり出てきよった!
炭酸ジュースのペットボトルをシャカシャカ振ってキャップをカチッ
ブシャー!(ダッシュで逃走)



 とっとこウキウキ、お化け屋敷と化したマンションの扉を潜って。
 5歳児になったのは、馬飼家・ヤング(テレビウムのちっさいおっちゃん・f12992)。
 そう――ばかうけちゃん、ようちえん再デビュー!!
 そんな5歳児になった38歳児は、んしょんしょと装備するのは、ようちえんじの戦闘服セット。
「いやー、スモックに黄色い帽子なんて33年ぶりやわー」
 スモックや黄色い帽子をすちゃっと纏い、名札も忘れずに。
 いや、ようちえん服を着ないという選択は、ヤングには端から無かった。
 だって、ただでさえ、小さくてプリチーなゆるキャラムーブでギャルにモテモテ……の予定なのに。
「ゆるキャラチックなわいのプリチーさが引き立つやん?」
 ――美人のネーチャン悪魔にキャーキャー言われてモテモテ抱っことか!
 中身は残念、完全に38歳児のおっさんです。
 けれどもしかしてワンチャン、見目は5歳児になったのだから……可能性はあるかも!?
 そんな美人のネーチャン悪魔との出会いに心弾ませながら、てくてく進んでみるも。
「しっかし無駄にだだっ広いマンションやのう。ウメダの地下街並みに迷ってまうわ」
 この魔界の高層マンションと同じ様に増改築が繰り返され複雑な構造になっている、大人でも迷子になるという迷宮を思い返しながらも。
 ピカンッと名案が閃いちゃったヤング。
「せや! どっかの絵本みたいに買い食いしたお菓子の包み紙ばらまいて一度通った道の目印にするねん」
 ――さっすがばかうけちゃん天才! ポイ捨ての悪事も出来るし!
 というわけで、飴ちゃんの包みをぽぽいのぽいっ。
 小さくてプリチーなゆるキャラワルワルムーブで、美人のネーチャン悪魔もイチコロ!?
 ……かと思いきや。
『ウオオオオオォォォン!』
 なんかめっちゃすごい雄叫びが。
 そして現れたのは、ご所望の美人ネーチャン悪魔……では全くなく。
「うおっ、なんやこいついきなり出てきよった!」
 案の定、儚く夢破れ……なんかめっちゃごっついガチおばけ。
 でもそんなドスドス追いかけてくるおばけに怯む、5歳な38歳児ではありません!
 すかさずヤングが手にしたのは、炭酸ジュースのペットボトル。
 そう……それは子供あるあるな悪戯、シャカシャカそれを全力で振りまくってから。
 ――カチッ、ブシャー!!
『……ウオオォンッ!?』
 勢いよく噴出したジュースにおばけが怯んだ隙に、すたこらさっさと猛ダッシュで逃亡です!

大成功 🔵​🔵​🔵​

エンジ・カラカ
【エレル】

コレは小さくなっても賢いオオカミ。
耳と尻尾がかっこいい。うんうん。

ロカジンとレンゲツも小さい。
この中で一番大きいのはコレ!
うんうん。セノビシテナイヨー。
賢い君もちゃんといるンだ。

アァ……オバケダー…!
オバケがいるヨー。オバケ!
コレはオバケ平気。
シーツを引っ張って遊ぶ遊ぶ。
オバケよりもシーツが気になるお年頃。

あーそーぼ。

アァ……オバケ…!
すごいヤツがきたきた。うんうん。
大丈夫だーいじょうぶ。
オバケにはニンニク!
……ニンニク?うんうん。ニンニク!

ニンニクを掲げて退治すればイイヨ。
勝てるヨ。いけー!ニンニクビーム!
お化けにドーン!オーケー!
ドーン!


飛砂・煉月
【エレル】

あたまも5歳だから狼の尻尾と耳は出した侭
もふっとした毛並みをぱたぱた
緋色の眸は輝かせて

あっは、何かハクが大きいな~
ろかじはいつも通りかっけーね
えんじは背伸び…してない、たぶん!

オバケはむしろ興味だらけ
怖い? 何が?
シーツのなかとか見てみたくない?
ふたりともたのしそーに遊んでんなー
ハクとオバケおどろかしてみよっか
ふふん、死角から一気にどーん

え、オバケにもニンニクきくの?
じゃ、オレもなーげるー(豪速球でひゅん)
ぶら下げるのは匂いキツイからのーせんきゅー
おふだも真似っ子でえーい
メイサイは大人のだからオレ達にはかんけーないね!

ねね、ふたりとも
みんなでオバケにどーんしようよ
合体技!かっこいい!


ロカジ・ミナイ
【エレル】

おねいさんらにモテモテのスーパー5歳児とは僕のこと
本当は真っ黒髪だけど
今日はワルだから大人の僕の髪色さ

猫もお化けも(この頃はまだ)ぜーんぜん怖くない
スーパーなので

シーツにすっぽりのちいちゃいエンジくん
賢い君も5歳なのかい?ちいちゃい?おおきい?オヨヨ
レンの尻尾をぐるぐる追いかける

わわ!このオバケすっげーリアル!
ねぇそのお怪我?怖い顔?痛い?痛い?オバケだから痛くない?
ツンツン、ガジガジ、ボカスカ

オバケってニンニク嫌いなんだ、へぇー(投げる)
オフダも嫌いって絵本でみたよ、これこれ(オフダ?を投げる)
……カードリヨウメイサイショ?
園児だからよくわかんないや、ニャハハ!

合体技!?やるやる!



 魔界の都会に聳え立つ、高層マンション。
 最上階までに一体何階あるのか、と。
 ひぃふうみぃ……数えているうちに首が痛くなって、大人でも途中でやめてしまう程なのに。
 そんなマンションダンジョン攻略に挑むのは――ちっちゃい猟兵たち。
 耳と尻尾をぴこぴこ、えっへん。
 ……コレは小さくなっても賢いオオカミ、って。
「耳と尻尾がかっこいい。うんうん」
 マンションの入口の扉を潜った先、置かれていた鏡を見て満足気に頷く5さいのエンジ・カラカ(六月・f06959)の隣で。
 もふっとした毛並みをぱたぱた、緋色の眸はキラキラ。もう1匹の仔狼……同じく5さいの飛砂・煉月(渇望の黒狼・f00719)はこれからはじまる冒険にわくわくそわそわ。
 そんなちっちゃいもふもふ仔狼さんたちと同じ様に、どやぁっと。
「おねいさんらにモテモテのスーパー5歳児とは僕のこと」
 ピンク髪の粋でいなせなちょいワル5さいじ……ロカジ・ミナイ(薬処路橈・f04128)は、ふと足元に目をやって。ひょいっと通りかかった猫ちゃんも、余裕の顔でなでなで。
 ……懐かぬ猫やお化け? そんなの、ぜーんぜん怖くない!
 だって、今のロカジは無敵のスーパーワルモテ5歳児なのだから。
「ろかじはいつも通りかっけーね」
 そんな5さいのおともだちに、煉月はキラキラさせた緋の瞳を向けた後。
 くるりと周囲を飛ぶ相棒を見上げ、きゃっきゃっ。
「あっは、何かハクが大きいな~」
 いつもなら、煉月の肩の上にちょこんと乗れるハクだけど……今の彼の肩に乗るのはちょっぴり大変そう。
 だって、何て言ったって今は5歳児なのだから。
「ロカジンとレンゲツも小さい」
 エンジは見慣れた姿よりもずっとちびっこいふたりを見てから。
「この中で一番大きいのはコレ!」
 再びもう一度、ぴこぴこえっへん。
 けれど、友達と張り合いたい盛りの5さいのことだから、もしかしての疑惑が……?
 煉月はじーっと、エンジを見つめてみるけれど。
「えんじは背伸び……してない、たぶん!」
「うんうん。セノビシテナイヨー。賢い君もちゃんといるンだ」
「賢い君も5歳なのかい? ちいちゃい? おおきい?」
 たぶんずるっこしていないエンジのまわりをくるくる。煉月が見遣りつつ回れば、ぱたぱたふりふり揺れる尻尾もくるり。
 そんな尻尾をぐるぐる追いかけながら、オヨヨとロカジはやっぱり5さいだという賢い君にも興味津々。
 そうこうはしゃぎながらも、お化け屋敷と化したマンションダンジョンをいざ進んでいれば。
「アァ……オバケダー……! オバケがいるヨー。オバケ!」
 満月のような円らな金の瞳をぱちくりさせるエンジ。
 でも、オバケはへっちゃらだから。
 ――ぐいぐい、ぐいっ。
『こわーいおばけだぞ……って!? ちょ、ひっぱんないでもらえますっ!?』
「怖い? 何が? シーツのなかとか見てみたくない?」
 オバケよりもシーツが気になるお年頃なエンジと一緒に、煉月もむしろ興味だらけ。
 シーツを引っ張ったり、ぺらりとめくって中をのぞいてみたり――あーそーぼ、って。
 ぐいぐいひらひら、ぺらりと、遊ぶ遊ぶ。
 そんなふたりは、シーツにすっぽりちいちゃくて。
 そしてロカジは新手のおばけを見つけて、思わず声を上げる。
「わわ! このオバケすっげーリアル!」
 けれどなんたって、今のロカジはスーパー5歳児。おばけなんてこわくない!
「ねぇそのお怪我? 怖い顔? 痛い? 痛い? オバケだから痛くない?」
『うらめしや……って、痛っ!? いたい、違う意味で痛いですっ』
 こわーいお顔のおばけをツンツン、ガジガジ、ボカスカ!
 スーパー5歳児のヤンチャぶりに、おばけさんも涙目。
「ふたりともたのしそーに遊んでんなー」
 煉月は自分がすっぽりシーツおばけになっちゃったエンジや、ボカスカおばけさんとじゃれているロカジを見てから。
 いつもよりも大きな相棒と、こそこそ話。
 ……ハク、オバケおどろかしてみよっか、って。
 そしてそうっと、抜き足差し足、新手のシーツおばけの死角へと回って――。
『……えっ? ぎゃあっ!?』
 ふふんと、死角から一気にどーん!
 超びびっているおばけにきゃっきゃ、ハクと一緒にハイタッチして、悪戯っこのしてやったりな顔。
 けれど、そんなおばけたちを圧倒していた5歳児たちに、危機が……!?
「アァ……オバケ……! すごいヤツがきたきた。うんうん」
 エンジの瞳に刹那映るのは、ウオオオッと唸りをあげるおっきなフランケンシュタイン!
 さすがのスーパー5歳児たちも、ピンチです……!?
「大丈夫だーいじょうぶ」
 いえ、こんなこともあろうかと。小さくなっても賢いオオカミさんは準備も万端。
 ということで、エンジがすちゃりと手にした秘密兵器は!
 ――オバケにはニンニク!
「……ニンニク? うんうん。ニンニク!」
「オバケってニンニク嫌いなんだ、へぇー」
 ロカジはそうひとつ、ニンニクを手にして……おばけへとびしっ!
『……ぎゃ!!』
「え、オバケにもニンニクきくの? じゃ、オレもなーげるー」
 ぶら下げるのは匂いキツイからのーせんきゅー、煉月も続けて、ニンニク豪速球をひゅん! ハクも一緒にひゅんひゅん!
『いや、ちょっと!? 俺は吸血鬼じゃなくてフランケ……いた、いたたっ!?』
「ニンニクを掲げて退治すればイイヨ。勝てるヨ。いけー! ニンニクビーム!」
 えいえいっとみんなでニンニクを投げて、ニンニクビーム! あくりょくたいさん!
 ある意味、物理的に効果は抜群のようです!
 でも、スーパー5歳児たちの武器はニンニク攻撃だけではありません。
「オフダも嫌いって絵本でみたよ、これこれ」
 ロカジはそうぺらりと、オフダもいっしょにぽいっ!
 そのオフダをみたフランケンは、ぶんぶん首を振って拒否。
『カード利用明細とか、こわっ!? しかも何この金額!』
「……カードリヨウメイサイショ? 園児だからよくわかんないや、ニャハハ!」
 そんなオフダ? をある意味怖がるおばけへと、煉月も真似っ子でオフダをえーい!
「メイサイは大人のだからオレ達にはかんけーないね!」
 何というおそろしいスーパー5歳児たち。
 そしてある意味へろへろになったおばけへと、容赦なくお見舞いするのはやはりこれ!
「ねね、ふたりとも。みんなでオバケにどーんしようよ、合体技! かっこいい!」
「合体技!? やるやる!」
「お化けにドーン! オーケー!」
 ということで――おばけさんへと、ドーン!
『え、ちょっと待っ……うぎゃあっ!!?』
 必殺・ハイパーニンニクオフダカードメイサイアターック!!
 物理的にも精神的にもおばけさんをぼっこぼこ、キャッキャ全力で遊びます!

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

菫宮・理緒
セナさん(f03195)と

5歳になる?
これはでーとするしかないね!

スモック、帽子、ポーチのセットを借りてお着替え。
【ブルーノワール】にはポーチから顔だけ出してもらおう。

セナさんかぁいい。
この頃に出会っていたかった!

心の声がだだ漏れてたみたいだけど、ま、いいか。

わたしホラーには強いんだよ。
と強がってはみたものの、じつはがくぶる。

ルージュを抱えたセナさんのスモックの裾を離せません。

お化けなんてプラズマ、と、
目に涙を溜めながら呪文のように呟いていたら、
不意にセナさんに撫でられて。

だいぶ落ち着いた、よー。

照れながら撫で返したら、セナさんも笑顔を返してくれて、
手を繋いで、元気に奧へと進んでいくのでした。


セナ・レッドスピア
理緒さん(f06437)と

わわっ!? ホントにちっちゃくなってる!?
…でも、髪は銀色、瞳は赤いまま…
そんな戻り方を不思議に思いながらも
理緒さんとお揃いの服装に着替えて
「アルジャンルージュ」を両手で抱えながら一緒に…
って、このころに出会いたかったのですか!?
と、はわはわしながら出発!

そしてその途中、お化けたちが!
わ、私だってダンピールだし、いざとなったら
理緒さんやルージュと一緒に返り討ちにしちゃうもん!

と強がるけど、ホントは理緒さん共々内心がくぶるで
その場は何とか切り抜けるけど
二人きりになったら
お互い涙目だけど照れながら一緒になでなでし合って

落ち着いた後の理緒さんの笑顔に、こちらも笑顔で返します



 魔界のマンションダンジョンの最上階へと足を踏み入れる資格がある者。
 それは……ワルの素質がある、5歳児のみ。
 けれど、マンションの扉を潜れば。
「5歳になる? これはでーとするしかないね!」
 そう、菫宮・理緒(バーチャルダイバー・f06437)の言う通り、悪魔の魔法でみーんな5歳児に。
 そしてぐっと、5歳児デートに気合を入れてから。
 せーの! で、セナ・レッドスピア(blood to blood・f03195)とマンションへと一歩踏み込んでみれば。
「わわっ!? ホントにちっちゃくなってる!?」
 セナもびっくり、本当にちっちゃくなっちゃいました!
 そんな自分の姿を、目の前の鏡でじいっと見つめて。
「……でも、髪は銀色、瞳は赤いまま……」
 実際の5歳の時の自分とは違う、今の自分と同じ髪と目の色のまま小さくなったことに、こてりと首を傾けて。そんな戻り方を不思議に思いながらも
、んしょんしょと、理緒とお揃いのようちえんじスタイルに着替えるセナ。
 理緒も、借りていたスモック、帽子、ポーチのセットを取り出して上手にお着替えして。ポーチからひょこり顔だけのぞかせているのは、蒼と黒のツートングラデーションの翼に、星の海を思わせる琥珀色の瞳をした黒兎・ブルーノワール。
 そしてセナがぎゅうと両手で抱えるのは、ブルーノワールと一緒に森で生まれた双子の黒兎。艶やかなブラックオリーブの瞳に、紅と銀の翼を持ったアルジャンルージュ。
 そんな幼稚園児装備に、アルジャンルージュを抱っこしているセナを見つめて。
「セナさんかぁいい。この頃に出会っていたかった!」
 そう思わず、心の声がだだ漏れてしまった理緒だけれど……ま、いいか、と気を取り直して。
「って、このころに出会いたかったのですか!?」
 セナはそんな言葉に、円らな赤の瞳をぱちくりさせつつも。
 準備も万端――はわはわしながらも出発です!
 そしてふたり並んで、てくてく歩いていれば――。
『ほーら、お嬢ちゃんたち。おばけだぞ~』
 ばさりとひらひら布を翻し現れたのは、シーツおばけさん達!
「わたしホラーには強いんだよ」
「わ、私だってダンピールだし、いざとなったら、理緒さんやルージュと一緒に返り討ちにしちゃうもん!」
 そうふたりで、声を上げてみるけれど。
 強がってはみたものの、理緒はルージュを抱えたセナのスモックの裾をぎゅぎゅっと離せなくて。
 セナも内心、理緒と一緒にがくぶるで。
「ホラーなんて平気だから、あっちいってー!」
「こ、こわくないもん……!」
 わーわーきゃきゃー、一緒にダッシュ!
 そして何とかシーツおばけの群れをやりすごせば、セナは心からホッとするけれど。
「お化けなんてプラズマ、お化けなんてプラズマ……」
 ふと涙目のまま隣を見れば、同じく涙目で呪文のように呟いている理緒の姿が。
 お互い涙目なのだけど、セナは照れながらもそっと……がくぶるしている理緒の頭をなでなで。
 そんなセナに撫でられて、理緒もお返しに手を伸ばして。
「だいぶ落ち着いた、よー」
 やっぱり照れながらも撫で返せば、ふたり一緒に顔を見合せ笑みあって。
 いこ! ってしっかりおててつないで……元気な笑顔で並んでてくてく、ふたりで先へと進んでいきます。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

廻屋・たろ
小さくなっても中身は変わらず(スモック着用)

おぉ、すごい。5歳の俺ってこんな感じだったのかな?
捨てた昔の自分を見るのはなんだか不思議な感じ

それじゃあ早速ワルの英才教育を受けてやろうじゃないか、頑張るごさいじー

目の前に現れたのはシーツのお化け

んん…(無表情で悩み)5歳児的に怖がった方がいいのかもしれないけど今日の俺は悪い5歳児
内なる5歳児センサーの感じるままにシーツの中に特攻
中の人に抱きついて足元をくすぐってやろう
それそれ、笑いくるしめ!(無邪気な笑みを浮かべてはしゃぐ)

くすぐり倒したお化けに勝利宣言
負けたら勝者の言うことを何でも聞くんだよと5歳児ルール発動
お化けの背中に乗ってどんどん先に進もう



 複雑に入り組んでいるという高層マンションは、お化け屋敷状態になっているのだというし。
 何よりも……入口の扉に仕掛けられた魔術によって。
「おぉ、すごい。5歳の俺ってこんな感じだったのかな?」
 廻屋・たろ(黄昏の跡・f29873)も、5さいじになっちゃいました!
 そんなちっちゃくなった自分の姿を、眼前の鏡でまじまじと見つめながら。
 たろはふと思う――捨てた昔の自分を見るのはなんだか不思議な感じ、って。
 そして張り切って、こくりと大きくひとつ頷きつつ。
(「それじゃあ早速ワルの英才教育を受けてやろうじゃないか」)
 頑張るごさいじー、と、いざ最上階のようちえんへ向けて、とことこ。
 けれど、ごさいじの眼前に立ちはだかるのは。
『こわいだろ~おばけだぞ~~!』
 ばあっ! と現れた、シーツのお化け! ……なのだけれど。
「んん……」
 相変わらず無表情なのだけれど、暫し悩むたろ。
 ここは、ごさいじらしく、わーびっくりしたーって。
 棒読みでもまぁとにかく、空気を読んで言ってあげるべきなのか。
 5歳児的に怖がった方がいいのかもしれない、なんて思いつつも……でも。
(「今日の俺は悪い5歳児」)
 ということで――内なる5歳児センサーの感じるままに、シーツの中に特攻!!
 なんという、ワルワル5歳児らしい行動。
『え、ちょっと!? 何で入って……あひゃひゃっ!』
 シーツに潜り込むやいなや、中の人にガシッと抱きついて、足元をこちょこちょ攻撃です!
『ちょっ、もう勘弁……うひゃひゃっ!』
「それそれ、笑いくるしめ!」
 無邪気な笑みを浮かべてはしゃぐワルワルごさいじ、恐るべし……!
 そして、ピクピクと完全にくすぐり倒されたおばけさんを見下ろして。
 ――勝った。
 やはりダウナー系ながらも、どやぁっとたろは満足気に勝利宣言をしてから。
「負けたら勝者の言うことを何でも聞くんだよ」
『えっ、こ、こんな目に遭ったのに!?』
 そんなおばけの言葉は完全スルー、5歳児ルール発動です!
 ということで、ちょこんと。
「それじゃあ、最上階にれっつごー」
『さ、最上階!?』
 おばけの背中に乗って、どんどん先に進んじゃいます!

大成功 🔵​🔵​🔵​

フカヒレ・フォルネウス
【魔王国】アドリブ歓迎です

幼児化は記憶はそのまま、思考や性格が子どもの頃に戻ります
「フハハ! おれさまはフカヒレ・フォルネウス! いだいなる、さめのあくまのしてんのーだっ!」
と、先祖代々の四天王の生まれを鼻にかけて、無駄に偉そうなガキンチョです

「フン、おい、おばけども! このおれさまをだれだとおもっている! フォルネウスけの、フカヒレさまだぞっ!」
強気に、上から目線でおばけたちに威張り散らして、上に続く階段の場所を教えるよう恫喝してます

「さっさとおしえればいいのだ! よーし、いくぞ、ある(或さんのこと)! このおれさまについてこい!」
怖いもの知らずのガキ大将っぷりを発揮して、先導していきますね


水桐・或
【魔王国】
ぼくはひとりだ
ぼくにちかづかないほうがいい
奪われるのはイヤだよね

自分は人から奪ってしまうからと他人を遠ざける、ひねた幼児になる
そうは言いつつ、年相応に寂しがりなので一定の距離を開けつつフカヒレさんについていく

ビックリさせられると反射的にUCで相手の『人を驚かせる姿』という性質を奪ってしまう
奪った性質を応化躰の【肉体改造】による【化術】で自身の姿に反映し、異形の怪物になって住民達を驚かし返す

ひとから略奪したモノは、ちゃんとつかわないと……
それが”れいぎ”だよね
とむ、とむ……、”とむらい”かな?

フカヒレさん、ドンドンすすんでいくなぁ
ああいうひとが四天王むきなのかな?
ぼくにはむずかしそうだ



 おばけいっぱいの、ホーンテッド高層マンション。
 大抵の5歳児であれば、泣いちゃって進めなくなってしまうだろうけれど。
 でも、並大抵ではない5歳児はへっちゃらどころか。
「フハハ! おれさまはフカヒレ・フォルネウス! いだいなる、さめのあくまのしてんのーだっ!」
 先祖代々の四天王の生まれを鼻にかけて、無駄に偉そうである。
 いや、それも当然。だって彼は、さめのあくまのしてんのーなのだから……!
 そんなふんぞり返ってドヤりながら歩くガキンチョこと、フカヒレ・フォルネウス(鮫の悪魔の四天王・f31596)は、記憶こそそのままのようだが。見た目だけでなく、思考や性格まで幼児化しているようだ。
 そして、そんなフカヒレとは逆に。
「ぼくはひとりだ。ぼくにちかづかないほうがいい。」
 ……奪われるのはイヤだよね、って。
 他人を遠ざけるような言動の、ひねた5歳児の姿が。
 自分は人から奪ってしまうから、と。
 けれどそんなことを言いつつも、そうっと藍色の瞳で見つめるのは、前を行くやたら偉そうなフカヒレの背中。
 何だかんだ一定の距離を開けつつも、とことこ彼についていく5歳の水桐・或(剥奪と獲得・f31627)は、実は年相応の寂しがり屋さん。
 そんな、フカヒレが立ち止まれば或も止まり、またフカヒレがてくてく歩き出せば或も進みだす……なんていう、微妙な距離感が生じてはいるものの。
 ふたりがゆくのは、迷路のようなマンションダンジョン。しかもおばけが沢山の。
 フカヒレはそんな迷宮のような周囲の様相に、赤い瞳をきょろりと巡らせて。
『ほーら、おばけだぞ~』
『どうだ? こわいだろ!』
 雑にシーツをかぶって出て来た悪魔……もといお化け達を見つけ、とことこと近づいてから。
「フン、おい、おばけども! このおれさまをだれだとおもっている! フォルネウスけの、フカヒレさまだぞっ!」
 さすがは四天王!? めっちゃ強気な上に。
「いだいなる、さめのあくまのしてんのーを、うえにつづくかいだんにあんないしろ!」
 上から目線で威張り散らし、上に続く階段の場所を教えるようお化けを恫喝する。
 そんなフカヒレの堂々たる態度に、お化けたちはびびりつつもこそこそ。
『あのちっちゃい子、四天王らしい。やべーじゃん』
『でもあれかもしれないぞ、最初に出て来る四天王といえばお約束な……奴は四天王の中でも最弱、とかいう』
『じゃあちょっと試しに驚かせてみるか?』
 ということで。
 シーツお化けな悪魔は、そうっと相変わらず偉そうな様子のフカヒレに近づいて。
『おばけだぞォッ!!』
『うらめしやー!!』 
 5歳児たちを驚かせるべく、急に大声を上げた……のだが。
『……!? ぎゃあっ!』
『!! ひいいぃっ!?』
 逆に恐れおののいて、ふたりでびびりまくって抱き合ってしまうのは、何故かお化けたちの方。
 そんなシーツお化けを震え上がらせたのは――異形の怪物!?
 いや、その怪物は……実は、或が成したもの。
 ビックリさせられた瞬間、反射的に『獲得術式・換骨』が発動してしまって。
 相手の『人を驚かせる姿』という性質を奪ってしまったのだ。
 そして、奪った性質を応化躰の肉体改造による化術で自身の姿に反映し、逆にお化けたちをびびらせたというわけであるが。
「ひとから略奪したモノは、ちゃんとつかわないと……」
 ……それが”れいぎ”だよね、って。
 或はこくりと小さく頷く。ちっちゃくても彼は知っているのだ。
「とむ、とむ……、”とむらい”かな?」
 5さいじだからうまく言えなくても、ちゃんと知っていますから!
 そんなガクブルしているおばけたちに、フカヒレはふふん、と謎に得意気な顔をしつつ。
「どうだ、おばけども! さっさとおしえればいいのだ!」
『ひいっ! ちょ、ひっぱらないで!?』
『か、かいだんは、あちらです……!』
 シーツをぐいぐいと引っ張って再度恫喝。
 怖いもの知らずのガキ大将っぷりを発揮しながらも。
「よーし、いくぞ、ある! このおれさまについてこい!」
 或を促し先導するように、とことこと躊躇なく歩き出すフカヒレ。
 そんな彼と、また一定の距離は取ってはいるが。
「フカヒレさん、ドンドンすすんでいくなぁ。ああいうひとが四天王むきなのかな?」
 やはり何だかんだ言っても、諸々の事情で家は滅んでいても、あの大物感漂う5歳児な彼を見れば、由緒正しき四天王の風格は確かにある気がするし。
 或はそんな彼にてくてくとついていきながら、こてりと首を傾けつつ呟く――ぼくにはむずかしそうだ、って。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

木常野・都月
【狐々】

また…ちっちゃくなるのか…
やっぱり子供だと、なんか不安だ……(自分の尻尾に抱きつく)

お化けは普段なら怖くないのに、背が低くなっただけで、こんなに怖いなんて。

周りが皆、俺より大きいんだもん。
怖い…。

お化けっ!大きいっ!(尻尾ぶわっ)
クロムおねえちゃん……!

怖くなくなる、おまじない?
お姉ちゃんが頑張ってる…なら!
俺も頑張る!

チィ、おいで!
月の精霊様の幻覚で、お化けの人達は、皆目を回しちゃえー!!(催眠術、気絶攻撃)

効かないお化けは、こうだ!(必死に杖でお化けを叩く)

まだやるなら、がぶーってするぞ!?
UC【狐火】をいくつか浮かべて、うーって威嚇しよう。

案内、して!(おねえちゃんの真似)


クロム・エルフェルト
【狐々】
幼い頃の性格を見られるのは、少し恥ずかしい

お化けぇ?
いつも見てるから、うーん。あんまり。
(幼い頃は"見え"たっけ)
だいじょぶだよ、ツヅキ。
怖かったら、おねえちゃんの尻尾に隠れていてね。

……すんすん
ツヅキ、止まって。悪魔のにおい。
よし、脅かしちゃおっ
(織り上げるは幻誘う結界術……あ、あれ、指がもたつく)
……い、ん、が、組、め、な、い(涙)
もー。ツヅキ、任せるね!
これ、怖くないおまじない(鼻同士をつんと触れ合わす)

驚いた悪魔達に、えいやぁ!ぱんち!きっく!
(剣豪の足捌きによる加速が乗った一撃)
(5歳児の攻撃、当たる箇所は主に脛)
ねえ、出口まで案内して!
じゃないと幹部に負けっぷり報告するよ!



 ちっちゃくなることは、これが初めてではないのだけれど。
 何処か不安げにきょろきょろ、自分の尻尾にぎゅうと抱きつきながら。
「また……ちっちゃくなるのか……」
 やっぱり子供だと、なんか不安だ……なんて。
 そうっとちょっぴりずつ進むのは小さな狐さん、5歳児な木常野・都月(妖狐の精霊術士・f21384)。
 だって、周囲の風景も待ち構えているというお化けも、普段ならば何てことないのに。
(「周りが皆、俺より大きいんだもん」)
 普段なら怖くないお化けも、背が低くなっただけで、こんなに怖く感じてしまう。
 怖い……と、そんなすっかりお耳をぺたりとさせてしまっている都月と共に赴きながら。
 ……幼い頃の性格を見られるのは、少し恥ずかしい、なんて思うけれど。
「お化けぇ? いつも見てるから、うーん。あんまり」
 もふもふぎゅうっと不安げに自分の尻尾を握る都月とは逆に、そうこてりと首を傾けるのは、これまた5歳児なクロム・エルフェルト(縮地灼閃の剣狐・f09031)。
 ちっちゃな頃はお化けなんて普通に見えていて、物珍しいものでもなかったから。
 クロムは不安がる彼に、えっへん胸を張って見せて。
「だいじょぶだよ、ツヅキ。怖かったら、おねえちゃんの尻尾に隠れていてね」
 もふもふ尻尾を、ゆうらり。
 けれど瞬間、お耳がぴくぴくっと反応して。
 ……すんすん、鼻を鳴らしてみれば。
「ツヅキ、止まって。悪魔のにおい」
『ばぁっ! おばけだぞ~』
 間一髪!? 至近距離で驚かされることは避けたものの。
「お化けっ! 大きいっ!」
 突然現れたおおきなシーツおばけさんに、都月の尻尾はぶわぶわっ。
 ひしっと涙目でおねえちゃんの尻尾にしがみついてしまう都月。
「クロムおねえちゃん……!」
「よし、脅かしちゃおっ」
 そんな弟分にもふもふ尻尾は貸してあげながらも。
 おねえちゃんらしく彼の前に立っていざ、幻誘う結界術を織り上げ……ようと、するのだけれど。
(「……あ、あれ、指がもたつく」)
 何ということでしょう、今のクロムの指は短くてちっちゃな5歳児のものだから。
「……い、ん、が、組、め、な、い」
 いつもの様に、印が結べません……!
 そんな忌々しき事態に、弟とはまた違う意味で涙目になりながらも。
「もー。ツヅキ、任せるね!」
 自分の尻尾をもふもふして少し安心した様子の彼に、お任せ!
 それから、彼の鼻に自分の鼻を、つんっ。
「これ、怖くないおまじない」
 鼻同士を触れ合わせた、勇気と元気がひゃくばいになるおまじないを。
 そんなつんっ、に都月は瞳をぱちくりとさせるけれど。
「怖くなくなる、おまじない?」
 すぐに涙目ながらも、適当にシーツをかぶった感満載のお化け達をぐっと見遣って。
「お姉ちゃんが頑張ってる……なら! 俺も頑張る!」
 ――チィ、おいで!
 そうすかさず頑張って、月の精霊様を喚べば。
『ほらほら、おばけはこわいだろ……ひゃっ!?』
『今のうちに逃げ帰った方が……え!?』
「お化けの人達は、皆目を回しちゃえー!!」
 ぐるぐる~っとチィのみせる幻覚で催眠術をかけて、気絶させちゃいます!
 そしてさらに握りしめた杖で、ぽかすか!
「効かないお化けは、こうだ!」
『いたっ、痛っ! それ結構痛いんだけど!?』
「まだやるなら、がぶーってするぞ!?」
 必死に杖をぶんぶん、ぽかぽかお化けを叩きながらも、うーっと。
 ちっちゃなサイズだけど激しく燃え盛る狐火をいくつか浮かべて、威嚇する都月。
 そして、そんな思わぬ反撃にびびったお化けへと。
 ――えいやぁ! ぱんち! きっく!
 可愛らしくて微笑ましい、クロムの5さいじぱんち&きっく……などではなく。
『! うぐっ、ぎゃあっ!?』
 ……どかっ!! ぼこっ!
 剣豪の足捌きによる加速が乗った、強烈な一撃が炸裂!
 しかもそんなちっちゃな5歳児の攻撃、当たる箇所は主に脛……いわゆる弁慶の泣き所です。これはめっちゃ痛い。5歳児容赦ない。
 そんな効果抜群の攻撃をモロに受け、泣きそうになりつつうずくまって唸るお化けに。
「ねえ、出口まで案内して! じゃないと幹部に負けっぷり報告するよ!」
 びしいっ! とクロムがそう言い放てば。
 こくこく頷きながらも、都月も真似っこして、びしい!
「案内、して!」
 大きなお化けさんに道案内して貰います!

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ナーサリー・ライム
【ふむ……子供関連の依頼なら、是非とも参加しなきゃ】

虚空から一冊の絵本が現れ宙に浮かぶ

【御伽神ナーサリー・ライム……顕現】

【デビルキングワールド……悪事が尊敬される世界……初めて来たけど、他の世界の子供達には悪影響がありそう】

虚空からアリスペンを取り出す

【さあ、全ての想像の子供達よ。ぼく達わたし達に創造の力を貸しておくれ】

ペンが一人でに動き出し、防衛蔵書(自身の肉体)に数人の幼稚園児を描くと、それが具現化。更にUCの力を描き加えて無敵の戦闘服(スモック、帽子、名札)を創造して着せてあげよう。

【準備は整った。さあ、皆!これからお化け屋敷へ遊びに行こう!大丈夫、その戦闘服があれば怖いもの無しさ!】



 魔界に聳え立つおばけマンションダンジョンに赴いた理由。
 それは、ふと耳にした依頼の内容を聞いたら、足を運ばずにはいられなかったから。
「ふむ……子供関連の依頼なら、是非とも参加しなきゃ」
 だって、ナーサリー・ライム(猟書兵・童話遣い)(『あなた』の為の子守唄・f32879)は、全ての子供達と、かつて子供だった者達の守護者なのだから。
 そしてふと虚空から現れ、宙に浮かぶのは、一冊の絵本。
 ――御伽神ナーサリー・ライム……顕現。
 それは、子供達や原作への夢や希望や想像力――「情念」が籠められしもの。
 そんな防衛蔵書を喚びながらも、ナーサリーはきょろりと周囲を見回して。
「デビルキングワールド……悪事が尊敬される世界……初めて来たけど、他の世界の子供達には悪影響がありそう」
 始めて訪れる世界に、そう紡ぎつつも。
 虚空から次に取り出すのは、美しき白銀のアリスペン。
「さあ、全ての想像の子供達よ。ぼく達わたし達に創造の力を貸しておくれ」
 そして紡がれたナーサリーの声に応えるかのように、その白銀のペンは一人でにさらさらと動き出す。
 アリスペンはどんな世界だって自由に綴るために、子供達の夢や希望や想像力に応じて無限に進化し、変形するのだから。
 そんなペンが走り綴ってゆくのは、防衛蔵書――ナーサリー自身の肉体。
 数人の幼稚園児が描かれれば、それが現実世界にも表れて。
 さらにもうひと工夫、ナーサリーはアリスナイト・イマジネイションの力を描き加える。
 スモックに黄色い帽子、可愛いかたちの名札を想像し、ちょこりと描いた幼稚園児たちにつけてあげれば――それは無敵の戦闘服。
 そして、キャッキャ笑顔溢れる元気な彼らの様子に微笑みながらも。
「準備は整った。さあ、皆! これからお化け屋敷へ遊びに行こう!」
 ナーサリーはいざ、楽しいダンジョン攻略の冒険を綴るべく、皆と一緒におばけマンションへと足を踏み入れる。
 ――大丈夫、その戦闘服があれば怖いもの無しさ! って。

大成功 🔵​🔵​🔵​

アサル・レイハーネフ
ここが件のマンションかい?おや?体はちっちゃくなったけど、それ以外の変化はなさそうだねぇ。(黄色い帽子を被り、キャンディをぺろぺろしながら)それじゃあ、おかしなマンション探索といくかねぇ。あひゃひゃ!
割としっかり脅かそうとしてくるけど、このイカれ商人をびっくりさせるなら、もっと派手にやらないと。何せ、驚かせるのはあたしも得意だからねぇ。
【闇に紛れ】ながら驚かせようとしてきた連中を、逆に【クリーピングコイン】や【劇毒爆弾】をぶつけて【おどろかす】よ。
驚く悪魔達を見てたら、なんだか楽しくなってきた。よーし、UC【狂乱の雀蜂】で追い討ちだ!蜂から逃げ惑う悪魔を追っかけながら、最上階へ進むとするさ。



 ただでさえ、魔界に聳え立つ高層マンションは増築の繰り返しで、奇妙奇天烈な迷宮になっているらしいのに。
「ここが件のマンションかい?」
 そう口にしつつも、ホーンテッド高層マンションの入り口の扉を潜れば……たちまち5歳児になってしまう、アサル・レイハーネフ(黄色い狂人、旅する商人・f31750)。
 けれど、ちょこんとちっちゃくなったその頭に、黄色い帽子をかぶりながらも。
「おや? 体はちっちゃくなったけど、それ以外の変化はなさそうだねぇ」
 キャンディをぺろぺろしながら、そう確認するアサル。
 幼児化したのは、どうやら彼女の場合は見た目だけのようだ。
 そんな、外見はこども、中身はそのままな彼女は、ちっちゃくなってもいつもの様にイカれた笑みを宿す。
 ――それじゃあ、おかしなマンション探索といくかねぇ。あひゃひゃ! って。
 そしててくてくと小さな歩幅で、マンションの最上階目指し歩き出してみれば。
 ふと目にしたのは、何気に隠れていないシーツの端っこ。
 ぐるり見回してみるマンションダンジョン内は、ひゅーどろどろとお化け屋敷な雰囲気は出ているし。
 バレているとも知らずに、息をそっと潜め驚かす機会を窺っているお化けな悪魔達のその様子をみれば、割としっかり脅かそうとしてくる模様。
 でも……何せ、相手が悪い。
(「このイカれ商人をびっくりさせるなら、もっと派手にやらないと」)
 アサルはあひゃひゃひゃ、と再び笑いながらも口角をニイッと上げる。
 ――何せ、驚かせるのはあたしも得意だからねぇ、って。
 そして逆に暗いことを利用し、ちっちゃくなった身体をふっと闇に紛れさせて。
『……あれ? さっきそこにいた子はどこに……うわっ!?』
『え、どうした……うぎゃあっ!』
 びしびしっとお化け達にすかさずぶつけるのは、意志ある「空飛ぶ金貨」の大群・クリーピングコインや、アサルが作った特製劇毒爆弾!
 ひえええっと突然のことに慌てふためき驚く、お化けな悪魔達の様子にまたアサルは笑って。
「驚く悪魔達を見てたら、なんだか楽しくなってきた」
 ……よーし、追い討ちだ! って。
「いかれ商人の一発芸だ! 楽しんでってよ。あひゃひゃひゃひゃひゃ!」
 刹那、きゃっきゃ愉快気に興奮し発動させたのは――『狂乱の雀蜂』。
『ぎゃっ! 蜂!?』
『うわああ、逃げろー!』
 傍から見れば、それは何とも滑稽。
 マンションダンジョンには、召喚された狂乱の雀蜂たちから逃げ惑う大きなお化けな悪魔達と。
 それを嬉々と追っかけながら最上階へ進む、悪戯っ子な5歳児のアサルの姿が。

大成功 🔵​🔵​🔵​

實生・綿糸楼
【わんだれい】 アドリブ歓迎、一人称わたし、他人は名前(ひらがな)+どの よろしくたのむ。
記憶はあるので真剣に突破しようとするが、おばけそのものより驚かされるのが苦手で物音などにびっくり「みな、ふよういなせっしょくは…ひぃっ!」
驚いた際の大声で相手を驚かせたり
驚いた拍子にかけだして大人たちにタックルを食らわせたり(指定UCによる超加速あり)「きゃあああああああー!妖怪を畏れさせるとは、なかなかやるな…」(勘違い含む)
こんにゃくやろうそくなどの小道具にびっくりして切り刻んでしまうかもしれない「ひゃああああ!…なんだおもちゃか」
「こんどはおにごっこするのか?って、みんなおいてかないでくれー」


アスカ・ユークレース
【わんだれい】あすかです、よろしくおねがいします!

わたし、ですます、ひらがな多め
記憶は多分あるけど精神が中身に引っ張られてる

好奇心旺盛で怖いもの知らず 「これってどうなってるんですか?」「えいえい!」「ばあ!びっくりしましたか?」興味の赴くまま装置を滅茶苦茶に弄ったりUCで隠れんぼしてお化けに悪戯したり質問攻めにしたりとやりたい放題、その癖飽きたらお化けを放置して何処かへ行ってしまうハイパー自由人、結果大惨事になっても怒られても追いかけられてもけたけた笑ってる
「こんどはおにごっこですね、まけませんよ!」
アドリブ絡み歓迎


尾守・夜野
■わんだれい
名前左側呼び
平仮名発音
思考と言動は不一致
一人称等ころころ変化 (ほんとーにごさいじになるんだ…すげぇ!まわりでかい!)

回りが大きく見えるのが新鮮だし、皆もいるしでハイテンション。

肉体に精神引っ張られてる。
謎の5歳児的全能感+向こう見ずマインド+疲れの感じなさ(テンション)的なまま行動してる。

「これどーなってんだー?
すげぇ!えいっ」
驚かす悪魔方の仮装捲ったり、駆け回ったり(※鈍足)、壁の向こうでドンされたらし返したりやりたい放題してる。

「おにごっこ?わぁ!にげろー」
そして体力切れて唐突に寝、スレイさん(馬齢5、つまり人間換算20近く)に回収される。


煙晶・リリー
【わんだれい】名前+ちゃん呼び アドリブ歓迎

おー、ほんとに5さいだー。すごーい!わー、なんかまわりがおっきぃー。あ!おばけ!おまえおばけだろー!やっつけてやるー!わたしつよいんだぞぉ。それで、えーと‥‥なにするんだっけ。あ、なんかおかしのにおいする!よこせー!(わりと甘やかされて育ったちゃんなので思いつくままにやりたい放題)
無秩序にビームとか弾とかバラ撒いちゃう。いぇーい!
記憶は一応ある、はずだけど5歳の思考に引っ張られてどこかに消えた。お菓子とかあげたらおとなしくなる‥かもしれない。ならないかも。


リーゼロッテ・ローデンヴァルト
【わんだれい】
※アドリブ大歓迎
※キャバリアは近所で待機

よろしくおねがいします♪
(少しトロくなるけどユベコで反撃率向上♡)

おばけがでたら、さけんじゃいます…
(ドサクサで足踏むけどね♡)

あそこにゾンビがいます、ふぇぇんっ
(ホログラフ&電脳製の巨竜で背後を奇襲♡)

へんなおとが…こわいですよぉ
(壁ドン後のラップ音も電脳等の仕込♡)

うー、せんせいたちにおかえしですぅ
(不安げな悪魔の首に蒟蒻攻撃♡)

あ、おにごっこですね?まってくださーいっ♪
(移動経路は的確に算出♡)

◆りーぜろって(5さい)
平仮名多め、ですます調、わたし&(名前)さん
銀髪ツインテ、スモック等完全装備
精神や生体電脳等は維持(幼い言動は猫被り)



 魔界の都会に聳え立つ高層マンションは、ただのマンションではない。
 増築を重ね複雑に入り組んだ、ダンジョンマンションと化していて。
 さらに、入り口の扉を潜った者――ワルワルようちえん入園希望者は、例外なく全員。
「おー、ほんとに5さいだー。すごーい!」
 そう――悪が施した魔術で、みーんな5さいになってしまうのである!
「わー、なんかまわりがおっきぃー」
 きょろりと周囲を見上げ、視線巡らせる煙晶・リリー(クール・スモーキーガール・f21371)も勿論、5さいじに。
 背丈もちっちゃくなって視点が低いからか、いつもより周りが大きくみえるし。
(「ほんとーにごさいじになるんだ……すげぇ! まわりでかい!」)
 幼児化の影響で、そんな思考と現状の言動は一致しないのだけれど。
 わんだれいのおともだちも一緒だから、同じく5歳児な尾守・夜野(墓守・f05352)もハイテンション!
「よろしくおねがいします♪」
 とてとてと銀のツインテールを揺らしながら、みんなの後をついていくちょっぴりのんびりやさんな5歳児は、スモックや帽子や名札などばっちり完全装備したリーゼロッテ・ローデンヴァルト(リリー先生って呼んでよ・f30386)。ちなみにキャバリアの『ナインス・ライン』は近所でいい子に待機中。
 そんなキャッキャはしゃぐ皆と共に、5歳児になった實生・綿糸楼(二代目實生忍軍棟梁・f31351)は、ぐるりと慎重に周囲を見回しつつも。元の記憶はあるので、真剣におばけマンションダンジョンを突破しようと……するのだけれど。
『わっ!! おばけだぞ~!』
「みな、ふよういなせっしょくは……ひぃっ!」
「ひゃあっ!?」
『……っ、ぎゃあっ!?』
 急におばけに扮した悪魔に大声で驚かされて、リーゼロッテとふたりで思わずビックリ、大きな声を上げてしまうけれど。
 そんなふたりの声に、逆にお化けがビックリ!?
 しかも、ドサクサに紛れてむぎゅりっとお化けさんの足を踏むリーゼロッテ。ちょっぴりいつもよりトロくても、マッドネス・メモリーズで反撃率向上済ですから。
 いや……お化けさんの受難は、それだけではない。
 驚かせにやってきたおばけにも一切怯まず、それどころか、てててっと興味の赴くまま近づいて。
「これってどうなってるんですか?」
『! あ、捲っちゃダメ! 中の人とかいないから!?』
 ぺらりとシーツお化けのシーツを捲ったり、ぐいぐい引っ張ってみるのは、これまた5歳児なアスカ・ユークレース(電子の射手・f03928)。
 そんな好奇心旺盛で怖いもの知らずな彼女の隣に、5歳児だから鈍足だけど、とことこ夜野もすかさず駆け寄って。
「これどーなってんだー? すげぇ! えいっ」
「わたしも、えいえい!」
『え、だから中の人はいない……いたっ、眩しっ!?』
 お化けさんの持っている懐中電灯を奪ってぴかぴかさせてみたり、えいえいってじゃれるように中の人に飛びついてみたり、シーツを剥いでみたり……悪戯っ子やりたい放題!
 しかも恐れ知らずの5歳児の体力は底なしな上に、縦横無尽に駆け回るフリーダムさ。
 そんな5歳児に翻弄されまくる悪魔なお化けは、シーツお化けだけでなく。
「あそこにゾンビがいます、ふぇぇんっ」
「あ! おばけ! おまえおばけだろー! やっつけてやるー! わたしつよいんだぞぉ」
 リーゼロッテとリリーの前に突如現れたのは、なかなか気合いの入ったメイクをしたゾンビ!
 いえ、勿論このゾンビさんも。
「それで、えーと……なにするんだっけ。あ、なんかおかしのにおいする! よこせー!」
『どうだ、こわいだろ……って!? え、うぎゃあ!』
 おかしの気配を察知したリリーは、無秩序にゾンビ目掛けて、いぇーい! と。
 自身の全エネルギーを圧縮させたすごい雷ビームや弾を、ぴかぴかちゅどーん!
 思いつくままにやりたい放題。実は彼女、わりと甘やかされて育ったちゃんだったのです。
 いえ、記憶は一応ある……はずなのだけれど。5歳の思考に引っ張られて、どこかに消えちゃったみたい。
 そしてこのゾンビさんも、やっぱりシーツおばけさんと同じ様に。
 ――ドンドン、ドン!
「きゃあああああああー!」
『……!? ふぎゃっ!!』
 刹那、壁がドンドンされた音に驚いた拍子に駆けだした綿糸楼が、ゾンビに強烈タックル!? 實生流忍法【天駆】の超加速も乗っています!
 そしてその勢いで吹っ飛んだゾンビを後目に。
「へんなおとが……こわいですよぉ」
『って、何かラップ音がして……えっ!?』
 ピシピシ聞こえるラップ音に、ゾンビと一緒にそうふるり震えてみせるリーゼロッテだけど……実はドンドンの後のこれは、彼女の電脳等の仕込み。幼い言動は猫被り……? 何の事か、5さいじなのでわかりません♪
 そんなドンドンぴしぴし、壁ドンとラップ音にびびりながらも。
「妖怪を畏れさせるとは、なかなかやるな……」
 勘違い含むことを口にしつつ、綿糸楼はそうっと、まだドンドンいっている壁へと目を遣ってみるも。
 ドンされれば、こっちもやり返してドンドン! 夜野も仕返しに、やりたい放題。
 さらに。
「ばあ! びっくりしましたか?」
『……えっ、ふぎゃ!?』
 刹那『星彩』を展開して、青白く輝くノイズと共に。
 急にすぐそばに現れたアスカの声に驚いて、びびりまくる悪魔なゾンビ。
 そんなビックリ飛び上がったゾンビに。
「これはどうやってメイクしたんですか? この血はなに? どうしてゾンビになろうと?」
 アスカが間髪入れず見舞うのは、ちっちゃいこ特有の、なぜなに質問攻め!
 それから綿糸楼は、いきなりピトリと顔に感じた冷たさに驚いて。
「ひゃああああ! ……なんだおもちゃか」
『……!?』
 咄嗟につい、びっくりしてこんにゃくを鮮やかに切り刻んでしまう。
 そんな綺麗に斬られたこんにゃくを見て、不安げにそわそわし始めた悪魔おばけ達に。
「うー、せんせいたちにおかえしですぅ」
 リーゼロッテはその首筋に、こんにゃくをぴとっと貼り付けて。
 飽きたシーツお化けやゾンビは放置して、今度はこんにゃくをぺたっとされたお化けの元へとタタッとやって来た、ハイパー自由人5歳児なアスカは。ひいっとこんにゃくの冷たさに声を上げたおばけに、けたけた笑って。
「こんどはおにごっこですね、まけませんよ!」
 追いかけてきたおばけと、おにごっこの始まり……!?
「おにごっこ? わぁ! にげろー」
「あ、おにごっこですね? まってくださーいっ♪」
 相変わらずキャッキャテンションの高い夜野と共にリーゼロッテも参戦、何気に移動経路を的確に算出して巧みに逃げ回って。
 お菓子を貰ってちょっぴり大人しくなっていたリリーも、お菓子を食べ終わってすぐに仲間入り。
 そんな皆の様子に瞳をぱちくりさせてから。
「こんどはおにごっこするのか? って、みんなおいてかないでくれー」
 綿糸楼は置いて行かれないように、鬼さんならぬお化けさんから慌てて逃げて。
 全力でお化け達を弄び遊べば――いきなり夜野を襲うのは、体力切れに伴う眠気。
 ということで……散々遊んでいたのに、唐突にすやぁっ。
 そして彼につられて皆も並んでウトウト、いきなりフリーダムなお昼寝タイムに突入すれば。
 そんなちびっこな皆を回収するのは、やっぱり馬齢5さい……つまり人間に換算すれば20歳近くである、オトナなスレイさんであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ネロ・バロック
【nostalgia】
ガキの俺は見た目と同じで頭ン中も5歳児
口調が多少柔らかくなるかもしれねェ

隊長風を吹かせ
「おれにしっかりついてくるんだぜ!おてて繋いで行進だ!」

ゆるふわには強気
「へへん、こんなのぜんぜんこわくないね!
おい、だいじょうぶか。くれあ、てぃか、めのん!?
えっと、アメあるよ!これなめてげんきだせ!」
泣いてる様子を見るとあわあわ。は、ハンカチと飴で元気づける。
「えーいちはあんまり怖くないのか?!すげェ…(羨望の眼差し)」

そんな俺もリアルなおばけが出てきたら涙ぐんで震え上がる

「怖くなんか……うっうっ!(ぷるぷる)……びえええん!」
大泣きしながら暴れてそのままゴールを目指す
おばけ怖いぜ!


クレア・オルティス
【nostalgia】
外見、精神共に5歳児に

よぉ~し、最上階を目指して…!
だ、だだいじょーぶ…!こっちはネロ隊長や皆がいるもん…!
おててだって繋いでるし…お、おばけなんかこわく…ないもんね…!
とは言ったものの
怖いよティカ~!(アッティカとくっついてぶるぶる)
虚勢を張ったが怖いものは怖かった

わぁ~おばけが追いかけてくるこっちこないで~~これ髪の毛だから…!ドーナツじゃないから食べられないから…!
たすけてー!と仲間に助けを求める

ずっと泣かされっぱなしなのでおばけに一泡吹かせたい
物陰に隠れておばけを待ち伏せし勇気を出して、わ!と驚かせてみよう
怯んだらあっかんべーしてすかさず逃げる
やっぱり怖い!


霑国・永一
【nostalgia】
俺は体は子供になっても頭脳は大人だねぇ。

後ろはおれが守っておくから、先頭はねろたいちょーに任せるよ。(この方が迷子防げそうだしなぁ。やれやれ、俺が子守りとは。5歳児演技含め新鮮ではあるけども)
そりゃあ怖くなんてないさぁ。ねろたいちょーも居るし、あってぃかにくれあ、めのんも安心してほしいなぁ。(寧ろ邪教団の儀式場とかに比べれば当たり前だけど物足りないしねぇ)
わっ、お化けだ!あくりょーたいさーん!(反射的に頭突きしたり脛蹴りしてやろう。子供なら仕方ない、うん。なに、デビキンの悪魔たちは無駄に強いからUCじゃなきゃ痛いで済む筈さぁ)

泣き喚く皆も追いかけた後で宥めてやるかぁ。


アッティカ・ペルサキス
【nostalgia】
外見だけにとどまらず中身も五歳!
今日も元気にお友達と遊ぶ!

マンションに足を踏み入れた時点で涙目

ふぇぇ…おば…おばけ…でるのぉ?
いきたくないよぉーこわい

あっ、まっておいていかないでぇぇぇぇ
ネロくーーーーーん(びぇぇぇ)
クレアちゃん、メノンちゃんい、いくよ…っっ!!(ぴったりくっついて先に進むよ)
えーいちくんがうしろにいてくれるんだ~、あんしんするねえ

わぁ~あめちゃんだ。ありがとう、えへへこれでげんきいっぱいだよぉ

おばけが出てきたら無我夢中でぼこぼこに殴る
泣きながら殴る、殴る、脳天割っちゃうぞってくらい殴る

ふああぁぁぁんこわかったぁぁぁ~~~(ギャン泣き)


メノン・メルヴォルド
【nostalgia】

外見、中身も5歳

く、くらいのこわい、の…(ぶるぶる
オバケいるの??

手を繋いだまま、怖いから目を瞑っちゃう
皆の声を心強く思うのに、驚かせようとする大きな声に震えて、びくっとしちゃう

も、もう、もう…かえりたい(泣きながら、でもしっかりネロくんから飴はもらう
えいいちさん、こわくないの?(あのマントに隠れたい
てぃかちゃん、くれあちゃんに、ついていかなくちゃ…(頑張る姿に励まされる

怖くて怖くて思わずその場にしゃがんじゃったら、差し出される手

…え、おかし?
オバケなのに、これ、くれるの?
そっか…やさしいオバケさんもいるのね
ん、もうだいじょぶなのよ、ありがとう

名を呼ばれた気がして皆の元へ



 いざ皆で向かう先は、魔界の都会の高層マンションのうちのひとつ。
 このマンションは、他の高層マンションと同じ様に、中は複雑なダンジョンのようになっているのだというけれど。
 ――今日も元気にお友達と遊ぶ!
 そうぐっと気合を入れて、皆と一緒に一歩、お化け屋敷化しているという高層マンションダンジョン内へと足を踏み入れたアッティカ・ペルサキス(放浪娘・f14211)。
 だけど、入り口に施された悪魔の魔術で、みるみる背丈が縮んで。
「ふぇぇ……おば……おばけ……でるのぉ?」
 外見だけにとどまらず、中身も5歳になっちゃいました!?
 そんな5さいじなアッティカは、緑色の円らな瞳もうるうる、早速涙目になって。
「いきたくないよぉーこわい」
「く、くらいのこわい、の……」
 同じく、外見も中身も幼児化したメノン・メルヴォルド(wander and wander・f12134)も、ぶるぶる震えてしまうけれど。
「オバケいるの??」
 アッティカの言葉を聞いて、ますますびくびく。
 そんなびびりまくっている皆を先導するのは、ネロ・バロック(餓狼・f02187)隊長。
「おれにしっかりついてくるんだぜ! おてて繋いで行進だ!」
 ちっちゃな彼も見た目と同じで、やっぱり頭の中も5歳児。
 隊長風を吹かせながら、皆とぎゅっとおてて繋いで。
 ――よぉ~し、最上階を目指して……!
 やはり見た目だけでなく中身も5歳になったクレア・オルティス(天使になりたい悪魔の子・f20600)も、確りとお友達のおててを握って歩き出すも。
「だ、だだいじょーぶ……! こっちはネロ隊長や皆がいるもん……! おててだって繋いでるし……お、おばけなんかこわく……ないもんね……!」
 そう何気にきょろりと周囲に視線巡らせつつ、繋いだ手をより一層ぎゅうっ。
 メノンも皆と手を繋ぎつつ、怖いから思わず目を瞑っちゃう。
「あっ、まっておいていかないでぇぇぇぇ」
 アッティカも慌てて、みんなと並んでおててを繋いで。
「怖いよティカ~!」
 虚勢を張ったものの、やはり怖いものは怖かった。
 クレアはアッティカとぴたりとくっついて、ぶるぶる。
 そんなびびりまくっているクレアや、目をぎゅうと閉じたままなメノンとくっついたまま。
「クレアちゃん、メノンちゃんい、いくよ……っっ!!」
 アッティカは、懸命に先へと進む。
 そんな、見た目も中身も5歳児と化している皆の様子を一通り見遣ってから。
「後ろはおれが守っておくから、先頭はねろたいちょーに任せるよ」
 そう告げ、殿をかって出たのは霑国・永一(盗みの名SAN値・f01542)。
 勿論、彼の身も縮んで、外見は5歳児なのだけれど。
(「俺は体は子供になっても頭脳は大人だねぇ」)
 他の皆とはちょっぴり違って、内面は元のままな様子。
 そしてそんな自分が最後尾にいた方が、身も心も5歳児な皆が迷子になるのも防げそうだと、そう思ったからだけれども。
「えーいちくんがうしろにいてくれるんだ~、あんしんするねえ」
「一番後ろはおれに任せて、きちんと手は繋いでおくんだよぉ」
 そう5歳児たちを促しつつ、永一はそっと思う。
(「やれやれ、俺が子守りとは。5歳児演技含め新鮮ではあるけども」)
 どうやら本日の保護者は、自分のようだから。
 そしておててつないで、ドキドキてくてく、皆で並んで進んでいたのだけれど。
『おばけだぞ~! うらめしや~』
 急に出てきたのは、とりあえず雑にシーツをかぶったお化けさん!
 いきなり出てきたのはちょっぴりビックリだったけれど……でも、相手はゆるふわ。
「へへん、こんなのぜんぜんこわくないね!」
 ネロたいちょーは、へっちゃらの強気です!
 ……けれども。
『おじょーちゃん、髪がツイストドーナツみたいでおいしそうだね~』
「わぁ~おばけが追いかけてくるこっちこないで~~これ髪の毛だから……! ドーナツじゃないから食べられないから……!」
 金色の髪をドーナツと間違えられつつ追いかけてくるおばけに、たすけてー! と仲間に助けを求めるクレア。
 そんな迫りくるお化けの姿に、アッティカもえぐえぐ、もっと涙目になりながら。
「ネロくーーーーーん」
 怖さのあまり、びぇぇぇと泣き出してしまって。
 メノンも一緒に泣いちゃって、ふぇぇぇ。
「も、もう、もう……かえりたい」
 そんな泣いちゃった子たちを見て、隊長はあわあわしちゃうけれども。
「おい、だいじょうぶか。くれあ、てぃか、めのん!? えっと、アメあるよ!これなめてげんきだせ!」
 取り出し手渡すのは、ハンカチと飴。怖がるみんなを元気づけるために。
「わぁっ、ありがとう!」
「わぁ~あめちゃんだ。ありがとう、えへへこれでげんきいっぱいだよぉ」
 クレアとアッティカはぱあっと笑顔を咲かせて、途端ににこにこ。
 メノンも、しっかりネロから飴は頂きます。
 そんなるんるん元気になった3人の様子に、ネロは満足気にうんうんと頷くも。
 ふと振り返って、永一の様子におめめぱちくり。
「えーいちはあんまり怖くないのか!? すげェ……」
「えいいちさん、こわくないの?」
 ……あのマントに隠れたい、なんて。
 メノンはそう心から思いながらも、やっぱり平気な感じの彼にきょとり。
 そんな向けられる羨望の眼差しを感じつつも、こう返しておく永一。
「そりゃあ怖くなんてないさぁ。ねろたいちょーも居るし、あってぃかにくれあ、めのんも安心してほしいなぁ」
 いや、寧ろ邪教団の儀式場とかに比べれば、当たり前だけど全然物足りないくらいである。
 けれど、お化けこわくないという彼が後ろにいてくれたらやはり心強いし。
「てぃかちゃん、くれあちゃんに、ついていかなくちゃ……」
 メノンはおそるおそる目を開けて、皆の頑張る姿に励まされながらも、そうっと前へ。
 とはいえ、頑張って最上階を目指して少しずつ進みはするけれど。
『おばけだぞ~~!』
「……!」
 皆の声を心強く思いつつも、驚かせようとする大きな声には震えてしまって、びくっとしちゃう。
 そして……シーツおばけのようにゆるふわであれば、へっちゃらなのだけれど。
「!!」
 ネロが見つけた新手のお化けは――やたらリアルなガチお化け!
『ウォォ、みんなゾンビにしてやろう……!』
 そう近づいてくるゾンビに、さすがの隊長も涙ぐんで震え上がってしまって。
「怖くなんか……うっうっ! ……びえええん!」
 ちょっぴり頑張って我慢してみるも、ぷるぷるついに大泣き!
 けれど、これまでずっと泣かされっぱなしだから――おばけに一泡吹かせたい、って。
 物陰に隠れて、そうっとおばけを待ち伏せするクレア。
 そして……わ! って。通りかかったおばけを驚かせるべく、勇気を出してみれば。
『! ふぎゃっ!?』
 5歳児の逆襲に、思わず怯むおばけ。
 クレアはそんなおばけからすたたっと逃げながらも、あっかんべー!
 それでもまだ、追いかけてくるおばけには。
「わっ、お化けだ! あくりょーたいさーん!」
『な……ごふぅっ!?』
 物理的に、お引き取り願います!
 永一はおばけへと、反射的にガツンと頭突きしたり、ドゴッと脛蹴りを!
(「なに、デビキンの悪魔たちは無駄に強いからユーベルコードじゃなきゃ痛いで済む筈さぁ」)
 それに ……子供なら仕方ない、うん。
 そして、アッティカも。
「こっち、こないでぇぇぇ!」
『ちょっと、まっ……いたっ、痛っ!? めっちゃ痛いから!』
 無我夢中でぼこぼこに殴る。泣きながら殴る、殴る、脳天割っちゃうぞってくらい殴る!
 ゴールを目指すべく、ネロも泣きながらも暴れておばけたちを蹴散らして。
 きゃあきゃあ皆が暴れる中、メノンはやっぱり怖くて怖くて……思わずその場にしゃがんじゃうけれど。
『……大丈夫? おかしいる?』
 スッと差し出されるのは、悪魔なおばけの手。
「……え、おかし? オバケなのに、これ、くれるの?」
 メノンがふと顔を上げて聞けば、こくりと頷くおばけさん。
 差し出された甘いお菓子を、そっとお言葉に甘えて受け取りながらも。
「そっか……やさしいオバケさんもいるのね。ん、もうだいじょぶなのよ、ありがとう」
 小さくにぱっと微笑んでから、名を呼ばれた気がして。メノンも皆の元へ。
 そして、5さいじぱわーでおばけたちを何とか一旦退けて。
「ふああぁぁぁんこわかったぁぁぁ~~~」
「おばけ怖いぜ!」
「うん、やっぱり怖い!」
 また、ふぇぇぇっと泣いちゃう5歳たちだけれど。
 えぐえぐ泣きべそをかきながらも、またみんなでしっかりとおてて繋いで、ゴールの最上階を目指し始める。
 そんな泣き喚く皆の様子を見守りつつ、後ろから追いかけながらも。
 一生懸命とことこ頑張って進むその姿に、永一は思う――後で宥めてやるかぁ、って。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

陽向・理玖
【月風】

りくさん
自分よりも年上の人が同い年で5歳なのは
どうにも不思議な感じ

けど

るりちゃんかわいい
なでなでし帽子被せて

5歳の記憶はないから
中身はいつもの俺だけど
どうしても体に心が引き摺られて
いつもより表情も感情も豊かだし
言葉も幼い
行こ、るりちゃん
でも慣れたように手を繋ごうと

るりちゃんはおばけ平気?
伺いつつ
色んな物がいつもより大きいせいかどこか不気味に思える
冷たっ
こんなん怖くねぇし
蒟蒻叩き落し
内心どきどき

お化けが出ればびくっ
吃驚したの伝わった?
恥ずかしくて誤魔化す様に
おばけなんていねぇし!
えいっと蹴り
手引き走り出そうと

目丸くし
おばけさみしいの?
そっか

ううん
急に走ってごめん
頷き
一緒に頑張ろ
おやつ渡し


泉宮・瑠碧
【月風】

りく、さん…?
記憶はあっても
幽閉されていた幼い私
水と風の精霊達が寄り添うも
話す、歩く、お外自体も不慣れで
内心は不安

撫でられて、心が温かい
あり、がと…
帽子で顔が少し隠れたら、ほっ
子供理玖の可愛さに
この頃はまだ薄かった感情が綻びて
おずおず手を繋いで頷き
遅れ気味に歩きます

おばけ…はい
無害なら悲しい境遇が多いと思います

お化けには冷静
害意の確認で眺めつつ
…りくさん、だいじょぶ、かな
震えを感じて心配

あ、まっ…て…
足が弱く走れないので
風の精霊が浮かせて運び
おばけ、います…でも、さみしい子、おおいの
大丈夫とよしよし

…わたし、あるくの、なれて、なくて…
しゅんとしてから
それでも、いっしょ…行って、くれる?



 魔界の都会に林立する、幾つもの高層マンション。
 その中は、入り組んだダンジョンの様になっているというが。
 今回予知され訪れたのは、ただのダンジョンマンションではない。
 一歩足を踏み入れれば、誰もがちっちゃくなってしまうというのだ。
 マンションの入口に施されている、幼児化の魔術によって――みんな5歳児の姿に。
 けれど外見は必ず5歳になるというが、内面は個人差があるようで。
 泉宮・瑠碧(月白・f04280)は、記憶はちゃんとあるけれど……5歳の時に少し引き摺られて。
「りく、さん……?」
 内心不安を抱えた声で、共に在る彼の名を呼ぶ。
 幽閉されていた幼い瑠碧。水と風の精霊達が寄り添うも……話す、歩く、お外自体も不慣れだったから。
 そんな彼女の声に、やはり5歳児の身体に縮んだ陽向・理玖(夏疾風・f22773)は一瞬きょとりとしてしまうけれど。
 ……りくさん、って。
 聞こえた声を反復する様に呟きを落としつつも、ふと思う。
(「自分よりも年上の人が同い年で5歳なのは、どうにも不思議な感じ」)
 けれども――るりちゃんかわいい、って。
 なでなでした後、そっと黄色い帽子をかぶせてあげて。
「あり、がと……」
 頭を優しく撫でられて、心がぽかぽかあたたかくなるのを感じながらも
 瑠碧はほっとする。帽子で顔が少し隠れたから。
 それに実際には、この頃はまだ感情も薄かったのだけれど。
 ちらりとちっちゃな理玖を見れば、気持ちがふわりと綻びるのを感じる。
 だって、いつもより表情も感情も豊かだし、言葉も幼い……そんな子供理玖が可愛くて。
 理玖に5歳の記憶はなくて、中身はいつもの彼のまま。
 でも、どうしても体に心が引き摺られているみたいだけれど。
「行こ、るりちゃん」
 差し出すのは、いつもよりもずっと小さい可愛いおててで。
 瑠碧はおずおず手を繋いで、こくりと頷いてから。彼から少し遅れ気味に歩き出す。
 そんな彼女に、理玖は周囲を窺いつつも訊ねてみる。
「るりちゃんはおばけ平気?」
「おばけ……はい。無害なら悲しい境遇が多いと思います」
 そう再び頷いた彼女に小さく笑み返しつつも、理玖はぐるりと周囲を見回してみて。
(「色んな物がいつもより大きいせいかどこか不気味に思える」)
 なんてことを思っていたら――。
「冷たっ」
 ふいに触れたのは、ぷらんとぶら下がっていた悪戯のこんにゃく。
「こんなん怖くねぇし」
 理玖はそう、ばしっと揺れるこんにゃくを叩き落として言うけれど……実は内心どきどきしてしまって。
『おばけだぞう、ばぁっ!』
「……!」
 突然出て来たおばけに思わず、びくっ。
 逆に瑠碧はじいっとおばけさんを冷静に、害意の確認で眺めつつも。
(「……りくさん、だいじょぶ、かな」)
 手から伝わる震えを感じてちらりと心配そうに、同じくらいの高さにある彼の瞳を見つめれば。
「おばけなんていねぇし!」
『……ぎゃあ!?』
 おばけはえいっと蹴って、彼女の手を引き走り出そうとする理玖。
 そんな彼に、瑠碧は咄嗟に声を掛ける。
「あ、まっ……て……足が弱く走れないので」
 そして風の精霊の力でその身を浮かせ運んで貰いつつも、こう続ける。
「おばけ、います……でも、さみしい子、おおいの」
 大丈夫、とよしよししながら。
「おばけさみしいの?」
 理玖はその言葉や様子に、目を丸くするけれど。
「……わたし、あるくの、なれて、なくて……」
 そうぽつりと呟きを落としつつも。
 しゅんとしてしまった彼女へと、ふるり首を横に振って告げる。
「ううん、急に走ってごめん」
 けれど瑠碧は俯き加減だった顔を、そっと上げて。
 彼へと、こう訊ねる――それでも、いっしょ……行って、くれる? って。
 そんな言葉に理玖は再び笑み返してから、持ってきたおやつを渡しつつ紡ぐ。
 ……一緒に頑張ろ、って。
 ふたり手を繋いで、今度はゆっくりとことこ、並んで歩きながら。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

アヤカ・ホワイトケープ
また五歳児になるのね…これで何度目なのかしら?
黒幕に対して色々ツッコみたい所もあるけど、とにかくのこの扉を潜って…

(ここから五歳児モード)わぁ、ひさしぶりにちぢんじゃった!
えっと、しんたいのーりょくはそのままなのよね
わたしはさいぼーぐだから、ひとよりちからはつよいままで、あしもはやいはずだから、なんとかなる…よね?
ここにはなにがでてくるのかな…(と、出発)

…わひゃあぁぁぁ!?おばけがでーたー!?
わー、くるな、くるなー!(『怪力』で掴んで投げ飛ばす)
にゃあぁぁぁ、おばけがおいかけてくるよぉー!(『ダッシュ』で逃げる)
こ、こうなったら、(身体能力を生かしPOWで)きょーこーとっぱよ!
…てりゃーっ!



 魔界の都会に建つ高層マンションの入口に施された悪魔の魔術。
 このマンションダンジョンを攻略せんとする、最上階にあるワルワルようちえんの入園志望者は、例外なくその術にかかってしまうというのだ。
 その効力は、幼児化……みんな5歳児になってしまうのだという。
 ……けれど。
「また五歳児になるのね……これで何度目なのかしら?」
 アヤカ・ホワイトケープ(ロストイノセント・f00740)にとっては、もう慣れたもの……?
 過去にも5歳児になった経験者である彼女は、黒幕に対して色々ツッコみたい所もあるのだけれど。
(「とにかくこの扉を潜って……」)
 予知された高層マンションの入口の扉をそっと潜れば。
「わぁ、ひさしぶりにちぢんじゃった!」
 はい、また5さいじになりました!
 それからふいに、こてんと首をちょっぴり傾けて、うーんと考えてみるけれど。
「えっと、しんたいのーりょくはそのままなのよね。わたしはさいぼーぐだから、ひとよりちからはつよいままで、あしもはやいはずだから、なんとかなる……よね?」
 ――ここにはなにがでてくるのかな……。
 そうドキドキそわそわ、とにかく出発です!
 なにがでてくるか。ええ、ここはホーンテッド高層マンションダンジョンですから。
『わっ!! おじょうちゃん、おばけだぞ~!』
 勿論、悪魔なおばけさんです!
「……わひゃあぁぁぁ!? おばけがでーたー!?」
 そんなおばけに、アヤカはびびりまくって。
 ぐっと無意識に掴んだのは、おばけさんの纏うシーツ……そして。
「わー、くるな、くるなー!」
『……え、だぁっ!?』
 ――ぶんっ!!
 怪力で勢いよく、おばけさんを投げ飛ばしました!?
 けれど、さらなる新手のおばけがやってくるのが見えて。
「にゃあぁぁぁ、おばけがおいかけてくるよぉー!」
 アヤカはスタタタッとダッシュで逃げながらも、ぐっと心に決める。
「こ、こうなったら、きょーこーとっぱよ!」
 身体能力を生かし、怪力を駆使して……てりゃーっ! って。

大成功 🔵​🔵​🔵​

フリル・インレアン
ふええん、みんながフリルのことをいじめるよぅ。
あ、ヒヨコちゃん、助けてって、ヒヨコちゃんもフリルのことをいじめないでよ。
ふぇ?そんな泣き虫はヒヨコ組の殴り込みにはいらないってケンカはよくないよぅ。
ふええ、ヒヨコちゃん、待って、フリルをおいてかないでぇ。



 やって来たのは、高層マンションが建ち並ぶ魔界の都会。
 その内部は増築が繰り返され、まるでダンジョンのようになっているというが。
 今回予知された案件を解決するためには、まずのこのマンションダンジョンを攻略しないといけない。
 けれど……一歩、その中に足を踏み入れれば。
 ちっちゃく縮んでしまった、フリル・インレアン(大きな帽子の物語はまだ終わらない・f19557)の身体。
 いや、幼児化してしまうという悪魔の魔術に敢えてかかったのは、元凶を炙り出すため。
 そして5歳になっても、やっぱり大きな帽子のつばを押さえながらおどおど周囲を見回しつつも。
 アヒルさんもとい、同じく5歳になったヒヨコちゃんと一緒に、いざ最上階へと向かうフリル。
 けれど、そんなフリルたちを待ち構えているのは――悪魔なおばけさんたち。
『おばけだぞ~こわいだろ~!』
『わっ! うらめしやー!』
「ふええん、みんながフリルのことをいじめるよぅ」
 フリルは、大きな声を出しながらも追いかけてくるおばけたちに、涙目になりながらも、
「あ、ヒヨコちゃん、助けてって、ヒヨコちゃんもフリルのことをいじめないでよ」
 いつもより短くて可愛いくちばしで、フリルのことをツンツンするヒヨコちゃん。
 そんなヒヨコちゃんに、フリルはおめめをぱちくりとさせる。
「ふぇ? そんな泣き虫はヒヨコ組の殴り込みにはいらないってケンカはよくないよぅ」
 そう、これはヒヨコ組の殴り込みなのです!?
 そんなまさかのカチコミに、わたわたするちびフリルだけれど。
 ――ふええ、ヒヨコちゃん、待って、フリルをおいてかないでぇ。
 驚かしてくるおばけに、やっぱりえぐえぐ涙目になりながらも。
 意気揚々と張り切ってどんどん進んでゆくヒヨコちゃんの後を、慌ててとことこ追いかけるのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

朱赫七・カムイ
⛩迎櫻組

神たる私に童子だった頃などない故に、斯様な姿になるのかと心配だったのだけど
小さな身体を動かして、見上げれば何もかもが大きな世界
之はたのしい

さよ、今いくよ
満面の笑みできみと駆ける
おばけ布も可愛くて気に入った
ちいさなさよは、何時だって泣いていたのに
今は笑っている
それだけで嬉しいんだ
りる、どうしたの?
わたしが抱っこしてあげる
りるはたくさん泳げて偉い人魚だね
ひょいと、片手で抱える
さよとりるのいい争いが可愛くて
ふふ、二人とも抱っこするよ

おばけが出たって大丈夫だよ
わたしたちは皆一緒なのだ……わあ?!?
び、びっくりした……!
思わず、さよに抱きつく
こわくない
平気

ああ、もちろん
三人でてっぺんまで行こうね


リル・ルリ
🐟迎櫻組

ちゃよ!かむ!待ってよ
3人お揃いのおばけ布
ぴるぴる、短い尾鰭を動かして懸命に泳ぐ
小さいちゃよは可愛くてお姫様みたい
かむは、小さくてもしっかりしてる
ふたりがたったか駆けていってしまうから……ぼくは必死に追いかけて泳ぐんだ
だって、こんなこわいところでひとりにされたら……うう、くらいよ
ひぇ!おばけいるよ…こわいよぉ!

えんえん、泣き出せば涙がとまらない

ぼくは悪いこだから、こんな事になるんだ
かむ……だっこ!
片手で米俵みたいに抱えられた
思てたのとちがう!
ふふー、ちゃよ
かむに抱っこしてもらうのは、ぼくだ!

ふくれた頬っぺのちゃよにドヤ顔をしてから撫でてあげる
3人でいればおばけだって怖くないんだから!


誘名・櫻宵
🌸迎櫻組

わぁー!ちいたくなったわ!
カムイ、リル!
わたち達は「さくら組」よ!桜のバッチをつけてあげる
お揃いの帽子─かわりのおばけ布よ
お化け屋敷だって、わたち達がお化けになれば皆なかよし
こわくないんだから!

布を被って走り出す

カムイがわたちをなでなでしてくれて心地いいわ
あなたの子ども時代はそんな姿なのね
ちいたくても神々しくてかっこいい
リル、はやくおいで!
もうリルはもう疲れちゃったの?
泣き虫人魚をぎゅうして撫で
あ!カムイに抱っこしてもらってる
なんか、わいるどだわ!
ずるい!わたちもカムイにだっこしてもらう!

物音にビクッとしてカムイにぴとり
大丈夫!
わたちたち、三人一緒だもの!

このままてっぺんをとるわよ!



 足を運んだ魔界に聳える高層マンションは、ただのマンションではなくて。
 ひゅーどろどろとおばけがいっぱいの、ホーンテッド高層マンションダンジョン!
 しかもその入り口に施されているのは、悪魔の魔術。
「わぁー! ちいたくなったわ!」
 そう――その魔術の影響で、誘名・櫻宵(爛漫咲櫻・f02768)はちっちゃな5さいじの姿に。
 けれど、キャッキャとはしゃぎながら、くるりと振り返って。
「カムイ、リル! わたち達は「さくら組」よ!」
 同じさくら組さんのだいのなかよしな、朱赫七・カムイ(約倖ノ赫・f30062)とリル・ルリ(『櫻沫の匣舟』・f10762)の胸にも、お揃いの桜のバッチをつけてあげる。
 それから、ようちえんじといえばの黄色い帽子……ではなく。
「お化け屋敷だって、わたち達がお化けになれば皆なかよし。こわくないんだから!」
 バサリと桜色の布をかぶって、さくらシーツのおばけさんに大変身!
 そんな櫻宵から、かむい、って。ちゃんとお名前が書かれた名札を付けて貰いつつ、そっと朱砂の彩を細めて。
(「神たる私に童子だった頃などない故に、斯様な姿になるのかと心配だったのだけど」)
 いつもよりずっと低い視線からぐるりと周囲を見回すカムイも、ちゃんとちっちゃな5さいじの姿。
 そして小さな身体を動かして、見上げれば、何もかもが大きな世界で。
 思わずわくわくしてしまう――之はたのしい、と。
 それから、頭をなでなでしてくれる、いつもよりずっと小さいカムイのおてての心地良さに、笑み咲かせる櫻宵。
(「あなたの子ども時代はそんな姿なのね」)
 ……ちいたくても神々しくてかっこいい、って。
 そして布をかぶって、タタタッと元気いっぱい走り出せば。
「さよ、今いくよ」
 カムイも手渡されたシーツを纏い、満面の笑みで彼と駆ける。
 さくらのおばけ布も可愛くて気に入ったし、それに何よりも。
(「ちいさなさよは、何時だって泣いていたのに。今は笑っている」)
 ――それだけで嬉しいんだ、って。
 そんなふたりと、お揃いのさくらおばけさんになって。
「ちゃよ! かむ! 待ってよ」
 短い尾鰭をんしょんしょって、ぴるぴる頑張って動かしながら懸命に泳ぐリル。
(「小さいちゃよは可愛くてお姫様みたい。かむは、小さくてもしっかりしてる」)
 櫻宵やカムイのちっちゃな姿を見て、そう思いつつも。
 たったか駆けていってしまったふたりを、リルは必死に追いかける。
 だって、ここはおばけまんしょん。
「こんなこわいところでひとりにされたら……うう、くらいよ」
 やたら暗くて、いかにも何か出そうな雰囲気に、ぴるぴるしていれば。
『うらめしや~おばけだぞー』
「ひぇ! おばけいるよ……こわいよぉ!」
 雑にシーツをかぶったおばけを遠くに見つけて、ぴやっとビックリ飛び上がってから。
 えんえん、泣き出しちゃえば……涙がとまらない。
 そんな泣いちゃったリルに気付いて。
「りる、どうしたの?」
 カムイがそう声を掛けつつ、とてとて駆け寄れば。
 えぐえぐ泣きながら、リルは両手を広げておねだりを。
「ぼくは悪いこだから、こんな事になるんだ」
 ――かむ……だっこ! って。
 櫻宵もそんなリルを振り返って、タタッと走り寄ってから。
「リル、はやくおいで! ……もうリルはもう疲れちゃったの?」
 泣き虫人魚をぎゅうしてあげて、よしよし撫でてあげるけれど。
「りるはたくさん泳げて偉い人魚だね。わたしが抱っこしてあげる」
 そう彼を慰めながらもご所望通り、リルを抱っこしてあげるカムイ。
 うん……いえ、抱っこ、というか。
 所謂お姫様抱っこな横抱きとか、定番の縦抱きではなくて。
(「思てたのとちがう!」)
 片手でひょいと、米俵みたいに肩に抱えられました!
「あ! カムイに抱っこしてもらってる。なんか、わいるどだわ!」
 ちいさくて麗しいのに、思いがけず男らしいそんなカムイのわいるどな抱っこに、櫻宵は声をあげながらも。
 むうっと頬っぺたを、ぷくーっ。
「ずるい! わたちもカムイにだっこしてもらう!」
「ふふー、ちゃよ。かむに抱っこしてもらうのは、ぼくだ!」
 そんなふくれた頬っぺの櫻宵にドヤ顔をしつつも。
 リルはむくれる彼の頭を、米俵状態のまま手を伸ばして、なでなで。
 そして、そんなちっこいふたりのいい争いが可愛くて。
「ふふ、二人とも抱っこするよ」
 カムイは思わず、微笑まし気に笑み零してしまう。
 それからおばけをこわがっていたリルへと、優しく声を掛けてあげるけれど。
「おばけが出たって大丈夫だよ。わたしたちは皆一緒なのだ……」
 ――ガタガタ、ガタンッ!
「……わあ?!?」
 急に大きな物音がしてビックリ。
 隣にいる櫻宵に、ぎゅうっと抱きついてしまって。
 櫻宵も突然の物音にビクッと身体を震わせて、カムイにぴとりとくっつくけれど。
「び、びっくりした……! こわくない、平気」
 そう口にする彼の服をちょこりと掴みつつ、櫻宵は楽し気に満開の笑みを綻ばせる。
 だって……何て言ったって、自分達は。
「大丈夫! わたちたち、三人一緒だもの!」
「3人でいればおばけだって怖くないんだから!」
 みんな一緒の、なかよしなさくら組さん。
 だからおばけなんて、へっちゃらです!
 そんな片手で抱えられているリルと、彼を抱えているカムイを交互に見て。
 ――このままてっぺんをとるわよ!
 櫻宵がそう、ぐっと改めて気合いを入れれば。
 ああ、もちろん……カムイもそう、こくりと頷いた後。
 とことこ、みんなで一緒に仲良く歩き出しながら、ふわりと笑んで返す。
 ――三人でてっぺんまで行こうね、って。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

火狸・さつま
コノf03130と
見目麗し可憐な幼女の如き姿
美しく響く澄んだ声音
狐姿時人語無理
狐鳴き

お化けさん、居てはる…?まだ?
コノにしっかとしがみつき
周囲あまり見ないよに
ぷるぷるしつつ進む
ひゃっ?!
えっ?なに?
コノちゃ、どこ…?
おろおろキョロキョロ

ぴゃ!!
何かが触れ、驚いた拍子にぽひゅんと仔狐に
そうなればもうコノに、べたァっとはり付いて
きぅ~~~きゅ~ん(いややいややだっこだっこ離れとぅないの!)
きゅ…(コノ、優s…あんよ…!)
わぁわぁしてたら壁から伸びて来た手に驚き飛び上がり床にぼとり

…ぷつんっ

キーーーーーー!!!
じゃんぴんぐガブ!!
しっぽでべちんべちん!!
大暴れしながら前進
きゅ!!(はよ、上、行こ!)


コノハ・ライゼ
たぬちゃん(f03797)と
中身そのまま

ナンか既視感ダケド……まあイイわ

オバケとかナニソレだし喰えりゃなんでも同じ
ケドたぬちゃんのお化け嫌いを見るのは面白いから敢えて黙っとくヨ
如何にも何か出そうなトコで大きな声出したり
こっそり姿を消してみたり
ふふふ、よくもまあそんなに怖がれるモノねぇ

いやホント楽し……ハイハイそう泣きなさんなって
しょうがないなぁと脅かしてきたお化けに回し蹴り入れようとして
――!!
あしが とどかない、だと……!(がぁあん)

愕然としてる内、気付きゃぷっつんしたたぬちゃんが道作ってて
あらまあ、とオバケに同情しつつ
まだまだ楽しめそうだとついてくわ



 いざやって来たのは、複雑に入り組んで迷宮の様になっている魔界の高層マンション。
 けれど、他のマンションダンジョンとは、ちょっとだけ違って。
 予知されたマンションの入口には、悪魔によって秘密の術が掛けられているのだという。
 扉を潜った者を、ちっちゃく……5さいじにしてしまう魔術が。
 いや、これはワルの素質があるキッズかどうかを試すテストなのだけれど。
「お化けさん、居てはる……? まだ?」
 周囲あまり見ないようにしつつ、しっかとコノハ・ライゼ(空々・f03130)にしがみつきながら。
 ぷるぷるしつつ進むのは、美しく響く澄んだ声を不安げに紡ぐ、見目麗し可憐な幼女……?
 いや、そんな幼女のような、5さいの火狸・さつま(タヌキツネ・f03797)である。
 そして、ぎゅうと自分にぴとりくっついているさつまをちらりと見遣りながらも。
(「ナンか既視感ダケド……まあイイわ」)
 それに……オバケとかナニソレだし喰えりゃなんでも同じ、って。
 中身も5歳に戻っている様子の彼とは違い、背丈だけ縮んだちっちゃいコノハはそう思うも。
 でも、敢えて黙っておくことに。
 だって面白いから。いちいちびびりまくる、さつまのお化け嫌いを見るのは。
 だからそっと、ふふっと密かに口元に笑み浮かべて。
「……あっ、見て、あそこ!」
「ひゃっ!? えっ? なに?」
 如何にも何か出そうな暗い場所で、そう大きな声出せば。
 自分から一瞬意識が逸れたさつまの前から、こっそりさっと姿を消してみるコノハ。
 そんな、いなくなっちゃったコノハに気付いて。
「コノちゃ、どこ……?」
 涙目になりつつ、さつまはおろおろキョロキョロ。
(「ふふふ、よくもまあそんなに怖がれるモノねぇ」)
 そんなリアクションの大きな姿に、満足気に笑っていれば。
「……ぴゃ!!」
 ぶらーんとぶら下がっているコンニャクに触れて、ビックリ。
 驚いた拍子に、ぽひゅんと仔狐の姿になっちゃったさつま。
 そして再び姿を見せたコノハに光の速さでばびゅんと駆け寄って、必死に張り付いてべたァっ。
「きぅ~~~きゅ~ん」
 ……いややいややだっこだっこ離れとぅないの!
 そう言わんばかりに、必死にコノハを、てしてしぽむぽむがしがし。
 そんな様子に、思わず吹き出してしまいそうになりつつも。
「いやホント楽し……ハイハイそう泣きなさんなって」
『ふふふ、こわいだろう? おばけだぞー!』
「!! きゅ~~~っ」
 しょうがないなぁと脅かしてきたお化けに、華麗に回し蹴りを入れ……ようとした、コノハであったが。
「――!!」
 げしいっと颯爽と蹴り倒すどころか、すかっと空を切った回し脚り。
 そう……だって、今のコノハはちびっこい5さいなのだから。
「あしが とどかない、だと……!」
 なんということでしょう、あしがみじかくてとどきませんでした……!
 そんな衝撃の展開に、がぁあんとショックを受けるコノハ。
 そしておばけを蹴りでやっつけようとしてくれた彼に、優しい……なんて思ったさつまも。
「きゅ……!?」
 ……あんよ……!
 そう一緒に、がぁあんとなるさつま。
 そんな5さいじの思わぬ罠に、わぁわぁしてたら。
「! きゅ~~んっ」
 突然、にゅうっと壁から伸びてきた手にめっちゃ驚いて飛び上がってしまって。
 折角抱っこされたかと思ったら、床にぼとり。
 瞬間――ぷつんっ、と。
「キーーーーーー!!!」
『!? ぎゃっ!』
 ぶち切れたさつまは、おばけへとじゃんぴんぐガブ!!
 さらに、跳躍宙返りからの超高速かつ大威力のしっぽあたっくで、べちんべちん!!
 ひいっと思わず慄くおばけたちを蹴散らしながら、ずんずん先へと進みつつ。
「きゅ!!」
 ……はよ、上、行こ!
 ちいさいけれどもふもふなしっぽを、そうコノハにぶんぶん。
 そして短くなって届かなかった足に愕然としてる内に、いつの間にかさつまが道を作っていることに気付いて。
 ……あらまあ、なんて、ぷっつんした彼にぼっこぼこにされたオバケに同情しつつも。
 コノハはとてとて、促されるままさつまについていく。
 まだまだ楽しめそうだと――そう愉快気に笑って。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

クロト・ラトキエ
千之助(f00454)くん、5さい…
かわいい…連れ帰って育てたい…
(※こっちの中身はアラフォーの侭だ…
嬉しいねぇ。遊ぼうねぇ。
うんうん頷き、手を繋いでダンジョンへGO!

ははぁ。ワルをご所望、と。
逆に支配されるとかは考えない辺り、流石この世界――
って、(せんのすけ いない
…。
えーい!
真面目に脅してくるお化け(仮)に会う度、
出て来るタイミングが甘い!30点!
メイクと衣装が合わない!55点!
何ですかそのキモカワ路線は!逆に喜ばれるでしょうが!-10点!!
鋼糸でひょいひょい陸空駆けつつ、ダメ出しする鬼と化します!
生粋のワルをご照覧あれ!

戯れてるせんのすけ…かわいいが過ぎる…
けど回収して先へ!
ばいばーい


佐那・千之助
クロト(f00472)と。
銀髪紅眼、身も心も5歳児

あれっ、きみは
えんそくの夢(と思っている)で会った子!
これも夢?夢でもあえてうれしいなぁ
またいっしょに遊ぼう

わるいこと?
おうちで追いかけっこすること!
思い立ったら即行動、階段ダッシュ
Σわー(シーツおばけに囲まれる
しろい!かわいい!
家で飼ってる大きな白猫に面影が重なって
きゃっきゃぽすぽす、シーツにじゃれる
ふとキモカワおばけが上階から覗いていることに気付いて
奇抜なデザインに釘付け
かわったおかお、目がはなせない
悪魔が酷評に肩を落としたら
あわわ、だいじょうぶ?
よしよしと慰めて、回収されて。
さきに走ってってごめんね
ここからはいっしょにてっぺんまで行こう



 魔界の都会に聳え立つ、高層マンションのひとつに足を踏み入れれば。
 悪魔の魔術で、魔訶不思議……みーんな、ちっちゃくなって。
 そう――なんと、5さいじになってしまうのです!
 しかもこのマンションは、悪魔達によってお化け屋敷仕様になっているという。
 そんな薄暗いマンションの中で、きょろりと。
 視線を巡らせていた銀髪紅眼の5さいじ、佐那・千之助(火輪・f00454)くんは。
「あれっ、きみは。えんそくの夢で会った子!」
 すぐ隣にいるクロト・ラトキエ(TTX・f00472)くんを見て、ぱあっと笑顔を宿す。
 そんな5さいなふたりが出逢ったえんそくも、千之助は夢だと思っているが、一応夢ではないし。
 あの時はふたりとも、身も心も5歳児になっていたけれど。
(「千之助くん、5さい……かわいい……連れ帰って育てたい……」)
 身も心もまた5さいな千之助くんと違って、今回のクロトの中身はアラフォーのままで。
 キャッキャ無邪気にはしゃぐ千之助くんの可愛さに、思わずきゅん。
 そんなクロトの心も露知らず、こてりと首を傾けて。
「これも夢? 夢でもあえてうれしいなぁ。またいっしょに遊ぼう」
 今回は苦手な太陽も出ていないし、思いっきり遊べそうだから。
 にぱーっと満面の笑みを宿して、嬉しそうにぴょこりと跳ねる千之助くん。
「嬉しいねぇ。遊ぼうねぇ」
 クロトはいちいち可愛いそんな彼に、うんうん頷いて。
 ちいさなおてて同士をぎゅうと繋ぎ、一緒におばけダンジョンのぼうけんへGO!
 そんなマンション内は、まさにお化け屋敷みたいな雰囲気で。
 5さいじたちを驚かしてテストするのだという。ワルの素質があるかどうかを。
「ははぁ。ワルをご所望、と」
 クロトはぐるりとおばけマンションを進みつつ、聞いた予知を思い返して。
(「逆に支配されるとかは考えない辺り、流石この世界――」)
 ……なんて、思っていれば。
 って、と……はたとあることに気付いて、きょろきょろ。
 ――せんのすけ いない。
 さっきまでおてて繋いでいた千之助くんが、いつの間にかいなくなっちゃいました!?
 いや、彼にとって、わるいことといえば。
「わるいこと? おうちで追いかけっこすること!」
 そうこくりと頷いた瞬間、思い立ったら即行動!
 だってヤンチャ盛りの5さい、階段をダダッとダッシュして。
 わー、と思わず紅い眼を見開く千之助。
『うらめしや~おばけだぞ~!』
『こわーいおばけだよ!』
 気付けば、シーツおばけに囲まれてしまって。
 けれど、ぱちくりと瞳を瞬かせた後。
「しろい! かわいい!」
 ――ぽすぽす、ぽむりっ。
『……え!?』
『ちょっ、おれたち、こわいおばけだよ!?』
 きゃっきゃとシーツにじゃれる、千之助くん。
 だって、家で飼っている大きな白猫に面影が重なったから。
 そんなこわがるどころか、予想斜め上な行動を取る千之助に、おばけの方がびびっていたが。
「…………」
 えーい! と、タタッと千之助くんを見つけて駆け寄りつつも、クロトは悪魔なおばけたちに言い放つ。
 いえ、悪魔さんたちも一応真面目に脅かしにきているのだけれど。
「出て来るタイミングが甘い! 30点!」
『さ、30点!?』
『まさかの落第点なの、おれたち!』
 それとこれとは別、びしっとダメだしを!
 ……さらに。
「わぁ、きみはかわったおかおだね」
 ふと、キモカワおばけが上の階から覗いていることに気付いて。
 じいっと、その奇抜なデザインに釘付けになる千之助くん。
 そんなキモカワおばけをガン見し、目がはなせない様子の彼を後目に。
「メイクと衣装が合わない! 55点!」
『えっ、だって芸術は爆発だって言うよね、ね?』
「わーきみは爆発するの? おもしろいね!」
「何ですかそのキモカワ路線は! 逆に喜ばれるでしょうが! -10点!!」
 怖がるどころか、もっとキャッキャはしゃぐ千之助くんを見遣りながら、ひょいひょいっと。
 クロトは鋼糸で陸空駆けつつ、ダメ出ししまくる鬼と化します!
 ――生粋のワルをご照覧あれ!
 そう……これが鬼という名のワル。5さいじにして、なんという極悪非道ぶり!
 そんな悪魔より悪魔な鬼の酷評に。
『えっ、減点されちゃった……』
 がっくりしょんぼり、肩を落とすおばけさん。
 そんな頑張っているおばけさんに千之助は、んしょんしょっと一生懸命背伸びして手を伸ばして。
 よしよしと凹むおばけさんを慰めてあげれば――ひょいっと。
(「戯れてるせんのすけ……かわいいが過ぎる……」)
 颯爽とその身を攫う様に、クロトに回収されて。
 かわいいが過ぎるけれど、先へと進まないといけないから。
 ――ばいばーい。
 そう回収した彼と一緒に、ひゅひゅんっと最上階を目指すクロト。
 そんな彼に抱きかかえられていた千之助は、すとんと地に降ろされてから。
「さきに走ってってごめんね」
 ぺこりと、クロトに言った後。
 ちいさなおててを差し出しまた繋げば、今度は仲良く並んで、てくてく歩きだす。
 ――ここからはいっしょにてっぺんまで行こう、って。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

スティーナ・フキハル
ミエリ口調 ★より後はスティーナで

正義の味方のお姉ちゃんに悪いことなんてさせられませんからね。
私が行きます。ちゃんとスモッグと帽子と名札のフル装備で!

ここに入れば幼児化する、でしたね……ちょっと緊張しますが
いざ、と踏み出します。

……あれ、ここどこ?
パパ? ママ? おねえちゃん?
ひぃっ! へんなのがいる!
やだぁ、こわくてうごけないよぉ……。


★アタシの妹に何すんだコラァ!!
と叫びつつUCで分離して衝撃波でお化け役の人を吹っ飛ばして安全確保!
ミエリ大丈夫!?
頭まで5歳になっちゃってんのか、アタシは外見だけなのに。
身代わりになったってことかな……よし。
手繋いで一緒に行こう! お姉ちゃんが守ってあげる!



 予知を聞いて赴いた先は、デビルキングワールド――悪が格好良いとやんや持て囃される世界。
 そして、件のマンションの前に辿り着いたスティーナ・フキハル(羅刹の正義の味方・f30415)は、ぐっと高層マンジョンを見上げて呟く。
「正義の味方のお姉ちゃんに悪いことなんてさせられませんからね」
 いや、今は姉のスティーナではなく、妹のミエリである。
 正義の味方な姉にワルワルなことはさせられないから……私が行きます、って。
 すちゃりとミエリは、スモックに黄色い帽子、名札もつけて。
 完全なるようちえんじフル装備で、おばけ屋敷みたいになっているというダンジョンに臨みます!
 けれど、眼前に聳えたつのは、ただのマンションではない。
「ここに入れば幼児化する、でしたね……」
 聞いた予知を思い返し、ちょっぴりドキドキ緊張するミエリ。
 そう……このマンションの入口には悪魔の術が施されているのだという。
 扉を潜った者を、みーんな5さいじにしてしまう魔術が。
 でも意を決して、いざ、と踏み出せば。
「……あれ、ここどこ?」
 先月25さいになったばかりのオトナな彼女の身が、みるみるちっちゃくなって。
「パパ? ママ? おねえちゃん?」
 きょろり不安げに視線巡らせるのは、身も心も5さいになったミエリ。
 そんなミエリの前に突如現れたのは。
『ほーら、こわーいおばけだよ~!』
「ひぃっ! へんなのがいる!」
 まっしろなシーツおばけ!
 そんなゆるかわおばけでも、5さいにとっては恐怖でしかなくて。
「やだぁ、こわくてうごけないよぉ……」
 えぐえぐと泣くのを必死に耐えながらも、うずくまってしまうミエリちゃん。
 そして調子に乗ったシーツおばけが、さらに驚かそうと近づいた――その時だった。
「アタシの妹に何すんだコラァ!!」
『……え!? ぎゃあっ!』
 咄嗟に『聖羅分離戦線』を展開し、分離したスティーナが悪魔なおばけにぶっ放すのは衝撃波!
 妹を驚かす不届きなおばけを吹っ飛ばし、安全確保してから。
「ミエリ大丈夫!?」
 涙目になっている妹を見て、瞳をぱちくり。
(「頭まで5歳になっちゃってんのか、アタシは外見だけなのに」)
 そして、ミエリの行動の真意に気づく。
 身代わりになったってことかな……って。
 だから……よし、って。スティーナは妹に手を差し出しつつ、笑顔を向ける。
「手繋いで一緒に行こう!」
 不安がる妹安心させるように、ぎゅっと。
 しっかり小さなおててを握って――お姉ちゃんが守ってあげる! って。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ロキ・バロックヒート
【ねこ組】

おれさまたちはねこ組ー
おそろいワッペンつけてこ
しゅちゅじん!(言えない)

おれさまはかみさまだけど
こどもだったときはあったようななかったような
このあいだちっちゃいちづるみたよ
ちおりもちゃと(シャト)もかわいー
こっちおいでよ
せのびしてなでてあげる

音がしてもキャッキャたのしー
がおーって逆にお化けを追いかけたり
すっかりワルガキ?
お化け悪魔シーツをうばっ…かりてかぶって
ばー!ってみんなの前に出る
おれさまだよーえへへ
ちゃとのひめいは聞こえるけど
まえがみえなくてころぶ
なんかやたらいたくない?
ないてないもん

いいなーおれさまもちづるとおててつなぐ
みんなでつないでいっちゃう?

んー?テストってなんだっけ?


橙樹・千織
【ねこ組】

あら、かわいいわっぺん
小さなみんなを見てへにゃり笑う
しゅちゅじん!
……。

5さいじ…ええ、とぉてもむかしに
あとわりとさいきんもなりましたよ
ぴくにっくでいかめしつくったり
おえかきしたりもしたわ

なんのおとかしら?
気になってあっちへこっちへ歩き回って
…みんな、どこ?
迷子になりかけしょんぼり

ぁ、シーツの…ろきさんみんなのとこいこ?
本物のシーツお化けとは気付かずシーツをぐいぐい
聞こえた悲鳴を辿って再合流?

あれ?ろきさんがふたり?
キョトンと不思議そうに首傾げ
いたいのいたいのとんでけ、て

ん?いいよ、つなご
シャトさんときゅっと手を繋ぐ
だいじょぶ、みんないるからこわくないよ
そっと撫でて微笑み

…てすと?


シャト・フランチェスカ
【ねこ組】

お揃いのねこワッペン、よーし
お名前、よーし
いざしゅちゅじん!(噛んだ)

みんなは実際に5歳児を経験してるの?
僕は子供時代が無かったからうきうきだ

物音が
べ、べつにこわくないけど
非科学的なものは信じない幼児だし

ありゃ?ちおりー?

きゃー!?
おおお脅かさないでったら
もー、ろき!
せんせーに言っちゃうぞ

シーツのお化けだ
悲鳴は我慢したけど
ちづるの後ろにさっと隠れる
べつに隠れてないけど
しんがりをつとめてるんですけど

うぐぐ
ちおり、手を繋いでもいい…?
じっかのような安心感
語彙力のある5さいじなので

よーしみんなでとちゅげきだ(噛んだ)

一次テストがこれなんて
この先どうなっちゃうんだよう

えっ
みんな忘れてる…?


宵鍔・千鶴
【ねこ組】

ねこぐみごーごー
お揃いわっぺんかわいいぞ
しゅちゅじん!だー!(連られ噛み)

おれはね、5さいのときは
あんまり遊べなかったから
いまたくさん遊ぶよ
ろきのちっさいころも見たけどこねこみたいだった
ちおりもしゃともかわいいこねこだにゃー

あれ?ちおりがいない
どこー?って探してたら目の前にシーツおばけ
しゃとの悲鳴にびっくりして
ぴゃ、って言いかけ口を塞いで
んん、こわくないもん、さけんでない
ろきいたずらっこだーあっ(ころんだ!)
後ろのしんがりしゃとをよしよし撫でながら
ろき泣いてない?だいじょぶ?

ふふー、てをつなご!
みんなといっしょならこわいものはないね

えっと、…てすとってなんだっけ?



 高層マンションが林立する魔界――此処はデビルキングワールドの世界。
 だが、増築を繰り返しているというマンション内は複雑に入り組んでいて、迷宮の様だという。
 そんな、空へと聳え立つマンションダンジョンに、いざ挑むのは!
「おれさまたちはねこ組ー」
「ねこぐみごーごー」
 そう――ねこ組のおともだち!
 予知された高層マンションの入口には、恐るべし魔術が施されているのだという。
 所謂、幼児化……皆、5歳児になってしまうのだという。
 勿論それは、ロキ・バロックヒート(深淵を覗く・f25190)と宵鍔・千鶴(nyx・f00683)にも例外ではなく。今ふたりはちっちゃな5さい、ねこ組さんのおともだちになっているのだ。
 そして、ねこ組さんって、ちゃんと分かる様に。
「おそろいワッペンつけてこ」
「お揃いわっぺんかわいいぞ」
 ぺたりとつけるのは、ねこさんのわっぺん!
 ロキに倣って、千鶴もねこさんわっぺんをちょこり。
 そして手渡すのは、同じねこ組さんの女の子たち。
「あら、かわいいわっぺん」
 橙樹・千織(藍櫻を舞唄う面影草・f02428)はねこ組さんワッペンを同じ様にんしょんしょと付けながらも。
 へにゃりと笑むのは、みんながちっちゃいから。
 そう、千織もロキや千鶴同様、5歳児になっているし。
「お揃いのねこワッペン、よーし。お名前、よーし」
 ねこさんワッペンをすちゃりと付けて、しゃと、ってちゃんとお名前も上手に書けたと。
 ばっちりチェックしてこくこく頷くシャト・フランチェスカ(侘桜のハイパーグラフィア・f24181)も、5さいなねこ組のおともだち。
 それから準備も万端、シャトはびしいっと言い放つ。
「いざしゅちゅじん!」
 ……噛んじゃいました!
 そんな、噛んでしまったシャトに続いて、みんなも。
「しゅちゅじん!」
「しゅちゅじん!」
「しゅちゅじん! だー!」
 続々と嚙みまくったり連られたりするみなさん。
「…………」
 何度そっと言ってみても、出陣が難しくて上手に言えなくて、思わず千織は言葉を切るけれど。
 5さいなので仕方ないし、何よりみんな可愛いから許されます。
 ということで、ねこ組さん、しゅちゅじんです!
 みんなでお化け屋敷みたいなマンションダンジョンを、とことこ歩きながら。
 周囲をそろり見回しつつも、シャトは皆に訊いてみる。
「みんなは実際に5歳児を経験してるの? 僕は子供時代が無かったからうきうきだ」
「おれさまはかみさまだけど、こどもだったときはあったようななかったような」
 そんなシャトの問いに、ロキはこてりと首を傾けるも。
「でも、このあいだちっちゃいちづるみたよ」
「おれはね、5さいのときはあんまり遊べなかったから、いまたくさん遊ぶよ。おれも、ろきのちっさいころも見たけどこねこみたいだった」
 ロキと千鶴は、そうふたりで、ねーって仲良く顔を見合わせて。
 先日不思議な雨の中で視た、互いの小さな頃の姿を思い出して口にすれば。
「5さいじ……ええ、とぉてもむかしに。あとわりとさいきんもなりましたよ」
 千織も、少し前にこんな風にちっちゃくなった時のことを振り返ってみる。
「ぴくにっくでいかめしつくったり、おえかきしたりもしたわ」
 だいおーいかたんに楽しくごはんを詰めたり、描き描きお絵かきしたことを。
「いかめし……?」
 シャトは桜色の円らな瞳をぱちくりとさせて、きょとりとするけれど。
「ちおりもちゃともかわいー。こっちおいでよ」
「ちおりもしゃともかわいいこねこだにゃー」
 ちゃと……シャトと千織を、うんっと背伸びしてよしよししてあげるロキに、千鶴もうんうん頷いて。
 まるで遠足かのように、わくわくるんるん進んでゆく、ねこ組さんたち。
 けれど……その行く先には何気に、ワルの素質があるキッズを試すべく待ち構えている悪魔達の姿が。
 ――ガタン、ガタガタッ。
「! 物音が」
 不意に聞こえた音にいち早くビクッと反応するのは、シャト。
 それから、そっと言い訳するように続ける。
「べ、べつにこわくないけど」
 ……非科学的なものは信じない幼児だし、なんて。
 そんなちょっぴりビビり気味なシャトの隣で、ちっちゃなお耳をぴこり。
「なんのおとかしら?」
 千織は聞こえた物音が気になって、てくてくと、あっちへこっちへと。
 そしてロキは、音がしてもキャッキャたのしーってはしゃいで。
「がおーっ」
『……ッ!?』
 驚かそうと出て来たお化けを逆に追いかけてどたばた。
 すっかりワルガキです!
 そんなみんなの様子を見ていた千鶴は、ふとあることに気付いてきょろきょろ。
「あれ? ちおりがいない」
「ありゃ? ちおりー?」
 シャトも、さっきまで隣にいたはずのおともだちの姿が見えなくなって、きょろり。
 どこー? って、千鶴と一緒に迷子の千織を探していたら。
「……ばー!」
「きゃー!?」
「ぴゃ、むぐぐ……」
 突如現れたのは、シーツおばけ!?
 思わず全力で叫んだシャトの悲鳴にびっくりするけれど、慌てておててでお口を塞ぐ千鶴。
「んん、こわくないもん、さけんでない」
 おとこのこだもん、こわくないからさけんでいません!
 でも、そんなシーツおばけの正体は。
「おれさまだよーえへへ」
 お化け悪魔からシーツをうばっ……いえ、かりてかぶったロキでした!
「おおお脅かさないでったら! もー、ろき!」
 ……せんせーに言っちゃうぞ、って。
 楽しそうにけらけら笑う悪戯っ子に、シャトはぷんすこ。
 そして。
「……みんな、どこ?」
 いつの間にかそんなみんなと離れてしまって、迷子になりかけてしょんぼりする千織であったけれど。
 ゆうらり目の前に現れたのは、またシーツのおばけさん。
 そんな悪戯っ子をじいっと見て。
「ぁ、シーツの……ろきさんみんなのとこいこ?」
 多分迎えに来てくれたっぽい、ロキおばけさんのシーツをぐいぐい。
 それから遠くない場所から聞こえた悲鳴をとことこと辿って。
 千織も何とか無事に自力で、ねこ組さんと再合流。
 そしてちょっぴりホッとしつつも、みんなを見てみれば。
「ろきいたずらっこだーあっ」
 ――すてんっ。
 シャトの悲鳴と千鶴の声が聞こえた瞬間、前が見えなくてころんじゃったロキの姿が……?
 千織はぎゅうとシーツを握っている隣のおばけさんと、転んでいるロキを交互に見遣って。
「あれ? ろきさんがふたり?」
 不思議そうに首傾げて、キョトン。
 うん、気付いていなかったけど……そのシーツおばけ、実は本物でした!?
「なんかやたらいたくない?」
 けれど、ううっとちょっぴり泣きそうな転んだロキに気付いて。
 とてとてと千織は彼に駆け寄って、おまじないをかけてあげる。
 ――いたいのいたいのとんでけ、って。
 そんな、やっぱり本物だと分かっていない千織とは違って。
「……シーツのお化けだ」
 悲鳴こそ我慢したけれど、千織についてきたシーツお化けに瞳を見開いてから。
 さっと千鶴の後ろに隠れるシャト。
 ……いや、べつにこれは隠れてるわけではないんですよ?
「しんがりをつとめてるんですけど」
 そしてひしっと自分にしがみつくように隠れている後ろのしんがりシャトを、千鶴はよしよし撫でてあげながらも。
 思いのほか痛そうで、べそをかき気味なロキへと声を掛けるけれど。
「ろき泣いてない? だいじょぶ?」
「ないてないもん」
 おとこのこですから、ないてなんかないよ!
 それからシャトは、じりじりシーツおばけから距離を取りながらも。
「うぐぐ……ちおり、手を繋いでもいい……?」
「ん? いいよ、つなご」
 千織と、きゅっとおててを繋いで。
 ちらちらシーツおばけへと警戒した視線を向けるシャトへと、千織は微笑みを向ける。
「だいじょぶ、みんないるからこわくないよ」
 そしてそんな、そっと撫でてくれる千織の手の温もりにホッとするシャト。
 そう、それはまるで――。
「じっかのような安心感」
 何てったってシャトは、語彙力のある5さいじなのです。
 そんなちょっぴり得意げなシャトと、彼女と手を繋ぐ千織を見遣って。
「いいなーおれさまもちづるとおててつなぐ」
「ふふー、てをつなご!」
 ロキへと千鶴も手を伸ばして、仲良くおててを繋ぎます!
 いや、どうせなら、ふたりだけではなくて。
「みんなでつないでいっちゃう?」
「みんなといっしょならこわいものはないね」
 ねこ組さんみんなでおててをぎゅぎゅっと繋げば、勇気100まんばい!
 そんなみんなをぐるりと見て、シャトは再びびしいっと言い放つ。
「よーしみんなでとちゅげきだ」
 ……やっぱり噛んじゃいました!
 そしてみんなでとてちて、マンションの中をキャッキャ進みながらも。
 ふと、こう口にするシャト。
「一次テストがこれなんて、この先どうなっちゃうんだよう」
 そんな言葉に、3人はきょとんとして。
 そっと顔を見合せつつ、首をこてり。
「……てすと?」
「んー? テストってなんだっけ?」
「えっと、……てすとってなんだっけ?」
 そんなみんなの言葉に、今度はシャトがきょとり。
「えっ、みんな忘れてる……?」
 でも、テストのことはうっかり忘れちゃってはいるけれど。
 きっと勇気も元気も花丸満点なねこ組さんは、一次テストなんて余裕の大合格なのです!

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第2章 集団戦 『デビキン裏結社幹部『ソル・アス・ムーン』』

POW   :    俺様の銃を喰らえ!『エネルギーが不足しています』
詠唱時間に応じて無限に威力が上昇する【太陽】属性の【ニュートリノプロミネンス太陽フレア】を、レベル×5mの直線上に放つ。
SPD   :    オイラの地震で叩き起こして寝不足にしてやるアス!
【地面】に対し【地震を起こすほどのパワー】を籠めた【ムーン製ボール型兵器】による一撃で、肉体を傷つけずに対象の【睡眠時間】のみを攻撃する。
WIZ   :    ムーンの新兵器をお披露目してやるムーン!
いま戦っている対象に有効な【新兵器】(形状は毎回変わる)が召喚される。使い方を理解できれば強い。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●ワルワル二次試験!
 お化けさんがいっぱいのマンションダンジョンも何のその。
 ちょっぴり泣いちゃったり、こわくてぷるぷるしたり、迷子になっちゃったり。
 きゃっきゃ楽しく遊んだり、逆におばけさんを驚かせたりしながらも。
 5さいじな猟兵たちは元気に、んしょんしょと上へ上へと頑張って進んで。
 辿り着いたのは――最上階。ワルワル一次試験、合格である!

 そして最上階には、『ワルワルようちえん』と確かに書かれてあるけれど。
 でも……まだ、入園を許可されたわけではない。此処まではあくまで一次試験。
 そして、入園をかけて行われる二次試験とは。
「よく来たな! まずは褒めてやるぜ」
「でも、オイラたちがここは通さないでアス!」
「ワルワルようちえんに入園できるのは、ムーンたちが認めたキッズだけムーン!」
 5さいじたちの前に立ちはだかる、デビキン裏結社幹部『ソル・アス・ムーン』にワルの素質があると認められることらしい。
 このデビキン裏結社幹部は世界征服を企み、魔界を恐怖と混乱の最中に陥れようと画策する、ワルワル組織なのだというが。
 だが、この3人はいわゆる三バカ幹部。
 無茶苦茶な手段や新兵器の頓珍漢な使い方で周囲を困惑させ、無意味な行動や的外れな作戦や自爆する結果などは日常茶飯事なのだという。
 けれどおバカでも、一応は悪の幹部を名乗ってはいるし。
 それに、彼らに認められなければワルワルようちえんに入園できず、元凶の黒幕まで辿り着けない。
 手っ取り早く殴って、物理的にすごいつよいワルだと知らしめるのも良し。
 あることないこと、ワルワル武勇伝を語ってビビらせたり尊敬されたりでも良し。
 どちらがワルの様式美に則れるかを悪役ごっこをして競ってもいいし。
 別の何らかの勝負をふっかけるのも良いだろう。
 一緒にキャッキャ遊んで、ワルの絆を深めてもいいかもしれない。
 とりあえず相手は三バカ幹部。
きっとお約束な上に、色々ガバガバでちょろいだろうし。
 謎に空気読んで、ノリノリで合わせてくれたり、自爆したりしてくれるだろうし。
 5さいじぱわーでワルの素質を見せつけてやれば、皆ならばきっと合格できるに違いない。
 マンションは増築されていて、ある程度は強固で、とても広いので。
 少々派手にはしゃいだり暴れても、あまり気にせず大丈夫であるだろう。多分。
 なので、みんならしく好きに『ソル・アス・ムーン』にワルであると見せつけて。
 見事、入園テストの合格を勝ち取って欲しい。

 ということで!
「俺達にビビッて逃げるなら、今のうちだぜ!」
「オイラの地震で、強制的にすやすやお昼寝タイムにしてやるアス!」
「ムーンたちは、ちょっとやそっとのワルじゃビビらないムーン!」
 ワルワルようちえん入園二次試験、開始です!
ファルファラ・ガーデンニア
「わーごさいじをおそうなんてとってもワルですね!」
ワルくてカッコいいなんてちょっと煽てれば大抵の魔界の住人なら喜ぶでしょうね。デビルキング法的に。
それと同時に善良な魔界の住人なら若干の後ろめたさみたいなのも感じるでしょう。もとが真面目ですから。
「ぼくもそんなワルになりたいです!だからしけんがんばりますね」
なんて言いながらUC【侵食】発動。
戦場を僕に有利な森林に変えたら敵の新兵器にも侵食させて無力化。あとは植物の蔦で3バカ幹部をぐるぐる巻にしてと。ついでに【生命力吸収】でここまで登ってきた体力回復
「どうですか?ぼく、カッコいいワルになれますか?」と追い討ちで言っておくよ。



 おばけさんも何のその、とてとてと最上階まで辿り着いた彼を見れば。
 きっと、古株の配下達は口を揃えてこう言うに違いない。
 ――5歳のファルファラ様マジ超絶天使。
 その可愛さに語彙を失っていることだろう。
 そんな可愛くも麗しい天使な5さいじ、ファルファラ・ガーデンニア(花の悪魔の魔王・f31697)は。
『先に進みたければ試験を受けろ!』
『オイラたちがワルと認めないと通さないでアス!』
『逃げ帰るなら今のうちアース!』
「わーごさいじをおそうなんてとってもワルですね!」
 立ちはだかった秘密結社の三バカ幹部にそう告げつつも。
 ……え、ワル? ま、まあな! なんて返してくる『ソル・アス・ムーン』たちを見遣りながらもそっと思う。
(「ワルくてカッコいいなんてちょっと煽てれば大抵の魔界の住人なら喜ぶでしょうね。デビルキング法的に」)
 5歳児なのは、幸い見た目だけ。それに、デビルキング法には馴染めないけれど、ファルファラはこの世界に在る魔王。故に、この世界の住人の性質はよく知っているから。
『ま、まぁ……襲うというか、テストだからな……!』
(「それと同時に善良な魔界の住人なら若干の後ろめたさみたいなのも感じるでしょう。もとが真面目ですから」)
 ワルと言われて何気に嬉しそうながらも、ちょっぴり言い訳染みたことを言う三バカ幹部はやはりとても分かりやすい。
 そしてそんな彼らに、ファルファラは5歳児らしい無邪気で天使な笑みをみせつつも続ける。
「ぼくもそんなワルになりたいです! だからしけんがんばりますね」
『よーし、試験だムーン! ムーンも新兵器をお披露目……!?』
 そして試験という言葉を聞いて張り切ったムーンが、いかにもポンコツそうな新兵器を構えた……その時だった。
 ――草木よ芽吹き森となれ……。
『……!?』
『えっ』
『う、うわっ!?』
 刹那、試験会場の最上階に降り注ぐのは、植物の種。
 そして周囲があっという間に森林と化せば、当然、三バカ幹部がそれに適応できるわけなどなく。
 構えたムーンの新兵器もあっさり侵食されて無力化、植物の蔦が敵たちに巻きついてぐるぐる。
 さらにちゃっかり、高層マンションの最上階までのぼって減った体力を、ついでに生命力吸収で回復させながらも。
 うわーうぎゃー! と恐れ慄く敵達に、ファルファラはこう追い討ちを。
「どうですか? ぼく、カッコいいワルになれますか?」
 天使だけど悪魔な笑顔を作りつつ――あわわ、合格だから許してー! と叫ぶ三バカたちに。

大成功 🔵​🔵​🔵​

菫宮・理緒
セナちゃん(f03195)と

あなたたちが悪の大幹部れちゅか?
あたちたちが代わってあげまちゅから通しなしゃい。

え?なんれか?

あなたたちの中に女性がいないかられちゅ!(びしぃっ)

不思議しょうな顔をしないれくだしゃい
悪の幹部に女性がいないのは大問題れちゅ!

視聴率とかラッキースケベとか、
男の子をきゅんきゅんさしぇないとダメじゃないれちゅか!

あと、時代(ぼそっ)。

さ、わかったらどいて……。

え?なら勝負だ?
れはどちらがワルか言いあって決めましょう!

まだまだでしゅ。
あたちなんて、もらったお菓子ひとりで全部たべちゃうんらから!

セナちゃんもしゅごいんれちゅよ。
しょれはもう、ご両親が夜中にお茶漬けたべゆくらいに!


セナ・レッドスピア
理緒さん(f06437)と

やっと着きました…けど、今度は幹部の人たちが!

えと、太陽、地球、月…?
むしろ正義の味方な感じが…?
って、理緒さん!? そこを突っ込んじゃうんですか!?

しかも幹部たちも焦りながら私達にそのポジションにつかせようと
テストを開始させちゃう!?

え?服装はそのままでもおっけー、なんです?
いえいえそこはしっかりそのポジションにあった服を用意しますのでっ!

…流石に今すぐは用意できないので、入園許可が貰えたら用意しますねっ!

というわけで、改めて私達のわるっぷりをお見せしちゃいましょうっ!

理緒さんが言ったようにいっぱい食べちゃいますし
私はさらに夜明けまで夜更かしもしちゃいますからねー!



 おばけマンションはちょっぴり怖くて、がくぶるもしたけれど。
 元気に仲良くふたりで、しっかりおてて繋いでやってきたのは――最上階。
「やっと着きました……」
 迷宮のように入りくんでいるマンションの最上階までの道のりは、ちっちゃな5歳の足ではなかなか大変で。
 おばけたちを振り切りながらもようやく辿り着き、ひと息ついたセナ・レッドスピア(blood to blood・f03195)であったが。
 すぐに、ぱちくりと円らなおめめを瞬かせてしまう。
『待て、ここで止まれ!』
『そう簡単にようちえんには入園させないでアス!』
『ムーンたちが、ワルの素質があるか試してやるムーン!』
「……けど、今度は幹部の人たちが!」
 自分達を通せんぼする、秘密結社の三バカ幹部の姿に。
 そして、きょとりと首を傾げつつも。
「あなたたちが悪の大幹部れちゅか?」
 セナと一緒に最上階に辿り着いた菫宮・理緒(バーチャルダイバー・f06437)が、そう三バカに訊ねてみれば。
『ああ、そうだ! 俺達は、デビキン裏結社幹部『ソル・アス・ムーン』!』
『世界征服を企む秘密結社でアス!』
『すごいワルそうだろうムーン!』
「えと、太陽、地球、月……?」
 セナは思わずツッコまずにはいられない。
 ――むしろ正義の味方な感じが……? なんて。
 そんなモチーフ選びの段階から失敗している感否めない敵達に、理緒も続ける。
「あたちたちが代わってあげまちゅから通しなしゃい」
『え、そんな急に言われても……!』
『平メンバーならともかく幹部アスよ!?』
『そもそも何で代わらないといけないムーン!』
「え? なんれか?」
 そしてちょっぴり慌てる三バカ幹部に、びしぃっと言い放つ理緒。
「あなたたちの中に女性がいないかられちゅ!」
「って、理緒さん!? そこを突っ込んじゃうんですか!?」
『えっ、そこ!?』
『そ、そういえば……って、そういう問題アス!?』
『じょ、女性でも男でも関係ないムーン!』
 三バカ幹部だけでなく、思わずセナまで理緒の発言に瞳をぱちり。
 けれどビックリする皆を後目に、理緒は力説する。
「不思議しょうな顔をしないれくだしゃい。悪の幹部に女性がいないのは大問題れちゅ!」
 それは、男だけでは決して成し得ない死活問題。
「視聴率とかラッキースケベとか、男の子をきゅんきゅんさしぇないとダメじゃないれちゅか!」
 色んな意味で、メイン層である男の子をわくわくそわそわきゅんきゅん。
 そんな感情を抱かせるには、悪の女幹部は必要不可欠なのです……!
 そして、たじたじする三バカ幹部を、ちらりと見遣って。
「あと、時代」
 ぼそっと呟かれた図星な理緒のひとことは、うっ、と思わず呟きを漏らした敵の心にダメージを与えるには十分過ぎであった。
 とはいえ、敵も伊達にワルな三バカ幹部ではない。
「さ、わかったらどいて……」
『じゃ、じゃあ、お前たちが悪の女幹部をやればいいだろ! その器か試験だ!』
『おお、ソルは名案アス!』
『ま、まぁ仕方ないから試すムーン!』
 5歳児の言葉に焦りながらも、自分達を悪の女幹部に仕立て上げようと目論見つつテストを開始させちゃおうとする敵達に、セナは再びビックリするけれど。
『いきなりだから、格好はそのままでいいか』
「え? 服装はそのままでもおっけー、なんです? いえいえそこはしっかりそのポジションにあった服を用意しますのでっ!」
 いきなり妥協しようとする三バカ幹部に待ったをかけて。
『! 何というやる気アス……!』
「……流石に今すぐは用意できないので、入園許可が貰えたら用意しますねっ!」
『それは楽しみ……い、いや、じゃあワルワル勝負だムーン!』
「え? なら勝負だ? れはどちらがワルか言いあって決めましょう!」
「というわけで、改めて私達のわるっぷりをお見せしちゃいましょうっ!」
 どれだけ自分達がワルかの言い合い勝負に!
 そしてまずは三バカ幹部が、ドヤ顔でこう言い放つ。
『俺達は、魔界を恐怖と混乱の最中に陥れようと画策してるんだぜ!』
『世界征服を企む秘密結社とか、いかにもワルワルな雰囲気アス! 自爆もしちゃうでアス!』
『しかもムーンたちは、そんなワルな結社の幹部だムーン!』
 けれど、5歳児たちは恐れるどころか。
「まだ野望の段階ですし、全くワルくありませんし……って、自爆するんですか!?」
「まだまだでしゅ」
 中途半端な小物さにツッコんだり、きっぱりとダメ出しを。
 だって、もっと自分達の方がワルなのだから……!
「あたちなんて、もらったお菓子ひとりで全部たべちゃうんらから! セナちゃんもしゅごいんれちゅよ」
 理緒はえっへん、胸を張って続ける。
 ……しょれはもう、ご両親が夜中にお茶漬けたべゆくらいに!
『な、なんだって……!』
『独り占めはワルでアス!』
『しかも、夜中にお茶漬け!?』
 そう逆にびびる三バカに、セナもこくこく頷いて。
「理緒さんが言ったようにいっぱい食べちゃいますし、私はさらに夜明けまで夜更かしもしちゃいますからねー!」
『早く寝ないなんて、間違いなくワル!』
『5歳なのに、なんというワルっぷりアス!』
『ムーンなんて、夜中まで起きて置けないムーン!』
 元々根は良い子で早寝っぽい三バカに、さくっとワルを認めさせるのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ロカジ・ミナイ
【エレル】

三対三だってぇ!?
燃えちゃうな!僕燃えちゃうな!

エンジくんは赤、レンは黄色
そいじゃ僕はそこの青いやつ、お前!
ちっこい奴は弱そうだからね
……と見せかけて実は大玉だったりすんのよ

青いやつ、魔法使える?魔法
僕はカッコいいから青いビーム出せるよ!ロカジビーム!
どうだいエンジくん、眩しかろ?ニャハハ!
えっ!?レン今派手でカッコいいって言った!?でしょー!?えへへー!

およ、協力プレイ?やるやる
あれカッコいいからね!エンジくんってば賢いなぁ
でる、でん、でるたあたっく……?そうそれそれ

よーっし
あとは任せろ!いくぜレン!
ロカジパーンチ!(と叫びながらビームでキックをする)


エンジ・カラカ
【エレル】

三人。コレとロカジンとレンゲツ。三人。

三対三ダー!
コレは赤いヤツと戦う。うんうん。
赤は賢い君のイロ!
他のヤツか赤いのバーツ!
レンゲツはイイヨー。オオカミだカラ!
オオカミ賢い!

イケー!オオカミキーック!
オオカミパーンチ!オオカミビーム!

タイヨウ、マブシイ!

コレもマブシイやつやるやる。
アァ……マブシイヤツ…。無い。
ロカジン、レンゲツ、マブシイやつある?ある?

アァ……コレはイイことを思い付いた…。
みんなで協力をする。
オーケー?
コレは飛び付いてアイツラを翻弄するする。

あとは二人に任せた任せた。
オオカミガッタイ!飛び付き!

デルタアタック!するする!

ロカジン、レンゲツ、今ダー!


飛砂・煉月
【エレル】

三対三でタイマンすんのー?
イイね、イイね

あっは、赤はオレも許されんの?
でも赤はえんじに任す!
代わりにオレはそこの黄色いのー
月の色したやつね
何となく黄色に心乱れるのはオオカミだから?
でもオオカミは賢いかんね!だいじょーぶ

お、新兵器?
なになに、オレにもみーせて
新しい玩具を見つけた子供の眸
零距離まで近づいて
オレはオオカミらしい牙の痕を残して
それね、中身からいたいやつ~
ろかじやえんじみたいに派手じゃないけど
オレだって中々やるでしょ?

協力プレイするー
ふふーん
噂のでるたあたっくとかどう?

おっけー
いくよ、ろかじ!
レンレンあたーっく!(奔って槍ハクをぶん投げる)
幻の四人目は別に反則じゃないよねー?



 びゅんっ、ぽいっ、ドーン! とヤンチャにおばけたちを退けて、最上階へとてくてくやって来たのは。
「……三人」
 ぱちりと瞳を瞬かせそう呟いたエンジ・カラカ(六月・f06959)の言う通り、3人の元気な5歳児達。
 いや、自分達も3人なのだけれど。
『俺様達は、秘密結社の三幹部!』
『ここから先に進みたければ、オイラたちとワルワル勝負でアス!』
『逃げるなら今のうちムーン!』
 立ちはだかる秘密結社とやらの幹部も、3人だから。
 エンジは三バカ幹部をじいっと見遣った後、一緒にいるおともだちをぐるり見回し続ける。
「コレとロカジンとレンゲツ。三人」
 ……ということは。
「三対三だってぇ!? 燃えちゃうな! 僕燃えちゃうな!」
 わくわくと声を上げたスーパー5歳児、ロカジ・ミナイ(薬処路橈・f04128)の言う通り――三対三!
 これは何とも、男の子心をくすぐるシチュエーション。
 勿論、わくわくキャッキャ心躍らせるのはロカジだけではなく。
「三対三でタイマンすんのー? イイね、イイね」
 エンジと一緒にもふもふな耳と尻尾をそわそわぴこり、ロカジにこくこく頷く飛砂・煉月(渇望の黒狼・f00719)も、それに彼の傍らのハクだって同じ。5さいじだって知っています、タイマンはおとこのろまん!
「三対三ダー! コレは赤いヤツと戦う。うんうん」
 そう早速エンジが向き合うのは、赤いヤツこと銃をしゃきんと構えているソル。
『俺様と戦うだって? いいだろう、テストしてやるぜ!』
 エンジの声に、やる気満々言い放つ敵の赤いヤツだけれど。
 おもむろにふるふると首を横に振るエンジ。
 だって、赤といえば。
「赤は賢い君のイロ! 他のヤツか赤いのバーツ!」
 その鮮やかなイロに塗れるのがお似合いなのは、賢い君だけ。
 だから今は短い5さいの腕だけど、エンジは目一杯大きく、バーツ! を作ってみせて。
『そういうお前の仲間も赤いじゃないか!』
「レンゲツはイイヨー。オオカミだカラ!」
 ……オオカミ賢い!
 そうすかさず目ざとくいちゃもんつけてきたソルの言葉に、今度はおっきなマル!
 そんな丸を見た煉月は、思わず笑ってから。
「あっは、赤はオレも許されんの? でも赤はえんじに任す! 代わりにオレはそこの黄色いのー」
 ……月の色したやつね、って。
 楽しいには違いないけれど、何処かざわりとするような……そのいろを捉えた赤の瞳をスッと細めて。
(「何となく黄色に心乱れるのはオオカミだから?」)
 黄色くて、名前もまさに月を思わせるムーンを見つつ、煉月は思うけれど。
 すぐにまた5さいじのヤンチャな表情を取り戻す。
「でもオオカミは賢いかんね! だいじょーぶ」
 そしてエンジが赤のソル、煉月が黄色のムーンと戦うのならば。
「そいじゃ僕はそこの青いやつ、お前!」
 ロカジは残った青いやつこと、アスの相手をします!
『何か余り物みたいで複雑アス』
 そうちょっぴりしょぼんとしてしまったアスに、5さいじにしてはオサレでファンキーなピンク髪を揺らして、ロカジは首を横に振る。
 青いのを選んだのは、余ってるからだけではありません。
「ちっこい奴は弱そうだからね」
 ちっこくて弱そうだから!
 そんな容赦のない5さいじの素直な言葉に、余計凹むアスだけど。
(「……と見せかけて実は大玉だったりすんのよ」)
 実はちっこいのは仮の姿……なんて展開も、あるある。油断大敵である!
 そして始まるのは、タイマン勝負という名の。
『ワルワルなムーン達と戦うムーン? それじゃあテストを始めるムーン!』
 ようちえん入園二次試験です!
 そんな声と同時に地を蹴ったのは、赤い糸と共に覚醒した賢い狼。
「ガウ」
 ひとこと鳴くと同時に、赤いの目掛けて。
 ――イケー! オオカミキーック! オオカミパーンチ! オオカミビーム!
 えいえいっと炸裂するのは、エンジの連撃!
『!? く、さすがオオカミ手強い……!』
 ソルは、びしっ、どーん、びびびーっと向けられるオオカミの猛攻に思わず顔を顰めるけれど。
 くっと対抗して撃ち出すのは、太陽属性のニュートリノプロミネンス太陽フレア!
『俺様の銃を喰らえ!』
「タイヨウ、マブシイ!」
 ぴかーっと太陽みたいに光った……ものの。
『な、なんだと……』
 銃のエネルギーが不足している上に、射撃が下手すぎてへろへろ。
 そんな、ただぴかーっと光っただけの敵の太陽の銃であるが。
「コレもマブシイやつやるやる」
 エンジもお返しに、ぴかーっとさせようと……したけれど。
 刹那、耳と尻尾が思わずしょんぼり。
「アァ……マブシイヤツ……。無い」
 ぴかーっと眩しいやつは、持っていなかったから。
 けれど、自分は眩しいやつがなくても。
「ロカジン、レンゲツ、マブシイやつある? ある?」
 何気にびしばし、オオカミキックやオオカミパンチを見舞いながらも、そうエンジがふたりへと目を向ければ。
『ソル、大丈夫アス!?』
「青いやつ、魔法使える? 魔法。僕はカッコいいから青いビーム出せるよ! ロカジビーム!」
『へ? ビームって……ぎゃあ!』
 ――ちょいと失礼。
 そう紡ぐと同時に、ロカジが得物をピッとアスへと向ければ……ごろごろどっかーん!
 ちゅどーんと容赦なく敵へと見舞われるのは。
「どうだいエンジくん、眩しかろ? ニャハハ!」
 ぴかーっと眩しい、必殺ロカジビーム!
『ふ、ふたりとも……! く、ムーンの新兵器をお披露目してやるムーン!』
 いきなり5さいじにやられまくる仲間にオタオタしつつも、ムーンが取り出したのはかっこいワルワル新兵器!
 けれどそれはびびらせるどころか、5歳児男子には逆効果。
「お、新兵器? なになに、オレにもみーせて」
 煉月は新しい玩具を見つけた子供のキラキラな眸で、タタッと嬉々と零距離まで近づいて。
「これね、中身からいたいやつ~」
『え、何……ッ!?』
 5歳児と思って油断しまくりのムーンが刹那刻み付けられたのは、鋭利な牙が刺さった様な傷痕。
 牙痕侵食によって内側から喰われ、砕かれるような感覚と激痛に、新兵器をお披露目するどころではなくなっているムーン。
「ろかじやえんじみたいに派手じゃないけど、オレだって中々やるでしょ?」
 何気に一番ガチなやつを容赦なく見舞った煉月のそんな言葉に、ロカジはぱっと笑みを宿して。
「えっ!? レン今派手でカッコいいって言った!? でしょー!? えへへー!」
 キャッキャはしゃぐ、スーパーイケてる5歳児。
 けれど、まさに類は友を呼ぶ。
 スーパーイケてるワルワル5歳児達の猛攻は、まだまだこれからが本番!
 刹那、ピンと耳を立てて、エンジはこう口を開く。
「アァ……コレはイイことを思い付いた……」
 そしてこしょこしょ、ふたりとナイショ話。
「みんなで協力をする。オーケー? コレは飛び付いてアイツラを翻弄するする」
「およ、協力プレイ? やるやる。あれカッコいいからね! エンジくんってば賢いなぁ」
「協力プレイするー」
 ふたりもエンジの名案に、こくこくと頷いて大賛成。
 さらに煉月もふふーんと、こう付け加える。
「噂のでるたあたっくとかどう?」
「デルタアタック! するする!」
「でる、でん、でるたあたっく……? そうそれそれ」
 5歳児だからちょっと上手く言えなかったりもするけれど……無問題!
『ど、どうした、もう終わりか……?』
『……終わりアスよね?』
『もう勘弁……い、いや、逃げるなら今のうちムーンよ!』
 何だかすでに及び腰になっている感じの三バカへと、容赦なく仕掛けるエンジ。
「あとは二人に任せた任せた」
 ――オオカミガッタイ! 飛び付き!
『!?』
 そう……スーパーワルワルでイケている、デルタアタックを!
 そして、ぎゃあっと声を情けない声を上げる三バカを後目に。
「ロカジン、レンゲツ、今ダー!」
「よーっし。あとは任せろ! いくぜレン!」
「おっけーいくよ、ろかじ!」
 ――ロカジパーンチ!
 ――レンレンあたーっく!
『え、パンチじゃ……うぎゃっ!!』
『槍になるなんて聞いてないムーン……ふぎゃあ!!』
 パンチと叫びながらもビームでキックをするという、5さいじとは思えぬロカジの作戦の前に完全にさくっと騙されて。タタッと地を蹴り奔って、白銀の槍と化したハクをぶん投げた煉月の鋭撃をモロに喰らって、涙目になるソル・アス・ムーン。
 デルタアタック、大成功!
 そしてへたれ三バカ幹部はワルワルな素質と力の差をを見せつけられて。
 合格の白旗を、あっさりと掲げるのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

馬飼家・ヤング
出たな!デビキン名物・やたら派手派手しい衣装の芸人トリオ!
現役幼稚園児時代におゆうぎ会でアドリブギャグを連発して笑いを取った
(ただし劇はめちゃくちゃになった)わいをなめたらあかんで!

えー、地震起こしてやることが睡眠時間削るだけなん?
なんか思ったより地味やとか言われへん?
ワルっつーたらもっとこう、転んだふりしてスカートめくりとか
クリームパイを顔にベチャーッとかやらへんのん?

まあええわ。【バ美肉】パワーでムキムキマッチョにへーんしん!
ただし身長は子供並みやから、ドッキリマンガチョコシールのSDキャラみたいな寸詰まりやけど!

大地を揺るがすおすもうパワーでシコ踏んでドスコーイ!
ハッケヨーイ、ノコッタ!



 あざとくようちえんじの格好もばっちりの38歳児・馬飼家・ヤング(テレビウムのちっさいおっちゃん・f12992)は。
 計画通り最上階への道すがら、美人のネーチャン悪魔にキャーキャー言われてモテモテ抱っこ……みたいなことは、やっぱり皆無だったけれど。
『俺達は、世界征服を企む秘密裏結社幹部だ!』
『ワルワルようちえんに入園したければ、試験を受けるアス!』
『今なら引き返してもいいムーンよ!』
「出たな! デビキン名物・やたら派手派手しい衣装の芸人トリオ!」
 辿り着いた最上階で待ち構えていた三バカ幹部に驚くことなどもなく、逆にびしりと言い放つ。
「現役幼稚園児時代におゆうぎ会でアドリブギャグを連発して笑いを取った、わいをなめたらあかんで!」
 うん、ただし劇はめちゃくちゃになったし、それが何年前かは訊いてはいけません。
 そんなどっかんどっかん笑いを取ったらしい武勇伝をどやぁと披露したヤングに。
『オイラの地震で叩き起こして寝不足にしてやるアス!』
 満を持して立ちはだかったのは、三バカのひとり・アス。
 けれど、ギャグをかましてボケるだけではない。
「えー、地震起こしてやることが睡眠時間削るだけなん? なんか思ったより地味やとか言われへん?」
 颯爽とツッコミまくるヤング。
「ワルっつーたらもっとこう、転んだふりしてスカートめくりとか、クリームパイを顔にベチャーッとかやらへんのん?」
『……!?』
 何というオッサン……いや、ワルワルっぷり!
 そんなダメ出しをされてオタオタするアスに、まあええわ、とひとつ溜息をついてから。
 ――バ美肉パワーでムキムキマッチョにへーんしん!
 ゆるキャラチックなプリチーばかうけちゃんが、筋肉ダルマに……!?
 いや、だって今5さいじでちっちゃいので。
「ドッキリマンガチョコシールのSDキャラみたいな寸詰まりやけど!」
 でもちんちくりんな寸詰まりだって、ダイナマイトなウルトラスーパーセクスィーボデーな5さいじには違いないから。
 ――ハッケヨーイ、ノコッタ!
『!? ふぎゃあっ!』
 大地を揺るがすおすもうパワーでシコ踏んでドスコーイ!
 三バカをスモウパワーでドーンッとぶっ飛ばす、ワルワルの極悪です!

大成功 🔵​🔵​🔵​

陽向・理玖
【月風】

裏結社幹部
ちょっとかっこいいかもとか思ってないしっ
ワルワル対決負けないぞー

と言いつつ
るりちゃん
悪い事ってどんな事かなぁ?
しってる?
首傾げ

正直悪い事をする
という事が何となく落ち着かない
そりゃそうだ
見た目5歳とはいえ
普段はこれでもヒーローの端くれ
悪い事に欠片もわくわくしない
ぼんやり思う

えっ?
(…そんな風、だったのか?)
眉間に皴

ううんっ
るりちゃんすごいっ
立派なワルだね!
尊敬の眼差しでなでなでしようと

えーと
とりあえず無視しておやつにする?
それってワルっぽい?
認めて貰えればえっへん
お前らにはやらないぞ
これはるりちゃんと食べるんだもん!
二人占めもワルだな
多分

邪魔されたら殴る
これは間違いなくワルだな


泉宮・瑠碧
【月風】

ワル対決…?

悪いこと…尋ねられて
お外に出ること
感情を持つこと
従わないこと
と、反芻します

「お外出ている、ので
わたし、もう、悪いこと、しています…」
少ししょんぼりの後
はっと気付く
「わたし、言いつけ、守りません、でした…ワルです」
なでなでされつつ幹部達を見上げ
罪悪感でぷるぷる

「無視して、おやつは…
お話、きかないのは、ワルです…?」
先程のおやつを前にまごまご
物を食べる行為もこの身は不慣れで
理玖を見て真似して一口
「…!」
甘い味覚に吃驚
元の記憶では既知でも身体の感覚では新鮮
「おやつ、ふしぎです…」

殴られた幹部は少し心配

おねむは喚んだ風鳥と精霊達に保護され
浮く鳥の背ですやぁ
幹部達は鳥が親鳥状態で威嚇



 ゆっくりちゃんと一緒に、仲良く並んで歩いて。
 とことことふたりがやって来たのは、高層マンション最上階。
 けれど、ようちえんを目前に、待ち受けていたのは。
『聞いて驚くなよ? 俺達は、デビキン裏結社幹部『ソル・アス・ムーン』!』
『ただではここは通さないアス!』
『ようちえんに入園したければ、ワルだと証明するムーン!』
 魔界を恐怖と混乱の最中に陥れようと画策する、秘密結社の幹部。ただし三バカだが。
 けれど、どこかそわりとするのは、陽向・理玖(夏疾風・f22773)。
「……裏結社幹部」
 だってその響きは、ちょっぴりだけ男の子の心をくすぐるもの。
 だが理玖は、ふるふると首を大きく横に振って言い放つ。
「ちょっとかっこいいかもとか思ってないしっ」
 ……ワルワル対決負けないぞー、って。
 しかし、そう口にはしてみたものの。
 ふと今度はこてりと首を傾けてから、隣にいる泉宮・瑠碧(月白・f04280)にこう理玖は訊ねてみる。
「るりちゃん、悪い事ってどんな事かなぁ? しってる?」
 5歳児男子といえば、元気でヤンチャ盛り。
 けれど、理玖がそわそわしちゃうのは、裏結社幹部というかっこよさげな言葉だけが原因ではなくて。
(「正直悪い事をする、という事が何となく落ち着かない」)
 見た目は今、5歳とはいえ……普段の理玖は、ヒーロー。
 だから、5歳児になってもぼんやりと思うのだ。
 ……悪い事に欠片もわくわくしない、って。
 けれど、元凶の悪を倒すためには、このワルワル対決を制しなければならない。
 そんなヒーロー故に、己が悪の所業をすることにピンとこない理玖と同様に。
「ワル対決……?」
 円らな瞳をぱちくりとさせ、首をこてんと傾ける瑠碧。
 けれどワルとは無縁すぎる彼女も、一生懸命考えてみて。
 ぽつりぽつりと、反芻するように紡ぐ。
「悪いこと……お外に出ること、感情を持つこと……従わないこと」
「えっ?」
 そんな彼女の声に、理玖はぱちくりと瞬いてから。
 ふと、眉間に皴を寄せてしまう。
(「……そんな風、だったのか?」)
 じっと、すぐ隣にある彼女の横顔を見つめながら。
 そんな彼へと、瑠碧は視線をちらりと向けてから。
「お外出ている、ので。わたし、もう、悪いこと、しています……」
 少ししょんぼりとした後、はっと気付く。
 悪い事だと言われていたことをしている今の自分。それはすなわち――。
「わたし、言いつけ、守りません、でした……ワルです」
「るりちゃんすごいっ。立派なワルだね!」
 理玖はそう尊敬の眼差しを向けつつも、しゅんとしていた様子を思い出して。
 んしょっと小さなおててで、瑠碧の頭をなでなで。
 その感触に嬉しくなるけれど……でも、幹部達を見上げるその瞳は何故か涙目。
 だって、言いつけを守らず悪いことをしているなんて……罪悪感でぷるぷるしちゃうから。
 でもワルの試験はクリアしないとだけど、そんな彼女を元気づけたくて。
 理玖はうーんと考えた後、閃いたのはこんな名案。
『立派なワル、だって……!』
『もっとワルっぷりを見せるアス!』
『ワルの素質をムーン達がジャッジするムーン!』
「えーと、とりあえず無視しておやつにする?」
 ……それってワルっぽい? って。
 張り切っている三バカ幹部の言葉を完全にスルーして、おやつタイムに!?
「無視して、おやつは……お話、きかないのは、ワルです……?」
 瑠碧はそう先程のおやつを前にまごまごしつつも、三バカを無視しておやつをはむりと口に運んだ理玖を見つめてみる。
 物を食べる行為も、この身は不慣れだから。
 けれど、彼の真似っ子をするように。そうっとひとくち、ちんまりおかしを食べてみれば。
「……!」
 ぱあっと刹那、大きな深い青の瞳をぱちくり。
 だって、甘い味覚にびっくりしたから。
 元の記憶では既知でも、今の瑠碧は5歳児。そんな幼き頃の身体の感覚ではとても新鮮で。
 理玖へと視線を向けて、瑠碧はほわほわと紡ぐ。
「おやつ、ふしぎです……」
 そんな様子を見れば、理玖はえっへん得意顔で嬉しくなるけれど。
『おやつ、俺様達も食べたい!』
『美味しそうアス!』
『ムーンにも分けて欲しいムーン!』
 そう絡んできた三バカに、理玖はきっぱりと言い放つ。
「お前らにはやらないぞ。これはるりちゃんと食べるんだもん!」
 そして思うのだった。二人占めもワルだな、多分……なんて。
 けれどもしつこく、二人占めなんてずるい! 寄越せ! なんて、おやつタイムを邪魔しようとする三バカに。
『おかし俺様達にはくれないなんて、何というワル……ふぎゃ!?』
 理玖があげるのは、甘いおかしではなく――衝撃波纏う拳の一撃!
 それから、こくりと大きく頷きつつも確信する。
(「これは間違いなくワルだな」)
 ええ、完全なるワルワル5さいじです!
 瑠碧はぼこっと殴られた幹部のことを、ちょっぴりだけ心配しながらも。
 甘い物を食べて幸せな気持ちになれば……眠気に包まれて、ふわり。
 そんなうとうとな5歳児たちを保護してくれたのは、喚んだ風鳥と精霊達。
 そして、わーわー喚いている三バカ幹部達は、親鳥状態の風鳥が威嚇してくれているし。
 何ていったって、今のふたりは5歳児――すやぁと空へと浮かぶ鳥の背で、おやつの後のお昼寝タイムです。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

フリル・インレアン
ふえ?ヒヨコちゃん、ここがゴールなの?
ぐすっ、ぐすっ、やっとゴールに着いたんだよね、怖かったよぅ。
ふええ、これからヒヨコ組の殴り込みが始まるって、ヒヨコ組って何?
フリル知らないよぅ。
ふえ?これはフリルの名札?
あれ?みんなとフリルの名札が違う。
それじゃあ、フリルは他の幼稚園に勝手に入っていたの?
ふええん、だからあのおにいちゃんが悪い子のフリルをお仕置きしようとてっぽうを向けているんだぁ。
あれ?エネルギーが不足ってなあに?
詠唱時間が足りませんって、
とにかく、ヒヨコちゃん、今がチャンスだよ。
ふえ?ヒヨコちゃんはアヒルさんではありませんってどういうことなの。
ふええん、フリルはどうしたらいいの?



 何だかんだ、てくてくと頑張ってたくさんあった階段ものぼりきって。
 辿り着いた場所にあるのは……『ワルワルようちえん』と案内の書かれた表札が。
「ふえ? ヒヨコちゃん、ここがゴールなの?」
 5さいなフリル・インレアン(大きな帽子の物語はまだ終わらない・f19557)はおどおどと大きな帽子のつばを押さえつつ
そろりと周囲の容姿を窺って。
「ぐすっ、ぐすっ、やっとゴールに着いたんだよね、怖かったよぅ」
 思わず泣きべそをかきながら、ホッとするけれど。
 ツンツンと短いくちばしで突く5歳なアヒルさんことヒヨコさんを見てきょとん。
「ふええ、これからヒヨコ組の殴り込みが始まるって、ヒヨコ組って何?」
 ……フリル知らないよぅ。
 そう、またべそをかきたくなっちゃうけれども。
 ふと、フリルは気付いたのだった。
「ふえ? これはフリルの名札? あれ? みんなとフリルの名札が違う」
 ということは、つまり……?
「それじゃあ、フリルは他の幼稚園に勝手に入っていたの?」
 そうぱちくりと瞳を瞬かせた刹那。
『俺達は、魔界を恐怖と混乱の最中に陥れようと画策する秘密裏結社の幹部だぜ! どうだ、ワルだろ!』
『ワルの素質があるか、オイラたちがテストしてやるアス!』
『泣いたって合格にしてやらないムーン!』
 目の前に立ちはだかったのは、世界征服を企む秘密結社の三バカ幹部。
 そして、一歩フリルの前に出たのは、ソル。
『俺様の銃を喰らえ!』
「ふええん、だからあのおにいちゃんが悪い子のフリルをお仕置きしようとてっぽうを向けているんだぁ」
 他の幼稚園に勝手に入っていたから、ばきゅーんって撃たれちゃいます!?
 ……けれど。
『な、なにぃ……エネルギーが不足しています、だと!』
「あれ? エネルギーが不足ってなあに?」
 ポンコツ具合をさらけ出し、カチカチと何度も引き金を引いているソルの様子に、こてりとフリルは首を傾けるけれど。
「詠唱時間が足りませんって、とにかく、ヒヨコちゃん、今がチャンスだよ」
 訪れたチャンスに、フリルは颯爽と言い放つ。
 だって、此処に来た目的は確か、ヒヨコ組の殴り込み!
 ……だと聞いていたはずなのですが。
「ふえ? ヒヨコちゃんはアヒルさんではありませんってどういうことなの」
 ふるふるとおおむろに首を横に振られ、何とヒヨコちゃんに拒否されちゃう事態に!?
 そしてエネルギー不足な銃をあわあわカチカチしているソルと一緒に。
 ――ふええん、フリルはどうしたらいいの?
 つんとおすまししているヒヨコちゃんと三バカ幹部を交互に見ながらも、わたわたべそをかいちゃうするフリルであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

木常野・都月
【狐々】

さっき、おねえちゃんに、おまじないしてもらったから、もう俺、怖く無いもん。

尻尾をピーンと立てて、俺は頑張る!
チィと一緒にUC【精霊の歌】を歌うっ!
クロムおねえちゃんに、歌が届けー!

!?
お姉ちゃんが飛んでくるー!

おねえちゃんを守るんだ!
バッて両手開いて、お姉ちゃんをキャッチ!(かばう)

お姉ちゃんー!
よくもクロムお姉ちゃんを!

精霊様、お仕事だよ、いっぱい集まって!
せーの!やっちゃえー!
(範囲攻撃、属性攻撃、全力魔法)

狐の姿になって、こゃぁーん!って敵を追いかけ回そう。
敵を前足でダシダシ叩いて、もう悪さしないなら、お姉ちゃんの所に駆け寄ろう。


甘い匂い…飴だ!

かっこいい…(照れてもじもじ)


クロム・エルフェルト
【狐々】
ツヅキのお歌、勇気が出てくるね!
刀(千歳飴)を抜いて霞に構え、やーっ!と突進
白刃取りされて、一瞬涙目になる

なーんて、うっそぴょん!
ぱっと刀(千歳飴)を手放し、バランスを崩した相手を転ばせる
倒れた相手に「きゃーっ」とワザとらしく尻餅どしん!
伸びた相手の両足もって、ぐるんぐるん回して……
残る二人めがけてポイッ!!
(子供は目を回しやすいし、身体軽いから反動キツイ)
おっとっとってツヅキの元へ
おねえちゃん、お目目くるくる……
ツヅキ、後はおねがい、ね(カクリ)

死んだフリしつつ、もう一本の千歳飴を舐めながら観戦
だっておねえちゃん、今日はワルだもん!
戻ってきたツヅキにも飴あげようね
かっこよかったよっ



 やっぱり仔狐さんだから、自分より大きなものは怖かったし。
 この高層マンションの中にあるものやおばけさんは、みんな今の5さいじな自分より大きくて。
 最初こそ、耳も尻尾もぺそりとしてしまった木常野・都月(妖狐の精霊術士・f21384)だったけれど。
 でも……もう、へっちゃら!
「さっき、おねえちゃんに、おまじないしてもらったから、もう俺、怖く無いもん」
 おねえちゃんこと、クロム・エルフェルト(縮地灼閃の剣狐・f09031)にお鼻をつんつんって。
 おまじないをかけて貰えば、勇気100ばい!
 尻尾をピーンと立てて……俺は頑張る! って。
「クロムおねえちゃんに、歌が届けー!」
 チィと一緒に、一生懸命頑張ってうたうお歌は、精霊の歌。
「ツヅキのお歌、勇気が出てくるね!」
 鼻もちょんちょんしたし、それに響く弟の歌を聴けば、クロムも勇気100ばい!
 だからぐっと、千歳飴な刀をすらりと抜き、霞に構えて。
『俺達はワルい悪の秘密結社幹部だぜ!』
『通りたければ試験受けるアス!』
『でも簡単には合格させないムーン……ッ!?』
「やーっ!」
 お転婆な5歳児が三バカに突進!
 握る千歳飴を、えいやぁって振り下ろすも。
『千歳飴なだけに、甘いぜ……!』
「!」
 パシイッと白刃取りされちゃいました……!?
 そんな様子にぐすんと、一瞬だけ涙目になるクロムだけれど。
「なーんて、うっそぴょん!」
『えっ……うぎゃ!!』
 刹那、ぱっと刀という名目の千歳飴を手放して。
 バランスを崩した相手をすてんっと転ばせるクロム。
 いや、お転婆さんは、それだけでは勿論ありません……!
「きゃーっ」
『!? ふぎゃっ!』
 ――どしん!
 倒れた相手に見舞われたのは、強烈な尻餅!
 ……ワザとらしい? なんのことでしょうか。
 それから、すっかり伸びた相手の足をぐっと持って……ぐるんぐるん、ポイッ!!
『え、こっちくるアス……ぎゃあっ!?』
『ちょ、このままだとぶつかるムーン……わぁっ!?』
 残る二人も巻き込んで、どっすん!!
 けれど、今のクロムはちっちゃな5さいじさん。
 子供は目を回しやすいし、身体も軽いから……ぐるんぐるんした反動で、くるくるーっ。
 おっとっと、って都月の元へとふらふらよろり。
「!? お姉ちゃんが飛んでくるー!」
 都月はくるくる自分へ向かってくる姿に気付いて、瞳を瞬かせるけれど。
「おねえちゃんを守るんだ!」
 瞬間、バッと大きく両手を開いて……お姉ちゃんを無事にキャッチ!
「おねえちゃん、お目目くるくる……ツヅキ、後はおねがい、ね」
 耳も尻尾もへにょん、カクリと倒れ込むクロムを受け止めたまま、都月は3人重なる様にまだ倒れている三バカに目を向けて。
「お姉ちゃんー! よくもクロムお姉ちゃんを!」
『えっ、俺様達のせい!?』
『むしろこっちの方が被害者じゃないかアス!』
『うう、痛いムーン……』
「精霊様、お仕事だよ、いっぱい集まって!」
 自分達のせいじゃないとワルのくせに訴える三バカの言葉はスルーしつつも。
 ――せーの! やっちゃえー!
『うぎゃあ!!』
 広範囲に渡る全力魔法の属性攻撃を、どーん! とぶつけてから。
 勘弁してと涙目になる三バカたちを、こゃぁーん! と狐姿で追いかけて、ふしゃーっと威嚇する都月。
 それから存分に前足でダシダシ、もう悪さしないって言わせてから。
 タタッと、お姉ちゃんの所に駆け寄る都月。
 ……いや、そんな弟の勇姿を、クロムは死んだフリしつつも、もう一本の千歳飴を舐めながら観戦していたのである。
「だっておねえちゃん、今日はワルだもん!」
 これはワルワルようちえんの入園試験なのだから……ワルワルでなんぼなのです!
 それから、敵たちを目一杯ゲシゲシして戻ってきた都月にも手渡す。
「ツヅキにも飴あげようね」
「! 甘い匂い……飴だ!」
 先程元気にふるっていた、千歳飴を。
 都月は鼻をくんとさせてから、甘い飴の匂いに、お耳をぴょこっとさせた後。
 そわそわゆうらり、狐尻尾を揺らす。
 だって――おねえちゃんが、こう言ってくれたから。
「ツヅキ、かっこよかったよっ」
「かっこいい……」
 嬉しいけれどやっぱり、照れちゃってもじもじしちゃうのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

水桐・或
【魔王国】
フカヒレさんがあばれてくれているくれている……
こういうのはぼくみたいな、パッとしない悪魔のやくわりだ
ひとといっしょにいるのなら、やくにたってみせろ、ぼく

フカヒレさんの名乗り上げと焔白鮫で幹部たちの注意がそれているうちに、コッソリと接敵
そして敵の持つ道具をUCで【略奪】
よりどりみどりだけど、アスさんのがいちばんつかいやすそうかな?
幼児故に不完全なUCは『対象の睡眠時間のみを攻撃する』という機能を奪い損ね、普通に地震を起こしてしまう
足場が安定しなければどんな武器を持っていても満足に使えないだろう

『だまされるほうが悪い』なんてことばをきいたことがあるけど、ワルいのはやっぱりだますほうだよね


フカヒレ・フォルネウス
【魔王国】アドリブ歓迎です

さて。二次試験ですが、僕たちに一計あり。
まあ、言動は幼児化そのままなのですけれども。
「おれのまえにたちふさがるとはよいドキョーだ! この、さめのあくまのしてんのー、フカヒレ・フォルネウスさまがあいてをしてやろう!」

僕は派手なパフォーマンスで陽動します。
「いでよ、ほのーのさめあらし!」焔白鮫の群れを召喚して、マンションの上空を飛ばします。
この数、この圧力で気を引いて、その間に或さんに作戦行動を遂行してもらいましょう。

幹部たちが気づいたときにはすでに手遅れ。
「ふっはっは! だましてワルいが、これがワルというものだー!」
と勝ち誇ることでしょう。



 おばけなんて何のその、ガンガン進んでいく怖いもの知らずのガキ大将な5歳児と。
 彼からそろりと一定の距離を開けつつも、置いて行かれたら寂しいので何気に懸命についていくちょっと捻くれ気味な5歳児。
 そんなふたりも、危なげなく最上階に辿り着けば。
『おっと、裏結社幹部の俺様達がここは通さないぜ!』
『この先に進めるのは、試験をクリアした選ばれし者だけアス!』
『帰るなら今のうちムーン!』
 現れたのは、世界征服を企む秘密結社の三バカ幹部『ソル・アス・ムーン』。
 けれど、そんな三バカを見遣りつつも、フカヒレ・フォルネウス(鮫の悪魔の四天王・f31596)は思う。
(「さて。二次試験ですが、僕たちに一計あり」)
「おれのまえにたちふさがるとはよいドキョーだ! この、さめのあくまのしてんのー、フカヒレ・フォルネウスさまがあいてをしてやろう!」
 ……うん、まあ、言動は幼児化そのままなのですけれども。
 そんな、5さいじにしてすでに、堂々としすぎる感すらあるフカヒレだが。
「いでよ、ほのーのさめあらし!」
 刹那、空をすいっと泳ぐかのように現れたのは――焔の身体を持ち、火を吐く焔白鮫の群れ。
『!?』
『な、何かいっぱいでてきたアス!』
『ひえ……超悪魔っぽいムーン!』
 そしてマンションの上空を縦横無尽に泳ぐ数多の鮫たちや圧力で、三バカの気を完全に逸らせば。
 いよいよ、いざ作戦決行……!
(「この数、この圧力で気を引いて、その間に或さんに作戦行動を遂行してもらいましょう」)
(「フカヒレさんがあばれてくれているくれている……こういうのはぼくみたいな、パッとしない悪魔のやくわりだ」)
 ……ひとといっしょにいるのなら、やくにたってみせろ、ぼく、って。
 事前に交わしていた作戦通り、フカヒレの名乗り上げと焔白鮫で幹部たちの注意がそれているうちにと……コッソリ、水桐・或(剥奪と獲得・f31627)が三バカ幹部たちに接敵すれば。
 ――うばわないといういましめを、今だけはやぶるよ。
 頑張って5歳児ながらに口にしつつも。今だけ……と、ささっと手を伸ばす。
 敵の持つ道具を略奪するために。
 そして、或が満を持して奪ったのは。
(「よりどりみどりだけど、アスさんのがいちばんつかいやすそうかな?」)
 アスの『対象の睡眠時間のみを攻撃する』という機能……のはずが。
『! くっ、騙された……ふぎゃ!?』
『あれっ、オイラの地震が……ぎゃあっ!』
『わわ、早く新兵器を構えるムーン……うわぁ!』
「……!」
 ゴゴゴゴ……と起こったのは、何故か普通の地震!?
 そう――だって、何せ今の或は5さいじなのだ。
 幼児故に不完全なユーベルコードでは、睡眠時間を攻撃するという部分まで奪えずに、地震を起こす能力だけ奪ってしまったのだが。
『ひえ、た、立てない!』
『オイラの地震が……!』
『これじゃ新兵器を構えられないムーン!』
 安定しない足場に翻弄されまくる三バカ。
 どのような武器を持っていても、不安定な足元では満足に使えないだろうから……ええ、結果オーライ!
 それに、今更気付いたってもう手遅れ。
 騙したなー! なんてジタバタ訴える三バカの言葉に、えっへん勝ち誇る5歳児。
「ふっはっは! だましてワルいが、これがワルというものだー!」
 そう堂々と高笑う5さいのフカヒレを、やはりちらりと見遣りつつも。
 或もそうっと小さくこくりと頷きつつも思うのだった。
(「『だまされるほうが悪い』なんてことばをきいたことがあるけど」)
 ――ワルいのはやっぱりだますほうだよね、なんて。
 ということで敵を騙しちゃったふたりは、めっちゃワルワルです!

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

コノハ・ライゼ
たぬちゃん(f03797)と
中身そのまま

頭にたぬちゃん乗せ
ばん!と扉開け、だんっと(短い)足鳴らし、敵らを見下す(重みでふんぞり返ってる説)

お疲れのいたいけな幼児に更に難癖つけるとか喧嘩売ってンの?ぁあ?
めっちゃノリノリで威勢良く恫喝

ふ、お望みなら泣く子も黙る悪いトコ見せてアゲルわ
べりっとたぬちゃん引き剥がしたなら
ドウ?この素晴らしいもふ、もふもふしたいデショ?とその毛並みを見せつけ
これを、こう!とむぎゅーっもふもふもふ
ぜぇんぶ独り占めしちゃうんだから!(どやぁ)

更には……ナンて勿体ぶって首根っこむんずと掴み
こう!!
全力投狸でわるい攻撃も忘れない

ふふ、まだまだこれからヨ
逃げるなら今のうちネ!


火狸・さつま
コノf03130と
ふわっふわ毛並みの仔狐
人語無理
狐鳴き

きぅ!!
ぷんすこ、エライ目に遭わされたとばかりに抗議の声をあげる
…コノの頭の上から。
それはもう、しっかと後頭部にしがみつきながら
尻尾なんかコノの首にふんわり巻き付けてる
きゅ!きぅ!!
コノに同調するよに声をあげ
時々、ぼっ!と斜め上へ【狐力】による炎を噴く

きゅ?
突如引き剥がされればきゅーきゅー悲し気な声
からの
きぅっ💕
嬉し嬉しすりすり!
しっぽふりふりっ

きゅ…?きゅぁあーーーん!!
なんて驚いてみせても投げられるのはいつもの事
思いっ切りガブ!けりけりけりけり!!!
ついでに至近距離で炎をお見舞い!
騙し討ちだってお手の物
てってけコノの元戻って、ふんす!



 おばけ高層マンションの最上階で行われている、超難関ワルワル入園テスト。
 ……のはずなのだけれど。
『ふ……やっぱりワルな俺様達が試験官なだけあって、なかなかの逸材が揃ってるぜ……!』
『きっと、ワルなオイラ達にみんな憧れてきたアス!』
『ちょっとそろそろ勘弁して……い、いや、でもムーン達の試験は厳しいムーン!』
 既に現時点でも、ワルの素質がありすぎる5さいじ多すぎ案件になっていた。
 けれどこの時、まだ三バカ幹部は知らない。
 まだまだ押し寄せるワルの逸材にさらにふるぼっこ……いえ、才能あるワルワルキッズ達が、続々とやって来ることを。
 なのにもうかなり涙目になっている『ソル・アス・ムーン』達だが。
 休む暇なんて一切与えないかの様に、無情にも。
 ――ばん!
 めっちゃ勢い良く開く、最上階の扉。
 いや、それだけではなく……さらに。
 ――だんっ!
「お疲れのいたいけな幼児に更に難癖つけるとか喧嘩売ってンの? ぁあ?」
 先程は、思わぬ5さいじのわなに衝撃を受けたとはいえ。
 幼児仕様のキュートな短い足を思いっきり鳴らして、三バカを見下す絶妙な角度でふんぞり返るのは、コノハ・ライゼ(空々・f03130)。
 そんな5さいじとは思えぬ威勢良い恫喝に、早速びびる三バカ。
 いや……ふんぞり返っているのは、めっちゃノリノリで敵達に圧を与えるため、かと思いきや。
「きぅ!!」
 エライ目に遭わされたとばかりに、ぷんすこ!
 抗議の声をあげる頭の上のもふもふ……火狸・さつま(タヌキツネ・f03797)の重みであるという説もあったりなかったり。
 そんなコノハの後頭部にそれはもう嬉々と、しっかとしがみついているさつまだが。
 ただ、ズシリと乗っているだけではないのだ。
 彼の首にふんわり巻き付けているのは、自慢のふわっふわしっぽ。
 こんな何かすごいもふもふ襟巻をしたワルい人、いるいる!
 それに勿論、ただの極上なもふもふではない。
「きゅ! きぅ!!」
 ――ぼっ! ぼぼっ!!
『!?』
 威圧するコノハに同調するように声をあげながら炎を噴く、ワルワルなもふもふなのだ!
 そんな斜め上へと吐かれる、狐力による炎のエフェクトをどーんと背負いながら。
「ふ、お望みなら泣く子も黙る悪いトコ見せてアゲルわ」
「きゅ?」
 コノハは、頭の上でこてり首を傾けたさつまを、おもむろにべりっと引き剥がして。
 きゅーきゅー悲し気な声で、いややいやいや、と言わんばかりにうるうる見つめる仔狐にも構わずに、ずいっと三バカの前に見せつける。
「ドウ? この素晴らしいもふ、もふもふしたいデショ?」
『確かに……もふもふしまくりたいふわふわだな!』
『オイラも一緒にお昼寝したいアス!』
『もう疲れたから、もふもふに癒されたいムーン……』
 けれど……なんてったってコノハは、めっちゃワルキッズ。
 素晴らしい毛並みをもふもふできるのかな? なんて期待している三バカをぐるりと見回した後。
 ――これを、こう!
 むぎゅーっ、もふもふもふもふもふ……!
「ぜぇんぶ独り占めしちゃうんだから!」
 どやぁっと、ひとりでふるもっふ!!
『! ず、ずるい!』
『何という極悪キッズだアス!』
『あああ! 独り占めするワルは先生に言いつけるムーン!』
 ギリィッと、そんなワルな所業に思わず抗議する、三バカ幹部。
 けれど、そんな敵達を後目に。
「きぅっ💕」
 むぎゅーっとされて、嬉し嬉しすりすり!
 めっちゃもふもふされれば、しっぽふりふりっ。
 きゅーん、と甘えるように、幸せいっぱい胸いっぱいに鳴くさつまであるが。
 けれど……なんてったってコノハは、めっちゃワルワルキッズ。
「更には……」
 勿体ぶるように、そうふふっと笑んだ後。
 ――むんずっ。
「……こう!!」
「きゅ……? きゅぁあーーーん!!」
『! え、ちょ!?』
 もふもふ仔狐の首根っこを掴んだ刹那――ぶんっ、と全力投狸のわるい攻撃!!
 さつまも思わずビックリな声を上げてみせるけれど……でも、投げられるのはいつもの事だから。
「こヤーん!!」
『……え? ぎゃあ!!』
『うわ、うわわ! 熱いアス!』
『いたっ!? 痛い、痛いムーン!』
 ――ガブ! けりけりけりけり!!! ぼぼぼーっ!!
 思いっ切り噛みついて蹴りまくって、ついでに至近距離で炎もぶわわー!
 情けない声を上げる敵達に、どやぁ。騙し討ちだってお手の物!
 そして、てってけコノハの元へと戻って。しっぽゆうらり、ふんす!
 けれど……なんてったってコノハは、めっちゃワルワルの極悪キッズだから。
「ふふ、まだまだこれからヨ」
 すちゃりとおもむろにその手に握るのは、召喚したフライパン。
 火力も、ぼぼぼっと燃え盛る狐火で十分にあるから。
『え、それ調理器具……うぎゃあっ!!』
 ――逃げるなら今のうちネ!
 容赦なく振り上げた立派な鈍器で、ぼっこぼこのタコ殴りに!
 だって、ヤンチャな5さいだんしだから。
 にぎったものふりまわしちゃうのも、しかたありません。
 ということで、ぼこぼこっ、ぼぼーっ! と。
 ワルワルすぎる5さいじクッキングしちゃいます!

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

クロト・ラトキエ
千之助(f00454)に僕は、心の底から思いました…。
せんのすけくん5さい、ワル要素皆無では?

ところで約一名、何で語尾普通なん?
ガキ相手に三人組でイキって大人気無いし。
つーか…5歳児に突っ込まれるとかキャラ薄くない?
悪鬼畜生の如くツッコミ、
手を出されても動きを見切り躱して、
3人ともorzさせちゃいましょう。
ほーらせんのすけ、おひるねだそうですよー。

…あ。
ワルの才能無くても、めっちゃ坊ちゃんだわ…。
素で他者を使いまくっている…。

三バカおやすみした所を見計らって…
彼が抓ってた所はててっと治療して。
敵はちゃんとベッドから排除して。
おやすみ、せんのすけ。

…うぅ。流石に身体は5歳児。
僕も眠気きてる気が…


佐那・千之助
クロト(f00472)と。
(ほぼ平仮名で喋ります)

3人の勢いに、ぴゃっと縮こまり涙目
せんのすけ?私は…
えっお昼寝?やったー

ゆらゆら、うとうと
でも寝ない
ねるときはふかふかベッドじゃないと…
絵本は2さつ読んでもらわないと…(おずおず

3人にクッションをつめてもらったり
絵本を読んでもらったり。
でもでも寝ない
自分の腿をこっそり抓って。
きみ達もおねむ?皆一緒に揺られたもんね。ねる?
試験中に試験官が寝ちゃうのワルくてすごいっ
3人を寝かしつけて。
作戦成功!(無音ハイタッチ

わ、治してくれた?あ…ありがとう…(感激…
ほっとしたら眠気の限界
知らない名前…
でも優しい声で呼んでくれるから嬉しい
彼の手をきゅっと握って安眠



 一生懸命とことこ頑張って歩いて、もう迷子にならないようにぎゅうっと手を繋いで。
 最上階まで、ようやく辿り着いたのだけれど。
『ちょっと待ったぁ!! 此処は通さないぞ!!』
『ワルなオイラ達が、通せんぼだアス!』
『逃げ帰ってもいいムーンよ!』
「……!」
 そう意気揚々と立ち塞がる三バカ幹部『ソル・アス。ムーン』の勢いに、ぴゃっと。
 佐那・千之助(火輪・f00454)くんは、思わず縮こまって涙目に。
 そんなぷるぷるしている彼を、ちらりと見つめながら。
 見た目は幼児、中身はアラサーなクロト・ラトキエ(TTX・f00472)くんは、心の底から思いました。
 ――せんのすけくん5さい、ワル要素皆無では?
 一言でいえば、マジ天使。
 連れて帰って育てたいくらい純真無垢すぎるせんのすけくんには、ワルなんて無縁すぎる気しかしないけれど。
 刹那、見目可愛いクロトの口から、次々と飛び出すのは。
「ところで約一名、何で語尾普通なん?」
『えっ、俺様?』
「つーか……5歳児に突っ込まれるとかキャラ薄くない?」
『! うっ』
 悪鬼畜生の如き、鋭いツッコミ!
 ワルを通り越して、もうむしろ最初から鬼。
『う、うるさい! ワルな俺様が泣かせるぞソル!』
 そんなツッコミを気にしてか、何気に不自然な語尾を紡いでから。
 大人げなく5歳児をぽかりと殴らんとするソルだけれど。
 ――せんぜつ。
 可愛く口にした声とは裏腹に、華麗にひらりとそれを見切り躱していくクロト。
 そして、軽ーく攻撃を避けられ、さらに心にダメージを負う敵を後目に。
 きょとりとしている天使にクロトは声を掛ける。
「ほーらせんのすけ、おひるねだそうですよー」
「せんのすけ? 私は……」
 呼ばれたその名は、しらないなまえ。
 だがら一瞬、ぱちくりと瞳を瞬かせるけれど。
『そうだアス! お昼寝するでアス!』
「えっお昼寝? やったー」
 ぐらぐらーっとアスが起こした地震の揺れに、嬉々と身を委ねる千之助。
 いや、敵のワルワル作戦は、ゆらゆら気持ち良くすやぁとしたところを見計らい、地震で無理矢理起こして睡眠不足にするとういう悪行。
 そしてその思惑通り……ゆらゆら、うとうと。
 ふにゃんと可愛いがすぎるあくびをするけれど。
 でも、何故か寝ない千之助。
 いや、正確に言えば、眠れないのだ。
 ……だって。
「ねるときはふかふかベッドじゃないと……えほんは2さつよんでもらわないと……」
 そうおずおずと口にし、ちらりと見遣る千之助の言葉に。
『確かに、お昼寝はふかふかの布団でしないとだな!』
『絵本……どんなのがいいアスか?』
『ふかふかクッションを持ってくるムーン』
 睡眠不足にするワルワル作戦を決行するためには、まず寝て貰わないとどうにもならないから。
 せっせとふっかふかクッションを敷きつめて、ふっわふわ毛布を掛けてあげてから。
『むかしむかしあるところに、ちょうぜついけてるあくのひみつけっしゃがありました……』
 千之助くんのご所望通り、絵本を読んであげる三バカ幹部達。
 それをじいっと見つめ、眠そうではあるのだけれど。
 やっぱり寝ない5さいじの背中をトントン、さらにもふもふ抱き枕まで持ってくる三バカ。
 そしてそんな様子を見つめながら、クロトくんは思い直すのだった。
「……あ。ワルの才能無くても、めっちゃ坊ちゃんだわ……」
 ――素で他者を使いまくっている……。
 何という、天然小悪魔な良いところのお坊ちゃん!
 けれどそれでも、でもでも寝ない千之助くん。
 いつものベッドはもっとふわふわだし、絵本だってもっと上手に読んで貰っているから。
 それに何より、おともだちと過ごす時間が楽しいから、寝たくなくて……自分の腿をこっそりぎゅうと抓りつつも。
「きみ達もおねむ? 皆一緒に揺られたもんね。ねる?」
 そう訊ねた後、ぱあっと無垢な笑顔を向けて続けるのだった。
「試験中に試験官が寝ちゃうのワルくてすごいっ」
『え? そ、そうか? まぁ俺様達は筋金入りのワルだからな!』
『ワルくてすごい……何ならオイラ、誰よりも早く寝られるアス!』
『ワルなムーン達は、速攻でおやすみするムーン!』
 純粋に褒められ調子に乗って、何故かすやぁっと、お手本とばかりに寝てみせる三バカ幹部達。
 今まで散々ぼこぼこにされてきたこともあってか、ちょっとお返しのトントンをされれば、即寝落ちして。
 千之助はクロトに、にぱーっと微笑んで。そうっと手を掲げる。
 ――作戦成功! って。
 そんな彼のちいさなおててにクロトは、同じく自分の小さな掌を音がしないように、ちょこん。
 ふたりで無音ハイタッチをしてから。
 完全に爆睡しておやすみなさいしている三バカの姿を改めて確認した後。
「わ、なおしてくれた? あ……ありがとう……」
 ててっと、さっきぎゅうと彼が抓っていたところを治療してあげるクロト。
 そんなそっと抓っていたはずなのに気付かれていたことに、ちょっぴりそわりとするけれど。
 それよりも……おともだちの優しさに、ほっとして。
 これまで頑張ってきたけれど、いよいよ眠気も限界に。
 そんな、ごしごしと一生懸命目をこする千之助に、クロトは子守歌のように柔く囁いてあげる。
 ――おやすみ、せんのすけ、って。
(「知らない名前……」)
 やっぱりそれは、5歳な彼の知らない名前だけれど。
 クロトの手をきゅっと握って、すやすや健やかに――夢の世界へ。
 だって、知らない名前でも……優しい声で呼んでくれるから、嬉しくて。
 そして可愛い寝顔で、すぴーっとねんねした千之助を見つめて。
 円らなその青い瞳を、そっと柔く細めながらも。
 ふわっとクロトから零れ落ちるのは、大きなあくび。
 だって、中身はめっちゃ大人だけど。
(「……うぅ。流石に身体は5歳児。僕も眠気きてる気が……」)
 その身は間違いなく、ちっちゃな5さいだから。
 スイッチが切れたかのように、眠気に抗えず……こてん。
 抜かりなくぽいっと敵は排除済のふかふかおふとんに、ぽふりと。
 クロトも、千之助くんとおててを繋いだまま一緒に――すやすや、夢の中へ。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

尾守・夜野
■わんだれい
アドリブ歓迎
寝たから眠気はない
が寝起きで人格混ざり思考支離滅裂
ついでに黒纒着たまま寝たから体力は消えたし貧血気味
けど皆いるし楽しいからいいか

「…じまんするほどなのにワルいことしてないの?」
…追い返す為ただまってるだけだったのかしら
何か長いの言われた気がするけど飽きた
暇だし地面…マンションの屋上に落書きし始める
インク無いからUCを代わりにしつつ吸血・生命力吸収し落書き 乾いたら落ちないな
幼稚園にわんだれいさんじょーとか勝手に許可する文字書いたりやりたい放題し、飽きたら皆の所にいく
許可は出(し)てるし行こー
器物破損やら捏造という悪
多分新兵器は塗り潰し返すローラーとかじゃね?
まけないぞー


リーゼロッテ・ローデンヴァルト
【わんだれい】
※アドリブ大歓迎
※幼児化の傾向は前章準拠
※キャバリアはまだおるすばん

ふわぁ…よろしくおねがいしますぅ♪
(早速仕込み中だし引き続きトロいよ♡)

ひゃわっ?え、じゅう?きゃああ、じしんこわいですーっ
(テキトーに怯えるフリをしてやったら…♡)

もうやだぁ、やめてくださいー、えいっ
(【マスター・キー】用ナノマシン入り小麦粉ボールを投擲♡)

あ、よかった…えへ、みんなこまってる♪
(全員ガジェット使いなのを突き、得物のロジックに悪戯。
 徹底的に狂わせてやるさ♡)

だって…たのしそうなおもちゃ、わたしもほしいですっ
りりーさんのおかしも、おいしそうですっ♪
(ワル度を測るって事だから、あざとくテヘペロ♡)


實生・綿糸楼
【わんだれい】アドリブ歓迎
言動:前章準拠
相手のいたずらに反応する罠を仕掛けたり、こっそり新兵器に手を加えて使えなくしたりする
「わ、わわっ。そんなに暴れまわったら危ないじゃないか」地震の振動で彼らの頭上におもちゃやらが降り注ぐような罠を設置済み
「面白そうなものを持ってるじゃないか。私にも遊ばせてくれ」兵器などを見せてもらい、こっそり使い物にならなくなるよう改造「あれ、こわれちゃったぞ」借りたものを壊すのは紛れもないワルだろう


煙晶・リリー
【わんだれい】名前+ちゃん呼び 幼児化の傾向は前章準拠

わるわるかんぶ?かんぶってなに?えらいひと?じゃーわたしいれてしてんのうね。あれだよ、わたしすごいワルだから。ばんごはんまえにおかしとかたべちゃうから、わるいでしょ。ふふふ。

わたしのあまりのワルさにふるえてるみたいね。ふふふ。 ひっさつー!くらえ、なんかめっちゃおっきいビーム!!!!!!! ぶっぱした後はすやすやです。

5歳リリーに出来るのは全力ぶっぱのみ‥!思いつかない!複雑な作戦など!


アスカ・ユークレース
【わんだれい】アドリブ歓迎 性格:一章に準拠
みんなが気を引いてる間に背後からこっそり近づいてメダルをペタり
「今おにーさんたちのせなかにばくだんをつけました。ちょっとでもうごいたら、ドカーン、ですよ?」

おにーさんたちが足止めされてる間にとっとこ通り抜け。許可は出てるっぽいしセーフセーフ

最後に種明かし、付けてたのは爆弾ではなくメダルだとメダルの正しい効果を伏せて明かす

「なんでこんなことしたのかって?それはね……おにーさんたちのこまった顔が……見たかったからですよ!」

ワルっぽい?なんのことですかね?
誰かにずっと見はられてるような気がする?さっかくでは?



 5さいじ……いわゆる幼児というものは、本能のまま好奇心赴くまま、全力ふるぱわーで遊んで。
 体力が極限ゼロになった瞬間、いきなりスイッチが切れたように、コテリとその場でも寝ちゃうような習性を持つが。
(「寝たから眠気はない」)
 充電も早く、即復活するという、幼児ぱわーに満ち溢れている。
 けれども、眠くはないのだけれど……5さいな尾守・夜野(墓守・f05352)の足取りは、どこかフラフラ。
 いや、だがそれは決してお昼寝タイムが足りなくて、まだねむねむというわけではなく。
 かわいいパジャマに形状を変えていた黒纏を着たまま寝ちゃったから、体力は消えたし貧血気味なのであるし。思考が支離滅裂なのも寝起きで、人格が混ざりあっているからである。
 けれども今の夜野は、なんてったって5さいじだから。
 ――けど皆いるし楽しいからいいか。
 わんだれいのおともだちと一緒で楽しいから、何も問題ありません!
 そして相変わらず色々なものに興味を示しては、怖いもの知らずでちょろちょろ。
 そんな、たまに自由すぎて迷子になったりもしたアスカ・ユークレース(電子の射手・f03928)とは逆に。
 記憶はあるので真剣に突破しようと思いつつも、大きな物音が鳴るたびにいちいちぴやっとビックリしては、色々斬り刻んだりしながらも、みんなと一緒に最上階までやって来たのは、實生・綿糸楼(二代目實生忍軍棟梁・f31351)。
 そんな5さいじたちの前に刹那、颯爽と立ちはだかったのは。
『ここから先は、ワルの素質があるキッズしか通さないぜ!』
『オイラたちのワルワル幹部っぷりにびびるなよアス!』
『ふふ、今なら引き返せるムーンよ!』
 最上階に辿り着いたキッズたちのワルの素質を試すべく。
 入園二次試験を行わんと現れた、デビキン裏結社幹部『ソル・アス・ムーン』たちであった。
 けれど、やる気満々な三バカ幹部達の気合いとは裏腹に。
「ふわぁ……よろしくおねがいしますぅ♪」
 引き続き、ゆるふわ~なトロい動きで、銀髪ツインテを可愛く揺らしつつ。
 ぺこりんとご挨拶するのは、リーゼロッテ・ローデンヴァルト(リリー先生って呼んでよ・f30386)。
 いや、何気に早速仕込み中だし、猫被り……いえいえ、ゆるふわ5さいな女の子ですから♪
 そして幼い言動をしてみせるリーゼロッテの隣にいる女の子は、くーるでかっこいい女の子。
「わるわるかんぶ? かんぶってなに? えらいひと?」
 そうきょとりと、煙晶・リリー(クール・スモーキーガール・f21371)は首を傾けるけれど。
 なんだか、かんぶ、ってカッコいい気がするから。
「じゃーわたしいれてしてんのうね」
 三バカ+リリーで、デビキン裏結社四天王『リリー・ソル・アス・ムーン』になっちゃいました……!?
『おう、四天王だな! って!? 何かナチュラルに幹部が増えたぞ!?』
『でも四天王って、いかにもワルそうでカッコいいアス……』
『ククク、奴は四天王の中でも最弱……ってのがやれるムーン』
 そしてそう何気にノリノリな反応を思わず示した三バカであったが。
 ハッと我に返り、気を取り直して首を横に振る。
 すごいワルしか幹部にはなれないぞ! と。
 けれど、リリーはそんな三バカたちの言葉にも、えっへんと続ける。
「あれだよ、わたしすごいワルだから。ばんごはんまえにおかしとかたべちゃうから、わるいでしょ。ふふふ」
『! な、なんだって……晩御飯前にお菓子を食べちゃうと、ごはんが入らないじゃないか!』
『な、なんと……それはお母さんがめっちゃ困る、ワル幼児あるあるアス』
『そんなワルなこと、したことがないムーン!』
 リリーのワルワル武勇伝に、そう慄く三バカ幹部だけど。
「……じまんするほどなのにワルいことしてないの?」
 ……追い返す為ただまってるだけだったのかしら、なんて。
 じいっと自分達を見つめる夜野の言葉に、わたわた慌てて。
『い、いや、俺様達はワルワルだぞ! なんてったって、世界征服を企む秘密結社の幹部だからな! 聞いて驚くなよ、魔界を恐怖と混乱の最中に陥れようと……』
 自分達の野望がいかにワルワルかを語り出す、三バカだけれども。
 でも相手は、5さいじだから。
(「何か長いの言われてる気がするけど飽きた」)
 暇だし……と、夜野はおもむろにすとんとしゃがんで。
 地面ならぬマンションの最上階の床に落書きせんと、お絵かきタイム開始です!?
 けれどきょろり周囲を見回しても、お絵かき道具が見当たらないから。
 ――しをさんじ血をもってうえをみたさん……シザンケツガ、どうかおわってくれるなよ!
 5さいじにしては何かすごいむずかしいことばを発した後、インク代わりにと吸血・生命力を吸収しつつお絵かき!
(「乾いたら落ちないな」)
 そんなナチュラルに禍々しいインクで、どやぁと夜野が書き上げたのは――『わんだれいさんじょー』の文字。
 他にも、色々塗りたくって血塗れにしてみたり、本人はスレイさんみたいな馬のつもりみたいだけど幼児特有な謎の生き物とか描いてみたり、やりたい放題した後。急にてくてく、皆の元へ。やはり5さいじ、飽きやすい。
 そして誰も聞いていないワルい野望を一通り話し終わった後、そのワルっぷりを見せつけるべく。
『ということで、俺様の銃を喰らえ!』
『オイラの地震で叩き起こして寝不足にしてやるアス!』
 ――じゃきんっ、グラグラ~!
「ひゃわっ? え、じゅう? きゃああ、じしんこわいですーっ」
「わ、わわっ。そんなに暴れまわったら危ないじゃないか」
 突然ソルが取り出した銃に驚き、さらにアスが起こす地震にもビックリして声を上げる、リーゼロッテと綿糸楼。
 いや……正確に言えば、まぁテキトーに怯えるフリをしてやった5さいじたち。
 そんな5歳達のテキトーな声にも気付かず、ふふんとどやった三バカであったが。
 ――ガタン、がこんっ☆
『え……ふぎゃ!?』
『うわっ、ぎゃあ!!』
『なっ、痛っ!?』
 刹那発動したのは、予め仕掛けておいた、綿糸楼實生流忍法【痕遁】の効果――相手のいたずらに反応する罠。
 マンションダンジョンの地形や敵の攻撃の性質をうまく利用した、絶大の効果をもたらす攻撃が炸裂!
 地震の振動で彼らの頭上に、凶器と化したおもちゃやらタライやらが容赦なく降り注いで。
 さらに床に散らばったそれらをうっかり踏めば悶えてしまうほど痛いという、幼児のおもちゃあるあるな攻撃3倍効果!
 そして、そんなみんなが三バカで遊んでいる間に、とてとてと。
 何気にそーっと敵たちの背後に回り込んだのは、アスカ。
 それから彼女は、情けない声を上げる彼らの背中に……ぺたぺた、ぺたりっ。
「今おにーさんたちのせなかにばくだんをつけました。ちょっとでもうごいたら、ドカーン、ですよ?」
『……!!!?』
 むじゃきに、ばくだんをしかけました!?
 そんなアスカの声にびびりつつも、ドカーンとなったら堪らないから、何気に動きを止める三バカ。
 けれど、銃で脅かしたり地震でグラグラさせたり、そんな悪戯をする敵たちへと。
「もうやだぁ、やめてくださいー、えいっ」
『ぼふっ!? ……ふぎゃあ!』
 リーゼロッテがぽいっと投げるのは、小麦粉ボール??
 ……いいえ、ただの小麦粉ボールではありません。
 何気にちゃっかり、【マスター・キー】用ナノマシン入りです♡
 そんなトロい5さいじなはずの彼女が投擲した、相手の制御ロジック・通信用能力・セキュリティ等を攻撃する、対ロジック攻撃用の情報解析ナノマシンを籠めた特殊弾を経由する生体電脳の総高速通信による一撃という、幹部の自分達のよりも絶対明らかにすごい攻撃をくらって。ひいっと涙目になっている三バカ。
「あ、よかった……えへ、みんなこまってる♪」
 そしてそんな様子ににこにこする、りーぜろってちゃん。
 さり気なーく全員ガジェット使いなことを突いて、得物のロジックにちゃっかり悪戯をしつつ。
(「徹底的に狂わせてやるさ♡」)
 なんてワルの素質満点な、おそろしい子……!?
 けれどワルワルといえば、リリーだってそう。
 秘密結社の幹部すらやったことないって言っていた、ごはん前におやつを食べちゃうくらいのワルいことしちゃう5さいじだから。
「わたしのあまりのワルさにふるえてるみたいね。ふふふ」
 地震を起こすほどきっと自分のワルにびびったらしい敵に、自己肯定欲を存分に満たしながらも。
 わたしいがいは、してんのうでもさいじゃく……と言わんばかりに。
「ひっさつー! くらえ、なんかめっちゃおっきいビーム!!!!!!!」
 ――ぴかぴか、ちゅどーーん!!!!!!
『え!? 俺様達、四天王仲間じゃ……だあぁっ!!』
『う、裏切ったなアス……ふぎゃああ!』
 ワルなので、四天王でも仲良しじゃないのです!
 いや、むしろ――複雑な作戦とか、そんなの思いつかなかったから。
 5歳なリリーに出来るのは、ただ全力ぶっぱのみ……!!
 そんな、ぶっぱされたソルとアスをチラ見してから。
「許可は出てるし行こー」
 そう夜野が指差すのは、さっき自分が書いた『わんだれいさんじょー』の文字。
 うん……許可が出たというか、出しました!
「はい、いきましょー」
 アスカも、夜野の言葉にこくりと頷いて、倒れているソルとムーンの間をとっとこ通り抜け。
 許可は出てるっぽいし、セーフセーフ!?
 だがそんな、器物破損やら捏造というワルを展開する夜野や、彼に続くおともだちたちの前に立ちはだかるのは。
『そ、そうはさせないムーン!』
 何気にまだいたムーン。
 そして、新兵器・落書き消し消しローラーをじゃーんと取り出して、夜野が書いた許可の文言ごと色々塗りつぶさんとするけれど。
「まけないぞー」
「面白そうなものを持ってるじゃないか。私にも遊ばせてくれ」
『!? いや、ちょ、やめるムーン……って、あれっ!?』
 5さいじたちが、易々と思い通りにさせるわけはなく。
「たのしそうなおもちゃ、わたしもほしいですっ」
 何故か回らないローラーにわたわたするムーンに小悪魔な笑みを向けるのは、先にちゃっかり悪戯していたリーゼロッテ。
 さらに、強引に新兵器を見せて貰った綿糸楼が、ちゃちゃっと手を施せば。
「あれ、こわれちゃったぞ」
 こっそり使い物にならなくなるように改造!
 それを、かえす、ってぽいっとムーンへと手渡す綿糸楼。
 借りたものを壊す――何という、紛れもないワル!!
 そしてさらに、多分忘れているだろうムーンに、改めて教えてあげるアスカ。
「おにーさん。うごいたら、せなかのばくだんが、ドカーン、ですよ?」
『ハッ! そ、そういえばそうだったムーン……!』
 そんな、慌てて今更またピタリと動きを止めたムーンを後目に。
「なんかめっちゃおっきくてカッコいいビームをうったら、おなかすいた……」
 さっきおばけからぶん取った残りのお菓子を、再び広げるリリー。
 そんな、試験中にお菓子を食べるというワルなリリーに、リーゼロッテもあざとくテヘペロ♡
「りりーさんのおかしも、おいしそうですっ♪」
 みんなでわいわい、ワルワルおやつタイム!
 そしてはむりとお菓子を食べながら、アスカはじっと動かないムーンへと、最後に種明かし。
「おにーさんのせなかにつけたのは、ばくだんではなくメダルですよ?」
『な、なんだってー!? 何でムーンがこんな目に遭うムーン……』
 ムーンはアスカの言葉に驚愕しつつも、とほほと嘆くけれど。
 ワルワルなアスカは、しれっとこう続ける。
「なんでこんなことしたのかって? それはね……おにーさんたちのこまった顔が……見たかったからですよ!」
『! なんというワルワルキッズだムーン! それに何だか、誰かにずっと見られてる気がするムーン……?』
 いや、勿論、ワルワルキッズなので。
「だれかにずっと見はられてるようなきがする? さっかくでは?」
 メダルの正しい効果は、ナイショ!
 そして、ぶっぱしておやつを食べた後、またすやすや寝ちゃったリリーを起こさないようにちいさめな声で。
 アスカはにこにこ、ムーンへと無邪気に笑むのだった。
 ――ワルっぽい? なんのことですかね? って。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

シャト・フランチェスカ
【ねこ組】

すやすや!
シーツおばけから借りたおふとん
僕たちはどこからどう見ても
完璧におひるね中だ

そんなの効かないよねーって
ふとんに潜ってひそひそ
寝たふりとか神童のしょぎょうだもんね!
おや?ろき?寝てない?

折り紙でひこうきを量産
すいっと飛ばして狙撃するぞ
しゅちゅげきー(噛んだ)

しかたないねー、ちづる
くすぐり勝負、つきあってあげよっか
自爆です!
自爆です!!
だいじなことは2回言うって習ったもん

あそぼあそぼー
すっごーいばらばらだ!
かわりはてた姿だ!

テスト2連続なんて鬼畜のしょぎょうだよ
ねむくなってきたね
ちおりの髪はきれいでふわふわだなあ
すやすやー!
くっついて寝てもゆるされるかもしれない
ねるこはそだつ!


宵鍔・千鶴
【ねこ組】

シーツにくるまれて
なんだかきもちよくて
あれ、ろき…ねいきがほんものみたい
…すやぁ…ふりだよ、ほんとうだよ…

かみひこうきとばす合図で
みんなに続いてしゅちゅげきだー!(やっぱり言えない)

ようし、やっぱりくすぐりこうげきだよね
わらったらじばくね?ってワルいかお
こしょこしょわきばら狙いで
しゃとと一緒にしゅうちゅうこーげき!
こうかはばつぐんだ!

しんへいきもきょうみしんしん
わーいおれかいたいしてみたいな!ばらばらにする!

テストもじばくしてくれたらいいのにねー
つかれちゃったから
みんなのところでころんと転がり
あ、いいなあ。じゃあちおりのしっぽさわっていいかなあ
いつのまにかきっとゆめのなか


橙樹・千織
【ねこ組】

ふふ、なんだかわくわくする
シーツの下でこそこそ笑い
あら、ろきさんねちゃったの?

しゅちゅ…しゅ、つ、げきー
シャトさんの紙飛行機に魔法で風を送り
敵の周りをくるくる飛んで、後ろ頭にこつん

いっぽうてきなくすぐりだなんて、ちづるさんもわるね
くすくす笑ってついて行き
じゃあ、わたししんぱんするね
ぁ、あなたもうわらった
撃沈していく幹部にふわほわ宣告

しんへいき?
…あんまりがんじょうじゃないのね
容赦無く解体する二人を見てきょとり

じゃあみんなでおひるねしましょ
ころんと寝転びへにゃり笑う
しゃとさんのかみとめもとってもきれいよ
ぬくぬく体温にすやすや
にぃ…くすぐった……(すよすよ
耳と尻尾は寝ていてもぴこひょこ


ロキ・バロックヒート
【ねこ組】

ねたフリなんてかんぺきだよね、ちゃと(シャト)
おれさまはかみさまだから
じつはねなくてイイんだ
ホントだぞー
すやぁ…

あれ?
起きたらみんなくすぐってあそんでる
おれさまもまぜてー
ちゅつげき!(言えない)

こしょこしょ
わきばらがきくんだよ
ちづるがとってもワルになってるー
ねぇねぇ
じばくしてほしいな
キラキラしたまなざしでじっと見つめる
じばくはロマンだってだれかが言ってた

しんへーきもすごーいそれちょうだいってうばって
みんなーこれであそぼー
ぶんかいできるの?ちづるすごい
ふり回してたらこわしたりして
かみさまぱわーかもしれない

ころんと皆とねるよ
テストきらーい
気になったちおりの耳
こっそりさわってみようかな
へへ



 迷子になったり、おばけと遊んだり、きゃっきゃ楽しく遠足みたいに。
 いっぱいがんばって、てくてくみんなで歩いたから。
 最上階に到着した頃には……ねこ組さんたちは、おねむの時間?
 なので。
『よく来たな! 俺様達は、秘密結社の……って、オイ!?』
『全然話を聞いてないムーン!』
 なんか言っているひとたちがいるけれど、ねむねむでそれどころではありません。
 ということで――すやすや!
 みんな5さいでちっちゃいから、シーツおばけからうばっ……借りたひとつのおふとんに、みんなで一緒に入って。
 ぎゅぎゅっとおしくらまんじゅうしながらも、しーっ。
 シャト・フランチェスカ(侘桜のハイパーグラフィア・f24181)は口元に短い指を当てた後、みんなと顔を見合わせてから……こてりっ。
 ――僕たちはどこからどう見ても、完璧におひるね中だ。
 そう、すやすや寝息を立ててみせつつも、シーツの中でこっそりどやぁ。
 そんなシャトに、うんうん頷いて。
「ねたフリなんてかんぺきだよね、ちゃと」
 こそこそナイショ話をするのは、ロキ・バロックヒート(深淵を覗く・f25190)。
 おっきなシーツの中は、ねこ組さんの秘密基地みたいで。
 ……ふふ、なんだかわくわくする。
 橙樹・千織(藍櫻を舞唄う面影草・f02428)も、シーツの下でこそこそほわほわ笑って。
 みんなでくっつきつつくるまれているシーツは、なんだかきもちよくて。
 わくわく心躍らせながらも、ほんわかとろんとしてしまう宵鍔・千鶴(nyx・f00683)。
 そんな、シーツの中に入っているねこ組さんたちの様子に。
『みんな寝ちゃったアス? ふふ、ならばオイラの出番アス!』
 ――オイラの地震で叩き起こして寝不足にしてやるアス!
 そう、ぐらぐら~~って、みんなの睡眠を奪う地震を発生させるけれど。
「そんなの効かないよねーっ」
 シャトはみんなと視線を合わせつつ、ふとんに潜ってひそひそくすくす。
 だって、そもそも。
「寝たふりとか神童のしょぎょうだもんね!」
 寝たふりだから、寝てないんだもん。まさに、しんどーのしょぎょー!
 むしろ、ちょっぴり眠そうだった千鶴のおめめもすっきりぱちり。
 それからみんなとこそこそ話をしながらも、ロキはちょっぴり得意げにえっへん。
「おれさまはかみさまだから、じつはねなくてイイんだ。ホントだぞー」
 ホントですよ! ホントなんです――。
 ――すやぁ……。
 言った矢先、秒で寝息を立て始めた自由すぎる5さいじ。
 そんなおともだちのかみさまに、千鶴はぱちくりと円らなおめめを瞬かせて。
「あれ、ろき……ねいきがほんものみたい」
 寝たフリがとっても上手すぎる彼に、倣ってみることに。
 ……かみさまはねなくていいから、きっとねたフリにちがいないですよね??
 ということで、千鶴も。
「……すやぁ……」
 ――ふりだよ、ほんとうだよ……。
 そうっとナイショでたまに片目を開けて、ちらちらっと周囲を窺いつつも。
 ぱちりとうっかり誰かと目が合えば、慌てて両目を瞑って、すやぁと寝たフリ!
 というか、むしろ。
「おや? ろき? 寝てない?」
「あら、ろきさんねちゃったの?」
 すぴーっと、やっぱり普通にロキくん寝ちゃっています!
 でも、おっきなシーツ大作戦は、ちょっと寝ちゃった子もいるけれどただ寝たフリだけではありません!
 こそこそこっそりと、シーツの中でシャトが量産するのは――折り紙のひこうき。
 それを、どうするのかといえば。
「すいっと飛ばして狙撃するぞ」
 シャトは満を持して、おっきなシーツをがばっ。
 何気にすやっているロキにかけてあげつつも、今度こそ颯爽と言い放つ。
 ――しゅちゅげきー。
 うん……やっぱり噛んじゃいました! だって5さいだもん。
 そして、シャトのかみひこうきがすいーっと飛んだ合図を見て。
「みんなに続いてしゅちゅげきだー!」
「しゅちゅ……しゅちゅ……しゅ、つ、げきー」
 やっぱり言えない千鶴と、一生懸命言えるまでがんばる千織。
 そしてやっと多分言えて、ほわりと笑んでから。
 千織がふわり魔法で風を送れば、すいすい飛んでゆく紙飛行機。
 その行き先はというと。
『な、寝不足じゃないアス!? ……いたっ!?』
 敵の周りをくるくる回ったあと――後ろ頭にこつんっ。
 そして怯んだ敵の隙を見逃さず。
「ようし、やっぱりくすぐりこうげきだよね」
 にぱっとむじゃきにわらう、ちづるくんですけれど。
 ――わらったらじばくね?
 そうふふっと、ワルいかお!
「しかたないねー、ちづる。くすぐり勝負、つきあってあげよっか」
 シャトはそうふうっとわざとらしく溜息をついてみせつつも、すかさず三バカ幹部へと目を向けて。
 ――自爆です!
 ――自爆です!!
「だいじなことは2回言うって習ったもん」
 はい、ちゃんとだいじなことなので2回言いました!
 ということで、笑ったら自爆です!
『な、自爆って……って、ちょっ!?』
 ……こしょこしょわきばら狙いでしゅうちゅうこーげき!
 シャトと一緒に、容赦なく的確に敵をこしょこしょし始める千鶴。
 それにシャトも加われば。
『え、ちょっと待っ……ひゃっ!』
「いっぽうてきなくすぐりだなんて、ちづるさんたちもわるね」
 くすくす笑ってついて行きながらも、やり放題やられ放題なたたかいを千織は見守りつつ。
「じゃあ、わたししんぱんするね……ぁ、あなたもうわらった」
 しゅうちゅうこーげきは、こうかはばつぐんだ!
 撃沈していく幹部にふわほわ宣告すれば。
 ……じばく! じばく!!
 そうキャッキャとはしゃぐ、ワルワル5歳児たち!
 そんな賑やかな声に、ぱちりと目を開けて。
「あれ? 起きたらみんなくすぐってあそんでる」
 むくり身体を起こしたロキは、きょとりと自爆コールをしているおともだちを見てから。
「おれさまもまぜてー」
 ――ちゅつげき!
 やっぱり言えてません。でも5さいだから!
 それから――わらったらじばくね? って。
 念を押す様にもう一度言っては、ワルいかおをする千鶴を見てから。
「ちづるがとってもワルになってるー」
 ロキも一緒に、今度はキラキラ期待の眼差しで、じいっと敵を見つめる。
「ねぇねぇ、じばくしてほしいな」
 だって、じばくはロマンだってだれかが言ってたから!
 そして。
『く、俺様も秘密結社のワルな幹部、そこまで言われたら……!』
 ……ちゅどーん!!
 何故か華麗に自爆したソルに、彼を言いくるめた5歳児たちはキャッキャご満悦!
『ソル―! 無理しやがってムーン……』
 様式美に従って散った仲間に、ムーンはそう呟いた後。
『ムーンの新兵器をお披露目してやるムーン!』
 ちゃきりと構えるのは、なんだかすごそうな新兵器……!
 けれど、そんなすごそうな新兵器とかそれ、5さいじ男子がめっちゃだいすきなやつ。
「しんへーきもすごーい、それちょうだい!」
『えっ、あっ!?』
「みんなーこれであそぼー」
「わーいおれかいたいしてみたいな! ばらばらにする!」
「ぶんかいできるの? ちづるすごい」
 さくっと新兵器を奪い取ってキャッキャするロキの声に、千鶴もおめめキラキラきょうみしんしん。
 うきうきわくわく始めるのは、男子特有の、謎に色々なものをバラバラに解体するあそび!
 そんな嬉々と新兵器をバラバラにしていく千鶴の様子を感心したように見ながらも。
 ロキも奪ったそれを、ぶんぶーん!
「あ、こわれちゃった?」
『わー!? せ、折角の新兵器がー!!』
 かみさまぱわーかもしれない、なんてきょとりとするロキを後目に、ガクリと項垂れるムーン。
 いや、真新しいおもちゃで遊びたいのは、男の子だけではありません。
「あそぼあそぼー」
「しんへいき? ……あんまりがんじょうじゃないのね」
 容赦無くムーンの新兵器を解体する二人を見てきょとりとする千織の隣で、シャトは瞳をぱちくり。
「すっごーいばらばらだ! かわりはてた姿だ!」
 見事に鉄くず……面影すらもはやなくなっている、ムーン自慢の新兵器。
 というか、そもそも。
『う、く……入園二次テスト、ちゃんと受けるムーン……!』
 そう、これテストでした。
 それをふとようやく思い出したねこ組さんたちは。
「テスト2連続なんて鬼畜のしょぎょうだよ」
「テストもじばくしてくれたらいいのにねー」
「テストきらーい」
 口々にぶーぶーと抗議した後……沢山いーっぱいあそんだから。
「ねむくなってきたね」
「つかれちゃった」
「じゃあみんなでおひるねしましょ」
 みんなでお布団に、ころころころん。
「ちおりの髪はきれいでふわふわだなあ」
「しゃとさんのかみとめもとってもきれいよ」
 シャトと千織はへにゃりと笑み交わし、お互いの髪をなでなで。
「あ、いいなあ。じゃあちおりのしっぽさわっていいかなあ」
 千鶴ももふもふ、尻尾を触らせて貰えば。
「にぃ……くすぐった……」
 気持ち良くて思わず、すよすよになっちゃう千織。
 そしてロキも、ぴこひょこ動く彼女のお耳に、そうっと手を伸ばしてみる。
 ……気になったちおりの耳、こっそりさわってみようかな、なんて。
 それからもふっと触れてみれば、へへ、と笑みも零れて。
 ――すやすやー!
(「くっついて寝てもゆるされるかもしれない」)
 ねるこはそだつ! って。
 ほわほわあったかいおともだちの温もりに、シャトもすっかり夢の中。
 いえ……試験中にみんなですやぁと寝ちゃうなんて、とってもワルワルなのです!

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

廻屋・たろ
【アドリブ歓迎】

なるほど、しけんかん?ってやつだね
よし、頼んだぞシーツお化けさん(ここまで背中に乗ってきたお化けさんに戦いを任せ)

え?だってワルだもん。
自分で戦わないで代理をたてるってワルでしょ?と言いくるめ
ほらがんばって、負けたらシーツの下の秘密みんなにバラしちゃうからね

ポカポカ戦ってるのを応援しつつ
頃合いを見て優勢な方にてやーっ!と加勢するよ
俺はワルだから常に強いものの味方だぜ(ドヤ)

片方を倒したら疲れてる残りのメンバーも不意打ちでポカっとして倒しちゃおう
だまして悪いけどワルだからいい事だよね(自分で言ってちょっと?ってなりつつ)

さて、この先はオブビリオンとの戦いだ
本気を出していかないとね



 広くてたかーいおばけマンションの冒険は、いくら元気いっぱいでも、5さいじにはなかなか長いものなのだけれど。
『よく来たな! だが、俺様達を認めさせなければ先には通さないぞ!』
『ようちえんに入園したいなら、テストを受けるアス!』
『ムーンたちの審査は厳しいムーン!』
「なるほど、しけんかん? ってやつだね」
 辿り着いた最上階で、そう口にする廻屋・たろ(黄昏の跡・f29873)に、そう疲れた様子はみえない。
 いや、それもそのはず。
「よし、頼んだぞシーツお化けさん」
『え!? ここまで来るのにめっちゃ疲れたのに、また働くの!?』
 悠々自適、シーツおばけさんに此処まで運んで貰ったのだから。
 さらに、戦いまでシーツおばけさんに任せる気満々なたろ。
 けれど涙目なおばけさんへと、しれっとたろはこう言いくるめる。
「え? だってワルだもん。自分で戦わないで代理をたてるってワルでしょ?」
『た、確かにそうだけど……』
「ほらがんばって、負けたらシーツの下の秘密みんなにバラしちゃうからね」
『……!』
 なんという、ワルのポテンシャル。
 いや、むしろ完成されてさえいるワルワルっぷり!
 そして仕方なく、ぽかぽかーっとたろの代わりに戦うシーツおばけさんであるが。
『苦労してるんだな、シーツおばけ……』
『う、気の毒過ぎて攻撃できないアス……』
『でも、シーツの下は気になるムーン』
 何気にシーツおばけさんに同情して、攻撃できない三バカ。
 そして、そんな頑張っているシーツおばけさんを応援しつつも。
「てやーっ!」
『!? ぎゃあっ!』
 頃合いを見て、謎に数の上でも優勢であった三バカに加勢し、シーツおばけさんを攻撃するたろ!?
「俺はワルだから常に強いものの味方だぜ」
 そうドヤる5さいじの理不尽さに、ぱたりと倒れる不憫なシーツおばけさん。
 そんな予想斜め上なワルさに戸惑う、三バカ幹部。
 そして疲れている彼らも、不意打ちでポカっ!!
『えっ、ずるいアス……うぎゃ!』
『なんというワルだムーン……ふぎゃあ!』
 そんな三バカ幹部達の言葉に、たろ悪気のかけらもなくこう紡ぐ。
「だまして悪いけどワルだからいい事だよね」
 自分で言っていて、ちょっと? って……まぁなったりもしつつ。
 完全なるワルワルキッズなたろは、ドヤ顔で頷く。
 ――さて、この先はオブビリオンとの戦いだ、って。
 シーツおばけさんの犠牲は決して無駄にしません、多分!

大成功 🔵​🔵​🔵​

スティーナ・フキハル
スティーナ口調で
※UCでの分離継続中だけどミエリは『おねえちゃんとはなれたくない』って
姉の袖をぎゅっと掴んでプルプル震えてます

あのねミエリ、歩きづらいからもうちょっと離れ・・・・・・
あー泣かないの! 分かったこのままでいいから!

しかし弱った、あー弱った。
ワルの素質ったって一応正義の味方だぞアタシ。

ねーそこの三人さー、そこ通してくんない?
ワル証明しろって?
しゃーないなぁ、恥ずかしいけどアレ言うか。

ハイ!アタシは!この!(ミエリをばっと前に突きだして)
かわいい妹に!
いっつもアレコレお世話焼いてもらって困らせてます!
多分一人じゃ生きていけません!
今はこうだけど何かもうずっとカリカリさせちゃってます!



 ――おねえちゃんとはなれたくない。
 そうめっちゃプルプル震えつつ、姉の袖をぎゅっ。
 只今まだ分離中なスティーナ・フキハル(羅刹の正義の味方・f30415)は、びびりまくる妹に目を向けて。
「あのねミエリ、歩きづらいからもうちょっと離れ……」
 ……うえぇぇんっ。
 そうえぐえぐと泣きだしたミエリに、瞳を大きく見開いてから。
 大きく溜息をつき、頭を抱えつつ前言撤回。
「あー泣かないの! 分かったこのままでいいから!」
 それから、べそをかきつつしがみつくミエリと共に、最上階へとなんとか辿り着けば。
『これからワルワル幹部な俺様達が、テストをするぜ!』
 ……しかし弱った、あー弱った、って。
 またスティーナに降りかかる、別の悩みが。
 ワルワルさを見せつけて認めさせればいいと……それは、分かっているのだけれど。
(「ワルの素質ったって一応正義の味方だぞアタシ」)
 何せスティーナは、むしろワルをぶっ飛ばすほうの立場なのである。
「ねーそこの三人さー、そこ通してくんない?」
『通してやってもいいアス、ただしワルじゃないとだめアス!』
『ムーン達が認めたワルだけが、此処を通れるムーン!』
「ワル証明しろって? しゃーないなぁ」
 ……恥ずかしいけどアレ言うか、と。
 どうしてもワルワルであることを認めさせなければ、退きそうにないから。
 スティーナが、ばっと前に突き出したのは――まだちょっぴり涙目な、ミエリ!?
 そして驚くミエリを後目に、こう言い放つのだった。
「ハイ! アタシは! この! かわいい妹に! いっつもアレコレお世話焼いてもらって困らせてます!」
 ……多分一人じゃ生きていけません! って。
『妹に世話を焼いて貰ってるなんて……確かに、ワルだな!』
『妹にたかる姉、という感じアス? それはワルだアス!』
『やたら妹が涙目だと思ったら、そういうことムーンね……』
 姉妹を交互に見つつ、何故か謎にワル認定するちょろい三バカ達。
 そんな敵達に、スティーナはこくりと頷いて、ワルのダメ押しを!
 ――今はこうだけど何かもうずっとカリカリさせちゃってます! って。

大成功 🔵​🔵​🔵​

アヤカ・ホワイトケープ
むー、ここまできたのはいいけど…どれだけワルいのかをじまんしろ、かぁ
うーん、うーん…なにかこれだってことは…あっ、そうだ!

うふふ、きいておどろきなさい…わたしは!れいぞうこに「みんなでどうぞ。ひとりいっこまで」ってはってあったおかしを!こっそりいっこおおくたべちゃったことがあったわ!
(これ、前に音楽教室でやっちゃった事だけど、あの時は大変だったわね…)

んと、あとね、よるおそくにめがさめちゃったとき、くらいなかでしんやアニメをみながらおかしをたべたこともあったのよ!
…ふふふ、わたしみたいにこんなワルい5さいじは、そうそういないでしょう?
(これもこの前の事だけど、深夜って妙に小腹が空くのよねえ…)



 こわいおばけに、わーきゃービックリ声を上げながら。
 めっちゃダッシュしたり、ぶんっと怪力で投げ飛ばしたり、てりゃーっ! とビシバシ成敗したりしつつも。
 アヤカ・ホワイトケープ(ロストイノセント・f00740)も、おばけマンションの最上階までようやく辿り着けば。
『さぁ、俺様達に、お前のワルさを見せてみろ!』
『ここまで来られたのも、偶然かもしれないアスから』
『ムーン達が、ワルかどうかテストするムーン!』
 現れた秘密結社の三バカ幹部をぐるりと見回し、こてりと首を傾ける。
「むー、ここまできたのはいいけど……どれだけワルいのかをじまんしろ、かぁ」
 そして、うーん、うーん、って一生懸命がんばって考えてみれば。
(「……なにかこれだってことは……あっ、そうだ!」)
 ピカッと閃いた、冴えた5さいじ!
 先程までの困った様子は何処へやら、どや顔で颯爽とアヤカは言い放つ。
「うふふ、きいておどろきなさい……わたしは! れいぞうこに「みんなでどうぞ。ひとりいっこまで」ってはってあったおかしを! こっそりいっこおおくたべちゃったことがあったわ!」
 そんなワルワル武勇伝を語りつつも、その時のことをアヤカはそっと思い出す。
(「これ、前に音楽教室でやっちゃった事だけど、あの時は大変だったわね……」)
 うん、何気に実話です!
『な、なんだって……ひとり誰か食べられないかもしれないじゃないか!』
『なんというワルだアス……』
『ひとりいっこなのに、ふたつも食べるなんてムーン……!』
 いや、だがしかし、アヤカのワル自慢はなんとこれだけではないのだ。
 ワルキッズの所業に震える三バカ達に、さらにアヤカはワルエピソードをたたみかける。
「んと、あとね、よるおそくにめがさめちゃったとき、くらいなかでしんやアニメをみながらおかしをたべたこともあったのよ!」
『! な、5さいが深夜アニメなんて夜更かしだけでもワルなのに!?』
『さらに、おかしも食べちゃったアス!?』
『どういうことムーン……ワルすぎムーン……』
 深夜まで夜更かしした上に、お菓子なんて――めっちゃワル!
「……ふふふ、わたしみたいにこんなワルい5さいじは、そうそういないでしょう?」
 さらに驚愕する三バカに、アヤカはそう、えっへんと得意顔しつつも。
 またまた、何気にそっと思うのだった。
 ――これもこの前の事だけど、深夜って妙に小腹が空くのよねえ……、って。

大成功 🔵​🔵​🔵​

朱赫七・カムイ
⛩迎櫻

きたよ、さくら組!
ちいさくなっても、わたしの巫女は可愛らしい
こんなに楽しそうに笑っている
泣いてばかりだったきみが
それが嬉しくてたまらない

悪い子たちにもお礼をしなきゃいけないかな
さよ……!
ああ、なんてうつくしい龍なんだろう
だいすきがあふれてたまらない
かわいいね
リルといっしょにさよを撫でる

さよの背中にのって結界をはって守る
痛い思いなんてさせない
わたしは、ちいさくてもきみの神なのだから
きみがたくさんしあわせになればいい
桜吹雪と、リルの歌に合わせて微笑む── 「厄神ノ微笑」

たくさんの幸せやいいことをきみにそそぐよ
おかしもたくさんとってこようね
二人が喜んでいるのが嬉しい

いこう!
もっとたかく飛べるよ


リル・ルリ
🐟迎櫻

さくら組、はーい!
しゅっとすばやくしゅうごうだ!

次はあの子たちと遊ぶの?
いいよ、ぼくたちのがワルだってみせてやるんだからな
わぁ!ちゃよが龍になったよ!
かむ、みて。ちゃよ可愛いねぇ
なでなでぎゅうとする

よいちょと、ちゃよにつかまって
お空へ!
ふふー!きもちいー!
ぼくはお歌をうたうぞ!
ちゃよがお菓子をうばうなら、ぼくはこころをうばってやる
うたう、うたう
「魅惑の歌」
ほらほら、ふらふらになっておねんねしちゃいなよ
かむ?優しい顔でわらってる
きっと、桜がきれいにさいてるからだね!
ちゃよのこと
だいすきなんだ

それに
さっきから、いいことばっかしある

ちゃよ、いくぞー!
わるいこを、えいってしてごうかくするんだ!


誘名・櫻宵
🌸迎櫻

さくら組ー!しゅうごうよー!
ふふ!リル、カムイ、きたわね!
あの悪い子達にわたちたちだって負けられないのよ!

わたち、かっこいい龍になって
がおーって驚かしてやるんだから!
そちて、お菓子をしゅって奪ってやるのよ

悪い子の武器もおもちゃもみーーんな桜に変えて咲かせてあげるんだから!
カムイやリルに痛い思いなんてさせない

いつもよりちいさな子桜龍になって、桜つむじ風でえいやってやってやる
カムイ!リル!わたちにのってもいいのよ!
リルのお歌が心地いいし心を鷲掴みにしてるわ
それに、カムイが一緒にいるとたくさんしあわせになるわ!

悪い子たちにわるいことがたくさんおきてるみたい
不思議!

よーし!もっと飛んじゃうわ!



 ――さんにんいっしょに、てっぺんをとる!
 そうみんなでちっちゃい指を絡めて、ゆびきりげんまん、って約束したから。
 おばけなんてなんのその、んしょんしょと最上階までやって来たのは、そう――。
「さくら組ー! しゅうごうよー!」
 胸にさくらのおはなのバッジを咲かせた、さくら組さん!
「さくら組、はーい!」
「きたよ、さくら組!」
 そんな誘名・櫻宵(爛漫咲櫻・f02768)の点呼に元気よくお返事するのは、リル・ルリ(『櫻沫の匣舟』・f10762)と朱赫七・カムイ(約倖ノ赫・f30062)。
「ふふ! リル、カムイ、きたわね!」
 誰も迷子になんかならないで、ちゃんとしゅっとすばやく全員だいしゅうごう!
 そしてカムイは、そっと。
(「ちいさくなっても、わたしの巫女は可愛らしい」)
 ……こんなに楽しそうに笑っている、って。
 己のちっちゃな愛し巫女を映した、朱砂の彩が咲いた桜の龍瞳を細める。
 だって、嬉しくてたまらないから。
 泣いてばかりだったきみが……まるで満開桜のように。
 笑みをこんなにも綻ばせ、咲かせていることが。
 そんな、しゅばっと揃った、できる5さいじなさくら組さんたちだけど。
『ようちえんに入園したければ、俺様達とワルワル勝負だ!』
『オイラたちのワルっぷりに、泣いちゃうかもアスよ!』
『ムーンたちのワルジャッジは超厳しいムーン!』
 3人の前に現れたのは、デビキン裏結社幹部『ソル・アス・ムーン』たち。
 何だかちょっと、勝負する前から既にへろへろ気味な三バカ幹部をぐるりと見回して。
「次はあの子たちと遊ぶの?」
 リルは、きょとりと首を傾けるけれど。
「いいよ、ぼくたちのがワルだってみせてやるんだからな」
「あの悪い子達にわたちたちだって負けられないのよ!」
「悪い子たちにもお礼をしなきゃいけないかな」
 櫻宵とカムイも、こくこくと大きく頷いて。
 いざ――ワルワル対決の始まりです!?
 やっぱりワルたるもの、ワルワルなはくりょくも必要ですから。
「わたち、かっこいい龍になって、がおーって驚かしてやるんだから!」
 ――さいてさかせてみせましょー!
 刹那、くるりと天に咲いて舞うは、春を纏う小さき護櫻の龍。
 でも、がおーってビックリさせるだけではありません。
「そちて、お菓子をしゅって奪ってやるのよ」
 ぐっと気合いを入れて、お菓子を奪う宣言をする櫻宵。
 だってお菓子を横取りするなんて、ワルの中のワルの所業だから!
 そんな美しくもワルなちっちい春暁の桜龍を、背伸びするようにうんと見上げて。
「さよ……!」
 ――ああ、なんてうつくしい龍なんだろう。
 刹那、カムイの中であふれてたまらなくなる。
 だいすきという、ぱあっと綻び咲く春の様なあたたかい感情が。
「わぁ! ちゃよが龍になったよ!」
 お揃いなった短い尾鰭を嬉しそうにふりふり、リルも薄花桜の円らな瞳をキラキラと輝かせて。
「かむ、みて。ちゃよ可愛いねぇ」
「ああ、かわいいね」
 ふたりで一緒に愛らしい桜龍を、ちいさいおててで、なでなでぎゅう。
 そういっぱいよしよしされて、俄然張り切る5さいじの龍。
「悪い子の武器もおもちゃもみーーんな桜に変えて咲かせてあげるんだから!」
『わ、龍……! って、俺様の銃がー!?』
『折角のつよい新兵器が桜になったムーン!?』
『あっ、オイラのお菓子がアス……!?』
 じゃきんと構えた銃も、自慢の新兵器も、桜と化して。
 ついでにひょいっと宣言通り、お菓子もいただいちゃいます!
 だって、武器や新兵器なんて危ないから。
 ――カムイやリルに痛い思いなんてさせない。
 えいやっ、いつもよりちいさな子桜龍だけど、一生懸命がんばって。
 ぶわわーって巻き起こすのは、春いろ満開の桜つむじ風。
 そして、えっへん得意げに、くるりと空を泳いで。
「カムイ! リル! わたちにのってもいいのよ!」
 だいすきなふたりを、お迎えに。
 リルは、よいちょと、カムイと一緒に櫻宵にぎゅうとつかまって。
「ふふー! きもちいー!」
 優しい春風が吹く、さくらいろのお空へ!
 そんな櫻宵の背中は、とっても心地良くて。
「ぼくはお歌をうたうぞ! ちゃよがお菓子をうばうなら、ぼくはこころをうばってやる」
 うたう、うたう――ちいさな人魚は、澄み切った音色でうたう。
 魂さえも惹き付けて離さない、蕩けるような『魅惑の歌』を。
『! ふぁ……』
「ほらほら、ふらふらになっておねんねしちゃいなよ」
 すっかり歌に魅入られてしまった三バカに、リルはふふんっと笑み零して。
 カムイも結界を張って、己の愛し巫女龍を守る。
(「痛い思いなんてさせない。わたしは、ちいさくてもきみの神なのだから」)
 こうやって互いを想い、護り守られ、共に歩む今はとても幸せだけれど。
 けれど、もっともっと――きみがたくさんしあわせになればいい。
 舞い踊る桜吹雪と、響き渡る透徹の歌声に合わせてカムイは宿す――『厄神ノ微笑』を。
「かむ? 優しい顔でわらってる」
 そんな彼の微笑みに、リルは瞳をぱちりと瞬かせるけれど。
 すぐに、こくりと大きく頷いて一緒にわらう。
「きっと、桜がきれいにさいてるからだね!」
 ――ちゃよのこと、だいすきなんだ、って。
 刹那、悲鳴のような声を次々に上げる三バカ幹部。
 銃を撃とうとすればエネルギー切れ、地震を起こそうとしても失敗して、新兵器も何故かぼかんっと壊れてしまって。
「リルのお歌が心地いいし心を鷲掴みにしてるわ」
 歌に聞き惚れた3人がふらふら、どしんっとぶつかれば、沢山零れ落ちるお菓子たち。
 そして、そんな三バカ幹部達に降りかかった不幸の分だけ。
「たくさんの幸せやいいことをきみにそそぐよ。おかしもたくさんとってこようね」
「わぁ、おかし! さっきから、いいことばっかしある」
「悪い子たちにわるいことがたくさんおきてるみたい、不思議! それにカムイが一緒にいると、わたちたちがたくさんしあわせになるわ!」
 甘いお菓子も楽しいも嬉しいも、いーっぱい。
 さくら組さんにほわほわ咲き誇る、しあわせたち。
 ふたりがキャッキャ喜んでくれれば、カムイもすごく嬉しくて……何よりそれが、とってもしあわせで。
 5さいじたちは、こくりと顔を見合わせて頷き合う。
「ちゃよ、いくぞー! わるいこを、えいってしてごうかくするんだ!」
「いこう! もっとたかく飛べるよ」
 なんてったって自分達は、なかよしぱわー全開のさくら組さんなんだもの。
 奪ったお菓子だって、ちゃんと後でわけっこするし。
 ――よーし! もっと飛んじゃうわ!
 みんなで一緒なら、高く高く、どこまでも――ずっと満開に咲き誇れるから。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ネロ・バロック
【nostalgia】
アドリブ歓迎

知り合いの女が大好きな桜餅をこっそり盗み食いしてやったぜ
大事そうに隠してるのは食ってくださいって言ってるようなもんだよなァ?
他の奴が大事そうにしてるお菓子を食うのは味もだけどよォ~
背徳感があって最高だぜェ(※そのあと無茶苦茶怒られた)

あとは…最近は自分ちの近くに勝手に温泉掘ってるぜ!
快楽に俺は正直なんだァ…それが本物のワルってもんだぜ!
あとは地面に落書きしたりよォ、ハチの巣を棒で突ついて逃げる特訓とかしてるぜ
どうだァ、オレサマがワルのエリートだって分かったかァ?

…ひぇ、クレアの方が大それたこと考えてやがった!?(震え)
メノンは…不良になっちまった!?(半泣き)


クレア・オルティス
【nostalgia】
アドリブ歓迎

ネロ、メノン、がんばろーね…!

本物のワルっていうのはね、ちゃんと将来のことも考えているんだよ
わたしはね、将来えらーい政治家になるんだよ
なんたって権力を利用して世界中のお菓子を独占するんだから…!
集めたお菓子で毎晩ドタバタパジャマパーティー!
それだけじゃないよ、夜の街に三輪車で特攻して
ラッパを鳴らしながらわーわーどんちゃん騒ぎをするの
夜こそワルの時間だもの、暴れて当然でしょ?
こんな有望なワルなかなかいないと思うの
今すぐわたし達を入園させないと後悔するよ…!

ドヤ顔で将来を語る
もちろんこれらは全て嘘
ワルと思わせて幹部を丸め込むのが目的

え?メノンの様子が…(ぼーぜん)


メノン・メルヴォルド
【nostalgia】

ねろくんと、くれあちゃんはどうするの?
ふわぁぁ…それは、とってもワルワルなのよ

ワタシはどうしよう…
………
…………(煙ぷすぷす

(間)

…はあー、見てられねぇわ(おもむろに自身の髪を結べば隠された別人格が現れる
交代、な

雰囲気が変わったって?
そりゃそうだ、ぼんやりしたアイツとは違うんだから(くっくっ
いいね、その驚いた顔…ゾクゾクする

暗殺ナイフを地面へ突き立て脅し

で?
認めてもらうにはどうすればいい
えぐるか?(にやり

なんだよ、終わりかよ
もっと泣き喚いてくれてもいいんだぜ?
チッ
あっさり過ぎてつまんねぇな…まあ、いいか

おっと、今回のこれは『ナイショ』な?(口元に人差し指当て、2人へ微笑む



 ――おばけこわい。めっちゃこわい。
 けれどそれでも、おてて繋いでべそをかきながらも……みんなで辿り着いた、おばけマンションの最上階。
 そこで待ち構えていたのは、入園二次試験を仕掛けてくる秘密結社の幹部達!
 ……なのだけれど。
『ま、待て……この先に進みたければ、俺様達にワルだと認められる必要が……』
『オイラ達にびびってるなら、もう帰っても……いいアス、よ?』
『むしろムーンたちがもう帰りたいムーン……』
 何だかすでに、ぼこぼこのへろへろ……?
 いや確かに、5さいじにとっておばけは、めっちゃこわかったけれど。
「ネロ、メノン、がんばろーね……!」
 ぐっとそう気合いを入れるのは、クレア・オルティス(天使になりたい悪魔の子・f20600)。
 だってこのひとたち、おばけじゃないから!
 そんなクレアの声に、こくりと頷きつつ。
「ねろくんと、くれあちゃんはどうするの?」
 ちらりと一緒に此処まで来たおともだちを見遣るのは、メノン・メルヴォルド(wander and wander・f12134)。
 ワルワルようちえんに入園するためには、目の前の三バカにワルだと認められなければならないのだというが。
 果たしてどうすればいいのか、考え込むメノンの言葉に。
 ずいっと一歩前に出るのは、ネロ・バロック(餓狼・f02187)隊長。
『さぁ、俺様達にワルなところをみせてみろ!』
 ネロはそんな敵の声に、どやぁと笑んでみせながら。
「知り合いの女が大好きな桜餅をこっそり盗み食いしてやったぜ」
 語り始めるのは、ワルワル武勇伝!
『な、なんだって……盗み食いアス!?』
 5さいにしてそんなワルな所業をしたという彼に、驚愕するアスであるが。
 ネロは、ふっとワルく笑ってさらに追い打ちをかける。
「ああ、大事そうに隠してるのは食ってくださいって言ってるようなもんだよなァ? 他の奴が大事そうにしてるお菓子を食うのは味もだけどよォ~。背徳感があって最高だぜェ」
 まぁ……そのあと、めちゃくちゃ怒られましたけどね!
 そんな、背徳まで感じちゃうくらいワルワルなネロに続いて。
「本物のワルっていうのはね、ちゃんと将来のことも考えているんだよ」
『……将来のことムーン?』
 きょとりと首を傾けるムーンへと、ワルワルな将来の目論見を明かすクレア。
「わたしはね、将来えらーい政治家になるんだよ。なんたって権力を利用して世界中のお菓子を独占するんだから……!」
 ――集めたお菓子で毎晩ドタバタパジャマパーティー!
 何という、夢いっぱいおなかもいっぱいな、ワルワル野望……!
 権力を端から利用する気満々で隠さない5さいじ、おそるべし。
 そんなふたりのワルっぷりに、メノンは思わずぱちくりと瞬きつつも。
「ふわぁぁ……それは、とってもワルワルなのよ」
 感心した様にそう、ふたりに言えば。
『ホント、どんだけワルワルキッズなんだ!?』
 こくこくメノンに同意するように頷く、三バカ幹部達。
 だがしかし、ふたりのワルエピソードはこれだけではないのだ。
 ネロはちょっぴりこてりと首を傾けて考えてから、手をぽんっと打ってさらに続ける。
「あとは……最近は自分ちの近くに勝手に温泉掘ってるぜ! 快楽に俺は正直なんだァ……それが本物のワルってもんだぜ!」
『ほ、本物のワル、アス?』
「ああ。あとは地面に落書きしたりよォ、ハチの巣を棒で突ついて逃げる特訓とかしてるぜ」
『ハチの巣とか、むしろ自分も下手したらやばいムーン!?』
 そうネロのワルワル悪戯小僧さに、声を上げる敵達。
 そんな三バカをぐるり見てから、得意気に笑んで。
「どうだァ、オレサマがワルのエリートだって分かったかァ?」
 ワルはワルでも、レベルの差を思い知らせてやるネロであったが。
「わたしもそれだけじゃないよ、夜の街に三輪車で特攻して、ラッパを鳴らしながらわーわーどんちゃん騒ぎをするの。夜こそワルの時間だもの、暴れて当然でしょ?」
「……ひぇ、クレアの方が大それたこと考えてやがった!?」
 何気に、めっちゃ筋金入りのワルエピソードを披露する彼女に思わずぶるり震えて。
 ドヤ顔で将来を語るクレアは、びしいっと三バカ幹部へと言い放つ。
「こんな有望なワルなかなかいないと思うの。今すぐわたし達を入園させないと後悔するよ……!」
 ……まぁ、もちろんこれらは全て嘘なんですけど。
 ワルと思わせて幹部を丸め込むことが目的な、ワルワル作戦なのです。
 けれどそんなことなど露知らずなメノンは、困ったようにぽつりと呟く。
「ワタシはどうしよう……」
 そして。
 …………。
 ……………………。
 頭から煙ぷすぷす、全然思いつきません!
 けれど――その時だった。
「……はあー、見てられねぇわ」
 完全に固まってしまったはずのメノンがふとおもむろに、きゅっと自身の髪を結べば。
 ――交代、な。
 今までとは全く違う空気を纏って。
 敵味方全員が、きょとりと瞳を瞬かせる姿に、彼女……いや、彼はくっくっと笑う。
「雰囲気が変わったって? そりゃそうだ、ぼんやりしたアイツとは違うんだから」
『えっ、どういうことアスか……?』
 全く状況が飲み込めず、ただおたおたしながらも言った敵に、さらに彼は楽し気に笑み零して。
「いいね、その驚いた顔……ゾクゾクする」
 ――ぶすりっ!
『……!? ひいっ!』
「で? 認めてもらうにはどうすればいい」
『えっ、あの……オイラたちに、貴方様がどれだけワルかを見せて頂ければ幸いですアス』
 地面へと勢いよく突き立てた暗殺ナイフに、口調が思わず敬語になるくらいびびる敵達。
 そんな三バカに、にやりと笑みを向けて。
 ――えぐるか?
 そう脅してやれば、結構ですっ! と慌てふためく三バカ幹事たち。
 そんなわたわたしまくる小物幹部たちの様子に、彼は不服気に口にする。
「なんだよ、終わりかよ。もっと泣き喚いてくれてもいいんだぜ?」
『め、滅相もござりませぬムーン……!』
『もう貴方様がワルなのは、俺様達もわかり申したので……このくらいで失礼つかまつります!』
「あっさり過ぎてつまんねぇな……まあ、いいか」
 敬語どころか言語まで不自由になるくらいびびって、自主的に躯の海にまで還った敵たちへの餞は、チッと聞こえた舌打ちひとつ。
 いや――ビックリしたのは、敵に限ったことではない。
「え? メノンの様子が……」
 突然の彼女のキャラ変に、ぼーぜんとなるクレアと。
「メノンは……不良になっちまった!?」
 あまりの敵への圧に、半泣きになっちゃったネロ。
 そんなぷるぷるしている5さいじたちに気付いて、しーっと。
 口元に人差し指を当てて、彼はふたりのワルキッズに微笑むのだった。
 ――おっと、今回のこれは『ナイショ』な? って。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第3章 ボス戦 『秩序の悪徳『キリツエル』』

POW   :    此処のルールに従ってもらおう
【改竄した校則が書かれた生徒手帳】が命中した対象にルールを宣告し、破ったらダメージを与える。簡単に守れるルールほど威力が高い。
SPD   :    校則違反で没収する
【翼から放たれる高命中の光矢】が命中した物品ひとつを、自身の装備する【没収品置き場】の中に転移させる(入らないものは転移できない)。
WIZ   :    この場の皆に問う、正しいのは何方だ?
【秩序を以って悪徳を為す】という願いを【学校関係者全員】に呼びかけ、「賛同人数÷願いの荒唐無稽さ」の度合いに応じた範囲で実現する。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主はオネスト・ファッションです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●入園、ワルワルようちえん!
 見事に自爆し躯の海へと散った三バカ幹部と、沢山遊んだ5さいじさんたち。
 こわいおばけさんたちがいっぱいのマンションダンジョンをとことこ進んで、秘密結社の幹部とのワルワル対決をキャッキャ制して。
 きびしいテストを突破した、選ばれしワルの素質溢れる皆は入園を許される。
 未来のエリートワルを育てるための――ワルワルようちえんに!
 そして。
『……随分と合格者が多い気がするが』
 まぁいい、その分入園金のDも集まる……などと小声で呟きつつも。
 くいっと眼鏡を上げ、ワルな皆を見回すのは。
『僕がこのようちえんを取り仕切る、キリツエルだ』
 それからキランと眼鏡を光らせて。
 現れたキリツエルとやらは、びしっと言い放つ。
『即ち、この僕が秩序』
 そして一方的に、次々と紡ぎ出す。
『まず、登園時の挨拶は「ご機嫌よう、キリツエルさま。本日も貴方様の規律に従います」だ。ワルを育成するようちえんである故に、悪の組織の揺るぎないヒエラルヒーには従って貰う。即ち、トップの僕は絶対ということだ。給食やおやつが僕の好物の場合は、僕に全て献上すること。僕の許可無きものを持ち込めば直ぐに没収だ。園指定の髪型は、男は丸刈り、女は僕の趣味のツインテ。一日一度行う風紀検査の不合格者は、おやつの給食も抜きの罰則を受けて貰う。園内では僕を讃える言葉以外の無駄口は一切叩くな。後は……』
 何だか、よく分からないことをうるさく捲し立てているが。
 要するにこの眼前の眼鏡は、秩序による完全支配を目論む規律厨なオブリビオンで。
 自分が作った秩序を破られると、引くほどキレ散らかすとは聞いているが。
 給食やおやつを奪われるわけにはいかないし、彼の趣味に付き合う義理もないし。
『とにかく、此処ではこの僕の存在は絶対で全て正し……おい、そこのお前! 聞いているのか!?』
 何より――規律や秩序なんて、知った事ではない。
 完全支配した者達を利用しDを集め、大規模虐殺に乗り出そうとしている敵の目論見に、乗ってやるなんて勿論なく。
 そもそも、5さいというお年頃のキッズたちが、じっと大人しく言うことを聞くわけなんてないから。
『あ!? そこのお前たちも無駄口を叩くなと言っているだろう! それに僕に勝手にあだ名をつけるな、キリツエルさまと呼べ!! おい……そこのお前! おやつは僕が許可する前に食うことは許さん!』
 存分に5さいじぱわーをぶつけ、本当のワルっぷりを見せつけ、どちらが上に立つに相応しいか対決したり等々。
 すでにキーキーとヒステリックになっているキリツエルの悪巧みを打破するべく。
 早速大人げなくキレる眼鏡に、何ものにも縛られない自由奔放な5さいじの無限大の可能性を、思い知らせてやって欲しい。
 というわけで、いざ――ワルワルようちえん開園です!
ファルファラ・ガーデンニア
デビルキング法もアレな法律だけどなんだかんだで一応この世界の事を思っての法律だからね。
それに比べれば彼の言う規律と言うのはつまるところ彼の「ワガママ」と言うわけだ。
規律だ何だと言ってワガママを押し通そうなんて良い大人として恥ずかしくないのかな?

ワルを育てるってのはちょっと面白いかなとも思ったけれどそうでもないね…て言うかなによりもボウス頭とか絶対嫌。

UC【花の魔王軍】
はい、望み通り5歳児の僕を見せてあげたんだから頑張って。



 迷宮のようなおばけマンションをとことこ攻略し、秘密結社の三バカ幹部をもえいっと退けた、選ばれしワルワルキッズたち。
 そんな5さいじたちに、ついにワルワル幼稚園の入園許可が下りたのだけれど。
『此処では、僕が秩序だ。僕の規律に皆、必ず従って貰う。まず朝の挨拶は「ご機嫌よう、今日も素敵なキリツエル様。今日も貴方様の規律に従います」だ。それから……』
 眼前には、聞いてもないのに、饒舌に数々の規律を口にする眼鏡の姿が。
 どうやらこの喧しい眼鏡が、予知に訊いたボス・キリツエルのようで。
 さらっと彼の言うことを聞き流しつつも、ファルファラ・ガーデンニア(花の悪魔の魔王・f31697)は思う。
(「デビルキング法もアレな法律だけどなんだかんだで一応この世界の事を思っての法律だからね」)
 デビルキング法も正直馴染めなくて、自分の城に籠ってガーデニングをしている魔王なファルファラではあるのだけれど。
 ……それに比べれば、彼の言う規律と言うのはつまるところ彼の「ワガママ」と言うわけだ。
 そう――女の子の髪型はツインテにしろだの、自分の好物なおやつと給食は寄越せだの。
「規律だ何だと言ってワガママを押し通そうなんて、良い大人として恥ずかしくないのかな?」
 こてりと可愛らしく首を傾けつつも、自分の趣向を押し付ける恥ずかしい大人をチラ見して。
 的確に、まさにその通りなことを紡ぐファルファラ。
 そんな5歳児にずばり言われ、何気に顔を赤くしながらも。
『なっ、ワガママだと……これは規律、誰が何と言おうとも規律だ! 何故なら、僕が秩序なのだからな!』
 あくまでも規律だと言い張る、キリツエル。
 そして、5歳児の発言で動揺を隠せない眼鏡野郎をちらり見遣りながらも。
「ワルを育てるってのはちょっと面白いかなとも思ったけれどそうでもないね……」
 ふるふると首を横に振りつつも、ファルファラはこう続けるのだった。
 ……というか何よりも、ボウス頭とか絶対嫌、って。
 だって、ファルファラはマジ天使なくらいの可愛い5歳児なのだから。
 ツインテならまだしも、丸刈りなんて無理です!
 なので。
 ――力を借りるよ……。
 刹那召喚したのは、可愛らしいファルファラのベストショットをカメラに収めようと、何気にシャッターチャンスを狙っていた配下モンスターたち。
 そんな、5歳児の自分をガン見しては頬をほわんと緩め、カシャリとシャッターを切る花の魔王軍に。
「はい、望み通り5歳児の僕を見せてあげたんだから頑張って」
 そうけしかけるファルファラ。
 だってやっぱり御免だから。可愛い自分には似合わないだろう、丸刈りの坊主頭なんて。

大成功 🔵​🔵​🔵​

木常野・都月
【狐々】

今俺達はワルワルなんだ。
だからキー君の言う事は聞かないもん。

丸刈り?ツインテ?て何だ?
お姉ちゃん?髪の毛を結ぶの?
うん、大丈夫。
なんか、耳みたいにプルプルする。
お姉ちゃんの髪の毛可愛い!
俺もお揃い!(尻尾と耳が嬉しそう)

給食?てなんだ?
ご飯の事?ご飯とおやつはダメ!
これは俺とお姉ちゃんの分!
食べ物を奪うなんて許さない!

UC【精霊召喚】!
精霊様!キー君を捕まえて、抑えてお仕置きして!
でこっぱげー!(真似っこ)

はい、お姉ちゃん。
これお姉ちゃんの給食!
あとおやつのぷいん!

キー君は精霊様のお仕置き、ちゃんと受けるんだ。

キー君の声が聞こえるけど、耳をプイッと耳を反対側に向けるよ。
聞かないもーん。


クロム・エルフェルト
【狐々】
ごきげんうるわしゅりーん!
え、間違ってる?
言う事聞け?
聞いてるよ、聞いてるけど無視してるの!
だってワルだもん!(ヘリクツ5才児)

あ、でもそのツインテ?って言うの、可愛いかも
ツヅキにもしてあげるね(ちょっと編んだりアレンジ)
おそろいだよ、えへへー。

なーに?き……キリツメ、ル?
文句ガミガミうるさ……ああ!(手ぽむ)
ツインテして欲しいの?
でも髪足んないね!やーい、でこっぱげ!(お口ワルワル5才児)

ぷいん!ありがとツヅキ!
あれ、キリツメルの視線がプリンに……
[投擲用隠しナイフ]を袖口に隠して、刃先からしたたる濃縮唐辛子エキスをプリンにかける
あー!私のぷいんが……!
食べないでー!

なーんちゃって☆



 厳しい試験を突破して、ついに入園となったワルワルようちえん。
 キランと眼鏡を光らせるキリツエルに、まずは登園のご挨拶です!
「ごきげんうるわしゅりーん!」
『ああ、ごきげんうるわしゅりーん……って、違ーう!! 僕の言う事は絶対だと言っているだろう!?』
 早速ご挨拶をした矢先、ノリツッコミしながらもキレ散らかしているキリツエルに。
 きょとりと首を傾けてみせるのは、クロム・エルフェルト(縮地灼閃の剣狐・f09031)。
「え、間違ってる? 言う事聞け?」
 それから、耳をぴこぴこ、尻尾をゆうらり。
 ぷいっとそっぽを向けば。
『おい、聞いているのか!?』
 そうキーキーとヒステリックに言う眼鏡を、ちらっと横目で見てから。
 ふふーんとどこか得意顔で続けるクロムちゃん。
「聞いてるよ、聞いてるけど無視してるの!」
 ――だってワルだもん!
 このお年頃あるある。ヘリクツ5才児です!
 そんなお姉ちゃんの隣で、こくこく頷いて。
「今俺達はワルワルなんだ。だからキー君の言う事は聞かないもん」
 一緒にぷいっとしてみせるのは、木常野・都月(妖狐の精霊術士・f21384)。
 ふたり揃ってシカトされた上に、キー君呼ばわりされて、ますます大人げなくキレるキリツエル。
『誰がキー君だ、僕はキリツエル様だと言っているだろう! 僕の言うことは絶対だ!』
 何だか、色々と秩序だと規律だのと喚いているキー君だけれど。
 クロムはふと、彼が言っていたあれこれの中で、たまたま聞いていたことを思い出す。
「あ、でもツインテ? って言うの、可愛いかも」
 それは、園指定の髪型。
 男の子は坊主、女の子はツインテという、本人曰く彼の趣味に基づいた規律のようだが。
 ヘリクツクロムちゃんも、辛うじて聞いていた規律くらいは守る……のかと思いきや。
「丸刈り? ツインテ? て何だ?」
「ツヅキにもしてあげるね」
「お姉ちゃん? 髪の毛を結ぶの?」
 自分の髪をきゅきゅっとツインテにした後、首を傾げている都月の髪もツインテにしてあげました!
 しかも、ちょっと編んだりとアレンジもしちゃいます。
 それから、どう? と訊ねられれば。
「うん、大丈夫。なんか、耳みたいにプルプルする」
 ふるふると首を振ってみれば、合わせてぶんぶん耳みたいにプルプルする都月のツインテ。
 それからクロムを見て、ぱあっと都月は笑顔を向けて。
「お姉ちゃんの髪の毛可愛い!」
「おそろいだよ、えへへー」
 自分の髪は自分では見えないけれど……眼前のお姉ちゃんの可愛い髪と、お揃いと聞けば。
「俺もお揃い!」
 ぴこぴこっ、ぶんぶんっ。
 都月の耳も尻尾も、嬉しそうに動いちゃう。
 そんなお揃いのツインテをプルプルしている仲良し5さいじたちに。
『やはりツインテは良い……って! 男はツインテではなく、丸刈りという決まりだ!』
 ツインテの良さを何気に噛みしめつつも、5歳児に苦言を呈するキリツエルだが。
「なーに? き……キリツメ、ル?」
『誰だ、キリツメルって! まるで、節約上手の主夫みたいではないか』
「文句ガミガミうるさ……ああ!」
 ぽむりと、ひとつ手を打つクロムちゃん。
 なんでキリツメルがぎゃーぎゃー言ってるか、わかったのです!
 それは、ずばり。
「ツインテして欲しいの?」
 キー君も、おそろのツインテにして欲しいに違いありません、きっと!
 けれど、じいっとクロムはキリツメルの、主に頭皮の部分に目を向けてから。
「でも髪足んないね!」
 ――やーい、でこっぱげ!
 そうキャッキャと言い放つ、お口ワルワル5才児!
『はぁ!? で、でこっぱげ……だと!?』
 そんなワルワルな悪口に、ちょっぴりショックを受けている様子を見せつつも。
 でこっぱちなキリツメルの髪では、規律のツインテールにはできないから。
「精霊様! キー君を捕まえて、抑えてお仕置きして!」
 ――でこっぱげー!
 お姉ちゃんの真似っこをしつつも、お口ワルワル。
 都月は規律を守れないキー君を、メッ!
『だから! 誰がでこっぱち……ぎゃあ!?』 
「キー君は精霊様のお仕置き、ちゃんと受けるんだ」
 火の精霊さんに髪を燃やされかけて、思わず叫ぶでこっぱち。
 でも、規律を守れないならお仕置きも当然ですから。
 けれどそれでもめげずに、また規律を押し付けてくるキリツエル。
『く……秩序である僕に逆らうのならば、給食なしの罰則を与える!』
 そんな言葉に、再びこてんと首を傾けてから。
「給食? てなんだ? ご飯の事?」
 都月は用意されている給食を見つけ、自分の分とクロムの分を手にして。
「はい、お姉ちゃん。これお姉ちゃんの給食! あとおやつのぷいん!」
「ぷいん! ありがとツヅキ!」
 給食とおやつのプリンを、ほくほくゲットです!
 そしてにこにこ微笑み合う5歳児達に目を向けたキリツエルは。
『! ぷいん……』
 そう、眼鏡の奥の瞳を大きく見開く。
 だって、彼は無類のぷいん……もとい、プリン好きなのだから!
 ……でも、勿論。
「あれ、キリツメルの視線がプリンに……」
『さあ、そのぷいんは規律に従い、僕が頂こう。給食もついでに没収だ』
「ご飯とおやつはダメ! これは俺とお姉ちゃんの分! 食べ物を奪うなんて許さない!」
『ふっ、お前達に許して貰わなくても結構。さあ、給食とおかしをこの僕に献上しろ』
 大人げなく5歳児達からぷいんと給食を奪おうとするキリツエルに、都月はもう一度、プイッ。
 お耳をぱたり、彼とは反対側に向けて。
「聞かないもーん」
『何だと……早いところ、ぷいんを寄越せ。それが決まりなのだからな!』
 そんな、プイッとしている都月に、キリツメルが気を取られている隙に。
 ささっと袖口に隠していた投擲用隠しナイフの刃先から、何かをプリンにかけるクロム。
 そして、わざとらしく彼の前にそれを置いて。
『ふ、素直にぷいんを僕に渡せばそれでいいのだ。では、頂こう』
「あー! 私のぷいんが……! 食べないでー!」
 プリンを食べんとスプーンを持つキリツエルに声を上げ、ふるふる首を横に振るクロムちゃんだけど。
 ――ぱくっ。
 まるで見せつけるかのように豪快にひとくち、嬉々とプリンを口にしたキリツエルは。
『……ッ、!!?? 辛ッ!!』
 顔を真っ赤にして、ジタバタと悶え始めるのだった。
 口にしたプリンの、あまりにもな辛さに。
 そんなキリツメルの愉快な姿に、わぁいっと笑うクロム。
 ――なーんちゃって☆ って。
 うん、何てったって5歳児は、いたずら盛りなお年頃。
 クロムがそっとかけたのは、濃縮唐辛子エキスです!
 そして、ジタバタ悶えるキー君には構わずに。
 クロムと都月は、美味しい普通のプリンをはむり。仲良くおやつタイムです!

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

水桐・或
【魔王国】
ぼくもととのったモノはすきだけど、てきどなグチャグチャもないと"完全"ではないとおもうな

フカヒレさんの鮫が没収されていくなら、それは僕が奪還する
封刑手套【墨】の『封印を解く』ことでUCを解放
鮫に気を取られているところを狙って伸ばした腕で没収品置き場から『略奪』奪還
没収品を勝手に取り戻すワルを見せる

さらに発煙筒【煙魔】を没収品置き場に置いて、煙草臭い煙をキリツエルに纏わりつかせる

いけないんだ
ようちえんでタバコとおさけをやるなんて"きりつ"ではないや
あなたがきりつをこわしたら、どうなるのかな?

とりかえして、これでさめだらけ
かずがおおいと、かんりもたいへんそう
やってください、フカヒレさん


フカヒレ・フォルネウス
【魔王国】アドリブ歓迎です

フッ。幼児化しても知性は健在。ならば勝利の手筈は整えているものです。
行きますよ、或さん。

「でたな、めがねのおとこ! しんのワルというものをみせてやる!」
まずは一般的鮫の群れを出して陽動させましょう。
「いでよ、さめのあくまのしてんのー、フカヒレ・フォルネウスのさめたち!」
ルールに縛られようが、校則で没収されようが、ただの鮫なら惜しくはありません。
それに、或さんが取り戻してくれますからね。

仕上げには酒煙鮫を召喚し、メガネにブレスを吐かせ、酔わせてやりましょう。
「みろ、ふらふらのよっぱらいがいるぞー!」
酩酊しては規律も何もありますまい、これぞワル!
「さあ、さめによわれよ!」



 見事、試験を突破したワルワルキッズを出迎えるのは。
『僕がこのようちえんの秩序、キリツエルだ』
 すごく偉そうにそう言い放つ、キリツエルと名乗るオブリビオン。
 それから彼はぺらぺらと捲し立てるように、園内での理不尽な決まりをどや顔で次々と紡いでいくけれど。
『お昼寝もビシッと整然と一列並びで、一言も無駄口を叩かず速やかに眠りにつくこと。園内で喋っていいのは、僕を讃える言葉だけだ。悪の組織のヒエラルヒーを確りと身に着けるためだ。そして、給食とおやつは……』
(「フッ。幼児化しても知性は健在。ならば勝利の手筈は整えているものです」)
 自分達をただの5歳児だと思い込み、規律と秩序で縛ろうとするオブリビオンをちらりと見上げつつ、そう思いながらも。
 フカヒレ・フォルネウス(鮫の悪魔の四天王・f31596)は、ちらりと水桐・或(剥奪と獲得・f31627)へと視線を移し、キリツエルに気付かれないように目配せを。
 ――行きますよ、或さん。
 それに、こくりと頷いてから。
 まだ理不尽な規律を長々喋っている眼鏡に、或はぽつりと呟く。
「ぼくもととのったモノはすきだけど、てきどなグチャグチャもないと"完全"ではないとおもうな」
 規律でびっしりただ縛っているだけでは、完全ではない。
 それを、主に物理的に分からせてやるべく、フカヒレはびしいっとキリツエルへと声を上げる。
「でたな、めがねのおとこ! しんのワルというものをみせてやる!」
 そして、戦場にフカヒレが喚ぶのは――ちっちゃめで一般的な仔鮫の群れ。
「いでよ、さめのあくまのしてんのー、フカヒレ・フォルネウスのさめたち!」
 喚ばれた仔鮫たちは、がぶーっとキリツエルに噛みつかんと、ちっちゃいけど鋭い牙を剥くけれど。
 ふっと不敵に笑った後、眼鏡をキランと光らせつつ。
 どや顔で、キリツエルは言い放つ。
『ようちえんに不要な物は、持ち込むべからず! よって、校則違反で没収する!』
「……!」
 刹那、キリツエルの翼から放たれる光矢がぷすりと命中した仔鮫さんたちが、没収品置き場の中に転移させられる。
 けれど……何て言ったって、幼児化しても知性は健在。
(「ルールに縛られようが、校則で没収されようが、ただの鮫なら惜しくはありません」)
 これも想定内のこと……いやむしろ、この仔鮫さんたちは陽動のためのもの。
 フカヒレは慌てる事無く、どや顔のキリツエルから或へと視線を移す。
 ……それに、或さんが取り戻してくれますからね、って。
 瞬間、或の『封刑手套【墨】』の封印が解かれれば。
 ――よくあつ、かいほう。さあ、ことごとくをぼくのてのうちに。
『!? な、何……!』
 解放されるは、ユーベルコード『略奪の腕:他化自在腕』。
 円らな幼い瞳でキリツエルを見つめ、エネルギーで覆った腕を自身の延長として。
 右腕に剥奪、左腕に獲得……腕に刻まれた略奪の術式をもって、或は『略奪』奪還する。
 仔鮫にすっかり気を取られている隙を狙って。右の引力と左の吸着力を駆使し、伸ばした腕で没収品置き場から没収品を取り戻したのだ。
 没収品を勝手に取り戻すなんて、何というワル……!
 いや、それだけではない。
 さらに或が没収品置き場に置くのは、発煙筒【煙魔】。
 刹那、もくもくと周囲一帯を満たす程の煙草臭い煙が、キリツエルに纏わりついて。
 間髪入れず、メガネ目掛けてシャーッと吐かれるのは。
 ――さめのさけでもあびて、おとしくよこになれー!
『けほっ、何だこのタバコ臭い煙は……って!? うぐっ、メ、メガネが……っ』
 フカヒレの召喚した酒煙鮫が見舞う、酩酊させるほどのアルコールの濃霧。
 一瞬にして曇ったメガネと酒に、キリツエルはさらにフラフラ大きな動揺をみせて。
「みろ、ふらふらのよっぱらいがいるぞー!」
「いけないんだ。ようちえんでタバコとおさけをやるなんて"きりつ"ではないや」
 ……あなたがきりつをこわしたら、どうなるのかな?
 やーいやーい、とふたりで規律を破った眼鏡を囃し立てつつも。
 或は、ぐるりと周囲を見回して思う。
 没収された仔鮫も取り返して、すっかり鮫だらけ。
(「かずがおおいと、かんりもたいへんそう」)
 でもきっと、こんなに沢山だったら、没収品置き場にだって入らないだろうから。
 ――やってください、フカヒレさん。
 そう或が視線を向ければ、こくりとフカヒレも頷いて。
「さあ、さめによわれよ!」
 めがねのおとこを、さらにへべれけのべろんべろんにするべく、酒煙鮫を差し向ける。
 ようちえんで煙草臭くて酒臭いなんて、規律違反もいいところであるし。
 それに何より、フカヒレは思うのだった。
 ――酩酊しては規律も何もありますまい、これぞワル! って。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

馬飼家・ヤング
あーハイハイ、オハヨーさん
キリッツ、礼、ちゃくせーき!

え?何このフグ型バッグガン見してんの?
別になーんも入ってへんで?
……ウソですごめんなさい
非常食(おやつ)入ってました

えーっ!全部没収ー!?
そんな殺生なー

でもここで逆らったらキツーイおしおき食らうさかいに
お納めくだされお代官様(ヘコヘコ)
で、帰る頃には返してくれるんやろ?

あーっ!何勝手に没収したお菓子食べてんのん!?
嗚呼、わいのプチ贅沢タイムが台無しに…

ゴゴゴゴゴゴ……(怒りのオーラ)
何してくれとんのじゃワレ!
やられたらやり返せ、取られたら取り返せと
デビキン法にも書いとるんじゃオンドレ!

だったらオノレを取って食う!
(馬飼家怒りの噛みつき攻撃)



 キーンコーン、カーンコーン……というチャイムとかは特には鳴らないけれど。
 ワルワルようちえんに晴れて入園を許された、馬飼家・ヤング(テレビウムのちっさいおっちゃん・f12992)くん。
 そして、そんな5さいな38さいじへと、キランと眼鏡を光らせ視線を向けるのは、このようちえんを統べるという秩序の悪徳『キリツエル』。
『登園の挨拶は、「ご機嫌よう、キリツエルさま。本日も貴方様の規律に従います」だ。此処では、この僕が絶対的な秩序。悪の組織のヒエラルヒーには従って貰……』
「あーハイハイ、オハヨーさん」
 ――キリッツ、礼、ちゃくせーき!
 何だか小煩い眼鏡を適当にあしらい、強引に朝の号令をかけるヤングくん。
 そしてヤングの様子を見遣るキリツエルは、眼鏡をくいくいっとするも。
 ……まぁこれから規律を教え込んでいけばいい、と今日はお咎めなしの様だ。
 いや、それはようちえんではなく、小学校では……なんて。
 ツッコめる人は、此処には誰もいない。
 そんな、意外と設定ガバガバなワルワルようちえんであるが。
『おはよう。……それは何だ?』
「え? 何このフグ型バッグガン見してんの? 別になーんも入ってへんで?」
『…………』
 そう、とぼけた顔するヤングを、じとーっとジト目でガン見するキリツエル。
 めっちゃ信じていない。超疑っている。
 その視線に耐えられずに。
「……ウソですごめんなさい。非常食入ってました」
 非常食という名のおやつが入っていることを秒で白状するヤングくん。
 キリツエルはそんな自白に、ふっと笑みを宿して。
 颯爽と活き活き、びしぃっと言い放つ。
『校則違反で没収する!』
「えーっ! 全部没収ー!? そんな殺生なー」
 ヤングはぶーぶーと文句を垂れるけれど。
 ちらりと見れば、やっぱりめっちゃ眼鏡が見ているから。
(「でもここで逆らったらキツーイおしおき食らうさかいに」)
「お納めくだされお代官様」
 ヘコヘコ、媚びへつらいます!
 5さいじだけど、伊達にオッサンじゃありません。
 長い物には巻かれろ、これ世の中を上手に渡るコツ。
『よろしい。いい心がけだ』
 そして満足気にそう頷いてフグ型バッグを没収するキリツエルに、ヤングは一応こう訊ねてみる。
「で、帰る頃には返してくれるんやろ?」
『何を言っている? 言っただろう、僕が秩序だと』
 そう、眼鏡の奥の瞳が不敵に細められた刹那――ぱくりっ。
「あーっ! 何勝手に没収したお菓子食べてんのん!?」
『僕の好物のおやつは献上するのが、このようちえんの規律だ』
「嗚呼、わいのプチ贅沢タイムが台無しに……」
 驚愕し思わず呟きを零すヤングを後目に、彼のおやつをはむりと横取りするキリツエル。
 だが……次の瞬間。
 ――ゴゴゴゴゴゴ……。
 湧き上がるのは、ヤングの怒りのオーラ!
「何してくれとんのじゃワレ!」
 おやつを取られて、黙ってなんていられません。
 先程までの低頭平身はどこへやら。
「やられたらやり返せ、取られたら取り返せと、デビキン法にも書いとるんじゃオンドレ!」
 ――グルメの道は一期一会。『また買えば?』では腹の虫が収まらんのじゃワレ。ドートン堀の底より深い絶望がオノレに分かるかゴルァ!?
 炸裂するのは、ブチ切れたヤングの、くいだおれ野郎の逆襲!
 没収されておやつが食べられないのなら!
『!? お前、まさか秩序である僕に逆らう気……ぎゃあっ!』
「だったらオノレを取って食う!」
 大好物を食べそこねた怒りと悔しさと空腹感を籠めた、馬飼家怒りの噛みつき攻撃でガジガジ!
 かわりに、キリツエルを食べちゃいます……!?

大成功 🔵​🔵​🔵​

菫宮・理緒
セナちゃん(f03195)と

キーちゃんなにをいってゆんれちゅ?
むぢゅかしちゅぎてわかんないれちゅ。
セナちゃんのちゅいんてはかわいい、だけはわかりましたけど!
(おやつを思いきりこぼしながら食べつつ)

だいたいワルがなにかまもれといわれて、
まもゆわけないじゃないれちゅか!

しかたのないキーちゃんれちゅね。
ようちえんはあたちたちがあしょびばにしまちゅから、
おうちにかえゆといいれちゅお。

さ、セナちゃん、
これれここはあたちたちのじんちれちゅ!
たくさんあしょびましょうー!

【E.C.O.M.S】を発動して、ユニットで積み木遊び。

キリシエルさんがなにかしてきたら、

じゃましないれ!

と、ユニットを投げつけるね。


セナ・レッドスピア
理緒さん(f06437)と

いきなりいっぱい決まり事が!?
というか私の髪型を見てテンションが上がってるような!?

でも理緒さんが私とおそろいの髪型なのは見てみた…
じゃなくて、既におやつをいただいてました!?

と、ともあれ、命令いっぱいだとワルワルどころか
いい子度マックスですから
ワルワルいっぱいになる為にも、ノーサンキューでいっちゃいます!

まぢゅは理緒さんといっしょに
おやちゅをいただいちゃいまちゅねっ

いただいた後は理緒さんと一緒に遊んじゃいますけど
その前に…

錬血武装『応変血晶弾』でトリモチ弾を生成
敵にめいっぱいぶつけて、邪魔できないようにしちゃいます

れはちゅてれはきなおしろ、ちゅくっちゃいましょうー!



 迷宮のようなおばけマンションを攻略し、三バカ幹部とのワルワル対決を制して。
 無事に、ワルワルようちえんへと入園を果たした……ものの。
『登園時の挨拶は「ご機嫌よう、キリツエルさま。本日も貴方様の規律に従います」だ。ワルといえば、悪の組織。よって組織の中の揺るぎないヒエラルヒーには従って貰う。即ち、此処の秩序である僕は絶対ということだ。そして、給食やおやつが僕の好物の場合は、僕に全て献上すること。僕の許可無きものを持ち込めば直ぐに没収だ』
(「いきなりいっぱい決まり事が!?」)
 セナ・レッドスピア(blood to blood・f03195)は入園した途端、規律を捲し立てて押し付けてくるキリツエルに、思わず円らな瞳をぱちくり。
 勿論、セナと仲良くおててを繋いでいる菫宮・理緒(バーチャルダイバー・f06437)も、首をこてり。
「キーちゃんなにをいってゆんれちゅ? むぢゅかしちゅぎてわかんないれちゅ」
 そんなことを言われても、5さいじには何のことか、さっぱりわかんないのれちゅ!
 けれど、キリツエルはふとセナへと目を向けて。
『ふむ。園指定の髪型は守っているようだな』
 そう満足気に、眼鏡をくいくいっ。
 園指定の髪型――それは、女児はキリツエルの趣味だというツインテールだから。
 ……というか私の髪型を見てテンションが上がってるような!?
 元からツインテなセナは、ぱちりと再び瞳を瞬かせて。
 理緒はこくこく頷きながらも、はむはむと紡ぐ。
「セナちゃんのちゅいんてはかわいい、だけはわかりましたけど!」
 ――ぱくぱくっ、ぽろぽろっ。
「でも理緒さんがわたしとおそろいのかみがたなのはみてみた……じゃなくて、すでにおやつをいただいてまちた!?」
 いつの間にかおやつタイムを楽しんでいる理緒に、さらにセナはビックリ。
 そして、おやつを思いきりこぼしながら食べるワルっぷりに、早速ヒステリックにキーキー言い始めるキリツエル。
『おい、そこのお前! 僕の許可なくおやつを食べるな、規律違反だ!』
 そう喚く煩い眼鏡に、ちらっと目を向けてから。
 ふうっとひとつ溜息をつき、おやつを食べる手を止めないまま、理緒は反論する。
「だいたいワルがなにかまもれといわれて、まもゆわけないじゃないれちゅか!」
 確かに……それも、ごもっとも。
 びしっと言い放った理緒の言葉に、セナもこくりと頷いて。
「と、ともあれ、めいれいいっぱいだとワルワルどころか、いいこ度マックスでちゅから」
 ……ワルワルいっぱいになる為にも、ノーサンキューでいっちゃいます! って。
 ワルワル5歳児の本領を、眼鏡に思い知らせてやります。
 ということで。
「まぢゅは理緒さんといっしょに、おやちゅをいただいちゃいまちゅねっ」
「おいちいれちゅね、セナちゃん!」
 ふたりでキャッキャほのぼの、おやつタイムです!
『! 僕の許可なくおやつを食べるなと言っているだろう!?』
 そんな全く聞き耳を持たない5歳児たちに、懲りずに声を上げるキリツエルだけれど。
「しかたのないキーちゃんれちゅね。ようちえんはあたちたちがあしょびばにしまちゅから、おうちにかえゆといいれちゅお」
 ……キーちゃん、バイバーイって。
 理緒は煩い眼鏡を追い払うように、適当に手を振ってから
「さ、セナちゃん、これれここはあたちたちのじんちれちゅ!」
 たくさんあしょびましょうー! って、キャッキャ。
 セナもおやつをはむりと食べ終わって、こくり。
 おなかいっぱいになったら、元気に理緒さんと一緒に遊んじゃいます!
 ……けれど、その前に。
『おい、聞いているのか!? いくらツインテでも、規律は守って……、っ!?』
 ――ここは、このたまなら……。
 刹那、はっしゃ! って。
 説教眼鏡へと目一杯ぶつけられるのは、錬血武装『応変血晶弾』で生成したトリモチ弾!
 楽しく遊んでいる邪魔をできないようにしちゃいます。
 そしてベタベタなトリモチに悪戦苦闘しているキリツエルをよそに。
「れはちゅてきなおしろ、ちゅくっちゃいましょうー!」
 ふたり積み木で作るのはそう、素敵なお城!
 ――さくせんこうどう、かいし。
 理緒も【E.C.O.M.S】を発動して、ユニットでうきうき楽しく積み木遊び!
 そして。
『というか、だれがキーちゃんだ! 僕のことは、キリツエルさまと呼……ぎゃあっ!?』
「キリシエルさん、じゃましないれ!」
 ――がこんっ!
 相変わらず口煩い、キーちゃんだか、キリシエルだかに。
 流石のワルワルキッズ、理緒の投げつけたユニットがモロにヒットです!

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

エンジ・カラカ
【エレル】

わーわー、きゃーきゃー。
アァ……メガネが何か言ってる言ってる…。

聞いてた?聞いてた?
コレは聞いてない!

おやつだって。コレはジャーキーがイイ。

賢い君、賢い君。
アイツうるさい。頭が高い。
黙らせようそうしよう。

ロカジンとレンゲツはどーする?どーしよ。

コレはアイツを倒す。オーケー?
まずはメガネを狙いマス。
メガネを狙うとイイって賢い君が言ってたコトがある。
メガネがないと困るコトもある。

それから次は?

ワルはルールに従わないヨー。
ワルはワルに従う。
コレは賢い君に従う。

アイツ、メガネビーム出来ない?
アァ……ワルじゃないなァ…。
ミンナでメガネアターック!


ロカジ・ミナイ
【エレル】

ギャハハ!ニャハハ!
……ん?メガネがしゃべってるって?そんなバカな
……ほんとだ!メガネがしゃべってる!ウケる

いや、なんも聞いてないけど
おやつって聞こえたよ
おやつくれんのかな?おやつくれ!お!や!つ!お!や!つ!

およ、メガネの頭が高いから黙らせるんだね
承知承知!それやろう!
メガネの弱点はメガネってイガクショに書いてあったし間違いないよ

ハイ!メガネに質問がある!
カノジョいんのー?!
なお返答には興味がないのでお山を作って遊びます

メガネビームの出ないメガネはエセメガネ
エセは悪いがワルじゃないよね、ワルの品格がない、ワルの正義がない
うおおおロカジキーック!
(と叫びながら妖刀をフルスイング)


飛砂・煉月
【エレル】

あっは、メガネがなんか言ってる
ねぇ、あれってメガネが本体だっり?
ちつじょ…難しいのはいいや
正しいのはオレたちだし!

おやつはオレたちのに決まってんじゃん
あと頭が高いのは腹立つね!
だまらせて床と仲良くさせよーぜ
オレもハクもいっしょにやるー!

もっちろんメガネから割るよね~
弱点ねらいはワルのたしなみ!
メガネこわれてもオレたち困んないし

どうせだからひっついてどっちがホンモノか調べよ
メガネの事情はきょーみないけどモノにはある!
ワルにルールはいらない
すきかってするからワルなんだ

えー、あのメガネってビームでないの?
ワルの失格のメガネなんてせーばいだ

えんじ、ろかじ一気に行こ
レンレンあたっく
槍投げえーい



 厳しい試験を見事突破し、ワルの素質を認められた選ばれしキッズたち。
 そして、そんなワルワルな5歳児を迎え入れるのは。
『僕はこのようちえんを統べるキリツエル。即ち、僕の言う事は絶対。僕が秩序だ』
 キランと眼鏡を光らせる、秩序の悪徳『キリツエル』。
 それから早速、このようちえんの規律を新入園児たちへと捲し立て始めるけれど。
『ワルといえば、悪の組織。ワルとして、組織の揺るぎないヒエラルヒーには従って貰う。給食やおやつが僕の好物の場合は、僕に全て献上すること。僕の許可無きものを持ち込めば直ぐに没収だ。園内では僕を讃える言葉以外の無駄口は一切叩くな。後は……』
 ……わーわー、きゃーきゃー。
 ……ギャハハ! ニャハハ!
 ……あっは! わーいわーい。
『って、秩序である僕の話を聞けー!』
 全く聞いちゃいない5歳児に、早速キレるキリツエル。
 そんなキーキー言っている眼鏡の存在に、ようやく気付いて。
「アァ……メガネが何か言ってる言ってる……」
 ふとそう首を傾けるエンジ・カラカ(六月・f06959)くんに、ロカジ・ミナイ(薬処路橈・f04128)くんは瞳をぱちくり。
「……ん? メガネがしゃべってるって? そんなバカな」
『誰がメガネだ! 僕は此処の秩序、キリツエルさまと呼ぶように』
「……ほんとだ! メガネがしゃべってる! ウケる」
「あっは、メガネがなんか言ってる。ねぇ、あれってメガネが本体だったり?」
 ケラケラと笑うロカジの隣で、飛砂・煉月(渇望の黒狼・f00719)くんとハクくんも、キラリと光るメガネをじーっ。
『だから! メガネではない、キリツエルさまだ! 何度言えば分かる!?』
 そう喚くメガネに、きょとりと5歳児たちは顔を見合わせて。
「聞いてた? 聞いてた? コレは聞いてない!」
「ちつじょ……難しいのはいいや。正しいのはオレたちだし!」
「いや、なんも聞いてないけど、おやつって聞こえたよ。おやつくれんのかな?」
 ――おやつくれ! お! や! つ! お! や! つ!
 今度はみんなで、おやつコール!
 だって、ちつじょなんて、おやつみたいにおいしいものかどうか、5さいじにはわかんないし。
 なんかあのメガネ、おやつって言ってたもん。
「おやつだって。コレはジャーキーがイイ」
『ジャーキーもいいが、そもそもお前らのおやつは没収だ!』
「おやつはオレたちのに決まってんじゃん」
『おやつは没収! 僕が秩序だと言っているだろう!?』
 エンジと煉月の言葉にも、いちいち口煩く喚くメガネ。
 そんなメガネは、すごく喧しいから。
「賢い君、賢い君。アイツうるさい。頭が高い。黙らせようそうしよう」
「およ、メガネの頭が高いから黙らせるんだね」
「頭が高いのは腹立つね!」
 ということで!
「ロカジンとレンゲツはどーする? どーしよ。コレはアイツを倒す。オーケー?」
「承知承知! それやろう!」
「だまらせて床と仲良くさせよーぜ。オレもハクもいっしょにやるー!」
 煩いメガネを、物理的に黙らせて地に這いつくばらせようと思います!
 そして、5さいじたちはちゃんと知っている。
「まずはメガネを狙いマス」
 狙うべきは勿論、メガネだということを!
「メガネを狙うとイイって賢い君が言ってたコトがある。メガネがないと困るコトもある」
「メガネの弱点はメガネってイガクショに書いてあったし間違いないよ」
「もっちろんメガネから割るよね~」
 エンジの言葉に、うんうんと頷くロカジと煉月。
 だって、自分達はワルワル5さいじキッズなのだから。
「弱点ねらいはワルのたしなみ! メガネこわれてもオレたち困んないし」
 メガネにはメガネがないと困るかもだけど、自分達は全然別に困らないし。
 それにやはり、煉月は何気に気になっているのだった。
「どうせだからひっついてどっちがホンモノか調べよ。メガネの事情はきょーみないけどモノにはある!」
 もしかしてやっぱり、メガネの方が本体なのかもしれない、と。
 まぁ、兎にも角にも……メガネ、割ります!
『! お前ら、まさか規律を守らないつもりか!?』
「ワルにルールはいらない。すきかってするからワルなんだ」
「ワルはルールに従わないヨー。ワルはワルに従う。コレは賢い君に従う」
 ワルには従うけれど、メガネには従いません。
 そして、メガネはまぁ割るとして。
「それから次は?」
 そんなエンジの声に、元気におててをあげるのはロカジくん。
「ハイ! メガネに質問がある! カノジョいんのー!?」
『カ、カノジョ……こほん、ま、まぁご想像にお任せしよう』
 どうやらやっぱり、いないみたい!
 おねいさんらにモテモテのスーパー5歳児と陰キャメガネの差は歴然。
 というか。
『って、訊いておきながら……僕の話を聞けー!』
 なお返答には興味がないので、キャッキャみんなでお山を作って遊んでいます。
 そんなキレ散らかしているメガネへと視線を向けたエンジは、ふと、あることに気が付く。
「アイツ、メガネビーム出来ない?」
 なんと! メガネのくせに、メガネビームが撃てないっぽい!?
 そしてエンジは、ふるりと大きく首を横に振る。
「アァ……ワルじゃないなァ……」
 ワルメガネなのに、メガネビームを出せないとか。
「メガネビームの出ないメガネはエセメガネ」
 ロカジの言う通り、そんなのエセメガネ!
 それに、メガネをキランとかさせているくせにエセとか、言語道断。
「エセは悪いがワルじゃないよね、ワルの品格がない、ワルの正義がない」
「えー、あのメガネってビームでないの?」
 煉月はハクとお山にトンネルを掘り掘りしながらも、ちらっ。
『いや、何でこの秩序なキリツエルさまが、そんな『つまんねーヤツ』……みたいな言われ方!?』
「ワルの失格のメガネなんてせーばいだ」
 ビームも出せないようなつまんないメガネは、やっぱりメガネ割ります!
 ということで、満を持して!
「えんじ、ろかじ一気に行こ」
 無事にお山にもトンネルが開通したことだし。
 煉月はすくっと立ち上がると、槍に変えたハクをぐっと握りしめてから。
 ふたりと目配せをした、瞬間。
「レンレンあたっく、槍投げえーい!」
「うおおおロカジキーック!」
「ミンナでメガネアターック!」
『!? ちょっ、僕は秩序であるし、カノジョだってきっともうすぐ……うぎゃあっ!!』
 槍に姿を変えたハクがぶすり、キックと叫びながらも妖刀フルスイング、賢い君が煩いその口を黙らせるべくガシャンッ。
 みんなでキャッキャ、エセメガネのメガネを叩き割ってやりました!

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

クロト・ラトキエ
千之助(f00454)、あぶな…
あ、もう楽しんでる…。

(台詞は適当にひらがな化して下さい…

ずっと煩い自称秩序を、じーっと南極より冷えた目で見て、態とらしく溜め息。
こういう似非インテリが、眼鏡族の品位を下げるんですよねー…(眼鏡族?

ツルリエルでしたっけ?あぁ、デコが?
魔術で縮めた5歳児に、Dを払ってくれる保護者がいると思います?
しかもこの数育てられるの?今も収拾つけられてないのに?
おやつに昼寝とか、やたら待遇バッチリですし。

5歳(中身38)、ツッコミ猛吹雪。
口と性格の悪さ…基、ワルで負ける気無し!
没収?
大事な千之助はあげませーん。
喋ってる間に身振り手振り、張った鋼糸でUC。
れ、礼には及ばないし…


佐那・千之助
くろとくん(f00472)と

わぁー…ひかりのはね…
(夜の民は光の翼に見とれている
きれい…どうやったらはえるの?
さわっちゃだめ?
あうぅ、ごめんなさい

Σ園長先生ー(?)
くじけないで…あっそうだ、おやつたべる?
おやつのじかんはみんなしあわせになれるから
3人そろっていただきまーす
だいすきな苺はさいごのおたのしみ…
え?好物だから献上しろ?
そんな…(よろ…
なんてかなしいんだろう
このかなしみは、わたしたちがたちきらないといけない…!

苺はこっちだよっ
てけてけ逃げまわる
捕まったらその隙にくろとくんが何とかしてくれる気がする!

えっ、…だいじ?
…(感激で言葉にならない
わたしも、くろとくん、とってもだいじ
ありがとう…



 とことこてくてく、長い道のりを頑張って歩いて。
 ちゃんと試験も合格したから……晴れて、ワルワルようちえんに入園です!
 そして5さいじたちを待っていたのは、ようちえんを取り仕切っているという存在。
『僕がこのようちえんを統べる、キリツエル。僕のことは、キリツエルさまと呼べ。此処では僕が秩序、規律は守って貰う。おやつや給食は、秩序である僕の好物は献上すること。僕を讃える言葉以外の無駄口は厳禁だ。それに男児は皆、髪型は丸刈りが園指定の髪型。風紀検査に不合格の者は、おやつと給食没収。僕の許可がないものの持ち込みも、動揺に没収する。そして……』 
 そう入園早々、ぺらぺらと理不尽な規律を捲し立てる、秩序の悪徳『キリツエル』である。
 そんな眼前のキリツエルを、じいっと見つめて。
「わぁー……ひかりのはね……」
 キラキラと純粋無垢な瞳を輝かせるのは、佐那・千之助(火輪・f00454)くん。
 夜の民にとっては、光の翼がとっても珍しいから。
 つい、見とれてしまって。
「きれい……どうやったらはえるの? さわっちゃだめ?」
「せんのすけ、あぶな……」
 見た目は5さい、中身は大人なクロト・ラトキエ(TTX・f00472)くんは、そうっと手をのばそうとする彼に思わず声を掛けるも。
『ふふん、綺麗だろう? だが、これは触れないものなのだ』
「あうぅ、ごめんなさい」
 ドヤ顔をしつつも言ったキリツエルに、思わずちょっぴりしゅんと謝る千之助。
 けれど、すぐに。
『どうやったら生えるかは……僕ほどのワルになれば生えるかもしれんな。それまでは、この『キリツエルさま人形』の翼でも触っているといい』
「わぁ、ありがとう!」
 どんな需要で作ったのか謎すぎる『キリツエルさま人形』を受け取って。
 ぱあっと笑顔を宿す千之助くん。マジ天使。
「あ、もうたのしんでる……」
 そんな千之助の様子を見つめ、そう呟きを落とすクロトだけれど。
『ああ、まだ規律を告げている途中だったな。登園時の挨拶は「ご機嫌よう、キリツエルさま。本日も貴方様の規律に従います」だ。そして……』
 ちらりと、ずっと煩い自称秩序を、じーっ。
 南極より冷えた目で見て、はあっと、わざとらしく大きな溜め息を。
(「こういう似非インテリが、眼鏡族の品位を下げるんですよねー……」)
 眼鏡族? のクロトとしては、眼前の眼鏡野郎は、自分と一緒になんてして貰いたくないタイプの品のない眼鏡である。
 そして、饒舌な秩序眼鏡の言葉をずばっと遮るように口を開く。
「ツルリエルでしたっけ? あぁ、デコが?」
『ツル……ッ!? こ、この僕のデコがツルリエル、だと……!?』
「それに、まじゅつでちぢめためた5さいじに、Dを払ってくれるほごしゃがいるとおもいます? しかもこのかず、そだてられるの? いまもしゅうしゅうつけられてないのに?」
 ……おやつにおひるねとか、やたらたいぐうバッチリですし、と。
 クロトくん(中身38さいな5さい)のツッコミ猛吹雪が巻き起こりまくれば。
 うっ、と言葉に詰まり、反論できないツルリエル。
 ええ、だってクロトくんは、筋金入りのワルですから。
 口と性格の悪さ……もとい、ワルで負ける気無し!
 そんなある意味最強のワルワルっぷりに、プルプルと肩を震わせるツルリエルだけれど。
「園長先生ーくじけないで……あっそうだ、おやつたべる?」
 このツルリ……いえ、キリツエルが園長なのかなんなのか、イマイチ立ち位置もブレブレで曖昧なのだが。
 ……おやつのじかんはみんなしあわせになれるから、って。
 ショックを受けている彼に、にぱーっと笑みを向け声を掛ける、天使過ぎる5さいじの千之助くん。
 そしてちゃんと3人でわけっこして、そろっていただきまーす……したものの。
「だいすきな苺はさいごのおたのしみ……」
 そうそわそわ、大事そうに大好きな苺を取っておいた千之助に、非情にもこう言い放つキリツエル。
『苺は僕の好物だ。よって、規律に従って僕に献上すること。分かったな』
「え? 好物だから献上しろ?」
 千之助は告げられた規律に、大きく瞳を見開いて。
 そんな……と、思わずよろり。
 それから、ふるふると首を横に振って思うのだった。
(「なんてかなしいんだろう」)
 ――このかなしみは、わたしたちがたちきらないといけない……! って!
 だから、苺を渡すわけにはいきません!
『あっ、規律に従わないというのか!?』
「苺はこっちだよっ」
 てけてけーっと、言うことを聞かずに逃げ回る千之助。
 だが、ぴかーっとキリツエルの翼から放たれた光矢に思わず当たっちゃったら。
『ふふ、お前ごと没収だ!』
「わぁっ、つかまっちゃった……!」
 千之助ごと、苺を没収です!?
 けれど、そう易々とツルリエルの思惑通りにはさせません。
「ぼっしゅう? だいじなせんのすけはあげませーん」
 ぴかーっとひかるのは、でこだけでじゅうぶんです、と。
 クロトはちゃんと言葉でのダメージも与えつつ――だんせつ、そう紡げば。
『……!!』
 ツルリエルに多方向から斬撃を見舞うは、遍く張り巡らされた鋼糸。
 そして、クロトの言葉に、千之助はぱちりと瞳を瞬かせてから。
「えっ、……だいじ?」
 はわぁっと、言葉にならない気持ちでいっぱいになる。
 だいじ、なんて言われて嬉しくて……言葉にならなくて。
 そして……はい、って。持っていた苺を、ふたりで分けっこしながらも。
 ぎゅうっとちっちゃなおててで手を取って、満面の笑顔をクロトへ向ける千之助。
「わたしも、くろとくん、とってもだいじ」
 ――ありがとう……。
 そう自分を真っ直ぐ見つめる円らな瞳に、思わず青の双眸をぱちくりさせてから。
 可愛いがすぎる眼前の天使に、クロトはこう返すのがやっとであったのだった。
 ……れ、礼には及ばないし……、って。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

陽向・理玖
【月風】

ごき?
首傾げ
ついんてってどんな髪型?

るりちゃんのはちょっと気になるなー
あっ
るりちゃんかわいい!
リボン付けたらもっと可愛いだろうなぁと思いつつ
なでなで

…うーんよくわかんないけど
給食もおやつも奪うとかおまえ相当ワルだな
つまりおまえをやっつけたら一番のワルってことか!
わかった
こっくり頷く

るりちゃん大丈夫?
もう少しがんばろ

残像纏いダッシュで間合い詰めグラップル
拳で殴る
…うーん
届かない
違うしっこれはフェイントっ!
涙目なんかなってない
衝撃波手足に纏い間合い伸ばし足払いでなぎ払い
吹き飛ばして追い打ちで蹴り
これでどうだっ!

うーん子供の手足結構短い…
ありがとっ
やっぱりるりちゃんと精霊さんすごいね!
UC


泉宮・瑠碧
【月風】

ついんてには一緒に首傾げ
キリツエル、さまに、訊いてみます

「…こういう、の?」
髪を手で持ち上げて
理玖に見せてみます

規約内容は理解出来ても、多さと細かさにぽかん
「…あの…
キリツエルさま、は、丸刈りじゃないの
…良いの、です?」
素朴な疑問の後
理玖のやっつけるに、いいのかな、と思いつつ
一緒にこっくり

「はい…がんばり、ます」
足の疲弊は内緒

りくさん、大変そう…
キリツエルを見て、風の精霊へ
「うごくの、止めて」と
相手の手足に風が纏い付くようにお願い

同様に
「あれは、だめ」で
手帳なら風で叩き落したり
呼びかけは空気の振動を止めて妨害

話すのは苦手でも歌なら少し大丈夫
郷愁総奏に
一緒におうち帰ろう、の気持ちを込めて



 一生懸命一緒に、ワルワルテストの花丸な合格を貰って。
 わくわくそわそわ、ようちえんに入園したものの。
『ご機嫌よう、諸君。この僕……キリツエルが、此処の規律を教えてやろう。まず、登園時の挨拶は「ご機嫌よう、キリツエルさま。本日も貴方様の規律に従います」だ。此処では僕が秩序だからな。そして園指定の髪型は、男は丸刈り、女は僕の趣味のツインテだ。風紀検査の不合格者は、おやつの給食も抜きの罰則を受けて貰う。また、給食やおやつが僕の好物の場合は、僕に全て献上すること。そして……』
 待っていたのは、いきなり理不尽を押し付けてくる、秩序の悪徳『キリツエル』。
 そんなキリツエルの言葉を聞いて、首をこてり。
「……ごき?」
 何だか長ったらしい挨拶を言っていたが、その二文字だけしか印象に残らなかった陽向・理玖(夏疾風・f22773)。
 そしてさらに、こんな疑問を口にする。
「ついんてってどんな髪型?」
 男は丸刈りだとか言っているキリツエルだけれど、女の子のツインテとはどういうものなのか。
 理玖はすぐ隣にいる泉宮・瑠碧(月白・f04280)を見つめつつも、こう続ける。
 ……るりちゃんのはちょっと気になるなー、って。
 園指定の髪型と言われても、知らなければできない。
 瑠碧も理玖と一緒に、首をこてりと傾げつつ。
 同じく、イマイチ分からない『ついんて』とやらを教えて貰うべく。
「キリツエル、さまに、訊いてみます」
 そうっと両手で、長く淡い青の髪を持ち上げてみて。
 じいっと見上げ、瑠碧はキリツエルに訊ねてみながらも、理玖にも見せてみる。
「……こういう、の?」
『おおっ、そうだ。萌えるようなふたつ結び、それがツインテ……!』
「あっ、るりちゃんかわいい!」
 瑠碧のツインテ姿に、思わずそう声を上げる男ふたり。
 理玖はそんな彼女の頭をなでなでしてあげつつも、思う。
 ……リボン付けたらもっと可愛いだろうなぁ、なんて。
 そして瑠碧は、分からなかったツインテを知って、これで大体キリツエルが口にしていた規約内容は理解出来たのだけれど。
 思わず、ぽかんとしてしまう。その規律の多さと細かさに。
 それから、ふと湧いた素朴な疑問を投げかける瑠碧。
「……あの……キリツエルさま、は、丸刈りじゃないの……良いの、です?」
 男は丸刈りだと、そう言っていたのに。
 じーっと見つめる瑠碧の視線の先には、自分で言っておきながら丸刈りではないキリツエルの髪。
 そんなまさになツッコミに、ちょっぴりたじたじなる秩序眼鏡。
『ぼ、僕は……秩序なのだから、いいのだ』
「……うーんよくわかんないけど、給食もおやつも奪うとかおまえ相当ワルだな」
 何だかいっぱい言っていたけれど、給食やおやつを献上しろだの、罰則で給食もおやつも抜きだと聞こえた気がしたので。
 ちょっぴりだけ考えた後、わかった、と結論に至り、こっくり頷く。
 ――つまりおまえをやっつけたら一番のワルってことか! って。
 そんな、やっつけるの声に、いいのかな、とは思いつつも。
 瑠碧も理玖と一緒に、こっくり。
 そして理玖は、これまで一緒に歩いてきた時のことを思い出して、声を掛ける。
「るりちゃん大丈夫? もう少しがんばろ」
「はい……がんばり、ます」
 向けられた言葉に、そう返す瑠碧だけれど……足の疲弊は、内緒。
 そして、やっつけると言われたキリツエルは。
『僕の言うことが聞けないのか? 給食とおやつを没収する!』
 あくまで、給食とおやつを大人げなく没収せんと声を上げるけれど。
 残像纏いダッシュで間合い詰めて、グラップル!
 ぎゅうと握りしめたちっちゃな拳で殴る……つもり、だったが。
「……うーん、届かない」
 いつもの感覚でぶんっと繰り出した拳は、キリツエルには届かなくて。
『ふ、届いていないぞ。さあ、秩序の僕の言うことに従え』
「違うしっこれはフェイントっ!」
 キッと頑張って敵であるキリツエルを睨みつける理玖だけれど。
 その幼い円らな瞳は涙目に……?
 いえ、涙目なんかなってないです、なってないよ!
 そんな一生懸命頑張る彼に様子に、りくさん、大変そう……って呟いてから。
「うごくの、止めて」
 瑠碧はキリツエルへと視線を移しつつも、そうお願いする。
 風の精霊へと、相手の手足に風が纏い付くように。
 それから理玖も、届かないならと、工夫を凝らしてみて。
『何度やっても無駄だ。秩序である僕には届かな……何ィ!?』
 精霊が発生させた風に動きを抑制され、声を上げるキリツエルへともう一度攻撃を仕掛ける理玖。
 届かないならと、衝撃波を手足に纏い間合い伸ばして、足払いでなぎ払った後。
「これでどうだっ!」
 吹き飛ばして、追い打ちで蹴り!
『ぐはっ、く……だが、僕の言うことは絶対! この場の皆に問う、正しいのは何方だ?』
 届かないものと完全に油断しまくっていたキリツエルは、理玖に蹴りを入れられよろよろしつつも。
 懲りずに口にするのは、秩序を以って悪徳を為すことへの賛同を求める。 
 だがそれを聞いて、瑠碧はふるりと首を横に振って。
「あれは、だめ」
『……!?』
 空気の振動を止めて、キリツエルの呼びかけを妨害すれば。
 ……話すのは苦手でも歌なら少し大丈夫、って。
 祈りを込め、瑠碧は歌う。一緒におうち帰ろう、の気持ちを込めた『郷愁総奏』を。
 そして、蹴りはくらわせてやったとはいえ。
「うーん子供の手足結構短い……」
 そうぽつりと呟いた理玖だけど、癒されるその歌声を聞けば、元気を貰って。
 一緒におうちに帰るべく、ちいさなおててをぐっと頑張って握りしめれば。
『く、まさか秩序の僕を殴る気……うぎゃっ!』
 灰燼拳の強烈な一撃を、キリツエルへと容赦なく捻じ込む理玖。
 ありがとっ、そう御礼を言いながら……にぱっと笑って。
 ――やっぱりるりちゃんと精霊さんすごいね! って。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

フリル・インレアン
ふえ?きりつえる・・・おにいさま?
ふえええ、ヒヨコちゃん、ヒヨコちゃん、どうしよう?
キリツエルお兄様だって、あんなカッコいいお兄ちゃんが園長先生だって、どうしよう。
あれ?ヒヨコちゃんが増えてる?
ヒヨコちゃんたちはお話で忙しそうだから、フリルがキリツエルお兄様のお話を聞いてるね。

はい、フリルもキリツエルお兄様の言っていることが正しいと思います。
あれ?フリルが賛成しているのに票が増えてない?
あ、ぐすっ、ぐすっ、ふええん。
フリル、この幼稚園に殴り込みに来た他所の幼稚園のヒヨコ組の子でした。
キリツエルお兄様とは敵同士だったの。
ふええん。



 もうこれで何度、ヤンチャなワルワルキッズに、眼鏡を割られたかわからないが。
 すちゃりと沢山ストックしてある予備の眼鏡を懲りずにかけつつも。
『お前にも教えてやろう。僕がこのようちえんを統べる、キリツエルさまだ』
 眼鏡をくいくいっとしつつも、新たなる入園者に告げるキリツエル。
 そんな声に、ぱちくりと瞳を瞬かせつつも。
「ふえ? きりつえる……おにいさま?」
 何だか口煩そうで、言うことを聞かなかったら怒られそうな雰囲気の彼をおどおど見つめた後。
 視線を、すぐ近くのヒヨコちゃんへと移して。
「ふえええ、ヒヨコちゃん、ヒヨコちゃん、どうしよう?」
 フリルは、ヒヨコちゃんにこんな相談を。
「キリツエルお兄様だって、あんなカッコいいお兄ちゃんが園長先生だって、どうしよう」
 何気にませている5さいのフリルちゃん。
 けれど、そんな胸のドキドキに……これが恋なのでしょうか? なんて思っていれば。
「あれ? ヒヨコちゃんが増えてる?」
 カッコいい、素敵だなと感じた好意により発動した『恋を夢見る少女と過保護なアヒルの織り成す恋?物語』によって召喚されるのは、武装したヒヨコちゃんの集団!
 それから、そんなヒヨコちゃんたちをちりと見てから。
「ヒヨコちゃんたちはお話で忙しそうだから、フリルがキリツエルお兄様のお話を聞いてるね」
 とてとて、キリツエルの傍まで歩み寄るフリルだけれど。
『この場の皆に問う、正しいのは何方だ? それは絶対的な秩序である僕。そうだろう?』
「はい、フリルもキリツエルお兄様の言っていることが正しいと思います」
 秩序を以って悪徳を為すという呼びかけに、逆らわず頷いてみせるフリルだけれど。
 ぱちぱちと、思わず瞳を瞬かせてしまう。
「あれ? フリルが賛成しているのに票が増えてない?」
『な、なんだと……賛同が増えていない、だって!?』
 ……あ、ぐすっ、ぐすっ、ふええん。
 そう泣いちゃったフリルの言葉に、キリツエルもおたおた。
 だって……それもそのはず。フリルは、ハッとその理由に気付いて口にする。
「フリル、この幼稚園に殴り込みに来た他所の幼稚園のヒヨコ組の子でした」
 即ち、賛同どころか。
 ふええん、って再び泣きながらも、フリルは頑張ってキリツエルへと事実を告げるのだった。
 ――キリツエルお兄様とは敵同士だったの、と。

大成功 🔵​🔵​🔵​

朱赫七・カムイ
⛩迎櫻

はしゃぐ二人が可愛くてぽかぽかした気持ちで見守る
さくら組みんなでこの時を迎えられてうれしいよ
あたたかくて幸せを噛みしめる
しぃる!ありがとう、さよ

りるもさよも、たくさん頑張ったものね
皆でおやつをたべよう
……!
さよ!りる!かわいそうに
こんなに涙をこぼして……
りるを撫でて、抱きついてきたさよをぎゅっとする
昔もこうしてよく泣いていた
きみにはわらっていてほしいのに
りるだって……わ!
飛んできた音波を結界を張って防ぐ
いけない

りる、わたしのちょこをあげる
なきやんで
わたしのみこを、同志を泣かしたのだ
ゆるすわけがない!

ばんとして斬ってやる
刀は重いが念力でもなんとかする

さよはわたしの花嫁なんだ
もう泣かせないよ


リル・ルリ
🐟迎櫻

ちゃよ!かむ!さくら組、しゅうごう!
自慢げに尾びれをぴるる!
ぼくがんばった!えらい!

おやつの時間だよ
たくさんあつめたんだもんね!
え……だめなの?
うわぁぁぁん!!!
きりりるる?がおっきい声だした!おこられたーー!!
ぽろぽろ涙を零して大きな声で泣く
あーーって音もいっぱい炸裂しちゃうんだ!

ちゃよー!かむー!!
ぎゅうしてもらって泣き止む
そうだ!わるいやちゅだ!
ぼくは、わるいやつのいうことはきかないぞ!
とうさんだって、わるいやつのいうことはきいちゃだめだって言ってた

反抗期よろしくじたばた反抗する!
ちゃよのくれたチョコをもぐもぐして
ふたりを応援するぞ!
あー!かむずるい!
ぼくもちゃよとけっこんする!


誘名・櫻宵
🌸迎櫻

さくら組、ぶじににゅうえんね!
三人あつまって、ぎゅぎゅ!
ふふふ!これから天下をとるのよ
りるもかむいもがんばってえらい!
いい子いい子して
かぁいい桜しぃるもあげる

おやつのじかんよ!
わたち、さっきたくさんあつめたの
かむいとりるのぶんもあるわ
ひゃ!?
おこったぁ……かむーー!!
泣きだしたりるといっしょに、えーーんとないて
かむいにぎゅってする
よしよしされると何だかなつかしくなってきてまた涙がこぼれる

あなたなんてちらないもん
ちらないひとのゆことなんて
わたちきかない!
りるを泣かしたわるいやつは、桜にしてやるんだから!

かむい
いっしょにいじめっこをやっつけるのよ!
うふふ!
いいわよ、ふたりとけっこんするわ!



 これまでの数多のきびしい試験も、三人一緒にえいえいって頑張ってきたから。
「ちゃよ! かむ! さくら組、しゅうごう!」
 リル・ルリ(『櫻沫の匣舟』・f10762)の尾びれも、自慢げにぴるる!
 だって、ちっちゃい身体で、んしょんしょってここまで泳いできたんだから。
「ぼくがんばった! えらい!」
 リルはそう、えっへん。
 だって、自分達は選ばれし5さいじなのだから。
「さくら組、ぶじににゅうえんね!」
 そう――誘名・櫻宵(爛漫咲櫻・f02768)の言うように、さくら組さんみんなで、入園試験に花丸の合格をしたのだから。
 でも合格して入園しただけでは、さくら組さんじゃ終わりません。
「ふふふ! これから天下をとるのよ」
 三人仲良くあつまって、ぎゅぎゅ!
 天下取りのためにいざ、ようちえんの園内へ。
 そんなきゃっきゃと嬉しそうにはしゃぐ二人が可愛くて。
 見守る朱赫七・カムイ(約倖ノ赫・f30062)の心に咲くのは、春の様にぽかぽかした気持ち。
「さくら組みんなでこの時を迎えられてうれしいよ」
 そしてカムイは改めて噛みしめる。あたたかい幸せを。
 それからふと櫻宵は、小さなおててをうんっと伸ばして。
「りるもかむいもがんばってえらい!」
 ふたりの頭を、いい子いい子してから。
 いい子たちに、ご褒美を――かぁいい桜しぃるもあげる、って。
 そんな手のひらにちょこりと乗せられた桜に、ぱあっとふたりの笑顔も満開に。
「わぁ! 桜のしぃるだ!」
「しぃる! ありがとう、さよ」
 そして貰ったご褒美の桜を大事そうに仕舞ってから。
「りるもさよも、たくさん頑張ったものね。皆でおやつをたべよう」
 カムイが提案するのは、おやつタイム!
 そんなカムイの声に、リルと櫻宵は得意顔に。
「おやつのじかんよ! わたち、さっきたくさんあつめたの。かむいとりるのぶんもあるわ」
「おやつの時間だよ、ぼくもたくさんあつめたんだもんね!」
 たくさん集めたおやつをみんなで出しあって、仲良く分け合って。
 ちゃんとおててをあわせて、いただきます! ……しようとしたのに。
『僕はこのようちえんを統べるキリツエル。そんな絶対的な秩序の僕の許可なしにおやつタイムなんて、規律に反している!』
 いきなり現れて、そんなことを言ってくるのは、キランと眼鏡を光らせたキリツエルと名乗る男。
 リルはそんな言葉に、ぱちりと瞳を瞬かせてから。
「え……だめなの?」
『だめに決まっているだろう! このようちえんでは、僕が絶対。おやつも没収だ!!』
「……!」
 ヒステリックにそう捲し立てるキリツエルの声に、ぴやっとしてから。
 ――うわぁぁぁん!!!
「きりりるる? がおっきい声だした! めがねにおこられたーー!!」
『誰がきりりるる、だ! キリツエルさまと呼べ!』
「ひゃ!? めがねがおこったぁ……かむーー!!」
 大きな声で怒られて泣き出しちゃったリルと一緒に、櫻宵もひっくひっく。
 えーーんとないて、カムイにぎゅうっ。
「……! さよ! りる! かわいそうに。こんなに涙をこぼして……」
 ふえぇぇぇん、めがねがー! と、ぽろぽろ泣いちゃったふたりをカムイは宥めてあげる。
 リルを優しく撫でて、抱きついてきたさよをぎゅっ。
 そして、よしよしされると何だかなつかしくなってきて……また涙がこぼれちゃう櫻宵を愛し気に見つめて。
 カムイは朱砂の彩咲かせる桜の龍瞳を、そうっと細める。
(「昔もこうしてよく泣いていた」)
 けれど懐かしくもあるけれど……やっぱり、思うのだ。
 ――きみにはわらっていてほしいのに、って。
 それは勿論、大切な同志にだって同じだから。
「りるだって……わ!」
「きりりるるがいじわるするー! あーーーっ」
 ぽろぽろ涙を零して大きな声で泣くリルはそう、玻璃の如く鋭く刺さる音もついいっぱい炸裂しちゃって。
 飛んできた音波を咄嗟に結界を張って防いでから、カムイは呟きを落とす。
 いけない……って。
「りる、わたしのちょこをあげる」
 ……だから、なきやんで、って。
 あまいひと粒を、そっと手のひらに乗せてあげて。
 泣いている子たちを包み込む様に、ぎゅうっ。
「ちゃよー! かむー!!」
 みんなでぎゅぎゅっとすれば、元気も100ばい!
 りるも、にぱっと笑顔を取り戻すけれど。
『勝手におやつを食べるなと言っているだろう! 僕の許可したこと以外は、ここでは許されない!』
 またぷんすか怒っているキリツエルの言葉に、ぷいっ!
「あなたなんてちらないもん」
 櫻宵はそっぽを向いて続ける。
「ちらないひとのゆことなんて、わたちきかない! りるを泣かしたわるいやつは、桜にしてやるんだから!」
「そうだ! わるいやちゅだ! ぼくは、わるいやつのいうことはきかないぞ!」
 リルも一緒に、ぷいっ!
 だって、リルは知っているから。
「とうさんだって、わるいやつのいうことはきいちゃだめだって言ってた」
 わるいやつの言うことは、聞いたらだめなんだって。
 それに、むしろ。
「わたしのみこを、同志を泣かしたのだ。ゆるすわけがない!」
 許されないのは、ケチないじめっ子のきりりるるの方です!
 そして、反抗期よろしくじたばた!
 反抗しつつも、リルは貰ったチョコレートをぱくりっ。
 刹那ふんわりお口の中に広がる甘さに、笑み咲かせながらも。
「ふたりを応援するぞ!」
 がんばれーって、おうたをうたうような応援を!
 そんな心強く美しい声を背に、櫻宵はカムイへと視線を向けて。
「かむい。いっしょにいじめっこをやっつけるのよ!」
 ちいさな身体に、刀はちょっぴり重いけれど。
 念力でもなんとかする……そうカムイはふたりを泣かせたわるいやつへと、刃を振るう。
 ……ばんとして斬ってやる、って。
 それに、何よりも。
「さよはわたしの花嫁なんだ」
 ……だからもう泣かせないよ。
 そう柔く優しく、囁くように紡げば。
 リルは短い尾鰭を、ぴちぺちっ。
「あー! かむずるい! ぼくもちゃよとけっこんする!」
 そんなふたりの可愛らしい言葉に、うふふ! と櫻宵は笑みを咲かせて。
 両手でふたりの小指と自分の小指を繋いで、ゆびきりげんまん。
 ――いいわよ、ふたりとけっこんするわ! って。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

火狸・さつま
コノf03130と
ふわっふわ毛並みの仔狐
人語無理
狐鳴き


のぉんびり毛繕い毛繕ぉ~い
きぅ?
丸刈り?このふわやかな毛並みを?そんな視線向け
きゅー、きぅ!きゅ、きゅヤ、きゅぅん
規律はしらんぷり約束も破るもの…それが真のワルというものやないの。と狐鳴きで抗議
きゅ?
通じて、ない??言葉も分からへんやなんて人の上に立つべき器とはとても…。と狐鳴きで煽ったり
きゅ!きぅ!
コノの言葉に賛同

没収品置き場に転送されたら没収品回収して脱走
きぅ!(貰てくね!

きぅーん!きゅぁーーん!
呼ぶは百獣の王
普段ならば己の倍3.8m
来たるは…とても小柄
きゅ!
意気揚々背中にぴょこん
ふかふかうとうと
あとよろしく
ライオンのぱんちぱんちがぶ!


コノハ・ライゼ
たぬちゃん(f03797)と
中身そのまま

あ、うるさ
関わり合いになりたくないタイプーなんて思いながら片手で耳栓
頭上できゅーきゅー鳴くたぬちゃんの台詞を棒読みで通訳するわ
適当なトコで溜息ひとつ、見下す視線で
は?この世界の規律はアタシでしょ?

大体ただ喚き立てるだけで秩序が守られるとか
そんなんに賛同する輩がいて?いいえ居ないわ!とびしぃっと指さし
力の誇示ってのはこうするのよ、と隣を見ればちんまいライオン
……可愛いわね(きゅん)
いいわ、その可愛い牙がいかに優秀か見せてあげて!
アタシ?悪は簡単に自分の手を下さないモノよ

ケド特別見せてアゲル
可愛いライオンを飾り立てるよう【月焔】を纏わせ敵だけを燃やすわネ



 見事ワルの素質を見せつけ、ワルワルようちえんへと入園することになったのだが。
 新入園児たちを出迎えたのは、やかましく規律を述べるうざったい声。
『ご機嫌よう、諸君。僕はこのようちえんを取りしきる秩序、キリツエルだ。悪の組織の揺るぎないヒエラルヒーには従って貰う。即ち、トップの僕は絶対ということ。給食やおやつが僕の好物の場合は全て献上し、僕の許可無きものを持ち込めば直ぐに没収だ。園指定の髪型は、男は丸刈り、女は僕の趣味のツインテ。一日一度行う風紀検査の不合格者は、おやつの給食も抜きの罰則を受けて貰う。園内では僕を讃える言葉以外の無駄口は一切叩くな。それから……』
 そんな、ぺらぺらと喋りまくるキリツエルとやらをちらりと一瞥して。
「あ、うるさ」
 5さいなコノハ・ライゼ(空々・f03130)くんは、一言でそうバサリ。
 関わり合いになりたくないタイプーなんて思いながら、片手できゅっと耳栓を。
 そして同じく5さいな火狸・さつま(タヌキツネ・f03797)も勿論、長い話など聞いておらず。
 ふわっふわ毛並みを、のぉんびり毛繕い毛繕ぉ~い。
 けれど、あるワードがふと聴こえてくれば――思わずお耳がぴくりっ。
「……きぅ?」
 そして、じいっとキリツエルへと向けるのは。
 ――丸刈り? このふわやかな毛並みを?
 そう言わんばかりの視線。
 それからコノハの頭上で、きゅーきゅーと抗議!
「きゅー、きぅ! きゅ、きゅヤ、きゅぅん」
『無駄口は叩くなと言っただろう、無駄に鳴くのをやめろ』
 でも狐鳴きの抗議を、どうやら理解できない様子のキリツエル。
「きゅ?」
 その様子に、さつまは尻尾をゆらゆらしながらも瞳をぱちくり。
 ……通じて、ない?? って。
「きゅ、きゅーきゅー! きゅやーん、きゅっ」
 そしてさらに、何かを訴えて鳴くけれど。
『……? 何故鳴き止まない?』
 やはり、通じていないようです……!
 なので仕方なく、コノハはさつまの台詞を通訳する。
「規律はしらんぷり約束も破るもの……それが真のワルというものやないの。言葉も分からへんやなんて人の上に立つべき器とはとても……ですって」
 めっちゃ棒読みで。
 そして、はあっと適当なトコで溜息ひとつ、髪をざっと掻き上げてから。
 見上げているけれど、見下す視線でコノハは颯爽と言い放つ。
 ――は? この世界の規律はアタシでしょ? って。
「きゅ! きぅ!」
 そんなコノハの言葉に、そうだ! そうだ! と言わんばかりに鳴くさつまだが。
『そこの鳴き声がうるさいペットは没収だ!』
「! きゅやーんっ」
 刹那吸い込まれるのは、没収品置き場。
 けれど、ささっとすかさず。
「きぅ!」
 ――貰てくね! と。
 没収品回収して一鳴きし、スタコラと脱走します!
 そしてキリツエルは、キランと眼鏡を光らせて新入園児たちに問う。
『この場の皆に問う、正しいのは何方だ?』
 けれど、もう一度わざとらしく溜息をついてから。
「大体ただ喚き立てるだけで秩序が守られるとか。そんなんに賛同する輩がいて?」
 ――いいえ居ないわ!
 そう、びしぃっと指さしてから。
 ふっと薄氷の瞳を細め、コノハは満を持して言い放つ。
「力の誇示ってのはこうするのよ」
「きぅーん! きゅぁーーん!」
 刹那、さつまの鳴き声に喚ばれるのは――百獣の王!
 ……なのですが。
 ふとコノハが隣をみれば、そこにはちょこんとお座りしているちんまいライオンさん。
 そう、普段ならば己の倍の3.8mなのですけれど。
 来たるは……とても小柄!
 だってそもそも、自分達は今5さいじなのだから。
「……可愛いわね」
 思わずじいっと見つめて、きゅん。
 それから、そう呟きを落としたコノハの声を聞きつつも――きゅ! っと。
 意気揚々とさつまは、ちっこい百獣の王の背中にぴょこん。
 そして飛び乗れば、あとよろしく……なんて、ふっかふわでうっとうとするけれど。
「いいわ、その可愛い牙がいかに優秀か見せてあげて!」
 さつまを乗せたライオンさんへと言の葉を向けながら、再びコノハは、びしぃ!
 そんな姿に、キリツエルは何気にツッコむ。
『ライオンさんにばかり仕事をさせて、お前は何もしてなくないか?』
 けれどそんな言葉に、ふふん、と笑んで。
 ……アタシ? と、コノハはわざとらしく首を傾けてみせつつも。
 ライオンのぱんちぱんちがぶ! って、がんばるちっちゃなライオンさんを見守りながらも紡ぐ。
 ――悪は簡単に自分の手を下さないモノよ、って。
 だけどまぁ、特別に……見せてアゲル、って。
 コノハが成すのは、冷たき月白の炎。
 そして月の如き白の炎を、可愛いライオンさんへと飾り立てるように纏わせつつも。
『って……ちょっ、熱ッ!!?』
 すやぁって、さつまの健やかな寝息が聞こえる中。
 うるさいキリツエルだけを、ぶわわっと容赦なく燃やします!

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

廻屋・たろ
…こいつヤベェ奴だよぉ!(演説にドン引き)

こほん。わー委員長せんせーだ!あそんであそんで!
と無邪気な5歳児のフリをして油断させながら攻撃(すごい大根演技)

そこら辺の玩具や備品をぶん回してわざとキリツエルに[投擲]
遊んでるふりして没収品置き場を早々にいっぱいにしてやろう
[継戦能力]でキッズ特有の無尽蔵のスタミナを見せつけて圧倒

次にやる遊びはお料理ごっこだよ、せんせは食材役ね!
頃合いを見て三種のカトラリー(子供用の先っぽが丸いやつ)を構えて攻撃
光矢を放つ翼を狙って【部位破壊】
没収手段を失ったところにとどめの【御下】メダルを貼り付け

うわー!オカマおさげ委員長だー!逃げろー!
と煽りに煽るワルで決めっ!



 無事におばけマンションを、おばけさんの背中に乗って突破して。
 立ちはだかる三バカ幹部を、背中に乗せてくれたおばけさんともども撃破するというワルっぷりを見せつけてから。
 ワルワルようちえんの入園を果たした、廻屋・たろ(黄昏の跡・f29873)だけれど。
『此処はワルを育成するようちえんである故に、悪の組織の揺るぎないヒエラルヒーには従って貰う。即ち、トップの僕……キリツエルさまの言うことは絶対ということだ。給食やおやつが僕の好物の場合は全て献上し、僕の許可無きものを持ち込めば直ぐに没収。園指定の髪型は、男は丸刈り、女は僕の趣味のツインテ。園内では僕を讃える言葉以外の無駄口は一切禁止する。後……』
 ……こいつヤベェ奴だよぉ!
 いきなり出てきて勝手に演説しだした秩序厨にドン引きするけれど。
 こほん、とたろは気を取り直してから。
「わー委員長せんせーだ! あそんであそんで!」
 無邪気な5歳児のフリをして油断させながら攻撃する作戦です!
 うん、すごい大根演技ですけれど。
 でももう、顎で使えるおばけさんもえいっと倒しちゃったし。
『!? おい、オモチャはそうやって遊ぶものではない! 規律違反で没収だ!』
 そうヒステリックに叫ぶキリツエルに、そこら辺の玩具や備品をぶーんぶん!
 大胆にぶん回しては、わざと投擲!
 けれど……没収されることも、計画通り。
(「遊んでるふりして没収品置き場を早々にいっぱいにしてやろう」)
 継戦能力も駆使して、キッズ特有の無尽蔵のスタミナを見せつけて圧倒します!
 それから、大根演技でキャッキャ!
「次にやる遊びはお料理ごっこだよ、せんせは食材役ね!」
『お料理ごっこか……って、食材!?』
 頃合いを見て、子供用の先っぽが丸い三種のカトラリーをぐっと構えてから。
『ちょ、危ないからそれも没収……ふぎゃっ!?』
 ぴかーっと光矢を放つ翼を狙い、ぷすりと部位破壊。
 没収手段を失ったところにすかさず貼り付けるのは、そう!
「うわっ、呪いのメダルだ……捨てちゃえ」
 ぽいっと無造作に投げつけた、とどめの【御下】メダル!
 その恐るべき効力というと。
『……な、なにぃ……!?』
 髪型がおさげになるという、規律違反ばりばりの妖怪おさげ狂いの呪い!
 そしてたろは、ワルワルキッズだから。
「うわー! オカマおさげ委員長だー! 逃げろー!」
『誰がオカマおさげ委員長だ! おさげでも僕は秩序、キリツエルさまと呼べ!』
 さらに、キーキー喚くおさげた委員長を煽りに煽りながら。
 まぁ相変わらず大根演技ではあるけれど――無邪気で悪戯っ子なワルで決めっ!

大成功 🔵​🔵​🔵​

ロキ・バロックヒート
【ねこ組】

ごきげん…?ぜんぜん話きいてなかった
おれさま長い名前おぼえられないから
キリキリ、キリツン、キリリン、どれがいい?
きりりんにする?ちゃと
十字架つけてそうなのわかる~
なまえペン取り出して
✝きりりん✝
かべとか床に書き始めて

かくれんぼするの?
じゃあおれさまオニごっこする
オニはどっちもきりりんだよ
ちづるがよーしゃない
カゲのけものを呼び出して
背中に乗って逃げる
きりりんこっちだよ

あれきりりんが見えなくなった
みんなかくれたかな
どこ行ったんだろ
あちこち探して見つけたらおやつタイムだ
ばななはおやつに入る?
ちおりのついんてかわいー
ちゃとのみつあみもかわいい
ちょー楽しかったね
もうちょっとごさいじでもいいかも


シャト・フランチェスカ
【ねこ組】

ごきげんよー
出たな!
きり…きりり…
きりりんでいいや
はなしがながいぞ!

あと「くろれきし」とかありそう
はんどるねーむの両端に十字架とか書いてそう
✝きりりん✝
このサイン、ようちえんのかべに
いっぱい書こうよ、ろき

じゃあ、僕は近所の
でっかいいぬにのってはしりだすぞ
ちおりもいっしょにのる?

かくれんぼさんせーい
まるがりきりりん
ようちえんのマスコットみたいでかわいそう
じゃなくて、かわいい、とおもうよ

さすがはちづる
これが世をしのぶかりのすがた
しー!って顔を見合わせてにっこり

おやつは300円まで
なんて破っちゃうのがワルのたしなみ
ついんてちおり!
こういうの「がんぷく」っていうんだって
ごさいじばんざーい


宵鍔・千鶴
【ねこ組】

ごきげんよー
きり…きりんさん
むずかしーことはよくわかんない
きそくはやぶるためにあるって聞いたし
ぬすんだバイクで…いや、わんこで走るし
俺たちもうりっぱなワルだよねーろき!
らくがき見て
それしってる ちゅうにびょうってびょーき

まだ遊び足りないね
かくれんぼしよー鬼はきりんさんね
俺たちみつけられなかったら
きりんさんはまるがりだよ?
にげろー!
物陰に潜んで
しゃと、こっち!
けはいをころすのはとくいなんだ
こえださないようにしー!って

なんとかにげきれたら
おなかすいたしおやつタイムだ
ああ、そうだ
ちおり、ちょっといじっていい?って髪を結わえて
ついんてのできあがり!
しゃともろきもにあいそうだしきっとかわいいよ


橙樹・千織
【ねこ組】

ん、ごきげんよう
きりりんさん?きりんさん?
おはなしながすぎてまたねちゃうところでした
ちづるはばいくにのれるの?きりんさんはのれる?

らくがきだいたん!
はわ!と驚いたらキリンの絵をキュッキュ

おおきないぬ?
のりたい!のせてのせて

かくれんぼにおにごっこ…かくれおにね!
みつけたあとにたっちしないといけないの
尻尾を揺らしてふわほわ

まるがり!
ふふふ、あなたあたまのかたちきれいだもの
きっとにあうわ
きゃー!て逃げて隠れて

きょうのおやつはなにかしら?
ばななはでざーとだとおもう
いいよ、どうするの?
わあ!ちづるはきようね!
ツインテを見て子どもで良かったと思いつつ耳ぴこぴこ
ふふ、じゃあちづるのはわたしがやるね



 みんなで、おっきなシーツにキャッキャ入って。
 すやぁって、たくさん一緒にお昼寝もしたから。
 ねこ組さんのおともだちは、元気いっぱい。
 みんなで仲良く、ワルワルようちえんに入園です!
 けれど、ねこ組さんたちの前に現れたのは、キランと眼鏡を光らせる男。
『御機嫌よう、新入園児の諸君。僕がワルワルようちえんの秩序であるキリツエルだ。僕の言う事は絶対、規律には従って貰う』
 そういきなり一方的に喋るキリツエルとやらに、ねこ組さんのおともだちはご挨拶を。
「ごきげんよー」
 シャト・フランチェスカ(侘桜のハイパーグラフィア・f24181)はそう返してから、眼前の彼をじっと見つめて。
「出たな! きり……きりり……」
 5さいじには、ちょっぴり難しいお名前です!
 いや、そもそも。
「ごきげん……? ぜんぜん話きいてなかった」
 全く言っていること何ひとつ聞いていなかった、ロキ・バロックヒート(深淵を覗く・f25190)。
 それに、やっぱりロキも同じく。
「おれさま長い名前おぼえられないから。キリキリ、キリツン、キリリン、どれがいい?」
 とりあえず簡単に呼べるあだ名候補をいくつかあげてみて。
『僕のことは、キリツエルさまと呼べ!』
「きりりんにする? ちゃと」
「うん、きりりんでいいや」
 やっぱり、きりりんの話は聞いていません!
 そして、早速キーキー言っているキリツエルに。
「ごきげんよー」
「ん、ごきげんよう」
 きょとりとしつつも、宵鍔・千鶴(nyx・f00683)と橙樹・千織(藍櫻を舞唄う面影草・f02428)もぺこりとご挨拶するけれど。
「きり……きりんさん。むずかしーことはよくわかんない」
「きりりんさん? きりんさん? おはなしながすぎてまたねちゃうところでした」
 きりんさんのお話が長くて難しいから、さっきまで寝ていたのに、また寝ちゃうところでした。
 そんな、きりんさんをシャトはちらりと見て。
「きりんさんなのに、くびじゃなくて、はなしがながいぞ!」
 そう、シャトはごいりょくのある5さいじなのです!
『お前達、僕はキリツエルさま、だ! それに、秩序である僕の話を聞いていたのか!?』
「ぜんぜん話きいてなかったけど、ワルいことすればいいんだっけ?」
「きそくはやぶるためにあるって聞いたし。ぬすんだバイクで……いや、わんこで走るし、俺たちもうりっぱなワルだよねーろき!」
 きりりん、いや、きりんさん……もとい、キリツエルお言葉に、千鶴はえっへん。
 そんなわんこで走っちゃうという千鶴のワルさに、千織はきょとり。
「ちづるはばいくにのれるの? きりんさんはのれる?」
 そしてちらっときりんさんを見遣るけど……のっても、なんか楽しくなさそう。
 だから、そんなつまんない眼鏡よりも。
「じゃあ、僕は近所のでっかいいぬにのってはしりだすぞ。ちおりもいっしょにのる?」
「おおきないぬ? のりたい! のせてのせて」
 シャトと一緒に、近所のでっかいいぬにのってはしりだします!
『それは少し僕も乗ってみたい……いや、だから、僕はキリツエルさまだと言っているだろう!』
 折角、きりりんとかきりんさんとか、可愛く呼んであげているのに。
 不満をキーキーと言うきりりん。
 そんなきりりんを、じいっとシャトは見つめた後、こう口にする。
「あと「くろれきし」とかありそう。はんどるねーむの両端に十字架とか書いてそう」
「十字架つけてそうなのわかる~。こんなやつでしょ」
 ロキはそう、じゃーんとなかなか消えないなまえペンを取り出して。
 きゅきゅっと、かべとか床に書き始める――✝きりりん✝、って。
 それ、数年後にこのハンドルネームを使っていた当時を思い出したら、悶えるほど恥ずかしいやつです。
 だから。
「このサイン、ようちえんのかべにいっぱい書こうよ、ろき」
『おいっ、やめろ……! 僕の黒歴史を掘り返すな……!』
 ハンドルネームに十字架、やっぱり使っていたみたい。
 そして、じーっとふたりがいっぱい書き始めた✝きりりん✝を見つめて。
 無邪気に追い討ちをかける千鶴くん。
「それしってる、ちゅうにびょうってびょーき」
 そんな、ちゅうにびょうの後遺症は、羞恥プレイです。
 そして、はわ! と千織は驚いたように声を上げてから。
「らくがきだいたん!」
 ✝きりりん✝と書かれたその傍に、キリンさんの絵をキュッキュ。
 それから、これでもかってくらい「くろれきし」を書きまくった後。
「まだ遊び足りないね」
 千鶴はうーんと考えた後、ふと恥ずかしさに悶えているきりんさんを見て。
「かくれんぼしよー鬼はきりんさんね」
「かくれんぼするの? じゃあおれさまオニごっこする。オニはどっちもきりりんだよ」
『え!? 両方、僕が鬼、だと……?』
 続けざまに言ったロキの言葉に、眼鏡の奥の瞳を瞬かせるきりりん。
 そんなビックリしているきりんさんに、教えてあげる。
「かくれんぼにおにごっこ……かくれおにね! みつけたあとにたっちしないといけないの」
 見つけただけではダメです、ちゃんとタッチしないといけないのです。
 そう尻尾をゆうらり揺らして、ふわほわ笑む千織ちゃん。
 そして、またもや無邪気にきりんさんに言い放つのは、千鶴くん。
「俺たちみつけられなかったら、きりんさんはまるがりだよ?」
「ちづるがよーしゃない」
 けれど、これがきびしいしょうぶのせかい、というもの。
 シャトも、かくれんぼさんせーい、とキャッキャはしゃぎつつも。
 じいっときりりんの、主に頭に視線を向けて。
「まるがりきりりん、ようちえんのマスコットみたいでかわいそう……じゃなくて、かわいい、とおもうよ」
「まるがり! ふふふ、あなたあたまのかたちきれいだもの。きっとにあうわ」
 あわれみの目でみるシャトの隣で、千織はやっぱりにこにこふわほわ。
『く……! 要は、全員見つけてタッチすればいいのだろう! 数をかぞえるぞ、1、2、3……』
 そう、半ばヤケ気味に鬼になったきりりんに。
 5さいじたちは、きゃー! にげろー! って、キャッキャ!
 そして、どこに隠れようかときょろりと視線を巡らせるシャトに、ちょいちょいって手招きする千鶴。
「しゃと、こっち!」
 それから、にぱっと笑んで続ける。
「けはいをころすのはとくいなんだ」
「さすがはちづる、これが世をしのぶかりのすがた」
 特技が気配を殺すことな5さいじ、つよい。
 けれど慌ててふたりで、しー!
 顔を見合わせてにっこりしながらも、ばっちり気配を殺して。
「きりりんこっちだよ」
 みんなが隠れている隙に、おにさんこちらーって。
 盗んだバイクや近所のおっきなわんこではなく、呼び出したカゲのけものの背中に乗って逃げるロキ。
『この……! ま、待てっ』
 だけど、見るからに陰キャ眼鏡なきりりん、あまり走るの得意じゃないみたい。
「あれきりりんが見えなくなった。みんなかくれたかな」
 ……どこ行ったんだろ、って。
 ロキがきあちこち視線を巡らせれば、ふわほわ、でも巧みに逃げている千織を見つけて。
 ふたりできょろりと探して見れば、気配を殺している千鶴とシャトも発見。
 きりりんがもたもたしている間に、みんなでおやつタイムにしちゃいます!
「きょうのおやつはなにかしら?」
「ばななはおやつに入る?」
 ロキの言葉に、こてりと首を傾けてから。
 千織はうーん、と考えた後、口にする。
「ばななはでざーとだとおもう」
 だから、300円以内が定番なおやつには、ノーカンです!
 でも、ねこ組さんはワルの素質に溢れた選ばれしキッズだから。
 おやつは300円まで……なんて、そんな規律も破っちゃうのが、ワルのたしなみ!
 そして、ちょろいきりりんからも逃げ切れたみたいだから。
「おなかすいたしおやつタイムだ」
 千鶴ははむはむ、だいすきなすいーつをみんなと一緒に食べてから。
「ああ、そうだ。ちおり、ちょっといじっていい?」
「いいよ、どうするの?」
 そうきょとりとする千織の髪を結わえてあげれば。
「ついんてのできあがり!」
「わあ! ちづるはきようね!」
 そういえば、あのきりんがツインテがどうのとか言っていたのを聞いていた気がするから。
 千織の髪を、ふたつにきゅきゅっと結んであげる千鶴。
 そして、嬉し気にお耳をぴこぴこさせながら、千織は思うのだった。
 ツインテを見ながら……子どもで良かった、と。
「ついんてちおり! こういうの「がんぷく」っていうんだって」
「ふふ、じゃあちづるのはわたしがやるね。シャトさんにもみつあみしてあげる」
「ちおりのついんてかわいー。ちゃとのみつあみもかわいい」
「しゃともろきもにあいそうだし、きっとかわいいよ」
 キャッキャ、お互いの髪の毛を編み編み。
 みんなで「がんぷく」になって、ふふって顔を見合わせて笑い合うねこ組さんのおともだち。
 ――ごさいじばんざーい、って。
 そんなシャトの声に、うんうんって頷きながら。
「ちょー楽しかったね」
 ロキはみんなと楽しくキャッキャ遊びつつも、思うのだった。
 ――もうちょっとごさいじでもいいかも、なんて。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

アヤカ・ホワイトケープ
あいつがくろまくね
それにしても、ちょっとはなしをきいてみれば…いろいろとおーぼーすぎるわ!
そもそもおとこのこがまるがりで、おんなのこがツインテールってなんなのよ!かくさがひどすぎるわ!
…それともなに、このしろメガネのしゅみなの?
…うん、そうね、きっとそうにちがいないわ!ロリコンメガネ!

よし、きめた!
ワルならワルらしく、このきりつにはんぎゃくしてやるわ!
ここはデビルキングワールド、ワルこそせいぎよ!
わたしにいうことをきかせたいのなら、つかまえてみなさい!(「ダッシュ」&「逃げ足」を駆使し「ジャンプ」→「踏み付け」で逃げ回りつつ、キリツエルにタッチしマーカー付与後、UC発動)
…そーれ、どっかーん!



 きびしい試験に合格して、いよいよワルワルようちえんに入園!
 そう、満を持して園内に足を踏み入れたアヤカ・ホワイトケープ(ロストイノセント・f00740)は、じいっと眼前の男を見つめる。
 ――あいつがくろまくね、と。
 そして、くろまくのそいつは、聞いてもないのにノンストップで喋りまくる。
『ご機嫌よう、此処はワルを育成するワルワルようちえん。故に、悪の組織の揺るぎないヒエラルヒーには従って貰う。即ち、そのトップである僕、キリツエルさまの言うことは絶対だ。給食やおやつが僕の好物の場合は全て献上し、僕の許可無きものを持ち込んだ場合は直ぐに没収する。園指定の髪型は、男は丸刈りで、女は僕の趣味のツインテ。園内では僕を讃える言葉以外の無駄口は一切禁止する。そして……』
 理不尽過ぎる身勝手な規律を。
(「それにしても、ちょっとはなしをきいてみれば……いろいろとおーぼーすぎるわ!」)
 アヤカも長過ぎる話を聞けば、思わずふるりと首を横に振ってしまう。
 ……だって。
「そもそもおとこのこがまるがりで、おんなのこがツインテールってなんなのよ! かくさがひどすぎるわ!」
 謎過ぎる、格差の酷い園指定の髪型。
 けれど、じとーっとアヤカはキリツエルを見遣り、首を傾ける。
 ……それともなに、このしろメガネのしゅみなの? って。
 そして、こくりとひとり、納得した様に頷いてから。
「……うん、そうね、きっとそうにちがいないわ! ロリコンメガネ!」
『な、ロリコンメガネだと!? いくら僕がロリコンだとしても、キリツエルさまは秩序で絶対だ!』
 5歳児にロリコンと詰られるメガネくん。しかも何気に否定しない。
 だから、そんなロリコンメガネの規律になんて従えないから。
 ――よし、きめた!
 アヤカは強くその心に決意する。
「ワルならワルらしく、このきりつにはんぎゃくしてやるわ! ここはデビルキングワールド、ワルこそせいぎよ!」
 ということで!
 ワルワルキッズなアヤカは、タタッと廊下をダッシュ!
『おい! いくらロリでも、廊下は走ってはいけないという規律だ!』
「わたしにいうことをきかせたいのなら、つかまえてみなさい!」
 そう言いながらも、逃げ足を駆使して猛ダッシュ! からの、ジャンプ!
 そして、むぎゅっと踏み付けては逃げ回りつつ、キリツエルにタッチすれば。
 ――マーカーセット、あとはわたしがねんじるだけ……!
「……そーれ、どっかーん!」
『!? うぎゃあ!!』
 音符型のマーカーが瞬間、どっかーんとだいばくはつ!
 そう――まさに、ワルこそせいぎ! はんぎゃく、だいせいこうです!

大成功 🔵​🔵​🔵​

隠神・華蘭
スティーナ様(f30415)の援護

真面目に突破してきました子狸でございます。
人類滅ぼそうとしましたと言ったらがくぶるで通してくれましたねぇあの三人。

さてさて主はどこでしょう・・・・・・と、いましたねぇいつものように分離して。
ちと物陰から様子見てましょうか。
しかしあのすもっぐという衣装、なんと可愛らしいんでしょう!
すまほさんでの撮影が捗りますぅくふふ・・・・・・。

あ、お呼ばれしましたねぇ仕方がありません!
おちび狸にお任せあれ、UC使用ですぅ!
ぴんく色で蛍光らいとまみれのだっさい茶釜被って虚舟召喚ですよぉ!

ちょっと皆様真顔でださ・・・って言うの止めてくれません!?
ゆーえふおーが増えちゃいますよぉ!


スティーナ・フキハル
助っ人華蘭(f30198)
口調スティーナ ★のみミエリ

妹と分離継続中
おんぶして持ち物の布槍で固定し離れないようにしてます

★あのひとこわい・・・・・・
へんなおやくそくおおいしここやだよぉおねえちゃん・・・・・・ぐす。

いやこれ変とかいう次元じゃ・・・・・・あーグズんないの。
おう、キリフキだか何だか知らないけど妹が怖がってんだろが!
吹き飛ばしてやる! 神薙猛風・・・・・・あ、シスコン使ってるから無理か。

うおおおどうすりゃいいんだコレ!?
とりあえず見切り使いながら必死で逃げよう!

★こっちこないでー!
へんなひとに粉吹雪みたいな氷の属性攻撃!

ミエリナイス! いやあんま効いてないか!?
た、助けて華らーん!!



 悪戦苦闘しつつ、何とかようちえんに入園された主とは別に。
 真面目にワルワル入園試験を突破してきた子狸こと、隠神・華蘭(八百八の末席・f30198)は。
 ふふっと笑みを宿し、つい先程のことを思い返す。
「人類滅ぼそうとしましたと言ったらがくぶるで通してくれましたねぇあの三人」
 そんな、三バカだけど一応悪の幹部たちに、ワルの素質を即がくぶると認められた華蘭は、きょろりと周囲を見回してみて。
「さてさて主はどこでしょう……と、いましたねぇいつものように分離して」
 いつものように分離している主を見つけるけれど……すぐには声を掛けずに。
 ――ちと物陰から様子見てましょうか。
 さっと隠れた物陰から、その姿をじいっと見つめながら。
 スッとおもむろに取り出すのは、スマートフォン……?
「しかしあのすもっくという衣装、なんと可愛らしいんでしょう!」
 そして華蘭は、抜かりなくシャッターが無音のカメラアプリで、ぱしゃぱしゃっ。
「すまほさんでの撮影が捗りますぅくふふ……」
 5さいじな主のキュートな姿を、連写モードで撮りまくります!
 そんな盗撮されているなんてことも、露知らず。
 華蘭の主こと、スティーナ・フキハル(羅刹の正義の味方・f30415)は妹のミエリをおんぶして。
 持ち物の布槍でぎゅっと固定し、離れないようにしていた。
 だって、相変わらず、ぐすっと。
『僕はこのようちえんの秩序である、キリツエルさまだ。僕の言う事は絶対。これから述べる規律はきっちりと守って貰う!』
「あのひとこわい……へんなおやくそくおおいしここやだよぉおねえちゃん……」
 べらべらと威圧的に理不尽な規律を並べ立てるキリツエルに、またミエリは涙目に。
「いやこれ変とかいう次元じゃ……あーグズんないの」
 スティーナはべそをかいてしまっている妹に、そう声を掛けつつも。
 やかましく喋っている秩序野郎に、びしい!
「おう、キリフキだか何だか知らないけど妹が怖がってんだろが!」
『だ、誰がキリフキだ!? 僕はキリツエルさまだと言っているだろう!』
 そんなキリフキだかなんだかの言葉はスルーしつつも。
「吹き飛ばしてやる! 神薙猛風……」
 そこまで紡いで、ハッとスティーナは重大な事実に気付く。
 ――あ、シスコン使ってるから無理か、って。
 そして、妹をしっかりおぶったまま、とりあえず。
「うおおおどうすりゃいいんだコレ!?」
『校則違反で没収する!』
 キリフキの翼から放たれる光矢を必死で見切り躱しながら、逃げの一手!?
 そんな姉の背中で、さらにえぐえぐと涙を溜めながらも。
「こっちこないでー!」
 ミエリがへんなひとへと見舞うのは、粉吹雪みたいな氷の属性攻撃!
『……! 冷たっ!?』
 その攻撃に、声をあげるへんなひとだけれど。
「ミエリナイス! いやあんま効いてないか」
 倒すまでには全く至らないから、スティーナはこう叫んで呼ぶのだった。
 ――た、助けて華らーん!! って。
 その声を聞いて、スマートフォンで撮ったお宝画像を確認していた華蘭は顔を上げて。
「あ、お呼ばれしましたねぇ仕方がありません! おちび狸にお任せあれ、ユーベルコード使用ですぅ!」
 ――かもんゆーえふおー! 茶釜に引っ込むわたくしの代わりに、全てふっ飛ばしてくださいな!
 そう……満を持して、茶釜型虚舟召喚です!
 ぴんく色で蛍光らいとまみれの、だっさい茶釜を被って。
 そんなダサい茶釜を被った狸に化けた華蘭なのだけれど。
「うわ、ださ……」
「うん、ださい……」
『……これは、ださいな』
「ちょっと皆様真顔でださ……って言うの止めてくれません!?」
 満場一致で、ださいです……!
 けれど、そのださいという羞恥心を代償に。
「ゆーえふおーが増えちゃいますよぉ!」
『……!? ぎゃあっ!』
 増えたゆーえふおーが空を飛び、びびびーっ! と。
 敵へと、怪光線をお見舞いします!

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

クレア・オルティス
【nostalgia】
アドリブ歓迎

キリ…キルツ…ちょっと言い難いからメガネって呼ぶね
え…髪型決まってるの…?ついんてーる…この髪型でできるのかな…?

ネロ…食べ物なんて買ってきてたの?
イチゴ大福…?おいしそう私にもちょうだい…!
仲間と一緒に口いっぱい頬張る

ふわぁ…お菓子たべたら眠くなっちゃった…おねんねしていい?
お腹いっぱいだし、ここまで来るのもタイヘンだったんだよ~もう疲れちゃった…
メガネも一緒におねんねしようよ。メガネの場合永遠におねんねになっちゃうけど…
えいっとUC発動
眠りが効かなくても花吹雪で目眩ましにはなる…かな
ネロ、やっちゃえ~
それじゃ、おやすみなさ…い(すやぁ
後で仲間に起こされる


ネロ・バロック
【nostalgia】

メガネの言うことなんか聞いてやらないもんね
持ち込んだおやつを目の前でくっちゃうぜ
途中で買ってきたイチゴだいふくだ!

「もっちもっち、うんめェ~」
しょうがねェなぁ、クレアにもやるよ。
メノンはシュークリームもあるのか?こうかんだ!

だいふく頬張りハムスターみたいな顔で目をキラキラさせて
眼鏡の言うことはきこえません
つべこべ言いやがったら大剣の腹でケツバッドだ

「うっせェ!うっせェ!うっせェぞ!(叩き×3)」
俺様に命令できるのは俺だけなんだよォ
たたかいになったらすばしっこさを活かしてフェイントおりまぜ
ともだちと息を合わせつつ唯我独尊斬りをおみまいだー


メノン・メルヴォルド
【nostalgia】
どことなくスッキリしたようなツヤツヤした顔


アナタがようちえんのせんせい?
あ、ちがうの?
んー…わかったの、えんちょーせんせい、なのね(ぴこん!
え、ちがうの?めがねさん?

ちゃんと、ついんてーるにむすぶのよ(んしょんしょ

少し段違いになっていても気にしない
ゆるふわツインテールで、どう?って眼鏡さんに聞いてみるね

ねろくん、ワタシのもってるシュークリームあげるのよ
イチゴだいふくとこうかんして、ね
おいしいね
めがねさんも、たべる?
…どうしておこってるの?

戦闘になったらお手伝い
高速詠唱が上手く言えてない気がするけれど
炎の雷が降り注げばなんとかなりそう

くれあちゃん、おきて?
おわったみたいなの



 暗殺ナイフを地面にぐさっ? あっさり過ぎてつまんねぇ??
 一体なんのことか、わかりません!
 でも、どことなくスッキリしたようなツヤツヤした顔で。
「アナタがようちえんのせんせい?」
 先程の圧は何処へ……いや、何でもありません。
 いつも通りほんわかこてりと首を傾けるのは、メノン・メルヴォルド(wander and wander・f12134)。
 そんな視線の先に在るのは、何だか凄い偉そうな男。
『僕はこのようちえんの秩序、キリツエルだ。キリツエルさまと呼ぶように』
「あ、ちがうの?」
 返ってきた言葉に、メノンは瞳をぱちくり瞬かせてから。
 うーんうーんって、ちょっぴり考えてみれば。
 ――ぴこん! と閃いちゃいました!
「んー……わかったの、えんちょーせんせい、なのね」
『いや、僕はこのようちえんを取り仕切る秩序、絶対的な存在のキリツエルさまだと言っているだろう』
「キリ……キルツ……ちょっと言い難いからメガネって呼ぶね」
 ようちえんのせんせいでも、えんちょーせんせいでもなさそうな、あくまでキリツエルさまと言わせたい感すごいその人のことを。
 クレア・オルティス(天使になりたい悪魔の子・f20600)は、メガネと呼ぶことに。5さいじには言いにくいから。
 そして、てっきりそのメガネがえんちょーせんせいだと思ったメノンは。
「え、ちがうの? めがねさん?」
 もう一度首を傾けつつも、めがねさんを、じいっ。
 そんな5さいな女児のふたりに、メガネは自分の趣向……もとい、規律を押し付ける。
『このようちえんの園指定の髪型は、女子はツインテールだ。僕の言うことは、絶対だ』
「え……髪型決まってるの……? ついんてーる……この髪型でできるのかな……?」
「そうなのね、めがねさん。ちゃんと、ついんてーるにむすぶのよ」
 自分の髪でツインテールできるのかと、ドーナツと間違われかけたふわふわな髪をちょんっと摘まんでみるクレアと。
 んしょんしょ、と頑張って結んでみるメノン。少し段違いになっていても気にしない。
 そして何とかクレアも、それっぽく結んでみて。
 メノンは、おそろい、とふわり笑んだあと、めがねさんに聞いてみる。
 ……どう? って。
『うむ、非常に宜しい』
 めがねさん、すごい大満足みたいです!
 それからご機嫌だったメガネは、ふと視線を移してから。
『おい、そこのお前。男子の指定の髪型は丸刈りだ』
 ネロ・バロック(餓狼・f02187)へと、そう言い放つけれど。
「メガネの言うことなんか聞いてやらないもんね」
 何て言ったって、今のネロは5さいなワルワルキッズ。
 メガネの言うことなんて聞かず、丸刈りにしないだけではなく。
 がさごそと取り出したのは……そう!
「持ち込んだおやつを目の前でくっちゃうぜ」
 ――途中で買ってきたイチゴだいふくだ!
 そう、ドヤ顔で取り出すのは、美味しそうなおやつ!
 それをメガネの許可なく、ぱくりと口にして。
「もっちもっち、うんめェ~」
『! 許可なくおやつを食べるとは、規律違反だ。それにイチゴは僕の大好物……没収だ!』
 何かキーキー言ってるメガネの言うことなんてやっぱり、ぷいっと聞きません!
 そんな、もちもちイチゴ大福を食べるネロに、クレアはキラキラとおめめを向けて。
「ネロ……食べ物なんて買ってきてたの? イチゴ大福……? おいしそう私にもちょうだい……!」
「しょうがねェなぁ、クレアにもやるよ」
「ねろくん、ワタシのもってるシュークリームあげるのよ」
 メノンも、持っていたシュークリームを取り出せば。
「メノンはシュークリームもあるのか? こうかんだ!」
「うん、イチゴだいふくとこうかんして、ね。くれあちゃんもどうぞ」
 みんなでたのしくおいしい、おやつタイムです!
 おいしいね、って顔を見合わせて笑みあって。
 ハムスターみたいに口いっぱいに頬張って、おやつのおいしさに目をキラキラ。
『って、僕の話を聞け……!』
 自分の許可なく始まったそんなおやつタイムに、メガネはヒステリックに声を上げるけれど。
 眼鏡の言うことは、きこえません!
 けれど、あまりにもうるさいから。
「めがねさんも、たべる?」
 優しいメノンは、めがねさんにもおやつをお裾分けしようと声を掛けるけれど。
『ああ、有難う……って! 違う! 僕の大好物は、僕に全て献上しろ!』
「……どうしておこってるの?」
 分けてあげるって言っているのに、それでも文句しか言わないメガネに、メノンはきょとん。
 そして、そんなつべこべやかましいメガネへと。
「うっせェ! うっせェ! うっせェぞ!」
『おい、何を……いたっ、痛い、いたぁっ!?』
 ――べし、べしっ、べちん!!
「俺様に命令できるのは俺だけなんだよォ」
 ネロは握る大剣の腹で、ケツバットをお見舞い!!
 そんな5さいじにケツバットされて情けない声を上げたメガネを余所に。
「ふわぁ……お菓子たべたら眠くなっちゃった……おねんねしていい?」
 むにゃむにゃおねむな、クレア。
『いや待て、今度は許可なくお昼寝タイムか!?』
「お腹いっぱいだし、ここまで来るのもタイヘンだったんだよ~もう疲れちゃった……」
 それから眠い目をこすりながらも、メガネへとこう声を掛ける。
「メガネも一緒におねんねしようよ」
 ――メガネの場合永遠におねんねになっちゃうけど……、って。
 まぁでも、答えを聞くその前に。
「おやすみなさい……えいっ」
『ツインテ女児とお昼寝か、それも……って!?』
 刹那、深く一生おねんねできるようにと、白薔薇の甘い香りの花吹雪がメガネを包み込んで。
 眠りが効かなくても花吹雪で目眩ましにはなる……かな、なんて慌てるメガネを見つつ思うクレア。
 そして、高速詠唱が上手く言えてない気がしながらも。
 一生懸命頑張って、メノンもお手伝いを。何とか詠唱して降らせた炎の雷が、どかーんっ。
 それからふたりは、おともだちへと後を託す。
「ネロ、やっちゃえ~」
 瞬間、ちっちゃい5さいな身体を活かして、すばしっこくネロはフェイントおりまぜながらも。
「はぜやがれ、メガネ!」
 おともだちと息を合わせつつ――ネロがメガネにおみまいするのは、唯我独尊斬り!
『というか僕はメガネではない、キリツエ……うぎゃあっ!?』
 それから、メガネの悲鳴など知った事ではないと。
「それじゃ、おやすみなさ……い」
 眠気に抗えず――すやぁ。
 メガネも物理的に静かにさせたし、健やかにお昼寝するクレア。
 だってきっと、全部無事におわったら。
 ……くれあちゃん、おきて? って。
 メノンがそう、優しく起こしてくれるだろうから。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

アスカ・ユークレース
【わんだれい】アドリブ歓迎 性格:前章準拠

はーい、きいつえるさま! りっぱなワルになるためにきりつにしたがいます!
……と言いつつグレーゾーンを攻めて挑発
給食やおやつは彼の嫌いなものを持っていく……そもそも食べなくても平気だけど。
讃える言葉以外口にしちゃだめなら紙に書くなりジェスチャーなり方法はいくらでもあるし 髪型は指定だけど服装は自由っぽいから好きなお洋服着ちゃう
ちゃんとまもってるからもんだいないですよね?と煽りまくり

最後はUC製の罠にかけ背後からBAN!。 だってうっちゃだめって、きそくになかったし……

わなの糸は、もちこんだんじゃなくて、作ったやつだからだいじょうぶかなって……


リーゼロッテ・ローデンヴァルト
【わんだれい】【SPD】
※アドリブ大歓迎
※幼児化は各章準拠

(夜野さんの言に頷き)
はーい、きりつえるせんせいっ
わるいこだから、いっぱいあそびまぁす♪

◆電脳内
ってわけで【ユナイテッド・ナーヴス】接続♡
『ジオ・アライアンス、緊急モードを起動します』
OK。9番と5番、ピックアップしてっ
『保護命令を確認。各機、指定地点へ急行します』

◆実空間
あ、おともだちとうさぎさんがきましたぁ♪
※幼女の様に走る9番【ナインス・ライン】
※兎の様に跳ねる5番【ブラスト・ラビット】

「えへへ、みんなげんきっ♪」
「おっきいのに、ぼっしゅー、できるんですかぁ?」(にこにこ)
※外壁・没収品置場諸共、園長と『遊びまくる』キャバリア2機


尾守・夜野
■わんだれい
「わかったーぜんぶデビキンほーのもとやぶればいいんだね!」
5ちゃいだからそこまで難しいの考えてもないとも言えるけど
…だって長ぇよ守る気0

でもまぁ規律違反は立派な悪だから問題ねぇだろ

生徒手帳に当たる前にUC使ってNagelで撃とうとするが…不器用ハンド故に弾としてはいんにゃい
わたわた時間かけ避けながら
どうにか込めて撃ちだそうか

でもま…体格変わってるから衝撃に耐えきれず多分転ぶ
そしてあちこちに落ちてる生徒手帳にぶつかるな

…けいかくどおりだよ(計画外)

後はとにかく違反しまくる
目の前で好物のおやつを許可なく食べるしあだ名…きーちゃん呼びもするし

必要ない物持ち込み廊下はスレイが走るだろう


煙晶・リリー
【わんだれい】名前+ちゃん呼び
‥‥はっ。あ、おはなしおわった?(疲れたので寝てた) えーと、それでなんだっけ。おやつくれるってとこまではきいてた。

おやつを‥‥おみやげにもってかえってもいいよってはなし? えーと‥‥(周りを見渡すとみんな攻撃してます)はっ!そうね!あいつをぶったおすとこね。もちろんちゃんときいてたし。
うぉー!なにそれかっけー!わたしもそれやるー!(翼に興味津々です) うぉーくらえー、ぐるぐるー。(回転ブレードで攻撃)
おやつをよこせー!わたしわるわるしてん‥‥のー?だぞー。えらいんだぞぉ。
あ、でもひとりじめはしないよ。ちゃんとわけっこするし。みんあでたべたほーがおいしーもんね。


實生・綿糸楼
【わんだれい】アドリブ歓迎
言動:前章準拠/基本相手の規則に従いつつ、規則で言われていないルールの穴をついて翻弄しようと思う「きりつえるどのの規則なら仕方ないな。え?そんな命令なかったではないか」
給食やおやつは献上の命令が出る前に食べてしまおう。「これこうぶつだったのか?すまない、もうたべてしまった」
没収品の中に爆薬を仕込んで奇襲をかけよう。「これはきりついはんなのか。ごめんなさい」(その後没収品が爆発)
その後はUCを絡めて室内にある遊具や紙を足元に忍ばせ転倒させたり、ピタゴラ装置のような罠での攻撃を行おう。「持ちこんではいないからな。ここにあるものだぞ」



 おばけマンションをとことこ、キャッキャと攻略して。
 ワルワル幹部の遊ぶのもそこそこで飽きちゃったので、好き放題おもちゃにしてから。
 まさにこれぞ、有言実行――『わんだれいさんじょー』!
 ありあまるワルの素質を開花させたわんだれいのお友達、揃ってようちえんに入園です!
 そんな新入園児たちに、訊いてもないのに饒舌に喋るのは、何だかちょっと他の子と遊んだからかよろよろしつつも。
 キランと眼鏡を光らせる、ひとりの男。
『コホン……御機嫌よう、諸君。僕がこのようちえんを取り仕切る、キリツエルだ。僕の事は、キリツエルさまと呼べ。そして僕はこのようちえんの絶対的な秩序、僕の言う事には全て従う様に。悪の組織の揺るぎないヒエラルヒーには従って貰う。故に、給食やおやつが僕の好物の場合は、僕に全て献上すること。僕の許可が無い余計なものを持ち込めば直ぐに没収だ。園内では僕を讃える言葉以外の無駄口は一切叩くべからず。そして……』
 そう――彼こそ、事の元凶である、秩序の悪徳『キリツエル』。
 そんな身勝手な規律をぺらぺらと語りまくるメガネに。
「はーい、きいつえるさま! りっぱなワルになるためにきりつにしたがいます!」
「きりつえるどのの規則なら仕方ないな」
 元気に返すのは、アスカ・ユークレース(電子の射手・f03928)と實生・綿糸楼(二代目實生忍軍棟梁・f31351)。
 今まで手を焼いたワルワルヤンチャキッズとは違った、ふたりの従順なお返事に。
『ふ、よろしい。規律に従えば、お前達も立派なワルだ』
 キリツエルは満足気に笑むけれど。
 だが、彼は知らない。これまでの、わんだれいのおともだちのワルっぷりに。
 そして秩序であるというキリツエルへと、アスカは挙手して質問を。
「はい! きいつえるさま、すききらいはありますか!」
『好きなものは、スイーツ全般とイチゴ。嫌いなものは、ピーマンと玉ねぎだな』
 意外と乙女みたいな趣向をした、きいつえるさま。
 それを聞いて、アスカはうんうん、と頷いてから。
「きいつえるさま、これどうぞ!」
 ……そもそも食べなくても平気だけど、なんて。
 早速規律に従って、アスカは綿糸楼と共に早速、自分の給食を献上……するのだけれど。
『僕は、きいいつえるではなくキリツエルだが……まぁ、それはいい。では、早速頂こ……って!? 僕の嫌いな、ぴ、ピーマンの肉詰めではないか!』
「え? そんな命令なかったではないか」
 そう首をこてりと傾けてみせながらも、綿糸楼はデザートのプリンをぱくっ。
『おいぃ!? プリンは僕の好物だ、好物は献上するのが規則と言っただろう!』
「これこうぶつだったのか? すまない、もうたべてしまった」
 残念! 献上の命令が出る前にもう食べてしまいました!
 渡せと命令が出ていないし、プリンが好きなんて聞いていなかったから、断じて規律を破ってはいません。
 そしてさらに、グレーゾーンを攻めて挑発……いえ、規律を守るアスカ。
 言われた通りに無駄口などきかず、紙に何や書き書きすれば。
『……何々、『やーい、うるさいいんきゃメガネの、でこっぱち!』……って、な、なんだと!』
 無駄口なんて叩いていませんよ、それに悪口は紙に書いただけで、口にはしていませんから!
 それに、髪型はちゃんと規律に従ってツインテにしているけれど。
「ようふくは、じゆうっぽいから……すきなおようふく、きちゃいました!」
『な、なんだその、ツインテに合わせると萌える服は……いや、ようちえんじらしからぬ服は!』
「ちゃんとまもってるからもんだいないですよね?」
 ツインテを揺らしつつも、くるりと回って。
 メガネをひたすら何気に煽りまくる、5さいじのアスカちゃん。
 そして綿糸楼が大きな忍び風呂敷から、んしょっと何気に取り出したのは……謎の物体??
 けれど瞬間、ハッと気が付く。
「これはきりついはんなのか。ごめんなさい」
 キリツエルは言っていた。彼の許可のないものは没収だと。
 だから規律に従い、ソレを差し出す綿糸楼。
 キリツエルはふふんと意気揚々、ソレを没収して。
『ああ、僕の許可のないものは全て、校則違反で没収する……ぎゃあっ!?』
 ――ぼかーん!
 没収品置き場へとそれを転移させんとした刹那、爆発を起こした没収品!?
 いえ、これはれっきとした奇襲。綿糸楼が没収品の中に予め、爆薬を仕込んでおいたのである。
 そんな、基本相手の規則に一見従いつつも、規則で言われていないルールの穴をついて翻弄するアスカと綿糸楼。
 そして、おともだちが楽しくキリツエルで遊んでいる様子を見つつも。
 うーんと暫く考えていた尾守・夜野(墓守・f05352)は、ひとつポンッと手を打つ。
「わかったーぜんぶデビキンほーのもとやぶればいいんだね!」
 いえ、5ちゃいだからそこまで難しいことなんて考えてもないとも言えるのだけれど。
(「……だって長ぇよ守る気0」)
 そもそも長すぎて、守る気なんてはじめからないのだが。
 けれど、ここはワルを育成するワルワルようちえんなのだから。
(「でもまぁ規律違反は立派な悪だから問題ねぇだろ」)
 夜野は何も問題はないと、そう自己完結に至って。
 リーゼロッテ・ローデンヴァルト(リリー先生って呼んでよ・f30386)も夜野の言葉にこくりと頷きつつ。
「はーい、きりつえるせんせいっ。わるいこだから、きりつえるせんせいで……きりつえるせんせいと、いっぱいあそびまぁす♪」
 さり気に本性を垣間見せつつも、にぱっとあざとく5さいじスマイル!
 ということで、全力でワルワル遊びます!
 だが、うるさいメガネが黙っているわけはなく。
『此処のルールに従ってもらおう』
 バラッとばら撒くのは、改竄した校則が書かれた生徒手帳!
 それに当たる前にと、夜野はしゃきーんと見た目はアンティークな、釘に返しと血溝を付けたような単発銃のNagelで、メガネ目掛けて弾丸を撃……とうと、したのだけれど。
「……はいんにゃい」
 不器用ハンド故に弾として入りません!?
 そんなピンチに、わたわた時間かけてひょいっと頑張って避けながらも。
(「! どうにか込めて撃ちだそうか」)
 ようやく弾も入って、いざ狙いを定めて――はっしゃ!!
『僕こそ秩序……だあぁっ!?』
「……!?」
 ……こてんっ。
 体格がちっちゃく変わっているから、衝撃に耐えきれず転んじゃう夜野くん。
 その拍子に、あちこちに落ちている生徒手帳にぶつかっちゃうけれど。
「……けいかくどおりだよ」
 さすがはワルワルキッズ! 実は計画外……いえ、計画通りです!
 それに勿論、ワルの所業はこれだけではありません。
 ……ぱくっ。
「ぷりん、きーちゃんにはあーげない!」
『!! 許可なくおやつを食べるのは規律違反だ、それにプリンは僕に献上しろ! あとその銃は没収だし、誰がきーちゃんだ!』
 許可なく大好物だというプリンを食べられ、大人げなくヒステリックになるキリツエル。
 それに、身代わりの宝珠をびしっと撃ち出し、動きを封じる茨を成すような攻撃を繰り出してきた銃は、危ないから没収!
 あと、きーちゃんではない、キリツエルさまだ! と。
 そう、いちいち律儀に5さいじにツッコむきーちゃんであるが。
(「ってわけで、ユナイテッド・ナーヴス接続♡」)
『ジオ・アライアンス、緊急モードを起動します』
 ――OK。9番と5番、ピックアップしてっ。
『保護命令を確認。各機、指定地点へ急行します』
『……!?』
 きーちゃんが夜野くんと遊んでいる隙に、電脳内でリーゼロッテはユナイテッド・ナーヴスに接続して。
「あ、おともだちとうさぎさんがきましたぁ♪」
 眼鏡の奥の瞳を見開くきーちゃんを後目に、表向きにはキャッキャはしゃぐ5さいじな、りーぜろってちゃん。
 そんな彼女のおともだちは、幼女の様にわーいと走る9番【ナインス・ライン】と、兎の様にぴょこんっと跳ねる5番【ブラスト・ラビット】。
「えへへ、みんなげんきっ♪」
 うん、めっちゃ大きくて元気いっぱいなおともだちです!
『く、僕の許可のないものは没収! 校則違反で没収する!』
 わーいと外壁や没収品置場諸共、遊び始めんとするうさぎさんたちに慌ててそうキリツエルは言うけれど。
 にこにこかわいい笑顔ですかさずこう言う、りーぜろってちゃん。
「おっきいのに、ぼっしゅー、できるんですかぁ?」
 そう……キリツエルの没収品置場は、入らないものは転移できないのだ。
 ……うん、うさぎさんキャバリアさん2機は、どう考えても入るの無理そうだから。
『ファルマコン、イグニッション。ナインス・ライン、戦闘モード。各機、自律防衛を開始っ』
『え、ちょっと待っ……ぎゃあ!?』
 りーぜろってちゃんは大きなおともだちと一緒に、きーちゃんと遊びまくります♪
 そんな、元気いっぱいきーちゃんで遊んでいる、わんだれいのおともだちだけれど。
「……はっ。あ、おはなしおわった?」
 刹那、むくりと起き上がったのは、煙晶・リリー(クール・スモーキーガール・f21371)。
 眠くなるメガネの戯言も子守歌でしかないし、疲れたのでぐっすり寝ていました!!
 そんな爆睡していたリリーは、ふと首を傾けて。
「えーと、それでなんだっけ。おやつくれるってとこまではきいてた」
 おやつという言葉には敏感な5さいじ。
 そして、きょろりと周囲を見回してみれば。
「おやつを……おみやげにもってかえってもいいよってはなし? えーと……」
 ……あれ?? なんかみんな、攻撃という名の遊びをしています??
 いえ! ちゃーんとリリーにだって、分かっていますよ、ええ!
「はっ! そうね! あいつをぶったおすとこね。もちろんちゃんときいてたし」
 聞いていましたよ?? 爆睡していたけれど、聞いてた!
 ということで、わたわたと力が封じられた水晶ブレードをしゃきんと手にするけれど。
『その剣も、校則違反で没収する!』
 刹那、目ざといキリツエルの翼から、ぴかーっと放たれる光。
 そんな光を放つ翼を見た5さいじの瞳はキラキラ、興味津々!
「うぉー! なにそれかっけー! わたしもそれやるー!」
 ――うぉーくらえー、ぐるぐるー!
『え、ちょっ、この翼はオモチャでは……うぎゃあっ!!』
 ブレードって時点でもうカッコいいのにそれが回転するとか、光る翼と同じくらいカッコいいから!
 リリーはキャッキャ、カッコよく『剣の惑星』を展開して。
 超高速旋回させた回転ブレードで、ぐるぐるのざしゅざしゅ!
 それにリリーは、ちゃーんとお話も聞いていましたから。
「おやつをよこせー! わたしわるわるしてん……のー? だぞー」
 ――えらいんだぞぉ。
 そう、えっへん!
 ワルワルなことをすればいいって、ちゃんと聞いているから!
 けれどワルでも、おともだちとは仲良くするから。
「あ、でもひとりじめはしないよ。ちゃんとわけっこするし」
 はい! とリリーはみんなにも、おやつを分けてあげて。
 わぁい! と始まる、おやつタイム!
 そんな許可無しなおやつタイムに、キリツエルの眼鏡がキランと光るけれど。
『勝手におやつを食べる事は規律違反だ、ゆるさ……んッ!!??』
 ――びたーん!
 瞬間、豪快に素っ転ぶキリツエル……!?
 そう……彼はまんまと引っかかったのだ。
 アスカが巡らせておいたしなやかで丈夫な鋼鉄糸や、綿糸楼が『實生流忍法【痕遁】』を絡めて、壁や元から置かれた物品や建造物を利用し張っていたトラップに。
 イタズラは、ワルワルキッズの専売特許ですから!
『く……全部、没収……!』
「わなの糸は、もちこんだんじゃなくて、作ったやつだからだいじょうぶかなって……」
「持ちこんではいないからな。ここにあるものだぞ」
 勝手に持ち込んだものではありません、自分で作ったものやここに最初からあったものですから、没収の対象外のはず。
 そして、散々5さいじたちに遊ばれて、虫の息なキリツエルの上を。
「あっ、スレイ」
 ワルなので、廊下をドドドッと走るスレイが、げしいっとキリツエルを踏みつけて。
「あっ、うさぎさんたちもはしっちゃダメですよぉ♪」
 キャバリアさん2機をけしかけ……いや、元気に廊下を走っちゃうおともだちに、リーゼロッテが言った刹那。
『ぎゃあっ!?』
 げしげしぃっと、やっぱり踏みつけられるキリツエル。
 そして罠に嵌ったまま、色々轢かれてピクピクなっている秩序厨を。
 ――とららえました……!
『!? え……ぎゃあぁっ!?』
 アスカは全力で背後から、BAN!!
 それから躯の海へと還っていくキリツエルの姿に、こてりと首を傾ける。
「だってうっちゃだめって、きそくになかったし……」
 でも、うるさい眼鏡もいなくなったので。
 元に戻るまであともう少し……ワルワルキッズらしく。
 やっぱりみんなではむりと最後まで、美味しく仲良くおやつタイムです!

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2021年05月02日
宿敵 『秩序の悪徳『キリツエル』』 を撃破!


挿絵イラスト