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キノコの山の神殿攻防戦

#ダークセイヴァー

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#ダークセイヴァー


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●妖しい吸血姫
「ふふふ、ここかしら?
 ここでどんなのが呼べるのかしらねぇ?」

 火山のかつての噴火口の中を下って行った先にある古ぼけた神殿。
 ここでは異端な神……新たなオブリビオンを呼び出すことができるという。
 そこに、嗜虐趣味な少女ヴァンパイアが訪れる。
 呼び出した異端の神で、さらなる嗜虐の快楽を得るために……。

●神殿に先回りせよ
「急いで処理しないといけない案件ですわ」
 珍しく焦ったような表情で、グリモア猟兵の黒岩・りんご(禁断の果実・f00537)が猟兵達に予知を語る。
「舞台の世界は、ダークセイヴァーね。
 皆さんもちろん承知しているでしょうけど、この世界はヴァンパイアの暴虐に、わずかな人間たちが虐げられているっていうひどい世界。
 しかもそのヴァンパイアたちは、さらに人間たちをいたぶる方法を探しているわけなのよね。ほんと酷い世界ですわよねぇ……」
 まずは世界の基本を説明するりんご。
 最も今更こんなことは言われるまでもなく皆がわかっている。
 ではなぜ語ったのか。それはつまり、今回の予知にかかわるからだ。
「今回わたくしが見たのは、とある女ヴァンパイアが、人間をいたぶるための新たな手段にしようと、異端の神……新たなオブリビオンを呼び出そうとしてる姿なのです」
 そしてりんごは詳しく語りだす。
 舞台となるのはとある火山。現在は噴火していないその火山の、火口の下に降りていくと古びた石造りの神殿がある。
 それが異端の神と呼ばれるオブリビオンを呼び出すことができる場所らしい。

「予知が早かったので、まだ問題のヴァンパイアは現地に到着していませんわ。
 なので今なら現地に先回りできます。
 そうしたら遠慮はいりません。先んじて神殿を破壊しちゃえばいいのです」
 破壊そのものは、猟兵の力であればそう難しくはない。
 ただし、言うまでもないがそこは火口の中。
 ただ行くだけでも過酷な環境だし、その熱や炎に強い魔獣もうろついているという。
「魔獣だけじゃなくて他にも何かありそうなんだけど……そこまではちょっと見えなかったのですよね。申し訳ありません。
 ただ、そこで現れる魔獣が、魔獣というか虫のような感じなのですけれど、額から角のようにキノコが生えているのが、ヒントになるかしら……?
 ともあれ急いで神殿に向かってほしいのです。熱対策と魔獣対策をして、神殿を破壊してくださいませんか?」

 無事に神殿を破壊でき、現場の脅威を取り除けた頃に、件のヴァンパイアはやってくるだろう。
 そうしたら、そのまま迎え撃ってヴァンパイアも返り討ちにしてほしい。
「困難が伴う依頼になりますけれど、どうかよろしくお願いします」
 そういってりんごは頭を下げた。


雅瑠璃
 こんにちは、またはこんばんは。
 触手MSの汚名を晴らしたい雅です。

 宇宙では戦争が起きていますが、それはそれとして、他の世界では普通に事件は起きております。
 というわけで今回はダークセイヴァーです。
 手駒を増やそうとしているヴァンパイアより先回りして、儀式場になる神殿を破壊しちゃってください。
 神殿のイメージは、古代ギリシアのパルテノンとかそんな感じの石造りのものと思ってくださいね。

 1章は冒険シナリオではありますが、実際には魔獣も徘徊していますので、ほぼ集団戦シナリオのような感じになります。
 といっても、戦闘だけではなく、神殿破壊の事も忘れないでくださいね?

 2章では集団戦として、その場の敵を全滅させ。
 3章になる頃にのこのこと、儀式をやろうとしたヴァンパイアがやってきますので、迎え撃って倒してしまおう、という事になります。

 いずれも火山の火口の中という非常に暑い場所での戦いになりますので、そのあたりの対策もお忘れなく、ですよ。

 それでは皆さんのプレイングをお待ちしております。
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第1章 冒険 『火山神殿の異端の神』

POW   :    熱には気合で耐える、魔獣は力で排除して神殿を破壊するまで。

SPD   :    相手に有利な環境だ、ここはスマートに各個撃破と熱対策をしないと。

WIZ   :    魔法で熱を軽減、魔獣の生態を事前調査、神殿は火山を利用して破壊できないか。

👑11
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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●火口の中
 どうしてこのような場所に神殿を立てたのだろうか。
 それは今となっては誰もわからない。
 もはやこの神殿を立てた者など誰も残っていないのだ。

 それでも、神殿はそこにある。
 もう何百年も噴火していない火山の火口の中に。
 決してこの火山は枯れていない。
 その証拠に、マグマの熱は今でもこの地を焦がしている。

 そんな場所に徘徊する魔獣……巨大な昆虫の群れ。
 その形態は、バッタに似ているだろうか?
 頭部にキノコを生やした昆虫が、まるで神殿を守るかのように徘徊している。

 猟兵達が転送されたのは、そんな地獄のような場所。
 異端の神の召喚儀式を行おうとやってくるヴァンパイアが、ここまで降りてくるにはまだ時間の余裕はある。

 今のうちに、神殿を破壊するのだ。
アーデルハイド・ルナアーラ
建造物の破壊なら任せて!得意分野よ!

火山は暑そうだからいつものワンピースはやめて薄着(タンクトップにミニスカート)で行くわ。あとは気合いで耐える。

魔獣はできれば戦わずに通して貰いたいわ。フレンドリーに話しかけてみる。動物の言葉が分かるわけじゃないから敵じゃないよって態度で示すしかないわね。ちょっとぐらい噛まれても我慢するわ。
できれば1匹連れて帰ってモフモフ、いえ、研究したい...
もし戦うことになっちゃったら殺さないように極力手加減して雷撃か杖で気絶させます。

現地に着いたら愛用の杖で叩きまくって神殿をぶっ壊すわ!


アウレリア・ウィスタリア
きのこの生えたら虫?
とうちゅうかそうというものを何かで読んだことがあるような?
まあ、この火口に適した生物というのなら
ボクの焔は天敵でしょうね

【蒼く凍てつく復讐の火焔】を使用
自分の周囲に蒼の炎をいくつか配置して熱対策
残りの炎で魔獣に対応
高温に対して強くても極低温、絶対零度の炎ならどうでしょう
凍えて燃え尽きてしまいなさい

神殿も高温に晒されてきたのなら
急に冷やせば歪んだり崩れたりしないでしょうか?
それともマグマを冷やして地割れでも起こしましょうか?
あ、でもボクは飛んで逃げれますが、そうじゃない方には危険が伴いますね
さて、どうしましょう

アドリブ歓迎


テラ・ウィンディア
火山の中の神殿か
火の神を祭るというのは素晴らしい事でもあるな
壊すのが凄く心苦しいがヴァンパイアなんてもんに利用されるぐらいなら許して貰えるだろう

属性
炎属性を全身に付与
これでも基本火を使う竜騎士だからな!熱いのを恐れちゃ…

そこで虫さんと遭遇

むし…?…むし……やだ…

やだー!

(目から光が消え超破壊狂戦士モード発動

冷徹に目の前を破壊する恐ろしい虫さん達を粉砕する為に半ば破壊の火の玉となって襲い掛かる

狂化しても確実に効率的に虫たちを焼き尽くそうとグラビティブラストを密集した所にそれこそ排除する為に乱射

やっぱり女の子は虫を怖がるものなのだった

そして虫が守ってるという事は放射方向に神殿があるわけで


天杜・乃恵美
※アドリブ歓迎

はじめての猟兵の戦ですけど、あたしたち…だいじょうぶだよね?
(当然さ、アタシ達ならやれるよ)

いっしょにコワしましょう、そーれっ!

(ノエミ、右後ろに来たよ。今だ!)
うんっ、モニカちゃんありがとね!

●戦闘
《巫覡載霊の舞》で神霊体となって熱に耐えつつ
薙刀の衝撃波で神殿ごと魔獣を『なぎ払い』
できるだけ時間を節約可能な形で暴れる
背後を取られたら『だまし討ち』の様に反転迎撃
薙刀を突き刺し『生命力吸収』で寿命補填

●二重人格
今回は幼い戦巫女の【ノエミ】が戦闘主導
科学者の【モニカ】は熱中症を警戒、背後を警戒して反転迎撃の指示も行う
その為の情報は『メカニック』として巫女服に仕込んだ耐熱センサーで蒐集


御影・雪乃
山はその存在感からよく神秘的なものと重ねられますからね…。
溶岩とか非日常的ですし、だからこんなところにあるのでしょう。
そしてお宝もありそうですし、隙があれば探索してみたい…。

冷気の魔法は得意です。凍結耐性もあるので多少は冷やし過ぎでもいけます。
ということで【雪華ノ輪舞】で冷気を纒いながら調査をゴーゴー、です。

調査は【雪うさぎ召喚】も利用しましょう。これに学習力、情報収集なども活かし魔獣の生態を調査…しつつ私本人はちょっと神殿の作りもみたいです。
やっぱり破壊しちゃうのですか…?お宝が…(しょんぼり)

…壊すとして、柱とかぶっ叩けばいいのでは?(攻撃に関してはパワープレイな魔法使い)
アドリブOK


クロード・ロラン
火山の中の神殿か、誰がいつこんなとこに建てたのか、興味あるな
でもこいつがヴァンパイアに悪用されるなら放っておけない
さっさと壊しちまおうぜ!

キノコの生えた昆虫……へえ、珍しい魔獣だな?
数が多そうだから、人狼咆哮で蹴散らそう

うー……それにしても暑っちいな、ここ!
この格好コダワリあるんだけど、意地を通してぶっ倒れたらかっこ悪い
仕方ないから上着を脱いで、改めて神殿破壊に挑もう

俺は神殿内部に入り込み、黒闇の鎖で柱をとらえ、
片っ端から引き倒していくぜ
支柱がなくなれば、崩れるんじゃねえかな
崩壊しそうな時は、仲間に声掛け瓦礫の下敷きにしないようにするぜ
へへっ、ここまでがっつり物を壊すって、ちょっと楽しいな!


コモフォ・グリード
●グリード
わしのスライムなら地形そのものを侵食出来るから、
火山に侵食させて現地の環境に適応させておこうねぇ。
神殿にまで侵食が到達したら基礎から食い荒らして倒壊させてしまおうねぇ。
熱々の魔獣ってどんな味だろうねぇ?楽しみだなぁ~余裕があればいくらか捕獲しておくよぉ。
●コモフォ
私の鎧であれば現地に投入出来るだけの耐熱性能がある。
…現地の魔獣の素材を用いれば耐熱耐性をより強化出来るだろう。
手頃なのを見繕って討伐し自身の鎧に簡易的な加工を施した後に取り付けておく
…魔獣対策としては事前に有効な装備への換装と調達を行っておこう。
私の銃火器はあらゆる環境と対象に有効な弾丸に対応出来るよう設計してあるからな。


アルトリウス・セレスタイト
破壊活動すれば良いのだな

破天で爆撃
各種技能を活用し絶え間なく撃ち続け、魔獣諸共破壊
細かく狙わず魔獣がいる辺りを爆ぜる魔弾の嵐で纏めて蹂躙する面制圧飽和攻撃
味方に当てない程度の狙い方で神殿破壊と敵排除を同時進行で行う

一応、特徴的なシンボルなどあれば、ヴァンパイアが喚ぼうとしたモノの推測の役に立たないか確認だけはする


フラウロス・ハウレス
蓮(f10083)と。
また来たのか、トリッカー。
ふん、貴様の助力など借りずとも良いのだがな。
まあ良い、力を貸すことを許してやろうではないか。

妾は神殿の破壊に専念しよう。
血風を纏った拳で柱を一本ずつ叩き折って行くぞ。
「……ふん、詰まらん。歯ごたえもないし、何より脆すぎるわ!」
このような解体作業なぞ、妾の仕事ではないのだがな。
まぁよい、このような詰まらぬ作業の先に吸血鬼が狩れるというなら厭うまいよ。

だが、やはりいささか詰まらんな。
それに、土台も崩さねばなるまい。
ならば……少し派手にやるとしようか。
拳に魔力を込め、力一杯地面を叩きつける。【アースシェイカー】だ。
地形もろとも崩してくれよう!


結城・蓮
フラウロス(f08151)と。
やぁ、血風姫。
キミとこの世界に来るのは何回目だろうね。
いつも通り、ド派手に頼むよ。

フラウが神殿を破壊する間、彼女の身の回りを護ろうか。
ま、その必要はないって言いそうではあるけど。
お姫様とお子様を守るのはボクの役目だから、そればかりは譲るわけにはいかないな。

相手は熱に強そうだから、仕掛けるのは物理的に。
《虚実の山札》で仕込みトランプを錬成し、切り刻んであげるよ。
「さぁ、序幕から華やかにいこうか。ショウタイムだ!」
撃ち漏らしや追加で来た魔獣は仕込み杖や仕込み糸で捌くよ。
ただのカード投射機じゃないんでね。
「おい血風姫。まだ終わらないのかい?馬鹿力ならキミの得意分野だろ」



●火口の底に挑む者たち
「火山の中の神殿か、誰がいつこんなとこに建てたのか、興味あるな」
 火口の中、神殿を近くに見られる場所に転送されてやってきた猟兵達。
 まず神殿の方を見て興味深げにしているのは、人狼の少年、クロード・ロラン(人狼の咎人殺し・f00390)だった。
 その少年に語り掛けたのか、あるいは独り言か、その傍に現れた少女も神殿を見上げている。
「山はその存在感からよく神秘的なものと重ねられますからね……。溶岩とか非日常的ですし、だからこんなところにあるのでしょう」
 静かな語り口で解説のような事をいっているミレナリィドールの少女、御影・雪乃(ウィンター・ドール・f06012)ではあるが、クールに見えて内心では、お宝もありそうだし隙があれば探索してみたい、などと俗なことを考えていたりする。
「火山の中の神殿か。祀っていたのは火の神かな」
 もう1人、神殿に向けて興味を向けているのは、エルフの少女のテラ・ウィンディア(炎玉の竜騎士・f04499)だ。
「火の神を祭るというのは素晴らしい事でもあるし、壊すのが凄く心苦しいが……」
 神殿に想いを馳せるテラだが、ここに来た目的を思うと少々表情を曇らせた。
「破壊活動すれば良いのだな」
 端的に目的を表現するのは、アルトリウス・セレスタイト(原理の刻印・f01410)だ。余計なことは語らない。神殿が何であれ、ここに来た目的はただ一つ。
「だね。ヴァンパイアなんてもんに利用されるぐらいなら許して貰えるだろう」
「ああ、こいつがヴァンパイアに悪用されるなら放っておけない。さっさと壊しちまおうぜ!」
 テラもクロードも、アルトリウスの言葉に同意するのだった。
「やっぱり破壊しちゃうのですか……? お宝が……」
 唯一雪乃だけは、しょんぼりと本音が口から洩れているのだが、それは誰にも聞こえてはいなかったようだ。
「建造物の破壊なら任せて! 得意分野よ!」
 そういって自信満々に語るのは、アーデルハイド・ルナアーラ(獣の魔女・f12623)だ。猟兵をしながら幻獣図鑑を作っている無類の幻獣好きの、というよりマニアの女性である。
 普段はゴスロリワンピース姿の彼女であるが、今回は暑そうだからタンクトップにミニスカートという姿。それでも暑ければ気合いで耐えよう、そんな風に思っていた。
 そうまでして彼女がここにやってきた理由はただ一つ。
 火口の底にうろつくという魔獣を見るため。いや、見るだけではない、あわよくばモフモフ……いや、連れ帰って研究したい、などと考えているわけなのだ。
「うー……それにしても暑っちいな、ここ!」
 クロードが言うように、火口の中は熱い。現在は噴火の兆しが見えないとはいえ、決して死んでいない火山なのだ。地上からそう遠くない地面の中にはマグマだまりもあるのだろう、その地熱によってかなりの暑さになっている。
「この格好コダワリあるんだけど、意地を通してぶっ倒れたらかっこ悪いしなぁ……」
 仕方ないという表情で、上着を脱いでいくクロードである。
「これでも基本火を使う竜騎士だからな! 熱いのを恐れちゃいられない」
 テラは自身を火属性にすることで熱に耐えようとしていた。
「雪たちよ……舞いなさい」
 そんな中、雪乃は静かに呪文を唱える。本来なら攻撃の術である【雪華ノ輪舞(ブリザード・ロンド)】なのだが、その威力を微小にして、冷気だけを纏わせ周りの仲間に涼を与えていく。
「冷気の魔法は得意です」
 そうクールに言う雪乃。なお本人としては、凍結耐性もあるので多少は冷やし過ぎでもいけますとの事だが、周りの仲間のためには、あまり冷やしすぎないようにお願いしたいところ。
「助かるよ、雪乃さん」
 そう感謝を告げたのは、ケモミミの中性的な少女、結城・蓮(チキチータ・マジシャン・REN・f10083)だ。雪乃とは同じ寮『恋華荘』で暮らす顔見知りである。
「知り合いかい、トリッカー?」
「ああ、寮の仲間だよ、血風姫」
 そんな蓮と声をかけあうのは、何度も一緒にこの世界で戦ったという戦友のフラウロス・ハウレス(リベリオンブラッド・f08151)だ。
「ふん、知り合いならそちらに行ってもいいのだぞ?
 貴様の助力など借りずとも良いのだしな」
「まぁ、そういうなよ、血風姫。
 キミとこの世界に来るのはもう何回目になるのかな。いつも通り、ド派手に頼むよ?」
「……まあ良い、力を貸すことを許してやろうではないか」
 そうやって戦友同士頷きあう、蓮とフラウロスである。
「私の鎧であれば現地に投入出来るだけの耐熱性能がある」
 そう語るのは、コモフォ・グリード(欲望喰らい・f05224)だ。
 いや失礼。正確に言うならば、歴戦の傭兵ドワーフの『コモフォ』と狂気のブラックタールの『グリード』の2人の人格が1つの肉体を有しているのが彼女だ。
 そして鎧の事を語ったのは、そのうちのコモフォの方。
 同じ体の中で、もう一方のグリードの方は。
(「熱々の魔獣ってどんな味だろうねぇ? 楽しみだなぁ~」)
 と、この地に巣くう魔獣の事を考えていた。
 多重人格者といえば、この場にはもう1人いる。人格を1人と考える場合、果たして多重人格者を1人と呼んでいいのかは甚だ疑問ではあるが……。
「はじめての猟兵の戦ですけど、あたしたち……だいじょうぶだよね?」
(「当然さ、アタシ達ならやれるよ」)
 自分の中にいる『モニカ』に不安を打ち明けている幼い戦巫女の『ノエミ』こと天杜・乃恵美(天杜・桃仁香と共にありて・f05894)だ。
 戦いそのものが初めてになる彼女たちは、自分たち猟兵の集団に気付いて近付いてくる魔獣を見かけ、震えていた。
「あ、あれが魔獣かしら?
 魔獣はできれば戦わずに通して貰いたいわ。動物の言葉がわかるわけじゃないけど、フレンドリーに話しかけて敵じゃないって態度で示したらなんとかならないかしら?」
 同じく魔獣の影が近づいてくるのを見かけたアーデルハイドは、なんとか戦わずに、そしてできれば捕まえてモフモフをと考えているが。
「確か、グリモア猟兵が言うには、きのこの生えた虫、でしたっけ?」
 アウレリア・ウィスタリア(瑠璃蝶々・f00068)の言葉に、ぴたっと止まる。
「むし…?」
「ええ、そう言ってましたよ」
 とうちゅうかそうというものを何かで読んだことがあるような、などと暢気に考えるアウレリアである。
「キノコの生えた昆虫……へえ、珍しい魔獣だな?」
 クロードなどは、魔獣の姿が見えてくると、興味深げにそれを見ている。
 ただ、虫と聞いて穏やかでいられないのが2人ほど。
 1人は魔獣がもふもふでないことと、知性がなさそうなのでフレンドリーどころではないと思惑の外れているアーデルハイド。
 そしてもう1人は……。
「むし…? ……むし……やだ……」
 先ほどまでの威勢のよさは消えてしまい、目から光が消えてしまっているテラだった。
「やだーーーー!!!!」
 そのままテラは、狂戦士の如く、やってきた虫を破壊しようと突っ込んでいくのだった。
 女の子だから虫が苦手なのはわかる。とはいってもここまで怖がっているのは、この場ではテラだけではあるが……。
「魔獣の生態を調査……する暇はなさそうですね」
「殺さないように極力手加減して……ってのも無理そうかしら……? うぅ、研究したかった……」
 雪乃とアーデルハイドは、戦端が開かれてしまったことに溜め息。
「まぁ、こうなったら仕方ないさ。
 序幕から華やかにいこうか。ショウタイムだ!」
 そんな蓮の掛け声とともに、猟兵達は魔獣との戦いと、神殿破壊へと駆けていくのだった。

●火口の中に住む虫
 その姿はバッタに似ていた。
 とはいえ、我々の常識にあるようなバッタではない。何しろ大きさが違う。
 体長は1mほどはあるだろうか。ちょっとした狼並みの大きさだ。
 そして特徴的なのは、その額からキノコが生えているという事。
 キノコは、バッタのような魔獣の一部なのか。否、これはどうやら別途後から生えているようだ。その証拠に、バッタとキノコの色や質感は連続していない。
 もともとこの地に住んでいたバッタにキノコが寄生したのか……そんな予想が立つが、しかしそれは今考察するべきことではなかった。
「もっと調査したかったのですけど」
 そういって、雪乃は【雪うさぎ召喚】で呼び出した使い魔の雪うさぎとの感覚共有をやめた。
 なにせ、テラが狂戦士のごとき戦いを始めているのだ。いつまでも調査というわけにもいくまい。
 雪乃だけでなく、アーデルハイドも残念そうではあるが、こればかりは仕方ない。 ちなみにテラは、狂化していても確実に効率的に虫たちを焼き尽くそうと、グラビティブラストを虫たちの密集した所に乱射していた。
「数が多いからな、とっとと蹴散らそう」
 クロードはそういうと【人狼咆哮】を放ち、向かってくる虫たちを纏めて攻撃する。
「まあ、この火口に適した生物というのなら、ボクの焔は天敵でしょうね」
 アウレリアもまた【蒼く凍てつく復讐の火焔】によって極低温、絶対零度の蒼い炎を生み出して、熱対策をすると同時に虫たちにぶつけていく。
「高温に対して強くても極低温、絶対零度の炎ならどうでしょう。
 凍えて燃え尽きてしまいなさい!」
「私もそれに倣いましょう」
 雪乃もまた、周りを冷やすのに使っていた【雪華ノ輪舞】を敵に向けていく。
「それ以上は行き止まりだ」
 アルトリウスもまた攻撃を開始する。【破天】による青く輝く魔弾で弾幕を張っていく。細かく狙わずに、虫たちがいる辺りを纏めて面で制圧するように。

 咆哮や冷気、魔弾といった遠距離攻撃ばかりではない。虫たちに近付いて攻撃を仕掛けるものももちろんいる。
(「ノエミ、右後ろに来たよ。今だ!」)
「うんっ、モニカちゃんありがとね!」
 『ノエミ』は、自身の中の『モニカ』の呼びかけに答えつつ、【巫覡載霊の舞】にて神霊体へと変化し、薙刀からの衝撃波で虫を切り刻んでいく。『モニカ』はそんな『ノエミ』を支援しようと乃恵美の感覚器をつかさどり、虫たちの行動に、背後等の気配に気を配っている。
「こうなったらしかたないけど……なるべく殺さないように極力手加減っ」
 アーデルハイドも、虫たちに雷撃を放ち、手持ちの杖で殴って何とか気絶でとどめようと戦いを開始していた。まだ捕獲して研究をあきらめきれないらしい。
「わしのスライムなら地形そのものを侵食出来るから、火山に侵食させて現地の環境に適応させておこうかねぇ」
 その脇でコモフォ・グリードの『グリード』の方が、【欲喰らいの行群(グリードスライムシンショクケイタイ)】によって自らの一部を溶かし、虫たちの足元へと広がっていく。じわじわと地面と共に虫たちを浸蝕していき、そしてそれによって動きの止まった虫たちに『コモフォ』が銃弾を浴びせていった。

「やれやれ、皆、戦闘に集中しておるのう。
 ならば妾は神殿の破壊に専念しようか」
「そうだね、任せておいてもよさそうだ。ボクらは神殿に先に向かわせてもらおうか」
 フラウロスと蓮の2人は、戦いは他の猟兵に任せて先に神殿の方へ向かうことにした。
 といいつつも。
(「フラウが神殿を破壊する間、彼女の身の回りを護ろうかな」)
 蓮は内心、相方のボディーガードのつもりのようだが。
 ちなみになぜ内心かというと、口に出したらその必要はないと言われそうだから。
 そしてそういわれたとしても蓮としては、お姫様とお子様を守るのはボクの役目だからと、こればかりは譲らないと、【虚実の山札(インクリース・カード)】の仕込みトランプを準備し、近付いてくる虫たちをカードで切り刻んでいくのだった。

●火口の底の壊し屋たち
「このような解体作業なぞ、妾の仕事ではないのだがな」
 虫の掃討をしている猟兵達に先んじて一足早く神殿前えとやってきたフラウロス。
 目の前にあるのは、石造りの大きな神殿。
 古ぼけていて表面は風化していて、もともとがどんな建物だったのかを示すような文字などはもはや見当たらないけれども、土台の作りだけはしっかりとしていた。
 とはいえ、それもユーベルコードを操る猟兵の力をもってすれば脆いものではある。
 フラウロスは血風を纏った拳で柱をまずは1本殴りつけた。
 太い柱の真ん中が拳大に陥没する。そこからひびが入り、まずは1本が折れた。
「……ふん、詰まらん。歯ごたえもないし、何より脆すぎるわ!」
 正直やはりこのような作業は自分には合わないと思いつつも、この詰まらない作業の先に吸血鬼を狩る機会が来るならと、次々と柱を殴りつけていく。

「おい血風姫。まだ終わってなかったのかい? 馬鹿力ならキミの得意分野だろ」
「何をぬかすか、トリッカー。ただ柱の数が多いだけよ……いや、これは土台から崩さねばなるまいか?」
 そんなフラウロスに虫が向かわないようにと戦っていた蓮の軽口に応え、フラウロスは土台から破壊しようと、地形もろとも崩すための力を拳に込めようとする。
「土台から。いいねぇ。わしのスライムの浸蝕が神殿にまで到達したら、基礎から食い荒らして倒壊させてしまおうねぇ」
 そこに、虫たちを突破してきた他の猟兵も追いついてきた。魔獣との戦いはおおよそ猟兵たちの勝利に終わり、虫型魔獣ももう彼女たちの邪魔をするほどには残っていない。
 そして、追いつくなり今の言葉を言ったのは、コモフォ・グリードの『グリード』の方。言葉通り、先ほど虫たちを飲み込んだ自らの一部を、今度は神殿の土台を浸蝕していく。
「あら、そんなことしなくても、妾の拳だけで十分。
 少し派手にやるとしようか」
 地面が侵食されて液状化し、土台が傾いていく中、フラウロスは改めて拳に魔力を込め、【アースシェイカー】を叩きつける。
「地形もろとも崩してくれよう!」
 浸食され脆くなった地面は、その一撃でクレーターのように凹み、神殿は大きく傾いた。
「神殿全体を壊すとして、あとは柱とかぶっ叩けばいいのでは?」
「そうね、私も愛用の杖で叩きまくって神殿をぶっ壊すわ!」
 雪乃とアーデルハイドも、追いつくなりそういうことを言う。意外と脳筋というかパワープレイな2人であった。
「もしかして、急に冷やせば歪んだり崩れたりしないでしょうか?」
 今にも叩いて壊しに行きそうな雪乃とアーデルハイド、そしてフラウロスに待ったをかけるように、そう提案するのはアウレリア。
「ああ、そういえばそうですね。熱に晒されてきたのですし、急に冷やせばもろくなりますね」
 同じく冷気使いの雪乃も、言われてその可能性に思い当たった。
 というわけで、アウレリアの【蒼く凍てつく復讐の火焔】と雪乃の【雪華ノ輪舞】が傾いた神殿を急激に冷やしていく。
「特徴的なシンボルなどあれば、ヴァンパイアが喚ぼうとしたモノの推測くらいできるかとは思ったが……特にそういうのもなさそうだな」
 アルトリウスは崩れ行く神殿を眺めそう呟き。
「んじゃ、中に入らないでもよさそうだし、片っ端から柱引き倒していくぜ」
 クロードは愛用武器の『黒闇の鎖』を柱に巻き付けて、急速な冷却で脆くなった柱を引き倒していく。
「倒れる瓦礫に巻き込まれないようにな。
 へへっ、ここまでがっつり物を壊すって、ちょっと楽しいな!」
 そして柱も倒れ倒壊していく神殿に対し、さらに追いついてきた猟兵達の攻撃が降り注いでいく。
「むし……もういない? じゃああとは!」
「いっしょにコワしましょう、そーれっ!」
 ようやく落ち着いたテラの【グラビティ・ブラスト】に、『ノエミ』の【巫覡載霊の舞】からの衝撃波。さらにはアルトリウスの【破天】なども加わり、すでに倒壊しかけで脆くなっていた神殿は、次々と瓦礫に代わっていく。
 そして最後のとどめとばかりに。
「これで終いだ。妾の一撃、耐えられるものなら耐えて見せよ!」
 フラウロスの【アースシェイカー】の拳が、最後かろうじて残っていた神殿の屋根に当たる部分を粉微塵に打ち砕いたのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第2章 集団戦 『ファンガス』

POW   :    胞子散布
予め【胞子を周囲に撒き散らす】事で、その時間に応じて戦闘力を増強する。ただし動きが見破られやすくなる為当てにくい。
SPD   :    闘虫禍争
自身の身長の2倍の【虫型の魔獣(形状は毎回変わります)】を召喚し騎乗する。互いの戦闘力を強化し、生命力を共有する。
WIZ   :    毒の胞子
【口や茸の傘】から【胞子】を放ち、【毒】により対象の動きを一時的に封じる。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●そして瓦礫の中から蠢く者
 目的の神殿を見事破壊した猟兵達。
 予知の女ヴァンパイアがやってくるまではまだ少しの時間がある。

 そして、ヴァンパイアを迎え撃つ前に片付けなければいけない事ももう一つある。

 それは、神殿だった瓦礫の脇に見える影。
 虫たちの額にキノコを生やさせたもの。
 この地に巣食う真の魔獣を駆逐する事だった。

 魔獣というが、それは獣ではなく……。

 ……キノコだった。

 住処を破壊されたキノコが、猟兵達に牙を剥く。
 ……牙というか、胞子だが。
如月・アストレア
【SPD】
宇宙の彼方からこんにちわー! アストレアちゃんだよ☆
むむ! 転移早々キノコだらけだね! だったら派手に行くよ♥

急上昇からの急降下! ミサイル一斉発射!
でもアストレアちゃんはミサイルよりも速いから先に突っ込むよ♪
敵集団の上を突っ切ってソニックブーム! 通った跡はミサイルの雨が追撃だよっ♥

いぇーい!たのしー☆

【先制攻撃、空中戦、吹き飛ばし】
 



●宇宙の彼方から只今到着
 神殿を破壊した猟兵たちの前に、住処を奪われたキノコが牙を向く。瓦礫の中から、あるいはこれまで通り過ぎた岩陰から、にょきにょきと姿を表す、人の子供ほどもある巨大なキノコ……ファンガスの群れ。
 そんな状況で真っ先に戦端を開いたのは、新たにこの場に転送されてきた新しい猟兵だった。
「宇宙の彼方からこんにちわー! アストレアちゃんだよ☆」
 露出度の高い宇宙レースクイーン服に身を包み、場違いなほど明るいアイドルボイスで名乗りをあげた愛と希望の爆裂魔法少女如月・アストレア(クイック ビー クィーン・f13847)である。
「むむ! 転移早々キノコだらけだね! だったら……」
 あっけにとられた周りの反応何のその。登場と同時にやるべきことを理解したアストレアは、早速行動を開始する。
「派手に行くよ♥」
 背中に装備されている2対の大型ブラスター『スティンガー』のエンジンに火が点り、その場で一気に急上昇。そして眼下のファンガスの群れに向けて、ミサイルポッド『ビーハイブ』から小型追尾ミサイルを一斉発射させる。
 さらに……。
「アストレアちゃんはミサイルよりも速いから先に突っ込むよ♪」
 自らが発射したミサイルを追い抜くように、自由落下よりも早く急下降していく。
「イヤッフゥウウウウウウゥゥゥゥゥゥゥゥ!!!!!!」
 ファンガスの群れの上を音速で通り抜け、【ソニックブーム】の衝撃波がファンガスの菌糸の身体を引き裂いていき、さらにそこに遅れて、先だって放っていたミサイルの一斉射が雨霰と降り注いでいった。
 ここまでほんの一瞬の出来事。
 彼女が通り過ぎた範囲には、キノコの黒焦げの切れ端が転がっているだけだった。
「いぇーい! たーのしー☆」

大成功 🔵​🔵​🔵​

アーデルハイド・ルナアーラ
キノコは専門外だわ....もふもふじゃないし。容赦無く駆除しちゃうわよ!

たまにはウィザードらしく、知的に戦わなきゃね。
近づくと胞子を吸っちゃいそうだから、距離を取ってその辺にある石や神殿の瓦礫をどんどん投げつけて攻撃するわ!

連係、アドリブ歓迎


御影・雪乃
こんな熱いところにキノコですか、熱で干からびたりはしないんですね…?

んー…見たところ胞子が主な攻撃…となるとなるべく近づかず胞子ごと吹き飛ばすのがよさそう…
●攻撃
【コールド・ブレス】で冷気の固まり(105個)を順に飛ばし胞子ごと吹き飛ばしたり凍らせたりを試みます。

溶岩に落とせるなら落としちゃいたいですね、そして高速詠唱や範囲攻撃を活用して味方に当たらない範囲で広範囲に連打しまくります。
…冷気の機関銃、これならどうです?
【フローズンブラスト】も使えそうなら、味方の援護で使用。

その他、【雪華ノ輪舞】による「攻撃対象無し」で冷気を撒き暑さ対策。



●知的な戦い
 いきなり開幕での爆撃で幕を開けたファンガス掃討戦ではあるが、それを合図に猟兵達はそれぞれがファンガスのもとへと分散して駆けて行き、ほぼ同時にそれぞれの場所で戦闘が始まっていた。
「キノコは専門外だわ……もふもふじゃないし。容赦無く駆除しちゃうわよ!」
「もふもふではないでしょうが、それにしてもこんな熱いところにキノコですか。熱で干からびたりはしないんですね……?」
 こちら、神殿の瓦礫に近いあたりのファンガスに向かってきたのは、アーデルハイド・ルナアーラ(獣の魔女・f12623)と御影・雪乃(ウィンター・ドール・f06012)の2人だった。
 無類の幻獣マニアと好奇心旺盛の2人。
 ただ、キノコに対する反応は真逆だった。
 先ほどまで相対していた虫の時もそうだったが、もふもふの幻獣ではないから興味のないアーデルハイドに対し、雪乃は火口の中で生えるキノコの生態に興味はある様子。
 もっとも、好奇心にかまけて、やるべきこと……戦闘を忘れる雪乃でもない。
「んー……見たところ胞子が主な攻撃……?」
 クールにファンガスの様子を観察し、ファンガスがぼふっぼふっと胞子を飛ばしているのを見て、攻撃手段を見切っていた。
「近づくと胞子を吸っちゃいそうだから、距離を取って戦うべきよね」
 アーデルハイドもそれには同意する。
「ですね。なるべく近づかず胞子ごと吹き飛ばすのがよさそう」
 かくして、知的な2人による遠距離攻撃が、ファンガスを襲うことになる。
「たまにはウィザードらしく、知的に戦っちゃうわよ!」

「……冷気の機関銃、これならどうです?」
 雪乃はさっそく【コールド・ブレス】で冷気の塊を生み出し、自身の周りに大量に浮かぶ塊を、一斉に視界に映る広範囲のファンガスめがけて解き放つ。
 冷気の連打が、2人に届こうとした胞子を凍らせるとともに、それすら巻き込んで瞬く間にファンガスに命中していく。
 そしてその結果ファンガス本体も次々と凍り付いていった。
「おお、すごいね。私もやるわよ!」
 凍り付き動きを止めたファンガスに向けて、アーデルハイドの放つ遠距離攻撃が飛んでいき、ごいーーーんといい音を立ててぶち当たる。
「……あの、貴方さっきウィザードらしく知的にとか言いませんでした?」
「え、何かおかしかったかしら?」
「今飛んで行ったの、どう見ても魔法ではないような……?」
 クールに小首をかしげる雪乃の言うとおり、今飛んで行ったのは、そこらに転がっていた崩れた神殿の瓦礫である。
 しかも魔法で飛ばしたというわけでもなく、アーデルハイドがそこらから拾ってポンポン投げつけた瓦礫である。
 ……知的とは。
「攻撃効いているんだからいいのよ!」
「……まぁ、そうですね」
 雪乃は面倒になって追及をやめた。

 なお一応補足しておくと、アーデルハイドの得意な魔法の一つが強化系統であり、自身に強化のバフをかけて肉弾戦を好む人なので、本人的にはウィザードらしい戦いには間違いないと思われます。

 その後、2人の近辺にいたファンガスは、胞子を2人に届ける事もできずに、雪乃に凍らされて、アーデルハイドの投げた瓦礫に砕かれるという末路をたどったのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

アウレリア・ウィスタリア
きのこ?
やっぱり虫に寄生するきのこ?
いえ、養分して動けるようになるまでの身を守る手段だったのかな?

とりあえず火山という環境も考慮して
【蒼く凍てつく復讐の火焔】を起動したままに
焔を纏わせた鞭剣で斬りかかります

鞭剣による斬擊と火焔による攻撃
中距離からの攻撃であれば敵の胞子が届くまで少し時間がかかるでしょう
その間に更に距離を開けたり
火焔で凍らせ燃やしてしまえば
きのこの攻撃も大半は無力化出来ることでしょう

厄介なのは虫ですね

虫に対しては地面を凍らせて着地を狙ったり
脚を凍らせたりと妨害も行っていきましょう

虫であれきのこであれ
迅速に片付けてヴァンパイアを迎える準備をしないといけません

アドリブ歓迎


コモフォ・グリード
●グリード
ふふ~ふ~ん♪
今日の前菜はバッタの茸和えソテーで決まりだねぇ~
わしの<手>で直接切り刻んで食べ易くしてあげるよぉ~。
〔UC〕
それとぉ~直前に仕留めた魔獣を用いて同士討ちを誘っておこうかなぁ~
中身は既に眷属に変異させた魔獣スライムだから
仲間だと思って近づくとパックリと喰らいつくんだねぇ~。
●コモフォ
まったくグリードめ…あくまで調理して頂こうって魂胆は変わらんか…
まぁいいさ、私の鎧なら真空状態でも活動出来る代物だ…毒ガスの類が散布されようと支障はない…。
私は近接戦の間合いに到達するまでの間にこちらに有利な立ち位置への誘導と部位破壊を狙っておこう
足を潰しておけば調理の手間も省けるだろう?。



●バッタのキノコ和えソテー
 ファンガスを掃討しようと同時に動き出した猟兵達。
 神殿だった瓦礫からは少し離れ、まだキノコに取り憑かれた虫も多少残っているあたりにやってきたのは、この2人だった。
「やっぱり虫に寄生するきのこ?
 それとも動けるようになるまでの身を守る手段だったのかな?」
 大きく育ったファンガスと、その周りにまだ少し残っているキノコの生えたバッタ型魔獣を見比べて、そんなことを考えているのはアウレリア・ウィスタリア(瑠璃蝶々・f00068)だ。
 彼女は先程までの虫たちとの戦闘の時と同様に、【蒼く凍てつく復讐の火焔(フリージングブレイズ)】を起動したままにして、冷たい炎で涼をとりながら、焔を纏わせた鞭剣を構えて、ファンガスに向けて間合いを取り始める。
 そんな彼女の傍らからは、能天気というか明るい声がしていた。
「ふふ~ふ~ん♪
 今日の前菜はバッタの茸和えソテーで決まりだねぇ~」
 バッタを食べようとか言いだしているのはコモフォ・グリード(欲望喰らい・f05224)の中にある二つの人格の内の『グリード』の方だ。
「わしの手で直接切り刻んで食べ易くしてあげるよぉ~」
「まったくグリードめ…あくまで調理して頂こうって魂胆は変わらんか……」
 同じ口から別の声がする。『コモフォ』の方だ。
「まぁいいさ、私の鎧なら真空状態でも活動出来る代物だ……毒ガスの類が散布されようと支障はない……」
 そういって『コモフォ』が肉体の主導権を握り、ファンガスに対して接近戦を仕掛けようと、間合いを近づけていく。

 近づいてきた2人に対し、ファンガスも動き出す。
 まだ小さなキノコの寄生している虫のものと同じような脚が、ファンガスの巨大なキノコの下から生え、いや正確に言えば育ち切ったファンガスに完全に虫の胴体部分が取り込まれて、脚だけが外に出ている状態なのだろうが、とにかく周りの虫たち同様にかさかさと移動を始める。移動のついでに胞子をまき散らして。 
「まだこの距離なら、胞子が届く前に凍らせて燃やせるはず!」
 アウレリアは、距離を詰めながら凍てつく炎で攻撃を仕掛ける。
 迫る胞子を極低温の炎が凍らせ、あるいは燃やし、そして無力化できた瞬間を狙って鞭剣を振るい、ファンガスを切り裂いていく。
「虫の方が動き早くて厄介……でも!」
 アウレリアの放っている凍てつく炎は、虫の脚を凍らせ地面に縫い付けていた。虫だけではない、ファンガスが【闘虫禍争】によって生やした虫の脚をも。
「足を潰しておけば調理の手間も省けるだろう?」
 そして【毒の胞子】を、鎧でシャットアウトして近付いた『コモフォ』がその足を手持ちの武器で殴打し砕いていく。

 そうして2人はファンガス相手に近接戦で仕留めていくのだが、主を守ろうとするかのように、まだ無事だった虫が2人の背後から襲い掛かってきた。
「しまっ……え?」
 気付いて慌てるアウレリアだが。
 彼女を襲おうとした虫が、別の虫にぱっくりと喰らいつかれている。
「あれはぁ~、中身は既に眷属に変異させた魔獣スライムだからぁ~」
 してやったりという感じの『グリード』の声。
 『グリード』のユーベルコード【融和する世界(グリードスライムホショクユウワケイタイ)】によって、すでに仕留めてあった虫の死骸を操っていたのだった。
「ありがとう、助かった」
「気にしなくていいよぉ~」

 この後はもう語るまでもないだろう。
 あとは問題無く辺りのファンガスを虫ごと掃討し終えた。
 なお、『グリード』がキノコ料理を食べることができたかは……謎という事で。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

結城・蓮
変わらずフラウロス(f08151)と。

なんだ、キミはさっきは見なかったのか。
魔獣に生えてたキノコ、その本体っていうところじゃないか?
ま、準備運動の続きだと思っておこうか。

《泡沫の鏡像》で鏡像を生み出し、仕込み杖で捌いていこう。
力バカのフラウに好き勝手されると大変だから……あれ?
力任せに暴れずにいるなんて珍しい。
「……何か悪いものでも食べた?」

ま、どっちにしろ苦手なタイプには違いないだろう。
その分ボクがカバーしないとね。
「「さぁ、ショーの続きといこうか!」」

しかしまぁ、こんなところで儀式をしようなんて、どんな吸血鬼なのやら。
ま、少なくとも血風姫とはウマが合いそうにはないことだけは確かかな、うん。


フラウロス・ハウレス
蓮(f10083)と。
……なぁ、トリッカー。何だあれは?
ふむ、魔獣に取り付いていた?
ふん、寄生種か。くだらんな……精々肩慣らしにはなってくれよ!

伸ばした黒爪で狩って行くぞ。
力任せに殴って更に胞子を飛び散らされてもかなわんからな。
「考えなしにぶん殴れたら楽だったのだがな。……今失礼なこと考えただろう?」

……まぁ、実際フラストレーションが溜まるのも確かなんだがな。
細かな調整など妾には向かぬ故な。
「全く、先の土木工事といい、詰まらぬことをさせてくれる!」

敵がある程度固まっていたら、【ブラッド・ガイスト】で黒爪を殺戮捕食態に変化させ、一気に貪り食らってくれる!
「ほぉ、これは僥倖。喰らい尽くせ、黒爪!」



●興味はこの先ゆえに
「……なぁ、トリッカー。何だあれは?」
「なんだ、キミはさっきは見なかったのか。
 魔獣に生えてたキノコ、その本体っていうところじゃないか?」
 先制爆撃の後同時にファンガス掃討に動いていた猟兵達の中でも、この2人はちょっと動きは鈍かった。2人というか、主にフラウロス・ハウレス(リベリオンブラッド・f08151)の方が。
 フラウロスの興味は、この先に現れるであろうヴァンパイアのみ。
 そもそも神殿破壊を優先して魔獣との戦いもほとんどしていなかったくらいなので、相方の結城・蓮(チキチータ・マジシャン・REN・f10083)に解説されてもいまいちピンと来ていないらしい。
「ふむ、魔獣に取り付いていた? 寄生種か?」
 ピンと来ていないというか、興味がないというか。
「ま、準備運動の続きだと思っておこうか?」
「くだらんな……精々肩慣らしにはなってくれよ!」
 とにかく、蓮に促される形で、ファンガスとの戦闘を開始した。

 蓮はさっそく【泡沫の鏡像(エフェメラル・ミラーリング)】で鏡像を生み出す。
 自身は胞子に巻き込まれないように、鏡像を先行させて、鏡像の持つ仕込み杖でファンガスに斬りつけていく。
(「力馬鹿のフラウに好き勝手されると大変だから……」)
 そう思い、相方の方を振り返ってみると。
「あれ?」
 フラウロスは、力任せにぶん殴って胞子を飛ばさないように、伸ばした黒爪で少しずつファンガスを切り刻んでいた。
「……何か悪いものでも食べた?」
 力任せに暴れずにいるなんて珍しいと思った蓮は、ついそんなことをこぼしてしまう。
「考えなしにぶん殴れたら楽だったのだがな。……今失礼なこと考えただろう?」
 そんなふうにぶつぶつ言いながらファンガスを切り裂いているフラウロスには、蓮の呟きは聞こえなかったらしい。
 とはいえ、フラウロスにとっては、細かな力の調整をするのは向かないのか、力任せに殴れないというのはフラストレーションの溜まることのようだ。
「全く、先の土木工事といい、詰まらぬことをさせてくれる!」
 その分、これからやってくるヴァンパイアにぶつけようと心に誓うのだった。
「やれやれ……」
 蓮はそんなフラウロスの様子を見て苦笑する。どちらにしろ相性の悪い相手には違いないというのはわかっているし、その分をカバーしないといけないなと考え、鏡像の動き方を変えていった。
「さぁ、ショーの続きといこうか!」

 蓮と蓮の鏡像は、虫の脚を現しせかせかと動き始めたファンガス達を囲むように動いて攻撃を加えていく。
 まるで付近の敵を1か所に集めるように。
 そして頃合いと見たら、蓮はフラウロスに目配せをする。それだけで意図は伝わった。
「ほぉ、これは僥倖」
 敵が固まって来たのをみて、フラウロスは【ブラッド・ガイスト】を使用し、黒爪をの殺傷力を増していき、力任せに一気に振り下ろした。
「喰らい尽くせ、黒爪!」
 多少の胞子はものともせずに放たれたその一撃で、一気に辺りのファンガスは切り裂かれて倒されていく。
 やがてこの辺りには2人の他に動くものはいなくなった。

「ふ。これであとは待つだけよな?」
「だね。……しかしまぁ、こんなところで儀式をしようなんて、どんな吸血鬼なのやら」
 少なくとも血風姫とはウマが合いそうにはないことだけは確かかなと、蓮は隣の相棒を見て思うのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

アルトリウス・セレスタイト
恨みはせんが手も抜かんぞ

破天で爆撃
高速詠唱・全力魔法・2回攻撃・範囲攻撃・鎧無視攻撃など最大限活用
爆ぜる魔弾の嵐を絶え間なく叩き付け蹂躙する面制圧飽和攻撃
呼び出す魔獣や自身へ向ける胞子も諸共に吹き飛ばし、数の暴力を更なる物量で圧殺する

細かく狙わず敵性個体の周囲も含めて撃ち続け、回避や攻撃の暇も奪いに行く
付近に味方がいるなら当てない程度には狙いを絞る

それでも纏わり付かれるなら断絶で排除


天杜・乃恵美
※アドリブ歓迎

えっ、キノコ?…でもカラダに悪そうだね、モニカちゃん
(だね。アタシ達から生える前にやっつけるよ、ノエミ)

(こんな所で生えるキノコだ。暑さの反対、寒さには弱いはず)
あ、それなら…鳥石楠さま、あたしたちに力をお示しくださいっ!

(思いっきり振るんだ。その方が吹雪も強い筈だよ)
うん!胞子もぜんぶ、とんでけーっ!

●戦闘
《夜刀の標にて奉る》で「吹雪を巻き起こす妖刀型UDC」を召喚
UDC管理も担当するモニカが『メカニック』知識で使用法解析
ノエミが大仰に『なぎ払い』する事で胞子を吹き返しつつ冷凍属性の斬撃

●二重人格
・ノエミ(戦巫女)
今回も直接戦闘担当
・モニカ(メカニック)
体調管理とUDC調整担当



●まるで弾幕シューティングのように
 先制爆撃の後、残ったファンガスと戦うべくそれぞれに散った猟兵達。
 この一角へとやってきたのはこの2人だった。
「えっ、キノコ? ……でもカラダに悪そうだね、モニカちゃん」
(「だね。アタシ達から生える前にやっつけるよ、ノエミ」)
 自身の中にいるもう1人と会話をしているのは。天杜・乃恵美(天杜・桃仁香と共にありて・f05894)だ。表に出ているのは、幼き戦巫女の『ノエミ』の方。
 なお、先ほど2人と言ったのは、彼女たちの人格を指して言っているわけではない。ちゃんともう1人この場で戦っている猟兵はいる。
「ふん、キノコか。恨みはないが、手も抜かんぞ」
 そう言いながら、【破天】による青く輝く魔弾の弾幕を張って、自身に向かって舞ってくる胞子ごと纏めて吹き飛ばしているのが、アルトリウス・セレスタイト(原理の刻印・f01410)だ。
 広範囲の面制圧攻撃ではあるが、『ノエミ』のいるあたりは巻き込まないように範囲をうまくコントロールしていた。
「ここでお前たちは行き止まりだ」

「うわぁ、あっちはすごいなぁ。あたしたちはどうする?」
(「こんな所で生えるキノコだ。暑さの反対、寒さには弱いはず」)
「あ、それなら……鳥石楠さま、あたしたちに力をお示しくださいっ!」
 そんなアルトリウスの様子を見つつ、『ノエミ』は『モニカ』とどう戦うか相談していた。作戦を主導するのは『モニカ』の方。彼女はこの敵に有効であろう武器を呼び出すことにする。
「モニカちゃん、いいよっ!」
「天鳥船封縛宮、次元隔壁開放。指定貨物を一時転送っ!」
 『ノエミ』から『モニカ』への呼びかけに、一瞬だけ脳内ではなく同じ口から『モニカ』の声が漏れだす。
 そうして『モニカ』に呼び出されたのは、吹雪を纏った妖刀。その正体は、【夜刀の標にて奉る(ゼロドライブ・メイズコスモス)】によって生み出された、その場にふさわしい武器の形をしたUDCだ。
(「思いっきり振るんだ。その方が吹雪も強い筈だよ」)
 妖刀を生み出した後、『ノエミ』はまた脳内へ還る。それを振るうのは悪魔d目お『ノエミ』の仕事だからだ。
「うん! 胞子もぜんぶ、とんでけーっ!」
 『モニカ』に言われた通り、『ノエミ』は全力で妖刀を振るう。
 そこから巻き起こる吹雪が、乃恵美を襲おうとしていたファンガスを、胞子ごと纏めて凍らせえるのだった。

「やるじゃないか、ちっこいの」
「お兄さんもすごいですよっ」
 まるで濃密な弾幕のような2人の範囲攻撃によって、舞い散る胞子はすべて吹き飛ばされ、この辺りのファンガスも次々と消えていく。
 追い詰められたファンガスは、この場から逃れようと【闘虫禍争】による虫の脚を生やして移動を始めるが……。
「消えるが良い」
 最後にアルトリウスの放った【断絶】の不可視の刃が、逃れようとしたファンガスを残さず切り裂いていくのだった。
「どうやら、これで終わりのようだな」
「あとは、これから来るヴァンパイアだけだねっ」

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

テラ・ウィンディア
きのこならまだ大丈夫!
(でもさっきの虫に生えてたきのこっぽいからびくっとしてる

だが…集団戦はなんどだってやってる

リンチが出来ると思ったら大間違いだ!

属性攻撃
炎を全身に付与して熱さへの抵抗値を高める

その上で…お前らはおれが恐れる攻撃をしそうな気がする

だから…その前に粉砕する!

戦闘知識で周囲の状況把握
その上で効率的に殲滅できる位置を把握すればそこにグラビティブラスト発動
薙ぎ払いながら飛びかかり焼き斬り串刺しにして粉砕していく
虫を召喚されたら完全に目が死んで寧ろ虚無の戦闘マシーンと化して確実にそして効率的にきのことそれらが呼んだ怪物を刻み永眠へと導くよう属性として纏った炎の火力を上げていく


クロード・ロラン
なるほど、キノコ虫ってのはこいつらが作り出したんだな
ヴァンパイアが来る前に、さっさと倒しちまおうか!

できる限り多くのファンガスを引き付けて、【人狼咆哮】を使用
範囲攻撃でまとめて蹴散らしてやろう

敵が反撃に召喚するのはやっぱりキノコ虫なのかな?
おとなしくやられる気はねぇし、向かってくる敵の軌道を見切って、
ジャンプやダッシュでかわすぜ
隙を見て、もう一度咆哮したり、大鋏で切り刻んでやる!

住処奪って、仲間もやっつけて……こいつらからしたら俺らの方が悪人、か
悪ぃな、でもこの後極悪人がやってくるからさ
そいつをぶっ倒すために、俺は手加減なんてできねぇんだ
逃げるやつまでは追わないけど
向かってくるなら倒さねぇとな



●キノコ虫の終焉
 それぞれに散って同時にファンガスとの戦いを始めた猟兵達。
 残すはこの2人のいるあたりだけになった。
「なるほど、キノコ虫ってのはこいつらが作り出したんだな」
 2人というのはすなわち、ファンガスを見て納得したような声を出しているクロード・ロラン(人狼の咎人殺し・f00390)と。
「きのこならまだ大丈夫!」
 自分に言い聞かせるようにそう力強く宣言しているテラ・ウィンディア(炎玉の竜騎士・f04499)だ。先ほどまでの神殿破壊の際に現れていた、小さなキノコに寄生されていた虫を見て取り乱していたのはまだ記憶に新しい。現に今も、このファンガスが、先程の虫に生えてたキノコらしいということで、若干びくびくしていたりする。
「ま、なんにせよだ。ヴァンパイアが来る前に、さっさと倒しちまおうか!」
 そうクロードが言って。同時に【人狼咆哮】で近くのファンガスを吹き飛ばしたのが、戦いの始まりとなった。

 この辺りに生えているファンガスが、じわりじわりと動き出し、胞子を2人に向けてあびせてくる。
「そんな動きで、おれ達にリンチが出来ると思ったら大間違いだ!」
「おうよ! おとなしくやられる気はねぇしな!」
 テラもクロードも、迫るファンガスや胞子を避け、適度な距離を取って攻撃を仕掛けていく。クロードが【人狼咆哮】で吹き飛ばせば、テラは突き出した両の掌から【グラビティ・ブラスト】を放ち敵を押しつぶしていく。

「住処奪って、仲間もやっつけて……こいつらからしたら俺らの方が悪人、か」
 咆哮ばかりでなく、大鋏でファンガスを切り裂きながら、クロードはふとそんなことを呟いた。
「ん? そうかもしれないけど、でもあいつら、おれが恐れる攻撃をしそうな気がするしなぁ……」
 テラが何を言いたいのか、先ほどの状況も記憶にあったのですぐに察したクロードである。
「あ、ああー……確かに、こいつらが反撃に召喚するのはやっぱりキノコ虫なのかな?」
「やめてくれ?! その前に粉砕するぞ!」
「だな。うん、悪ぃな。この後極悪人がやってくるからさ。そいつをぶっ倒すために、手加減なんてできねぇんだ」
 果たしてこんな2人の会話を、ファンガスは聞いていたのか、理解できたのか。
 2人はその後もさほど苦労なくファンガスを駆逐していく。
 やがて……ファンガスの一部は【闘虫禍争】により巨大な虫と合体……というよりは苗床にしていた巨大な虫が起き上がったというべきか、それで虫の脚をカサカサ動かして逃げ始めた。
「さすがに逃げるか……逃げるやつまでは追わないけど……って?」
「む、むしーーーーーーー?!」
「あ、あーあ……」
 逃げるなら追うつもりのなかったクロードだが、テラの方はそうはいかなかった。
 というかある意味予想されていた事態だった。
 その後、完全に目が死んで寧ろで虚無な戦闘マシーンと化したテラが、確実に効率的に虫の脚を生やしたファンガスたちを切り刻み永眠へと導いていったのだが、そのあたりは割愛する。

 かくして猟兵達は、火口の底の神殿に巣食っていたファンガスたちを打ち払い、やってくるヴァンパイアを出迎える準備が整ったのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第3章 ボス戦 『リーシャ・ヴァーミリオン』

POW   :    魔槍剛撃
単純で重い【鮮血槍】の一撃を叩きつける。直撃地点の周辺地形は破壊される。
SPD   :    ブラッディ・カーニバル
自身に【忌まわしき血液】をまとい、高速移動と【血の刃】の放射を可能とする。ただし、戦闘終了まで毎秒寿命を削る。
WIZ   :    魔槍連撃
【鮮血槍による連続突き】を発動する。超高速連続攻撃が可能だが、回避されても中止できない。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠天御鏡・百々です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●妖しい吸血姫
「やれやれ、さっきから騒がしいと思ったら……余計なのがたくさんいるのね?」

 ちょうど猟兵達がファンガスを駆逐したころになって、火口へとゆっくりと降りてきた少女の影。
 予知されていた少女ヴァンパイアだ。
 名を、リーシャ・ヴァーミリオンという。

「さっき、ド派手な爆発とか聞こえたし、これは来ても意味ないかしら、って思ったんだけどね?」

 リーシャはそう言いながら、もはやただの瓦礫と化した神殿跡を一瞥する。

「勿体ないわね?
 ここでどんなものを呼べるのか、結構楽しみにしていたのだけれど」

 楽しみと言っている割には、もうそちらには興味をなくした様子で、それ以上神殿跡を見ることはなく。

「でも、今は貴方たちの方が興味深いわ。
 私の楽しみを邪魔してくれたのだから、ちゃんと責任取って、私に遊ばれてくれるのよね?」

 にこりと。
 無垢な少女の様な笑みを浮かべて。
 そして、鮮血に染まった槍を取り出した。

「それじゃ、遊びましょう?
 みんな弄んで、殺しちゃうから」
ドゥルール・ブラッドティアーズ
リーシャ様、ご足労いただき有難う御座います
僭越ながら雑種のドゥルールめが
お持て成し致しますわ

【呪詛】を唱え、その苦しみで動きを鈍らせ
遠距離から【衝撃波】で、じわじわと体力を奪う。
純血のヴァンパイアでも火口での持久戦は辛いはず。
微風のワンピースの空調効果と【火炎耐性】で
熱さ対策は完璧

接近されても攻撃を【見切り】回避。
連続突きは【オーラ防御】と【激痛耐性】で耐え
悲愴の剣の【2回攻撃】で反撃し
『愛の想起・妖狐烈刃乱舞』で追撃

リーシャ様が火口に落ちかけたら
夜魔の衣を翼に変えて飛行し、抱きしめる。
マグマで死ぬとかトラウマになるもの。

最後は【吸血】と【生命力吸収】で
亡骸(み)も 魂(こころ)も、私のモノに



●吸血姫との邂逅
「リーシャ様、ご足労いただき有難う御座います。
 僭越ながら雑種のドゥルールめがお持て成し致しますわ」
 今回の討伐目標たる女ヴァンパイア、『リーシャ・ヴァーミリオン』を最初に出迎えたのは、このために火口までやってきていたドゥルール・ブラッドティアーズ(狂愛の吸血姫・f10671)だった。
 ドゥルールはリーシャを慇懃な言葉と、構えた短剣で出迎える。
「あら、貴女がまずは遊んでくれるの?」
 リーシャもまた、鮮血槍を構え、余裕の笑みで応対した。
「ふぅん、呪詛なんか使うんだ。可愛い顔に似合わず、いろいろやってくるのね?」
 ドゥルールが唱えた呪詛を受けつつも、振るわれた短剣から迸る衝撃波をかわしながら、リーシャは一気に槍の間合いへと接近していく。
 そこから放たれる【魔槍連撃】……鮮血槍による連続攻撃に、ドゥルールの身体が鮮血にまみれる。
「まだまだ、これくらいでは私は倒れませんわ」
 よくみるとドゥルールの周りにはうっすらとオーラの防御幕が張られており、それがダメージを軽減したのだろう。本人の激痛耐性もあり、耐えることができたのか。
「今度は私からお返しします」
 ダメージを受けながらも、自らの悲愴の剣の間合いに捕らえたドゥルールは、反撃に剣を振るい、さらに追撃として【愛の想起・妖狐烈刃乱舞(リザレクトオブリビオン・シザース・ダイアキュート)】を解き放った。
「鮮烈なる刃の妖狐よ!」
 炎を纏った鋏を多量に浮かべた妖狐の姿がドゥルールの傍らに出現し、それが放った鋏がリーシャを切り裂いていく。
「あら、案外とやるじゃない?」
 リーシャの白い肌に赤い血が舞う。軽くダメージを受けていったん離れようとする彼女に、ドゥルールは追撃を狙いにいく。
 彼女を吸血し、我がモノとするために。
「亡骸(み)も 魂(こころ)も、私のモノになりなさい」
 そうして追いすがり抱きしめ、リーシャの首筋に牙を立てようとするが。
「残念、お断り。
 むしろ貴女が私のモノになるなら、ちょっとは考えてもいいわよ?」
 逆にリーシャに抱きすくめられて動きを封じられてしまった。
 そしてリーシャの牙が、ドゥルールの首筋に……。

 少し経って、ドゥルールを放したリーシャは、口元の血を拭うと、他の猟兵のもとへと移動していく。
「ふふ、まだまだだったわね?
 さてさて、次はどの子と遊ぼうかしら?」

苦戦 🔵​🔴​🔴​

テラ・ウィンディア
そっかー
お前かー
お前があんな神殿で悪さしようとしたからおれがこんな恐ろしい目に合わないといけなかったんだなー

ああ、分かった
責任は取ろう
これより楽しい楽しい死合の始まりだ
だが…お前も責任を取って貰う
おれを恐ろしい目に合わせてくれた責任をな(苛烈な笑みで不条理

属性攻撃
槍と脚に炎属性付与
ごぅっと燃え上らせる

随分と紅い槍だな
だが…こっちも槍には自信はあるぞ?(紅蓮の如き槍を構え

串刺しと第六感と戦闘知識と見切りを駆使した猛攻と回避
更に空中戦スキルにより空中での戦闘も繰り広げよう

上空の制空権を取った瞬間
メテオブラストで共に地面へと叩き付けを敢行して尚踏み付けにて更に破壊力を高めていく
こういう立場の気分は?


クロード・ロラン
来やがったな、ヴァンパイア!
ここで召喚したやつをどう使おうとしてたか知らねぇけど
どうせろくなことじゃないだろう
人々を苦しみから解放するために、お前はここでぶっ倒す!

リーシャは高速移動しながら攻撃してくるだろうが
早さなら俺だって負けねぇよ
敵の動きを注意深く観察して、うまくかわした隙に
【咎裁ち鋏】で斬りつけるぜ

仲間が攻撃を受けそうだったらかばったり
リーシャの気を惹いたりしてサポート
挑発したりして、敵が逃げないよう立ち回ろう

それで、お遊びは楽しかったか?
残念だったな、やられるのはお前の方だ!

無事に戦闘が終わって余裕があれば神殿の跡を確認したいな
祀っていた者の像とか、あればせめて掘り出してやりたい



●虫の恐怖の八つ当たり?
「そっかー、お前かー。
 お前があんな神殿で悪さしようとしたから、おれがこんな恐ろしい目に合わないといけなかったんだなー」
「あら、何のことかしら?」
 次にリーシャがやってきたのは、キノコ虫相手に先程まで戦っていた、テラ・ウィンディア(炎玉の竜騎士・f04499)とクロード・ロラン(人狼の咎人殺し・f00390)の所だった。
 なお、テラの言っていることには、リーシャは全く心当たりはない。
 それはそうだろう。リーシャ自身も、この地にファンガスが巣食っていることは知らなかったのだから。
「ここで何があったのかは知らないけれど、でも悪さをしようとしたというのは心外ねぇ?
 私はただ、お友達を呼ぼうと思っただけなのに」
「何がお友達だ。ここで召喚したやつをどう使おうとしてたか知らねぇけど、どうせろくなことじゃないだろう。人々を苦しみから解放するために、お前はここでぶっ倒す!」
 軽く受け流そうとしたリーシャの言葉にかぶせるように、クロードが言い放つ。
「あら、言ってくれるじゃない?
 それなら、友達呼ばずとも私だけでも十分。貴方たちと遊んであげるわ」
「ああ、分かった。これより楽しい楽しい死合の始まりだ。
 お前も責任を取って貰うぞ。おれを恐ろしい目に合わせてくれた責任をな」
 なお、テラが苛烈な笑みで返した返答は、やはりどこか不条理だった。

 リーシャは鮮血槍を構える。
 それに対し、テラも槍に炎を纏わせて構えた。
「随分と紅い槍だな。だが…こっちも槍には自信はあるぞ?」
「へぇ、いいじゃない。わざわざ私の土俵に上がってくるなんて、嬉しいわ」
 紅蓮の赤と鮮血の紅の2本の槍が交錯する。
 リーシャの高速の【魔槍連撃】で突き出される槍を、テラはギリギリのところで見切りかわしていく。
「ほらほらほら、受けているだけなのかしら?」
「くっ……」
 とはいえ、第六感まで頼みにしてもようやくかわすことができるほど、リーシャの攻撃は鋭い。テラは防戦一方で、次第に細かな切り傷が全身を刻んでいく。だがしかし、戦っているのはもちろんテラ1人ではない。
「こっちにもいるのを忘れんなよ! 早さなら俺だって負けねぇ」
 そこに、クロードが文字通りの横やりを入れていく。
 正確には槍ではなく鋏だが。
「くらえ、この痛みがお前の咎だっ!」
 テラと槍の打ち合いを楽しんでいたリーシャの脇腹を【咎裁ち鋏】が鋭く切り裂き、血飛沫が舞う。
「っ?! やってくれるじゃない」
「どうだ、お遊びは楽しかったか?
 残念だったな、俺たちは遊びじゃねぇ。ここにはお前をやりに来てるんだ!」
 そのままクロードは、テラを庇うように、リーシャを挑発し始めた。
「順番にと思ったのに、貴方が先にやられたいのかしらぁ?」
 挑発とはわかっているのだろうが、テラが空中に逃れたこともあり、横やりを刺した方を先にしようかとリーシャはクロードの方に向き直る。
「うぉっと、あぶねぇ?!」
 どごぉん。
 そのまま【魔槍剛撃】の重い一撃を叩き付けようと振り下ろすが、クロードはそれをなんとか避け、槍は轟音とともに大地に突き刺さってクレーターができた。
「ふふふ、どこまで避けられるかしら?」
「いや、避けるのはむしろお前の方だ!」
「あら?」
 そこに空中に逃れていたテラの踵が降ってきた。
「星よ……世界よ……流星の力を我が身に宿せ……! 今こそ我が身、一筋の流星とならん……メテオ・ブラスト!受けろぉ!!!」
 単純で重い、超重力を纏った上空からの踵落とし、テラ必殺の【メテオ・ブラスト】が、リーシャの肩に叩き付けられた。
「きゃぁっ?!」
 地面を叩き割るほどの一撃を喰らったリーシャは、ダメージを受けた肩に手を当てて、2人を睨みつける。
「どうだ、踏みつけられる立場になった気分は?」
「やってくれるじゃない。
 ……ここでの遊びはこれくらいかしらねぇ?」
 テラの言葉に怒りを一瞬だけ露にするものの、それでもまだ笑みを崩さないリーシャは、バックステップでこの場を離れていく。
「じゃあ、また機会があったら遊びましょう?」
「待て、逃がすかよ!」
「ふふ、そのあたり、気を付けないと危ないんじゃないかしら。
 下手に追うよりも自分たちの安全を考えた方がいいわよ?」
「えっ?」
 そういって肩を抑えたままのリーシャが離れた直後、リーシャの剛槍とテラのメテオによって脆くなった地面は陥没し、2人はリーシャを追うどころではなくなるのだった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

アーデルハイド・ルナアーラ
「ええ、遊んであげるわ。チャンバラごっこなんてどうかしら?」

いよいよヴァンパイアのお出ましね。命を弄ぶような奴は容赦しないわよ。ここで確実に仕留める!

あの槍がヤバそうだけど、私の月光の杖(全長3m)なら間合いの不利はないはず。私が接近戦を挑んで様子を見ましょう。
そして、隙を見て閃光魔術(プロレス技)とユーベルコードを叩き込むわ!
魔力の鎖で私と繋いでしまえば綱引きの始まりよ。もたついてる間に他の猟兵が仕留めてくれるはず!


御影・雪乃
引き続き、雪華ノ輪舞で暑さ対策。

ほんとうにもったいないです、この神殿にまだお宝があったかもしれないのに…。
こうなったのもあなたのせいです、責任とって下さい。
とりあえず氷漬けにします。ここが火山とか関係なく凍らせます。
(理不尽な怒り)

●戦闘
基本は遠距離から【フローズンブラスト】、【フローズン・スノウ】などで妨害と攻撃を。近づいてきたら【フローズン・エンド】です。

防御行動は【行動分析】や技能の見切り、武器受けなどで対処。防御したら【ミレナリオ・ユーベルスティール】でもぶっぱしましょう。

スキあらば技能の盗み攻撃で金品狙い。
あとヴァンパイアの爪や髪って売れますかね。凍ればボキッと回収しやすいのですが。



●魔術(物理)の戦い
「さて、次の遊び相手はここかしら?」
 肩やわき腹にダメージは負いつつも、まだまだ余裕の笑みを崩さないリーシャが、次にやってきたのは、神殿の瓦礫のそばにいたアーデルハイド・ルナアーラ(獣の魔女・f12623)と御影・雪乃(ウィンター・ドール・f06012)のところだった。
「ええ、遊んであげるわ。チャンバラごっこなんてどうかしら?」
 それを笑顔で迎え撃つアーデルハイドは、槍に対抗して、3mの長さの月光の杖を構えた。
「あら、なかなか立派な武器ね。それでこの辺りを瓦礫にしたのかしら?」
「次はあなたを神殿みたいに砕いてあげます。命を弄ぶような奴は容赦しないわよ!」
 と、気合を入れて対峙するアーデルハイドの横で、先程から神殿の瓦礫を漁って何かないかと探していた雪乃が、リーシャに文句を言いだした。
「そうですよ、神殿壊しちゃったんですよ。
 ほんとうにもったいないです、この神殿にまだお宝があったかもしれないのに……」
「あらあら、壊した側が何を言うのかしら。勿体ないなら壊さなければよかったのに」
 ごもっともです。
 こればかりはリーシャの方が正論だと思います。
 でも、雪乃にそんな理屈は通じなかった。
「こうなったのもあなたのせいです、責任とって下さい」
「ずいぶんと勝手な事言ってくれるわねぇ?」
 ほんとにそう思います。なんと理不尽な。
 でもそんな理不尽な雪乃の怒りが、戦闘開始の合図となった。

 即座に接近しての打ち合いを挑むアーデルハイドに対し、雪乃は後方から【フローズンブラスト】や【フローズン・スノウ】などの吹雪を生み出すユーベルコードを駆使して援護に回る。
「へぇ、なかなか涼しくていいじゃない。こんな場所だもの、ちょうどいいわ」
「む。そんな事言うなら氷漬けにします。ここが火山とか関係なく凍らせます」
 涼風呼ばわりされた雪乃はちょっとむかついたのか、接近しつつさらに吹雪の力を強めていくが……。
「ちょ、ちょっと、今それされると私も一緒に凍っちゃわない?」
「あ」
 槍と杖で打ち合っている最中のアーデルハイドから待ったをかけられてしまった。
 言われた雪乃は吹雪の範囲と威力を絞り、アーデルハイドの援護にとどめておく。
「あらあら、連携とれていないんじゃなくて?
 それじゃ、あまり楽しい遊びにならなさそうかしら?」
「そんな事言わないで、私とのデート、とことん付き合って貰いましょうか!」
 一旦雪乃に下がらせて、アーデルハイドは閃光魔術を仕掛けていった。
 【魔槍剛撃】の重い一撃を振り下ろすリーシャに対し、それをかわした直後に地面を穿っている槍を足場に跳躍。そのままの勢いでリーシャの顔面に膝蹴りをぶちかました。
「ぐはっ?!」
 舞い散る鮮血(鼻血)がリーシャの顔を歪ませる。
 これぞアーデルハイド必殺の閃光魔術、ただしプロレス技。
 俗にいうシャイニングウィザードである。
「よっし、つかまえ、たっ!」
 さらにアーデルハイドは続けざまにユーベルコードを放ち、リーシャと自分の手首をオーラの鎖でつないでしまう。【死が二人を分かつまで】と書いてチェーンデスマッチと読ませるユーベルコードだ。まさに文字通りの状態になったリーシャとアーデルハイド。
「これで私を封じたつもり?」
「ここから先は、チャンバラじゃなくて綱引きで遊びましょう?」
 アーデルハイドはそう言いながら、魔力の鎖でつながった腕に力を籠め、リーシャを振りまわす。もちろんこれではアーデルハイド自身も動きを制限されているわけではあるが、そこは問題にならない。なぜなら。
「ありがとうございます。では……これなら?」
 アーデルハイドの目論見としては、チェーンでつながれたリーシャがもたついてる間に雪乃が攻撃してくれると期待しての事だから。
 そしてもちろん、先ほど吹雪を援護にとどめていったん下がった雪乃だが、この隙を逃したりはしない。吹雪をコントロールしながら、ナイフを片手に急接近。一気にリーシャに斬りつけていく。
「内部からの凍結なら、アーデルハイドさんを巻き込みませんし、どうです?」
 ここまでの戦闘ですでに傷ついていたリーシャの脇腹に、さらに吸い込まれていった雪乃のナイフが、内側に冷気を送り込んで内蔵を凍り憑かせていく。
「あぐぅっ?! やって……くれたじゃないの!」
 その痛みに顔をしかめるリーシャは、流れた自らの血を身にまとい、【ブラッディ・カーニバル】による身体強化を発動させて、血の刃で自らとアーデルハイドをつないでいたオーラの鎖を断ち切った。
「もういいわ、貴方たちとの遊びはここまでよ!」
 痛みだけでなく、怒りと屈辱に顔を歪めたリーシャは、そう言い捨てると【魔槍剛撃】を瓦礫の山につきたてた。
 瓦礫が崩れ、粉塵が大気を漂い……そして気が付いたらリーシャはこの場を離れていたのだった。
「あ、逃げられましたか……攻撃ついでに金品盗んでやりたかったのですが。
 ……ヴァンパイアの爪や髪って売れますかね」
「そんなこと考えてたの?
 まぁ、でも、あとは他の猟兵が仕留めてくれるはず!」

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

アルトリウス・セレスタイト
丁度いい、試してみるか

臘月で分体を召喚
分体に臘月を使わせ、繰り返して分体を増やし、自分の軍勢を作って相手取る
半数が魔眼・封絶で拘束
多重に拘束し確実を期す
残る半数で焼尽
炎剣を合一し頭上から貫いて焼き払う


多重召喚に失敗するなどであれば、分体の魔眼・封絶で拘束
本体が焼尽で包囲攻撃

他の猟兵とも可能な範囲で協働

※アドリブ歓迎


天杜・乃恵美
(ノエミ、操縦を代わろうか)
えっ?いいの、モニカちゃん?
(ああ、3つ数えたら代わるよ)

●WIZ重視の戦闘
『オーラ防御』と共に《巫覡載霊の舞》起動
ノエミが真正面からユベコ製薙刀による槍勝負
『なぎ払い』によるパワフルな攻めが主体

だが実はモニカが仕組んだ『だまし討ち』
尊大な敵がノエミの動きに慣れて油断する瞬間を
モニカが『メカニック』としてセンサーで探る

その時を狙ってモニカに人格交代
突き重視の素早い動きに急変する事で撹乱
更に左手のレイピア型黒剣で心臓狙い
血経由の『生命力吸収』で弱らせる

●多重人格
人格に連動して外見変化
(他者が判別し易くする為)
ノエミ:青い巫女服、金髪
モニカ:ゴスロリ、銀髪

※アドリブ歓迎



●金の彼女と銀の彼女
 先の猟兵達との戦いで大きなダメージを負ったリーシャは悩んでいた。
 すでに神殿は破壊され、当初の目的は達成できない。代わりの腹いせに遊んでやろうとした連中には思わぬ痛手を喰らわされてしまった。
「さすがにこのまま死ぬまでやりあうとか馬鹿らしいものねぇ……これは潮時かしら?」
 そう思い、先ほどは煙幕を張って場を離れたのだが……。
「こっちきたっ?!」
「ほう、丁度いい、試してみるか」
 リーシャがのがれていった先には、ちょうど天杜・乃恵美(天杜・桃仁香と共にありて・f05894)とアルトリウス・セレスタイト(原理の刻印・f01410)の2人がいる場所だった。
「……ちっ。まだいたのね。いいわ、ならもう遊びはなしよ」
 リーシャは、ダメージを受けているためか、遊び抜きですぐさまに『鮮血槍』を構え、2人を襲ってきた。
「くるぞ、ちっこいの!」
「あわわわ……」
 アルトリウスは即座に【臘月】を使って己の分身を生み出し、リーシャを迎撃していった。
「はン、人間風情が何人に増えようが変わらないわ!」
 【臘月】を繰り返し使用し数を増やしていくアルトリウスの分身体に対し、リーシャは【魔槍連撃】による高速の突きの連続でそれを貫いていく。分身体は次々と【魔眼・封絶】を使いリーシャの動きを禁じようとするが、リーシャはそれをものともせずに槍を振るい、分身を貫き、掻き消していく。
「くそっ、まだこんな力が……」

 そんな様子を乃恵美……いや、現在表層に出ている人格の『ノエミ』は震えながら見ていた。
 まだ幼い『ノエミ』にとっては、本気で殺しに来るヴァンパイアの攻撃は恐ろしく映っただろう。しかし……。
(「大丈夫、ノエミ。あとで操縦代わってあげるから」)
「えっ?いいの、モニカちゃん?」
(「ああ、2人であいつをやっつけよう」)
 内心にいる『モニカ』との会話で勇気を奮い、【巫覡載霊の舞】にて自らを強化しつつ、薙刀を手にアルトリウスとリーシャの戦いに介入していった。
「やあああああっっ!!」
「っと、甘いわよ、おチビちゃん!」
 だが、衝撃波を纏って振るわれる『ノエミ』の薙刀もリーシャには通用しない。リーシャの『鮮血槍』は易々とそれを受け止め、はじき返していた。
「その小さな体、吹き飛ばしてあげる!」
 そのまま振るわれるリーシャの【魔槍剛撃】が、小柄な乃恵美の身体に叩き付けられそうになる。
「淀め」
 それを防いだのは、アルトリウスの、乃恵美の介入によってリーシャに消滅させられることなく残った分身体の、多数が同時に放った【魔眼・封絶】による拘束効果だった。一瞬だけピタっと動きを止めさせられるリーシャ。
「んなっ?!」
(「今だ、代わるよ」)
 そしてその瞬間、『ノエミ』から『モニカ』へと人格が交代する。金色の髪が瞬時に銀に代わり、同時に左手にレイピアのような黒い剣が出現する。
「もらったっ!」
 それまでの『ノエミ』の力任せに薙刀を振る動きとは打って変わった、鋭く素早い『モニカ』の左からの突きにリーシャは戸惑い、一瞬動きが拘束されたこともあってまともにその胸を貫かれてしまう。
「か、はっ……?!
 よくもやって、くれたわね……!」
 胸に剣が刺さり血を吐きながらも、それでも剛槍を振りまわして『モニカ』を引き剥がす。怒りの瞳で乃恵美を睨みつけるリーシャだが、しかし。
「よくやった、ちっこいの。
 ここまでだなヴァンパイア。去るが良い!」
 しかしそこを狙ってきたのは、アルトリウスの分身ではなく本体から放たれた【焼尽】による青い剣の炎。傷ついたリーシャを容赦なく焼いていく。
「くっ……よくも。
 ……いえ、ええ、そうね。それなら言われたとおり、去ってあげましょうか」
 リーシャは2人を睨みつけて、剛槍を大地へと突き刺した。轟音とともに窪む大地、そして吹きあがる瓦礫の粉塵。その煙に紛れ、リーシャの姿は消えていた。
「待て……くそ、逃がしたか」
「仕方ないね。あとは他の人に任せましょうか」

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

アウレリア・ウィスタリア
遊び感覚で人々を脅かす存在を呼ぼうとしていたのですね
お前はボクの敵
ボクはお前に復讐し、滅ぼします

【空想音盤:追憶】
楽器を花弁に変え花の嵐を身に纏い
鞭剣と魔銃で戦いましょう
花弁は火山の熱に晒されて燃え上がるかもしれない
でもそれが良い
燃え上がる花の嵐はまるで火炎旋風のように敵を焼くことでしょう
仲間の使う冷気があるのなら氷の嵐をより強く
凍った花弁で敵を切り裂くことができるかもしれません

ボクは他人と関わりを持つことは苦手だけど協力することは出来ます
ボクの敵、お前は自分の快楽のためだけに戦うのでしょう
ボクはボクの復讐のため、人に仇なす存在を滅ぼすため戦います
どちらの決意が強いか勝負です

アドリブ歓迎


コモフォ・グリード
●コモフォ
飛んで火に居る虫ケラか…いやこの場合は火口に飛び込む吸血鬼か?
どちらにせよ辿る末路は同じだ。
グリードが火口近辺の侵食を進めておいたのも全てはこの為、
神殿も魔獣達も同様に罠群と化した天然の要塞…もはや此処は我々の領域となっているのだから…
銃撃による牽制を加えつつグリードの用意した当該ポイントに誘導する。
●グリード
待ちかねたよぉ~メインディッシュが来てくれないと消化不良になっちゃうよねぇ?
こつこつ環境を整えるのは大変だったけどねぇ~
その分出来上がる料理の美味しさは格別になるから手間は惜しめないよねぇ
…ふふっ魔獣という調理器具に火口という調理場を使って神殿という食膳に添えれば完成だよぉ~。



●ここは既に敵地と化し
「まったく、なんだっていうのよ……私は遊びに来ただけだっていうのに……」
 大きなダメージを負って、肩で息をしているリーシャは、なんとかこの場を離脱しようと移動していた。
 だが……。
「待ちかねたよぉ~。メインディッシュが来てくれないと消化不良になっちゃうよねぇ?」
「なに……なんなの?!」
 そのあたりに足を踏み入れた途端、あたりに散らばる瓦礫がまるでトラップのようにリーシャめがけて飛んできた。
「こつこつ環境を整えるのは大変だったけどねぇ~。
 その分出来上がる料理の美味しさは格別になるから、手間は惜しめないよねぇ」
 このトラップを仕掛けたのは、コモフォ・グリード(欲望喰らい・f05224)の『グリード』の方。先程までの戦いのうちからずっと、【欲喰らいの行群(グリードスライムシンショクケイタイ)】によってこのあたりの大地を浸蝕していた効果だ。もと神殿であった瓦礫も、ファンガスや虫の死骸も、今や『グリード』のトラップと化していた。
「なんなのよここは?! なんでこんなことになっているのよ?!
 ここは誰も使っていない場所だったはずじゃないの?! だから遊びに来たのに?!」
 さすがにリーシャの顔も、驚愕に歪む。
 今は使われていない神殿に遊びに来ただけだったはず、と。
「グリードが近辺の侵食を進めておいたのも全てはこの為。
 神殿も魔獣達も同様に罠群と化した天然の要塞……もはや此処は我々の領域となっているのだから」
 口から出る言葉、今度は『コモフォ』の方だ。
 驚愕しているリーシャを銃撃で牽制をしながら、仕掛けられている罠に追い込んでいく。
「ふふっ。魔獣という調理器具に~。火口という調理場も~。神殿という食膳~。
 どんな美味しい料理ができるかな~」
 口から出る声は再び『グリード』のものになる。そしてその楽しそうな口調のまま、魔獣……虫の死骸を放つトラップをリーシャに向けて作動させていくのだった。
「ええい、さっきからうっとうしいわね?!」
 最初はこのあたりが罠で満載の要塞じみた場所になっていたことに驚愕していたリーシャも、次第に落ち着いて、自身に飛んでくる罠(虫の死骸)などを鮮血槍で捌き始めていた。『コモフォ』の銃撃と、『グリード』の仕掛け罠、そしてもともと負っていたダメージの為に、思うように反撃はできていないようだが、それでもこのままではまだリーシャを追い詰めるには1手足りていない。

 しかし、この場にはもう1人いた。
「遊び感覚で人々を脅かす存在を呼ぼうとしていた……その結末がこれです」
 罠と銃撃相手に踊っているリーシャに対し、冷たい口調でそう告げるアウレリア・ウィスタリア(瑠璃蝶々・f00068)である。
「お前は自分の快楽のためだけに戦うのでしょう。
 ボクはボクの復讐のため、人に仇なす存在を滅ぼすため戦います」
「……はン、人の事なんて知らないわ。滅ぼせるものならやってみなさいよ」
 トラップに翻弄されているリーシャだが、まともな敵意を向けられれば、そちらに反応もする。
「そろそろこんな罠もどきと遊ぶのも飽きたわ。だいぶん力も回復してきたし……そろそろお暇させてもらうわ、よっ!」
 そして【魔槍剛撃】を地面に叩きつけ、罠ごと『グリード』の領域を破壊した。
 だが、渾身の力で地面を叩き割るのが精いっぱいで、今のリーシャには、さらに追撃してくるアウレリアの攻撃に対応するほどの余裕はない。
「ボクはお前に復讐し、滅ぼします」
 静かにそう告げるアウレリアは、【空想音盤:追憶(イマジナリーレコード・レミニセンス)】を起動させた。
 アウレリアの手の持つ楽器が、ユーベルコードの力で花弁に変わり、それが地熱で発火して燃える花の嵐となって、アウレリアの周りを舞う。
「ここにはない記録を追憶し、空想で奏でる……これで決めます!」
 そのまま炎の花が嵐となって、リーシャを包みこんでいった。
「んなっ?! きゃあああああぁぁぁぁあ……?!」

「ヴァンパイアの丸焼きかぁ~。どんな美味しい料理かなぁ~?」
 火の勢いが収まった後、『グリード』はリーシャの黒焦げ死体を確認しようと近付いていく。だが、そこにはリーシャの姿はすでになかった。
「あれぇ~?」
「いない……逃げられましたか?」
「む~。メインディッシュだったのになぁ~」
 リーシャは炎をブラインドにしてこの場を離れたらしい。流れていた血がわずかに行先を告げていた。
 その方向には、まだ別の猟兵がいる。決着はそちらに持ち越されたのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

結城・蓮
最後までフラウロス(f08151)と。
さぁ、お待ちかねのメインタイムだね。
はしゃぎ過ぎるなよ、血風姫。
君のお守りは疲れるんだ。

敵の連続攻撃を避けて出来た隙を逃さず、《無明の弦》で敵を絡めとりながら、隙を作らせてフラウに殴ってもらうよ。
やはり戦いにおいては力は正義だからね。当たればこそだけど。
「捉えた!きっちり決めろよ!」

フラウへの攻撃はボクが捌いて止め、必要ならかばうよ。
力馬鹿とはいえお子様だからね、守らないわけにはいかないさ。
「なかなか、一撃が重くて危ない相手だ。やれるね?」

それにしても、本当にこんなところで何をする気だったんだろうな。
ま、分かれば苦労はしないか。
長居はしたくないな、暑いし。


フラウロス・ハウレス
蓮(f10083)と。
待ち侘びたぞ、吸血鬼。
貴様を待つ間、随分とつまらぬ作業をさせられたものだ。
だが、貴様を殺せる悦びさえあればそれすらも苦を厭わぬものとなろう!
さぁ、殺し合おうぞ。貴様の命、このフラウロスが貰い受ける!

黒風に自らの血を纏わせ、黒き血風と化して殴りかかろう。
【黒風鎧装】と【ブラッドガイスト】で自己強化をしてから攻撃だ。
簡単にくたばってくれるなよ?

槍を血風で逸らし掻い潜り、力強く踏みしめた足で大地を砕きながら【アースシェイカー】の一撃を食らわせてやる。

くくっ……!苦しみに悶えよ!恐怖に慄け!
貴様ら吸血鬼の恐怖こそが我が生きる唯一の楽しみよ。
冥土まで持っていけ、貴様を殺す我が名を!



●妖姫の終焉
「はぁ、はぁ、酷い目にあったわ……せっかくのドレスも血だらけの黒焦げ……あーあ、髪の毛ちりちりになってないかしら……?」
 猟兵の攻撃で生まれた炎に紛れる形で離脱してきたリーシャである。
 すでにダメージも大きく、これ以上ここにいても益はないという事で、既に火口からの脱出を考えている。
 だが、その前にまだ立ち塞がる猟兵がいた。
「待ち侘びたぞ、吸血鬼」
 吸血鬼狩りの少女フラウロス・ハウレス(リベリオンブラッド・f08151)だ。
「ちっ……まだいたの。ほんとしつこいったら……」
「貴様を待つ間、随分とつまらぬ作業をさせられたものだ。
 だが、貴様を殺せる悦びさえあればそれすらも苦を厭わぬものとなろう!
 さぁ、殺し合おうぞ。貴様の命、このフラウロスが貰い受ける!」
「勝手な事言ってるんじゃないわ! 
 傷は深いけど、それでも小娘一人殺せない私じゃないわよ」
 フラウロスとリーシャの殺気と殺気がぶつかる。
 が、そこに割って入るように、フラウロスの相棒である結城・蓮(チキチータ・マジシャン・REN・f10083)の声がした。
「はしゃぎ過ぎるなよ、血風姫。君のお守りは疲れるんだ」
「黙れ、トリッカー。吸血鬼を前に猛るなという方が無理ぞ」
「はいはい。まぁ、お待ちかねのメインタイムだしね。ボクが援護する、存分にやるといいさ」
 蓮のゴーサインとともに、フラウロスは【黒風鎧装】の黒風を身に纏い、【ブラッドガイスト】で自らの血を武器に吸わせて、自らを強化しながらリーシャへと駆けていく。
「はン。1人でも2人でも結果は同じよ。これ以上私の邪魔はさせないわ!」
 それを『鮮血槍』で迎え撃つリーシャ。
 こうしてこの火口での最後の戦いが開始されたのだった。

「簡単にくたばってくれるなよ?」
「くたばるのは貴方たちだわ」
 自らの身を黒い血風と化してその手の黒い爪で襲い掛かるフラウロスに対し、リーシャは高速の【魔槍連撃】で迎え撃つ。
 傷ついているとは思えない……ここまでの段階ですでに脇腹は抉られ、胸は刺され、身体を焼かれと、致命傷になっていないのが不思議なほどのダメージを抱えながらも、リーシャの槍の速度は未だに衰えない。
「くっ……まだこんな力を」
「どしたの、威勢良かったのは口だけかしら?」
 リーシャの槍の速度は強化されたフラウロスをも上回り、その穂先がフラウロスの身を斬りつけていく。フラウロス1人ではその槍を捌ききれないとみたか、蓮は槍の雨の中に飛び込み、フラウロスを庇うように身を盾にした。
「あら、自分から死にに来るとは、殊勝な心掛けじゃない?」
「なかなか、一撃が重くて危ない相手だ。でも……」
 リーシャの槍に傷つき膝をつく蓮だが、その代わりに【無明の絃(ブラインドコード)】による細い強固な糸をリーシャに巻き付けることには成功する。
「……捕らえたよ!」
「あ……ン? 何これ、私いつの間に縛られ……?!」
 蓮が手元で糸を引くと、それがキリキリとリーシャを縛り上げていく。
「余計な真似を……」
「ボクのことはいいさ。それより、やれるね?」
 力馬鹿とはいえお子様だから、守らないわけにはいかない……なんていう本音は隠したまま、蓮はフラウロスの為におぜん立てを済ませて。
 そして、フラウロスはリーシャにその爪を向けた。
「無論!」
 これが待ち望んだ時だと、強く大地を踏みしめた脚に持てる力を込め、大地も砕けんとばかりに、大きく黒爪を振りかぶったまま飛び込んでいく。
「しまっ……?!」
 それは、縛られ一瞬自由を失っていたリーシャにとってはかわせないタイミング。
 自らの運命を悟ったか、リーシャの瞳に死の恐怖の色が映っていく。
「くくっ……! 恐怖に慄け!
 貴様ら吸血鬼の恐怖こそが我が生きる唯一の楽しみよ!」
 そしてフラウロスの黒爪による【アースシェイカー】の重い一撃が、大地ごとリーシャを叩き潰すかのように叩きつけられた。
「いやあああああああああああ?!」
 爪に引き裂かれ、砕けた大地に叩きつけられ、全ての力を失ったリーシャの断末魔の悲鳴が響いていった。
「冥土まで持っていけ、貴様を殺す我が名を!」
 最後のフラウロスの言葉ははたして届いたのか……?
 何かを言おうとして僅かにリーシャの唇が動いた気もしたが、それきりリーシャは絶命し、完全に沈黙した。

「終わったか。それにしても、本当にこんなところで何をする気だったんだろうな」
「知らん。興味もない」
「はいはい。ま、分かれば苦労はしないか。
 それじゃ他のみんなと合流して帰ろう。長居はしたくないしね、暑いし」

 かくして火口での戦いは終わり、猟兵達は帰路につく。
 すでに瓦礫となった神殿は、そのままリーシャの墓標となったのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年02月19日


挿絵イラスト