天空の黄金郷(作者 雷紋寺音弥
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#アックス&ウィザーズ  #猟書家の侵攻  #猟書家  #財宝妖精ブラクテ  #天空城  #冒険者 


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●禁忌の黄金
 天空城。それは、猟兵達が群竜大陸に至る過程で発見された、多数の空飛ぶ巨石群から成る遺跡。
 かつて、戦乱に明け暮れていた古代帝国が、魔力の暴走により天空に放逐されたという御伽噺。それを実証するかのような存在であるが、詳しいことは分かっていない。だが、財宝を求めて天空城を訪れる冒険者達は後を絶たず、その冒険は時に命の危険を伴うものであり。
「えぇい、どうするのじゃ! 完全に囲まれてしまったではないか!」
「仕方ないだろう! まさか、黄金が敵になって襲い掛かってくるなんて、思ってもみなかったんだからな!」
 遺跡の内部を訪れた冒険者達は、多数の黄金像に囲まれていた。これが遺跡に眠る財宝であれば、手放しで喜べる状況だが。
「えっと……あれに触られると、私達も黄金にされちゃうんだよね? もしかしなくても、大ピンチっぽい!?」
「それだけではありません。恐らく、彼らの声に惑わされ、その誘惑に負けた時点で……」
 彼らを包囲している黄金像は、その全てが危険なオブリビオン。かつて、この地を訪れて黄金にされてしまった、哀れな犠牲者の成れの果てだったのだから。

●狙われた財宝
「アックス&ウィザーズの世界でも、相変わらず猟書家が暗躍しているのね。まあ、財宝があるなんて話を聞いたら、それを手に入れたくなる気持ちは分かるけど」
 それでも、身の丈に合わない冒険をして命を落とすのは馬鹿げているし、貴重な財宝を猟書家にくれてやる理由もない。そう言って、神楽・鈴音(歩く賽銭箱ハンマー・f11259)が猟兵達に伝えたのは、天空城に眠る財宝の話。
「実は、アックス&ウィザーズの天空城に猟書家幹部が現れて、そこの財宝を根こそぎ持って行こうとしているの。財宝を狙って、冒険者の一団も遺跡を訪れてはいるけれど、このままじゃ全滅させられて財宝も奪われるわ」
 鈴音の話では、冒険者達は既に財宝の一部を手に入れており、猟書家はそれを狙って遺跡の中に配下を放ったのだという。このまま放っておけば、冒険者達は遠からず全滅。財宝は奪われ、猟書家は目的を果たしてしまうことだろう。
「折角、お宝を見つけたんだから、奪われるのを黙って眺めているのも癪ってものよね。そういうわけで、あなた達には今から天空城に向かって、オブリビオンに襲われている冒険者達を助けて欲しいの」
 冒険者達を襲っているのは、ゴールドゴーレムと呼ばれる純金製のオブリビオン。彼らも元は冒険者であり、黄金像化する呪いによって怪物となってしまった存在だ。その呪いは極めて強力で、彼らに触れられただけでも人や持ち物が黄金化し、その叫びに心が負けた時にも、やはり黄金像にされてしまう。
 そんな危険なゴーレムが相手なのだが、対する冒険者達のパーティは、物理攻撃による接近戦に特化した者が大半だ。人間、エルフ、ドワーフ、そしてフェアリーと種族はバラバラだが、魔法の類を使える者は誰もおらず、ゴールドゴーレムとは極めて相性が悪い。
「触った時点で黄金化の呪いを仕掛けてくる敵が相手じゃ、物理特化な攻撃だと、かなり不利なのよね……悔しいけど。あ、でも、冒険者達は遺跡の内部に詳しいから、彼らの協力を得ることができれば、地形を利用して有利に戦えるかもしれないわ」
 女子力は物理と豪語する鈴音にとっても、今回の敵は戦い難い相手なのだろう。それは大半の戦士にとっても同じかもしれないが、しかし冒険者達と協力し、天空城内部の罠を利用したり、地の利を生かした攻撃を繰り出したりすれば、危険なゴーレムとて撃破できる。
「ゴールドゴーレムを全部倒せば、猟書家幹部も姿を現すはずよ。財宝妖精ブラクテ……黄金大好きな、財宝使いの妖精ね」
 ブラクテは強力なオブリビオンなので、さすがに冒険者達を戦わせるわけにはいかない。もっとも、彼らと協力して地形を生かした攻撃を行うことは可能なので、上手くバックアップしてもらうと戦い易いかもしれない。
「もしかすると、天空城の財宝のどれかに、天上界に至る手掛かりがあるのかも知れないわ。そんな貴重なもの、猟書家なんかに渡してたまるもんですか!」
 なお、できれば事件を解決した後に、コッソリ黄金を持ち帰ってはくれないか。ドサクサに紛れて、なんとも欲望全開なお願いをする鈴音だったが……とりあえず、聞かなかったことにしておこう。


雷紋寺音弥
 こんにちは、マスターの雷門寺音弥です。

 このシナリオは、猟書家シナリオになります。
 集団戦→ボス戦の二部構成で完結するシナリオなので、参加される方はご注意ください。

●第一章
 『犠牲となった冒険者『ゴールドゴーレム』』との集団戦です。
 天空城のどこかにいる冒険者達と合流すれば、彼らの協力を得て有利に戦いを進められるでしょう。

●第二章
 猟書家幹部『財宝妖精ブラクテ』との戦いになります。
 無策で対峙した場合、苦戦は必至。
 第一章で仲間になった冒険者達の支援を受けられれば、倒しやすくなるでしょう。

●冒険者達
 人間・男(パラディン)、ドワーフ・女(バーバリアン)、エルフ・男(アーチャー)、フェアリー・女(シーフ)から成る4人パーティの冒険者達。
 攻撃呪文の類を使える者が1人もいないので、ゴールドゴーレムの能力とは相性が悪いです。
 天空城のどこかで戦っているはずなので、早急に見つけ出して救助すれば、その後の戦いが有利になります。
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第1章 集団戦 『犠牲となった冒険者『ゴールドゴーレム』』

POW ●黄金の打撃
単純で重い【黄金化の呪いが込められた拳】の一撃を叩きつける。直撃地点の周辺地形は破壊される。
SPD ●黄金の抱擁
【相手へ抱き着く行為】が命中した対象に対し、高威力高命中の【黄金化の呪い】を放つ。初撃を外すと次も当たらない。
WIZ ●黄金の咆哮
【黄金化の呪いが込められた助けを求める叫び】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
👑11 🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


フォルク・リア
「遺跡の奥の財宝って言うのは話としては定番だけど。
そこで命を落とすんじゃ放っておけないな。」

足跡や人がいた痕跡、
戦いの跡を探し冒険者達を追跡。
時に壁や床に耳を当て大きな音がする方に
冒険者達や敵が居ると見て向かう。

冒険者達を発見したら古代都市ルベルを発動。
炎の波や風の刃で敵を攻撃、冒険者達に接近し
「漸く追い付けたか。俺は猟書家…この敵を放った黒幕
を倒しに来た。お互いに協力して先に進まないか?」
と持ち掛け道案内をして貰い。
敵には古代都市ルベルの【属性攻撃】魔法で攻撃。
黄金の咆哮は【破魔】の力を持った【衝撃波】を
冥理影玉より放ち相殺。
冒険者達が襲われそうなら
ルベルの力で土壁を作り出したり念力で妨害。


●天空の魔都
 天空上の中へ転送されるや否や、フォルク・リア(黄泉への導・f05375)は冒険者達の姿を探し、誰もいない廊下を走り出した。
「遺跡の奥の財宝って言うのは話としては定番だけど、そこで命を落とすんじゃ放っておけないな」
 この城は今まで、人の訪れを拒んでいたはず。さればこそ、そこに残る小さな痕跡……例えば、人の足跡や壁に触れた跡でさえも、冒険者達を発見するための手掛かりになる。
「この足跡は……こっちか!」
 微かに聞こえた人の声。それだけを頼りに、フォルクは走った。そのまま、広い通路を抜けると、その先には果たして黄金の像に囲まれた冒険者達の姿があった。
「むぅ……このままでは、全員黄金にされてしまうぞ!」
「お前たちは、もう下がれ。ここは俺が、『無敵城塞』のユーベルコードで引き受ける!」
 他の仲間達を下がらせ、パラディンの青年が自ら敵を引き付けるべく前に出ていた。確かに、彼の言う通り、無敵城塞のユーベルコードであれば、黄金化の呪いでも無効化できるだろう。
 だが、それは同時に、彼をこの遺跡に置き去りにすることを意味している。なぜなら、無敵城塞の発動中は、本人は全く動けないからだ。そして、ユーベルコードの効果が切れたところで、彼が黄金像達の仲間入りをさせられるのは、もはや代え難い事実となるだろう。
「あまり時間がないようだな。……よし!」
 考えるよりも救出が先だと、フォルクは素早く状況を見切り、高々と手を掲げて詠唱を始めた。この遺跡の内部を上書きし、自らの使役する空間へと変え、逆境を覆す最大にして最強クラスの奥義を発動するために。
「歴史の狭間に埋もれし魔導の都。幽谷の門を潜りて今、此処に姿を現し。その深遠なる魔術の神髄を示せ!」
 瞬間、遺跡の壁や床が、かつて滅んだ巨大な魔法都市のそれに代わって行く。しかも、ただの都市ではない。それは時に自らの意思で構造を変え、魔力を物質化させ、果ては使役する幻獣によって侵入者や敵対者を情け容赦なく排除する。
「えぇっ! ちょっと、なにこれぇ!?」
「新しい罠が起動した……わけでは、なさそうですね」
 フェアリーとエルフの二人も、何が起きているのか理解できないまま、ただ周囲の変化に見惚れているだけだ。そんな彼らに、フォルクは周囲の敵を熱波や風刃で攻撃しつつ改めて尋ねる。
「漸く追い付けたか。俺は猟書家……この敵を放った黒幕を倒しに来た。お互いに協力して先に進まないか?」
「誰だ、あんたは? だが、どうやら敵ってわけじゃなさそうだな」
 ピンチをすくってもらったことで、パラディンの青年は快くフォルクの申し出を受け入れてくれた。他の冒険者達も、それに続く。折角、お宝を手に入れたのに、こんな場所で黄金像にされてしまっては、なんのために頑張って来たのかわからない。
「あの敵は、俺の古代都市が引き受ける。その間に、お前達は遺跡の地図など持っていたら、出してくれると助かるんだが……」
「地図? それなら、私が作ったのでよければどうぞ!」
 黄金像の軍団を古代都市の幻獣が引き受けてくれている間に、フォルクはフェアリーの少女から地図を受け取った。随分と小さな地図で、おまけに読み難い箇所もあったが、それでもないよりはマシである。
「よし……俺はこの地図を参考に、遺跡の奥へ進んでみる。お前たちは、その間に外へ逃げるんだ」
 都市の構造は自由に変えることができるため、地形を変形させて足止めもできる。そう言って、撤退を促すフォルクだったが、冒険者達は首を縦に振らない。ここで助けてもらった恩義もあるが、それ以上に、これで逃げたら冒険者として末代までの恥だと思っているのだろう。
「いや、俺達にも協力させてくれ。命まで救ってもらったのに、何もしないでいるわけにはいかない」
「妾も賛成じゃ。散々、好き放題にやられたわけじゃしな。黒幕とやらがおるのなら、一発殴ってやらんと気が済まぬ」
 パラディンの青年も、バーバリアンのドワーフ少女も、やる気だけは満々だ。宝を持って逃げようと思えばできるのに、敢えてそれをしない辺り、なかなか真面目な連中のようで。
 とにもかくにも、冒険者達の最大の危機は食い止められた。後は彼らが黄金化されないよう気をつけながら、呪われし黄金像のオブリビオンを撃破するだけだ!
大成功 🔵🔵🔵

キヨネ・タカハラ
………勇気と蛮勇は………似て非なるものよ………
………でも………知恵を使えば……それは……勝利へと………繋がる………

ウィザード・ミサイルで足場や近くの壁を破壊して足止め用の障害を作る
瓦礫等をある程度作ったら冒険者達に協力を要請してゴーレムに集中砲火
障害を利用しながら後退して距離を保ちつつ撃ち込み続ける

……距離を……詰めさせない……ように………妨害を………お願い………
………大丈夫………力を合わせれば………勝てない相手では………ないわ………

常に平静に心を保ち、咆哮のタイミングを見極めながら周りに注意喚起する

………咆哮が………来るわ………心を………強くもって………
………必ず………生きて……戻るわよ……


●力を合わせて
 猟兵の支援を受けたことで、なんとか突破口を開いた冒険者達。だが、やはり相性の差は如何ともしがたく、彼らだけではゴールドゴーレムに有効なダメージを与えられない。
「くそっ! やはり、俺達の力だけじゃダメなのか!?」
「迂闊に仕掛けると、それだけで黄金化……相性が悪過ぎるんですよ」
 パラディンの青年に、エルフが弓を構えながら言った。彼の放つ矢であれば、離れて攻撃することはできるが、しかしゴーレムの身体を貫くだけの威力はないため、牽制程度の効果しかない。
「ど、どうしよう! このままじゃ、やられちゃうよ!」
「ぬぅぅ……せめて、妾の一撃を急所に食らわせることができれば、木っ端微塵にしてやるのじゃが……」
 狼狽するフェアリーの少女に、ドワーフが答える。見かけは少女だが、口調からして、このパーティのメンバーでは最年長なのだろうか。
 どちらにせよ、このままでは猟兵達の足手纏いにしかならない。やはり、撤退するべきだったのかと……そう、4人が思った時だった。
「……っ! な、なんだ!?」
 突然、飛来した多数の火矢が、ゴーレム達の足元に降り注いだ。
「……勇気と蛮勇は……似て非なるものよ……。……でも……知恵を使えば……それは……勝利へと……繋がる……」
 現れたのはキヨネ・タカハラ(LonelinessMelody・f27320)。状況は圧倒的不利にも関わらず、彼女は至って冷静だ。
「……距離を……詰めさせない……ように……妨害を……お願い……」
 それだけ言って、キヨネは再び矢を放った。その数、およそ50本。ゴーレムの集団を全て倒すには心もとないが、足止めとしては十分だ。
 敵の足場や近くの壁。それらを破壊して動きを止めつつ、キヨネは常に一定の距離を取って立ち回る。距離さえ離せば、とりあえず近距離からの攻撃を受ける心配はない。そんな彼女の立ち回りを見て、冒険者達も何かを悟ったようだ。
「ふむ……確かに、近づかなくとも、戦う術はありそうじゃな」
 そう言うが早いか、バーバリアンのドワーフ少女は、手にした巨斧を構えて豪快に振るった。それは近くに置いてあった石像を粉砕し、粉々に砕かれた石の欠片が、算段の如くゴーレム達へと飛んで行き。
「なるほど……確かに、足場を崩すというのは良い戦法ですね」
 エルフの青年もまた、弓の狙いを敵の足元に定め、牽制の矢を放って行く。その隙間を縫うようにしてフェアリーの少女が敵の動きを撹乱すれば、目標を見失ったゴーレム達は、互いに正面衝突して転倒した。
「……大丈夫……力を合わせれば……勝てない相手では……ないわ……」
 戦況が徐々に自分達の方へと傾きつつあるのを感じ、キヨネは冒険者達を鼓舞するようにして言った。が、直ぐに険しい表情に戻り、火矢を放ちながら警告する。
「……咆哮が……来るわ……心を……強くもって……」
 呪いの咆哮。その叫び声をまともに聞いてしまったが最後、触れていなくとも黄金化させられる。ここまで来て金にされては堪らないが、今のキヨネ達には自らの精神力を以て敵の攻撃に耐えるしかない。
「任せろ! さあ、全員、俺の後ろに隠れるんだ!」
 だが、ここに来てパラディンの青年が、キヨネを押し退けて前に出た。
 聖騎士は、その祈りの力によって自らの肉体を城塞と化し、あらゆる攻撃を弾き返すユーベルコードの使い手だ。当然、青年もその程度の技は嗜んでおり……故に、自ら仲間達の盾になったのである。
「「「あ……ぁぁ……た……す……け……てぇぇぇぇぇっ!!」」」
 ゴーレム達が一斉に叫ぶのと、青年の身体が肉壁として立ちはだかったのが同時だった。
(「くっ……! す、凄まじい呪いだな……」)
 一瞬、心が折れそうになるも、なんとか弾き返して耐え忍ぶ。そして、敵の攻撃が終わったところで、満を持しての反撃開始!
「後は……わたしが……。……必ず……生きて……戻るわよ……」
 瓦礫で足場が悪くなり、身動きが取れなくなったゴールドゴーレム達の頭上から、キヨネの放った炎の矢が降り注ぐ。どれだけ強固な金属であっても、高温を浴びせれば溶けるもの。ましてや、金は鉄などと比べても、溶ける温度が少しだけ低い。
「うぅ……あぁぁぁ……」
 火矢の雨を浴びせかけられ、ゴールドゴーレム達は身体を溶かしながら、その場に崩れ落ち動かなくなった。後に残されたのは、不格好な形をした金の塊。持ち帰れば、それだけで大金持ちになれそうだが……元が人間だったことを考えると、さすがに持ち帰るのは気が引けた。
「とりあえず……終わったわね……」
 静かに呟くキヨネの言葉が、遺跡の中に響き渡る。ゴールドゴーレム達を遺跡に放った黒幕のところまでは、まだ少し距離があるようだ。
成功 🔵🔵🔴

祝聖嬢・ティファーナ
WIZで判定を
※アドリブ歓迎

『フェアリーランド』の壺の中から風/生命の精霊,聖霊,月霊,戦乙女,天使を呼んで“七色金平糖”を配って「冒険者さん達がピンチみたいだからミンナ急いで探して助けよう!☆」と声を掛けて探し回ります♪
冒険者達を見付けたら駆け付けて『祝聖嬢なる光輝精』で怪我を治して『シンフォニック・メディカルヒール』で状態異常を癒やします☆
落ち着いたら『エレメンタル・ピクシィーズ』で属性攻撃を『神罰の星矢』で聖攻撃を仕掛けます!『聖精月天飛翔』でWIZを強化します♪
『月世界の英霊』で攻撃を空間飛翔して避けて敵のUCを『月霊覚醒』で封印/弱体化させます☆

冒険者達にも“七色金平糖”を配ります♪


●連射は厳禁
 広大な天空上のどこかで、冒険者達が危機に陥っている。話を聞いて現場に急行した祝聖嬢・ティファーナ(フェアリーの聖者×精霊術士【聖霊術士】・f02580)だったが、まずは肝心の冒険者達と合流する方が先だった。
「よ~し、冒険者さん達がピンチみたいだからミンナ急いで探して助けよう!☆」
 まずは、壺の中から妖精の国の住人を呼び出し、彼女達に探索を手伝ってもらうことにした。風や生命の精霊に、聖霊、月霊、戦乙女、果ては天使まで呼び出して、遺跡の中へ解き放つ。ちなみに、彼女達への報酬は、どれだけ配ってもなくならない七色の金平糖だ。
 これだけ捜索の手があれば、冒険者達も簡単に見つかるだろう。果たして、そんなティファーナの予測は正しく、彼らの位置は直ぐに特定できたのだが。
「まったく……倒しても、倒しても湧いてきますね」
「さすがに、これ以上はこっちの身が持たないぜ」
 猟兵達の協力を取り付けたとはいえ、数の暴力を前にして、絶賛苦戦中の様子である。
「助けに来たよ! 精霊、聖霊、英霊、月霊よ、癒し慈しみ輩を治癒し蘇生を……☆」
 とりあえず、冒険者達の体力を回復させるため、ティファーナは自らの操る霊達に自らの力を乗せて分け与えた。これでなんとか立て直しはできたが、しかしそうこうしている間に、いつの間にか周囲はゴーレムによって取り囲まれており。
「「「あ……ぁぁ……ぅぅ……」」」
「「「た……す……け……てぇぇぇぇぇっ!!」」」
 咆哮が一斉に襲い掛かる。パラディンの青年を盾にすることで難を凌いではいるが、このままでは何もできないままやられてしまう。
「あぅっ! ……あぁっ、私の羽がぁっ!!」
 攻撃を避け損ねたのか、フェアリーの少女は羽を黄金化させられて、飛ぶことができなくなってしまった。これでは、狙い撃ちにされるのは間違いない。攻撃に移りたいのを堪え、続けてティファーナは治療と治癒の歌声で、少女の呪いを解くことにした。
「歌唱う、精霊・聖霊よ♪ 癒し、治し、生命の灯火を再び与えたまえ……⭐」
「あ、あれ? 治ってる?」
 不思議そうに宙を舞うフェアリーの少女だったが、のんびりしている暇などない。ティファーナが歌っている間にも、敵は続々と姿を現し、冒険者達に次々と攻撃を浴びせているのだから。
「そろそろ反撃しないとね。さあ、戦いはこれからだよ!」
 気を取り直し、戦闘再開。呪いの咆哮を飛ばしてくるゴーレム達に、ティファーナは大量の矢を放つ。
 まずは、精霊と聖霊、そして月霊の力を宿した矢。お次は天空より天井を貫いて降り注ぐ聖なる光。それらを巧みに駆使して敵を葬って行くが、その度に敵からも反撃が来るため、ティファーナ自身もまた疲弊してしまうことは否めない。
「まだ全滅しない……だったら!」
 疲弊した分の力を取り戻すべく、ティファーナは新たな切り札を切った。この呪いに対抗しながら戦うには、もう地形そのものを自分達に有利なものへと変える他にない。
「九つ月読の光の下に……聖霊よ、祈りに力を♪」
 まずは月光の九曜紋を解き放ち、敵の群れを混乱させる。別に、当たらなくとも構わない。その光が照らし出す場所は、ティファーナの紡ぐ聖歌で満たされ、彼女の力を高める特殊フィールドと化すのだから。
「うぅ……あぁぁ……」
「だれ……か……だ……れ……か……」
 もっとも、そこまでされてもゴールドゴーレム達は止まる素振りさえ見せず、最後の一体になるまでティファーナを捕らえようと襲い掛かってくる。こういうとき、感情のない敵は厄介だ。獣であれば、リーダーを倒すなり屈服させるなりで恐怖を植え付け、容易に追い払うことができるかもしれないというのに。
「どうするのじゃ、猟兵の娘よ。このままでは、碌に攻撃できぬまま黄金にされてしまうぞ?」
 ハンマーを振り被りながら、しかし接敵することもままならないまま、ドワーフの少女がティファーナに尋ねた。確かに、彼女の言う通り、ここは起死回生の一発が必要ではあるが。
「大丈夫、任せて! 世界を巡りし英霊よ……蘇ノ能力を現わせ……!☆」
 次の攻撃が飛んでくると同時に、ティファーナは守りを固めるパラディンの青年の背後へと瞬間移動したのだ。
(「よし、これで後は、敵の技を全部封じ込めちゃえば……」)
 そのまま、冒険者達が一方的に攻撃できる展開になるはず。それを信じて再び飛び出すも、そこには既に攻撃の態勢に入ったゴールドゴーレム達が待ち構えていた。
「えぇっ! な、なんで!?」
 驚くティファーナだったが、それは至極当然のことだった。
 ユーベルコードは発動に詠唱を伴うものであり、そう気軽に乱発できる技ではない。それを、種類も効果も異なるにも関わらず、ティファーナは連続使用を試みたのだ。
 これがユーベルコードを持たない相手であれば、意表を突いて圧倒できたかもしれない。だが、ゴールドゴーレム達もまた、ユーベルコードを使って攻撃してくる。そして、彼らはこちらがユーベルコードを使う毎に、反撃を試みてくるのだから、やってられない。
「うぅ……今の攻撃で、ちょっと腕が……」
 咆哮の呪詛を掠めてしまい、ティファーナは黄金化した箇所を抑えつつ呟いた。
 ほんの少し掠めただけでも、これだけ酷い呪いなのだ。直撃を受ければどうなるかは、できれば想像したくない。
 ならば、ここは先手必勝。相手がユーベルコードを使う前に、その大本を封じ込めてしまう以外に勝機はない。
「月は眼醒めた……其の総ては庇護と加護と祝福を絶たれる……☆」
 ティファーナの言葉は、ゴールドゴーレム達にとっては意味が分からないものだったかもしれない。だが、意味が分かっていなくとも、ユーベルコードの効果は着実に出る。満月、半月、三日月、新月。4つの月の力を放ち、それらが命中したゴーレムから先に、魔法の力を奪って行く。
「よし、今がチャンスだ!」
「この隙に、早く敵を一掃しましょう」
 ゴーレム達がうろたえているのを見て、最後は冒険者達が一斉攻撃! 黄金化の呪いさえ封じこめれば、後は好きにできる言わんばかりに。
 勢いづいた冒険者達の手によって、動きの封じられたゴールドゴーレム達は倒された。もっとも、そこに至るまでが大変であり、同時に要らぬダメージを負ってしまったことも否めない。
 複数のユーベルコードを1つの戦いで使用すれば、その分だけ不利になる可能性も上がる。こちらがユーベルコードを使用する毎に、敵もまたユーベルコードによる反撃を行ってくるのだから。
 それらを忘れ、ユーベルコードの性能だけで押し勝てると思っていたティファーナは、少しばかり詰めが甘かったと言わざるを得なかった。今回は事なきを得ることができたが、次からはユーベルコードを乱発せず、それ以外の方法で有利に戦うための術を模索した方が良さそうだ。
成功 🔵🔵🔴

バジル・サラザール(サポート)
『毒を盛って毒で制す、なんてね』
『大丈夫!?』
『あまり無理はしないでね』

年齢 32歳 女 7月25日生まれ
外見 167.6cm 青い瞳 緑髪 普通の肌
特徴 手足が長い 長髪 面倒見がいい 爬虫類が好き 胸が小さい
口調 女性的 私、相手の名前+ちゃん、ね、よ、なの、かしら?

下半身が蛇とのキマイラな闇医者×UDCエージェント
いわゆるラミア
バジリスク型UDCを宿しているらしい
表の顔は薬剤師、本人曰く薬剤師が本業
その割には大抵変な薬を作っている
毒の扱いに長け、毒を扱う戦闘を得意とする
医術の心得で簡単な治療も可能
マッドサイエンティストだが、怪我した人をほおっておけない一面も

アドリブ、連携歓迎


鵜飼・章(サポート)
僕は鵜飼章…旅人だ
何かの縁でここにやってきて
状況は大体解っている
だからさりげなくその場に溶けこみ
依頼をいい感じに進める行動言動をするよ
シリアスでもギャグでも皆に合わせます

可能さ…そう
UC【空気を読む】があればね
(読めない時もあるよ)

僕にできる事は技能一覧を見てほしいな
これ以外の事は大体できないと思ってくれて構わない
特に苦手なのは労働と力仕事だよ
できないからやらないとは言ってない
装備アイテムを使えば割とどうにかなる
きみが僕をなんとかするんだ

困っているきみ…
この依頼心情系ですか?
全部捏造でいいんじゃないかな
描写された内容が真実とは限らない…
僕、謎なので

つまり全部お任せだよ
アドリブアレンジ大歓迎です


青原・理仁(サポート)
人間
年齢 17歳 男
黒い瞳 金髪
口調 男性的(俺、呼び捨て、だ、だぜ、だな、だよな?)

性格面:
やさぐれ、ぶっきらぼう
積極的な人助けはしないが、見捨てきれずに手を貸してしまう

戦闘:
武器は使わず、殴る・蹴る・投げるなど、技能「グラップル」「怪力」を生かしつつ徒手空拳で戦う
構え方は古武術風

雷属性への適性があり、魔力やら気やらを雷撃に変換し、放出したり徒手空拳の際に纏わせたりします



 猟兵達と冒険者達が互いに力を合わせたことで、徐々に戦線は押し返しつつある。
 だが、それにしても敵は数が多い。いったい、どれほどの数の人間が、この遺跡に挑んで黄金にされてしまったのだろう。
 あるいは、遺跡に現れた猟書家の手駒が、想像以上に多かったと考えるべきか。どちらにせよ、これだけの数を相手にするには、こちらも人手が必要だ。
「……と、いうわけで、手助けには来てみたんだけど」
 目の前に立ち並ぶ黄金像の姿に、バジル・サラザール(猛毒系女史・f01544)は辟易した様子で溜息を吐いた。
 正直、助けることのできない犠牲者を障害として排除するのは気が引ける。おまけに、あの金ぴかな像には、自慢の毒薬も通用しそうにないと来ている。
「ちっ……敵をぶん殴るだけの簡単な仕事じゃなかったのかよ」
 同じく、青原・理仁(青天の雷霆・f03611)もまた悪態を吐いていたが、ここまで来てしまったからには仕方がない。
 相手がなんであれ、全て殴り飛ばしてしまえば同じこと。拳に稲妻の力を込めて繰り出す理仁だったが、しかし自慢の拳が直撃したところで、彼は妙な手応えに顔を顰めた。
「こいつら……電撃が効かないのか!?」
 黄金は電気の導体であり、それ故にゴールドゴーレム達の身体は、何の抵抗もなく電気を受け流してしまう。それでも、打撃によるダメージは与えられるかもしれないが、なにしろ相手は黄金の塊。人間を殴るのとは違い、下手に殴り続ければ、こちらの手が先におかしくなってしまい兼ねない。
「金ぴか野郎の分際で、やってくれるじゃねぇか。……面白ぇ!!」
 それでも何ら臆することなく、理仁は更に追撃を見舞うべく拳を繰り出した。が、同じくゴーレム達もまた拳を握り締めて攻撃して来たのを見て、嫌なものを感じ、バジルが叫んだ。
「来るわ! 気を付けて!!」
「……おわっ! な、なんだ、こりゃ!?」
 間一髪、ゴーレムの拳を避けた理仁だったが、彼のいた場所は大きく破壊され、おまけに地面が金になっていた。
 あれに殴られれば、どれだけ強靭な肉体を持っていようと関係ない。その瞬間に黄金化させられ、彼らの仲間に変えられてしまう。
 物理攻撃に特化した剣士や拳士にとって、これほど戦い難い相手はいないだろう。ドラゴンのように、超高温の火炎でも吐いて、全て溶かしてしまえれば話は別だったかもしれないが。
 果たして、この状況をどう打破するか。いよいよ覚悟を決めて飛び出そうと理仁が前に出ようとした時、突如として一羽の烏が彼らの目の前に現れた。
「なんだ? こんな場所に烏……だと?」
 あまにり場違いな光景に、理仁はしばし動けなかった。そして、それはゴーレム達も同じこと。彼らの視界を奪うようにして、先程の一羽を先頭に、何羽もの烏が戦場に現れたのだから。
「やあ、こんにちは。……かなり苦戦しているようだね?」
 そして、最後に現れたのは鵜飼・章(シュレディンガーの鵺・f03255)。いったい、今まで何処にいたのか、何とも不可解なわけであり。
「てめぇ、何者だ! 同じ猟兵なら、今までどこに隠れてやがった!」
「僕は鵜飼・章……旅人だ。何かの縁でここにやってきて、状況は大体解っている」
 思わず食って掛かる理仁だったが、章はそれを軽くいなして、バジルの方へと歩いて行った。この戦いの切り札は、彼女が持っていると言わんばかりの笑みを浮かべて。
「さて、お姉さん。もう、気づいていると思うけれど……あのゴーレム達の身体は金だ。だから、生半可な毒薬じゃ、あれには傷一つ付けられない」
 だが、そんな金とて無敵ではない。そして、あらゆる毒薬の調合に長けた者であれば、金をも溶かす力を持った水の存在も知っているはずだと付け加え。
「……なるほどね。確かに、それならあのゴーレム達を倒せるわ」
 何かに気が付いたのか、バジルは軽く頷くと、手持ちの薬品を素早く組み合わせて新しい薬品を作り出した。普通に化学物質だけで調剤した場合は時間もかかるが、アルダワ由来のポーションを使えば、時に魔術的な効果で調合の過程を省略もできる。
「毒を盛って毒で制す……なんてね。さあ、これを受けてみなさい!」
 迫りくるゴーレム達に、バジルは調合した薬品を振りかける。すると、今まで無言でこちらに向かってきたゴーレム達が、突如として煙を上げながら苦しみ始めた。
「な、なんだ? ……おい、何をぶっかけた?」
 状況が掴めず、戸惑う理仁。その一方で、バジルの隣にいる章は、自分の考えが正しかったことを改めて確認し、満足そうな笑みを浮かべている。
「あれは『王水』に近いものよ。金をも溶かす、唯一の強酸……そんなものを被ったら、いくらゴーレムといえど無事では済まないわ」
 続け様に薬品をかけながら、バジルが理仁に説明した。なるほど、確かに金をも溶かす強酸であれば、ゴールドゴーレム達にとっては天敵だ。
「……ハッ! なんだか知らねぇが、これで形勢逆転ってやつだな。後の始末は、任せとけ」
 両拳を溶かされて失ったゴールドゴーレムへ、先程の返礼とばかりに詰め寄る理仁。殴りたくても、拳がなければ殴れない。つまり、今のゴーレム達には、理仁を金に変える術がない。
「オラァッ! くたばりやがれ!!」
 強烈な正拳突きの一撃が、ゴールドゴーレムの顔面を打ち砕く。狼狽するゴーレムの群れを突破すれば、猟書家はもう目と鼻の先だ。
成功 🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴


第2章 ボス戦 『財宝妖精ブラクテ』

POW ●財宝の竜<グランツ>
自身からレベルm半径内の無機物を【合体させ、巨大な財宝竜】に変換し、操作する。解除すると無機物は元に戻る。
SPD ●収集欲<ベギーアデ>
【財宝】が自身の元へ多く集まるほど、自身と[財宝]の能力が強化される。さらに意思を統一するほど強化。
WIZ ●竜の眼<アオゲ>
【【竜眼の宝珠】の呪詛】によって、自身の装備する【3秒以上視続けた財宝】を遠隔操作(限界距離はレベルの二乗m)しながら、自身も行動できる。
👑11 🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主はナミル・タグイールです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●強欲なる妖精
 数多のゴールドゴーレムを退け、猟兵達は冒険者達と共に、遺跡の中心部まで歩を進めた。
 そんな彼らの前に、眩く輝きながら降り立つ小さな光。財宝妖精ブラクテ。この遺跡の中にゴールドゴーレム達を解き放ち、自分が発見した財宝だけでなく、冒険者達の発見した財宝まで奪おうとした強欲なるフェアリー。
「アナタ達ね……ワタシの黄金を奪っていこうとした泥棒は!」
 対面するなり、ブラクテは猟兵達と冒険者達の双方に向かって、意味不明な怒りをブチまけてきた。さすがに、泥棒呼ばわりは聞き捨てならないと、パラディンの青年が反論するが。
「ふざけるな! この遺跡の宝は、俺達が先に見つけたんだぞ!」
「はぁ……何も分かっていないのね。折角だから、死ぬ前にワタシが教えてあげる」
 何ら動ずることなく、ともすれば呆れたような溜息を吐き、小馬鹿にしたような口調でブラクテは返す。
「この世に存在する財宝は、全てワタシのものであると最初から決まっているの。だから、それに触れる人、持ち出そうとする人、自分の物にしようとする人……全てがワタシにとって泥棒なのよ」
 そういうわけで、世界の富は全て自分の物だ。ドヤ顔で告げるブラクテだったが、これはあまりに酷い暴論である。
「無茶苦茶な理論ですね。頭が痛くなって来ました……」
「うぇぇ……あんな欲張り、できれば同じフェアリーだって思いたくないかも」
 エルフの青年が溜息を吐き、フェアリーの少女は露骨にドン引きして顔を顰めている。まあ、当たり前だろう。あんなどこぞのガキ大将も真っ青な、自分勝手な理屈を述べられては。
「ふん! 色々と御託を捏ねてはおるが、結局のところ、お主は他人の芝が青く見えて仕方がないだけじゃろう? その腐れ切った根性が治らん限り、世界中の富を手にしたところで、決して満たされることはないじゃろうな」
 まったくもって哀れな存在だと、ドワーフの少女が吐き捨てるようにしてブラクテに告げた。
 どちらにせよ、これ以上は猟書家の思い通りにさせるわけにもいかない。彼ら、4人の冒険者と力を合わせ、強欲なるフェアリーを退治するのだ!


――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
 このシナリオも前章に続き、冒険者達のサポートを受けることが可能です。
 彼らと協力すれば、ブラクテを倒すのも容易でしょう。
 反対に、彼らの協力なしで真正面からブラクテに挑んだ場合、かなりの苦戦が予想されます。
 なお、冒険者達は1対1で猟書家と戦えるほど強くはないので、彼らの得意な分野を生かして戦闘のサポートに回らせた方が賢明です。
臥待・夏報(サポート)
やっほー
実は最初から此処に居た夏報さんだよ

隅っこで怯えてる一般人の捕虜とか
はたまたフードを目深に被った敵の一味とか
もしかしたらボスの傍らに侍ってる女とかいるじゃない?
そういうモブのうちの一人が、『目立たない』よう『闇に紛れ』て『情報収集』している夏報さんだったって寸法さ

とは言っても夏報さんはしがないエージェント、身体能力は一般人に毛が生えた程度
そんなに派手なことはできないね
実弾式記憶消去銃『MILK-DIPPER』による情報操作や暗殺
毒針付きフックワイヤー『釣星』による罠の仕掛けや暗殺
ま、こんな話をしている頃には地味な仕事は終わっている
戦闘に巻き込まれる前に、『逃げ足』を活かして退散しておくよ


ラムダ・ツァオ(サポート)
A&Wの遊牧民出の自由人。
見た目からダークエルフと揶揄されることもあるが、当人は特に気にしていない。普段は外套と丸サングラスですっぽりと身体を覆っているが、外套の下はかなり身軽。
なお、見た目は怪しいがわりと気さくな性格。
臨機応変に動くが、完全勝利よりは条件達成を目指す。

行動指針としては以下の3通りが主。
1.囮役としてボスの注意を引き付け、味方の攻撃を当てやすくする。
2.ボスの移動手段→攻撃手段の優先順で奪っていく。
3.仕留められそうな場合は積極的に仕留めに行く。
 (他に仕留めたい人がいればその手助け)

台詞回しや立ち位置などは無理のない範囲でご随意に。
ユーベルコードは状況に応じて使い分けます。


シャーロット・ゴッドチャイルド(サポート)
ダークセイヴァ―の貧しい農村に生まれた聖なる力を宿した女の子です。暗い過去を背負った子ですが、いつも周りに気を使っていて笑顔を絶やしません。

ホーリー・ボルト~光の精霊の力で、光属性の魔法の矢を放ちます。
エレメンタル・ファンタジア~炎の精霊を呼び出し、炎の竜巻を巻き起こす。予想以上の威力のため、制御するのがやっと。
絶望の福音~10秒後の未来を予測する。
生まれながらの光~左の手のひらにある聖痕から他者を癒す。

「もう泣いているだけの私じゃない・・・私は貴方を倒します!」

エロやグロに巻き込まれなければ大体のことは大丈夫です。


純・ハイト(サポート)
勝つ事を考えて、自身を含めて全てを駒として考えて手段を択ばずに、使える物全て使って任務に参加して戦う。
エレメンタル・ファンタジアはトラウマはあるが、トラウマよりも敵は全て殲滅と考えているために問題無しに使える。
主にユーベルコードの力で軍隊を操り戦闘を指揮して戦うが、他のユーベルコードが有利に動くならそっちを優先して使う。


ラハミーム・シャビィット(サポート)
 シャーマンズゴーストのUDCメカニック×戦場傭兵、25歳の男です。
口調は、掴みどころの無い変わり者(ボク、キミ、デス、マス、デショウ、デスカ?)

人と少しずれた感性を持っていて、面白そうならどんな事にも首を突っ込む、明るく優しい変わり者です。
戦闘時にはクランケヴァッフェや銃火器の扱いは勿論、近接格闘術のクラヴ・マガなどでド派手に暴れ回ります。
ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、多少の怪我は厭わず積極的に行動します。他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。
 あとはおまかせ。よろしくおねがいします!


●即席チームワーク!?
 その妖精は、世界中の宝物は自らの物であると主張した。
 彼女からすれば、この世界で宝を探して集める冒険者達や、財宝の類を収集している王侯貴族などは、すべからく『盗人』なのだろう。
 無論、そのような傲慢が許されて良いはずがない。金銀財宝を求めて遺跡を探検するのが冒険者の醍醐味であれば、世に蔓延る悪党を成敗するのもまた、冒険者の嗜みだ。
「いいか、お前達。あの妖精だけは、絶対に一泡吹かせてやるぞ」
「ええ、分かっていますよ。ここまで胸糞悪い相手は、久しぶりですからね」
 パラディンの青年も、弓を番えるエルフの青年も、やる気だけは十分だった。彼らとて、数多の危険を潜り抜けて来た冒険者の端くれ。もっとも、その気合だけで倒せるほど、財宝妖精ブラクテは甘い相手ではないのだが。
「この、業突く張りの妖精め! 成敗してくれるわ!!」
 まずは、ドワーフの少女が手にした戦斧を掲げて振り下ろすも、大振りの攻撃はブラクテを捕らえることはない。ならば、スピードで翻弄しようとフェアリーの少女がナイフを構えて突っ込んで行ったが、ブラクテの速さはそれ以上。
「な、なに、こいつ!? 私のスピードより速いなんて……!!」
「遅い、遅い……。その程度のスピードで、ワタシの財宝を盗もうなんて、一万年早いわ」
 冒険者達の攻撃を余裕で避けながら、ブラクテは自らの装備している財宝を遠隔操作し、彼らを襲わせ始めた。1つ1つは大した威力を持たないが、あらゆる箇所から攻撃されるということは、それだけ対処が難しく。
「くそっ! このままじゃ、やられちまうぜ!」
「複数個所からの同時攻撃……さすがに、これを全て射落とすのは……」
 一転して大ピンチになってしまう冒険者達。だが、そんな彼らを救うべく、新たなる猟兵達が馳せ参じた。
「なるほど、この妖精が今回の仕事のターゲットってわけね。ここは私達に任せて、一旦下がった方がいいわ」
 ラムダ・ツァオ(影・f00001)。外套を纏った黒きエルフが、冒険者達を庇うようにして前に出る。その容姿から時にダークエルフと揶揄される彼女ではあるが、この状況においては、そんなことを口にする者は一人もおらず。
「大丈夫ですか? 今、傷を癒しますね」
 シャーロット・ゴッドチャイルド(絶望の福音・f23202)が聖痕の刻まれた左手を軽く翳すと、それだけで冒険者達の受けた傷が消えて行く。
「ここは俺達が引き受けますよ。その間に、態勢を立て直してください」
「デモ、ナルベク早ク、戦列ニ復帰シテ下サイネ?」
 純・ハイト(数の召喚と大魔法を使うフェアリー・f05649)に続け、ラハミーム・シャビィット(黄金に光り輝く慈悲の彗星・f30964)が片言の口調で言った。性別も種族もバラバラの即席チームではあるが、それでも共通の目標に向けて協力しているからこそ、自然な流れで動けるのだろうか。
「なんだか、ぞろぞろと出て来たわね。あ~、面倒臭いわ」
 そんな彼らに囲まれてもなお、悪態だけは一人前のブラクテ。彼女は先に繰り出したものと同様、まずは猟兵達の動きを封じるべく、自らの財宝を操って攻撃を仕掛けて来るが。
「……刻め」
 そうはさせまいと、最初に動いたのはラムダだった。彼女は自らの装備した刃を多数生産すると、それら全てを以てブラクテのことを迎え撃ったのだ。
「あれは私が抑えるわ! さあ、今の内よ!」
「了解デス。サア、派手ニ、行キマスヨ!」
 財宝さえなくなれば、ブラクテなど怖い相手ではない。攻撃手段を封じられたブラクテに、ラハミームの手にした重火器による砲撃が迫る。
「……ひゃぁっ! やってくれるわね。だったら……」
 しかし、それでも諦めることはなくブラクテは次の手を打って来た。財宝をコントロールするのがダメなら、その財宝を一か所に集めることで、強力な援軍を呼び出そうという算段で。
「我が願いに答え……出でよ、財宝の竜グランツよ!!」
 そう、ブラクテが呪文を唱えると、彼女の周囲に散開していた財宝が、次々と一ヵ所に集まって行く。
 否、彼女の財宝だけではない。ラムダの呼び出した刃や、ラハミームの放った銃弾さえも、その流れに飲み込まれて一体化して行く。やがて、全ての無機物が合体したことで、そこには巨大な金属塊の如き竜が姿を現していた。
「……GooooAaaaa!!」
 竜が吠えた。間違いなく、こちらを敵視している。ブラクテだけでも厄介なのに、こんな強大な敵を相手にしなければならない等、はっきり言ってやってられない気持ちにさせられる。
「コレハ、コレハ……マタ、厄介ナ敵ガ現レマシタ……ッ!?」
 敵の頭を見上げたところで、ラハミームの巨大な尾の一撃が炸裂した。金属塊がベースになっているだけあって、さすがに硬い。何発も食らえば、それだけで戦闘不能になるのは当然である。
「この野郎……やってくれたな!」
 味方がやられたことで、ハイトが叫んだ。こうなったら、もう出し惜しみはなしだ。無機物を更に追加されるよりも先に、まずはこの竜から退治せねば。
「……俺にこの感覚を感じさせた事を後悔させてやる」
 そう、ハイトが呟くと同時に、彼の背後に現れたのは巨大な竜。それは、同時に昇華された竜騎士達と共に、財宝の竜へと襲い掛かり。
「ちょっと、どうなってるのよ……って、きゃぁっ!!」
 呆気に取られるブラクテを、何者かが背後から攻撃して来た。思わず振り返れば、そこにいたのは戦場の亡霊。ラハミームが倒されたことで、彼に代わりブラクテを討つべく出現したのだ。
 さすがに、この状況は拙いと、ブラクテは一度身を退くことにした。が、彼女が逃げようとした途端、今度は無数のワイヤーが、まるで蜘蛛の巣の如く動きを封じ。
「やっほー。実は最初から此処に居た夏報さんだよ」
「……っ! い、いつの間に新しい猟兵が!?」
 そこにいたのは臥待・夏報(終われない夏休み・f15753)。グリモア猟兵の派遣した、最後の助っ人にして潜入のプロ。
 驚くブラクテに、夏報は最初から自分もいたと改めて告げた。今まで気づかれなかったのは、彼女が冒険者達に紛れ、その存在を秘匿していたからに他ならない。
「……と、いうわけで、早速だけど夏報さんは退散するよ。やれることは、もう全部やり切ったからね」
 困惑するブラクテを他所に、夏報はさっさと戦場から離脱して行く。いったい、彼女は何をしに現れたのか。その狙いにブラクテが気づいた時には、既に遅く。
「もう泣いているだけの私じゃない……私は貴方を倒します!」
「……あぐっ!? ま、まさか、こいつら……最初から、この瞬間を狙って……」
 擦れ違い様にナイフでシャーロットに切り付けられ、ブラクテは初めて理解した。猟兵達は、決して行き当たりばったりで行動していたわけではない。最初から、こちらの技に対して適切な対応をしつつ、それによって生じたチャンスを狙っていたのだと。
「これが猟兵の戦い方か……。まるで、今までずっと、このメンバーで一緒に戦っていたみたいだな」
「仕事上の付き合いとはいえ……即席のチームで、ここまで動けるとは驚きですね」
 パラディンの青年も、弓使いのエルフの青年も、完全に呆気に取られた様子で猟兵達の活躍に見惚れていた。共通の目的があれば、今しがた出会った者達とも息を合わせて戦える。それこそが、猟兵の持つ真の強さなのかもしれないと。
「私達も、酒場でパーティを組むことはあるけど……」
「うむ。顔合わせして直ぐの状態では、ここまで動くことはできぬかもしれんな」
 何はともあれ、ここから先は自分達も手を貸そう。完全に回復した冒険者達も加わったことで、ブラクテは徐々にだが確実に、数の暴力によって蹂躙されて行くこととなったのである。
成功 🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴

フォルク・リア
「財宝全て自分の物とは。
それなら俺達は泥棒に違いない。」
「泥棒なら泥棒らしく宝を狙ってやろうか。」
と作戦を伝達。
「危険な役をさせて申し訳ないけど。
俺一人じゃ厳しい相手だ。どうか宜しく頼む。」

シーフには宝を狙うふりをして敵の気を引き、
パラディンには適宜無敵城塞で仲間を守って貰い
バーバリアン、アーチャーにはその後ろに待機し
アーチャーは隙を見て敵を弓で攻撃。
自分は冒険者達に極力危険(特にシーフ)がない様に立ち回り
前に出て呪装銃「カオスエンペラー」で敵を攻撃し
【念動力】で財宝の遠隔操作を妨害。
敵が財宝やそれを狙うシーフに気を取られたら
拘束する闇の黒鎖を発動
動きを封じ。バーバリアンに一撃を決めて貰う。


●作戦会議
 グリモア猟兵の送り込んだ助っ人達が、ブラクテと戦っている最中。
 彼らの戦う様子を眺めつつ、フォルク・リア(黄泉への導・f05375)は冒険者達と力を合わせるべく、彼らに声を掛け提案した。
「財宝全て自分の物とは……それなら俺達は泥棒に違いない」
 ならば、泥棒は泥棒らしく、宝物を狙ってやろう。なぜなら、敵のユーベルコードの大半は、装備している財宝によるものなのだからと。
「なるほど、一理ありますね」
 フォルクの提案に、まずはエルフの青年が頷いた。正直、あの妖精を相手に真っ向勝負を仕掛けるのは、どうにも分が悪いと思っていたところだ。
「そういうことなら、俺は囮と防御を担当しよう。弾除けぐらいには、なってみせるさ」
 次いで、パラディンの青年も頷いた。剣士としての彼の腕前は、正直なところ中の下といったところ。しかし、彼の真骨頂は、その圧倒的な防御力にあるとも言えるわけで。
「ふむ……では、妾は機が熟すまで後ろで待機じゃな。……で、後は宝を狙う役じゃが……」
 そう言って、ドワーフの少女がフェアリーの少女に視線を送る。彼女の職業はシーフ……つまりは泥棒だ。素早さだけなら、このメンバーの中では最も高い。本当に宝を盗まなくとも、それとなく狙っている素振りを見せるだけで、相手に対する揺さぶりになる。
「危険な役をさせて申し訳ないけど。俺一人じゃ厳しい相手だ。どうか宜しく頼む」
「うん、わかったよ! それに、なんだかそういうの、面白そうだしね♪」
 身の危険よりも好奇心の方が勝っているのか、フェアリーの少女は二つ返事で了解した。もっとも、そのくらいの度量がなければ、冒険者などやっていられないのかもしれない。猟兵ではないが、彼らには彼らなりの、誇りやポリシーがあるのだろう。
「それじゃ、作戦開始だ。皆、手筈通りに頼むぞ」
 最後に、改めて作戦の概要を確認したところで、フォルクが立ち上がった。冒険者達も、それに続く。強欲なる財宝妖精に、正義の鉄槌を下してやるために。

●勝利への布石
「うぅ……アイツら、よくも好き勝手やってくれたわね!!」
 猟兵達の攻撃をなんとかしのいだブラクテだったが、その実、かなり消耗していた。
 だが、彼女に休む暇などない。消耗している相手を見逃すほど、ここに集まった者達は甘くない。
「お疲れのところ悪いが、次は俺が……否、俺達が相手だ。さあ、楽しませてくれよ」
 敢えて挑発的な台詞でブラクテを誘いながら、フォルクは手にした銃の引き金を引いた。
 瞬間、銃口から溢れ出す数多の死霊。呪装銃「カオスエンペラー」。それが放つのは銃弾ではなく、恐るべき怨恨を宿した霊体そのものだ。
「な、なにこれ、気持ち悪いわね! アタシに近づくんじゃないわよ!!」
 咄嗟に財宝を操って死霊を叩き落そうとしたブラクテだったが、そもそも死霊に対して物理的な攻撃ではダメージを与えられない。その一方で、死霊達は情け容赦なく、ブラクテの命を屠るために、彼女に身体に纏わりつく。
「えぇい、来るなって言ってるでしょ!!」
 あまりにしつこい死霊の群れに、ついにブラクテは怒りを込めて、手にした宝玉から魔法の光を解き放った。それを受け、次々と消滅して行く死霊達だったが、それでもフォルクは怯まない。
「その程度か? 俺の方は、まだまだ死霊の残弾があるぞ?」
 消された傍から死霊を放ち、次々とブラクテへ嗾ける。そして、死霊にブラクテが気を取られている隙に、その辺に転がっている黄金の宝物を目掛け、フェアリーの少女が一直線!
「……ハッ!? し、しまった! アタシの財宝が!!」
「へっへ~ん♪ あんまり遅いから、私がもらっちゃったよ♪」
 ブラクテが気が付いた時には、財宝は既に少女の腕の中。盗む素振りだけでよかったのに、ドサクサに紛れてちゃっかり宝物を奪っているフェアリーの少女。
 元より盗品だった代物ばかりなので、所有権が少女に移ってしまった以上、ブラクテにはそれを操る術もない。取り返そうと、残る宝を駆使してフェアリーの少女へ攻撃を仕掛けるブラクテだったが、そこはエルフの青年がさせはしなかった。
「おっと、これはいけませんね。あなたの相手は、こちらですよ」
「もう! 邪魔するんじゃないわよ!!」
 正確無比な狙いの弓がブラクテを襲う。お返しとばかりにブラクテも財宝で攻撃するが、それらは全て盾となったパラディンの青年により弾かれてしまう。
「悪いな! 俺の身体は、そんなもんじゃ傷一つ付かないぜ!」
 無敵城塞。移動力を犠牲にして防御力を極限まで高める、パラディンの得意技だ。彼らは攻撃よりも守りにおいて、真に力を発揮する。
 初手ことフォルクが攻撃したものの、今やブラクテの意識は、完全に冒険者達の方へと移っていた。猟兵でもない彼らに翻弄されるのは、猟書家としても面白くないのだろう。半ばヤケクソになって財宝をぶつけて来るブラクテは、もはやフォルクが念で彼女の攻撃を阻害していることにさえも気づいておらず。
(「……頃合いだな。やつの注意は、完全に冒険者達の方へ向いている」)
 これ以上、遊んでやる必要はないと、フォルクは判断した。今までの戦いは、全てこの時のための布石。あの悪辣な妖精の動きを封じ、必殺の一撃を確実に当てさせるための。
「影より現れし漆黒の鎖よ。その魂を闇へと堕とせ」
「なっ……!? し、しまった!」
 気が付いた時には、もう遅い。フォルクの指先から放たれた影の鎖は、ブラクテの魂にガッチリと食い込み、彼女の動きを完全に封じ込めてしまった。
「よし、今だ!」
「うむ……後は妾に任せておくがいい!!」
 押すも引くもできなくなったブラクテ目掛け、ドワーフの少女が戦斧を構えて高々と飛翔する。いかに大振りな彼女の攻撃であっても、的が動かないのであれば外すはずもなく。
「ひっ……! きゃぁぁぁぁっ!!」
 地響きを鳴らす凄まじい一撃を食らい、ブラクテが衝撃で吹き飛んだ。小柄なフェアリーにとって、岩をも砕くドワーフの怪力が乗った一撃は、さぞかし痛烈なものだったに違いない。
 冒険者達の力は、確かに猟兵達に比べれば劣っていたかもしれない。だが、そんな彼らでも得意な分野をしっかりと生かし、個々に最良の動きを以て立ち回れば、強大なオブリビオン相手でも互角以上に戦える。優秀な指揮官の存在は、時に人の持つ力を何倍にも高め、勝利へと導いてくれるものだから。
「う……くぅ……。そ、そん……な……」
 満身創痍の身体を引きずるブラクテには、既に戦うだけの力は残されていないようだった。そんな彼女に、フォルクは魔銃を突きつける。もはや、これまで。再び放たれた死霊の群れは、今度こそブラクテの肉体を、その精神も含めて完全に食らい尽くした。
「……これで終わりだな。まったく、随分と悪趣味な妖精もいたものだ」
 後に残されたのは、ブラクテの集めていた財宝のみ。その大半を冒険者達に譲ったフォルクだったが、彼らはその中から不思議な輝く石を取り出して。
「なあ、ちょっといいか? こんなものを見つけたんだが……」
 もしかすると、貴重な品かもしれない。今日の礼に、是非とも受け取って欲しいと、冒険者達は輝石をフォルクに手渡した。
「では、遠慮なくいただいておくよ。それにしても……この石、本当に何なんだろうね?」
 輝く石を様々な角度から眺めた後、フォルクはそれを懐にしまった。果たして、その石は天空世界への道標になるものなのか。それはまだ、誰にも分からない。
大成功 🔵🔵🔵

最終結果:成功

完成日2021年01月24日
👑11 🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴