7
四方に輝く陽の光(作者 紅星ざーりゃ
13


#クロムキャバリア  #皇洲連邦  #パラティヌス 


タグの編集

 現在は作者のみ編集可能です。
 🔒公式タグは編集できません。

🔒
#クロムキャバリア
#皇洲連邦
#パラティヌス


0




 元帥府大将軍戦死。
 帝都守護を預かる警衛師団の反逆と帝都の占領。その最中に届けられた皇洲連邦軍事の頂点に在る総司令官死去の報せは連邦国内を混乱に叩き落とした。
 有事の際に藩軍を統率するべき大将軍の死によって各藩の足並みは揃わず、また元帥府直轄の軍事拠点である鎮台を有する三藩のうち北方鎮台白河藩と西方鎮台下ノ瀬藩は隣国との関係悪化によってこれを警戒するために身動きを取れないでいる。
 この状況にあって帝都奪還および決起軍の首魁たる加藤大尉の討伐を行えるのは、先の帝都蜂起に際して猟兵の支援を受け脱出した皇帝を擁する第二帝都、東方鎮台葦原のみ。
 長きに渡る内戦の果て、鉄壁の要塞都市と化した帝都秋津を制圧した決起軍の戦力は強力無比。数で勝るとはいえ、葦原臨時政府軍でも容易く奪還できはすまい。
 それでも征かねばならぬ理由がある。
 皇帝は決起という手段に訴えてでも己に何かを伝えようとした男の真意を問うために。
 軍人はその職責を全うし、正当なる国家に忠誠を尽くすために。
 そして将軍の娘は、父の遺した想いに応えるために。
 新年を迎え、無垢な白雪に彩られた山野をキャバリアの列が進軍する。
 眼前の銀世界の如く混沌の中で色を失った皇洲連邦を彩るのは政府軍と決起軍、果たしてどちらの御旗の色であるのだろうか。

●陽はまた昇る
「皆には改めて皇洲連邦に行ってもらうよ。よか?」
 佳奈恵が集まった猟兵たちに告げれば、彼らは頷きで以てそれに応えた。
 昨年末の皇洲連邦クーデターでは、二機目のオブリビオンマシンの出現という想定外の展開で決起軍の指揮官機たる本命のオブリビオンマシンを破壊すること叶わず、皇帝の帝都脱出という目標は達成したがクーデターそのものの鎮圧には届かなかった。
 今度こそ。先の戦いを経験した猟兵たちの目にはその決意が宿っている。
 そうでない者たちも、決起軍の所業――政府中枢たる元老院の議員たちの殆どを天誅と称して粛清し、自ら皇帝脱出を助くための囮として帝都城に残った軍人たちも総司令官が戦死した以上無事ではいないだろうという予想を聞いて、決起軍への怒りを燃やす。
「皆が着く頃には両軍とも帝都の郊外に部隊を展開し終えとう頃やと思う」
 つまり、到着後殆ど間を置かずして戦闘が開始するということだ。準備を万全に、あらゆる戦況に対応できるよう覚悟を決めてゆかねばなるまい。
「皆が参戦しなくても決起自体は鎮圧できる。でも、その時はこの先の皇洲連邦を引っ張っていくべき人たちにも大勢の犠牲が出るけん、それは絶対に阻止せんといかん」
 だから、強力なオブリビオンマシンの正面に立つ危険な役割を頼みたい。佳奈恵は一度深く頭を下げ、猟兵達を臨時政府軍の陣地まで送り届ける。





第2章 集団戦 『MCK04N-パラティヌス』

POW ●RXキャバリアソード/EPキャバリアシールド
自身の【補助CPUを停止、搭乗者への制御負担】を代償に、【力量に応じ近接戦闘力を向上した状態の機体】を戦わせる。それは代償に比例した戦闘力を持ち、【砲火を潜り抜ける運動性と近接武装】で戦う。
SPD ●RBXSランスライフル
レベル分の1秒で【近接突撃/射撃モードに切り替え】【ビーム】を発射できる。
WIZ ●EPオプションバックユニットスラスター
【作戦に応じた追加兵装(通常はミサイル)】を向けた対象に、【射撃攻撃を行った後、追撃の突撃】でダメージを与える。命中率が高い。
👑11 🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴🔴

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。



「全隊停止! 我らは橋頭堡を死守し突入部隊の背後を守るのだ!」
 上月中将に従い、葦原臨時政府軍のキャバリア隊が守備隊形を組み決起軍の前に立ち塞がる。
 帝都より出撃した決起軍の殆どは臨時政府軍による突破の中で撃破されたが、それでも少なくはない数が帝都外に取り残される形で展開している。彼らの帝都再突入を阻止し、加藤の捕縛を狙う旭陽と猟兵からなる最精鋭部隊の後背を脅かす敵勢力を足止めするのだ。
「我らは此処までであります、大将軍殿下。此処で我々が功を挙げすぎれば白河と下ノ瀬に要らぬ禍根を残します故」
 皇洲の三つの鎮台は元帥府直轄である。が、その長である先代大将軍が戦死し、状況が状況といえど葦原のみが次代将軍の下に馳せ参じた。
 元帥府の影響力の低下と、三鎮台を治める名家の発言力均衡の崩壊。
 決起軍を鎮圧できても葦原の一人勝ちと"思われてしまえば"そこからは三つの鎮台が国を割り暗闘する時代が訪れてしまうかもしれない。
 故に葦原軍はここまでだ。若き大将軍には酷であるが、此処より先の決起軍最精鋭、帝都警衛師団との戦いは彼女と猟兵のみで当たらねばならぬ。
「承知しました。上月中将、貴殿に私の直率部隊を預ける。猟兵は私の下へ。部隊再編後帝都城へ突撃を掛けます!」
 帝都脱出を果たした精鋭を中核に葦原軍の腕利きで編成された大将軍護衛部隊が上月中将の指揮下に入る代わりに猟兵たちが彼女の紫紺のキャバリアを取り囲み陣を組む。
「葦原全軍及び経済連合傭兵部隊に達す。此処より先は大将軍殿下の戦を見届け邪魔立てをさせぬが我らが使命。然らば此処は一兵たりとも通さぬと心得よ!」
「承知!!」
 決起の志の下将軍を再び討たんとする者、皇洲の安寧のため将軍を守り抜こうとするもの、両軍の武者たちが背後で戦闘を開始する。
 彼らの奮戦に支えられ、猟兵達と旭陽は不気味に沈黙する帝都城へと突撃する。

『――敵影多数。紫紺のキャバリアを視認しました』
『新たな将軍殿下か。旭陽様がお継ぎになったのだな』
 城門前に整列する銀の武者たちが刀を抜いて立ち塞がった。鎧武者のような増加装甲を纏った機影は、騎士のようにも見える。
 帝都警衛師団の専用機、パラティヌス級改"刃騎"である。最精鋭にのみ配備された高級量産機は、その外観からも騎乗者の練度を伺い知れる。
 物資補給に乏しい中で帝都城を陥落せしめ、帝都を制圧した決起軍。その戦いは苛烈であったろう。臨時政府軍が帝都入城した今日までに帝都に駐留していた藩軍の駐屯部隊との小競り合いも在ったであろうに、それらを経験した彼らの機体は艷やかに陽光を浴び眩く輝いている。
 並の武者では傷一つ与えられず斃れたのであろう。それが、旭陽を加えた猟兵部隊と同数で対峙する。
「私は元帥府大将軍葵旭陽である! 皇洲と皇帝陛下に忠を誓った武者であるならば剣を収め道を開けよ!」
『お断りさせていただきます、大将軍殿下。我らは国を憂えたからこそ起ったのです。加藤大尉の志が果たされるその瞬間まで、たとえ殿下であろうと此処をお通しするわけには参りませぬ』
 ならば――双方の回答は一致した。同時に武器を構え、踏み込む。
 眼前の相手を斬り捨て押し通る。こと此処に至ってはもはや他に手段なし。
『逆賊の誹りは元より覚悟! 踏み出したからには外道を走り抜けるのみ!!』
東雲・一朗
▷アドリブ歓迎

▷服装と武装
帝都軍人の軍服、少佐の階級章付き。
帝都製キャバリアの桜花壱式に搭乗。

▷ 旭陽と
なるほど、中将殿も将軍閣下も既にこの戦後を見据えていたか。
しかも閣下の指揮、個人戦闘力は申し分ない…ならば私は引き続き閣下の側でその指揮と奮戦を支えるとしよう。
「閣下、補佐はお任せください」
不言実行の指揮連携、閣下の能力と私の『集団戦術』『戦闘知識』に『団体行動』指揮を組み合わせれば互いに言葉を交わさずとも私が敵の動きを『瞬間思考力』で『見切り』適切な立ち回りで『遊撃』する事で完璧な連携戦闘が可能だ。
私も閣下がいれば【剣刃一閃】で心置きなく『切り込み』敵を『切断』して回れるというもの。



 帝都城を守る精鋭十余名が駆る白銀の甲冑具足は、各々に猟兵たちの前に立ちはだかり一騎打ちへと持ち込む心づもりであるようだった。
 一朗の眼前にも一機、帝都軍精兵たる老練の士官から見ても手練れとわかる構えで剣を向けるは帝都警衛師団の青年将校が駆る刃騎。
『相当の遣い手であるとお見受けする。貴殿のお相手は自分が』
「折角の申し出だが、私は侍ではなく軍人だ。一騎打ちに応じる必要性を感じないが」
 近代軍の戦闘とは即ち多対多のそれである。前時代的な一騎打ちに応じてわざわざ相手のペースに乗ることはない。
 旭陽の機体と歩調を合わせ、彼女を庇うように機体を操る一朗に対して、青年将校はこくりと頷きならばと気心の知れた友を招く。
『数の上で同数、遊兵を許さば城門守護もなりますまい。二対ニ、将軍殿下と貴殿を我ら二人で相手取る!』
 敵の目的が此方の突破阻止にあるならば、戦力が同数である以上はどうあれ一人一機の相手を強いられるだろう。
「よかろう、殿下、補佐はお任せ下さい」
「頼みます。外道に墜ちたると云うならば、私自ら介錯する!」
 斯くて薄紅と紫紺、白銀二つ、合わせて四つの機影が交錯する。
 旭陽と一朗の間に言葉はない。旭陽の立ち回りを的確に捉え、一朗はその見事な機体捌きに追従するように連撃を放ちあるいは旭陽の背を守る。一朗の積み重ねた戦場経験と知識が年若い大将軍の未熟を補い、二人の戦いは旭陽を主役としつつもその実一朗が膳立て導くようなもの。
 対する青年将校らも無言。此方は両者、仕官してこれまでの長い付き合い、国家に逆らう決起にまで二人身を投じるほどの強い連帯が生み出す見事な連携。
 剣閃が幾度も交わり、火花が散っては機体を舐める。
 互いに決定的な一撃を加えられず膠着するかに思われたその時、旭陽が二機へと斬り込んだ。
 それまでの慎重かつ堅実な攻め手が一転して急くような強攻に、二機の決起軍機はこれ幸いと将軍機を引き込み挟撃で屠らんとする。
「――少佐!!」
「――了解!」
 だが、此処一番で旭陽は一朗を信頼し"背を預けた"のだ。
 これまでのように一方的に年長の、先任の立場で庇護する連携でなく。即席といえど信頼によって結ばれた行いは、将軍機が倒れ込むすれすれまで身を傾けブーストダッシュで振り抜かれた二つの刃を潜り抜けたその時結実した。
 刃を振り切り、されど大将首を挙げられぬまま一瞬の硬直を迎えた二機のキャバリア。その間に滑り込んだ桜花壱式が刀を一閃する。
『――加藤大尉、最後までお供できず……残念であります……!』
『――大将軍殿下の度量と猟兵の腕、確かに見届けた……!』
 二機のキャバリアは冷却液を鮮血のように噴出しながら崩れ落ちる。
 上半身と下半身を分かつ切断面は滑らかで、されどコックピットブロックを紙一重で躱す見事な業であった。
「少佐、無理な攻勢に応じてくださり感謝します」
「いえ、それが私の今回の任務でありますれば」
大成功 🔵🔵🔵

槐・白羅
…不思議なものだ
俺がモルスを回収する前だったらこれ程の強者達と相対する機会等なかっただろう

そして…猟兵とならなければ俺もまたモルスを失う事となっただろう
ならば此処で彼らを止めるのもまた天命と断じよう!
往くぞモルス!

UC発動

【空中戦・属性攻撃・弾幕】
超高熱の熱線を天より驟雨の如く降り注がせての蹂躙

敵の猛攻を【受け流し】

後は突撃あるのみ
接近して【重量攻撃・呪詛・殺気】
極限の激突の中こういったのは割と厄介だ
殺気を放ち動きの停止を狙い

呪詛を篭めた剣で切り裂き
停止の呪いを機体に

基本手足の切断からの無力化

基本不殺徹底

死に際を失うのは不服か



猟兵とはこういうものらしい
それも天命かもしれんぞ?



 剣と刀が激突し、火花を散らして白と黒が交差する。
 決起軍最精鋭部隊の一人が駆る白銀のキャバリアを前に、白羅はその半身たるモルスを操り一歩も退かぬ戦いぶりを示す。
 否、退かぬは決起軍。押し通らんとする白羅を受け止め捌き、一合打ち合うごとにこれを押し戻して戦線を此処に留めているのだ。
 強者である、と白羅は眼前の敵手を認めた。曲がりなりにも国家の中枢を守護する精鋭部隊に任じられた程の武者なれば、容易く打ち破れようはずもなし。
 そんな相手と互いに譲らず打ち合っている現状を想い、白羅は微かに笑った。
『戦闘中に笑うとは。何か面白いことでもあったのかね?』
 敵機を駆る武者の初老らしい嗄れた声が、両機激突したその折に白羅に問うた。
「何、不思議なものだとな。俺がモルスと出会っていなければ、貴様ほどの強者と相対する機会など無かっただろう」
 未だ世を知らぬであろう、己こそが最も万能であるという感覚を覚える年頃の――自分もかつてそうであった――声音でそう告げられて、決起軍の武者はそうか、と呟く。
『私を強者と認むるならば此処は退いてくれまいか。君は傭兵であろう。この革命が終わってからもう一度新たな皇洲に来るが良い、その時は歓迎すると約束しよう』
「断る。俺は猟兵だ。猟兵であるから俺はモルスを失わず此処まで戦ってこられたのだ。ならば――」
 鬼貌の神機の膂力で振るわれた剣。重いそれを受ければ刀が折れると瞬時に判断した刃騎は盾を突き出しこれを受け止める。
 ぐしゃりと凹んで切り裂かれた盾を引けば、そこにモルスの姿はない。
「此処で貴様らを止めるのもまた天命と断じよう!」
 モルスと出会い力を得た。
 猟兵となり、力を守る術を得た。
 モルスに認められた猟兵として、ならば退くなど選べるか。
「往くぞモルス!」
 主に応えるように鬼面に双眸が蒼く輝く。その光に老練の武者が頚を上げた。上空である。蒼い光を湛えたモルスがそこに在る。
「約束をしたのだ」
 眼前には戦の傷跡を雪化粧で隠す帝都城。この主であった少年と。此処で果てたであろう男の、その娘と。
 大気を蒼く焼いて、無数の熱線が降り注ぐ。傷を受けた盾では耐えきれず、剣撃の破孔から内部を溶融させて崩れ落ちる盾を投げ捨て武者が跳ぶ。
 帝都警衛師団は都市防衛の軍。航空戦闘能力は重視せぬ、市街地での近接白兵戦闘に長けた精鋭だ。空中戦は得手ではなかろうに、その武者は不自由な空に活路を見出し跳び上がる。
 それは唯一正解でもあった。モルスの猛攻を地上で凌ぎきるは不可能。跳躍して刀を一閃、一撃でモルスを討つか叩き落とす。
『天命、斬り捨てる!』
 その一閃を、白羅は真っ向受け止め逸らす。――逸し、切れぬ。
 装甲に傷が刻まれる。が、次の瞬間にはモルスの剣が機械仕掛けの武者の四肢を解体した。
『肉を斬って骨を断たれた、か……加藤大尉といい、君といい。若い世代の力というのは見事なものだ。さあ、この逆賊の首を落として晒すがいい』
「断る」
 墜落した敵機の傍らに降り立ったモルス。開いた刃騎のコックピットから這い出した武者が、刀を手に介錯を求めれば、それを白羅は一切の躊躇なく断った。
「死に際を失うのは不服か。だろうな。だが、なに。猟兵とはこういうものらしいのでな」
 甘いやもしれない。逆賊を生かせば新たな火種を生むと言われるかもしれない。それでも、白羅は約束を果たして武者を斬らぬ。
「此処で敗れ、生き延びる。それも天命かもしれんぞ?」
 その言葉に皇帝の想いを読み取って、武者は朽ちた愛機の上で座り込み頭を垂れてモルスの背を見送るのだった。
成功 🔵🔵🔴

ニィエン・バハムート
首飾りでオーラを強化。強化されたオーラで発電能力を【限界突破】…!
【先制・範囲攻撃】のUCで敵を【なぎ払い】、内部を電撃で【蹂躙】して差し上げますわ!
先制攻撃できなかった場合、または生き残った敵の反撃には【カウンター】で衝撃波と電気【属性攻撃】を放つことで防御&攻撃。
敵の攻撃に一度対処したら【空中浮遊】から翼を使っての【空中戦】、ソケットによる【ロープワーク】を駆使して移動するスタイルで攻撃を回避しながら接近し、さらに電撃による攻撃を重ねて倒していきますわ。ダメージには【激痛耐性】で対処。

『最早この国は俺たちのものだぜーっ!』ぐらい分かりやすくすればいいのに。下手に頭いいから悩むんですのねえ…



『貴君らの信じる正義は権力者たちの正義に過ぎない! 矛を収め見てみるがいい、地方の窮状を! それでもなお政府軍に与するというなら……!』
 高圧電流を操り敵部隊を一網打尽にしようとしたニィエンの策は、一騎の勇敢な武者によって阻止された。
 避雷針の如く突き立てられた刀が迸る稲妻を吸い寄せ、これが齎す被害を最小限に留めたのである。
「やりますわね……! それにしてもあなた! その理屈を捏ねるところ!」
 渾身の広域放電を阻止された悔しさもある。だが彼女が最も気に入らないのは、国家中枢を占拠し政府要人を処刑し、もはや戻れぬ所に至ってなお猟兵に言葉で以て呼びかけようとする武者の言葉である。
「下手に頭いいから悩んで、こんなくだらない反乱に手を出してしまうのですわ! やるんならこう、『もはやこの国は俺達のものだぜーッ!!』くらい分かりやすくおやりなさい!」
 武装蜂起という手段に訴えた時点でどれだけ立派な思想、題目を掲げていようとそれは反逆者の暴挙で片付けられてしまう。
 本当に国家を憂えるなら、彼が言うような地方の窮状が実在するのなら、そこの統治者――この国では武家貴族がそれか――と手を取り合い、政治でケリを付けるべきであろう。
 道を違えたのだ、彼らは。その結論に至るまで苦悩もあったろう。それでは駄目だと考えたから決起という最後の手段に訴えたのだろう。
 だが、多くの人々にとって彼らは国の窮状を救うべく起った英雄ではなく、安寧を乱した大逆の徒でしかない。
「泥を被ってでも歪みを正したいという想いは大変結構ですけれど! やってることがヒャッハー共と大差ない時点でその想いは伝わりませんわよ!」
『かもしれない! 貴君ら異国の人間の言葉が正しいこともあるだろう! しかしそれでも僕らはこれでしか国を変えられぬと覚悟したのだ!』
 邪魔をするならば討つ。高電圧を操る人外の業を駆使するとはいえ、生身の少女をその手に掛ける覚悟を決めて、白銀の武者が槍と一体化したレーザーライフルを抜き放って連射する。
 一瞬で肉を焦がし骨を灰にする高熱の光を、ニィエンは電流が生み出す磁界で巻き上げた粒子を盾に減衰させて掻い潜る。
 跳躍。背の天女の如き――あるいは飾り鰭のような優美な翼をひとつ羽撃き、空中へ躍り出る。
 掠める射撃をひらりひらりと姿勢を変えて躱したならば、アンカーワイヤーを巧みに操り急激な機動で追撃の刺突を空振りさせる。
 そうして敵機に組み付いて、ニィエンはその全霊を以て放った雷撃で武者の制御系を焼き切り無力化せしめた。
 数秒、あるいは数十秒もの間に渡って浴びせられた高圧電流はキャバリアの回路を焦がし、巨大な鉄人形へと作り替える。
「ふぅ……しばらくそこで頭を冷やしなさいな……ッ!?」
 破裂音。肩に走る鋭い痛み。
『僕らは遣り遂げる、そう誓って盃を交わしたからには――』
 開放された敵機のコックピットから身を乗り出した青年将校の手にあるピストルが、銃口から硝煙を吐いている。
「この……ッ!」
 肩口を掠めた銃弾が浅く皮膚を裂いて、そこから血が一筋流れた。突き刺すような痛みを耐え、ニィエンはワイヤーで将校を巻き取り機体から放り出した。
 地面に投げ捨てられた衝撃で銃を手放したのを見届けて、雪に埋もれた青年を捨て置きニィエンは前を向く。
「悪行の自覚を持って正義を掲げるなんて、ろくでもありませんわ……! さっさと親玉を倒して目を覚まさせませんと……!」
成功 🔵🔵🔴

アリシア・マクリントック
先程よりも高性能な機体ですね!ミサイル搭載機が多いとなると騎馬で背が高いのは危険……とはいえ機動力を捨てるわけにもいきません。どうすれば……
おや?コンソールに何か……これは!
行きますよマリア!合体!名付けてティターニアアーマー・ボクサー!
少々強引ではありますが、ブースト全開!突撃です!接近戦に持ち込みさえすればあとはお互いのカラテの勝負!キャタピラは失いましたがその分しっかりと地面を捉えて踏み込めます!
相手も国を想う気持ちは同じ。できるだけ人的被害を出さないよう、関節部に爪を叩き込んで無力化を狙っていきます。



 その連撃は技量による鋭さは勿論、機体性能から齎される重みにおいてもそれまで猟兵たちが相対していた連邦主力量産機"群狼"を遥かに圧倒していた。
 群狼の大型ナイフ程度であれば受け止めきれたアリシアのティターニアアーマーが、刃騎の攻撃を前にじわりじわりと押し込まれていく。
 履帯による装甲を主とするティターニアアーマーは巡航での走破性にこそ優れるが、キャバリア同士の近接白兵戦に対応出来るだけの小回りを有していないのだ。
『ほらほらどうしたァ! 手なり足なり出してみろォ!!』
 拳を振るい機体を旋回させれば、それより素早く背後に回り込まれ盾の殴打が、刀の一撃が装甲に傷をつける。明らかに近接戦闘では不利。かといってアーマーをパージし、シュンバーに跨り騎馬武者として一撃離脱戦法を取るにも敵機の背部にこれ見よがしにマウントされたミサイルランチャーがその実行を阻害する。
 多連装ミサイルの一斉射による面制圧爆撃を回避できるほどの速力を、あるいはそれを撃ち落とし活路を拓くだけの迎撃力をアリシアもシュンバーも持っているかというと、確実にイエスと言えるものではない。
 それに、おそらく――
「地上戦に特化した防衛用の機体、となればあのミサイルは対空にも使える命中性の優れたものが積まれているはず……」
 予想に過ぎない。が、アリシアは十中八九この想像が的中しているであろうという確信があった。国土が狭く、市街地や山岳の多い皇洲連邦でミサイルの出番はやはり、対空迎撃を主とするはず。
 そしてこの世界の主な航空戦力と言えばキャバリアなのだから、対空・対地両用のそれがシュンバーを狙えぬという理屈もないのだ。
 あるいはシルバーアーマーに騎乗し強行突破も考えたが、ティターニアアーマーほどの重装甲ではないシルバーアーマーに攻撃を受けてしまえばシュンバーに傷を負わせてしまうだろう。それは主として避けたい事象だ。
「どうすれば……どうすればこの状況を打開できるでしょうか……くっ!」
『無理だぜ、諦めなァ! 俺たちはこの国を変える。その志を邪魔するやつァ全部平らげてやるよ!!』
 後退してガードの体勢を取ったティターニアアーマーに目掛けて敵機が刺突の構えを取る。
 ブーストダッシュも併用した亜音速の突き。防ぐことはできようが、練達の武者は此方の防御姿勢を見抜くやおそらく攻め手を変えて一撃を徹すだろう。
「このままでは……! 来てはいけません、マリア!」
 その時だ。アリシアを庇うように両機の間に割り込むマリアのロボアーマー。それを制止する声を上げたアリシアは、ティターニアアーマーのコンソールに見慣れぬ表示が出現するのを見た。
「これは……これなら! 行きますよ、マリア!」
 狼の咆哮とともに、ロボアーマーがひとりでに分解しアリシアの機に吸い寄せられてゆく。
 腰部に、そして背部に大型の推進機となった四肢が。
 頭部はまるで鎧武者の兜のごとく派手な前立物が凛々しい増加装甲に覆われ、胸部にロボアーマーの頭が、狼の首を模したそれが輝いた。
「合体成功……! 名付けてティターニアアーマー・ボクサー!」
 二機の動力が直結し、出力が一気に跳ね上がる。鈍重なティターニアアーマーがその溢れんばかりの馬力によって機体を軽快に操る力を得たのだ。
『合体だァ!? スーパーロボット気取りがよォ、急場しのぎの合体で俺たちの積み重ねてきた時間に勝てると思い上がるんじゃねえぞォ!!』
「貴方の研鑽を、国を想う気持ちを否定するつもりはありません! この力はそのためのものではないのですから!」
 双方がバーニアに火を入れ、地を強く踏み込んで突撃する。片や鋭い刀剣を。片や強靭なる爪拳を携え、一秒に足らぬ一瞬で距離はゼロに。
「この機体ならばしっかりと地面を捉えて踏み込める……馬力でも負けていない――ならばあとは互いのカラテの勝負!」
『チィィッ!! こいつ、場馴れしてやが――しま、ッ!』
 刃騎の突き出した盾を払い除け、ティターニア・ボクサーの拳がその機体を捉える。
 できるだけ人的被害を出さぬように。その思いとともに突き出された拳が敵機の腰に突き刺さり関節部から下、アンダーフレームを寸断する。
 同時、武者の最後の悪あがきで振り下ろされた刃がティターニア・ボクサーに突き刺さる。
「…………流石に強敵ですね……でも、これでもう戦えないでしょう」
 ミサイルを引きちぎれば、下半身を失った機体に出来ることなどありはしない。
 その機体をそっと横たえ、アリシアは城門を突破する。
苦戦 🔵🔴🔴

四季乃・瑠璃
S

緋瑪「それだけの覚悟があって、何でこんな手段しか取れなかった!」
瑠璃「その為に散った命もある…貴方達の行為は決して許されない」

UCで分身

敵機二機を相手に2対2で戦闘。
二機をUCで瞬間換装し、超音速形態へ変化。
二機でフェザービットを展開してオールレンジ攻撃で敵の動きを翻弄・制限しつつ、衛星の攻撃高度未満の高さで音速飛行で旋回しライフルやビームキャノンを連射して連携攻撃。
瑠璃機は遠距離からフルブラスト、緋瑪機は接近しビームブレード二刀で敵の四肢やセンサー系を破壊してギリギリ命だけは助けるよ

緋瑪「臣下を守って欲しい。その命令はまだ生きてる」
瑠璃「生きてこの先を…この国の未来を見届けると良いよ」



『正しい国家の礎となって死ぬならば、私に悔いはないわ!』
 僚機の前に割って入った機体が、全方位から襲いかかるビット兵器からのレーザーを盾で受け止め、あるいはその装甲で耐えて味方を庇った。
『覚悟、受け取った! 敵機は任せろ、おおォォォッ!!!!』
 僚機の決死の覚悟を受けて、守られた機体がビットを操る双子のキャバリア、ジェミニオンへとランスライフルからビームを連射しながら突撃する。
 ジェミニオンは遥か上空、殲禍炎剣の認識高度ギリギリを飛行してビットを遣わし二人の決起軍将校が駆る機体を相手取っていた。
 そこに片方がその身を呈しビットを引き受けることで、もう一方がその間隙を縫うように強襲を仕掛けたのである。
 曲がりなりにも最精鋭、正確な射撃が二機のジェミニオンを襲う。冷え切った大気を瞬時に焼き焦がすビームの光条を躱し、あるいは受け止めて凌ぐ――が、それすらも二機を空中に縫い止める楔に過ぎぬ。
『獲ったッ! このまま諸共に――!!』
 突き出される槍の一撃。下方からの上昇によっていくらか勢いは削がれているものの、キャバリアを一撃で粉砕せしめるには十分な威力を持つそれが瑠璃のジェミニオンを狙う。
 仮に瑠璃機を撃破したとして、敵機は二機分の重量を支えきれず地面に墜落してしまうだろう。そうなれば瑠璃も敵パイロットも無事では済むまい。
 外道を覚悟し、その報いとして死をも受け入れて事を為さん。そんな意志が見える捨て身である。
「それだけの覚悟があって、なんでこんな手段しか取れなかった!!」
 だからさせるわけにはいかないのだ。瑠璃を守る、当然だ。だが決起した青年将校をも殺さぬ、死なせぬという皇帝の願いを受けて、緋瑪は約束を果たすべく銃火器をパージしビームブレードを抜刀するや横合いから飛び込んだ。
『もはや悠長な事をしている場合ではないッ! 今変えねば、今日変わらねばこの国は腐り落ちて死ぬるのだ!』
「だとしてもこんなの、あの子を……皇帝を悲しませるだけのことでしょ!!」
 二刀に弾かれ空中で姿勢を立て直す白銀の武者。緋瑪はそれと一対一で相対する。
 一方で地上でビットを迎え撃っていたもう一機も、あらかたのビットを掃討して上空の瑠璃に狙いを定めていた。
 囮と本命が入れ替わった形になる。空中でジェミニオンの気を惹いている僚機に任せ、城壁の陰で膝をつき狙撃姿勢を取る武者。
『駒江中尉のようにはいかないけど、私だってやってみせるわ!』
 一射、二射。続けざまに放たれたビームは意識の外から瑠璃機のビットコンテナを破壊する。
「さっきの……まだ戦えるんだ」
『命ある限り大義のために戦い、命果てるなら大義の礎となる覚悟を決めたのよ!』
 正確な射撃。先の突撃のときのような機動射撃戦ではなく、狙撃に集中した姿勢からの攻撃は瑠璃の機動を予測してこれを追い立てる。
「貴方達の大義だとかの為に散った命もある……その行為は決して許されない」
『許して貰おうなどと思ってはおらんさ! 国のために地獄に墜ちる、此処にいる者は皆その覚悟がある!』
『私達はこの生命を使って皇洲を正すと誓ったの!』
「誰がそんなことを望んだの……! 皇帝も、将軍も、旭陽さんも、皆が否定しているじゃない」
 問答無用、と。上空では緋瑪と勇猛なる若武者が、地上では瑠璃と果敢な女武者がそれぞれぶつかり合う。
 が、永遠にも思われる戦いにもいずれ決着は訪れる。ビームブレードで両の腕を落とされた武者が、緋瑪機に押し付けられるように地に墜ちた。
 同時、盛大な射撃戦を繰り広げていた女武者の機体も瑠璃機からの反撃で頭部を射抜かれ視界を喪失し、続く射撃で四肢の関節を破壊される。
「皇帝に言われたことを教えてあげる。"臣下を守って欲しい"……その命令はまだ生きてる」
「貴方達も臣下なんだ、って。だから生きてこの先を、この国の未来を見届けるといいよ」
成功 🔵🔵🔴

才堂・紅葉
「勝ち方を選ぶ状況になったか。逆に難しい局面ね」
戦術的には悪手な戦力分割だが、政治的には譲れない所
つまりは自身の稼ぎ所である

「迦楼羅王、出る!」
刃騎の決死の突貫に対し、より一層の勢いの突貫で逆撃する
大事なのは【気合】だ

「絶ッ!!」
方針は単純な物理。ランスに勝る六尺棒のリーチを活かした突きで【見切り、カウンター】だ
当り負けせぬように自身への重力【属性攻撃】で自重を倍加し、そして震脚。捻りを加えた突きで派手な【怪力、吹き飛ばし】
リーチの優位を見せつける【パフォーマンス】を行う

本命は早撃ち勝負への誘導だ
相手が射撃モードに切り替えに対し、リボルバーの早撃ちを合せたい

先陣のお仕事は敵の勢いを挫く事だ



「勝ち方を選ぶ状況になった、か」
 数に任せて決起軍を圧倒すればもはや勝利は揺るぐまい。
 だが、それでは駄目だ。葦原軍の功が大きくなりすぎてはならない。
 なるほど道理である。葦原の発言力が拡大しすぎれば、他の不満を呼び連邦制国家の安定が損なわれるであろうことは外様の傭兵である紅葉にもわかる。
 が、裏を返せばそれ故に折角の優位を手放さねばならぬということであり、またこの先の戦いには政治が大いに介入するということでもあろう。
 豊麻呂がこの場に居れば、喧しく喚きながらも政治的に正しい勝ち方を主導したに違いない。政治の出来るパイロットというのはこういう時に重宝するのだ。豊麻呂の場合は戦力としては二線級、いや三線級以下だろうが、それでもだ。
 高慢な白塗りの肥満体を思い浮かべながら、紅葉はしかし今こそ稼ぎ時だと考える。
 プロの傭兵はそういう戦場で役割を弁えた戦いが出来てこそ。紅葉にはその自信があるのだから、ラインを見定め大いに戦果を挙げさせてもらうとしよう。
『勝ったつもりで後の心配を!? 生意気なッ!!』
 相対する敵機が槍を構え、地表を滑走するように突撃を開始する。
 おそらく迎撃は容易く回避されるであろうと想像できる、蛇のように滑らかかつ素早い機動。
 回避を試みたとして、それも生半な機動では喰い付かれるだろう。
 ならば、必中必殺を以て蛇の頚を串刺しにする。
「迦楼羅王、出る!」
 あれの相手は私だ。そう宣言するように迦楼羅王の身の丈ほどもある長柄の棍をくるりと構え、真っ向から迎え撃つ。
『躱さないか! ならばそのまま貫かせてもらう!!』
 間合いに刃騎が飛び込んだ。突き出される槍、鋭利な切っ先が迦楼羅王の心臓――紅葉の宿るコックピットを狙って突き出され――
「――絶ッ!!」
 迦楼羅王は退かず、逆に一歩を踏み込んだ。
 力強い震脚、棍の端へ手を滑らせ、リーチを最長としたそれを突き放つ。
 激突音。
 迦楼羅王を一撃で粉砕するはずだった槍は僅かに届かず、先んじて放たれた打突が敵機を穿つ。
 敵もまた強者、咄嗟のバックブーストで被害を最小限に抑えて離脱したが、装甲にくっきりと刻まれた打撃の痕はリーチの差を意識させるには十分である。
 そして敵のパイロットは優秀であるがゆえに、近接戦闘への固執を斬り捨て間合いで不利なそれから即座に離脱する判断を下したのだ。
 それが紅葉による誘導であると、当の本人も気付かなんだであろう。
『ちっ、棒術使いめ……厄介な。だが――』
 舌打ちを一つ、だが刃騎の槍は射撃戦にも対応した複合兵装である。
 整備性はよろしいとは言えず、強度だって単独の機能しか持たぬ槍と銃、それぞれに劣る。どちらかというと儀礼用の色が濃いそれであるが、武器持ち替えの手間なくシームレスに射撃と白兵を切り替えられる強みは熟練のパイロットの手中でこそ輝くのだ。
『間合いを取れば此方が有利ッ!!』
 グリップを引き起こし、トリガーに発射信号を送る。それだけで瞬時にビームライフルへと姿を変えたランスから必殺の射撃が放たれ――
 その銃口が不意に跳ねた。
 一発目で槍が跳ね上げられ、二発目でナックルガードから露出したマニピュレーターが射抜かれた。
 三発目で槍を持つ右肩が。四発目で左肩が砕かれ、五、六発目が相次いで頭部に飛び込み武者の兜に覆われた首級を破壊する。
「早撃ち勝負なら負けないのよ。あなたもまぁまぁ出来るパイロットでしたけど、相手が悪かったと思って諦めて下さいな」
 抜き撃ち六発。瞬時に放たれ一重に重なった銃声は、刃騎を正確な射撃で無力化せしめた。
 驚愕に絶句する武者の横をすり抜け、武芸者の女は城門を守護する警衛師団を突破したのである。
成功 🔵🔵🔴

荒谷・つかさ
覚悟はできてる、そう言う事ね。
いいわ……スルトの力、教えてあげる!

近接戦闘が得意なのはこちらも同じ
【筋肉連結システム】発動し装甲とパワーを強化
機体の小ささ(3m級)を活かして敵の攻撃を潜り抜け、そのままレスリングへと持ち込む
取っ組み合いにさえなってしまえばあとは単純にパワーと技量の勝負
そして如何に敵パイロットの技量があろうとも、コクピット操縦式の機体では融合合身式のスルトには対応力で劣るでしょう
後はそのまま関節技をかけて手足を捥ぎ、武装も破壊して制圧
残ったコクピットブロックは後方に投擲、葦原軍に回収してもらう

死んで楽になんてさせないわ
真に国を憂いているなら、生き恥晒してでも後の為に尽くすことね



「大人しく退けば、あの皇帝なら悪いようにはしないと思うけど?」
 投降を促すつかさに対し、相対する武者の返答は言葉ではなく刃であった。
 油断なく構えた盾。その陰から繰り出される奇剣の閃きは、ごく短くも鋭さを以てスルトに襲いかかる。
 最小限の動きを盾に隠すことで、対応を至難とする正道ならざる剣。それを間一髪、紙一重で躱したつかさは向けられた敵意に獰猛な笑みで応じた。
「覚悟は出来てる、そういう事ね。いいわ……スルトの力、教えてあげる!」
 彼女の駆るスルトは通常のキャバリアの半分強、胸元辺りまでの高さしか無い小型機だ。その有様は機動兵器というより、スペースシップワールドの鎧装騎兵やヒーローズアースのアームドヒーロー達が駆るパワードスーツに近しいだろう。
 即ちその操縦系統もまたしかり。マスタースレーブ方式、パイロットの所作を増幅して機体に反映させるそれは、機体の可動域を人体のそれと同一に制限することでその精密さと瞬発力、柔軟性を高めるもの。
 まさしく肉体の延長線上にあるそれは、機動射撃戦のような機動兵器ならではの戦いを増えてとする代わりに皇洲武者らが好む近接白兵戦において操縦桿とフットペダルで操る機械人形を圧倒する。
「随分剣に自信があるようだけれど、近接戦闘が得意なのはこちらも同じ」
 盾の裏から繰り出される見えざる斬撃、超高速の連撃はよほどの達人でもなければ二度、三度は首を獲られていてもおかしくないほどの凄まじいものだ。が、つかさは鍛え上げられた肉体とそれに付随する精神で以てこれを見切り、躱し続けている。
 とはいえ、だ。
「そろそろ反撃に出たい所よね」
 つかさは独り言つ。回避専念であれば今でも十分。だがここから反撃に出るならば、機体の反応速度が足らぬ。マスタースレーブをして、パイロットの動作を増幅する一瞬のラグが生死を分かつであろうとつかさは感じたのだ。
 それほどの凄腕が敵に与していることを厄介に思う一方で、それほどの凄腕と全力でぶつかり合えることへの感謝を抱いて、つかさはスルトが持つ最大限の力を発動するべく筋肉を隆起させる。
「M-LINKシステム――リミット解除」
 筋肉連結システム。マスタースレーブを超えた機体との同一化を果たす機構。
 それまでマスタースレーブ方式を模倣することでかろうじて操縦者と機体を隔てていた壁を、つかさはその筋力で以て叩き壊したのである。
 この瞬間、スルトはつかさの肉体となり、つかさはスルトの脳髄となった。
 あるいは正しく文字通りの意味で脳まで筋肉たる脳筋であったやもしれぬ。
 ともかくである。巨人となったつかさの体捌きはこれまで以上に鋭く、軽やかで、力強いものであった。
 幾重にも連なる斬撃の、その僅かな隙間を見事に潜り抜け反撃に転じたスルト。一方の刃騎も剣の間合いのさらに内側に入られたと見るや、剣士らしからぬ手段――蹴脚などの体術にはじまり、自爆をセットした火器兵装の分離による爆撃――や盾による進路妨害でこれに対応する。
 が、それも長くは続かなかった。
 繰り出された蹴り足をスルトが掴み、刃騎の巨躯を引き倒す。
 そうして取り付いてしまえばもはや剣士に抵抗する手段は無いも同然。
「貴方は確かに腕のいいパイロットだったわ」
 でも、それでも勝てない理由がある。最後まで声一つ漏らさぬまま決死の覚悟で自爆を図る刃騎の四肢を締め上げ粉砕し、胸部に腕を突っ込んだスルトはコックピットブロックを強引に引きちぎった。
「死んでも、なんて楽な方に逃げようとするんじゃないわよ。真に国を憂いているなら、生き恥を晒してでも後の為に尽くすことね」
 敵機の爆発から奪ったコックピットをかばい、爆炎を背に浴びてつかさは告げる。
 そうしてこの国がいつか平和になったならば、もう一度この奇剣使いと手合わせしたいものだ――と、彼女は未来を想うのだった。
成功 🔵🔵🔴