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幹部猟書家~いつものスパモン特盛一丁~

#スペースシップワールド #猟書家の侵攻 #猟書家 #ミニスター・ブラック #フォースナイト


●割とメジャーな奴ら。ただし大盛
 騎士教練艦『バイキング』は訓練を終え、腹を空かせながら居住船へと帰還していた。
 本来ならば、往復に余分があるほどの食糧物資を積むのが当然なのだが、今回は不幸な事故が起きた。
 それは全自動調理器の故障に加え、この船に乗る生徒、騎士の全員が料理を一切したことがなかったことだ。
 アナログで辛うじてできた料理ももはや料理ともいえないダークマター的な何かであり無駄に食料を消費するだけの結果で終わった。
 色々と創意工夫し、飢えを凌ぎながらもこれも訓練と半ば強引に騎士が言い聞かせて行った一風変わった演習航海もやっと終わりだ。

「腹減った……」
「もうすぐ居住船だ。早く帰るぞ……!」
「こんなところでミスするんじゃねぇぞ……! レーダー、どうだ?」
「こっちは問題な……――! 宇宙怪獣の反応あり! くそったれがぁ!!」

 あぁ、ふざけんな! こんな時に邪魔かよ! 俺たちの飯を邪魔する奴らは皆殺しだ! などと明らかに殺気立つ彼らはもはや学生などではなく戦士だ。騎士とはかけ離れたが、戦う度胸を芽生えさせたことに担当騎士である『アレンジーナ』は満足そうに空腹を感じながら頷く。ちなみに彼女が大半の食糧をダメにした原因である。

「目標種別確認急げ!」
「はい!! 目標確認できました! ――空飛ぶいちご味スパゲッティモンスターです!! 数は多くて数えきれません!!」

 一同の腹の音が鳴る。寄りにもよってこんな時に空腹を誘いそうなあの有名なスパモンが登場だ。
 そして全員の目がギラリと光る。あれはもともとはスパゲッティが自己増殖で増えて宇宙線を浴びてなんやかんやとなった結果ああなっただけで、元はスパゲッティなのだ。つまり――食えるかもしれない。少なくともあのダークマターよりはましだ。

「総員! 戦闘準備! 奴らに目のモノを見せてやれ!!」
「イエスマム!!」

 飢えた彼らは目の前のスパモンしか見えない。
 そして彼らを見下ろす様に様子を鵜が駆っていた黒い巨星――ミニスター・ブラック』はぼつりと呟く。

『妙に士気が高い、高すぎるが……。良い闇の騎士になるだろう』

●はい、スパモンです。
「そろそろ年末だというのに、彼らも動きを止めてくれないから困るわね。皆、幹部猟書家の仕事よ」

 もはや手慣れた様子で猟兵達を集めたのはフローディア・クレセント(真紅の機工姫・f29912)だ。

「懲りることなく、猟書家のミニスターブラックが騎士教練艦にいる生徒たちと騎士たちを狙っているわ。皆には彼らと協力して、企みを阻止してほしいの」

 企みを阻止できなければ彼らが闇の騎士、オブリビオンとなって同じ騎士達、もしくは故郷の住民たちを皆殺しにしかねない。それだけはなんとしてでも防ぐ必要がある。

「それで、今回の配下なんだけど……空飛ぶいちご味スパゲッティモンスターって知ってる?」

 知ってると大半の猟兵達が頷く。宇宙空間を泳ぐ謎の宇宙怪獣として名高いあれだ。
 もしや、あれが――ととある猟兵が恐る恐る呟くとフローディアははっきりと頷いた。

「よくわからないのだけど、それを大量に引き連れてるわ。幸いに、なぜか騎士教練艦の練度が異様に高くてそっちは問題ないけど、猟書家は全く別よ」

 そろそろ人材不足なのか、もっといい奴がいたのではないかと話をする猟兵達だが、やることは変わらない。

「何が相手だろうと、私たちはやることは変わらないわ。キャバリアを持っている人のためにも、今回も輸送艦を融通してもらっているわ」

 ならば今回も、思う存分暴れそうだと意気込む猟兵達、宇宙こそは私たちの戦場だとバイク乗り達が意気込む。猟兵達の士気も十二分に高いようだ。

「それでは、年末も近いけど、万全に過ごせるために頑張りましょう」


暁月
 はい、暁月です。なんか今年最後のはスパモンになりそうです。
 基本的にOPに書いてある通りです。スパモン蹴散らして猟書家を撃破してください。
 騎士教練艦と協力するようなプレイングがあればボーナスが付きます。うまく使ってあげてください。あとスパモンは食えません。そこだけはご注意を。ミニスターブラックも食えません。おなか壊します。
 なんかネタっぽいけど、放置すると問題な敵なので皆さん頑張ってください。
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第1章 集団戦 『空飛ぶいちご味スパゲッティモンスター』

POW   :    いちご味
【鼻腔をつく爽やかないちごの香り】が命中した対象を爆破し、更に互いを【味の固定概念への疑問】で繋ぐ。
SPD   :    できたてパスタぁ!
【汁気を出すことで】、自身や対象の摩擦抵抗を極限まで減らす。
WIZ   :    空を飛ぶ
空中をレベル回まで蹴ってジャンプできる。
👑11
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自動・販売機
自動販売機だ。
なんかディスプレイに料理の映像が並んでいる。
おそらくクレジットを投入すればそれが手元に渡される仕組みであろう事は誰にでも分かる。現地語の表記もあるし。

古来より戦場にはとても重要な戦訓がある。
『腹が減っては戦はできぬ』
それはどのような世界においても共通の真理。そして自動販売機はその真理を実行するためにここに現れたのだ。決して需要が見込めるからではない、決して。

ともかくもあのイチゴスパモンが食えない相手であることに絶望する騎士見習いは減るだろう。確かめて食えない人はこちらへ。シーズンもののケーキもあります。シュトレンとかも。

ちなみに戦場での食料売買は割と歴史が古いぞ!


ミュー・ティフィア(サポート)
困ってそうですね。少しお手伝いしましょうか?

口調 (私、あなた、呼び捨て、です、ます、でしょう、でしょうか?)

基本的に誰に対しても友好的です。

時々うん、と相槌をしたり、敬語はやや崩れちゃったりします。

好きなものは紅茶です。
余裕があったら飲みたいです。

なるべくなら助けられる人は助けます。
復興のお手伝いとかは積極的に頑張っちゃいます!
現地の人達との交流やケアもしていきたいです。

もちろんオブリビオンや悪人には容赦なしです!
相手次第では手加減するかもしれないですけど。

ユーベルコードやアイテムは何でも使います。

いかなる場合でも公序良俗に反する事には関わりません。

不明点や細かい部分はお任せします。



●彼の名は――
 空きっ腹な演習航海中に現れた無数の特盛スパモンの群れに騎士候補生たる学生たちは異常なまでに奮戦していた。
 あと少し、あと少しで美味い飯が食える。もうダークマターやヘドロのような料理を食べずに済む。おなかを壊さずに生で飯を食わずに済むのだと、極限の集中力をもって騎士教練艦『バイキング』の主砲副砲で次々とイチゴ味的なスパモンたちを撃破していく。

「ターゲットA撃破!!」
「こちらもターゲットD撃破しました!!」
「ターゲットB,C共にあと少しです!!」
 そのたびに漂うイチゴ臭が余計に学生たちの空腹を誘う。

「くうう……腹が減る……このスパモン野郎ぅ……!」

 奮闘していた学生たちだが、人にはやはり限界がある。

「あっ見落としてたっ……! ターゲットE、F、G接近中!!」
「スラスターを吹かせ!! 取りつかせるな!!」

 空腹が過ぎた学生たちは集中力が欠け、次第にミスが出始める。このままでは倒しきることは可能だろうが、騎士教練艦『バイキング』もただでは済まないだろう。
 やはり私が料理を振る舞い、学生たちにカツを入れるべきかと騎士アレンジーナが席を立った時、コックピットブロックの中央に光の柱が立った。

「なんだこれは!?」
「敵か!?」
「いや、違う……あれは……!?!?」

 白いカップ型の物体がそこに立っていた。その名前を学生達のみならず、騎士アレンジーナでさえも知っている。彼の名は――

「……自動・販売機?」

 ピロピロピロと場違いな音と共にじ自動・販売機(何の変哲もないただの自動販売機・f14256)がそこに降臨したのだ。ちなみにピンポイントで転送しただけである。
 学生たちは遠巻きにしながらも、そこに書かれていた文字とディスプレイに注視する。

「お金を入れてください? それにあそこに移っているのは……!?」

 自動販売機という存在は彼らもよく知っている。居住船でも数多く設置されており、様々な飲み物が販売され手軽に飲める便利なものだ。
 しかし!! ここに置かれた自動・販売機は一味違う!!

「ラーメン……!!」
「おでんだ!!」
「うどんもあるぞ!!!」
「冷ややっこ……なんで?」

 そう、ここに置かれてるのは飲み物ではない。多種多様な料理が出るのだ!! そう書いてある!!
 ディスプレイには『腹が減っては戦はできぬ』と現地語で表示されている。
 それはどのような世界でも共通の真理。現に学生たちは空腹で集中力が欠けていた。
 この自販機はその真理を実行すべく現われたのだ!! 決して需要が見込めるからではない。今ならこの船の乗員全員が顧客だとしても!
 殺到する学生たちだが、現在戦闘中だということを忘れてはいけない。

「待て!! 戦闘中だというのに持ち場を離れるな!!」
「ここは私にお任せください。時間を稼いで見せます」
「何者だ!?」
「通りすがりの、歌姫です」

 船のディスプレイ越しに、そう返すのはミュー・ティフィア(絆の歌姫・f07712)が宇宙空間に浮かびながらウィンクを返し、スパモンたちの前に立ちはだかる。 
 そして披露するのは――

『Lala〜♪Lalala〜♪』

 どこまでも遠くへ届きそうな綺麗な唄。それは世界の理と縁を結び、因果律にさえも干渉する唄。
 スパモンはまるで吸い寄せられるようにミューへ向かい、汁気を飛ばしながら滑らかな動きでイチゴ色の触手を伸ばすが、触れる瞬間に何かに阻まれるように触手yが弾かれる。
 因果律が一時的に無視された彼女には唄う際中はいかなる攻撃も、生命維持ですら不要となる。
 歌に寄せられ、多くのスパモンたちがミューへと殺到する。
 その絶好の機会を逃さずに学生達は自動販売機へとクレジットを投入する。
 チーンと不思議と懐かしい音が鳴り、静かに自販機の扉が開くと学生たちの目の前にホカホカの湯気が立つうどんが出てくる。しかもしっかりとお揚げとかまぼこ付きだ。

「う、うどんだ! 普通のうどんだ!」
「く、食ってみろよ」
「ああ!」

 クレジットを入れた学生は早速備え付けの箸を使い、ちゅるるっとたっぷりと汁に絡ませたうどんをすする。
 ほのかに香るかつお出汁の味。のど越しがよく、噛み切ればコシの入った弾力が跳ね返る。

「うまいっ……! うどんだ! 本当に自販機からうどんが出てきた!!」
「お、俺も! ラーメンを!」
「私は唐揚げ!」
「シュトーレン!!」
「豆腐!」
「そこでなんで豆腐!? あ、俺はホットサンドを……電子クレジットって使える?」

 自販機に殺到する学生たちは、次々と料理を手にし、無我夢中で食べていく。電子クレジットに関しては『電子クレジットも使えます』と律儀に自動販売機は答えていた。
 学生たちの中に、ひそかに騎士アレンジーナの混ざっており、ハンバーガーを頼み美味しそうに食べていた。
 こうしてミューが引き付けること、大体全員が二巡ほど自動販売機を巡り終えた頃には、そこには飢えた獣のごとき学生達は誰一人としていなかった。代わりにいるのは、飢えが満たされた万全の状態の戦士たちだ。

「主砲にエネルギーを回せ!」
「一番、二番ジェネレーターの出力全開!」
「エネルギー回路直結完了! 安全装置解除、トリガー回します!」
「トリガー受け取った。サイキックエナジーフルドライブ!!」

 騎士アレンジーナの身体に青白いサイキックオーラが纏われ、それらは全て瞳に集中する。
 青白く光る眼で狙うのは、忌まわしきイチゴの香りを漂わせる宇宙怪獣、空飛ぶいちご味スパゲッティモンスターだ。

「バスカーカノン!! てぇーーーー!!!!」

 騎士教練艦『バイキング』の先端から、極大のビーム砲が放たれ、ミューに殺到していた多くの空飛ぶいちご味スパゲッティモンスターが光の粒子に飲まれて消滅していく。
 あとに残るのは、ただ一人あらゆる干渉を跳ねのける唄を奏で続けるミューのみ。
 腹が膨れ、士気も高くなったコックピットブロックの中で自動・販売機のディスプレイには『ご利用、ありがとうございました』と表示が流れていた。
 自動販売機は太古の昔より、遥かなる未来まで存在する飢えた者たちの味方である。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

ナイ・デス
出撃前に敵位置、数、教練艦の状態など【情報収集】して……

騎士の方々は、お腹が空いているみたい、ですね
食べ物は……空腹が力に。送らないほうがいい、でしょうか?
でも、スパモンは食べられない……
『蜜ぷに召喚』
蜜ぷにさん達。教練艦にいって、必要そうなら騎士さん達の力になってください

さて

「ダイウルゴス」
喰らいつくしましょう

彫像を召喚、変形合体。その隙間に取り込まれるよう入って
視界0
でも【第六感】で周囲を知覚
【念動力】で動かし、光を放って【推力移動】
重装甲の【重量攻撃】叩きつけ、噛みついて
【生命力吸収】する光を放ち食べるかのように吸収
数が多くても、全身から【レーザー射撃、一斉発射】で【なぎ払い】吸収します



●甘いものは別腹
 突如現れた自販機の活躍により、飢えを満たされた騎士教練艦『バイキング』の生徒たち。だが、飢えすぎていた彼らはまだ食べ足りないでいた。食べ盛りの年頃だ。まだまだ食べたいだろう。特に今回はとあるものがなかった。

「甘いものが食べたい……」

 そう。自販機といえどもスイーツはなかったのだ! アイスもあるにはあるが、スイーツはまた別である!
 そんな彼らの元に、謎のぷにっとしたものが落ちてくる。丁度ディスプレイの上に。

「うわっ!? なんだこれは!?」

 それは一見、宇宙怪獣かと見間違うような姿をしていたが違う。あのイチゴ味が出すようなえも知れぬ香りだけじゃない。
 そう。香りだけでもわかる。こいつは甘い。
 学生たちの前に現れたのはナイ・デス(本体不明のヤドリガミ・f05727)が呼び出した蜜ぷにだ。
 蜜ぷに達はなんかぷにぷにした触手を出して、備え付けのカップへ甘い液体を注ぎ込む。
 そして蜜ぷには目で語り掛ける。召し上がれと。
 学生たちは突如差し出された謎の甘い液体におずおずと口をつけると、口の中に広がる優しい甘さに思わず次から次へと飲んでいく。
 それは本来咎めるべき立場にいる騎士アレンジーナでさえも同様だ。むしろ彼女はお代わりまでしていた。
 学生たちが甘いひと時を過ごす中、宇宙空間ではスパモンたちが食われていた。

「ダイウルゴス、喰らいつくしましょう」

 自らの身体を彫像の中に潜ませ、念動力で呼び出した【ダイウルゴス】操るとその重量級の巨体を生かして襲い掛かり、たたきつけ、薙ぎ払い、噛みつく。
 文字通り食われていくイチゴ味なスパモンたちは本能からか危機を感じ、密集体系を取るが――

「無駄です」

 全身からのレーザーを一斉に放ち、イチゴ味を漂わせながら数多くのスパモンたちを駆逐していく。
 甘い香りを感じるナイだが、やはり甘いのなら蜜ぷにさんたちが良いと思い自らの傍にも蜜ぷにを呼び出して抱きしめるのだった。
 その後、甘みも得た学生たちは完全に調子を取り戻し、アレンジーナの獅子奮迅の活躍もあって次々とスパモンたちを消し飛ばしていった。
 やはりスパモンはダメなようです。

大成功 🔵​🔵​🔵​

龍統・光明(サポート)
『その業喰わせて貰う。さぁ、貴様の業を数えろ……』
ヤドリガミの電脳魔術士×神器遣い

性別:男

外見:赤い瞳・銀髪・色白

口調:俺、呼び捨て、だ、だな、だろう、なのか?

特徴:基本冷静沈着。但しノリは良い。
普段二刀流と蹴術を織り交ぜる戦闘スタイルだが、
AS展開時は一転二丁銃と羽形ブラスターを操り戦う。

ユーベルコードは指定した物をどれでも使用

基本回避優先で防御の際は左腕を盾代わりに使う

常にクールである事に努めており、他に迷惑をかけない様に心掛けている

自由に動かして頂いて構いません。(NG:ギャグ・コミカル)


露木・鬼燈
スパモン…
ミニスターブラックもついにバグったか。
なぜ部下にあれを選んだのか、これがわからない。
これはもうダメかもしれませんね。
なんか急速にやる気が低下してきたけど…
アポイタカラ、出撃するっぽい!
んー、スパモンに銃弾はあんまり効きそうにないよね。
いや、まぁ、エンチャントで貫通属性を斬撃属性に変換。
なんてのもできなくはないけどね。
ここは素直にダークネスセイバー&ウイングで斬るですよ。
<超過駆動>で出力アップで剣と翼を巨大化。
ブースター全開で高速移動しながら切り刻むですよ。
ある程度細かくなったらサイレントヴォイス。
完全に粉砕してやるですよ。
味の固定概念よりも宇宙空間での香りの伝播の方が疑問だよね?



●これはもうだめかもしれませんね。
「ミニスターブラックもついにバグったか。なぜ部下にあれを選んだのか、これがわからない」

 これでミニスター・ブラックとは四度目の邂逅となった露木・鬼燈(竜喰・f01316)だが、さすがに今回選んだ部下に関しては色々とモノ申したい気分でいっぱいだった。
 ついにバグったのかやら、人材不足なのかとか色々といいたいことが積み重なり、急速にやる気が激減する。もうこのまま帰ってもいいかなとか思ったりもするが、やることはやらないといけない。部下がこんなのでもミニスター・ブラック自体は強敵なのだ。

「アポイタカラ、出撃するっぽい!」

 四度目ともなると、露木も輸送艦のスタッフも手慣れたもので、素早い手つきで発進シーケンスまで行い、カタパルトで飛ばしていく。
 やる気は激減しているが、やらないという選択肢はない。

「んー、スパモンに銃弾はあんまり効きそうにないよね。いや、まぁ、エンチャントで貫通属性を斬撃属性に変換。なんてのもできなくはないけどね」

 多少無理やりにでも銃弾で切り飛ばす芸当も面白いかと思ったが、ここは奇策に走らずにダークネスセイバー&ウイングで切り刻む方法を選択する。
 
「行くのですよ!!」

【超過駆動】によりダークネスセイバーとウィングの出力を増加。巨大化させた刃はスパモンを刻むに申し分はない。
 ブースターを全力で稼働させ、超高速機動でスパモン達に迫ると、巨大化した闇の刃と翼が無慈悲にスパモンを刈り取る。だが、まだ攻撃は終わらない。
 直角に方向転換し、何度も何度も何度も細かくなるまで刻み続ける。
 その中で、アポイタカラの黒い光とは別に白い光が混ざっているのを騎士教練艦『バイキング』にいるオペレーターが気づく。
 それは双頭龍に変身した龍統・光明(千変万化の超越者・f02421)だ。
 彼もまた、騎士や学生たちを助けるために現れ、スパモンを滅するべく双頭龍となったのだ。

「さぁ、貴様の業を数えろ……」

 これにどこまでの業があるかわからないが、深いことには間違いないだろう。
 光と闇の翼はスパモンたちを細かく刻み、互いに申し合わせたわけでもないのに最後の一撃を放たんと並び立つ。

「完全に粉砕してやるですよ!」
「消えろ……永遠にっ……!」

 見えざる破壊の音波の波と、極光のブレスが輝いた後にはイチゴ臭すら残さずに大軍をなしていたスパモンたちの全てが消え去っていた。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​




第2章 ボス戦 『ミニスター・ブラック』

POW   :    マジックブロウ
【魔力を籠めた拳】で攻撃する。[魔力を籠めた拳]に施された【魔力制御】の封印を解除する毎に威力が増加するが、解除度に応じた寿命を削る。
SPD   :    追加装甲
自身に【漆黒の機械装甲】をまとい、高速移動と【自律行動するビット】の放射を可能とする。ただし、戦闘終了まで毎秒寿命を削る。
WIZ   :    ボミングレイド
レベルm半径内の敵全てを、幾何学模様を描き複雑に飛翔する、レベル×10本の【着弾地点で爆発する魔法弾】で包囲攻撃する。
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●頼れるのは――。

「やはりだめだったか。期待もしていなかったが、足止めの役割すら果たせぬとはな」

 宇宙空間に声が響く。オペレーター席にいる学生がその巨体を遥かにしのぐ巨大エネルギー反応に絶句する。
 幹部猟書家『ミニスター・ブラック』。何の因果かスパモンなんてものを部下にしたが、予想以上の結果の出なさに無以外の感情を見いだせなかった。
 そして次に湧きあがるのは闘争心。

「やはり、頼れるのは我が肉体のみ。来い、騎士、猟兵ども。我が拳ですべてを砕いてくれよう……!」

 明らかに気の抜けた闘いから一転、殺意漲る戦いの気配に学生達のみならず、猟兵達ですら飲まれかけるが、闘い慣れた猟兵達は直ぐに気を取り戻し、騎士アレンジーナが檄を飛ばす。

「怯むな!! 我らには今までの経験がある! 膨れた腹がある! やる気がある!! そして、解放軍がついている!! 総員第一級戦闘準備! 目標! ミニスター・ブラック!!」

 激戦の幕が切って落とされた――。
露木・鬼燈
今更シリアスっぽい雰囲気出されても…
そもそも期待してなかったら何故に連れてきたです?
やっぱりバグってると思うんだよなー。
戦闘の方でもダメになったりしてない?
あっ、それは流石にないのですね。
四度目ともなると戦いの幅がね。
今回は速度を活かした螺旋軌道のヒット&ウェイでいこうかな。
<凶鳥強襲>で強襲するですよ。
フォースハンドを使ったいつも通りの銃器4丁スタイル。
弾丸は命中重視の散弾に換装して威力はUCで補う。
散弾でも51㎝砲クラスの威力なら十分だよね。
高速移動しながら銃弾を叩き込む。
すれ違う時にはダークネスウイングで斬る。
ビットもてきとーに散弾を撃ち込んどけばおーけー。
こんな感じでイケルイケル!


ロニ・グィー(サポート)
アドリブ・連携歓迎
「サプラーイズッ!驚いた?」
基本的に極々自分勝手で悪戯好きな神様
怖いもの知らずで迷うこと無く(考えも無く)、直感に従って行動する
うまくいけばふんぞり返り、失敗しても悪びれない(が強く詰られると涙目になって逃げだす。三分後には忘れてる)
自分を信頼する人はダダ甘やかし(お菓子とかあげる)、自分の我が儘を許容してくれる人にはダダ甘える

・戦闘
たくさんの空飛ぶ球体を操って攻撃・防御する
球体のサイズや機能は様々、銃弾の様に蜂の巣にする、巨大な球で圧し潰す、ビームや雷を飛ばす等何でも適当に
影の中から全弾撃ち出しての不意打ちだまし討ちや、最後には力押し(拳・暴力)で解決するのが好き



●今回の戦いはシリアスじゃなくてシリアルだと思う。
「やっぱりバグってると思うんだよなー」

 これでミニスター・ブラックとの闘いは四度目の戦いとなる露木・鬼燈(竜喰・f01316)は今までと違う配下を引き連れたミニスター・ブラックを見て半ば呆れていた。
 ほかにももっと連れてくるべき配下がいるはずだ。高速機動で迫る戦闘機やら、帝国軍の近衛騎士だとか。なのに連れてきたのがあの悪名高いイチゴ味のスパゲッティーモンスターだ。ついにバグったのかと思うのも当然だ。
 しかし、応対すると戦いの方面はバグってないということがよくわかる。

「戦いの最中に考え事とは余裕だな。猟兵よ。そうまで死にたいか」
「自殺願望はないのですよ!」

 無数のビットから放たれるレーザーを螺旋を描いた高速機動で回避し、フォースハンドに持たせた四丁の銃器で散弾を放つ。
 散弾の雨は一発一発あたりが51㎝砲クラスの威力を持つ。無論ビットが耐えられるはずがなく、一発が掠るだけで良くて半壊、直撃すれば木っ端みじんに砕け散る。
 そして散弾の数はあまりにも多い。それが四丁から放たれるとあっては51㎝砲クラスの威力の小さな弾幕が壁となって迫りくる。幾らミニスター・ブラックが追加装甲により高速機動を可能としていても、回避は困難だ。

「ぬうう!!」
「いつもとは戦い方を変えてみたのですよ!」

 相手が高速で動くのであれば、四丁の銃器から放つライフルとマシンガンで攻め立てるよりも、手数で攻めるのもありかと思い、戦闘スタイルを変えた露木だが、その効果は思った以上に出ていた。
 それもそのはず、高速機動するのはミニスター・ブラックだけでなく、露木もまた近接もできる関係上高速で動けるのだ。射程が短くなったが、その分速度で補う。更に、今まで培ってきたミニスター・ブラックとの闘いの経験が彼の速度に慣れてきたのもあるだろう。
 一瞬動きが止まったミニスター・ブラックに向けて、あらぬ方向から無数の球体がたたきつけられた。

「ぬうっ!?」
「サプラーイズッ!驚いた?」

 ロニ・グィー(神のバーバリアン・f19016)はいつミニスター・ブラックの動きが止まるかずっと観察していた。悪戯をするには何よりも観察が重視される。驚かすにしてもタイミングが必要であり、もしそれが不発してしまえば何の意味もなさない。
 そしてそのタイミングは今だった。
 球体のサイズは散弾と同じ。違うのはその球体はずっとミニスター・ブラックへと張り付き動きを阻害するように密着していた。
 ひび割れた漆黒の追加装甲が押しつぶされるように砕け散り、ミニスター・ブラックの動きが遅くなる。
 その絶好の機会を逃さないように露木はさらに散弾を打ち込みながら一気に肉薄し――
 動きを拘束しながら、露木とは逆方向からロニが拳を構えながら駆け――

「ぐおお!!」

 露木のダークネスウィングが追加装甲ごと体を切り裂き、ロニの神々しい神撃が背面装甲を砕く。
 両サイドから攻撃を受けてミニスター・ブラックはロニに対し、魔力の拳で吹き飛ばす。
 ロニは咄嗟に両手を交差させ攻撃を受け止めるが腕から嫌な音が聞こえた。あの一撃はまともに食らえばただでは済まない一撃だった。

「流石だな……猟兵よ。だが、この程度で我は倒れぬぞ……!」

 スパモンで緩んだ空気は一切合切消え去り、ここにあるのは本当に戦いだ。
 ミニスター・ブラックは今だ健在。闘いは激しさを増していくのだった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

椚・みどろ(サポート)
エロ系依頼には使わないで欲しいです

怪奇人間の悪魔召喚士×シャーマン、16歳の娘さん
元奴隷なので身体の発育は悪い

口調は
普段は素(あたし、呼び捨て、か、だろ、かよ、~か?)で
依頼中、他人と関わる時は仕事なので頑張って(私、あなた、~さん、ね、よ、なの、なの?)です
焦ったりすると素が出ます

自分を助けてくれた師匠(今は失踪)の存在が大きく、大抵の行動は師匠の言いつけ通りにやっています
(「師匠が言ってたんだけど~」と引用したり、思い出したり)

ユベコは基本アスモデウス召喚を使います
この契約も師匠譲りです


城田・紗希(サポート)
基本的には考えるより行動するタイプ。
でもウィザードミサイルや斬撃の軌跡ぐらいは考える。…脳筋じゃナイデスヨ?
暗器は隠しすぎたので、UC発動時にどこから何が出てくるか、術者も把握していない。
逆恨みで怒ってる?…気のせいデスヨ。UCの逆恨みじゃアルマイシ。

戦闘は、範囲系ユーベルコードなら集中砲火、単体攻撃なら可能な限りの連続使用。
必要に応じて、カウンターでタイミングをずらしたり、鎧破壊で次の人を有利にしておく。

……防御?なんかこう、勘で!(第六感)
耐性……は、なんか色々!(覚えてない)



●巨星を落とせ

 一対多数という一見不利に見える戦況の中、ミニスター・ブラックはたった一人で猟兵達を互角以上にやりあっていた。
 時折、的確な指示で腹も膨れ、士気も高くなった騎士教練艦『バイキング』が砲艦射撃を行い、ミニスター・ブラックの動きを阻害する。
 そのような最中、黒い塊がミニスター・ブラックへと激突する。

「ぬぅう! こやつは!」
『――――!!!』

 声にならない声を上げ、ミニスター・ブラックに暴虐の限りを尽くすのは椚・みどろ(一願懸命・f24873)が呼び出した悪魔『アスモデウス』。

「師匠言ってた! どんなに硬く強い星でも、集中すれば穿てるって! だから私はあなたを壊す! 師匠譲りの召喚契約で!」
「ならば、悪魔もろとも打ち砕いてやるわ!!」

 ミニスター・ブラックの魔力がこもった拳と、悪魔『アスモデウス』の獄炎の拳がぶつかり合い――悪魔『アスモデウス』の拳が儚く吹き飛ぶ。
 だが、まともに真正面からぶつかり合ったミニスター・ブラックの拳もただでは済まなかった。指の数本にヒビが入り、小さな傷だが、決して軽くない傷だ。
 打ち合い、離れた『アスモデウス』へ向けて、ミニスター・ブラックは幾重ものの魔法弾を放ち、近づかれる前に消し飛ばそうともくろむが、突如在らぬ方から現れた斬撃が魔法弾を切り裂き、その場で爆発を巻き起こす。
 そしてその斬撃はミニスター・ブラックの身体をも切り裂いた。

「ぬううう!! 一体どこからっ!」
(ここだよ! なんていわないけど、ねっ!)

 城田・紗希(人間の探索者・f01927)は小惑星の蔭に身を隠したまま、更に刀を抜き、流れるような動作で刀を振るえば、その斬撃はミニスター・ブラックに吸い込まれるように飛び、『アスモデウス』の獄炎の炎と共にミニスター・ブラックの身を焼き、切り裂く。
 離れた位置からの的確な攻撃は着実にミニスター・ブラックの身を削り、次第に追い詰めていく。
 魔力拳が『アスモデウス』を打ち砕くころには、全身から煙を上げ、至る所に傷を負ったミニスター・ブラックの姿があった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

双海・忍
銀色のキャバリアで出撃します。(コクピット内の本人の服装はメイド服)
「例え相手が強大でも、みんなで力を合わせて戦えばきっと勝てます。」「いざとなったら、この機体で騎士教練艦をかばいます。」
【POW】で攻撃です。
攻撃は、無敵斬艦刀を構え【鎧無視攻撃】と【貫通攻撃】を付け【フェイント】を絡め【限界突破】した【一撃必中】で、『ミニスター・ブラック』を攻撃します。相手の攻撃に関しては【残像】【オーラ防御】【見切り】【盾受け】で、ダメージの軽減を試みます。
「(攻撃を回避したら)残念、それは残像です。」「少しでも、ダメージを与えて次の方に。」
アドリブや他の方との絡み等は、お任せします。


ナイ・デス
お腹もいっぱいになって、あとは闇の騎士を倒すだけ、ですね
……オウガフォーミュラがQを完遂するまで、オブリビオンは自然発生しない
スパモンを配下に使って、余計に優秀な配下欲しくなっているかもしれませんが……
彼らを、闇の騎士に変えはさせません!

「ダイウルゴス」を【念動力】で動かし、光を放って【推力移動】
【生命力吸収】する光のレーザーを【鎧無視攻撃】の光剣にして【切断なぎ払い】に

……まだ、私は繊細な操縦できてない、ですか
それなら……イグニッション、エクストリガー『ブレンホルズ』
リベレイション!
『ブレンホルズ・ジヴィライゼーション』……!
(2020年11月25日公開真の姿に)

融合して、殴り倒す……!


ミュー・ティフィア
期待してなかったんですね……
さて、ここからが本番かな?
幹部猟書家って事はさっきの敵よりもずっと強いはず。
でも皆元気になったし大丈夫です!

自律して動く星剣・パルティータの一斉発射と同じく自律して動く禁忌・ポリフォニーの全力魔法で牽制です。
騎士教練艦にも援護射撃を期待したいです。

その間に私は絆の光の詠唱を進めます。

敵の攻撃は足場でもある騎士教練艦に頑張って避けてもらって、回避出来ない分は禁忌・ポリフォニーの全力魔法によるオーラ防御や慈愛・アドリビトゥムで防ぎます。

絆の光の威力を十分に高めたら騎士教練艦に敵への接近をお願いして、絶対に当たると確信したタイミングで咄嗟の一撃で全力の絆の光を発射します!


マヤ・ウェストウッド(サポート)
「近くで"眼玉"が落っこちてたら教えておくれよ。それ、アタシのだから」
◆口調
・一人称はアタシ、二人称はアンタ。いかなる場合でも軽口と冗談を欠かさない
◆癖・習性
・獣人特有の嗅覚で危機を察知できるが、犬耳に感情がそのまま現れる
・紅茶中毒
◆行動傾向
・普段はズボラでとぼけた言動や態度をとる三枚目ながら、ここ一番では秩序や慣習には関わらず自身の義侠心の赴くままに利他主義的な行動をとる(中立/善)
・戦場では常に最前線でラフな戦い方をとるが、戦いそのものは好まない。弱者を守る事に自分の存在意義を見出している
・解放軍仕込みの生存技術を活かし、役に立つならステージのギミックやNPCを味方につけて戦う



●巨星落とし

「例え相手が強大でも、みんなで力を合わせて戦えばきっと勝てます!」

 追い込まれてこそが本当の戦い。それを表すように戦いは激しさを増していた。
 双海・忍(人間のクロムキャバリア・f04566)はキャバリアで駆けながら無敵斬艦刀を手に切り込み、魔力の拳と打ち合う。
 幾度となく繰り返す交差に、キャバリアと無敵斬艦刀にビキリと嫌な音が鳴り響きミニスター・ブラックの右拳がひび割れていく。
 銀のキャバリアの左腕に放電が走り、誰の目から見ても致命的な損傷を受けたのがありありと分かるだろう。
 もはや片手で無敵斬艦刀を持つのは難しい。まともに触れたとしてもロクな力は入らない。そこへ追い打ちをかけるように、残った左手に魔力を纏わせ砕かんとするが、そこへナイ・デス(本体不明のヤドリガミ・f05727)の『ダイウルゴス』を模した彫像が飛び込む。

「彼らを、闇の騎士に変えはさせません!」
「おのれっ……! まがい物が!!」
「紛い物でも、作り物でもっ! 力は本物です!」

 ダイウルゴスの光の剣が、ミニスター・ブラックの魔力の拳とぶつかり合う。それは役者が変わった先ほどの戦いの再現に思われるが――技量は程遠い。
 念動力で動かしているとはいえ、動きの精密さは生身とは比べ物にならないほどに稚拙なものだった。

「……まだ、私は繊細な操縦できてない、ですか。それなら……イグニッション、エクストリガー『ブレンホルズ』 リベレイション! 『ブレンホルズ・ジヴィライゼーション』……!」

 生身の身体同様に動かす必要があるのであれば、その通りにすればいい。ナイはダイウルゴスを自らの鎧として纏い、光の剣で薙ぎ払う。

「ぬうう!!」
「………!!」

 拳と光の剣がぶつかり合う。その衝撃波は騎士教練艦『バイキング』にまで届く。
 片腕でやりあっているにもかかわらず、ミニスター・ブラックはナイと拮抗していたが――ミニスター・ブラックは一人に対し、猟兵達は数がある。

「私を忘れないでください!」

 双海はキャバリアの右腕にひび割れた無敵斬艦刀を構え、振りぬく。ミニスター・ブラックは内心「功を焦るか。愚かな」と思い、ひび割れた左腕を振りぬくが――

「!? なん、だと……!?」

 黒い腕が切り飛ばされたことにより、図られたことに気付く。
 双海の無敵斬艦刀は直撃すればあらゆるものを切り裂くユーベルコードが付与されていた。体制を崩していれば効果は更に増大する。
 ナイとの拮抗の影響でミニスター・ブラックはまともな体制を整えることが出来ず、更に避けることすらかなわなかった。故に腕を切り飛ばされたのだ。
 だが、代償はあった。無理な体制で振りぬいたせいで既に双海のキャバリアは限界を超えていたのだ。

「少しでも、ダメージを与えて次の方に……!」
「私ば、続き……ます……!」

 片腕を失ったことによりバランスを崩したミニスター・ブラックに追い打ちをかけるようにダイウルゴスと融合したナイが押し込んでいく。

「おのれ……おのれ……! まだ、我は負けぬ!」
「いいえ! 貴方は負けるのです! 皆はもうお腹いっぱいになって元気になりました!」
「何っ……!?」

 声の主はミュー・ティフィア(絆の歌姫・f07712)。彼女は騎士教練艦『バイキング』の上に乗り、皆が時間を稼いでいる間にずっと力を、絆の力をため続けていたのだ。
 その光を見た瞬間、ミニスター・ブラックは直ちに察する。あれは危険だ――あれは己を滅ぼしに足る力だと。

「撃たせるものか……!!」
「撃たせてもらうよ!!」

 ミューへ向け、駆けようとしたミニスター・ブラックに突如、衝撃が走る。ただの衝撃ならば彼も気にも留めなかった。だが、その衝撃は己が身を縛る局地的な高重力の枷だった。
 誰からも攻撃の動作は見えなかった。感じたのは、己を追おうとする目のみ。
 ミニスター・ブラックを捕らえたのは――マヤ・ウェストウッド(フューリアス・ヒーラー・f03710)の眼であった。
 右眼の義眼に仕込まれた重力子加速装置は時空間の歪みを促す謎の作用力を放ち、局地的な高重力状態を生み出してミニスター・ブラックを捕らえたのだ。
 時間にして数秒の枷であろう。だが、その時間さえあれば問題なかった。

「この歌に私の全てを込めて……これが私達の光です……!」

 この場にいる全員の絆、未来を望む絆の歌が莫大なる光の本流となってミニスター・ブラックを飲み込み――跡形も無く消し飛ばしていく。
 こうして、騎士教練艦を狙った襲撃を退けた猟兵達は、各々に支えあいながら、騎士教練艦『バイキング』と共に近くの居住船へと帰港する。
 その後、猟兵達には感謝の言葉と共にささやかな宴会へと招待され、腹いっぱいになるほどのご馳走を振る舞われた。やはり、食事をするにしてもみんなで楽しく、おなか一杯食べるに限る。

 もうダークマター的なあれを作り出さないように、学生たちは各々に料理の勉強を始めたのは言うまでもない。アレンジダメ絶対。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​



最終結果:成功

完成日:2021年01月01日


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#スペースシップワールド
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種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠ムルヘルベル・アーキロギアです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


挿絵イラスト