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幹部猟書家~水晶の獣は未来の騎士を喰らう~

#スペースシップワールド #猟書家の侵攻 #猟書家 #ミニスター・ブラック #フォースナイト #幹部猟書家 #キャバリア歓迎 #パーティー参加歓迎

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●宇宙怪獣~ジュエルビースト~
「もうすぐスターライトシップだ……」
「今回の練習航海は長かったなぁ」
「母ちゃんの飯たべてぇだ」
「おらもおらも」

 各々が練習航海の日々を思い出しながら、慣れたように自分の役割を果たす少年少女。彼らは全員、サイキックエナジーを武器として具現化できる騎士、フォースナイトの卵だ。
 騎士教練艦『ヒノエ』に乗った彼らは学校行事の一環として長期にわたる練習航海の旅に出ていた。長い旅の間に未知の重力地帯に囚われたり、宇宙海賊やスパモンっぽいの戦いに巻き込まれたりなどスパモンと戦ったりなどスパモンと妙にスパモンとの遭遇が多い航海にもはやうんざりしていた。なんでこんなに多かったのか不明である。

「皆、気を抜くのはまだ早い。気を引き締めよ」
「イエスマム!」

 そんな彼らを引き連れるのは騎士テラス。
 騎士然とした彼女はみんなの憧れの騎士であり――。

「それはともかく、おにぎりを作ったきただ。これを食って気合入れろ」
「うーい」

 みんなの母ちゃんだった。なお人妻である。
 テラス自らが握ったおむすびを食いながら、レーダーを観測していた学生がレーダーに引っかかった反応を報告しようとして目を丸くする。

「パターン青、宇宙怪獣! 反応は……一つ……四つ……六つっ!? 数えきれません! 囲まれてます! それもすべてが空母級です!!」
「総員第一級戦闘態勢!!」
「イエスマム!!」

 あと少し、あと少しで帰れるというのに突如現れた宇宙怪獣の群れ。居住船近くで洗われることは滅多にない巨大な群れとの遭遇戦に歴戦の騎士であるテラスは何者かの画策を感じる。そしてそれに心当たりがあった。
 知人たちから届けられる騎士教練艦の襲撃事件。銀河帝国の後継者を名乗る帝国継承軍を名乗る者たちによる各地で起きた事件。
 テラスはこの船が狙われているのだと察し、気を引き締め見えざる敵へ備える。
 黒き星は、水晶の獣を従え未来を騎士を喰らわんと襲い掛かる。その生存確率は――1%。

●宇宙怪獣との闘い
「皆、幹部猟書家の動きが察知出来たわ」

 幹部猟書家の動向に注視していたフローディア・クレセント(真紅の機工姫・f29912)は襲撃前に幹部猟書家『ミニスターブラック』の襲撃を察知した。
 その場に集まっていた猟兵達各自に今回の状況を手慣れた様子で伝える。

「皆に守ってほしいのは騎士教練艦『ヒノワ』。そこには決して裕福ではなくとも、才のある騎士候補生たちが乗っているわ。彼らは長い練習航海でそれなりに練度は積んでるけど、相手は多数。……宇宙怪獣が相手よ。それも空母級。今までの敵とはサイズが段違いよ」

 戦闘艦やクローン騎兵などを相手にしたことがある猟兵達だが、空母級はまさに大きさが違う。しかもただの空母級ではなく宇宙怪獣だ。その身から繰り出される一撃をまともに受ければ騎士教練艦がいくら強固なシールドを張ったとしてもそう長くはもたないだろう。

「皆にはまず、この宇宙怪獣『ジュエルビースト』を一匹残らず駆逐してほしいの。そうしたら幹部猟書家『ミニスターブラック』が出てくるでしょうね。彼の強さは……言わずともわかるわね」

 ここには何度も戦ったものもいる。報告書で見聞きしたものも大勢いるだろう。決して油断していい相手ではない。
 ここで猟兵達が倒れれば、その凶刃は騎士教練艦に向くだろう。そうなれば、騎士たちは闇の騎士オブリビオンとなり最も近くの居住船、彼らの故郷へその刃を向けるのは必然だ。なんとしてでもそれだけは防がなくてはならない。

「今回も輸送船を借りることができたわ。キャバリアで出撃したい人がいるのなら宇宙換装はこっちでやっておくわ。それと、騎士教練艦もうまく使えば効率よく戦えるはずよ。それじゃ、宇宙怪獣退治……行きたい人は私の手を取りなさい」

 そういうとフローディアは細く白魚のような手を猟兵達へ差し出す。宇宙を守るために。


暁月
 はい、暁月です。今回は宇宙怪獣との闘いだよ! 空母級なので手ごたえたっぷりですね。
 必要な情報はOPですべて書きました。発進や色々やりたい人は全力でやるといいんじゃないでしょうか。
 騎士教練艦『ヒノワ』も装備は充実しているので、何か指示があればやってくれるでしょう。衝角突撃とか変なこと言わない限りはやってくれます。
 キャバリアに乗りたい人はその旨を記してください。発進シーケンスとか大好きなので歓迎です。
 それでは、皆さんのご参加を振るってお待ちしております。
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第1章 集団戦 『ジュエル・ビースト』

POW   :    ジュエル・レギオン
【同じ統率宝珠制御下のジュエル・ビースト】が自身の元へ多く集まるほど、自身と[同じ統率宝珠制御下のジュエル・ビースト]の能力が強化される。さらに意思を統一するほど強化。
SPD   :    ジュエル・イノベーション
全身を【すでに侵食したクリスタリアンの宝石】で覆い、自身の【統率宝珠を持つ者のサイキックエナジー】に比例した戦闘力増強と、最大でレベル×100km/hに達する飛翔能力を得る。
WIZ   :    ジュエル・ジャマー
レベル×100km/hで飛翔しながら、自身の【すでに浸食したクリスタリアンの宝石】から【精神や機械機器に異常を与えるサイキック波】を放つ。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

双海・忍
「双海忍、シルバースター、発進します。」銀色のキャバリアで出撃します。(本人の服装はメイド服)
「初めての宇宙空間での戦闘です。気を付けて戦いましょう。」「いざとなったら、この機体で騎士教練艦をかばいます。」
【POW】で攻撃です。
攻撃は、無敵斬艦刀を構え【鎧無視攻撃】と【貫通攻撃】を付け【フェイント】を絡め【限界突破】した【一撃必中】で、『ジュエル・ビースト』を攻撃します。相手の攻撃に関しては【残像】【オーラ防御】【見切り】【盾受け】で、ダメージの軽減を試みます。
「(攻撃を回避したら)残念、それは残像です。」「少しでも、ダメージを与えて次の方に。」
アドリブや他の方との絡み等は、お任せします。


夜城・さくら(サポート)
キャバリアでの戦闘をメインに。
『オーバーフレーム換装』では、装甲を犠牲に攻撃力か射程を上げて仲間を援護するように攻撃します。【スナイパー】技能使用。
手数が必要な時は『無限射撃地獄』です。敵がビット攻撃してきた際には相殺するように展開することも。

キャバリア以外では、『ギタギタ血まみれの外科手術』で仲間の治癒と戦闘力増強に励みます。
「ちょっと痛いですよ? でも大丈夫。すぐに元気すぎるくらいになりますからね」
笑顔でノコギリを振るいます。大丈夫怖くない怖くない。



●宇宙怪獣を迎撃せよ

 輸送船の中、猟兵達が所有する各々のキャバリアが発進準備に入る。
 キャバリアの中でひと際目立つのは銀色のキャバリア――ではなく、それにメイド服で登場する双海・忍(人間のクロムキャバリア・f04566)だ。
「双海忍、シルバースター、発進します!」

 それに続くのは夜城・さくら(不思議ちゃんの量産型キャバリア・f30006)だ。汎用性の高い量産型キャバリアは宇宙でも汎用性の高い逸品だ。
「AZ、出撃します!」
 準備が整った猟兵達が出撃していく。
 目標は眼前にいる宇宙怪獣『ジュエル・ビースト』だ。

「初めての宇宙空間での戦闘です。気を付けて戦いましょう」
 初の宇宙戦闘で忍は緊張と興奮が入り交ざった心地の良い高揚感を感じていた。クロムキャバリアでは空を飛ぶことができないがこの世界では空を気兼ねなく駆けることが出来る。その高揚感は計り知れないものだろう。

 ジュエル・ビーストは空母級の大きさで群れを成し、騎士教練艦『ヒノワ』を食い破らんと迫っており、ヒノワからは断続的に弾幕が張られて必死に抵抗している。
 忍はそこに割り込むように無敵斬艦刀で切り込んでいく。
 限界突破した銀の星《シルバースター》の一撃は銀の煌めきと共にジュエル・ビーストの巨体を両断する。頑丈な浸食したクリスタリアンの装甲を貫く一撃。それはジュエル・ビースト達に新たな脅威であると知らしめるに値するものだった。
 ジュエル・ビースト達は目標をヒノワから忍のシルバースターへと狙いを定め、群れを成して一斉に襲い掛かる。
 空母級の集中攻撃。まともに当たればキャバリアどころか、宇宙船ですらひとたまりもないだろう。牙がその身を喰らわんとしたとき、銀の残光を残して空を切る。

「残念、それは残像です」

 残像を残す動きで翻弄しながら、ジュエル・ビースト達の攻撃をかいくぐりながら無敵斬艦刀で切り裂き続ける。
 ジュエル・ビースト達も数と巨体の有利性を生かし、包囲するように動き出すが、そこに一条の光が数体のジュエル・ビーストをまとめて吹き飛ばし、その隙間をかいくぐるように銀の閃光が走り、ジュエル・ビーストを切って捨て、切って捨て、切って捨てと巨体をものともせずに切り裂いていく。
 包囲を打ち崩したのは夜城のAZだ。オーバーフレーム換装で装甲を犠牲にし射程を伸ばした一撃だ。
 不意の一撃はジュエル・ビースト達をうち貫き、陣形を乱す。
 夜城にとって空母級はただの的だ。重なり合えば、まとめてうち貫くことも容易なのだ。
 騎士教練艦『ヒノワ』もまた、この隙を逃さずに弾幕を張り少ないながらもジュエル・ビーストにダメージを蓄積させていく。
 星空に砲撃と斬撃が走り、閃光が走る。未来の騎士を巡る戦いはまだ始まったばかり――。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

朱鷺透・小枝子
ディスポーザブル03に搭乗操縦。
宇宙空間での実戦は初めてであります。
そしてこの敵も、オブリビオンマシンではないのでありますな。
(脳内興奮剤が入る)…だが、これも敵だ!ならば壊せ!!ディスポーザブル!!!

マイクロミサイル誘導弾を二発牽制で発射。
ミサイルの撃墜を確認。情報収集、サイキック波による機器異常と推定。

キャバリアで戦うには厄介か。だが、それで諦めてなる物かッ!
『回点殺槍』突き進め、叩きこめ!

最高速でジュエル・ビーストへ突撃。
全身をオーラ防御、サイキック波を弾き、腕の超巨大荷電粒子砲で貫通攻撃。砲口を身体の中に付き込む。壊せ、ディスポーザブル!
零距離レーザー射撃、貯め込んだエネルギーを解放。


黒木・摩那
一人前になる前に襲うとは容赦のない攻撃で、猟書家が本気でこの世界を獲ろうという意気込みさえ感じられます。
ですが、すんなりとやらせるわけにはいきません。
未来の戦士たちを守るのも猟兵の務めです。

キャバリア『エクアトゥール』で戦います。
機動力に長けた相手なので、まずは動きを止めるのが先決です。

『ヒノワ』には宇宙怪獣の追い込みを依頼します。
近づいて来た宇宙怪獣をキャバリアサイズにしたヨーヨー『エクリプス』のワイヤーで絡め獲ります。
そして、UC【サイキックブラスト】を叩きこみ、動きが止まったところを、自身のシールドを衝角突撃【シールドバッシュ。【衝撃波】【鎧無視攻撃】で追撃してトドメを刺していきます。


露木・鬼燈
アポイタカラは積層型魔法陣による召喚なので。
うん、別に発進シーケンスとか要らないんだけどね。
でも、こーゆーヤバい時は士気が上がるから。
演出も時には必要だよね。
小型ブースターで徐々に加速してから高機動ブースターに点火。
そして艦から飛び立つ瞬間にダークネスウイングを展開。
<凶鳥強襲>を発動して一気に加速!
両手とフォースハンドに銃器を構えて敵へ突撃するっぽい!
ブースターとウイングを使ってすり抜けるように空母級に接近。
概念付与で51cm砲クラスの威力を得た銃弾。
こいつをたっぷりとくれてやるですよ。
速射性に優れてライフルとマシンガンが合計で四丁。
これで撃ち込んでやれば空母級もイケルイケル!


霧崎・蛇駆(サポート)
『あーあーヤダヤダ、めんどくさいったらありゃしねぇ』
『やるからにはやるさ、給料分はな』
『いいじゃんいいじゃん!楽しくなってきた』
口では面倒くさいと言いつつも仕事はこなす猟兵で、戦闘だとやる気を最初から見せる戦闘バカです。
捜索系ではハッキングを駆使して情報を集めたり、演技で騙したり脅したりします。
ユーベルコードは指定した物をどれでも使います。正面きって無数のテンタクルによる物量戦も好きですが、触手による立体的な移動からの相手の死角から攻撃も別格です。弱い相手だといたぶる傾向があります。
メインの武器は『テンタクル』です。
基本的な口調は『オレ』です。
あとはおまかせします。よろしくお願いいたします。



●砕け散る紫水晶

 星空の大海の中、人型兵器キャバリアと宇宙怪獣の戦いは激しさを増す。
 ジュエル・ビーストは数も身体も空母級と大きく、当たり判定は大きいもののそれは攻撃範囲が広いことを意味する。
 宇宙で生まれた宇宙怪獣はこの無重力空間の中でも機敏に動き回り巨体を生かした突進やサイキック波を放ち、精神や機械機器に異常を及ぼしていく。
 そんなジュエル・ビーストに対し猟兵達は次々とジュエルビーストを打ち倒していく。

「宇宙空間での実践は初めてでありますが、この敵もオブリビオンマシンではないのでありますな。……だが! これも敵だ! 敵ならば壊せ!! ディスポーザブル!!」

 脳内興奮剤が入った朱鷺透・小枝子(ディスポーザブル・f29924)がハイテンションでジュエル・ビーストへ向けてマイクロミサイル誘導弾を放つと、攻撃に気づいたジュエル・ビーストがジュエル・ジャマーで誘導弾を自壊させていく。
 電子機器に異常を及ぼすサイキック波は誘導弾はおろか、キャバリアにさえも影響を及ぼす。無論、ディスポーザブルも例外ではなく影響を受けるが、そこへジュエル・ビーストへ向けて幾重ものの砲弾が直撃し、サイキック波を中断させる。
 砲撃の主は騎士教練艦『ヒノワ』だ。
『ヒノワ』は断続的に砲撃を打ち続け、砲身が焼け付くのを構わずに連続でビーム砲や実弾などありったけの弾幕を張り続ける。
 流石のジュエル・ビースト達もなりふり構わない弾幕に、徐々に押されていく。

「その調子です! 一気に追い込んでください!」
「わかりました!」

『ヒノワ』へ追い込みの要請を出していたのは黒木・摩那(冥界の迷い子・f06233)だ。

「未来の戦士たちを守るのも猟兵の務めです。彼らには手を出させません!!」

キャバリア『エクアトゥール』を駆る彼女はジュエル・ビーストの機動力を危険視していた。空母級の巨体で高速で体当たりをされてしまえば、キャバリアはおろかヒノワでさえも沈むだろう。
 追い込まれてきたジュエル・ビーストへ向けて、黒木はエクアトゥールの両手からサイキックブラストを放ち、高圧電流でその身を一時的に封じる。
 そこへ黒木は盾を構えたまま衝角突撃を敢行! キャバリアの速度が乗ったシールドバッシュは動きが止まったジュエル・ビースト達を次々と打ち貫いていく。
 そのどさくさにまぎれて、無数の触手がジュエル・ビースト達に絡みつき、締め上げていく。
 霧崎・蛇駆(ヴィリジアンモンスター・f20261)は元ヴィランで、ヒーローに一度倒されてから、ヴィラン狩りをしてていたら気づいたら猟兵になっていたという変わった経歴の持ち主だ。
 宇宙怪獣は害しかなく、討伐すると各居住船で報奨金がもらえる。
 霧崎にとっては格好の相手だ。それもこれだけ大量の、空母級ともなれば大金は見込めるだろう。だが、何より遠慮せずに戦える相手というのは霧崎にとってはご褒美のようなものだ。

『いいじゃんいいじゃん! 楽しくなってきた! 噛み砕け!』

 ハイになりながら、無数の触手――テンタクルを腕にまとわせ、巨大な顎となってジュエルビースト達を喰らって喰らいまくる霧崎。

「GIIAAAAAAAAAAAAAA!?!?」

 生きたまま嚙み砕かれるジュエルビーストの絶叫が聞こえるが、それで霧崎はおろか、猟兵達は攻撃をやめない。もし、こいつらを一匹でも逃せばそれは次の悲劇を招くのだ。
 黒木に動きが止められたジュエルビーストもいれば、範囲外にいて逃れていた個体もいる。
 しかし、彼らは既に全身に穴だらけになっていた。

 露木・鬼燈(竜喰・f01316)もまた、あの巨体の体当たりを危険視し輸送艦にいる時からジュエル・ビースト達よりも速く飛ぶためのアポイタカラの下準備をしていた。
 小型ブースターで下地をつけ、高軌道ブースターに点火。速度が乗り、輸送艦から発進した直後にダークネスウィングを展開し、【凶鳥強襲】で一気に最大加速まで速度を引き上げる。
 両手とフォースハンドにライフルとマシンガンを四丁持ち、空母級ジュエル・ビースト達の間を通り抜けるように飛びながら、通り過ぎざまに銃弾の雨をお見舞いする。だが、弾丸は特別製で概念付与された51cm砲の主砲級クラスの銃弾だ。

「こいつをたっぷりとくれてやるですよ!!」

 横っ腹に主砲級の銃弾を受けたジュエル・ビースト達は次々と轟沈し、速度を出して追いすがろうとする者もいたが、露木の駆るアポイタカラの方が速く、反転して引きうちで放たれた弾丸により、全身が穴あきチーズのように風穴が空き躯を晒す。その姿は死をもたらすまさに凶鳥であった。

 各方面で猟兵達がヒノワを守るように動き回った結果、取り囲んでいた空母級ジュエルビースト達の全てが駆逐された。
 猟兵達も、そして騎士教練艦『ヒノワ』にいる騎士と学生たちはこれで終わったとは誰一人として思っていない。むしろここからが本番なのだと――。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​




第2章 ボス戦 『ミニスター・ブラック』

POW   :    マジックブロウ
【魔力を籠めた拳】で攻撃する。[魔力を籠めた拳]に施された【魔力制御】の封印を解除する毎に威力が増加するが、解除度に応じた寿命を削る。
SPD   :    追加装甲
自身に【漆黒の機械装甲】をまとい、高速移動と【自律行動するビット】の放射を可能とする。ただし、戦闘終了まで毎秒寿命を削る。
WIZ   :    ボミングレイド
レベルm半径内の敵全てを、幾何学模様を描き複雑に飛翔する、レベル×10本の【着弾地点で爆発する魔法弾】で包囲攻撃する。
👑11
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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠ムルヘルベル・アーキロギアです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●世界を犯せし幹部猟書家

「宇宙怪獣として期待してみたが、所詮獣か。期待するだけ無駄だったようだ」

 ふわりと宇宙空間に浮かぶ黒い巨体。何度か邂逅した猟兵達、そしてすでに情報を手に入れていたヒノワのオペレーターは手に汗を握りながら報告する。

「て、敵反応巨大! 先ほどの宇宙怪獣と比べて、計り知れないエネルギー量を感じます!! あれが、あれが報告にあったミニスター・ブラック……!」

 悲痛な叫び声が聞こえるが、ミニスター・ブラックの視線はヒノワを一瞥すらしない。彼にとって、騎士たちは狩るべき得物ではあっても敵ですらない。
 ミニスター・ブラックの見定めた敵は猟兵達だ。

「さぁ、次は我が相手だ猟兵達よ!!」

 ミニスターブラックから計り知れないほどの力と殺意が発せられる。ここで倒せなければその凶刃は騎士たちへ向き、新たな闇の騎士が誕生するだろう。
 避けられない戦いが始まる――。


 
夜城・さくら
【SPD】で勝負です。
相手の高速移動に対応する為、『オーバーフレーム換装』で攻撃力を犠牲に移動力を5倍にします。
相手のビットに対し、こちらもダルズビットを駆使して応戦します。
【レーザー射撃、一斉発射、操縦、時間稼ぎ】でビットを出来るだけ撃ち落していきます。数が減れば、味方も攻撃し易くなるでしょう。
相手の攻撃は【見切り、推力移動】で回避。ビットを操作しながらは難しいですが頑張ります。

『ヒノワ』には相手の行動を阻害するよう援護射撃をお願いします。移動する先や攻撃行動に移る際に撃ち込む感じです。


黒木・摩那
いよいよ出てきましたオブリビオン。
その勝負、受けて立ちます。
宇宙に猟書家の居場所なんてありはしないことを思い知らせてあげます。

引き続き、キャバリア『エクアトゥール』とヨーヨー『エクリプス』で戦います。

高速で飛び回るブラックの機動をスマートグラスで解析、パターンを予測します。
さらにヨーヨーを【念動力】で軌道を操作することで、相手の回避を擦り抜けます。
ヨーヨーで捕まえたところで、UC【獅子剛力】を発動。

ブラックを大回転で振り回したところで、宇宙怪獣の残骸や宇宙を漂う岩に繰り返しぶつけて、びったんびったんに伸ばします。



●真っ向勝負!!

 星空の大海に漂う黒い凶星、幹部猟書家『ミニスター・ブラック』。
 キャバリア越しでもはっきりと感じるその強さは本物で、猟兵達だけでなく騎士教練艦『ヒノワ』にいる騎士や学生たちもその本物の強さを肌で感じていた。
 宇宙怪獣なんて目ではない、本当の強者。これこそがオブリビオンを束ねる幹部。

「私と勝負よ」
「その勝負、受けて立ちます。宇宙に猟書家の居場所なんてありはしないことを思い知らせてあげます」

 それに対し、夜城・さくら(不思議ちゃんの量産型キャバリア・f30006)と黒木・摩那(冥界の迷い子・f06233)の両名は真っ向から挑んだ。小細工なしの真っ向勝負だ。

「その意気やよし!! ならば我も真っ向から迎え撃とうぞ!」

 ミニスター・ブラックは自身の拳を魔力で覆い、拳を構える。
 先に放たれた夜城のダズルビットのレーザーを拳で弾きながらキャバリアをも超える速さで駆ける。
 ダズルビットのレーザーの弾幕を弾きながら突き進むミニスター・ブラック。魔力を込めた拳で弾きながらごり押しで進み続けるが、そこへヒノワから援護射撃が放たれる。

「ぐおおっ!!?」

 猟兵達に集中していたミニスター・ブラックはヒノワへの意識がそれており、砲撃をまともに受け、続けざまにダズルビットの攻撃も受けてしまう。
 その隙を逃さず、夜城の量産型キャバリアAZと黒木の零式操念キャバリア『エクアトゥール』がミニスター・ブラックに向けて肉薄する。
 
 夜城は攻撃力を犠牲にした高速移動で動き回りながらダズルビットによるビームの一斉射撃を打ち続け、ヒノワと共に行動の制限を狙っていく。
 ミニスター・ブラックは受けたダメージは少ないものの、小さな傷と衝撃で一瞬だけ動きが封じられた。
 この程度ならば、ミニスター・ブラック直ぐに弾幕の包囲を抜けてしまうだろうが、この一瞬だけあれば黒木には十分だった。
 エクアトゥールから放たれたエクリプスがミニスター・ブラックに絡みつき、その身を縛り上げる。

「ミニスターブラック! 捕らえましたよ!」
「ぬううっ!! この程度の拘束などっ!!!」
「接地、反転。アンカー作動……力場解放!! いっけえぇえええっっ!!!」

 エクリプスに捕らわれたミニスター・ブラックは勢いよく振り回され、強引にダズルビットのレーザーとヒノワの援護射撃に当てさせられる。

「ぬああぁぁああ!! ぐっおおお!!!」

 そのままの勢いで小惑星や宇宙怪獣の残骸にたたきつけられ、ミニスター・ブラックの身体にヒビを入れる。
 最後に勢いよく空母級ジュエルビーストの残骸にたたきつけられたミニスター・ブラックは残骸の中に勢いよく埋まり、直ぐに内部から残骸を吹き飛ばして姿を現す。

「見事だ、猟兵達よ!! だが、この程度で我は倒れぬ!!」

 確かなダメージを与えた猟兵達だが、この程度で倒れるほどミニスター・ブラックは甘い相手ではない。
 宇宙を巡る幹部猟書家との闘いは苛烈を極めていくのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

露木・鬼燈
…引き撃ちは流石に、ね。
有効なのは間違いないけどね。
うん、流石に三度目はないな。
そう、三度目なんだよなー。
流石にデータも集まってきているみたいだね。
ここは正面からあたってみるっぽい。
<戦乙女の叡知>を使えばイケルイケル!
アポイタカラは射撃型だけど近接戦闘ができないわけじゃない。
フォースハンドのマシンガンで牽制。
それと同時に両手のダークネスセイバーで斬りかかるですよ。
小型ブースターで踊るように斬る。
敵のビットはダークネスウイングを盾に防御。
機体を高速回転させて叩き落とすなんてのもいいかもね。
オルトリンデによる解析が終了したら決めに行くですよ。
両手のダークネスセイバーを一つにした巨大な剣で斬る!



●三度目の決戦

(…引き撃ちは流石に、ね。有効なのは間違いないけどね。うん、流石に三度目はないな)

 露木・鬼燈(竜喰・f01316)は眼前で暴れまわるミニスター・ブラックを見やりながらアポイタカラの中で一人悩む。
 これでミニスター・ブラックと戦うのは三回目なのだ。
 露木もミニスター・ブラックの動きが慣れた分、相手もまた露木のデータが集まっている筈。
 それゆえに今回は引きうちするのには躊躇していた。二度とも有効だった戦術が三回も通じるとは思っていない。

「ここは正面からあたってみるっぽい」

 ならば正面から堂々とぶつかり合う。データにない動きならば通じる可能性が高いと呼んで露木はデータの少ない真正面からの戦いに挑む。

「貴様はっ……!!」

 ビットの弾幕を小型ブースターで踊るようによけながら、避けきれない分はダークネスウィングを盾にして防ぐ。射線上にいるビットを回転しながら叩き落し、けん制するようにフォースハンドで牽制射撃を繰り出す。

「ぬうっ……! データと違う動きをっ!!」

 今までの露木は付かず離れずといったところで回るように打ち続けたが、このように近づきながら打ち続けることはなかった。
 ビットでの防ぎ損ね、被弾も構わず近づいてくるアポイタカラは牽制射撃でミニスター・ブラックの動きを封じながら一気に肉薄し、追加装甲をダークネスセイバーで切り裂いて装甲の破片が宙を舞う。
 
 アポイタカラは射撃型だが、近接戦闘できないわけではない。
 小型ブースターを小刻みに動かしながら、決定打だけを避け、細かく刻むようにオルトリンデで追加装甲を引きはがすように刻み続ける。
 刻めば刻むほどオルトリンデによる解析が進み――完了する。

「これで決めるです!!」

 ミニスター・ブラックに対し、最適解を導き出した両手を合わせた巨大なダークネスセイバーで一閃!

 斬っ!!

「ぐおおおおおぉぉぉ!!!」

 追加装甲を貫き、ミニスター・ブラックの身体に大きな斬撃が叩き込まれ、勢いよく仰け反る。
 深い痛手に苦悶の声を漏らしながらも、ミニスター・ブラックの闘気は一切衰えることはない。
 戦いはさらに激しさを増していくが、決着の時は着実に近づいていた―――。
 

成功 🔵​🔵​🔴​

シホ・エーデルワイス(サポート)
助太刀します!


人柄

普段は物静かで儚げな雰囲気ですが
戦闘時は仲間が活躍しやすい様
積極的に支援します


心情

仲間と力を合わせる事で
どんな困難にも乗り越えられると信じています


基本行動

味方や救助対象が危険に晒されたら身の危険を顧みず庇い
疲労を気にせず治療します

一見自殺行為に見える事もあるかもしれませんが
誰も悲しませたくないと思っており
UCや技能を駆使して生き残ろうとします

またUC【贖罪】により楽には死ねません

ですが
心配させない様
苦しくても明るく振る舞います


戦闘

味方がいれば回復と支援に専念します
攻撃は主に聖銃二丁を使用


戦後
オブリビオンに憎悪等は感じず
悪逆非道な敵でも倒したら
命を頂いた事に弔いの祈りを捧げます


朱鷺透・小枝子
引き続きディスポーザブル03を操縦

牽制にコンテナミサイルを展開、範囲攻撃
そして『劫火絢爛武闘』発動。03の分身を召喚。
戦え、破壊しろ!奴が息絶えるまで!!

分身のミサイルコンテナから誘導弾を発射。
分身は増殖する。増えた分だけ、ミサイルの層は厚くなる。

瞬間思考力、ミサイルの軌道・敵の位置から、自機から放ったミサイルを他のミサイルとぶつけ、爆破に敵を巻き込み吹き飛ばし、動きを制限。隙を作る。後は、

ミサイルの集中砲火を喰らわせる!
撃て撃て撃て!撃て!!撃てぇえええええええ!!!



●黒き星は爆炎に消ゆ

 騎士教練艦『ヒノワ』を狙ったミニスター・ブラックは猟兵達に大きな手傷を負わされ、はた目から見ると半死半生に見える。だが、この状態の敵が一番危ういということを猟兵達はよく知っている。

「散れぇえっ!!!」

 両手に魔力をまとった拳で肉薄してきた猟兵達を吹き飛ばし、ビットを薙ぎ払い存分に魔力を振るう。
 もはやすでに自分の命があとわずかだと理解していたミニスター・ブラックは温存していた魔力を十全に使い、暴虐の限りを尽くしていた。
 封印は完全に溶け、うかつに近づくのも危険な状態だ。もしこのままヒノワに近づかれでもしたら一撃で粉砕されるだろう。
 そこへ数発のミサイルが放たれるも、魔力を纏った拳で迎撃する。だが、ミサイルは止まることなく断続的に放たれ、ミニスター・ブラックはミサイルの主を見やると、驚愕に目を見開く。
 
「ぬぅっ!! これはっ!?」

 朱鷺透・小枝子(ディスポーザブル・f29924)が駆るディスポーザブル03が目に入るが、ディスポーザブル03が目の前で増えたのだ。

「戦え、破壊しろ!奴が息絶えるまで!!」

 ディスポーザブル03は増殖しながらミサイルを放ち続け、また増殖。尽きることのない、むしろ乗算的に増えていく圧倒的な物量のミサイルが絶えることなく豪雨のようにミニスター・ブラックへと降り注ぐ。
 ミサイルの壁はミニスター・ブラックを徐々に押し込め、さらにミサイルにミサイルをぶつけるといった荒業で爆風を巻き起こし、ついにはミニスター・ブラックの左腕を崩す。

「ぐううおおお!!! おのれっ!! よくもっぐっ!!」

 左腕が崩れたミニスター・ブラックだが、残った右腕に数発の銃弾が撃ち込まれる。

「助太刀します!! 右腕! 貰いました!」

 シホ・エーデルワイス(捧げるもの・f03442)は爆風の中に紛れるように銃弾を放ち、左腕が瓦解する瞬間を見逃さず、残った右腕へ向けて聖銃の引き金を引き続け右腕にわずかな負傷を生じさせる。
 そしてそれが決定打となる。左腕が瓦解し、右腕も動きが鈍ったミニスター・ブラックにミサイルを防ぐ手段は――ない。

「撃て撃て撃て!撃て!!撃てぇえええええええ!!!」

 増殖したディスポーザブル03による一斉集中砲火。途絶えることのないミサイルをその身に受けたミニスター・ブラックは爆炎から収まるころにはこの宇宙から消えていた。

 猟兵達は騎士教練艦ヒノワを護衛しながら、最寄りの居住船へと同行する。
 まだ猟書家の侵略は始まったばかり。優勢になったとは言え、油断はできない。
 これからも、帝国継承軍が様々なところで動き出すだろう。激戦は免れない。
 だが――。

「解放軍の皆さん、ありがとーー!!」
「たすかっただーー!!」
「あんがとなぁーーー!」
「かっこよかったべーー!!」

 こうして応援してくれる人々がいる限り、戦える、猟兵達は声援をしかと心に刻み、これからも戦いに投じる力を得るのだった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​



最終結果:成功

完成日:2020年12月06日


挿絵イラスト