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桜ノ匣庭~帝都学園殺人事件(作者 志稲愛海
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●桜源郷の学園
 はらり、ひらり、此処は満開桜咲く常春の桜源郷。
 そして日々大いに学び、鍛え、遊び、愉しみ――青春を目一杯謳歌せよ、と。
 そう理念を掲げるのは、帝都の者達が集う学び舎。
 幼稚舎から大学まで同敷地内にある、広大な桜咲く帝都の学園。

 学園の一日は、その人それぞれ。
 何の変哲もなく、けれども刺激的で。静かであり、賑やかでもある。
 朝から、遅刻遅刻! と慌ただしく時間との戦いを繰り広げ駆け込む者もいれば。
 ゆったりとこの世界有数の蔵書数を誇る学園の図書館で、静かに読書に耽る者も。
 真剣に学問を学ぶ者もいれば、慌てて次の授業の課題を写す者、こくりと舟を漕ぐ者。
 健やかに身体を鍛え、武を磨き競い合う級友たち。
 昼になれば、ナポリタン、パンケエキ、ホットサンド、日替わりランチ等々。
 大正浪漫の雰囲気溢れる学食で、話に華を咲かせながらのランチタイムも良いし。
 購買部では人気の焼きそばパンやコロッケ争奪戦が今日も繰り広げられていて。
 幻朧桜咲く空の下、ピクニックかの様に、中庭や屋上で弁当を広げる者達の姿も沢山。
 そしておなかを満たせば、広い桜源郷の学園内を散歩するのも良いだろう。
 涼し気な水音聞こえる川辺を歩く花逍遥、それに――こんな噂も。
 ひらり舞う桜の花弁を地におちるまでに捕まえられれば戀や願いが叶う、だとか。
 満開の桜の下で結ばれた二人は幸せになれる、だとか。
 まさに、仄かに咲く青春を謳歌し、学園ものの恋愛模様を楽しむのも良いし。
 そんな戀や願いや色々な話題に華咲かせつつ、ラウンジで桜菓子を楽しむ女子会と洒落込むのもまた良いだろう。
 午後の授業が終われば、部活動に勤しむ生徒や教師も少なくはないし。
 友人と放課後の学園で楽しいひとときを過ごすのも、いつもの光景。
 生徒も先生も職員も、思い思いに過ごす学園の一日。

 けれど――この学園がモデルとの噂もある、あの人気作家が書いた小説の様に。
 下校時刻の鐘が鳴り響くのを合図に、学園に不穏な殺人事件が起こるのだという。
 そう、稀代のバカミス『帝都学園殺人事件』の幕が今、上がろうとしているのだ。

●帝都学園殺人事件
「何やら、学園もののバカミス、ということであるようだが……」
 筧・清史郎(ヤドリガミの剣豪・f00502)はそうふと首を傾げ、ぎこちない手付きでスマートフォンを操作した後。
「……成程。バカミスとは、そんなバカな、と叫ばずにはいられないようなバカバカしい展開のミステリーだそうだ」
 何とかバカミスの意味をスマートフォンで調べ頷いてから、視た予知を語り始める。
「サクラミラージュの世界にある学園で、「影朧による連続殺人」が行われることが分かった。よって、その日その時刻、関係者全員に学園には居ないよう告げたのだが」
 それで事件は起こらず、めでたしめでたし――ではあるものの。
「だが、その事件を引き起こそうとした影朧も倒したいところ。そこで、「殺人事件の被害者になってくれる猟兵達」を今回募りたいと」
 猟兵ならばきっと、普通の人が死ぬようなトリックでもどうにかして多分生還するだろうし。犠牲者が誰であれ、予知通りの「連続殺人」さえ発生すれば影朧はのこのこ出てくるそうなので、それをやっつけましょう、と。そういうわけである。

「そして今回の殺人事件だが、ある小説を元にして行われるというのだ。その小説とは、サクラミラージュの人気作家である櫻居・四狼の短編集『桜ノ匣庭』に収録されている『帝都学園殺人事件』という作品であるが。これは、普段は繊細で情緒ある心中物語を紡ぐ彼の作品の中でも賛否両論あるという、所謂バカミスであるという」
 そしてこの帝都学園のモデルとなったと噂の学園で、この小説のような「そんなバカな! と叫ばずにはいられないバカバカしい展開の殺人事件」が起こるのだという。
 誰でもないこの作品の著者――櫻居・四狼で在った影朧の手によって。
 櫻居・四狼は、サクラミラージュの世界で売れっ子の人気作家で。
 作品の独特な世界観は勿論、整ったその容姿も相まり、絶大な人気を誇って。
 そして急に姿を消したというミステリアスさが、今でも熱烈な信者の心を掴んで離さないのだという。
 彼は生前から、その容姿通り女たらしの人たらしで、楽しければ何でもいいという思考の持ち主であり、肌身離さず持ち歩く硯箱を『桜の君』と呼んで何よりも大切にしているというが、それは影朧になっても変わっていないようだ。
 そして彼の作品の多くは、心中が絡んでいるものが多いのだという。
「この『帝都学園殺人事件』も相変わらずラストは、共犯者である実は正体がライバル校の生徒会長の従姉妹であるというスパイなヒロインと、犯人が心中するという内容であるが。学園の下校時刻を告げる鐘が鳴った以降に次々と起こるという殺人の内容が、バカミス……そんなばかな、という死に方ばかりだそうなので。まずは犯人に気取られぬよう学園生活を送り、そして下校時刻を告げる鐘が鳴った後、そんなバカなというような死に方をそれぞれして影朧を誘き寄せ、のこのこ出てきた作家の残影を撃退して欲しい」
 まずは、桜源郷の学園とも呼ばれるこの学び舎で。
 影朧に気取られぬよう下校時刻を告げる鐘が鳴り始めるまで、好きなように自由に、学園生活を謳歌して欲しい。
 生徒でも教師でもその他職員でも、好きに演じて貰って構わないし。
 学園内の施設も、自由に使って良いのだという。売店や学食等も営業しているようだ。
 幼稚舎から大学迄あり、同行者と年齢差あっても違和感はないだろうし。
 実年齢と演じる設定が違っても、言及されることはそうそうないだろう。
 学園の制服は、男女とも白の軍服の様なデザインもので貸出も行なっているが。特に制服指定ではないため、何を着て貰っても構わない。制服は勿論、世界観に合わせて、書生やハイカラさんなど大正浪漫風な格好をすれば、より怪しまれないのは確かだ。
「桜源郷の学園とも言われているこの学園には、色々な桜に纏わる噂話などもあるようなので。散策し追ってみたり試してみるのも良いかもしれない」
 清史郎はそう微笑んでから、その後はバカミスや影朧退治もよろしく頼む、と。
 掌に満開桜を咲かせ、皆を桜源郷の学園へと導くのだった。





第3章 ボス戦 『或る作家の残影』

POW ●蒼桜心中
【心中用に持ち出した桜の意匠が凝らされた刀】で対象を攻撃する。攻撃力、命中率、攻撃回数のどれを重視するか選べる。
SPD ●心中遊戯
【甘く蕩ける桜色の毒物】【切腹できる桜模様の短剣】【桜の木で首を吊る為の丈夫なロープ】を対象に放ち、命中した対象の攻撃力を減らす。全て命中するとユーベルコードを封じる。
WIZ ●乱桜吹雪
自身の装備武器を無数の【原稿用紙と乱れ舞い散る桜】の花びらに変え、自身からレベルm半径内の指定した全ての対象を攻撃する。
👑11

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠筧・清史郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


※お知らせ※
 第3章プレイング送信の受付は、【9/28(月)朝8:31】より開始いたします。
 それ以前に送信された分は流れてしまう可能性が高いのでご注意ください。
 追加情報を記載したOPを受付開始前日迄に掲載いたします。
 送信締切等のお知らせは、MS個別ページ等でご確認ください。
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●或る作家の残影
 夕焼け色に染まる校舎で、次々と起こった凄惨な殺人劇。
 いや、ただの死の連鎖ではない。
「え、そんなバカな……!?」
 まさに、仕掛け人である作家の残影が楽し気に声をあげた通り――そんなバカな!? と思わず言わずにはいられない、立派にバカバカしい死因ばかりである。
 そろりと物陰から様子を窺ってみた限りでは、どうやら自分が手を下さなくても皆、何故かちゃんと死んでそうだなーと。
 そうは思いつつも。
「もしも誰か死に損ねてたら、殺人事件も台無しだから……ちゃんとみんな死んでるか、確認しとこーかなー」
 隠れてこっそりバカミス殺人を見物していた作家・櫻居・四狼は、のこのこと姿を現す。
 死体の……いや、死体のフリをしている、猟兵達の前に。
「でもちょっと聞いてみたかったなぁ、バカバカしく死んだ感想」
 死体に口無しなのが残念だよーなんて、呑気に笑って。
 そしてわくわくした様子でシンと静まり返った校舎を歩きつつ、整った容姿に笑みを宿す。
 大切に抱える桜模様の硯箱を、そっと撫でながら。
「今が楽しければ、僕はそれでいいから」

●マスターより
 第3章は、或る作家の残影との戦闘です。
 普通に戦って倒して頂くというご対応は勿論。
 皆様に興味深々なので、何か話しかければそれなりに応じるかと思います。
 ですが、影朧ですので、まともな受け答えをするかは分かりません。
 迎え撃って真面目に倒すのも、殺人劇のお礼参りでも、影朧まじえての殺人ごっこの続きでも、物書きとして等々語り合う感じでもetc……お好きに影朧に対応していただければです。
 楽しいこと大好き! なので、何か振った場合はノリノリだと思います。
 ですが影朧ですので、最後にはさくっと倒していただければです。
 今が楽しい感満載で転生する気はなさそうですので、骸の海に還していただければと。
 その他に関しましては、OPやOP公開時のマスターコメントをご確認ください。
 送信締切等の連絡事項も、MS個別ページやTwitter等でお知らせ致します。