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お疲れにもふもふ、いかがですか? ~ただし事件は起こる

#キマイラフューチャー #戦後 #戦争おつもふ

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#キマイラフューチャー
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#戦後
#戦争おつもふ


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●もふもふは究極の癒し!(異論は認める)
「迷宮災厄戦、お疲れ様」
 緋薙・冬香(針入り水晶・f05538)はグリモアベースに招集した猟兵たちに、まずはそう笑いかける。
「相変わらずハードな戦いだったから、疲れたでしょ?」
 と言いつつ、冬香が差し出したのはキマイラフューチャーの世界のチラシであった。そこには『ふれあいペットカフェ、新装開店!』とある。
「というわけで、ここ行ってみない?」
 少しばかりお疲れの皆様に、もふもふが提供されます。

●動物とふれあいしましょ?
 このペットカフェには、犬と猫を中心にもふもふっとした動物たちが集められている。
「だだっ広いドームみたいな場所だと思って。その中でエリアが分かれているの」
 犬エリアとか猫エリアとか。狐エリアとかネズミ(カピバラとか)エリアとかウサギエリアとかある。お目当ての動物がもふもふっとしているなら、探せばきっといるはずだ。
「ただ、このお店、ペットの連れ込みもOKなのよ」
 その場合、ペットの種類は問われない。生物である必要もない。『他の動物やペットに危害を加えない』という誓約書にサインが必要ではあるが、店内を自由に連れ歩けるのだ。
「まぁ、他の子とじゃれあうくらいは大丈夫」
 体格差による不慮の怪我ということもあるので、その点は十二分に注意して。

「で、ね。ここの一番ステキなところは、ドームの真ん中にステージがあるの」
 その名も『飼い主の主張――うちの子が一番かわいい!!』である。
「全方位に向かって、『うちの子』自慢とお披露目が出来るわ!」
 カメラとかマイクとかも完備されてて、店内全てに全力アピール(本人の希望によってアピール範囲は変更できます)できる。店員に要望すればアピールに必要なアイテムを用意してもらえる。コンコンシステム便利。
「ということで、戦争疲れを存分に癒してきてね」
 そう言って冬香はにこっと笑う。その様子に猟兵たちも楽しむ段取りを計画し始めて……それはその時、冬香の上に降ってきた。

「はっ?!」

 冬香の声に猟兵たちが振り向く。
 自分に視線が集まった冬香はめちゃくちゃ気まずそうにそっと視線を逸らす。
「えっと、あのね。ちょーーーっと申し訳ないんだけど、今予知が降ってきて」
 頬をかきながら困った顔をする冬香。その口がそっと呟きをこぼす。
「えー……そのペットカフェで遊んでいる時に、怪人が出そう」
 『えっ』って顔をする猟兵たち。その視線にたじろぐも。
「ううう……こ、このまま一緒にお願いしていい?」
 本当に申し訳なさそうに告げる冬香。
「ついで! ついででいいから! ほんとに!」
 ついでに倒される怪人もどうなんだ、という話だが、とりあえずそちらも請け負ってもらえないだろうか。そんなに強敵では無い。なにせ今まで怪人業務サボってたくらいだから。

 それはさておき、まずはペットカフェである!
「まずは、全力で楽しんできて!」
 そう言って冬香は猟兵たちをキマイラフューチャーへ送り出すのであった。


るちる
 こんにちはとかこんばんはとか、るちるです。お世話になってます。
 戦争終わったし、遊ぶシナリオ出すかーと思ったら、猟兵たちの夏休み2020が消えていた件について。
 そんな流れでキマフューで遊びましょーう!! 1章だけの参加でもOKですし、途中参加も大歓迎。
 1章のリプレイはほんわかまったりorにぎやかなものを想定しています。

 ペットカフェで出来ることは、『選択肢にあるようなペットアピール』『動物とのふれあい』です。ペットを飼っている方はもちろん、ペットを持っていない方でも参加できます。誰かと一緒に参加すると楽しいかもしれません。

 どなたかと一緒に参加する時はお相手がわかるようにしてください。【】でタグ付けが簡単でしょうか?

 ペットについてはアイテム化してなくてもプレイングでお書きいただければOK。猟兵たちと一緒にグリモア猟兵が転送させますのでご安心ください。なお、ユーベルコードでの呼び出しも可。
 ペットの種類は問いません。動物じゃなくても電子ペットとか石とか人とか可。

 このペットカフェは超大型なので、どんな設備でもあります。大丈夫、その思い付いた設備とかメニューとか言ってごらん? キマフューの可能性は無限大です。
 ペットや動物と遊ぶ施設のほか、お食事できるカフェブースがあります。食べ物は飼い主用もペット用もあります。食べる場所は店内またはオープンテラスとします。

 ケットシーやキマイラを代表とする、動物的要素を持つ方は『飼い主側』か『ペット側』か店内に入る時に選んでください。飼い主側で参加すると動物を探して触れ合う形となり、ペット側で参加すると誰かにもふられる立場になります。

 2章以降は申し訳ありません。戦闘になります。ただし、シリアス要素は薄めで、ギャグ&コメディなリプレイになる予定。
 ペットカフェに怪人が襲来しますので迎撃していただき、その後、ボスを倒すという流れになります。ペットとのコンビネーションアタック(店内動物含む)とかしてもいいのよ?
 詳細は章が始まる時に記述します。

 リプレイの執筆開始は私もパソOFFデーを作りたいので、火曜日の夜からと考えています。そこまでの間は相談期間としてお使いください。

 それでは皆さんの参加をお待ちしていまーす。
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第1章 日常 『うちの子が一番かわいい!!』

POW   :    うちの子はこんなに逞しい! 力強さや足の速さをアピールする

SPD   :    うちの子はこんなに綺麗! 品格や凛々しい外見をアピールする

WIZ   :    うちの子はこんなにお利口! 賢さや多彩な芸をアピールする

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種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

チル・スケイル
『ペット側』
と書かれた扉から入店し数十分後。私はキマイラの皆さんと触れ合っていました。
というより触れ合われていました。

従業員に導かれるまま、柔らかい1人用ソファーに腰掛け、多彩な動物の特徴を持つ人々のもふもふした手で撫でられる時間…(気持ちいい…)
「見た目がクール」「ヤバい」「雪色お姉様」「エモい」「すべすべ」「ひんやり鱗」「チョー涼しい」「むしろ寒い」「でもそれがいい」
などの感想を右から左へ受け流し、オブリビオンの出現を待ちます

…待てよ?これではまるで、私が愛玩動物ではありませんか?
ある意味、非人道的待遇では?

でもスシが提供されるのでOKです。




 グリモア猟兵に紹介された大型のペットカフェ。
「……」
 その店内でチル・スケイル(氷鱗・f27327)は静かに辺りを見渡していました。様子を探っていたといってもいいかもしれない。
 何故かっていうと、入店してから数十分後にはキマイラの皆さんと触れ合っていたからである。いや、むしろこれは触れ合われているのでは?
(あれ? こんなお店でしたっけ?)
 と思いながらも、ちゃんと入り口から入ってきたわけで。

 入り口の上に『ペット側』と書いてあったことを、実はぼんやりさんなチルはまだ気付いていない。

 とはいえ、入店は果たしたので。目的のオブリビオン出現まではここで時間を過ごさねば。
 従業員に導かれるまま、進んだ先には柔らかい一人用のソファーがあって。そこにちょこんと座るチル。どうやらここでまったり過ごしていていいらしい。
 通路に面しているので人通りが気になる……というより、道行く人が興味深そうにチルに触れていくわけですが。
(気持ちいい……)
 キマイラ特有のもふもふした手で撫でられる感覚に、うとうとーと微睡むチルさん。

 一方、チルに『触れる側』のキマイラさんたちには。
「見た目がクール」「ヤバい」
「雪色お姉様」「エモい」「すべすべ」
「ひんやり鱗」「チョー涼しい」
「むしろ寒い」「でもそれがいい」
 とかとか色々好評をいただいております。でも当の本人が聞いてないっていう(まったりしていました)。

 そんなこんなで心地よい微睡に入りかけていたチルは、しかしふと気づいてしまった!
(……待てよ? これではまるで、私が愛玩動物ではありませんか?)
 そう。道行く人が皆触れていくとはどういうことなのか。ここにきてチルは初めて自分の状況を鑑みる。
(ある意味、非人道的待遇では?)
 ドラゴニアンだって人である。これは抗議にいかねば。
 そう思ってソファーから起き上がろうとしたチルの元へ、ペットカフェの店員が差し入れを持ってきた。それは……スシ。
「でもスシが提供されるのでOKです」
 オッケーなのかよ。おスシ大好きチルさんでした。

大成功 🔵​🔵​🔵​

真宮・響
【真宮家】で参加

うん、色々大変な戦争だったから、癒されたいよね・・・特にもふもふ大好きな奏の目の輝きようが尋常でないんだが・・・

奏が動物達に埋まって幸せそうにしているのを見ながら、何気にステージに登り、足元にいた子狐の茉莉を抱き上げてアピール。みな、この子の純粋な目ともふもふとした尻尾!!元気過ぎて手を焼かせるが、動きの敏捷さは一級品だよ。(主の手を抜けて活発に走り回る茉莉)うん、この仔が一番可愛い!!


真宮・奏
【真宮家】で参加

色んな大変な事が多かった戦争ですからね・・・私も癒されたい・・・ああ、もふもふ一杯のペットカフェ!!直ぐにでも動物の所に走って行きます!!

まず犬に突撃して抱き着き、じゃれつくようにもふもふ。あ、狛犬の昴も遊びたそうにしてますっ!!犬と昴が楽しそうに遊んでいるのをみながら、猫さんをもふもふしに行きます。充分にもふもふしたら昴を抱き上げて母さんと瞬兄さんのステージを見に行きます。ああ、極上の時間ですねえ。


神城・瞬
【真宮家】で参加

ああ、確かにあの戦争は疲れましたよねえ・・・僕も癒されたい。あ、朔もお友達と会いたいですか?(肩の上でカーと鳴く朔)

あ、奏が動物の元に超高速で走って行きました・・・僕は朔とペットカフェでくつろぎますかね。母さんのステージが終わったら僕もステージに上がります。

まず舞台に多彩な色の紙の旗が刺さった台を複数用意して貰います。朔の賢さをアピールすべく、的確な色の旗を見分けて取ってくる役目をやらせます。僕の言葉をちゃんと聞き分けてくれるとても賢い子です。そして見て下さい、この知性溢れる目!!僕の朔ほど賢くて凛々しい鴉はいませんね!!(堂々と主張)




 3人でペットカフェに訪れたのは【間宮家】の面々である。

「ああ、確かにあの戦争は疲れましたよねえ……僕も癒されたい」
 神城・瞬(清光の月・f06558)がそう呟けば。
「色んな大変な事が多かった戦争ですからね……私も癒されたい……」
 と真宮・奏(絢爛の星・f03210)も呟き。
「うん、色々大変な戦争だったから、癒されたいよね……」
 と真宮・響(赫灼の炎・f00434)も同意を返す。

 そんなわけで3人で来たわけだが。ペットカフェを前にして響はちらり横にいる奏を見て。
(もふもふ大好きな奏の目の輝きようが尋常でないんだが……)
 とか思っていたわけですが。
「ああ、もふもふ一杯のペットカフェ!! 直ぐにでも動物の所に走って行きます!!」
 奏の突撃を止める間がなかった。
 超高速でお目当ての動物の元へ走っていく奏を見送るしかできない響と瞬。
「あ、朔もお友達と会いたいですか?」
 瞬の肩の上で『カー』と鳴く鴉の朔も同意を示したので。
 追いかけるようにして響と瞬もペットカフェに足を踏み入れたのである。

 入り口からまず、瞬は朔とともにカフェブースの方へ。最初はのんびりくつろぐ方針らしい。

 一応、娘を放っておくわけにはいかないと思ったのか、響は奏をおいかける(といっても通常徒歩速度)。そして見つけたのは、大型もふもふ犬に埋もれている奏であった。
「~~♪」
 めっちゃ嬉しそうである。そんな主の様子に触発されたのは狛犬の昴。
「あ、昴も遊びたそうにしてますっ!!」
 もちろん手招きである。犬と奏と昴がもみくちゃにもふもふってる状態だったのだが、いつのまにやら昴とわんこたちがじゃれ合う光景に。
 その様子に満足した奏は猫さんをもふもふしに行くのでした。

 そんな娘の様子に微苦笑しながら安心した響……の足元で靴をあむあむしている感覚。子狐の茉莉であった。
「……ふむ」
 何気に思い付いたままに。目についたステージに茉莉を抱え上げて登る響。

 さー! アピールタイムの始まりだよー!

「見な、この子の純粋な目ともふもふとした尻尾!! 元気過ぎて手を焼かせるが、動きの敏捷さは一級品だよ」
 頭の上に茉莉を掲げて、茉莉の尻尾を超アピール。響の声と動きに吃驚したのか、茉莉が響の手の中でもだもだ動いて、尻尾をぶんぶん。そしてするりと手を抜け出して、響の足元を駆け回る。
「うん、この仔が一番可愛い!!」
 店内に大きな同意の拍手が巻き起こった。

「なるほど」
 母の響のステージを見て、負けてはいられないと瞬も朔を連れだってステージへ。

 ステージの上に、多彩な色の紙の旗が刺さった台を複数用意してもらい。今度は瞬と朔の番である。

 アピールタイムの始まりだよー!!

 瞬の指示で朔が飛ぶ。ただ素早くだけではなく、瞬の示した色を的確に目指して。くちばしでくわえて、すっと空に舞い上がれば、そのまま瞬の方に戻ってくる朔。
「僕の言葉をちゃんと聞き分けてくれるとても賢い子です。そして見て下さい、この知性溢れる目!! 僕の朔ほど賢くて凛々しい鴉はいませんね!!」
 堂々と主張する瞬。というか、それはもはや、ただの飼い主愛である(問題ない)。
 瞬と朔のパフォーマンスに店内が湧く。

 そんな母と義兄のステージを、抱き上げた昴とともに見ていた奏。
「ああ、極上の時間ですねえ」
 もふもふも十分に堪能したし。満足そうにそう呟くのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

夢ヶ枝・るこる
■方針
・【POW】使用
・アド/絡◎

■行動
はい、お疲れ様でしたぁ。
折角ですしゆっくりして参りましょう。

色々と迷うところですが、今回は『犬さんエリア』にお邪魔しますねぇ。
『玩具と食物の扱い』をスタッフの方に確認、お店のルールに従って『購入』等でご用意しましょうかぁ。

最初はクッキーや紅茶等をいただきつつ様子見、犬さん達の性格を見ることにしますねぇ。
そして人懐こそうな方に近づき、下から手を出してふりふりして興味を持っていただきましょう。
一匹が興味を持って一緒に遊び始めれば、他の子達も安心して近づいてきてくれるはずですぅ。
後は、一緒に『ボール』等の玩具で遊んだり、食物をあげてもふもふまったりしますねぇ。




「はい、お疲れ様でしたぁ。」
 転送してくれるグリモア猟兵にそう告げて、夢ヶ枝・るこる(豊饒の使徒・夢・f10980)はキマイラフューチャーへと降り立つ。
「折角ですしゆっくりして参りましょう」
 そう言ってペットカフェに入店したのである。

 カフェ内なは自由に移動できるものの、広いのでやっぱり狙いを定めるべき。るこるは店内案内図をじーっと見て。色々迷うところではあるんだれども。
「今回は『犬さんエリア』にお邪魔しますねぇ」
 とお目当てのエリアを決める。

 せっかく来たのに怒られては元も子もない。店員さんに玩具と食べ物の扱いを確認。店内のペット用ジャーキーを買って、フリスビーを借りて、いざ出陣!

 当の犬さんエリアではいっぱいのわんこが走り回っていた。ぶっちゃけドッグランかっていうくらい直線もキープしてあって、とても広い。
 そのエリアに点在する人用の休憩スペースで、自分用のクッキーや紅茶などをいただきつつ、のんびり周辺を見渡するこる。
(まずは犬さん達の性格を見ませんとぉ)
 嫌がる子と遊んでも、ねえ。
 そんなるこるに興味を持ったのは1匹のゴールデンレトリバーである。てってってと近付いてくる大型わんこ。るこるの目の前でちょこんとお座りしたので、るこるも手を出してふりふりする。その動きに合わせてゴールデンレトリバーの頭が揺れる。

 ふりふり、ゆらゆら。ふりふり、ゆらゆら。

 そんな様子を面白そうな遊びだと思ったのか、他のゴールデンレトリバーも次々と集まってくる。
「それじゃあ、遊びましょうかぁ」
 しゃきーんとるこるが取り出したのはいっぱいのフリスビーでした。

「順番ですよぉ。そぉれぇ!」
 フリスビーを全力投擲するるこる。フリスビーを追いかけて猛ダッシュするゴールデンレトリバーたち。次々に投擲していくとそれに合わせてわんこたちもしゅばっと走り出す。
 くわえてキャッチしたフリスビーを満足げに持ち帰ってくるわんこたちへ、ご褒美のジャーキーを差し出しながらもふもふするるこる。
「はふぅ」
 まったりもふもふを堪能するるこるさんでした。

大成功 🔵​🔵​🔵​

瀬河・辰巳
大きなペットカフェは一度行ってみたかったんだよね。

自分は色んな子をもふもふしつつ、店内でのんびりお茶。動物とも遊びたいし、パンケーキとケーキ5個とパフェ3個くらいでいいかな。
フロッケには他のサモエド達と遊んでもらおう。サモエド同士で遊ぶ機会はほとんどないからね。

「見たものを魅了するサモエドスマイルの可愛さや、真っ白で柔らかい素晴らしき毛並みをもったフロッケの自慢?世界で一番のわんこなのは見て分かるから、あえてしなくても大丈夫かな」

フロッケの視線から呆れを感じるのは、気のせいとしておくよ。
まあ、フロッケはペットじゃなくて相棒なんだけどね。




「大きなペットカフェは一度行ってみたかったんだよね」
 とペットカフェの前で。
 瀬河・辰巳(宵闇に還る者・f05619)が呟く相手は、辰巳と並んでお座りしているフロッケ(真っ白のサモエド(♀))である。優しく人懐っこい賢いわんこのフロッケは辰巳を舌を出して辰巳を見上げる。暑いんです、今年。

 そんなわけで冷房が程良く聞いたペットカフェの中へ入った辰巳とフロッケ。
 まず目指す先は……カフェッブースでした。道中(?)色んな子をもふもふしつつ、店内でのんびりティータイムな辰巳。もちろんフロッケも水分補給です!
 しかし、ここだけで時間を費やし切るのはもったいない。
「動物とも遊びたいし」
 と席を立つ辰巳。
「ここはパンケーキとケーキ5個とパフェ3個くらいでいいかな」
「……」
 食べすぎ、とはツッコまないでおいた優しいフロッケさんでした。

 そんなわけで『犬エリア』である。
「いっておいでー」
「~~♪」
 辰巳の言葉にフロッケがとてとて歩き出す。フロッケの行く先にはサモエドさんたちがいっぱいいた。実はサモエド同士が遊ぶ機会というのは少ない。こんなところじゃないとなかなかサモエドがサモエドに会う機会が無いのだ。

 そんなわけでサモエド同士でじゃれあうフロッケを見つめる辰巳。なんていうか毛玉が毛玉で遊んでいる光景に見えなくもないが、それがまた良い。

「見たものを魅了するサモエドスマイルの可愛さや、真っ白で柔らかい素晴らしき毛並みをもったフロッケの自慢? 世界で一番のわんこなのは見て分かるから、あえてしなくても大丈夫かな」
 お客様ー! 流れるようにワンブレスで、ナチュラルに宣伝して回るのはルールに反して……いませんでしたー! いいぞお客様もっとやれー!

 とかなんとかで店内は拍手があったり、うんうんと賛同の頷きが巻き起こるわけですが。
「……」
 当のフロッケさんが辰巳を見つめている。舌を出して熱を逃がすいつも通りの呼吸……と見せかけて視線が若干冷たい。これは呆れ返っているのだろうか?
「フロッケの視線から呆れを感じるのは、気のせいとしておくよ」
 全然気のせいじゃないと思うのだが、本人がそう言うならそれはさておき。

 辰巳がフロッケの前まで歩み寄ってしゃがみこむ。
「まあ、フロッケはペットじゃなくて相棒なんだけどね」
 そう言ってフロッケを撫でる辰巳。気持ち良さそうに目を細めるフロッケさんでした。

大成功 🔵​🔵​🔵​

シビラ・レーヴェンス
露(f19223)と。

猫エリアでのんびりしていようと思う。
何も考えずにテーブルに突っ伏していよう。
…やはりというか何故か猫が集まってくるな…。
頭の上や目の前…席の両隣や背中にまで纏わりつく。
猫が多く生息する島でも同じ現象になったが…何故だ?
彼らは私を同類だとでも思っているんだろうか…謎だ。
まあ動物は嫌いではないから身に任せて黙っている。

…でだ。露はなぜ首輪をつけて猫の真似をしている?
何かの呪いか?それとも儀式か?私が疲れてるのか?
しかたがないから猫達に乗られるままに聞いてみる。
阿呆だとは思っていたが…これほどとはな…。
「…そんなことをしても、何もしないぞ?」
抱き着かれても困る。やれやれだ…。


神坂・露
レーちゃん(f14377)と。

一緒に猫エリア。
群がってる猫さんの中でのんびりしてるレーちゃん可愛いわ♥
猫さんもレーちゃん可愛いのわかるのね♪
なんでレーちゃんってあたしには意地悪さんなのかしら。
猫さんにはあんなに優しいのに。(されるに任せてるだけ)
そうか!あたしもなればいいんだわ。猫さんに!
だから首輪をつけて猫耳つけてレーちゃんの前に。
「なぁ~ん♪」って鳴きながらポーズつけるわ♪
あれ?暫く固まってから難しい顔して質問されたわ。
「レーちゃん猫さんには優しいから、あたしも猫になったの」
あれ?なんで疲れた顔してるの?
「えー!構ってよ~。猫さんだから優しくできるでしょ?」
ゆさゆさ揺らしても無反応。えー!




 ペットカフェに行こうと言いだしたのはどちらであったのか。たぶん神坂・露(親友まっしぐら仔犬娘・f19223)?
 それはともかく、シビラ・レーヴェンス(ちんちくりんダンピール・f14377)と露は猫エリアでのんびり過ごしていた。

 むしろシビラは何も考えずにテーブルに突っ伏していた。

 そして猫たちはそんなシビラに興味津々だった。
「むぅ……やはりというか何故か猫が集まってくるな……」
 突っ伏した状態で呟くシビラ。
 本当に何故なのか。いつの間にやらシビラの頭や背中によじよじと登っている猫もいれば、目の前でお座りしている猫もおり。
 以前もこんな現象があった。あれは確か猫が多く生息する島だったはずだ。
「……何故だ?」
 シビラの疑問に答える者はいない。むしろ、猫が『にゃーん』と鳴くだけだ。
(彼らは私を同類だとでも思っているんだろうか……謎だ)
 そうは思いながらも、まあ動物は嫌いではないし。 猫たちもよじよじ登る程度なので、身に任せて黙っているシビラ。

 平穏な時間が過ぎ……ていかなかった。

「……でだ。露はなぜ首輪をつけて猫の真似をしている?」
 顔を上げたシビラの、テーブルの真向かいに別の猫がいた。いや、首輪をつけて猫耳つけた露だった。
「何かの呪いか? それとも儀式か? 私が疲れてるのか?」
 周辺の猫に問いかけてみるシビラ。当然のごとく鳴き声だけが返ってくる。シビラ疲れてる? 大丈夫?

 なお、目の前の露は期待に猫耳をぴこぴこさせていた。何故かって言うと、シビラが猫たちに優しいからである。

 時を戻そう! いや、回想シーンでお願いします。

 猫に群がられているシビラを向かい側から観察していた露。
(群がってる猫さんの中でのんびりしてるレーちゃん可愛いわ♥)
(猫さんもレーちゃん可愛いのわかるのね♪)
 とかなんとか思いながらほんわかしていたのだが、ふと気づく。
「なんでレーちゃんってあたしには意地悪さんなのかしら」
 猫にはあんなに優しいのに(注:露視点です。実際はされるがままになっているだけ)

 そこで閃いた。
(そうか! あたしもなればいいんだわ。猫さんに!)
 というわけで、先程のシーンに戻る。

「なぁ~ん♪」
 シビラが顔を上げたのに合わせて、鳴きながらポーズつけたわけだが。当のシビラから出てきた第一声はさっきのアレである。

 予想と反応が違う。首を傾げる露。なので説明してみる。
「レーちゃん猫さんには優しいから、あたしも猫になったの」
 露の言葉に、疲労感が増していくシビラ。
「阿呆だとは思っていたが……これほどとはな……」
「あれ?なんで疲れた顔してるの?」
「……そんなことをしても、何もしないぞ?」
「えー! 構ってよ~。猫さんだから優しくできるでしょ?」
 しゅばばっと隣まで走ってきた露がタックルの如くシビラに抱きつく。そしてゆさゆさ揺らす様は、なんというか猫じゃなくて犬。
「やれやれだ……」
 抱き着かれてもなーって困った顔をするシビラはゆさゆさ揺らされても無反応。
「えー!」
 不満そうな露の声が響くのみだったのです。

 比較的いつも通りの光景でした。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

彩瑠・姫桜
ペットショップのにゃんこと触れ合いたいわ!(力説)

もうずっとにゃんこをもふもふしてたいのっ
マイ猫じゃらしだって持ってるんだから、
存分に遊び倒しちゃうわよ!(やる気)

うちの子自慢?
うーん、うちの二匹(ドラゴンランス)は
賢いし信頼はしてるけど
かわいがろうにもじゃれて喜ぶタイプでもないのよね

(猫じゃらしパタパタするも
まったくじゃれてくれない
schwarz(外見は黒猫)を前に不満げ)

その点ここのショップの子たちの方が愛らしさが断然上だから!
(踊るようにじゃれついてくれるにゃんこ達に目を輝かせ。もうメロメロだ)

ほら、見なさいよ、あんた達、ペットショップの子たちみたいに
もうちょっと愛嬌ふりまきなさいよ?!




「ペットカフェのにゃんこと触れ合いたいわ!」
 ペットカフェの入り口で拳を握りつつ力説されておられる彩瑠・姫桜(冬桜・f04489)さん。ぐっと握られたのは拳だけではない。その手には『マイ猫じゃらし』だってあるんです。持参しました。
「もうずっとにゃんこをもふもふしてたいのっ。存分に遊び倒しちゃうわよ!」
 存分にやる気で猫じゃらしの素振り(?)をびゅんびゅんする姫桜さん。
 そんな姫桜を見守る2匹がいまして。姫桜のドラゴンランス'sである『schwarz』(見た目黒猫さん)と『Weiß』(見た目白蛇さん)である。若干冷めた目をしているのは気のせいであるまい。でも姫桜も気にしないことにした。

 猫エリアに向かう途中『うちの子自慢ステージ』を見かけた姫桜は一応足を止めて、後ろを振り向く。ついてきているくろさんとしろさんを見て、姫桜はうーんと唸る。
「うーん、うちの二匹は賢いし信頼はしてるけど、かわいがろうにもじゃれて喜ぶタイプでもないのよね」
 試しに目の前で猫じゃらしをパタパタしてみる。無反応。まったくじゃれてくれない。くろさん見た目は黒猫なのに!(大事なことなので2回目)
「むぅ」
 そんなくろさんに不満げな姫桜さん。なお、しろさんは蛇なので猫じゃらしにじゃれるのはつらい。勘弁してあげていただきたい。

「その点ここの子たちの方が愛らしさが断然上だから!」
 猫エリアに一直線、その場にいたにゃんこたちの視線を一斉に集めた姫桜は目を輝かせた。きらきらきらきら。

 ぱたぱた、と猫じゃらしを振ってみる。
 踊るように、というか一斉にじゃれついてくるにゃんこたち!!

「はぅ……」
 姫桜は もう メロメロ だ。

 そんな姫桜さんを見守るくろさんとしろさんの視線は生暖かい。それに気付いた姫桜が振り向いて叫ぶ。
「ほら、見なさいよ、あんた達、この子たちみたいにもうちょっと愛嬌ふりまきなさいよ?!」
「「……」」
 言葉がしゃべれたら間違いなく『えー……』って言っていたに違いない、くろさんとしろさんでしたとさ。

大成功 🔵​🔵​🔵​

朝沼・狭霧
【ベイメリア(f01781)】と
アドリブ歓迎

【心情】ベイメリアと猫さんワンちゃんとお出かけ
すごく楽しみです(わくわく

バディペットのフワリちゃん(白い子猫)と参加
フジモトちゃんとは初めましてですねよろしくお願いしますワン♪
(なでなでもふもふ)
ねえベイメリア、フジモトさんはどんな子ですか?
ベイメリアの膝に乗りたそうにしています
フワリちゃんはお腹がとっても触り心地がいいんですよ
フワリちゃんはご機嫌でにゃふにゃふないてます。

すこし、ゆっくりした子ですがとても人懐っこい子なので
他のネコちゃんやわんちゃんにも臆せずにかまって貰いに行きますよ
最後にフワリちゃんは私のお膝でおねむ
遊びつかれちゃったかな?


ベイメリア・ミハイロフ
【狭霧さま(f03862)】と
アドリブ歓迎

犬も猫も大好きでございます
とてもとても選ぶ事ができません!
…はっ
これだけ広い所でしたら、犬猫合同ブースもあるかと…!

バディペットのフジモトを連れて参ります
狭霧さまのフワリちゃんも、変わらずおかわいらしい!
そういえば、フジモトの事、ご紹介しておりませんでしたね
滅多に吠えないのですけれど、好奇心が旺盛なのでございます
フワリちゃんとも仲良くできますでしょうか

まあ、フワリちゃんはここが…(お腹をさわさわ)
さ、狭霧さま…とてもふわふわやわらかでございます…!

フジモトを他の犬(わんこ)さん猫(にゃんこ)さんと遊ばせながら
隙あらばお撫でしたり抱っこしてみたり致したく




 ともにお供(ってペットのことだよ)を連れて、ペットカフェに訪れたベイメリア・ミハイロフ(紅い羊・f01781)と朝沼・狭霧(サギリ先生・f03862)。
「すごく楽しみです」
 わくわくした気持ちを隠すことなく狭霧が入った店内は、とってもたくさんのわんことにゃんこがいた。もちろんそれ以外のもふもふ動物も。
 狭霧の腕の中にいる、まっしろなのんびり屋さんなフワリちゃん(白い子猫。毛並みはもふもふ)は動じることなくもふっとのんびり。
 そんな狭霧の横を歩くベイメリアは。
「犬も猫も大好きでございます」
 と公言済でした。進めば進むほど現れる(?)わんにゃんたちに目を奪われて、ほぼ足が進まないベイメリア。なお、足元のフジモトさん(柴犬に似た小さな雑種犬)もベイメリアに触発されてか、あっちにいき、こっちにいき、そして戻ってくるを繰り返している。
「とてもとても選ぶ事ができません! ……はっ」
 閃きって追い込まれた時に出てくるものですよね。
「これだけ広い所でしたら、犬猫合同ブースもあるかと……!」
「確かに」
 ベイメリアの言葉にそれは名案と、狭霧もこくり。

 かくして無事わんにゃんスペースを見つけたベイメリアと狭霧は、躊躇することなくそこに陣取ったのである。

 というわけで。たくさんのわんことにゃんこと一緒に遊べるようにと敷かれたマットの上に座り込む狭霧とベイメリア。
 『そういえば』と狭霧が声を零す。
「フジモトちゃんとは初めましてですね」
 ベイメリアの横にちょこんと座っているフジモトを覗き込む狭霧。フジモトもじっと狭霧を見上げている。怖がってはいないようだが。
「ねえベイメリア、フジモトさんはどんな子ですか?」
 狭霧の言葉に、ベイメリアも『そういえば』と手を叩く。
「フジモトの事、ご紹介しておりませんでしたね。滅多に吠えないのですけれど、好奇心が旺盛なのでございます」
 そう言いながらベイメリアがフジモトを抱きかかえる。フジモトの鼻先でふんふんと狭霧の方へ興味深そうに向いて。
「よろしくお願いしますワン♪」
 そんなフジモトをなでなでもふもふ狭霧。フジモトも気持ち良さそうである。
「フワリちゃんとも仲良くできますでしょうか……ってあら?」
 ちょっと目を離した隙に、狭霧の手元からいなくなっていたフワリちゃんに首を傾げるベイメリア。
「すこし、ゆっくりした子ですがとても人懐っこい子なので……」
 と狭霧が指差した先は、ペットカフェのわんにゃんがたくさんもふ転がっている場所。その中にちゃっかりフワリちゃんがいた。
「あんな感じで、臆せずにかまって貰いに行ったみたいです」
「狭霧さまのフワリちゃんも、変わらずおかわいらしい!」
 狭霧の微苦笑に、ベイメリアがふふっと笑って。その声に気付いたのかフワリちゃんが戻ってきた。

 帰ってきたフワリちゃんの興味はベイメリアに移ったようだ。ベイメリアの周りをくるくる回って、これは何かを狙っている?
「これは……ベイメリアの膝に乗りたそうにしていますね」
「まあ」
 狭霧の言葉に膝をぽんぽんと叩くベイメリア。それを見てフワリちゃんがベイメリアの膝の上で、もふーんと横たわる。
「フワリちゃんはお腹がとっても触り心地がいいんですよ」
「まあ、フワリちゃんはここが……」
 と飼い主からのリーク(?)に、ベイメリアがフワリちゃんをお腹をさわさわ撫でると。
「さ、狭霧さま……とてもふわふわやわらかでございます……!」
 感嘆の声が思わず漏れるベイメリアさん。フワリちゃんもご機嫌でにゃふにゃふ鳴いている次第である。

 お互いがお互いのペットを堪能した後。

 ベイメリアはフジモトを囮……じゃなくて、他のわんにゃんと遊びたがっているフジモトを連れて、ブースの中を歩き回る。見かけた他のわんこにじゃれ掛かるフジモト。それを見て、わんにゃん大乱闘(遊びです)が始まった。
「ふふっ」
 そんな光景にほんわかしながら、隙あらばもふっと抱き上げてもふもふ撫でるベイメリアさん。
 そんなベイメリアの様子を狭霧は座ったままで眺めつつ。なぜかっていうとお膝元でフワリちゃんがおねむしてたからです。
「遊びつかれちゃったかな?」
 今日はいっぱいはしゃいでましたので。
 ふわりとした毛並を優しく撫でながら、狭霧は微笑むのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ネーヴェ・ノアイユ
【もふもふ堂】 あの……。もしよろければですけれど……。各自でここに居る子達からお気に入りの子を選んできてその子達のアピールを私達だけでしてみませんか……?
私はこのヒマラヤンという種のウサギ様を。ピンと立ったウサ耳に白い体毛。赤い目が私のウサギ様のイメージにぴったりで……。その中でお耳やお鼻などの黒色がアクセントになっているお姿が愛らしく……。しかも、触り心地がもふっともしているのです……!

瀬堀様と稲宮様の猫様は対照的な雰囲気ですね。ボリューミーなお姿……。如何にも猫様らしいお姿……。どちらもとても可愛らしいです……!華舟様の犬様のもふもふ具合から覗く小さな目……。本当に可愛らしいです……!


瀬堀・秋沙
【もふもふ堂】
冬香ちゃん紹介のお店、すっごいにゃー!
私も素敵な猫ちゃんを連れて来たにゃ!
もこもこふかふか、ボリューミーな抱き心地のラグドールちゃんだにゃー♪
澄んだ青い目、品良くふわふわな毛並み。何より抱っこしても受け入れてくれる、この猫らしからぬ大らかさが素敵なんだにゃー…!
にゃー…この『お人形』のようなもふもふ、抱っこしてこのままベッドに入りたいくらいだにゃー…。

ネーヴェちゃんのウサちゃんもかわいーいにゃー!
目も、ひこひこ動く小さなお鼻も見てて飽きないにゃ!
波瑠くんのワンちゃんは、不思議な毛並みだにゃー…どうなってるにゃ?
桐葉ちゃんの猫ちゃんは私の子とはまた違ったふかふかさだにゃー!


華舟・波瑠
【もふもふ堂】
もし良ければ、なんて水くさいわぁ、ネーヴェ殿!存分にうちの子談議しよかぁ!
さて、俺はこの見た目に負けたわ!
プーリー言ぅらしいんやけど、この縄みたいにしっかり編み込まれた黒い毛並み!
モップみたいに見えて、機敏な動き!
毛並みの下から覗く、黒水晶みたいなちっこい目!店員さんから話聞いとったら、大層な働き者らしいしな!ええ子やわぁ。
ネーヴェ殿のは月に居りそうなウサギやねぇ!白の中の黒も目を引くわぁ!
秋沙殿の猫は随分とどっしり構えられとるなぁ。…泰然としてて、猫じゃらしで遊んでくれるんやろか…。
それに桐葉殿の猫は何とも言えん、ふくよかな顔をしとられるなぁ!頬をつついたりたくなるわぁ!


稲宮・桐葉
【もふもふ堂】
おぉ!もふもふだらけで迷ってしまうのぅ♪
幾多のもふもふの中から、わらわはこの子を選んだぞ!
ブリティッシュショートヘアという猫じゃ!
柔らかな絨毯のような毛並み…散々撫でまわした挙句、頬擦りして顔を埋めて…!連れ帰りたくなってしまうのじゃ♪

ネーヴェ殿は兎さんじゃな!お餅のように真っ白でぷにっとして、柔らかそうなもふもふじゃ♪抱きしめたくなるのう!

秋沙殿も猫派なのかの?わらわの選んだ猫とは一味違う、ふわっとしたもふもふじゃな!これまた顔を埋めたくなるもふもふじゃ!

波瑠殿は御犬様じゃな!見れば見るほど不思議なもふもふじゃな!お掃除が得意そうに見えてしまうが…寒い日には埋もれてみたいのう!



●もふもふ、もふもふ
 和気あいあいとした雰囲気で大型ペットカフェに訪れた【もふもふ堂】のメンバーは4人。最初の提案はネーヴェ・ノアイユ(冷たい魔法使い・f28873)であっただろうか。いざ集まってみれば、稲宮・桐葉(戦狐巫女・f02156)、瀬堀・秋沙(都の果ての化け猫船長・f29290)、華舟・波瑠(華の嵐・f16124)を含めて、4人連れという、旅団の半分ほどの人数が集まる大所帯。

「冬香ちゃん紹介のお店、すっごいにゃー!」
 実はグリモア猟兵の冬香が旅団にいるもふもふ堂。そこへチラシを持ち込んだのもまた彼女であった。そんな繋がりで、ペットカフェの入り口で秋沙が感嘆の声をあげる。軽快な足取りは前世・猫を思わせるに十分で。
「おぉ! もふもふだらけで迷ってしまうのぅ♪」
 店内を一望した桐葉もまた期待感に、狐耳と狐尻尾が楽しげに揺れる。
 そんな二人を後ろからほんわか見守り態勢(?)の波瑠。いや、落ち着いているわけではない。その証拠に耳がぴんと? ぴこぴこ? しているし。たぶん乗り遅れただけ?
 そんな仲間の様子を見て、ネーヴェの脳裏にふと思い浮かんだ。たぶん、大きなリボンの上に電球のマークがみえるくらい。
「あの……。もしよろければですけれど……」
 ネーヴェの声に3人が振り返る。その視線を受けつつ、ネーヴェが次の言葉を紡ぐ。
「各自でここに居る子達からお気に入りの子を選んできてその子達のアピールを私達だけでしてみませんか……?」
 ネーヴェの提案に顔を見合わせる波瑠と桐葉。次いで波瑠から出てきた言葉は。
「もし良ければ、なんて水くさいわぁ、ネーヴェ殿!」
「うむ♪」
「楽しそうにゃー!」
 桐葉、秋沙からも賛同の声が出て。
「存分にうちの子談議しよかぁ!」
 波瑠の言葉に、秋沙、桐葉、ネーヴェが店内へ散開して、お眼鏡にかなうもふもふを探しに行く。

 そんなわけで、Let's身内に選んだ子あっぴーるたーいむっ! なのでした。

●ウサギさんのターン!
 ネーヴェが連れてきたのはウサギさん。
「私はこのヒマラヤンという種のウサギ様を」
 それはネーヴェが身に纏う『氷雪』の名を持つ衣装、それに負けないほどの真っ白なウサギだった。
「ピンと立ったウサ耳に白い体毛。赤い目が私のウサギ様のイメージにぴったりで……」
 と言いながら、両手で抱えて皆の方に差し出してもヒマラヤンは鼻をひくひくさせるだけで動じてない。むしろ、興味津々? ネーヴェの言う通りに楕円形の耳をピンと立たせて周囲を探っている感。
「その中でお耳やお鼻などの黒色がアクセントになっているお姿が愛らしく……。しかも、触り心地がもふっともしているのです……!」
 もふもふ大事。その部分だけネーヴェの声のトーンがあがっていてもおかしくはないのです……!
「お餅のように真っ白でぷにっとして、柔らかそうなもふもふじゃ♪」
 もふもふ具合に顔を近づけたのは桐葉である。
「抱きしめたくなるのう!」
 と手を出しだせば、もふっとした感触。
「かわいーいにゃー! 目も、ひこひこ動く小さなお鼻も見てて飽きないにゃ!」
 と秋沙も顔を近づけて。
「月に居りそうなウサギやねぇ! 白の中の黒も目を引くわぁ!」
 と波瑠も手を出せば、4人の腕の中で、もふもふされていくヒマラヤンでした。

●わんこのターン!
「さて、俺はこの見た目に負けたわ!」
 と波瑠が皆の前に差し出してきたのはドレッドヘアのような毛並を持つ黒わんこ。
「プーリー言ぅらしいんやけど、この縄みたいにしっかり編み込まれた黒い毛並み!」
 波瑠が足元にプーリーを着地させて、皆が見やすいように披露。
「モップみたいに見えて、機敏な動き!」
 モップ言っちゃったよ。いや、そんなお言葉もありました!(MS調査結果)
「毛並みの下から覗く、黒水晶みたいなちっこい目!」
 波瑠の言葉に合わせて見上げる出来るわんこ、プーリー。
「店員さんから話聞いとったら、大層な働き者らしいしな! ええ子やわぁ」
 と波瑠のアピールタイムが終われば、それに合わせたようにプーリーが動き出す。てててっと走る様は機敏ながら、毛が揺れてもふもふ感がすごい。
「不思議な毛並みだにゃー…どうなってるにゃ?」
 と秋沙がキャッチして抱え上げる。その正面からじっと見つめるネーヴェ。
「もふもふ具合から覗く小さな目……。本当に可愛らしいです……!」
 プーリーと視線が合うネーヴェ。
「見れば見るほど不思議なもふもふじゃな!」
 桐葉のもふもふちぇーっく! もふもふ。
「寒い日には埋もれてみたいのう!」
 とのことでした。
 なお、ぽつりと言った『お掃除が得意そうに見えてしまうが……』という言葉には、皆賛同の頷きを返したらしい?

●最後はにゃんこのターン!
 秋沙と桐葉は種族で言えば同じ『猫』。
「秋沙殿も猫派なのかの?」
「そうにゃ!」
 何故か両者の間に飛び散る火花(演出です)。左右に並んだ二人は腕の中に抱えたにゃんこたちを紹介する!
「私も素敵な猫ちゃんを連れて来たにゃ!」
「幾多のもふもふの中から、わらわはこの子を選んだぞ!」
 と。秋沙と桐葉が皆の前ににゃんこを差し出す。
「もこもこふかふか、ボリューミーな抱き心地のラグドールちゃんだにゃー♪」
 秋沙の抱えているのは、超もふもふ感を体現しているにゃんこだった。
「澄んだ青い目、品良くふわふわな毛並み」
 秋沙が腕の中でもふもふしながらアピールする。
「何より抱っこしても受け入れてくれる、この猫らしからぬ大らかさが素敵なんだにゃー……!」
 そう、なんと! ラグドールって抱っこ好きなんですって。その証拠にもふっと秋沙の腕の中で納まって、全然動じてない。
「にゃー……この『お人形』のようなもふもふ、抱っこしてこのままベッドに入りたいくらいだにゃー……」
 曰く、その名は『ぬいぐるみの人形』に由来するというラグドール。まさしく、お休み(?)の時に大活躍なのかもしれない。

 そして 負けじと桐葉もアピールアピール!
「わらわが選んだのは、ブリティッシュショートヘアという猫じゃ!」
 こちらは毛が短く、されど整えられた毛並は一級品の芸術のよう。
「柔らかな絨毯のような毛並み……散々撫でまわした挙句、頬擦りして顔を埋めて……!」
 と言いながら、その言葉の通りもふっています。大切なことです!
「連れ帰りたくなってしまうのじゃ♪」
 にんまり幸せそうな笑顔で桐葉が告げる。当のブリティッシュショートヘアは何をされても動じていないというか、むしろふてぶてしい感すらある。だがそこが良い。

「瀬堀様と稲宮様の猫様は対照的な雰囲気ですね」
 左右に並んだにゃんこ'sを交互に見渡してネーヴェが呟く。
「随分とどっしり構えられとるなぁ」
 波瑠が見比べて分析分析。こちらは『……泰然としてて、猫じゃらしで遊んでくれるんやろか……』とか心配になるレベル。大丈夫きっと遊びは別腹。
「で、こっちは……ふくよかな顔をしとられるなぁ! 頬をつついたりたくなるわぁ!」
 とか言いながら言った時には既に突いている。もふもふした感触が指先から伝わってくる。
 お互いの猫を見比べる秋沙と桐葉。
「わらわの選んだ猫とは一味違う、ふわっとしたもふもふじゃな!」
 そう言って桐葉がラグドールに手を伸ばす。ふわっともふっと沈み込むような毛並はブリティッシュショートヘアとはまた違う趣き。
「これまた顔を埋めたくなるもふもふじゃ!」
「桐葉ちゃんの猫ちゃんは私の子とはまた違ったふかふかさだにゃー!」
 それを感じ取った猫派な秋沙もブリティッシュショートヘアをもふもふ。こちらはこちらで良い手触りだ。
「ボリューミーなお姿……。如何にも猫様らしいお姿……。どちらもとても可愛らしいです……!」
 ネーヴェの言葉にその場にいた皆が一斉に頷くのであった。

●そんなわけで
 せっかくのペットカフェですし。
 選んだ子たちを連れてカフェブースへ移動した【もふもふ堂】のメンバー。
 ペットたちが遊べるように敷かれたマットの上に座って、軽食などをいただきつつ。
 もふもふっとじゃれあっている子たちを眺める。

 とは言っても桐葉のブリティッシュショートヘアは彼女の隣でもふぅと陣取ったまま動かない。桐葉の手がもふもふ、もふもふと動いている。
 甘え上手(?)なヒマラヤンは実は、ラグドールと一緒で抱っこ好きである。そんなわけで、ラグドール⇔ヒマラヤンのチェンジ発生。ネーヴェと秋沙の腕の中でもふもふっともふられる2匹。
 プーリーは波瑠の隣で大人しく……してたんだけど、波瑠が『ええよ』と許可した瞬間、走り出した。見た目によらず、牧羊犬も出来る活発な子なんです。

 そんなこんなでのんびりもふもふまったりな時間を過ごす【もふもふ堂】のメンバーでした。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

アーネスト・シートン
【シートン】
最初に予定していたバナーテイル(ハイイロリス)でも良かったと思ったんですけど、ワーブが付いてくるっていうなら、向かっておきましょうか。
あ、力加減、間違えないようにね。(ワーブは熊。即ち、600kgある身体で全力で、じゃれつくと、一般キマイラはプチッと逝きかねない)

「というわけで、わたくしが、アーネストです。そして、彼が、灰色熊(グリズリー)の、ワーブです。よろしくおねがいしますね。」
「彼は、魚やはちみつや果物が大好物ですよ。」
「あと、専用の自転車(サーカス用)にも乗っていけますし」
他にも紹介したい動物もいっぱいいるんですけどね…
馬とか狼たちとか貘とか…

アドリブ・他者絡み歓迎


ワーブ・シートン
【シートン】
おいらがぁ、ハイイログマのワーブですよぅ。
まぁ、色々とあってぇ、ここに来ているんですよぅ。
(オイラ的にも、色んな動物とふれあいたいですよぅ)
熊同士ならじゃれ合っても問題ないと思うんですけどねぇ。
でも、喧嘩すると周囲に被害を与えかねないですけどねぇ…

おいらはぁ、こんな自転車にも乗れるんですよぅ(サーカスの熊用自転車に乗っていく)

あとは、フラフープもできるかなぁ?

あ、モフモフするんならぁ、今のうちですよぅ。
それにしてもぉ、怪人が出てくるんですかぁ。
サクッとやっつけないとですよぅ。
あ、アーネスト兄さん。ここって、動物ふれあい会場だからぁ、魚は焼かないんじゃないかなぁ?

アドリブ他者絡み歓迎




 ペットカフェの前で大きな熊(約3m)が立っていた。
 これは新しいもふもふ動物……と思いきや、猟兵だった。ワーブ・シートン(森の主・f18597)である。そして義兄のアーネスト・シートン(動物愛好家・f11928)がその横に立っていた。彼も2m弱身長あるんだが、このサイズ感よ。
「最初に予定していたバナーテイルでも良かったと思ったんですけど……」
 そう言って見上げるのは義弟である。
「ワーブが付いてくるっていうなら、向かっておきましょうか」
 そんなわけで、ハイイロリスのバナーテイルのターンはお休みで、ワーブの紹介になるようです。
「あ、力加減、間違えないようにね」
 ワーブの体格で全力でじゃれついたらえらいことになるらしい。具体的にはプチッと逝きかねない。600kgあるらしいです。
「わかってますよぅ」
 アーネストの言葉に返事を返すワーブ。ワーブ的にも色んな動物とふれあいたいと思ってきているわけで怪我させたいわけじゃない。
(熊同士ならじゃれ合っても問題ないと思うんですけどねぇ)
 熊はペットカフェにいるのか、という問題はあるものの、もふもふといえばもふもふなのか? 確かにそうかもしれない。
(でも、喧嘩すると周囲に被害を与えかねないですけどねぇ……)
 それはダメなのでは?

 というわけで。

「わたくしが、アーネストです。そして、彼が、灰色熊(グリズリー)の、ワーブです。よろしくおねがいしますね」
「おいらがぁ、ハイイログマのワーブですよぅ」
 ステージにあがった二人は注目を集めるように声をあげる。
「まぁ、色々とあってぇ、ここに来ているんですよぅ」
 その色々に興味があるのだが、それはさておき。
「彼は、魚やはちみつや果物が大好物ですよ」
「あ、アーネスト兄さん。ここって、動物ふれあい会場だからぁ、魚は焼かないんじゃないかなぁ?」
 アーネストの説明に、はちみつや果物を食べながら冷静にツッコミを入れるワーブ。確かにお魚はここでは焼けない。火事になる。
「おお、そうでした。では……あと、専用の自転車(サーカス用)にも乗っていけますし」
 という紹介に、ワーブがサーカスの熊用自転車に乗って披露。
「あとは、フラフープもできるかなぁ?」
 そう言うワーブは言葉の通り披露して。ステージ上はワーブのパフォーマンスで沸き上がるのでした。

 そんな様子に満足しながらアーネストはううん、と唸る。
「他にも紹介したい動物もいっぱいいるんですけどね……馬とか狼たちとか貘とか……」
 するのは構わないのですが、そろそろお時間のようです。
「あ、モフモフするんならぁ、今のうちですよぅ」
 怪人が出てきたらサクッとやっつけないと。そう言うワーブにアーネストは頷きを返すのでした。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第2章 集団戦 『押し込みクーリエズ』

POW   :    パック!
【味方に声掛けをしてタイミングを合わせて】から【一斉に突撃してダンボール箱やロープ】を放ち、【無理やり梱包すること】により対象の動きを一時的に封じる。
SPD   :    ライド!
【味方の押す台車に乗る(※危険です)】事で【高速戦闘モード】に変身し、スピードと反応速度が爆発的に増大する。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。
WIZ   :    デリバリー!
いま戦っている対象に有効な【グッズ(プレイングで指定可能)入りの箱】(形状は毎回変わる)が召喚される。使い方を理解できれば強い。
👑7
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●其は、もふもふの平穏を破るもの!
 それは突然ペットカフェの天井を破って降ってきた! いや、四方八方から入口とかガラスとかを突き破って突入してきたのである!

 『押し込みクーリエズ』たちである!

 素早く店内を侵攻する押し込みクーリエズ。
「縁・確認!」
「パック!」
「ライド!」
「デリバリー!」
「きゃああああ?!」
 あっという間に、わんこを抱きかかえていた女性をパッキング(?)して外に運び出していく押し込みクーリエズ。あまりの早業と逃げ足に追いかけることもできない。
「こんなに! 縁いっぱい!」
「結ばなければ!」
「あの方にお届けせねば!」
 そういって、本人たちの意志を完全に無視してパック&デリバリーし続ける押し込みクーリエズ。
 どうやら、もふもふ動物とそれをもふりにきた人をセットにしてパッキング(?)しているようだ。
 クーリエズの言葉を聞く限り、もふもふやアピールを『運命の赤い糸』みたいに認識しているようで両者をくっつけようとしているらしい。何してるの? 冬眠が長くて寝ぼけているの?
 それを探るより先に、クーリエズの標的がペットカフェを楽しんでいた猟兵たちに向いた。
「さあ、あなたたちも遠慮せずに!」
 そう言ってクーリエズが襲いかかってきたのである!

※シナリオ補足
戦闘です。自分たちの周辺にいるクーリエズたちを倒せばOKです。迎撃または不意打ちでさくっと倒していってください。いっぱいいます。

戦闘のタイミング(場所)は
1.パックされる前(ペットカフェ内)
2.パックされてから脱出(ペットカフェの外)
3.デリバリー先(クーリエズの目的地)
の3箇所。戦う相手はどの場合もクーリエズです。

1章でもふっていた動物or相手や周辺にいるであろうペットたちを守るような行動をすると、通常枠とは別に、特別プレイングボーナスが入ります。
2章のリプレイも(プレイング次第ではありますが)ほんわかどたばたコミカル風味になる予定です。もちろんシリアスも歓迎です。途中からでもお気軽にご参加ください。
チル・スケイル
…すう……(うとうと)
…はっ。ここは?真っ暗ですが…(※はこのなかにいる)

【氷術・変】。体を液状化し脱出、勢いよく空中に飛び出し状況把握。
…(これが件のオブリビオンか。不覚をとったが、反撃するのみ)
…(箱には生物が入っている可能性がある…オブリビオンの頭部と区別するのは、戦闘中には難しい…)
…ああ。(箱以外を撃てばいい)

両手に【パフィロ】を装備。周囲の一般人を避け、オブリビオンだけを正確に射撃します

敵の攻撃に合わせて液状化する事で、箱やロープを回避。回避されて隙を見せたオブリビオンを的確に撃ち抜きます

敵を倒したら、箱の中の人々を救出しなければ…
…さいん?サインとは何ですか?(※本当に知らない)




「…すう……」
 チル・スケイル(氷鱗・f27327)の心地よさそうな寝息が静かに響く。先ほどまでペットカフェのソファーでキマイラたちと触れあっていたチルだが、そのまままどろんでしまったようだ……ようだ?
「……はっ」
 何故だか、座っている場所が大きく揺れて、その振動で目を覚ますチル。目を覚ましたチルの視界に飛び込んできたものは……暗闇でした。
「ここは? 真っ暗ですが……」
 きょろきょろと見渡すもやっぱり視界は真っ暗。うとうとしていたその姿勢のまま(!)運ばれていたようだが、動けば頭が何かにぶつかる。
「……これは……」
 チルはその時ハッキリ認識したのだ。

 はこ の なか に いる。

「……」
 事態を察したチルが表情を引き締めて。
 すぐさまユーベルコード【氷術・変】を発動。直後、『ぱしゃん』と音を立ててチルの体が氷水へと変化、わずかに光が差し込んでいた箱の隙間から外へ飛び出す。
 外の空気を感じるとともに、元の体に戻ったチルは背中の雪のように透き通った翼を広げ、空に舞い上がる。滞空しながら眼下に見下ろせば、見えてくるのは大量の段ボール。そしてそれを運ぶ『押し込みクーリエズ』。
「……」
 『これが件のオブリビオンか』と思いながら、周辺を確認する。どうやらペットカフェから運び出されている最中だったようだ。上から見る限り、運ばれていたのはチルだけでは無いようだ。このまま運搬させるわけにはいかない。
(不覚をとったが、反撃するのみ)
 蒼いローブの下にあるベルトから素早く引き抜いたのは、拳銃型の魔法の杖『パフィロ』。両手に構えたパフィロで、下からチルを指差すクーリエズを狙うが。
「……っ」
 構えたパフィロの銃口を一度上げるチル。狙いの先はクーリエズ……なのだが、困ったことに、いや面倒くさいことにクーリエズの頭部は段ボールであった。真上から見れば段ボールが段ボールを運んでいるような状態なのである。
(箱には生物が入っている可能性がある……)
 クーリエズと思って狙撃したら間違っていた、では申し訳が立たない。
(オブリビオンの頭部と区別するのは、戦闘中には難しい……)
 どうするべきか、と逡巡していたその時。
「パック!」
「パック了解!」
「了解!」
 下からクーリエズの声が響いた。一斉に突撃……はできないので、強引にダンボール箱やロープを投擲してくるクーリエズ(いっぱい)。それは大量に、雑ながらもチルを捉えていて。
「……!」
 咄嗟に急上昇して段ボールやロープをかわすチル。さっきまでいた場所を段ボールやロープが通り過ぎていく。回避完了後、高度を下げながら改めて敵の状態を確認したチルは。
「……ああ」
 思わず声を零した。

 箱以外を撃てばいいんだ、と。

 そうとわかれば。
 少しだけ自由落下に身を任せ、空から降下しながら改めて両手にパフィロを構えるチル。射程距離内まであと少し……というところで、再度クーリエズたちの『パック!』が飛んでくる。
「……」
 一度見た攻撃なら対処など容易だ。冷静に【氷術・変】を発動。体を液状化して、段ボールの群れをすり抜けて回避。
「なんと!?」
「そんなのアリ!?」
「アリよりのアリですね!」
 とかなんとか言いながら動揺しまくりのクーリエズ。そこを一切の躊躇いなく、元の体に戻ったチルが的確にパフィロで撃ち抜いて、氷の魔法がクーリエズを仕留めていく。
 倒れいく仲間の姿にそれでもクーリエズは段ボール(まだ畳んである)を構える。その段ボールがチルの射撃を受け止めた!
「ふははは、段ボールは水に強い!」
「でも水に濡れた段ボールは強度が!!」
「つまり、次に打つ手は無し!!」
「……」
 じゃあさっさと倒れろ、と言わんばかりの視線とともにパフィロを連射するチル。
「「「うわぁぁぁぁぁぁ!?」」」
 濡れた段ボールではチルの氷の魔法は防げないのです。
 こうして、チルによって周辺の『押し込みクーリエズ』は撃退されたのである。

「……ふぅ」
 戦闘だけじゃなくて、変なテンションにも疲れた。小さく吐息を零してチルは戦闘が終わったことを確認する。
「……箱の中の人々を救出しなければ……」
 箱以外を狙ったことで、パック済の段ボールが受けた被害は水しぶきが飛んだことくらいである。段ボールならその程度は問題ない。
 大きな段ボールの封をぺりぺりぺりと剥がしていくチル。一般人の力では中から破れなかったのだろう、恐怖と暗闇の中に差し込む光とチルの顔。そんな光景に安堵と共に涙を流すキマイラもいたりいなかったり。
「これで終わりですね」
 全員を救出して、段ボールを折りたたんで。
 すっと立ち上がったチルの元へ、救出された人たちが駆け寄ってくる。
「サインください!」
 そこはありがとうなのでは? と思ったりもしたチルさん。ちなみにこの人がペットカフェでチルさんをすべすべしていた人です。
「あっ、ずるい私も欲しい!」
「雪色お姉様のサインですって!!」
 うむ、どうやらパッキングされていた人全員、チルをすべすべもふもふした人らばっかだ。
 さながらアイドルのサイン会のテンションとなりつつある路上(他に迷惑はかけていません)。
 そんな様子に、チルはこてんと首を傾げた。
「……さいん? サインとは何ですか?」
「「!?」」
 本当に知らないっぽいチルの仕草に、驚愕しながらも『まあいっか』的な結論に辿り着くキマイラの人々。
 そんなわけで、『サインとは』を教えてもらったチル姉さん。サインともいえるし、サインっぽいともいえるモノを提供することが出来たのである。

成功 🔵​🔵​🔴​

アーネスト・シートン
【シートン】
1.

やはり、キマイラフューチャーだけあって、よく分からない怪人が出てきますね。
まぁ、今回も、退治する他ないですけどね。
しかし、頭にダンボールというところが…見えてますかね、この人たち。
今回の場所に最適なUCでも使っておきましょうか。
あ、ワーブには襲わないで頂こうかな。義弟なんで。

てなわけで、相手が人形であろうが、今回は振り切っていきますよ。

ということで、狼たちを呼び出す。
「では、1体相手に3頭で行ってください・・・2頭はわたくしと一緒に行きますよ」
わたくしも、M.S.L.を構えて【スナイパー】で1体ずつ撃っていきます。
「ワーブ、援護しますよ」

アドリブ・連携・絡み歓迎


ワーブ・シートン
【シートン】
1.

怪人…ただの人っぽいんですけどぉ…
まぁ、おいらのモフモフアピールを邪魔するのはァ、どうかと思うんですよぅ。

人々がぁ色々とぉ、仕舞われるのを止めないとですよぅ

てなわけで、UC使用。ここを守るという決意と共に、仕舞われそうになる人を守るため、怪人に突撃して右前足を奮って相手をなぎ倒す、
「今回はぁ、止めさせてもらうですよぅ!!」

集団相手は心細いが、今回はアーネストの狼たちも集団なので、ここは安心して相手を叩き潰せる。
「まぁ、余計なことはァ、無いに限るんですよぅ!」

アドリブ・連携・絡み歓迎




 ペットカフェ内に押し寄せてきた『押し込みクーリエズ』。
 その様子をステージの上から見て、ワーブ・シートン(森の主・f18597)が呟く。
「怪人……ただの人っぽいんですけどぉ……」
 それ言っちゃダメ。泣いちゃうから。
「やはり、キマイラフューチャーだけあって、よく分からない怪人が出てきますね」
 アーネスト・シートン(動物愛好家・f11928)の言葉はフォローになってるんだかなってないんだか。

 そうこうしている内に、クーリエズがステージに押し寄せてくる。
「パック!」
 段ボールをワーブに向けて投げつけるクーリエズ。それをすかさずアーネストが叩き落とす。
「あ、ワーブには襲わないで頂こうかな。義弟なんで」
「まぁ、おいらのモフモフアピールを邪魔するのはァ、どうかと思うんですよぅ」
 守られたワーブもまたクーリエズに対して、怒っているようで。
「人々がぁ色々とぉ、仕舞われるのを止めないとですよぅ」
「まぁ、今回も、退治する他ないですけどね」
 そして二人は同時にユーベルコードを発動したのである。

 アーネストの周辺に召喚される14頭の灰色狼の群れと、黄金のオーラに包まれるワーブ。【群狼召喚】と【スーパー・ジャスティス】の効果である。
 今回の場所に最適というユーベルコードのチョイスに。
「相手が人形であろうが、今回は振り切っていきますよ」
 とやる気である。なお、『頭にダンボールというところが……見えてますかね、この人たち』とは言わないでおいてあげた。

 アーネストが灰色狼たちの点呼(?)を行っている間に、ワーブは得た飛翔能力でクーリエズに突撃。段ボールに仕舞われそうになっている人をパッキングから救う。
「今回はぁ、止めさせてもらうですよぅ!!」
 『ここを守るという決意』と共に、右前足を振るってクーリエズをぶっ飛ばす。
「あああああああ!?」
 見事に吹っ飛ばされるクーリエズ。さすがの重量差である。

 編隊を終えたアーネストは『M.S.L』を携えつつ、灰色狼たちに指示を出す。
「では、1体相手に3頭で行ってください……2頭はわたくしと一緒に行きますよ」
 目標の方向はワーブの突撃とは別方向。つまり逆側から襲ってきたクーリエズ。
「ライド!」
 と味方の押す台車に乗って(※危険です)、高速で突っ込んでくるクーリエズに対して、アーネストの指示を受けた灰色狼たちは、その俊敏な機動力を活かして、上から横から、立体的に襲い掛かることで台車のアドバンテージを完全に殺す。
「うちの子たち、すごいでしょう?」
「ぐはぁっ?!」
 クーリエズが完全に体勢を崩したところで、アーネストがM.S.Lで1体ずつ、正確に狙撃していく。

 襲い掛かってきたクーリエズを撃退したアーネストが銃口をワーブがいる方へ向ける。もちろん狙うはワーブの周辺にいるクーリエズ。
「ワーブ、援護しますよ」
 声をかけるがはやいか、アーネストの弾丸が、ワーブをパッキングしようとしていたクーリエズを撃ち抜く。
「アーネスト兄さん、助かったですよぅ」
 1対多数という集団戦に心細いところもあったけれども。今はアーネストのバックアップと彼の灰色狼たちが周りにいてくれる。何よりアーネストの狼たちも集団だ。安心して相手を叩き潰せる。
「まぁ、余計なことはァ、無いに限るんですよぅ!」
 色々吹っ切れたワーブが右前足を豪快に振るって、周辺のクーリエズをまとめてなぎ払うのであった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

真宮・響
【真宮家】で参加

なんだい、その奇怪な箱人間の群れは。アタシたちは何とかなるかもしれないが、ペット達やこのカフェの店員は無事では済まないだろうね。無制限で連れて行く行為は阻止させて貰うよ。

アタシはペットカフェの内で【忍び足】【目立たない】で姿を消して不意を付く。完全に背後をついたら【二回攻撃】【範囲攻撃】で敵を【竜牙】で攻撃していく。追撃に【怪力】【グラップル】で蹴り飛ばす。敵にパックされないように【見切り】【残像】で回避。敵を撃ち漏らしたら奏と瞬に任せるか。逃げられるとは思わないことだね!!


真宮・奏
【真宮家で参加】

ああっ!!もふもふさんが連れて行かれてしまいます!!絶対阻止です!!無差別に人を箱に入れて運ぶ悪行、許す訳には行きません!!

私はペットカフェの外で待ち構えます。【オーラ防御】【盾受け】【武器受け】【拠点防御】で防御態勢で待ち構えますが、パックされてしまってももふもふさんへの愛で意地でも脱出、剣で箱を斬り裂いても脱出、悪逆非道の輩に全力の信念の拳を入れます!!更に【怪力】【グラップル】で追撃の蹴り飛ばし!!もふもふさんに危害を齎すのは許しません!!とっとと退場願います!!


神城・瞬
【真宮家】

何ですがこの奇怪な箱の群れは。緊張感には欠けますがこのままではペットやカフェ店員が連れていかれてしまいますし、何でも箱に入れて連れて行く能力は危険ですね。ここで根こそぎ排除しますか。

僕は最後の防波堤としてデリバリー先で待ち受けます。【マヒ攻撃】【目潰し】【部位破壊】【武器落とし】を仕込んだ結界術や【高速詠唱】で瞬時に出現させた【範囲攻撃】化した裂帛の束縛などあらゆる手段で敵の進行を邪魔します。いざとなれば【衝撃波】で吹き飛ばし、【誘導弾】で仕留めます。猟兵がいる所に現れたのが最大の誤算、さあ、骸の海まで運んであげます!!




 ステージから離れてのんびりしていた【間宮家】の面々。
「なんだい、その奇怪な箱人間の群れは」
「何ですか、この奇怪な箱の群れは」
 と、真宮・響(赫灼の炎・f00434)と神城・瞬(清光の月・f06558)が同時に声をあげれば。
「ああっ!! もふもふさんが連れて行かれてしまいます!!」
 真宮・奏(絢爛の星・f03210)の声に緊急事態だと認識する。

 改めて周囲を確認し、再び響が口を開く。
「アタシたちは何とかなるかもしれないが、ペット達やこのカフェの店員は無事では済まないだろうね」
 一応、丁寧にパッキングされて怪我はないようだが、この先の保証はない。
「緊張感には欠けますが、何でも箱に入れて連れて行く能力は危険ですね。ここで根こそぎ排除しますか」
「絶対阻止です!!無差別に人を箱に入れて運ぶ悪行、許す訳には行きません!!」
 瞬の言葉に奏も同意を示して。
「無制限で連れて行く行為は阻止させて貰うよ」
 響の声を合図に、3人は散開したのである。


「パック!」
「パック確認!」
「確認よし!」
 一般人とペットたちを次々とパッキングしていくクーリエズ。パック済段ボールを別の班が運び出していく。各班は3人1組で作業そのものもかなり効率化されているようだ。
 これを止めるために動いたのは響。パッキング作業に集中しているクーリエズの背後へ、目立たないように注意しながら忍び足で回り込み、完全に不意を突く。
「喰らいな!!」
 声をかけたのはわざと。クーリエズが振り向く瞬間すら隙として、仕掛けるのは槍による【竜牙】。響の技能によって範囲2回攻撃となったそれはクーリエズを瞬く間に串刺しとしていく。
「パーック!!」
 やられっぱなしではいられない、段ボールを投げつけてくるクーリエズ。
「ちっ」
 それを見切って回避しながら体勢を立て直す響。次々と投げ込まれる段ボールは残した残像に惑わされて、かすめる程度しか響に届かない。
「無制限で連れて行く行為は阻止させて貰うよ!」
 追撃と言わんばかりに、怪力によるグラップルでクーリエズたちを蹴り飛ばしていく響。

「……ふぅ」
 自分の周りは片付いた。しかし、ペットカフェ内にはまだいるし、何より発生してしまった大きな流れ作業を止めるには響ひとりの手では余る。
(敵を撃ち漏らしたら奏と瞬に任せるか)
 そう考えて響は店内へ意識を向ける。
「逃げられるとは思わないことだね!!」
 その言葉は、店内と外に逃げ出したクーリエズに向けてのものだった。


 パッキングした段ボールをペットカフェの外へ運び出すクーリエズ。
 その進路上に立ち塞がったのは、奏であった。
「宅急便です!」
「急には止まれません!」
「このまま異世界転生いってまえー!」
 全く躊躇うことなく、台車に段ボールを乗せたまま突っ込んでくるクーリエズたちを。
「えぇいっ!」
 奏は『エレメンタル・シールド』を地面に突き立てオーラ防御を展開。そのままクーリエズの突撃を受け止めて、跳ね返す!
「「「うわあぁぁぁぁ?!」」」
 悲鳴を上げてひっくり返るクーリエズたち。
「もふもふさんに危害を齎すのは許しません!!」
 剣を抜き放つ奏。
「パック!」
「パック!」
「パーーーック!」
 しかしクーリエズもすかさず反撃。段ボールとロープを投げつける。
「くっ」
 ロープに絡め取られ、段ボールの中に閉じ込められそうになる奏。しかしそこは愛と意地でカバー。
「もふもふさんへの愛!!」
 剣で段ボールを斬り裂いて脱出。たじろいだクーリエズへ急速接近する奏。
「悪逆非道の輩に全力の信念の拳を入れます!! これは私の意志です!!」
 籠手を付けた全力を込めた拳をクーリエズに叩き付ける奏。更に怪力によるグラップルで残っていたクーリエズを蹴り飛ばす!
「とっとと退場願います!!」
 奏の言葉通り、クーリエズが消滅していくのであった。


 響と奏の作戦に、クーリエズは思ったようにパッキングした荷物を運べていない。だが、もう少しで目的地だ。段ボールを運ぶ足取りも軽快になってきたところへ立ち塞がったのは瞬であった。
 その数は十数体。だが、ペットカフェ内のことを思えば多い数では無い。
「そこまでです」
 瞬の結界がクーリエズの行く手を阻む。阻むだけじゃなくて思いっきりデバフを仕込んである結界。マヒに目潰しに、触れた部位の破壊と武器落としと、触っただけで大惨事である。
「お届け先が!」
「進めない!」
「いかなる障害も突き破って届けるべし!」
 プロ意識のためか、そう宣言しつつ、台車の上にライドオンするクーリエズ。結界を強行突破すべく、味方の押す台車に乗って(※危険です)、高速突撃を敢行する。
 結界を強引に押し通ろうとするクーリエズに対して。
「動きを縛らせて貰います!! 覚悟!!」
 瞬は高速詠唱で以て、瞬時に出現、範囲攻撃化した【裂帛の束縛】でクーリエズの動きとユーベルコードを封じる。
「「「なんとぉぉぉ!?」」」
「これでトドメです!」
 そしてトドメの一撃は衝撃波。瞬の放ったそれに吹っ飛ばされたクーリエズが転倒する。
「猟兵がいる所に現れたのが最大の誤算、さあ、骸の海まで運んであげます!!」
 身動きの取れなくなったクーリエズを的確に排除していく瞬であった。

 こうして【間宮家】の目の届く範囲は収まったようだ。デリバリー先も判明したが、目的はまだわからない。

 響と奏の到着を待つ瞬。
 どうやらまだペットカフェを巡る混乱は収まらないようだ。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

夢ヶ枝・るこる
■方針
・アド/絡◎

■行動
どうやら、いらしたみたいですねぇ。
対処させていただきますぅ。

まずは【銀翼袍】を使用し飛行しましょう。
そして、弱い『認識阻害』を伴う『崩壊の波動』を放射しますねぇ。
タイミングを合わせて『パック』しようにも、お互いの『認識』がずれ易いこの状態では難しいでしょうから、近づいた方から順に『FBS』の[カウンター]で斬りますぅ。

さて、此処は『わんこさん達のエリア』で、如何にも遊び易そうな『ぼろぼろになった段ボール』や『ロープ』が沢山落ちておりますよぉ?
さあ、わんこの皆さん、玩具が沢山有りますから思う存分遊んで下さいねぇ。
わんこさん達を虐めようとしたら、私が『お仕置き』しますので。




 にわかに騒然とするペットカフェ内。
「どうやら、いらしたみたいですねぇ」
 もふもふしていたわんこから名残惜しそうに手を離して、夢ヶ枝・るこる(豊饒の使徒・夢・f10980)は立ち上がる。
「対処させていただきますぅ」
 そう言うるこるの眼前に『押し込みクーリエズ』が雪崩れ込んできたのである。

「パック!」
「パック了解!」
「パックはいりまーす!」
 るこる目掛けて一斉に突撃しながら段ボールを投げつけてくるクーリエズ。
「大いなる豊饒の女神の使徒の名に於いて、その御印たる裳を此処に」
 それに対してるこるが発動するのは【豊乳女神の加護・銀翼袍】。能力全般を強化する『女神の衣』を纏った姿に変身したるこるは飛翔してその攻撃をかわす。
 そしてそのまま空から攻撃開始。かざした両手から、弱い『認識阻害』を伴う『崩壊の波動』を放射する。不可視の波動がクーリエズに直撃する。
「「「……?」」」
 揃って首を傾げるクーリエズ。なんか攻撃を受けているような感じではあるのだが、直接のダメージは無い。なので、再度るこるを攻撃すべく、クーリエズが構える。

「パック!」
「ライド!」
「デリバリー!」
「「「はい?」」」
 チームの掛け声に首を傾げるクーリエズ。何かの間違いかと思い、ワンスモア。
「パック!」
「パ、え? パック?」
「バック?」
「「「はい?」」」
 やっぱりなんかずれる。これではパッキングのために『タイミングを合わせて』という条件が満たせない。
「とぉっ」
「ぐああああっ!?」
 その隙に接近してきたるこるが『FBS』のビームの刃でばっさり斬り捨てていく。
(やっぱりタイミングがずれるとこんなものなんですねぇ)
 種明かしは『認識阻害』である。るこるの【豊乳女神の加護・銀翼袍】によって放った波動の直撃。それによってタイミングを合わせるのが難しくなっているようだ。
 その間にばっさばっさるこるに斬られていくクーリエズ。

 そして立っているのはるこるだけになった。いや、一応クーリエズ存命。

「さて、此処は『わんこさん達のエリア』ですぅ」
「「「?」」」
 突如宣言したるこるに地に伏せた状態で首を傾げるクーリエズ。
「如何にも遊び易そうな『ぼろぼろになった段ボール』や『ロープ』が沢山落ちておりますよぉ?」
「「「ノォォォォォ?!」」」
 るこるの言葉に、何か察したクーリエズが動けないままに叫ぶ。
「さあ、わんこの皆さん、玩具が沢山有りますから思う存分遊んで下さいねぇ」
「「「ぎゃぁぁぁぁぁ!!」」」
 頭の段ボールもまとめて遊ばれる対象になっているクーリエズ。大型わんこたちにもふまみれにされていく。

 ――わんこさん達を虐めようとしたら、私が『お仕置き』しますので。

 と言外にお伝えするるこるさんでした。

大成功 🔵​🔵​🔵​

彩瑠・姫桜
あんた達…、(怒りに震え)
狭い箱に無理矢理押し込んで、台車に乗せるなんて、
なんてことしてくれてるの?!

このかわいい子達に怖い思いをさせるなんて言語道断!
動物達は絶対に守ってみせるわ!(覚悟)

できるだけ敵の前に出て、
パックされる前に動物達を[かばう]
台車による攻撃があるなら
ドラゴンランスでの[武器受け]で対応するわね

私からの攻撃は
【咎力封じ】の拘束ロープ使って
台車を押す側と乗っかる側をセットで拘束したいわね
スピードに追いつけないようなら、体当たりしてでも動きを止めてやるわ

人の嫌がることはするなって教わらなかった?
口で言ってもわからないなら
同じように縛られて梱包されて同じ気持ちを味わってみなさい!




「あんた達……」
 ペットカフェ内の惨劇(?)に彩瑠・姫桜(冬桜・f04489)は拳を握りしめて、ぷるぷると怒りに震えていた。
「狭い箱に無理矢理押し込んで、台車に乗せるなんて、なんてことしてくれてるの?!」
 今の状況を的確に表す言葉である。姫桜、ありがとう!
 だが、叫ぶだけでは『押し込みクーリエズ』の流れ作業は止まらない。
「このかわいい子達に怖い思いをさせるなんて言語道断! 動物達は絶対に守ってみせるわ!」
 覚悟を決めた姫桜の言葉に、後ろにいたしろさんくろさんもその身を武器へと変じる。姫桜の手に収まるのは『schwarz』と『Weiß』の名を冠するドラゴンランス。そして姫桜は駆け出したのである。

「ふしゃーーー!!」
 クーリエズに対してめっちゃ威嚇しているにゃんこたち。しかし、それにも構わず、パッキングしようとクーリエズが迫る。
「させないわよ!」
 その間に割り込んだ姫桜がschwarzを振るう。
「なんとぉぉぉ!?」
 姫桜の一撃をかわすように、先頭のクーリエズが(急に)止まる。その後ろから残りが突っ込んでくるがなんとか全体的に止まった。
「ラァァァイドッ!!」
 姫桜の存在を猟兵と見切ったクーリエズが速攻台車にライドオン。味方の押す台車に乗って(※危険です)、高速突撃を敢行する!
「くぅぅっ!!」
 ドラゴンランス二槍を交差させるようにして、その突撃を真正面から受け止める姫桜。なんとか体を回転させて、強引に台車の進行方向をずらす。
「「「うわぁぁぁぁ!?」」」
 台車なので。傾けばそのまま転倒する宿命である。ずっしゃぁぁぁぁっと地面を滑っていくクーリエズ。
「今!」
 その隙に【咎力封じ】の拘束ロープを投げつける姫桜。それは立ち上がって再び台車にライドオンしようとしていたクーリエズC(したっぱ)と台車を押そうと構えていたクーリエズB(先輩)をまとめて縛り上げる。
「ラァァァもがっ?!」
 ちょっとうるさいのでクーリエズA(リーダー)には猿轡で黙ってもらった。

 そんなわけで姫桜の【咎力封じ】乱打で、動きを封じられたクーリエズ(実は班行動しています)がいっぱい(班単位で)できあがった。

「人の嫌がることはするなって教わらなかった?」
 正座させられて説教を受けているクーリエズ。しかし、姫桜の言葉に堪えた様子はない。
「口で言ってもわからないなら……」
 そう言って姫桜が振り返って合図する。しろさんとくろさんに戻った二人が段ボールをいっぱい運んできた。
「同じように縛られて梱包されて同じ気持ちを味わってみなさい!」
「「「ノォォォォォ!!?」」」
 姫桜の怒りの梱包に、『押し込みクーリエズ』は完全に無力化されたのである。

大成功 🔵​🔵​🔵​

朝沼・狭霧
ベイメリア(f01781)とアドリブ歓迎
【心情】そうですね、可愛らしい動物さんと飼い主さんを守りましょう
ベイメリア、・・・もふ?

UCねこさんの召喚を使用
「フワリちゃん、いきますよっ」
巨大なねこさんの背に飛び乗り、そのまま敵にチャージをかけます
「貴方達に結ばれなくても私たちの絆はすでにあります」
体当たりした後はねこさんの大きな身体で周りの飼い主や動物さんたちと
敵を遮断、避難を呼びかけます
「ここは、私たちに任せて逃げてください」

敵と戦った後、ひと段落ついたら
フワリちゃんとフジモトさんを、いいこいいいこ
よくがんばりましたね、えらいです
一緒にベイメリアもいいこいいいこします


ベイメリア・ミハイロフ
【狭霧さま(f03862)】と1
アドリブ歓迎

ここは絶対に、もふ
…皆さまをお守りせねば
狭霧さま、参りましょう!

他のもふ…皆さまがパックされそうになったなら
クーリエズに全力で体当たりし妨害を
わたくしとフジモトの絆を無視しないで下さいまし!
フジモト、他のもふもふさんたちをお守りして下さい!

パッキングされた一般の方がいらしたら開封し救助を
どうかお逃げくださいませ!
クーリエズに対してはRed typhoonを散らし
行動を阻止・排除いたします

ええ、左様でございますね、狭霧さま
わたくし達ともふもふ達は
既に固い絆で結ばれているのでございます!

わ、わたくしまでいいこいいこして頂いて…
てれてれしてしまいます///




 わんにゃんスペースでのんびりしていた朝沼・狭霧(サギリ先生・f03862)とベイメリア・ミハイロフ(紅い羊・f01781)であったが、至高のもふもふタイムは喧騒で破られてしまった。
 騒がしくなる店内。その状況は一目瞭然で、怪人たちが攻めてきたのだ。

 決意を新たにベイメリアが立ち上がる。
「ここは絶対に、もふ……」
「……もふ?」
 うっかり漏れた心の声が狭霧に聞かれてしまった。
「こほん。皆様をお守りせねば! 狭霧さま、参りましょう!」
「……。そうですね、可愛らしい動物さんと飼い主さんを守りましょう、ベイメリア」
 サギリ先生、聞かなかったことにしてあげた優しい。
 そして二人の猟兵は、店内を荒らしまくっている『押し込みクーリエズ』の元に駆け出すのであった。

「パーック!!」
「きゃぁぁぁぁ!」
 悲鳴をあげる一般人とわんこが段ボールにパッキングされそうになっている、その刹那へ。
「えいっ!」
「ごふぉっ?!」
 ベイメリアが全力の体当たりで妨害する。吹っ飛ぶクーリエズ。『他のもふ……じゃなくて、皆さまをお守りせねば』という強い意志が成せる業である。
「わたくしとフジモトの絆を無視しないで下さいまし!」
 そう言うベイメリアの腕の中にはしっかりフジモトさん(柴犬に似た小さな雑種犬)が収まっている。しかしただ連れているわけではない!
「フジモト、他のもふもふさんたちをお守りして下さい!」
 ベイメリアの声に、小さくひと鳴き返したフジモトはその場にいたわんにゃんたちの元へダッシュ。さながら牧羊犬のごとき働きで、わんにゃんたちを遠くへ先導して逃がす。
「「「おのれぇぇぇぇ!!」」」
 口惜しそうに唸るクーリエズ。そこへ響いた声。
「ねっこねこ、にゃーん♪」
 知らない人が聞いたら『えっ、今だれの声?』って思うこと請け合いである。しかしこれこそ狭霧のユーベルコード【だいかいじゅーねこさんの召喚】。狭霧の想像より創造された無敵の実体のある巨大なネコの幻影が現れる。
「フワリちゃん、いきますよっ」
 ペットのフワリちゃん(のんびり屋さんなネコさん。毛並みはもふもふ)を抱きかかえながら、巨大ネコさんの背に飛び乗る狭霧。巨大ネコさんは出現の勢いそのままに足を止めていたクーリエズ集団にチャージ突撃を敢行!
「「「ぐっはぁぁぁぁぁぁっ!!」」」
 文字通り吹っ飛ぶクーリエズ。
「貴方達に結ばれなくても私たちの絆はすでにあります」
 巨大ネコさんの背からそう告げながら、巨大ネコさんでクーリエズと周りの飼い主や動物さんたちとの間に割り込み、クーリエズの脅威から遮断する狭霧。
「ここは、私たちに任せて逃げてください」
 狭霧の言葉に従って一般人が避難していく。
「ええ、左様でございますね、狭霧さま」
 避難する一般人とすれ違い、巨大ネコさんの横に立つベイメリア。
「わたくし達ともふもふ達は、既に固い絆で結ばれているのでございます!」
 そのベイメリアの横に、見事わんにゃん退避を成し遂げたフジモト帰還&お座り待機。
「「「なら、あなたたちからパッキング!!」」」
 声と息を揃えてクーリエズが狭霧とベイメリアに迫る。乱れ飛ぶ段ボールとロープ、そしてグッズ入りの箱(中にはペットと遊ぶようにねこじゃらしとかボールが入っていました)。
「紅の聖花の洗礼を受けなさい……!」
 しかしそれをベイメリアは【Red typhoon】で巻き起こした、真紅の薔薇の竜巻で蹴散らしていく。竜巻はそのまま引っ越し用具もろともクーリエズを吹き飛ばしていく。
 ベイメリアの【Red typhoon】を何とか凌いだクーリエズが叫ぶ。
「引っ越し用具が!」
「取ってこないと!」
「撤退!」
「させません!」
 流れるようにその場から撤退しようとしていたクーリエズに、もう一度巨大ネコさんチャージアタック! 残っていたクーリエズを纏めてぶっ飛ばす。

 こうして狭霧とベイメリアは『押し込みクーリエズ』を撃退したのである。

●少しだけ先のお話
 押し込みクーリエズを撃退した猟兵たちが、次なる目的地『デリバリー先』を探している。
 その間、ベイメリアと狭霧は小休止。落ち着きを取り戻したわんにゃんスペースでほっとひと息である。
「よくがんばりましたね、えらいです」
 二人の間でちょこんと座りこんでいたフワリちゃんとフジモトをいいこいいこと撫でる狭霧。
「ふふっ」
 とその光景に和んでいたベイメリアであるが。
「はい、こっちもいいこいいこ」
「!?」
 サギリ先生の不意打ちいいこいいこがベイメリアにクリティカルヒットする。
「わ、わたくしまでいいこいいこして頂いて……」
 何と言葉にしていいやら。照れ照れしているベイメリアに、狭霧はにっこり笑顔を返す。

 そんなほんわかひと時を過ごして……最後の決戦はもうすぐそこである。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

シビラ・レーヴェンス
露(f19223)と。ペットカフェ内。

返事はせずにこれ以上店内が荒らされる前に片づける。
つっぷしたそのままで【攻性霊】を行使して倒す。
(高速詠唱、全力魔法、範囲攻撃、破魔、継戦能力)
黒蝙蝠は勝手に囲って攻撃するから私は見守るだけだ。
ペットや店員が襲われていたら優先攻撃指示するくらいか。
そうそう彼らの身体にオーラ防御を施しておくことも忘れない。

背中などに居た猫を含め周囲にいた猫達は私の懐に抱き包む。
抱き包んでから再びテーブルに突っ伏して様子見だ。
突然のことで怖がる猫にはゆっくりと撫でて落ち着かせよう。
それから【攻性霊】を数匹私の元に待機させておこう。
自身を護るというよりも猫達を守護する為だ。


神坂・露
レーちゃん(f14377)と。
むう。むう。レーちゃんってば本当に意地悪さん!
こうなったらこの箱兜さん達を倒して褒めてもらう!!
でもでも『あの方』ってゆーのが気になるわ。誰の事かしら?
気になるから変装と早着替えで箱兜さんになってみるわ。

丁度いいからペット達や店員さんを安全な場所に誘導する。
箱詰めされた人達はなるべく脱出させて逃がすわ。
混戦してるから誘導したり逃がすことはできると思う。

あとあと。破魔込めたダガーの【銀の舞】で攻撃よ。
兜にしてる段ボールをすぱぱんって斬っちゃうんだから♪
台車アタックは乗ってる人を思いきり踏み台にして回避するわ。
レーちゃんかっこよかったあたしを見て…無いわ!もうもう!!




 『押し込みクーリエズ』が突入してくる少し前。
「むう。むう。レーちゃんってば本当に意地悪さん!」
 神坂・露(親友まっしぐら仔犬娘・f19223)が机に突っ伏したままのシビラ・レーヴェンス(ちんちくりんダンピール・f14377)に抗議する(猫耳ぴこぴこ)。
「……」
 しかし、シビラは動じない。というかテーブルに突っ伏したままである。猫たち(ペットカフェ所属)も気ままにシビラで遊んで(?)いる。
「こうなったら……!」
 と実力行使に出るしかない。露がシビラの肩に手を掛けたその瞬間。

 どっかーん。

 何かがペットカフェに突入してきた。何かって『押し込みクーリエズ』なんだけど。そう言えばグリモア猟兵がそんな話をしていたことを、露は思い出す。
「こうなったらあの箱兜さん達を倒して褒めてもらう!!」
「……」
 露の宣言に、やっぱりシビラの返事はありませんでした。

 ただ、シビラの意識も騒がしくなった店内を把握している。
(……これ以上、店内が荒らされる前に片づける)
 と思考は素早く戦闘態勢。突っ伏したそのままで【攻性霊】を行使。いっぱいの黒蝙蝠(球状のデフォルメ姿の魔力)を召喚する。黒蝙蝠たちが一斉に店内に飛び散っていき、その様子に一般人からも悲鳴が上がるも、それはすぐに止まって。
 何故なら黒蝙蝠たちはクーリエズのみを攻撃していくからだ。ましてや、ペットや店員といった一般人を襲っているクーリエズを優先して倒していくとなれば。
 それはもちろんシビラの優先攻撃指示によるものだ。
「……」
 テーブルからほんのちょっと顔を上げつつ、周囲の様子を見守るシビラ。クーリエズから解放された避難する一般人たちに黒蝙蝠を通じてオーラ防御を施しておくことも忘れない。

 そんな中、露もまたクーリエズ撃退のために駆け回っていた。
(でもでも『あの方』ってゆーのが気になるわ。誰の事かしら?)
 とか思ったので、変装と早着替えでクーリエズっぽく『箱兜さん』になってみるも、あの方が誰かはよくわからない。よくわからないけど、同じ格好なので仲間と思われているっぽい。こっそり紛れ込む露。
(丁度いいからペット達や店員さんを安全な場所に誘導しちゃうわ)
 クーリエズはとりあえず置いておいて。
 無理矢理パッキングする勢い……と見せかけて救出対象をクーリエズの手元から強奪していく露。ついでに箱詰めされちゃった人たちも一緒に運び出して。
「ここなら大丈夫かしら?」
 ペットカフェの外の死角まで運び出して額の汗を拭う露。露の言葉と仕草に怪人では無いと気付いた一般人たちがお礼を言って避難していく。運び出してきた箱は、露が手にしたダガーでさっくり開封して、こちらもこっそり逃がしていく。
 それを何度か繰り返した後。
(一度、レーちゃんの所に戻るわ)
 と店内に戻ってきた露。もう少しでシビラと合流できる……ところへ襲い掛かってきたのは、露が味方じゃないと気付いたクーリエズであった。
「ライド!」
 味方の押す台車に乗って(※危険です)、高速で突っ込んでくるクーリエズ。
「とうっ」
 それに臆さず、露もダッシュ。突っ込んでくる台車に乗っている人の頭(箱?)を思いきり踏み台にしてジャンプする!
「踏み台にしたぁ?!」
「台車は急に反転できません!」
「つまり、大ピンチ!」
 台車に乗ったクーリエズC(したっぱ)とクーリエズB(先輩)が華麗に露の下を駆け抜けていき、残るは後ろから作業指示を出しているクーリエズA(リーダー)。
 慌てふためくリーダーに対して、露はダガーに破魔の力を籠めつつ、【銀の舞】発動。
「兜にしてる段ボールをすぱぱんって斬っちゃうんだから♪」
 との宣言通り。素早い一撃がクーリエズたちの箱(頭?)をすぱぱんっと斬り裂いて仕留めていく。

 ――ここまで頑張ったらきっとシビラも褒めてくれるんじゃなかろうか!

 そんな期待を込めて、シビラの方を振り返る露。
「レーちゃんかっこよかったあたしを見て……無いわ!!!」
 露の絶叫。シビラはテーブルに突っ伏したままでした。

 露がめっちゃ頑張っていた最中もシビラは猫に囲まれておりました。否、囲まれていたというよりは囲っていたというべきか。シビラは周囲にいた猫たちを懐に抱き包んでいたのだ。
「なぁ~ん」
「にゃーん」
「……(すやあ)」
 その状態でテーブルに突っ伏しているものだから、もはやシビラがネコシェルターである。
(店がこんな状態なのに一匹も逃げないんだな。この猫達は……)
 もしかしたら、突然のことで怖がっているのかもしれない。落ち着かせようとシビラが猫をゆっくりと撫でていた。

 真相はきっと猫さんたちは『ここ安全!』とか第ネコ感で感じているからだと思います。
 現にクーリエズが直接襲いかかって来た時。
「デリバ」
「……よってくるな」
「「「ぐわーっ!?」」」
 クーリエズが何か取り出す前に、待機させておいた【攻性霊】の黒蝙蝠たちが瞬殺していったので。
 そんなわけで猫さんたちはシビラの懐でまったりしていたのである。

 程無くして、露と黒蝙蝠たちが店内のクーリエズを片付けたようだ。騒がしかった店内もだいぶ落ち着いてきた。後の残党もこのまま駆逐されていくだろう。

「にゃーん」
 こうして(シビラで遊んでいた)猫たちの平穏は守られたのである。
「もうもう!! レーちゃん何でかっこいいあたしを見て無いの!!」
「……」
 シビラと猫たちの平穏を破ったのは露でした。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



 ペットカフェに居合わせた猟兵たちの活躍で、『押し込みクーリエズ』は完全に撃退された。迅速な対応に、ペットカフェの被害は最小限に抑えられようだ。
 それから不思議なことに、無理やりパッキングや運搬はされていたものの、大けがをするような乱暴はされていなかったことが判明した。クーリエズは本当に運ぼうとしていただけだったようだ。

 その運び先、デリバリー先だが、それも猟兵の活躍で判明している。

 この事件の黒幕を問い質すべく、猟兵たちはペットカフェを後にしたのだった。


第3章 ボス戦 『ムスビ』

POW   :    かみさまの縁結び(物理)
【指名札】が命中した対象を爆破し、更に互いを【運命の赤い糸】で繋ぐ。
SPD   :    燃え上がる恋の炎(物理)
レベル×1個の【恋】の炎を放つ。全て個別に操作でき、複数合体で強化でき、延焼分も含めて任意に消せる。
WIZ   :    恋する乙女は無敵(物理)
全身を【リア充モード】に変える。あらゆる攻撃に対しほぼ無敵になるが、自身は全く動けない。
👑7
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠カスミ・アナスタシアです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●デリバリー先は、縁結びの神社でした
 ペットカフェから数キロ先にある小さな山。この山の麓が『押し込みクーリエズ』のデリバリー先であった。否、荷物を開封しなかったところを見ると、一時的な保管場所なのかもしれない。
 その山の麓には鳥居が見える。どうやらここは神社らしい。スマホなどで調べてみると『どんな恋でも叶える縁結びの神様がいる』と評判の神社だった。

 そこでクーリエズの言葉を思い出す猟兵たち。

『こんなに! 縁いっぱい!』
『結ばなければ!』
『あの方にお届けせねば!』

 なるほど。
 クーリエズは縁結びの対象となるペアを探していたらしい。縁を結ぶのは恋愛だけではないだろう。ペットカフェという一期一会の場所にて出会ったもふもふの関係も一種の縁といって差し支えない。
 まぁ、そのペアを強引にパッキングして縁結びの神社に運んでいるところは見境が無いんですけども。

 とにかく、ここが目的地ならば『あの方』もこの神社にいるはずである。
 猟兵たちは鳥居をくぐり、長い階段を駆け上がる。

 境内の入り口にあったもうひとつの鳥居をくぐると真正面に神社の拝殿が見えた。お賽銭箱の上に誰かが座っている。
 猟兵たちが本能で『怪人』と見切ったその少女は、逆に猟兵たちを見て、ぱぁっと表情を明るくする。
「ひゃっほー!! こんなにいっぱい縁結び候補キター!!」
 お賽銭箱から飛び上がる少女。
「遠慮しないで! 猟兵であろうと誰であろうと、このムスビが縁結びしてあげる!!」
 どうやら『ムスビ』というらしい怪人は、嬉々とした表情を浮かべながら、両手を構えて、じりじりと迫ってきた!

 ――これは……拗らせていて面倒くさいヤツだ!!

 誰もがちょっとそう思ったのか、若干引く猟兵たち。
「えー! 恋は押しの一手よ! 引いてはダメ! ムスビに任せて!」
 どこから来るんだその自信。胸を張ってばーんと叩くムスビ。

 ――おっと、貧乳キャラか。

 そう、誰かがそう呟いた瞬間でした。
「誰が貧乳だくぉらぁぁぁぁぁぁ!!!」
 今までのキャラをぶん投げる勢いでキレるムスビ。どうやらそこだけは触れてはいけないらしい。いや、我を忘れるくらいだから触れた方が戦闘では有利なのか?

 ともかく、とにかく縁結びしたいムスビが襲いかかってきたのである!!

※ムスビ捕捉
 どんな恋でも叶える縁結びの神様……という設定の怪人です。どんな関係でも縁を結んじゃう、という自信満々な子ですが、『あ、このペアいい感じ♪』と思ったら、全然関係ない人らでも勝手に縁を結ぼうとするので、ぶっちゃけ迷惑なことの方が多いという。
 『とにかく縁を結びたい!(本人たちの意志は関係ない)』拗らせ系怪人とお考えください。恋は盲目(違います)。

 ムスビの攻撃の手が止まるタイミングが2つあります(以下の行動でプレイングボーナスです)
 ひとつは『縁結びしている最中』。これは相手が人でもアイテムでもペットでも大丈夫です。縁結びをお願いすると嬉々としてし始めますので、不意打ちし放題です。
 もうひとつは『貧乳』って言った時です。ガチギレしてきますが、攻撃の手は止まります。言えるものなら言ってみな!!(何)

 3章のリプレイも(プレイング次第ではありますが)ほんわかどたばたコミカル風味になる予定です。もちろんシリアスも歓迎です。途中からでもお気軽にご参加ください。
チル・スケイル
アドリブ/絡みOK。

…(なんという事だ…)
…(一般人が私に付いて来てしまった…)
…(しかも彼らの一部が、私との縁結びをお願いしてしまった…)

やめてください皆さん、避難してください
いえ、拒絶ではなくてですね…危険なので…

…(こうなれば縁結びの隙を突き攻撃、中断させるしかない)
…(砲撃杖【ラケート・ランティーロ】から発射される氷の魔法弾で、指名札ごとオブリビオンを吹き飛ばし体勢を崩す)
…(そのまま砲撃を続ける。衝撃と凍気で反撃を許さない)

いや、ですから皆さんが嫌いという事ではなくてですね…戦闘中ですから…

後でいくらでも触れ合いますので…
握手?動画出演?わ、わかりました。
(戦闘よりも大変そうだ…)




 敵の本拠地である縁結び神社。その境内にいた怪人『ムスビ』を目の前にして。
「……」
 チル・スケイル(氷鱗・f27327)は、今、自身に起こっている環境について困惑していた。
(なんという事だ……)
 チルの嘆き。境内に赴くにあたって避難を促していた一般人の方々がこっそり付いてきていたらしい。そしてチルがムスビと相対した瞬間、しゅばっと前に出て。
(私との縁結びをお願いするとは……)
 そう、お願いしちゃったのである。
 そのため、ムスビから攻撃的な意志が消えたのだが、今、完全に縁結びの儀式なう。
 こう、なんていうか、雛段の上でひな人形のお雛様みたいになってるチル。なお、お内裏様のポジションに続々と一般人が座って縁結びしていくスタイル。
「やめてください皆さん、避難してください」
「えっ……」
 チルの言葉に悲しげな顔をする一般人の方々。
「いえ、拒絶ではなくてですね……危険なので……」
「大丈夫ですよ、はっはっは」
「大丈夫だよ、あっはっは」
 一般人と一緒に笑っているムスビを見ると、この怪人何しに来たの? と思わないではないが、これでも世界を滅ぼすかもしれない怪人である。倒さねば。

 ――こうなれば仕方ない。縁結びの儀式の隙をついて攻撃を行い、中断させるしか。

「それじゃ、縁結びはっじめるよー♪」
 片手を振り上げて背を向けるムスビ。チャンスは今だ!
「……」
 無言で砲撃杖『ラケート・ランティーロ』をムスビの背に突き付けるチル。直後、巨大な氷の魔法弾が発射される(×4)。
「ごっはっぁぁぁぁ!?」
 吹き飛ぶ縁結びの神様(怪人)。宙に舞うムスビに対して、チルは容赦なく衝撃と凍気を叩き込み続け、反撃すら許さない!
「雪色お姉様……」
「そんな……」
 チルのその行動を見て、嘆き項垂れる一般人の方々。
「いや、ですから皆さんが嫌いという事ではなくてですね……」
 あれ、怪人だから。日和見してて昔からいる近所のお婆ちゃんみたいな距離感だけど、あれ怪人だから。
 しかし、チルの使命よりチルの指名が大切な一般人の方々である。
 仕方ない、ここはひとつ。
「後でいくらでも触れ合いますので……」
「今なんでもするって」
「言ってないです」
 さすがにそこまでは上手くいかなかった。
「……握手なら?」
「それなら」
「動画出演は?」
「わ、わかりました」
 戦闘そっちのけで再び一般人に囲まれるチル。さすが人気者。ムスビなんて視界にすら入ってないぜ!
 チルの返事に満足した一般人がしゅばばばっとはけていく。
「……」
 『戦闘よりも大変そうだ……』と思いながら、ムスビの方を向き直ると、ふらふらしながらムスビが立ちあがってきた!
「縁結びが要るのか要らないのかどっち!!!」
「……」
 『結構です』。【氷術・爆】でムスビを吹っ飛ばすチル姉さんでした。

大成功 🔵​🔵​🔵​

真宮・響
【真宮家】で参加

こいつが黒幕か。クリーエズに縁結びをする相手を運搬させていたと。縁結びの神は縁起がいいものだか相手の気持ちも考えずに無差別に縁結びとは傍迷惑だね。悪い子はお仕置きだ。

縁結び?ならこの子狐の茉莉と縁結びをお願いしたいね。元々人懐っこい子だが気ままでねえ。もうちょっと絆を深めて置きたい。

まあ、茉莉と縁結びは大変有難いんだが、このまま放って置く訳にはいかないんでね。茉莉と共に不意打ちさせて貰うよ。一応【オーラ防御】しといて【怪力】で炎の拳をぶち込む。追撃に茉莉を体当たりさせて仕上げに【グラップル】で蹴り飛ばす。傍迷惑な神はいらないよ!!吹っ飛びな!!


真宮・奏
【真宮家】で参加

縁結びする相手を得る為にペットカフェでクリーエズに無差別に運ばせようとしていたと。それだけでも迷惑ですが、相手の事情も顧みずに縁結びをしようとするとはもの凄く迷惑ですね。歪んだ存在は倒しましょう。

縁結びですか?ではこの昴との縁結びをお願いしたいと。今でもとてもいい子ですが、もっと仲良くなりたいですね。

昴との縁結びはぜひあやかりたいですが、関係のない人達同士の縁結びは防ぎたいので、容赦なく攻撃させて頂きます。【オーラ防御】を展開してから昴を突撃させて、追撃で信念の一撃を使います。縁結びは無差別にやっていいものではありません。少し痛い目に遭って貰いましょうか。


神城・瞬
【真宮家】で参加

クリーエズは縁結びのペアとなる相手を探していたと。その為にペットカフェで騒動を起こしたのも許せませんが、相手の事情も考えず無差別に縁結びをするとは。そういうことをすると必ず面倒な事が起きます。阻止しないと。

縁結びですか?なら、この鴉の朔との縁結びをお願いしたいと。今のままでも充分言う事をこなしてくれますが、今後の為にも絆を深めて置きたいですので。

朔との縁結びは縁があるからいいですが、無差別に縁を結ぶ傍迷惑な行為は阻止しないとですね。念の為に【オーラ防御】を展開、【式神使い】で朔を牽制に飛ばしてから、月光の狩人を発動。容赦なく攻撃します。歪んだ縁結びの神はいりません!!




 神社の境内に駆け上がってきた【真宮家】の3人。
 そこに居た『ムスビ』を見て、真宮・響(赫灼の炎・f00434)が足を止めて声をあげる。
「こいつが黒幕か」
「縁結びする相手を得る為にペットカフェから無差別に運ばせようとしていたということですか」
 響の言葉を受けて真宮・奏(絢爛の星・f03210)が隣に並び立つ。
「その為にペットカフェで騒動を起こしたのも許せませんが、相手の事情も考えず無差別に縁結びをするとは」
 神城・瞬(清光の月・f06558)が事件の真相にため息をつくばかり。
「縁結びの神は縁起がいいものだかこいつは傍迷惑だね」
「そういうことをすると必ず面倒な事が起きます。阻止しないと」
「歪んだ存在は倒しましょう」
 見解が一致した【間宮家】の3人は戦闘態勢に入るのであった。


 怒ったのは完全ディスされたムスビである。
「言わせておけば言いたい放題言ってくれちゃってー!!」
 叫びながらムスビが間宮家の3人に攻撃を繰り出す。
「あなたとあなた! いい感じ!」
 ムスビの手から飛んだ『指名札』が響と奏に直撃する。
「くっ!」
「きゃぁっ」
 直後、指名札が爆発を起こし、響と奏を強引に二人を運命の赤い糸で繋ぐ。
「ふぅ」
 満足げのムスビ。その隙へ攻撃を仕掛けるべく構えた瞬に。
「あなたにはこれね!」
 ムスビが振り向き様に放つのは恋の炎(物理)。燃え盛る炎が瞬の周囲を焦がしていく。
「ちっ!」
 縦横無尽に暴れる火の球をなんとかかわし、再び合流する3人。意外と火遊びが好きな恋の神様のやりたい放題に顔を見合わせ、頷きを返す。

「まだ懲りないのー!? 次は……」
 ムスビの言葉をぶった切って響、奏、瞬が叫ぶ。それぞれ連れてきたペットを抱えて前に出しながら。
「縁結び? ならこの子狐の茉莉と縁結びをお願いしたいね」
「縁結びですか? ではこの昴との縁結びをお願いしたいと」
「縁結びですか? なら、この鴉の朔との縁結びをお願いしたいと」
「えっ」
 突然、輪唱される『縁結び』という言葉。反応して攻撃の手が止まるムスビ。そこへ3人はさらに畳み掛ける。
「元々人懐っこい子だが気ままでねえ。もうちょっと絆を深めておきたい」
「今でもとてもいい子ですが、もっと仲良くなりたいですね」
「今のままでも充分言う事をこなしてくれますが、今後の為にも絆を深めておきたいので」
 そんな風に言われると、頼られると嫌と言えないのが神様ってもんである。
「えーもーしょーがないなー♪」
 さっきまでの敵対行為などどこ吹く風と、縁結びの準備をいそいそ始めるムスビ。完全に無防備になったその姿に、3人はこっそり戦闘態勢を整え直す。

(まあ、茉莉と縁結びは大変有難いんだが、このまま放って置く訳にはいかないんでね)
 口火を切ったのは響。オーラ防御を纏った拳を怪力で以て振り抜く。
「とっておきの一撃だ!! 存分に味わいな!!」
【炎の拳】。気力を込めた赤熱する拳による超高速かつ大威力の一撃がムスビに直撃する。クの字に体が折れ曲がったムスビへ茉莉が駆け、突撃! さらに追撃で蹴り飛ばす響。

「なんでぇぇぇぇ!?」
 悲鳴をあげながら吹っ飛んだ先にいたのは、奏。

(昴との縁結びはぜひあやかりたいですが、容赦なく攻撃させて頂きます)
 関係のない人達同士の縁結びは防ぎたいので、とこちらもオーラ防御を展開。響とは逆に、まず昴を突撃させてから。
「信念を貫く一撃を!!」
 自身も駆け、【信念の一撃】を叩き込む。

「いったぁぁぁぁぁ?!」
 ばっさり斬られ、たたらを踏むムスビに、瞬の追撃が入る。

(朔との縁結びは縁があるからいいですが、無差別に縁を結ぶ傍迷惑な行為は阻止しないとですね)
 念のため、オーラ防御を展開した状態で朔を牽制に飛ばして。出来た隙で発動するのは【月光の狩人】。召喚された戦闘用の狩猟鷲たちが容赦なくムスビを攻撃していく。

「いたいいたいいたい! 縁結びどこいったの!!」
 文句を言いながら退避しようとするムスビに。
「傍迷惑な神はいらないよ!! 吹っ飛びな!!」
「歪んだ縁結びの神はいりません!!」
「縁結びは無差別にやっていいものではありません。少し痛い目に遭って貰いましょうか」
 響、奏、瞬の息を合わせた攻撃が炸裂する。
「きゃぁぁぁっぁぁぁ!!」
 その攻撃に、ムスビは悲鳴をあげながら吹っ飛ばされたのであった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

アーネスト・シートン
【シートン】
縁結びですか。
わたくし達は兄弟で結ばれた絆を持ってますけど、他にも色々と付いてるので、当面はいらないですね。
わたくし、押し付けがましいのは、好きではないので。
とまぁ、あの犬っぽい存在はわたくし達そっちのけで、やってますが。

じゃあ、こう致しますか。

敵が無理矢理縁結びしているので、多分気づかない(犬系統と思われるため、匂いに注意して行く)から、こっそり、後ろに行って脅かす。
先に、肩叩いて呼びかける「えっと、失礼」

敵が顔を振り返るときに指でほっぺたぷにっ
「今です、ワーブ」

そうしたら、人間大の鼬に変化して噛みつきに行く。

「とまぁ、下手な事はするものじゃないですよ」


ワーブ・シートン
【シートン】
まぁ、おいらにもぉ、縁結びが来るんですかねぇ…
オイラのようなぁ、猛獣の場合にはァ、人を選ぶと思うんですけどねぇ…
まぁ、いいかなぁ。
特にぃ、あれはぁ、犬っぽいからなぁ…

ということで、アーネストと共にこっそり相手の行動の最中に相手の後ろに付く。
そんで、相手が振り返ったら、全力で叫ぶ「ヴォヴヴヴヴヴヴヴ!!」

相手が驚いたら、ここでクマの一撃を放って、追撃する。
「体格差はなんともし難いと思うんですけどねぇ。」




 猟兵が戦闘している最中、アーネスト・シートン(動物愛好家・f11928)とワーブ・シートン(森の主・f18597)はこっそり回り込んでいた。
 というのも作戦である。

 神社の境内に辿り着くまでにこういうやりとりがあったらしい。

「縁結びですか」
 アーネストが唸るように呟く。
「わたくし達は兄弟で結ばれた絆を持ってますけど、他にも色々と付いてるので、当面はいらないですね」
 とまぁ、ばっさり切り捨てである。
「まぁ、おいらにもぉ、縁結びが来るんですかねぇ……」
 ワーブはワーブで首を傾げる。
「オイラのようなぁ、猛獣の場合にはァ、人を選ぶと思うんですけどねぇ……」
 見た目、熊さんだしね……。

 ともあれ、二人の共通見解はこちら。
「押し付けがましいのは、好きではないので」
 ということで。しかし件の黒幕『ムスビ』はこちらの意志そっちのけで、縁結びをかましてくるスタイルらしい。
「特にぃ、あれはぁ、犬っぽいからなぁ……」
 ワーブの呟き。え、そこなの、気に入らない点?

 ということで、冒頭に戻る。
 作戦はムスビの背後を取ること。

 仲間の猟兵と戦闘を……いや縁結びをしようとしていたムスビが見事に吹っ飛ばされて、社に直撃する。土埃を舞い上げながら埋れるムスビ。
「きぃぃー! 何なのよ!」
 そんな中、ぷんぷんと怒りながらも立ち上がるムスビの、隙だらけの後ろへこっそり付くアーネストとワーブ(ちなみに舞い上がった土埃と風で気配は全然気付かなかったそうな)

「えっと、失礼」
 唐突に、肩叩いて呼びかけるアーネスト。
「えっ」
 振り向くムスビ。ぷにっ(振り返ったムスビの頬にアーネストの指が突き刺さる音)

 しばし硬直するムスビ。

「今です、ワーブ」
「ヴォヴヴヴヴヴヴヴ!!」
 全力で叫ぶ(威嚇?)するワーブ。
「ひぃぃぃぃぃ!?」
 唐突なことに吃驚するムスビ。わけもわからず、握り締めていた指名札をアーネストとワーブに投げつける!
「「!?」」
 アーネストとワーブに直撃して、ぼふん、と小爆発を起こす指名札。直後、勝手にアーネストとワーブを運命の赤い糸で繋ぐムスビだが、狙ってやったというよりビックリ条件反射である。
 だが。
「体格差はなんともし難いと思うんですけどねぇ。」
 ワーブの言う通り、ほぼ戦況(?)には影響なく。ワーブ直立のままである。
「まぁ、下手な事はするものじゃないですよ」
 冷静に、アーネストが【動物変身:鼬】で人間大のイタチに変身。全力で噛みつき攻撃だ!
「ぎにゃぁぁぁぁぁ!?」
「ヴォアァアアアアッ!!」
 そこへワーブの【クマの一撃】が炸裂。
「なんでぇぇぇぇぇぇぇ!?」
 やっぱりムスビを吹っ飛ばすのでした。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

夢ヶ枝・るこる
■方針
・アド/絡◎

■行動
成程、こういう方でしたかぁ。
少々恥ずかしいですが、私なら『胸』で煽る方が良さそうですねぇ。

「確かに、見事な貧乳さんですねぇ。
『私のサイズ』を基準にすると説得力がなくなりそうな気もしますが、8~9歳の頃のサイズよりも小さい、でしょうかぁ?」

等と煽った上で【耀衣舞】を使用、ムスビさんが怒っている間に『光速の突撃』を行いますねぇ。
咄嗟に『札』で反撃が来ても『突撃』の際に纏った『光の結界』で防げますので。
そして、『突撃』の際に敢えて『体形の反動』を許容、『突撃』後にその影響で更に巨大に膨らんだ『胸』を接近した状態で見せつけ、そのままムスビさんの頭に乗せて[重量攻撃]しますねぇ。




 当然のように、縁結びを拒否というか利用されまくっている『ムスビ』であるが、まだ彼女は自分の人生(?)を諦めていない。
 それを思えば、体のダメージなど。まだ立ち上がるムスビ。

 神社が崩壊の一途を辿る中、ムスビの前に現われたのは夢ヶ枝・るこる(豊饒の使徒・夢・f10980)である。

「確かに、見事な貧乳さんですねぇ」
「誰が貧乳だぁぁぁぁぁぁ!!」
 胸囲の格差社会であった。

 ちなみにムスビを見た瞬間のるこるの感想である。
(成程、こういう方でしたかぁ)
(少々恥ずかしいですが、私なら『胸』で煽る方が良さそうですねぇ)
 この間、たぶん10秒くらいだと思われます。

 そんなわけで、初手から全力のぶちかましである。
「私のサイズを基準にすると、8~9歳の頃のサイズよりも小さい、でしょうかぁ?」
「そんな、わけ、あるぁぁぁぁ!! これはあるべき、ひとつの完成形!!!」
 『説得力がなくなりそうな気もしますが』とは言わないでおいてあげたるこるの優しさ。しかし、ムスビはガチギレである。うがーっとなっているので、握り締めた指名札を投げることすら忘れている。
 なので、その隙にるこるアタックである。
「とうっ」
「へぶっ!?」
 事前にちゃっかり発動しておいた【豊乳女神の加護・耀衣舞】。加護による光の結界を纏い、光速で行う突進がムスビに直撃する。ムスビもムスビで咄嗟に指名札を突き出すも、るこるの結界にあたって爆発しただけなのでノーダメージ。
 一度突き抜け、るこる反転。ふらふらしているムスビに再度の突撃をかます。今度は体型の反動を許容して、突撃の威力をあげる、と同時にその影響で更に巨大に膨らんだ豊満すぎる胸を利用する。
 具体的には接近した状態で見せつけ……じゃない、そのままムスビの頭に乗せるようにして重量攻撃である。効果音は『どたぷんっ』。
「これみよがしに見せるな、当てるなぁぁぁぁぁ!!」
 しかし、胸囲の格差社会は無情である。叫びながら、るこるの胸の重量に『たぷちっ』と潰される(比喩表現)ムスビでした。

大成功 🔵​🔵​🔵​

神坂・露
レーちゃん(f14377)と一緒。
猫がダメなら犬でいくわ!犬!(衣替え)
髪色と同じでドロップイヤーのわんこよ♪
でねでねそれでね。腕にぎゅってしがみつくの。
「わふわふ~♪ レーちゃんレーちゃんー♪ えへへ」

縁結び?!ならならレーちゃんとの縁がいいわ!
神様あのねあのね。あの子と結んで欲しいのッ!
できるかしら?できるわよね?ね?ね?ね?ね?
って息がかかるくらいの距離で真剣な顔で聞くわ。

えへへ♪縁結び。レーちゃんと縁を~。楽しみー。
結べたらね。ぎゅーって抱きしめてすりすりするの。
お店の猫さんがしてたみたいにレーちゃんにするのよ。

くっついたままで戦うわ。問題ない。
【一刻の模倣】で神様にそっくり返すわ。


シビラ・レーヴェンス
露(f19223)と。
ふむ。猫の恰好の次は犬の恰好か。露。
…全くこの子はそんなに私が好きなのか…。
「やれやれ」仕方ないから撫でてやろう。
で。
顕現したこの神をどうにかするんだったな。
思案の最中に露が問い詰め始めたから様子見。
ふむ。露の勢いに押される神か…面白いな。

まあ。露との縁を結ばれても問題はない。
今まで通り動き難くてうっとしいだけだ。
箱兜との戦い?ああ。箱を被っていた者達か。
ん。しっかり見ていたよ。救出もしていたな?
こら。すりつくな…暑苦しい。そして邪魔だ。

注意がそれているうちに蔦を張り巡らし足止めだ。
全力魔法と範囲攻撃を籠めた【氷凍蔦】を行使。
「闘い難いからくっつくのはやめろ」




 胸囲の格差社会に『ムスビ』が潰されている最中。
 和気あいあい(?)と神社の階段をのぼってきたのは神坂・露(親友まっしぐら仔犬娘・f19223)とシビラ・レーヴェンス(ちんちくりんダンピール・f14377)であった。

「猫がダメなら犬でいくわ! 犬!」
 露は衣替えと宗旨替えしていました。
「髪色と同じでドロップイヤーのわんこよ♪」
 とご機嫌である。
「ふむ。猫の恰好の次は犬の恰好か。露」
 相も変わらず、シビラの口調は超冷淡である。しかしそんなこと気にせず、露は露で腕にぎゅっとしがみついてくる。
「わふわふ~♪ レーちゃんレーちゃんー♪ えへへ」
(……全くこの子はそんなに私が好きなのか……)
 そこだけは最初からブレない露にシビラは心の中でため息をつきつつ。
「やれやれ」
 仕方ないから撫でてやるシビラ。
「えへへー♪」
 とっても嬉しそうな露であった。

 で。

 ムスビとの遭遇である。
「胸囲の格差社会を癒す縁結びは無いの!」
 血涙を流しながら叫ぶムスビがそこにいた。
「縁結び?! ならならレーちゃんとの縁がいいわ!」
 その言葉を聞きつけたわんこ……じゃなかった、露がだだだっとムスビとの距離を詰める。
「神様あのねあのね。あの子と結んで欲しいのッ! できるかしら? できるわよね?ね? ね? ね? ね?」
「お、おう……」
 息がかかるくらいの距離でかつ真剣な顔で迫ってくる露にムスビが思わず引く。
「ふむ……面白いな」
 その様子を見てシビラ。ぶっちゃけ、ムスビをどうしようかと思案していた最中だったのだが。わんこ……じゃなくて露が全力で問い詰め始めて様子見していたら、その勢いに押される神様という変な構図が見れた。

 というか、その勢いに押し切られて、ムスビが縁結びの儀式を始めている。

「えへへ♪ 縁結び。レーちゃんと縁を~。楽しみー」
 ご機嫌の露さんである。
「結べたらね。ぎゅーって抱きしめてすりすりするの。お店の猫さんがしてたみたいにレーちゃんにするのよ」
「心の声が全部漏れているんだが」
 完全にひとりの世界に入っている露にシビラがそう告げるも、全く気にしていない露である。
 とはいえ、シビラにしても止める理由は無く。
(まあ。露との縁を結ばれても問題はない。今まで通り動き難くてうっとしいだけだ)
 という優しい見解である。それを察したのか、露が再びシビラの腕にくっつく。
「ねーねー、レーちゃん。箱兜さんとの戦い見てた?」
「箱兜との戦い? ああ。ん。しっかり見ていたよ。救出もしていたな?」
「もーレーちゃん! 見てるなら見てるって言ってよー♪」
「こら。すりつくな……暑苦しい。そして邪魔だ」
「あの、縁結び要ります?」
 その様子に『私、必要かなー?』って顔のムスビが申し訳なさそうに割り込んできた。その声に顔を向けるシビラと露。
「……」
 その様子があまりにも隙だらけだったので。
『Târâtoare, viță de gheață... Opriți mișcarea a ceea ce atingeți!』
 そこに高速詠唱で【氷凍蔦】を叩き込むシビラ。シビラの足元から地を這い進む氷の蔦。それがムスビに纏わりついて凍結、その場に足止めする。
 そしてシビラは露の方へ向き直る。
「闘い難いからくっつくのはやめろ」
「くっついたままで戦うわ。問題ない」
 見解の相違である。だが、実際大勢には影響がないようだ。
「これだからリア充はぁぁぁぁぁぁぁ!!! 好き」
 叫ぶムスビは目の前のリア充っぷりを糧に『恋する乙女は無敵(物理)』発動。あらゆる攻撃に対してほぼ無敵になる!(ただし動けない)
「そのままそっくり神様に返すわ!」
 それに対して露もまた【一刻の模倣】で反撃である! ムスビのユーベルコードをコピーして行使する露。
「「そう、恋する乙女は無敵!」」
 そうして並び立つ二人の無敵な恋する乙女(物理)(ただし動けない)。
「それ、勝負つかないだろ……」
 横に見ていたシビラがため息をつく。両方動けないのだから、勝負にすらならない。
「はぁ……」
 動けないことをいいことに、横からえいっと押すシビラ。
「にゃぁぁぁぁぁぁ!?」
「レーちゃぁぁぁぁぁん?!」
「あ、しまった」
 押した拍子に坂を転がっていくムスビ。そして巻き込まれる露。そこまでは想定していなかったというシビラ。
 まあとりあえず戦いには勝ったのである、たぶん。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

朝沼・狭霧
ベイメリア(f01781)とアドリブ歓迎
【心情】うん、善意は善意なんでしょうけども
これ以上この子を放置できません

敵に優しく笑いながら
「はい、私は飼い猫のフワリちゃんとの縁結びを希望します
と話しかけ
縁結びが終了後お礼を
「ありがとう、これで良縁に恵る事でしょう
その後、ベイメリアと二人で胸を張って自分たちの胸部を強調しつつ
「でも、貴方とは敵同士。これ以上貴方を放置しておけません
「では戦いましょうか…貧乳
と挑発し戦いの火蓋を
UCブラストボイスにて敵を攻撃
音の衝撃の面攻撃で逃げ場をなくしベイメリアの攻撃に対して
対処しようとする敵を妨害&攻撃

戦いが終わったら敵を埋葬します
今度は貴方とも良縁がありますように


ベイメリア・ミハイロフ
【狭霧さま(f03862)】と1
アドリブ歓迎

ここはフジモトとの縁結びをして頂いてから
正々堂々と真っ向勝負したく存じます
と申しますか、具体的には
縁結びとは、どのようになさるのでございましょう
それも見ものでございますね
きらきら~とでもなるのでございましょうか?

無事にご縁を結んでいただきましたら
ありがとうございます、とお礼を申し上げつつ
胸を張って、堂々と参りたいと思います
そう、狭霧さまと二人で
胸を張って、でございます
えっ?狭霧さま
あれが…貧乳というものなのでございますか?

攻撃は
Judgment arrowを全力魔法でお放ち申し上げます

左様でございますね
次にお会いする時には、良きご縁に恵まれますように




「はぁ、はぁ……酷い目にあった……」
 縁結び神社の境内に続く階段をのぼってきたのは『ムスビ』である。猟兵の攻撃(?)によって境内から離脱を余儀なくされていたのだ。でも戻ってきた。
「「あ」」
 そこで待ち受けていたのは猟兵のベイメリア・ミハイロフ(紅い羊・f01781)と朝沼・狭霧(サギリ先生・f03862)であった。
「くっ……」
 咄嗟に身構えるムスビ。これ以上はそろそろダメージがシャレにならないし、さっきの二人組はともかく、他の猟兵の攻撃がガチすぎて怖かったからである。

 しかし。狭霧とベイメリアは優しく笑いながら声をかけてきた。そして差し出すようにして前に出したのは狭霧とベイメリアのペット、フワリちゃん(まっしろなのんびり屋さんなネコさん)とフジモト(柴犬に似た小さな雑種犬)である。
「はい、私は飼い猫のフワリちゃんとの縁結びを希望します」
「フジモトとの縁結びをして頂けませんか?」
「……ホントに?」
 二人の申し出にこれまでの経験から警戒しながらじりじり近付くムスビ。しかし狭霧とベイメリアは優しい笑顔のまま。敵意も感じない。

 まぁ。
(うん、善意は善意なんでしょうけども、これ以上この子を放置できません)
 と狭霧が考えていたのも事実なのだが。
(ここは縁結びが終わってから正々堂々と真っ向勝負したく存じます)
 というベイメリアの方針で行くことにしたのだ。

 というわけで! 縁結びのお時間です!

「と申しますか、具体的には縁結びとは、どのようになさるのでございましょう」
 興味津々なベイメリアはムスビが小躍りしながら準備している最中を後ろからじーっと見てたりする。一応結界(?)を張ったり、祭壇を作ったりと本格的なようだ。
「きらきら~とでもなるのでございましょうか?」
 首を傾げながら呟いたベイメリアの言葉にくるりと振り向くムスビ。
「ふわふわ~ってなります」
 なんじゃそりゃ。

 そんなわけで準備完了。イメージは神前式をご想像ください。簡易とは言え祭壇があって、そのまえに大麻を持ったムスビがいて。その後ろに狭霧とフワリちゃん、ベイメリアとフジモトがそれぞれ椅子に並んで着席(フワリちゃんとフジモトは椅子の上におすわりしています)
「かしこみ~かしこみ~」
 大麻を振りながら祝詞をあげるムスビ。これ、神さまじゃなくて宮司では?
 しかし、ここからがムスビの『かみさまの縁結び』(儀式)である。
「よっし、ノってきた!」
 どうやら祝詞は自身を高めるための儀式だったらしい。
 懐から取り出したのは紅白一組になっているムスビ特製の指名札であった。これをそれぞれベイメリアとフジモト、狭霧とフワリちゃんにぺたっと貼っていく。
 その瞬間、ふわっとした感覚がそれぞれのペアを包み込む。そしていつのまにやら指名札の間に運命の赤い糸(目で見える)が繋がれていた繋がれる。まさかの物理だった。
 でも爆発もしなかったし。これはこれでいいのかもしれない。

「ふぅ……!」
 満足げのムスビ。無事に縁結び完了である。これでベイメリアとフジモト、狭霧とフワリちゃんの仲はこれまで以上に良きものとなるに違いない。
「ありがとうございます……!」
「ありがとう、これで良縁に恵る事でしょう」
 それを感じてお礼を言いながら立ち上がるベイメリアと狭霧。座りっぱなしだったこともあってぐっと伸びをする二人。すると必然的に胸を張ることになり、二人の豊かな胸部が強調される。
「……」
 ちょっと自分の胸と見比べているムスビ。
「でも、貴方とは敵同士。これ以上貴方を放置しておけません」
「……!」
 その言葉に本来の、猟兵とは戦わなければいけない関係を思い出すムスビ。でも縁結びさせてもらったし、悪い人たちじゃなさそうだし、これは良いバトルになるに違いない。
「では戦いましょうか……貧乳」
「きぃぃぃ胸があるからってぇぇぇぇ!!」
 なんとなく言われるかなって思ってた。
「そう、狭霧さまと二人で胸を張って……えっ? あれが…貧乳というものなのでございますか?」
「こっちはこっちで天然さん!!」
 直球と大きく外から入ってくるスライダーで挑発されたムスビは今までの喜びゆえにガチギレできない!
 でもとりあえず悔しいので。
「うわぁぁぁぁぁんっ!!」
「!?」
 堂々と胸を張っている狭霧の背後にしゅばっと回り込んだムスビががしっと狭霧の胸を掴む。あまりにも速すぎて反応できなかった狭霧。
「見せつけているのが悪い!」
「あわわっ!?」
 貧乳の意味の解らない主張に動揺しながらも、慌ててムスビを狭霧からべりっと引き剥がすベイメリア。
「私だって好きで貧乳じゃないんですよ!!」
 ベイメリアの前で崩れ落ち、何かシスターに懺悔する一般人みたいな構図になっているけれども、これでも一応怪人であるよムスビさん。
 そして狭霧とベイメリアは猟兵である。
「裁きの光を受けなさい……」
 そっと優しくベイメリアが告げる。優しいけどユーベルコードの詠唱である。空から降ってくる【Judgment arrow】は全力でして。
「……まだ死ぬわけには!」
 ムスビが立ち上がって逃げようとする。
「逃がしません」
 しかし狭霧の【絶対音響・ブラストヴォイス】がそれを阻む。圧縮された歌声の弾丸がムスビの逃げ場を潰すかのように彼女の周囲に撃ち込まれる。縁結び効果で追撃発生しそうな勢いで。
「うわぁぁぁぁぁぁああっ!!」
 ベイメリアと狭霧のユーベルコードに飲みこまれていくムスビ。
「今度は貴方とも良縁がありますように」
「次にお会いする時には、良きご縁に恵まれますように」
 まだ青い空を見上げながら狭霧とベイメリアがそっと呟く。
「まだ死んでないから!」
 どうやら【恋する乙女は無敵(物理)】で九死に一生を得たらしい? ムスビさんでした。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

彩瑠・姫桜
胸の問題は…私の親友もそうだから
ホント触れちゃいけないことよね…(遠い目)

縁結びは、まぁありなのかしらね

ところで、縁結びってペアじゃないとダメなの?
せっかくだし、この子たち(ドラゴンランスな2匹指差し)と
縁結びしてみようかと思うんだけど…って、
ホント、興味なーいって顔するの止めてくれないかしらね、2匹とも(苦笑い)

そして、そこの怪人(名前は呼ばない)
三角関係風に話こじらせるのやめてもらえるかしら

とりあえず、どっちかとでも、どっちもでもいいけど
縁結びしてる間はちょっと観察して[情報収集]するわ

隙あれば二匹を槍形態にして
【双竜演舞・串刺しの技】と[串刺し]で攻撃

敵の攻撃は[武器受け]で対応するわね




 九死に一生を得た『ムスビ』。ぼちぼち猟兵たちの攻撃(本気)がヤバいレベルになってきた。
「ここは撤退すべき……!」
「させないわよ!!」
 よりにもよって境内に続く階段から律儀に降りて行こうとするムスビを下から駆け上がってきた彩瑠・姫桜(冬桜・f04489)がタックル。ムスビと境内にに吹っ飛ばして押し戻す……際に、ムスビの胸に腕が触れた。
(胸の問題は……私の親友もそうだから……ホント触れちゃいけないことよね……)
 思わず遠い目をしてしまう姫桜。ここにはこれ以上触れない(物理・精神ともに)ことにする。
 そんなわけで改めて境内で相対する姫桜とムスビ。
(縁結びは、まぁありなのかしらね)
 とは思いつつも、さてどうしたものか。自分の周りにいるのはドラゴンランスのしろさん(『Weiß』のことです)とくろさん(『schwarz』のことです)。
 じーっと足元のしろさんくろさんを見つめた後、姫桜はおもむろにムスビを見る。
「ところで、縁結びってペアじゃないとダメなの?」
「はい?」
 想定外の方向からの豪速球にムスビは首を傾げた。
「せっかくだし、この子たちと縁結びしてみようかと思うんだけど」
 姫桜が指差すのは足元のしろさんくろさんである。
「……って、ホント、『興味なーい』って顔するの止めてくれないかしらね、2匹とも」
 思わず苦笑いする姫桜さん。
 その光景を見ていたムスビに電流(イメージです)が走る。
「まさか……! 禁断の『寝取れないならどっちも自分のモノにしちゃえよ』作戦!?」
「そこの怪人、話こじらせるのやめてもらえるかしら」
 決してそんなことはないっていうか、完全にムスビの妄想である。
「で、出来るの? 出来ないの?」
「できます! 当然じゃないですか!」
 姫桜の言葉に、慎ましい胸を張るムスビでした。

 そんなわけでしゅばばっと祭壇をつくるムスビ。その前に座らされる姫桜としろさんとくろさん。座っているというか、興味無さそうに丸まっているというか。
「かしこみーかしこみー!」
 テンションあがってきた感じのムスビが大麻をばっさばっさ振ってからくるっと振り向く。
「とあーっ!」
 唐突に懐から取り出した指名札を投げつけた!! べしっべしっべしっと音を立てて姫桜、しろさん、くろさんに貼りついた指名札がぽむぽむぽむっと爆発する。直後、指名札の間に繋がれる3人を結ぶ運命の赤い糸。
「どんなもんだー!」
「なんか爆発したんだけど!!」
 得意げなムスビに対して、爆発に抗議する姫桜。しろさんとくろさんも不機嫌そうである。
「ちょっと儀式中の後姿がもふもふで可愛かったのに!」
「何チェックしてるんですか!?」
 情報収集で得られたのはムスビのもふもふ具合だけでした。
 ツッコミ合戦の様相になってきたが、つまりこれは隙だらけとも言えるだろう。それに気付いた姫桜。
「あなたの縁結びしたい病ごと私の槍で串刺しにしてあげるわ!」
 唐突にしろさんくろさんをドラゴンランス形状に戻して、至近距離から超高速かつ大威力の二槍一撃を繰り出す姫桜。
「縁結びなくなったら私いきていけないぃぃぃぃぃ!!!」
 傍迷惑な悲鳴を上げて、姫桜の攻撃で吹っ飛ばされるムスビであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

瀬堀・秋沙
【もふもふ堂】
恋もご縁も、行動しなければ始まらないからにゃ。あの子が言う押しの一手も間違いじゃないにゃ。
でにゃ?私たちと、ラグちゃん(ラグドール)たち動物さんたちの御縁を全部結んで欲しいのにゃ!図にしたら蜘蛛の巣みたいな感じににゃ!
縁結びの神様なら、造作もないにゃ?
…などと純粋な瞳でムスビを見つめるにゃ。本当なら冬香ちゃんもと思うけど、それは諦めるにゃ、残念だけどにゃ。

波瑠くんが先陣切ったら、私も超速秋沙パンチで追い討ちを掛けるにゃ!
札が命中したら…運命感じちゃうけどにゃ、糸手繰り寄せてパンチだにゃ。

出逢いは必然らしいけどにゃ、どの様に深めるかはその人次第にゃ。これからもみんな、よろしくにゃ!


ネーヴェ・ノアイユ
恋の縁結び。それももふもふ堂の皆様。そしてユキ様(ヒマラヤン)達との縁を全て結んでいただけるとどうなるのかとても気になります……!(期待の眼差し)

先陣を切ってくださった華舟様に続くように私もリボンに魔力溜めしていた魔力の7割ほどを解き放ち巨大な氷の拳を制作。指名札の爆破及び赤い糸を氷の拳にて受け止め……。糸によってムスビ様と氷の拳が繋がっていることを利用し……。氷の拳をムスビ様へと全力魔法を乗せて射出しますね。

戦いの後は……。お狐様の姿になられた華舟様、稲宮様を含めたユキ様達をもふもふとさせていただきつつ……。瀬堀様の言葉に相打ちを。これからもどうかよろしくお願い致しますね……!


華舟・波瑠
【もふもふ堂】
俺たちと、動物たちと。既に結ばっとる気がせんでもないけど…範囲が広くて大変やねぇ、縁。
恋の縁結びは…まあ、それこそ御縁が有ればやけど。さてさて、どゆことするんやろなぁ。みんなが楽しんどる内は、俺もケイト(プーリー)をもふもふしながら眺めてよぉかや。

さて、ムスビも煮詰まって来たようなら、不意討ちの先陣を切るは武士の役目や。
済まんね、と楽しみにしている仲間たちに目配せをし、華狐化神で黒狐に変化し、先制攻撃で口に咥えた華胥で薙ぎ払い、斬りかかるわ。

戦が終わったら…黒狐の姿のまま、みんなと戯れよか?
にひひ、ケイトたちと結ばれた御縁、あのムスビは確かに仕事をやり遂げとった訳やねぇ。


稲宮・桐葉
【もふもふ堂】
縁結びの自信満々じゃな
本当にわらわたちと動物、皆の縁を結べるのかの?
ましてや恋結びなどできるのかのぅ(疑いの眼差し)

皆と、ブリ(猫様)と、そしてムスビ様との出会い、これ既に縁あっての事
今更、結ぶも何も…って、聞いておらぬな

ブリを膝の上に乗せ成り行きを眺めておるのじゃ

波瑠殿が仕掛けたら続き攻撃じゃ
駆け付けた機巧大狐ちゃんに皆の護衛を命じつつ、ムラサマを受取り戦うぞ

※糸で繋がれたら
引くと見せ、逆に間合いを詰めると怯んで隙ができるものじゃ!…ち、近すぎじゃ!

戦の後はわらわも狐になり、ブリや皆とモフモフ寛ぎ時間を楽しもうかの
ムスビ様は強引に結ばず見守るだけなら良き存在になれたかもしれぬの




 激しい戦闘の舞台となった縁結び神社。その境内やそこにある社は奇蹟的にほぼ無傷であった。ボロボロになっていったのは『ムスビ』の心身のみである。
「もうやだ……」
 神社の裏手、獣道から逃げ出そうとするムスビ。猟兵とは天敵だ、しかしあの手この手でことごとく天国と地獄を味わうはめになった。そのギャップがムスビの心身を弱らせたのである。

 その退路を断つがごとく、やっぱり現れる猟兵たち。それは【もふもふ堂】の4人、瀬堀・秋沙(都の果ての化け猫船長・f29290)、ネーヴェ・ノアイユ(冷たい魔法使い・f28873)、稲宮・桐葉(戦狐巫女・f02156)、華舟・波瑠(華の嵐・f16124)であった。
 その手には、それぞれペットカフェで遊んでいたペットたちが抱きかかえられている。
「恋もご縁も、行動しなければ始まらないからにゃ。押しの一手も間違いじゃないにゃ」
「……!」
 秋沙の言葉に目を輝かせるムスビ。この調子で行くといつものパターンだが、でもしっぽがぱたぱたしちゃう。嬉しいんだもの。
「でにゃ? 私たちと、ラグちゃんたち動物さんたちの御縁を全部結んで欲しいのにゃ! 図にしたら蜘蛛の巣みたいな感じににゃ!」
「……!?」
 そして秋沙から出てきた申し出は今連れているペットたちと全力で縁結びであった。
「恋の縁結び……。それももふもふ堂の皆様……。そしてユキ様達との縁を全て結んでいただけるとどうなるのかとても気になります……!」
 とそこに乗っかるネーヴェ。純粋な瞳でムスビを見つめる秋沙と期待の眼差しを向けるネーヴェである。
 ちなみにラグちゃんというのは秋沙が抱き抱えているにゃんこのラグドールのことで、ユキというのはネーヴェがもふり続けているウサギのヒマラヤンのことである。せっかくのご縁なので名付けした模様です。

「縁結びの神様なら、造作もないにゃ?」
「あったりまえですよーぅ!!」
 そこまで言われちゃ引き下がれねぇ、とムスビが慎ましい胸を張ってどんと叩く。
「縁結びの自信満々じゃな」
 そこについっと進み出たのは桐葉である。
「本当にわらわたちと動物、皆の縁を結べるのかの?」
「結べますよぅ!!」
「ましてや恋結びなどできるのかのぅ」
「あ、恋かどうかは別だから。縁結ぶだけだから」
「なんじゃそりゃ」
 疑いの眼差しを向ける桐葉にさくっと返すムスビ。そう、縁は恋だけではない……っていうか恋が多いけども、縁はもっといろんな意味で! がポリシーらしい。
 ふむ、と視線を落とすのは腕の中にいるにゃんこのブリティッシュショートヘア。
「皆と、ブリと、そしてムスビ様との出会い、これ既に縁あっての事。今更、結ぶも何も…って、聞いておらぬな」
 めっちゃはっちゃけているムスビさん、全然話聞いてません。ちなみにブリとはブリティッシュショートヘアの名前です。こちらも名付けたみたい。

 にわかに騒がしくなってきた境内。
(俺たちと、動物たちと。既に結ばっとる気がせんでもないけど……範囲が広くて大変やねぇ、縁)
 そんな様子を見守っていくスタイルの波瑠。境内にあった切り株に座り込んで後方からのんびり眺め。
(恋の縁結びは…まあ、それこそ御縁が有ればやけど)
 ムスビもああいっていることだし。
(さてさて、どゆことするんやろなぁ)
 縁結びの儀式がどんなものか興味津々。
「みんなが楽しんどる内は、俺もケイトをもふもふしながら眺めてよぉかや」
 と言うが早いか、隣におすわりしているわんこのプーリーをもふり始める波瑠。こちらもばっちり名付けしてました。

 そんなわけで準備に取り掛かっているムスビを見ながら待機中の【もふもふ堂】。
(本当なら冬香ちゃんもと思うけど、それは諦めるにゃ、残念だけどにゃ)
 秋沙の心残りはこの話を持ってきてくれたグリモア猟兵のこと。その気持ちだけで十分なのですよ。


 そんなわけでムスビが縁結びの儀式の準備をしまして。
「さーこいやー!!」
 大麻を手にばっさばっさ振るムスビ。
「かしこみーかしこみー!」
 神様パワー(?)をその身に秘めていざ縁結び!
「とあーっ!」
 気合いとともに懐からばら撒かれる指名札。それが空中に乱舞して、その場にいる全員に突撃してきた。それはもう、秋沙が言ったようにその場にいた【もふもふ堂】のメンバーとペットたち全員に飛んで貼りついて。

 ぽむっ。ぽむぽむぽむぽむっ!!

 小爆発を連鎖していく。
「爆発したにゃ!?」
 一応、ユーベルコードなんです。
 しかし、その後、指名札から伸びた運命の赤い糸が蜘蛛の巣のように広がっていく。それはまさしく秋沙の言ったように蜘蛛の巣のように。
「繋いだだけにゃ!?」
「結びました、ちゃんと!!」
「…………」
「いえ、そんな悲しげな表情をされますと私としてもですね」
 もっとこう、素敵な縁結びを期待していた秋沙とネーヴェ。その二人の純粋な期待にムスビは応えられなかったのだ……。

(さもありなん)
 桐葉はブリを膝の上に乗せて成り行きを眺めていた桐葉は静かにこくりと頷く。

 やっぱりこうなるよなー的な雰囲気が漂い始めた中。

(さて)
 ムスビが追い詰められている今がチャンス。
 波瑠が作戦通り、そして唐突に動いたのである。


「不意討ちの先陣を切るは武士の役目や。済まんね」
 ひと言呟き、波瑠が駆ける。【華狐化神】で真の姿である黒狐に変化。五色の炎を纏う春の草花を舞い散らせ、突撃した波瑠は口にくわえた『華胥』で以て、有無を言わさぬ先制攻撃を叩き込む。
「うわぁぁぁ!?」
 秋沙とネーヴェの純粋な視線から逃れられなかったムスビは身動きが取れず、その一撃をまともに食らう。

 どうやら潮時のようだ。

「波瑠殿に続くぞ」
 桐葉が立ち上がり、いつの間にか側に控えていた『機巧大狐ちゃん』に告げ、『ムラマサブレード』を受け取る桐葉。駆けつけてくれたらしい機巧大狐ちゃんに皆(主にブリとかペットたち)の護衛を命じ、桐葉が仕掛ける。それは自身に繋がっている糸をくいっと引く仕草。波瑠に繋がっていたその糸がいつの間にやらムスビに絡まっている。
「にょぁっ!? させるかぁぁぁ!」
 ムスビがその流れに逆らわずに突進……したところへ、桐葉も前に出ていた!
「引くと見せ、逆に間合いを詰めると怯んで隙ができるものじゃ! ……ち、近すぎじゃ!」
「理不尽!」
 作戦通り隙だらけだったのだが、あまりにも近すぎたため、【妖刀哭尸 ~刀舞・怨反し~】でムスビを吹っ飛ばす桐葉。それにはさすがのムスビも不満を述べる次第。

 その間にネーヴェは、大きく愛らしいリボンに溜めていた魔力を7割ほど解放。それを用いて作り出した巨大な氷の拳を、ムスビに向けて全力魔法の勢いで射出する。
「にゃぁぁぁぁっ!?」
 ネーヴェの【ice of destruction】が直撃し、吹っ飛ぶムスビ。その着地点で待ち構えていたのは秋沙である。ムスビに絡まっている運命の赤い糸。
(……運命感じちゃうけどにゃ、糸手繰り寄せて)
 必殺の、【必殺!超速秋沙パンチ!!】を落下してくたムスビに超高速の猫パンチを叩き込む秋沙。
「ぐはぁぁぁぁっ!?」
 もうこれ以上はやめてーって感じの吹っ飛び方をするムスビ。
 地面に叩き付けられたムスビの体は限界。骸の海に還ろうとしている。
「私の、縁結びに何の不満が……」
 最後に零れたムスビの言葉。
「主に爆発するとか物理なところとちゃうかな?」
 至極冷静な波瑠のツッコミに、がくっと力尽きるムスビだったのである。


 そんなわけで、善意が暴走しまくっていた怪人『ムスビ』はきっちり倒された。

 ここからペットカフェに戻ってペットたちを送り届けねば。

 でもその前に。
「もっふもふタイムにゃー!」
 秋沙が叫んだ通り、その場はモフモフ寛ぎ時間となっていたのである。というか、皆もふもふだった。
 波瑠は黒狐姿のまま、ケイトと遊んでいた。桐葉も狐姿になっているし。
 そんなもふもふたちを容赦なくもふもふする、もふもふに覚醒したネーヴェ。
「にひひ、ケイトたちと結ばれた御縁、あのムスビは確かに仕事をやり遂げとった訳やねぇ」
 もふられながら、そう言う波瑠にこくりと頷きを返す桐葉。
「ムスビ様は強引に結ばず見守るだけなら良き存在になれたかもしれぬの」
 ちょっと名残惜しい気もするが、結構暴走していたのでたぶん倒した方が正解だった。
 そう感じながら秋沙は自分の思いを言葉にする。
「出逢いは必然らしいけどにゃ、どの様に深めるかはその人次第にゃ。これからもみんな、よろしくにゃ!」
 その言葉に相づちを返すネーヴェ。
「これからもどうかよろしくお願い致しますね……!」

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2020年09月28日


挿絵イラスト