帝竜戦役⑳〜聖なる剣で切り開く森
グリモアベースの一角。分厚い本を開いたメルティスが、にこやかに猟兵たちを迎えた。
「お疲れさまー。群竜大陸の攻略、頑張ってるみたいね。で、疲れてるとこ悪いんだけど、私の予知した依頼も攻略をお願い出来るかしら」
メルティスはそう言って、宙にひとつの景色を映し出した。
それは森の中のようだった。
「ここは迷いの森。帝竜ヴァルギリオスへ続く道のひとつなんだけど、普通に進んでも出口へ辿り着くことが出来ないわ」
メルティスが神妙にそう告げながら、映像をゆっくりと拡大していく。
森の少し開けた場所が映し出され、その中央には小さな台座が見えた。
台座の周りには――大量の剣が落ちている。
「予知によると、台座に4本の剣を差し込むと、聖剣が現れて森を切り開くことが出来るそうよ」
更に拡大した映像に映る剣は、ほとんどが銀色だ。
その剣たちが重なる中に、色の付いた剣も見え隠れしているが、掘り起こす必要がありそうだった。
「台座に差し込む剣は、何でも良いわけじゃないわ。台座の横の木に生っている『正直の実と嘘つきの実』が出す謎を解いて、決まった穴に差し込む必要があるの」
台座の横の木には、全部で8つの黄金の実が生っていた。
どれもツヤツヤとした、美味しそうな実だ。
「実は、7つが真実、1つが嘘を言うらしいわ。まぁ、7も真実があれば1の嘘なんて見破れると思うけどね」
メルティスはそう告げながらも、予知では実が言う内容まで見通せなかったと残念そうに肩を落とした。本人も謎解きがしたかったようだ。
「じゃあ、転送するね! 謎を解いて聖剣の勇者になってね!」
気を取り直してそう言ったメルティスのグリモアが輝き、光が猟兵たちを包み込んだ。
●迷いの森にて
猟兵たちが転送されたのは森の一角、開けた場所。
足元には大量の剣が積み上がっている。
中央の台座の横には、確かに黄金の実をつけた木があった。
猟兵たちが近寄れば実は語り出す。
曰く――。
『赤は青より右』
『赤と青は離れている』
『金は黒の隣』
『青は黒の隣』
『青は金より左』
『黒は青より右』
『黒は赤の隣』
『金と赤は離れている』
台座を見やれば、横一列に剣を差し込むような穴が開いている。
つまり――。
猟兵たちは、足元の剣の山から4色の剣を掘り起こし、台座の穴へ『正しい順』で差し込む必要があるようだ。
うまくいけば、聖剣が現れると言うが――さて、聖剣を手にする勇者は現れるのだろうか。
霧雨りあ
※このシナリオは「戦争シナリオ」です。
1フラグメントで完結し、「帝竜戦役」の戦況に影響を及ぼす、特殊なシナリオとなります。
アックス&ウィザーズからこんにちは。霧雨です。
今回の舞台は迷いの森です。
『正直の実と嘘つきの実』の謎を解いて剣を正しく並べることが出来れば、聖剣が現れて森を切り開き、出口に辿り着くことが出来ます。
プレイングには『正解を答える』『聖剣で森を切り開く』の2点は必ず記載ください。
聖剣はぜひ格好良く扱ってみてくださいね。
尚、謎を解くことが出来れば『正直の実と嘘つきの実』を1つずつ持ち帰ることが出来ます。もう喋ることはありませんが、知能を増幅する効果があるとされ、セットで金貨108枚(108万円)の価値があるようです。
今回は正解のプレイングのみ採用することになります。
また、正解プレイングが多い場合も、少人数の採用となってしまうかと思います。ご了承くださいませ。
それでは、みなさまの冒険が良きものとなりますように。
第1章 冒険
『迷いの森の謎解き』
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POW : 全ての組み合わせを試す事で、力技で正解に辿り着きます
SPD : 完全に謎は解けていないが、イチかバチかで回答してみる
WIZ : 最も正しい論理的な解決法を展開し、スタイリッシュに謎を解き明かします
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ヴィヴ・クロックロック
聖剣で森を切り開けと言われてもなぁ…鉈かマチェット代わりに使えと…?
まあとにかくとりあえずその聖なるマチェットを手に入れればいいわけだな?
えー何々…、いっぺんに喋るなやかましい。一つ一つ順番に答えろ。
こういう時は図に起こすと分かりやすいのだ(地面に文字で起こしていく。)
なるほどおそらく青、金、黒、赤。という訳で人数がちょうどいいから兄弟たちに剣をさして貰おう。万一間違って大爆発だと危険だからな…
そして手に入れた聖なる鉈を貰って枝払いして森を抜ける…!
最初に森へ転送されたのは、緑の髪に赤い瞳が印象的なヴィヴ・クロックロック(世界を救う音(自称)・f04080)だった。
「聖剣で森を切り開けと言われてもなぁ……鉈かマチェット代わりに使えと……?」
あまりピンと来ない説明を受けてやって来たは良いが、見渡せばグリモアベースで聞いた通りの剣の山。
「……まあとにかく、取り敢えずその『聖なるマチェット』を手に入れればいいわけだな?」
ひとつ頷き、ヴィヴは件の木の前に立った。
木には8つの黄金の実が生っている。この黄金の実が、剣を台座に挿し込む順番を『嘘を1つ交えながら』教えてくれるらしい。
「えー、何々……」
ヴィヴが耳を傾けようとした瞬間、8つの黄金の実は同時に喋りだした。
「いっぺんに喋るなやかましい。一つ一つ順番に答えろ」
ぴしゃりとヴィヴが叱りつければ、実はぶるりと震えて順に話し始めた。
ヴィヴはその告げられた内容を、地面に文字で起こしていく。
「こういう時は、図に起こすと分かりやすいのだ」
カリカリと書いて、途中で1度消し、再び書く。
程なくして、青、金、黒、赤という順が導き出された。
「と言う訳で、人数がちょうどいいから兄弟たちに剣をさして貰おう――起きろ兄弟たち!」
ヴィヴがそう叫べば、ユーベルコードが発動し、4体のゾンビが土の中からボコっと出現する。
彼らは彼女にとって大切な兄弟だ。例え大爆発で爆散しても、何度でも再生し、何度でも彼女の前に現れてくれるのだから。
「万一間違って大爆発だと危険だからな……」
ヴィヴはそう言って、兄弟たちに剣の山から4本の剣を探させると、台座の差し口へゆっくりと差し込ませた。
青、金、黒、赤――差し込んだ瞬間、大爆発はしなかったものの、強い光が辺りを照らした。
しかし、眩しいと感じない不思議な光だ。
光が収まると同時に、ヴィヴの兄弟たちの手には、青、金、黒、赤の『聖剣』が握られていたのだった。
「何だ、マチェットは4本あるのか」
ヴィヴはやれやれと息を吐き出すと、そのまま兄弟たちにマチェット――形状はもちろん剣だ、聖剣なのだ――を振らせて枝払いをしながら、迷いの森の出口へと向かうのだった。
大成功
🔵🔵🔵
●
一人抜ければ、たちまち森が動き出す。
台座に差し込まれた4本の剣は、ふわりと浮かび上がったかと思うと、銀の剣の中へと消えていった。
猟兵に切られた枝も、何事もなかったかのように再生し、迷いの森は元の姿を取り戻したのだ。
誰かが切り開いても、それは一時の事――。
パルピ・ペルポル
わーややこし。
嘘が1つとわかってるだけまだ親切かしら。
1つずつ嘘と仮定して考えてたら時間足りないし。
矛盾する可能性がある発言は…
『金は黒の隣』
『青は黒の隣』
『黒は赤の隣』
の3つね。横一列だから黒の隣は左右2つしかないわけだし。
で『赤と青は離れている』『金と赤は離れている』は真実だから『黒は赤の隣』は真実。
2つに絞れたらどちらかが嘘と仮定して他の条件を読み解いたら最終的な並びは左から順に。
青 金 黒 赤
になるわね。念動力と火事場のなんとやらで4色の剣を持ち上げてこの順で台座に差し込むわ。
実は記念にもらっときましょ。
亜儀流野・珠
8つの実で7つが正直……剣も実も数が多いな!?
さて実の言う事だが……。
黒の隣、が3つあるな? どれかが嘘だ!
取り敢えずそれを除くと、
青の右側に黒金赤があり、金と赤は離れている、か。
「金と赤は離れている」を満たす「黒の隣」は……金と赤か!
そして「赤と青は離れている」……ということは、こうだ!
青金黒赤
さあ差し込もう。
開け、道よ!
フィーナ・ステラガーデン
ここは超絶賢い魔法使い!(限りなく自称)すなわち私の出番のようね!
ふむふむなになに?(少女傾聴中)
・・・ピコーン!全て謎がとけたわ!
この穴に剣をさせばいいのよ!!
順番?知らないわよ!なんか難しいこと言ってた気がするけど忘れたわ!!
細かいことはいいのよ!確か色は赤と青と金と黒よね?(少女掘り出し中)
んー。そうねえ。とりあえず青はいらないわ。水とか嫌いよ!(一番左にざくー)
私といえば黒と赤よね!金成分も微妙にあるけどまあ微妙よね!(隣に金ざくー)
悩ましいわ!!んーー。黒よりは赤残したくなるわね!(金の隣に黒ざくー)
というわけで最後は赤よ!これで決めるわ!
ほらきたわ!私に解けない謎はないわ!!
ルキ・マーシトロン
『金は黒の隣』『青は黒の隣』『黒は赤の隣』この3つを見てみよう。黒の隣りは2つしかないから、嘘つきはこの中にいることになるね。
となると、他の5つは全て正しい。
黒の両隣に何かがあって、『赤と青は離れている』と『金と赤は離れている』が両方正しいので、左から順に【??黒赤】または【赤黒??】となって、『青は金より左』同時に『赤は青より右』だから正解は【青金黒赤】だね。
嘘は『青は黒の隣』だったわけだ。
続いて森にやって来たのは、4人の猟兵だ。
デッドマンのルキ・マーシトロン(🧟♂️・f24589)は美しいが男性だ。過去にゾンビ映画に感銘を受け、自らがゾンビになることを目指し、遂には自らをデッドマン化するという筋金入りのマッドサイエンティストだ。
彼の隣で魔女帽子を被った小さな淑女、フィーナ・ステラガーデン(月をも焦がす・f03500)は、口を開かなければ可愛らしいウィザードと言えるかも知れない。
後ろの二人――銀髪を赤いリボンで結った元気な妖狐、亜儀流野・珠(狐の恩返し・f01686)の頭には、可愛らしいフェアリーのパルピ・ペルポル(見た目詐欺が否定できない・f06499)がちょこんと座っている。ちなみにパルピはもふりすとだ。珠の大きな耳が気に入ったらしく、ご満悦である。
「ここは超絶賢い魔法使い!(限りなく自称)すなわち私の出番のようね!」
開口一番、フィーナが自信たっぷりにそう言って、黄金の実が生る木の前へと歩いて行く。
皆が唖然と見守る中、『ふむふむなになに?』と黄金の実の話を聞きはじめたかと思えば、話の途中でクルリと振り返る。
「ピコーン! 全て謎が解けたわ! この穴に剣をさせばいいのよ!!」
「いや、それは最初から判っているぞ! ……まぁ確かに、8つの実で7つが正解……剣も実も数が多いな!?」
フィーナの言葉に思わず突っ込みながらも、珠は木の前に歩いて行く。
「順番通りに差し込む必要がある」
ルキも静かにそう言うと、フィーナの隣に立った。
「順番? 知らないわよ! なんか難しいこと言ってた気がするけど忘れたわ!!」
何故か誇らしげに言い放つフィーナ。
ルキはふうと息を吐き出すと、
「彼らの話をよく聞けば、答えは導き出せるよ」
黄金の実は、まだ何事かを喋り続けている。
しかしフィーナは取り付く島もない。
「細かいことはいいのよ! 確か色は赤と青と金と黒よね!」
フィーナはそう言うと、4色の剣を探すべく、銀の剣の山を掘り始めた。
思わず笑う3人。フィーナはマイペースだ。
「では、剣探しはフィーナに任せて、わたしたちは謎解きを頑張りましょう」
ふわりと笑顔でパルピが言えば、ルキと珠は頷いて黄金の実の声に耳を傾けた。
「わーややこし。嘘が1つとわかってるだけまだ親切かしら」
実の喋る内容を最後まで聞いて、パルピが眉を寄せる。
3人は暫し考えていたが、同時に口を開いた。
「矛盾する可能性がある発言は……『金は黒の隣』『青は黒の隣』『黒は赤の隣』の3つね。横一列だから黒の隣は左右2つしかないわけだし」
「『金は黒の隣』『青は黒の隣』『黒は赤の隣』この3つを見てみよう。黒の隣りは2つしかないから、嘘つきはこの中にいることになるね」
「黒の隣、が3つあるな? どれかが嘘だ!」
同時に同じことを言って、思わず顔を見合わせて笑う。
「となると、他の5つは全て正しい」
「『赤と青は離れている』『金と赤は離れている』は真実だから『黒は赤の隣』は真実ね」
ルキの言葉に続いて、パルピが呟く。
「つまり――『青金黒赤』こうだ!」
珠の声と、フィーナの『揃ったわ!』という声が重なった。
3人が振り返れば、そこには4本の剣を腕に抱えたフィーナの姿。
「4本あるから、1人1本いけるかしら……っと、パルピはいける?」
「大丈夫よ。念動力でいけるわ」
パルピがそう言って頷く。
フィーナは満足そうにニッと笑った。
「じゃあ、ここに置くわね! まずは青はいらないわ。水とか嫌いよ!」
フィーナが青い剣を足元にぽいと捨てた。
「次! 私と言えば黒と赤よね! 金成分も微妙にあるけど、まあ微妙よね!」
続いて金の剣を、青い剣の右にぽいと捨てる。
「悩ましいけど、黒より赤が残したい!!」
黒、赤の順でぽいぽいと捨てる――つまり、『青金黒赤』。
『あ、あってる……』
3人の呟きに、フィーナがふふんと笑った。
「あら、私に解けない謎はないわ!」
――そして、4人はそれぞれ剣を持ち、台座へと差し込むのだった。
無論、聖剣は現れ、迷いの森を抜けることに成功した。
成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴
エメラ・アーヴェスピア
あら、正直者が圧倒的多数なのは珍しいわね
良いわ、何とか解いてみましょう
ええと、色々と混乱するけれど…ヒントを元に並べてみると…
青 金 黒 赤
この順番かしら
ちなみに嘘は「青は黒の隣」ね
精兵、しっかりと差し込んで頂戴
…剣を振るうと言われても…剣なんて使ったことないわよ…?
そもそも私みたいなのが振るえるのかしら…?
まぁ、猟兵が振るったほうが良さそうだから頑張ってやってみるけれど…
駄目そうなら、精兵にお願いするわ
※アドリブ・絡み歓迎
天御鏡・百々
ほう、謎解きか
……少し考えてみるとするか
嘘つきの実が1つと言うことならば
それぞれ1つを嘘と仮定して、矛盾がないものを探せば良いか
2つめの嘘が発生すれば、その過程は間違いとなるからな
と、すると……
『青は黒の隣』と語るのが嘘つきの実か
正解の並びは『青金黒赤』だ!
おお、コレが聖剣だな?
なるほど、神聖な力を感じるぞ
(百々は御神体として祀られていた神鏡なのでそのあたりはよく解る)
我には少々大きいが……よいしょ
剣の力を借りて、森を切り開こうか
●神鏡のヤドリガミ
●アドリブ、連携歓迎
荒珠・檬果
【WIZ】
紙とペン持ってきました。ゲームやってると、こういう謎が出てくるのもあるんですよね。
さて、言葉をメモして…よし。
まず、どこに嘘があるのかは絞れました。黒の隣についてです。
黒の隣は3つある。でも、隣は2つだけですし。
で、そこから組み立てると答は
左『青金黒赤』右
金と赤は離れなきゃいけませんからね!
さて、切り開く…ここは、かっこよく剣を振るべきでしょうか!
腰を落として、深く息を吸って…吐くと同時に剣をスイング!
…切り開くって気持ちいいですね!
鈴桜・雪風
聖剣……西洋の両刃剣の心得は御座いませんが
謎を解くのは得意としております
4剣の謎、この鈴桜雪風にお任せ下さいな
7つの真実に1つの嘘
鍵は「それを真とすると他の実に矛盾が生じるものを探す」事です
嘘は1つきりですから、矛盾が複数出るものは真実です
そうなると…ああ
1番と2番は矛盾せず同じ色に言及し8番とも並立可能…
逆に「黒の隣」の条件が3つ
これらのうち一つが確実に嘘です
「離れている」条件を2つ持つ赤が端
故に赤が黒の隣
青が金より左の条件から
『正解は左から順に青、金、黒、赤の順』です
これが聖剣…
なるほど、美しい輝きですね
「これほどの理剣であれば、他流の技であろうと木っ端如き。容易く切り開いて見せましょう」
次にやって来た猟兵も、4人だった。
「紙とペン持って来ました。ゲームやってると、こういう謎が出てくるのもあるんですよね」
橙色のシャーマンズゴースト、荒珠・檬果(アーケードに突っ伏す鳥・f02802)はそう言うと、鞄から紙とペンを取り出して微笑んだ。
薄暗い森だが、ここは開けた場所。晴れ渡った空から、気持ちの良い陽射しが降り注いでいる。
「正直者が圧倒的多数なのは珍しいわね。良いわ、何とか解いてみましょう」
その光を受けて輝く金髪にエメラルドの瞳を煌めかせ、エメラ・アーヴェスピア(歩く魔導蒸気兵器庫・f03904)は黄金の実をつける木の前へ向かった。
「ほう、謎解きか。……少し考えてみるとするか」
天御鏡・百々(その身に映すは真実と未来・f01640)も、ふわりと浮かんでエメラの後に続く。見た目は10かそこらの童女だが、破魔の神鏡のヤドリガミである彼女に、人の年齢の概念はない。
「正しく剣を差し込むと聖剣が現れる、ですよね」
檬果がそう言うと、隣で鈴桜・雪風(回遊幻灯・f25900)が頷いた。彼女の動きに合わせ、桜がはらりと宙を舞った。
「聖剣……西洋の両刃剣の心得は御座いませんが、謎を解くのは得意としております。4剣の謎、この鈴桜雪風にお任せ下さいな」
そう告げて、しずしずと木の前へと向かう。
最後に檬果が木の前に立てば、黄金の実は待っていたかのように一斉に言葉を紡いだ。
「さて、言葉をメモして……」
檬果はひとつひとつ聞き分けて、紙にペンを走らせる。
書き終えれば、それを3人と共有して暫しのシンキングタイム――。
「嘘つきの実が1つと言うことならば、それぞれ1つを嘘と仮定して、矛盾がないものを探せば良いか。2つめの嘘が発生すれば、その過程は間違いとなるからな」
百々がそう言えば、雪風が頷く。
「7つの真実に1つの嘘。鍵は『それを真とすると他の実に矛盾が生じるものを探す』ことです。嘘は1つきりですから、矛盾が複数出るものは真実です」
穏やかな笑みを浮かべ、後を続ける。
「そうなると…ああ、1番と2番は矛盾せず同じ色に言及し8番とも並立可能……逆に『黒の隣』の条件が3つ。これらのうち一つが確実に嘘です」
さすがは探偵、といったところか。雪風の口からはすらすらと言葉が紡がれる。
「そうですね、どこに嘘があるのかは絞れました。黒の隣についてです。
黒の隣は3つある。でも、隣は2つだけですし」
雪風に続いてそう言った檬果が、サラサラとペンを走らせる。
かなり絞り込めたようだ。
「『離れている』条件を2つ持つ赤が端故に、赤が黒の隣」
雪風が更に紐解いていく。
顔を上げた百々が、静かに告げた。
「と、すると……『青は黒の隣』と語るのが嘘つきの実か」
彼女の言葉に、皆が頷く。
「ええと、色々と混乱するけれど……ヒントを元に並べてみると……」
眉を寄せながらエメラが紙と脳内で答えを組み上げる。
つまり――。
『青、金、黒、赤』
4人の声が見事に重なった。
そして台座へ剣を――というところで、皆気付いた。
「さて……あの山から4色の剣を探し出す必要があるようですね」
そう。4色の剣が必要なのだ。
檬果の指差す先、銀の剣の山にはチラッと色の付いた剣が見て取れる。
「ちゃんと1種類ずつでしょうね……? これで赤が2本とか、そんな意地悪がないことを祈るわ」
エメラが不安げにそう言いながら、ユーベルコードで魔導蒸気兵を召喚した。
ぞろぞろと現れた76体の精兵は、銀の剣の山を掘り返しはじめる。
「わたくし達も探しましょうか」
「そうだな」
雪風と百々も剣の山へと向かった。
たおやかな彼女たちは、猟兵。それも剣豪や戦巫女だ。
「よーし、張り切っていきましょう!」
檬果が元気にそう叫んで、剣の山へとダイブする。
4人と魔導蒸気兵たちは、黙々と4本の剣を探すのだった。
そして――。
青、金、黒、赤の剣をひとりひとりが手に持ち、台座へ向かう。
エメラだけは精兵に持たせているが。
「それでは……」
雪風は手にした青い剣を、左端に差し込んだ。
続いて檬果が金の剣、魔導蒸気兵が黒の剣を順に差し込んでいく。
最後に百々が赤の剣を差し込めば、光が溢れて辺りを満たした。
「これは……」
眩しさを感じない光を見つめ、百々が呟く。
彼女の視線の先には、4つの影があった。
その中の1つに手を伸ばし、しっかりと掴む。
「おお、コレが聖剣だな?」
百々は確信して頷いた。
彼女は御神体として祀られていた神鏡。こういった『聖なる神機』のことはよく解るのだ。
「眩しくない光……不思議ですね」
檬果もそう言いながら、剣に手を伸ばす。
雪風とエメラも剣を手にすれば、ようやく光が消え、森は元の姿を取り戻した。
「これが聖剣……なるほど、美しい輝きですね」
雪風が微笑む。
「我には少々大きいが……よいしょ」
百々とエメラには、確かに大きい。しかし、聖剣は羽のように軽かった。
「さて、切り開く……ここは、かっこよく剣を振るべきでしょうか!」
檬果がそう言って、早速聖剣を構えた。
ちなみに、台座には剣が差し込まれたままだ。差し込まれた剣が聖剣に変わったのではなく、元々聖剣は四振り存在したということだろう。
「これほどの理剣であれば、他流の技であろうと木っ端如き。容易く切り開いて見せましょう」
雪風はそう言って、聖剣を構える。
「剣を振るうと言われても……剣なんて使ったことないわよ……? そもそも、私みたいなのが振るえるかしら……?」
手の中の聖剣を持て余し、エメラが呟く。
「大丈夫だ。聖剣の力を借りれば、容易く振るえよう」
百々がにこりと微笑んでエメラに告げる。
さすがヤドリガミの言葉だけあって、エメラもようやく決心がついたようだ。剣を構えてみせた。
彼女の隣に立って、最後に百々が聖剣を構える。
その瞬間、聖剣が再び光輝き、4人を包み込んだ。オーラを纏った4人は、切り開くべき方向が何故か解った。
深く息を吸い、腰を落とし――吐くと同時にスイング!
打ち合わせなしに、4人は全く同じ動作で聖剣を振り抜いた。
剣から放たれた剣戟は、まるで光の竜のように森を突き進む。
木々は消滅し、光の道が出口まで真っ直ぐに敷かれたのだ。
4人の猟兵が光の道を通り、無事出口に辿り着くと、森は何事もなかったかのように元の姿へと還ったのだった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
火土金水・明
【SPD】で挑戦です。
左から、青・金・黒・赤の順番で、剣を差していきます。
「多分、合っていると思うのですが
・・・。」
聖剣が出現したら、ユーベルコードの【銀の流れ星】を使用して、森を切り開いて進みます。
「出口を目指して、進むだけです。」
ナイ・デス
赤、青、金、黒の4本を、どう刺すか、ですか
黒の隣を主張している、どれかが嘘、というのは、わかりやすい、ですね
と呟きながら『念動力』で4本の剣を【空中浮遊】させて
ふらふらっと組み替えてみます
黒の隣でないのは、金、青、赤のどれか
赤は右端ですね
嘘つきは黒の隣宣言のどれか
赤が青とも金とも離れられ、青より右のは、黒の隣、右端だけ
??黒赤
では次に。青と金の並びは、ですが
青は金より左。これも正しいから
青金黒赤の並びで、念動力使ってまとめて台座にセット、です!
雷田・赫子
WIZ
『赤は青より右』
青赤
『赤と青は離れている』
青 赤
『金は黒の隣』
金黒、黒金
『青は黒の隣』
『青は金より左』
『黒は青より右』
青黒金赤
『黒は赤の隣』
『金と赤は離れている』
青金黒赤
どちらか
青黒金赤
『金と赤は離れている』『黒は赤の隣』が嘘
青金黒赤
『青は黒の隣』が嘘
嘘は一つだけなので正解は「青金黒赤」
そして私は聖剣で森を切り開くだろう
続いて転送された猟兵は、3人だった。
彼らは、剣が無造作に積まれた地をゆっくりと踏みしめ、黄金の実が生る木へと近付いて行った。
木の前に3人が揃った瞬間、黄金の実は同時に喋りだす。
この中の1つが嘘、というわけだが――。
●ナイ・デス(本体不明のヤドリガミ・f05727)の場合
白く長い髪に赤い瞳。透き通るような白い肌の彼は、ヤドリガミだ。本体は――彼自身も未だ知らない。
「赤、青、金、黒の4本を、どう刺すか、ですか。黒の隣を主張している、どれかが嘘、というのは、わかりやすい、ですね」
ナイは念動力を駆使して、4本の剣を宙に浮かせた。ふらふらっと組み換えながら思案する。
「まず赤は右端ですね」
嘘ではないであろう赤の剣を、右端に動かす。
「黒の隣でないのは、金、青、赤のどれか」
他の3本を見つめて呟く。
横一列に並ぶのに、黒の隣に3本が並ぶことは出来ない。
「嘘つきは、黒の隣宣言の、どれか……赤が青とも金とも、離れられ、青より右のは、黒の隣、右端だけ」
そう告げて剣を動かせば、黒と赤が隣に並ぶ。
「では次に。青と金の並びは、ですが」
更に思考を巡らせて頷けば、再び剣がゆらりと動く。
「青は金より左。これも正しいから」
彼が操る念動力の剣は、宙で横一列に並んだ。
「青、金、黒、赤。これが答えです」
●雷田・赫子(人派ドラゴニアンの大胆お姉さん・f27088)の場合
黄金の実の話を聞いていた赫子は、自信に満ち溢れた表情でひとつ頷くと、ゆっくりと口を開いた。
「まず、赤は青より右です」
脳内で剣を動かしながら続ける。
「そして、赤と青は離れています」
青の剣を左に、間を開けて右側に赤の剣を配置する。
「金は黒の隣ですね。そして、青は黒の隣。青は金より左で、黒は青より右」
脳内の剣は、青、金、黒、赤の順に並んだ。
しかし他の条件もある。
「黒は赤の隣」
脳内の剣は、もう1列追加され、青、黒、金、赤と並んだ。
赫子は少しだけ考えると、
「金と赤は離れている……つまり『黒は赤の隣』が嘘ですね」
と告げて『青、黒、金、赤』の列を消した。
「正解は、青、金、黒、赤ですね」
●火土金水・明(夜闇のウィザード・f01561)の場合
黒髪に、黒の瞳。そして纏う衣装も全て黒。
『”荒廃の魔王”アゼル=イブリスの落とし子』や『オーヴァーランダー』を名乗る彼女は――TRPG好きだということが伺える。
聡明な瞳を黄金の実に向けたまま、ポツリと呟いた。
「青、金、黒、赤――多分、合っていると思うのですが……」
サラっと解を導き出す辺り、大物なのかも知れない。
●そして森は開かれる
3人は、各々が出した答えが同じであることを確認すると、銀の剣の山に埋まっているであろう4色の剣を探し始めた。
銀の剣と剣の隙間から色の付いた剣が見える辺り、意外とすんなり探せそうだ。
中には紫や緑といった、関係のない色の剣まで埋まっているようだった。
「これで、4色、揃った!」
皆で見つけた4本の剣を、ナイが念動力で宙に浮かせる。
「では、差し込んでみましょうか」
「合っていれば、聖剣が現れるはずです」
明と赫子の言葉にナイは頷き、剣を台座の上に並べていく。
「青金黒赤の並びで、まとめて台座にセット、です!」
ナイは叫ぶと、念動力を操り4本を同時に差し込んだ。
途端、光が溢れて辺りを照らす。しかしそれは、眩しいと感じない不思議な光だった。
光の中より現れたのは、差し込んだ剣と同じく、四振りの聖剣。
それらは3人の手の中に収まると、黄金のオーラを放つ。
「あとは出口を目指して、進むまでです」
明はそう告げると、ユーベルコード『銀の流れ星』の詠唱をはじめた。
両手で握った聖剣に、銀の輝きが灯る。
ナイは二振りの聖剣を左右に1本ずつ構え、赫子は明同様に両手で構えた。
そして――3人が同時に放った聖剣の斬撃は、迷いの森を切り開くのだった。
成功
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アイビス・ライブラリアン
謎解き、ですか
無事に解けるとよいのですが…
さて、黄金の実の話を聞いてみましょうか
(拝聴中)
…そうですね、この順番でしょうか
(念動力で青金黒赤の順に差し込む)
正解、だったでしょうか?
聖剣が出現したら念動力で抜き、振るように動かします
さて、道が開けたようなので進みましょうか
アドリブ歓迎
甘甘・ききん
本日は狐の姿でこんにちは。特に理由はないけど強いて言えば森だからです
なるほどなるほど。黒の隣が金青赤とあるので、そのうち一つが嘘。即ちこの三つの情報は、黒は端ではないということを示す一つの正しい情報ですね
その他は全部真実なので、各要素を満たして並べるだけと。赤は青より右でー、青と赤が離れててー、青は金より左でー、金と赤は離れててー、……青金黒赤、ハイできた!
今気付いたんだけど、ひょっとして聖剣って金貨108枚以上の価値があるのでは……?
これ持ち帰っていい?壊れないよね?振っても役目を終えて塵となって消えないよね?優しく……優しく振らなきゃ……あっ手が狐だから持ちづらい!(ブンブン)
ステラ・リデル
青赤黒金の四色の剣を正しい順で、ですか。
(少し考えて、迷いなく台座に剣を差し込んでいく)
青―金―黒―赤
聖剣が現れれば、手に取り、大上段に振り上げ、振り下ろす事で衝撃波を発して道を切り拓きます。
この聖剣、そして正直と嘘つきの実、良いお土産が出来ましたね。
アドリブ大歓迎
闇之雲・夜太狼
聖剣だって!?はいはいはい!俺欲しいほしいほしい!
よ~し、がんばって謎解いちゃうよ~
色の組み合わせかぁ……
この木の実たちのうちの一つが、嘘をついてる並びにすればいいんだね
剣持つのも疲れちゃうし、視覚的に分かりやすくいこうよ
ガオウ丸から属性と色を紐付けした
赤は炎、青は水、黒は闇、金は……えーと、金ピカの光!
この4属性の球弾を宙に浮かせて並び替え……
面倒だからUC使って、一発で正解の組み合わせを引き当ててみせる!(テヘペロ)
完成した順番は左から【青】【金】【黒】【赤】
これを検証すると……『青は黒の隣』の子
お仲間(うそつき)は君だね?
聖剣は俺の念動力で触れずに振り回し、かっこよく森を切り開くよ!
最後に森へ訪れた4人。
前に転送された猟兵たちが森を切り開いた形跡もなく、グリモアベースで見たままの光景が、そこには広がっている。
「謎解き、ですか。無事に解けるとよいのですが……」
心配そうな言葉の割に、不安の欠片もない表情で、アイビス・ライブラリアン(新米司書人形・f06280)はそう呟いた。
他の3人もそれぞれ思う所はあるようだが、甘甘・ききん(可哀想な 人の振りをする狐・f17353)と、闇之雲・夜太狼(クライウルフ・f07230)はとても楽しそうだ。
それは何故か――。
「聖剣だって!? はいはいはい! 俺欲しいほしいほしい! よ~し、がんばって謎解いちゃうよ~」
というのが夜太狼の理由で、
「ひょっとして聖剣って金貨108枚以上の価値があるのでは……?」
というのがききんの理由だった。
尚、ききんが狐姿なのは『特に理由はないけど強いて言えば森だから』だそうだ。元は可愛らしい妖狐である。
「まずは、黄金の実の話を聞いてみましょうか」
アイビスがそう言えば、3人は頷いて黄金の実が生る木の前へと進んだ。
木の前に立った4人に向かって、黄金の実は同時に喋り出す。
「一人ずつ喋ってくれればいいのに……」
夜太狼が思わず苦笑いした。
4人は真剣に聞き分け、何とか全ての情報を手に入れることに成功した。
しかし、聞き終わると同時に、深い青髪の猟兵ステラ・リデル(ウルブス・ノウムの管理者・f13273)は回れ右をする。
「リデル樣?」
アイビスが声を掛けると、ステラは『先に剣を集めておきますね』と言って、銀の剣が積み上がる辺りへと歩いて行く。
「では、私も手伝いましょうか」
アイビスも納得顔で後に続いた。
二人はどうやら脳内で回答を導き出したらしく、先に4色の剣の回収へ向かったようだ。
夜太狼とききんは、これから解答を出すところだった。
「色の組み合わせかぁ……この木の実たちのうちの一つが、嘘をついてる並びにすればいいんだね」
「そういうことだね」
夜太狼が確認すれば、ききんが頷く。
「それなら、視覚的に分かりやすくいこうよ」
夜太狼はそう言うと、狼頭型魔法銃『ガオウ丸』を抜いた。
「それぞれの属性と色を紐付けて……赤は炎、青は水、黒は闇、金は……えーと、金ピカの光!」
最後は半ば強引だが、そう叫んでから引き金を引く。
4属性の球弾を宙に浮かせると、夜太狼はききんに微笑んで見せた。
「これはわかりやすい」
ききんは大きくウンウンと頷いて、球弾を見ながら先程の黄金の実の言葉を反芻した。
「なるほどなるほど。黒の隣が金青赤とあるので、そのうち一つが嘘。即ちこの三つの情報は、黒は端ではないということを示す一つの正しい情報ですね」
彼女がそう言えば、夜太狼が球弾を動かしていく。
「その他は全部真実なので、各要素を満たして並べるだけと。赤は青より右でー、青と赤が離れててー、青は金より左でー、金と赤は離れててー……」
ききんが指を振りながら話している間に、夜太狼はこっそりユーベルコードを発動させた。
(俺の行動の前後には付き物なんだよ。『信じられない』なんて言葉はね)
ふふっと笑って『MODE:IBW』を展開すれば、一瞬で属性弾が並び替わる。
「……青金黒赤、ハイできた! って、アレ?」
ききんが叫んで球弾を見やれば、既に答えが出来あがっているではないか。
不思議そうに球弾と夜太狼を見比べていると、
「面倒だからユーベルコード使って、一発で正解の組み合わせを引き当てちゃった(テヘペロ)」
「ええええええ!?」
夜太狼の言葉に、ききん涙目である。
「これを検証すると……『青は黒の隣』の子。お仲間は君だね?」
冗談と嘘とイタズラが大好きな夜太狼は、無邪気に笑ってそう告げるのだった。
「私たちの答えと同じだったでしょうか?」
「青、金、黒、赤……でしたか?」
ステラとアイビスが、それぞれ二振りの剣を携え、夜太狼とききんの前に戻って来た。
二人の問いに、夜太狼とききんは頷く。
「同じだったよ」
「それは良かったです。では、差し込んでみましょうか」
アイビスはそう言うと、念動力で剣を操り、台座へと差し込んだ。
その瞬間、光があふれる。
「まぶっ……しくない?」
ききんが疑問形に変えてそう言うと、思わず閉じかけた目を開いた。
光の中心には、四振りの剣が浮かんでいる。
「間違いなく、これが聖剣のようです」
ステラがいち早く手に取ると、自身の感覚からそれが聖剣であると断定した。
彼女の言葉に、各々一振りずつ手に取る。いや、夜太狼とアイビスは手で握らず、念動力で宙に浮かせていた。
「かっこよく森を切り開くよ!」
夜太狼はやる気だ。
「これ持ち帰っていい? 壊れないよね? 振っても役目を終えて塵となって消えないよね?」
ききんはテンションが激しく上がりつつも、使い終わった後が心配な様子。
「消えることはないと思います」
ステラが頷けば、ききんの表情が(狐だが)ぱああっと明るくなった。
「では。参りましょうか」
アイビスが念動力で聖剣を振り上げる。
同時に夜太狼も宙に浮かせた状態で横に構え、ステラは大上段に振り上げた。
ききんは――。
「優しく……優しく振らなきゃ……あっ手が狐だから持ちづらい!」
狐姿が仇になっていた……。
そして、同時に振り抜かれる聖剣。
大きくオーラを発した其れは、4人の猟兵を包み、そこから同時に巨大な斬撃が迸る。剣戟が光線のように真っ直ぐ伸び、迷いの森を文字通り『斬り開いた』。
聖剣は役目を終えれば輝きを失い、そのまま猟兵たちの手に収まっていた。
「お、お、消えない!」
「やったね、聖剣を手に入れたよ~♪」
「この聖剣、そして正直と嘘つきの実、良いお土産が出来ましたね」
「そうですね。さて、道が開けたようなので、進みましょうか」
猟兵たちはそれぞれお土産を手に、意気揚々と出口を目指すのだった。
大成功
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