●迷子の迷子の仔羊よ
如何か何も知らずに死んでいけ――UDCアースのとある『街』にて奇怪な事件が勃発した。それは小説家や漫画家、芸術家の卵が悉く失踪するもので。警察や探偵が動いても『理解出来ない』ものだった。中年男性曰く、彼等は唐突に居なくなった。近所のおばさん曰く、前にあの子に会ったけどね。特に何も無かったよ――残された部屋に在ったのは【ノイズじみた羊】の絵か文字列。そうとも誰かが嗤って吐いた。
――恨みや憎しみってのは、最後誰も元に返ると思う?
毎々が似たようなツマラナサで、世界が濁って見えたならば。如何して貴様等は生きていられるのか。迷子の迷子の仔羊は、神様に願って縋るのだろう。よう、オマエは何処に連れて行くんだい――遂に小さな作品は、誰にも視られずにお蔵入り。は、は、は……サラバと深淵に囁いた、ぶんらり、ぶらり。
●グリモアベース
「貴様等、小説や漫画などの娯楽。知識を集める為の術は好きか。好ましき現実に垂れた奇妙は、常々虚構(フィクション)を嘲笑する物よ。クカカッ――」
ロバート・ブレイズ(冒涜翁・f00135)は開かれた頁を伏せ、その未完を猟兵達から逸らして説いた。世の中には停滞が多過ぎる。
「此度、貴様等にはUDCアースで起きた失踪事件を調査してもらう。小説家や漫画家、画家の卵。若者の多数が身を眩ませ、如何にも組織の面々では対応し難いのだ。おそらく。十中八九『邪神』の類の仕業だろうよ――嗚呼。誰だったか。文豪とは心中や自殺を『行ったり』するらしいが。果たして彼等は吊られたのか。確かめに行き給え」
グリモアが輝いて。
にゃあら
にゃあらです。
称えろ、讃えろ、その作を。
宜しくお願い致します。
第1章 冒険
『未完な未来は未だ来ず』
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POW : 失踪した人々の状況や交友関係を調べる。
SPD : 失踪した人々の作品群を精査する。
WIZ : 作品に込められた意図や仕掛けを読み解く。
👑11
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卵が先か鶏が先か――云々と問答している暇は無く、世界は何処までも慈悲知らず回転して往った。善悪の戯れの内側に如何しようも在らず、人々を蝕んでいるものが蔓延るのだ。其処に一滴のインクが垂れて、現では画面内の文字列だろうか。精神の上下が何時か良質な作を孕み、しかし彼等は人の仔で、脆い心臓に変わりない。街中は今日も穏やかに流れ、小鳥達が笑っている――ちゅんちゅん。
七瀬・麗治
~UDC組織のオフィスにて~
さてと、今回は小説家や漫画家…クリエイターの失踪事件か。
スマホでエージェント専用のSNSを閲覧しつつ、パソコンで
知人にメールを送信。【UDCネットワーク】を使って<情報収集>だ。
ああ、お前か。少々調べて欲しいことがある。
キーワードは「失踪、芸術、創作、羊」。
なんのことか分からん?
じゃあな…昔の文豪ってのは、どんな時に自殺したくなるもんなんだ?
自信作の小説がまったくウケなかったときか?
鳴かず飛ばすの時期が続いて、世間にすっかり忘れ去られた時か?
オレにはそういうクリエイティブな才能が無いから、
物書きの気持ちってのはわからないんだ。
好きな漫画?スポーツかラブコメかな
かた……カタカタ……走り回る矢印が何を示すのか。理解するのは七瀬・麗治(悪魔騎士・f12192)だけで満たされるが、此度の『事件』も一筋縄では届かない。小説家や漫画家、画家や可能性が在るならば音楽家。総じて言うならば『クリエイター』の失踪事件か。傍らの機械(スマホ)を撫でながらUDC組織の頁(データ)に潜っていく。繋げるべき友人は「久しぶり」で、蒐集すべき情報は既に脳内に存在する。
ああ。お前か。少々調べて欲しいことがある――伝えるべき言葉(ワード)はグリモア猟兵の台詞。其処から『抜き出して』失踪・芸術・創作・羊――最初の三つは解せる。しかし『羊』ってのは……引っ掛からない。妙なノイズと言うべきか。雑音と言うべきか。兎に角【そのような】ものは載っていない。じゃあな……自殺。昔の文豪は如何して『自殺』したくなった。自信作が受けなかった。莫迦な。その程度で彼等が死ぬとは思えないぞ……カタカタ……かたり。
鳴かず飛ばずの時期が続いたって、彼等は逞しく生きていた筈だ。違うね。それは快楽の類だ。薬を嗜む連中もいたと――物書きの気持ちってのはわからないんだ――だったら何か読んだら如何だ。好きな漫画? スポーツかラブコメ……見つけたぞ。何を見つけた。ああ。お前が好きそうな小説だ。
憎しみや恨みを表に、恋心を潜ませた作品だ。
ネットでも読める。
――最終話が更新されていないがな。
成功
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九重・灯
失踪者たちの作業場を回ってみます。
UC【世界図書館】。原稿や資料が手の中に現れる。創作家が消える直前に残していた作品の傾向や共通点を探してみます。
できれば失踪者の担当やアシスタントから、彼らの様子で気になったことが無いか訊きたいですね。
もし、自分が作家だとして。最も恐ろしいことは何も書けなくなる時だと思います。
才能なんて無かった。自身の表現力と技術に絶望した。どれだけ時間をかけても、その先を想像して創造する事ができない……。
(『なんだよ、中学の時にハズカシイ小説書いてた時のコトでも思い出したか?』)
「そ、そういう記憶は見ないで!」
頭の中に響くもう一人の自分の言葉に、思わず声を上げてしまいます。
廻れや巡れ、その頁に隠されているのは貴様自身の人生だ。九重・灯(多重人格者の探索者・f17073)の『わたし』が街を歩んでも、行き交う人々は特に気にしない。ツマラナイ時間を貪るような老若男女が、偏見の内側でぶらぶらとすれ違う――作業場を探すとして、如何して彼等が卵なのか理解せねば成らない。ぺらぺらと勝手に動いている、世界図書館が知を示す。原稿・資料・その一枚一枚が芸術を愛する者の『脳』を晒すだろう――共通点は『憎しみ』『恨み』結末が如何到るのか不明だが、登場人物の一人一人が人間に絶望しているのか。
失踪者の担当やアシスタントが居るならば『彼等』の最近を訊ねれば好い。気に為った点々を辿れば原因の根元にも辿り着けるだろう。しかし失踪者は『プロ』とは言い難く、その綱を掴むのには苦労する筈だ――一人。画家が好んでいた貌(モデル)に出会った。ええ。彼は確かに私を愛していました。ですが。最後に書き残したんですよ――君は羊の夢を見た事があるかね。だから僕は嫌になったんだ。
何も書けなくなったのか。才能なんて無かったのか。表現力と技術の無い己に絶望したのか。その先の想像を創造出来やしない――なんだよ、中学の時にハズカシイ小説書いてた時のコトでも――別人格が思惟を弄っていた。頬と脳が熱っぽくなる。そ、そういう記憶は……!
そうとも、確かに最高傑作だったのだ。
成功
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南青台・紙代
アドリブ・連携歓迎
【SPD】
ふむ、ご同類の失踪事件か。
さてもさても我輩達と来たら
書かねば死ぬ生き物であるが、
大方の同業者にとっては比喩であるだろうに。
残した(遺した、とは思いたくない)作品を
精査してみよう。何かしらの『情報収集』できればよいが。
……作品として形を成すだけのことはある。熱意を感じるようだ。
ううむ我が筆の未熟さに思い至ってしまうな、いかんいかん。
あるいは、失踪した彼らも苦しんで筆を止めて逃げたか?
ノイズの羊は迷える己か、顔も知らぬやかましい読み手か。
それとも、もっと別の何かか……いやはや、あまり詳しくはないのでなぁ。
深淵に潜り真実を掴む誰かの、一助にでもなれればよいのであるが。
この波に乗らなければ、書かなければ、我輩達は死んでしまう種類なのだ。そうともご同類、失踪事件と言うのなら紙と筆を忘れてはならない。南青台・紙代(言の葉綴りし青蛇女・f23355)の赤色が忙しなく情報を追っていた。大方の同業者には比喩だろうに、しかし何処かの大莫迦どもは『本当』に首を吊ってしまうのだ。ぶんらり、ぶらり……『残した』作品を捲ってみよう。ああ。此処で『遺した』云々と口が滑らぬよう動かなくては。思ってしまえばお隣に、汚物塗れの足つかずか――精査してみよう。
文字列から脳髄に。舌にて蠕動するのは彼等の熱意と悪意だろうか。世界に対する絶望や人間の愚かさに泥を吐いている。ううむ……我が筆の未熟さに思い至ってしまうな。いかん。いかん――あるいは。失踪の所以は詰まり切った肉(いんく)なのか。筆を置いて逃げ出した先には、如何様なノイズ羊が佇んでいる。顔も知らぬやかましい読み手め……それとも。邪神とかいう連中の意か。詳しくはないのでなぁ。
組織の連中が解けないならば、慣れぬ猟兵には苦の至りか。しかし一助には成りたいものだ――深淵に潜り真実を掴む、その誰かに。
書いてはいる、と、告げてください。
成功
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茜谷・ひびき
血液を摂取してから挑もうか
読書は好きだが、国語の授業は得意じゃないんだ
「作者の気持ちを読み取りなさい」って言われても分かんねぇ
けれど相手が生きた人間なら、必ず痕跡が残っているはず
UDC組織の力も借りつつ【情報収集】
失踪した人の近辺に話を聞きに行く
家族に友達、行きつけの店の従業員
失踪した人の最近の状況を聞いてみよう
どんな些細なことでもいい
変な知人が増えたかとか、作風が変わったかとかを調べてみようか
どういう立場で調査することにしようかなぁ……
作品のファンとかネットの友達ってことでいいか
それならある程度作品にも目を通しておくべきか?
何個か読んでみるけれど、なるほど確かに面白い
……最終回まで読みたいな
問四・作者の気持ちを読み取りなさい――頭が痛い。そんな問答を仕掛けても何の意味が在るのか。茜谷・ひびき(火々喰らい・f08050)は血液を啜りながら溜息を吐いた。読書は好きだが、国語の授業は得意じゃないんだ。誰がオマエの脳味噌を的中したい。誰が彼等の行方を望んでいる――読者だとも。知人だとも。相手が【生きた】人間なら、必ず痕跡が残っているはず。嗚呼。美味しく感じるのが嫌なのに。飽きる事もない血肉への行進曲。組織に連絡を取ったならば早々に情報を集めるのだ。
彼。ああ。彼の話ね。失踪した――友人と言う者は居なかった筈だよ。だっていつも『一人』で古本屋に通っていたんだからさ。そうだね。確か『ホラー』だとか『幻想』だとか『人間を翻弄する』ような小説が好きそうだったね。そんで書いていたのも『そういうの』だったか。あとあっちの彼女ね。彼女はねぇ……天使を描くのが好きだったさ。それが最近は山羊のような――変な知人は居なかったとも。兎に角。羊を題材にし始めた奴が多かったさ。
劣化(コピー)を何度成したのか。彼等の題名は『似た』ものだ。そうとも作品のファン。君達は『そのこと』を知っている――通すべき目玉は無聊な地獄を読み込む為に――なるほど確かに面白い。面白いほどに、俺みたいだ。
最終回まで読みたいな……思い出す残滓(マイナス)。
成功
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海藻場・猶予
人類をいくら憎めども、己もまた人語を解する哺乳類
人の言葉で、人へと宛てて、人の物語を綴るしかない
……それは、酷い矛盾なのでしょうね
彼ら、評価されないことなど怖くはないと云うのでしょう?
論理的に考えて当然ですね
人類が憎いなら、人類に評価されることは『気持ち悪い』に相違ない
好意《こい》とは、
暴力ですもの。
心中だなんてその好例。
【WIZ:狂気耐性】
物語という狂気に惑わされず、ただ綴られたモチーフを列挙する作業といたしましょう
面白いだの、つまらないだの、そんな人類の物差しよりも、統計的な客観を以って彼らに接することとします
登場人物たちが『何』を求めているのか
とりわけ、――『何処』に逃げたがっているのか
人類をいくら憎めども。人類をいくら恨めども。怨みの所以が己ならば、地球儀は何度回しても変わらない――人語を解する哺乳類。海藻場・猶予(衒学恋愛脳のグラン・ギニョル・f24413)も同じく適合者で、古今東西奈落は等しい。人の言葉で人に宛てて人の物語を綴るしかない。継がれた筆はひどい真っ黒。そうとも薄赤色の精神は『中てる』事も出来ない哀れな憐れなふるえる心臓――それは酷い矛盾なのでしょうね。盾よりも矛の方が強いクセに、人類はこわれる理が好きらしい。
評価されない。丸も三角も×も、罰を受けるように書くならば無い方がいい。彼らは『それ』を怖くないと宣言した。論理的に考えて当然ですね――埒外どもに覗かれたのは絶望の一個と解けるだろう――人類が憎いなら。そんな醜悪の眼球が廻るなど『気持ち悪い』に相違ない。異物に囲まれて生活するのは、きっと気触れ程度だ。好意(こい)とは暴力ですもの。行為(こい)とは自らへの暴力ですもの。
列挙する。並列する。ただ狂気と見做された、作品群を解いていく。面白いだのつまらないだの、詰まる為の言い訳だ――泥吐く者に縋れるとでも――人類の物差しなどへし折ってしまえ。終いの無い頁を手繰りながら統計的な客観視。登場人物達は何を求めている。とりわけ……何処に逃げたがっているのか。
救われなかった――腕を切る。指を重ねる。爪を剥がす。髪をむしる。歯を鳴らす。ああ。アア……ぶんらりの足音が聞こえてきた。患い抱くには戸を閉ざす――心中だなんてその好例。静電気、ぴりりとオマエを探している。
大成功
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第2章 冒険
『なにかがおかしい』
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POW : 自分の常識も書き換わっているから何も問題ないぜ、体力を生かして探索
SPD : 常識の変化を察知、違和感を持たれないように偽装し、素早く探索
WIZ : 常識の変化を知覚、うまく話を合わせて聞き込み、怪しい場所を推理
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が た ん
街が一斉に啼き叫び、永久のような悪夢が成った。
それは決して覚めぬ深淵で、常識は愈々墜落した。
だが、困った頃に足はつかない。
ぶんらり、ぶらり――静まり還る。
人間どもよ、サラバと揺れろ。
――此処は全くが首吊る街路。
ぎぃぃ。ぎぃぃ……苦しみは喜びに。
もっと。もっと。空気に溺れて死んでくれ。
生き残っているのは何人だ。
その縄を切り、羊を追い込めば好い。
海藻場・猶予
心中をまごころと読むには、いささか数が多すぎやしませんかね
多夫多妻でらっしゃる?
人語を解する哺乳類どものうち、人類のみを特徴付けるものがあるとするならば
その前脚で首を吊ることが可能な点でありましょうか
大うつ病性障害モデルマウスは水に溺れることでしか自死を選べませんでした
鼠の園、
彼の孤島、
組み替えられた鬱の遺伝子、
――わたくしの常識など疾うに干上がっている
さて、否定して差し上げましょう
闘争も、逃走も、如何なる脳内物質のもたらす選択も
……浮力という名の物理法則を前に、残酷なまでに無意味です
未だ呼吸のある方や、これより足を踏み入れる方々が、この海水に後脚を掬われてくだされば
常識的には、重畳でしょうね
目覚めた恍惚は遠退く意識の内側で、只管に貴様等を呪っていたのだ。心中をまごころと読むにはいささか数が多すぎやしませんかね――子供も揃って『がたん』と鳴るとは、多夫多妻でらっしゃる……それで大家族とは往生するにも地獄が足りない。ぶくぶくと肥えた脂肪の塊が死亡するとは、世界がコレステロールで狂って陥る。人語を解する哺乳類のうち、人類唯一の特徴を記すならば『その前足』で自分を屠殺出来る事か。首を吊る事が出来たなら、どんなに世界は絞まるでしょうか――大うつ病性障害モデルマウスの群れ。水に溺れるしか選べなかった、四足歩行の絶望(クリエイター)。鼠の園。蛇に誑かされる事無く、恋も知らない獣達。彼の孤島――ミトコンドリア。
組み替えられた鬱の遺伝子。組み重なった躁の幻覚に、落胆して空へと昇りたいのか。わたくしの常識など疾うに干上がっている。失した脳味噌が病んでいるのに違いない。さて。否定して差し上げましょう――逃走も逃走も、如何なる脳内物質(オブリビオン)のもたらす選択も。おや。洗濯するスポンジを有していない。浮力という名の物理法則(辺獄)の前に、ぶんらり、ぶらりは無意味です。呼吸を忘れていない方。未だ『がたん』とないていない方。この海水に後脚をすくわれて。
下されば。苦駄されば。常識的には、重畳でしょうね。
――溺れるように、生きなさい。
くらげに器官(聞かん)でほしいものだ。
無いのだから。
成功
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茜谷・ひびき
再び血を飲む
さっきは漠然と飲んだけれど、今回はちゃんと目的があるぜ
この最低最悪の光景を終わらせたいんだ
【ダッシュ】で駆け
【気合い】と【覚悟】で歯を食いしばり
【野生の勘】で見るからに手遅れな人だけ判断して
あとは片っ端から下ろしていくぞ
【怪力】もあるから腕は疲れねぇ
途中で動けなくなんてなるなよ
俺の身体だ
壊れるまで酷使してやる
頭ががんがんする
この人達はこれでよかったとか思っちまうのか?
そんな訳ねぇだろ
怒りつつも「どんな風に常識が書き換えられるか」は観察しておきたい
今回ばかりは怒ってばかりもいられないな
最優先は人命救助だ
派手に動けば敵も俺を認識するか?
自傷はするけど首吊りなんてしてやるものか、この野郎
血液に困らない世界とは、つまり自ら死にたい者が多いと繋がるのか。漠然と啜る事を止め『目的』を定めれば我々は神意を暴けるのだろう。云々と言の葉を紡いでいる暇は在らず、何かが『可笑しい』程度ではない。この最低最悪の光景を終わらせたいんだ――がたこん。がたこん。街が歌う。謳われた存在がノイズを吐き散らし、眠りへと誘う羊はきっと一匹二匹……と騒がしい。覚悟を決めるのだ。オマエは哀れなまでに人を救えない――駆けると同時に勘を働かせ、手遅れと生きているを感じ取る。降ろされた人々が文句を言おうと何と叫ぼうと構うものか。力には自信がある。もってくれよ、俺の肉体(こころ)――壊れるまで駆使してやる。
響いている。響き渡っている。頭蓋の内側で地獄が発狂している。これでよかったと彼等は万歳したのか。これが幸せだと彼等は跪かなかったのか。宙に昇りたいと首を伸ばしたのか――身長はそのままで充分だろう。そんな訳ねぇだろ。書き換えられた常識は想像以上に『自然』だった。ああ。この頭痛から逃れるならば。
怒りを鎮めろ。人命が最優先だ。派手に動け。奴が俺を認識出来るほどに……首吊りなんてしてやるものか。唇を噛んで『発散』する。この野郎。あの野郎。どの野郎か『知れない』が――ぶらりと向こう側へ歩ませたいのだ。
大成功
🔵🔵🔵
九重・灯
首に掛かる縄を影の刃で切り裂き、肺に酸素を取り込む。
UC【天眼の導き】。首飾りを握りしめて、周囲を油断なく『視る』。
透視、空間を把握、索敵する。
現実からズレた空間に取り込まれた?
(『ハッ、向こうから迎えに来てくれたってコトだな』)
頭の中に響く、もう一人の自分の楽しげな声。
「邪神を倒さなければ帰れないということですよ」
(『おう、いつも通りだな』)
あの吊られているのは失踪した創作家たちでしょうか。
憎しみと恨み、そして羊。
憎しみや恨みといった「呪い」は自分に返るものだと昔から決まっているし、羊は生け贄や身代わりという意味合いも考えられますね。
さて、この先にどんな邪神が待ち構えているのでしょうか。
意識は寸前で浮かび上がった。何処かでぷっかりと生じた海月に助けられたのか、猟兵はしまる前に影で切った。彼方側と此方側が別れた時、目覚めの味わいは酸素に訊ね給え。ぶんらり、ぶらりは嘲笑する――肺々と返事を為しながら天を握るように眼球を開いて『視』た。油断せず。余裕も抱かず、遠くを透すほどに空間を把握するのだ。外れている。ズレていた。現実と異界を掻き混ぜられたのか。つまり。「向こうから迎えに来てくれたってコトだな」。別人格が笑いながら状況を紐解いた。楽し気な声は漸くの遭遇が『近い』事を示し、神の類は『おかしな』場所で静電気(ばちばち)と。邪神を倒さねば帰れない。還して終えば問題ない。いつも通りだな――びちゃりと汚れが下々に……失踪した芸術家どもが啼いているのか。泣いているのか。
憎しみと怨みと、そして羊。呪いは失敗しても成功しても自らに『返る』ものと解せ、羊とは家畜。捌かれるべき肉。裁かれるべき生贄や身代わり。意味は幾等でも引き『出せる』が、最早死人に口は無い――どんな邪神が待ち構えているのでしょうか。導かれた貴様が多重でも、惹かれた故に『ひと』と観た。
ぶらさがった肉が、処理だけを望んでいた。
成功
🔵🔵🔴
七瀬・麗治
~再び、UDC組織のオフィス~
失踪者が書き残した小説、まだ残ってたのか。じゃあ早速読んでみるぜ。オレはこれでも恋愛小説が好きなんだ。登場する人物の名前や地名などの固有名詞は要チェックだ。【謎を喰らう触手の群れ】を使うと、髪の一房が蒼い触手に変化。それがニューッと伸びて、パソコンの画面の中にゾブッと入り込む。毎度ながら正気を削られる作業だが…〈情報収集〉に集中しないとな。 読み進めるうちに「羊」のノイズが頭に浮かんだら、アタリってところか?念のため、〈狂気耐性〉で精神のケアは万全にしておくぜ。…いかんいかん、登場人物に感情移入しすぎたようだ。
が た ん――と傾いたのは文字列だった。最終頁を確認するには作者の脳味噌が必要だが、そんな『もの』を如何やって摘出するのだ。まだ残っていた小説をかちかち捲りながら一人で空間に呟いた。オレはこれでも恋愛小説が好きなんだ――登場人物の名称は――子羊・母羊・父羊・友羊・女羊――地の名称は――某町――固有名詞は要して確かめろ。見逃さぬよう『違和感』に触れ……此れは何だ。ほう。悪魔が題材とは……つまり主人公は【悪魔の奴隷】と……背筋に落ちた、強烈な冷気。
心臓が警鐘を発している。重要な事を見落としていないか。重要な言葉を読み忘れていないか。蒼色の触手(イバラ)が這い寄って、画面の『なか』へと沈んで往く。ゾブリと弄る感覚は人の心を蝕むようで、感覚が『心地良い』とは思いたくない――削られる作業には慣れていた。のめり込め。呑むほどの情報に惑わされるな。髪の一本までも進めて往け――ぱちりと伝わった、綿の如き刺激。
羊さんが紙を食んだら、ああ、生きていたくない。羊さんが触れて終ったら、ああ、奴隷としても活きたくない。羊さんが笑っていたら、嗤う事だけを思考しろ。はじかれた――いかん。いかん。感情移入が過ぎるのだ。
仕方がないだろうよ――図書館に惹かれるのは運命なのだ。
万全に。万全に。万全に……記憶処理は後でも……。
成功
🔵🔵🔴
南青台・紙代
アドリブ・連携OK
【WIZ】
はて、ここはいつから土手三番町になったのであるかね。
ユーベルコヲドで召喚した戦闘兵器たちを
不安定ながら自他の足場にしつつ手持ちの『多機能ナイフ』で縄を切り、
『念動力』を使いゆっくりと下ろす。
我が輩の前で死なれては寝覚めが悪いではないか。
寝覚めが悪くなって筆を取れなくなったら
怪奇人間(ワガハイ)は死んでしまうのであるぞ。
というわけで死なれたら我が輩が嫌なので貴殿らを救う。
そっちの方が我が輩には気持ち良いのでな。
あいにく我が身は蛇(クチナワ)に縛られているのであるからして、
もう他の縄に魅力など感じぬはずである。
……そうとも、もう。(首筋に生えてきた蛇怪之鱗を撫でる)
我輩は狗で在る。生は未だ無い――はて。静けさが脳味噌を舐ったならば、ここはいつから土手三番町になったのか。金が何本在っても救いには成らず、掬った魂は怪奇にも至れぬ回帰すら知らぬ『縁なき』サラバ――機械兵器が自他の足場を為し縄切れば多帰に及ばす『留まって』惑う。がしゃんの衝撃は身を軋まず、手遅れ以外は柔らかく念に包まれて――冷たい地面が助けと化すのか。者どもが一斉に哄笑し、呵々とうたえば大合掌だ。我輩の前で死なれては寝覚めが悪いではないか。死にたいならば別の場所で絶えれば好い。寝覚めが酷くて筆が執れねば、怪奇人間(ワガハイ)が死んでしまうのであるぞ――めヱめヱ鳴くならば枕元は止め給え。
死なれたら我輩が嫌なので。困るので。執筆の邪魔なので……貴殿らを救う。足元掬われた感覚が不安ならば、相応な生き方と活き方を学ぶが好いのだ。そっちの方が我輩には気持ち良いのでな――蛇(クチナワ)が全身を這って在れば、筆名(ペンネーム)など適当でよい――酔っ払ってくだけねば立派な……。
他の縄に魅力など感じぬはずである。それとも――首筋撫でれば怪異のザラツキ。蛇の螺旋に上は無く――もう。
覚める事ない、絶えられない。
成功
🔵🔵🔴
第3章 ボス戦
『『シープ』』
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POW : 自傷性帯電幻象
【凝縮体を構成する塵からの放電による幻覚】を披露した指定の全対象に【自身を恨み、憎み、傷付け殺したいという】感情を与える。対象の心を強く震わせる程、効果時間は伸びる。
SPD : 塵雷凝縮顕現体
【凝縮体】に変形し、自身の【無敵性】を代償に、自身の【幻覚能力】を強化する。
WIZ : 完了型消失憧憬
【静電気を纏う塵】を降らせる事で、戦場全体が【かつて自殺した者の心象風景】と同じ環境に変化する。[かつて自殺した者の心象風景]に適応した者の行動成功率が上昇する。
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メェ……メエ……メェエェエエ。
自傷自殺の電気信号が綿ワタと集まり、骸の海で形を成した。夢見た子羊が脳髄をこぼし、憎しみ恨みを固めて『混ぜ』て、ノイズが駆け抜ければサラバだ貴様等。帯電した幻と現の境目で『シープ』は其処に存在する――消失は完了したのだ。絞殺と考察は無碍で在り、無聊こそが死の種と知るが好い。此れは根源ではない。此れは根源たる『人間』の副産物だ。凝縮した彼等からは【ぶんらり、ぶらり】の愉しさが窺える……それはオマエにも降り注ぎ、手放しで……そうとも。これは『決して攻撃を受け付けない』証明だ――顕現以外では還せない。
耐え切れば貴様等の勝利だろうが、絶えない事は難しい。
めぇ、めぇ、縄は、たくさん。
九重・灯
世界に縄が張り巡らされている。
時に人は他者の首に縄を掛け、自らの首を吊っていく。
羊は彼らの負の集合、その投影体。縄を介して伝播する呪い。
不安定な足元の上で、淡い夢を追う者ならば殊更に墜ちやすい……。
で、どうすりゃいい?
人格は「オレ」に変わっている。
もう一人の自分が何か言ってたが、ほしいのは具体的な対策だ。
(『羊の攻撃を受けて、耐えて。敵が実体を現わした時に叩いてください』)
また無茶言いやがる。
オレの体は文字通り自分だけの体じゃねえ。簡単に自殺なんてするかよ!
『呪詛耐性5、狂気耐性5』
UC【天眼の導き】。
視界が幻覚で遮られても関係無い。「眼」を開いて羊にジャック・ランタンの狙いを付けて、撃つ。
世界に――宇宙に縄が張り巡らされている。否。天蓋から死が侮裸下がって在る。人間の存在を恥と嗤うように。人間の無様だと告げ口し、くすくすと静電気が触れている。時に人は他の首に縄を贈り、自らに誕生日(サラバ)を記して逝く。羊よ。シープよ。彼等の負(マイナス)を抱きながら、めぇめぇ無ぇと啼いてくれ。その投影体――縄を介して伝播する呪い。いいや。呪いと謂うには悦びに溢れて、ようこそ祝いの拍手(ポルターガイスト)。不安定な足元の下で、淡い夢を追う者は殊更に……ざらりと羊の舌が早く早く早く――落ちやすい。堕ちやすい。墜ちやすい。安売りの時間だ。
で――オレは如何するのだ。人格は既に『変わって』いる。何かを呟く、囁く、垂らして語る『もう一人』の台詞――よりも。ほしいのは具体的な対策だ。欲しがりな羊には耐久戦が正攻法だろう。敵が実体を現した時に叩いてください……無理難題は月の姫様か何かで十分だ。また無茶いいやがる……文字通り自分だけの体じゃねえ。
集中するのだ。展開された光景は『ただの羊毛』だと思うが好い。回転と羅列を続ける首吊り死体が、どん底と骸の海へと沈んだり浮いたり――脳内を絡め取るような幻覚も『視』てしまえば凝縮(シープ)だ。煉獄に相応しい連中だが、早々に地獄へと穿って終え――ランタンがぶんらり、照らす。
化けカボチャ笑え、サラバ大罪(だいざい)。
大成功
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茜谷・ひびき
自分が嫌い、憎い、許せない
そんな事いつだって思ってる
自分を大切に思ってる奴はこういう戦い方しねぇよ
一線を越えないでいるのは帰る場所があるのと、生きてあんたみたいな奴を殺さないといけないからだ
あんたと俺、相性悪かったかもな
刻印を起動し爪を鋭利に
そして腕を思いっきり切り裂く
痛みは【激痛耐性】で堪えろ、意識は飛ばすな
自殺願望だけは【気合い】でかき消せ、死んだらあいつを殺せない
自己嫌悪と自殺衝動より強く怒りを燃やせ
それが猟兵としての俺だから
傷口から炎を溢れさせ、それを俺の武器にする
何もかもを燃やすような勢いで炎を燃やせ
全部【焼却】しろ
でも死なない程度に【火炎耐性】で自分は守るぜ
炎に沈むのはあんただけだ
ただそれだけでいい――莫迦な。嫌い。憎い。許せない。赦せる筈が無い。無間地獄に引き裂かれても、自己犠牲の炙りからは逃れられない。そんな事いつだって思ってる。自分を大切に出来る『賢い』者は【こんな】戦い方を選ばない。一線。白線。境界を跨がずに『此処』で起立する所以は、帰る場所があるのと――生きて。活きて。眼前のプラスかマイナスか解らない、判らない曖昧『も』殺さないと進めないからだ。精神(にく)が羊のノイズを認識して、改めて猟兵は呑み込んだ。
あんたと俺、相性悪かったかもな――理想郷(テーマパーク)の自殺羊(マスコット)には首吊りよりも火刑がお似合いだ。曼荼羅が朱に閃けば花束の如く爪が鋭く。抱くように腕に中て、勢いよく散った血液(いしき)を維持せよ――殺意だけは奴に向けろ。願望だけは心から追い出せ。焚いた書物の題名は『スーサイド』だ。死んだらあいつを殺せない――怒りの対象は幻覚ではない。それは俺への憤慨ではない。
最後の怪物が還るまで、自己が消える事こそが唯一の救い。しかし神の手を刎ね退けて、自己嫌悪に苛まれるのが猟兵(俺)の貌だ。何もかもを燃やせ。中も外も武器と成せ――全部。焼却するのが運命だ。紅蓮よ、怒れ。
炎に沈むのはあんただけだ……焦げ臭い皮は首一枚。
延焼分はお釣りだろう、吊らせやしない。
死なない程度に「それだけでいい」。
成功
🔵🔵🔴
南青台・紙代
アドリブ・連携OK
【SPD】
我輩とて口先だけならば死にたい、
と言うこともあるが、
それは締切(なすべきこと)からの
逃避の言葉にすぎぬ。
自傷への憧憬はありはしないのである。
『念動力』の『オーラ防御』に使い、
塵や電気を受け取らぬように気をつける。
……実際に目の前にいるかもわからぬのだから、
気休め程度かもしれぬが。
顕現したならば『波色表紙の文庫本』を手にUC発動。
「貴殿らは何か?」
あいにく、我輩に出来る質問はこの程度の、
何と答えられても満足できそうにない、不躾なものくらいである。
こんな我輩の何処に死ねぬ程の情念があり、
幻覚を物ともせぬようなこの獣たちを呼べるのだかなぁ。
酔っ払って水瓶に堕ちれば、おやすみの枕にインクは濡れない。我輩とて口先だけならば『死にたい』。戯れるように吐く事も在れば。真剣に詰まって嘔吐する事も在る。それは基本的に前者で、締切(なすべきこと)からの逃避以外に在り得ない。得られた原稿が没々と叩き付けられた時には微かな絶望という『もの』も沸騰するだろうか――自傷への憧憬など見当たらない。中った毒(テッポウ)に殺されるのもゴメンだった。蛇(くちなわ)が蛇(たぶらかし)の涎で絶えると想うのか。塵も静電気も詐欺師の所業で、宙を巡る闇黒は眩暈起こしたタダの現象だ――凝縮された幻覚が合法の如く融け込めば、心中『あい』回って導々めくり――頁が進まなければ焚き付けられる。遊び紙に戯れ神だ。羊に喰われる前に読めぇ……気休め程度かもしれぬが。文句の絶えない息亡しめ。
目の前にいるかもわからぬ、貴殿らは何か? 波色表紙の文庫本、その最終(ラスト)には識るまで眠れぬ大合唱・合掌多く――あいにく。我輩に出来る質問はこの程度。満足出来ない。できそうもない、不躾なものくらい。喰らい海からは返事は漏れず、情念の獣はとぼけるように。その牙を羊の昏(あじ)に――幻覚モノともせぬこの獣(おのれ)。全く、何処に存在するのか『疑問点』だ。
書いてはいるのだ、死ねぬ。
――オマエの人生は絞説(巧拙)で決まるのか。
成功
🔵🔵🔴
七瀬・麗治
見せられるのは、ある邪神教団の施設で起きた出来事。
実験体として飼われた記憶。剣を手に群れの中を抜け出し、
哀れな仲間たちを手にかけて自分一人が逃げのびたこと。
…全て事実だ。助かったのはオレ一人。その罪の意識が、今も
オレを縛り苦しめる。――楽ニナリタイ?そうかもしれない。
戦いの気配を察知し、闇人格「ロード」が現れる
『こんな雑念ごときに何を手間取っている?』
『便所の落書き以下の妄言など聞き流せ。時間の無駄だ』
【闇堕ち】し、体を闇人格に明け渡す。
蒼い甲冑を纏い、黒い剣を手に羊の元へ。
<狂気耐性>で自傷、自殺衝動を堪えつつ、
闇の<力溜め>た剣を思い切り叩きつけるぞ。
人が化け物を造るには如何なる犠牲を『要する』だろうか。擁する羊がめぇめぇ嗤い、此方に「おいで」と彼等が招いている。手も足も解体(バラバラ)に生死の境で埋め込まれる『寄生体』。邪神教団は『何』を望んだのか。人々は『神』か『悪魔』の奴隷に餓えたのか。四文字の悪魔に贄を捧げれば。契約を。解放を。自然に超自然に落ちる墜ちる堕ちる世界は繰り返す――実験体は逃げ延びた。剣を手に有象無象を……違う。人だ。人の群れを抜けて哀れな犠牲者(仲間達)に――舐るように切断されたモツは背後だ。圧し掛かる『いきたかった』。総て事実。助かったのはオレ一人。心臓と首を絞め付ける――楽ニナリタイ。そうだ。そうとも。かも、知れない。
つまり我々は痴れる事も出来ないのだ。五月蠅い。こんな雑念ごときに何を手間取っている――内なる『闇』が囁いた。戦闘の気配を『絡めた』荊が、緩やかに外内を侵蝕して往く。便所の落書き以下の妄言など聞き流せ。【時間の無駄だ】。ロードと称した存在が呵々と嘲(ワラ)い。己の身は『蒼』の甲冑。
明け渡す感覚は心地良いのか。黒を纏った剣が――罪と罰の両方を背負った色――ただ『シープ』を叩き壊す。叩き潰す。叩け叩け叩け……自傷よりも嬉しい超越性(エナジー)だ。その性質を悦んで啜るが好い。
魂を改めるとは、今が勿体ない。
――貴様の力押しを魅せてやれ。
成功
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ミルディア・ディスティン(サポート)
『全速全開!ともかくやってみるのにゃ!』
人間のシャーマン×UDCメカニック、17歳の女です。
普段の口調は「女性的(あたし、あなた、~さん、にゃ、にゃん、にゃあ、にょ?)」、
真剣な時は「無口(あたい、あなた、呼び捨て、にゃ、にゃん、にゃあ、にょ?)」です。
ユーベルコードはシナリオで必要としたものをどれでも使用します。
痛いことに対する忌避感はかなり低く、また痛みに性的興奮を覚えるタイプなので、命に関わらなければ積極的に行動します。
公序良俗は理解しており、他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。
記載の無い箇所はお任せします。よろしくおねがいします。
が た ん――と衝撃。否。苦しみが駆け付けたミルディア・ディスティン(人間のシャーマン・f04581)に圧し掛かる。ぐいぃと喰い込む縄(ロープ)が脳髄に『刺激』を与え、詰まる感覚が一個の【地獄】を生成する――意識を維持せねば成らない。その所以羊に問われたならば泡のような涎が返答するだろう。舌を現実に伸ばしてタンパクが教える『もの』は……気持ちいい。警鐘の狭間で奔る悦びが「にゃ」の語尾を殺すようで――しかし。物足りないのだ。何故。理解したくないが、ぶんらりはシープの幻。ツマラナイ。気持ちよくない。こんな嘘塗れのぶらりには刻まれたプログラムが相応しい。全速全開、ともかく『味わって』みるにゃ。
化け物の肉が刃と鈍器、両方と成り果てれば『柔らかい肉』など滅ぼすに容易い。予め『成立』した行動が羊の【無敵性】を冒涜して往く。喜びを邪魔した罪は重いのだ。幻想で虐めた罰は骸の海への強制葬還以外に在り得ない。興奮していたあたいを返すにゃ。この嘘吐き。この羊飼い。この迷える羊『飼』い――ぶんらり、ぶらりの現実は『多量の犠牲者』を出したが、原因は此処に滅ぼされた。
スーサイド・シープ、何を夢見た。
成功
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