帝竜戦役②~竜の兵士は武器を振るう
●ドラゴンまみれの戦争が進行中です
「アックス&ウィザーズでオブリビオン・フォーミュラが行動を起こしたらしいな」
イミ・ラーティカイネン(夢知らせのユーモレスク・f20847)が眉間にしわを寄せながら、手の中で彼のガジェットを弄びながら言った。
アックス&ウィザーズにて蘇ったオブリビオン・フォーミュラ「帝竜ヴァルギリオス」が、配下の帝竜を引き連れて世界を滅ぼさんとしている。
その準備が整い、世界を滅ぼされる前に、群竜大陸を踏破してオブリビオン・フォーミュラを撃破しなくてはならない。
彼も、昼寝の最中にでもその夢を見たのだろう。額を押さえながら苦悶の表情を浮かべている。
「頭が痛くなって当然だ。あんな恐ろしく強大な力を隠そうともしないドラゴンが夢に出て来てみろ、俺がどれだけ恐ろしい思いをしたと思っている」
ふるふると頭を振ったイミが、グリモアを宿したガジェットを睨みながら漏らした。
そう言いながら彼がガジェットから映し出したのは、まるで竜派のドラゴニアンのような姿をしたオブリビオンだった。
鎧を着た、ドラゴンの頭に翼、尾を備えた人間が何人も空を飛んで、地上を睥睨している。
「こいつらはアックス&ウィザーズ世界に生きるドラゴニアンではない、れっきとしたオブリビオンだ。兵士がドラゴン化の風の影響を受けている。
人間が無理やり翼を生やして飛んでいるようなもんだ、翼を落とせば態勢を戻せずに落ちていくだろう」
兵士はドラゴン化しているとはいえ、しっかりその手に握った武器を使って戦ってくる。剣に、槍に、弓。それらを駆使して上空から襲い掛かって来るだろう。
「空から襲い掛かってくる連中に、どうやって対応するかが重要だ。それが出来れば一体一体はそこまで強くない。うまく立ち回ってくれ」
そう言って、くるりとガジェットを回転させる。光が放たれて開いたポータルの向こう、乾いた風が僅かに吹き込んでくる。
「さあ、仕事だ先輩たち。俺を失望させないでくれよ?」
屋守保英
こんにちは、屋守保英です。
アックス&ウィザーズが。
やもりさんも全力で頑張ります。勝ちに行きましょう。
●目標
・兵士×8体以上の撃破。
●特記事項
このシナリオは「戦争シナリオ」です。
1フラグメントで完結する、特殊なシナリオとなります。
このシナリオでは敵がドラゴン化し、空から襲い掛かってきます。
空中からの攻撃に対処し、硬い鱗に覆われた「急所」を攻撃することで、有利に戦闘を進めることが出来ます。
●戦場・場面
(第1章)
オブリビオンをドラゴン化する荒野「皆殺しの平野」です。
ドラゴン化し、竜派ドラゴニアンのような姿になった兵士が、皆さんに襲い掛かってきます。
それでは、皆さんの力の籠もったプレイングをお待ちしています。
第1章 集団戦
『兵士』
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POW : ハードスラッシュ
【剣による攻撃】が命中した対象を切断する。
SPD : ペネトレイト
【槍】による超高速かつ大威力の一撃を放つ。ただし、自身から30cm以内の対象にしか使えない。
WIZ : 無慈悲の乱雨
【10秒間の集中】により、レベルの二乗mまでの視認している対象を、【雨の如く降り注ぐ矢】で攻撃する。
👑7
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木常野・都月
気がついたら戦争が始まっていた。
頑張って勝たないと、この世界がなくなるんだろう?
頑張らないと。
兵士の格好でドラゴン化って、どこもかしこも固そうだなぁ。
慎重に弱点を突いていくようにしたい。
[野生の勘、第六感]で敵の動きに気をつけたい。
風の精霊様にお願いして、敵の柔らかそうなポイントを知らせて貰いたい。
あとはUC【狐火】を風の精霊様に導いて貰いたい。
火力は着火したら最大にしたい。
敵の攻撃は[属性攻撃、範囲攻撃]の[カウンター]で対処したい。
●狐は杖を握る
荒野を、鎧をまとった竜人たちが舞っていく。
空に銀の輝きがひっきりなしに動き回るのを、木常野・都月(妖狐の精霊術士・f21384)は杖を握りしめながら見ていた。
「頑張って勝たないと、この世界がなくなるんだろう? 頑張らないと」
そう独り言ちて、手にした木製の杖を握る。
アックス&ウィザーズに、縁が無かったわけではない。この世界で出会った人々もいたし、色んなオブリビオンと出会ってきた。
だから、救おうというその気持ちに偽りはないのだ。
「敵襲だ!」
「迎撃しろ!」
都月の姿を見つけて、兵士たちがこちらに弓を引く。弓の弦から手を離せば、分裂した矢が雨のように、乾いた地面に突き刺さって砂ぼこりを巻き上げる。
「兵士の格好でドラゴン化って、どこもかしこも固そうだなぁ……慎重に行かないと」
降り注ぐ矢を躱していきながら、都月は傍らに風の精霊を呼び出した。
「風の精霊様、敵の弱いところを教えてください!」
彼の声を受けて飛び出した風の精霊が、疾風に乗って飛び出していく。
兵士の周りをぐるりと回ると、すぐに都月のもとに戻ってその耳に口を寄せた。
「……よし、分かった」
「むっ!」
精霊の言葉に都月が頷くや、杖の先端に狐火をともす。煌々と炎が燃え上がると。
「風の精霊様、導いて!」
都月が声を張った途端、狐火が爆発するように分裂した。分裂して小さな炎に変わった狐火が、まるで散弾のように兵士たちに飛び付いていく。
「なにっ!?」
「分散しただと!?」
困惑しながら狐火を払う兵士たちだが、全ての炎を払うことは出来ない。その手を潜り抜けた狐火が翼の付け根に到達すると、一気に最大火力まで燃え上がる。
翼はみるみる燃え上がり、飛行手段を失ったドラゴン兵士が燃え盛りながら落ちていく。
「ぎゃぁぁぁっ!!」
「熱っ、熱ぅぅぅっ!!」
落下する途中で燃え尽きる兵士たち。それを見つめながら、都月は深く息を吐く。
「ふう……やはり、翼が弱点だったか」
そう話しながら、僅かに目を伏せる。墓標になるものも、何も残らない。
成功
🔵🔵🔴
パルピ・ペルポル
ついにきたわねぇ。
まぁ大人しく滅ぼされるつもりはないし…頑張りますか。
空中戦ならこちらも慣れたものだわ。
まずは念動力で雨紡ぎの風糸を自らの周囲に張り巡らせておいて、敵の行動を阻兼盾として使用するわ。
数が多いから近づかれないように第六感も働かせつつ。
それから風糸を念動力で巨大な蜘蛛の巣状にめいっぱい展開して。
敵を挑発して突っ込んできた奴らに糸を絡めて火事場のなんとやらで締め上げて切り裂いてあげるわ。
翼が弱点なら片翼だけでも根元から切り落としてやれば体勢崩して落ちていくでしょうし。
糸に絡めた敵を他の敵にぶつけてやるのもありかしら。
●妖精は糸を手繰る
空中で戦闘を行う兵士と猟兵たち。
その間を飛び回りながら、パルピ・ペルポル(見た目詐欺が否定できない・f06499)は相手のオブリビオンがいびつな翼を羽ばたかせるのを、目を細めて見やった。
「ついにきたわねぇ。まぁ大人しく滅ぼされるつもりはないし……頑張りますか」
アックス&ウィザーズは大事な故郷だ。滅びを座して待つほど、彼女は悲観的でも大人しくもない。
まなじりを決して敵の前に出るパルピを見つけた兵士が、こちらを指差しながら槍を構えた。
「フェアリーが来たぞ!」
「小柄で狙いにくい、引きつけてからよく狙って攻撃しろ!」
槍を手に握りながら、翼を動かし接近してくる兵士たち。その射程に入らないよう動き回りながら、パルピが不敵に笑う。
「ふん、空中戦ならこちらも慣れたものだわ」
彼らと違ってこちらの羽根は自前。空中戦はお手の物だ。
不可視の糸を繰って空に張り巡らせながら逃げ回れば、張られた糸に兵士の身体が引っかかる。
「なにっ!?」
「糸か? 小癪な真似を!」
思うように飛び回れないことに、困惑し始める兵士たち。糸を引き千切っては更に飛ぶが、その動きには焦りも見える。
頃合いか、そう判断したパルピが空中で足を止め、振り返った。
「そろそろいいかしら……おい! アンタたちってこの程度かよ?」
その姿からは予想も付かないぶっきらぼうな口調に、兜の奥の瞳が見開かれる。
そこにダメ押しとばかりに、パルピの挑発の言葉が飛んだ。
「そんな重たい鎧を着て空を飛ぼうだなんて、ちゃんちゃらおかしいぜ。いっそ身軽になったらどう?」
「こ、こいつっ!!」
彼女の言葉にいよいよ激昂した兵士が、真っ直ぐに彼女目掛けて突進するも。その身体は途中でピタリと止まってしまった。
「何だっ、動きが!?」
「い、糸だ! また糸が伸びている!」
そう、パルピの雨紡ぎの風糸による見えないトラップである。
蜘蛛の巣のように広範囲に張られた糸は、彼女の手から伸びている。糸に絡め取られた兵士たちが藻掻いても、抜け出せずにいた。
にぃ、とパルピの口角が持ち上がる。
「思惑どおり。はぁぁぁぁっ!!」
ぐいと糸を引けば、蜘蛛の巣が引き絞られて兵士の肌に食い込み。
腕に、翼に、弱点である翼の付け根にも、あらゆるところに食い込んだ糸が皮膚と鎧、鱗を切り裂いた。
「ぎゃぁぁぁっ!!」
「う、うわっ
……!?」
同時に首が寸断され、離れた首が落下しながらサラサラと消えていく。
あまりにも無様で呆気の無い最期に、パルピは忌々しげに地面に落ちていくからだをみつめたのだった。から下さい下さい
成功
🔵🔵🔴
アーデルハイト・バウムガルト
竜でない者が竜の真似事をしたところで、いきなり空中戦に対応できるとは思えません。本当の竜の力というものを見せてあげましょう!
空中戦をこちらも挑んでもいいですが、ここは敢えて地上で迎え撃ちましょう。
恐らく、飛行に慣れていない、兵士の皆さんは地上にいる敵に対してはどうしても攻撃が直線的になってしまうでしょうから、そこをドラゴニックオーラで迎撃し、オーラの鎖で結びつけましょう。
相手の動きを封じれば後は接近戦の天才たるゴッドハンドの距離です!
拳の乱打で攻撃すれば急所も自然と狙えるでしょう!
●少女は地に立つ
猟兵の手で兵士が次々と大地に叩き落されていく中。
アーデルハイト・バウムガルト(ドラゴニアンのゴッドハンド・f25072)は翼を携えるドラゴニアンでありながら、敢えて地上にその身を置いていた。
「竜でない者が竜の真似事をしたところで、いきなり空中戦に対応できるとは思えません。本当の竜の力というものを見せてあげましょう!」
過ぎた力は身を滅ぼす、までは行かずとも、慣れない力をすぐに振るえるものでもない。それは彼女もよく知っていた。
そんな啖呵を切るアーデルハイトの姿に、兵士たちは翼を細かく動かしながら彼女を睨みつけた。
「猟兵風情が次から次へと!」
「地の利はこちらにある、追い返せ!」
言うやいなや、翼を畳んでミサイルのように突っ込んでくる兵士。それを真正面から迎え討ちながら、アーデルハイトは笑った。
「やはり空を飛ぶのに慣れていない様子、地上の敵に対しては直線的ですね」
上空にいる物が近接的な攻撃で地上に居るものを傷つけんとした時、どうしても地上すれすれまで近付かなくてはならない。
その際、飛行に熟達しているなら円を描いたり弧を描いたりして攻めることも出来るだろうが、慣れていないとどうしても目標めがけて真っ直ぐに突っ込む形を取らざるを得ない。
アーデルハイトは学生だ。学園で飛行技術を学んだ時に、先生から口を酸っぱくして言われたことでもある。
「くらえっ!」
「そこですっ!」
だから兵士が自分に向けて剣を振りかぶってくるのにも怯まず、ドラゴニックオーラで迎撃することが出来た。
オーラの爆発に怯み、後退した兵士の胸にはオーラの鎖。
「なっ!?」
「動きを封じればこちらのものです!」
アーデルハイトは一気にその鎖を引き寄せた。前方にぐんと引かれた兵士の身体に、彼女の固く握られた拳がめり込む。
そこからは文字通りのタコ殴り。ボッコボコにされた兵士が苦悶の声を上げた。
「がっ、ぐっ、あぁぁぁ!!」
「ゴッドハンドの拳を舐めてもらったら困りますよ!」
アーデルハイトが勝ち誇った声で兵士を見下ろす。弱点である翼の根本を集中的に殴られた兵士は、顔を腫らして泣きながら消滅していった。
成功
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雨音・玲
【POW】
またデミドラゴンか…んっ?
おぃおぃ、フルプレートで飛翔とか自殺行為だろ
(森と違って平野の方は加減の必要が皆無だから―…)
自前で棺桶を準備とかご苦労さん
先行の組がだいぶ減らしてくれてるし露払いと行こうか―…
手をかざし空中に巨大な魔方陣を展開
オーバーキル気味の極大魔術を高速で組み上げて行きます
UC【一握りの焔】を使用
選択5種「先制攻撃」「範囲攻撃」「焼却」「限界突破」「属性攻撃」を
Lv720へ強化、もちろん攻撃力重視
通常Lvの特技「多重詠唱」「高速詠唱」「魔力溜め」「鎧無視攻撃」「継続ダメージ」「爆撃」「なぎ払い」を追加(まぁ効果+演出要員)
一匹も逃がさねぇ
行くぜ業火に焼かれて眠りなー!
●情報屋は加減しない
「おぃおぃ、フルプレートで飛翔とか自殺行為だろ。空飛ぶ棺桶かよ」
雨音・玲(路地裏のカラス・f16697)は呆れ顔でそう言いながら、ジャージのポケットに手を突っ込んだまま零した。
空中戦は機動力が命だ。だのに重たいフルプレートを着込んだら、明らかに速度が落ちる。空飛ぶ棺桶とは言い得て妙である。
遮蔽物の無い荒野、乾いた空気。おあつらえ向きの状況だ。周囲への被害を考慮する必要も無い。
「平野なら森と違って、加減の必要は皆無だな。じゃ、露払いと行くかー」
そう独り言ちた玲が眼前に手を翳せば、赤々と輝く魔法陣が浮かび上がった。
だが、そのサイズが明らかに大きい。編み込まれた術式も複雑だ。誰がどう見ても明らかな程の、極大魔術である。
それに気が付かないほど、兵士たちも耄碌はしていない。俄に慌て始めた。
「なんだ!? 膨大な魔力が!?」
「あそこだ! 術師が魔法を詠唱しているぞ!」
魔法陣を認めた兵士たちが弓を握った。何本も矢を射かけるが、玲の詠唱は止まらない。
「選択、解放! 其は灼熱、紅蓮、終末を齎すもの――」
先制攻撃。範囲攻撃。属性攻撃。限界突破。焼却。
多重詠唱。高速詠唱。魔力溜め。鎧無視攻撃。継続ダメージ。爆撃。なぎ払い。
全てを焼き尽くさんと、魔力が高まる。際限なく広がっていく。
そのあまりにも膨大な、ドラゴン化した兵士三人を焼き尽くすには過分すぎる魔力。周囲の空気が明らかに乾ききって、肌がひりついている。
このままではまずいことなんて、火を見るよりも明らかだ。
「まずい、あの魔法を撃たせるな!!」
「範囲が広すぎる、逃げられないぞ!?」
「首を刎ねろ、急げーー!!」
慌てた兵士が翼を羽ばたかせ、剣を抜き放って玲に迫ろうとするも。
玲の魔法が完成するのが幾分か、早かった。
「一匹も逃がさねぇ。行くぜ、業火に焼かれて眠りなー!!」
刹那、魔法陣が輝いて。
大爆発と形容するに相応しい、凄絶な爆炎が巻き起こった。
「あ――!!」
「ガァァァァ!!」
喉を焼かれ、肺を焦がされ、断末魔の悲鳴を上げながら塵も残さず焼かれていく兵士たち。
炎が消え、兵士たちの亡骸も平野の下草一本も残らない中、玲はふんと鼻を鳴らした。
「迂闊なお前らが悪いんだぜ、遮蔽物の何も無い空で、重い鎧を着込むなんてバカをやったんだからな」
そう言い残して、彼は戦場に背を向ける。
後にはもう、何も無かった。
大成功
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