●もうすぐバレンタイン商戦が始まりますね。
「リア充ガァアアアアッデェエエエッム!!!」
キマイラフューチャーの何処かにある怪人基地。そこではヒビの入ったハート頭をした黒タイツの怪人が、嫉妬の炎に狂っていた。
リア充。それは憧れ。
リア充。それは同時に縁遠いもの。
手が届かないからこそ、妬み、嫉む。
「立てた計画が中々うまくいかないのもー。お空が妙に眩しく感じるのもー。すべてはリア充のせいなんだよキェアアアアアア!!」
叫ぶ怪人を横目に、それは言いがかりなんじゃないッスかねぇ……と心の中で思いつつも、口には出さない働き蜂戦闘員達も、いた。
「リア充ぅうううはぁああああ、爆破しないとなァあああああ!!」
●あ、もう始まっていましたか。
「集まってくれてありがとう。キマイラフューチャーで怪人の基地がある場所を予知したんだ。放置すると面倒なことになりそうだし、壊滅させてきてほしいかな」
グリモアベースの片隅で、月華が集まった猟兵達へ向けて淡々と告げる。
事件を起こされる前に、此方から動くことが出来るこの好機。逃す手はない。
「転移した先はもう、怪人の基地だから。まず配下の戦闘員達を倒してから、ボスたる怪人を叩きのめしてきて」
月華は服の袖から白い手帳を取り出し、ページを捲りながら続ける。
「戦闘員達を纏めている怪人は……ハートブレイク・チョコレート怪人っていうみたいだね。名前と見た目がそのまま一致しているから、わかりやすいと思うよ。あと、どうもリア充とやらを目の敵にしているみたい」
月華は首をこてんと傾げ、リア充って何だろうとぽつり呟いてから、手帳をぱたんと閉じた。
「大丈夫、君達なら出来るよ」
じぃ、と猟兵達を見つめ言い切る月華。そして、あ、そうそう……と、忘れていた事を思い出し、言葉を続ける。
「言い忘れていた。怪人達を壊滅させた後は、キマイラ達の創作お菓子を楽しめるよ。とても甘かったり、見た目がカラフルだったりするみたいだね……それじゃあ、いってらっしゃい」
雪月キリカ
はじめまして。もしくは、またお会いしました、雪月です。
今回はシンプルに、殴り倒す系の依頼をお送りします。
1章は集団戦。
2章はボス戦となっております。
深く考えず、とにかく殴り倒せば良いと思います。ウォーミングアップにもどうぞ。
3章は日常となっております。キマイラフューチャーの創作お菓子を食べたり、作ったり出来る内容になってます。
お好きなようにどうぞ。
もしお声がかかれば、月華が顔を出します。
第1章 集団戦
『働き蜂戦闘員』
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POW : 御槍奉公
【槍】で対象を攻撃する。攻撃力、命中率、攻撃回数のどれを重視するか選べる。
SPD : 飛行モード
空中をレベル回まで蹴ってジャンプできる。
WIZ : 数で圧す
自身が戦闘で瀕死になると【さらなる増援】が召喚される。それは高い戦闘力を持ち、自身と同じ攻撃手段で戦う。
👑11
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転移したその先では、働き蜂戦闘員達が可愛らしい包装紙で、何かを包んでいた。
それはよく見るとチョコレートの小箱……に見せかけた小型の爆弾。バレンタイン商戦にしれっと紛れ込んで、とても迷惑なことを仕出かそうとしていたに違いないと、猟兵達は推察する。
「な、何だ何だお前達は! 何処から湧いて出てきたんだ!!」
突如現れた猟兵達に驚くハートブレイク・チョコレート怪人。普通に考えたならば、前触れもなしに見知らぬ者が現れたら、驚かない訳がない。
「今直感的にわかったぞ! お前らは敵だな!? リア充の味方だな?! ならば排除するのみだ!! 行け、働き蜂戦闘員達よ!! 我々の『擬態チョコボンバー計画』を邪魔されるワケにはいかないのだ!!」
働き蜂戦闘員達は、そんな名前の計画だったんスか……と、心の中で思いつつ、口には出さない。
彼らは働き蜂。主(上司)の命には黙って従うしかないのだから。
戦闘員達はそれぞれ槍を持ち、猟兵達へと迫り始める。
ネレム・クロックワーク
キマイラフューチャーのお菓子って、どんなお菓子なのかしら!
この世界は興味のあるものがたくさんあるから、お菓子も気になって仕方がない、わ
まあ、ごきげんよう、働き蜂、さん?
お勤めご苦労様、ね
わたし、前から思っていたのだけれど……
働き蜂戦闘員さんってきちんと休んでいるの?
休み無しでずっと扱き使われているのではないかしら?
何だか可哀想……
わたしが、おやすみさせてあげる!
愛用の魔導銃を、銃内部に組み込んだ変形機構を使って【範囲攻撃】モードにチェンジ
【全力魔法】と氷属性の【属性攻撃】を【高速詠唱】で魔導銃に装填
さあ、氷漬けタイム、よ
ご褒美の為に、わたし、頑張る、わ
さあ、次の働き蜂さん、いらっしゃい
キマイラフューチャーのお菓子は、どんなお菓子なのだろう?
この世界は興味のあるものが沢山ある。お菓子も気になって仕方ないわと、依頼完了後のお楽しみに心躍らせながら、ネレム(夢時計・f00966)は戦闘員達の前に立つ。
「まあ、ごきげんよう、働き蜂、さん? お勤めご苦労様、ね」
ミルクティ色の長髪を揺らし、働き蜂戦闘員達へと労いの言葉をかけるネレム。その優しい言葉に戦闘員達はつい、あざっスと返す。
「わたし、前から思っていたのだけれど……働き蜂戦闘員さんって、きちんと休んでいるの? 休み無しで、ずっと扱き使われているのではないかしら?」
「そうなんスよ……朝から晩までコキ使われて……労いの言葉をかけてくれたのはお嬢さんが初めてッス」
顔に影を落とし語る戦闘員。その様子を見たネレムは、憐憫の眼差しを向ける。
「何だか可哀想……」
このままだと、戦闘員達は疲れ切ってしまう。ならば、その前に。
「わたしが、おやすみさせてあげる!」
愛用の魔導銃『romantica*』の銃口を戦闘員達へと向けるネレム。範囲攻撃モードにチェンジさせ、氷属性の術式を高速で詠い、その力を装填する。
「さあ、氷漬けタイム、よ」
「えぇええええー?! そっちのおやすみは求めてないッスよ?!!」
だが、戦闘員達の言葉は聞かない。
『冱てる、時の歯車』
そう言い終わると同時に引き金を引けば、凍結を齎す数多の追尾魔法弾が広範囲に渡り放たれる。
戦闘員達は宙を舞い逃れようとするも、高速の追尾魔法弾からは逃れられず。
被弾した戦闘員達は次々凍りつき、粉々に砕ける。
「ご褒美の為に、わたし、頑張る、わ。さあ、次の働き蜂さん、いらっしゃい」
穏やかな様子からは想像も出来ないその容赦の無さに、残る戦闘員達は戦々恐々とするのだった。
成功
🔵🔵🔴
高柳・零
やれやれ、どこの世界にもこういうのが居るんですねえ。
まあ、身近にも居るんですが…
「皆さん、リア充を爆破したいですかー?」相手が返事をしたら「なら、死んでください!」と言います。背後には何故か三つ編みおさげの眼鏡っ娘の幻影が見えます。
前衛に出て盾役を勤めます。
盾受け、武器受け、オーラ防御、かばうで味方を守ります。
「自分がいる限り、仲間には傷つけさせませんよ」
飛行モードは衝撃波で撃ち落とします。
「対空攻撃を持ってないとでも思いましたか?」
数で圧すを使ったらユーベルジャックを使い、こっちもテレビを召喚します。
「数には数で勝負です」
自分も範囲攻撃で増援を攻撃します
アドリブ歓迎です。好きに扱ってください
山梨・玄信
リア充に憧れてる時点でRBの極意から遠ざかっておるのう。
幸せな人を少しだけ不幸にする事で少しだけ幸せになる。当然、自分に反動が来る。それを楽しむのがRBじゃ。
分かってないから、皆リア充堕ちするんじゃよ…。
皆裏切ったしの。
【POWを使用】
アースジャイアントを召喚して、範囲攻撃をぶちかますぞい。仲間を呼んでも同じ事じゃ。
空を飛ぶ奴は、やはりアースジャイアントの衝撃波で撃ち落とすのじゃ。
敵の反撃は見切りと第六感で躱すぞい。避けきれなければオーラ防御で耐えるのじゃ。
「(眼鏡っ娘の幻影を見ると即座に土下座)何故じゃ。どうしてもそうしなければいけない気が…」
「リア充の代わりに滅ぶが良い」
アドリブ歓迎じゃ。
「やれやれ、どこの世界にもこういうのが居るんですねえ。まあ、身近にも居るんですが……」
肩を竦めて零(テレビウムのパラディン・f03921)は隣の玄信(ドワーフの破戒僧・f06912)を見上げる。
「リア充に憧れてる時点でRBの極意から遠ざかっておるのう」
齢にそぐわぬ古風な物言いで言い切る玄信。
「幸せな人を少しだけ不幸にする事で少しだけ幸せになる。当然、自分に反動が来る。それを楽しむのがRBじゃ。分かってないから、皆リア充堕ちするんじゃよ……皆裏切ったしの」
そう言う玄信の瞳からは、光が消えている様に見えるのは気のせいではないかもしれない。十二にしてその言葉が出てくるということは、只ならぬ事情が過去にあったのだろう。おそらく。
零は盟友のその様子と言葉に、有る筈の無い痛みを少々胸に感じる。だがそれを隠し、まるで歌のお兄さんの様に気を取り直し、大きな声で戦闘員達に尋ねる。
「皆さん、リア充を爆破したいですかー?」
「俺らは働き蜂。上に従うだけッス」
上司たる怪人はリア充を爆破したい。それを否定するという事は、部下である戦闘員達には出来ない訳で。
「なら、死んでください!」
その答えにギルティの言葉を返す零。だがその言葉は本当に零のものなのだろうか。零の背後には、何時の間にか三つ編みおさげの眼鏡っ娘の幻影が浮かんでいる。その幻影が発したように思えなくも、ない。
現れたその幻影を見るなり、即座に土下座をする玄信。
「何故じゃ。どうしてもそうしなければいけない気が……」
玄信は眼鏡っ娘の幻影には見覚えが無い。だが脊髄反射的に土下座をしてしまったということは、もしかすると、並行世界の玄信に似た存在とシンクロしてしまったのかもしれない。
そうこうしている間に、戦闘員達は隙アリと言わんばかりに玄信へ向けて、精度を増した槍を投擲する。それを見た零は玄信の前に飛び出て、身体から放つオーラで槍の軌道を逸らす。
「おっと。自分がいる限り、仲間には傷つけさせませんよ」
零のその声を聞きながら玄信は地を転がり、持ち前の第六感で向かってくる残りの槍を躱す。少し掠ったが、それは気にするほどの傷ではない。
「リア充の代わりに滅ぶが良い」
やられたらやり返す。ここからはこちらのターンだ。玄信は自身の二倍の身長を持つ大地の巨人を喚び出す。
玄信が薙ぐような動作をすると、大地の巨人は手に持つ大振りのダガーで戦闘員達を一方的に薙ぎ、制圧する。その衝撃波は中空へと退避した戦闘員達をも墜とした。
正に、戦闘員達は虫の息。このままでは圧されてしまう……ならば増援だと、残る戦闘員達は更なる数の働き蜂戦闘員達を喚び出す。
零は増援に現れた戦闘員達の攻撃を上手くバスタードソードで防ぎつつ、ユーベルジャックを用いて戦闘員達の技を借りる。借りるのは勿論、増援の召喚だ。
「数には数で勝負です」
そして突如召喚された大量のテレビが、戦闘員達の脳天を直撃した。
「え?! ソレめっちゃ痛いやつじゃないッスか!!」
飛行していても、頭上にテレビを落とされたらそれは墜ちるしかない。運悪くテレビの角が当たってしまった戦闘員は、平面部分が当たった戦闘員達よりも大ダメージを受け沈黙する。
運良く難を逃れた戦闘員達の一部はこう思った。
人事課、人事課は何処だと。なぜこんな目に遭わねばいけないのだと。
勿論、人事課なんてこの怪人の基地には存在しないが。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
亜儀流野・珠
リア充な、知ってるぞ!
シンプルに爆破すべき存在だと怪しい服装の奴らが言っていた!
わけわからんな!
まあ爆破は迷惑だから大人しくなって貰おうか!
【フォックスファイア】、狐火に焼かれるがいい!
お前ら、蜂だからな。火は苦手だろう?
近くの奴から手当たり次第に撃ち込むぞ!
それでも数に対応できなくなってきたら【風渡り】で空中を跳び、舞いつつ燃やす!
狐が飛ばんと思ったか!
最後は空中から一等油断してる奴に向かって空を一蹴り、勢い付けて蹴り飛ばしてやる!
で、お前たちはリア充をどう思ってるんだ?
奴らに何かされたのか?
「リア充な、知ってるぞ! シンプルに爆破すべき存在だと、怪しい服装の奴らが言っていた! わけわからんな!」
珠(狐の恩返し・f01686)のその発言を聞き、一部の猟兵達はある思考に至る。もしかすると、その怪しい服装の奴らというのは黒いサバト服を着て、頭部にRBと書いてある輩達ではなかろうか、と。
「まあ爆破は迷惑だから大人しくなって貰おうか!」
続けて珠はそう言うと、自身の周囲に複数の狐火を出現させる。そしてそれらを、近くに居た戦闘員達へ向け手当たり次第に撃ち込んだ。襲い掛かる狐火に、働き蜂戦闘員達は慌て逃げ惑う。
「お前ら、蜂だからな。火は苦手だろう?」
「蜂でなくても火は駄目ッス!! 絶対!!」
けらり自信満々な顔をした珠に、少々焦げつつも反論する戦闘員。その間にも他の戦闘員に狐火の被害は広がり、次々に燃え尽きてゆく。
これは不味いと思った戦闘員達は新たな増援を喚び、狐火の延焼を人海戦術で乗り切ろうとする。
それを見た珠は、それなら空からもだと、風渡りで宙を舞いながら狐火を撃ち込み続ける。珠の髪を結う赤いリボンが、ひらりと靡く。
「狐が飛ばんと思ったか!」
「もう何が起きても驚かないッス!! 少し前はテレビが降ってき……って、ちょ……わぶっ!!」
ツッコミ役に転じた戦闘員が見たのは、空を一蹴りして勢いをつけた珠の靴の裏側が、己へ向かってくる所だった。
それを認識した瞬間はもう既に時遅く、避ける間も無く足蹴にされる。
「で、お前たちはリア充をどう思ってるんだ? 奴らに何かされたのか?」
戦闘員の事を踏みながら、軽く首を傾げ珠は問う。
「いや、俺らは特に。正直ちょっと羨ましいとは思うッスけど……その……」
踏まれながら戦闘員は、その問いにちらりとハート頭の怪人へと目をやりつつ、小声で言い淀むのだった。
成功
🔵🔵🔴
峰谷・恵
「自分が充実するにはどうするか、じゃなくて充実しているやつを邪魔することしか考えないからリア充ってのになれないんじゃないかな?」
MCフォートの連射と熱線銃の射撃で働き蜂戦闘員を追い込んで、複数の働き蜂戦闘員が範囲内に固まったところに全射撃武器によるフルバースト・マキシマム(一斉発射、鎧砕き、鎧無視攻撃、誘導弾、2回攻撃、生命力吸収の技能を使用)を叩き込んで敵が数で圧すを使ってくる前にまとめて片付ける。
敵の攻撃はMCフォートの弾幕で迎撃しつつダークミストシールドで受け流す(盾受け、オーラ防御)
「マシンキャノンで追い込んで砲撃で仕留める、古典的だけどやっぱりこれだね」
「自分が充実するにはどうするか、じゃなくて、充実しているやつを邪魔することしか考えないから、リア充ってのになれないんじゃないかな?」
恵(神葬騎・f03180)の言い分は至って正論である。どうであれ何であれ、邪魔をしたら、自分の周りからは人が離れてゆく。それを繰り返すとぼっち化が進むのみだ。
「シーッ!! 負のオーラが溜まりに溜まりすぎて、拗らせちゃっているんスからそれを言ったら……」
働き蜂戦闘員は口元に人差し指を添え、恵のこれ以上の発言を抑止させようとするが、残念なことにハート頭の怪人には聞こえてしまっていて。
「だぁあああまらっしゃぁあああい!! とにかく幸せそうにしている奴らは憎たらしいコトこの上ないんだよ!! 働き蜂達よ!! あの女を黙らせろ!!」
逆上し、ヒステリックに戦闘員達へと命令をする怪人。何でこんな上司の下についてしまったのだろうと思いつつも、働き蜂の性で素直に従う戦闘員達は恵へ槍を向け迫る。
だが恵は数多の槍の矛先が己に向けられようと、臆することなく冷静に対処する。MCフォートの引き金を引き弾丸の雨を浴びせ、文字通り蜂の巣にし攻撃を相殺。同時に熱線銃の射撃で、追い込み漁の如く戦闘員達を目的の範囲内へと誘導する。
「これくらい固まったなら上出来かな」
そして大凡の人数が範囲内へと固まったそのタイミングで、己の持つ全射撃武器を一斉発射。
弾丸雨中の攻撃が戦闘員達へと襲い掛かる。その強く激しい攻撃に戦闘員達は為す術も無く、次々に灰燼へと帰す。
「マシンキャノンで追い込んで砲撃で仕留める、古典的だけどやっぱりこれだね」
そのあまりにも一方的で強大な火力に、残る戦闘員達は恵に恐れを抱き、たじろぐしかなかった。
成功
🔵🔵🔴
高柳・零
あなた達に必要なのは人事課ではなく、職業安定所(古い!)ですね。
いっそ、他の巣に移りませんか?
逃げた働き蜂は見逃します。そこまで鬼ではないです。
残った働き蜂には「ブラック企業に残っても良い事はないですよ。この場で死にますし」宣言するや新しく覚えたユーベルコード天斬りで片っ端から斬り倒します(試し斬りとも言う)。
「何か可哀想な気もしますが、あなた達を倒さないと恐ろしい事が起こりそうな気がするんです。…自分の身に」
更に仲間を呼ばれたら範囲攻撃に切り替えます。
敵の攻撃は盾受け、武器受け、オーラ防御で受け止めます。
受けは得意ですが受けキャラではないですし、そっちの趣味もありません。
アドリブ歓迎です。
山梨・玄信
オブリビオンに職安も無いと思うが…RBというものは自発的にする事に意味があるからの。逃げたければ逃げて良いぞ。
ここで「馬鹿め、敵に後ろを見せるとは」とかやると悪人じゃからのう。やらんぞ。
【POWを使用】
引き続きアースジャイアントでの範囲攻撃をするのじゃ。
残ったのなら覚悟は出来てるじゃろうしのう。
逃げるフリをして戻って来るのが居たら衝撃波で撃ち落とした上でアースジャイアントの防御力無視攻撃で踏み付けてやるぞい。警戒は怠らんのじゃ。
防御に関しては前と同じじゃ。
「機会は与えたぞい。残った者は覚悟出来ておるな」
「何故か、わしの身にも恐ろしい事が起こりそうなんじゃが…」
アドリブ、絡み歓迎じゃ。
「あなた達に必要なのは人事課ではなく、職業安定所ですね。いっそ、他の巣に移りませんか?」
やんわりと提案をする零(テレビウムのパラディン・f03921)。そこに玄信(ドワーフの破戒僧・f06912)が軽く指摘を入れる。
「オブリビオンに職安も無いと思うが……」
実際、オブリビオンの界隈には真っ当な職業安定所など無いだろう。それ以前に存在するか怪しい上に、例えあったとして、真面に機能するのかも怪しいが。
働き蜂戦闘員達は零の提案に頭を悩ませる。いっそ他の怪人の下についた方が、もっと活き活き出来るのではないか? 悩む心はゆらゆらと揺れる。
「ブラック企業に残っても良い事はないですよ。この場で死にますし」
心を更に揺らす言葉をかける零。だが、ハート頭の怪人は戦闘員達へ向けて言い放つ。
「お前ら、その手に持つ槍は何のためにある?」
戦闘員達は己が持つ槍を見つめる。そして思い出すのだ。この槍は、身を捧げて主に尽くすためにあると。だから『御槍奉公』なのだ。
つまり、戦闘員達は主から逃げられない。逃げることを、許されないのだ。
「チックショオオオオオ!! 違いは死ぬのが早いか遅いかだけッス!! 一世一代の働き蜂魂!! 咲かせてみせるッス!!」
やけっぱちになりながらも猟兵達へと槍を構える戦闘員達。これが社畜というものなのかもしれない。
「機会は与えたぞい。覚悟は出来ておるな」
玄信のその言葉が、戦闘再開の合図となった。
『天に変わって悪を斬る!』
力強い槍の一撃を喰らわせようと迫る戦闘員達を、零は白く光を反射させたバスタードソードを振るい片っ端から次々と斬り倒してゆく。
天ではなく、幻影に代わり断罪をしているような……そんな疑問が零の脳裏を掠めるが、今は深く思考している場合ではない。
「何か可哀想な気もしますが、あなた達を倒さないと恐ろしい事が起こりそうな気がするんです……自分の身に」
「何故か、わしの身にも恐ろしい事が起こりそうなんじゃが……」
二人は背筋に冷たいものが走るのを感じながらそうこぼす。
それは零の背後の三つ編みおさげの眼鏡っ娘の幻影が原因だろう。幻影は並々ならぬ怒りのオーラを纏っている。もしかすると、この幻影も並行世界の幻影と似た存在とシンクロしてしまっているのかもしれない。一体並行世界では何があったというのだろうか。
仕切り直しに、玄信は迫り来る戦闘員へタイミングを見計らい、目にも止まらぬ速さで拳を突き出す。
他の戦闘員も巻き込みながら、ボールの様に吹き飛んでゆく戦闘員。玄信の動きを模倣する大地の巨人の方では、衝撃波も相まってボウリングのピンの如く戦闘員達が纏めて吹き飛ばされていた。
背を預け合うようにしながら戦闘員達を殲滅してゆく盟友同士。二人が残り僅かな戦闘員達を殲滅し尽くすのに、そう時間はかからないだろう。
そして、暫しの後。
「RBというものは自発的にする事に意味があるからの」
ただ一人残ったハートブレイク・チョコレート怪人を見据えながら、玄信はRBの心得を独り言ちるのだった。
成功
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第2章 ボス戦
『ハートブレイク・チョコレート怪人』
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POW : ジェラシックフレイム
【チョコレートの頭部から噴き出す嫉妬の炎 】が命中した対象を燃やす。放たれた【嫉妬の】炎は、延焼分も含め自身が任意に消去可能。
SPD : センチメンタル・ギリチョコワールド
戦闘中に食べた【義理チョコ 】の量と質に応じて【過去の悲しみを糧として】、戦闘力が増加する。戦闘終了後解除される。
WIZ : ジェラシック・ラブイーター
【嫉妬 】の感情を与える事に成功した対象に、召喚した【とろけるチョコの塊】から、高命中力の【愛を食らう触手】を飛ばす。
👑11
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配下達を一掃され、事実上ぼっちとなってしまったハートブレイク・チョコレート怪人。それでも怪人はまだ諦めていない。
「俺一人でもなぁ……爆破は出来るんだよコンチクショォオオオオオ!!!」
ハート頭の怪人はそう叫び、手に持っていた小型の爆弾をグシャリと握り潰した。それでリア充を爆破するのではなかったのか。それともまだ在庫があるから、一つくらい握り潰しても問題ないのだろうか。
なんだかもう色々と拗らせて手遅れな怪人を撃破すべく、猟兵達は其々向き直る。
峰谷・恵
「爆破したってぼっちのままだしリア充にもなれないんだよ?」
もう憐れになってきたのでさっさと終わらせることにする。
MCフォートの弾幕でこちらの攻撃への対応を強い続け(MCフォートリロードの隙は熱線銃連射で埋める)、敵の動きが止まる瞬間にアームドフォートの砲撃を叩き込む。
敵が義理チョコを食べようとしたら熱線銃で義理チョコを撃ち抜いて阻止。
敵の攻撃は回避。かわしきれないときはダークミストシールドで受け流す。
戦闘が終わったら現場の片付け(重い瓦礫も怪力で片付ける)
「骸の海に還ればぼっちではなくなると思うよ」
「爆破したってぼっちのままだしリア充にもなれないんだよ?」
「それでも爆破するのが俺のアイデンティティ!! 爆破しないと気が済まない!!」
怪人の発言を聞き、憐れに思えてならなくなったので、せめてもの情けにさっさと終わらせることにした恵(神葬騎・f03180)はMCフォートを構え、予告なく弾丸を撃ち込む。怪人の基地内に、けたたましい機関砲の砲声が響いた。
「せめて一言断ってから撃て!!」
紙一重のところで弾丸を躱す怪人。動き回っていればそのうち弾切れを起こすだろうと判断し、とにかく基地内を全力逃走する。
事実、MCフォートは弾切れを起こした。しかし、その隙を己で分かっていない恵ではない。弾をリロードしている間の隙は、熱線銃を連射して埋める。
「キェエエイ!! 逃げているばかりだと思うなよぉお!!」
このまま逃げているだけでは突破口を開けぬと、怪人は突如どろりとしたチョコの塊を召喚する。
「愛をクダサァアアアアイイ!!」
つい本音を口走る怪人が、チョコの塊から恵に向けて触手を向けるも。恵の熱線銃の光線が、触手らを正確無比に撃ち落としてゆく。
それを見た怪人は、次はどう手を打つかとハート頭を抱え悶々とする。
その好機を見逃さず、恵はアームドフォートの砲撃を怪人目掛けて放った。重い一撃が怪人を吹き飛ばし、壁へと叩きつける。そこに追い打ちをかける様に、ガラガラと瓦礫が怪人の頭上に降り注いだ。
「骸の海に還ればぼっちではなくなると思うよ」
瓦礫の山へ向け恵は言う。骸の海は捨てられし過去の集積体。そこにはきっと、同じ志を抱いていた者達も居ることだろう。
「還ってたまるかぁああああ!!」
だが、叫びと共に勢いよく瓦礫の下から飛び出てきたハート頭の怪人は、まだこちらの世界に未練がましくしがみ付いていたい様だった。
成功
🔵🔵🔴
亜儀流野・珠
チョコ頭よ!チョコで悪事を働くのは止めて貰おうか!
俺は饅頭も好きだがチョコも好きなんだ!
今の時期の店は面白いチョコ色々と売ってて見ても食べても楽しいぞ?
まあ大人しくは聞かないだろうな。無理やり大人しくさせてやろう!
お前はチョコだからな!炎には弱いだろう!
狐火を四方八方から突っ込ませて焼いて溶かしてやろう。
その頭のヒビ割れも溶けて塞がるかもしれないぞ?そうなったら綺麗なハートだな!
あー、ついでに爆弾も燃やして処分しとくか!
ちなみに俺は嫉妬の感情は無いな!
チョコ美味いよなってぐらいしか無い。共感できなくて悪いな!
「チョコ頭よ! チョコで悪事を働くのは止めて貰おうか! 俺は饅頭も好きだがチョコも好きなんだ!」
今の時期、店頭では様々なチョコが販売されている。それを見るのも、食すのも楽しい。だからチョコに泥を塗るような行為は見逃せないと珠(狐の恩返し・f01686)は思う。
「お前はチョコだからな! 炎には弱いだろう!」
そう言うと、怪人を囲むように四方八方から狐火を放つ。逃げ道を塞がれるように狐火に迫られ、怪人はその炎に身を焼かれる。ほんのりとチョコレートの焦げる香りがした。
「その頭のヒビ割れも溶けて塞がるかもしれないぞ? そうなったら綺麗なハートだな!」
「綺麗にされてたまるかぁあああ!!」
怪人は叫ぶと、生温かくどろりとしたチョコの塊を召喚し、愛喰らう触手を珠に向ける。だが、触手は途中でべちゃりと地に崩れて珠に届かない。
「俺は嫉妬の感情は無いな! チョコ美味いよなってぐらいしか無い。共感できなくて悪いな!」
その発言は、触手が求める感情を一切持っていないことを意味していた。おそらく触手は標的となる感情を見つけられず、途中で崩れてしまったのだろう。
「あー、ついでに爆弾も燃やして処分しとくか!」
物の序でと、今は亡き戦闘員達が毎日コツコツと包装していた爆弾の山へ、無邪気に狐火を放つ珠。狐火が小型爆弾の一つへ着火すると、音を立て爆発を起こす。
「なななな何ちゅうことをするのだ小娘ぇええええ!!!」
半狂乱気味に爆弾の山へ駆け寄る怪人。だが時すでに遅し。核分裂のような連鎖反応を起こし、他の爆弾へと着火と爆発を繰り返す。基地内に乾いた破裂音が響き渡り、白煙が濛々と立ち込める。
その白煙が晴れた時、猟兵達の目に映ったのは『間に合わなかった…!』と言わんばかりに地に伏せ項垂れる怪人の姿だった。
大成功
🔵🔵🔵
山梨・玄信
なんじゃ、お主も嫉妬で動くタイプか…。わしの同志にはなれんのう。
嫉妬を超越し、楽しむ事を知った50近い独り者の力見せてやるわ!…わしは12歳じゃぞ。何を言っとるのかのう?
【SPDを使用】
先ずは服を脱ぐぞい。褌一丁になってシーブズギャンビットで攻撃じゃ!
義理チョコを使ったら慰めてやるのじゃ。
嫉妬の心は伝染せんぞい。そもそも、恋愛を望んでおらんしの。
嫉妬の炎は見切りとシーブズギャンビットのスピードで躱すのじゃ。
「義理チョコがあるだけマシじゃぞ。わしなど義理チョコすらもらった事が無いのじゃ」
「恋愛を望むから嫉妬するんじゃ。世の中、他に楽しい事など山ほどあるぞい」
アドリブ、絡み歓迎じゃ。
高柳・零
そうなんですよね。恋愛も嫉妬するのも面倒になるので、心が穏やかになるんですよね…自分もよんじゅ…12歳ですが。
「脱ぐのが好きな玄信さんが本気モードですね。では、こちらも本気の防御モードになりますか」
基本は仲間をかばいながら盾受けとオーラ防御で攻撃を弾き返します。触手は武器受けで切り落とします。
どうしても受けきれない攻撃は無敵城塞で防御
「仲間は傷つけさせませんよ」
攻撃する余裕があれば、鎧砕きで嫌がらせします。
「この砕けたチョコは食べられるんでしょうか?食べられるなら持ち帰って、店のツマミに出来ますね」
敵が弱って来たら2回攻撃で追い込みます
「さあ、店のツマミになってください」
アドリブ、絡み歓迎です
「なんじゃ、お主も嫉妬で動くタイプか……わしの同志にはなれんのう」
玄信(ドワーフの破戒僧・f06912)のRBとは、幸せな人を少し不幸にする事で得られる幸福の反動をも楽しむ事。
一方的に嫉妬し不幸をばらまき、反動を楽しもうとしない怪人は、同志として見ることが出来ない。
「嫉妬を超越し、楽しむ事を知った五十近い独り者の力を見せてやるわ! ……わしは十二歳じゃぞ。何を言っとるのかのう?」
「そうなんですよね。恋愛も嫉妬するのも面倒になるので、楽しんだ方が心が穏やかになるんですよね……自分もよんじゅ……十二歳ですが」
零(テレビウムのパラディン・f03921)よ、それは悟っているのではなかろうか。
しかし二人とも何を口走っているのだろう。まだ十代のはずなのだが。並行世界の侵食汚染が進んでいるのだろうか。
それはさておき。怪人は心にシャッターをして、二人の言葉に聞く耳を持つ様子はない。
「恋愛の自由があるならなぁあ……嫉妬して爆破する自由もあるんだよォオオオ!!」
怪人はセルフ義理チョコをもしゃぁあ……と食し、過去のトラウマや悲しみをエネルギーにして己の身体機能を強化する。セルフ義理チョコは義理チョコの部類に入るのかという疑問が猟兵達に浮かぶが、気にしたら負けである。
「義理チョコがあるだけマシじゃぞ。わしなど義理チョコすらもらった事が無いのじゃ」
そして玄信はいきなり服をスパァンと勢いよく脱ぎ、褌一丁となる。ある意味、頭部以外黒タイツな怪人といい勝負かもしれない。
「脱ぐのが好きな玄信さんが本気モードですね」
誤解を与えかねない発言である。玄信の名誉のために補足すると、単に身軽になるために脱いだのであって、好きで脱いだのではないと……思われる。
だが相手が脱いでいようがいまいが、怪人には関係ない。溢れる嫉妬パワーを頭部へと集中させ、炎へと変換する。その炎は暗くて重い紫色をしていた。
「喰らえ……ジェラシィイイイックフレイムッッ!!」
猟兵達を燃やし尽くさんと、重苦しい嫉妬の炎を向ける怪人。しかしそれが猟兵達に届くより速く、零は仲間を庇うために前に飛び出す。
「仲間は傷つけさせませんよ。こちらも本気の防御モードになりますか」
零は瞬時に全身を超防御モードに変え、その炎を受け止める。身に重く纏わりつく炎のダメージをものともしないが、代償としてその場から全く動くことが出来ない。
怪人は炎の手を緩めることなく、そのまま力圧しで零を焼き尽くしてやろうと炎を向け続ける。それは怪人にとって大きな隙となった。
玄信は怪人の意識が零に向いているその隙をつき、ダガーで素早く一撃を喰らわせる。
「恋愛を望むから嫉妬するんじゃ。世の中、他に楽しい事など山ほどあるぞい」
「ぐぬぉおおおお嫉妬が、嫉妬の力が抜けてゆく
……!!」
斬られた場所が悪かったのだろう。怪人は地に転がり悶える。
それは痛みで力が抜けてしまっただけでしょうと内心でツッコむ零。炎が止んだ事で全身の防御を解いた零は、持っていた頑丈な魔導書を使い、嫌がらせすることを思いつく。
ごすっ、ごすっと。零は魔導書の角で地に転がる怪人のハート頭を殴りつける。砕けたハート頭の残骸が地に転がった。
「この砕けたチョコは食べられるんでしょうか? 食べられるなら持ち帰って、店のツマミに出来ますね」
「ちょ、ちょっとタンマそれすっごい痛いやつ!!」
怪人は必死に抵抗するが、さっきまでのお返しだと言わんばかりに、零はその手を緩めることはない。
「さあ、店のツマミになってください」
情け容赦なくとてもいい笑顔をして、零はまだまだ怪人に嫌がらせをし続けるのだった。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
ネレム・クロックワーク
ご機嫌如何かしら、ぼっち・ハートブレイク・チョコレート怪人さん
大変申し上げづらいのだけど、リア充を爆破してもぼっちな貴方の現状は何も変わらない
現世では良いご縁に恵まれなかったのね、可哀想
でも大丈夫、来世ではそのままの貴方を愛してくれる人に巡り会えるわ、きっと……多分、おそらく
だからわたしが、来世へのお手伝いをしてあげる、ね
それじゃあ、永眠タイム、始めましょうか
【全力魔法】と星属性の【属性攻撃】を【高速詠唱】で魔導銃に装填
掌サイズのお星様(110個分)が銃から弾け出て、貴方を包囲する、わ
キラキラひかる、お星様が、貴方を照らし出す
凄いわ、今の貴方、とても輝いている……!
(着弾後、星は全て爆発する)
「ご機嫌如何かしら、ぼっち・ハートブレイク・チョコレート怪人さん」
地に転がる怪人を見下ろし、ネレム(夢時計・f00966)は怪人に声を掛ける。
「お嬢ちゃん……この状態で元気ですなんて言えると思うか?」
怪人は先の戦闘で物理的にハートブレイクされてしまっている。その頭部は全体的にヒビが入り、一部欠けてしまっていた。
「現世では良いご縁に恵まれなかったのね、可哀想。でも大丈夫、来世ではそのままの貴方を愛してくれる人に巡り会えるわ、きっと……多分、おそらく」
目を伏せ、しかしさり気なく魔導銃の『romantica*』を取り出すネレム。それを視界に入れた怪人は、先ほどのネレムの言葉を思い出す。あれ、さっき来世って言ってなかったっけこの子……と。
「だからわたしが、来世へのお手伝いをしてあげる、ね」
「ちょっと待てぇえええ!!! まだ爆破とかやり残したことあるんだからぁあああ!!!」
聞き間違いではなかったかと、急ぎ義理チョコを食らい、戦闘力を増強する。だが既にボロボロゆえに、逃走用の力を得るためにだろう。
食らっているその間にネレムは星属性の術式を速やかに詠い、『romantica*』に全身全霊の力を籠める。
「それじゃあ、永眠タイム、始めましょうか」
「まだリア充爆破してないぃいい!!」
逃走を図る怪人へと銃口を向け、引き金に指をかけるネレム。
『耀う、星の幻想夜』
そして引けば、数多の魔法の星達が銃口から飛び出す。
それらはまるで流星群の様に、怪人に降り注ぐ。それらはきらきらと輝き、怪人を照らし出した。
「凄いわ、今の貴方、とても輝いている……!」
ネレムはそれを見てチョコレート色の瞳を輝かせる。
「輝いている? 俺、輝いているの?」
ネレムの言葉に調子に乗り、つい足を止める怪人。そして星達が怪人の周囲に着弾する。それらは数度瞬くと、爆ぜた。
「ちくしょぉおお嵌められたぁああ!! この世にリア充ある限り、俺みたいな奴は現れ続けるんだからなぁあああ!!」
星達の爆発に巻き込まれ、ハートブレイク・チョコレート怪人も爆発するのだった。
大成功
🔵🔵🔵
第3章 日常
『時代を追い越したお菓子達……!』
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POW : 味覚をぶっちぎれ!甘さの限界を越えたお菓子に挑戦!
SPD : 視覚を貫け!カラフルド派手、あるいは装飾が凄いお菓子に挑戦!
WIZ : 思考をふっとばせ!見た人の度肝を抜くデザイン勝負のお菓子に挑戦!
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怪人基地を無事壊滅させ、猟兵達が次に向かったのは、キマイラ達の出店が集まる一角であった。
そこでは現在、スウィーツフェスが行われている。キマイラ達のセンスが光るお菓子を味わったり、厨房を借り自作することが出来るという。
一休み出来るように椅子やテーブルも用意されているので、そこでのんびりとするのもいいだろう。
一仕事終えた後のお楽しみを楽しむべく、それぞれは思い思いに歩を進めるのだった。
高柳・零
懐かしいですね。この「バズるために全力で余計な事をしました」感。
だだ甘お菓子や不必要な装飾……「食べ物が悲しんでいます。キチンとしたお菓子作りをしましょう」
突如、何かに取り憑かれたかのように…画面には三つ編みおさげの眼鏡っ娘の顔が映ってますが…お菓子作りを始めます。
「お菓子はもちろん見かけも大事ですが、盛り過ぎると却って食べにくくなります」
ハート型や星型のシンプルなクッキーやチョコレートを作ります。
もちろん、緑茶、紅茶、コーヒーなども用意します。
「皆さん、どうぞお召し上がりください」
因みに、取り憑いた人は生涯独身でした。リア充爆発しろ!とかビックバンしろ!と言ってた人達は皆リア充になったのに…
峰谷・恵
「賑やかだなぁ…」
椅子に座ってのんびりスウィーツフェスの様子を眺める。
極端な味は少し苦手なので落ち着いた感じのお菓子を買ってひたすらのんびりしようとする。
(絡みアドリブOK、結果的に喧騒に巻き込まれる分には問題ありません)
「怪人よりよほどパワフルだったかも」
山梨・玄信
鈴殿ににこやかに近づくと、いきなり叫ぶのじゃ。
「リア充になったなら、お主がビックバンせんか!」
直後に正気に戻り「わしは何を言っとるんじゃ。初対面の方に失礼した。お詫びにわしの作った菓子を差し上げるのじゃ」
差し上げるのは、バナナと餡子を餃子の皮で包んで揚げた揚げ菓子じゃ。
(皮がふわっと揚がっており、熱で蕩けたバナナと餡子が混じり合ったお菓子です)
「お口に合うか分からんが、せめてものお詫びじゃ。本当に済まなかったの」そう言って立ち去るのじゃ。
アドリブ、絡み歓迎じゃ。
●スタンダードにシンプルに
零(テレビウムのパラディン・f03921)は厨房を借り、まるで何かに取り憑かれた様にお菓子作りに励んでいた。
そのテレビ画面には、三つ編みおさげの眼鏡っ娘の顔が映っている。その娘に取り憑かれ、お菓子作りをしているように見えなくもない。
「お菓子はもちろん見かけも大事ですが、盛り過ぎると却って食べにくくなります」
調理台の上はシンプルな形のクッキー型や、モールドが並んでいる。
別の調理台には製菓用チョコレート、小麦粉、卵、バターに砂糖が用意されていた。材料から推察するに、これから作られるお菓子は……
漆黒の髪を風に靡かせながら、恵(神葬騎・f03180)は椅子に座り、苺のジェラートを頬張っていた。舌の上に運ぶたびに、程よい甘酸っぱさが口に広がる。
出店では七色の七味綿菓子に、蛍光色をした酸味が強い限界突破ゼリー。そして極彩色の激甘チョコレートケーキ等もあり、それらも勧められたものの。
恵は極端な味のものは少し苦手だったこと。そしてひんやりと冷えたジェラートは、戦闘後の熱を冷ますのに丁度良いと思ったことから、シンプルな苺のジェラートにしたのだった。
舌の上で溶ける感覚を楽しみながら、のんびりとスウィーツフェスの様子を眺める恵。
そこに零が、とことことやって来た。
その手に持つバスケットの中には、ハート型や星形をした、シンプルなクッキーとチョコレートが入っている。厨房ではこれらを作っていたのだ。
「どうぞお召し上がりください」
そう言い、零はバスケットを恵に向け差し出す。クッキーはまだ焼いてからそれ程は経っていないのだろうか。甘い香りがした。
「クッキーは冷たいものを食べている途中の舌安めにも適していますよ」
「それじゃ、頂いてみようかな」
更に勧められ、恵はバスケットの中星型をしたクッキーを一枚、手に取る。
そして齧り、口に含んだその時だった。キマイラキッズ達が零と恵に気付いたのだ。
「わー、りょーへーさんたちだー!!」
「ねーねー、そのお菓子、りょーへーさんが作ったの? たべてみたーい!!!」
零の持つバスケットの中を見て問うキッズ達。そしてあっという間に取り囲まれてしまった。
突如、二人の周りはお菓子試食会兼握手会と化す。
「沢山ありますので! 押さないでください!」
二人はもみくちゃにされながら、キッズ達の対応に追われる。
そして、しばらくして。キッズ達が満足して去った後。
「怪人よりよほどパワフルだったかも」
恵は笑顔でそう零すのだった。
●ビッグバンとは
小さな紙袋片手に、玄信(ドワーフの破戒僧・f06912)は出店の並ぶ通りをのんびりとした足取りで進む。
そして偶々ベンチでぼーっとしていた月華を見つけると、にこやかに近づく。
月華の方も玄信に気が付いたようだった。ああ、君は……と月華が口を開きかけた所で、玄信はいきなり叫ぶ。
「リア充になったなら、お主がビックバンせんか!!」
月華はいきなりの事に『リア充? ビッグバン?』と、鳩が豆鉄砲を食ったような顔をする。
玄信はそんな月華の様子を見て、はっ、と正気に戻り謝罪の言葉を口にする。
もしかすると、並行世界の玄信と似た人物が知る人物の面影が、月華に重なったのかもしれない。
「わしは何を言っとるんじゃ。初対面の方に失礼した……お詫びにわしの作った菓子を差し上げるのじゃ」
そして持っていた小さな紙袋を、月華に差し出した。袋の中身はバナナと餡子を餃子の皮で包んで揚げた、揚げ菓子である旨を伝えると、月華は素直に受け取る。
「ありがとう。少し驚きはしたけれど、別に気にしてはいないよ」
「お口に合うか分からんが、せめてものお詫びじゃ。本当に済まなかったの」
そう言って立ち去る玄信の背を、月華は紙袋を手に見送るのだった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
亜儀流野・珠
ミケ(f01267)とキマイラたちの菓子を味わうぞ!
スイーツフェスか、これは面白そうだ!
カラフルなやつ、凝った形のやつ。
見たこと無いような菓子ばかりだ!流石キマイラ達だな!
ミケもこんな菓子作れるのか?
せっかくだから体に悪そうなカラフルなチョコでも食べるか!
怪人の奴もこんなカラフル頭だったら誰も妬まん明るいハイテンション怪人になってたかもな!
猫が食べても平気な菓子か。俺の手持ちだと…饅頭…の皮とかどうだ?
というか多いな猫!どれが生きててどれが霊なのかわからんな!
舞音・ミケ
珠(f01686)とお菓子食べに来た。
猫たち(生身&霊)連れてきた。
いつも戦い手伝ってくれてるし。みんなでお菓子食べよ。
綺麗なものばかりだけど…猫が食べれるお菓子、あるかな?
無かったらみんな連れて探してくる。
売ってなかったらコンコンしてでも。
…探し回ってたら疲れた。お腹すいた。
自分が食べるの忘れてた…珠、何か分けて。
私はお菓子作らないよ。
料理とかすると途中でぼーっとしちゃって焦がす。あぶない。
●猫娘と狐娘
「スイーツフェスか、これは面白そうだ! ミケもこんな菓子作れるのか?」
カラフルな菓子から凝った形の菓子まで。様々な菓子の並ぶ出店を前にして、流石キマイラ達だと楽し気にはしゃぐ珠(f01686)は、横にいたミケ(f01267)に問う。
「私はお菓子作らないよ。料理とかすると途中でぼーっとしちゃって焦がす。あぶない」
眠たげに返すミケの周りには、沢山の猫たち(ご健在から霊まで)が集っている。いつもミケの戦いを手伝ってくれている猫たちへ、礼にと連れてきたのだ。
「綺麗なものばかりだけど……猫が食べられるお菓子、あるかな?」
様々な菓子が並ぶ出店をミケはゆっくりと見回し、猫でも食べられる菓子が無いか探す。連れて来た猫たちも総動員して探してはいるが、今のところは見当たらない。
「猫が食べても平気な菓子か。俺の手持ちだと……饅頭……の皮とかどうだ?」
「……生きてる猫にはあまり良くないかも」
鞄やポケットをゴソゴソしながら訊ねる珠に、少しだけ思案してから答えるミケ。最悪、もし売っていなかったらコンコンしてでも探し出そうかと考えたその矢先、猫たちがミケに向かって、にゃあ、なぁんと鳴き出す。
自分たちが食べても大丈夫なものを見つけてきたと、ミケに伝えているのだろう。
「どれが生きててどれが霊なのかわからんな!」
ミケに集う猫たちを見て、カラリとした笑顔で言う珠。
その猫たちに誘われるままに、二人は通りを歩く。案内された先には、猫や他の動物たちも食べられるように配慮された菓子も並ぶ出店の前で。
店員は猫たちに連れられた二人を見ると「どうぞご覧下さい」と、声を掛けた。
そして合唱の様ににゃあにゃあと鳴く猫たちを前に……ミケは財布の紐を緩める。
「せっかくだから、体に悪そうなカラフルなチョコでも食べるか!」
一方の珠は、視界の端に入った、目にも体にも悪そうな極彩色の板チョコを選び購入していた。動物たちが食べる菓子類には最大限配慮しても、キマイラが食べる菓子類には、全く配慮はしていないらしい。
「怪人の奴もこんなカラフル頭だったら、誰も妬まん明るいハイテンション怪人になってたかもな!」
珠はこれまた良い笑顔でそれを齧る。色は派手でも、味はそれほど派手ではないのだろう。そこにミケが近づいてきた。
「お腹すいた。自分が食べるの忘れてた……珠、何か分けて」
「ならこれを分けてやろう!」
珠は持っていたチョコをパキリと割り、ミケへと差し出す。
ミケは珠に差し出された極彩色のチョコを受け取ると、不思議そうな顔をしてそれをしばらく見つめるのだった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
ナハト・ダァト
皆が虫歯になってしまわない様ニ
私が見ておかなければネ
しかし、私も少々浮いているかラ
多少であれバ見逃しもするだろウ
・WIZ行動
こっそりこちら世界のお菓子作り工場に間に合わせるよう外注しておいタ
造花にそっくりな飴を団員にプレゼントしよウ
サプライズだヨ
私が思うイメージに合わせた花柄にしているヨ
フロース君→紫
リダン君→空色
踏青クン→ピンク色
鷲穂クン→茶色
バルディート君→緑色
ショコラ君→白
日頃のお礼サ大したものではないけド、これからも宜しくネ
…っテ、なんだイ?…エ、あ、チョ―――(ここから先はアドリブ歓迎)
リダン・ムグルエギ
WIZ
【異形の花畑】で参加
皆でキマフュスイーツを楽しみに来たの
知人のパティシエ(コネクション:現地組織)に依頼し沢山作ってもらうわ
ここは現地人として率先しないとね(どや顔で一口)
?!
見た目ケーキなのに触感がクッキーで味がトマト…美味しいのがなんか悔しい
(驚愕の表情で飲み物を一口
シュワシュワどころか泡が口から凄い勢いで溢れだして目を白黒させ)
えぇい、皆も好きなのどうぞ、きっと美味しいわ!
マトリョーシカパイ等の面白スイーツを紹介しつつご相伴
目を白黒させながら色々なお菓子を楽しむわよ
ツチノコバルディ君等の面白反応はスマホで撮影
最後は甘さの余りダウン
フロースさん、助けて…ってお茶をおねだり
アドリブ歓迎
オクタ・ゴート
【異形の花畑】で同行させていただきます。
【コミュ力】で情報を得ながら甘味の限界を超える飴を探し、あれば頂きましょう。他の旅団の皆さんの動きにも注意しつつ、この瞬間を楽しませていただきたいですね。ただ調子に乗って食べ過ぎるとお腹が虹色になってしまうでしょうか―——ただでさえこの世界の飴は色味が多いですし。
「この世界の輝きは、いつ訪れても実に新鮮です」
当然の事ながらお土産も忘れずに。旅団の皆様の荷物持ちに【怪力】が役に立つかもしれません。
【POWで判定 アドリブ歓迎】
ニュイ・ルミエール
POW【異形の花畑】で同行。
前に雑談でリダンおねーちゃんに教えてもらった、半ば伝説の存在「食べたら二日間何食べても甘い味しかしなくなるお菓子」に挑戦するよっ!
……怖いもの見たさで食べてみたいって言ったんだけど、本当にあるなんて思いもしなかったの……いったい食べちゃったらどうなっちゃうんだろ?(ドキドキ)
依頼として初めて来たキマフュの地。
右も左もまだまだ珍しくてきょろきょろ。
……えと、にゅいお茶菓子じゃない、よ?そんな目で見つめてられてもっ!?(透明になって這い逃げ)
にゅいお料理最近覚え始めたのっ
最後になにかキマイラの人たちにお菓子のレシピ教えてもらえないかなぁ……?(わくわく)
(アドリブ歓迎)
華頂・踏青
【異形の花畑】で同行//POW//アドリブ歓迎です!
キマフュ初めて来た~!!
リダンオススメを聞いてきたからもうワクワクだよ!!
ほんとすっごいなここ、色んな物がキラッキラに見える…!!
オノボリさん気分で色んなとこ見ながら席に着くね!
ほおおこれが食べると中から別の味のパイが出てくるマトリョーシカパイ…
あ、勿論皆で取り分けて食べる!
んで余ったのがあったらあたしに任せて下さいよぉ!と食べます!うますぎ警報!!…ナハトに怒られそう(チラ見)
ぶっははぶふっ、バルのツチノコ体型楽しんでたら噎せたので…お茶…ください…
お土産も選びに行きたいなー!
何があるかな…この味が百個ある飴なんかどうかな!?やばいかな!?
ショコラ・リング
【異形の花畑+ナハトさん】と同行
SPD判定アドリブ歓迎
こ、このカラフルな魚卵の様なものは……こ、これがジュースなのでございますか?(スプーンで掬い食べてみると、口の中でプチプチ弾ける色んな果汁の味にびっくり)
もう一口食べてみるとハズレの苦い味が混ざっていたりするかもしれません
そんな時は皆さんの食べているスイーツをおすそ分けしてもらって口直ししたいですね
バルディートさんやオクタさんの変化にびっくりしつつも、これも種族差なのでしょうかと納得してみたり
甘い物に一杯囲まれるのは幸せなのです
賑やかで楽しいですし、こんなパーティーなら毎日でも楽しみたいですね
最後はお土産選びでしょうか
バルディート・ラーガ
【異形の花畑】で参加/SPD
ご案内頂きまして、お菓子のご相伴に預かりに来やした。あっし一人じゃアとてもとても来れねえよな場所なンで、ありがてえコトです。
あっしの知るよな菓子とはかけ離れてますが、新しい食いモンを見たらとりあえず試してみたくなるこの食い意地。【毒耐性】も盤石ですし、片っ端から頂きやす。
ンー。こちらは酸味がさっぱり、このフワフワはあまーい。見た目にゃ度肝を抜かれやしたが、味の方はなかなか。
…アレ。なんか腹が膨れてきたよーな。こんなになるほどの量は食ってねえはず…も、もしやさっきのフワフワが?どんどん身体が風船みたいに丸くなってきた!
こ、これじゃア蛇じゃあなくてツチノコですようー!
明石・鷲穂
【異形の花畑とナハト】で参加だ。
俺、キマイラなんだけどなあ。
初めてキマイラフューチャー来たぞ。
リダンは案内よろしくな。
変な菓子たくさんあるなあ!奇想天外なの多すぎて食えるか疑っちまうな。
とりあえず皆が何を食べてるのか見てから、決めような。
「オクタは不思議な飴食べてるな……踏青は……パイかそれ?」
「バルは……何食べてるんだ……何食べてるんだ…!?」
皆のオススメを食べてみようか。
腹は壊したくないがなあ……ひと口くれ。
「…………意外だ。美味いし見た目も楽しい。なあ、これ買ってって土産にしようぜ。」
キマイラフューチャー、賑やかでお祭りみたいな場所だなあ。
ずっと居たくなっちまうな。
また、遊びに来るぞ。
フロース・ウェスペルティリオ
【異形の花畑】で参加
POW
アドリブ歓迎
静かに激甘菓子を美味しく食べてるよ
ふわふわクリームに色鮮やかなフルーツやお菓子がデコレーションされた、バラエティ豊かながらも可愛らしく美味しそうな、見た目は普通のカップケーキたち
しかし、使われているのは砂糖の数千倍の甘さを誇る甘味料の数々
ケーキと一緒にお茶も飲みながら、皆さんの様子を楽しく拝見
うん、お茶で甘さが洗われてスッキリするねぇ
(砂糖入りの甘い烏龍茶。激甘に慣れてて、お茶の甘さに気付いていない)
ふふ、キマフュには想像もつかないようなお菓子が沢山だねぇ
踏青さんもリダンさんも、大丈夫かい? はい、お茶だよ
バルディートさんの膨らんだお腹、凄いねぇ(ツンツン
●皆でわいわいスイーツ旅情
「俺、キマイラなんだけどなあ。初めてキマイラフューチャー来たぞ」
鷲穂(門前の山羊・f02320)はふわふわとした茶色の長髪を揺らし、辺りを見回す。
『世界』は他にも沢山ある。キマイラであっても、キマイラフューチャーの出身でないことはよくある事。それは他の種族にも当てはまる。
「リダンは案内よろしくな」
鷲穂は先頭を進む水色の癖っ毛をしたキマイラの女性に、そう声を掛ける。
「任せときなさい」
自信満々に答えるその女性、リダン(宇宙山羊のデザイナー・f03694)に案内されるは、【異形の花畑】一行。
「あっし一人じゃアとてもとても来れねえよな場所なンで、ありがてえコトです」
その案内に感謝の言葉を述べるのはバルディート(影を這いずる蛇・f06338)だ。
一行が目指すはリダンの知人パティシエの店。そこで沢山のスイーツを作ってもらう予定なのだ。勿論、事前に連絡はしてある。
「キマフュ初めて来た~!! リダンオススメを聞いてきたからもうワクワクだよ!!」
初めて降り立つ世界に、道中きょろきょろしながら金色の瞳を輝かせるおのぼりさんは踏青(桜花絢爛・f02758)。
同じくこの世界は初めてのニュイ(神さまの遊び場・f07518)も、物珍しくて左右をきょろきょろ。思わず足を止めて色々と見物してしまう。
その様子を、まだ小さなキマイラキッズの一人がじぃと見つめていた。その視線にはっと気が付くニュイ。
「……えと、にゅいお茶菓子じゃない、よ? そんな目で見つめてられてもっ!?」
ニュイは慌てて透明になり、脱兎の如き速度で一行のもとへと戻る。
そこにふらりと、一行から少しだけ離脱していたオクタ(八本足の黒山羊・f05708)も合流する。
オクタはコミュ力を生かし、甘味の限界を超える飴の情報を集めていたのだ。そしてその飴を見つけ出し、購入を済ませてきたのだった。
和気藹々としながら、一行は歩みを進めてゆく。
●見た目と味と食感諸々が噛み合わないのはデフォルトです
店に着いた一行は、全員が悠々ゆったり座ることが出来るテーブル席へと案内される。
テーブルには先に出来上がったスイーツが並べられていた。極彩色からゆめかわ色まであるスイーツを、興味津々な瞳で見ながら一行は席に着く。
「ここは現地人として率先しないとね」
リダンはドヤ顔で、どう見ても一般的なショートケーキにフォークを刺す。それはザクっと音を立てた。明らかにケーキが切れる音ではない。一瞬、ほんの一瞬だけリダンの表情が真顔になったが、気のせいだろうとスルーして、一口大に切り分ける。
ザクザク。やはりこの音は気のせいではない。切った感触も『ケーキ』ではない。
ここで戸惑ってしまうわけにはいかない。そのまま口に運び、ぱくりと一口……何でトマト味なのだろう。
けれども、美味なのだ。口の中の水分は持っていかれるが。
驚愕の表情になりながらも、リダンはそれが悔しいと感じる。
少し水分補給を……と、目の前に置いてあった飲み物を口にするのだが、含んだはずの口からとてもすごい勢いで泡が溢れ出し、リダンは目を白黒させる。
すかさず、濡れたテーブルを台拭きできゅきゅっと拭いて何も無かったことにするのはナハト(聖泥・f01760)。
「えぇい、皆も好きなのどうぞ、きっと美味しいわ!」
リダン、やけっぱちである。その言葉を皮切りにし、其々は気になる菓子に手を伸ばすのだった。
「ほおおこれが食べると中から別の味のパイが出てくるマトリョーシカパイ
……!!」
踏青はリダン紹介されたパイに目を輝かせる。そして大きなそのパイを取り分け、皆に渡す。
「余ったのがあったらあたしに任せて下さいよぉ!」
「……パイかこれ?」
目の前に置かれた菓子に、鷲穂は問う。それに対して、もぐもぐ咀嚼しながら、笑顔で大きく頷く踏青。どうやらいつのまにか、一切れ口に含んでいたようだ。そしてリンゴ味のそれをゴクリと飲み下すと、思わず口から素直な感想が飛び出る。
「うますぎ警報っ!!」
そこで踏青は、あっ、これ行儀悪いから怒られそう……と、ナハトの方をチラリと見やる。
だがナハトは気付いていないようだ。内心でセーフ! と思いながら、踏青は次の味のパイに手を付ける。
静かにカップケーキを頂くはフロース(蝙蝠花・f00244)。
それはふわふわクリームに色鮮やかなフルーツやお菓子がデコレーションされた、バラエティ豊かながらも可愛らしいものである。どう見てもそれはありきたりで普通のカップケーキだ。
だがその見た目に惑わされるなかれ。使用されている甘味料は一般の砂糖の数千倍もの甘さを持つ。それもカップケーキに使用されている、それぞれの材料に入っているのだ。
つまり、その甘さは兵器レベル。しかしフロースはその甘さを物ともせず、合間に烏龍茶を飲みながら、皆の様子を楽しそうに見ている。
「うん、お茶で甘さが洗われてスッキリするねぇ」
……その烏龍茶が砂糖入りでとても甘いことに、カップケーキの兵器的甘さに慣れてしまったフロースの味覚は気付いていなかった。
ニュイは以前雑談でリダンに教えてもらった、半ば伝説の存在である『食べたら二日間、何を食べても甘い味しかしなくなる菓子』に挑むことにした。
店に着いた時に、パティシエにそんなお菓子を食べてみたい旨を伝えてみたら、意外にもあっさりと了承されたのだ。
ニュイは怖いもの見たさで食べてみたいと言ったのだが、それが本当にあるなんて思いもしなかった。食べたらどうなってしまうのだろうとドキドキしながら、目の前の蛍光ピンクのムースを見つめる。
色さえ除けば普通のムースだ。ニュイは覚悟を決めて掬い、パクリと一口頂く。
その味は意外にも、桃味であっさりとしていた。もっと凄まじく甘いものだと思っていたので、拍子抜けする。そのままパクパクと食べ進めるニュイ。
しかしニュイは忘れていた。
そのムースの中には、最低でも二日は何を食べても甘くしか感じられない様にしてしまう、恐ろしくミラクルなフルーツが含まれていることを。
「あっしの知るよな菓子とはかけ離れてますが、新しい食いモンを見たらとりあえず試してみたくなるこの食い意地。片っ端から頂きやす」
バルディートはテーブルの端から端のスイーツを、片っ端から手を伸ばすことに決める。先ず手に取ったのは、香りは抹茶、色はピンクをしたゼリーだ。
「ンー。こちらは酸味がさっぱり」
何だかスロット形式のクイズで、ミスをしたような組み合わせである。次に手を伸ばすは夢色から極彩色へとグラデーションしてゆく、不思議綿菓子で。
「このフワフワはあまーい。見た目にゃ度肝を抜かれやしたが、味の方はなかなか」
……だが、それだけで終わるキマイラ製綿菓子ではない。
「……アレ。なんか腹が膨れてきたよーな。こんなになるほどの量は食ってねえはず……も、もしやさっきのフワフワが?」
まだ二品目である。そのバルディートの異変に、鷲穂はいち早く気付く。
「バルは……何食べてるんだ……何食べてるんだ…!?」
瞬く間にころころとしてゆくバルディート。
「どんどん身体が風船みたいに丸くなってきた! こ、これじゃア蛇じゃあなくてツチノコですようー!」
「ぶっははぶふっ!!!」
その声を聞き、何だ何だとバルディートの方を向いた踏青は思いっきり噴出した。まぁ無理もないだろう。
「バルディートさんの膨らんだお腹、凄いねぇ」
フロースは、その膨らんだ腹をツンツンとつついていた。リダンは咳き込みながらも口元を抑え、スマホでカシャカシャと写真を撮影している。
「バルのツチノコ体型楽しんでたら噎せたので……お茶……ください……」
「フロースさん、助けて……」
余りにも甘いものを口にしすぎたことと噎せたことで、踏青とリダンは飲み物を求めてフロースへよれよれと声を掛ける。
「大丈夫かい? はい、お茶だよ」
フロースが二人に手渡したのは、もちろん砂糖入りの激甘烏龍茶。それを知らずにぐいっと煽った二人は、クリティカルヒットしてしまった甘さに、ただひたすらにダウンする事しかできなかった。
「こ、このカラフルな魚卵の様なものは……こ、これがジュースなのでございますか?」
ショコラ(キマイラのアーチャー・f00670)は、キマイラ特性ジュースゼリーの入った器を手にする。確かに魚卵の様に艶々とし、そして固形だと、疑ってしまうのも無理はない。
おずおずとゼリーをスプーンで掬い口に運ぶ。それはプチプチと弾け、様々な果汁が舌の上に広がる。
これは美味だと吃驚しつつ、二口目を口に運ぶも。今度は無糖コーヒー味に当たり、思わず顔を顰める。
そんな時は踏青に取り分けられたマトリョーシカパイで口直しだと、パイにフォークを割り入れぱくり。
口の中にリンゴの甘酸っぱさが広がる。先程のコーヒーの苦味を忘れさせるその味に、思わず笑みがこぼれる。
甘い物に囲まれるのはとても幸せだ。
それに賑やかで楽しい。こんなパーティーなら毎日でも楽しみたいと思いながら、ショコラはまたパイを頬張った。
「この世界の輝きは、いつ訪れても実に新鮮です」
オクタはキマイラ達の世界に訪れる度に、毎回驚かされる。
七色七層の七味キャンディを口の中で転がしながら、此度もキマイラ達の奇抜なアイデアに感心していた。
調子に乗って食べ過ぎると腹が虹色になってしまうだろうか? ただでさえこの世界の飴は色味が多い。それにキマイラ達の作る菓子の事だから、本当にそうなることも有り得る。
しかし。後にそうなるとしても、この瞬間を楽しんでいたいとオクタは思う。
そこに、オクタの前に置かれた皿の上に転がる七色のキャンディを、不思議そうにまじまじと見ながら、鷲穂が話しかけてきた。
「オクタは不思議な飴食べてるな……」
「七色七層の七味キャンディでございます。口の中で溶けゆく度に味が変化し、中々に不思議なキャンディでございますが……悪くない味ですね」
オクタの言葉に、ほぉ……と意外そうに驚く鷲穂。鷲穂はとりあえず皆が何を食べてるのか見てから、何を選ぶか決めようと考えていた。だから皆から分けてもらったり、食べた後の様子を見ていたりしたのだ。
「奇想天外なの多すぎて、食えるか疑っちまうな」
そう鷲穂が警戒するのも仕方がない。実際、目を疑うような色合いの菓子が多いのだ。それは食品というより、玩具に見えなくもない。
オクタはおひとつどうぞと、鷲穂にキャンディを勧める。鷲穂はその言葉に甘えて、一粒を口に放り込んだ。
「……意外だ。美味いし見た目も楽しい。なあ、これ買ってって土産にしようぜ」
そう言う鷲穂に、それも良いかもしれませんねと、オクタは頷くのだった。
「皆が虫歯になってしまわない様ニ、私が見ておかなければネ」
そう口にしつつも、ナハト自身も少々浮ついている。ゆえに多少は見逃しもする。先程踏青がパイを完食したことに、気づいていたが見逃していた。
ナハトはいきなりテーブルの下をごそごそとすると、綺麗にラッピングされた箱を取り出した。そしてその包装を解く。
「サプライズだヨ」
包装が解かれたその箱の中は、一見すると、造花と見紛う程によく出来た飴が入っていた。それはナハトがこっそりとキマイラフューチャーのお菓子工場に、今回に間に合うように外注しておいたものだった。
「私が思うイメージに合わせた花の色にしているヨ」
フロースには紫色の花。
リダンには空色の花。
踏青にはピンク色の花。
鷲穂には茶色の花。
バルディートには緑色の花。
ショコラには白色の花。
オクタには透明な花が、ナハトの手から渡される。
「日頃のお礼サ。大したものではないけド、これからも宜しくネ」
綺麗に終わりそうなところであるが、そうはさせないのがキマイラフューチャーの空気。
突如として踏青か、コップ片手にナハトににじり寄って来たのだ。
「ナハトも烏龍茶飲みなよぉ……」
もしかしたら照れ隠しなのかもしれないし、悪戯の悪魔が囁いたのかもしれない。
「……っテ、なんだイ? ……エ、あ、チョ――」
その後ナハトも激甘烏龍茶の餌食になったのは、言うまでもない。
●やっぱり最後はお土産選び
気の済むまでスイーツを満喫した後は、お土産を選ぶ時間。
お土産は保存性や奇抜さから、選ばれたのは百粒百味キャンディと、七色七層の七味キャンディだった。
百粒百味キャンディは、その粒数から沢山購入するとかなりの重さになる。だがそこはオクタの怪力のおかげでなんとか持ち帰ることが出来そうだ。
ニュイにはパティシエから、一般的な材料でも作れるキマイラスイーツのレシピ本をプレゼントされた。それは最近料理を覚え始めたニュイに、とても嬉しいものであった。
そして一行は色々あって楽しかったねと、笑顔で帰路につくのだった。
大成功
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