プリズン・プリンセス・テーブルマナー
●獄中アリス
少女(アリス達)は光を失い、何処か楽しそうに肉を食んでいた。現は貴婦人の……飢婦人の料理を味見する時間。確かに美味しいのだ。ちょっと胡椒が辛いけれど、文句を言うべきは材料だろう。ああ。今日も枕が浮かんでいる。心地いい眠りの先は牢獄か厨房か。まだ死にたくはない。でも。二度と食べたくない――しかし夢の中は気分が好いのだ。だから少女(アリス達)は海月に沈む。おやすみなさい。良い夢を。
――ミートパイの隣に林檎を置きましょう。あら。困った困った若い仔の『もの』が足りないな。明日はちょっと豪勢に合成しましょうか。おや。保存食も無くなってしまった。困った困った……仕方がない。全部捌いてしまいましょう。終いましょう。
●グリモアベース
「はい! はいはいはい!!! 隣人ちゃんですよ。今回の依頼はアリスラビリンスですね。ところで皆さん焼肉定食は好きですかね? 此処は弱肉強食でした!」
回転する椅子に腰を下ろし、げらげらと大笑いする隣人(グリモア猟兵)。ぐるぐると皆を確認したならば説明を始めるだろう。
「ええっと。不思議の国は調理店ですね。え? 注文は如何かって? たぶん多くは無いでしょう。なんたって食材は獄中ですからね? そうです。獄中のアリス。少女達を助けるのが此度の依頼ですね。先ずは牢獄を破ってください。あ。牢番も居ると思いますので、懐柔するのも悪くないと思います――そしたら何時もの戦闘です。雑魚オウガをぶっ倒して悪趣味な親玉を殺してくださいね」
簡単に【アリス達の救出】【群れオウガの掃討】【親玉オウガの討伐】だ。ぴたりと椅子が止まって、締まらない反対方向。ふわふわ哄笑。
「は、は、は――何。猟兵さん達なら楽勝です。宜しくお願い致します」
グリモアが輝いて。
にゃあら
にゃあらです。
アリスはいつでもおいしいものです。
宜しくお願い致します。
第1章 冒険
『脱獄アリス』
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POW : 力ずくで牢を破り、アリスを助け出す
SPD : 鍵や罠を解除して、アリスを脱出させる
WIZ : 牢番を懐柔して、アリスを解放させる
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ぐつぐつことこと。何かを煮込む音が聞こえる。しかし何者がコックさんなのか。知る少女は一人も居ない。光の無い目玉で鉄格子を見つめ、恐ろしいほどに美味しい『味見役』を続けるのだ。次に起きた時は誰かがお皿の中――沈黙だけの料理店と呼ぶべきか。ああ。助けに来てと叫ぶ気力も消滅した。牢番は如何やら海月のようで、おこぼれの夢を啜っている……ああ。なんだか眠くなってきた。
死絡・送
POW
ノーブルバットに変身して参加、悪に対しては力づくを辞さない男
「俺が助けに来た!」
愛車のヴァンプチャージャーで適地の壁を破壊して侵入。
牢番を呪殺弾、鎧無視攻撃、一斉射撃で排除を目指す。
牢屋は光の剣ワールドライトブレードで格子を切り破壊して誘惑で捕らわれたアリスの心を解きほぐし救助活動でアリスを牢から出す。
オーラ防御と念動力で敵の攻撃を弾きアリスを愛車ヴァンプチャージャーに乗せて自分も乗り込みユーベルコードのライドアップで愛車をロボット形態に変形させロボット形態で敵地を壊して脱出を図る
夜闇に満ちる紅は双眸か。光無き世界に降り立った死絡・送(ノーブルバット・f00528)は外套纏って身を『変』得る――悪を滅ぼす為ならば蝙蝠と呼ばれても構わない。何で在れ「俺が助けに来た」のだ。少女(アリス)達の絶望は丸々彼が狩り尽くすだろう。陸海空に及ぶならば『メルヒェン』の底にも到達容易い。ド派手な超越性(エンジン)を吹かせながら牢獄そのものを破壊し参上――惨状へと至る前に食卓をひっくり返すのだ。ふわふわ牢番の慌てる姿が映っている。
マシンに施された火力装備(アームドフォード)が獲物を見逃す事などなく。砲台の口が呪殺を籠めて『海月』を嗤う。一切の欠片も赦さない『しがらみ』が魂の芯まで『壊して』進む――格子を切断するのは世界そのもの。光り輝く真っ赤な月か。崩れる捕縛の内側の『絶望』とやらを否定する。俺が貴様を助けに来たのだ。もう、心配する必要も失う必要もない――誘惑の枕は叩き斬った。机(テーブル)を砕くのにマナーは要らない。
牢番の亡骸を踏み潰すかの如く『万能』は英雄と合体した。身長約二倍の『漆黒』は忌々しい慈悲を殺すのに相応しいだろう――巨体は少女(アリス)達も乗せ、つまらない地を狂わせて征く。愛車(ヴァンプチャージャー)が走る場所、それ即ち『路』で在る。悪役(ヒール)は戦場に居ないのさ。
成功
🔵🔵🔴
シャラク・エスペラント
アリス様を食べるなど……ひどすぎですの!
その牢獄とやらはぶっ潰して
アリス様をお救いいたします、わんっ!
時間をかけると犠牲が増えるやも知れませぬゆえ
速攻でひとりでも多く救いますの!
アジトにダッシュで近づき
ジャンプからの
なっくるボンバ~で見張りごと壁を壊し中に入ります
出会えたアリス様が
虚ろだったり
人を………食べてしまわれて
心を弱めておられるならば
あなたが悪いのではありませぬ。
こんな狂った世界を作り上げた者が悪いのでせう!
…ですがあなたが生きるのを諦めたら
これまで犠牲になった方々が浮かばれませぬ……
どうか、どうか強く生き抜いて下さいませ!
と鼓舞し庇いつつ脱出を
ジャマな壁はなっくるボンバ~で壊しますの
ぷりんせすを味わいたい鬼なんて、ふわふわな時空に不要なのだ。何処からも泣き声、悲しみや恐れが視えない現実にシャラク・エスペラント(羅刹っ娘純情・f08009)は拳を上げた――アリス様を食べるなど――酷過ぎる。悪食悪趣味なオウガも在ったものだ。塩胡椒を掛け過ぎて舌も脳も狂ったのに違いない。牢獄の貌(カタチ)や材料もきっと悍ましい骨々だろうか。至極明解に救出するには考える暇も考えさせる暇も無く、真正面からぶっ壊すべきだ。拠点(アジト)に突撃する真っ赤な羅刹――雰囲気とは裏腹に『その』一撃は岩すらも一撃……走行・跳躍・構えてぐ~だ。速攻で一人でも多く救いますの――海月な牢番をぶちりと潰し、鉄格子は粉々に爆発(ぼんばー)だ。がらがらと壁が落ちる音。隅に座り込む少女(プリンセス)。
目を地に向けて彼女に光は無いようだ。ぽつんと置かれた皿の上には、誰かの骨。友達だったのか。顔見知りだったのか。誰とも知らぬ白だったのか。しかし精神は襤褸の如く抉られて在る――あなたが悪いわけではありませぬ。言われても『音』の意味が届かない。こんな狂った世界を作り上げたものが悪いのでせう! 肩に触れても動かない。力が這入らずくってりアリス。
あなたが……貴女様が生きるのを諦めたら、犠牲になった方々が浮かばれませぬ。骨が悲し気に地面を転がった。如何か、※※の分まで生きて。強く生き抜いて下さいませ――猟兵が腕を引っ張ると彼女は釣られて立ち上がる。邪魔な悪夢(かべ)なんてのは割って終えば好い。直す必要は無いのだから、テーブルから食材が降りても構いやしない。わんっ! と撲れば万事良好。このまま親玉まで退治するのだ。
成功
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御狐・稲見之守
まあ喰うこと自体はワシも昔してたからいいんじゃが、ちょいとこれは悪趣味が過ぎるのぅ。
UC荒魂顕現、我が名に於いてこの場を陰陽五行の法に治めむ。五行金気の腐食を起し牢獄を錆びつかせたら、格子を蹴り飛ばしてへし折ろう。なお、牢番や邪魔する奴は引っ掴んで[生命力吸収]してぽいっとす。邪魔じゃ。
さて、アリス達は……こりゃいかんな。正気に戻る方がしんどかろう、しゃーなし。[催眠術]で意識を寝かせたまま云うこと聞かせて避難させよか。笛吹き狐についといで、楽しいパレードについといで、さあさあ手の鳴る方へいらっしゃいな子供達。
在れ――荒れるほどに望まれた者は呑む為の『大口』を有して現れる。幼げな化かしに二色の双眸が、ゆらりと揺れて鉄格子を視た。まあ……御狐・稲見之守(モノノ怪神・f00307)は息を吐き、少女の貌を物陰から確認する。光も闇も無いように思え、重傷と呼ぶには『停滞』に縋っている――喰うこと自体はワシも昔してたからいいんじゃが、ちょいとこれは――否。此れは悪趣味が過ぎる。一思いの想いも知らず、調味料に絶望を一滴掻き混ぜる愉悦感だ。甘さは理解出来るだろう。しかし神でもない鬼が『やる』には業がひどい――腐れた外道に肉切り包丁など似合わない。銀色のフォークも鋭利なナイフも、ただ、五行金気に照らすのみだ。
邪魔海月を片手でムんズ。羽衣が靡いて生命を啜り、掴んだゼリー状は枯れて逝く。過去の海に放り投げたなら、残る『もの』は鉄格子だけだ。起こすべきは腐食。たとえ忘却どもの産物だと成しても、現の『干渉』からは逃れられず。数秒の間に魔は狐に騙られる――荒魂は顕現し、天を裂き地を割り鉱物を歪ませ。からからと蹴り飛ばされた壁は少女(プリンセス)の側に転がった。
さて……嗚呼。こりゃいかんな。正気も狂気も無く、タダ虚無を見つめている。空気を咀嚼しながら涎を垂らし、ぐってりと皿を弄んでいる。それが誰の『盛られた』ものか。最早誰にも解けない――しゃーなし。呪いを籠めて符を成せば、彼女等は底の無い絶望から立ち上がる。違う。悪夢を覗き込んだ儘歩み出す。鼠の次が子供と語るが、二度手間記す暇も無い。笛吹き狐についといで……楽しいパレードについといで。手の鳴る方へ、子供達(プリンセス)。此方の肉は獣だぞ。
成功
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播州・クロリア
ダラキュですね
あにさんにオウガは邪神と同じくらいクズだ
と言っていましたが正しいようです。
アリスのリズムが聞こえないくらい小さく儚く
そして煙のように薄く透明な灰色になっています。
(目を閉じ、すっと手を真横にピンと伸ばすと{絢爛の旋律}で『ダンス』を始める)
このリズムは繁栄と栄華のリズム。
(クロリアの周りに複数の光の玉が出現すると人型に変化し同じように{絢爛の旋律}で『ダンス』を始める)
さぁ行きましょう貴方たち。
このダンスとリズムでアリスの心を萌芽させるのです。
牢番は燃やして灯りにでもしてしまいましょう。
燃えろ。燃えろ。儚いゼリー。海に月など要らないと、誰かが吐いて波打った。播州・クロリア(リアを充足せし者・f23522)は牢番で暗がりを照らし、鉄格子の中を観察する――ダラキュですね。神が邪と呼ばれるならば、鬼の前の言葉は悪だ。夜の最下に混沌が沸き立つならば、小世界の最上に机は無い。法も規則も支配的なもので、その鎖は透明な嫌がらせだろう。あにさんの言っていたとおり、オウガもクズです。獄中アリスの色彩は煙のように薄く、リズムは聞こえないほどの『儚さ』だ。文字通りの虫の息がだらだらと脳味噌(しこう)を落としている。罅割れた更には誰かの臓物(かけら)。味見の悲しみなど、昔々に消滅して――目を閉ざす。真横に伸ばした腕が蒼天を倣い、太陽を暗黒に降ろして魅せる。繁栄と栄華のリズムが飛び出せば、光球が浮き出て『コノヒト』を生やす。私から生まれた貴方が、私ならば。皿の中身を食んだ貴女は『彼女』の代わり。さぁ行きましょう。貴女達――手を伸ばしてアノヒトを呼ぼう。心を萌芽すれば輝きは戻る筈だ。灯は最初から在って、道は拓かなくても『みえて』入る……いつか。良い(リア)日(陽)に出会えるよう。
大成功
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神樹・桜花
……人間の肉って美味しいんですかね(心根ではどうでもいいと思ってる)
淑やかさには欠けますが、牢をぶち壊してアリス達を救出しましょう。如何に頑丈にして堅牢であっても、『万象両断』の前にはバターと同じです。
肝心のアリス達は……、どうも正気を失っているようですね。精神分析が出来れば良いのですが……。【医術】+【狂気耐性】または【精神攻撃】で何とかならないでしょうか。
牢番に気付かれ攻撃されるなら、【2回攻撃】【鎧無視攻撃】を用い、【傷口をえぐる】等して【恐怖を与え】ながら撃退します。
敵の攻撃は【地形を利用】しつつ【残像】【見切り】で躱します。躱しきれなければ【オーラ防御】で凌ぎましょう。
人間の肉。それを美味と見做す過去(オブリビオン)は多いが、味を確かめて『み』なければ判断は不可能だ。口で吐いたとして脳髄(おもい)が本物とは限らず、現に神樹・桜花(神桜の一振り・f01584)は如何でもいいと底で瞑った。駆けるべき世界は想像よりも小さいもので、獄中のアリスの正気は『証明』出来ない。消滅寸前の灯ならば救えるだろうが、掬うほどの活き活きは再度生じるのか。兎角――淑やかさに欠けますが。ぶち壊して手を取るのが最も早い。如何に頑丈な鉄格子で在っても、宿った神には等しくバターか。全て。総て。一切の区別なく……桜色の一撃。
崩れた鉄を転がして肝心のアリスは如何に在るのか。割れた皿を眺めては笑い、嗤いが伝染して空腹を訴える。自らの爪を――齧るピンクもない――舐る。どうも正気を失っているようですね。医術の心得で耐性を施せれば如何だろうか。もしくは精神の『壁』を攻撃で開けるだろうか。試しに声を掛け――希望も絶望も正気も狂気も『ない』ようだ。根本から『調理』されて在るらしい。
私達は食材だよ――ふわり。痺れるような牢番の触手が目と鼻の先。オーラで退けたなら強行突破の幕開けだ。浮遊する奴等の下をくぐり、抜けた処で残像と共に。瞳(レンズ)を向ける。思考を持たぬ鬼は何を知った。本能から現れる恐怖だ――睨まれた海月は鎧などなく、ただゼリーとして二度切断された。
食材ならば誰かに連れ去られるべきだ。
自分で動かないならば、手を掴んで走れ、奔れ、ひとのにく。
成功
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第2章 集団戦
『夢喰いクラゲ』
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POW : おやすみなさい
いま戦っている対象に有効な【暗闇と、心地よい明かり】(形状は毎回変わる)が召喚される。使い方を理解できれば強い。
SPD : 良い夢を
【頭部から眠りを誘う香り】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
WIZ : 気持ちよく眠って
【両手】から【気持ちいい振動】を放ち、【マッサージ】により対象の動きを一時的に封じる。
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少女(アリス)達を連れた猟兵は集う海月の枕(むれ)を視る。先程の牢番は一個体のみだったが、脱走を知った鬼は複数だ。往く手を阻む連中は如何にも『心地よさそう』で、ふわふわとした良い香りを放っている。ああ。ねむい。もっとねたい。おやすみなさい……光を忘れた少女(アリス)達が、羽虫の如く腕に縋る。
揉んで。揉んでよ。揚げられたい。
御狐・稲見之守
海月はさすがに喰っても味気ないのぅ。
おっと、こらこら良い子達や行くんでないよ……やれやれ、海月を片付けるか。[UC魅了の術][催眠術][呪詛]で海月達を使役、そらお前ら仲良くおてて繋いであっち行け。
しかしさて、夢を喰らう海月とは面白い。使役したのを適当に一匹手元に残して、この子らが覗いたままの悪夢を食わせよか。喰わせた後も[催眠術]で意識は寝かせたまま、ことが終わった時に起こせば良い。夢のことなどすぐに忘れるじゃろう。
刺身で食むには痺れが酷いし、火を通しても融けるだけ。さすがに喰っても味気ないのぅ――笛吹く狐は少女(アリス)達を連れて、ぷかぷか邪魔する海月を眺める。うねうね伸びた触腕が一人の少女(アリス)に乗ったなら、どろりと脳(おもい)が解けて漂う。きもちいい。あっちがいいな。たのしそう――おっと、こらこら良い子達や行くんでないよ。彼方へ此方へ肉叩きだ。肩から指先まで柔らかく成る。一人の少女(アリス)がのへりと笑い、崩れてどろどろと――やれやれ。お片付けには全身を使う。御札をふりふり見せたならば、魅せるように踊るのみ。術は悉くを惹き寄せて、海月は原型(在り方)忘れて沈む。そら。お前ら。仲良く手を繋いで世界の向こう側。夢と現の狭間を往くのだ――しかしさて。此の海月の性質は面白い。傀儡化した一体を掴まえて、眠る『この子ら』の悪夢を吸い尽くそう。覚醒させる必要は有らず、総てが『無』くなれば幸せだろう。ことが終わった時に起こせば良い。蝶は一夜で消失するのだ。
ちょっとした戯れと思い込めば好い。化かすのは狐の嗜みで、それは優しい尻尾のようだ。ぬくもりは介抱されたが故に。ああ。懐かしい。
成功
🔵🔵🔴
播州・クロリア
眠いですか?アリス。
でも、もうちょっと起きていましょう。
夢を見るのはベッドの中。
ここはベッドじゃありません。
眠気覚ましに踊りましょう。
私が手取り足取りお教えします。
ワン、ツー、スリー
ツー、ツー、スリー
いいですね。リアです。お上手です。
目がさえてきましたか?
これは{紅焔の旋律}です。
このリズムは湧き上がる心
情熱と欲望のリズムです。
そう、あんな海月風情を吹き飛ばす火柱です。
さぁ、もう一度、こんどは自分の足で。
ワン、ツー、スリー
({バイオウェア}に着替え{紅焔の旋律}で『ダンス』しながら敵に接近する)
ツー、ツー、スリー
いいですね。
(接近後『怪力』で敵を殴りぬく)
こちらも終わりです。
ふらふらと千鳥足な少女(アリス)達は触手を見つめる。呆けた面か惚けた面か。両方と説くべき現実は、全くが幻想のようで不安定だ――眠いですか? アリス――大きな身体に一人がもたれ、すぅすぅと息を立て始める。素敵な眠気(かおり)が彼女等を擽って、限度無き夢へと誘っていく。でも。もう少し。リアな子供も布団(ベッド)で眠るものだ。ここはベッドじゃありません――転寝(うたたね)寸前の一人を揺らして、恐ろし気な今に引っ張った。眠気覚ましに踊りましょう。手取り足取り触手は取らず、ダラキュな鬼(オウガ)に魅せてやりましょう。艶やかなリズムをお教えしましょう――心身委ねて深々と。ワン、ツー、スリー。ツー、ツー、スリー。
転びそうになっても足(意識)をしっかり。いいですね。とてもリアです。お上手と手を繋げば精神が晴れる。目がさえてきましたか? きましたよ。燃えるような音(リズム)が跳ねる。生への欲が漲って、情熱の輪郭を徐々に取り戻すだろう。湧き上がる心が喜んだなら、あんな海月は吹き飛ばしましょう。火柱ゴゥゴゥこんどは自分の足で……ワン、ツー、スリー。ツー、ツー、スリー。
その場でアリスが笑ったならば、怪物は守るように鬼へと進む。いいですね。自分を理解し始めた一人が、くるくると火で遊ぶように。
――こちらも終わりです。
海月がぐちゅりと宙にはじけて、貫いた真ん中は紅に。
成功
🔵🔵🔴
黒影・兵庫
クロリアが心配で後追いでやってきましたが
なんとまぁふざけた真似をする連中です
(「黒影。いつも通り粛々と終わらせて、さっさとクロリアと合流しましょう」と頭の中の教導虫に話しかけられる)
そうですね!いつも通りの食事の時間です!
(『オーラ防御』壁を展開し攻撃を防ぎながら『衝撃波』を敵にぶつけた後、{皇糸虫}を『念動力』で操作し敵を縛って動きを封じ込める)
本日のディナーはクラゲです!
さぁどうぞ!本能の赴くまま豪快に貪りつくしてください!
(黒影の影から大量の羽虫が敵に向かって飛び出していく)
鉄格子は既に破壊され、少女(アリス)達は牢の外だった。壊された海月がふわふわと再生し、食材の味を反芻するかの如く浮遊し始める――黒影・兵庫(不惑の尖兵・f17150)は追い掛けるように『鬼』と貌を合わせた。勿論貌が何処なのか不可解だが、そんな曖昧よりも。嗚呼……なんとまぁふざけた真似をする連中です。『連中』とやらに思考が在るのか。嗜好だけが有るのか気に為る今。その糸を切る意図は教導虫(せんせー)だろう――「黒影。いつも通り粛々と終わらせて、さっさとクロリアと合流しましょう」――頷く。この交感(やり取り)も何度目だろうか。いつも通りの食事の時間です。調味料は不要で擁すべきは影。囁く羽音は如何にも空腹の『合図』に感じられ。
展開した防御壁が振動(マッサージ)を退け、別の振動(衝撃)が海月を崩す。水分を撒き散らした鬼どもを皇糸虫(ロープ)で縛る。絞られた貌(カタチ)は干物の術か。本日の晩餐(ディナー)はクラゲです! 本能赴くがままに――豪快に貪り尽くしてください! 合図は地から沸き、涌いた羽虫は食むだろう。歯応えが無い。啜るように過去(オブリビオン)を襲(呑)う。
成功
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御狐・稲見之守
ふむん、まだ海月が残っておるようじゃの。扇子の骨にでもするか?
さてそれでは、ふふ。そうじゃな……ワシの夢を喰うてもらおう。なぁに、大したものじゃァない。これまで喰ろうて来た者達の数多の[呪詛]の夢、溜め込んでしまっては鬼になってしまうからナ。ああ、鬼も神も悪魔も喰うて来た。ワシの夢は喰いごたえがあるゾ。
……満月の晩、傍には死に掛けの男。ワシと共に鬼と戦いそうなった男は『俺を喰え』とのたまった。かつて冗談で『ヒトを喰わぬかわりにお前を喰ってやろうか』と云ってはみたものの本当に約定を交わすことになるとはナ。
おっと、この夢は喰うてはいかんよ。さてそろそろお前達もおやすみじゃ。狐火とともに良い夢を。
骨の無い奴だと言ってやれ――海の月大量掴み放題――扇子の骨にでもするか? 確保された一体が悪夢を喰らう中、誘われるかの如く他個体がぷかぷか笑う。眠気を蔓延させる触腕が猟兵と少女達に迫り寄る――夜と謂うには早いだろうが、起きるにしては暗がりが過ぎる。さて。それでは。ワシの夢も喰うてもらおう。盛られた果実は啜るのが過去(オブリビオン)の在り方だろう。雑魚に相応しい集い方だ。なぁに。大したものじゃァない――喰らい続けた魂どもの呪詛(ユメ)だ。狐が化かして頬張った、奴等の毒素(ユメ)。溜め込んでしまえば自分が終いだ。鬼も悪魔も神も喰うて来た……ワシの夢は喰いごたえがあるゾ。
ぞわぞわと触れた細長い先。狐の脳から伝わるのは『満月の晩』。傍らには共に戦った男の身体。死の寸前に『人間』は如何呟いたのか。俺を喰え――のたまった。かつての冗談が約定と成り果てたのだ。「ヒトを喰わぬ代わりにお前を」――おっと。
この夢は喰うていかん。如何に貴様がふわふわと漂っても、定まった錘を砕くには至れない。お前達もおやすみじゃ……長ったらしい悪夢も狐火に失せろ。
蒸発。
成功
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神樹・桜花
……ふわふわゆらゆらと頼りない癖に数だけは多くて鬱陶しいですね……。
千々に刻めば大人しくなるでしょうか。
アリス達と【手をつないで】はぐれないようにしつつ、『神桜・散花繚乱』を発動。海月共の攻撃をいなしながら的確に刻んでいきます(【カウンター】、【2回攻撃】、【鎧無視攻撃】)
アリスが海月共に連れて行かれそうなら言葉を重ね(【催眠術】+【コミュ力】)ながらつないだ手をしっかりと意識させ、心を奪われぬよう促しましょう。
ふわふわ。ゆらゆら。視線の邪魔になれば脳髄にふれて、その触腕は容赦なく睡眠へと誘うだろう。頼りない柔らかさの癖に数だけは多い。鬱陶しくチラチラと空を舞う輪郭は鬼と言うには曖昧だ――散り散りに。千々に斬り刻めば大人しくなるでしょうか。もしや細胞分裂。再生と増殖を行う『オブリビオン』ではないだろう。儚い貌は水泡の如く砕ければ好い。眠気に朦朧とする少女(アリス)達の手を繋ぎ、逸れないよう桜が舞い踊る――総て命は刹那に咲いた、理に沿うのが美しいのだ。潔い海の藻屑と成れば喜ばしい。伸びた細長に的確な返し、一振りで百を千に堕とすのだ。
無視する鎧も水分のようで、はぜた死骸に他個体が寄せる。ぬるりと刃を潜ったものが淡々と少女の頬を撫でる――まだ。其方には行ってはいけない。お迎えが来るには早いのだ。ぐったりととろけたアリスに声かけ、永久の枕を拭い去る。繋いだ掌を強く、支え、心を奪われぬよう促して――最後の一匹を斬撃(スライス)だ。
今日だけは双眸を開いて。
大成功
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第3章 ボス戦
『嗤い猫と飢婦人』
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POW : テーブルマナー「肉を切る前に噛り付かない」
自身の【頭上にいる猫型オウガの瞳】が輝く間、【肉断ち包丁】の攻撃回数が9倍になる。ただし、味方を1回も攻撃しないと寿命が減る。
SPD : 代用品の効かない良い調味料
【宙に浮かぶ巨大ソルトミル&ペッパーミル】から【大量の塩胡椒の嵐】を放ち、【激しい視界不良と止まらないくしゃみ】により対象の動きを一時的に封じる。
WIZ : 不思議の国で一生を終えて自分の元に届けられた肉
戦闘中に食べた【スパイスたっぷりの肉の丸焼き】の量と質に応じて【多幸感と共に新鮮な肉の刺身が食べたくなり】、戦闘力が増加する。戦闘終了後解除される。
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使えない海月はマナー違反だ。卓上に並べるにも肉質が悪い。牢を脱して枕を投げて、辿り着いたのは餓えた婦人の肉切り包丁。代用品は無いのだから、なんで食材が歩いている――一生を終えないなら早々に調理されなさい。香辛料たっぷりの丸焼きがじゅうじゅうと美味そうな匂い。がぶり。むぐむぐ。んぐんぐ。ごく……げっぷ。お刺身が食べたい。目玉はコラーゲンたくさんだ。猫は胃袋のない大嗤い。
――浮かべや浮かべ、塩胡椒。
御狐・稲見之守
ごきげんよう、晩餐の場はこちらで良いかナ。勿論食すは御婦人であるが生憎なことにマナーには疎くてのぅ、犬食いにて失礼する。
[UC眩惑の術][催眠術]――喰われるのは、お前だ。
真姿、人喰い魂呑みの外道たる大狐姿となって彼奴をいただこう。
牙を突き立てたなら[生命力吸収]で精気、そして魂を啜ろう……ふふ、勿論それだけでは味気ない。その肉付きの良い体もいただこうか。腕か脚か、頭をがぶりというのも悪くはない。
卓上の肉は血が滴って赤く、餓えた女は口を拭った。涎がアリスの視界に入り、彼女等の朦朧が鮮明に晴れる。食べられないと。早く。おにくに成らないと。並べられた素敵なステーキが羨ましい――ごきげんよう――視界を塞ぐように現れたのは一匹の狐。複数の尾を揺らしながら火を舞わせ、威圧的な在り方が『鬼』を睨む。晩餐の場はこちらで良いのかナ……ちろちろと奔った粉がスパイスを除き、覗くような金色がわらう。勿論『食す』のは貴婦人であるが。嗚呼。餓えた肉とは如何なる味か。枯れた葉っぱは舌にザラつく――生憎なことにマナーには疎くてのぅ……犬喰いにて失礼する。豊かな果実には鋭い牙を。肥えた脳髄に極まった罰を。
胡蝶が誰なのか問うてしまえば、着席する行儀良さは狂って往く。喰われるのは何物だ。何の者でも味わい深い、お残しはダメならば皿に乗っている猫は――なんてな。喰われるのは、お前だ――塩胡椒(良質)に揉まれるべきは婦人(オウガ)だろう。突き立てた牙が後頭部に喰い込んだ。混んだ生命を啜っても美味いとは感じられず、ただ無意味に満たされる胃袋。味気ない……魂も血肉も眩ませてやれ。
腕の肉を撫でる。足の血管を擽る。頭蓋を器に酒でも如何だ。
――外道現レ前菜ト告グ。
成功
🔵🔵🔴
シャラク・エスペラント
…あなたがこのような恐ろしいことを…
(猫と飢婦人を睨み付け)
お友だちになれなくとも
せめて拳で語り合いますの!
(身を挺しアリスを庇い続けた為
かなりの負傷)
皆々様、シャランラはこれから
あの方をぶってきますゆえ
隠れてお待ちくださいませ
(真の姿…血液の循環が早くなり
湯気が上がり体温が数倍に
)
…シャランラはもう数分しか動けませぬゆえ
最初からクライマックスですの!
アリス様への攻撃は…
この手足や躰で受け止めますの!【庇う】【オーラ防御】
【気合い】で立ち向かいます、わんっ!
きゅうてぃアップでアリス様の応援を受け
なっくるボンバ~とオーガニックバスター!
凶化で力に振り回される
戦法はプロレス風で
速くても回避は不得手
だらだらと唾液と脳漿が混ざり、交差する食欲が餓えた婦人を活かすのだろう。うにゃあと猫が嗤ったならば、目玉が光に反応する――あなたがこのような恐ろしいことを――目と目が合った。酷い目に遭った少女達は硬直しており、逃す事も困難か。ああ。お友だちになれなくても。せめて、拳で語り合いますの……猟兵の姿は勇ましい。されど此処までの『活躍』が傷と成り、ボロと化した肉体を構える。薄赤の朱色が混在し、肌の本質が濁っていく――皆々様! シャランラはこれからあの方をぶってきますゆえ……お願いだから隠れてほしい。半ば押すように少女達を退け、戦場は瞳の光輝に映える。最初から終幕(クライマックス)だ。倒れた方が負けと知れ。
猟兵の全身が湯気を帯び、血液の循環が真を晒す。早く。速く。更に。更に――手足で猫の翻弄を流し、腹部で肉断ちを受け止める。避けた内側がどろりと視えそうで、しかしアリスを『見捨てる』事は在り得ない。気合いだ。拳に力を籠めろ。この『一撃』で沈めてやれ――応援は確かに聞こえている。
その姿を現すならば凶戦士(バーサーカー)か。傷付いた腕で鬼の顔面をぶっ叩き、晒した隙に技を仕掛ける。悲鳴を上げる身体に鞭打ち、奴に地面を贈れ――直す必要は無い。カチ割って叫べ。お~がにっく。
成功
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黒影・兵庫
【蜂皇族】
よぉ、もうアンタはご飯一生ぬきだよ
でも今日がアンタの最期の日だから安心しな
(「塩胡椒の嵐がやってくるわ。準備なさい」と頭の中の教導虫に促される)
なんて嫌な嵐...わかりました!
(『オーラ防御』壁で黒影とクロリアを覆いながら『衝撃波』で嵐の一部を吹き飛ばして『念動力』で吹き飛ばした塩胡椒で壁を作る)
塩胡椒のかまくらの出来上がり!
(『第六感』で嵐をやり過ごしたのを確認する)
もういいかな?
では...
(黒影の足元に異空間の穴が開き、穴からはい出る巨大アリジゴクの背に乗ってそのまま敵に突進する)
引込兵さん!がっちり顎で掴んでください!
クロリア!後はよろしく!
播州・クロリア
【蜂皇族】
くしゅん!
辺りに漂う塩胡椒のせいですね
ダラキュです...
(ティッシュで鼻をかみながら)
塩胡椒の嵐はあにさんに守っていただいて
その間私は踊りましょう
(タップダンスのように小刻みに足を動かして{烈風の旋律}で『ダンス』する)
見事な塩胡椒の柱ですね
さすがはあにさん
おっと
(足元に異空間の穴が開き、穴からはい出る巨大アリジゴクの上で続けてダンスする)
はい、あにさん
任されました
({バイオウェア}に着替えて『怪力』を使って敵を殴りぬく)
くしゅん――舞い散った粒々が鼻腔を擽り、肺に付着しそうで厄介なクシャミ。悪質(ダラキュ)な代えられない品が水を呼び、チリ紙でちーんと拭って改める。豊満な貴婦人を見下ろして、餓えた猫が忌々しく思える。故に――もうアンタ一生ご飯抜きだよ。隣の『あにさん』が宣言した。されど安心しな。今日は鬼(オウガ)の最後で在り、骸の海に流される相応しい食卓なのだ。脳内で教導虫(せんせー)の囁き……塩胡椒の嵐がやってくるわ。準備なさい。嫌(ダラキュ)な巨大な容器が踊り、宙が落ちるかの如くからい……防護壁(オーラ)が猟兵とアリスを包み、念動力(エネルギー)が塗り固める。抑え難い初撃は衝撃で飛ばせ。銀景色では『ない』のが残念だが、塩胡椒のかまくらが出来上がった。肉は焼くよりも保護するに限る。
ほうけた少女達を中心に集めて避難は完了。轟々と吹き荒れる調味料(スパイス)も何れは止むに違いない。そろそろ如何だ。静かさに支配された外部が『視』える。亜空(穴)を繋げて砂を流せば、其処が引込兵(アリジゴク)の通る道。異なった次元から現れた『蟲』は彼等を乗せて餌食を中てる。
見事な塩の柱……導きですね。さすがはあにさん。烈風が邪魔な粒を掃いて、旋律(リズム)が荒ぶる『自然』を手繰る。引込兵(アリジゴク)の上で素早く着替え、捕らえた顎が胴体(オウガ)をがっちり――クロリア、後はよろしく――藻掻けば藻掻くほどに貴婦人が嵌まり、逃れる方法は最初(既)にない。任されました。
殴った。頭蓋骨が凹んでも後方へ飛ぶ事無く『固定』。引き裂かれる痛みが鬼を泣かせ。されど怪物は留まらぬ。続いて顎。首を絞めながら腹部。内臓をぐちりと潰したならば、引き摺り晒して地獄の養分か。食卓で踊れよ、あなた。
巣に運ぶには大き過ぎる。此の場で解体(ばら)せば丁度いい。教導虫(せんせー)の授業が始まるとして、おそらくは柔らかいか硬いかの二択。二人とも百点満点だ――好き嫌いする蟲は居ないのだから。
大成功
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播州・クロリア
まだ肉の形を保っているようですね。
このまま叩いてミンチにしましょうか。
おっと!
(敵の肉断ち包丁を『第六感』で回避しながら『衝撃波』で弾き飛ばす)
喋っている最中に切りつけるなんてマナー違反です。
(全身の力を抜いて肩幅ほどに足を開き、深く息を吐いた後{霹靂の旋律}で『ダンス』する)
このリズムは一瞬です。
細めた目では捉えられませんよ?
(一瞬で敵に急接近して{錆色の腕}を鎚に変化させた後、脳天に振り下ろす)
地獄に描かれた鬼が、茹だった釜に落ちたならば如何反応するのか。在るべき輪郭は半壊しており、それは『肉のカタチ』を維持している現実に過ぎない。このまま叩いてミンチにしましょうか――ぶつ切りで大鍋に投下するのは素敵じゃない。猫の目玉が閃いて大振りな包丁(一撃)が空気を斬った――おっと。勘だけで。感覚だけで避けるのは容易かった。消耗し疲弊に傾いた貴婦人(オウガ)の動きなど、触覚で捉えなくても弱々しい。衝撃で肉切り包丁が吹っ飛んだ。食卓(テーブル)の上に突き立って――喋ってる最中に調理するなんてマナー違反です。息を吐く。全身の力を抜いて肩幅開き、天蓋霹靂に屈するだろう。その旋律(リズム)に戦慄するが好い。一瞬です――少女達の意識が芽生える前に、忌々しい料理人(コック)には退場してもらえ。不味い物には塵箱が相応しいのだ。細めた目では捉えられませんよ。
悪質(ダラキュ)な肉に相応しい調理器具(ウデ)が決められた。火加減は要らない。力加減も要らない。雷鳴(トール)が如く変形した錆色(カイナ)に壊せぬ珍味(のうみそ)は無いのだ。槌(終)よ、砕け……猫踏んづけて。
――塩胡椒、もうない。
少女(アリス)達は抜け道を知ったが、傷に塗りたくられた香辛料は拭い難い。時間が癒してくれると信じ、ただ、今は牢獄(プリズン)を破壊して――ありがとうは次の機会に。良い夢(じぶん)を。
成功
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