パワハラメイドカフェ~胃がギリギリ!ぶっちギリに黒い奴
●アリスラビリンス
ここはアリスラビリンスのどこかの国にあるメイドカフェ。その名も『ヴァルハラ』。名前の通り、可愛いメイドさんと楽しいひとときを楽しめる天国のような場所として人気は上々だ。しかし、オシャレな店の建物とは裏腹に、入り口に貼り出された求人広告にはデンジャラスなワードが踊っており、経営者の隠しきれないドス黒さが滲み出ていた。
「時給はなんと5000円スタート!(※研修期間中は100分の1)」
「未経験歓迎!忍耐強い方急募!アットホームな職場だよ!」
「滅私奉公こそメイドの本懐!やりがいでお腹も膨れる!」
客にとっては天国でも、従業員(メイド)であるアリス達にとってはまさに地獄であった。お店の中では、今日も住み込みバイトのアリス達が薄給とお店のオーナー・破輪原百合子(ぱわはらゆりこ)の理不尽な罵倒に耐えていた。アリス達は毎日真面目に仕事をこなしているのだが、オーナーはことあるごとに彼女達の仕事に難癖を付けたり、覚えのないミスを叱責したりしてくるのだ。
「アリサ、なんだこの雑な掃除は!貴様やる気があるのか!歯を食い縛れ!修正してやる!(パァンッ!)」
「厨房の奴、ちょっと来い!何だこのヘドロみたいなクソ不味いシチューは!こんな物をお客様に出されては店が潰れてしまうわ!」
「ソフィア、貴様お客様とのゲーム中にリストバンドから取り出したカードを手札に加えたそうだな!貴様それでもデュエリストか!」
毎日こんな調子だ。ヴァルハラに百合子の怒鳴り声が絶えない日は無かった。普通なら店の雰囲気のあまりの悪さに客足も遠のきそうなものだが、なぜかお店は常連客で今日も満員だ。むしろ、オーナーの激しい叱責が常連客への見せ物になっている感すらある。アリス達はみな、こんなブラックな職場は一刻も早く辞めたいのだが全員オーナーに対し多額の借金を背負わされているので、オーナーは決して退職など認めない。アリス達は黙って胃痛に耐えながら、ここで働き続けるしかないのだ。
「うう、いつまでこんな日が続くの……誰か、助けて……」
●グリモアベース
「みんな、集まってもらってすんまへんな。実は、アリスラビリンス世界の予知を見たんや。なんかUDCアースの日本そっくりな国で、オウガがアリスを虐めているみたいなんよ」
渡月遊姫と名乗ったグリモア猟兵は、集まってきた猟兵達に予知について語り始めた。
彼女の見た予知では、オウガが4人のアリス達を現実そっくりの奇妙な世界に閉じ込め、パワハラを繰り返すことで絶望させてから喰らおうとしているのだという。なんとも悪趣味な話だ。
「行ってもらいたい場所はメイドカフェ『ヴァルハラ』。まあ半分夢みたいな幻の世界なんやけど、リアリティは本物と大差ない。猟兵はんらにはここに新人メイドとして潜入し、捕まってるアリス達を救出すると同時に、あくどいオウガをぶっ倒してほしいねん。
で、メイドカフェやから、当然服装は全員メイドや。男性でもかって?もちろんや。種族も関係あらへん。全員メイドや。メイド服さえ着てたらオウガにもアリスにも怪しまれずに店に潜り込めるさかい、頼むわ!」
そう言って、グリモア猟兵はイイ笑顔で色とりどりのメイド服がぎっしり詰まった衣装ケースを猟兵達に示した。ちなみにグリモア猟兵自身も今回はセクシーなミニスカメイドのコスプレをしている。
「首尾よく潜入できたらオウガの迫害からアリス達を守ったってほしいんよ。迫害の方向性としてはいわゆる『パワハラ』やな。店のオーナーに化けたオウガが無理難題を言ったり、真面目に働いてるアリスの仕事ぶりにケチをつけたり、あの手この手で嫌がらせをしてアリスの心を折ろうとしてるみたいや。ただ、オウガがお嬢様キャラのせいか、セクハラ方向での嫌がらせは無いみたいや。だからといって許せるもんではないけどな」
パワハラ。パワーハラスメントの略である。破輪原百合子と名乗るオウガは店のオーナーとしての権力を笠に着て、アリス達に様々な不当な圧力を加えているのだ。陰湿なオウガの悪意に晒され続けたアリス達の心はすでに限界が近いらしい。
「アリスを庇う具体的な方法は猟兵はんらに任せるで。直接オウガを妨害してもええし、騒ぎを起こしてオウガの注意を逸らすんでも構わへん。取っ組み合いの喧嘩を始めるとか、店の中でキャッチボールするとか、店の外でなんかパフォーマンスするとか……。あとはお客さんとわざと揉めるとかな。もちろん、傷心のアリスらを慰めてあげるのも大事やね」
嫌がらせが空振りに終われば、焦れたオウガが正体を現すはずだという。なお、店の客は全てオウガが作り出した幻で、メイドカフェに出入り口してそうな普通の人達だという。
「注意してほしいのは、このオウガはなかなか用心深い奴で、猟兵がおると気づいたらさっさと逃げてしまうかもしれへんってことなんよ。そういう未来も見えてん。だからオウガが自分から正体を現すまで、本気でオウガを攻撃したり、あからさまな超常現象を起こしたりしたらあかんで。オウガを倒す前にアリスを外に逃がすのもあかん。オウガが正体を現すまでは、フツーの人ができる範囲でオウガの邪魔をせなあかんで。行動が常識的である必要はあらへんけども」
つまり、ユーベルコードを使えば即アウト、というわけではないがあくまで常人にできる範囲の行動でオウガを邪魔したり、アリスを庇ったりする必要があるということだ。
「ウチからの説明はこれぐらいかな。ほんなら、パワハラに苦しむアリス達を助けたってや。よろしく頼んだで」
グリモア猟兵の赤い瞳が輝き、猟兵達はアリスラビリンスへと転移した。
大熊猫
こんにちは。大熊猫です。今回は猟兵の皆様向けのアルバイトのご紹介
......ではなく、アリスラビリンス世界のギャグ依頼です。さあ、みんなでメイドさんになろう!
※はっちゃけたプレイングもたいていは採用するつもりですが、グリモア猟兵からアナウンスされている禁止事項に当たるプレイングや下ネタは不採用とする場合があります。
●章構成
一章 メイドカフェにスタッフ(ホールまたはキッチン)として潜り込み、店のオーナーに化けたオウガの嫌がらせからアリス達を庇ってあげましょう。スタッフは種族や性別は不問ですが、全員メイド服の着用が義務付けられています。客は全員オウガの作り出した幻です。判定はプレイングの内容を見ていい感じに行いますので、フラグメントの選択肢には余り縛られる必要はありません。
二章 幻の世界が崩れ、本来の姿を取り戻しつつある戦場でボスオウガの手下たちとの集団戦です。彼らは全員メイドフェチなので、メイド服を着たまま可愛さをアピールしたり、メイドの素晴らしさについて力説したりすることで戦闘が少し有利になります。
三章 正体を現したボスオウガ、『赤の女王ユリーシャ』とのボス戦です。IQは低めです。
※グリモア猟兵自身の宿敵の為、今回の依頼で彼女が完全に滅ぼされることはありません。
●NPC紹介 オウガに囚われメイドとして働かされているアリス達
銀城アリサ(14) ちょっとがさつな少女。ミスが多いのでオウガに一番マークされている。
ソフィア・ゴールド(12) 儚げな雰囲気の気弱な少女。
有見鍋子(16) キッチン担当アリス。過酷なワンオペを強いられている。
蟻巣哲夫(42) オッサンだが、なぜかメイドの役割を押し付けられた。
●合わせプレイングについて
合わせプレイングでのグループ参加の場合は、迷子防止の為プレイング冒頭にグループ名をご記載下さい。3名以上の場合はどなたか合計人数をご記載いただけると助かります。
●NG事項は別途ご記載下さい。
文字数を節約したい場合はプレイング冒頭に次の記号をお使い下さいませ。
特に何も書いていない場合はアドリブや連携はケースバイケースになります。
アドリブ歓迎→☆、連携歓迎→★、ソロ描写希望→▲。キャラ崩壊OK→崩。
●プレイング受付優先期間:
断章公開~3/17(火)7:00まで。
以上です。皆様のハチャメチャなプレイングをお待ちしております。
第1章 冒険
『嫌な現実の国』
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POW : 嫌な奴の嫌がらせに対して、「アリス」を正面から庇う
SPD : 素早く細工や手回しを行い、嫌な奴の嫌がらせをわかりやすく妨害する
WIZ : 親身になって「アリス」の話を聞き、慰めてあげる
👑11
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●AM5:00メイドカフェ「ヴァルハラ」
メイド達の朝は早い。オーナーに叩き起こされた4人のアリス達は朝礼の為、横一列に整列していた。
「おい、お前!私が誰か言ってみろ!」
ハート型の斬新なヘアスタイルの美女が整列していたアリスの一人を呼び止めた。
「こ、この店のオーナー、破環原百合子(ぱわはらゆりこ)様です」
そう、彼女こそがアリス達の胃痛の元凶。このメイドカフェを支配する悪の女王、破環原百合子だ。
「ではこの店で一番偉いのは誰だ?」
「百合子様です!」
「この世で最も尊いものは?」
「百合子様です!」
「この世で最も美しいのは?」
「百合子様です!」
「よろしい!私こそが神!私こそが法!そして、今日は貴様らに良い知らせがある!新人メイド達がやってくるぞ!みんな協力して業務に励むように!」
さあ、果たして新人メイド達はどんな人達なのでしょうか?
カナ・リーアス
【心情】要は働かされてる人たちを助けるためにメイドとして働けばいいんだよー!?了解だよー!
【作戦】「新人のカナだよー!よろしくおねがいしまーす!」と新人メイド(格好は典型的なメイド服)として潜入するんだよー!私はとりあえず働いて敵の注意をそらすんだよー!料理を運んで行ったら転んでお客さんにぶっかけて怒られたり、料理を作ってたら怪力で鍋とかを破壊してぶちまけちゃったり色々失敗しちゃうんだよー!これでオウガは私に注意を向けるはずなんだよー!…も、もちろん、全部作戦なんだよー!?(実はほぼ天然や素での失敗)(絡み・アドリブOK)
●ご注文はチーズフォンデュですか?
「新人のカナだよー!よろしくおねがいしまーす!」
典型的なメイド服である、クラシックなヴィクトリア調のエプロンドレスに身を包んだカナ・リーアスは元気よく挨拶をした。もちろん彼女の正体は猟兵だ。これからこの店で新人メイドとして働くフリをしつつ、オウガの悪意からアリス達を守るのが彼女の任務だ。
「よし、では貴様にはまず料理を運ぶ係をやってもらおうか」
店のオーナー、破輪原百合子は尊大な態度でカナに命じた。
(元気な奴だな。だがいつまでその元気が保つかな?)
何かミスをしたらさっそく怒鳴りつけてやろうと、内心ではほくそ笑みながら、百合子はカナを厨房へと案内した。
「ああ、アンタが新人さんだね。人手が増えるのは助かるよ。早速だけどこのチーズフォンデュを1番のテーブルのお客さんのとこに持ってってくれる?」
厨房担当のアリス、有見鍋子(あるみなべこ)はどこか疲れを感じさせる笑顔を浮かべながら、カナに指示を出した。
「わかったよー!まかせるんだよー!」
真面目に働いていればオウガは新人の自分に注目するはず。そうすれば相対的にアリス達の負担も減るはずだ。カナの作戦はまさに正攻法といえるものだった。カナはミトンを装備し、グツグツと煮えるチーズフォンデュを両手でしっかり持ち、ホールへと歩いていった。
「くんくん。とてもいい匂いなんだよー」
その様子を、百合子はにやにやしながら見守る。
(あいつが戻ってきたらまずは礼儀作法をダシに怒鳴りつけてやるか)
そんな百合子の腹は露知らず、カナはチーズフォンデュの香りを楽しみながらきょろきょろした。ほどなくカナは、1番テーブルに座った小太りの男性を発見する。
「1番テーブル!きっとあの人なんだよー!
ご注文のチーズフォンデュでーす!」
ターゲットを発見したカナは、ダッシュで1番テーブルへと移動する。しかし、着慣れないメイド服を着ていたせいかカナはエプロンドレスの裾を踏んでしまい、バランスを崩してしまった。その結果、煮えたぎったチーズフォンデュが放物線を描いてこぼれ落ち、お客さんの頭へと降り注いだ。
「ぎゃあああああああああああああああっ!あちい!あちい!」
「ああっ!ごめんなさいなんだよー!」
カナは慌てて謝罪し、チーズまみれになったお客さんをその辺にあった雑巾で拭こうとした。
「馬鹿!雑巾で拭く奴があるか!も、申し訳ありません!すぐにタオルと替えをお持ちします!」
客の正体は実は百合子が作り出した幻なのだが、この状況では他のアリス達の手前スルーするわけにはいかず、店の責任者として百合子もフォローに入り、客に謝罪した。
「貴様ァァァ!お客様にチーズフォンデュをぶっかけるとは何事だ!」
百合子としてはカナが客の料理の匂いをクンクンクンクン嗅いでいたことに難癖をつけるつもりだったのだが、そんなことは些事というレベルの不祥事をカナが起こしたのですっかり忘れ、その場でガチの説教を始めた。
(さ、作戦成功なんだよー!)
失敗が原因とはいえ、首尾よくオウガの注意を引き付けることに成功したカナは心の中でガッツポーズをしていた。当然、オウガの叱責などへっちゃらである。カナはその件が終わった後も百合子に要注意人物とマークされ、鬼の怪力で鍋を破壊したり、店の壁に穴を開けたり、料理をつまみ食いしたりし、存分にオーナーの注意を引いたのだった。なお、カナ本人にはオウガを挑発する意図はなく、真面目に働いているつもりであった……。
成功
🔵🔵🔴
ミア・ミュラー
☆★崩
ん、オウガに追いかけられるのも辛いけど、これはもっと、辛そう。ん、頑張って助けてあげなきゃ、ね。
メイド服は、靴が丈夫なやつがいい、な。まずキッチンで鍋子さんと働きながら、一人になれるタイミングを、待つ。一人になったら、お皿をかたっぱしから割りまくってオウガの注意を、引くよ。ふふー、一度やってみたかったん、だ。
オウガが来たら足元に皿を投げて、破片だらけにして動きを封じる、よ。逃げられないように、ぱりーん。早く片付けろ、って?んー、わたしはお皿を割るのに忙しい、から。あっ、怪我したら危ないし、わたしのせいだから、みんなは手伝わなくて、いいよ。お客さんも帰っちゃうと思うし、休んでて?
●ディッシュクラッシャーミア
「ん、オウガに追いかけられるのもつらいけど、これは、もっと辛そう。
ん、頑張って助けてあげなきゃ、ね」
邪悪なるオウガからアリス達を救う為、「ヴァルハラ」へとやってきたミア・ミュラー。彼女もまた、かつてはアリスラビリンスに召喚されたアリスの一人であった。
自分がオウガから救われた時のように、自分もアリス達を助けたい。自分の猟兵としての原点を思い返しながら、ミアはメイド服の着心地と付属のブーツの履き心地を確かめる。このブーツは先芯や中底に鋼板が入った頑丈なものらしい。彼女の「計画」にも役立つだろう。装備の検分を終えたミアは大きく息を吸い込み、ヴァルハラへと飛び込んでいった。
「お前は厨房へ行って有見の指示を仰げ。今度はまともな奴なんだろうな……」
百合子はどこかげんなりした様子で、キッチンを指差した。
「ん、わかった」
キッチンへと向かったミアは、救出対象の一人である有見鍋子へと挨拶する。
「……こんにちは。ミア・ミュラー、です」
「こんにちは。私は有見鍋子。貴女も新人さん?ここは大変だと思うけど、がんばってもらえると助かるよ」
鍋子はミアに疲れた顔で笑いかけた。本当は後輩のことを気にする余裕なんてないだろうに。気を遣ってくれる鍋子の優しさを感じ取り、ミアの内にやる気がみなぎる。こんな優しい人を苦しめるなんて。オウガめ。思い知らせてやる。ミアはしばらくは真面目に洗い物をしていたが、鍋子がゴミ捨てに行ったタイミングでおもむろに食器棚の前に立ち、一枚の皿を手にとった。
「ん、手が滑ったー」
棒読みで呟きながら、ミアはお皿を勢いよく地面に叩きつけた。パリーン!地面に叩きつけられたお皿が粉々に砕け、甲高い音が店のバックヤードに響き渡る。
「…おりゃー、うりゃー、いやっはー」
次々と棚から皿を引き出し、片っ端から地面に叩きつけていくミア。見た目はまさにメイドさん御乱心である。
「ふふー、一度やってみたかったん、だ」
そこはかとなく満ち足りた表情で一心不乱に皿を割り続けるミア。これは結構楽しいかもしれない。クラッシャーと化したミアがお皿を割りまくっていると、破壊音を聞きつけてすぐに百合子が飛んできた。
「おい!何事だ!?」
キッチンの惨状に、百合子は絶句した。しかし、ミアの狼藉はまだ終わらない。
「ふふー、ここからが、本番だぜ、べいびー」
ミアはハードボイルドな呟きと共に、オウガの足元めがけ皿を手裏剣のように次々と投げつけた!がしゃーんがしゃーんがしゃーん!たちまち皿の破片が百合子の足元に次々とばらまかれ、百合子の周りに破片が散らばった。
(……ハイヒールでは、身動きがとれないよね)
計画通り。ミアの方は事前に用意した頑丈なブーツのおかげでお皿を踏んでもへっちゃらなので、俊敏にキッチンを移動し、お皿を片っ端から割り続けた。
「貴様、まさかキレやすい十代というヤツか!?ええい、さっさと割った皿を片付けろ!」
「んー、わたしはお皿を割るのに忙しい、から」
オーナーは激怒してミアに片付けを命じるが、ミアは涼しい顔でスルーしアリス達の怒りを代弁するかのように皿を地面に叩きつけ続けた。
「ただいまー。ナニコレ!?」
ゴミ捨てを終えて戻ってきた鍋子はキッチン中に散らばった皿の破片を見て言葉を失った。何をどうしたらこんなひどいことになるんだろ?
「あっ、鍋島さん。怪我したら危ないし、わたしのせいだから、手伝わなくて、いいよ。お客さんも帰っちゃうと思うし、休んでて?」
「え、ああ、うん……」
ミアは強引に鍋子の背中を押し、休憩室へと追いやった。確かにこれでは足の踏み場もない。皿が片付くまではキッチンは閉鎖だろう。
「くそっ!待て!貴様勝手に……!おのれ~!!!」
百合子は叫ぶが、皿の破片を踏んだら痛いので追いかけられなかった。オウガでも人に化けている以上、痛いものは痛いのだ。こうして、ミアはしばしの間、アリスの一人をオウガから遠ざけることに成功したのであった。
成功
🔵🔵🔴
シャルロット・シフファート
★
では、ミニスカメイド(上半身はカッチリと着込んで豪奢な雰囲気をあしら得ており、それがミニスカによる黒ニーソの絶対領域を映えさせている感じのメイド服)に変身。メイドに世話になる立場の人間だったから結構新鮮な感じで服を感じている。
パワハラについてはサイバーパンク調の腕時計に変形・偽装させた精霊炉改造兵器を使い、UCの特性上パワハラに対して有効な属性を算出してもらい発動現象を常識的な範囲内と定義して起動、オウガの嫌がらせを妨害するわ。
私の想定としては幻属性による幻術や音属性による暴言を聞こえないようにオウガ側にも察知されないよう慎重に発動させながらアリスの心労を減らしていく感じね。
●縦ロールの新人メイド
「こんなところかしら。使用人の服を着るというのもなかなか新鮮ね」
控室でメイド服姿に着替えたシャルロット・シファートは鏡を見ながら感慨深げに呟いた。貴族の令嬢であるシャルロットは本来、メイドを従える側の人間だ。そんな彼女が選んだメイド服は、上半身はカッチリと着込んで豪奢な雰囲気のものだった。それでいて、下半身は無防備なミニスカート。こだわりの黒ニーソとの間に生み出された絶対領域が見事にチラリズムを演出していた。
「さて、さっさとアリス達を助けてあげないとね」
お召し物に不備がないことをしっかり確認した金髪縦ロールメイドは、なんちゃってお嬢様オウガからアリスを救うべく、行動を開始した。
●大人になるって悲しいことなの
「全く……どうなってるんだ今度の新人共は……!クソムカつく!ここは気分転換が必要だな……」
問題児の新人メイド達に煮え湯を飲まされた百合子は、気分転換にいつもいびっているメイドにパワハラしてやろうと考えた。
(気の弱いソフィアあたりにするか)
とりあえず囲っているアリス達の中で一番臆病なソフィアをいびって調子を取り戻そうと考えた百合子は、ホールで客とカードゲームをしていたアリス、ソフィア・ゴールドの所へと歩いていった。
「またイカサマをしたことにして難癖をつけてやるか」
あの気弱な娘なら口実はどうとでもなる。ソフィアの泣き顔を目に浮かべ、ニヤニヤしながら百合子はソフィアへと近づいていった。
「おい、ソフィア……!貴様また……!」
「ひっ……!百合子様……!」
百合子が威嚇しながら近づいていくと、ソフィアはそれだけで泣きそうな顔を浮かべた。百合子は内心ほくそ笑みながらストレス発散を試みようとしたが、そこで異変が起きた。
リィイイイン……。
「……あれ?オーナーの声が聞こえない……」
ソフィアの耳に不思議な音が響き、百合子の声が全く聞こえなくなったのだ。いつも通り怒っていることは分かるが、声が全く聞こえないせいで恐怖よりも疑問が先立ち、ソフィアはぽかんとした様子で百合子を見つめる。
「おい!なんだその態度は!舐めているのか!」
百合子はソフィアの落ち着き払った態度にヒートアップしていく。しかし、声が全く聞こえないのでオーナーの様子はむしろ滑稽ですらあった。
(うまく行ったわね)
この現象は、側で様子を見ていたシャルロットの仕業である。「神戮人器・銀悠を奏するは臨界の聖剣にして魔弾なり」を使い、対パワハラ属性の精霊炉改造兵器を召喚したシャルロットは大音量で「モスキート音」を発生させているのだ。
モスキート音とは、17キロヘルツ前後の高周波音で、「20代以上の人間には聞こえにくい」という特徴を持つ特殊な音波だ。ソフィアは12才で、百合子はどう見ても20代半ばから30手前。ちなみにシャルロットは16才。彼女の精霊炉がオートで算出したパワハラ対策の解答は、「子供にしか聞こえない音を利用して叱責を聞こえなくする」というものだった。ちなみにモスキート音自体は21世紀の日本ならスマホでネットからダウンロードできるようなありふれたものなので、超常現象でもなんでもない。
「ソフィア、聞こえる?これは子供にしか聞こえない鳥の鳴き声よ。今店の上空で繁殖期のモスキイドリの群れが通過しているの。大人のオーナーには聞こえないみたいね。群れが通過するまで大人しくしてなさい」
シャルロットはモスキート音で自分の声を作り出し、こっそりソフィアに呼びかけた。これは超常現象のレベルに片足を踏み込んでいるが、オウガには聞こえていないので問題はないだろう。ちなみにモスキイドリはもちろんシャルロットのでっちあげである。
「モスキイドリ……初めて聞きました。そんな鳥がいるんですね。この音、百合子様には聞こえてないんだ……」
感心し、口を丸くするソフィア。
「おい、聞いているのか!」
焦れたオーナーはついにソフィアに掴みかかろうと、彼女に駆け寄ったが―。
「ぎゃん!」
シャルロットがその前に足を引っかけてオウガを転ばしたので、百合子は顔から床に突っ込んだ。
「あら、ごめんあそばせ。メイド服は着慣れていないものだからバランスを崩してしまったわ」
「貴様~~~~~~~!また問題児かァ!」
怒りの矛先を変え、怒鳴り散らす百合子。しかし、シャルロットは涼しい顔でオウガの叱責を流したのであった。
成功
🔵🔵🔴
彩波・いちご
アイさんと
メイド服はクラシカルなロングスカート、イメージはメイド長、アイさんの上司
こんな時でなければアイさんメイドを愛でたいんですけどねー
ふたりで店員として入り込みます
オウガや客の注目を引くために、派手に騒ぎを起こしましょう
…まあ、仕事してたら放っておいてもアイさんがドジでお客さんに料理とかぶちまけるでしょうし…
オウガに先んじてフォローをしましょう
「大変申し訳ありません。こちらのダメなメイドは私の方で仕付けておきますので」
「御召し物が汚れてしまいましたね。お拭きいたします」
などと謝罪に見せかけたお客様への奉仕で逆に騒ぎを大きくしてあげましょう
店内の注目を集めて、オウガの意識を引き付けるくらいに
アイ・リスパー
☆崩
いちごさんと
「アリスの皆さんにパワハラをするなんて、そんなオウガは許すわけには行きません!
この私が完璧な接客をして、アリスさんたちからオウガの注意をひきつけてみせますっ!」
というわけで、まずはメイド服で潜入ですが……
「って、ええっ、これしかサイズの合うメイド服がないんですかっ!?」
具体的にどことはいいませんが、サイズの合うメイド服は一つきり。
そしてそれは、とってもスカートが短くて……
「い、いちごさん、じっくり見ないでくださいね……」
上司役のいちごさんと一緒に完璧な接客をおこないましょうっ!
「お客様、お待たせいたしました。
ご注文のシュールストレミングパフェで……って、きゃああっ」(コケる
●ストロベリー
「い、いちごさん、じっくり見ないでくださいね……」
彩波いちごと共にメイドカフェ「ヴァルハラ」への潜入を果たしたアイ・リスパーは恥ずかしそうに俯いた。なぜならば、彼女のスカートの丈が膝がほぼ丸見えの超ミニだったからだ。運の悪いことに、彼女に合うサイズのメイド服はこの超ミニスカメイドのものしか残っていなかったのである。アイの「背丈」に合うサイズのメイド服はたくさんあったのだが、どれもどことは言わないが一部がダボダボになってしまうのであった。詰め物をするアイデアも出たが、結局、アイは男の娘用に用意された数少ないものの中から自分のものを見繕う羽目になった。
「よくお似合いですよ。こんな時でなければアイさんメイドを愛でたいんですけどねー」
そんなアイの様子を見て、にこにこと感想を述べるいちご。そういう彼の着用しているメイド服はクラシカルなロングスカートのタイプのものだった。事件でなければアイをじっくり観察したいのだが、残念ながらこれから二人で仕事だ。
「ほう。貴様の前職は寮母か。それは期待できるな。ならばいちご、貴様はさっそくホールでお客様からオーダーを取ってきてもらおうか。アイの方はお客様に料理を運べ」
入店後、百合子にいきなり接客を命じられるいちご。まさかの研修抜きのホールぶっつけ本番である。
「分かりました」
オウガの無茶ぶりにも動じず、いちごはトコトコと客の下に歩いて行く。
「おかえりなさいませ、ご主人様。ご注文は何になさいますか?」
笑顔を浮かべ、にこやかに注文を聞くいちご。
「シュールストレミングパフェでお願いします」
「かしこまりました。アイさん、シュールストレミングパフェ入りましたー」
「はいっ!すぐにお持ちします!」
アイははりきり、キッチンへと引っ込んでいった。
「メイドさん可愛いね~。何歳?その耳と尻尾はホンモノ?」
「16才です。うふふ、さあ、どうでしょうか?」
(オウガや客の注目を引くために、派手に騒ぎを起こす必要があるのですが…。
…まあ、仕事してたら放っておいてもアイさんがドジでお客さんに料理とかぶちまけるでしょうし…)
そんなことを考えつつ、パフェが出来上がるまでしばし客と談笑するいちご。せっかくなので怪しまれない程度にこの店やオウガについて探りを入れてみたが、やはり客は肝心なことは何も知らない設定のようだ。ちなみにいちごは実は男性なのだが、オウガも客もその衝撃の事実には全く気付いていなかった。
「お、お待たせしました!シュールストレミングパフェですっ!く、くさっ!」
アイは注文されたパフェを恐る恐るテーブルへと運ぶ。あまりの異臭に鼻が混ざりそうだ。ちなみにシュールストレミングとは、世界一臭く、自宅では決して開封してはならないことで知られるニシンの缶詰のことである。恐らくはオウガがアリスに嫌がらせをする為に用意したメニューなのだろう。
「お客様、お待たせいたしました。
ご注文のシュールストレミングパフェで……って、きゃああっ」
予想通り、アイは転倒しパフェを派手にぶちまけた。この事態を予想していたいちごは緊急回避に成功したが、客は頭からニシンを被ってしまい、たちまち店内は異臭騒ぎに。
「も、申し訳ありません!」
ぺこぺこと謝罪するアイ。演技ではなく素であった。平常運転である。
「大変申し訳ありません。こちらのダメなメイドは私の方で仕付けておきますので」
アイはいちごが用意していた『私は駄目なメイドです』という看板を持たされ、お店の隅っこに立たされることに。
「うう、これすごく恥ずかしいんですけど…」
晒し物になったアイは超ミニスカートとの羞恥のダブルパンチに思わずホロリ。彼女の頬を熱いものが伝う。
(アイさん、ごめんなさいね。後でフォローしますから今は我慢してください)
いちごはキッチンの方に巡回に出ていたオウガに先んじて、客へとフォローを始めた。
「御召し物が汚れてしまいましたね。お拭きいたします。バンザイしてください、はい、バンザーイ」
慈母のような柔らかな笑顔を浮かべ、客にバンザイを促すいちご。客は素直に従い、バンザイした。いちごはすかさず客のTシャツを剥ぎ取る。
「はい、ふきふきしますね~」
いちごは鼻が曲がりそうな異臭をおくびにも出さず、タオルで半裸になった客の上半身を慈しむようにゴシゴシこする。
「なんだ、この暖かな感情は…?まるでお母さんに抱かれているような…」
二人の妖しい雰囲気に、店内は騒然となった。
「ちょっと、そこォ!何やってんの!?うちはそういう特殊なお店ではない!」
客の新たな世界の扉を開こうとしているいちごを止めるべく、百合子が駆け寄ってきた。幻ではあっても、一応店のジャンルにはこだわりがあるらしい。
こうして、百合子はまたしても新人メイド達の起こした騒ぎに巻き込まれ、アリスをいじめるどころではなくなってしまったのだった。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
七那原・望
えくるん(f07720)と参加
☆
【メイド服】
お任せ
えくるんと一緒にキッチンで立ち回ります。
えくるんわたしにお任せなの!
待て待てなのですー!
虫取り網を手に捕まえないように気を付けながら追い回します。
軽やかな身のこなしでコンロの上とかテーブルに飛び乗りながら縦横無尽に暴れます。でも食べ物に罪はないのでそちらは傷付けないように気をつけます。
仕方ないのです。見えないから手当たり次第ぶんぶんするしかないのです!
と言う訳でわたしはえくるんにまかないのエクレア作って来るのですー。
断章この店でとかこの世でっていう問答が来たら全部えくるんです!と答えます。
逆に聞くのですけど、それ以外の答えあるのです?(素で)
七那原・エクル
七那原・望と一緒に参加するよ
【☆】
【服装】
メイド服のデザインにこだわりはないので、おまかせ。スカート丈が短すぎると恥ずかしいので気持ち長めのものを選択
【作戦】
キッチンでワンオペを強いられているアリスさんのフォローにまわりつつ騒ぎを引き起こします。まずアリスさんにあなたたちの置かれている状況は把握済みでありここから助けたいことを話し。そのうえでできる限りでボクらの行動に併せてアクションを起こしてくださいと説明。
ドラゴンランスの白竜をキッチンに乱入させて食材をつまみ食いしてまわってもらうよ。ボクらはそれを捕まえようとするがうまくいかずにキッチンをめちゃくちゃに荒らしてしまうというわけさ。
●ドラゴン捕獲大作戦
「あー。じゃあ貴様らはキッチンに行け。余り多くは言わん。普通に働いてくれればいいから」
投げやりな態度で次の新人メイドに指示を出す百合子。オウガは猟兵達が扮する新人メイド達の容赦ない嫌がらせにだんだん疲れてきたようだ。爆発の時は近いかもしれない。
問題児達の巣窟と化したキッチンに次に配属されたのは、七那原・望と七那原・エクルのコンビだった。望はフリルがたっぷり付いた白黒二色のミニスカメイド服。エクルの方はと言うと、望とは対称的にスカート丈の長いタイプのメイド服を着用している。エクルの肉体は男性ではあるが、整った顔立ちをしているせいかメイド服姿も特に違和感はない。ちなみにスカートの丈以外は二人のメイド服はお揃いのデザインである。完全にお揃いする案も出たが、エクルは脚線美を晒し出すのはちょっと恥ずかしかったのだ。
「さて、と」
キッチンに案内されたエクルは作戦を決行すべく、予めドラゴン形態に変化させておいたドラゴンランスを解放した。小さな白竜となったエクルのドラゴンランスは、ひゅんひゅんとキッチンを飛び回り、有見が作りかけていた料理をぱくぱくとつまみ食いし始めた。驚く鍋子。
「きゃっ!ど、ドラゴン!?」
「ごめんなさい、ペットのドラゴンが逃げちゃいました」
「なんだと!?馬鹿者、なぜペットなど連れてきた!ここは動物カフェではないぞ!」
エクルの言葉に、百合子は怒りを露わにした。UDCアースの日本にはドラゴンなどいないが、ここは本当はアリスラビリンスだ。愉快な仲間という種族もいる世界だし、ドラゴンの存在自体にはオウガは違和感を抱かなかったようだ。
「えくるんわたしにお任せなの!
待て待てなのですー!」
打ち合わせ通りに、望は虫取り網を手に、決して捕まえないように気を付けながら白竜を追い回した。軽やかな身のこなしでコンロの上とかテーブルに飛び乗りながら縦横無尽に暴れる望。器用にも、料理の乗った皿は踏まずにぴょんぴょん飛び回っていた。食べ物は粗末にしない方針らしい。
「仕方ないのです。見えないから手当たり次第ぶんぶんするしかないのです!」
食事は踏まないように配慮しつつ、てきとうにぶんぶん虫取り網を振り回す望。白竜は順調にキッチンをぐちゃぐちゃにしていく。
「ええい!とっとと捕まえて串焼きにしてしまえ!」
百合子も白竜を捕まえるべくキッチンをうろうろするが、白竜はすばしっこく、ハイヒールが邪魔で機敏には動けない百合子には捕まえることはできなかった。望はそもそも追いかけているのが演技なので、捕まえるわけがない。望と白竜がすったもんだをして時間を稼いでいる間に、エクルはキッチンの隅でオロオロしていた鍋子にそっと耳打ちした。
「有見鍋子さん、ボク達は味方です。貴方達を助けに来ました」
エクルはこっそりと事情を耳打ちした。
「私達を助けにきてくれたの
……!?」
目に涙を浮かべる鍋子。これで合点がいった。いくら何でも奇妙な新人が多すぎるとは思っていたのだ。
「もうじきオウガは正体を現すはずです。その時を待って、他のアリス達と一緒に安全なところへ逃げてほしいんです」
「うん、わかった。みんなでここから逃げられるのなら、なんだってする!」
●トドメの一撃
「疲れました。と言う訳でわたしはえくるんにまかないのエクレア作って来るのですー」」
エクルと鍋子の様子を感じ取り、話はついたと判断した望は白竜捕獲作戦を突然打ち切って百合子に宣言した。
「何が『という訳』だ!
貴様、この店で、否、この世で一番偉く、尊いのは誰か分かっているんだろうな!?」
百合子は半切れで望へと問いかけた。全く今日はどうなっている!この店は私がルールであり、女王なのだ!
「えくるんです!」
しかし、望は迷わず己が信じて疑わない比翼連理の灯の名を口にした。
「ほう!ではこの世で一番美しいものは?」
百合子は反射的に再び望に尋ねた。
「えくるんです!」
望は、やはり迷わずに同じ名を口にした。封印の目隠しが外れてその姿を見れたのはたった一度だけだが、その姿は今も目にしっかりと焼き付いている。
「逆に聞くのですけど、それ以外の答えあるのです?」
望にオウガを挑発する意図はない。無垢であるが故の純粋な問いかけだ。
「そうか!そうか!聞いた私が愚かだったよ」
百合子は望の言葉を聞き、額に青筋を立てながらうんうんと頷き――。爆発した。
「どこまでも舐、め、やがってェええええええええええええええ!!!もうこんな店など知らん!今この場で皆殺しにしてくれる!!!」
望の言葉が最後の一押しだったらしい。ついにオウガの怒りが頂点に達し、店内にガラスの砕けるような音が響き渡った。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
第2章 集団戦
『うさうさトランプ兵』
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POW : 落雷II
無敵の【空飛ぶイボイノシシ型の対地攻撃機】を想像から創造し、戦闘に利用できる。強力だが、能力に疑念を感じると大幅に弱体化する。
SPD : そう、我々はやればできる!
自身の【ゴーグル】が輝く間、【軽量自動小銃】の攻撃回数が9倍になる。ただし、味方を1回も攻撃しないと寿命が減る。
WIZ : バーガータイム
【ハンバーガーとフライドチキン】を給仕している間、戦場にいるハンバーガーとフライドチキンを楽しんでいない対象全ての行動速度を5分の1にする。
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●女王の兵隊
空間に罅が入り、メイドカフェ「ヴァルハラ」や、外の日本の街並みが薄れていく。
破輪原百合子、否、オウガ「赤の女王ユリーシャ」の激しい怒りによって、辺りに張られていた幻術結界が崩れ去ろうとしているのだ。
「貴様ら~!もう許さんぞ!絶望させてからゆっくり喰らってやろうと思っていたが、もうやめだ!今ここでバラバラにして喰らってくれるわ!」
本性を表し、ユリーシャはトランプのハートをモチーフとする衣装とただならぬ魔力に包まれる。4人アリス達は急いで一カ所に固まり、猟兵達は彼女たちを庇うようにユリーシャと対峙した。
その時、空から落下傘と共に、紫の軍服に身を包んだたくさんのうさぎ耳のオウガ達があちこちに降ってきた。
「女王!ここは我らにお任せを。可愛いメイドさん達の相手など、我々だけで十分です!」
「よかろう!ならば女王の名の下に命じる!こいつらを一匹も逃がすな!私に逆らった愚か者共をたっぷりと後悔させてやれ!」
「イエス・ユア・マジェスティ!」
どうやら、猟兵達がユリーシャを倒す為には、先にうさうさトランプ兵達を片付けなければならないようだ。
カナ・リーアス
☆★
【心情】ついに本性を現したなーパワハラオーナー!作戦成功なんだよー!(カナに関してはほぼ偶然)と思ったらなんかいっぱい降ってきたんだよー!よーし!このカナがみんな纏めてふっとばしてやるんだよー!
【作戦】アリスの4人を守りつつ戦うんだよー!
敵の攻撃は【見切り】でよけるんだよー!アリスの誰かに当たりそうなら【武器受け】で防ぐか庇うんだよー!【激痛耐性】でヘッチャラだよー!落雷は攻撃を避けつつ「なんだー、全然大したことないんだよー!」と言い、弱体化させるんだよー!バーガータイムは思いっきり楽しんでやるんだよー!そして今度はアースジャイアントを呼んでからのグラウンドクラッシャーでとどめなんだよー!
●勇猛果敢な鬼メイドさん
「ついに本性を現したなーパワハラオーナー!作戦成功なんだよー!」
びしっと正体を現したオーナーに指を突き付けるカナ・リーアス。カナ本人は作戦成功だと言い張っているが、彼女の妨害工作に関しては故意の嫌がらせではなく、偶然の結果である。メイド服自体は似合ってはいたが、彼女は普通に働いても営業妨害になるレベルで飲食店アルバイトの才能がなかったのである……!
「と思ったらなんかいっぱい降ってきたんだよー!よーし!このカナがみんな纏めてふっとばしてやるんだよー!」
カナは降ってきた兵達達から4人のアリス達を庇うように立ち、無骨な巨大斧を肩に構えた。
「メイドさんを攻撃するのは辛いが、女王の命令は絶対だ!ゆけ!対地攻撃機『落雷Ⅱ』!」
うさ耳トランプ兵達が高らかに叫ぶと、上空からイボイノシシ型の戦闘機が出現し、カナ達に向けて空対地ミサイルを雨あられと放った。
「そんなの、怖くないんだよー!」
カナは空高くジャンプすると、ミサイルの軌道を見切って次々と斬り払っていき、大半を空中で誘爆させた。
「フハハ、大した腕だが一つ討ち漏らしたぞ!終わりだ!」
このままではミサイルがアリス達を直撃してしまう……!
ドカーン!
爆炎がアリス達を包み込む。しかし、命中直前にカナが巨大斧を盾にしてアリス達を庇った為、アリス達は全員無傷だ。多少減衰はしていたとはいえ、ミサイルの爆風をまともに浴びたはずのカナもぴんぴんしている。
「馬鹿な!直撃したはず!このメイドさんは超合金で出来ているのか!?」
「なんだー、全然大したことないんだよー!」
実際にはけっこう痛かったのだが、敵を揺さぶる為にあえてノーダメージのパフォーマンスをするカナ。切った張ったが本業であるカナは痛みには強いのだ。
「今度はこっちの番なんだよー!巨人出てこーい!!」
カナの呼び声に応え、大地から身長三mほどの巨人が召喚された。手にしている巨大斧のサイズはカナのそれのさらに二倍。直撃すれば人の形など確実に残らないだろう。
「く、来るなー!!!」
恐怖に駆られ、巨人に向けて一斉に自動小銃を乱射するうさ耳トランプ兵達。『落雷』も備え付けられた機銃を乱射するが、巨人はびくともしなかった。巨人はカナの動きに合わせて斧をぶんぶん振り回し、うさ耳トランプ兵ご自慢の『落雷Ⅱ』を羽虫のように叩き潰した。
「馬鹿な……!無敵の戦闘機『落雷Ⅱ』が……!」
事実、イマジネーションによって作り出されたうさ耳トランプ兵達の『落雷Ⅱ』は無敵だ。
しかし、うさ耳トランプ兵達はカナの勇猛な戦いぶりと巨人の威容に、その無敵さを疑ってしまった。そうなってしまっては、無敵の戦闘機も紙飛行機と変わらない。
「おしおきなんだよー!」
巨人は手にした巨大斧を全力で振り降ろし、地面へと叩きつけた。
「や、やめろっ!うわああああ!!」
ズガァン!!
巨人の一撃に巻き込まれたうさ耳トランプ兵達はまとめて吹き飛ばされ、地割れの奥へと消えていったのだった。
成功
🔵🔵🔴
ミア・ミュラー
☆★崩
もっと皿割りしたかったのに、残念。けど、これで心おきなくオウガをやっつけられる、ね。
んーと、メイドさんの魅力をアピールすれば、有利に戦えるん、だっけ。なら、相手がハンバーガーとか出してきたのに合わせて、わたしもティーセットを出して紅茶を給仕してあげる、ね。魅力をアピールするなら、やっぱり仕事中の姿を見せるのが、一番。ハンバーガーとフライドチキンもちゃんと食べつつ、「礼儀作法」もきちんとして、一生懸命お仕事する、よ。
ん、紅茶はわたしのティーポットからどんどん湧くから、限界まで飲ませる、よ。もう飲めない?……わたしの紅茶が飲めないって、言うの……!?じゃあお仕置き、ね。【火剣】で、攻撃。
●そのメイド、凶暴につき
「もっと皿割りしたかったのに、残念。けど、これで心おきなくオウガをやっつけられる、ね」
ミア・ミュラーは溜息をついた。お皿を割りまくるのは思いのほか楽しかったが、もう終わりのようだ。だがミアは別に遊びに来たわけではない。オウガが正体を現したここからが本番だ。まずは赤の女王ユリーシャを守る兵隊達を排除しなければならない。
「おのれよくも仲間を!いくら可愛いメイドさんでも許さんぞ!これでも食らいがいい!必殺ユーベルコード!『バーガータイム』!」
うさ耳トランプ兵が高らかに叫ぶと、ポンっとコミカルな音が鳴り、ミアとトランプ兵達の間に大きなテーブルが出現した。その上にはハンバーガーとフライドポテトが並べられている。まるで、この辺りの空間だけがファーストフード店の屋外席になったかのようだ。
「お待たせしましたー。ご注文の和牛バーガーとフライドチキンになりまーす!」
(ククク、これぞ我らが必殺ユーベルコード!この料理に口をつけなかったものは時間がスローになり、行動速度が5分の1になるのだ!だが、戦闘中に食事をする余裕などあるまい!)
料理に口をつけられず、のろくなった敵を銃で確実に仕留める。これが彼らの必勝戦術だった。だが――。
「ん、いただきます」
ぱくっ。ミアはハンバーガーを手に取り普通に食べた。
「なにい、食った、だと!?」
ミアはもきゅもきゅ、とハンバーガーを平らげる。さらに、フライドチキンにも手を伸ばした。
「働いて、お腹が空いてたから、おいしい……」
思わぬところでお昼ごはんにありつけ、満ち足りた笑顔を浮かべるミア。
「曹長!大変です!可愛い!可愛いですぞ!笑顔で食事をする金髪美少女メイドさんを攻撃することなど、どうしてできましょうか!」
「くっ!確かに!たとえ戦争と言えども、最低限のルールがある。我らは兵である以前に紳士だ。ここは温かく見守ろうではないか!」
銃を降ろし、せっせとハンバーガーとフライドチキンのお替りを用意するうさ耳トランプ兵達。御丁寧にアメリカンミルクセーキやチョコパイまで用意し始めた。はっきり言ってアホである。
「終わったようだな、さあ、戦闘を再開……」
数分後、ミアのランチタイムが終わったことを確認し休戦状態を解こうとしたトランプ兵達だったが、ミアは微笑みを浮かべながら兵士達にこう言った。
「ごちそうさま。今度は、私が紅茶を、ごちそうする、ね」
「なんだと
……!?」
今度は金髪美少女メイドさんが紅茶を淹れてくれるらしい。その言葉に、紳士(めいどふぇち)達は歓喜に震えた。
「「よろしくお願いしますッ!」」
こぽこぽこぽ……。ミアは慣れた手つきでうさ耳トランプ兵達に紅茶を注いでいく。礼儀作法は習得しているミアの仕草はまさに理想のメイドさんであった。
「どうぞ、冷めない、うちに」
「いただきます!」
鼻の下を伸ばしながら紅茶を飲むトランプ兵達。
「おかわりも、たくさんある、よ」
空になったカップに次々と紅茶を注いでいくミア。そのうち、兵達は異変に気付いいた。おかしい。注がれた紅茶の量は明らかにティーポットの容積より多い。
「あの……そろそろ結構なので……」
お腹が紅茶でちゃぽんちゃぽんになったトランプ兵はついにミアのおかわりを辞退した。すると、さっきまで穏やかだった突然ミアの態度が急変した。
「もう飲めない?……わたしの紅茶が飲めないって、言うの
……!?」
ドスの聞いた声を出すミア。そして、彼女の怒りを体現するかのようにミアの周囲に炎の剣が次々と出現した。
「ひいっ!メイドさんご、ごめんなさい!」
怯える兵士達。
「じゃあお仕置き、ね。其は炎……断ち切り、焼き尽くせ。『火剣(フレイム・ソード)』」
しかし、ミアがオウガに与える慈悲など無かった。炎の剣はお腹いっぱいで身動きがとれなくなった兵士達に襲い掛かり、その体を悉く焼き尽くした。
「ん、作戦成功」
ミアはくるりと振り返り、アリス達にピースサインをしたのであった。
成功
🔵🔵🔴
シャルロット・シフファート
では、対煩悩属性手榴弾作成器・アスモデウス・タスラムを作成。
この兵装は作成された手榴弾を投げつけると、その手榴弾から発生する周波数などにより敵対者にとって最も望む光景を投影する幻術兵器よ。
其れは隙を晒すことになるけど、今回の場合チラリズムを利用した幻術になるわね。
ショーツのチラだったりモロだったり、ショーツの種類が時々で変化しコンプしたくなる衝動に駆られる幻術を見せるわ。
そして時折ショーツを下ろして投げつける幻術。勿論ピンを抜いた手榴弾だからキャッチしたと同時に現実に戻されて絶望しながら吹き飛ばされていくわ。
(目元に影が落ちた嗜虐心に満ちた薄笑いで)
●失楽園
「おのれ、色仕掛けとは小賢しい!みなの者、気を引き締めよ!」
メイドさんに見惚れてしまったことで大きな損害を出したうさ耳トランプ兵達。同じ轍を踏まぬよう、リーダーは檄を飛ばした。そんな彼らの前に、また一人のメイドさんが進み出る。
「今から脱ぐわ」
シャルロット・シフファートはまだ生き残っているうさ耳トランプ兵達に向けて衝撃的な宣言をした。
「なんだとッ……!」
うさ耳トランプ兵達は一斉に大きな耳をぴこぴこさせ、シャルロットを凝視した。
この金髪美少女メイドさんが脱ぐだと……?
ざわ……ざわ……。うさ耳トランプ兵達はたちまち騒然となった。
「惑わされるな!見え見えの陽動だ!女王様は一人残らず斃せと命じられたのを忘れたか!」
指揮官の「軍曹」が兵達兵達を一喝し士気を保たんとした。だが、喧噪はなかなか収まらない。それも無理なからぬこと。金髪美少女メイドさんが目の前で脱ぐと聞いては、紳士ならば興奮するのが自然の摂理だ。
「嘘じゃないわよ。証拠を見せるわ」
シャルロットは妖艶な仕草で履いていた靴と黒のニーソックスを一枚ずつ脱ぎ捨てた。しゅるり、と絹がこすれる音がし、膝まで覆われていた彼女の白い生足が露わとなる。兵達はごくりと唾を飲み込んだ。
「軍曹殿!これは我々に対する天からのご褒美では!?」
「狼狽えるな!だが、ここは様子を見るぞ!みな、手を出すな!」
トランプ兵達はシャルロットに釘付けだ。ちなみに猟兵達の後ろにいる3人のアリス達はそんなトランプ兵達を汚物を見るような目で見つめていた。
「さて……次はスカートは飛ばしてショーツね」
口元に指を当て、シャルロットは妖艶に微笑む。その言葉に、再び騒然となるオウガ達。
「やったああああああ!」
「馬鹿者!絶対領域は見えそうで見えないのがいいんだ!お前達はチラリズムの美学を理解していない!下着が丸見えになってしまってはただの痴女ではないか!」
「痴女でいいじゃないですか!金髪メイドさんですよ!?」
「……………そうだなッ!」
結局、軍曹もシャルロットの誘惑に屈した。本能には抗えなかったのである。うさ耳トランプ兵達はシャルロットの方をガン見。シャルロットはおもむろにスカートをつまみ上げ――。
突然発生した爆炎が、トランプ兵達をまとめて吹き飛ばした。
「ぐわああ――――!!!」
「『神戮人器・銀悠を奏するは臨界の聖剣にして魔弾なり(コレダー・イグナイター)。』アンタ達が見ていたのは幻よ」
爆炎が晴れると、そこにはピンを抜いたクソでかい手榴弾を構えたシャルロットが立っていた。もちろん、靴も靴下も履いたままである。対煩悩属性手榴弾作成器・アスモデウス・タスラム。全ては彼女の精霊兵器が作り出した幻だったのだ。
「そ、そんな
……………!じゃあメイドさんのストリップは幻だったというのか……!?続きは、続きは見れないのか……?」
絶望に打ちひしがれながら、それでも希望を捨てられずシャルロットへと問いかけるうさ耳トランプ兵。
「本当に脱ぐわけないでしょ。馬鹿じゃないの?」
しかし、現実は非情であった。シャルロットは目元に影が落ちた嗜虐心に満ちた薄笑いを浮かべながら、トランプ兵達にアスモデウス・タスラムを投げつけた。
「メイドさんの血は何色だーー!!!」
うさ耳トランプ兵達は怨嗟の叫び声を上げながら、二度目の爆炎に呑まれて果てたのであった。
成功
🔵🔵🔴
七那原・望
えくるん(f07720)と参加
☆
ねこさん達、最重要任務なのです!
アマービレでねこさんを召喚しておき、いつか見る用のえくるんの写真や動画を撮ってもらいます。
もちろん戦闘も真面目にやるのー。
【第六感】と【野生の勘】で敵の動きを【見切り】対処します。
威力だけは高そうな兵器なのです。でも、それだけですね。
背中の翼で【空中戦】を。常に対地攻撃機の上を取るように意識することで敵のユーベルコードを無力化します。
えくるん!一緒に!
攻撃回数を重視した【Lux desire】とオラトリオ、更に自律して動く分離したセプテットで【一斉発射】の【乱れ撃ち】を行い、【範囲攻撃】で一気に敵を【蹂躙】します。
七那原・エクル
七那原・望と参加
【★】
怒り爆発で正体をあらわしちゃったね
たくさん増援がきちゃったみたいだけど、ボクらは負けないんだからねっ!こっちも応戦だよ!
任務エリア外に待機させていたトライデントクェイカーを呼び出して人型形態に変形、アリスさんたちが戦闘に巻き込まれないように護って
敵の攻撃機より上を陣取れば攻撃できないよね!
ユーベルコードで飛翔して敵より上の高度からガンダルヴァG2の射撃で撃ち落としていくよ。
敵の攻撃は飛翔する機械掌クンバンダG2にデフレクターシールドG2を構えさせて防御
普段空を飛んだりしないから視界がグワングワンしてめっちゃ気持ち悪い、調子にのって激しく飛ぶんじゃなかったよ~
●比翼の鳥
すでに多数の被害が出ているうさ耳トランプ兵達だったが、彼らの強みは数だ。猟兵達が押している状況だが、彼女達にはアリスを庇いながら戦わなければならないというハンデがある。いまだ予断を許さない状況であることには変わりはなかった。
「ねこさんたち、最重要任務なのです!えくるんの雄姿をばっちり記録するのです!」
望は魔法のタクト「アマービレ」で予め呼び出しておいた魔法猫たちに指示を出した。猫たちは望の命を受け、ささっと取り出したビデオやカメラをエクルに向ける。いつか望が封印から解き放たれた時の為に、エクルの活躍を写真や動画として保存しておくのだ。これは極めて重要な任務である。
「ええい、何をしている!無能共!さっさとやってしまえ!」
「イエス・マイ・マジェスティ!」
さすがに旗色が悪いと悟り、なりふり構わずにうさ耳トランプ兵達は猟兵達に向けて自動小銃を乱射した。
「ボクらは負けないんだからねっ!こっちも応戦だよ!」
エクルが右手を上げると、獣の咆哮の如き駆動音を立てながら重厚なシルエットを持つ人型ロボットが戦場に飛び込んできた。エクルが戦いに備え、店の外に待機させていた可変ビーグル「トライデントクェイカー」だ。
「トライデントクェーカー!アリスさん達を守れ!」
エクルは自立行動できるトライデントクェイカーにアリスを守るように指示を出すと、自身は空高く飛び上がった。
「バトルアップ!勝負はここからだ!『アーマナイズ・フォーメーション』!』
「ロボット、だと!?ええい、怯むな!撃て撃て!」
トランプ兵達は乱入してきたトライデントクェイカーに向けて一斉に銃弾を浴びせる。しかし、トライデントクェイカーの分厚い装甲はトランプ兵達の銃弾をことごとく弾き返した。
「効かない、だと!?ならばパイロットを狙うぞ!『落雷Ⅱ』!ヤツを撃ち落とせ!」
落雷Ⅱは急上昇していくエクルを機銃で狙い撃つが、あまりに速過ぎて捕らえられない。
「えくるんには手を出させないのです!セプテット!」
エクルを追って自身の翼で空へと舞い上がった望は、七つに分離したセプテット達による自律射撃で包囲攻撃を仕掛け、トランプ兵達の駆る戦闘機『落雷Ⅱ』を撃ち落とした。
「望、ありがとう!」
「どういたしましてなのです!」
数機の落雷Ⅱがエクルと望を撃墜すべく機銃やミサイルを飛ばすが、戦闘機よりも小回りが利く二人は常に落雷Ⅱの死角に回るように飛んでいる為、うまく攻撃することができていない。
「敵の攻撃機より上を陣取れば攻撃できないよね!」
制空権は完全にエクルと望に奪われていた。
「撃ち抜け!ガンダルヴァG2!」
エクルは愛用のガトリング砲を真下にいる敵に向けた。ガルルルルル!凄まじい騒音と共に弾丸が雨のようにバラまかれる。魔力障壁によってコーティングされ、加速した徹甲榴弾はトランプ兵の戦闘機を容易く貫通し、エンジンを巻き込んで大爆発を起こした。
「また一機やられました!」
「くそっ!小さい方を撃ち落とせ!集中砲火だ!各個撃破せよ!」
トランプ兵達は今度は望に照準を向けて一斉に発砲した。
「させない!クンバンダ!望を守れ!」
エクルの脳波を受け、彼に随伴していた機械掌クンバンダG2はギュンと望の前に回り込むと、重力偏向力場を前方に展開して迫り来る弾丸の軌道を全て反らして防ぎ切った。
「ありがとうなのです!今度はこっちの番なのです!えくるん!一緒に!」
望はセプテットを正面に展開して一斉射撃で反撃。さらにエクルベージュ色の影の分身達「オラトリオ」による射撃も加え、自身もとっておきのユーベルコードを発射した!
「全ての望みを束ねて……!『Lux desire(ルクス・デザイア)!』」
『イオナイザー・フィスト!レーザーパイル砲照射!』
黄金の果実から放たれた光の奔流と、機械掌から放たれたレーザーが地上のトランプ兵達を根こそぎ薙ぎ払う!
「女王陛下ばんざーい!!」
最後の雄叫びを上げて爆風に呑まれる兵達。
「えっへん、全滅させたのです!」
「普段空を飛んだりしないから視界がグワングワンしてめっちゃ気持ち悪い、
調子にのって激しく飛ぶんじゃなかったよ~」
「ねこさん、急いで酔い止めを用意するのです!緊急任務です!」
地上に降り立ち、慌ててエクルの介抱を始める望と猫達。
最後の一部隊もこうして消滅し、ついにうさ耳トランプ兵隊達は全滅したのであった。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
第3章 ボス戦
『赤の女王ユリーシャ』
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POW : ショットガン・シャッフル
自身が装備する【トランプ型の刃物 】をレベル×1個複製し、念力で全てばらばらに操作する。
SPD : ブラック・ジャック
レベル×1体の、【胴体 】に1と刻印された戦闘用【トランプの騎士】を召喚する。合体させると数字が合計され強くなる。
WIZ : ハイ・アンド・ロー
質問と共に【伏せられたトランプ 】を放ち、命中した対象が真実を言えば解除、それ以外はダメージ。簡単な質問ほど威力上昇。
👑11
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●私を誰だと思っている?
「この、役立たず共が!かくなる上は私自ら鉄槌を下してくれるわ!」
安全な場所から戦いの様子を見ていた赤の女王ユリーシャは激怒した。うさ耳トランプ兵達はあっさり全滅してしまった。こうなっては自ら戦うしかない。だが、恐ろしくはない。万物の霊長であるこの『赤の女王ユリーシャ』の逆らったことを後悔させてくれる!
「貴様ら、私を誰だと思っている?さあ、言ってみろ!」
●MSより
赤の女王ユリーシャのwizのユーベルコード、「ハイ・アンド・ロー」の「質問」は本シナリオでは「私を誰だと思っている?」として扱います。
カナ・リーアス
☆★
【心情】(格好はメイド服のまま)よーし!兵隊はみんな倒したんだよー!残りはパワハラオーナーだけだよー!私にいんしょくぎょうは向いてないからやめまーす!私はやっぱり食べることと暴れる事の方が性に合ってるんだよー!
【作戦】刃物や騎士の攻撃は【見切り】、【武器受け】で対処して回避するんだよー!騎士達はアックススラッシュやグラウンドクラッシャーで片付けて
オーナーには「やーい!ガミガミババアー!!ここまでおいでー!!(お尻ペンペンしながら)」と【挑発】して近づいた所をヒップドロップを食らわせるんだよー!
【質問の答え】うーん…パワハラおばさん?
●決別のヒップドロップ
「うーん、パワハラおばさん?」
それが、カナ・リーアスの赤の女王ユリーシャ(破輪原百合子)に対する率直な印象だった。
「おば……!おばさんだとォオオオオオオオッ!?」
ユリーシャは激怒した。必ず、かの邪知暴虐のメイドを取り除かねばならぬと決意した。パワハラはわざとやっていたことだから流してやってもいいが、おばさんは聞き捨てならぬ!
「どうやらお前が真っ先に死にたいらしいな!
喰らえ!ショットガン・シャッフル!バラバラになれやぁあああああ!」
お嬢様キャラもかなぐり捨て、ユリーシャは怒りに任せて金属で出来たトランプ製の刃を雨あられと一斉に投げ放つ!カナは四方八方から飛来するトランプの刃を臆することなく見据えると、手にした巨大斧をぶんぶん振り回し、風圧で全てはたき落した。
「やーい!ガミガミババアー!ここまでおいでー!」
トランプの嵐を切り抜けたカナは、お尻ペンペンし、さらにユリーシャを挑発した。
「ヤロォオオオオオ!ブッ殺してやる!」
飛び道具などでは生ぬるい。あ奴だけはこの手で引き裂かねば気が済まぬ!挑発にあっさり引っかかったユリーシャは激情に任せ、全力疾走でカナの元へと一直線に走った。だが、それがカナの狙いだった。
「引っかかったんだよー!パワハラオーナー!私にいんしょくぎょうは向いてないからやめまーす!私はやっぱり食べることと暴れる事の方が性に合ってるんだよー!」
カナは空高く飛び立つと、突っ込んできたユリーシャにカウンターで痛烈なヒップドロップをお見舞いした!
「げべっ!?」
ベゴッ!
退職届代わりに猛烈な勢いでカナの尻を叩きつけられたユリーシャは、その威力で地面に深々とめり込んだのだった。
大成功
🔵🔵🔵
ミア・ミュラー
☆★
ん、あなたは、オウガ。アリスを苦しめて最後は食べちゃう、悪いやつ。変なお店を使って、鍋子さんたちをわざわざ苦しめて……許さない、から。
トランプの騎士は、【プリンセス・ローズベアー】で召喚した熊さんに倒してもらう、ね。わたしもプリンセスハートで援護するから、素早い動きで合体とかされる前に、ばしばし倒そう、ね。騎士たちの数が減ったら、本番。紅白の薔薇も召喚してさらに素早さを上げて、熊さんに女王を攻撃してもらう、よ。ボディを殴ると相手を疲れさせるらしいから、それで。ん、熊さん……そこで、ボディブロー。また、ボディ。そこも、ボディ。
もう、疲れたの?やっぱりおばさんだから、かな?
●王座陥落
「許さん……!おのれ猟兵め……!私を本気で怒らせたな……!」
地面に穿たれた穴から這い出してきたユリーシャは気炎を上げた。
「皆殺しにしてくれる!行け!トランプの騎士達よ!」
ユリーシャが地面にカードをばらまくと、カードの中から額に数字を刻まれたトランプが擬人化したような数十体のぺらぺらの騎士達が姿を現した。
「女王陛下の敵を皆殺しにするぞ!」
「おおおおお!」
騎士達は雄叫びを上げながら剣を振り上げ、一斉に近くにいた猟兵達へと襲い掛る。乱闘が始まった。
「ん、あなたは、オウガ。アリスを苦しめて最後は食べちゃう、悪いやつ。変なお店を使って、鍋子さんたちをわざわざ苦しめて……許さない、から」
ユリーシャを睨み付けながら呟くミア。許さないのはこちらの方だ。自分がアリス達にした残酷な仕打ちを棚に上げてよく言う!
『プリンセス・ローズベアー』
ミアはスートロッドを振り上げると、ぽんっ!というポップコーンが弾けるような音と共に眩い光が発生し、大きな黒い熊が現れた。
「ミア、アリス達を苦しめる悪い奴はあの変な頭の奴かい?」
「そうだよ。一緒に、戦って?」
「お安い御用さ」
童話の世界から呼び出された頼れるお友達は、唸り声を上げながら前足の爪を振り回し、騎士達を蹴散らした。ミアも空飛ぶハート「プリンセスハート」を魔力でびゅんびゅん飛ばし、騎士達にごつんごつんぶつけていく。数分後、二人の周りには倒れたトランプの騎士達が山のように転がっていた。
「何をやっている!だらしのない騎士共め!」
ユリーシャは不甲斐ない騎士達をヒステリックに怒鳴りつけるが、どうにもならない。
「ここからが、本番。薔薇さん達も、力を貸して?」
ミアは杖を掲げ、さらに鮮やかな真紅の薔薇と雪のように真っ白な薔薇を召喚した。二輪の美しき薔薇から溢れる魔力をその身に受けた熊は赤の女王へと迫る!
「ケダモノ風情が!」
ユリーシャは熊を打ち据えんと鞭を振り回す!しかし、薔薇の魔力で強化され、機敏になった熊は、音速を超えて振るわれる鞭を掻い潜り、ユリーシャの懐へと潜り込んだ!
ドスッ!
「ぐはあッ!」
熊の痛烈な左ボディがユリーシャの肝臓へと突き刺さり、ユリーシャの顔が苦痛に歪んだ。
「ん、熊さん……そこで、ボディブロー。また、ボディ。そこも、ボディ」
セコンドについたミアの指示に従い、熊は執拗にユリーシャのボディを攻め立てた!
「ぐえええ」
内臓に痛めつけられ、酸欠で顔が紫になったユリーシャは、ついに地面に膝をついた。
「もう、疲れたの?やっぱりおばさんだから、かな?」
ミアはユリーシャを冷たい目で見降ろした。
「きさ、ま……!ちょっと若いからって……!」
やはり「おばさん」はNGワードらしい。苦痛に呻きながらも、怒りのエネルギーで立ち上がろうとしたユリーシャだったが、その前に熊が全体重を乗せて放った渾身の右ストレートがユリーシャの顔面を直撃し、ユリーシャは遥か遠くへと吹き飛ばされていった。
「ん、熊さん、お疲れ様」
大成功
🔵🔵🔵
シャルロット・シフファート
アリス達に対する仕打ちを客観的に見た評価をありとあらゆる罵倒で返答し精神攻撃を行うわ。それはアリス達と猟兵から見た真実だもの。こちらにダメージは受けないわ。
そしてそれを起点としてユーベルコードを起動。
ブラックバイト無間地獄にに叩き込む?そんな生ぬるい事で済ますと思う?(嗜虐的な笑みを浮かべて)
ホワイト企業に叩き込み、そこで赤の女王の腐れた性根による自業自得の破滅とその反動となる真っ当な精神を持つ者達による「正義の勝ち」を何億と繰り返させるわ。
「フフッ…ねぇ、貴方自分を何だと思っているかしら?」
そう倒れた赤の女王に問いかけて更なる無間地獄へ叩き込むわ。
●人喰いの鬼
「貴様ら~!私を誰と心得る!ゴミ共が!この女王に逆らうなどあってはならぬはずなのに!」
悪鬼羅刹のような形相を浮かべ、猟兵達を睨み付けるユリーシャ。わずかに残っていた気品は完全に失われ、その様はまさに「人を喰う鬼」そのものであった。そんなオウガの前に優雅な仕草で進み出たシャルロット・シファートはびしりと指を突き付け、言い放つ。
「地獄に堕ちなさい、パワハラ。アンタは腐った権力者の闇そのものよ」
そして、ぐにゃりとユリーシャを取り巻く世界が歪んだ。
●天網恢恢疎にして漏らさず
「百合子君、これは一体どういうことかね!」
小綺麗なビジネススーツに身を包んだ壮年の男性が破輪原百合子に向かって叫んだ。彼の名はミスターホワイト。彼は百合子が任されているフランチャイズメイドカフェ、「ヴァルハラ」のオーナーだ。百合子の店舗ではパワハラが横行しているという匿名の通報を聞き、実体を確かめる為に飛んできたのだ。
「百合子君は君達アリス達に事あるごとに偏執的とも言える不当な圧力を加え、人格否定まで行った。間違いないかね?」
「「はい、間違いありません」」
彼女に雇われていたアリス達は全員ホワイト氏の問いかけを肯定した。
「オーナー!違うのです!」
百合子は必死にホワイト氏に食い下がる。だが、彼の返答は極めて冷淡なものだった。
「だまらっしゃい!これだけの証人がいて誤魔化せると思っているのか犯罪者!
君との契約はこれまでだな!」
「待って下さい!オーナー!この店を取り上げられてしまっては私には借金だけが……」
百合子はホワイト氏の腰にしがみつく。が、ホワイト氏は振り返らずに店の外へと歩いて行く。百合子がずるずると床を引きずられていく姿を、シャルロットは薄く笑みを浮かべながらいつまでも見つめていた……。
●覚めない悪夢
「うまくいったようね」
心神喪失状態となったユリーシャを見て、シャルロットは嗜虐的な笑みを浮かべた。ユリーシャの精神は今、シャルロットが仕掛けた幻術世界の中にいるのだ。
「ブラックバイト無間地獄に叩き込む?そんな生ぬるい事で済ますと思う?」
ユリーシャが見せられている悪夢は己の所業の「再現」ではない。「己の所業が社会的に裁かれた場合」を想定するものだ。
赤の女王ユリーシャをメイドカフェごとホワイト企業に叩き込み、そこで彼女の腐れた性根による自業自得の破滅とその反動となる真っ当な精神を持つ者達による「正義の勝ち」を何億と繰り返させる。それがシャルロットの仕掛けた地獄、『虐悦に酔う道化に無間の獄を与えよ幾千億の位相(ネバーエンディング・トリリオンコキュートス)』である。罪深きオウガの魂には効果覿面だった。
「どこまでも堕ちていきなさい。それが貴女への罰よ」
大成功
🔵🔵🔵
七那原・望
えくるん(f07720)と参加
そんなにヒステリーに怒ってばかりいるから兵隊もやる気でなかったのでは?もしかして絶望させる目的とは無関係にその性格なのです?
万が一共感されて強化に割り込まれてもも困るので、歌声に心を傾ける余裕がなくなるように相手を煽って怒らせます。
【第六感】と【野生の勘】で相手の行動を【見切り】対処を。
これで準備完了なの!
それじゃあえくるん、そろそろ歌うね?
【全力魔法】で【愛唱・希望の果実】を【歌い】えくるんのユーベルコードを強化します。
質問には「自分で消したメイド喫茶の元店長でオウガ」と答えます。
強化された不幸、すごいのー。
ねえ、えくるん。わたしの歌はどうだった?
七那原・エクル
七那原・望と参加
【☆】
【質問への回答】
「オウガの赤の女王ユリーシャ、元パワハラ店長」
【作戦】
伏せられたトランプはデフレクターシールドG2重力偏光力場を盾を構えた前方に展開して弾くよ、勢いが殺しきれないなら【衝撃波】を発生させて吹き飛ばす。盾に搭載した機関砲をユリーシャに掃射してトランプを放つ隙を与えない行動も。
【ユーベルコード】
ユリーシャのとる行動すべてが裏目にでてしまい、結果として大惨事に発展してしまう超不運状態になってしまう
【心情】
望の歌声は綺麗だなー、戦闘中じゃなければゆっくり聴きたいのに。
しかしメイドカフェなんてものこの世界にはないのにオウガはどうして知っているんだろう?
●パワハラ女王の最期
「うおおおおおっ!」
地獄の幻からようやく脱出を果たしたユリーシャは吠えた。苦痛のあまり肌はカサカサになり、鮮やかな赤色だった髪は色素が抜けて白髪と化している。もう終わりは近いだろう。
「貴様らぁああああ~!殺してやる!」
肩で息をしながらヒステリックに殺意を撒き散らすユリーシャ。そんな彼女にトドメを刺すべく立ちはだかった七那原・望と七那原・エクルは口々に呟く。
「そんなにヒステリーに怒ってばかりいるから兵隊もやる気でなかったのでは?もしかして絶望させる目的とは無関係にその性格なのです?」
「このオウガ、全然守ってあげたいタイプじゃないもんね」
女王を名乗っているユリーシャだが、王としてのカリスマ性は二人には微塵も感じられなかった。もちろん働かされていたアリス達だってそうだっただろう。彼女はただ威張り散らしているだけだ。これが彼女の素の性格なら、部下達の士気がイマイチ低かったのも納得である。
「貴様ら!またこの私を愚弄するかぁ!この私を!一体誰だと思っている!」
ユリーシャは地面にトランプを叩きつけ、ユーベルコード『ハイ&ロー』を発動した。彼女の質問に真実で応えなければ、天から雷が降り注ぎ、相手は罰せられる。この雷に打たれ、生き残った者は今まで皆無という文字通りの『必殺技』である。だが――。
「自分で消したメイド喫茶の元店長でオウガ、なのです」
「オウガの赤の女王ユリーシャ、元パワハラ店長、でしょ」
ユリーシャの問いに二人は「真実」を答えた。たとえ逆徒であっても、真実で答えられればこの技は発動しない。弱点を突かれた形だ。さらに言うなら、二人の答え方は微妙に嫌味であった。
「おのれえええええ!『偉大なる赤の女王ユリーシャ様』だろうがぁああああ!」
度重なる挑発についに怒りが頂点に達したユリーシャは空中に魔法のトランプをバラまき、二人を切り刻まんと殺意と魔力を漲らせた!
「望、ボクの後ろに!」
エクルは望を庇うように彼女の前に立つと、デフレクターシールドG2を構えた。盾から発生した重力偏光力場がユリーシャのトランプを次々と弾き返す。
「おのれ、小癪な!」
ユリーシャはならばと、懐からさらにトランプを取り出そうとしたが――。
「させるかっ!」
エクルは盾に搭載した機関砲を掃射し、ユリーシャの動きを牽制した。ユリーシャは高速で左右に走り、機関砲の直撃を避けるが、防戦一方だ。
「今だ!死神の寵愛(フェイバーオブドゥーム)!」
エクルは回避に専念するユリーシャに向け、呪いを発動した。
「?どこを狙っている!」
だが、ユリーシャに特にダメージはない。回避に成功したと判断したユリーシャは、反撃に転じんと、処刑用の剣を召喚した。
「これで準備完了なの!それじゃあえくるん、そろそろ歌うね?
La~♪ La la la~♪ La la la la la~♪」
エクルの背中に庇われていた望は、翼を広げて空へと飛び立ち、全力の魔力を込めて『愛唱・希望の果実(コーラス・オブ・デザイア)』を熱唱した。望の天上の調べの如き歌声と共に、魔力が音波に乗って辺りの空間を満たしていく。
(望の歌声は綺麗だなー、戦闘中じゃなければゆっくり聴きたいのに)
エクルは望の歌声に聞き惚れつつも、機関砲での攻撃を続行した。
もちろん、この歌はただの歌ではない。望が歌う「コーラス・オブ・デザイア」には歌声に共感した者のユーベルコードを強化する力があるのだ。歌声の届く範囲なら効果は歌に共感した全員に及ぶのだが、ユリーシャに共感されても困るので、二人はあえてユリーシャを怒らせるような言動をとっていたのである。
「ええい、やかましい!その頭を叩き割ってくれる!」
音楽を楽しむ余裕などとうに失っていたユリーシャは望を地面に叩き墜とすべく、ダッシュジャンプ斬りをお見舞いしようとしたが――。
ぽき。助走中、ユリーシャの履いていた靴のヒールが折れた。
ユリーシャは石につまづいて転び、自分の剣が心臓に突き刺さって死んでしまった。即死だった。実にあっけない最期だった。
これが、『死神の寵愛(フェイバーオブドゥーム)』の効果だ。このユーベルコードに呪われた者は圧倒的な不運状態から起こる致命的な大事故を呼び寄せる。望の歌で強化されたこのユーベルコードにより、ユリーシャは死神を呼び寄せてしまったのだ。
「強化された不幸、すごいのー。
ねえ、えくるん。わたしの歌はどうだった?」
望はエクルに自分の歌の感想を聞く。自分ではけっこう自信があるのだけど、気に入ってもらえただろうか?
「すごく綺麗だったよ。
今度ゆっくり聞かせて欲しいな」
「もちろんなのです!」
嬉しい感想にぴょんぴょん飛び跳ねる望。
(でも、なんでユリーシャはメイドカフェなんて知っていたのだろう?)
エクルはそこは腑に落ちなかった。アース世界出身のアリスにでも聞いたのだろうか?だが、今となってはもう分からないことだ。
(まあ、いいか)
今は勝利を喜ぼう。エクルはパワハラオウガの支配から解放されたアリス達の喝采を浴びながら、望とハイタッチしたのだった。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴