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アルダワ魔王戦争8-BⅡ〜ブレイキング・ザ・ジェム!

#アルダワ魔法学園 #戦争 #アルダワ魔王戦争 #宝石災魔


「緊急事態! 緊急事態だよっ!! 誰か、手が空いてる人はいないか、うわぁっ!?」
 ドタバタとグリモアベースを駆け回る蛇塚・レモン(白き蛇神オロチヒメの黄金に輝く愛娘・f05152)が、猟兵達の前で盛大にすっ転んだ。
 って、大丈夫か……?
「あいたたた……うん、大丈夫っ! それよりも、アルダワ魔王戦争で緊急事態発生だよっ! 戦略級殺人鬼『グラン・ギニョール』を撃破した事で、隠された宝物庫が発見されたんだけど、そこには宝石災魔達が貯蔵されていたんだよっ!」

 宝石……災魔……?
 なんじゃそりゃ?
「宝石災魔は、災魔と万能宝石から造られた怪物でね? その能力は『世界を移動する能力』……これがどういう意味を示すか、分かるよね……?」
 おい、待てよ?
 アルダワ魔法学園の世界から移動できるってことは、ゆくゆくはこのグリモアベースに押し寄せてくるかもしれないじゃないか!
「そのとおりっ! 恐らく、宝石災厄魔達はグリモアベースの発見を目的として、世界から『飛翔』するつもりなんだよっ! でも、幸いなことに今、宝石災魔は未完成だから、完成するまでに宝物庫へ押し入って撃破しちゃえば万事解決ってわけ!」
 つまり、倒すなら今しかないってことかっ!
 時間があまり残されていないな……!

「あたいはみんなを、これから『ファーストダンジョン』の8-Bにある隠された宝物庫に転送するよっ! 宝石災魔は大魔王のように先制攻撃を行ってくるから、対策はしっかり練って立ち向かってねっ? 詳しいユーベルコードの詳細は予知で確認できたから、この資料に目を通しておいてね。大魔王とはまた違った異質の強さを誇る難敵だから、油断しちゃ駄目だよっ!」
 最後に、レモンは転送直前に猟兵たちへ激励の言葉を送った。
「駅の直接侵攻を防ぐためにも、絶対に負けられない戦いになるよ……。みんなだったら、絶対に勝てるって信じてるからねっ! 無事に帰ってくるのを待ってるから……!」


七転 十五起
 なぎてんはねおきです。
 アルダワ魔王戦争、おかわり編。
 裏ボスっぽいボス戦シナリオです。
 難易度は【やや難】です。
 その点を踏まえて挑戦して戴きますようお願い致します。

 プレイングボーナス:『敵のユーベルコードへの対処法を編みだす』
(敵は必ず先制攻撃してくるので、いかに防御して反撃するかの作戦が重要です)

 敵のユーベルコードは、猟兵側の使用するユーベルコードの種類に対応して使用します。
 猟兵側のユーベルコードの複数回・複数種の使用は、敵のユーベルコードの使用回数と種類をそれだけ増すがゆえに非推奨です。
 また、【状況的に不可能な先制攻撃への対処法】や、【他の猟兵の迷惑並びに公序良俗に反する内容と判断したプレイング】、更には【極端に文字数が少ない若しくは内容の薄いプレイング】については却下対象とさせていただきますので、此方もご了承願います。

 コンビ、チームなど複数名様でのご参加を検討される場合は、必ずお相手の呼称とID若しくは【チーム名】を明記していただきますよう、お願い致します。
(大人数での場合は、チームの総勢が何名様かをプレイング内に添えていただければ、全員のプレイングが出揃うまで待つことも可能です)
 よろしければ、御一考下さいませ。

 それでは、これが本当のラストバトルです。
 絶対に負けられない戦い、皆様の挑戦をお待ちしております!
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第1章 ボス戦 『宝石災魔』

POW   :    龍脈✕女神✕断龍剣
【喰らった者に活力を与える『赤の首』】を代償に自身の装備武器の封印を解いて【ユーベルコードを吸収する剣】に変化させ、殺傷力を増す。
SPD   :    瘴気✕屍王✕模倣死者
【敵の肉体をコピーする『青の首』】で攻撃する。また、攻撃が命中した敵の【首から下の肉体形状】を覚え、同じ敵に攻撃する際の命中力と威力を増強する。
WIZ   :    霊紋✕鬼霊✕地獄絵図
レベル×5体の、小型の戦闘用【高速飛翔する『緑の首』】を召喚し戦わせる。程々の強さを持つが、一撃で消滅する。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​
六代目・松座衛門
「グリモアベースが戦場になるのはヤバいな! 絶対に阻止しなければ!」
宝石災魔の能力に危機感を覚え、戦闘に参加する。

まずは、多節棍「双爪丸」だけで戦いつつ、『宝石災魔』の【青の首】による攻撃を喰らい、自分のヤドリガミとしての「仮初の肉体」のコピーを作らせる!

「人形を連れていない自分なんて、脅威にならないぞ!」
 コピーが出来た時点で、人形「暁闇」を使った戦法に切り替えて、UC「疾風」を発動。相手のUCによるコピーを巻き込みつつ、『宝石災魔』本体へ連続攻撃を仕掛ける!

アドリブ、連携歓迎



『飛翔✕飛翔✕飛翔……。
 探索✕グリモア✕発生源……』

 赤・青・緑の3色に輝く首を従える宝石災魔の一体が、猟兵達の脳内に響くような声を漏らした。
 隠し宝物庫では、既に多くの猟兵たちと宝石災厄魔との戦闘が繰り広げられている。
「グリモアベースが戦場になるのはヤバいな! 絶対に阻止しなければ!」
 危機感を胸に抱き、真っ先に飛び込んできたのはヤドリガミの六代目・松座衛門(とある人形操術の亡霊・f02931)だ。
「さぁ来い、宝石災魔! この『鬼猟流』が相手になってやる!」
 松座衛門は伸縮機能付き多節棍『双爪丸(そうそうまる)』を握り、威勢よく振り回して敵の動きを伺う。
『襲来✕猟兵✕戦闘開始……。
 瘴気✕屍王✕模倣死者……』
 宝石災魔はすかさず『青の首』を放つ。
 松座衛門は事前に予知による資料で、そのユーベルコードが如何ようなものかを把握している。
「あれを食らうと、青い首から下が自分の肉体のコピーが作成されて、パワーアップしてくる!」
 彼は多節棍を鞭のようにしならせ、青い首の鼻っ柱へ一発叩き込んだ!
 衝撃で軌道が逸れ、そのまま松座衛門の肩口を食い千切っっていった。
「痛ぅ……! なんて破壊力! 多節棍の一撃じゃ攻撃を逸らすので精一杯だ!」
 しかし、抉られた肩を庇いもせず、彼はニンマリと笑みを浮かべた。
「でも、直撃さえしなければそれでいい! 加えて自分はヤドリガミ、この肉体は仮初めのものだ! この程度のダメージ、なんてことないな!」
 一方、松座衛門を喰らった青い首は、彼の肉体をコピーして完全な人型へと変身する。
『肉体✕記憶✕再攻撃……』
 青い首は地に足を付け、素っ裸のまま松座衛門へ駆け寄ってくる!
「うわぁ! これは画的にNGだな!?」
 彼は顔をしかめながら、自身の本体の器物である鬼猟流・操作板『志操(しそう)』を取り出す。
「よし! 出てこい、『暁闇(ぎょうあん)』!」
 掛け声とともに出現する戦闘人形!
 いつの間にか操作板から念力で作成された操作糸『領(りょう)』が出現し、相棒を匠に操り始めた。
「自分の肉体をコピーしたところで、暁闇を連れていない自分なんて脅威にならないぞ!」
 素手で殴りかかってくる青い首へ、松座衛門は人形に搭載された武装を全開放!
「その身に刻め! 鬼猟流、演目其ノ一!」
 右腕を青い首へ、左腕を宝石災魔へ向け、ユーベルコードによるフルバーストショットを炸裂させた!
「演目『疾風』! 蜂の巣になれ!」
 矢と戦輪の嵐が戦場を飛び交えば、青い首は肉体を捨てて緊急事態し、本体である宝石災魔はたちまち傷だらけになってゆくのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

龍ヶ崎・紅音
アドリブ・絡み歓迎

【POW】

「大魔王は倒したけど、やっぱりこの"宝石災魔"は危険だね…。必ずここで倒すよ!!」

まずは、【気合い】で敵の攻撃を避けながら「黒焔竜剣 参式」で焔【属性攻撃】の『煉獄黒焔斬』を放つよ

だけど、この時に注意すべきはあの"剣"だね
『煉獄黒焔斬』を吸収されないようにするためには、「黒焔竜剣」が当たらないように【フェイント】を仕掛けないとね

そのあとは、追撃の【二回攻撃】や【グラップル】攻撃を仕掛けたり、「壱式」に変形して【力溜め】からの一撃や【怪力】で振りかぶってからの【なぎ払い】を放ったり、ホムラで"ほかの首"に【槍投げ】して【串刺し】にしたりして確実にダメージを与えていくよ


木常野・都月
グリモアベース?

今、グリモア猟兵のヒト達は、戦争の予知でお疲れ様だ。

普段ならともかく、戦争で疲弊してるグリモアベースに敵が来たら…たまったもんじゃないぞ。

絶対、しかも早急に、倒さないと。
俺が出来る全力で挑みたい。

[野生の勘、第六感、オーラ防御]を使用、敵の挙動に備えたい。

敵のUCは[範囲攻撃]を[カウンター]で最低限の迎撃でやり過ごしたい。
敵への火力のために、魔力を温存しておきたい。
迎撃しきれないなら[ダッシュ、逃げ足、激痛耐性]で凌ぎたい。

UC【精霊の矢】を火の精霊様の助力で使用したい。

加えて[全力魔法、属性攻撃×2回攻撃]で追撃をしたい。
出来るだけ、全力で敵に魔力を叩き込みたい。


月宮・ユイ
一件落着とはいかず、ね
災厄の芽、此処で残さず摘み取りましょう

殺気や危険感知<第六感>併用
動き見切り<情報収集・学習>
周囲に<属性攻撃>風の渦作り範囲攻撃
<破魔>の呪<呪詛>上乗せ強化:召喚体への効果<限界突破>
召喚体の動き乱し足止めや脆さつき迎撃<捕食>

《封絶縛鎖》鎖操作と召喚継続
風にのせ周囲に鎖の渦作り盾としつつも攻撃力追加
十分な迎撃力確保後<念動力>で初速強化<早業>射出
外れても鎖張り巡らせ行動阻害、敵捕縛狙う
縛り封じ、鎖収縮させ急接近
<呪詛:生命力吸収>込め<怪力>で振るう
斧槍[ステラ]渾身の一撃<捕食>を

完成を許すわけにはいきません
ここで、砕けろ

アドリブ絡み◎
呪操るヤドリガミ


ルード・シリウス
闇斬を携え、外套と靴の能力で音と気配を殺し同時に可能な限り地形と同化。残像を囮に攻撃の瞬間を見切って回避及び闇斬で斬り払い、全力で攻撃を凌ぐ

上手く凌ぎきったら、血晶飴を喰らい暴食の血核を活性化して自身を強化。死角となる位置を取り闇斬による【一閃】叩き込み、斬撃と共に血核の捕食能力を発動して血肉を喰らう
以降は、一閃も含めた斬撃を只管叩き込みながら可能な限り喰らい尽くし、攻撃を受けたら喰らった血肉で癒し戦う

あのでか胸女、随分と粋な土産を残してくれたじゃねぇかっ
〆のデザートまできっちり準備してたってか?
…さて、残り物喰わせたみたいで悪いな闇斬。だが、コイツはお前と一緒に喰おうと思ってたんでな



 傷付いた宝石災魔は自身の損傷具合を確認する。
『損傷✕軽微✕使命続行……。
 飛翔✕飛翔✕グリモア発生源……』
 やはり完全に破壊しなければ目論見を阻止できない。
 猟兵達は危機感を募らせる。
「大魔王は倒したけど、やっぱりこの“宝石災魔”は危険だね……。必ずここで倒すよ!!」
 龍ヶ崎・紅音(天真爛漫竜娘・f08944)は胸元の黒龍焔の呪印から黒焔を吹き出すと、それはたちまち黒焔竜剣 壱式『禍焔の大剣』へと象られた。
 その横でエレメンタルロッドを掲げるのは木常野・都月(妖狐の精霊術士・f21384)だ。
「グリモア発生源……グリモアベース?」
 木常野は考えを巡らせる。
「今、グリモア猟兵のヒト達は、戦争の予知でお疲れ様だ。普段ならともかく、戦争で疲弊してるグリモアベースに敵が来たら……たまったもんじゃないぞ」
 エレメンタルロッドの先に炎が宿る。彼の決意めいた赤い炎が揺らめくと、それは炎の精霊となって具現化した。
「絶対、しかも早急に、倒さないと。俺が出来る全力で挑むぞ。炎の精霊様、俺に力を貸してください」
『猟兵✕妨害予測✕殲滅……』
 宝石災魔が『赤の首』を剣に変え、『緑の首』はその口の中から高速飛翔する小型の戦闘用分身を吐き出し始める。
 先程のは『青の首』だが、今度は残りの2つの首を同時に繰り出してくるようだ。
 これに月宮・ユイ(月城紫音・f02933)が黄金の明星めいた形状の連星型共鳴コア:星剣『ステラ』を起動させ、斧槍を創生して握り込む。
「一件落着とはいかず、ね。その災厄の芽、此処で残さず摘み取りましょう」
「摘み取るんじゃねぇ。喰らい尽くす……!」
 その声の主に、月宮は聞き覚えがあった。
「……また貴方ですか、銀髪のダンピールさん?」
 ルード・シリウス(暴食せし黒の凶戦士・f12362)を一瞥する月宮に、ルードは上機嫌に口元を緩ませていた。
「よぉ、また会ったな。猫耳フードのヤドリガミ?」
「……本当、お互い、よく顔を突き合わせますよね」
 溜息を吐く月宮に対して、ルードは表情が喜色に満ち溢れていた。
「ハッ、目的は違えど、俺達は『喰らう者』同士……獲物は同じだ、鉢合わせするのは道理だろう? それよりも、アレは最高だぜ……」
 ルードは二振りの魔剣……ではなく、自身の血を含ませたブラックダイヤの刀身を持つ呪刀『闇斬』を鞘から抜き払って打ち震えている。
 今まではダウナーかつ殺意に塗れた衝動を隠さないルードの態度を見てきた月宮は、この彼の態度に違和感を覚えてしまう。
「あの殺人鬼のでか胸女、随分と粋な土産を残してくれたじゃねぇかっ……! 〆のデザートまできっちり準備してたってか? 本当に最高だ……! アレは俺が喰らって糧にしてやるぜっ!」
 月宮は肩を竦めながら斧槍の穂先を敵へ向ける。
「貴方は相変わらずですね。ですが、確かにあれは即座に破壊すべきです」
「ん……? ふたりとも知り合いなのか? 仲良さそうだな?」
 木常野の何気ない言葉に、月宮とルードは互いにチベットスナギツネめいた視線と無言を木常野へ返した。
 対してキョトンとした顔で首を傾げる木常野。
「えっと、3人とも、そろそろ構えて! 小さい緑の首の増殖が止まった、来るよ!」
 龍ヶ崎の言葉よりも先に、宝石災魔の先制攻撃が猟兵4人へ押し寄せてきた!

 まずは高速飛来する小型の緑の首の集団が雪崩込んできた。
 これに木常野はひたすら逃げの一手に徹する。
「俺は狐だ。野生の勘で今まで森を生き抜いてきたんだ。大丈夫、逃げ切れる……!」
 自身に言い聞かせながら、ひたすら緑の首の突撃を回避し続けてゆく。
 だが、全部は避けきれずに木常野の身体に激突してしまう!
「ぅぐっ!? 炎の精霊様……!」
 すかさず精霊へ魔力を供給すると、炎の精霊は燃えるオーラ障壁を木常野の周りに展開した。
 ダメージを無効化は出来ないが、極力軽減しつつ衝撃の熱源で首が焼き消されていった。
 一方、月宮も回避を続けていたが、龍ヶ崎とルードへも飛び交う首の群れを見て焦燥感が募る。
「逃げるだけでは、後ろのおふたりも巻き添えになりますね。ここは……」
 連星型共鳴コア:電脳デバイス『マーレ』の電脳世界を緊急展開。
 電脳魔法で暴風を宝物庫内に発生させ、緑の首の群れを吸い込んでゆく!
「吸引した召喚物への解析鑑定、及び私の呪力の伝播を開始」
 すると、緑の首たちの動きが次第に鈍り、呪力による魅了効果も相まって、その操縦権限を月宮がハッキングすることに成功した!
「操作権の奪取、成功しました。さあ、全て喰らってあげましょう」
 分身体を月宮自身へ飛来させると、斧槍モードのステラで集団をひと薙ぎしてみせた。すると緑の首が斧槍の穂先へあっけなく全て飲み込まれてしまった!
「流石だな、ヤドリガミのチビっ子?」
「軽口はそこまでです。ほら、来ますよ?」
 緑の首を防がれた宝石災魔が赤い剣を猟兵達の頭上から振り下ろす!
 月宮と木常野は後ろへ飛び退き、龍ヶ崎とルードが入れ替わりで前に出る。
「あの剣は私達のユーベルコードを喰らって傷を癒やすらしいよ!! 気を付けて、ルードさん!」
「ハッ! 向こうも俺達を喰らうのかよ、ますます喰いたくなってきたぜ……!」
 振るわれた赤い刃を左右に散開することで回避した龍ヶ崎とルード。
 そのままルードは己の衣服の光学迷彩と囮の残像をばら撒くことで宝石災魔の目を惑わせてゆく。
「あれは気合でなんとかするしか……!」
 対して龍ヶ崎は真っ向勝負で回避を挑み続けていった。
 第一形態の大剣の黒焔を爆発させ、その爆風で斬撃の軌道を反らすなどするが、決して武器受けをすることはしなかった。
「黒焔竜剣はユーベルコードのトリガーだから、あの剣を受け止められたら剣が食べられちゃう……!」
 つまり、今の龍ヶ崎は防御手段は自身の見切りのセンスと気合のみ。
 フェイントを織り交ぜることでどうにか回避出来ているが、反撃の糸口をなかなか掴めずに苛立つ龍ヶ崎。
「もう! これじゃあ全然近付けないよ!」
「だったら、俺が……!」
 振り下ろされる赤の剣先へ、木常野がファイアーボールを当てた!
 弾かれる赤い剣の軌道、そして宝石災魔の視線が木常野へ向けられる。
「その火球はユーベルコードじゃないぞ。喰らえない事に怒ったか? 仲間はやらせない。俺だって怒ってるんだ」
「おふたりが時間を稼いでくれたおかげで、私のユーベルコードの準備も出来ました。そろそろ反撃の時間です」
 ジャラララララ――!
 何もない空間から暴風と共に黒い鎖が音を立てて召喚される。
 発動シークエンスを既に終えた月宮は、反撃の狼煙を上げた。
「鎖の渦よ、かの厄災を喰らい封じろ……概念兵装『封絶縛鎖』(マーレ)!」
 黒い鎖は“封じる”概念が形になったもの。まるで意思を持ったかの如く、無数の鎖の蛇たちが暴風に乗って渦を巻き、残った緑の首と赤き斬撃への盾となる!
 更に渦巻く鎖は宝石災魔の身体に巻き付き、その自由を奪い取って締め上げた。
『攻撃✕阻害✕危険予知……』
「そうだな、そのまま撃ち抜かれて危険に陥ってくれ」
 木常野は炎の精霊矢を宝石災魔の周囲に展開、360本の魔法矢を一斉に放った!
「鎖で身動きが取れない今なら、命中し放題だな。炎の精霊様、本気出しましょう」
 木常野のユーベルコードと織り交ぜ、同じ数の火球を生成して敵へ浴びせてゆく!
 身動きできない宝石災魔は攻撃を浴びて体表に小さな亀裂が幾つも走り始める。
 月宮の放った鎖は、対象の生命力を奪って封じることも出来るのだ!
「ありがとう! これなら私の剣を食べられずに済むよ!」
 龍ヶ崎は黒焔竜剣を大剣から双剣形態の参式『魔焔双爪』へフォームチェンジ!
 そのまま双剣の黒焔を最大火力まで解き放つと、理性をかなぐり捨てて突撃を開始!
 彼女のユーベルコード『黒焔解放』は、自身の胸元の呪印の封印を解くことによって理性を代償に、自身の戦闘能力と黒焔の威力を強化するのだ。
「うがああァァァーッ!」
 雄叫びを上げながら、宝石災魔の身体を滅多斬り!
 そして相棒の槍銀竜ホムラを槍形態にすると、全力で振りかぶって青い首へと槍投げ!
 空を切った銀の槍は、見事に青い首を貫く!
『驚愕✕貫通✕機能停止……!?』
「青い首がくたばったか。そろそろ本気を出すぜ」
 気配を消していたルードは、自身の血液で出来た血晶飴を喰らい暴食の血核を活性化して自身を強化する。
「……さて、残り物を喰わせるみたいで悪いな、闇斬。だが、コイツはお前と一緒に喰おうと思ってたんでな」
 呪われた漆黒の刀に言葉を掛けるルードは、一旦、その刃を鞘にしまった。
「捉えた獲物は逃がさねぇ……! 闇の中にて闇を断つ――奥義!」
 ルードは弾丸が如き速度で宝石災魔へ肉薄すると、闇斬の柄に手を掛けた。
 そのまま擦れ違いざまに神速の抜刀、そして一閃!
「一閃・抜刀闇斬ッ!」
 一際大きな亀裂が宝石災魔の腹に走り、ルードの肉体に感じたことのない芳醇な魔力がもたらされる。
「美味ェ……! 今までの戦争で蓄積した傷があっという間に癒えやがった! もっとだ、もっと食わせろ!」
 闇斬を返す刀で再度振るえば、世界渡りを目前としたオブリビオンのエナジーが彼の体内を駆け巡った!
「さ……最高だぜ……!」
「ルードさん、そこ、危ないですよ」
 風に乗って舞い上がる月宮が宝石災魔の頭上目掛けて急降下!
「完成を許すわけにはいきません。ここで、砕けろ」
 斧槍を宝石災魔の顔面に激突させると、ステラの刃はその額を砕いたのだった!

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

鹿村・トーゴ
秘匿された宝ってロクな事ねーや

>防御
敵前で即UC
鳥達に殺傷力はないがUC技能「時間稼ぎ」を使い囮・身代わりとして2陣に分け僅かに時差を付け襲い掛からせる
「だまし討ち」で術者のオレの殺気を纏わせた状態でね
相手が目視はともかく敵意に反応するか博打だがよ
随時【激痛耐性/武器受け/野生の勘】防御を心掛け1陣2陣と囮の鳥消滅まで耐え
>攻撃
縄付けし【ロープワーク/念動力/暗殺】で槍状にしたクナイと手持ちで緑の首を撫で斬りで落とし導線が開けば
【投擲/念動力/追跡】で手裏剣・クナイも数を撃ち敵本体へも切り換えし連続で攻める

一足飛びに本陣に斬り込まれるなんざお断りだ
下っ端のオレでも多少は力になれるかね

アドリブ可


ティオレンシア・シーディア
※アドリブ掛け合い絡み大歓迎

そりゃ相手だってやられっぱなしのバカじゃないし。できるんならそのくらいはやってくるわよねぇ。
…させてやる義理なんてありゃしないけど。
きっちり全部叩き壊してやりましょ。

…これが一番勝率高いかしらねぇ。だいぶ博打になるけど。
〇目潰し・足止め・フェイントに残像、手札ひっくり返して撹乱しつつ〇ダッシュで接近。剣の間合いの内側から〇零距離射撃で●滅殺を叩き込むわぁ。
UCを吸収するのはあくまでも「剣」だもの。そこに当てなきゃいいんでしょ?
…いっそ串刺しにでもしてくれたほうが手間省けるかしらねぇ?

悪いわね、あんたにはぜーんぜん関係ないことなんだけど。
――アタシ、赤って嫌いなの。


シャルロット・シフファート
自分を指定座標の基準点として、半径58m圏内の空間に氷属性を付与して次元凍結攻撃。
敵のユーベルコードである緑の首の身を空間に侵入次第凍てつかせて先制攻撃を対処するわ。

先制攻撃を凌いだならば同じくこのユーベルコードのもう一つの側面である「空間付与属性魔術」により空間そのものに付与される回避不能の属性魔術
で攻撃。
空間そのものが属性魔術となって襲い掛かるこの攻撃。
如何に強大であろうと少しは答えるんじゃないかしら…!!

「(流暢な英語で)さぁ、完全敗北(Bite the Dust)へ誘ってあげるわ」
「これで私たちの完全勝利よ。原初の荘厳によって、砕かれなさい!!」



 宝石災魔を着実に追い詰めてゆく猟兵達。
 この流れに乗ろうと、3人の猟兵が駆け付けた。
 羅刹の鹿村・トーゴ(鄙村の外忍・f14519)は、宝石災魔に駆け寄りながら苦無を握る。
「秘匿された宝って大抵ロクな事ねーや。壊すに決まってるだろ」
「そうねぇ? きっちり全部叩き壊してやりましょ」
 ティオレンシア・シーディア(イエロー・パロット・f04145)も愛銃オブシディアンを構えて突き進んでゆく。
「でもやっぱり、って感じよねぇ。そりゃ相手だってやられっぱなしのバカじゃないし。できるんならそのくらいはやってくるわよねぇ。……こっちは端からさせてやる義理なんてありゃしないけど」
 目を細めたままニコニコと微笑みながら、ティオレンシアは赤い首を注視する。
 そして、シャルロット・シフファート(ツンデレの国のアリス・f23708)はドレスの裾を両手で持ち上げながら懸命かつ優雅に駆けてゆく。
『さぁ、完全敗北(Bite the Dust)へ誘ってあげるわ』
 流暢な英語で敵対者へ言い放つシャルロット。
 すぐさま電脳精霊術式の詠唱準備の態勢に入った。
 同じく鹿村もユーベルコードの発動準備に入る。
「かなり博打の類だがよ、やってみる価値はあるよな?」
 鹿村はユーベルコードによる召喚を行おうとしたその時だった。
 宝石災魔の緑の首の口から、小型の緑の首の群れが大量に吐き出されたのだ。
 吐き出された群れは疾風の如く飛来してくると、鹿村とシャルロットの身体へと激突していった!
 ユーベルコード発動の前に突き飛ばされて体勢を崩す2人!
「ってて……! すげー速いな、あれ!?」
「このままでは此方が一網打尽にする前に、逆に蹂躙されてしまうわ!」
 鹿村とシャルロットは小型の首の群れの脅威に防戦一方だ。
 宝石災魔は猟兵よりもユーベルコードを先んじて放ってくる。
 猟兵側はユーベルコードで対抗するとなると、時間差で発動が阻止されかねない。
 もう一工程の対策を講じるほうが安全であっただろう。
 対して、ティオレンシアはその点の抜かりはない。
「流石にこの数はうざったいわぁ。でも、あたしは大丈夫よぉ?」
 彼女が見据えるのは赤い首が変化した巨大な赤い剣だ。
 宝石災魔がティオレンシアへ接近してくると、その赤い刃を叩き下ろしてきた!
 だが、ティオレンシアは後の先を狙うべく、既に手筈を整えていた。
「みんな、目と耳は自分で守ってねぇ?」
 ティオレンシアの懐から、宝石災魔へ同時に複数個もの手榴弾が投げ付けられた!
 数秒後、投擲された手榴弾は光と爆音を撒き散らし、熱が周囲の酸素を奪い尽くして宝石災魔を燃焼させる!
 KABOOOOOM!
 その爆圧は周囲の小さな緑の首を粉砕して吹き飛ばすに充分な威力を誇っていた。
 剣を振り下ろした瞬間に炸裂した熱と閃光で宝石災魔は一瞬だけ怯むと、ティオレンシアはすかさず敵に肉薄すべくダッシュ!
「その懐に潜れば、ご自慢の剣は振るえないものねぇ?」
 ティオレンシアの読みは正しく、宝石災魔が剣を振るためには、敵自身が後退せねばならない。
 その瞬間、緑の首の制御も疎かになった。
「今度こそいけるよな?」
 鹿村はユーベルコード『鳥寄せ“沙謡鳥”(サヨドリ)』により、戦闘力のない64体の音真似の巧みな鳥たちを召喚する。
 手榴弾で一時的に視界を奪われている宝石災魔へ、鹿村は鳥たちに彼自身の声真似をさせて挑発を行う。しかも左右2グループに分けて、ステレオ状態で敵を煽り始めた。
『災魔さんコチラ、手の鳴る方へー』
『ほらほらこっちだこっち』
『オイオイのろまだなぁー?』
 視界が一時的に潰された宝石災魔にとって、多方向から聞こえる鹿村の声に混乱状態へと陥ってしまう。
 その間に放った小さな緑の首の群れも統率が乱れてゆくのをシャルロットは見逃さなかった。
「遥かな時を経て、零落せし王者は朱銀の系譜を示し閉鎖世界を砕き拓く。其は世界を戴冠宝器と化す王位なり!」
 自分を指定座標の基準点として、半径58m圏内の空間に氷属性を付与して次元凍結攻撃を敢行!
 そのまま所在なく彷徨っていた首の群れを瞬間凍結して次々と消滅させていった。
「さあ、これで首の大軍は排除できたわ。そしてこのユーベルコードは広範囲攻撃……つまり、アンタも射程圏内なのよ!」
 その言葉通り、宝石災魔の身体がみるみるうちに霜まみれになってゆく!
「空間そのものが属性魔術となって襲い掛かるこの攻撃、如何に強大であろうと少しは堪えるんじゃないかしら……!!」
 宝石災魔の半身が凍て付き、氷柱を垂れ下げながら動きが鈍ってゆく。
「これで私たちの完全勝利よ。原初の荘厳によって、砕かれなさい!!」
 熱疲労によって宝石災厄魔の左腕が崩壊!
 そこへ割って入るのは鹿村だ。
「うっわ、縄が凍っちまったなー。でも念動力て硬質化する手間が省けるか」
 縄を通した苦無が凍結して槍の形状となり、残りの瀕死の小型首たちを斬り刻んで突き進む。
 鹿村は縄を振り回すと、ジャベリンめいて狙いを定めて振り被る!
「一足飛びに本陣に斬り込まれるなんざお断りだ。この槍投げで下っ端のオレでも多少は力になれるかね?」
 今度こそ念動力の補助を加えて投げ付けると、宝石災魔の喉元へ吸い込まれるように突き刺さった!
 ビクンッと一瞬、痙攣のような震えを起こす宝石災魔。
 そしてダメ押しの一撃として、ティオレンシアの拳銃が宝石災魔の身体に直に叩き付けられた!
「クロスレンジなら安心とか、そんな事、この滅殺(ブラスト)には通用しないわよぉ?」
 ガツンッと叩き付けられた弾倉内の弾の雷管は、発破音とともに炸裂すると宝石災魔の身体に大きな穴を穿つのだった。
「ユーベルコードを吸収するのは、あくまでもその『剣』なのだから、そこに当てなければいいんでしょ? ……いっそ、あたしを狙う際に、自刃する形で串刺しにでもしてくれたほうが手間省けるかしらねぇ?」
 ぐらり、と傾く宝石災魔に、ティオレンシアはニコリと微笑む。
「悪いわね、あんたにはぜーんぜん関係ないことなんだけど。――アタシ、赤って嫌いなの」

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

栗花落・澪
【姉弟】※2人

★Venti Alaに風魔法の【高速詠唱、属性攻撃】を纏わせ
【激痛耐性+オーラ防御】と組み合わせ鎌鼬の防壁を発生
翼の【空中戦】で回避行動を取りつつ姉さんと背中合わせで死角を補い合う
後ろは姉さんに任せ、近づいて来る首を風の刃で弾き飛ばし少しでも数減らし

まぁでも防ぎきれなくても構わない
こっちには秘策があるから
普通の戦闘行動で対処しているように見せかけつつ
姉のUC発動を待って敵に突っ込む

無謀に見える?
残念、この時を待ってたよ
この迷宮では敵味方全ての技効果が反転する
僕らを攻撃することで人形が迷宮の効果に気づいた時にはもう遅い

本体に零距離状態まで接近し【指定UC】
癒しの輝きで、蝕んであげる


栗花落・深香
【姉弟】※2人

★澪の側を飛ぶ事で風魔法による護りの恩恵を得つつ
【オーラ防御】で身を守るわ
本当の姉弟じゃないけれど、少なからず繋がりのある従姉弟だもの
息のあった【空中戦】で翻弄しながら澪と背中合わせになって
【クイックドロウ】で放つ★MI/096の【援護射撃、制圧射撃】で
澪の死角を補うわ
うふふ、連射モードでいくわよぉ♪

ある程度減らしたら標的を本体に切り替え銃弾を撃ち込み
ふふ…流石に頑丈ね
ならこれでどうかしら?

銃撃を止めると同時に【偽りの迷宮】を発動
さっきの攻撃は貴方の攻撃を引き出すため
もう防がないわ…全て受けてあげる

攻撃は私達を回復する癒しの力に
澪の癒しは破壊の力に
私達の絆を嘗めた、貴方の負けよ



 数多の攻撃を浴びた宝石災魔の身体は、至るところに細かな亀裂は走り始めていた。
 此処で引導を渡すべく、ここで真打登場である。
「姉さん、ここで食い止めるよ!」
 栗花落・澪(泡沫の花・f03165)は従姉の栗花落・深香(暴走おねーちゃん・f03474)に告げた。
「勿論よぉ、澪? あれをどこにも飛翔させないんだからぁ」
 間延びする口調であらあらうふふと微笑んで、深香はアサルトライフルMI/096を両手に携える。
「本当の姉弟じゃないけれど、少なからず繋がりのある従姉弟だものぉ。2人の絆の連携、見せ付けてあげましょうねぇ?」
「そうだね! 姉さんと一緒なら負ける気がしない!」
 澪と深香は互いの手を握りると、周囲の風が渦巻き始めた。
 Venti Ala――澪の履く靴に風の魔力を宿らせることで空中を歩くことが出来る。
 逆巻く風は次第に刃となり、2人の周囲を取り囲みながら徐々に高度を上げて浮かんでゆく。
「背中は任せたよ、姉さん?」
「了解よぉ? うふふ、連射モードでいくわよぉ♪」
 オラトリオの2人は背中合わせのまま飛翔し、互いの死角を相手に守らせて万全の態勢を整えた。
 そこへ、小型の緑の首の群れが2人の視界を覆い尽くしてゆく!
「さぁ、風の刃で細切れにしてあげる!」
 殺到する首の群れを風が斬り刻んでゆき、すり抜けてくる首は己の身体で深香を守る澪。
「この程度の痛み……なんてことないね!」
「うふふ、澪を怪我させる悪いオブリビオンは射殺でぇす♪」
 深香は銃の安全装置を解除すると、引き金を絞って弾幕を張り続ける!
 BATATATATATATATATATATATATATATATA!!
 マズルフラッシュが断続的に瞬き、硝煙の香りが辺りに充満してゆく!
 そんな従姉を身を挺して守る澪は、次第に全身が傷だらけになってゆく。
「防ぎきれなくても構わない。こっちには秘策があるから!」
「そうねぇ? それじゃあ、そろそろ行くわよぉ?」
 深香は銃口を宝石災魔本体へ向けて銃弾をばら撒く!
 宝石の身体に火花と亀裂が走るが、銃弾だけで打ち砕くにはいささか硬すぎた。
「ふふ……流石に頑丈ねぇ。なら、これでどうかしらぁ?」
 銃撃を止めた次の瞬間、宝物庫全体は幾枚もの鏡で覆われはじめ、やがてそれらは迷宮を構築して宝石災魔を取り込んでしまった!
 宝石災魔の目の前には栗花落従姉弟。
「回復ありがとう、おバカさん♪」
「決まった! 姉さんのユーベルコード『偽りの迷宮(ラビリンス)』! 作戦成功だね!」
 澪が拳を握りしめてほくそ笑む。
 深香もようやく勝ち筋が見えたとばかりに銃を下ろす。
 そして、なんと両手を広げて緑首の群れを受け入れようとしているではないか。
「もう防がないし逃げないわぁ。ぜぇんぶ、受け止めてあげる」
 その言葉を真に受けた宝石災魔は、無数の小型の緑首の群れを解き放つ。
 まるで飛蝗の食害めいたその光景はおぞましさを喚起させ、一斉に深香の身体を貪り始めた!
「あぁーっ……ん、全回復しちゃったぁ♪」
 全身に取り憑いた緑の首が一斉に弾け飛んだかと思えば、頭の天辺からつま先まで全身ツヤツヤの深香が現れた!
 その横で巻き添えを喰らった澪も同じく、ツヤツヤで生気に満ち溢れていた。
「無謀に見える? 残念、この時を待ってたよ! この迷宮では敵味方全ての技効果が反転する!」
「そういうことよぉ? さっきの攻撃は貴方の攻撃を引き出すため。攻撃は私達を回復する癒しの力に、そして、その逆も然りよぉ?」
「宝石災魔、これで終わりだ……!」
 澪の全身が輝き始めると、流星めいて羽ばたきながら高速飛翔!
 そのまま緑の首の群れの中へ突撃すれば、光を浴びた個体は輝きを失ってボロボロに砕けてしまう。
「技の効果が反転するということは、本来は治癒の効果を持つ技は、この空間では即死級の必殺技になるってこと!」
 更に澪の全身の輝き……ユーベルコード『生まれながらの光』の聖なる輝きが強くなってゆき、宝石災魔の懐へ肉薄!
 そこで澪は己の持てる神聖性を全解放!
「癒しの輝きで、蝕んであげる!」
 さながら太陽の如き輝きが鏡の迷宮内で多重反射すれば、宝石災魔の全身が瞬く間に土塊へと変化して自壊を始めてゆく。
『理解不能✕敗北✕存在消滅……。
 飛翔✕不能✕使命遂行不能……』
 壊れた玩具のように、宝石災魔は何度も同じ言葉を繰り返す。
 その様子に憐れみの言葉を深香は投げかける。
「私達の絆を嘗めた、貴方の負けよぉ?」
 澪も輝きながら引導の言葉を渡す。
「この空間は技の効果を反転させるけど、結果、君の願望も反転させたね? ――君はもう、どこにも飛翔できない! 僕らの勝ちだ!」
『……翔✕不能✕消滅……』
 掠れた声で己の死を理解した宝石災魔は、何処にも飛び立つことなく、宝物庫内で完全に消滅していった……!

 こうして、猟兵達の活躍により、アルダワ魔王戦争は終止符を打たれた。
 猟兵達の完全勝利となった宝物庫には、多くの猟兵たちの歓喜の声が溢れかえっている。
 澪と深香も互いを労うべく、笑顔でハイタッチを交わしたのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2020年02月27日


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#アルダワ魔法学園
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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


挿絵イラスト