アルダワ魔王戦争1-C〜この聖水、塩味と旨味を感じる…
●アルダワ迷宮 聖水貯蔵池
アルダワ旧校舎の先にあるファーストダンジョン。大魔王の放つ災魔達が蔓延り、大部分がダークゾーンで覆われ全容が見えない迷宮。そんな中、水の中で涙を流す者達がいた。
おーんおーんおーん……。
彼らの名はサッドニオン(水中型)。集められた聖水を貯蔵しているのこの場所で、彼らの涙が浸透してゆけば何が起こるか。それは計略を仕掛けたものにしかわからないだろう。サッドニオン(水中型)はただ涙を流すばかりである。
●グリモアベース
「……みんな……よく来たわね」
グリモアベースに訪れた猟兵達を待っていたのはグリモア猟兵の中村・裕美(捻じくれクラッカー・f01705)だ。
「……ここに来ているということは……だいたいのことは分かっていると思うから省くけど……ファーストダンジョン攻略を手伝ってほしいの」
アルダワ迷宮のファーストダンジョンはダークゾーンに覆われており、攻略を重ねることで、ダンジョンを覆う闇を解き放たなければならないという。
「……今回攻略をお願いしたいのは……聖水貯蔵池」
悪魔っぽい災魔やアンデッドっぽい災魔に効きそうな響きである。
「……その貯蔵池に……災魔が侵入して……汚染しているみたいなの」
その災魔はサッドニオン、悲しみを糧にして生きる玉ねぎ型の災魔であり、今回は水中で活動できるように改良されていると言う。中で涙を流し、涙やタマネギ汁で聖水を汚染しているのだという。
「……困ったことに……聖水の加護なのか……外側から水中への攻撃は……相手にダメージを与えられないみたいなの」
つまり、猟兵達は水中戦を強いられることになる。
「……水中での戦い方の工夫が……求められるわ」
そこまで言うと、彼女は猟兵達を見回す。
「……それじゃ……頼んだわよ」
そう言って裕美は猟兵達を戦場へ転送するのだった。
麦門冬
もうすぐ節分ですね。そんな訳でオニ(オン)退治だ! どうも、マスターの麦門冬(むぎとふゆ)です。
そんな訳で、災魔をバリバリ倒してダンジョンを侵攻していきましょう。ちなみに、今回のシナリオは以下の行動を行うとプレイングボーナスが入ります。
プレイングボーナス……水中で戦う為の工夫をする。
それでは、以下補足説明です。
●聖水貯水池
その名の通りの場所で、ものすごい広さの場所に聖水が降り注ぎ、貯蔵されています。何かの加護で、聖水の中にいる存在は外側からの攻撃に無敵状態なので、聖水の中に入って戦わなければなりません。汚染の原因を取り除けば、今まで汚染されていた分は徐々に浄化されてゆきます。
●サッドニオン(水中型)
悲しみを糧にして生きる玉ねぎ型の災魔。いつも泣きわめいており、その涙には触れた者の心をネガティブにする効果がある。水中型に改造されているので、SDPのユーベルコードにあるガスは液体に、ネギ臭はネギ味を放出するものと思ってください。
それでは、皆さんのプレイングをお待ちしております。
第1章 集団戦
『サッドニオン』
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POW : どれだけ皮を剥けば素早くなれるんだろう。
【体当たり】による素早い一撃を放つ。また、【皮を何層か剥く】等で身軽になれば、更に加速する。
SPD : 君が泣くまで、僕らは泣き止まない!
【触れた者をネガティブ思考にする涙】【催涙ガス】【強烈なネギ臭】を対象に放ち、命中した対象の攻撃力を減らす。全て命中するとユーベルコードを封じる。
WIZ : 皆もこんなに悲しんでくれてるんだ!
戦闘力のない【小さな分身】を召喚する。自身が活躍や苦戦をする度、【周囲から集めた悲しみの力】によって武器や防具がパワーアップする。
👑11
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神薙・沁
無効なのはダメージだけなら
行動阻害や拘束は可能
ということで捕縛風印を使用
鋼糸をつかって相手の動きを阻害するように罠を張る
拘束できれば最良
動きを制限できればよし
次ターンもしくは今回の仲間の戦闘がやりやすくなるように支援行動
罠の話を他の猟兵にも通しておくようにします
それとは別に可能ならそのまま鋼糸で敵を吊り上げてしまいましょうか
敵を外に引っ張り出せば攻撃が通るでしょうし
…玉葱…を釣り上げた場合もフィッシュっていうんでしょうか?
などとどうでもいいことを呟きつつ手にした忍刀で処分する
●オニは外?
「無効なのはダメージだけなら、行動阻害や拘束は可能かな?」
聖水貯水池に訪れたは神薙・沁(影に潜みて・f06362)は、貯水池の縁から覗き込む。
「おーん、おーん」
何故泣いているのかは分からないが、サッドニオン(水中型)は聖水の中で泣き続けているのが見える。
「封陣展開、風縛り」
ユーベルコード【捕縛風印】により、風を纏わせた極細の糸、猿轡、ロープを撃ち込むが、水面で弾かれたり、サッドニオン達に届く前に勢いが弱まってしまうものもあった。
「無効なのはダメージだけじゃないのですか」
水面を境に威力が減じられたようにも見えるので、水中に潜ってから撃ち込めば、もしかしたら敵に届いたかもしれない。そう思いつつも、もう一つ試してみたい案を実行することにする。
「おおん?」
サッドニオンの一体が水中へと潜ってきた沁の姿を見つける。
「おおーん!」
すぐさま沁の元へと飛ぶように泳いでゆくサッドニオン。だが、
「おお?」
なにか見えないものに阻まれて動きを止める。よく見れば、それは鋼糸。沁は水中に鋼糸のトラップを仕掛けていたのだ。
「かかりましたね」
「おおーーん!?」
すぐさま糸を操作して頭上高くサッドニオンを打ち上げる沁。わけも分からず上方に引っ張り上げられてゆき、貯水池の外へ投げ出されるサッドニオン。
「やはり水中型……陸上だと動きが悪いみたいですね」
ふよふよと力なく浮き上がるサッドニオン(水中型)。陸に上がった沁みに【君が泣くまで、僕らは泣き止まない!】で涙などを飛ばそうとするが、水中型に改良されて催涙ガスなどが液状になっているため、思ったよりも飛距離が出ない。
「……玉葱……を釣り上げた場合もフィッシュっていうんでしょうか?」
フィッシュという言葉自体に釣りという意味もあるので、あながち間違ってはいないのだが、言った本人にとっても正直どうでもよかった。忍刀『陽炎』を抜き、サッドニオンの涙をかいくぐって斬撃を加える沁。一太刀、二太刀と浴びせてゆき、サッドニオンを処分する。
「……さて」
水中にはまだ多くのサッドニオンが残っている。
「他の猟兵にも、ここで罠を張っていることを後で伝えておきましょうか」
そう言うと、再び水中に潜り、罠の設置を再開するのだった。
成功
🔵🔵🔴
鈴木・志乃
(※バレンタインのみならず誕生日の予定すら潰されそうになってブチギレています)
UC発動、オーラ防御展開
光球と化し諸々の問題はキャンセルしたい
超高速で飛び回る+念動力、全力魔法で渦を巻き起こし敵をその中に閉じ込める
ついでに中に水中爆弾ぽいぽいする【破壊工作】
衝撃波で諸々なぎ払い攻撃
敵攻撃は第六感で見切り念動力で光の鎖を操作し早業武器受けからカウンター
あんまり貯蔵池で爆弾ぶっぱなすのもどうかと思うけど……ま、威力は調整済みだからね
貯蔵池で戦うのは初めて
ちゃんと作戦が回ると良いんだけど……!
●オニの目に涙
「おのれ大魔王!」
鈴木・志乃(ブラック・f12101)はブチギレていた。アルダワで戦争が起きてしまったせいで、バレンタインのみならず誕生日の予定すら潰されそうになっているのだから。
「だから! バカンスを!! よこせーーーーっっっ!!!」
ユーベルコード【ホワイトアウト】によって光の思念体と化し、聖水貯水池に突撃する。
「あああああああああああああああああ!!!」
「おおん!?」
怒りに任せて飛び込んできた志乃にビックリするサッドニオン(水中型)達。
「あああああああああああああああああ!!!」
サッドニオン達が【どれだけ皮を剥けば素早くなれるんだろう。】と突撃の態勢を作る前に全力魔法で大渦を作り出してその中にサッドニオン達を閉じ込め、
「あああああああああああああああああ!!!」
怒りのままに水中爆弾を渦に巻き込まれるように放り込む。
程なくして大きな水柱がフロアの天井に直撃するほどに上がった。
「……ふぅ」
大爆発を起こし、サッドニオン達を一層したことで溜飲が下がったのか、落ち着きを取り戻した志乃。一応、貯水池が崩壊しない程度の爆発量にはし、渦で外側に衝撃が漏れないようにはしていたはずなので、おそらくは大丈夫だろう。
「ぉおん」
「ちっ、生き残りがいたか」
ボロボロになりながらも涙を流し、砕かれた仲間たちの残骸から飛び出してくるサッドニオンを確認し、志乃は『光の鎖』で敵の捕縛を試みるが、
「くっ」
先程の大渦で全魔力を使ったせいか、念動力に力が入らない。鎖は敵に絡まるが、そのまま抜け出そうとしている。
「はよ終われぇっ!」
気力を振り絞り、鎖を引く力を強める志乃。
「おおんっ!?」
ギリギリと絞られ、ついにはその身を砕かれるサッドニオン。
「初めて貯蔵池で戦うにしては上出来か?」
怒りに任せて消耗しなければ、もっと戦闘を継続できたかもしれないが、ここらへんが潮時だろう。援軍が来る前に志乃は貯水槽から上がり、撤退することにした。
成功
🔵🔵🔴
ハロ・シエラ
水中での戦いですか。
改造オブリビオン相手では不利ですが、やるしかありませんね。
とりあえず泳ぎ易い装備に変えておきます。
【水泳】も出来ますし、これである程度水の中でも動けるでしょう。
幸い敵の攻撃は素早い体当たりなので、溺れずに姿勢を保てれば【カウンター】のユーベルコードで対処出来そうです。
水中ではありますが、動きを【見切り】当てさえすれば斬る事が出来るはず。
自分で皮を剥いて飛び込んで来るのですから、丁寧に【早業】で刻んで差し上げましょう。
【毒耐性】はありますが、玉ねぎの匂いが着いたり涙で前が見えなくなる前に片付けてしまいたいですね。
ウィーリィ・チゥシャン
【かまぼこ】
汚染か。
確かにタマネギを水に浸けても染み出すのは旨味よりも刺激物だからなぁ。
だからスライスオニオン作るときは辛みや臭いを抜く為に水に晒すんだけど。
けど、やりすぎると味や栄養まで抜けるからほどほどにな。
辛いのがダメじゃなければ水じゃなくてそのまま皿に並べて晒しておくだけでもいいし。
って、料理の話してる場合じゃないか。
大包丁を片手に災魔に水中戦を挑む。
水の流れを【見切り】、水の【属性攻撃】で水の抵抗を少なくし、大包丁の【二回攻撃】で奴らを調理する。
UCの体当たりを仕掛けてきたら【カウンター】で【料理の鉄刃】を叩き込みスライスオニオンにする。
とても食べられそうにないけどな。
シャーリー・ネィド
【かまぼこ】
タマネギは生より煮込んだ方が好きだな
オニオングラタンスープとか
あと揚げたのも好きだよっ
オニオンフラワーとか
「それじゃ、おっさきー☆」
ウィーリィくんより先に池に飛び込んで【水泳】で泳ぎ回ってタマネギたちを集め、【ロープワーク】+【罠使い】で予め水中に張り巡らせておいたワイヤーで絡め取って動きを止めて、【グローバルウォーミング】でまとめてやっつける
その後はウィーリィくんと合流して二人で残ったタマネギをフォースカトラスの【2回攻撃】で片付けるよ!
●オニ斬り紀行
「水中での戦いですか。改造オブリビオン相手では不利ですが、やるしかありませんね」
貯水池の縁から敵の様子を覗き込みながらそう呟くのはハロ・シエラ(ソード&ダガー・f13966)。災魔への備えのために用意されたであろう聖水が、災魔を守っているのはなんと皮肉なことか。
とりあえずは軍服から水着に着替え、これで水中での機動は問題ないか。
「汚染か。確かにタマネギを水に浸けても染み出すのは旨味よりも刺激物だからなぁ。だからスライスオニオン作るときは辛みや臭いを抜く為に水に晒すんだけど」
同じく貯水池を覗き込んでいるのはウィーリィ・チゥシャン(鉄鍋のウィーリィ・f04298)だ。
「けど、やりすぎると味や栄養まで抜けるからほどほどにな。辛いのがダメじゃなければ水じゃなくてそのまま皿に並べて晒しておくだけでもいいし」
などと料理人らしいワンポイントアドバイスを相棒のシャーリー・ネィド(宇宙海賊シャークトルネード・f02673)にしている。
「タマネギは生より煮込んだ方が好きだな~、オニオングラタンスープとか。あと揚げたのも好きだよっ! オニオンフラワーとか」
シャーリーはシャーリーでタマネギ型の敵に対してそんな感想だ。
「そっか。じゃあ、帰ったらオニオンフラワーでも作るか。アイツラじゃない、普通のタマネギでな! ハロも一緒に食うか?」
「では、お相伴に与りましょう」
「それじゃ、おっさきー☆」
戦闘後の計画など立てていると、シャーリーがとぷんと聖水の中へと飛び込む。
「では、私達も……」
「まあ、待て」
すぐ追いかけようとするハロをウィーリィが制する。
「俺達の手順は下拵えが終わってからだ」
「確か……あったあった」
シャーリーが辿り着いたのは鋼糸が張り巡らされたトラップ地帯。少年の猟兵が仕掛けている事を少し前に教えに来たのだ。
「皆を待たせるのも悪いし、利用できるものは利用しようっと♪ さあ、みんなこっちだよ!」
「おおおおおん!」
シャーリーの後ろを追いかけているのはサッドニオン(水中型)の集団である。
「こっちこっち~☆」
シャーリーが自分の居場所をアピールし、サッドニオン達を挑発する。
「おおおおおん!!」
涙を流しながら突進してゆくサッドニオン達。直撃しなくても、【君が泣くまで、僕らは泣き止まない!】によって生み出された涙が当たれば、戦闘力は落ちるだろう。だが、彼らはワイヤーに絡め取られ、団子状に固まる。沢山連なったことで、絡め取るワイヤーがブチブチ切れ始めているが、時間稼ぎは十分だ。
「今日の天気は『晴れときどき鮫』だよ!」
シャーリーのユーベルコード【グローバルスウォーミング】により、動く相手へ無差別に襲いかかるオーラの鮫が無数に現れる。食い散らかされてゆくサッドニオン達。オーラの鮫が消える頃には数は半近くに減っており、ダメージを受けているものも多い。
「さて、水中って陸上と比べると斬りづらいんだよね~」
サイキックエナジーで刃を形成した『フォースカトラス』を手に、ひとりごちるシャーリーだったが、
「後は俺達の仕事だ、任せておけ」
「なるほど。シャーリーさんの攻撃に巻き込まれないよう、時間をずらしたわけですね」
ウィーリィとハロが到着する。
「おおん!?」
シャーリーを強敵と認識したのか、援軍を見つけ、【どれだけ皮を剥けば素早くなれるんだろう】とばかりに自身の皮を剥き加速させ、そちらへ突進してゆくサッドニオン達。
「水中ではありますが……」
ハロは霊刀『リトルフォックス』を構え、サッドニオンの通過地点へ置くようにして刃を出す。
「おおんっ!?」
その一見攻撃と認識できないような流麗な動きに、サッドニオンが気づいた時にはハロの【剣刃一閃】によって両断されていた。
「自分で皮を剥いて飛び込んで来るのですから、丁寧にで刻んで差し上げましょう」
そこから目にも留まらぬ早業でサッドニオンを切り刻んでゆき、仕留める。
「お、なかなかやるな。んじゃ、俺もやるか」
精霊を宿す大包丁『天霊大包丁』を構え、サッドニオンに向かうウィーリィ。
「おおん!」
そんなウィーリィの姿を見つけ、自身の皮を向いて突撃するサッドニオン。
「研ぎ澄まされた刃と技に、料理出来ないものはない!」
刃に水の力を纏わせ、水の抵抗を極力減らした上で【料理の鉄刃】を敵へと浴びせるウィーリィ。カウンター気味に決まった攻撃で、サッドニオンは輪切りにされ、スライスオニオンとなる。
「なかなかの腕前ですね」
「まあ、スライスオニオンは食べられそうにないけどな」
あっという間に仲間を倒され、たじろぐサッドニオンだったが、やぶれかぶれに突撃してくる。
「私は毒耐性はありますが、玉ねぎの匂いが着いたり涙で前が見えなくなる前に片付けてしまいたいですね」
「タマネギが目に染みて包丁が握れなくなるようなら料理人失格だ、っていいたい所だが、早く片付けたいのは同感だな」
ハロもウィーリィも毒物に対する耐性は有しているが、相手をネガティブにする成分を撒き散らす敵のそばに長い間はいたくはない。
「それに、早く帰ってウィーリィくんのオニオンフラワーとオニオングラタンスープを食べたいしね」
「一品増えてないか? まあ、作って欲しいなら作るけど、さ!」
サラッと加えてきたシャーリーのリクエストにサッドニオンを刻みながらウィーリィが応える。
「ならば、なおさらさっさと片付けませんとね」
ハロもそんな二人をやり取りに声をかけつつサッドニオンを仕留める。話している間にも数は減っており、全滅させるのも時間の問題だろう。
猟兵達は戦闘後のお楽しみのためにも、それぞれの刃を振るうのだった。
大成功
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