アルダワ魔王戦争1-C〜水中ウォーキング
●ファーストダンジョン1-C『聖水貯蔵池』
「ぐふ、ぐふふふふ……」
「ぐふふふふふ……」
水の中を、まるで地上と同じ感覚で不気味な影が歩いていた。
でっぷりと太った人型の妖魔が、その身体から生える不気味な器官を海藻のようにゆらゆら揺らしながら蠢いている。
次のエリアに進むためには、この水の中を通るしかないというのに……!
●グリモアベースにて
「皆さん、もうアルダワで大魔王との戦いが始まった話は聞きましたか?」
集まった猟兵達を前に、グリモア猟兵のアテナ・パラステール(亡国の姫騎士・f24915)が語り始めた。
「大魔王のいるファーストダンジョンに到達したわたくしたちですが、そこは大魔王の力によるダークゾーンと化していて、少しずつ攻略して闇を払わなければいけません。
そこで、今回皆さんに行ってもらう場所はこちら、『聖水貯蔵池』となります」
聖水貯蔵池には、水中活動に適するよう改造されたオブリビオンがひしめいている、水中のダンジョンになる。
水の外からの攻撃は、たとえユーベルコードであっても通じない。
水中に入り、泳ぎながら戦う必要があるのだ。
「ここでは必ず水の中での戦いになります。
なので水中でどう戦うかの工夫を考える必要がありますね。
そして、今回わたくしが案内するエリアにて蠢いているオブリビオンは……『ウォーク』という豚のような妖魔になります。
水中活動できるように改造されて、水の中でも自在に動けるようになっているうえに、水の中で縦横無尽に蠢く触手を操る難敵ですね。
大変面倒な戦いになるとは思いますが、どうかよろしくお願いします」
そういってぺこりと頭を下げたアテナは、皆を戦場へと送り出すのだった。
雅瑠璃
このシナリオは戦争シナリオです。
1フレームで完結します。
というわけで、こんにちは。またはこんばんは。
雅です。
さて、アルダワでの戦争開始ですね。
アルダワでは色々シナリオを出して思い入れも深いのでMSとしても頑張っていきます。
……いや待って、出したシナリオ、酷いのばかりでなかったか???
思い入れ深くないです、全然、はい!
まぁ、冗談はさておき、今回は水中戦になります。
オープニングでアテナも語りましたが、水の外からの好悪撃破通用しませんので、必ず水中で戦う事になります。
そのかわり、水中での戦闘に工夫があれば、プレイングボーナスとなります。
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プレイングボーナス……水中で戦う為の工夫をする
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あと、今回出てきている敵がアレな相手のウォークですが、今回はいつものえっちなシナリオとは違って、やられているだけでは🔵は稼げません。
ちゃんと戦って倒してくれるようお願いします。
……まぁ、戦って倒してさえくれるのなら、経過は問いませんけども。
それと、戦争のスムーズな進行の為に採用数を絞って完結を優先させる可能性があります。全て採用はお約束できませんので、その点はご留意ください。
それではプレイングお待ちしてますね。
第1章 集団戦
『ウォーク』
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POW : 触手乱撫 + 服破り
【胸部のサイズを見定める視線】により、レベルの二乗mまでの視認している対象を、【いやらしい触手】で攻撃する。
SPD : ギラつく視線 + ホーミング
【極度に興奮した視線】を向けた対象に、【精神的な苦痛】でダメージを与える。命中率が高い。
WIZ : 粘液乱舞 + 恥ずかしい
【気持ち悪い触手】から【防具を溶かす粘液】を放ち、【恥ずかしい気持ちにさせること】により対象の動きを一時的に封じる。
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴
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アイ・リスパー
「魔王にアルダワを好きにはさせませんっ!」
知り合いのグリモア猟兵がいたので、さっそく転移させてもらいますが……
「ええっ、水中戦ですか!?
聞いてないですよっ!?」(泳げない)
ひとまず【チューリングの神託機械】を発動。
【アインシュタイン・レンズ】の準備をしますが……
「きゃっ、きゃあっ」
水中から伸びた触手に引きずり込まれ、服が溶かされていき……
身動きが取れなくなったところで身体中を触手に責められて……
(い、息が……
せめて一撃だけでも……)
光線を発射して災魔を攻撃すると同時に、触手による責めで頭が白くなり……
「ひゃあぁんっ」
息を吐き出してしまい溺れて、触手のなすがままにされてしまうのでした。
●慌ててはいけない(戒め)
「魔王にアルダワを好きにはさせませんっ!」
と、勢い込んでやってきたのはアイ・リスパー(電脳の天使・f07909)だった。
アイと同じ恋華荘で暮らす知り合いが予知をしていたので、即座に名乗り出てすぐに転移させてもらったのだが、目の前にあるのはあたり一面の水、水、水。
「ええっ、水中戦ですか!?
聞いてないですよっ!?」
ちゃんとアテナさん説明してましたからね?
話聞きそびれたのは、貴方のせいですからね?
「こ、困りました……どうしましょう」
聖水貯蔵池を前に、アイは立ちすくんでいた。
何せ運動音痴のアイだ。
泳げないのである。
「で、でも、魔王を放置しておくわけにはっ!」
それでもアイは真面目だった。
自分には無理だと思っていても、知り合いに送り出してもらった以上は尻尾を巻いて逃げるなんてできない。
ひとまず【チューリングの神託機械】を発動させて自らの身体能力を強化する。
そして水中にもまだ光は届くことを確認し、【アインシュタイン・レンズ】の準備をしながら思い切って水中へと飛び込んでいくが……。
「きゃっ、きゃあっ」
レンズに光を集める間もなく、水中からのヴィてきた触手に足を掴まれ、そのまま推定へと引きずり込まれて行ってしまった。
「ぐふふふふ。オンナだ」
「オンナだが、ムネはナイな」
「ムネはナイけど、オンナはオンナだ」
水中でも普通に行動できるウォークたちは、とても失礼なことを言っているのだが、急に引きずり込まれたアイに、それに対応する余裕はない。
触手に絡まれ、身動きが取れなくなり、ごぼごぼと口から空気が漏れていく。
触手の粘液に纏わりつかれて、服が解けていき、薄い胸やつるんとしたお尻などが水の中で露わになっていく。そのいたるところに触手が絡み、ぬめぬめと体の上を蠢いていた。
(「い、息が……」)
触手に絡まれ弄ばれているうちに、肺の中の空気を吐き出してしまっていたアイは、次第に視界が白くなり、意識が遠くなっていく。
身体を弄ぶ触手の不快さも、弄られて鋭敏になった感覚の事も、気にしている余裕はない。
(「せめて一撃だけでも……」)
それでも責任感の強いアイだ。
僅かに残った意識で、レンズに光を集めていく。
レンズに収束した光は、次の瞬間白き奔流となって水中を照らしていった。
その光の中で、アイを触手でまさぐり弄んでいたウォークたちは、次々と白い無の中へと飲み込まれて消失していく。
消える間際まで、その触手でアイに最後の刺激を与えながら。
「ひゃあぁんっ」
肺の中から空気がなくなり、そして同時に最後の触手に貫かれて絶頂したアイは、そのまま溺れて意識を手放した。
その後再び群がってくるウォークたちによって、アイがどのような運命をたどるのかは……定かではない。
苦戦
🔵🔴🔴
照崎・舞雪
今、私のどこを見てがっかりした顔しやがりましたかね、あのドクサレ豚??
水中で器用に溜息なんかついてんじゃねぇのです
やれやれみたいなポーズしながら顔を横に振るんじゃねぇのです
怒りとともにトライデント・アトラティカを投げる、というか水流を魔法でちょいちょい操ってとにかく敵にぶっ刺します
水中だから津波は起こせないと思います?
いいえ、起きるのです
とてつもなく強い激流という形で
そのいやらしい触手も巻き込んで壁にでも叩きつけてやり……
「そもそもお前なんか狙ってねぇよ」みたいな顔してんじゃねぇのです!!
●同じ平坦でも一味違う
先程、とある貧乳少女が水の中に消えた後、また別の少女が聖水貯蔵池へと飛び込んできた。
「オンナだ。オンナがきた」
「でもマタだ」
「ああ、ナイな」
そしてそんな彼女を出迎えたのは恐ろしい豚妖魔ウォークの群れ。
……なのだが、なぜか少女……照崎・舞雪(未来照らし舞う雪の明かり・f05079)のとある平坦な部分に視線を向けると、肩を落として溜息をついている。集団で。
(「今、私のどこを見てがっかりした顔しやがりましたかね、あのドクサレ豚??」)
もちろんそんな視線にはもちろん敏感な舞雪だ。
……きっと言われることが多いのだろう。もしかすると前世から言われ続けているのではないだろうか。だからといって、言われ慣れるものでもなければ、スルー出来るような事でもない。
ウォークはやれやれと肩をすくめて手を振っているが、その態度ももちろん癇に障る。
(「水中で器用に溜息なんかついてんじゃねぇのです!! やれやれみたいなポーズしながら顔を横に振るんじゃねぇのです
!!!」)
水中ゆえに直接文句の言葉を届けられないのがもどかしい。
ならば、届けるのは何か。
決まっている。汚らわしいドグサレ豚には、死あるのみだ。
なんだかテンションの低いウォークたちが、投げやりな様子で触手を伸ばしてくる。先ほど別の貧乳少女を狙っていた連中とは大違いだ。というか単に貧乳に飽きただけなのだろうか。
だが、そんな緩慢なウォークたちめがけて、超高速で迫るものがあった。
まるで魚雷……いや、水中ミサイルというべきか。とんでもない速度で飛んできたのは、水でできた三叉槍。
元が魔力で編まれた水が形になったものであるが故か、水の抵抗などもなく、自ら水流を巻き起こして飛び込んできた舞雪怒りの【トライデント・アトラティカ】が、ナイ相手が連続じゃやる気でないなーなどとのんきに余裕ぶっこいていたウォークのどてっぱらに突き刺さり、一気に貫いていく。
さらに、この技はこれだけではとどまらない。
(「水中だから津波は起こせないと思います? いいえ、起きるのです!」)
本来陸上で使えば、この水の三叉槍が命中したら即座に局所的津波が追撃として襲い掛かる技なのだが、それを水中で使うとどうなるか。
答えは簡単。水中で激流が起こるのだ。
局所的に巻き起こったとんでもない水の流れが、あたりのウォークを纏めて根こそぎ水槽の壁へと叩きつけていく。
もちろんそのウォークの背中から生えている触手もまとめて……壁に叩き付けられ押しつぶされるウォーク、その勢いで千切れ飛ぶ触手。
かくして舞雪を狙ったウォークは……いや待て。このウォークたちの表情もしかして?
「ソモソモ、オマエみたいなナイヤツなんか狙ってねぇ……よ」
(「……みたいな顔してんじゃねぇのです
!!!!」)
果たして最後のウォークの呟きは、舞雪の幻聴だったのか、それともウォークたちの本音だったのか、それはもはや確かめるすべはないのだった。
大成功
🔵🔵🔵
トリテレイア・ゼロナイン
迷宮探索は速度が命
アルダワに迫った危機をなんとしても騎士として打ち払いましょう
水中用装備で防水も完璧
水中では此方も自在に動けます(●水泳●環境耐性●防具改造)
さて、戦闘に…
「お前はお呼びじゃない」「確かに胸部サイズは一番デカいがそういう意味じゃない」……?
戦場で相手を選べるとお思いですか
私と出会った不運を恨んでください
UCも併用した●怪力による●ランスチャージで敵を●串刺し
敵の反撃はセンサーでの●情報収集で触手の軌道を●見切り、射出して●操縦する●ワイヤーアンカー先端に装着した儀礼剣で●武器受けして切断
…これも一つの触手でしょうか…
そのまま再び敵の群れを掃討しましょう
迷宮攻略の為に
精霊王・スレイ
※アドリブ絡み歓迎
オークの変種か、初めて見る。しかしオークに触手とはこれはなんとも……水中仕様なら鰭を生やすなり流水体形になるなりすればいい物を、どういう選択からこうなった?(周囲を見て)
……ああなるほど。
水の精霊を呼び出して自身を水中行動可能になるよう加護を与えさせて突入。「高速詠唱」「全力魔法」「属性攻撃」でウォークの周りの水ごと凍らせて倒します。触手からの粘液も凍らせる事で無効化。魔法の影響が自分にも及びそうなら「氷結耐性」「オーラ防御」でガード。
やれやれ、人の身は捨て長く生きてるが世界は広いものだな
●厚みのある胸(物理)
「迷宮探索は速度が命。
アルダワに迫った危機をなんとしても騎士として打ち払いましょう」
全身鎧に身を包んだ一人の聖騎士が、その鎧姿のまま聖水貯蔵池へと飛び込んでいく。
いや、これは全身鎧ではない。
彼はウォーマシンだ。つまり、この鎧に見えるのは、彼……トリテレイア・ゼロナイン(紛い物の機械騎士・f04141)の肉体そのものなのだ。
もちろん水の中に飛び込む以上、己の身体をある程度改良して水中用装備も万全にしてある。水中での行動に一切不自由はない。
「ダレかきたゾ」
「オンナじゃない」
「オヨビじゃない」
「ムネはデカイがソレジャナイ」
巨大な全身鎧が飛び込んできたものだから、水中にいたウォークたちは、あからさまに嫌そうな顔をしていた。
ちなみに他に比較対象がなかったからわかりづらいが、ウォーマシンであるトリテレイアの身長は3メートル近くにも及ぶ、それだけの身長に加えて全身鎧のような姿なのだ、間違いなく胸囲のサイズは最大だろう。そこに意味は特にないが。
「戦場で相手を選べるとお思いですか。私と出会った不運を恨んでください」
そんな連中の不満をきっぱりと切り捨てて、トリテレイアは戦闘を開始したのだった。
ちなみに水中用装備だからか、水中でも普通に会話できているトリテレイアである。
水中を自在に進むトリテレイアは、その巨体から繰り出す怪力任せに手持ちのランスを振るう。
本来馬上で使用するための槍であるランスだが、彼の怪力からすると普通の手持ち武器にしか見えない。
「暴れ馬ならぬ暴れ槍ですが……御してみせましょう」
彼の持つランスは【艦船強襲用超大型突撃機械槍】……ロケットブースターランス・ウォーマシンカスタムというユーベルコードでもある代物だ。その名の通り自ら突撃する機械槍である。
敵ウォークたちは、距離を離して触手で攻撃してきていたのだが、しかしトリテレイアの持つランスは、ロケットブースターランスの名に恥じぬ急加速で彼我の距離を一気に縮めていく。そして、そのままの勢いでランスチャージ、正面からウォークへと突っ込んでいってその醜くたるんだお腹を串刺しにした。
「オノレ!」
「コレデモクラエッ!」
仲間を串刺しにされて激高したのか、周りのウォークたちは、ランスがウォークの死体に突き刺さったままで攻撃手段がなくなった(ように見える)トリテレイアに向かって、触手の乱舞を仕掛けてくる。
まるで乱れて踊るかのような不規則な大量の触手による攻撃……しかし、トリテレイアは己のセンサーから伝えられる情報を精査して冷静に対処する。触手の不規則な軌道も、トリテレイアの優秀なセンサーは全て関知し、紙一重での見切りを可能にしていた。
さらに己の身体から射出したワイヤーアンカーを操って、ワイヤーアンカーの先端に装着された剣を振るう事で逆にその触手を切断していく。
「……ふむ。これも一つの触手でしょうか……?」
そんな中、トリテレイアはふとそんなことを思ってしまった。
確かに見ようによっては、ウォークのピンクでぬらぬらとした触手VSトリテレイアの細くて長いワイヤーのような触手という構図なのかもしれない。誰得の構図ではあるが……。
ともあれトリテレイアは、このまま周辺のウォークを掃討して、先へと進んでいくのだった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
菫宮・理緒
魔王を倒さないと!と思って来てみたけど、
いきなり水かぁ、あんまり相性いい気はしないな……
とはいえ、そう簡単にやられちゃう気もないからね!
【偽装錬金】で酸素ボンベと水中銃を作って、水中での戦いに備えるよ。
泳ぎは得意ではいかないけど、
息が続けばきっとなんとかなる、はず……って、ええ!?
(しょ、触手かー……これは捕まったらアウトっぽいー)
気をつけてはみるけど、
こっちは水中特化じゃないし、むしろ苦手だし、
触手に捕らえられて、いろいろされかけ……
(こ、これは隙をつくしか!?)
と、ある程度好きに襲わせて、
相手が油断して、嬲ろうと近寄ってきたところを、
水中銃で撃ち抜きたいな。
(せ、せーふ、だよね?)
●精霊王が見てる
「魔王を倒さないと!
……と思って来てみたけど、いきなり水かぁ、あんまり相性いい気はしないな……」
カタメカクレの少女……菫宮・理緒(バーチャルダイバー・f06437)は、聖水貯蔵池に到着するなり【偽装錬金】の力で酸素ボンベと水中銃を錬成し始めた。
泳ぎも決して得意ではないので、水の中での戦いが得意だなんて全く思わないが、準備だけは万端に。もちろん水着も着ている。
「そう簡単にやられちゃう気もないからね!」
と決意を込めて、理緒は水の中へと飛び込んでいく。泳ぎが得意でなくても、酸素ボンベで呼吸ができる限りは何とでもなるはず。
そう思って潜っていった理緒を出迎えたのは、案の定の触手だった。
「オンナがきた」
「また、ムネのナイオンナだ」
「さっきからナイオンナか、オトコしかこねえ」
なんだか不満そうなウォークたちではあるが、それでもこの連中はまだ女に悪戯していないグループだったようで、たとえ理緒がナイとはいっても、それはそれで楽しませてもらおうと触手を伸ばして近付いてくる。
(「え、ええ?? しょ、触手かー……これは捕まったらアウトっぽいー…」)
さすがに冷や汗が滲みでてくる理緒だった。
そんな様子を、少し離れた所から見ている男がいた。
精霊王・スレイ(神に至った精霊使い・f24882)である。
長い修行の末精霊の神、精霊王へと変じたというスレイは、王命として水の精霊を呼び出し、自身を水中行動可能になるような加護を与えさせてから、水の中へと入ってきている。
それゆえ、呼吸や行動などには全く制限もなく、水中をまるで己の庭のように漂っていた。
「オークの変種か、初めて見る。しかしオークに触手とはこれはなんとも……水中仕様なら鰭を生やすなり流水体形になるなりすればいい物を、どういう選択からこうなった?」
そんな彼は、初めてウォークの姿を目の当たりにし、そのあまりにも奇異な姿に首をひねっている。が……。
「……ああ、なるほど、そういう」
すぐ傍でその触手に襲われている女性……言うまでもなく理緒……の姿を見かけたことで、疑問は氷解したらしい。呆れ交じりに色々理解したようだ。
理緒は、あっさりとウォークの触手に捕まっていた。
水中行動も、ウォークの触手も、気を付けてはみたのだけれども、何せそもそも泳ぎも苦手な理緒だ。酸素ボンベを背負ったからって、呼吸ができるだけで、水中行動能力が向上するわけもない。泳ぐ速度もたいしたことのない彼女だ、あっさりと触手に捕まるのも、無理はないだろう。
(「あっ、ああっ、そ、そこはダメーっ?!」)
水着に絡みついてくるウォークの触手は、理緒の薄い胸の上を撫でるように蠢いている。水中だというのに、その触手から発せられるヌメヌメの粘液がじかに感じられて気持ち悪い。しかも水着の上を擦れているだけで、水着がだんだん溶けていくような気もする。
言うまでもなくこんな状態からは逃れたい。だけれども、水中で不安定な体勢でともなると、とても力ではかなわない。
(「こ、これは隙をつくしか!?」)
悲壮な決意とともに、理緒は、ウォークにある程度自由に自分を襲わせることにした。ウォークが、自分を弄んで嬲ろうと楽しみ油断したところを、これだけは手放さずにもっている水中銃で撃ち抜くんだ、と。
というわけで、スレイが見た光景というのがこれである。
なるほど、なぜ触手かというと、女性を襲うため。
わかってみれば納得しかないオークの進化だった。
「とはいえ、いつまでも見ているわけにはいきませんね」
既に襲われている理緒の水着がいろいろギリギリ限界だったりもするので、これ以上見ているのはそういう意味でもよろしくない。
なので、スレイは精霊の神の権能を振るう事にした。
「ア、ガッ?!」
「マワリの、ミズが?!」
突然ウォークの動きが止まる。
周囲の水が急に固まったために、まるで、水中適応したウォークさえも水圧で思うように動けなくなったかのようだ。
もちろんスレイの仕業である。
スレイがウォークの周りの水だけを凍らせたのだ。もちろんウォークの身体だけではなくその触手ごと全て凍らせてある。
(「チ、チャンス
……?!」)
そして、触手の動きが止まったことで、ようやく待ちに待った理緒の反撃の機会がやってきた。
この瞬間を逃しては、あとはもう酸素ボンベの残量が切れるまで嬲られ続け、最終的には溺れてお持ち帰りされてしまうだろう。そういえば彼女の友人がそうなっていたようないないような。
とにかく、周りの水が凍って動けなくなったウォークめがけ、理緒は水中銃を発射した。
瞬間的に凍っていたウォークは、その銃に撃ち抜かることで、一瞬にして砕けて散るのだった。
(「……せ、せーふ、だよね?」)
自分の水着や、触手に嬲られた箇所を確認するように撫でながら、ようやく一息つく理緒だった。大丈夫、決定的なことはされてない、理緒はそう確認して、ようやく安堵していた。
「やれやれ、人の身は捨て長く生きてるが世界は広いものだな……」
人知れず理緒を救ったスレイは、そう肩をすくめると、そのまま理緒をその場に残して、次のウォークを退治しに向かうのだった。
大成功
🔵🔵🔵
リリス・ホワイトフェザー
◎❤️❤️❤️
アドリブ絡みOK
【WIZ】
【水中戦】
水中ではできるだけ着衣と装備は最小限にしましょう、持ち物はナイフとエンジェリックフィルは出来るだけ薄く……。
「聖水ですか……うぅ、ちょっと嫌な思い出がありますが、躊躇っている場合ではありません!」
【聖水の中へ】
ウォークの巣窟のようですが、臆する必要はありません!
相手がどこにいるか探しましょう。私が潜ったことを知れば寄ってくるはずでしょうし、惹きつけてながら、相手をします!
(水中で敵の数を集め、敢えてギリギリまで攻撃の機会をうかがいます)
最後に相手の触手や数が集まったら、鈴蘭の嵐で反撃します!
聖水から上がったら一休みしていきましょう……。
龍ヶ崎・紅音
アドリブ・絡み歓迎
【POW】【水着JC'19衣装】
「…とりあえず、すべての触手をぶった斬ればすこしは弱体化しない…かな?」
水中戦用の衣装に着替えて飛びこんで接近するよ(【水泳】)
そして、「黒焔竜剣」を水中での取り回しのいい「参式」形態で"ウォークの触手"を『煉獄黒焔斬』の【二回攻撃】で二本ずつ切り刻むよ(【部位破壊】)
ウォークのいやらしい攻撃にはすこし【恥ずかしさ耐性】と【気合い】で耐えて、股間目掛けて蹴り上げて(【グラップル】)やるんだから!
クヌギ・アルマータ
【♥♥♥&◎&絡み歓迎 処女さえ守れれば何でもOK】
透けるような大胆な水着を着ると、敢えてウォークに水中で追いかけまわれますわ…水中で触手をいっぱい振り回してもらいましょ
いよいよ捕まってしまうと舌を口に強引にねじ込まれ
全身を触手に絡まれ、お尻に剛直を突きこまれてしまいますの…
水中で大量の精を流し込み、いよいよ処女を奪おうとするときに
触手が雁字搦めになって解けない事に敵は気づき…
これが狙いでしたの♪
タコは触手が絡み合わないように脳をいっぱい持ってると聞きますわ。
体は海に適応するようになってたみたいですけれど…
あなたのアタマの方は所詮ウォークといったところね?
沢山出してくれた分ギタギタにしますわ!
フランチェスカ・ヴァレンタイン
水中って動きづらいんですよねえ… 少々浮力と水の抵抗が普通の方より強いようで
……いえ、もちろん翼のことですよ? ええ
ともあれいつも通りの機動は出来そうにもありませんし、重雷装ユニットに魚雷を満載して挑むと致しましょうか
何やら目を血走らせて群がってくるウォークへ向けて乱れ撃ち、誘導制御しての間引きなど
魚雷群を抜けてくる個体はそう多くはないと思いますが… 水の抵抗? 何それ? とばかりに動き回る無数の触手が相手では分が悪いかと思われます?
…ええまあ、捕まったら捕まったで引き寄せられた隙にUCの蹴りを叩き込むだけなんですけれども
その過程で多少弄ばれるのは必要なコスト、ですかねー……
サエ・キルフィバオム
◎♥♥♀♀
「んも~、悪趣味だよね~。……まっ、やる事やるんだけどさ」
水着を着こんで準備万端といった感じで現場に向かいます
ウォークに視線を向けられた瞬間に、胸を両手で隠すような【演技】で【誘惑】をして、「この水着だけで許して、それ以上は何もしないで」と【チープ・チャーム・チェイン】をかけます
宣言通り水着を破られてしまいますが、なんと下には別の水着が
「ね、”この水着”って言ったでしょ」と、破られた水着を手で持ってゆらゆら見せて、そのまま術中に陥ったウォークを【だまし討ち】していきます
……最悪、全部破られた時は、予備の水着に【早着替え】します
御先狐・燐花
「聖水の貯水池になんとも淫らで醜い豚が迷い込んだものよの……」
っと言った具合に貯水池の傍に立ち、まるで虫を見るかのような冷ややかな瞳で池の奥底に視線を向けよう。
水底にいるであろうウォークに嫌なような表情を浮かべつつも、ユーベルコード【邪念解放】で白妖狐の姿へと変身し、基礎能力を大幅に高めてから水中での戦いに臨むとしよかの。
「生憎と水中での戦闘は鋒の速さが鈍るので得意では無いのでな……変に絡みつかれても困るがゆえ速攻でカタをつけさせてもらうぞっ!」
会敵したとあらば【念動力】の技能を使って力場を形成し水の抵抗を減らしつつ斬撃を振おう、ウォーク如きに遅れを取る儂では無いぞっ!()
二重丸+ハートx3
フレミア・レイブラッド
♥♥♥◎
【ブラッディ・フォール】で「海底に眠る追憶」の「魅惑のマーメイド」の力を使用(フレミア人魚ver)。
水中を自在に泳ぎつつ、ウォーク達を自身の美貌と身体で【誘惑】。
多少好きにやらせつつ、自身の【歌唱、催眠術】と併せた【魅了する歌声】の魔力をしっかり浸透させて敵を魅了、錯乱させて同士討ちさせつつ、【水を得た魚】で自身を強化。自由自在に水中を高速で泳ぎ回り、生き残った敵とかを【人魚の槍】で串刺しにして後始末するわ♪
…水中で溺れてる可愛い子(絡み可の猟兵の子)を助けるのも良いわね。主に人工呼吸とかで♪
ふふっ…上手じゃない♪でも、それ以上のコトがシたいなら、あの敵(同族)を倒してちょうだい♪
ルナ・ステラ
お世話になったアルダワ...
わたしも力になりたい!
水中戦ですか...
服装は水着がよいのでしょうか?(水着JC)
一番は呼吸をどうするかですね...
【属性攻撃】の風魔法で、空気の層(泡)のようなものをつくって水中に行きましょうか。
水中では、【属性攻撃】の氷魔法で、水から氷を作って攻撃していきましょう。
あぅ...
視線が怖いし何か見定められている感じがしま―きゃあっ!
泡を破って触手が!
(いやっ!絡み付いて...そ、そんなところ、やだよぅ...)
(このままじゃ息も...星霊さん助けて!)
<UCが成功したら>
(魚座の星霊さん!?)
(ナイス攻撃です!やった!触手から開放されました!)
【全力魔法】で反撃です!
青葉・まどか
♥♥♥
水中戦……ですか。
困ったね。正直、水中戦に有効な手段が手持ちにないんだよね。
いや、待って!敵がウォークなら……なんとかなりそう、かな?
水着に着替えて、聖水貯蔵池に潜水開始。
まるっきり無策に見える私を囲むウォーク達。
必死に抵抗するがあっさり捕まり、ウォーク達に好き放題されてしまう。
予定通り。
これこそが私の望んでいた展開。
水中で上手く戦えないなら、戦わずに敵を倒せばいい。
『逆しまの毒』発動。
私の身体に毒を忍ばせ、弄ってくる敵に毒を注入してあげる。
ええ、今だけは好きにさせてあげる。これが最後の行為になるんだから。
より多くのウォークを倒すため、積極的にウォーク達の相手をするよ。
●百花繚乱の乙女たち
現在、聖水貯蔵池の前には、総勢9名もの女性猟兵達が集っていた。
これまで僅かに突撃していったナイ女性たちと違い、今回のメンバーのほとんどはアル側だ。
だからなのだろうか。嫌な予感しかしない水中に入るのを躊躇い、誰かお先にと遠慮しあうような状態になっているのは。
「聖水の貯水池に、なんとも淫らで醜い豚が迷い込んだものよの……」
ぽつりと言葉を発したのは、御先狐・燐花(刀の社の狐巫女・f00160)だ。彼女は、汚らわしい虫を見るような冷ややかな目で水中を眺めている。無理もない。
「聖水ですか……うぅ、ちょっと嫌な思い出がありますが、躊躇っている場合では……」
『聖水』という単語に思わず反応してしまっているのは、リリス・ホワイトフェザー(エンジェルシーフ☆リリス・f14244)だった。詳しくは語らないが、以前アルダワでの依頼にて『聖水』絡みで酷い目に合ったことがあるのだ。詳しくは語らないが!
ちなみに彼女は、水中戦なので、着衣と装備は最低限にしている。もともと怪盗エンジェルシーフの衣装は水着のようなものなので、水の抵抗は少ないだろう。
「お世話になったアルダワです。わたしも力になりたい!……と思ったんですが」
一応水中戦なので、可愛らしい水色のスカートつきワンピース水着を着てきたルナ・ステラ(星と月の魔女っ子・f05304)だったが、やはり悪い予感がしてなかなか踏ん切りもつかない様子。
「んも~、悪趣味だよね~。……まっ、やる事やるんだけどさ」
水着を着ているのはルナだけではない。サエ・キルフィバオム(妖狐のサウンドソルジャー・f01091)も水着でやってきた1人だ。まだ未成熟な体格のルナと違い、14歳にしてかなりのものをお持ちなサエだ。白いスク水がはちきれんばかりの姿である。
「水中戦……ですか。困ったね。正直、水中戦に有効な手段が手持ちにないんだよね……」
そう思案しているのは、こちらも同じく水着姿の青葉・まどか(玄鳥・f06729)だ。こちらも学生らしいシンプルな水着に、はち切れんばかりの大きな胸を包んでいる。
「いや、待って! 敵がウォークなら……なんとかなりそう、かな?」
そんなまどかは、ウォーク相手なら使えるかもしれない、ある意味捨て身の手段を思いついた様子。もっと自分を大事にしてほしい気もするが、まず間違いなく効果はあるだろう。
「まぁ、ウォークですものねぇ。そしてこのメンバーを見れば、起きることは明らかでしょうねぇ?」
妖艶な……というかむしろエロい、なんだか透けているような極薄の水着に、大人びたグラマラスボディを包み込んでいるクヌギ・アルマータ(百合姫騎士・f00849)は、わかり切っていると言わんばかりだった。まぁ多分その予感は正しい。
「……とりあえず、すべての触手をぶった斬ればすこしは弱体化しない……かな?」
水中に目を凝らしてみると、ここからでもゆらゆら海藻のように蠢くウォークの触手は見える。龍ヶ崎・紅音(天真爛漫竜娘・f08944)はそれを呆れたような目で見ているのだった。
ちなみに紅音も水着姿だ。健康的な肢体を黒いビキニに包み、ドラゴニアンの証である竜の尾がゆらゆら揺れている。
「水中って動きづらいんですよねえ……少々浮力と水の抵抗が普通の方より強いようで……」
そんなことを言うのは、水着ではなくフィルムスーツ姿のフランチェスカ・ヴァレンタイン(九天華めき舞い穿つもの・f04189)だ。とはいえフィルムスーツなら、ほとんど水着のようなもの。衣装による水の抵抗はない。では何が抵抗あるのかといえば、このメンバー中でも最大級を誇る大きなバスト……。
「いえ、もちろん翼のことですよ? ええ」
……ではなく、本人曰く背の白い翼のことのようだ。まぁ確かにそっちも抵抗があるし、浮かび上がる力もあるし、ねぇ?
「ま、いつまでも見てても仕方ないし、そろそろ行きましょ?」
最後の1人、己の身体に過去に出会ったオブリビオンの能力を降ろす【ブラッディ・フォール】にて人魚の姿に変じたフレミア・レイブラッド(幼艶で気まぐれな吸血姫・f14467)が、皆を促した。何せフレミアは既に人魚姿なので、足ヒレを貯蔵池につけてちゃぷちゃぷと水で遊びつつ出撃の時を待っている。
「そうですね、躊躇っている場合ではありません。
ウォークの巣窟のようですが、臆する必要はありません!」
フレミアの促しを受けて、覚悟を決めたようにリリスが声を上げたのを皮切りに、他の者たちも次々と水の中へと飛び込んでいく。
「では、水中での戦いに臨むとしよかの」
最後に【邪念解放】で白妖狐の姿へと変化して身体の応力を高めた燐花が飛び込むことで、全員が水の中へと入った。
かくして総勢9名の女性猟兵達が、ウォークの待ちかまえる水中戦に挑んでいく。
●触手は水の中に咲く
「皆さん、空気はこれで何とか……!」
水中に入るなり、ルナは風の魔法で気泡を作って、仲間たちの顔の周りを包んでいく。フレミアのように水中活動に適した姿に変身したもの以外にとっては、呼吸の心配もなくなるありがたい手助けだった。ついでにこれで会話もできるのが楽でいい。
「ありがと! それじゃ、触手切り刻んでやりますか!」
ルナに礼を言いながら、紅音は『黒焔竜剣』を水中での取り回しのいい『参式』形態……すなわち双剣である『魔焔双爪』へと変化させた。
他の者もそれぞれに水中戦用の装備を手にして、水底目指して降りていく。
そんな女性たちの前に、ついにウォークがやってきた。それはもう嬉々として。
「オンナだ」
「オンナがイッパイ」
「デカイぞオッパイ」
「コレをマッテいた!」
ウォークたち、ヒャッハーとでも騒ぎそうなハッスルぶりである。
ここまでのやってきたのは、胸のない女子か、男ばかりでしたからね……しかもそれに返り討ちにされてきてますからね。やっと現れたおっぱい集団に興奮するのは無理もない、のかもしれない。
もちろん女性猟兵達は、うわぁという嫌そうな顔をしていた。
「やれやれ、さっそく現れましたか……まずは先制ですね」
やたらと目を血走らせて、触手をうねうね動かしながら近づいてくるウォークの群れに対し、まずはフランチェスカからの先制攻撃が飛ぶ。
水中では普段の高速機動など望むべくもないので、代わりに重雷戦仕様に換装したアームドフォートを使用している。もちろん先制攻撃で使われるのは魚雷だ。水中に軌跡を描いて放たれた魚雷が、次々とウォークの群れの中に着弾し、水中花火を咲かせていく。
だが、もちろんそれで全滅するようなウォークではない。
目の前に極上の女が大量に待っているのだ。ここで全滅して何とするか。
「さすがに全てとはいきませんか……」
魚雷の弾幕を掻い潜って近付いてきたウォークたちが、9人の女性に襲い掛かっていった。
「生憎と水中での戦闘は鋒の速さが鈍るので得意では無いのでな……変に絡みつかれても困るがゆえ、速攻でカタをつけさせてもらうぞっ!」
向かってくるウォークに対し、燐花は、刀を手に威勢よく斬りかかっていく。
「ウォーク如きに遅れを取る儂では無いぞっ!」
……あの、そのセリフはフラグ臭がするので、やめておいた方が良かったのでは?
「ぐはははは! ツカマエタゾ!」
「遅れを、取る……儂、では……ああっ」
即座にフラグ回収。あっという間に触手に絡み取られてしまう燐花である。
「デカイな、イイゾ」
「多少弄ばれるのは必要なコスト、ですかねー……」
その傍では、先程魚雷を放っていたフランチェスカも、触手に絡み取られている。
何せこのウォークは水中戦に特化している。水の抵抗ナニソレ?とばかりに進んでくるウォークと触手に対し、本人申告通り翼がものすごく水の抵抗を生んでしまうフランチェスカでは逃げ切れるわけもない。
その結果、ものすごく水の抵抗を生みそうな豊満なバストに、ウォークの触手が絡みついていく。
「煉獄黒焔斬……! その触手2本ずつ切り刻んでやるよ!」
健闘しているのは、紅音だ。水中で器用に参式の双剣を振りまわし、水中でも燃える漆黒の炎を放つ【煉獄黒焔斬】によって触手を切り刻んでいく。
「ぐふふふふ。イツマデさばきキレル?」
「くっ……数が多いっ」
だが、それでも触手の数は多い。次第にさばききれなくなり、やがて紅音も触手の渦に飲み込まれて行ってしまった……。
逆に積極的に触手を求めているように見える者もいる。
例えばクヌギだ。クヌギはウォークを誘惑するように、その大胆な水着姿を見せつけながら、触手の周りを泳いでいる。あえて、触手に捕まるように。
「ぐへへへへ。オンナだ。いいカラダだ」
「ああっ……♪」
そうなるともちろん、ウォークは喜び勇んでクヌギの豊満な身体を弄ぶように触手をからみつけていく。逃れようとお呼びも学クヌギを追って触手伸ばし、口に、あるいは尻に、その触手を強引にねじ込んでいく。
「ぐへへへ。オマエは、何もデキナイのか?」
「うっ……いって、なさいっ……」
まどかは、ほとんど無抵抗に触手に絡み取られていた。触手が水着の上を蠢き、豊かな胸が触手に絞られて形を変えていく。ろくに抵抗の出来ていないまどかは、ウォークから見ればまるで無策のように見えるだろう。
「くっ……この……!」
「ぐへへへへ。モウすぐハダカになるゾ」
リリスもまたウォークに囲まれ触手に絡み取られている。極限まで薄くしたエンジェリック・フィル……エンジェルシーフの怪盗衣装は、触手に擦れられることで引き裂かれて行き、触手の粘液で溶かされていった。ナイフを片手にギリギリまで攻撃機会を探るリリスだったが、触手に絡まれることで気力も萎えてきて、その結果ますますエンジェリック・フィルは小さくなっていく。
「あン……♪ 意外と、上手じゃない♪」
「ぐふふふ。オマエがもっとホシイゾ」
フレミアは……もう完全にこの状況を楽しんでいた。人魚体になり、ウォークたちに負けぬほどの水中行動ができるはずなのに、むしろ自らウォークを誘惑しているようだ。当然のようにフレミアに絡みついた触手は、好き放題フレミアの身体を蹂躙していった。
ウォークのいやらしい視線が、ジロジロとサエの豊満な体を舐めまわすように見ていた。
「この水着だけで許して、それ以上は何もしないで」
その視線から逃れられない。どころか触手に蹂躙する未来が見えたのだろうか。水着だけで勘弁してと命乞いをする始末だ。
「ぐふふふふ。なら、水着はモラッタ!」
そしてウォークの触手がサエの着ていた水着を切り裂いて、その中身を露にしていく……。
「視線が怖いし何か見定められている感じがしま……きゃあっ!」
「チイサイ、が、それでもイイ」
今回のメンバーの中では唯一の豊満ではないルナだ。だが、ウォークも数がいれば、それがいいという個体だっている。ジロジロと嘗め回すようなその視線に恐れ、少しずつ後ずさりしていたルナだったが、ウォークも触手もそれでルナを逃がすほど優しくはない。魔法で作った泡を突き破って、ルナの全身を嬲るように触手が絡みついていく。
(「いやっ! 絡み付いて……そ、そんなところ、やだよぅ……」)
かくして9人の乙女たちは、皆、ウォークの触手に囚われてしまい、哀れにも慰みものにされてしまうのだった……。
……と、ここまでで終わるのなら、そうなっていただろう。
だがしかし……。
●乙女の反撃フルコース
最初に異変が起きたのは、まどかを絡めて弄んでいたウォークだった。
「ぐ、ガッ
……?!」
まどかに触手を絡めて、好き放題蹂躙して楽しんでいたウォーク数体が、突然苦しみだして、そのまま自ら喉を掻きむしるように苦しみぬいて、死んでいく。
「ふふふ。予定通り。水中で上手く戦えないなら、戦わずに敵を倒せばいいのよ?」
そう、先程無策で触手に蹂躙されていたように見えたのは、ただの演技だ。
触手に蹂躙される事すら含めてまどかの作戦だった。すなわち【逆しまの毒】によるものだ。この毒を自らに纏う事で、襲ってきたウォークが毒に感染して次々と死んでいったわけだ。
「最後の行為、楽しんでくれたかしら?」
この毒でなるべく多くのウォークを退治するために、まどかはわざと無策でウォークに追い詰められて捕まったふりをしていたのだった。
「ンナッ?!」
クヌギに群がっていたウォークたちは、とうとう触手任せではなく、自らの剛直でクヌギを犯そうと近付いて、いまだ処女であるクヌギの新品のそこに突き刺そうとしていたのだが……まどかの毒で次々仲間が死んでいくのを見て、思わず動きを止めてしまっていた。
いや、動きを止めてしまっていたのは、なにもまどかの毒に驚いたからだけではない。ウォークの触手が、互いに絡みついて、結ばれてしまっていたからだ。
「ふふ。狙い通りですわ♪」
「ぐ、が……キサマ
……?!」
クヌギが触手を惹きつけて泳ぎ、ちまちまと逃れようとしていたのは全てがこの時のため。触手だけでクヌギを追っていたことが災いし、絡みついて縛られてしまったのだ。
「タコは触手が絡み合わないように脳をいっぱい持ってると聞きますわ。
それに引き換えあなたたちは……体は海に適応するようになってたみたいですけれど、アタマの方は所詮ウォークといったところね?」
触手が結ばれてしまったウォークなど、あとはもはや敵ではない。クヌギは楽々とウォークたちを狩っていくのだった。
更にウォークたちは、何故か同士討ちも始めている。同士討ちで触手が絡まり合い、ウォークのでっぷり太った腹に触手がいやらしくからまっていく。
「ねぇ、それ以上のコトがシたいなら、あの敵を倒してちょうだい♪」
同士討ちの種は、フレミアによる誘惑だった。
人魚形態に変化したフレミアは、ウォークに自らの身体を差し出し蹂躙させることで、その魂の奥までも魅了していったのだ。
そして魅了された個体は、自ら、本来仲間であるはずのウォークに襲い掛かり、殺し合っていた。
そして周りのウォークたちの圧が減ったことで、リリスにも待ちに待った攻撃の機会がやってきた。既に怪盗服は見る影もなく、己の素肌も大部分が露出してしまっていたが、それは関係なかった。リリスは自らの周りにできるだけ多くのウォークを集めることができていれば、それでよかったのだ。
「ナッ?! 服が
……?!」
既にスーツとしての役割も果たせなくなったリリスの衣装は、次の瞬間無数の花びらへと変化していた。【鈴蘭の嵐】の力で花びらがあたりを蹂躙する。自らを取り囲み嬲っていたウォークたちはまとめて、鈴蘭の花びらに切り刻まれて骸の海へと還っていくのだった。
「ね、“この水着”って言ったでしょ」
「ナン、ダト
……?!」
水着だけで許してと命乞いをし、その結果水着を引き裂かれてしまっていたサエだが、驚くことに、最初斬られた水着の下にも、さらに別の水着を着ていたのだった。
つまり最初の水着が切り裂かれようとも、自らの身体を晒されずにすんでいたという事でもある。
そして、このトンチのようなサエの言い草……【チープ・チャーム・チェイン】による言葉に騙され絶句してしまったウォークは、このサエの豹変に誰も対応できず、次々とだまし討ちのように狩られていくのだった。
(「このままじゃ息も...星霊さん助けて!」)
他のメンバーに呼吸用の気泡を送っていたルナだったが、よりにもよって自分だけ、その気泡を破られてしまい、溺れそうになっていた。
だが、その時咄嗟に詠唱した【夜空の仲間たちの力添え】……星霊の召喚が成功していた。水中という境遇が触媒にでもなったのか、召喚された水の精霊は、津波のように次々とウォークを飲み込み蹂躙していくのだった。
(「ナイス攻撃です! やった! 触手から開放されました!」)
その精霊の強さにはしゃぐルナだったが、次の瞬間息が続かなくなり溺れかけたのはご愛敬。ちなみにフレミアに介抱されました。人工呼吸はなかったようですが。
襲い掛かってはどんどん返り討ちを喰らっているウォークたちにも、だんだんと焦りが出てきていた。
そしてその焦りのおかげで、ようやく燐花が触手から解放される。
「よくもやってくれたのう?」
解放されると同時に、念動力で当たりの水を押し流して水の抵抗を減らしていく。
そうして自由を取り戻した燐花は、今までのうっぷん晴らしとばかりにウォークたちを一刀のもとに斬り捨てていった。
解放されたといえば紅音もだ。ウォークの触手の攻撃に対し、恥ずかしさを気合で耐えていた紅音は、ウォークの動揺の隙をつき、その戒めから逃れると、あらためて双剣の一撃をウォークに叩き付けていく。双剣は、ウォークの触手をみじん切りに斬り割き、ウォーク本体をも切り刻んでいった。
そしてもちろん、フランチェスカも反撃に移っている。
弄ばれるのも多少はコストと割り切っていたフランチェスカだ。ウォークたちに動揺が広がり、隙ができたとなれば反撃に出ない理由はない。捕まったのも、逆に間合いを詰めてくれたと思えばいい。次々と【天穹濤撃ち 蹴り砕くもの】による蹴りでウォークを打ち砕いていく。
そして。
「これで、終わりです!」
「お返ししてやるんだから!」
奇しくも、フランチェスカと紅音は、ほぼ同時に、最後に残されていたウォークの股間に対して、最後のとどめとばかりに蹴りを叩きこんでいた。
急所を全力で蹴られ悶絶したウォークがそのまま骸の海へと還っていったことにより、とうとう乙女の敵は全滅したのである。
かくして乙女たちに群がったウォークはその全てが返り討ちにあい、聖水貯蔵池にようやく静けさが戻ってきたのだった。
大成功
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