オアシスシティ防衛戦~拳帝軍、来る~
●独白
戦力を分散してしまったのがいけなかったのか。
それとも場所の選定を間違ってしまったのか。
ホテルを再び奪いに来た奴らなのか。
それともたまたま奴らの目についてしまったのか。
今は何もわからない。
しかし籠城しているこの建物は頑丈だ。
物資も武器もある。
だからなんとかやり過ごせる。
――誰がそう述べたのか。
数刻後、生存者は誰一人存在していなかった。
●敵は拳帝軍
現在、グリモアベースの背景となっているのは列車庫であった。
「皆、集まってくれてありがとう。今回も転移先はアポカリプスヘルだ」
そう言われて結の投影した車庫を見れば、確かにどこかうらぶれた雰囲気がある。
「場所はオアシスシティの地下にある列車庫。オアシスシティに住む人々が地下鉄から攻めてくるオブリビオンに対して用意した防衛拠点だ」
画面が切り替わる。映し出されるのは車庫の出入り口。電車の乗入口でもあるそこは分厚い油圧式の鉄扉で区切られており、閉じたそれを外側から破るのは困難だろう。
「見ての通り、扉を閉めてしまえばオブリビオンに対する防衛戦も出来る拠点だ。並のオブリビオンじゃあ守りを崩すには時間がかかるし、その間に本拠点のホテル・オアシスからの増援も間に合うよう準備がされてる」
けれど、と。さらに画面を切り替え、結が映し出したのは1人の老人である。猟銃を持った老人の格好は、いわゆるマタギといえば伝わりやすいだろうか。
「こいつはオブリビオン。どうやってか生存者集団に紛れ込んで、この車庫の守りを崩すための尖兵として潜り込んでるんだ」
如何に堅固な防御拠点だろうと、内側から扉を開く内通者がいれば攻め落すのは容易い。マタギのオブリビオンが他のオブリビオンの手引きをすれば、車庫の人々などすぐに全滅に追い込まれることだろう。
「私が送り込めるのは、オブリビオンが扉を開こうとしているギリギリのタイミングになる。一目見ればどいつがオブリビオンかはすぐに判るだろうし、転移したらすぐに片付けて欲しい」
加えて、と。結はさらに2か所のオアシスシティ防衛拠点がオブリビオンからの襲撃を受けていることを明かす。故に本拠点からの増援も酷く遅れるであろうとも。
「こいつを撃破したら、そのまま連戦になる。車庫を攻めようとしているオブリビオンたちを迎え撃って、現地の人たちを安心させてあげて」
連続戦闘になると聞いて、緊張の度合いを引き上げる猟兵もちらほら。その中から、ある猟兵が「他の敵の情報は?」と尋ねた。
その情報もあると頷き、結が映し出すのは幾人もの少年兵と黒衣の女の映像。
「ここを攻めてくるのは拳帝軍、天迅星のリーファンと呼ばれるオブリビオンが率いる幼年兵たちだ。特に、幼年兵の戦いでは車庫の人たちの協力も仰げる。上手く連携してオブリビオンを撃退して」
以上、と説明を終え、結は転移ゲートの形成を開始するのであった。
Reyo
はじめましての方はじめまして。そうでない方はいつもありがとうございます。今回は猟兵の皆さんにオアシスシティでベース・ディフェンスに従事していただきます。
本シナリオは逢坂灰斗MS、鬼騎MSとの連携シナリオです。それぞれの戦場は独立しております。特に逢坂MSとは戦場立地が近いですが、直接的な援護行動は行えないのでご了承ください。
早速ですが、本シナリオの補足です。
●各章について
・第1章:主喰らい
列車庫鉄扉付近での戦闘となります。拠点の人々を気にする必要はありません。戦闘の結果如何に関わらず、このオブリビオンによる鉄扉の解放は阻止できません。
・第2章:『拳帝軍』幼年兵団
拠点の人々が鉄扉を閉じるまでの間、鉄扉の外で防衛戦闘を行います。拠点のサバイバルガンナーを始めとする人々が援護してくれますので、何か指示がある場合はプレイングに記載をお願いします。
・第3章:『拳帝軍』天迅星のリーファン
鉄扉が閉じられた後、襲い来るオブリビオンと戦闘を行います。拠点の人々からの援護は得られません。
以上です。
オブリビオンに狙われた貴重な拠点を、どうか守り抜いてください。
第1章 ボス戦
『主喰らい』
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POW : 速射狙撃
【高速連射の銃弾】が命中した箇所を破壊する。敵が体勢を崩していれば、より致命的な箇所に命中する。
SPD : 贄の印
【大鉈】で攻撃する。また、攻撃が命中した敵の【習性と味】を覚え、同じ敵に攻撃する際の命中力と威力を増強する。
WIZ : 誇りを賭けた主喰らいの一撃
自身の【右腕】を代償に、【銃弾へ触れた物質を破壊する力】を籠めた一撃を放つ。自分にとって右腕を失う代償が大きい程、威力は上昇する。
👑11
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イデアール・モラクス
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オアシス・シティ…ふむ、私のような女でも多少の因縁が生まれると守ってやりたい気持ちも湧くものだな。
・行動
「荒野で死にかけた人間どもを狩る為にわざわざ潜入とは、ご苦労様だなぁ…オブリビオン!」
容赦なし、躊躇いなし、UC【鏖殺魔剣陣】を『全力魔法』で威力を増し、『範囲攻撃』で場を埋め尽くすほどの数に増やした上で『属性攻撃』で《炎》を纏わせ、『高速詠唱』を用いて『一斉射撃』と『乱れ撃ち』による二種の『制圧射撃』を敢行し、奴の迎撃射撃ごと敵を『蹂躙』
「物質は破壊出来ても魔力はどうかな?」
腕を代償にUCを放って来たら、純粋な魔力を束ねた剣で一撃を『武器受け』して触れた箇所から『生命力吸収』してやる。
ツキカ・アシュヴィン
けったいな格好やけど、通りすがりの奪還者言えば通じそうやも知れへんな…
ま、どっちにせよここまでやで!ウチが来たよってな☆
戦闘は基本的にアサルトライフルでの銃撃。相手がその辺の遮蔽物に隠れようとするんも見越して、その行動への牽制も交えつつ。
逆にウチが遮蔽を活用できるように動ければ理想やね。
相手がユーベルコード使て仕掛けてきたら、ダガーを抜いて防御、と同時に『貌星、愚昧を嗤う』を発動。コピったユーベルコードで反撃、増強した命中力と威力を活かして一気に畳み掛けに行くで!
「喰われるんはアンタの方や!」
後は、WIZで仕掛けるコがユーベルコードに対処できるように、右腕潰せればええかな。
※アドリブ歓迎。
●扉を開く者
猟兵たちが転移を果たしたのは、事前の説明通りのタイミング。
突如として生じた猟兵の気配に振り向くオブリビオン、主喰らい。
その手元のコンソールには鉄扉がオープン・シーケンスにあると示されていた。
「……イェーガーか」
「如何にも!」
誰何の声に大仰な返事を返しつつ、転移ゲートを抜ける勢いそのままに攻撃行動に入るのはイデアール・モラクス(暴虐の魔女・f04845)だ。
走り抜けた後に残る無数の魔法陣に生じるは数多の魔力剣。
燃え盛る紅蓮の剣は、主の指示を待って列車庫を照らし出す。
「荒野で死にかけた人間どもを狩る為、わざわざ潜入とはご苦労なことだ! だが、私と縁あるこの街を狙ったのが運の尽きと思え!」
言葉と共にイデアールの瞳が主喰らいを捉え、その視線に従い魔剣が宙を貫いた。
「荒野にはロクな獲物もおらん。死にかけだろうが、動く獲物は貴重でな」
対する主喰らいは、狩猟で鍛えた反射神経で対応。
イデアールの乱れ撃ちともいえる魔剣弾幕のうち、致命的なものだけを左手の大鉈で的確に切り払い直撃を避けていく。
「貴様のように高飛車な女は、特に」
どこまでも冷静に対処する主喰らい。
弾幕射撃にまるで怯まないその様子に、イデアールは苛立たしそうに舌打ちした。
「山の主すら喰らう俺の一撃で、貴様も狩ってやろう」
「はっ、やれるものなら――」
オブリビオンが銃を構える。
ソレは、主喰らいをオブリビオン足らしめているユーベルコードの構え。
イデアールも逆撃を入れるべく紅の巨大な魔力剣を周囲に召喚し機を図る。
戦場の緊張が一瞬で極限まで高まり――。
「それ以上はやらせへんで! ウチが来よったからな!」
「ぬぅっ!?」
二重に響く銃声、次いで空薬莢が床に転がる軽い金属音。
列車庫の柱を遮蔽物に、イデアールに気を取られていた主喰らいの手元を狙い撃ったのはツキカ・アシュヴィン(星追いの渡り鳥・f24375)である。
「いいタイミングだっ!」
主喰らいが引き金を引き絞った瞬間のツキカ横槍に、イデアールが笑みを浮かべる。
主喰らいの銃弾はツキカにより乱されイデアールを捉えず。
しかし、イデアールの視線は一瞬とて主喰らいから外れず。
放たれた魔力剣は主喰らいの半身を赤く焦がし焼き切った。
「小癪なァ!」
「へん、悔しかったらこっちまで来てみ!」
憤る主喰らいを煽るようにツキカが左手で手招く。
その挑発を受けた主喰らいは怒髪天を衝く様相で大鉈を振りかぶり、獣染みた走りで以て瞬く間にツキカを間合いへ捉えた。
「その生意気な首から狩らせてもらおうっ」
大上段に振りかぶられた大鉈が空を裂く。
首狩りの一撃は確かにツキカの喉元を捉えたが……。
「ふん、喰われるんはアンタの方や」
いつの間にやらツキカの左手には逆手に構えられたダガーが1本。
大鉈を迎え撃つ短剣は仄かな光を纏い、刃を受け止めると共にその輝きを増す。
狙い通りに事を運んだツキカの口元は主喰らいを嘲笑うように歪んでいた。
「それ、いただきやっ!」
「何っ!?」
大鉈を逸らし、流れるような動作で振りかぶられるダガー。
その構えはまさに寸前に主喰らいが見せた大上段な振りかぶり。
「右腕、ちょーっといただくでェ!」
大鉈を受け流された主喰らいにその刃を迎え撃つ手段はなく。
ツキカの短剣が、主喰らいの右肩に深々と突き刺さるのであった。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
冥神・リモル
「ここが、拠点…。なんとなく脆そうな…」
敵は拠点の人々に紛れ込んだようだが、忘却の匂いは消せない。一発で敵を発見し、武装を展開する
「行くよ、《ゲヘナ》……」
相棒たる武装を剣砲と大盾に、敵に接近する
「O・S・M・D…!」
セットするのは "スナイパー" の記憶。攻撃を受けつつ、敵がリロードする隙を見て、大盾からビームアンカーを敵に叩き込み、
「最大解放…、スナイプ・マキシマ…!」
外すことのない必中の砲撃を叩き込む
「勝利の、Vサイン…」
※アドリブ連携歓迎です
テリブル・カトラリー
オアシスシティか…何事もなく復興されれば。とも思っていたが、
そうそう虫のいい話は無いか……オブリビオンが相手ならば戦おう。
『戦争機械・三腕』を発動し両腕を換装
ブースターで【ダッシュ】一気に接近し機械刀で斬りかかる。
機械腕の装甲で鉈を【武器受け】逸らし、
【クイックドロウ、機械刀から自動拳銃に持ち替え―
【戦闘知識】持ち変えのタイミング、攻撃をいなした直後、
仕掛けてくると予測し【フェイント】体感時間を引き延ばし、
敵の高速連射を【見切り】回避と同時に
【カウンター】冷凍霧を吹き付け【属性攻撃】
狩人なら狩人らしく、獣でも狙っていろ。
凍結で鈍った所に顔面目掛けて【怪力、吹き飛ばし】で殴り飛ばす
●嵐
鉄扉を開くという目的を果たしたオブリビオン、主喰らい。
「貴様らを見逃すのは業腹だが。俺の目的は果たされている」
右肩の深手もあり、主喰らいは戦闘を切り上げて逃げに入ろうとしていた。
だが、それを許さないとでも言うように新たな猟兵が立ち塞がる。
「何処へ行くつもりだ?」
列車庫の奥、生存者たちの居る場所へと続く通路で主喰らいと相対するのは2人。
1人は、リラックスした姿勢で立ち、しかし鋭い視線で主喰らいを睨みつけるテリブル・カトラリー(女人型ウォーマシン・f04808)。
「この拠点の人々に紛れたいようだけど……忘却の匂いは消せないわよ」
もう1人は、剣砲……自律複合偽神兵装《ゲヘナ》と大盾を油断なく構え、テリブルのやや後方に布陣した冥神・リモル(選ばれし魂の在り処 p.s.【暴食】・f24944)だ。
「……新手か」
立ち塞がる猟兵に対し、主喰らいはゆっくりと猟銃を構える。
対して、テリブルは己が身に備えられた推進機を展開し前傾姿勢で構え、リモルは剣砲の切っ先を主喰らいに合わせる。
「何事もなく復興が進むというのも、虫が良すぎる話だ。だから――」
放たれたテリブルの言葉は、置き去りにされた。
最大出力で行われたクイック・ブーストがテリブルを一瞬で加速させる。
「オブリビオンの相手は、私たちがする」
テリブルが腕部換装に必要とするのはコンマ1秒足らず。
換装腕による超音速の抜刀は、主喰らいに応射する暇すら与えず回避を強制した。
「なん、だと?」
リモルの装備やテリブルの戦争機械としての佇まいに射撃戦を予想していた主喰らいの読みは初手から外れた形だ。
「行くよ、ゲヘナ……」
そして、リモルが白兵戦を挑んだことで主喰らいの予想は2度裏切られる。
テリブルの後を追う形で駆け出すリモルの手には既に装填を終えた剣砲。
主喰らいはテリブルの一撃で姿勢を崩されており、既に回避の余裕などなく。
足掻くように猟銃の連射で迎え撃つが、大盾を前に押し出したリモルには足止めにもならない。
「オブリビオンストーム――マキシマムドライブ!」
大盾のボディブロウが主喰らいの胴体を穿つ。
突き出たビームアンカーは主喰らいを縫い留め、続く2撃目こそがリモルの本命。
『スナイパー!』
ゲヘナが読み上げるは装填された魂魄送葬デバイス《メメント=モリ》の銘。
必中の砲撃は主喰らいの身体を吹き飛ばすのに十分な威力を誇った。
「ぐふぁっ――」
「いいコンビネーションブロウだ、リモル」
そして吹き飛んだ主喰らいの身体目掛けて、テリブルが再接近。
リモルが攻撃する間に持ち替えを終えた自動拳銃は既に主喰らいを捉えており――。
「そう、簡単に……!」
空中という不安定な姿勢ながら、主喰らいの構える猟銃には十分な殺意。
テリブルの自動拳銃が火を噴くよりも早く、主喰らいの猟銃が続けざまに吼えた。
しかし、それすらもテリブルにとっては『遅い』。
体感時間を引き延ばすマシンヘルムはテリブルに銃弾を見切るに十分な時間を与え、そして戦争機械としての身体が後の先を許す。
「狩る相手を間違えたな、狩人」
「な、あ!?」
機械腕から放たれたのは冷凍霧。
極寒の霧は宙を駆ける銃弾ごと主喰らいを凍てつかせた。
「おとなしく獣でも狙っていれば良かったのさ」
ろくな身動きすら取れず落下する主喰らい目掛け、テリブルが放つのは鋼鉄の拳。
「がふっ!!」
鉄拳は見事に主喰らいの顔面を捉え、それだけに留まらず身体を鉄扉の方へ吹き飛ばしたのであった。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
御園・桜花
「1人でなければ潜入できない。成功率もそれなりに高かったことでしょう。それでも一度何かあれば滅せられる可能性も高かった。…ここで倒れても、扉を開かせた事実は残る。貴方の誇りは満足しましたか」
制圧射撃で敵に移動制限
敵からの攻撃は見切りや第六感で避け避けられない攻撃はビームシールドによるカウンター
敵の体勢の崩れに合わせUC「エントの召喚」使用
地中から伸びた木の根で一気に敵を刺し貫く
「消える貴方に短くとも鎮魂を。例え世界が違うとも…いつか貴方の名誉と誇りが活かせる転生ができますように」
破魔と慰めを乗せた鎮魂曲を短く彼だけに聞こえるよう小声で歌う
「…それでは次の戦場に参りましょう」
横を通りすぎ外へ
透器・ルカナ
これでも急いできたんだけど、あまり状況はよくないか。
……まったく。オアシスシティが平和になるのはいつの事やら。
まぁ、平和になるまで戦ってやるか。
とりあえず防御に専念する。無駄に頑丈な鉄屑を盾にしつつ、アタシの周りには霧を充満させる。
広がれば狙いも定めにくくなるだろ。
後は隙を見て一気に近寄ってぶっ飛ばす!
可能な限り弾の直撃は避けて、掠める程度に抑えていきたいね。
理想は無傷だけど、多分そうはいかない。
傷が多そうならUCでも使って、焼き払ってみるかな。
●狩人の最期
撤退。
獲物を前にして逃げることへ屈辱を覚えながらオブリビオン、主喰らいが選んだのはともかく猟兵から逃げきることだった。
「ともかく、拳帝軍と合流を――」
しかし、主喰らいの行動を猟兵が見逃すわけもない。
「いいえ、そうは問屋が卸しません」
主喰らいの逃走を押し止める弾丸を撃ち込んだのは御園・桜花(桜の精のパーラーメイド・f23155)だ。
桜花が立ち塞がるのは、防衛拠点の内外を区切る鉄扉の目前。
先発の猟兵たちと主喰らいが戦闘を繰り広げる間に、鉄扉は完全に開いていた。
「単独での潜入。それなりの成功率も見込めるでしょう……1つでも過てば滅される可能性も同時に存在しますが」
銃口で主喰らいを捉えつつ、桜花が滔々と語る。
「そうまでしてこの街の平和を乱したい気持ちは理解できないがな。だけどまぁそういう輩が居る限り、平和になるまで戦ってやるのがアタシたちさ」
桜花を守るような位置に立つのはもう1人の猟兵。
名を透器・ルカナ(万神の器・f24506)という彼女の言葉は、主喰らいの耳には『だから、諦めろ』と聞こえたことだろう。
「俺は、山の主を喰らった狩人だ……行きがけの駄賃にしてやろう」
狩人としての矜持か、あるいは逃げ切れぬという諦念か。
そのどちらか、あるいは双方が主喰らいに猟銃を構えさせた。
「さすがに、はいそうですか、と諦めちゃくれないか!」
主喰らいの臨戦態勢に、ルカナが即応する。
後背に立つ桜花への射線を塞ぐように前へ。
手に持つのは盾代わりとしてそこいらで拾い上げた分厚い鉄板。
ルカナの動く軌跡に残る虚色の霧がまるで陽炎のように世界を歪め、主喰らいの射線をさらに制限する。
「やってみるまで、狩れる狩れぬは判らんからな!」
連射音はひとまとまりに。
残像を纏う手捌きで操られ、猟銃が嘶けばルカナの構える鉄版に幾つも穴が開く。
「ちっ、理想は無傷だったけど」
予想以上に短命な盾に呻くルカナ。
鉄板を貫いてなお、銃弾に残るのはルカナの柔肌を傷つけるに十分な威力。
幾筋もの紅が虚色の霧を染めて――。
「血を無駄遣いはしない!」
ルカナが裂帛の声で吼えれば、血を得た霧が燃え上がった。
「なっ!?」
「着火、どうも!」
ブレイズフレイムが主喰らいへ伸びる。
突如として火に巻かれ、主喰らいが目に見えて狼狽えた。
「その隙は、見逃しません……我らが同胞、おいでませ!」
そしてルカナの焔を好機と見て桜花が畳みかける。
主喰らいの真下から、桜花の召喚した枯れ櫻が伸ばした根槍が強襲する。
「がっ!?」
ルカナの焔が無ければ。
あるいはこれが連戦でなければ。
根槍に深々と体を貫かれた主喰らいの脳裏に浮かぶのはいくつもの無意味な仮定。
「鉄扉を開いた手腕、お見事でございました」
主喰らいの『戦果』を見事と評して一瞬たりとて主喰らいから視線を外さず、ゆっくりと語り掛けるのが桜花の鎮魂。
「貴様、何を――!?」
「消える貴方に短くとも鎮魂を。何時か、何処かで、貴方の名誉と誇りが活きる転生がありますように」
桜花に生えた櫻の枝が淡い輝きを放つ。
影朧ならぬオブリビオンに祈りが通じるか、それは桜花にすら判らない。
「さようなら」
別れは端的に。
「ぬぁあぁ!」
苦悶の声と共に、主喰らいが最後のあがきとして猟銃の引き金を引く。
主喰らいの右腕そのものを喰らいつくし放たれた弾丸は、しかし虚しく宙を穿った。
「……それでは、次に参りましょう」
銃声を断末魔に消えた主喰らいに短い黙祷を済ませ、桜花は踵を返す。
「おう、この拠点を守らないとな」
役目を終えた鉄板を放り捨て、ルカナもまたそれに続いた。
成功
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第2章 集団戦
『『拳帝軍』幼年兵団』
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POW : 見敵必殺の訓え
【敵を三方から囲んでの死角を突いた連携攻撃】が命中した箇所を破壊する。敵が体勢を崩していれば、より致命的な箇所に命中する。
SPD : 適者生存の訓え
【相打ち狙いの捨て身】による素早い一撃を放つ。また、【弱った味方を囮にする】等で身軽になれば、更に加速する。
WIZ : 弱肉強食の訓え
【敵を倒して強くなりたい】という願いを【同じ戦場の仲間たち】に呼びかけ、「賛同人数÷願いの荒唐無稽さ」の度合いに応じた範囲で実現する。
👑11
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●扉が閉じるまで
オアシスシティ防衛拠点が1つ、列車庫。
オブリビオンにより開かれた鉄扉を再び封鎖するべく、この拠点に詰めた生存者たちはてんやわんやの騒ぎであった。
ある者は銃座に付き、猟兵の援護を誓う。
ある者はコンソールを手に、一刻も早く鉄扉を閉ざすべく作業に邁進する。
彼らを駆り立てるのは――。
●幼き戦士たち
足音。
1つ1つは軽くとも、数が揃えば軍団として遜色ない威圧を伴う音が迫る。
「あそこを滅ぼすんだ」
「僕たちは強いって示すんだ」
その言葉は自己暗示か、それとも本心か。
虚ろな瞳で、硬い表情で。
ただただ殺意を漲らせて彼らは歩む。
求めるは首級、それが強さの証になるから。
同胞との殺し合いを経た彼らに、それ以外に求めるものはない。
彼らは拳帝軍の幼年兵。
強さのためなら命すら擲つ歪な子供たち。
その姿に絆されることなかれ。
どれほど幼き姿でも、彼らはオブリビオンなのだから。
※プレイング受付期間について※
2月5日午前9時以降の送付をお願いいたします。
それ以前のプレイングは執筆時間の都合から期限切れになる可能性があります。
赭嶺・澪
例え相手が子供であろうと、武器を持てば等しくあたしの敵よ。
遠慮なく潰させてもらうわ。
あたしは後衛で技能『スナイパー』『暗殺』『目立たない』『地形の利用』、武器『MSR-42sh』を使用してのUC『スナイプソルジャー』での遠距離射撃で確実に敵の数を減らしていきましょう。
位置取りは、高台で敵を見通しやすい場所がいいわね。
敵はこちらに近いのを優先的に排除しつつ、倒せそうな敵を狙撃で潰してく。
敵がこちらに近接してきた場合には武器『Mvf20』『アサルトナイフ』での対処。
※アドリブ歓迎
ツキカ・アシュヴィン
んー、見た目は子供やけど…あの目はちぃとヤバいヤツやね。子供や言うてもどないしようもないくらい深いトコまで堕ちてもうた目や。(それ以前にオブリビオンやねんけど)
っちゅうワケで遠慮はいらへん、きっちりばっちり仕留めたりや!
(援護してくれる人達に呼びかけつつ)
ウチは敵の狙いを引き付けに打って出るで。
囲まれんように間合い保って立ち回り。
弱った敵は援護射撃に任せて、まだ元気な敵を狙っていこかと。
そんでも囲まれそうになったら『捷星、地を馳せる』を発動、上がった速度で一気に包囲を抜けて距離取って、追っかけてくる敵を早いヤツから撃ち抜いたるわ。
「足の速さが命取りや、ってな!」
●躊躇は不要
鉄扉を最終防衛ラインに定め、迫りくるオブリビオンの子供たちを撃退する。
やるべきことは単純とはいえ、拠点に詰めた生存者の中には『子供の姿をしたオブリビオン』を撃つことに躊躇いを覚える者も居た。
「遠慮していては、死ぬのはこっちよ」
重い銃声。
ボルトを引き空薬莢を排出、次弾装填。
手馴れた仕草で迫り来る幼年兵を狙撃し、端的な言葉で拠点の兵士たちを叱咤する赭嶺・澪(バレットレイヴン・f03071)の声は落ち着き払ったものだ。
「例え相手が子供でも、武器を持てば等しく敵よ」
再びの銃声。
迫り来る少年兵の1人を容赦なく貫く狙撃銃『MSR-42sh』の弾丸。
ワンショットワンキルを成し遂げつつも、澪の狙撃だけでは幼年兵団の動きを押し止めるにはさすがに手が足らない。
「ほんまにね。見た目は子供やけど……あの目はちぃとヤバいわ」
よいしょ、とマガジン類を満載したベストを着込むツキカ。
澪と同じく、淡々と『子供を殺す』ための準備を整えるツキカの様子に、拠点の兵士たちも少しずつ覚悟を決めていくが――。
「それでも、相手は子供なんですよ!?」
猟兵に噛みつくように咆える1人の兵士。
兵士の手には、写真が1枚。
それには丁度この拠点を攻めているオブリビオンたちと同じ年頃に見える子供と共にその兵士が映されていた。
「それ以前に、あいつらはオブリビオン。よろしか?」
ツキカがぴしゃりと言い返す。
「撃てないなら撃てないで、補給の手伝いでもすれば?」
兵士の方を振り返ることもなく、澪も冷たくあしらう。
そんな短いやり取りの間にも、骸の海へ消えゆく仲間の死体を踏み越えて幼年兵団が着実に拠点に迫っていた。
「ま、そういうワケや! 遠慮なしで、きっちりばっちり仕留めたりや!」
件の兵士が押し黙るのを後目にツキカが装備の確認を終えて防衛陣地から飛び出す。
「援護、よろしゅーな!」
マガジン類を満載したベストは訓練を経た成人男性ですら重さを感じるもの。
しかし、ツキカの動きにそういった『重さ』は全くない。
地を馳せる素早さは、ユーベルコードがもたらす神速。
「ほな、行くで!」
愛用のアサルトライフル『CR-WA96AR3/CST』の狙いは広く浅く。
細かいステップと素早いダッシュで幼年兵を攪乱し、ツキカは足止めを遂行する。
そして、ツキカが足止めを為せばあとは鴨撃ちだ。
「乱戦を抜けてくるのはあたしがやる。皆は、彼女の援護を」
澪の号令もあり、生存者たちの乱れぬ一斉射が放たれる。
ツキカの掃射を受けていた幼年兵たちがバタバタと倒れていく。
「――お前を、倒せば!」
その中、仲間たちの死因を前線で足止めを務めるツキカにありと踏む幼年兵たち。
仲間の死体を盾にツキカを取り囲み、相討ち前提で一斉に襲い掛かるが――。
「ほっ!」
タクティカルリロード。
残弾の少ないマガジンをリリースし、新しいマガジンを装着するツキカ。
マガジンの投棄はユーベルコードに基いてツキカに更なる速度を与えた。
その速度を以て、ツキカは容易く幼年兵の包囲を抜ける。
「早い! アレを殺せば、昇進は確実だぞ!」
幼年兵の中でも特に練度の高いものはツキカの素早さに追いすがり突出。
「わぉ、追いついてくるんやね! せやけど……」
「釣り出し、ご苦労」
少数で突出したところを、澪がしっかりと抑える。
「足の速さが命取り、ってな!」
澪の狙撃で倒れ伏す幼年兵に、ツキカは悪戯っぽく笑うのであった。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
イデアール・モラクス
@
あれは…子供の軍勢?
ハッ、拳帝軍などと大層ほざきながら尖兵はガキとは…ツマラン事をする。
・殲滅
「私は貴様らを侮りはせん、慈悲もかけぬ、ただ容赦なく皆殺しにして…貴様らを救ってやる」
UC【隕石招来】に『範囲攻撃』で着弾範囲を広げ、『全力魔法』で隕石を更に巨大化させ威力を高め『属性攻撃』で炎を纏わせた上で『高速詠唱』を用いて唱え、敵勢を『焼却』。
「死に損ないは今楽にしてやる」
そして着弾地点の更地の上に立ち戦闘力を上昇させた上で【広範囲に大魔法陣を描き、上に立つ者の魂を吸い取る死の闇魔法】の術式を『範囲攻撃・全力魔法・属性攻撃・高速詠唱』により構築して放ち、敵を一網打尽に『なぎ払い』『蹂躙』する。
●無慈悲な殲滅
オブリビオンで構成された軍勢の優れた点とは、数の無尽蔵なことである。
鉄扉防衛の開始から既に10分近く、クローズ・シーケンスは工程の半ば。
次々と迫る幼年兵団は拠点の兵士にも猟兵にも休む暇を与えない。
「拳帝軍などと大層ほざいて、数は揃えてもガキばかりか!」
弾薬補充のために前線から離脱する者を支援するため、イデアールが降らせるのは地下空間に合わせてリサイズした隕石だ。
トンネルいっぱいを埋め尽くす爆風に煽られて幼年兵の姿が灰と消える。
「よし、先陣は退いたな」
鉄扉の内部まで届かんとする爆風は障壁魔術でシャットアウト。
次いで、補給に退いた者と入れ替わりにイデアールが爆心地へと立つ。
隕石の破片と燃焼の軌跡が織りなす魔法陣は、その上に立つイデアールを大幅に強化する防衛陣地と化した。
「子供だからと侮らん、慈悲もかけぬ」
ぐるりと周囲を見回したイデアールの視界には途切れることない幼年兵団。
将首だ、手柄だ、と色めき立つ幼年兵たちが「イデアールの身柄を挙げる」という共通の目標を得て一斉に戦意を高揚させる。
「来るなら、来い、ガキ共。容赦なく皆殺しにして――貴様らを救ってやる!」
そこから先にあるのは一方的な戦いだ。
いや、幼年兵の攻撃を歯牙にもかけず十把一絡げに処していく様は蹂躙や掃除といったほうが適切かもしれない。
「死に損なった貴様らの魂は、大魔女たる私が頂こう。骸の海なぞに還れるとは思わないことだな」
武器を振りかぶった幼年兵が、突如として事切れる。
糸が切れたように倒れる仲間を支えようとした者もまた、連鎖的に崩れ落ちる。
隕石由来の燃える魔法陣に隠すように築かれたもう1つの魔法陣が、微動だにしないイデアールの代わりに死を振りまく。
吸魂を為すは死を司る闇魔法。
骸の海にすら還ることを許さないという宣言通り、幼年兵たちは魂魄の悉くを魔力としてイデアールに収奪されるのであった。
大成功
🔵🔵🔵
冥神・リモル
「さぁ…、今度の相手は…?」
見た目は子ども。だが、関係ない。オブリビオンは悉く、自分の糧である
「倒して強くなりたい」、そう思えないほどの絶対を見せるしかない
「少し本気出そうかな…」
セットした "グラディエーター"の記憶に導かれるように、《ゲヘナ》をボクサーグローブ型ガントレットに変形
「一気に、片付ける…。B・W・B・M…!」
UCで全能力を6倍に。集団に突撃し、小回りを利かせながら、【限界突破】【シールドバッシュ】の技能で、殴り倒し続ける
「後は…任せたわ…。ぱたむ…」
UCの反動後は、大人しく寝ておく
※アドリブ連携歓迎です
●フルドライブ37s
オブリビオンとして過去から無尽蔵に供給される幼年兵団も、猟兵と拠点兵力の連携を前に次第に摺り潰されつつあった。
それでも、ただ上を目指すためだけに生きる幼年兵は止まらない。
その先が確実な死だとしても、仲間の屍を乗り越え戦う以外の事を彼らは知らない。
「……少し、本気を出さなきゃね」
絶えることなく襲い来る幼年兵にリモルがそう決意するのも頷ける戦況だ。
「イェーガーだ」
「あいつ、小さい」
「俺達でも、狩れる……!」
加えて、前線に出たリモルの姿を侮るような言動をする幼年兵が居ることも、その決断を後押しした。
「そう簡単に、倒せると思わないで」
自律複合偽神兵装《ゲヘナ》を一閃し、リモルが低く呟く。
その声に気圧されたように幼年兵たちの攻勢が鳴りを潜めた。
――それは、リモルが本気を出すために十分な余裕だ。
「ゲヘナ、メモリロード」
『ロード――グラディエーター!』
読み込むは赤のメメントモリ。
刻まれた記憶は拳闘士。
応じて、ゲヘナが大きく形を変える。
「一気に、片付ける――バイトワールド・バイメモリー!」
『コードM・W・B・M、リリース!』
リモルの両手に装着されたゲヘナがグローブ型へ変形完了。
分割された大楯は両肘までを守るトンファーガントレットとなり、内部に備えたスラスターでリモルを一瞬でトップスピードまで加速させる。
「なっ――!?」
「さようなら、オブリビオン」
瞬時に叩き込む拳打の数、片腕あたり6発。
都合12発の連打を受けて吹き飛んだ幼年兵が地を舐めるより早く、リモルの拳は次の目標を捉えて放たれている。
リモルの獅子奮迅は40秒近く続いた後に途切れた。
その間に打ち倒した幼年兵の数は1本あたり10人としても片手に収まらない。
『M・W・B・Mオーヴァー』
「ふ、ぅ……あとは、任せたわ」
ゲヘナが吐き出す排熱蒸気に隠れて倒れたリモルを、拠点の兵士が慌てて回収するのであった。
成功
🔵🔵🔴
透器・ルカナ
…子供か。やりにく…くはないな。別に。
強くなりたいと願うのは、何もお前らだけじゃない。
【SPD】
しかし強さを証明したいのに、一人一人の捨て身とはな。
一人一人を受け流す形で捌きながら、霧を撒く。
見た感じ特殊な力とかは持ってなさそうだし、視界を不自由にする。
勿論、アタシも捨て身は嫌いじゃない。
しかし、それは一人である程度完結してこそだ。
……こっちを見失った奴から倒す。反応の遅れは命取りだ。
この世は弱肉強食。強さを求めているのはアタシも同じ。
ただ命の掛け方が、アタシとアンタらじゃ違うだけだ。
●戦士として
鉄扉のクローズ・シーケンスが残り数分を数えた段階で、戦闘は『防衛』から『能動的排除』へと移り変わりつつあった。
即ち、猟兵たちを先鋒とした戦力の積極的前進である。
つい先ほどまで鉄扉に肉薄せんとしていた幼年兵団も、次第に圧力を強める防衛戦力を前にしてじりじりと後退を強いられていた。
そんな状況でも、否、そんな状況だからこそ死を賭して戦い続ける幼年兵たち。
「お前たちを倒して、強くなるんだ!」
窮鼠猫を噛む如く激発した幼年兵の一撃をルカナは冷静に躱す。
回避行動には随分と余裕があり、幼年兵の棍棒はルカナにそよ風すら感じさせない。
ルカナの纏う虚色の霧が僅かに幼年兵の目算を狂わせているのだ。
それどころか、角度によっては完全にルカナの姿を見失う者すら居る。
「強くなりたいと願うのは、何もお前らだけじゃない。それを忘れないことだな」
そして、反撃。
大振りの一撃を外したことで姿勢の崩れた幼年兵目掛け、ルカナが繰り出すのは鉄屑と称した大剣の一振り。
首を狙った一閃で苦しむことなく骸の海へと送り込むのはせめてもの情けだろう。
「……やり方を間違ってるんだよ、ガキが」
次々と襲い来る幼年兵を、しかしルカナは余裕をもって対処していく。
何か策を弄しての捨て身ならばともかく、幼年兵が繰り出すのはただ数と勢いを頼みにした文字通りの『捨て身の一撃』だ。
群れの戦術としてはそれでも十分なのだろう。
だが、それは個の戦術としては未熟であることの裏返しでもある。
個体の技量で言えば未完成も甚だしい攻撃はルカナの霧のように『群れ』を『個』に解体する一計を持つ者には容易に捌けるものだ。
「命の賭け方が、アンタらとは違うんだよ!」
力強い叫びと共に、霧……偽神兵器が刃として実体化して周辺を一掃。
3度振るわれたそれは、ルカナを討とうとしていた幼年兵たちを纏めて刈り取った。
一連の動作に幼年兵の外見に由来する躊躇はなく。
「さぁ、次はどいつだい?」
一歩を踏み込む。
ルカナの視線の先には、未だに残る幼年兵団。
臆さず棍棒を構える幼年兵たちに、ルカナはある種の敬意を覚えながら戦闘継続を決意するのであった。
成功
🔵🔵🔴
テリブル・カトラリー
@相手が子供であろうと、否、子供であってもオブリビオンならば一切合切悉く殺す。
『ガトリングアーム』両腕をガトリングガンに換装
敵幼年兵に向けて【制圧射撃】
私には彼らを救う方法など分からん、できる事はただ殺す事だけだ。
無慈悲に無感情に、【蹂躙】しよう。
【範囲攻撃】絶え間なく弾丸の嵐をもって近付く敵を殲滅し、
包囲させず、近付かせず、【恐怖を与える】
戦いですらないただの蹂躙劇ならば、彼らも恐怖を覚えるだろうか、
どちらにせよ、この弾丸が届くならば全て殺すまで。
肉体を貫き何人も巻き込み【鎧無視攻撃】
頭を【吹き飛ばし】、数十発もの弾丸を叩きつけ骸とする。
戦争で何度となく行ってきた、子供だろうと、例外はない。
●例外なき行進
弾丸は、喰らう相手を差別しない。
火薬による後押しを得て銃口から飛び出したが最後、その先に存在するモノが何であろうと遠慮も躊躇もなく穿つ。
それは、テリブルが持つ幼年兵たちへの態度と同様であった。
言葉は不要とばかりに一切の言葉を発することは無く。
慈悲は無用とばかりに一切の遠慮を覚えることも無く。
射撃、装填、それを繰り返す。
テリブルの両腕として呼び出されたガトリングガンが弾切れまでに要する時間はせいぜい十数秒。
しかし、左右交互に放たれる全力射撃は途切れるということを知らない。
結果として列車庫へと続く地下空間には銃声が響き続け、幼年兵の骸が毎秒幾つの速度で次々と積み上げられていく。
まずは、弾丸の嵐に対抗しようとした蛮勇な者が。
次に、仲間の死骸を盾にしようとした賢しい者が。
そして今は、迫る弾丸に怯えることしか出来ない者が。
テリブルの弾丸が射抜く相手は次第にその質を変えていた。
最早戦いですらない蹂躙劇。
それは、幼年兵たちに生まれて初めての『恐怖』を抱かせることに成功した。
「に、逃げるぞ!」
「逃げるって……どこへ!?」
「此処じゃないどこかだよ!」
生き残りの中でも多少は頭が回るであろう幼年兵が、数人の仲間を鼓舞。
鉄扉に背を向け、一目散に逃げだす幼年兵たち。
それを、テリブルは一瞬の躊躇いもなく撃ち抜いた。
――戦争に於いて最も厄介なのは、逃げ伸びた敗残兵である。
逃亡の途中災害を振りまき人心を荒廃させ、追跡に必要な労力は高くつく。
その逃亡者がオブリビオンであれば、振りまく災害はより大きくなる。
テリブルの戦争経験と照らし合わせても、この場で射殺すが最適解。
「ど、どうしろっていうんだよ……!」
逃走の音頭を取った幼年兵が真っ先に脱落し、残された者が呻く。
その脳裏に駆け巡るのは、目の前に提示された『逃れえぬ死』への様々な感情。
反抗も逃亡も許されず、深い絶望を露わにした幼年兵たちをテリブルはただ無感情に蹂躙し続ける。
それを救い方を知らぬ戦争機械の悲哀と見るのは、きっと傲慢なことなのだろう。
大成功
🔵🔵🔵
御園・桜花
「純粋すぎて救えない者も居る…酷い話です」
幼年兵達を制圧射撃で足止めしUC「エントの召喚」
地面から伸びる木の根で一気に刺し貫く
自分への攻撃は見切りや第六感で避ける
「誰よりも強くありたい。強くなければ生き残れない。とても正しい願いだと思います。それでも。貴方達をこの先には行かせません」
「純粋に磨かれ過ぎた貴方達には、この想いは届かないかもしれません。それでも。私は誰かのために強くありたい。強くなるために強くなるのではなく、守るために強くなりたい。貴方達が最初にその手段を奪われ、オブリビオンとして現れたのだとしても。私は自分の想いを譲りません」
「次は貴方達がもっと優しい想いで形作られますように…」
●祈り
鉄扉はクローズ・シーケンスを終えた。
つまり、オブリビオンたちの作戦は失敗に終わったのだ。
しかし、現場に残された幼年兵たちに『撤退』の文字はない。
猟兵と拠点の兵力に逃げ場なく包囲され、それでも抗う姿には哀愁すらあった。
「……純粋すぎるが故に救えない、酷い話ですね」
退かぬ幼年兵をそう評し、桜花は拍手を打つ。
ただそれだけで鉄扉の動作機構を邪魔せぬよう細心の注意を以て呼び出された木霊の根が、地中という絶対の死角から幼年兵の足裏を貫いた。
「ぐぁ!? 一体、どこから――」
「降伏を、と言っても聞き届けてはもらえそうにありませんね」
ゆっくりとしたリズムで拍手を続ける桜花。
それに応じて、鉄扉の近くへと残されていた幼年兵たちが1人、また1人と足裏を貫かれて動きを縫い留められていく。
「くそ、お前かぁ、イエーガー!」
幼年兵たちが己を攻撃の正体に気付くころには、その場の全員が拘束されていた。
桜花の呼んだ木霊により縫い止められた脚は、もはや持ち上げる事も叶わない。
「その通りです、と言えばどうするおつもりですか?」
「決まってる! お前を殺して、俺たちは強くなる!」
咆える幼年兵。
根の拘束がなければ今にも桜花に飛び掛かりそうな殺意。
みしみしと傷口を広げながら身動ぎするその姿に、桜花は思わず目を伏せた。
「強くなりたい、という願いはきっと正しいのでしょう」
滅びを経たこの世界で、生き残るには強さが必須。
それを理解できるからこそ、桜花の心は痛む。
「それでも、貴方たちの道行きはここで終わりです。この先には、私が守りたいと思った人々が居るのです」
目線を前へ。
ぐるりと見回すのは、これから己の手で摘み取るべき命の数々。
「純粋に磨かれた貴方たちには、届かないかもしれません。それでも、私は……いつか生まれ変わる貴方たちには届くと信じて言い続けます」
汝、守るべきもののために強くあれ。
鎮魂の祝詞に籠めた思いは、過酷な世界に摩耗した魂への慰撫。
「次は、貴方たちがもっと優しい思いで形作られますように……」
鎮魂の風は、地下に涼やかに流れる。
僅かに桜の香りを漂わせ、桜花の祈りは幼年兵たちを厳かに送り出したのであった。
大成功
🔵🔵🔵
第3章 ボス戦
『『拳帝軍』天迅星のリーファン』
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POW : 絶影飛刀
技能名「【見切り】【投擲】【カウンター】」の技能レベルを「自分のレベル×10」に変更して使用する。
SPD : 絶影飛刀
レベル分の1秒で【過程を省略し「命中した」結果を残す飛刀】を発射できる。
WIZ : 絶影飛刀
【攻撃の気配を事前に察知することで】【敵の技の急所を見切り、カウンターとして】【過程を省略し「命中した」結果を残す飛刀】を対象に放ち、命中した対象の攻撃力を減らす。全て命中するとユーベルコードを封じる。
👑11
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●天迅星
列車庫へと至る通路。
ロクな障害物のないその場所は、直前まで弾丸の飛び交う最大の激戦区であった。
戦闘の痕跡も生々しいそこに、ゆらりと立ち上る1つの影。
「おやおや、アイツらは開かれた扉を開けっぱなしにすることも出来ないのかい」
ふんと鼻を鳴らし、猟兵に摺りつぶされた配下を不甲斐ないと漏らすオブリビオン。
拳帝軍、天迅星のリーファン。
防衛拠点を落とすための計略を悉く潰され、苛立ちを隠せない彼女がついに猟兵たちの前へと姿を現わしたのである。
リーファンを倒し、今回の襲撃に幕を引くのは、今だ。
透器・ルカナ
…やっと本命がお出ましか。ガキ共の相手にも飽きてたし丁度いいや。
にしても…随分目立つ格好してんな、アンタ。
アタシも人の事言えないけどさ。
【POW】
さて。イマイチ攻撃方法がわからんな。あの黒い針っぽいのが武器か?
あれ刺さったら痛いんかね。まぁ自傷するよりはマシか。
脚や顔、心臓みたいな急所だけは避けるように走って近寄るかな。
腕とかに飛んできた奴は丁度いいから食らっておく。
そのまま近付いたらアタシのマントを相手の顔面めがけて投げつけて、
あとはその真っ白な肌目がけUCを使った拳でぶん殴る。
…しかし、あいつが使ってるのは影…か?
……面白いな。アタシも何か影を使った技でも練ってみるかね…
アドリブ・共闘歓迎
テリブル・カトラリー
狩人も、少年兵達も、皆倒れた。
お前でとりあえずは最後か?
中型シールドを構え盾受け】
弾道を見切り】【早業で飛刀を弾く
この業、拳帝というだけはあるか、ならば…ッ!
【吹き飛ばし】ブーストで距離を詰めシールドバッシュ】
避けられ、カウンターの投擲に併せて【怪力でジャンプ】強引に軌道を変更し、飛刀を避け、『爆破工作』発動
【カウンター】【戦闘知識からシールドバッシュから敵が避ける方向、位置をいくつか予想、【破壊工作】その先に爆発ロボットを配置し、
敵のカウンター、あるいはその直後に併せて起爆
次は……避けられるか?
【時間稼ぎ】爆破直後、残りのロボットで動きを阻害し
その隙に機関銃で制圧射撃】撃ち尽くす。
●絶影
盾はない。
代わりに両手で構えた大剣『鉄屑』を盾としルカナは天迅星リーファンと向き合う。
「やっと、本命がお出ましか。ガキの子守りは高くつくよ」
「それはどうも。こちらの代わりの『間引き』には感謝してるわ」
絶妙な緊張感を保っての軽口。
ルカナとリーファンの間にあるのは奇妙な親近感。
「はっ、間引きねぇ……そんなに手間暇かけてたとは思えなかったけど?」
「そう? あれでも一応、生え抜きよ?」
よく似た風体をしていることが、一触即発の中に軽口を呼ぶ。
そして、そういった軽口は数で勝る猟兵が付け込むには絶好の機会。
「――最後の1人だというのに、よく喋る」
言葉に先行する風切り音。
ルカナの構えた『鉄屑』で遮られた僅かな死角を利用し、瞬間的な最大ブーストで己を吹き飛ばすように突撃するのはテリブルの姿。
「あら、悪い?」
ルカナとリーファンの間に上空から割り込む形を取るテリブル。
それを迎撃するリーファンの飛刀が、文字通り「目にも止まらぬ早さで」テリブルの構えたシールドへと突き刺さった。
「クッ……! 拳帝星というだけはある!」
シールドを傾斜させ弾く試みも、見切るべき弾道が存在しない投擲即着弾の飛刀相手には上手く決まらずテリブルは呻く。
「それでも、多勢に無勢だろ!」
テリブルのシールドバッシュをバックステップで躱すリーファンをルカナが追撃。
互いに作り出した死角を利用しての交互突撃は、並のオブリビオンが相手であればそれだけでトドメへ繋がる高度な行動。
しかし。
「1人でもどうにかできるが故の、星よ!」
リーファンの応対もまた高度。
回避と共に投擲される黒の飛刀が、ルカナの肩口に突き刺さる。
「その程度!」
傷口から吹きあがるのは紅蓮の炎。
ルカナの血潮を燃料とした焔が刃と化し、リーファンへと逆襲する。
それだけでなく。
「白いから、よく目立つんだよ! アンタの肌はさァ!」
焔刃はあくまでも布石。
ルカナとテリブル、2人の身体に加えて『第3の障害物』として投じられるのはルカナの纏っていた厚手のマント。
「チィっ!」
視界を塞ぐマントに、リーファンが初めてあからさまな悪態を漏らし。
「畳みかけるぞ」
「おう!」
迎撃の飛刀が無いことへの疑問をさておき、テリブルの主導で仕掛ける2人。
左右から押し込むような連携攻撃は、逃げ場を限定するための最後の布石。
「見えていれば、ねぇ!」
左右から迫る2人の攻撃を、2人の想定通りの方向へと躱すリーファン。
してやったりと笑うリーファンにルカナは満面の笑みで、テリブルはいつも通りの無表情で見返し――。
「次も避けてから笑うべきだったな」
「なっ!?」
リーファンの姿が爆発に呑まれる。
本命である不可視のボムロボット、テリブルが戦場に潜ませたそれが爆裂したのだ。
爆風から逃れることは許さないとでもいうように、追撃で放たれるのはルカナの焔刃とテリブルの機関銃連射。
「やるじゃないの、イェーガー……!」
飛刀の応撃で致命傷は避けるも、全身に煤と手傷を負ったリーファン。
天迅星との決戦、その緒戦は猟兵が制する形となるのであった。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
イデアール・モラクス
@
おやおや、拳帝軍とやらの幹部はまた随分とイイ女じゃないか…喰いたくなってしまうなぁ。
・戦術
ふむ、私と同じ理を無視して必中する力の使い手か…ならば。
「リーファン、飛刀の貯蔵は不足ないかね?」
必中には数の暴力で対抗しよう、UC【愛欲の軍勢】を『全力魔法』で強化した上で『高速詠唱』にて召喚。
私自身は指揮と軍勢への強化付与に留める事でカウンターの対象となるのを避け、前衛たる騎士達は槍を構え突撃し敵を『串刺し』にさせ、後衛たる魔術師達には『属性攻撃』で強化した氷の刃や聖なる光線の攻撃魔法を『一斉発射』させ『範囲攻撃』で広範囲に放たせ前衛を援護させる。
「抵抗出来なくなったらお前達で『蹂躙』してイイぞ」
冥神・リモル
【真の姿解放】
「アナタが…黒幕ね…。悪巧みはこれで、終わりよ…」
全身に装備した《メメント=モリ》を励起させ、かつて神だった時の異様を取り戻す
高速で飛び回って、刃を受けないようにして、懐に飛び込み、両手の巨大な顎門を叩き込む
カウンターを受けるよりも、なお早く
技能【シールドバッシュ】【捕食】【大食い】で力を削ぐ狙いも
「喰らい尽くすわ…、アナタの魂までも…!」
※アドリブ連携歓迎です
●混戦
回避能力に優れたリーファンを追い込むには、どうするか。
イデアールが出した結論は、即ち『数』である。
「飛刀の貯蔵は不足ないかね? あまりに不甲斐ないと喰われてしまうぞ、リーファンとやら」
声は響けど、それのみ。
軍勢を指揮するイデアール自身は最前線から遠い位置に布陣している。
列車庫へと至る通路の横幅いっぱいに展開されたイデアールの『愛欲の軍勢』はリーファンに猟兵たちを探すことすら許さない。
飛刀1本につき軍勢の1体を打ち倒していく速度は驚嘆に値するが、それでもなお軍勢に衰えが見えないのはイデアールの魔力量ならではだろう。
「抜かせ! どれ程数を揃えようと、天迅星の前に――」
瞬間的に投じ、即着弾する飛刀の数は6つ。
都合6人の魔兵が頭蓋を割られて倒れ――空いた軍列を埋めたのは、猟兵だ。
「悪巧みは、させないわ」
神の威容を誇るリモル。
白を基調とした姿は変わらず、しかしメメント=モリの全てを励起させたことにより変貌したゲヘナは獣の如く牙を剥いている。
「チッ!」
一撃で御せる軍勢ならばまだしも、軍勢に援護された猟兵ともなれば流石にリーファンの分が悪い。
軍勢への対処を迫られる間にリモルの牙に貪られるか、リモルの牙を躱す間に魔女の軍勢に嬲られるかの2択を迫られて呻くリーファン。
判断を強いられたリーファンは咄嗟に飛刀をばらまき、牽制に使用。
軍勢を僅かに退けることでなんとかリモルの牙から逃れきる。
「駄目よ、そう簡単に逃がしはしない」
リモルの追撃がリーファンへと伸びる。
先端を左右に開き、まるで鋏のような大口を見せつける大盾。
盾もまた、獣の様相を得てリーファンを貪欲に喰らわんとしていた。
「ええい、しつこいっ!」
カンッ、という硬質な音を立てて飛刀が大盾の牙を穿つ。
喉ともいえる大口の中央を射抜いたそれはリーファンの技量を証明する精確な一撃。
しかし。
「これくらい、喰らい尽くすわ。ええ、アナタの魂も!」
大盾が閉じ、飛刀が砕ける。
大盾が飛刀を咀嚼する音は戦場の喧騒の中でも妙に大きく響き。
「……気を取られたな、馬鹿め」
己の飛刀が『喰われる』という異常事態に、ほんの僅か。
それこそ刹那に満たない驚愕を見せたリーファンを、イデアールは見逃さない。
「貴様の前に居る奴らで半分だ。私を軽く見たな、天迅星!」
リーファンを包囲する軍勢を巻き込んで魔術式が起動。
イデアールの近くに侍った魔術師たちが生み出したそれは、前衛の強化援護に回されていた魔力を全て攻撃へと振り替えた強大なものだ。
「しまっ――!?」
飛刀で魔法陣の起点を潰すには、軍勢が邪魔。
即座に読み取った『弱点』を攻められぬ現実に、リーファンが悔悟の呻きを漏らし。
「私の方が1枚上手のようだな」
遮蔽物さえなければ、魔術発動の妨害程度リーファンならば軽々とやってのける。
そこまで読んでの『数で攻める』というイデアールの戦術がここに結実する。
全てを焼き尽くす聖なる白光が、軍勢とリーファンを呑み込んで戦闘区域のど真ん中で炸裂するのであった。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
勘解由小路・津雲(サポート)
(退魔師口調)ボス戦では全力で戦うが、【七星七縛符】などで敵の攻撃を封じるような行動をとることも多い。一般人を巻き込むなどやっかいな攻撃をしてくる相手には特にな。
地形の利用や情報収集などで何が有効か戦術をたてながら戦うよ。
あとは、敵を挑発するというのもよくやるな。心理戦的なものだが、相手が何をしようとしていたか知りたいという、好奇心もある。
人がいなければ仕方ないが、単独で戦うより連携を重視するかな。
敵の攻撃はかわすより、オーラ防御や各種耐性を込めた結界で防ごうとする。同情の余地ある敵は、破魔で浄化を試みるね。
(素の口調)戦闘中にこの口調でしゃべることはまずないですね。
ツキカ・アシュヴィン
いよいよ親玉さんのお出ましやな!とっとと帰ってもらおか!
…ちゅうても、当たるの確定の投げナイフは流石に反則的やな!
せやけど、確定しとるんは当たるっちゅうコトだけ、『何処に』当たるかとは別に決まっとらんのやろ?
そんなら!(銃のストックでナイフを防御、『貌星、愚昧を嗤う』を発動)
あんたの技、コピらせてもろたで!早速反撃やな!(銃からコピーしたユーベルコード発動)
ウチがやったように盾になるモンで防がれんよう、開けた場所に追い詰めるよう撃ってくで。
後は、不意を打つ形で普通の射撃も混ぜて、うまいコト急所を撃ち抜けんか試みてみよかと。
●勝機
列車庫へと続く通路、その中央は球状に抉れていた。
爆心地には、どうやってか飽和攻撃を耐え抜いたリーファンの姿。
「そろそろ、帰ってもろてもええんやで?」
まっさらになって障害物の消えた戦場、抉れた球の淵に立って降伏勧告を投げ込むのはツキカだ。
「誰、が……!」
飛刀が宙を駆ける。
即着弾のナイフはしかし、これまでと比べれば随分と精彩を欠く一刀であり。
「失礼」
ツキカの背後から投じられた1枚の符を貫き、天井へ突き刺さった。
符を放ったのは勘解由小路・津雲(明鏡止水の陰陽師・f07917)の名を借りるヤドリガミの陰陽師。
本来なら『投じた瞬間に着弾する飛刀』が通る軌跡に符を先んじて投じることで、津雲が証明したのはリーファンの攻撃原理。
「じっくりと見させてもらったぜ、オブリビオン」
「おっ、アンタも同じ結論かいな」
背後の津雲を振り返る余裕を見せるツキカ。
にんまりと悪い顔で笑うツキカに、津雲は鷹揚に頷いてみせる。
「投げればすぐさま当たる刀。どのようなからくりかと、見ていて面白かったが」
「それ以上、さえずるなァ!」
ユーベルコードのネタを明かそうとする津雲に、リーファンが激昂を隠さず咆える。
一瞬のうちに投じる飛刀は片手3本、閃いた手の動きからはその総数は見えず。
「無駄だぜ、リーファン。種は割れているんだ」
津雲目掛けて投じられた飛刀の全てが中空で弾かれる。
甲高い音と共に仄かに輝くのは、津雲の張っている結界だ。
「ふふ、やっぱり! 確定しとるんは『当たる』っちゅうコトだけ」
リーファンを基点に扇状に放たれた飛刀の一部を銃のストックで弾き落とすツキカ。
「飛んだナイフが『何処に当たるか』までは未確定! せやから津雲くんの見えへん障壁に遮られるし、射線の通ってへんところには当てられへん!」
「……おやおや、いいところを持っていかれたな」
銃口をリーファンに向けて見得を切るツキカに、津雲が肩を竦める。
「まぁ、そういうことだ。大方、指の股あたりを向けた先に『距離に応じた勢いで出現する飛刀』というあたりがあんたのユーベルコードの正体だろう」
「――クソ野郎がァ!!」
わざとらしく白けた表情をする津雲にリーファンの堪忍袋の緒が切れた。
傷ついた身体を省みることなく、リーファンが飛刀を連射する。
「おっと、その技はもうコピらせてもろたで!」
が、既にツキカの仕込みが終わっている。
既にリーファンを捉えていた銃口と、改めて投擲の姿勢を取ったリーファン。
どちらが早いかと問われれば当然のように前者であり。
「なっ――!?」
リーファンの操る黒の飛刀が、ツキカの放った碧の飛刀に相殺される。
それだけでなく、碧の飛刀に混ぜ込まれた銃撃はリーファンを強かに貫き。
「七星、七縛。あんたはもう一歩もそこから動かさん」
仕上げは津雲の符術。
無数に呼び出された鳥型の式符がリーファンを取り囲み、その全身を戒めるように張り付き封印を成すのであった。
成功
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御園・桜花
「貴女が今に至る努力を否定したくないけれど。次はもう少しだけ、優しい貴女になれますように」
UC「鏡心華盆」使用
@D
何度失敗しようが見切りや第六感で攻撃を見極めカウンター可能な攻撃にUC使用
その際可能ならばUCでの反撃に破魔や属性攻撃を乗せる
「私は自分が卑怯者だと知っています。消滅の時にそれを受け入れられる方はほぼ居ないと知っているのに、転生を願ってしまう。そして過ぎたる望みは、自分もオブリビオンにするだろうと知っているのに」
「…将となるまでの貴女の努力は貴女だけの大事な記憶。それにほんの少し他者への労りを加えられたら、貴女はより強く輝かしい方になれるでしょう。貴女のいつかの転生をお待ちします」
●還魂
抉れた大地の中央に戒められた天迅星リーファン。
その目前に立つのは、荒廃世界には場違いな1人のパーラーメイド。
こめかみから伸びた櫻の枝を柔らかく輝かせつつ、リーファンをじっと見つめているのは桜花だ。
「……この状況でも、諦めないのですね」
「何を、当然のことを言っているッ!」
ユーベルコードによる拘束を振り切ろうと全身に力を漲らせているリーファン。
既に勝敗が決しているこの状況でなお猟兵を1人でも道連れにしようと殺意を絶やさないリーファンを、桜花は良い意味で『諦めが悪い』と評する。
どこまでも魂の善性を信じている桜花ならではの価値観だ。
「当然ではありません。貴女は自分の強さを知っている。この戦況を判断できるだけの経験もある。そこに至るまでの努力を……終わってしまう前の貴女が積んできた結果を私が否定することはできません」
「貴様……狂人の類か」
この後に及んで説教か、と言い捨ててリーファンは桜花に唾を吐いた。
「そうかもしれません。私は、私の信じる輪廻を押し付けているだけです」
その上で、と桜花は言葉を重ねる。
「それが私の我儘だと。卑怯者の願いだと知った上で、私は願うことを止めません」
「はっ、トチ狂ってオトモダチにでもなりに来たか、偽善者が!」
どこまでも静かな桜花の言葉をリーファンは鼻で笑う。
「偽善者でも、構いません。過ぎたる望みで私がオブリビオンに為ろうとも、私にとっては貴女の魂を清めて救うために祈る方が大切ですから」
桜花の手がリーファンの頬に触れる。
「――貴様、何を! 何をしているっ!」
途端に、リーファンが恐ろしい剣幕でがなりたてた。
桜花の桜の精としての能力が既に発揮され始めているのだ。
それは、オブリビオンの在り方を歪めるのと同義の優しくも残酷な鎮魂の儀。
「その『強さ』に、ほんの少しでも労わりと優しさが加われば『次』の貴方はきっとより強く輝かしい方になります」
力強い断言。
強い言葉は同時に、桜花自身を鼓舞する祈りであり。
「やめろっ、やめろやめろやめろっ! 私が、私で無くなるっ!!」
「さようなら。またいつか、転生した先でお待ちしております」
別れの言葉と共に、リーファンの姿が消え去る。
櫻は未だ咲かず。
桜花の黙祷は、過去を悼むと共に未来を切望する静けさを秘めるのであった。
大成功
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