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人形遣いが猟兵をおびき寄せる

#ダークセイヴァー

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#ダークセイヴァー


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●捧げられる生贄
「うるさいのう、儂の邪魔するでない」
 オブリビオンの支配下にある世界、ダークセイヴァーの小さな村の広場で老人が作業に没頭していた。
 その村もまたオブリビオンによって支配されており村人たちは例外なく捕らわれの身となっている。
 村人たちは助けを求める声が老人にとっては耳障りのようだ。

「だが、おかげで宝石も一段と輝いておる。やはり素材は生きた人間に限るわ」
 老人の手には怪しく光る宝石が握られており、目の前には精巧に作られたパペットが置かれていた。
 村人たちの悲痛な叫び声により、宝石は輝きを増している。その輝きに魅入られるかのように、老人の作業にも熱が入る。
 老人はただパペットを完成させることに夢中になっており、村人たちの犠牲も本来の役目も意に介していないようであった。

●猟兵達への招待状
「どうか皆の力を貸して欲しいんだ」
 リリスフィア・スターライト(プリズムジョーカー・f02074)は、真剣な様子で猟兵達へと声をかけて回っている。
 ダークセイヴァーの辺境にある小さな村でオブリビオンによる虐殺行為が行われているのだという。
 今から急げば被害が拡大する前に駆け付けることはできるだろう。

「でも、どうやら彼等の本当の狙いは猟兵達にあるみたいなんだ」
 村で悪事を働いているのは老いた人形遣いだが、それはあくまで猟兵達をおびき寄せる為の餌で、裏で糸を引いている好戦的なヴァンパイアが助けに来る猟兵達を狙っているとのことだ。
 猟兵達が強ければ強いほど、ヴァンパイアは喜んで殺しにかかってくるようだ。人形遣いを首尾よく退治した後も連戦は避けられないであろう。

「厳しい戦いになると思うけれど、どうか村の人達を助ける為にもお願いするよ」
 猟兵の少女はそう言って、ぺこりと頭を下げるのだった。


吾妻 銀
●挨拶
 今回が初のシナリオとなります。至らぬ点もあるかと思いますが、何卒宜しくお願い致します。

●シナリオについて
『第一章:呪術師ダペルトゥットとの戦い』
『第二章:村人たちを捕えていたオブリビオンとの集団戦』
『第三章:ヴァンパイアとの戦い』
 以上の構成となっております。捕らわれている村人たちですが、今回、オブリビオン達は皆さんへの対応を優先しますので救助のプレイングは無くて構いません。
 所謂、純戦闘シナリオですので、思う存分に戦ってください。

 プレイングボーナスは相手の弱点を突いた行動や趣味・嗜好に反する行動に対して付けようと考えております。
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第1章 ボス戦 『呪術師『ダペルトゥット』』

POW   :    お主の感情を儂におくれ。/感情奪取の呪詛
【感情や欲望を際限なく奪い宝石に変える呪詛】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
SPD   :    儂の人形作りを邪魔するでない。/存在変換の呪詛
非戦闘行為に没頭している間、自身の【作業開始後、半径レベルmに入る物を繰り手】が【実体、非実体関係なく人形の素材に変換し】、外部からの攻撃を遮断し、生命維持も不要になる。
WIZ   :    新たなダペルトゥット・ドールの完成じゃ。
自身の【持つ感情奪取の呪詛により生み出された宝石】を代償に、【宝玉化した感情の持ち主に酷似した人形】を戦わせる。それは代償に比例した戦闘力を持ち、【宝石が内包する感情や欲望を暴走させる呪詛】で戦う。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主はシエナ・リーレイです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

別府・トモエ
「人間のテニスプレイヤー、別府・トモエ見参」
そのちゃちな宝石で私のテニス愛を吸い尽くせると思うなら、やってみるといい
もっともってけ、どんどんもってけ
私のテニス愛は【テニスボール型の宝石】さらには【強いテニスプレイヤー】に成るわけだ

「ワクワクが止まんないね!」

【テニスが楽しいって気持ち】がぐんぐん湧いてくる

【ダッシュ】【ジャンプ】【スライディング】
動き回って
【視力】で【見切って】的確に【サーブ先制攻撃】【ラケット武器受け】【誘導弾】【カウンター】
ガンガン攻める

「どしたいどしたい、テニス楽しいでしょ」
来いよ人形、呪詛なんか捨ててテニスでかかってこい
最後は呪術師に【スナイパー】

「……まだまだだね!」



「人間のテニスプレイヤー、別府・トモエ見参」
 別府・トモエ(人間のテニスプレイヤー・f16217)が高らかに名乗りを上げると、呪術師ダペルトゥットは作業を止め彼女へと視線を向ける。

「ほほう、中々活きのいい小娘じゃ。お主からは素晴らしい感情が採取できそうじゃ」
 ダペルトゥットは恐れるどころか喜び勇んで感情奪取の呪詛を放ち、トモエから感情を奪い去ろうとしたが、既に彼女はその場から姿を消していた。

「そのちゃちな宝石で私のテニス愛を吸い尽くせると思うなら、やってみるといい」
 実際には、トモエは持ち前のダッシュとジャンプ力で上空へと跳躍していたのだ。
 そして、テニスボール型の宝石を放り投げ、テニスラケットで強烈なサーブを打った。
 その正確なサーブは吸い込まれるようにダペルトゥットの持つ小さな宝石に直撃する。
 何が起きたのか理解できずダペルトゥットは驚愕の表情を浮かべた。

「ひぃ!なんじゃその奇怪な攻撃方法は!」
 パペット作りにしか興味のないダペルトゥットにとってはテニスは未知の存在なのだ。
 宝石が手元から離れては感情を奪うこともままならない。

「テニス楽しいでしょ。来いよ人形、呪詛なんか捨ててテニスでかかってこい」
 トモエからは、呪詛とは全く別の力強いオーラが漂っている。
 テニスを心から楽しめるテニスプレイヤーが持つ無我の境地によるものだ。
 トモエの激しい攻勢にダペルトゥットは反撃もできず防戦一方に追い込まれる。

「……まだまだだね!」
 トモエは楽しそうな表情で、ラケットを手に再びダペルトゥットに狙いを付けるのであった。
 相手がラケットを持っていないことには残念そうであったが。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ユリウス・リウィウス
ふむ、スフィに見送られるのも不思議な気分だな。

さて、まずは猟兵を誘き寄せる餌としての人形遣い討滅だな。黒幕の思惑に乗るのは業腹だが、やむを得まい。

自然の霧に紛らせるようにして、死霊の霧を展開。亡霊騎士団喚起。
悪魔召喚、ガミギン。お前もありったけの屍者を呼び出して前進させろ。
まずは物量で押してみる。
歯が立たないようなら、亡霊騎士団は残り数体になるまで合体させて強化する。
屍人には感情も欲望もない。精々生者への憎しみくらいしかな。憎悪を喰らって美味いか?

人形遣いが屍人への対処に手一杯になるのを見計らって霧を抜けて特攻、虚空斬で叩っ切る。
人形の方が本体の可能性を鑑み、パペットも全て破壊しておこう。


杼糸・絡新婦
悪趣味な人形やなあ。
作り手を映し出すて言う話も聞くけど、
あんたさんの人形はどこを目指しとんやろなあ。

SPDで行動
攻撃は遮断か、なら攻撃以外はどうやろか。
力を抜いたまま敵に接近、
攻撃してくるならそのまま受け止め、
オペラツィオンマカブルで排出。
近づけたなら、作業道具でも【盗む】
これも攻撃認証するかな?

他の猟兵への攻撃を【かばう】を利用し、
同じように排出し敵へ返す。
排し返せ、サイギョウ。
爺さん、もうちと人形以外も見ないとえらい目見るで。



「ふむ、スフィに見送られるのも不思議な気分だな。」
 ユリウス・リウィウス(剣の墓標・f00045)は、出発した時のことを思い出したが、既に戦いが始まっていることに気付き我に返る。

「悪趣味な人形やなあ。作り手を映し出すて言う話も聞くけど、あんたさんの人形はどこを目指しとんやろなあ。」
 杼糸・絡新婦(繰るモノ・f01494)の視線の先には、呪術師ダペルトゥットが人形作りに没頭していた。
 絡新婦の言う通り、ダペルトゥットの手で作り出された人形は細部まで精巧に作られてはいるが、その造形は客観的に見て趣味のいいものではない。
 一見すると隙だらけに見えるが、ダペルトゥットの周辺のあらゆる存在が、人形の素材となって周囲の攻撃を遮る防壁となっている。
 それでも、絡新婦は力を抜いた状態でダペルトゥットに近づくのであった。

「ええい、儂の人形作りを邪魔するでない。」
 ダペルトゥットの声に反応し、変換された人形の素材の一部が次々と飛び交い、絡新婦の接近を妨害しようとするが、絡新婦は微動だにせず、それらを盗み取るかのように受け止め、側に控えていた、からくり人形が元の物質に戻して排出していく。
 それにより、ダペルトゥットの守る防壁に綻びが生まれた。

「黒幕の思惑に乗るのは業腹だが、やむを得まい」
 その隙を突いて、ユリウスが潜ませていた死霊の霧をダペルトゥットへと向けた。
 これまでにオブリビオンによって犠牲となった者達の怨念が、ダペルトゥットへと襲い掛かる。

「おのれ!この霧からは感情が吸収できん!」
 冷たい霧から発せられる怨念からは感情を奪えない事実に、ダペルトゥットは忌々しげに声を荒げる。
 ならばとばかりに、霧を操るユリウスから直接感情を奪い取ろうとするも絡新婦のからくり人形が立ちはだかり、その目論見は崩れさるのであった。

「爺さん、もうちと人形以外も見ないとえらい目見るで。」
 絡新婦の言葉に応えるかのようにユリウスは、可能な限り呼び出した亡霊騎士団と共に突撃し、ダペルトゥットだけでなく悪趣味な人形をも蹂躙していく。人形が本体である可能性も考慮してのことだ。

「ああ、儂の大事な作品たちが!」
ユリウスの一撃を受け、我が身を守ることで手一杯だったダペルトゥットは、破壊しつくされた自分の作品を前に絶望の悲鳴を上げるのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

月園・なつき
感情を奪って宝石にする呪詛ねぇ…
私の熱い音楽魂も奪えるなら奪ってみればいいさ!熱すぎて宝石っつーより石炭になって大火傷するだろうだけどね!

やっぱ人形を生み出す爺さんを直接叩くのがベストじゃないかな?
走って爺さんに一気に接近、その間の攻撃は【カウンター】で迎撃
ギリギリまで接近を試みるよ

工房で没頭して人形作ってるであろう爺さんにとって激しい音はお嫌いかな?

この一発で決めてやろうじゃないか
3、2、1、0!
カウントダウンと共に指を鳴らしてUC【終演】の爆音をぶつける
アンコールは無しだよ、さようなら。

私達を誘き寄せて返り討ちにしようだなんて甘いんだよ!猟兵ナメんな!



「私の熱い音楽魂も奪えるなら奪ってみればいいさ!熱すぎて宝石っつーより石炭になって大火傷するだろうだけどね!」
 月園・なつき(という名の楽器・f10224)は、ダペルトゥット目がけて一気に駆け出した。
 新たな人形を生み出される前に直接叩くのがベストだと判断したのだ。

「どいつもこいつも儂の邪魔をしおって!今度こそ感情を吸い尽くしてくれるわ!」
 猟兵達との度重なる攻防で、もはや後がないダペルトゥットは必至の形相で、なつきを迎え撃つべく、感情奪取の呪詛を放つ。

「爺さんにとって激しい音はお嫌いかな」
 なつきは恐れることなく、呪詛を跳ね返して自身の攻撃範囲のギリギリの位置まで到達した。
 そして、終演のカウントダウンが始まる。

「3、2、1、0。(パチン)アンコールは無しだよ、さようなら。」
 なつきが指を鳴らした音が反響して爆音が鳴り響いた。
 その爆音から放たれる超高速の一撃はダペルトゥットに止めを刺すのに十分だった。
 爆音の余韻も抜け、倒れたダペルトゥットを見て、なつきは勝利を確信する。

「私達を誘き寄せて返り討ちにしようだなんて甘いんだよ!猟兵ナメんな!」
 ダペルトゥットと、彼の手に作られた人形は、猟兵達の手によって葬られた。
 しかし、それは新たな戦いのステージの幕開けでもあったのだ。

大成功 🔵​🔵​🔵​




第2章 集団戦 『『死花』ネクロ・ロマンス』

POW   :    パイル・ソーン
【既に苗床となったヒトの手による鷲掴み】が命中した対象に対し、高威力高命中の【背から突き出す血を啜る棘を備えた茨の杭】を放つ。初撃を外すと次も当たらない。
SPD   :    フラバタミィ・ニードル
【体を振い止血阻害毒を含んだ大量の茨棘】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
WIZ   :    バイオ・ビュート
レベル×5本の【木属性及び毒】属性の【血を啜る棘と止血阻害毒を備えた細い茨の鞭】を放つ。
👑11
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種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●死へといざなう花
 猟兵達の手によって人形遣いは倒された。
 しかし、同時に新たなオブビリオンの群れが猟兵達を包囲する。
 村人たちを捕えていたオブビリオンが次は猟兵達を捕えるべく動き出したのだ。
 その動きには統一されたもので、どこかに彼等を指揮している者が存在していることは間違いないだろう。
 猟兵達とオブビリオンの戦いはまだ終わる気配はない。
ユリウス・リウィウス
数で押してくる相手なら苦労はない。こちらにも数がいるからな。
悪魔召喚、ガミギン。屍人の群を呼び起こせ。俺も亡霊騎士団を喚起する。
屍人が一対一で不利そうなら、二、三体合体させるか。

数対数の物量戦は時間がかかるな。荒ぶる亡者を使って、巨大化した屍人の攻撃でオブリビオンの妖花を一掃しよう。敵味方区別無しで三回攻撃。屍人は巻き込まれても構わん。猟兵諸氏、巻き込まれないよう注意しろよ。

屍人の群を抜けてきたオブリビオンは、「生命力吸収」「精神攻撃」の双剣撃で、一体ずつ丁寧に討滅する。
さて、雑魚は手勢に任せて少し周囲を見回してみるか。敵の使い魔でも紛れていないか?

そろそろ決着だな。虚空斬で斬り捨てていこう。



「数で押してくる相手なら苦労はない。こちらにも数がいるからな。」
 ユリウス・リウィウス(剣の墓標・f00045)は、周囲を取り囲んでいるネクロ・ロマンスの群れを前に冷静そのものであった。
 なぜなら、彼の傍らには召喚した亡霊騎士団達が控えていたからである。
 亡霊騎士団とネクロ・ロマンスとの戦いが繰り広げられ、数分後には亡霊騎士団側がネクロ・ロマンスの群れを圧倒していた。
 亡霊騎士団は屍人の群ながらもユリウスの指示の元、連携が取れており、一体で勝てない相手には二、三体で合体してネクロ・ロマンスに対処している。
 それに比べ、ネクロ・ロマンスの群れは、毒を含んだ茨棘を大量に飛ばして反撃するも、亡霊騎士相手に毒は何ら効力も発揮されず劣勢を覆すこともできずにいた。

「どうやら敵の使い魔は紛れていないようだが」
 ユリウスは優勢であっても注意深く周囲を様子を観察していた。
 かろうじて亡霊騎士を突破したネクロ・ロマンスがユリウスに接近するも、状況を把握していたユリウスは黒の双剣による連続斬りで危なげもなく、即座に排除していく。

「この場はそろそろ決着だが、他の猟兵諸氏の戦況はどうだろうか?」
 ユリウスと亡霊騎士団が近辺のネクロ・ロマンスの群れを壊滅させたのは、それから間もなくのことだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

別府・トモエ
「君達、それ痛くないのかね?」
返事がない。ただの「薔薇ラケットを操る血みどろテニスプレイヤーズ」のようだ
「よし分かった、相手になるぜ。王道のテニスってやつを魅せてやる」
奴等はどうやら茨棘を飛ばす変則サーブがお得意のようだな
「いくぜ快刀乱麻の極み!」
圧縮した無我のオーラをラケット持った右腕に集中
どれだけ多く茨棘がどれだけ素早く飛んできたところで残らず的確に返球してやるぜ
回転と速度を倍化して黄金のオーラを纏った茨棘で奴等の自慢らしい「背後で蠢く薔薇ラケット」を【スナイパー】
連中残らず戦意喪失して、血みどろテニスから足を洗うまで試合に付き合っちゃる
「なんだい、もうへばっちゃったの?……まだまだだね」


杼糸・絡新婦
さっきの爺さんは人形にしか興味なかったみたいやしなあ、
まあ、自分らに用事があるみたいやし、
あんたさんらもとっととご退場ねがおうか。

錬成・カミヤドリでレベル分の鋼糸・絡新婦を召喚。
絡みつくように敵を攻撃。
蜘蛛の巣のように張り巡らせ【罠使い】
で糸に絡んだ【敵を盾にする】ことで、
他の攻撃を防いだり、
糸を縦横に張り巡らせ盾代わりにする。



 数で勝るネクロ・ロマンスの群れは、先の戦いで少なからず消耗していた猟兵達を圧倒するかに見えたが、次第に猟兵達は本領を発揮し、形勢逆転していく。

「君達、それ痛くないのかね?」
 別府・トモエ(人間のテニスプレイヤー・f16217)は、ネクロ・ロマンスの背から突き出された血塗られた薔薇の茨が気になって、そう問いかけてみるが、ネクロ・ロマンスの群れは返事の代わりに、体を振わせ、毒が付与されている茨棘を、トモエに向けて大量に放った。
 ネクロ・ロマンスが茨棘を発射する姿は、さながら薔薇の茨で作られたテニスラケットのように見えなくもない。

「よし分かった、相手になるぜ。王道のテニスってやつを魅せてやる!いくぜ快刀乱麻の極み!」
 テニスプレイヤーとしての気迫から発するオーラを、トモエはラケット持った右腕へと圧縮させた。
 そして、ラケットで返球する速度を倍加させ、的確に茨棘を打ち返していく。
 狙うはネクロ・ロマンスの背後にある薔薇の棘である。
 トモエの強烈なカウンターを受けたネクロ・ロマンスは、次々と倒されるのだった。

「なんだい、もうへばっちゃったの?……まだまだだね」
 ネクロ・ロマンス達が完全に戦意を喪失するまで、トモエの試合は続行していく。

「鋼糸【絡新婦】いざ、参るてな。」
 一方、杼糸・絡新婦(繰るモノ・f01494)は本体である鋼糸・絡新婦の複製を大量に召喚し、念力で操作して、ネクロ・ロマンスの群れへと向けて、蜘蛛の巣のよう張り巡らせた。
 ネクロ・ロマンスの何体かは、絡みつく鋼糸から逃れることが出来ず、見動きが取れなくなった。
 かろうじて逃れたネクロ・ロマンスが反撃とばかりに毒の茨棘を、絡新婦に向けて飛ばすも、絡新婦は鋼糸を巧みに操り、鋼糸で捕縛している別のネクロ・ロマンスを盾にして、茨棘をはじき返した。
 毒の茨棘を代わりに受けたネクロ・ロマンスは、耐えきれずに崩れ落ちていく。

「あんたさんらもとっととご退場ねがおうか。」
 絡新婦の言葉通り、この場のネクロ・ロマンスが退場していくのも時間の問題だろう。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ステラ・クロセ
あの鞭…当たれば動きが止まる仕組みが入ってるんだね。
当たったらまずい。なら、当たらなければいいだけ!

鞭は伸びきったら攻撃力なんて無い。
UC【紅蓮の灼翼】でネクロ・ロマンスたちの真上を飛翔し、鞭を振ってきたら急上昇。
伸びきるまで振り切るようにどんどん上昇していく。

振り切ったら反転、戻っていく鞭を追いかけるように急降下して、
まとめて炎のサイキックエナジーを籠めた【なぎ払い】で一掃していく。
「アタシの炎で全部焼け落ちろ!」

黒幕のヴァンパイアに聞こえるように大声で叫びます。
「隠れていないで出てきなよ、卑怯者!!」

※アドリブ、連携などおまかせします。


亞東・霧亥
【POW】
「やっべ、遅刻した!」
遅参の埋め合わせは実力で取り戻す。

植物型オブリビオンを見て【毒使い】で即効性の枯葉剤を精製し、【早業】で粉末にする。

【レプリカクラフト】
俺や他猟兵の極めて精巧なレプリカを作る。
これは【刺されると破裂して枯葉剤を撒き散らす罠】である。

統率されてはいるが、特に知性がある様には見えない。
固めて設置すれば勝手に掴み掛かり自滅するだろう。

「さて、どんな悪趣味な奴が出て来るのかな?」



 先の猟兵達が『死花』ネクロ・ロマンスとの戦いを繰り広げていた同時刻、村の入り口付近でも激しい死闘が繰り広げられていた。
 猟兵を逃さないとばかりに村の入り口に集まっていたネクロ・ロマンスの群れは茨の鞭の伸ばして、向かってくる猟兵の少女を捕えようとする。

「あの鞭…当たれば動きが止まる仕組みが入ってるんだね。」
 ステラ・クロセ(星の光は紅焔となる・f12371)は、茨の鞭を難なく回避したが、空を飛んでいたカラスが巻き込まれる形で茨の鞭に触れたことで地面に落下し、ピクピクと痙攣して動けないでいる有様を目の当たりにして、茨の鞭に麻痺毒が仕込まれていることに気付く。

「当たったらまずい。なら、当たらなければいいだけ!」
 そう判断したステラは業火のサイキックエナジーを纏って上空へと飛翔しようとするが、その前にネクロ・ロマンスは再度、茨の鞭を伸ばしてステラを捕獲しようとしていた。

「やっべ、遅刻した!」
 村への到着を急いでいた亞東・霧亥(峻刻・f05789)は既に戦いが始まっていることに気付き足を速める。
 相手が植物型オブリビオンであるとわかると、毒使いとしての知識を総動員して、即効性の枯葉剤を見事な早業で精製した。
 そして、今まさにステラに届こうとしている茨の鞭に向かって投げつける。
 枯葉剤はすぐに効力を発揮し、茨の鞭はステラに届くことなく枯れ果てて崩れ落ちた。

「ここは任せて行きな」
 颯爽と駆け付けた霧亥の言葉にステラは力強く頷き、上空へと急上昇する。
 地上に残った霧亥は、霧亥自身とステラを模した偽物を作り上げた。
 偽物の造りこそ荒いが、無差別攻撃を基本とするネクロ・ロマンス達の注意を引くには十分であった。
 その間に、体制を立て直したネクロ・ロマンスの群れは、飛翔したステラに向けて茨の鞭を伸ばして追跡し、茨の鞭を失ったネクロ・ロマンスは代わりに身体を振るわせて背中に突き刺さっている毒々しい薔薇の茨棘を霧亥と偽物に向けて発射した。
 霧亥は巻き込まれないよう、その場から作り出した偽物を盾にする形で後退する。
 薔薇の茨棘が次々と偽物へと突き刺さっていき、偽物は大きな音を立てて破裂した。
 だが、それは霧亥が仕込んだ罠であった。
 破裂した偽物からは先程、茨の鞭を枯らしたのと同じ枯葉剤が仕込まれており、破裂したことでネクロ・ロマンスが集まっていたところに散布する結果となる。

「アタシの炎で全部焼け落ちろ!」
 ステラは茨の鞭が届く限界まで飛翔した後、霧亥の罠により急速に枯れていくネクロ・ロマンスに向けて今度は急降下して突撃する。
 ステラが自身の武器である新焔・関勝大刀を力いっぱい振るい、真紅の火の粉を散らして、ネクロ・ロマンス達を焼き払っていく。
 ステラの急襲によりネクロ・ロマンス達は断末魔の悲鳴を上げて、切断後、焼き尽くされ、逃げ延びたネクロ・ロマンスも、霧亥によって散布された枯葉剤が完全に体内に回って自壊するのであった。
 ネクロ・ロマンス達が完全に沈黙し、ステラの真紅の翼で自分達や村に害をなさないよう枯葉剤の残り香を焼却する。

「隠れていないで出てきなよ、卑怯者!!」
 ネクロ・ロマンスは猟兵達の奮闘で全滅し、村が静まり返った所で、ステラはオブリビオンを操っている存在に聞こえるよう大声で叫んだ。
 それからしばらくして、村の中央に向かって何かが近づいてくる気配を感じ取った。

「さて、どんな悪趣味な奴が出て来るのかな?」
 霧亥は気配の感じた方向を見て、不敵な表情を浮かべるのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第3章 ボス戦 『黒鋼公シュヴァルツ』

POW   :    存分に愉しませてくれ
自身の【戦闘を楽しみたい欲求】の為に敢えて不利な行動をすると、身体能力が増大する。
SPD   :    貴様の力を見せてみよ
【猟兵の攻撃を受け止め続けた】時間に応じて、攻撃や推理を含めた「次の行動」の成功率を上昇させる。
WIZ   :    この程度、児戯に等しい
【自身の細剣】で受け止めたユーベルコードをコピーし、レベル秒後まで、自身の細剣から何度でも発動できる。
👑11
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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主はセシリア・サヴェージです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 人形遣いと死花の存在は、猟兵達の手によって村から抹消された、しかし、そこに一人のヴァンパイアが姿を現す。
 黒衣を纏い、黒鉄の鎧に細剣で武装した金髪のヴァンパイア、名を黒鋼公シュヴァルツという。
 シュヴァルツこそが自らの欲望の為、裏で糸を引いていた真の人形遣いなのだ。

「ようこそ猟兵諸君、君たちを歓迎するよ」 
 客人でも出迎えるような温和な態度で、シュヴァルツは猟兵達に歩み寄る。
 配下であった者達の残骸を目にするも、シュヴァルツは恐れるどころか満足そうに頷いた。

「成程、噂に聞いていた以上の実力をお持ちのようだ。今宵は素晴らしい夜になるだろう」
 シュヴァルツの表情こそ温和のままだが、赤く細い瞳が光り、猟兵達の間に緊張が走る、目の前のヴァンパイアが危険な存在であることを直感したのだ。

「さて、始める前に何か言っておきたいことはあるかね?」
 シュヴァルツは細剣の手入れをしながら、猟兵達に確認する。
 猟兵の一人が口を開き、村人たちの安否を尋ねた。
 村人たちを捕えていたオブリビオンは全て倒したはずだが、シュヴァルツ以外の人の気配が感じられないのだ。

「ああ、安心してくれて構わない。彼等は無事だ、今は奥でゆっくりと休んでいるよ。」
 シュヴァルツの毅然とした態度からは、その言葉が真実であることは間違いなさそうだ。
 村の奥の様子を確認しようとしても、シュヴァルツがその前に立ちはだかる。

「私に勝利した後、確かめるといい。さあ、心置きなく私に挑んできて欲しい!」 
 シュヴァルツの態度は一変し、今すぐにでも猟兵達へと踊りかかろうとしている。
 最後の戦いが幕を開けたのだ。
シル・ウィンディア
強い人と戦いたかっただけなのかな?
それだけの為だけに虐殺をさせるなんて
…覚悟、いいよねっ!

【残像】を生みつつ、【フェイント】を交えて【空中戦】で接敵っ!
接敵後は
【フェイント】を交えて【二回攻撃】【スナイパー】で細剣を狙って連撃
【衝撃波】も入れて衝撃も与えるよ
相手がカウンター系なら、その手段を奪うっ!!

細剣をはじいた、もしくは態勢を大きく崩したら
【高速詠唱】【全力魔法】でエレメンタル・ファランクスっ!
跳ね返せるものなら、やってみてっ!!

跳ね返してきたら
【第六感】で感じ、敵の動きを【見切り】で
【残像】【フェイント】を交えたジグザグ機動の【空中戦】で回避を行うよ

被弾時は【オーラ防御】で致命個所を防御


ユリウス・リウィウス
ふん、ヴァンパイアか。雑魚とはひと味違うようだな。お相手仕ろう。

「恐怖を与える」死霊の霧を広く展開して、敵の視界を封ずる。こちらは霧に紛れ、「視力」で霧を見透かし、死角になる方向から斬りかかろう。
「生命力吸収」と「精神攻撃」の力を宿した双剣撃、受けられるものなら受けて見ろ!
その細剣一振りで、いつまでもつものかな?
霧の中で一撃離脱戦法を繰り返し、ヴァンパイアが消耗してきたら悪意の怨霊を差し向けよう。「受け止める」ことが出来るかな?
反撃は「武器受け」と「盾受け」で防ぐ。基本的には斬撃に過ぎんからな。型どおりの剣術だ。そのまま返されても受けるのは容易い。

そろそろか。とどめの一刀は虚空斬で仕舞いだ。



「まずは君達からか・・・期待しているよ、存分に愉しませてくれ」
 シュヴァルツは両手を広げて猟兵達を歓迎する姿勢を崩さない。
 この異常とも取れる行動が、忘れかけてた危機感を呼び起こし、シュヴァルツの戦意を高揚させているのだ。

「強い人と戦いたかっただけなのかな?それだけの為だけに虐殺をさせるなんて…覚悟、いいよねっ!」
 シル・ウィンディア(光刃の精霊術士・f03964)は、眼前のヴァンパイアに怒りをあらわにする。
 まだ幼いながらも、鬼気迫るその迫力は大の大人でも、圧倒される程である。
 未だに構えを取らないシュヴァルツに対して、シルは跳躍して一気に距離を詰めた。
 そして、残像を生み出し、多方向から同時に剣で斬りかかる。
 シュヴァルツは、その太刀筋を一瞬で見極め、身体を反らすだけで、シルの連撃を回避した。
 だが、それはあくまでフェイントであり、本命はシュヴァルツの持つ細剣、まずは攻撃および反撃の手段を奪おうと考えたのだ。

「ほう・・・これはしてやられたかな?」
 シルの目論見は成功し、細剣はシュヴァルツの手元から離れ、さらにその衝撃で簡単には拾えない程、遠くに吹き飛ばした。
 これをチャンスと見たシルは自らのユーベルコードで畳みかけようとするが、その前にシュヴァルツは先程のシルの倍以上の跳躍力で後方へと飛び退った。
 そして、空中で手をかざして飛ばされたはずの細剣を磁石のように引き寄せ、手に取ってから軽い足取りで着地する。
 シュヴァルツの桁外れの身体能力に、不意を突かれたシルは追撃の手が止まっていしまう。

「ふん、雑魚とはひと味違うようだな。お相手仕ろう。」
 ユリウス・リウィウス(剣の墓標・f00045)は、シュヴァルツの実力を冷静に把握し、シルに続く形で次の手を打つ。
 シュヴァルツはユリウスに視線を向けるが、あくまでも仕掛けて来るのを待つ姿勢は崩さないようだ。

「苦しみのうちに斃れた死霊達よ。その怨念をもって憎き命をとり殺せ」
 瞬く間に死霊の霧がシュヴァルツの周囲へと集まり、視界を埋め尽くしていく。
 怨念の蠢きが、霧の中にいる者の視界を奪うだけでなく、恐怖で身動きを封じて命そのものを刈り取ろうとしている。
 ユリウスは黒剣を手に自ら作り出しと霧の中へと、臆することなく飛び込んだ。
 ユリウスの人並外れた視力は、霧の中心にいるシュヴァルツの姿を確実に補足し、その死角をつくように斬りつける。

「成程・・・これが恐怖という感情か・・・これは感謝しなくてはいけないかな」
 シュヴァルツは初めて味わう感情に、身を震わせながらも無意識にユリウスの黒剣を受け止める。
 ユリウスはすぐさま退き、距離をとってから再度、死角に回り込んでシュヴァルツに斬りかかる、その動作を幾度も繰り返す。
 怨念の呼び声に応えるかのような容赦のない双剣撃は、剣撃を凌ぎ続けるシュヴァルツの生命と精神を確実に削いでいった。
 その証拠とばかりにシュヴァルツに額には冷や汗が浮かんでいる。
 だが、シュヴァルツは攻撃を受ける度に、ユリウスの斬撃の間合い、タイミング、癖、その一つ一つを正確に予測できるようになっていた。
 シュヴァルツの推測では、次の一手で見切りは完全なものとなるであろう。

「ユリウスさん、そこから離れて!」
 シルの叫び声が、シュヴァルツの推測を打ち破る。
 ユリウスはそれを待っていたかのように、同時にその場から退く。
 ユリウスが時間を稼いでいる間に、シルの詠唱は完了し、全力魔法を発動する時が来たのだ。

「闇夜を照らす炎よ、命育む水よ、悠久を舞う風よ、母なる大地よ…。我が手に集いて、全てを撃ち抜きし光となれっ!!」
 幾重にも重なる火・水・風・土の四大属性による魔力砲撃が、言葉通り怨念の霧を撃ち抜き、シュヴァルツへと降り注いだ。
 シュヴァルツはその場を動かず細剣を巧みに操り致命傷を避けるも、全てを受け止めることはできず黒鉄の鎧を貫き、肩を焼いた。
 シュヴァルツは苦痛に顔を歪め、たまらず膝をついたが、すぐに立ち上がった。

「むぅ!だが、この程度、児戯に等しい!」
 シュヴァルツはエレメンタル・ファランクスを受けながらも耐え凌ぎ、手にした細剣から、同等の魔力砲撃をシルに向けて撃ち返した。

「いくら跳ね返したって!」
 シルは自分の攻撃に当たるわけにはいかないとばかりに、自身の感覚と技術、身体能力の全てを総動員して魔力砲撃を回避していく。

「そろそろいいか?」
 今度はユリウスが、シュヴァルツの虚を突き、双の黒剣を横薙ぎに振るう。
 だがシュヴァルツは、虚を突いた攻撃を一瞬で推理し、回避しつつ2人から距離を取るのだった。

「痛み分けとは言えないか・・・私の劣勢であると認めざるを得ないであろうな」
 傷を負いながらも、そう告げるシュヴァルツの目は怯むどころか、これまでにない輝きを宿していた。
 まるで自らが強者である猟兵達に挑む挑戦者となったかのように。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

別府・トモエ
「はじめまして。テニスプレイヤーの別府・トモエです」
挨拶は大事だよね
「私はさ、テニスで戦うのが一番強いんだ。シュバルツさん、このボールを受けてくれないかな」
そしたら私に有利な空間にいくんだけど
「それが貴方の望むところ、じゃないの?」

ノッて来たなら【テニスコート】だ
此処は全てがテニスで片付く世界
このUCを真似したいならすればいいんじゃないかな
「さあ、テニスしようぜ」
ちなみに、対等な試合形式で私に勝たないと、此処から出れないからね
さあ、テニスだ
何度だってテニスだ
いつまでだってテニスだ
心行くまでテニスだ
その闘争心を満足させてやるぞ延々とテニスだ!

勝ってよし負けてよし、私によし貴方によし

これぞテニスだ



「はじめまして。テニスプレイヤーの別府・トモエです」
 別府・トモエ(人間のテニスプレイヤー・f16217)の元気な挨拶が、張りつめていた戦場の空気を一変させた。
 テニスプレイヤーたるものどんな時でも挨拶は大事なのだ。
 シュバルツも戦いを止めて、丁寧に挨拶を返す。

「私はさ、テニスで戦うのが一番強いんだ。シュバルツさん、このボールを受けてくれないかな」
 トモエはシュバルツに向かって、テニスボールを投げつける。
 シュバルツも、部下であった呪術師『ダペルトゥット』と同様にテニスは未知の存在である。
 だが、1対1の戦いを望まれているということだけは理解し、シュバルツは特に抵抗せずボールを受け取った。
 その瞬間、トモエとシュバルツの2人を中心に空間が歪み、青い空の下に平たく整備された緑の芝生が広がる、ダークセイヴァーでは決して見ることのできない光景、トモエにとっては馴染みの深いテニスコートへと変貌を遂げる。
 中央に立てられたネットが芝生を均等に2つに分けており、トモエとシュバルツはネット越しに向かい合う位置に立っている。

「さあ、テニスしようぜ」
 トモエはシュバルツに、自身のユーベルコードのルールを説明する。
 スポーツの競技であるテニスで全てが片付く世界、ここから抜け出すにはトモエにテニスによる対等な試合形式で勝利しなければならないのだ。

「ふむ・・・いいだろう受けて立とうではないか」
 テニスのルールすらまるで把握していない、シュバルツに対して、テニスを知り尽くしたトモエ、どちらが有利であるかは明白であるが、それはシュバルツの望むところであった。

「ラケットだったかな?それを貸してはくれないか?生憎、持ち合わせがなくてね・・・」
 トモエから予備のラケットが、シュバルツに手渡され、試合開始となった。
 どこからともなく聞こえてくるアナウンスが試合を進行していく。
 序盤はトモエのワンサイドゲームとなった。
 だが、シュバルツはトモエの全力のプレーから、テニスのルール、プレースタイルを常人の何倍ものスピードで理解し、次第にラリーの時間も長くなり、勝負は均衡状態へと突入していく。

「ならば、こういうのはどうかね?」
 シュバルツの戯れとばかりに放ったサーブがトモエ側のコートにバウンドしたかと思えば、鋭く回転がかったボールが、トモエの顔面に直撃しようとする。
 トモエは咄嗟にラケットでボールを受け止めるも回転は止まらずその摩擦で、ラケットを食い破ろうとする。

「やるね、そうこなくちゃ!」
 トモエは闘争心をあらわにして、回転し続けるボールを力技で撃ち返す。
 それからも、ボールを打つ音がテニスコート上に響き続ける。
 トモエは凄まじい速度でテニスプレイヤーへと進化を遂げたシュバルツと、心行くまでテニスを続けた。

「勝ってよし負けてよし、私によし貴方によし!これぞテニスだ」
 試合の決着がつくのは、それから随分先のことだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

月園・なつき
人形遣いだの死花だの陰気な僕の親玉が真正面からガチの勝負をお望みとはちょっと意外だったね?
シュヴァルツっつったか。
いいさ、その勝負乗ってあげようじゃないか。
よし、燃えてきた!こっちも全力で飛ばしていくぞ!Are you ready?

相手の攻撃を【カウンター】でいなしつつ接近
能力強化の為に隙を見せるならそこを突くよ
【属性攻撃】マシマシの文字通り燃える一撃をお見舞いしてあげようじゃないか!
拳に込めた私の魂の炎、受けてみなっ!
ユーベルコード 【陽光拳】っ!!
渾身のアッパーカットをシュヴァルツにぶち込んでやるさ!


亞東・霧亥
【POW】
不利な行動して喜ぶとか。
悪役のプロレスラーか?

【毒使い】【早業】【破魔】
聖水の成分は知らないが、霊山の清水で良いだろ。
神聖な水は奴には毒だろうし、こいつで墨を摺り、卒塔婆に真言を書く。
御利益は文字の大小など構わん。何せ300本。
これで止めを刺して、もしくは刺してもらって、奴の墓標にするくらいでないと後が面倒だ。
他猟兵に遅れない様に、早く終わらせる!

【WGT】
聖なる卒塔婆が300本。
狙いは全身、目標は針ならぬ卒塔婆鼠にする事。

今回は特別に、悪鬼・悪霊退散の不動明王の真言が認めてある。
「有り難く受け取って成仏しろ!」

他猟兵との絡み大歓迎!


ステラ・クロセ
人々を虐げるのは許せない。結果として人道から外れれば即ち悪だから。
戦闘を楽しむタイプ。黒瀬の家の歴史には、そういった手合いと何度も戦ってきたと聞いている。

そして彼らは正々堂々とした戦い方には必ず付き合うとも!
片方の剣を後ろに投げ捨て、炎のサイキックエナジーでできた刀をレイピアのように細くして戦う。
続いてUC【真紅と翠緑の誓い】を発動、突きを主体として戦う。

【勇気】をもって正面から接近、突きの直線的起動に対し、しっかり【武器受け】しつつ、
【スライディング】で下方に潜り込み突き上げるようにこちらも攻撃。
そして共に戦う皆をカバーしていく。
アンタと同じスタイルだ、文句は言わせないよ!

※アドリブ歓迎



「人形遣いだの死花だの陰気な僕(しもべ)の親玉が真正面からガチの勝負をお望みとはちょっと意外だったね?」
 月園・なつき(という名の楽器・f10224)は戦場へと戻ったシュヴァルツに対してそんな感想を漏らした。
 
「そうか意外だったかね・・・それよりも私に勝負を挑みに来たのだろう?」
 先の猟兵たちの奮闘により、かなり消耗しているはずだが、シュヴァルツは毅然とした様子で、なつきに対して挑発的な態度を取る。

「いいさ、その勝負乗ってあげようじゃないか。よし、燃えてきた!こっちも全力で飛ばしていくぞ!Are you ready?」
 シュヴァルツの戦意が失われていないことを確認すると、なつきの闘志に火が入り、一発お見舞すべく強く踏み込み勢いを付けて飛び掛かった。

「そちらの2人も同時に来てくれて構わないのだよ」
 なつきの燃える拳を細剣で受け止め勢いを相殺しつつ、シュヴァルツは亞東・霧亥(峻刻・f05789)、ステラ・クロセ(星の光は紅焔となる・f12371)に向けても誘いの言葉をかける。
 この期に及んで自らを追い込んでいく姿勢は変わらないようだ。

「不利な行動して喜ぶとか。悪役のプロレスラーか?」
 シュヴァルツに確実な止めを刺すための手筈を整えていた、霧亥はやや飽きれた様子で呟く。
 霧亥の周囲には300本もの細長い板が突き刺さっており、自らの筆に霊山の清水で作られた墨をつけて、早業で細長い板に真言を文字の大小を気にせずにすらすらと書いていく。
 卒塔婆と呼ばれる故人や先祖の供養に用いられるものである。
 霧亥のユーベルコードであるWGTブラストとは、卒塔婆の英訳「Wooden Grave Tablet」の頭文字をとったのが由来のようである。
 だが300本ともなれば完成にはまだ時間を必要としていた。

「アタシは誓ったんだ、弱き者の盾となり、力無き者の命を守る本当の戦士になるって!」
 それならとばかりにステラは真紅と翠緑の誓いを立てて、シュヴァルツに挑みかかる。
 戦闘を楽しむタイプ、ステラの家系である黒瀬の家の歴史にはそういった手合いと何度も戦ってきたと聞いている。
 例え純粋な想いによるものであったとしても、その結果、人々を虐げ人道から外れるのであれば、即ち悪なのだ。

「ならば、貴様の力を見せてみよ」
 シュヴァルツは、なつきから距離を取ってから向かってくるステラに対して細剣を突き出して迎え撃とうとする。
 ステラは突き出された細剣に恐れることなく正面からシュヴァルツの間合いに踏み込んだ。
 片方の剣は投げ捨てられ代わりにステラが手にしているのは、炎のサイキックエナジーから生まれたレイピアのように細身の刀である。
 ステラとシュヴァルツの両者の突きが衝突し金属音が鳴り響いた。
 シュヴァルツの手からは細剣が弾き飛ばされ、しっかりと衝撃を受け流していたステラは刀を手放すことはなかった。

「もっとだ!もっと愉しませてくれ」
 ステラに打ち負け、武器を失いながらもシュヴァルツは態勢を整えて徒手空拳の構えをとる。
 そしてステラからの連続突きを紙一重で避けてみせた。

「拳での勝負なら私に任せろ!私の魂の炎、受けてみなっ!」
 なつきはシュヴァルツの隙を突き、文字通り燃える拳の一撃を炸裂させた。
 ユーベルコード【陽光拳】、熱い魂を込めた渾身のアッパーカットがシュヴァルツの身体を燃やした。

「おおっ!・・・だが!私のからの返礼も受けてもらおうか!」
 構えを崩され身体を燃やされながらも、なお反撃を繰り出そうとするシュヴァルツ。
 渾身の一撃の反動で、なつきの身体は硬直し反応がわずかに遅れる。

「同時に来てくれて構わないって言ったんだから、文句は言わせないよ!」
 そこへステラが割り込む形で、スライディングで下に潜り込み、炎の刀をシュヴァルツの胸部に突き刺した。
 シュヴァルツの身を守っていた黒鉄の鎧の隙間を、鋭い突きが貫き、刀の炎がシュヴァルツを更に焼き尽くす。

「ぐおおおおおっ!」
 鋼鉄を溶かすほどの熱い炎に焼かれ、シュヴァルツが初めて絶叫をあげる。
 それでも倒れるどころか、切り札とばかりに黒鉄の鎧に隠してあった予備の細剣を取り出し、自身が受けた炎の一撃を今度は、なつきとステラに返すべく、細剣を振り上げ炎の渦を巻き起こした。

「待たせたな!出遅れたぶん、手早く終わらせる!」
 霧亥はそう告げると、なつきとステラを下がらせた後、完成した300本もの卒塔婆を1本も残さずシュヴァルツに向けて投げ放った。
 シュヴァルツに回避するだけの余力はなく、卒塔婆がさながら針地獄のように、シュヴァルツの全身に突き刺さっていく。
 清められた卒塔婆はヴァンパイアにとって間違いなく猛毒となる。
 たった今、シュヴァルツの墓標が立てられたのだ。

「これが卒塔婆の正しい使用法だ!有り難く受け取って成仏しろ!」
 今回は特別に、悪鬼・悪霊退散の不動明王の真言が認めてある、と霧亥は付け加えた。

「はは・・・どうやら・・・これまでのようだな・・・だが・・・存分に愉しめたぞ、では・・・さらばだ!」
 シュヴァルツは最後の力を振り絞って、猟兵たちに向けてそう叫ぶと、聖なる炎に身を焼かれて、消滅するその瞬間まで、シュヴァルツは満足した表情を浮かべていた。
 そして塵一つ残さず消滅したのだった。

 かくして戦いは終わりを迎えた。
 それから猟兵たちは村人たちの安否を確かめるべく、村中をくまなく探して村の奥のある集会所に集められていた村人たちの生存を確認した。
 シュヴァルツたちの慈悲ではなく、猟兵たちに勝利した後もまた、村人たちを餌にして新たな猟兵たちをおびき寄せる算段だったのであろう。
 村人たちは憔悴しながらも、猟兵たちに感謝の意を表した。
 村の復興を見届け、猟兵たちが村を去る、村の片隅に打ち捨てられていたピエロの人形がそれを見守るのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2020年01月31日
宿敵 『呪術師『ダペルトゥット』』 を撃破!


挿絵イラスト