アースクライシス2019⑭〜戦慄のイルミネーション
●出現!クライングジェネシス
「なんだなんだ? 有名な観光地って聞いてたのに、思ったよりも小せえ建物だなあ? 周りのビルの方がでけえじゃねえかよ!」
夜の帳が落ち始めた札幌市の中心部に、突如として現れたオブリビオンフォーミュラ、クライングジェネシス。
その背後には、有名な観光名所の札幌時計台があった。
「これなら、あっちの公園のイルミネーションの方が派手でいいかもなあ!
ま、どっちにしても、観客が多いのはいい!」
クライングジェネシスは、大通公園へとゆっくりと歩を進めながら、周りで恐れおののく一般市民に向けていい放った。
「おう、おまえら! 逃げるなよ!
そのままそこで、俺が猟兵をぶちのめすところをしっかり見てるがいいぜ!!」
●グリモアベースにて
「みんな、お疲れ様。みんなの頑張りで、オブリビオンに支配された、4つの『知られざる文明』は解放されたね。
そのおかげで、遂にクライング・ジェネシスが姿を現したよ」
美少女グリモア猟兵メリッサ・ウェルズ(翡翠の吸血姫・f14800)は、集まった猟兵たちを前に語り始めた。
「クライング・ジェネシスは、猟兵を派手に撃破するところを人々に見せつけようとしてるのか、有名な場所に出現するんだ」
そういってメリッサは1枚の写真を見せた。
そこに写ってるのは、日本でも有名な観光地。
北海道の中心都市札幌の中央部にある白亜の建物。
いわゆる時計台だ。
「ただまあ、有名な場所ではあるけど、周りの建物に埋もれちゃう時計台はお気に召さなかったのか、そこから近くの大通公園に向けて歩いているところだね。
ちょうど大通公園では札幌の冬の名物であるホワイトイルミネーションが始まったばかりなんで、日が落ちて暗くなったこの時間帯なら、そっちの方が派手だろうしねえ」
とにかく、クライングジェネシスは、人に見せつけることが目的で、周りのロケーションはそのための舞台装置なので、破壊したりはしないし、人を傷つけることもない。
そこはあまり気にせず戦って大丈夫だと、メリッサは言う。
「さて、問題はこっち。クライング・ジェネシスは『骸の海発射装置』のチャージを行っているんだ。『骸の海発射装置』のチャージは『12月1日』に完了し、完了してしまったら、ヒーローズアースにカタストロフを引き起こしてしまうよ。
だから、その前にクライング・ジェネシスを撃破しないといけないんだ。
みんなより常に先に動いて先制攻撃を仕掛けられる強敵だけど、なんとか倒してほしい。
よろしくお願いするね」
そういってメリッサは、転移の準備にとりかかるのだった。
雅瑠璃
このシナリオは戦争シナリオです。
ボス戦1章で完結します。
というわけでこんにちは。またはこんばんは。
雅です。
いよいよ今回の戦争もボス戦になりましたね。
残り期間わずかですが、最後まで頑張りましょう。
クライングジェネシスは、ボスらしく難易度も高い強敵です。
クライング・ジェネシスは必ず先制攻撃してくるので、いかに防御して反撃するかの作戦が重要になります。
というわけなので、今回のプレイングボーナスは、以下のようになります。
プレイングボーナス……『敵のユーベルコードへの対処法を編みだす』。
今回の戦場は、札幌市の中心部になります。
時間帯は17時すぎ、日はもう落ちてますが、市街中心なので明かりの心配も要りませんし、人も大勢歩いています。
クライングジェネシスは、時計台の前に出現すると、そこからホワイトイルミネーションが点灯している大通公園まで車道を堂々と歩いています。
猟兵は、そのコース上に転移して、迎え撃つことになります。
クライングジェネシスは時計台や大通公園をはじめとした市街を破壊することはありませんし、観客を傷つけることもしません、ついでにこの状況なので車も通りませんので、そこらへんは気にしないでも大丈夫です。
もちろん、皆さんが破壊とかしてはいけませんよ?(笑)
それから戦争決着のためにも早期完結を目指しますので、採用数は絞ると思います。
全て採用はしない可能性ありますのでご了承くださいませ。
それではプレイングお待ちしてます。
第1章 ボス戦
『クライング・ジェネシス』
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POW : 俺が最強のオブリビオン・フォーミュラだ!
全身を【胸からオブリビオンを繰り出し続ける状態】に変える。あらゆる攻撃に対しほぼ無敵になるが、自身は全く動けない。
SPD : 貴様らの過去は貴様らを許さねェ!
【骸の海発射装置を用いた『過去』の具現化】により、レベルの二乗mまでの視認している対象を、【相手と同じ姿と能力の幻影】で攻撃する。
WIZ : チャージ中でも少しは使えるんだぜェ!
【骸の海発射装置から放つ『過去』】が命中した対象にダメージを与えるが、外れても地形【を丸ごと『漆黒の虚無』に変え】、その上に立つ自身の戦闘力を高める。
👑11
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イデアール・モラクス
◎
かき集めようと過去は過去、今を生きる我らには決して敵わない!
・対先制
無数の魔導ビットによる『乱れ撃ち』で敵の攻撃を『武器受け』迎撃しつつ飛翔魔術で空へと逃れ、回避と防御を同時に。
「見せてやろう、全てを捻じ伏せる真実の力を!」
・攻撃
UC【魔剣の女帝】を『高速詠唱』で行使。
真の姿となり『全力魔法』の力で威力を増した魔剣を無尽蔵に召喚し『一斉発射』で雨霰と射出、圧倒的弾幕の『範囲攻撃』と成して『制圧射撃』をかけ飽和攻撃。
「魔と剣を統べる私に、小細工など通じぬ!」
更に高速飛翔の『空中戦』で斬り込み、すれ違い様に『属性攻撃』で炎を纏わせた魔剣ドミナンスで『薙ぎ払い』ながら縦横無尽の高速戦闘で翻弄する。
オリヴィア・ローゼンタール
いくら残党がいようと、貴様さえ倒してしまえば総崩れだ! オブリビオンフォーミュラ!!
白き翼の姿に変身し、炎と光の加護(オーラ防御)を身に纏い、羽撃き吶喊する(空中戦)
強化された動体【視力】とロサンゼルス防衛戦で得た対砲撃経験(戦闘知識・学習力)を活用し、飛来する『過去』を躱す
チャージが本命の行動ならば連射は効かない筈!
聖槍に聖なる力(破魔・属性攻撃)を集中・圧縮し、最大強化した【赫怒の聖煌剣】を創造する
【怪力】を以って【なぎ払い】、『漆黒の虚無』を余波で浄化・蒸発させながらクライング・ジェネシスを斬り裂く
この世にあってはならないもの……一切合財まとめて斬り伏せる!
カメリア・エスパディア
◎
●対策
P:(可能ならば)繰り出してくる瞬間を狙い、オブリビオンを吹っ飛ばし
クライング・ジェネシス(以下CG)にぶつけ、妨害
S:幻影が剣魔覚醒前の姿で登場した場合は
幻影の隙を見計らい覚醒し、一気に攻める
覚醒状態で登場した場合は、こちらもすぐに覚醒
剣だけでなく、2丁拳銃の直接&跳弾射撃も利用し
幻影を翻弄しつつ攻撃
W:剣魔覚醒で高速移動&飛行で回避
また、その際はできるだけ射角が空中に向くようにして
地形変化のリスクを抑える
また、各対策と同様に、CGに対しても
剣と銃での多角攻撃と、覚醒しての飛行&高速移動で翻弄
無差別に傷つけない…
それは、まだあなたの中に「優しさ」が残っているからじゃないんですか…?
●チャージ中でも少しは使えるんだぜェ!
「ギャーッハッハッハッ! よく来たな、猟兵!」
札幌時計台。北海道の開拓を今に伝える歴史的な建物だ。
そしてそこからしばし歩くと、冬の札幌名物のホワイトイルミネーションが輝く大通公園へと道は続く。
そんな日の落ちた札幌の中心で、クライングジェネシスの高笑いが響いていた。
「正直思ったよりも建物が小さくて拍子抜けだったが、観客が大勢いるから問題ねぇ!
無様なやられっぷりを見せてやれや猟兵どもぉ!」
そういいながら、クライングジェネシスは、現れた猟兵達の姿を認めると、骸の海発射装置から、『過去』そのものを弾丸に変えて撃ちだしてきた。
「いくら残党がいようと、貴様さえ倒してしまえば総崩れだ!
オブリビオンフォーミュラ!!」
真っ先に飛び込んできたのは、白き翼をはためかせたオリヴィア・ローゼンタール(聖槍のクルースニク・f04296)だ。彼女はその翼で宙を舞い、過去の弾丸を避けていく。
迫る弾丸を強化された動体視力で見極め、自らに纏う炎と光のオーラで掠めた過去から身を守り、聖槍に聖なる力を込めつつ吶喊するタイミングを図っていた。
「地形変化もさせないわ!」
同じようにカメリア・エスパディア(先生は魔狩りの魔剣・f21767)も、【剣魔覚醒】による飛翔能力で、銀に変わった髪をなびかせながら宙を舞い、過去の弾丸をよけ続けていた。特に、弾丸が命中して地形を変化させることのないよう、なるべく敵の射角が上空を向くように高度を維持して跳び続けている。
「かき集めようと過去は過去、今を生きる我らには決して敵わない!」
さらにもう1人、イデアール・モラクス(暴虐の魔女・f04845)も宙を舞っている。【魔剣の女帝】にて真の姿を解放し、それによってもたらされる飛翔能力で上空に逃れ、オリヴィアやカメリア同様に過去の弾丸をよけ続け……いや、さらにイデアールの場合は、無数の魔道ビットによる乱れ撃ちで、過去の弾丸を迎撃もしていた。
「ギャハハハハハ! 生きがいいなァ、猟兵ども!
だが、この暗い中でいつまでも避けきれると思うなよ!!」
既に日が落ちている札幌市街だ。町の中心部ゆえに灯りそのものには困らないにしても、飛んでくる弾丸を避けるとなると、それを視認するのは難しい。
だが、それでも3人はよけ続ける。
「チャージが本命の行動ならば連射は効かない筈!」
「チャンスは必ず来るわ!」
一瞬でも、その攻撃が途切れる瞬間を、狙える隙を、オリヴィアもカメリアも待ち続けていた。
そして待つだけではないイデアールが、そのきっかけを作る。
イデアールは【魔剣の女帝】の能力の一つ、魔剣の無限召喚の能力を使った。イデアールによって宙に召喚された数多の魔剣が、過去の弾丸と真っ向から撃ち合い、圧倒的な弾幕となってクライングジェネシスに降り注いでいく。
「おおっと、やってくれるじゃねぇか猟兵ぇえぇ!!」
「魔と剣を統べる私に、小細工など通じぬ!」
過去の弾丸は、イデアールの魔剣を打ち落とすために使われ……それでも連射速度ではイデールの方が勝っていたがために次第に押されていく。
「今だ! 無窮の光よ!!」
そしてこれをチャンスととらえ、オリヴィアは【赫怒の聖煌剣】を解放、聖なる力を込めた政権の光を最大限に高めていった。
「『剣魔』の力を、振るいます……!」
カメリアも、己の本体である魔剣カメリアの力を高めていく。
イデアールもまた、魔剣の雨を降らせながら、魔剣ドミナンスに炎を纏わせていった。
そして3人は、魔剣の雨に乗って、クライングジェネシスへ向けて一気に急降下。それぞれの剣を構えて一直線に吶喊していく。
「この世にあってはならないもの……一切合財まとめて斬り伏せる!」
オリヴィアは怪力任せに膨大な光の束と化した体験を横薙ぎに薙ぎ払う。光は過去の弾丸として現れた『漆黒の虚無』をも蒸発させながら、クライングジェネシスを光で飲み込んでいく。
「見せてやろう、全てを捻じ伏せる真実の力を!」
イデアールもまた、オリヴィアとは逆方向から、炎の魔剣を振るい薙ぎ払っていく。光と炎がクライングジェネシスを中心にぶつかり、膨大な熱量の爆発が起きた。
「いけぇーーーっ!!!」
そしてその光と炎に焼かれたクライングジェネシスに、吶喊してきた魔剣カメリアが突き刺さる。
「ギャハ……やってくれるじゃねぇか!!」
大きくダメージを受けたクライングジェネシスに対し、その傍らに一撃を与えて着地したカメリアは、静かに問いかけるのだった。
「……あなた、無差別に街を傷つけないようにしていますが……それは、まだあなたの中に「優しさ」が残っているからじゃないんですか……?」
「ギャハハハハハ! ……何言ってやがる!!
街を破壊するなんかより、お前ら猟兵をぶっ殺した方が、盛り上がるからに決まってるだろうが!!」
カメリアの言葉を笑い飛ばすクライングジェネシス。
ダメージは間違いなく受けているのが、それでもまだまだ猟兵に屈するつもりはないようだ。
猟兵との戦いはまだ続く。
成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
佐伯・晶
自分と同じ能力を持った攻撃か
不意打ちなら兎も角
ネタが割れてるならやりようはあるかな
ガトリングガンの攻撃は弾の時間を停めて防御
これは僕なりのオーラ防御だよ
技能的にも防御>射撃だし
覚悟してれば停めれると思うな
状態異常も使い魔やワイヤーの時を停めて防ぐよ
邪神の涙を使われた場合は氷結耐性もあるし
そもそも自分ごと攻撃するものだからなんとかなるかな
体が凍って死なず、魔力で凍ったまま体を動かせる
神様の体だからできる芸当だけどね
むしろ範囲内敵味方無差別に攻撃するからご愁傷様
相手の能力を確認する前に先制するのも考えものだね
攻撃を凌げたら邪神の涙とガトリングガンで攻撃
極低温まで冷やせば衝撃に弱くなるんじゃないかな
シグルーン・オールステット
※アドリブ絡み歓迎
ボクの過去…”ワルキューレ”に居た時のボクか。
あの時、一人逃げ延びたボクを責めるのかい。
いいよ。勝負しよう。ボクなら方法はわかるよね。
大通公園までの車道で自分とバイク勝負!
スタート&ゴールはクライング・ジェネシス!
勝ったらそのままクラジェネを轢き逃げします。
自分自身と勝負できる機会なんてそうそうないよね。あの頃のボクと今のボク、どちらがより速いか比べようか。
フィランサ・ロセウス
ジャスティス・ワンの宿敵っていうから期待してたのに、
強さはともかく人となりは残念ね
まあ、そういうギャップも好きといえば好きよ!
『視認している対象の過去を具現化する』という事はつ、
『そもそも対象を視認できなければ効果が及ばない』!
市街地と言えど光の当たらない場所は沢山あるわ
暗い色合いの服装でそういった[闇に紛れる]事で[迷彩]効果を得て[目立たない]ように接近
明後日の方向に物を投げて音を立てたり、他の猟兵との戦闘で注意が逸れた所を[だまし討ち]にしてあげる❤
念のためナイフを突き立て[目潰し]しときましょうか
失敗しても[残像]で的を絞らせないわ
過去が許さない?いつだって私は“好き”だから!
●貴様らの過去は貴様らを許さねェ!
3人の猟兵達の攻撃を振り切ったクライングジェネシスは、大通公園に向けて歩を進めていた。
そこに新たな猟兵達がやってくる。
姿が見えるのは2人の少女だ。
「ギャハハハハハ! 今度は2人か。なら、お前らの過去がお前らをぶち殺すぜぇぇ!! 誰だってなぁ、過去からは逃げられねぇ!」
骸の海発射装置から、そんな2人の姿を模した過去が具現化する。
佐伯・晶(邪神(仮)・f19507)の目の前には、ガトリングガンを構えたドレス姿の少女が。
シグルーン・オールステット(銀光の乗り手・f23940)の前には、宇宙バイクに乗った“ワルキューレ”時代の彼女が。
(「ジャスティス・ワンの宿敵っていうから期待してたのに、強さはともかく人となりは残念ね。まあ、そういうギャップも好きといえば好きよ!」)
そんな様子を、市街地のビルの物陰に潜みながら見つめている、クライングジェネシスに視認されていない猟兵が1人。フィランサ・ロセウス(危険な好意・f16445)だ。
視認されていないがゆえに、彼女の過去は具現化していなかった。
互いに自分の過去と向き合っている晶とシグルーンの戦いを隠れて見守りつつ、フィランサは時を待つ。
「ボクの過去……“ワルキューレ”に居た時のボクか。
……あの時、一人逃げ延びたボクを責めるのかい?」
現れた過去のシグルーンは、かつて所属していた部隊が壊滅した際に逃げ……いや、世界の壁を越えてその場から消えたことに対する悔恨が具現化したような存在のようだ。
過去は、シグルーンを轢き殺そうと、宇宙バイクを走らせて向かってきた。
「いいよ。勝負しよう。……ボクなら方法はわかるよね」
それの突進を避けつつ、自らもバイクに乗るシグルーン。
「自分自身と勝負できる機会なんてそうそうないよね。
あの頃のボクと今のボク、どちらがより速いか比べようか!」
2人のシグルーンは、互いにバイクをぶつけあうようなデッドヒートの並走を始めるのだった。
「自分と同じ能力を持った攻撃か」
目の前にいる過去の晶と対峙しながら、晶はそう呟いた。
直後、過去からガトリングガンの乱射が始まる。晶をハチの巣にするべく無慈悲に吹き荒れる弾丸の雨あられ。だが、それは晶に命中した瞬間、時が止まったように空中にて静止する。
「不意打ちなら兎も角、ネタが割れてるならやりようはあるよ」
晶が纏うオーラでの防御だ。そのオーラに触れたものは運動エネルギーを失い、時が凍ったように止まってしまう。まったくダメージがないとは言わないが、覚悟を決めていればこれくらいの芸当はできる。
そして自らも反撃のガトリングガンを打ち込んでいく。
「……で、これが通じなければ、あれを使うだろう?」
晶の予想通り、過去の晶は【邪神の涙】を使ってきた。水から凍り付くほどの冷気を『無差別に』まき散らすこの能力。
そう、無差別に、だ。
「な、なにぃ?! こっちまでかよぉ?!」
過去との戦いを高みの見物していたクライングジェネシスは、突如過去の晶の放った冷気が自分まで巻き込んで広がっていくことに驚いて、隙を作ってしまった。
「範囲内敵味方無差別に攻撃するからご愁傷様。
相手の能力を確認する前に先制するのも考えものだね?」
クライングジェネシスにそういい放つと、晶は自らも【邪神の涙】を使い、己の過去とクライングジェネシスを纏めて凍らせるべく冷気を撒いていく。
「おおおお?! てめえええ?!」
自らは冷気に耐性があるゆえ、冷気で凍り付いても動ける。
そうして過去の晶の方が先が凍り付き、凍り付いた過去を打ち砕こうとガトリングガンを構えた晶だった。
が、その前に。
「過去のボクになんか負けない。ボクの、勝ちだっ!!」
過去とのバイクレースでこのあたりの道を1周回ってきたシグルーンが、バイクの最高速で突っ込んできた。過去は、このスピードについていけず、シグルーンとのデッドヒートの際にクラッシュして消えている。
そして、シグルーンはそのスピードのまま、凍り付いた晶の過去と、それに巻き込まれて冷気が身体に張り付いていたクライングジェネシスに、バイクでの体当たり……つまりは轢き逃げを敢行した。
「くらえーーーっ!!!」
「なんだとーーーー?!」
凍り付いたところを強烈な体当たりを喰らい、大きなダメージを受けてしまったクライングジェネシス。
「……くそっ、ちぃっとばかり、油断したぜ」
忌々しそうに膝をつきながら悪態をついた。
そしてそこに、これまでずっと身を潜めていた刺客が忍び寄る。
いうまでもない、フィランサだ。
暗い色合いの服装で闇に紛れていたフィランサの事を、この瞬間に至るまで、クライングジェネシスは気が付いていなかったのだ。
「過去が許さない?
過去だろうと未来だろうと、いつだって私は“好き”だから!」
「なにぃっ?!」
そして【クロックアップ・スピード】の高速で忍び寄ったフィランサは、クライングジェネシスにナイフを突きたてるのだった。
「くそがっ……猟兵ども、やってくれたじゃねぇか……」
轢き逃げとだまし討ちによって大きく傷ついたクライングジェネシスだが……それでもまだその憎しみは尽きることなかった。
倒しきるには、もう一押し必要だろう……。
成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
フランチェスカ・ヴァレンタイン
さて、まずは”モブ”リビオンの駆除からですかねー
最大戦速の空中戦闘機動に幻惑機動(残像+フェイント+迷彩)を織り交ぜて、モブ達の知覚を振り切りつつ
擦れ違いざまに斧槍でなぎ払い、集団へ向けてのマイクロミサイルの一斉発射など
UCを発動しての慣性無視の機動で戦域を飛び回り、強襲・爆撃・砲撃を駆使しての空襲で制圧していきましょう
機動と空襲のエネルギー消費で、旋条の光刃が触れたモブを一瞬で消し飛ばすほどに威力を増しましたら
なおもモブを湧き出し続ける胸の噴出口へ向けて、ランスチャージを敢行すると致しましょう…!
攻撃が効かないのでしたら、ええ。――単に無敵化が解けるまで抉り続ければよろしいだけでしょう?
●俺が最強のオブリビオン・フォーミュラだ!
「まだ来やがるか、猟兵!!
まだまだこんなもんじゃやられやしねぇぞ!!」
さらに現れた猟兵……宙を舞うフランチェスカ・ヴァレンタイン(九天華めき舞い穿つもの・f04189)の姿を認めると、傷つき大きくダメージを負っているクライングジェネシスは、その胸の孔からオブリビオンの大群を放ち始めた。
「さて、まずは“モブ”リビオンの駆除からですかねー」
現れるオブリビオンは、1対1体は正直問題にならない相手だろう。だが、その数だけは非常に多い。そしてオブリビオンを放出している間、クライングジェネシスはあらゆる攻撃を受け付けない無敵の状態になっている。
だが、それも承知と、フランチェスカは、【天つ煌めき 翔け穿つもの】による最大戦速のままの空中機動でオブリビオンの群れの中へと突っ込んでいく。残像やフェイントを織り交ぜた幻惑軌道で、押し寄せる群れの中を泳ぐように抜け、すれ違いざまに斧槍を振るう。
「おうおう、やるじゃねぇか!
だが、こっちは底なしだぜぇ。いつまでもつ、猟兵!」
「いつまでかは、見ていればわかりますよっ!」
クライングジェネシスの軽口も聞き流し、フランチェスカはさらに宙を高速で駆ける。マイクロミサイルをサーカスのように乱射しつつ、その爆風の中を慣性を無視するような鋭角の軌道で駆け抜け、光の刃で包まれた斧槍で薙ぎ払い、さらには爆撃を繰り返していく。
「ギャハハハハハ! 無駄無駄無駄ァ!
そいつらいくら殺っても、俺には何ともねぇんだからよ!」
「攻撃が効かないのでしたら、ええ……」
フランチェスカは、煽るように笑い続けるクライングジェネシスの、胸の孔めがけて、全身に光を纏わせたまま一気に突っ込んでいく。
一筋の光の矢となって。
その光の矢は孔から現れたオブリビオンを出現と同時に塵に変え、そしてその孔を全力で貫こうと光が押し込んでいく。
「……単に無敵化が解けるまで抉り続ければよろしいだけでしょう?」
「ぬぐっ
……!!」
根競べは、フランチェスカの勝ちだった。
これまでの猟兵達の戦いの中で大きく傷ついていたクライングジェネシスに、いつまでも無敵の防御を維持できる余力はなく。
光の矢は、オブリビオンを解き放つ穴を穿ち、そしてクライングジェネシスを貫いてその身体に物理的な大穴を空ける。
「ギャ、ハハ……やるじゃ、ねぇか……」
それがクライングジェネシスの最後の言葉となった。
大成功
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