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アースクライシス2019⑮〜ハンドロード

#ヒーローズアース #戦争 #アースクライシス2019 #ダークポイント


●黒き
 ヒーロー達がマンハッタン島の高層ビル街の間を駆け抜け、サーチポイントで見付けだしたダークポイントの元へ辿り着くと、総攻撃を開始するがヒーロー達の攻撃では歯が立たない。
 ジャラジャラ、両手に握られている銃から薬莢を吐き出させると軽い金属音を響かせながら宙を舞い、カランカランと音を立てながら舗装された道路にばら撒かれた。
「……なんという速さ」
 速さに自身があるヒーローでさえ、“ダークポイント”の銃捌きに敵ながら感嘆しながら呟いてしまう。
 ふわり、と朱色の紐が靡かせながら緑に光る顔はヒーロー達から逸らさない。
 タン、と軽く高層ビル街の壁を蹴ってダークポイントは、ヒーロー達の視界から消えたかと思うと気が付いたらビルとキスしている。
「……がはっ! り、猟兵を……待つしか、ないのか……」
 揺らぐ視界に誰かの影が現れた。

●グリモアベース
「皆、日々ヒーローズアースでの戦いや作戦お疲れ様だ。さて、良いニュースといえば先日に得たSP(サーチポイント)により、あらゆる存在から死角となる『不可視の領域』に潜んでいたダークポイントを発見した」
 バン、とマンハッタン島の高層ビル街を画面に映しだしながら神山・楼炎(蒼銀の堕人狼・f01748)は、目の前にいる猟兵達に向かって言った。
「ヒーロー達が先に向かっているが、相手は強大な敵故にか……歯が立たなくとも彼らは人々を守る為に戦ってくれている。しかし、倒せるのは猟兵であるお前たちだ! さぁ、ヒーロー達や人々をを守る為にも、急いで向かってくれ。強敵であろうとも、倒してくれると信じているからな」
 現地で戦っているヒーロー達を画面に映しながら楼炎は言う。
「それと、ダークポイントは必ず先制攻撃をしてくるので、対処方法を考えてから挑んでくれ……お前たちに幸運を」


龍真 神
 龍真 神(タツマ シン)と申します。
 よろしくお願いします。

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 プレイングボーナス……『敵のユーベルコードへの対処法を編みだす』
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 連携する場合は、相手のIDやチーム名の記載を忘れずにほぼ同時にプレイング送信して下さい。
 ※連携人数は最大でも4~5人が限度となりますのでご留意ください。
 プレイング受付は最大10件となりますが、日付をズラして送っていただければなるべくは全て採用出来る様に努力します。
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第1章 ボス戦 『ダークポイント』

POW   :    ダーク・フレイム
【ダークポイントの視線】が命中した対象を燃やす。放たれた【漆黒の】炎は、延焼分も含め自身が任意に消去可能。
SPD   :    ダーク・リボルバーズ
自身に【浮遊する無数のリボルバー】をまとい、高速移動と【全方位・超連射・物質透過・弾丸】の放射を可能とする。ただし、戦闘終了まで毎秒寿命を削る。
WIZ   :    ダーク・アポトーシス
【銃口】を向けた対象に、【突然の自殺衝動から始まる自分への攻撃】でダメージを与える。命中率が高い。
👑11
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仇死原・アンナ
アドリブ絡みOK

さながら漆黒の闇が一点に集まり人型を成したようだ…
この世界を救う為にもあの人型を屠ってやろう!

敵の視線を集める為に仲間を[かばいつつ挑発によるパフォーマンス]で攻撃を引き付けよう
鉄塊剣による[武器受け]と[火炎耐性とオーラ防御]を身に纏い漆黒の炎を耐え抜いてみせよう…!

なんとか耐え抜いたら【ゲヘナ・フレイム】で漆黒の炎を[吹き飛ばし力を溜めつつ]攻撃に移ろう
[ダッシュ]で間合いを詰めたら敵を倒す[覚悟と殺気]を込めつつ
鉄塊剣を振るい[怪力による捨て身の一撃]を叩き込もう…!

地獄の炎でその闇を照らし燃してやる…!


フェイルシア・インパーサ
●アドリブ歓迎
冷血な戦闘マシーンでしょうか?
いえ、血が冷たいのは私も似たようなものですわね

●POW ユーベルコード対策
花の魔力で自身を覆い隠すように花びらを巻き散らかします
それらが焼き払われるなら囮として【残像】を残し物陰に隠れましょう

その後【高速詠唱】で準備し
指定のユーベルコードに風の魔力を【属性攻撃】で乗せて放ちましょう
360度から襲い掛かる大量の花嵐に視界が阻まれ、全てを燃やし尽くすことはできないはず
仮にそれができても視界は炎で埋まる
風を纏った【属性攻撃】を放ってまとめて吹き飛ばして差し上げますわ
燃やした花嵐で炎の壁を作るつもりなら【火炎耐性】【激痛耐性】で我慢して【鎧砕き】で穿ちます


フランチェスカ・ヴァレンタイン
視線がトリガーとはまた厄介な… さて、どうしたものでしょうかね?

先制攻撃に対しては、仕掛けると見せ掛けてフェイントで対象へ向けて外殻装甲をパージ、視界を遮ることで炎上へのデコイとしましょう
念のためおびき寄せ用の残像をその場に残し、自身は光学迷彩を纏っての羽ばたきで宙を舞い、頭上から斧槍を振り下ろしての強襲を

直撃しても躱されてもよし、本命はこのあとですわ…!
反撃の射撃を斧槍での斬り払いとシールドガントレットで捌き、至近距離から重雷装ユニットのマイクロミサイルを一斉発射
爆炎に紛れて死角を衝いて距離を詰め、渾身のフルスイングでのUCの爆砕をどうぞ――召し、あが…れッ!!



●漆黒の炎は揺らめく
 タン、と舗装された道路を蹴って赤黒い口を開けた拷問器具を思わせる裾を翻しながら仇死原・アンナ(炎獄の執行人・f09978)は、あまり手入れしていないであろう黒髪を靡かせながらマンハッタン島の高層ビル街の間を駈け出す。
(冷血な戦闘マシーンでしょうか? いえ、血が冷たいのは私も似たようなものですわね)
 シトリンの様な金色の瞳でダークポイントを見据えながらフェイルシア・インパーサ(騎士姫の造花・f04276)が“ルーンソード”を抜刀すると、刀身に花のルーンが浮かぶと精霊の力が増して周囲に花びらがふわりと舞う。
「さて、どうしたものでしょうかね?」
 一対の白銀の翼を広げると絹の様な金色の髪を靡かせながらフランチェスカ・ヴァレンタイン(九天華めき舞い穿つもの・f04189)は、宙へ舞うと翡翠の様な瞳に映るダークポイントを睨んだ。
 ただ真っ先に彼の前に向かったのはアンナ――“錆色の乙女”をビルの壁に突き刺すとその上に立ち声を上げた。
「この世界を救う為にもあのアンタを屠ってやろう!」
「……つまらん」
 ダークポイントは一瞥すると、アンナの言葉には興味なさそうな声色で言った瞬間――ごう、と耳ともで何かが唸ったかと思えば漆黒の炎に包まれた。
「――っ!」
 後方へ跳躍しながら錆色の乙女を引き抜くと、アンナは灼熱するオーラを展開して防ぐが他の場所からも仲間の悲鳴が上がるのをイヤでも耳に聞こえる。
(失敗、か)
 しかし、アンナは今は耐え抜く事を優先して自身を包み込む漆黒の炎は暗く、微かに本能的になのだろうか出生を思いだして思わず唇をかみしめた。
 ぐにゃり、と蜃気楼で揺らめく炎の向こう側でダークポイントの緑色に光る模様が見えた。

「きゃっ! ど、どうして!!」
 自身を守っていた花びらが延焼したのを見てソレを囮にしてフェイルシアは、素早く沢山あるビルの間に逃げ込んだハズなのに――
 ビルの影から緑に光る模様が浮かび上がり、フェイルシアを凝視すると美しく華やかな鎧とドレスに似た衣装がちりちりと音を立てながら燃える。
 気付かなかった、隠れれば大丈夫だと思い隠れた先の闇では、漆黒の炎が背景と同化していて肌を焦がす痛みでやっとフェイルシアは気が付いたのだ。
(悪い、あとでどうにかしますわ)
 光学迷彩を纏っているフランチェスカは、ただただ自身を視線から守る為に行動するしかない眼前で仲間を助けれない事に胸を痛める。
(で、でも……反撃、しな、きゃ……)
 漆黒の炎に覆われて息をする度に喉が焼けて行くのを感じながらもフェイルシアは、一生懸命に口を動かして言葉を紡ぎ高速詠唱をしていつでも発動出来る様に準備をし終えた。
「そうか、科学の力であっても、魔術であっても、その姿は実に――分かりやすい」
 フランチェスカが素早く振りかえるとそこには、ダークポイントの緑に光る頭部が眼前にあった。
「何故!?」
「簡単な事だ。足音と影がない……残像故に、な」
 光学迷彩で見えないハズのフランチェスカが空を滑る様に後退すると、漆黒の炎が身を焦がしそして眼前に迫るダークポイントは両手に握っている銃で追撃する。
 “プルリアント・レディバード”のビーム膜が広げて防ごうとするが、ワンテンポ遅かったのだろう弾丸は何個かはフランチェスカを貫き後は全てどうにかプルリアント・レディバードで防ぎきれた。
「地獄の炎にはこういう使い方もある……!」
 自身を切り裂き噴出された地獄の青き炎で身を纏うと、アンナが錆色の乙女の剣先をダークポイントに向けると駈け出した。
「最果てより想う……かつて栄えた理想郷、朽ちて変わらぬ我が忠誠! 受け継がれし騎士の奥義、今こそその身に焼き付けなさい!!」
 ミレナリィドールの作られた声帯否、喉は黒く焦げてしまったがそれでもフェイルシアは風の魔法も込めた桜色のオーラを纏った無数の花嵐放つとダークポイントの視界を全て覆わんとするかの様に嵐は唸り声をビル街に響かせる。
「セーフティ、解除―― 対反動スラスター、噴射待機―― 術式炸薬、フルチャージ……! たぁっぷり、召しあがれ? 痛撃、爆砕っ……!!」
 間髪入れずにフランチェスカが重雷装ユニット“プロム・イスキュアス”のマイクロミサイルを一斉発射させて着弾を確認した後に、“ヴァルフレイア・ハルバード”を握り締めてダークポイントの元に素早く接近する。
「爆砕をどうぞ――召し、あが……れッ!!」
 死角であろう方向からヴァルフレイア・ハルバードを横に力強く振った――鉄槌の部分はダークポイントの身体に当たると打撃面から生じる零距離爆裂により、その漆黒の身体が四散して倒した事に安堵した瞬間。
「何故だ……っ! どういう事だ」
 アンナの錆色の乙女は、何も無い闇を切り裂くとその場所より少し奥の方にダークポイントが緑に光る頭部をコチラに向けていた。
「手ごたえは確かに……!!」
「きゃっ!」
 ダークポイントが自身を捕らえている嵐の中で舞う花びらを漆黒の炎で燃やし、漆黒の炎に支配された嵐の中を通って消える。
「くそ……っ!」
「深追いは止めた方がよさそうだな……」
 今にも駈け出しそうなアンナは、ぐっと唇を噛み締めて見送るその横でフランチェスカは、フェイルシアを嵐から遠ざける様に誘導させた。
 それぞれの作戦は問題なかったかの様に見えたが、その隙や綻びを見付けて突かれただけでダークポイントを有利にさせてしまう程に彼は強いのであろう。
 だが、それを考えている暇はない、早くダークポイントを追いかけて倒さなければ――そう思って他の猟兵達は駈け出した。

苦戦 🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

クトゥルティア・ドラグノフ
※アドリブ共闘大歓迎

神山さんが予知したとあらば行かざるを得ない!
クトゥルティア、行くよ!

視線を向けられると燃やされるなら、視線を向けられないようにすればいい!
攻撃が飛んで来る前に鋭槍月光を少し先の着地点に投擲、爆発によって産み出される爆煙に紛れて死角へと向かうよ!
【野生の勘】と【戦闘知識】をフル活用。
見られないと思える場所を【見切り】、そこへと全力で飛び込むよ!
入り込めたなら、先ほどUCの効果で繋がったままのコンクリート塊を【怪力】に任せて、モーニングスターの要領で叩きつけてやる!
例えもう一度補足されても止めない!
【覚悟】は決めた、【勇気】を込めた相討ち覚悟の攻撃を食らえ!


アルフレッド・モトロ
「馬鹿野郎が…ッ!……本命は"こっち"だッ!!」

対処は
『先制の初撃のみどうにか耐えて、後発で発動するこっちのUCで封殺する』だ!

【ワンダレイアンカー】に隠れて、なるべく奴の視線を切る!
はみ出した分は仕方ねえ。
多少は【火炎耐性】と【気合い】で耐えてみせる!
伊達にブレイズキャリバーやってねえからな。
地獄の炎に比べりゃそよ風みたいなもんだぜ(痩せ我慢)

UCが発動できる状態になったらすぐに奴と俺を渦潮で囲んで水没させるんだ!
『炎』は空気がなきゃ燃えねえ。つまり本命はこっち(UC)…ってわけよ!

食らった分は倍返しにしてやるぜ!
「そのまま潮に呑まれちまいな!真っ黒野郎!!」

(連携・アドリブ歓迎だ!)


緋翠・華乃音
狙撃手としては完全に上位互換だな。
勝てずとも一矢を――いや、一射でも報いてやろう。

一際高いビルの屋上。
全身を黒いローブで覆い、ただそこに佇んでいる。
敵からはそのように見えているだろうか。
その実、UCで『視野』を拡げて敵の気配・速度・行動全てを『視て』いる。

ローブが燃える。
つまり視線が通るという事はその一瞬、
こちらからの狙撃の射線も通るという事。

宙へ投げ捨てた燃えるそれの下に隠し持っていたのは狙撃銃。

一射だけで良い。
例え致命で無かろうと。

狙撃手としての完全性を疑え。
視るという事は相手からも視られるという事を脳裡に刻め。

深追いはしない。
命が惜しい訳でもないが、捨て身の一射しか当たらないだろうから。



●青き渦が全てを浚う
(狙撃手としては完全に上位互換だな。勝てずとも一矢を――いや、一射でも報いてやろう)
 氷の様に冷たそうな髪とそれに似た光を宿した瞳でダークポイントを見据えると、緋翠・華乃音(終ノ蝶・f03169)は一番高いビルの一番上で静かにただただ見つめる。
 黒いローブを見に纏い、佇む自身の姿は彼にどう見えているのだろうか? と、ふと疑問が胸の中で浮かび上がる。
 彼一人で黄昏ている下では既に戦いは開始されていた。
「クトゥルティア、行くよ!」
 ぱっと見では海月か何かに見えるであろうクトゥルティア・ドラグノフ(無垢なる月光・f14438)は、馬や鹿に似た足をパカララッとタップシューズの様に軽快な音を立てながらヒーローアースの地に足を踏み入れた。
「馬鹿野郎が……ッ! ……本命は"こっち"だッ!!」
 エイの様なキマイラであるアルフレッド・モトロ(蒼炎のスティング・レイ・f03702)は、ダークポイントの視界に入るに近付くと声を上げた。
 頭部の緑の模様が輝きを増したかと思った瞬間、野生の勘で素早く“ワンダレイ・アンカー”を地面に立てるとその後ろに逃げ込んだ。
 ピクッとクトゥルティアの二本の触角が揺れると、埋め込まれた結晶が美しい“鋭槍の指輪”から槍が生成される。
「ブルズアイ!! 何てね!」
 ぶんとサイキックオーラで出来た投げ槍を投擲し、周囲のビルや地面の揺らす程の爆破を起こして粉塵が舞う中へとクトゥルティアは駈け出した。
 そして、生まれ持っている野生の勘とこれまでの経験を活かして、クトゥルティアはダークポイントの何となく察した死角へと爆発の煙や粉塵に紛れて向かう。
「はっ、地獄の炎に比べりゃそよ風みたいなもんだぜ」
 漆黒の炎で燃えるワンダレイ・アンカーを持ったままアルフレッドは、地面も延焼して赤黒く熱を帯びていようが頑なにそこから動かない。
「ローブが燃える、という事は視線が通っている。つまり、こちらからの狙撃の射線も通るという事」
 燃え始めた羽織っていたローブを脱ぎ捨てると、華乃音はビルの上から捨て“to be alone.”を収納しているガンケースをガチャリと開けて手早く組み立てる。
 爆発で舞い上がる粉塵と煙の中をクトゥルティアが掛けて行くのを見据えると、その後ろの方ではアルフレッドが役目を果たしてボロボロのワンダレイ・アンカーを担いだ。
「さあ、ここからが "クライマックス" だ!」
 そう声高らかに言うとアルフレッドの周囲に巨大な渦潮が複数生成されると、延焼して焼けたアスファルトを濡らしてジューと音を響かせながら水蒸気が辺りを漂う。
「チャンス!!」
 ジャラララ、と音を立てながらクトゥルティアと地面を繋げているサイキックオーラで出来た茨の鎖を掴み、彼女は怪力で歪だがコンクリートの塊を道路から引き抜きソレをダークポイントに向かって放り投げた。
 銃を構える暇など与えず、ただただクトゥルティアは覚悟を決めて勇気を胸と力に籠めて更にモーニングスターの様にソレを振るう。
「そのまま潮に呑まれちまいな! 真っ黒野郎!!」
 水が渦巻く音を響かせ、水蒸気が視界を奪い、アルフレッドは再びユーベルコードを発動される前に巨大な渦潮を操って視界を奪う。
 そして、水の中に閉じ込めてしまえば視線の炎は発生しないと思っているからだ。
(それは違うだろう……視線の先、つまりその物体自身を燃やすワケだから)
 組み立てたto be alone.のスコープから覗きこみ、今下で起こっている事を眺めながら引き金に指を掛けた。
「明日死ぬ為に今日を生きているつもりはない」
 膨大な戦闘経験から生まれる戦略や大局視と先天的な異能である五感と直感を超活性し、それらを統括する脳の演算機能を向上する事で攻撃力重視にすると静かに深呼吸をする。
 今は他の猟兵が追いこんでいる、ダークポイントの意識の7割は向こうで華乃音は3割もないであろう。
(だが、この時だけ感謝しよう)
 全てを込めた一撃が引き金を引いた瞬間、to be alone.の銃口から弾丸が射出されるとダークポイントを喉元を貫いた。
「~♪ やるじゃねぇか」
 口笛を吹くとアルフレッドは、ニヤッと口元を吊り上げて不敵な笑みを浮かべた。
「えーい!」
 陽気な声でクトゥルティアは、鎖を横に振って唖然としているダークポイントに当てると黒い四肢は宙を舞いそして――ドン! と音を響かせながらビルの壁にめり込んだ。
 あれで倒される程に甘くない事はその場にいる猟兵は直ぐに察すると、めり込んだ部分から身体を捩じらせながら出てくるダークポイントを見据えた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

宇冠・龍
由(f01211)と参加

相手は強敵、油断なく戦いましょう
自殺衝動で私は自らの首を絞めてしまうはず、あの人を失ったときもそうしかけましたから
けれど今は違います
手に宿った【祈りの聖火】は私の衝動を退け癒してくれます
効果を増した聖火で由に触れ、娘の衝動も緩和させます

もう一度銃口を向けられる前に、由が作ってくれた隙に乗じて懐に入り込み、拳という武器に纏った聖火で拳骨、拳銃を握る手をワン・ツーと攻撃
拳圧により生じる衝撃波と炎、強化もされていますし容易くは躱せないはず
嫌なことを思い出させる人には容赦はしません

もし銃を落としたら、全力を込めた拳で追撃しましょうか


宮落・ライア
物質透過……?
え、それってつまり遮蔽物無視って事?
わぁーっざふぁー!?
ふざけてる!? 避けるしかないじゃん!?

くっそくっそ!
【野性の勘・見切り・気合い】で殺気とか害意を察知して【ジャンプ・ダッシュ】などで全力回避! 物陰とかも意味無いからほんと安心出来ない!
致命傷でなければ【激痛耐性・覚悟】で気にするな! 致命傷でも頑張れ!

【破壊衝動】が発動できれば…削り合いだ!
相手が【殺気】を感じた瞬間に、感じた場所に突き刺さる黒杭をメインに戦闘。
感じからして近づける気はしないからね…。
もしも近づけたら【グラップル・怪力】で捕まえて、
相打ち狙いの被害無視のゼロ距離戦闘をするさ。


宇冠・由
お母様(f00173)と参加

向こうは二丁拳銃、私とお母様両方が一緒に対象になります
強敵前に無意味かもしれません。けれども私はお母様をかばい守ります
もうあの日のようなことは起こしたくないんです

自殺衝動に対抗する手段、私にはありません
地獄の炎が仮面をじわじわと焦がしていくでしょう
けれども、お母様の手の温もりが、私の身体を癒してくれます

相手が次の行動へ移る前に【拍手】で牽制
足元から地獄の炎を噴射させ、こちらに銃口を向けさせないように
手を叩くたびに火柱が上がります
叩けば叩くほど地面から打ちあがる炎で、斜線を封じます
こちらへ銃口が向かなければ、避けられても構いません
お母様の攻撃へ繋がれば良いんです


大神・零児
己の意識をC-BAに纏わせ手足の様に操作
C-BAで高速移動しながら敵をUCの範囲内に捉え続ける
飛来する弾丸に敵意が籠っているだろうから
敵意の「向き」も感知し経験からくる無意識の思考と反応で回避
面制圧射撃も考慮して立体的に行動

敵意の向きを逆算
敵の速度と動きを割り出し
範囲内の敵の敵意・思考を感知した瞬間
無意識の思考と反応により行動

グレネードユニットはC-BAに
多彩なグレネードを的確にばら撒き敵を誘導

油断
足を止める
思考の一瞬の隙等を衝く

技能
戦闘知識
咄嗟の一撃
情報収集
追跡
第六感
見切り
野生の勘
世界知識
地形の利用
学習力
逃げ足
早業
ダッシュ
ジャンプ
カウンター
操縦
残像
騎乗
武器改造
動物使い
クライミング
空中戦
運転


フィランサ・ロセウス
ビル街なら人ひとり隠れられそうな看板は少なくないはず
それを失敬して即席の盾として身を隠しながら、
建物から建物へ「ニンジャ・フックシューター」で引っ掻けたフックを巻き取りながらダークポイント目掛けて高速移動【地形を利用】
防弾性能には期待してないわ
あくまであの厄介な視線や銃口を遮られれば充分

敵UCが「対象を自殺したくなる狂気状態に陥らせる」効果と解釈すれば、一応【狂気耐性】があるけれど…
こちらはあまり期待しないでおくわ

ダークポイントに近づく事ができたなら、こちらもUC発動
簡単には逃げられないようにしてから攻撃するわ



●衝動
 新たにやってきた猟兵達にダークポイントは、手にしている銃の銃口を向けた。
 それを見た瞬間、心臓が何か黒いモノで掴まれた様な感覚がすると同時に、一つの衝動が襲う――死ね、自害して死ね、と。
「そんな真っ向からしなくても……っと」
 赤いツインテールを揺らしながらフィランサ・ロセウス(危険な好意・f16445)は、ビルに付けられた看板を引きはがすとソレを盾代わりにして銃口の射線をきる為に使った。
 “ニンジャ・フックシューター”も手にし、ヒュンと近いビルの壁に打ち込んだり手すりにワイヤーを絡めながらターザンの様にコンクリートジャングルを飛び交う。
「信用度は低いけど、こうしちゃえばなんとかなるでしょ!」
 楽勝とは言い難いが、フィランサは素早く壁から飛び出したダークポイントの元へと向かった。

「今は、もう……大丈夫ですから」
 失い過ぎて死にたい時もあったであろう宇冠・龍(過去に生きる未亡人・f00173)は、自分に言い聞かせるかのように呟くと善を助け、悪を退ける聖火が召喚された。
「私は光を肯んずる」
 小さな聖火は龍の手の中で眩しい位の輝きを放ち、周囲の仲間も陥った自殺衝動が浄化されて取り除かれた。
 その傍らで、ただただ自身の精神力だけで自殺衝動に耐えいた宇冠・由(宙に浮く焔盾・f01211)の炎は落ち着き、愛らしいリスのマスクは一部焦げてしまった。
「帰ったら、修繕しないといけませんね」
「お母様の優しい手の温もりだけで、この程度のキズは簡単に癒えてしまいます」
 心配そうに龍はマスクが焦げた部分をそっと撫でると、由は嬉しそうな声色で言うと優しい母の手に甘えるように頬を擦りつけた。
「ごきげんよう」
 由がパンパンと叩きながら拍手を向けた瞬間、ダークポイントの居る場所の足元からごうごうと燃え盛る柱が吹き出した。
 ダークポイントに隙が出来たのを見逃さなかった龍とフィランサは、素早くダークポイントの元へ駈け出す。
「失った者、残された者が背負っている痛み、悲しみを操る様な事は――許せません」
 人の心を癒した聖火を龍は拳に纏わせると、自身よりも頭何個分あるか分からない程に高いダークポイントに向かって拳を銃を握る手を狙って拳を突き出した、が。
 それに気付き素早く後退しようとするダークポイントをフィランサのニンジャ・フックシューターで縛り上げた。
「さあ、さあ、さあ!  楽しい楽しいゲームを始めましょう?」
 華麗に着地すると同時にフィランサだけが自由に通り抜けられる鉄格子の迷路が生成されると、龍はお構いナシにダークポイントを殴る為に拳を突きだすが目と鼻の先で止まる。
 しかし、拳からは聖火を纏った衝撃波が放たれると、ダークポイントの黒い身体をカマイタチの様に切り刻む。
「……っ!!!」
 驚いた様子なのは龍でも読みとれる程に、ダークポイントは驚きを見せており震える手で銃を手にしようとする。
「それはさせませんわ」
 由が拍手を向け、炎の柱で銃を奪い取りながら言った。
「物質透過……? え、それってつまり遮蔽物無視って事? わぁーっざふぁー!? ふざけてる!? 避けるしかないじゃん!?」
 銀のポニーテールを揺らしながら紅玉の様な瞳はぐるぐる渦を巻きながら宮落・ライア(ノゾム者・f05053)は、ダークポイントが使って来るであろうユーベルコードに身を構えていたが、それは龍や由とフィランサによって封じられた。
「落ち着いてください。この迷宮に閉じ込められたのであれば、攻撃は届くかどうか不明ですわ」
 そう言って由は、ライアに向かって落ち着いた声色で現状を説明した。
「いや、そうじゃないんだよ!! 物質透過って言って、銃の弾丸は何でも通れるんだよ!!」
「ですが、銃は持てなくしましたよ?」
 龍がダークポイントの現状を説明すると、アイラはふるふると首を振ると二人を見上げた。
「浮遊させるのですから、手が使えない位は些細な事だよ」
「そ、そんな! どうしましょう?」
 アイラの言葉に龍は、青ざめた表情で言うと由に視線を向ける。
「任せろ、俺がどうにかする。だから、隠れて、隙が出来れば……」
 黒銀の人狼である大神・零児(人狼の妖剣士・f01283)は、野生の勘で仲間の位置を何となく掴み追跡した結果龍達に出会った様だ。
「ですが、お一人では危険では……」
「大丈夫だ。こういう時こそ、迷路を作った主がどうにかしよう」
 龍が不安そうに言うと零児は、フィランサを一瞥してから安心させるような言葉を言った。
「いけない! 早く!」
 ダークポイントを監視していたアイラが声を上げると同時に龍と由を連れて駈け出した。
 そう、彼の回りに無数のリボルバーが浮遊するとその身に纏い、少し視線を逸らした間に姿を消していた。

 ここは迷路だ、出なければ永遠に彷徨い続ける。

 もしくは、迷宮を作った主を倒すまで――ダークポイントはその主を何となく察しているが、眼前に現れた零児をどうにかしないと進ませてくれない気がした。
「ボクはっ! ボクはっ! ……わたしはっ!!」
 自他問わず切り刻む黒い風のような殺意を纏ったライアが獣の様に唸り声を響かせながら、ダークポイントの元に現れた。
 瞬間、無数のリボルバーから弾丸が射出されると、機械の駆動音を響かせながら零児否、“C-BA Mk=2”は弾道を見ながら的確に避けて行く。
「うぁぁぁっ!!!」
 咆哮と共にライアは駈け出すとダークポイントの後ろを取って両腕を掴むと、物理的に突き刺さる実害を持った殺気を放射してその黒い身体を貫いた。
 そして、C-BA Mk=2はピンを引き抜くと、それをダークポイントに向けて投擲する。
 本能か由が引っ張ったからだろうか、素早くダークポイントから離れるとグレネードが爆発して煙幕やプラズマが放出された。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ルルティア・サーゲイト
 ふん、対策など必要ない。何故なら、
「銃への対策は妾が一番最初に必要だった事だからじゃ」
 妾の故郷には銃が無かった。それ故に近接戦闘を主体とする妾には銃への対策が必須であった。
「優れた射手は移動先を読みそこへ撃つ。故に、それを更に読み切る!」
 一見出鱈目に見える動きじゃが、常に熾烈な読み合いを繰り返し、
「妾の射程に捉えれば勝ちじゃ!」
 残影舞踏陣による加速(無論今日もはいてない)を加え、連撃を加える。
「それだけ派手に撃ちまくっておれば自ら居場所を知らせるような物。狙撃手の方がよほど脅威じゃよ」


春日・氷華
氷の異能を持つ寡黙な少女。

【火炎耐性】火鼠の皮衣で全身を覆い、身を伏せる。
「……来た」
炎をガードしてあと、素早く白手袋を口で外したあと地面に手をつけて【絶対零度】の見えない冷気を周囲に放つ。

倒れたヒーローやヴィラン達を冷気で感じながら、物静かな彼女の怒りを表すようにビル街を呑み込むほどの猛烈な吹雪が巻き起こる。
「……冷たいけど我慢してね。すぐに終わらせるから」
この猛吹雪の中で視線は届かない、体に弾丸が貫通しても周囲の水分がある限り氷で覆われて再生する。
あたしの武器は全て冷気と水分によるもの、つまり絶対に自傷できない。
「……お前達に壊されたすべての人達の怒りや悲しみと思いなさい」
『コキュートス』



●闇はその手でハンドロードをする術を失った
「銃への対策は妾が一番最初に必要だった事だからじゃ」
 着物の裾を揺らしながらビル街を歩くルルティア・サーゲイト(はかなき凶殲姫・f03155)が呟くと、紅玉の様な瞳をゆっくりとまばたきさせるとダークポイントを見据えた。
 ルルティアの故郷には銃という遠距離で近代的な武器は無かった故に、近接の戦いを主体として育った彼女は猟兵になってから理解する。

 銃などの遠距離武器をどうにか対策せねば、と――

「優れた射手は移動先を読みそこへ撃つ。故に、それを更に読み切る!」
 ダークポイントを纏う無数のリボルバーから弾丸が射出されると、赤い瞳を細めた瞬間――ルルティアは独自に会得した方法で連続で射出される弾丸を美しいとは言い難いが、ただただ避ける為に身体を動かす。
「……来た」
 小さく呟くと春日・氷華(氷の女王・f22182)は、火鼠の皮衣を素早く身を包み込むと緑に光る顔からか分からないが、ダークポイントはルルティアの方に顔面を向けたまま彼女に視線を一瞥した瞬間、漆黒の炎がごうっと燃え上ったかと思うと直ぐに鎮火した。
「……冷たいけど我慢してね。すぐに終わらせるから……凍れ」
 まるで彼女自身が氷で出来ているかの様な容姿の氷華は、倒れているヒーロー達を心配しつつもその光景にただただ胸に広がるモノは――怒り。
 見えない絶対零度の冷気がビル街を覆い、空中に漂う水分を凍らせて結晶化するとソレは白く、白く、視界を覆いダークポイントの身体を覆っているリボルバーまでも冷たく凍る。
 纏っていては、冷たさで火傷するか凍らされてしまうのは避けたいのであろう、素早く解除するとルルティアとの距離を取る為に音も無くビルの影に逃げ込む。
「妾の射程に捉えれば勝ちじゃ!」
 そう声を上げながらルルティアは、白む視界の中で駈け出すと“凶鳥の翼”を手にして振った遠心力で距離を詰めると、ひらりと彼女が居た場所には布切れが音も無く雪の上に落ちた。
「踊れ踊れや無数の影と、残影舞踏陣!」
 ルルティアの赤と白の斬撃が――ダークポイントを捕らえると素早く切り刻んだ。
「……お前達に壊されたすべての人達の怒りや悲しみと思いなさい」
 眼鏡を投げ捨てながら氷華は言うと、その身は全てを凍らせる絶対零度の冷気と氷のドレスで覆われると同時に更に温度が下がると同時に範囲が広がった。
「コキュートス……全力で来なさい……これまで重ねた…あなたの罪……すべて凍らせてあげる」
 すっ、とダークポイントに向けて手をくいっと上げると、下からドンと地面を揺るがしながら先の尖った氷の柱“氷牙(アイス・ファング)”が黒い身体を貫く。
 ぐっと拳を作れば砕けた氷の柱は“氷弾(アイス・ブレット)”――つまり散弾の玉の様に四方に散ってどの方向に回避されても当たってしまうのだ。
「それだけ派手に撃ちまくっておれば自ら居場所を知らせるような物。狙撃手の方がよほど脅威じゃよ」
 吹雪で視界が悪い中でダークポイントの眼前にルルティアが現れると、銃口が自身に向けられるより先に彼女の凶鳥の翼が首を狙い、白刃を煌めかせながら緑の文様が描かれた頭部は吹雪の中へと消えていった。
 そして、残された黒い身体はスッと消えて行くと同時に吹雪は止み、氷華はルルティアの顔に視線を向けると表情でダークポイントが倒せた事を察した。
「帰ろうかの……まぁ、その前にヒーロー達の為に医者かなにか呼ばぬとな」
 凶鳥の翼をバラして収納しながら呟くルルティアは、ふと横を向くと氷華がどうして良いのか分からぬまま傷付いたヒーロー達に寄り添っているのを見て小さく息を吐いた。

 戦いが終わってもやる事はまだまだある――と。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年11月15日


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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


挿絵イラスト