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たとえ爆発しか能がない兵器だとしても

#UDCアース #【Q】 #UDC-P #パンジャン


●こんなうわさを知っているだろうか
 いつもの日常。とるに足らない退屈な毎日。平凡な日常ともいえるそれ。
 その中に、こんなうわさが飛んでいた。

「ねえ、『幸運を呼ぶ車輪のうわさ』って知ってる?」

 曰く、深夜に街を歩くと、いつもは車が横行する道に、なぜか巨大な車輪だけが走る時がある。それを見た者は、幸せになれる――というものだ。
 だが、このうわさには続きがあり――車輪の中でも、たった1つだけで走っているものがあり、その車輪を見ると、近くで爆発事故が起きる、というものだ。いわば、『巻き込まれなかったという幸福』、だろうか。

 車輪だけ、というその奇怪な見た目も相まって、どういうものなのか一度見てみたいと思う人は少なくない。
 だが、その実態は――。

●こんなUDCを知っているだろうか
「――UDC案件、ってわけ」
 水島・可奈(少女自由に夢幻を掴め・f01117)は猟兵たちの前でそういう風に締めくくった。
「この車輪の正体はUDCで、陸戦用自律型機動爆雷――パンジャンドラムと言えばわかるかな……そんな形をした生きる爆弾なんだけど……」
 可奈が『幸運を呼ぶ車輪のうわさ』の録音をもう一度流す。
「――『たった1つだけ』。『近くで爆発事故』。これが気になっている人も多いと思う。
 結論から言うと、これは新種のUDC-Pによるものだと予知された」
 UDC-P。オブリビオンでありながら、人を殺さず、悪事にも染まらず、破壊の意思を持たないもの。シャーマンズゴーストなんかもこれの1つだ。
 つまり。
 この1つだけの車輪こそがUDC-Pで。
 他の「車輪」たちが事件を起こす中、それだけ、仲間に入らず、脱出して人々の前に現れている、ということのようだ。爆発するしか能のない彼の、せめてものやり方である。
「そして、この車輪たちがまた現れる。みんなにしてもらいたいのは、その殲滅をしつつ、このUDC-Pを救出すること」
 いつもなら自分だけ脱出するのだが、どうも今回は仲間に囲まれてしまい脱出ができないまま現場にいるようだ。同じ車輪たちの中で、おびえている状況だという。
 だが――その場所まではつかめない。
「この辺りに出る、というところまでは予知できたんだけど……明確な場所までは不明なまま。だから何らかの方法でうまく探索してほしいんだ」

 うまく回り込めるかして車輪たちと遭遇できれば車輪たちと戦う、という流れだ。紛れ込んでいるUDC-Pは猟兵たちにかかればすぐにわかるらしい。

「で、救出後はUDC組織に引き渡すんだけど……ちょっとこのままじゃ危険だから……みんなの手で事前に『UDC-P対処マニュアル』を作成してほしいんだ」
 なにぶん腐ってもオブリビオン。どんな特性があるかわかったもんじゃないし、猟兵ならともかく一般人には危険な存在だ。対処マニュアルを作成しておくに越したことはないし、もしかしたら猟兵ならではのアプローチ次第で新たな一面を掴めるかもしれない。友好関係ができればなおさらよしだ。
「じゃあ、よろしくお願いねっ。……できればどんな子だったか、みんなの口からぜひ聞いてみたいけどね」
 ふふっ、とほくそ笑みながら可奈はグリモアを展開する。救出作戦の火ぶたが切って落とされた。


結衣謙太郎
 今度は君が幸運になる番だ。

 結衣です。
 UDC-P依頼をお届けします。
 以下詳細。

●成功条件
 UDC-Pの救出、および対処マニュアルを作成。

●章構成
 1章は冒険です。
 どうにかしてUDC-Pが入っている車輪たちの集団に出会うのが目的です。
 フラグメントの方法は一例です。手段は問いません。

 2章は『廻るパンドラ』との集団戦です。
 1体、UDC-Pが紛れています。脱出ができないこともあって恐怖におびえています。
 猟兵の皆さんにはどれがUDC-Pなのかはすぐわかります。それを庇いつつ戦ってください。
 爆音、爆発注意。

 3章は日常です。
 組織に引き渡す前に、救出したUDC-Pについて、猟兵たちでできるだけ正確な『UDC-P対処マニュアル』を作成する章です。なにぶん、何らかの難点は抱えているので。
 こちら、追加情報は幕間にて。

 以上です。
 それでは皆様のプレイングをお待ちしております。
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第1章 冒険 『探索行【夜】』

POW   :    闇夜を駆け抜けながら、体当たりで探索する。

SPD   :    息を潜んで、闇に紛れながら探索する。

WIZ   :    ネット、噂話等から情報を得ながら、探索を行う。

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木常野・都月
UDC-Pか。
周りと自分が違う存在というのは、多分…不安だろうな。

俺も…自分が妖狐と知らず、気がついたら狐として生きてきたから…何だろう、他人事じゃない気がする。

俺の場合、初めて妖狐になった時、運良くじいさんに拾われたから良かったけれど、一歩違えばこのオブリビオンと同じように…
他の狐に出会うたび、怯えて過ごしていたかもしれない。

出来れば、この車輪にも良い方向に向かって欲しいと思う。

風の精霊様に、車輪…金属?の走るような音や匂いを探して貰いたい。
地の精霊様も車輪の振動が無いか聞きたい。

野生の狐として生きてきたからな。
自然の中で培ってきた[野生の感、第六感]を駆使して[情報収集]していきたい。



●探査開始
「風の精霊様、車輪……いや、金属? の走るような音や匂いを探してください。地の精霊様、車輪の振動が無いかお願いします」
 2体の精霊を杖の緑の宝石から飛ばした木常野・都月(妖狐の精霊術士・f21384)。車の走る音などが響く中、空を見上げて考え事をしていた。
(俺も……自分が妖狐と知らず、気がついたら狐として生きてきたから……何だろう、他人事じゃない気がする。
 俺の場合、初めて妖狐になった時、運良くじいさんに拾われたから良かったけれど――一歩違えばこのオブリビオンと同じように……他の妖狐に出会うたび、怯えて過ごしていたかもしれない)
 群衆の中で自分1人だけ違うことをする、というのは簡単なようで難しい。否、行うのは簡単だが、躊躇してしまうのだ。その意味では彼は一人でよかったというべきか、それとも――
(だから……出来れば、この車輪にも良い方向に向かって欲しいと思う。俺のエゴだけど)
 と考えていたところで、はっと何かに気づいた。驚いた顔が面に出てしまう。
(なんとなく――あっちか?)
 ふらふらと歩む都月。この時点では完全に第六感とも野生の勘ともいえる言えるそれだったが――
「……そっか」
 それはすぐに確信へ変わった。なぜなら、その方向から自分が送った精霊たちが帰ってきたから。そして、こっちの方から感じる、と教えてくれたから。
「……行こうか」
 まだ特定までは遠いながらも、少しずつ近づいてはいる。そう感じた。

成功 🔵​🔵​🔴​

水鏡・怜悧
人格:ロキ
人工物に近しい形をしたUDCですか…面白そうですね

まずはネットで軽く情報収集。『幸運を呼ぶ車輪』として噂になっているらしいですから、多少曖昧でも情報は出ているでしょう。
ある程度範囲が分かれば、服の下に纏っているUDC液体金属で空中浮遊し上空から広範囲を探します
義眼の暗視モードをオンにして、集中して情報収集。義眼の視覚情報と画像解析プログラムを連動させて対象を探します。
事前情報では道路を走っているようですし、集団で特徴的な形をしていますから、多少暗くても街灯に照らされている時などに発見出来るでしょう
見つけたら場所と向かっている方向をUDC組織へ共有し、空中浮遊のまま追跡します



●UDCをUDCで探すということ
「『幸運を呼ぶ車輪』……と。検索結果……8212件。なかなかのうわさになっているみたいですね。これは後々隠蔽が難しくなりそうです」
 後々のことまで考えながらスマホを使いネットで検索する水鏡・怜悧(ヒトを目指す者・f21278)。人の形をしているがこう見えて人ではない。いや猟兵にはよくあることだが。
「それにしても……人工物に近しい形をしたUDCですか……面白そうですね」
 ある程度の情報収集を済ませスマホをポケットにしまい込むと、服の下からうにょりと液体金属が出てくる。UDC-黒く玉虫色に光る液体金属だ。
 触手みたいな液体金属が地面につくと凝固し、怜悧の体を地上から持ち上げる。ある程度上がると、今度はUDC自体も浮遊する。なんだこれ。すごい高性能だ。
「手早く済ませましょう。これ、使いすぎると危険ですからね」
 義眼の暗視モードの視覚情報と画像解析プログラムを連動……done.
(事前情報では道路を走っているようですし、集団で特徴的な形をしていますから――)
 形状指定、検索……
(――多少暗くても街灯に照らされている時などに発見出来るでしょう)
 ――done. 検索結果、4件。
 結果の画像を見ると、それを導き出したプログラムに満足いかない顔をする。
「うーん、今一つ動向がつかめないものばかりですね……」
 ヒットしたのはいわゆる「通りすがり」みたいなものばかりで、いくらタイムスタンプが現在のデータとは言え、なかなかどこへ向かっているのかわかりにくいデータだった。
「まあ、このようなデータでも、集めれば情報はわかるでしょう」
 怜悧はスマホを取り出すと当初の予定通りデータを場所と時間、そして向かっているおおよその方向を追記してUDC組織に転送すると、浮遊したまま一番最新のデータの場所に向かい追跡を始めた。

成功 🔵​🔵​🔴​

アリスティアナ・アナザーブラッド
「まさかこの地で、伝説級ポンコツ兵器パンジャンドラムに巡り会えるとは」

若干楽しみにしながら、夜の街を探索します。
路地裏を住処とする身、地理把握は得意ですとも。
情報や噂話をまとめながら出現するに適した道を絞り込んでいきます。
噂では深夜の街、車通りのある道に出現するとのこと。そうなると――
「パンジャンが複数通れそうで、深夜帯は車通りが減る道……でしょうか」
推理しながら地図を作成し、候補となる道がわかったら向かいましょう。
「突撃、玉砕、制御不能の権化であるパンジャンが、それを捨ててまで市民を巻き込まないようにするとは……」
流石は紳士の国が作った兵器。人で無くとも紳士の心は持っているのですね。



●腹話術……?
「まさかこの地で、伝説級ポンコツ兵器パンジャンドラムに巡り会えるとは」
 黒い兎の口をパクパクさせながらしゃべっているアリスティアナ・アナザーブラッド(路地裏のリトルアーミー・f00286)。
「噂では深夜の街、車通りのある道に出現するとのこと。そうなると――パンジャンが複数通れそうで、深夜帯は車通りが減る道……でしょうか」
 つまり、彼女がよくいる路地裏とは真逆の、大通りらへんということだろう。情報をまとめつつ地図を作成していき、それを地図アプリと照らし合わせつつ道を推理していく。路地裏住まいでこういうことは慣れたものだ。
「むー、この辺が怪しいですね、となると。向かってみましょう」
 1つのエリアを怪しいと推理すると、そこへと足を向けるアリスティアナ。ちなみに、どことなくウキウキしている様子。なぜかというと――
「突撃、玉砕、制御不能の権化であるパンジャンが、それを捨ててまで市民を巻き込まないようにするとは……流石は紳士の国が作った兵器。人で無くとも紳士の心は持っているのですね」
 それはいったい、どんなパンジャンなんだろう、と心を震わせていたからであった。ちなみにここまでの彼女の独白は全て彼女の手の黒い兎から出ている。無表情な黒兎がワクワクする感じのことを言っているとどこか恐怖を感じなくもないのは気のせいか。

成功 🔵​🔵​🔴​

播州・クロリア
UDC-P...話を聞く限りでは故郷の蜂皇族の皆さんのような存在でしょうか。
迫害される危険を冒しながらも人との共栄を模索する...その心意気、非常にリアです。
その車輪の方の勇気を無駄にしないために何としてでもこの事件を解決させねばなりません。

ひとまず、ビルなど高い建物で見張ることにしましょう。
方向、位置などは『第六感』で大まかに絞り込むように。
それっぽい一団を見つけたら『衝撃波』でビルの屋上から急行します。
地面に激突しないようUC【蠱の腕】を鍵縄に変化させ『念動力』で
あちこちひっかけながら車輪の一団に追いつくとしましょう。



●リアな車輪とダラキュな車輪
「UDC-P……話を聞く限りでは故郷の蜂皇族の皆さんのような存在でしょうか。
 迫害される危険を冒しながらも人との共栄を模索する……その心意気、非常にリアです。その車輪の方の勇気を無駄にしないために何としてでもこの事件を解決させねばなりません」
 ビルの屋上から街を眺めながら語る播州・クロリア(リアを充足せし者・f23522)。彼女がいう『リア』とは良いもの、という意味である。
「そんな車輪の方の勇気を踏みにじる他の車輪の方は……ダラキュです。一刻も早くそんなのからは救出しませんと」
 彼女が言う『ダラキュ』とは悪いもの、という意味である。なぜこんな言い方をするかは彼女にすらわからない。
「しかし集団行動しているならこのような高いところから見れば少しは目に留まると思いますが……」
 クロリアは方向、位置などを大まかに絞り込むようにしつつ観察していたが、なかなかそれっぽい集団は見えない。
「うーん……死角でしょうか」
 クロリアは観察する場所を変えることにした。そうすれば死角を走っているとしても見えるからだ。とはいえ相手は動いている、それで見つかるとも限らないが……
「ん、あれですかね。予想通り、見えない位置を走ってましたね」
 大通りとかも走る車輪だが、彼女が見たこの瞬間は裏道をたどってたようだ。さっそく飛び降りるようにジャンプすると壁を蹴って衝撃波を放ち、その勢いで一気に迫ろうとする。
「蠱の腕……!」
 クロリアから錆色の腕が生える。念でそれを自在に変えつつ、街路樹や電灯などに鍵縄のように引っ掛けながら、まるで忍者のように移動しながら追跡していく。
「蜂皇族はしつこいんです。リアな車輪の方を救出するまで逃がす気はありません」
 車輪たちは知らない。自分たちを上の方からこっそり追いかけている一人の少女がいることなど。

成功 🔵​🔵​🔴​

月守・咲凛
タイヤの人なのですか……?
良くわからないけど助けを求めているのならお姉さんが助けるのです。待っていてくださいね。
空中でロングレンジレーダーを起動、対象UDCでターゲットを確認します。
「あそこですね、このままついて行っちゃいましょう」
スラスターの光が目立たないように吹かすのはビルの影になる場所で、なるべく飛行制御ユニットの重力無効効果で追跡していきます。
上空なので大丈夫だとは思いますけど、見つかりそうになったらビルの屋上に退避してこっそり覗き込みます。



●お姉ちゃんに任せなさい……?
「タイヤの人なのですか……? 良くわからないけど助けを求めているのならお姉さんが助けるのです。待っていてくださいね」
 月守・咲凛(空戦型カラーひよこ・f06652)が重力無視で上空を飛びながら意気込むが、いつからお姉ちゃんになった? そんなに頼れるのか? 確か過去の報告書だと……
「それは過去の話です。それに今回はそういうのじゃなくて、こう、シリアス? な依頼ですし」
 なるほど。とこうしている間にも咲凛は追跡を続ける。ロングレンジレーダーを起動(アクティベート)、対象をUDCとしてターゲッティング。影や死角が見つかれば隠れてスラスターを吹かして推進力を得ていく。
「しかし、タイヤの人、ずいぶんのっそりと動くんですね。しかも浮遊しているようですし」
 ……え? 浮遊している?
「もう少しで追いつけそうですけどね……タイヤの人」
 車輪のUDC-Pだけどね。と、レーダーで反応があった地点に追いついた咲凛。しかしそこにいたのは――人の形を上に乗せて浮遊している、黒く玉虫色に光る、触手みたいなのを生やした液体金属。
「あ、あれ?」
 首をかしげる咲凛。……対象をUDCとしたからね、これもまたUDCなんだよ……こっちにヒットしちゃったんだね……
「……そ、そんな。あれなわけがない……ですよね? えーと、えーと、別の反応は……」
 慌ててレーダーサーチをやりなおす咲凛。すると、目の前のUDCとは別に、すごい多数の動体反応が!
「こ、こっちでしたね……早く行きましょう」
 冷や汗を一つ拭くと、大量の動体反応の方に向かい追跡をし始めた。今度は正解である。
 ついでに目の前にいたUDCがそっちの方に向かいだした。味方だからねこれ。

苦戦 🔵​🔴​🔴​

リヴェンティア・モーヴェマーレ(サポート)
サポプレ

▼アドリブや他の方との絡みモリモリの盛り大ジョブです

▼性格
いつも笑顔でほわほわのぽやんで楽観的な元気っ子

▼口調
なのでス、でショウ、なのですカ?
等、文章の語尾や途中に1、2文字カタカナが入る
挿入箇所はお任せ
『~な気持ち』が口癖
敵に対しても「さん」付けする

▼武器、アイテム
戦闘時以外は動物の形をとっている子達が多く
会話や意思の疎通もします
動物達の方がしっかりしてる説があるやも…
(踏ん反り返る動物達)

▼得意
情報収集
ハッキング
支援

▼好き
家事全般
動物

▼戦闘
後衛に居る事が多く
後方から援護射撃やオーラ防御での防衛サポを好む

▼NG
過度なエロ
(尚、羞恥心がぶっ飛んでるので恥ずかしがると言うことは無いでス)



●寒くないかだけが心配
「とりあえず、色々情報が集まってきたのデスね」
 今までの色んな情報をまとめて場所を絞りにかかるリヴェンティア・モーヴェマーレ(ポン子2 Ver.4・f00299)。
「これだけあれば……この辺りデショウ」
 リヴェンティアが絞りだしたのはとある廃工場の近く。そこの付近に絞って探索をしようと行ってみる。
「出発なのでス」
 早速飛び出して駆け出すリヴェンティア。しかし結構露出しており夜ということもあって通報とか補導とか来そうなものだが、このドールにはそんな羞恥心はないし、猟兵パワーでそんな違和感みたいなものは与えない。猟兵様様である。とはいえ胸元が飛びでそうになりそうな服だが……その羞恥心すらないようで。
「あっ、そこですネ」
 予想通り、リヴェンティアの目の前には大量の車輪が! ついに追いついたのだ、『幸運を呼ぶ車輪』に!
「あの場所は……廃工場でしょうカ」
 車輪たちが入っていった場所はとある廃工場だった。リヴェンティアは車輪たちが入っていったのを見届けると、遅れて廃工場に入っていった。彼女の好きな動物たちと一緒に。
 え? 服は結局どうなのかって? ご想像にお任せします。リヴェンティアにそんなものを気にする羞恥心はないのだから。こぼれてたって多分気にしないよ。

成功 🔵​🔵​🔴​




第2章 集団戦 『廻るパンドラ』

POW   :    終末理論
【激しい爆発】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
SPD   :    臨界点突破
【高速で接近し、爆発】による超高速かつ大威力の一撃を放つ。ただし、自身から30cm以内の対象にしか使えない。
WIZ   :    革命前夜
【爆発音】を聞いて共感した対象全ての戦闘力を増強する。
👑11
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●車輪たちから車輪を救う
 車輪たちが入っていったのはとある廃工場だった。どうにか追いつけた猟兵たち。
 ふと見てみれば、1つだけ軍団の中から脱出でもしようかと激しく回転している車輪がある。あれが目的のUDC-Pと見て間違いないだろう。
 あれを救出するにはつまり、それ以外を倒さないといけないわけだ。そもそもほっといたら爆発事故とか起こされて、下手したらUDC-Pまで巻き込まれて死んでしまう。
 さあ、救出の時だ。爆発や爆音には注意しつつ戦おう。
木常野・都月
結構可哀想な状況だな。

しかしまず、俺の準備をしないと。
風の精霊様に頼んで、爆発音をある程度防いでもらおう。
狐の耳で、爆発音を聞き続けるのは…流石に辛い。

後は、言葉が通じるか分からないけど、UDC-Pに、救出に来た事を[動物に話す]で伝えてみたい。

UDC-Pの退路確保を優先しつつ、敵を倒したい。

[野生の感、第六感]を使用、煩い爆発音の中なので感が頼りだ。

UDC-Pに[オーラ防御]を、周りの爆発と、俺の術の影響を抑えたい。

UCは【精霊の矢】を雷の精霊様の助力で使用、[範囲攻撃]で敵を[吹き飛ばし]て、UDC-Pの退路を確保したい。

敵の攻撃は[逃げ足]で回避を、ダメなら[激痛耐性]で凌ぎたい。



●まずは対話を
 すでに状況は始まっており、あいさつ代わりの爆音が相次いで鳴っていた。
「結構可哀想な状況だな」
 そんな中で都月は脱出しようとするUDC-Pを見ながらため息をつく。
「早く助けてあげたい……が」
 その前に、風の精霊を呼び寄せる都月。一言二言会話すると風の精霊が強めの風を都月の耳に纏わせる。
「狐の耳で、爆発音を聞き続けるのは……流石に辛い」
 音はそもそも空気の振動。なので風を纏わせることでその空気振動をなんやかんやして、爆発音の被害を抑えられる、と判断した。欠点があるといえば……
「……これ、今度は風の音が割とうるさいし、耳に当たる風がどことなく冷たいしむずがゆいけどな……」
 この冬なりかけの外である。割と、風は、冷たい。
「とりあえず……そこのUDC-P! 助けに来たぞ!」
 叫んでみるが、反応はない。風にかき消されたか?
「たーすーけーに、きーたーぞー!」
 大声を出してみるが、反応はない。都月は人外の動物とうまく話す技能を持っていて、そのノウハウを使って会話を試みるが、生憎無機物なもんで、うまく伝わりにくい。
「仕方ない……倒していくか」
 一つため息をつくと、雷の精霊を呼ぶ。一つ雷が落ちたかと思うと都月の右手には電気でできた弓がおさまっており、それを構えて矢を引く素振り。すると1つ、2つ……と矢が増え、その本数により輝きが増していく。
「Scutum animi!」
 都月が叫ぶと腕輪が輝き、UDC-Pと自分にオーラを貼る。
(ギリギリの本数だ……うまくいけよっ!)
 都月が手を離すと数多の雷の矢がパンドラたちを穿っていく。しかしそれは一点集中。退路確保を優先した結果、目の前からUDC-Pまでの道を切り開くだけに留まる。しかし、それで十分。まずはUDC-Pの脱出が先だ。
「くっ……数が多いな!」
 再び矢をつがえて、放つ。パンドラたちが吹き飛ぶ。しかし【次のパンドラたちが補充されていく】。――取り囲んでいる中、一点だけ切り開こうとすれば、そこに集中していくのは目に見えている。もっともその分他の場所の防備が手薄になるが――つまり。
(もう少し、手助けが欲しい……!)
 それでも可能な限り、とばかりに矢を放ち続けた。その右腕を震えさせながら。弓矢って結構右腕に負担かかるのよね。

成功 🔵​🔵​🔴​

月守・咲凛
SPDで戦闘、アドリブOK
タイヤの人はあれですね?先ずは助けなきゃです!
ユーベルコードを発動して全速力で敵の攻撃を躱しつつ、ガトリングの雨をばら撒きながら一気に突撃、タイヤの人のそばまで近付いてクッションラビリンスを発動、出口を上の方に設定した巨大な一本道の迷路、クッションの煙突を作るのです。壁で遮られていれば周りが爆発しても大丈夫なのですよ。
「ここなら安全です、必ず助けますから、少しだけここで待っててくださいね」
タイヤの人にそこで待ってもらえば、あとは敵を倒すだけなのです。煙突(迷路)の上からスラスター全開で飛び出して掃討戦開始なのです。


水鏡・怜悧
詠唱改変省略可
人格:ロキ
工場の屋根に目立たないよう着地。毒属性の触手で屋根を腐食させて下に気づかれないように大きく穴を開け、触手でUDC-Pだけ引き上げます(怪力)。
回転が激しくて持てないようであれば触手を檻のように拡げて意表を付き、回転が鈍った隙に不意打ちで捕まえます。
液体金属UDCの上に乗せ、会話か筆談で落ち着かせます。
「心配要りません、私も彼らも味方ですから(落ちないように工場内の様子を見せつつ)」
落ち着いたら怪我がないか確認。医術は適用できないと判断し金属属性の触手とメカニック技術で修理します。
一通り終わったら風属性の触手を工場内に入れ、爆音・爆風を防ぎつつ他の猟兵を援護します。



●そういえば1章でも軽く縁があったねこの2人
「到着です!」
 シュボボボボ、とスラスターを弱めながら屋根に着地する咲凛。
「タイヤの人はあれですね? 先ずは助けなきゃです!」
 と、早速飛び出そうとする咲凛だがその後ろから声が。
「落ち着いてください、一気に攻め込んでUDC-Pまで退治してしまっては水の泡ですよ」
 怜悧が後ろからUDCに乗って咲凛の近くに現れた。そういえば、怜悧、咲凛を追随していたな!
「あ! さっきの人……」
「あぁ、先ほどは助かりましたよ。おかげさまで、ここの場所がわかりました」
 どこかわかる人にはムカつく態度で接する怜悧だが、咲凛がピュアなのかそんなことは感じず。
「とはいえ、ここからは慎重にいかないといけません。あなたはどうするおつもりで?」
「わ、私は、こう、煙突みたいなのを作って、タイヤの人を隔離しようと――」
「煙突ですか。ふむ、なるほど」
 ><みたいな目をして手をわちゃわちゃさせる咲凛に落ち着いて、ばれますよと抑えつつ思考する怜悧。
「わかりました、では――こうしましょう」
 そして咲凛に怜悧が話した作戦は。
「少し早めの、逆サンタクロースです」

 そのころ中では雷の矢とパンドラたちが激しい戦闘をしていて、UDC-Pがまだオロオロしているかのように回りまくってた。多分こいつも><な目をしてる。目ないけど。
 そこに突然、屋根が落ちてくる。否――正確には、腐食した屋根が落ちてくる。そしてそれと共に現れる二人の猟兵も――
「お願いしますね」
「はい!」
 先に動いたのは咲凛。まるで雨の中でサーカスをするかのようにパンドラたちが高速で接近して爆発するのをギリギリで回避し、ガトリングの雨で牽制をしながらUDC-Pのもとへ。
「タイヤの人!」
 咲凛がそのまま布みたいなものでできた煙突をUDC-Pを囲むように作り上げる。天高く塔のようにそびえるそれは他のパンドラたちとうまく隔離することに成功していた。
「ここなら安全です、必ず助けますから、少しだけここで待っててくださいね」
 そうつぶやくと、『アジサイ』という名の円盤を上に飛ばす。一見関係ない行動のように見えるが――

「天高くそびえる煙突、そして飛んできたこの円盤――合図ですね」
 いつのまにやら上の方で例の液体金属UDCに乗って待っていた怜悧。そう、これは合図だったのだ!
「では、救出するとしましょう」
 先ほど屋根の腐食に使用した毒属性の触手を煙突の中に上から入れる。ここからは自分が頼りだ。床を腐食させる危険性もあるし、下手したら掴むのに苦労してUDC-Pを腐食させるかもしれない。
「……この辺でしょうか。何かの感触がします。そしてこれは――平坦、ですから床でしょうね。その上あたり、の――よし」
 触手を動かしながらUDC-Pに触手を絡ませる。
「いきましょう――それっ」
 UDC-P、触手によって一気に急上昇! スポーン、と煙突の上から出てくる。まさに逆サンタクロース!
 液体金属をより広げて自分の脇にUDC-Pを置く、がいきなり大きな音を立てながら回転しだした! そりゃそうだ、いきなりの展開に話が追い付けない!
「まあ、わかってましたけどね」
 別の触手を檻のように広げ、驚かせる。UDC-Pの回転が鈍り、その隙に触手で軽く液体金属に固定する。そして怜悧はサラサラと文字を書いてUDC-Pに見せる。
『少し足を拘束するような感じになってますが致し方ありません――心配要りません、私も彼らも味方ですから』
 UDC-Pに工場内の様子を見せる怜悧。そこには軍団と戦っている2人の猟兵がいた。UDC-Pな納得したかのように落ち着いたようだ。
「この体では医療は無理でしょうね、むしろ修理か……」
 触手を金属属性に切り替え、自分のメカニック技術で一通り点検。しつつ、風属性の触手を工場内に入れて援護に入った。工場内にやわらかで力強い風が、今度は全員に吹く。そして、その触手と一緒にアジサイが戻っていった。

「あ、アジサイ! 戻ってきたということは、よし、ですね! じゃあ」
 咲凛は風属性の触手に放してもらったアジサイと共にスラスターを全開にする。
「ここからは遠慮なくいけますね! 掃討選開始なのです!」
 こうなると咲凛は強いんだよ! 多彩な攻撃や兵器――ライフル、キャノン、ガトリングにビーム兵器エトセトラ! 爆発しか能のないパンドラたちとは大違い!
「風のおかげで爆音もだいぶやわらいでますしね!」
 一緒に駆け抜ける風属性の触手のおかげで爆音ではなく風の音と咲凛のスラスターの音が彼女の耳に響いていた。
「タイヤの人のためにも、頑張りますです!」
 その後咲凛が一騎当千(援護ありだけど)したのはいうまでもない。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

アリスティアナ・アナザーブラッド
「アレが例の紳士パンジャン、ですね」

現場に着いて目標を確認。こっそり侵入し廃工場の梁に登って隠れます。
両手の人形を戦闘形態に変えUC発動。狙いはパンジャンの推進力である両輪のロケット。
「回らないパンジャンはただの車輪。それでも動くなら…」
ソレもうパンジャンではないですね。隠れながら人形を操作しロケットを狙い攻撃。破壊し機動力を奪います。
「紳士パンジャンを見失わないように気をつけなきゃ、ですねー」
粗方破壊できたら本体人形を回収、爆弾部分へ分身人形を突撃させ爆発させます。
おそらく爆発で崩れるでしょうから廃工場から脱出して討ち漏らしがないか確認。
「最後は派手に爆ぜて散る。パンジャンなら本望でしょう」



●爆裂グランギニョル
「アレが例の紳士パンジャン、ですね」
 アリスティアナもまたこっそりと侵入して梁に上る。
「紳士パンジャンを見失わないように気をつけなきゃ、ですねー……あれでしょうか」
 今まさにメカニック的なことをされてるパンドラを1つ発見。あれがUDC-Pと見て間違いないだろう。となれば、見失うとかの問題ではない。ちらちら、奪還したり逃げ出されたりしないか目を配るだけで十分だ。いやそれもまた見失わないように、だろうが。
「さて、ではいきましょー」
 今まで口パクしてた人形たちが一瞬で怖い顔に変貌する。そして数多のコピーができてくと、パンドラたちに向かっていく。狙いは――両輪のロケット。この、画像だと見えにくいだろうが、こう、車輪のように動くためのロケット的なやつ。車輪の中央にある。それに向かい人形たちが突撃し――爆発する。
「最後は派手に爆ぜて散る。パンジャンなら本望でしょう」
 隠れながら怖い人形を口パクさせそう喋るが、そこにロケットをやられながらも必死に迫りくるパンドラが!
「回らないパンジャンはただの車輪。それでも動くなら……」
 しかしそれも悪あがき。あっさりと再び複製された人形の前に爆散する。
「ソレもうパンジャンではないですね。アイデンティティーを失った存在に滅び以外の価値はないです」
 と、アリスティアナは頭にコツン、と何かが当たるのを感じる。――屋根だ。さっき腐食されて崩れた屋根の残り、無事だった部分が爆破で崩れてきてる。
「限界ですねー」
 アリスティアナはさっさと廃工場から脱出する、と、ほぼ同時に屋根が思いっきり崩れた。
「……これで全部でしょうか?」
 念のため慎重に屋根のなくなった廃工場に恐る恐る足を踏み入れてみる、と。
「うわっ!」
 珍しく、【自分の口から】声が出てしまった。――まだいたのだ。落ちた屋根が瓦礫となった、その中からまだ出てくる、パンドラたちが。

成功 🔵​🔵​🔴​

ルビィ・リオネッタ(サポート)
小さな体を生かして戦闘や調査をするわ。気配を消して潜入が得意よ。暗視や聞き耳で先に気配を察知して、先制攻撃や情報収集するスタイルね。回避や逃げ足、鍵開けなんかも任せて頂戴♪

素早い攻撃や鎧の間を突くのが通じないなら、マヒに毒、目潰しのどれかが効けば上等ね。ダンスや演奏を活かして、舞うようにリズムに乗って攻撃!小さいからって油断したら蜂のように刺されるわよ♪
「避けられるかしら♪」「…やるわね」「きゃあっ!?」

戦うからには楽しむけど、戦闘狂でも無いし体力もないもの。無用な戦いは避けるのが盗賊や暗殺者のやりかたね。
本当は平和に生きたいわ。ただ楽しく花を見て歌って踊って過ごせたら…どんなに素敵かしらね。


テケリリケテルリリ・テケリリテケリャア(サポート)
『テケリャア!!!』
バイオモンスターのフードファイター × 破戒僧
年齢 100歳 女
外見 243cm 黒い瞳 赤茶の髪 白い肌
特徴 特徴的な声 声が大きい 実は美形 虐殺を生き延びた 奴隷だった
口調 テケリャア(私、呼び捨て、言い捨て)
お腹が減ると ケテルャア(私、呼び捨て、言い捨て)
常に飢餓感に苦しんでいます
てけりゃあ叫んで捕食したり怪力任せに潰すのが得意です
不定形の化け物として描写してください
連携歓迎です



●増援が軽く怖いんだけど
「支援部隊、到着よ――あれ、もう終わって――」
 ルビィ・リオネッタ(小さな暗殺蝶・f01944)!? 君が来たのか! ルビィは瓦礫の山になった状況を見つつも――
「――ない、わよね、うん」
 先ほどアリスティアナを驚かせたパンドラを見てその言葉を撤回した。
 ところで、ルビィ。君が来たということは、あれだな? あの人も来るな?
「ええ、頼むわよ、シオン!」
「ケテリャア!」
 ……あれ? なんか気まずい雰囲気が漂う。ルビィの傍にいたのは、明らかに女性。しかも体がかなりドロドロな感じで安定と不安定を繰り返している。
(どう見てもこれはシオンじゃないわよーー!!)
 支援部隊だからね、振り分けランダムだからね、仕方ないね……
「テケリャア?」
 そんなことも知らない、知る由もないテケリリケテルリリ・テケリリテケリャア(ロード・ケテル・f16871)はルビィの劇画チックに引いてる顔にハテナマーク。
「テケリ、リ……食すか?」
 キエエエエエ喋ったァァァァァ!?!?
「キエエエエエ喋ったァァァァァ!?!?」
 ルビィと言葉がシンクロしてしまった! テケリが差し出すいかにも正気が削れそうな見た目の煎餅と突然の大きく特徴的な、そして人間の言葉で綴られた声にさらにびっくりするルビィ。とはいえ受け取らないのもアレなので、受け取って口に入れてみる。
(なに、危険物は普段から扱ってるし大丈夫よ! 大丈夫……)
 言い聞かせながら煎餅を食べる。
(……意外においしいわね。精神が溶けるような……)
 あまり考えるな、その先は地獄だぞ。正気度が減るぞ。
「暗殺を生業とするだけあり恐怖は感じぬか。さすがは彼の『銀河皇帝』に悪戯を仕掛けた存在だテケリ、リ……失礼、『崩れ』てた。食も終えた今、優先すべきは目の前の奴等の排除と思考すべき。すでに救済すべきUDCは隔離され『収容』への道が思案されるのは必然。ならばその運命を脅かす『収用違反』のUDCを破棄すべきもまた必然だ」
「え、ええと……? よ、要するに、早く倒そうということよね」
 口に手を当ててハテナマークを出すルビィ。こいつ喋ったら喋ったで難しいセリフ回しするからね。どっかの教授みたいにさ。
「ケテリャア!」
「あ、もう、こんなところで……」
 返事が欲しいところでまた崩れてしまったようだ。ため息をつきながら仕方なくパンドラに向かっていくルビィだが。
「きっも!?」
 テケリ、なんか足とかが不定形だからかめっちゃ動きキモイ! そして不定形の腕で容赦なくパンドラたちを掴んでは叩きつけ爆発させ、掴んでは投げて爆発させてる!
「何よあれ……」
 ルビィ、呆然。――ルビィは基本ジャマー気質なのだ。シーフやアサシンのように、相手の邪魔をしつつ致命を与えるのが戦法。故に、こんな『完全な』力任せは相性最悪! 普段ならその役割はあいつが担ってるんだが……!
「シオーーン! たすけてーー!!」
 空に日本刀を持った和風イケメンの顔が少し見えた気がした。ごめんね、支援部隊の性質のせいで……
「ケテリャア……」
 ん、テケリ、何をしてる? パンドラたちに……煎餅出してる!? え、パンドラたち喰えるのそれ!?
「……」
 しかしパンドラたちは喰う気もなく、ただ車輪で踏みつぶす。そりゃそうだ。喰えない。
「……ケテリャア」
 !? 煎餅から、なんか悍ましい気が……!? パンドラたちが、突然動きが鈍くなった!?
「ケテルル……貴様は『暗殺者』だったか。なら私も最初からこのように思考すべきだったか。貴様は私の煎餅を理解した。奴等はできなかった。その相違により奴等の動作は鈍足となり、貴様の力を活かせる時となった。貴様に合わせて私は奴等を『破壊』しよう」
「……え、ええ! ありがとね!」
 よくわかんないやつだが結局支援してくれたらしい。なら応えなければ名が廃る。とはいえマヒも毒も通じない、となれば先ほどのテケリの姿から見て――
(一点に、誘導する……!)
 素早い攻撃で弾き飛ばしたり動きで翻弄させて、まるでハエが飛ぶように動き回りつつ一点に誘導させる。
「いいわよ、思いっきり行って!」
「ああ、丁度、腹が減った――テケリャア!」
 テケリの不定形の腕がパンドラたちに迫る――!

 ※ただいま捕食や不定形の蠢きにより正気度が減る状況となっています。しばらくお待ちください。

「……ケテリャア」
 ごちそうさま、とでも言うかのようににこやかにパンドラたち『だったもの』に微笑むテケリ。それをルビィは、というと。
「コワイコワイコワイシオンたすけてシオン」
 ……ちょっと正気を失いかけていた。
 ま、まあ、パンドラたち全滅したしいっか! 瓦礫ごとなくなって更地になっちゃったけど!

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​




第3章 日常 『UDC-P対処マニュアル』

POW   :    UDC-Pの危険な難点に体力や気合、ユーベルコードで耐えながら対処法のヒントを探す

SPD   :    超高速演算や鋭い観察眼によって、UDC-Pへの特性を導き出す

WIZ   :    UDC-Pと出来得る限りのコミュニケーションを図り、情報を集積する

👑5
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​

●パンドラ-P対策マニュアル
 なんか色々余計なのも破壊した気がするけどとりあえずUDC-Pを救出した猟兵たち。しかし、こいつ、大きな問題点があった。
「……」
 メカニックによりなんかツヤツヤした感じで元気に回転するUDC-P。そう、こいつ、『喋れない』のだ。それにこいつ、一応パンドラなので。
「……!」
 いきなり響く爆音。そう、爆発や爆音しか能がないのだ。爆発はあまりしないようだが、身に危険があればしてしまうかもしれない。危険危険。

 さて、どう対策マニュアルを構築しようか……
木常野・都月
まず…言葉は通じるんだよな?
文字を見て理解していた風だし…
話せないだけで。

それなら、まずこちらが質問した事に対して…

はい=その場で前後移動
いいえ=その場で車輪?車体?を左右に振る
分からなかったり答え辛い=その場で一回転

これで、本当に最低限レベルの意思表示はできるはずだ。

あとは…爆発や爆音だな。

ヒトと仲良くする為に、爆発や爆音は控えるように言おう。

爆発や爆音が大事な個性である事は、多分皆理解してる。
でも、ヒトは大きい音を威嚇と捉えがちなんだ。

メンテ・保護して貰える条件として、爆発爆音は非常時だけに出来ないか?

あと、爆発爆音は、どこか発散できる場所を設けて貰う方向で…
どうだろう?



●コミュニケーション to パンドラ
「まず……言葉は通じるんだよな?
 文字を見て理解していた風だし……話せないだけで」
 先の戦いの時の他猟兵の行動から筆談が効果的かと思い、さらさらと都月は何かを書いていく。そしてパンドラに見せた紙にはこうあった。
『これからいろんな人があなたとコミュニケーションを取ろうとするでしょう。
 その際、意思表示として以下の方法を用いるといいと思います。

 はい=その場で前後移動
 いいえ=その場で車輪? 車体? を左右に振る
 分からなかったり答え辛い=その場で一回転』
 早速いいマニュアルができており、パンドラはしばらく無音で固まっていた、が、やがてその場で前後に動いた。つまり、OKである。

「これで、本当に最低限レベルの意思表示はできるはずだ。あとは……爆発や爆音だな。ヒトと仲良くする為に、爆発や爆音は控えるように言わないと」
 存在に色々な個性があるように、パンドラにとって爆発や爆音が大事な個性である事は、多分皆理解してる。それは都月もわかっている。だが、特に一般の人間は大きい音を威嚇と捉えがちである。鉄砲の空砲とかがいい例だ。
 都月は続けて紙に書いて見せる。
『皆さんは大きな音に敏感です。あなたにはもうなじみあるものでも我々には騒音です。爆発や爆音は、それが必要な非常時にできないでしょうか。
 そうすれば我々はメンテや保護をし、どうしてもという場合の発散場所も提供します』
 またしばらく硬直するが、しばらくして、ぴょんとパンドラがジャンプしたと思いきや前後運動。OKだ。後でUDC組織に頑張ってもらう必要があるが、それは、まあ、マニュアルを作って渡すって時点で向こうも承知しているだろう。
 これで最低限の収容場所と組織での心得と、あと意思疎通まではできあがったことになる、と言えよう。

成功 🔵​🔵​🔴​

月守・咲凛
「タイヤの人、助かって良かったのです」
意思疎通はとりあえずできているみたいなので、あとは組織の人に頑張って貰えばよいのかな、と既に楽観視しているので、タイヤの人と一緒にグルグル回って遊んでます。
武装ユニットは解除してただの女の子としての身体能力で遊んでいるので、タイヤの人も人と一緒に行動する上での加減を理解出来るようになる……かも知れません?
タイヤの人の上に乗せてもらって一緒に暴走したり、グルグル回ってみたり、色々楽しむのです。



●護送中
 とりあえずここまできたらまずは組織の方に護送しようということで割とガチガチな車の中。
「タイヤの人、助かって良かったのです」
 思いっきりUDC-Pを抱きしめる咲凛。正味な話、あとは組織の人に頑張ってもらえば、と楽観視している咲凛。武装ユニットも解除して、本当にただの女の子のようだ。UDC-Pと一緒にグルグルと回って遊ぶ姿はなんとも年相応に可愛らしい。でもそんな遊んでばかりでいいのだろうか?
『……ふむ、力加減は……バランスは……』
 わ、びっくりした! UDC職員がめっちゃメモとってる! 実は咲凛が『ただの女の子』としての身体能力で遊ぶので、加減とかのマニュアルを取ってくれとお願いしたのだ。いわば実験である。しかもUDC-Pの方もそれらを覚えてくれるだろうから一石二鳥。
「やっほー、いっくのですー」
『あ、あの、流石にあんまり暴れすぎたら横転とかしますから、ほどほどに……』
 そこで左右に体を振るUDC-P。そして、
「えー、ほどほどだといいマニュアルできないじゃないですかー、ねー」
『なんでそこだけ息ばっちりなんですか!』

 ――その後も咲凛は終始UDC-Pの上に乗って一緒に暴走したり、グルグル回ってみたりと大はしゃぎ。到着するころには、マニュアルの項目こそかなり増えたが、職員はもう冷や汗で汗だくになっていたという。無邪気って怖いね!

 そして今まさにUDC-Pが組織の敷地に入る時。
「あの、もうちょっと遊べませんか?」
『もう十分でしょう!?』
 駄々をこねる咲凛を数名の猟兵が引きずるように連れて帰ったのはもうちょっと後の話。

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2020年01月05日


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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

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 成功🔵🔵🔴
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 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

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※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


種別『日常』のルール
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