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弾丸列車大追跡!

#サクラミラージュ


●超特急の大事件!
「わぁ……見て見てお父様!」
「落ち着きなさいマリア。あまりはしゃぐと危ないよ?」
 蒸気機関車の座席でぴょんぴょんと跳ねる、白いドレスのお嬢様……マリア・エドワーズは、大銀行の頭取である父に向かって、元気いっぱいに呼びかけた。
「でもお父様、すごいのよ! 幻朧桜があんなにたくさん!」
 機関車の車窓から見えるのは、大きな森の全ての木々に桜の咲き誇る壮観な光景だ。この弾丸特急から森全体が見えると言う事は、かなり離れた場所なのだろうが……それでも大きな森として認識出来るほどに大きい。
「わかった。わかったよ、マリア……なるほど、素晴らしい景色だね」
 無論、ここは亜米利加であり、季節は夏から秋に差し替わる所だが……『この世界』においては、桜が咲き誇っている事も不思議ではない。
 ただ、それを踏まえた上で、あれほど見事な桜の森はそうそう見れるものではない。父も窓からその景色を見て、感嘆の声を上げる。
「だが、旅は長いんだ、今からそんなにはしゃいでいては疲れ……マリア?」
 そうして愛娘から目を離したのは一瞬。だが、いつの間にか、座席に座っていたマリアの姿がない。
「失礼。家族の団欒を邪魔してしまい、申し訳ありません」
「な、なんだキミは!?」
 慌てる父に話しかけたのは、黒ずくめの衣装に身を包んだ謎の美女。
「わたくしは怪盗・黒令嬢。あなたの美しい宝、頂きに上がりましたの」
 そう言ってマントを翻せば、その中に抱えられていたのは……縄で雁字搦めに束縛され、猿轡を嵌められたマリアの姿。
「ん~~、ん~~~~!」
「ま、マリア!? な、なんだねキミは、マリアを離したまえ!」
 慌てて美女に掴みかかる父親だが、美女はひらり、と身を翻してそれを躱し……高速で走る機関車の車窓から、躊躇わず飛び出す。
「それは出来ません。怪盗・黒令嬢は、狙った獲物は逃しませんわ!」
「うぉ、なんだ、なんだ?」
 そのままひらり、と機関車の屋根の上に飛び乗った黒令嬢。騒ぎに気づいた他の乗客達が、窓から顔を出して屋根の上を見上げる中、彼女は美しく微笑み、宣言する。
「このわたくしの大犯罪、とくと目に焼き付けて御覧なさい!」

●グリモアベースにて
「やあやあ猟兵諸君。くるるちゃんの召集に集まってくれて感謝するねっ」
 グリモアベースに集まった猟兵達を前に腕を広げ、鏡繰・くるる(属性過積載型バーチャル男の娘・f00144)は愛らしい笑顔と共に元気よく切り出した。
「今回飛んでもらう世界は……新しい世界! その名もサクラミラージュだよ!」
 不死の帝が統治し、UDCアースの日本・大正時代に近しい時代が700年以上も続いた地球。幻朧桜と呼ばれる神秘の桜が咲き誇り、影朧と呼ばれる存在……すなわちオブリビオンを生み出している。
「早速だけどキミたちには、この世界に飛んで、誘拐事件を解決してもらうよ!」

 今回の冒険の舞台となるのは、亜米利加大陸を走る蒸気機関車、『弾丸特急フロンティア』。大陸の東部と西部を繋ぐ、超大型の弾丸列車である。
「この列車に乗っていた、亜米利加のさる財閥のお嬢様……マリア・エドワーズ嬢が、『怪盗・黒令嬢』を名乗る影朧に誘拐されちゃうんだ」
 現地に転移すると、ちょうどこの誘拐現場に遭遇する事になる。阻止は間に合わず、怪盗はすぐに逃走を図るので、まずはこれを追跡しなくてはならない。
「怪盗は、機関車の屋根の上を走って逃走するので、これを追いかける事になるね。ただ、当然だけどマリア嬢は怪盗の手の中にいるからね……直接攻撃するのは危険だ。拘束系のユーベルコードでも、うっかり一緒に機関車から転落、なんて事になったら大惨事だしね」
 そのため、怪盗が隙を見せるまでは、付かず離れずの追跡が必要となる。
「直接攻撃しなければ、牽制なんかは有効だと思うけど。ただ、車両には当然乗客が乗ってるので、被害を出さないようにも注意して!」
 なお、怪盗の力による影響で、事件を解決するまで機関車を止める事はできない。走り続ける機関車の上を全力で追跡する事になるだろう。
「途中の駅とか、一度だけすれ違う逆方向の弾丸列車に先回りして、そこから飛び移る……なんてのも有りかもね。もちろん、落ちたら大惨事だから気をつけて!」

 追跡し続ければ、『逃げられない』と感じた怪盗は配下である影朧を放ってくる。
 『古塚の呪い』と呼ばれるその影朧達は、打ち捨てられた社や無縁仏が集まって怪物化した存在だ。
「アメリカに社とか無縁仏が変? いやまあサクラミラージュは全ての国家が帝都によって統一されてるからね。そういう事もあるよ、うん!」
 両腕の代わりに生えたガトリング砲、身体から生える無数の手、呪いの注連縄などで攻撃してくる。強さはまあまあだが、それなりの数がいる。
「来歴は結構ドロドロっぽいけど……まあ本人……人? まあみんな、わりかしそこらへん気にしてないみたいだから。さくっと倒しちゃうと良いと思うよ!」
 サクラミラージュのオブリビオンである影朧は、その荒ぶる魂と肉体を鎮めた後に滅ぼせば、桜の精の癒やしを受けて転生すると言う。
 彼らは特に現世に未練を残したりはしていないので、まあ、とりあえずぶん殴れば良い。

「古塚の呪いを全滅させれば、いよいよ怪盗・黒令嬢は観念して、キミたちに直接対決を挑んでくるよ」
 その際はマリア嬢を巻き込まないように離れて戦うので、巻き込む心配はない。もちろん列車への被害は考慮に入れる必要があるが、その範囲で問題なく全力で戦う事ができるだろう。
「怪盗のユーベルコード……この世界風に言うとユーベルコヲドの中でも特徴的なのが、相手を『犯罪の引き立て役』にしてしまうと言う、精神に作用する力だね。心を強くもって挑まないと、『大怪盗の華麗な犯罪の脇役』に貶められてしまうから、十分に注意して」
 また、相手を拘束したり、自身の分身を大量に召喚したりと言った能力も持っている。基本的に殺傷力のある攻撃は使わず、こちらを無力化する能力が多い。
「黒令嬢は、怪盗として派手な犯罪を見せたい、と言う思いが強いみたいだねー。そこらへんに共感しすぎると引き立て役になっちゃうけど。ある程度理解してあげれば、転生しやすくなるんじゃないかな?」
 まあ基本的には、派手な活劇の末に黒幕を打倒すれば良い、単純な依頼となる。

「さあ、そういう訳で未知の新世界、まずはバッチリ事件解決といこうか!」
 説明を終えたくるるは猟兵達を見渡し、ビシッとポーズを決める。
「それじゃあ、ばっちり解決してきてね。良い知らせを待ってるよ」


一二三四五六
 新たな世界、サクラミラージュにようこそ!

 ごきげんよう。「これアウトじゃね?」はきっと禁句。一二三四五六です。

 第一章の冒険『列車上の追走劇』、第二章の集団戦『古塚の呪い』はトミーウォーカーの公式フラグメントです。ボス敵『劇場型怪人』はくるるの宿敵ですが因縁はありません。
 新世界実装と同時に宿敵投稿してみたかったんだ。

 補足。
 マリア・エドワーズ嬢は、御年10歳。金髪ウェーブ、白いドレスの、超正統派のお嬢様です。
 第二章までは、拘束されて黒令嬢の小脇に抱えられているので、会話は出来ません。が、声かけしてあげると安心するかもしれません。
 ちなみに、第二章終了までに救出しようとする試みは基本的に失敗します。

 サクラミラージュの影朧は、魂を鎮める事で転生に導く事が出来ますが、今回はそこらへんは気にしなくて構いません。
 意図的に後悔を植え付けるような真似をしない限り、勝手に満足して転生します。

 それでは、皆様のプレイングを楽しみにお待ちしています。
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第1章 冒険 『列車上の追走劇』

POW   :    狙いを定め、全力疾走で追跡する

SPD   :    進路上の建物や逆方向へ向かう列車の上で待ち伏せ、すれ違いざまに飛び移る

WIZ   :    トンネルやカーブなど、相手が動きにくそうな瞬間を狙う

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弥久・銀花
アドリブ、他の人との絡み、ピンチシーン歓迎です。



相手は誘拐犯……、かつて囚われてた私としては許す事はできませんね……。
何が起こったとしても絶対に諦めませんよ!


列車の屋根の上を【ダッシュ】で全力疾走します、煙突の煙に混じって煤とかの粉塵も舞うので【オーラ防御】で目を守ります

おい付けたら低空タックル!
直前に鉤縄の端を腰に結わえてあるので、回避されても列車から落下する事はないのです


(その後、すれ違う弾丸列車と弾丸列車の側面に、挟まれて、両方の窓に紅いラインが残り乗客に軽いトラウマが残る都市伝説的な事件が発生したとかしないとか……。あ、不死身の人狼で再生した後はまた全力でダッシュで追いかけました。 )


露木・鬼燈
怪盗ですか。
小説的には探偵が対峙するやつじゃないかな?
まぁ、現実は小説みたいに進まないよね。
猟兵のお仕事っぽい。
とゆーことで、追跡開始なのです。
…あれって年頃の女性の運び方としてどうなんだろうね。
ひどく犯罪的な光景…って、確かに犯罪の現場だよねー。
急いで追いかけないとね。
列車の上とか危険な場所だけど忍なら余裕でイケルっぽい!
忍体術で列車の揺れに影響されずに安定して走れるのです。
プレッシャーをかけるためにも一定の距離を保って追跡。
絶対に逃がさないっぽい。
さらに落下対策として<隠忍の見えざる手>を待機状態に。
自分のときは念動手を足場に跳躍して復帰。
他の人は捕まえて放り投げれる。
これでイケルイケル!


アイ・リスパー
「罪のないお嬢様をさらうなんて、そんな怪盗は許せませんっ!
マリアさんのお父さん、娘さんは必ず取り戻しますので安心して待っていてくださいね!」

マリアさんを助けに向かおうとしますが……

「って、怪盗は列車の屋根の上ですかっ!?」

運動が苦手な私にはとても厳しいシチュエーションでした。

「はぁはぁ、し、死ぬかと思いました……」

高速で走る列車の窓から屋根に登る途中、何度も落ちかけ、列車の屋根にしがみついて涙目になります。

「けど、怪盗を逃しはしませんっ!
マリアさんは助けてみせます……
って、ここ、揺れるし風も強いですーっ!?」

屋根の上で風に翻るスカートを抑えつつ、転ばないように必死に怪盗を追いかけます。


鯉澄・ふじ江
怪奇ゾンビメイド、16歳女子
誰かのために働くのが生きがいの働き者な少女
コイバナ好き

自身が怪物寄りの存在なので
例えどんな相手でも対話を重んじ問答無用で退治はしない主義

のんびりした喋り方をするが
これはワンテンポ間をおいて冷静な判断をする為で
そうやって自身の怪物としての凶暴な衝動を抑えている
機嫌が悪くなると短文でボソボソ喋るようになる

ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し
自身の怪我は厭わず他者に積極的に協力します
また、例え依頼の成功のためでも
自身の矜持に反する行動はしません
 
あとはおまかせ。よろしくおねがいします!

(流血、損壊系のグロ描写やお色気系描写もOKです)



「罪のないお嬢様をさらうなんて、そんな怪盗は許せませんっ!」
 正義の怒りと憤りに燃えて、グッと拳を握るアイ。
「マリアさんのお父さん、娘さんは必ず取り戻しますので、安心して待っていてくださいね!」
「あ、ああ……頼む!」
 突然現れた猟兵達に多少は驚きを見せる父だが、元より影朧との付き合いも長い世界、すぐに受け入れ、縋るように頷く。
(……って、怪盗は列車の屋根の上ですかっ!?)
 が、運動能力皆無の彼女にとって、止まっている列車の屋根に昇る事すら難しい。ましてや走行中ともなれば……ある意味オブリビオンとの戦闘よりずっと命の危険を感じる。
 しかし、背中に突き刺さる期待の瞳の前で、弱音を吐く事は出来ない。
「い、いきますっ……!?」
 覚悟を決め、窓から身を乗り出し……足を踏み外しかけた。
「あ、あぶな……うぅぅ」
 必死にしがみつき、なんとか落下を免れる。改めて昇り始めるが、すでに涙目だ。
 アイがそうして苦心する一方、銀花は人狼の身体能力で軽やかに屋根へと昇る。
「相手は誘拐犯……許す事は出来ませんね」
 かつて幽閉された事がトラウマになっている銀花にとって、身柄を拘束される事への憤りは強い。強すぎてなんか拗らせているくらいである。
「何が起こったとしても絶対に諦めませんよ! マリアさんは、返してもらいます!」
「あら、そうは参りません。怪盗として、狙った獲物は必ず頂いていきますわ!」
 マントを靡かせて逃走する黒令嬢に対し、全速力で突進する銀花。相手も速いが、身軽さと、何も抱えていないと言うハンデもあり、距離をぐんぐんと詰めていく。
 そのままの速度で、ためらう事なく全力でタックルを仕掛け。
「さあ、捕まえ……!」
「捕まりませんわ!」
 回避された。勢い余って電車から落ちていく。
「って、ええええ!? だ、大丈夫ですの!?」
 思わず心配そうに覗き込んで様子を伺う黒令嬢。
「大丈夫、備え有れば憂いなしですので!」
 そこには、腰に結わえた命綱で胸を張る銀花の姿。
 ――が。対向車線をすれ違う車両に撥ね飛ばされた。
「ええええええええ!?」
 今度こそ青褪める黒令嬢。なんかこう、車両に紅いラインが……。
「わ、わたくしのせいではないですわよ!?」
「んー、まあ、広義の意味では、せいと言えなくもないようなー」
 動揺する黒令嬢とは逆に、鬼燈にとっては割と見慣れた光景なのであまり動じない。
 見えざる念動手で、再生を始めている銀花を屋根の上に放り投げた。
「むぎゅっ……ふぅ。流石にちょっとびっくりしました」
「……いやびっくりでは済まないですから!?」
 トラウマ必至の凄惨な光景から、不死身とも呼べる再生力を見せる銀花に、黒令嬢は全力で突っ込みを入れる。
「まあ、犯罪の現場っぽい……っぽくない?」
「わたくしの犯罪にあんな血腥いのはお断りですわー!」
 首を傾げる鬼燈に抗議する黒令嬢。
「……し、死ぬかと思いました、いろんな意味で」
 悪戦苦闘していた所を、一緒に念動手で引っ張り上げて貰ったアイも、青褪めた様子で首を振る。直視してしまったらしい。
 屋根には昇れたが、揺れるし風も強い。一歩間違ったらああなると思うと正直超怖い。
「け、けど、逃しはしませんよっ!」
「ええ、メイドとしてぇ、受けたおしごとはきっちり果たさないとですからぁ~」
 それでも気合を入れて決意するアイに、ふじ江も同意する。
 同意はするが、頷く首はない。メイド服を着こなした胴体は、きちんと立っているのだが。
「落ちてる落ちてる」
「おやぁ、これはご丁寧にどうもぉ」
 落ちていた首を、鬼燈が念動手で拾い上げる。受け取り丁寧に頭……頭? を下げる、怪奇ゾンビメイド。
「ここは揺れるのでぇ、ちょっと不安はありますが~。最近、縫い目が緩んでるんですよねぇ、列車から落としたら流石に大変ですぅ~」
「大変、で済むのかなー」
 しみじみと言って、黒令嬢に……その脇で縛られ拘束されたマリアを見やる鬼燈。
「……年頃の女性を縛って連れていくとか、運び方としてどうなんだろうと思ってたんだけど」
 それから、自分の周囲を見渡す。肉片から再生しつつある人狼、首を自分で縫い合わせているゾンビメイド、その光景に立ったまま気絶しているアイ。
「……こっちの方が大分犯罪的な光景っぽい」
「いやっ! わたくしの方が怪盗ですからね、犯罪者ですからね!?」
 注目を浴びるために犯罪を行っている黒令嬢にとっては、個性的に過ぎる猟兵達の姿にはいろいろと文句を付けたいようだ。
「と言うか……あなた方の方こそ、年頃の少女に対する配慮とかありませんの!?」
「いやぁ、配慮はしたいんですけどねぇ」
 首を縫い終わって、困ったような表情を浮かべるふじ江。
「繕い物は割と得意なんですがぁ、自分の首を縫うのは、やっぱり難しくてぇ」
「知りませんわそんな事!?」
 ちなみに、アリスの視界は黒令嬢のマントに隠されている。怪盗として、幼い少女には見せられない光景と判断したようだ。
「犯罪者ですけど、紳士的なお方ですねぇ~? どうでしょう~、配慮ついでに、お返し頂くのはぁ~」
「そ、そういう訳にはいきませんわ。わたくしは怪盗ですもの!」
 長話をしすぎたと素早く身を翻し、再び逃走を再開する黒令嬢。
「む~。話し合いで済めば、良かったんですけどねぇ~……」
「まあ、仕方ない。でも絶対に逃がさないっぽい!」
 そんな黒令嬢への追走を再開する猟兵達。アイは鬼燈が念動手で運搬中だが。でもスカートは自分で抑える乙女の意地。
「足場は不安定だけど……余裕でイケルっぽい!」
 忍である鬼燈にとっては、高速で走る列車の屋根の上も、地上を走るのと大して変わらない。付かず離れずの距離を取り、余裕を持って追いかける。
 追いかけながら、だが、自分が忍者と自覚するとふと気になる点がある。
「それにしても……怪盗って、小説的には探偵が対峙するやつじゃないかな? と思ったんだけど」
 鬼の忍者と怪盗。取り合わせが悪い。しかも仲間は不死身の人狼に電脳少女、そしてゾンビメイドと来ている。
「……現実は小説みたいに進まないよね」
「B級の大衆小説としても、盛り過ぎっぽいですね~?」
 B級筆頭の怪奇メイドが、そう言って首を傾げた。落ちないように手で抑えながら。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

フロッシュ・フェローチェス
※アドリブOK
キマフュとはまるで違う異国情緒を、眺めているわけにもいかない、と。
状況把握。それじゃあ追い駆けるか列車を。

二段構えで怪盗の度肝を抜こう。初手からUCを使用して怪盗の方に向かわせる。
攻撃じゃなく乱れ舞うように牽制させよう――確かにここじゃ危ない。
相手のスピードを少しでも落とす。

ここからが本番。アタシ自身が追いかけよう……自分の足で。
……何よりも、信頼できる速さを持つのは自分なんだ。
加速式励起――途中から合流し、ダッシュで列車を追い駆け、並ぶよ。
そしてUCのメカを合体させて2本にし、正面で2本を激突させた衝撃で怯ませた隙に、アタシはジャンプから着地を早業で行う。
さあ第二幕と行こうか?


黒川・闇慈
「列車の上を走るだなんて、まるきりアクション映画ですねえ……クックック」

【行動】
さて、列車の上を追いかけるにしても、私はただの魔術師。走って追い付けるとも思いませんので、UCを使用しましょう。
高速詠唱の技能を用いてUCを使用。呪力高励起体に変身して飛行して追跡です。
この弾丸列車の速度がどの程度かわかりませんが、流石にUDCアースの新幹線より速いということはないでしょう。私の飛行速度は250キロですので、十分追い付けるかと思います。
もちろん攻撃は厳禁です。流れ弾で屋根に穴が空きそうですし。

「さて、列車の上を走るのは結構ですが……どうやって降りる気なのでしょうねえ。クックック」

【アドリブ歓迎】


ニィナ・アンエノン
なるほどなー、大体分かった!
にぃなちゃんは頑張って走って飛び乗れば良い訳だ!

とゆー事でいつものゴッドスピードライド!
ほんとはバイクで機関車と追いかけっこしたいなぁ。
でも追いつけなさそうなら大人しく建物の上で待ち伏せしようか。
そんでもって【ダッシュ】で暫く機関車と併走して、タイミングを見て【ジャンプ】!
屋根とかジャンプ台になりそうな所で大きくジャンプして、バイクごと駆け込み乗車を狙っちゃおう☆
機関車の速さとか地形とかをしっかり【情報収集】すれば、にぃなちゃんの【騎乗】の腕でやってやれないことは無い!はず!
【パフォーマンス】で負けたら幸先が悪いから、こっちも派手にやっちゃう!


エメラ・アーヴェスピア
蒸気機関車!私も個人的には作っているけれど、やはりどういうものか気になるわね
時間のある時に調べてみたい所だけど…仕事は仕事…頑張りましょうか
…というか、外国なのね…サクラミラージュの最初が外国…

最初は追いかけないといけない訳だけど…私が機関車の上を自分の足で追いかけるのは無理そうね
『蒼穹翔るは我が箒』、専用狙撃砲に魔女の箒の様に【騎乗】して機関車に並走、追いかけるとしましょう
こうすれば列車から飛んで逃げる、何と考えはしなくなる筈よ
さぁ、それじゃあ追いかけましょうか…あ、落ちそうになった同僚さんがいるなら拾うわよ
…連れ去られた子、ちょっと私に似ていないかしら?

※アドリブ・絡み歓迎



「あれが蒸気機関車! 凄いわね、時間があったら調べてみたい所だけど……」
 魔導蒸気機械の技術者として、興味津々に視線を向けるエメラ。
「でも、先に仕事よね。……でも、サクラミラージュの最初が外国……」
「まあ、ここも帝都とやらの統治下なのですから、国内と言えない事もありませんがね、クックック」
 昏く笑いながらそれに並ぶのは闇慈。2人は機関車に並走する形で飛行している。
「まあ、ただの魔術師である私に、走って追い付けるとも思えませんからねぇ」
「私も無理ね……そっち方面には身体を改造してないし」
 2人とも、運動能力にさほど自信がある訳ではない。飛んで追いかける方が性にも能力にも合っている。
「そもそも、列車の上を走るだなんて、まるきりアクション映画ですからねえ……私らしくない事この上ない、クックック」
 闇慈は漆黒の呪いを纏って飛翔しているが、その呪いを抜きにしても、昏い雰囲気を帯びている。その手の映画の登場人物には似合わない。
「映画なら、主役よりそれをサポートするメカニックね、私も」
 エメラが跨るのは、魔導と蒸気で形作られた狙撃砲。それを箒代わりに跨った科学の魔女は、ふと視線を、列車の先に向けた。
「主役なら……彼女達がお似合いかしら」
 そこにあるのは、列車の駅だ。当然、現在の弾丸列車はノンストップ、そこに停車する事はない。
 だが、そのホームに立つ、2人の猟兵。
「キマフュとはまるで違うね……ま、眺めてる余裕はないけど」
「状況は大体分かった! にぃなちゃんに任せろ!」
 異国情緒を感じながら、軽く身体を解すのはフロッシュ。
 屋根の上で改造宇宙バイクに跨り、エンジンをかけるニィナ。
 彼女達が準備を整えた所で……ホームを弾丸列車が通過していく。
「まずは、度肝を抜かせて貰うよ……ジャベリン!」
 初手はフロッシュ。力強い言葉に応じて、無数の槍状生命体が飛来する。
 それは列車に遅れぬように飛翔し、黒令嬢を取り囲んだ。
「な、なんですの……っ、速っ!?」
 風を切って乱れ舞う、無数の赤槍。それを警戒して、走る足を鈍らせる黒令嬢。
「よーし、いつもの、いっくぞー!」
 続いてはニィナ。ブースターを起動してロケットエンジンを迸らせ、いきなりトップスピードでバイクを発車させた。風圧と重力を感じながら、長いホームの屋根の上、列車と並走していく。
「にぃなちゃんは頑張って走って飛び乗る! これだな!」
 屋根は平らではないや、多少の悪路など気にしない。そもそも、ブースターの電磁力が有れば、飛ぶ事すら可能……だが今は、それを高度を稼ぐためではなく、速度を上げるために使う。
 駅構内も全速力で駆け抜けていく弾丸列車。それに並んで走るだけではない、いっそ追い越すぐらいに。
「ほんとはバイクで機関車と追いかけっこしたいくらいだしな!」
「わかるよ、その気持ちは、さ!」
 フロッシュも、加速式を纏って駆け出した。乗り物などない、必要なのは、自分の足だけ。
「何よりも、信頼できる速さを持つのは自分なんだ――!」
 本来、その列車は人の足で追いつける速度ではない。だからなんだと、真っ直ぐに駆ける。無理とか無茶とかそんな弱気の方こそ、彼女の足には追いつけない。
 そうして、バイクと、足と、列車の速度が並ぶ。
「よーし……!」
 横に列車を感じながら、ニィナは視線をまっすぐに前に向ける。その先、見えてくるのはホームの終端。このまま走れば……飛び立てはするが、それでは意味はない。
「にぃなちゃんの腕なら! やってやれないことは無い! はず!」
 今更ブレーキは踏まない。すでに限界まで押しているアクセルを、さらに力をこめて踏みしめる。最後のダメ押しで加速したバイクが……屋根をジャンプ台代わりに勢いよく跳び上がった。
「今だ……いくよっ!」
 フロッシュもまた、自分の足で地を蹴り、跳躍する。直後かほぼ同時、空中で槍を操作し、合体させた。
 2本となった槍が、黒令嬢の目の前で勢いよくぶつかり火花を散らす。
「きゃっ!?」
 それに気を取られ、足を止めたその隙に……2人は列車の屋根の上に降り立った。
「おおぉ……どうだ、これがにぃなちゃんの実力だ!」
「さあ。第二幕と行こうか?」
 ド派手に音を立てて降り立つにぃなと、華麗に屋根の上に舞い降りたフロッシュ。
 列車に追いついて見せた2人の速度に、黒令嬢は汗を滲ませる。
「っ……け、けれどわたくしは……まだまだっ!」
 体勢を立て直した黒令嬢は逃走を再開する。当然速度は2人の方が速い……迂闊に手を出してマリアを危険に追い込む訳にはいかないので、追いつく事はない。
 だが、『自分より速い相手が追ってくる』と言うそれだけで、黒令嬢にとっては強いプレッシャーとなる。

「なるほど、派手ですねぇ。まさしくアクション映画です、クックック」
「一応、落ちそうになったら拾ってあげるつもりだったけど……まあ必要なかったわね」
 そんな高速のアクションの一部始終を空中から見ていた闇慈とエメラ。感嘆しつつも、空から遅れずについていく。
「飛び乗れるなら、飛び降りれる……そうさせないように、しっかり警戒しないとね」
「まあ、確かに逃げ場は他にありませんからねぇ?」
 無理に近づく事はない。代わりに空中から追走し続ける。列車から飛び降りたらすぐに捕まえるぞ、と言う素振りを見せ続ける。
「牽制攻撃でも撃ち込めばより効果的なのでしょうが……流れ弾で屋根に穴が空きそうです」
 火力が高いのも良し悪し、と肩を竦める闇慈。まあ、せずとも十分ではある。
「それにしても……連れ去られた子、ちょっと私に似ていないかしら?」
 縛られているアリスに視線を向け、エメラは軽く自分と見比べる。機械化した事で成長の止まった、小柄な身体。ウェーブのかかった金髪の、人形のような愛らしい容姿。雰囲気や服が違うので見間違える事はないが、なるほど確かによく似ている。
「まあ、あの子は見た目通りの年齢なんでしょうけれど……」
「ではあなたは……とは聞かないでおきましょうか、クックック」

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

フレミア・レイブラッド
あら、可愛いお嬢様じゃない♪怪盗の子もとても可愛いし、新しい世界に来て早速良い事があったわ♪
とりあえず、そのお嬢さんは渡せないし、悪いけど返してもらうわね♪

【ブラッド・オブリビオン】で「荒野に飛来する氷鳥達」の「氷雪の鷲獅子」を召喚。
空中から鷲獅子に乗って怪盗の追跡・妨害を行うわ♪
列車の屋根の上を走る怪盗の前方に(怪盗に当てない様に)自身は水の障壁【属性攻撃、高速詠唱】を展開。
鷲獅子に【凍てつく息吹】と【極寒の風】による氷壁を作り出させる事で彼女等の進路を妨害し、追い込んでいくわ♪
一応、彼女達の周囲に【念動力】のネットを張って万一に備え、お嬢さんが放り出されたりしたら受け止めて回収するわ


四季乃・瑠璃
緋瑪「ここが新世界か~。随分レトロな感じがする世界だね~」
瑠璃「大正のまま文化が発展してるとなると、蒸気機関とかが主流なのかな?」

【チェイン】で分身

緋瑪が先回りして怪盗の進路を塞ぐ様にして対峙。
瑠璃はその間に列車内に入り、怪盗の真下の位置に移動。
対峙で相手が足を止めた瞬間を狙い、緋瑪が閃光仕様のボムで目晦まし。
同時に瑠璃が真下から大鎌で怪盗がいる屋根の部分を切り抜いて天井ごと怪盗を叩き落とし、車内で可能であれば捕縛を試みるよ。

緋瑪「派手にできないのはやりにくいな~」
瑠璃「お嬢様が捕まったままだし、仕方ないね」

※捕縛は失敗前提で敢えてプレイング。こんな感じでプレイングしてみたかったという感じで



「ここが新世界か~。随分レトロな感じがする世界だね~」
 車内の乗客の間をすり抜けて駆けながら、車窓から外の景色を見やる緋瑪と瑠璃。
「蒸気機関車か~。大正のまま文化が発展してるから、蒸気機関とかが主流なのかな?」
「どうなのかな……っと。今どの辺?」
 車窓から顔を出して屋根の上の様子を伺えば、屋根の上に降り注ぐのは冷たい息吹。
「ふっ……この程度の障壁にっ……止まるわたくしではっ……」
「それにしては、大分必死なようにも見えるけれど?」
 フレミアの鷲獅子が迸らせる息吹が、魔力で生みだした水の壁を凍らせていく。その足止めの壁を、跳び越えて進んでいく黒令嬢。
 身軽な黒令嬢は氷壁も軽やかに飛び越える。だが、飛び越えられるのと疲れないのはまた別の話である。
「ふふ、必死な姿も、とても可愛いわ?」
「っ……」
 フレミアが鷲獅子の上から注ぐ視線に、一瞬ゾクリと背筋を震わせる黒令嬢。
「もちろんお嬢様も可愛らしいし……新しい世界に来て良かったわ♪」
「そ、そういうのは教育に悪いですわ!」
 艶めかしさを感じるその言葉に、黒令嬢はお嬢様を気遣って抗議するが。
「いや、誘拐しておいて今更そんな気遣われてもね~」
「はっ!?」
 そう突っ込みを入れた緋瑪に驚く黒令嬢。無論、突っ込みに驚いた訳ではなく……彼女が正面に現れたためだ。
「大分足止めされて遅れてたみたいだからね。列車内から先回りさせて貰ったよ!」
「っ!?」
 驚きの視線をこちらに向けたタイミングで、緋瑪は閃光ボムを炸裂させた。視界を奪ったその瞬間、黒令嬢の足元に円形の穴が開く。
「っ、と、危ないですわねっ!?」
「う~ん、失敗かぁ」
 落下し掛けるも、かろうじて転落を免れた黒令嬢は、そのまま緋瑪も飛び越えて逃走を続ける。
「派手にできないのはやりにくいな~」
「お嬢様が捕まったままだし、仕方ないね」
 穴の下、車内では鎌を構えた瑠璃が残念そうな表情を浮かべた。派手な爆破、というか爆殺を好む緋瑪達にとって、人質を取られている状況はどうにも窮屈だ。
「派手を好む気持ちは良く分かりますけれど……一番派手なのはわたくしですわ!」
「そう、じゃあ派手に頑張ってね?」
 駆け出した黒令嬢の前に、再び立ちはだかる氷の壁。
「……うぅっ」
 思い出したように表情を歪め、必死になって跳び越えていく黒令嬢。
「ふふ、そういううっかりした所も可愛いわね♪」
「別に可愛いと思って貰わなくても、構わないのでっ……というか、落ちたらどうしますの!」
 もし飛び越える時に足を踏み外したら、確かにマリアともども大惨事ではあるが。
「大丈夫、その時は受け止めてあげるわ」
「う……」
 念動力でネットを張って受け止める体勢を整えるフレミア。
「そのお嬢さんは渡せないし、悪いけど返してもらうわね♪」
「返すだけでは済まなそうなのですけど!?」
 プレッシャーを感じた黒令嬢は、必死になって全力で壁を跳び越えていく。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

ルナ・ステラ
新世界!わくわくです!
けど、先に事件を解決しないとですね!
派手な犯罪を見せたいという理由で誘拐ですか...
誘拐でなく、せめて義賊のように目立った方がまだいい気が...(盗みはよくないですけど...)
マリアさん待っておいてください!がんばって助けますね!

箒で【追跡】しましょう。
スピードを出せそうなところはコメットブースターで一気に追いつきましょう!
マリアさんに声をかけられそうであれば、声をかけて勇気付けようと思います。【コミュ力&優しさ】

ある程度追いつけたら、狼さん達を怪盗さんの前に召喚して、後ろからのわたしと前からの狼さん達とで挟み撃ちです!
これで、『逃げられない』と感じさせられるでしょうか。


フランチェスカ・ヴァレンタイン
大陸を渡っても桜吹雪とは、思いのほか風流ですねえ… ええまあ、少々無粋な方もいらっしゃるようですけれど?

翼を広げ、バーニアを噴かし。付かず離れずで空から存在感で牽制しつつの追跡と参りましょう
ご令嬢に優しく声などもお掛けしながら、怪盗がわたしを引き離せず苛ついているようでしたら適宜挑発なども。あら、余所見をしていると危ないですよ?

って、ここでトンネルですかー… 隙間を飛んでの追跡はさすがに厳しそうですわね
全速噴射でトンネルの出口に先回りし、先頭車両の屋根へと舞い降りて待ち構えると致しましょうか

「ふふ、ごきげんよう? ここで通せんぼということで、お疲れさまでした。…ええ、全くの徒労でしたけど」


夜月・クリスタ
攫われる少女を見捨てるのは正義の怪盗がやる事じゃないよね。さぁ正しき怪盗として彼女を盗み返しに行こうか!

【情報収集】(乗る前に見た路線図)で確認したトンネルに入るまで着かず離れず【追跡】。
「大丈夫、怪盗フォックステールが君を盗み返してみせるさ!」(マリアへ)

トンネル内では【暗視】で視野を確保し追跡しながら黒令嬢の進路上へ
【破魔の苦無】を【投擲】。その苦無を【念動力】で見え辛い位置へ設置し【だまし討ち】。奴の速度を落とせればそれでいい!

奴の速度が落ちた事を確認したら【レガリアスシューズ・怪盗仕様】を起動。【ダッシュ】で一気に距離を詰め【恐怖を与える】。正しき怪盗から逃げられると思うなよ…!



「新世界! わくわくです!」
「大陸を渡っても桜吹雪とは、思いのほか風流ですねえ……」
 箒に跨るルナと、白翼をはばたかせるフランチェスカは、空から列車を追跡する。
「ええまあ、少々無粋な方もいらっしゃるようですけれど?」
「あら、わたくしの犯罪こそが『粋』でしてよ!」
 フランチェスカの言葉に走りながら抗議する黒令嬢だが、ルナとしてはあまり同意は出来ない。
「派手な犯罪を見せたいという理由での誘拐……よくないと思いますよ?」
「善悪を超越した大犯罪こそがわたくしの信念ですわ!」
 自信満々に言い返す黒令嬢の言葉に、ますます眉を寄せる。
「どうせ善悪を超越してるなら、義賊のように目立った方がまだいい気が……」
「超越しているというより、善悪が分からない、と言った方が良さそうですわねー?」
 同意するフランチェスカは、むしろ挑発の意図を篭めて空から言葉を振らせていく。
「この大犯罪を理解しないなんて……」
「ほらほら、余所見をしていると危ないですよ?」
 苛立つ様子を見れば、さらに挑発を重ねる。背を向け走りながらも、頬を紅潮させる黒令嬢。
「大犯罪なんて言って、少女を危険に晒し、恐怖に陥れるなんて……」
 そんな怪盗へと憤りを見せるのはクリスタだ。
「正義の怪盗フォックステールとして、見過ごす訳にはいかないね!」
 対オブリビオン専門の怪盗・フォックステール。それが彼女の正体であるならば、オブリビオン怪盗の犯罪を逃す事などあり得ない。
「大丈夫、僕が君を盗み返してみせるさ!」
「はいっ、必ず助けますので!」
 黒令嬢に縛られたマリアを、ルナと共に勇気づけるような声をかける。縛られたまま、必死にこくこくと首を縦に振るマリア。
「この怪盗黒令嬢から逆に盗むなどと……!」
 対抗心を露わにした黒令嬢は、その黒いマントでマリアの身を包み隠す。
「追って来てごらんなさい!」
「もちろんで……きゃっ!?」
 目の前に迫ってきた岩壁に、慌てて方向転換するルナ。
「ここでトンネルですかー……」
「うぅ、これじゃあ追いかけられません!」
 トンネルの中に呑み込まれていく列車。無論、屋根と車両の間に隙間はあるが、それを縫って追っていくというのは至難の技だ。
「どうしましょう……!」
「大丈夫、今から出口に回り込めば追いつけますわ!」
 背面に展開したスラスターが、青い炎を噴き上げる。空戦淑女の腕の見せ所とばかり、一気に加速し、山を飛び越えにかかるフランチェスカ。
「そうですね……私も!」
 ルナも箒に取り付けたブースターを起動し、彗星の如き飛翔でそれを追いかける。

 一方のトンネル内。照明が灯っているとはいえ、赤く薄暗い。
「逃さない!」
「っ!?」
 だがその暗さにも構わず、クリスタは素早く苦無を投げつけた。当然当てはしないが、牽制で黒令嬢の動きを鈍らせようとする。
「もう、しつこいですわ!」
 マントでそれを捌き、躱していく黒令嬢。だが、そのマントの死角から、念動力で突然に跳ね上がる苦無。
「きゃっ!?」
 薄暗さもあり、意表をつかれた黒令嬢は動きを鈍らせる。その隙を逃さずクリスタは、怪盗仕様のレガリアスシューズで大気を踏みしめる。
「正しき怪盗から逃げられると思うなよ……!」
「くっ!?」
 一気に加速したクリスタと、速度を落とした黒令嬢の距離が見る間に詰まっていく。
 プレッシャーに汗を浮かべ、必死に走る黒令嬢。と、そこでトンネルが途切れ、列車が再び青空の元へと飛び出す。
「ふふ、ごきげんよう?」
「なっ!?」
 その瞬間、黒令嬢の目の前に降り立ったのはフランチェスカ。その左右では、ルナの召喚した二匹の気高き狼が、黒令嬢を威嚇する。
「ここで通せんぼということで、お疲れさまでした」
「挟み撃ちです、もう逃しませんよ!」
 ルナ自身もクリスタの横に降り立って。前後から黒令嬢の逃げ場を封じる猟兵達。
「必死に逃げていたようですけれど、徒労でしたわね」
「観念した方が良いんじゃないかな?」
 フランチェスカが肩を竦め、クリスタがさらにプレッシャーをかけていく。逃げられない、と汗を頬に伝わせる黒令嬢。
「さあ、マリアさんを離してください!」
 ルナが迫り、狼達が吠えて威嚇すると、黒令嬢は諦めたように足を止める――。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​




第2章 集団戦 『古塚の呪い』

POW   :    百手潰撃
レベル×1tまでの対象の【死角から胴から生える無数の腕を伸ばし、体】を掴んで持ち上げる。振り回しや周囲の地面への叩きつけも可能。
SPD   :    百足動輪砲
【両腕の代わりに生えたガトリング砲】により、レベルの二乗mまでの視認している対象を、【銃弾の嵐】で攻撃する。
WIZ   :    百足朧縛縄
【呪いに汚染された注連縄】が命中した対象を捕縛し、ユーベルコードを封じる。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

「このわたくしをここまで追い詰めるとは……なかなかと褒めて差し上げますわ」
 逃げる事を諦め、足を止めた黒令嬢。だが、その表情からは余裕が失われていない。
「されど……見せて差し上げましょう。黒令嬢の大犯罪は、決して止められないと!」
 そう言ってマントを翻せば、屋根の上に転がる祭器。
「さあ、現れなさい、古塚の呪いよ!」
『ウォォォォォォ!』
 祭器はそのまま呪力を発して巨大化しながら、形を為していく。蛇を思わせる長い胴体と、ガトリングの両腕。全身に巻きつけられた注連縄は、強い呪いの力を発している。
「この者達を足止めなさい……大犯罪の成就のために!」
『ウォォォォォォ、カイトウ! ハンザイ! スゴイ!』
 完全に実体を為した影朧は、何やら叫びながら猟兵達に襲いかかってくる。
「ただし、殺してはいけませんわ。無力化してわたくしが逃げる道を作るのです!」
『ウォォォォォォ!』
弥久・銀花
アドリブ、他の人との絡み、ピンチシーン歓迎です


異議有り! 待ちなさい、誘拐犯とその下僕!
怪盗がカッコいいとしても、子供を縛り上げる誘拐犯は犯罪臭が酷すぎて酸鼻を極めますよ!(銀花の服はもう襤褸切れ、体は鉄の匂いのする赤いボディペイントで隠れてる?状態です)


もうじき十重二十重の御用提灯がここを包囲します(嘘)

それに私の再生能力は見たでしょう、何をしても直ぐに追い駆けますよ!





数分後

くっ、この注連縄を解きなさい!

ギシギシと縄鳴りを響かせながらもがいてましたが、ある事に気が付きました

注連縄が体に擦れて体に張り付いた血が剥がれて素肌が見えてしまってます……!

黒令嬢……! これが狙いだったんですね!


ルナ・ステラ
逃がしません―
きゃあっ!?

何ですか、この縄!?
あともう少しでマリアさんを助けれそうだったのに...

あぅ...UCが使えないです...
ひゃっ!
呪いの効果なのか、百足に這われているようでぞわぞわします...
どんどん身体に注連縄が這ってきたり巻きついてきたりします...

いやっ!
食い込んできちゃ...だめだよぅ...

―あれ?リボンが!?
呪いの効果から【オーラ防御】と【破魔】で守ってくれてる?
今のうちに!

【属性攻撃】の炎魔法で縄を燃やして脱出です!

もう、縄になんて捕まりませんよ!
箒に乗って距離をとって、反撃です!
相手に追いつかれる前に、UCを【高速詠唱】で放ちます!


マリアさん必ず追いつきますからね!



「異議有り!」
 配下の古塚を放ってきた黒令嬢に、堂々と指を突きつける銀花。
「怪盗がカッコいいとしても、子供を縛り上げる誘拐犯は犯罪臭が酷すぎて酸鼻を極めますよ!」
「あなたに言われたくはありませんわ!?」
 先程列車から転落した彼女は、肉体こそ完全に再生を果たしているものの、それ以外がいろいろとボロボロである。犯罪臭なら確実に上だ。
「だ、大丈夫なんですか……?」
「もちろんです!」
 だが、ルナに気遣われても自信満々で堂々と胸を張る。自信と言うか、自分を顧みなさすぎとも言う。
「さあ、諦めてください、もうじき十重二十重の御用提灯がここを包囲しますよ!」
「いつの時代の話ですの!?」
 時代と言うか世界と言うか。サムライエンパイアならともかく。
「……とにかく! 何をしても直ぐに追い駆けますよ!」
 まあ元々頭を使うより、再生能力でのゴリ押しの方が得意ではある。どのような攻撃にも耐えて見せると、銀花は古塚へと斬りかかった。

 数分後。
「……くっ、束縛とか卑怯な!」
「そんな事を言われましても……」
 当然だが、注連縄による束縛に再生能力など全く意味は為さないのであった。
「何ですか、この縄!?」
 銀花があっさり捕まったせいで、後衛のルナもばっちり捕まってしまっており。
 巻き付いてくる縄への嫌悪に身を捩り顔を真っ赤に染める。
「ぞ、ぞわぞわします……い、いやっ!?」
 呪いのせいか、注連縄と言うより百足のような嫌悪感。縄がひとりでに動いて食い込んでくる度に、背筋を震わせ、目を潤ませる。
「だ、だめだよぅ……」
「くっ、なんと言う事を……注連縄を解きなさい、幼女束縛犯!」
 そんなルナの様子に、銀花は縛られたまま怒りを露わにする。
「縛るだけでは飽き足らず、肌を弄り縄を食い込ませるなんて……変態!」
「人聞きの悪いっ!?」
 そんな意図のない黒令嬢が全力で抗議する。
「はぅぅぅ……」
 と言うかルナも、自分の様子を実況されるのは大変に恥ずかしい。
「ほら、こんなに恥じらって……はっ、まさかっ!」
 はっと自分の縛られた身体を見下ろす銀花。身体にこびり着いていた乾いた血が縄に擦られて剥がれ落ち、白い素肌が垣間見える。
「黒令嬢……! これが狙いだったんですね!」
「……念入りに縛っておきなさい!」
 ついにキレた黒令嬢の命令によって、銀花は縄の芋虫のようになった。
「むー、むー!」
『シバル! グルグルマキ!』
 喋れずのたうつ銀花……に、周囲の注意が完全に集中している事に気づくルナ。
(い、今がチャンス……!?)
 リボンも淡く輝き、注連縄の呪いから身を守ってくれている。その隙をつき、縄を魔力の炎で一気に焼き尽くした。
「はっ、しまった!? もう1度捕まえ……」
「遅いです!」
 すぐさま跳ね起きたルナは、箒を一振り。流れ星が古塚達へと降り注ぎ、打ち砕いていく。
「もう、縄になんて捕まりませんよ!」
「くっ、余計なのに気を取られ……足止めしなさい!」
 投げ放たれる注連縄を、箒に跨って空中に舞い上がる事で回避するルナ。慌てて身を翻す黒令嬢を追いかける。
「マリアさん、必ず追いつきますからね!」

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

フロッシュ・フェローチェス
※アドリブOK ※真の姿
何かとんでもないのが出てきたな。焦らず蹴散らしていこう。
――真の姿を解放、まずはダッシュで通り抜け敵を滅多打ちにする。
アタシが何人にも見える程に、残像を使った回避術を駆使していこう。コレで相手の狙いを逸らしてその隙に敵を潰す。

次は超速のスライディングで打ち上げてから、その勢いでジャンプ。
瞬く間に追い越してまとうオーラごと衝撃波を蹴り出そう。
何発ものキックが一発に見える程の、早業でどんどん撃ちこんでくよ。

何体か倒したら不意に立ち止まる……コレはだまし討ちのための布石だ。
反応して敵がUCを使ってきたその時こそチャンス。
アタシもUCを使って思いっ切り、吹っ飛ばしてやるよ。


夜月・クリスタ
亜米利加なのになんで和風…。まあいいや、あの子を助ける為には倒さなきゃいけない。さぁ怪盗フォックステールの本気をお見せしよう!
…本気を常にだせ?僕はいつだって本気だよ?

古塚の呪い共の腕の動きを【見切り】【レガリアスシューズ・怪盗仕様】で加速した【ダッシュ】【スライディング】【ジャンプ】の高速三次元機動で撹乱。ついでに怪盗らしく黒令嬢やマリアの視線も釘付けにしていこう。(【誘惑】)

しかし複数体に群がられ結局捕まる…でも残念!それは【残像】だよ。さて隙を見せたら【怪盗術・絶音】で【鎧無視攻撃】。周囲にいる敵を流れる様に切っていこう!

・アドリブ、絡み歓迎。【感情喪失薬】の使用描写の有無はお任せで。



「何かとんでもないのが出てきたな」
「亜米利加なのになんで和風……」
 古塚を冷静に見上げるフロッシュと、疑問を隠しきれないクリスタ。だが、どちらにも気負いがない事は共通する。
「まあ、いいや。あの子を助ける為には、どのみち倒さなきゃいけないしね」
「そうだな。蹴散らす……!」
 ギラリ、とフロッシュの右目が輝いた瞬間、その身体がかき消えた。
 否、かき消えたように見えるほどの超速。
『ガッ!?』
「遅い」
 直後に現れた多数のフロッシュも、当然、その超速ゆえの分身だ。獣の如き真なる姿を顕した彼女の速度は限界を超え、無数の蹴撃が古塚を滅多打ちにしていく。
『ハヤ、イ!?』
「こっちはまだまだ速くなるよ?」
 さらにスライディングで古塚の身体を打ち上げる。それを追って……追い越して。通過の勢いだけで、衝撃波が古塚を斬り裂くほど。
「落ちろっ!!」
 ダメ押しの蹴り……その炸裂音は一発。されど実際には、一呼吸に十の蹴りが重なり、その身体を易々と打ち砕く。
「さぁ、怪盗フォックステールの本気をお見せしよう!」
 クリスタもまた、地を蹴り、空を蹴って加速する。古塚の周囲を跳ね回る、高速の三次元機動。
「まあ、僕はいつだって本気だけれどね?」
『ウォ、ォ……チョコ……マカ……!』
 振り回される古塚の腕は、見当違いの方向で空を切るばかり。翻弄するクリスタは余裕の笑みすら浮かべ、黒令嬢に流し目を送る。
「これが正義の怪盗の華麗な闘いだよ?」
「ぐぬぬぬ……!」
 同じ怪盗として見せつけられるようなウィンクに、屈辱を覚える黒令嬢。ぐっと唇を噛むと、古塚へと指示を送る。
「一体でかかるから……速い相手は取り囲めば良いのですわ!」
「む……!」
 指示に従い、クリスタを取り囲む古塚達。その大蛇の如き巨体に取り囲まれればクリスタも自由には動けない。
『ツカマエタ、ゾ……!』
「くっ、しまった……!」
 ついに、その注連縄がクリスタの身体を捕らえ、縛り付ける。動けなくなった所にガトリングが打ち込まれ、その弾幕が晴れれば……。
『イナイ!?』
「悪いね、残像だよ」
 その斬撃は音もなく。無造作にすれ違ったクリスタの小太刀が、まるで糸を斬るかのごとく、容易く古塚達を切り裂いた。
『コッチ、ツカマエル!』
 クリスタが捕まらないならと、ターゲットをフロッシュに切り替える古塚達。
 ちょうどフロッシュは動きを止めており、隙だらけのその身体に迫る無数の腕。
「捕まえたのは……こっちだよ」
 だが、迫って来た古塚達へと突きつけられたのは、高熱で造られた巨大な爪刃。
「……吹っ飛べっ!」
 猛獣の如く変わった腕から伸びるそれを、力任せに振り下ろす。
 豪快な斬撃によって古塚達は車両から吹き飛ばされ……下の地面に落ちると同時に、バラバラに切り裂かれて消滅していく。
「こんな誘いにかかるなんて、単純だね」
「くぅぅ……!」
 肩を竦めるフロッシュに、黒令嬢は顔を真っ赤にして、すぐさま別の古塚達を差し向ける。
「何体来ても無駄なんだけどなぁ」
「正義の怪盗は、こんなんじゃ止まらないよ!」
 だが、当然。その古塚達が2人を捕らえる事などありはしない。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ニィナ・アンエノン
殺すななんて優しいね、怪盗の矜持?とかそんなヤツかな?
でもにぃなちゃんは全部吹っ飛ばすつもりでやるからよろしく☆
あ、全部ってオブリビオン全部って事だからね、人質や列車吹き飛ばしたら大変だから!

とゆー事で相手がガトリングならこっちもその気。
忍法でグッドナイトを複製して、真正面から撃ち合いだ!
連射力はガトリングが上だけど、種類なら負けてないぞ☆
【一斉発射】の【範囲攻撃】でまとめて【吹き飛ばし】てあげる!
敵の攻撃は【オーラ防御】、特に大事な部分は【盾受け】で対処かな。
列車に穴が開いたり壊れたりしたら、後で【メカニック】なりで補修しとこうかな。
いっそ魔導蒸気機関も組み込んで……ダメ?


四季乃・瑠璃
緋瑪「足止めって、両腕ガトリングとか殺意マシマシだよね!」
瑠璃「これで足止めとか無理ないかな?一般人ならミンチだし」

【破壊の姫君】で分身

二人で飛翔翼で飛行し、ガトリングの攻撃を飛行速度と【見切り、第六感、残像】で回避し翻弄。逆に雷の魔力【属性攻撃】を纏って強化したK100による銃撃【ドロウ、早業】でダメージと共に動きを止め、二人揃って大鎌の機巧を使って一気に肉薄し、大鎌の一撃でガトリングを両断。そのまま大鎌で首や胴をなぎ払って真っ二つにしたり、ボムで爆砕して離脱等を繰り返し、敵をどんどんと殲滅していくよ

緋瑪「コイツ等相手なら遠慮いらないよね♪」
瑠璃「派手なのが好きなんだよね?派手に殺るよ」



「殺すななんて優しいね、怪盗の矜持? とかそんなヤツかな?」
「矜持と言うより流儀ですわね。美しき大犯罪に死者は似合いませんもの!」
 ニィナの問いかけに、自信満々に胸を張る黒令嬢。だが、そんな彼女を見ながら緋瑪達は疑問の表情を浮かべる。
「でも、足止めって、両腕ガトリングとか殺意マシマシだよね!」
「これで足止めとか無理ないかな? 一般人ならミンチだし」
 その指摘に、微妙に視線を泳がせる黒令嬢。
「……そこは、峰撃ちでなんとか!」
「えー、無理だと思う」
 瑠璃の突っ込みに、聞いてくれるなと言う顔を浮かべるあたり、きっと配下にちょうど良いのがいなかったのだろう。
「ま、矜持だか流儀だかは知らないけど」
 ニィナはおもむろにバックパックを開き……そこから溢れ出すのは無数のガジェット。
「でもにぃなちゃんは全部吹っ飛ばすつもりでやるからよろしく☆」
「ちょ……!」
 撃ち出されるのは銃弾砲弾雨霰。統一感のない様々な銃器が、次々と複製されては撃ち出される。
「連射力はガトリングが上だけど、種類なら負けてないぞ☆」
『アガガガガガ!』
 黒令嬢の抗議も、古塚の声も、容赦のない砲音に打ち消されていく。真っ向からの激しい撃ち合いは、ここだけ戦争か何かのよう。
「や、やりすぎですわ!」
「なんで? 派手なのが好きなんだよね?」
 マントに隠れるように蹲って、古塚の影に隠れる黒令嬢。それに声をかけながら、瑠璃と緋瑪は飛翔翼を広げて飛び立つと、拳銃を構える。
「だったら派手に殺ってもいいでしょ?」
 放たれる弾丸は、雷の魔力を古塚に撃ち込んでいく。激しい電撃に痺れる古塚へと、一気に間合いを詰める2人。
『シビビビビ』
「コイツ等相手なら、遠慮いらないよね♪」
 振り下ろされた機巧大鎌で、両腕同時にガトリングを斬り落とした。武器を失った古塚へと、さらに鎌を振り下ろして解体していく。
「私達は怪盗じゃないから、殺さないなんて事はないし」
「さあさあ、どんどん殺してあげるよ♪」
 2人にとって、怪盗の流儀など知った事ではない。殺人姫の前に立ちふさがるなら殺すだけ。
 ガトリングの迎撃を飛び回って躱しながら、爆弾を投げ落として豪快に爆殺していく。
「さ、流石にやりすぎですわー!?」
「いやぁ、にぃなちゃんでもあそこまではやんないわー。人質や列車吹き飛ばしたら大変だしー」
 響き渡る爆音に焦る黒令嬢。ニィナも、流石に呆れた様子だ。
 いや、そう言う彼女の砲弾も列車の屋根に穴を開けているのだが。良識派ぶる事で瑠璃達にその罪をこっそりなすりつけようとしていまいか。
「ま、まあちゃんと修理はしとくから!」
 ともあれ放置する訳にもいかないので、硬質樹脂のプロテクターで身を守りつつ、とりあえず即席の応急処置はしておく。
「戦闘中だから本格的な修理は後でね! ……その時は、いっそ魔導蒸気機関も組み込んでさらなるぱわーあっぷを……」
 なお、そうして悪巧みを呟く間にも、弾丸の雨が古塚を吹き飛ばしていたりする。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

アイ・リスパー
「ちょっとーっ!?
こんな足場の悪いところでガトリングガンですかーっ!?」

【ラプラスの悪魔】を発動して敵の動きをシミュレーション。
電車の揺れや風の影響、さらに地球の自転まで考慮に入れて弾丸の軌道を精密に予測しますが……

「こ、こんな速度で走ってる電車の上では、避けることなんてできませんーっ!」

いくら軌道が分かっても、自由に動けないのでは回避も難しいのでした。

屋根に伏せて(正確には躓いて転んだ)運よく弾丸を避けきりますが、このままでは!

「なら、これですっ!」

【マックスウェルの悪魔】で屋根を凍らせてスライディング!(正確には転んだだけ)

相手のガトリングガンが届かない懐に飛び込み炎の矢で攻撃です!


露木・鬼燈
殺さないようにとは、随分とお優しいことで。
僕は遠慮なく殺るけどねっ!
んー、でも列車の上は狭い。
近接戦闘は猟兵が多くなるとよくないよね。
それならそれでやりようはある。
<骸晶>を展開し、魔杖を用いて狙撃。
太陽と浄化のルーンを刻んだ棒手裏剣。
これを弾丸として撃ち出すですよ。
伏射で急所…急所?
よくわかんないから頭部を吹っ飛ばしてやるですよ。
念動で自身の体を押さえることで安定させ、敵味方の動きを観察。
射線が通ったら電磁投射で撃ち抜くのです。
攻撃はこれでいくです。
守りは如意宝珠を用いた結界に任せるです。
結界の形状は流体力学の観点から流線形に。
敵の射撃攻撃に対する防御もバッチリっぽい。
結界を信じで冷静にね。



「ちょっとーっ!? こんな足場の悪いところでガトリングガンですかーっ!?」
『ダイジョウブ! コロサナイ!』
 ガトリングを向けられ慌てるアイに、古塚は自信満々に返す。
「いや、でもこれ撃たれたらやっぱり死にませんかー!?」
 必死にキーボードを叩き、今まさに発射されようとするガトリングの軌道を計算する。電車の揺れに風速、地球の自転すら考慮に入れた精密な演算で、完璧に未来を読み切り。
「こ、こんな速度で走ってる電車の上では、避けることなんてできませんーっ!」
『ハッシャ!』
 読みきったからとどうなるものでもなく、吹き荒れる弾丸の嵐は容赦なく車両の屋根を薙ぎ払った。
「……大丈夫ー?」
「なん、とか……」
 屋根に突っ伏してそれをかわしたアイが、気遣う鬼燈に突っ伏したまま答える。
「回避したって言うより、焦って転んだだけに見えたけど」
「……それは言わないで貰えると」
 打ち付けた鼻がとても痛い。
「まあでも、列車の上は確かに狭いよね。それならそれでやりようはあるけど」
 回避が難しい事を身を持って証明したアイの姿を見た鬼燈は、竜骸の鎧装を身に纏う。その場に伏せて――もちろん転んだ訳ではない――構えるのは、長銃型の魔杖。
『モウイッカイ! ウツ! ツカマエル!』
「殺さないようにとは、随分とお優しいことで」
 ガトリングを構えてこちらに向ける古塚。最初からこの体勢では当然避けられないが、鬼燈は焦った様子を見せない。
『ハッシ……ガッ!?』
「僕は遠慮なく殺るけどねっ!」
 綺麗に吹き飛ぶ古塚の頭部。頭を失って列車から落ちていくそれを一瞥だけすると、鬼燈は次の標的に魔杖を向ける。装填するのは、ルーンを刻んだ棒手裏剣。
「太陽と浄化のルーン。呪いには効果抜群っぽい!」
 撃ち出される棒手裏剣が突き刺されば、まるで炸裂弾のように古塚の頭部が弾ける。
 念動で反動を押さえつけ、周囲の猟兵の動きも冷静に観察しての狙撃で、次々と仕留めていく。
『ウチカエス!』
「おっと?」
 そんな鬼燈に対し、古塚達は一斉にガトリングを放ってくるが……宝珠から生み出された流線形の結界は、その弾丸を後ろに受け流した。
「防御もばっちり、撃たれても全然平気っぽい」
 撃たれた事に一瞬たりとも動揺を見せず、淀みない狙撃で敵を仕留め続ける。
「そろそろ反撃です!」
 敵の数が減った事で余裕が出来たアイも、立ち上がると再びキーボードを叩く。起動するのは熱制御プログラム。
「相手が大きいなら、足元は脆い筈。これで……!」
『ムム!?』
 急速に凍りつく列車の屋根。足元が不安定になった古塚達は、大きくバランスを崩す。
「これでどうでぶっ!?」
「……あ、また転んだー」
 アイもバランスを崩して思いっきり突っ伏した。顔面スライディングで滑っていく。
「け……計算通りです! 懐に潜り込めばガトリングも届きませんからね!」
 涙目になりながら顔を上げると、炎の矢が古塚を焼き尽くす。
「この痛みの借りは返しますよ!」
「八つ当たりじゃないかなー、それ」
 まあ良いけど、と突っ込む間も、鬼燈は狙撃の手を止める事はない。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

フランチェスカ・ヴァレンタイン
ええと、もうちょっとこう造型をですね…
――自ら大々的に怪盗を名乗るだけあって、この独特なセンス(婉曲的表現)には言葉もありませんわね…?

などと生温い視線を黒令嬢へ送りつつ(
先制の射弾を羽ばたきで躱し、空中戦からの高機動強襲で応戦を

残像・迷彩・フェイントを駆使して射線を振り回し、擦れ違いざまに身を翻して横合いからUCの一撃など
列車上から線路の遙か外へと大規模な爆裂で影朧を弾き飛ばし、どんどんリングアウトさせていきましょう

逃げる準備に忙しい黒令嬢には自身に爆裂音が淡々と迫ってくる、そんなホラーじみた気分を味わって戴けるかと
ふと目が合いましたら、唇の動きだけで「ニ・ガ・サ・ナ・イ」という辺りで一つ?


エメラ・アーヴェスピア
あら、呪いなんてオブリビオン…またそれっぽいものが…
…なんで腕がガトリング…?…いえ、そんな場合じゃないわね
逃げ出させないように気を付けないと

私は変わらず『箒』を【操縦】、【騎乗】中よ
高機動の【空中戦】を展開、ガトリングの弾幕を回避しながら装備している浮遊型武装を使うわ
こちらからもガトリングやライフルを撃ち込んだり、【誘導弾】のミサイルを放ったり…
『箒』自体を向けて狙撃砲を撃ち込んだり、ね
といっても、機関車には当てないように気を付けないといけないけどね…
さて、折角だから派手に行きましょうか

※アドリブ・絡み歓迎



「自ら大々的に怪盗を名乗るだけあって……」
 古塚の外観をひとしきり見やった後、逃走する黒令嬢に生ぬるーい視線を送るフランチェスカ。
「この独特なセンスには言葉もありませんわね……?」
「褒められてない気がしますわ!」
 もちろん褒めてない。
「ええ、もうちょっとこう、造型をですね……」
「呪いはオブリビオンっぽいけれど、なんで腕がガトリング……?」
 エメラも疑問を隠せない。じっと視線を向けられると、ぷるぷる震える黒令嬢。
「き、既製品ですから! わたくしが作った訳ではありませんからー!」
「おっと……!」
 黒令嬢の叫びと共に、古塚がガトリングを発射する。空中にいた2人は、左右に分かれるようにそれを回避した。
「そうね、造形を気にしてる場合じゃなかったわ、今は逃げ出させないように!」
 魔導蒸気の箒に跨り、弾丸を巧みに回避するエメラ。その機動に、数多の浮遊型武装が追随する。
「まずはこれでお返しよ!」
『グガ!?』
 その中からまず火を吹いたのはガトリング。古塚へのお返しとばかり、弾丸の雨を降り注がせる。
『ググググ……』
「流石に大きいと頑丈ね。じゃあ、これもどうぞ?」
 揺らぎつつも反撃を試みる古塚へと、今度はライフル弾を撃ち込んだ。脳天を撃ち抜かれて、屋根の上に転倒する古塚。
「トドメは……これね。機関車には当てないように!」
『ウゴォ!』
 最後は誘導ミサイルをその胴体で炸裂させる。粉々に吹き飛ぶ古塚……そしてその破片の合間を、白翼の淑女が駆け抜ける。
「さぁ、召し上が、れ!」
『フブゥ!』
 飛行の速度が乗った強烈な戦鎚の殴打が、古塚の土手っ腹に叩き込まれる。しなやかな細腕からは想像もつかない威力が、古塚を派手に吹き飛ばし、車両から転落させた。
「さあ、どんどんリングアウトしていってくださいな?」
 戦鎚が叩きつけられる度、殴打とは思えぬ爆音が響き渡る。次いで地面への激突音。列車に置き去りにされながら、砕けて消滅していく古塚達。
「うぅ……まずい予感が……?」
 背を向けて逃走していた黒令嬢も、危機感を感じてちらりと振り向く。
「折角だから……派手に行きましょうか!」
 それは丁度、エメラが箒の砲身を古塚に向けた瞬間だった。
「発射準備完了……さあ、吹き飛びなさいな!」
 放たれる狙撃砲は、古塚の首に炸裂した。頭部が吹き飛び、くるくると宙を舞って屋根の上に落ちる。
 消滅する胴体を背にして、その頭の上にひらりと舞い降りたフランチェスカは、目があった黒令嬢に視線を返すと、声を発さず艶めかしい唇を動かした。
『ニ・ガ・サ・ナ・イ』
「ひぃぃぃぃっ!」
 脅しに恐怖に震え、全力で逃走する黒令嬢。
「随分怖がられてるわね……やりすぎたかしら?」
 その仕草が見えない位置にいたエメラは、あまりに恐怖される事に複雑な表情を浮かべる。
「まあ結局手加減はしないんだけど」
「ええ、さっさと片付けて、追いかけるとしましょうか」
 対照的な肢体の2人の淑女が振りまく破壊。次々と古塚が砕け散っていく。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

黒川・闇慈
「さて、足止めは成功、というところですか。クックック」

【行動】
wizで対抗です。
屋根に着地したら、高速詠唱、属性攻撃、範囲攻撃、全力魔法の技能を活用し氷獄槍軍を使用します。
屋根に穴を開けるといけませんので、槍は角度を付けずに水平に発射しましょうか。水平に展開し一斉発射で薙ぎ払います。
相手の呪われた注連縄はホワイトカーテンの防御魔術と呪詛耐性の技能で防ぐといたしましょう。

「怪盗が使役するには随分と剣呑な手下ですねえ。怪盗というのはこういった物騒な手を用いずに華麗に盗みを行うのが相場でしょうに。クックック」

【連携・組み合わせ・アドリブ歓迎】


鯉澄・ふじ江
怪奇ゾンビメイド、16歳女子
誰かのために働くのが生きがいの働き者な少女
コイバナ好き

自身が怪物寄りの存在なので
例えどんな相手でも対話を重んじ問答無用で退治はしない主義

のんびりした喋り方をするが
これはワンテンポ間をおいて冷静な判断をする為で
そうやって自身の怪物としての凶暴な衝動を抑えている
機嫌が悪くなると短文でボソボソ喋るようになる

ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し
自身の怪我は厭わず他者に積極的に協力します
また、例え依頼の成功のためでも
自身の矜持に反する行動はしません
 
あとはおまかせ。よろしくおねがいします!

(流血、損壊系のグロ描写やお色気系描写もOKです)



「さて、そろそろ追い詰めて来た、というところですか」
 逃走を続ける黒令嬢だが、足止めに放つ古塚の数も大分減って来た。屋根の上に着地してそれを見渡す闇慈。
「さあ、いつまで逃げていられますかね、クックック」
「出来れば、諦めて投降してくださると助かるのですけどぉ……」
 その隣で、ふじ江が古塚を気遣うように視線を向ける。その表情は心底慈愛に満ちていて……だがゾンビ人間だ。闇慈と並ぶと、ファンタジーの悪役そのものである。
「さながら悪の魔導師とその使い魔と言う所ですか。クックック」
「使い魔……確かにメイドですけどぉ」
 せっかくなので魔法のメイド服に早着替え。着替えても別に魔法は使えないが、ゾンビでもはっきりと伝わる優しい表情。
「無駄に乱暴はしたくないのでぇ……どうでしょう~?」
『ダメ! カイトウ! ハンザイ! トマラナイ!』
 だがその優しさにも、古塚は止まらない。呪いの注連縄を放ち、こちらを拘束しようとしてくる。
「おっと。悪の魔導師に呪いは通用しませんよ?」
 闇慈の手から白いカードが放たれると、産み出された魔導障壁がその注連縄を弾き飛ばした。
「いや、まあ悪ではないのですけれどねぇ……説得力はありませんか、クックック」
 見た目は悪だが、実は正義……という訳でもないにせよ。呪いをやり過ごした後、生み出すは無数の氷槍。
「まあ、せっかくですので慈悲を与えてあげましょう。慈悲というには……少々冷たすぎるかもしれませんがね?」
 列車に穴を開けぬよう、水平に繰り出される氷槍の密集陣形。次々と古塚に突き刺さると、凍りつかせ、白く砕いていく。
「説得は通じませんかぁ……残念ですぅ」
 その氷槍の下をくぐるように接近したふじ江は、無造作に古塚を抱え込む。
 逆に古塚の胴から無数の腕が伸びてふじ江の全身を掴むが、それに動じる事はない。
「でしたらぁ……悪い子にはお仕置きをしないといけませんねぇ?」
 小柄なメイドが、古塚の巨体を、易々と持ち上げる。それほど必死という訳でもなく、のんびりとした動き。
「ぽーいっ、と!」
 そののんびりさとは裏腹に、豪快に投擲する。投げ飛ばされた古塚は、そのまま車両から落ちて地面に激突、バラバラに砕け散った。
「今度は、良い子に生まれ変わるんですよぉ……おっと」
 ひらひらと手を振ってそれを見送るふじ江。ただ、さっき掴まれたせいか、振った手の縫い目が緩んで今にも落ちそうだが。
「さて、まだ降参していただけませんかぁ?」
『シナイ! ウツ!』
 放たれるガトリング。ふじ江の肉に次々と突き刺さる弾丸。
「もう、痛いですよぉ?」
 だが、元より死んだ身体、それにふじ江が動じる事はない。仕事の邪魔をする相手に容赦はしない、次々と古塚達を放り捨てていく。
「しかし、怪盗が使役するには随分と剣呑な手下ですねえ」
 そんな光景を見ながら、闇慈はふと感想を漏らす。
「怪盗というのはこういった物騒な手を用いずに華麗に盗みを行うのが相場でしょうに。クックック」
 そういう彼自身は、物騒な氷槍を振り回し、容赦なく古塚を打ち砕いていく訳ではあるが。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ドゥルール・ブラッドティアーズ
グロ描写NG
グロが無ければ共闘OK
WIZ

殺してはいけない。無力化して逃げる道を作れと彼女は言ったわね。
この状況でも不殺を貫くなんて……敬意を表するわ

『狂愛』で53体に分裂し、夜魔の翼で【空中戦】
無数の【残像】と【見切り】で呪いの注連縄を避け
古塚の呪いの顔に群がり【生命力吸収】
【呪詛耐性】のお陰で、彼の呪いに体を蝕まれる心配も無い

貴方も、彼女の言いつけ通り
私達を殺さないよう急所を外していたのよね

いい子、いい子……

彼が弱ってきたら分裂を解除。
顔に胸を押し付けるように抱きしめ【誘惑・催眠術】で
母親のように寝かしつけ、苦痛も無く生命を吸収

私も貴方達を殺さない。むしろ生かすつもりよ。
私の中で、永遠に……


フレミア・レイブラッド
さっきまで氷の壁を超えるのに必死だったのに、今更取り繕っても手遅れじゃないかしら…?まぁ、それもポンコツ感があるというか人間味があって可愛いけれど…。
…ただ、呼び出したコ達は可愛くないわね。何?この何処の時代のか判らない様な怪物は…。

【ブラッディ・フォール】で「雷鳴響き渡り、裁きは下る」の「ユピティー」の杖と服装に変化。【千雷の裁き】で集団まとめて雷撃で薙ぎ払いつつ、【落雷審判】で「動くな」と指定して敵の動きを制限。【見切り、第六感、残像】で攻撃を回避し、雷【属性攻撃】を纏ったグングニルによる【怪力、鎧砕き、早業、串刺し】で敵を粉砕して仕留めていくわ!

さて、そろそろお縄につく準備はできたかしら



「くっ……なかなかやりますわね! しかし黒令嬢は決して止まりませんわ!」
「今更取り繕っても手遅れじゃないかしら……?」
 華麗にマントを翻す黒令嬢。確かにそれだけ見れば恰好良いポーズかもしれないが、先程からの言動を見ているフレミアは、冷静に突っ込みを入れる。
「まぁ、それもポンコツ感があるというか人間味があって可愛いけれど……」
「ポンコツではありませんわー、怪盗ですわー!」
 怒った様子も可愛らしいと生暖かく愛でるが、古塚に目を向けるとその眉を寄せる。
「ただ、このコ達は可愛くないわね……何? この何処の時代のか判らない様な怪物は」
 言われて目線を反らす黒令嬢。図星らしい。
「そ、そんな事はありませんわー、可愛い子ですわー」
「こっち見て言いなさい?」
 やれやれと肩を竦めたフレミアは、その身に鳴神の法衣を纏う。
「まあ、良いわ。さっさと片付けましょうか」
 掲げた杖から迸るは千雷。残る古塚をまとめて薙ぎ払っていく。
「落雷に撃たれたくなければ、そこで止まっていなさい」
 紡ぎ出される言葉に、動きを止める古塚達。言葉に逆らった者達には、次々と落雷が降り注ぐ。
『グ、ガー! トマラ、ナイ!』
「あら……あなた。この状況でも、ご主人様の言いつけを守ろうとするのね?」
 それでも止まらず突き進もうとする古塚へと、無数の、翼を生やした小さな二頭身少女達が飛びかかった。
「とっても素敵よ。みんなは可愛くないと言うけれど……確かに、可愛いよりは格好良いかしら?」
 その少女……ルルの分身達は、次々と古塚の頭部ににまとわりつき、ぎゅっと抱きしめる。
『ググ……カッコ、イイ……?』
「ええ。格好良くて、とてもいい子。これまでも、私達を殺さないよう、急所を外していたのよね?」
 外れても危険な事に変わりはないが。それでも、その配慮が愛おしい。
「いい子、いい子……」
『ググ……』
 抵抗を失っていく古塚を分身を解除したルルは優しく、包み込むように抱擁する。
「私も貴方達を殺さない。むしろ生かすつもりよ」
 苦痛は与えず、その生命力だけを、ゆっくりと奪い去る。呪いそのものを吸い尽くされて、消滅していく古塚の肉体。
「私の中で、永遠に……」
 その魂だけを胸に抱き、ルルは愛おしそうに微笑んだ。
「さて。あなたも。この状況でも不殺を貫くなんて……敬意を表するわ」
「え……そ、そうでしょう、そうでしょう。黒令嬢の犯罪は、血生臭く有ってはならないのですわ!」
 ルルに視線を向けられた黒令嬢は、褒められて得意げに胸を張る。
「ですので、このまま邪魔せずに……」
「そういう訳にはいかないでしょう」
 黒令嬢が調子に乗っている間に、古塚を神槍で打ち倒したフレミアが首を振る。
「そろそろ、その子を返してお縄につく準備はできたかしら?」
「くっ……いつの間に!?」
 気づけば古塚は一体も残っていない。焦りの表情を浮かべ、黒令嬢はジリジリと後ずさる。
「いや、いつの間にも、何も……本当、ポンコツね、あなた」
「ポンコツでは有りませんわー!」

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第3章 ボス戦 『劇場型犯罪者』

POW   :    夜闇に包む(ダアクナイト・クレイドル)
【翻したマントの内側】が命中した対象に対し、高威力高命中の【強固なワイヤーロープでの束縛】を放つ。初撃を外すと次も当たらない。
SPD   :    絢爛分身(アメイジング・イリュウジョン)
【レベル×5体の、自身と同じ姿の偽物】の霊を召喚する。これは【マントの中に隠された閃光弾】や【電流を流す非殺傷の光線銃】で攻撃する能力を持つ。
WIZ   :    劇場型犯罪(シアトリカル・クライム)
【人々の注目を集めるド派手な大犯罪】を披露した指定の全対象に【大犯罪の引き立て役になりたいと言う】感情を与える。対象の心を強く震わせる程、効果時間は伸びる。
👑11
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「わたくしをここまで追い詰めるとは……褒めて差し上げますわ。この場は敗北を認めましょう」
 これ以上逃げる事は不可能と悟った黒令嬢は、マントをばさり、と広げた。その中から転げ出るのは、ロープに縛られたマリア。
「んー……!」
「宝はお返しします。このまま闘いに巻き込むのはわたくしも本意ではありませんの」
 マリアから距離を取るように離れる。だが、猟兵達の注意がマリアに向かった一瞬、彼女は大きく跳び下がりながらマントを翻した。
「ですが……捕まる訳には参りませんわ!」
 その翻したマントの中から次々と飛び出して来る黒令嬢達……本物と同じ姿の偽物を呼び出しながら、彼女はその中に紛れんとする。
「危地に陥った黒令嬢の華麗なる脱出劇。まさにここからが、大犯罪のクライマックスですわ!」
弥久・銀花
アドリブ、他の人との絡み、ピンチシーン歓迎です


(注連縄の後に追加された縄で縄の芋虫状態続行中です)



「待ちなさい!華麗な脱出劇なんてそうは問屋が卸しませんよ!」

芋虫状態ですがピョンピョン、ビヨンビヨン、ゴロゴロ、シュバババッ! と擬音が付く感じで黒令嬢を追い駆けます

「この程度で逃げ切れると思わないで下さい」

とは言え、どれが本物か分かりませんね
真の姿を現し身体能力を上げ、ユーベルコードの可能性の風で更に身体能力を強化して一気に追い付きましょう!


「行きます! はうぅっ!?」

(急に体が大きくなったので縄が締まって顔面から転んだ後、敵のユーベルコードで捕縛され、擦れ違う列車に繋がれてしまいました)



「待ちなさい! 華麗な脱出劇なんてそうは問屋が卸しませんよ!」
 黒令嬢の宣言に、堂々と言い放つ銀花。
「この程度で逃げ切れると思わないで下さい!」
 なお縄でぐるぐる巻きの芋虫である。
「この程度、さしたる問題ではありません!」
 だが四肢を封じられるなどもはや慣れっこの銀花である。エビ反ってもいないような拘束など問題にならないと、跳ねて転がり素早く追いかける。
 結構気持ち悪い。
「とはいえ……どれが本物か分かりませんね」
 いくら速く動けたとしても、全ての偽物を相手にするのは流石に難しい。ならばと黄金のオーラを纏い、真なる姿を曝け出す。
「……見つけました」
 風を切り、素早く偽物の間を駆ける。本物は、このいろんな意味で人間離れした姿にドン引きしている者だ。一気に間合いを詰めて飛びかかる。
「さあ、捕まえはぅっ!」
 そして、真の姿で身体が大きくなったせいで縄が深く食い込み、顔面から地面に突っ伏し、黒令嬢のマントに自分から突っ込んでいった。
「むぐーっ!?」
 注連縄を上回るワイヤーロープの拘束でギチギチに絡め取られた銀花は、そのままごろんごろんと屋根を転がり……転落した。
「あああー!?」
 ぐしゃっ。
 何か嫌な音を響かせ、置き去りにされていく銀花。
「……い、今のはわたくしのせいではありませんわよ!?」
 線路の赤いシミになっていそうな様に、狼狽する黒令嬢。と言うか本気で何もしていない。
 まあ、銀花の不死身の生命力を持ってすれば、死ぬ事はないだろう。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ニィナ・アンエノン
あー良かった、無事に人質解放って感じかな?
いやー、一時は汽車ごとふっ飛ばしちゃうんじゃないかって心配だった☆
これにて一件落着、めでたしめでたし……にはまだ早いみたいかな?

よーし、じゃあにぃなちゃん張り切って華を添えちゃうぞ☆
光線銃は【電撃耐性】と【オーラ防御】で何とかなるかな?
閃光弾はこのゴーグルでちょっとは防げると良いんだけど……【視力】がちょっと良い感じだから全然見えなくなる事はないと思う。
でも全速力でバイク走らせたりは出来ないかも。
まぁでも死ぬような攻撃はしてこないみたいだし突っ込んじゃえ!
そんでもって、そっくりで見分けが付かないからユーベルコードの【範囲攻撃】でまとめてどかーん!だー!


四季乃・瑠璃
緋瑪「面白い人だねー。本物は転生して貰うけど、偽者は遠慮なく始末して良いんだよね?」
瑠璃「本物も転生には最終的には倒す必要があるんじゃなかったっけ?」
緋瑪「そうだっけ?とりあえず、怪盗と殺人姫の共演、最終幕始めようか♪」

【チェイン】で分身

敵の閃光弾に先んじて【範囲攻撃、早業】接触式ボムで偽者達を爆破。
敵が動揺してるタイミングで緋瑪が機巧を利用した大鎌で斬り込み、瑠璃がK100で援護射撃。
偽者を切り捨て、急所に撃ち込み、爆砕して次々と容赦なく始末していくよ

緋瑪「派手な殺戮対象があればある程、わたし達が映えるよね♪つまり、主役はわたし達♪」
瑠璃「引き立て役に甘んじるのは嫌だしね。派手にやるよ」



「あー良かった、無事に人質解放って感じかな?」
 黒令嬢がマリアから離れたのを見て、
「とはいえ、これにて一件落着、めでたしめでたし……にはまだ早いみたいだよねー」
 閃光弾対策にゴーグルを目元に下ろすと、宇宙バイクのハンドルを握る。
 流石に若干視界が悪く、ブースター全開で飛ばすのは難しい。だが、普通に運転するだけなら、この状況でも屋根から落ちない自信がある。
「死なない程度の攻撃なんて、にぃなちゃんには通用しないのだー♪」
 当然迎撃されるが、あらゆる過酷な環境に適応したアルダワ製のジャケットは、光線銃の電流にも屈する事はない。黒令嬢の偽物達の真ん中へと、真っ向から突貫し……敵陣中央で、バイクに据え付けられた砲塔が開かれる。
「偽物も本物も見分けつかないならー……まとめてどかーん! だー!」
 放たれるマイクロミサイルは、まさしく無数。周囲へとばらまかれたそれが、偽物達を次々と吹き飛ばしていく。いくら大量の偽物が屋根の上にひしめいていようと、それら全てを吹っ飛ばそうかという勢いだ。
 そんな爆発に触発され、緋瑪と瑠璃も偽物の中へと飛び込んだ。
「おー、派手派手だね。これは負けてられないなー♪」
「引き立て役に甘んじるのは嫌だしね。派手にやるよ」
 偽物が閃光銃を構えるのに先んじて、爆弾を叩きつけて爆殺する。動揺する偽物達へと緋瑪が大鎌で斬りかかり、斬殺。
「本物は転生して貰うけど、偽者は遠慮なく始末して良いんだよね?」
「本物も転生には最終的には倒す必要があるんじゃなかったっけ?」
 瑠璃は急所に銃弾を撃ち込み、立ち直りそうになれば2人で爆破して崩し。次々と偽物を殺害・消滅させていく。
「そうだっけ? とりあえず、怪盗と殺人姫の共演、最終幕始めようか♪」
「きょ、共演と言うより狂宴ですわ……!」
 次々と偽物が爆破され、殺害されていく、あまりに容赦のない様に、ぷるぷると震える本物の黒令嬢。
「主役はわたくしですのよ!」
「んー、でも、派手な殺戮対象があればある程、わたし達が映えるしさ♪」
 黒令嬢の抗議も意に介さない。立ちはだかる偽物達を次々と殺害しながら、本物へと迫る殺人姫。
「つまり、主役はわたし達♪」
「よーし、じゃあにぃなちゃんも張り切って華を添えちゃうぞ☆」
 ニィナも真っ直ぐに突っ込み、マイクロミサイルを雨あられと降り注がせる。列車の屋根も多少吹き飛ぶが、まあ、それはそれだ。
「やっぱり派手な方が盛り上がるよなー」
「うんうん、そうだよねー」
 意気投合するニィナと瑠璃達、その派手すぎる破壊に、ひぃ、と引き攣った声を漏らす黒令嬢。
「どっちが犯罪者だかわかったものではありませんわ!?」
「失礼な。にぃなちゃんは正義の味方だぞ☆」
 どこまで本気で言っているのやら。
「私達は……殺人姫だし、犯罪者側かなー」
「もうこの人達嫌ですのー!」
 偽物を盾にして、全力で逃走を図る黒令嬢。ちょっと、と言うかかなり必死。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

黒川・闇慈
「華麗なる脱出劇……ですか。盗みに失敗している時点で、もはや無様な敗走に転じているのでは?クックック」

【行動】
wizで対抗です。
相手のUCの精神作用は「必ず怪盗を捕らえる」という覚悟を固めて抵抗しましょう。
高速詠唱の技能で超アストラル体に高速変身します。超アストラル体の状態異常抵抗が有効に働くかは未知数なので、気休め程度ですが。精神作用にはこうした気休めもあるとないとでは違うでしょう。
全力魔法の技能でアストラルレーザーを発射。逃げるならばどこまでも追いましょう。追いかけるのはレーザーですが。

「怪盗が逃げおおせるのは物語の中だけですよ。クックック」

【連携・組み合わせ・アドリブ歓迎】


フロッシュ・フェローチェス
※アドリブOK ※真の姿継続
脱出はさせないよ。クライマックスは、アタシ達の勝利で幕を閉じさせてもらう。
加速式励起、解放――!この姿のアタシは生憎武器が持てなくてさ……だから、素手だ。

ジャンプで前方へ直線的に、連続でジグザグに跳び、衝撃波を放つスピードで腕を振るって分身を切り裂くよ。物理と衝撃の刃でぶっちぎる。
……普段なら惑わして終わる残像も、渦巻くオーラが置き土産を残す。次々短距離ダッシュを繰り返しながら、風に巻かれた偽物を脚の刃で早業に切り裂いていく。

野生の勘で分かるよ本物はお前か。一気に……しまったロープを避けられない?!――なんてな。
UC発動、命中重視の極太を至近距離でだ。吹き飛びな!!



「華麗なる脱出劇……ですか」
 逃げる黒令嬢を追いかける闇慈。その身体が肉体の束縛から解き放たれ、超アストラル体へと変化していく。
「盗みに失敗している時点で、もはや無様な敗走に転じているのでは? クックック」
「なればこそ、敗北からの華麗な逆転が映えるのですわ!」
 反論しながら、偽物の中に紛れる黒令嬢。一度紛れ込んでしまえば、本物を見分けるのは難しい。
「物は言いよう、ですね。まあ、正直な所、脱出劇だろうと敗走劇だろうと変わらないのですがねぇ」
 だが、そんな偽物達の中へと放たれる、霊的粒子のレーザー。それは、本物だけを正確に追尾する。
「っ!?」
「怪盗が逃げおおせるのは物語の中だけですよ。クックック」
 身軽にそれを回避する黒令嬢だが、レーザーは執拗に本体だけを追尾する。どこまで避けても逃げても逃さない。
「ならばこうっ……!」
「おお、上手く防ぎましたねぇ。ですが……」
 偽物を盾にしてレーザーを防ぐ黒令嬢。だが、そんな動きをしている限り、偽物に紛れる事は出来ない。
 そして見失いさえしなければ。フロッシュはその右目を大きく見開いた。
「加速式励起、解放――!」
 力強い言葉と共に、全身に刻まれた術式へと力が――速さが行き渡る。完全なる解放と共に、屋根を蹴る音は爆音。風の壁をぶち破るように、超加速で駆け出した。
「くっ、追いつかせませんわ――」
「遅いっ!」
 立ちはだかる偽物達。その間を、ジグザグの機動で駆け抜けていく。一つ一つの機動は直線的だが、組み合わせれば捕らえ難く。稲妻の如きその速さは、偽物程度では止められない。
「この姿だと、武器は持てないんでね……悪いね、荒くてっ!」
 すれ違いざま、偽物達を引き裂いていく、巨大な爪。加えて、その速度……ただすれ違うだけでも、風圧が刃となる。
 分身すらも渦巻くオーラを撒き散らし、偽物をズタズタに切り裂いていく。
「っ……」
「本物は――お前か!」
 必死に偽物に紛れようとする黒令嬢、だがその動きを野生じみた直感で捕らえる。そのまま爪を振り上げて。
「させませんわ!」
「しまった――」
 そんなフロッシュの突進を、黒令嬢は闘牛のようにいなす。強固なワイヤーロープがマントを通過したフロッシュの身体を束縛し、その速度をゼロに。
「――なんてな。吹き飛びな!!」
「っ!? きゃあああっ!?」
 だがその瞬間、右目の異能が解放される。物理的圧力を伴った眼力が、黒令嬢を勢いよく吹き飛ばした。
 ゴロゴロと転がり、列車から転落仕掛けた所を、なんとか踏みとどまる黒令嬢。
「くっ、わ、わたくしを騙すなど……」
「この程度で騙される方が悪いってね。それより、こっちばっかり気にしてると……」
 睨まれても不敵に笑うフロッシュ……そして黒令嬢の上へと降り注ぐレーザー。
「っ――!?」
「忘れて貰っては困りますねぇ……クックック」
 当然それを放ったのは闇慈。黒令嬢もマントで防ぐが、その防御ごと痛烈な打撃を与える。
「さてさて。これでもまだ、逃走劇を続けるおつもりで?」
「と、当然ですわ……!」
 なんとか立て直して逃走を再開する黒令嬢。ワイヤーを解いたフロッシュは、再びそれを追いかける。
「ならその劇のクライマックスは、アタシ達の勝利で幕を閉じさせてもらう――!」

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

アイ・リスパー
「ついに観念しましたね!
いくら偽物を呼び出そうとも、私の分析能力の前には無意味です!」

呼び出されたのは、あくまで実体を持たない影。
その動きを分析すれば質量の有無くらい判断できます!

ここまで散々な目に遭って引き立て役にされてきたお返しをしてあげます!

【ラプラスの悪魔】で敵の動きをシミュレートして本体を見極めつつ
空気分子の運動も計算して【バタフライ効果】による竜巻で攻撃しましょう!

「って、これは心理攻撃!?」

まさか今回の私のドジは全部この効果で……まだ効果が続いてます!?

動揺したため、バタフライ効果の制御に失敗して自分も巻き込まれ……

「きゃっ、きゃああっ!
スカートがっ!」

捲れるのを必死に抑えます。


露木・鬼燈
いよいよ決着の時がきたっぽい?
スタートからぐだぐだだったからね。
最後くらいはかっこよく決めたいっぽい。
でもなー流れを大事に面白くしたい気も…
僕を引き立て役に?
んー、ちょっとヤな感じなのです。
少しくらい意地悪してもいい気がしない?
やっちゃう?やっちゃおうか!
望み通り主役にしてあげるのです。
秘伝忍法<封縛>
僕の鎖は職人技を発揮するですよ、なぜか。
これは視聴者アピール重点な縛り方っぽい。
ふむふむ、これはなかなかに芸術的。
端的に言って…エロいよね!
うむ!我ながらいい仕事したのです。
これなら僕が引き立て役なのも納得。
間違いないく君が主役なのです。
ん?この方向性は望んでいない?
そんなこと知らないっぽーい。


ルナ・ステラ
マリアさんお怪我はありませんか?
戦いが終わったら桜を楽しみましょうね!

戦いに巻き込まないようにしたり、非殺傷だったりと優しい(?)怪盗さんですね...
ですが—
だからこそ犯罪をやめればいいのに...

何で大犯罪に拘るのでしょうか?

沢山の怪盗さんを追いかけつつ、攻撃も避けないといけないんで大変...きゃっ!

うぅ...直撃は避けられましたが、足が吊るされてしまいました...
(スカートが捲れて恥ずかしいです...早く何とかしないと!)

さっきと違ってUCは使えそうです!
星屑を増殖して【一斉発射】で偽物も本物も攻撃しましょう!

(可能であれば、転生させる方向で)
もう大犯罪なんてやめて改心(転生?)しましょう?



「マリアさんお怪我はありませんか?」
「は、はい……」
 ルナに声をかけられ、こくこくと頷くマリア。あれほど派手な逃走を続けたにも関わらず、マリアにはかすり傷一つない。
「優しい怪盗さんですね……だからこそ犯罪をやめればいいのに」
 黒令嬢にしてみれば、あくまで大犯罪としてのこだわり、優しさではない、と答えようが。そういう意味ではルナの方こそ心優しく……だからこそ、彼女を止めねばならない。
「戦いが終わったら桜を楽しみましょうね!」
「は、はい!」
 マリアが頷くのを見て微笑むと、箒に跨って飛び上がった。本物の黒令嬢を探して視線を巡らせる。
 猟兵達に追い詰められて来た黒令嬢は、より慎重に偽物に紛れ、簡単には見つかりそうにない。
「偽物が沢山です。本物の怪盗さんはどこでしょう……」
「任せてください、いくら偽物を呼び出そうとも、私の分析能力の前には無意味です!」
 そんな本物の暴き出しに名乗りを上げるのはアイ。この場にいる全ての黒令嬢、その動きを電脳プログラムで解析する。
「呼び出された偽物はあくまで影。あくまで実体を持たない影。その動きを分析し、質量の有無を判断すれば……」
 アイにとって、この世のすべてはプログラムによって解析可能だ。その卓絶した分析力が黒令嬢の真偽を暴き出し、さらに分子の運動すらも完全に解析していく。
「そこですね! 引き立て役にされてきたお返しをしてあげます!」
 本物を発見すると、空気の分子を操作し、竜巻を生み出す。次々と偽物達が吹き飛ばされ、開かれる本物への道。
「その人が本物ですねっ……!」
 無防備になった本物の黒令嬢めがけ、ルナは一気に間合いを詰める。星々に祈りを捧げて、星屑を呼び寄せて……。
「……えっ!?」
 だが、その瞬間、突如として偽物がマントを翻した。咄嗟に躱すも脚に触れ、足首にワイヤーロープが絡みつく。
「きゃっ……ど、どうして……うぅ、見ないでくださいっ!?」
「ふふっ、本物を見誤ったようですわね!」
 偽物であるはずの本物の黒令嬢は、そのままルナを逆さ吊りに吊り上げた。顔を真っ赤にしてスカートを抑えるルナ。
「そんなっ、プログラムの解析は絶対の筈……はっ!?」
 愕然としてモニターを確認したアイは、数値の入力ミスに気づく。普段なら、絶対間違えようがないのに。
「ま、まさか、精神攻撃!?」
 先程から続くドジは、全て黒令嬢のユーベルコードの支配下にあったのだと気づき、愕然とするアイ。その動揺から、空気制御のプログラムも誤操作を起こし……竜巻が足元で発生する。
「きゃっ、きゃああっ!」
 捲れ上がるスカート……慌てて両手で抑え、顔を真っ赤に染めるアイ。ルナともども、必死に下着を隠すが、それが精一杯だ。
「あらあら、二人ともそのようなサァビスでわたくしを引き立てようなどと……」
「うーん……でもさー? だったら主役もサービスも必要だと思わない?」
 そんな言葉と共に、突然黒令嬢へと襲う無数の鎖。
「スタートからぐだぐだだったし、最後くらいかっこよく決めようかと思ったんだけど……」
「っ、これは……!?」
 放ったのは鬼燈。慌ててかわす黒令嬢だが、生き物のように動く鎖は逃げても逃げても逃さない。
「この流れなら仕方ないよね。うん、少しくらい意地悪しても良いっぽい!」
「何を……きゃっ!?」
 そうしてついに鎖は黒令嬢を捕らえ、拘束する。……かなり際どい感じに。
「僕の鎖は職人技を発揮するですよ。何故か」
「何故かって……やっ……これ、離しなさいっ、ほんと、いやぁっ!?」
 脚を大胆に開き、胸を強調するような恰好で抗議する黒令嬢。
「僕が引き立て役になるのはヤな感じだったけど、うん、これなら仕方ない。間違いなく君が主役なのです!」
「いやっ、たしかに、目立っていますけれど!」
 間違いなく、スカートを抑えるアイ達よりも目立っていると太鼓判を押す鬼燈。良い仕事をした、と満面の笑みで親指を立てる。
「こんな方向性の主役は望んでいませんわー!?」
「そんなこと知らないっぽーい」
 自力では脱出出来ず、偽物達に鎖を引き剥がさせにかかる黒令嬢。だが、その事をやっている間に、ルナは逆さのままでなんとか精神を集中する。
「い、今がチャンスです……いってください!」
「何……きゃあああっ!?」
 降り注ぐ大量の星屑。限界を超えた数多の流れ星が、偽物ごと本物の黒令嬢を吹き飛ばした。
「もう大犯罪なんてやめて改心しましょう?」
「お、お断りですわ!」
 あちこちプスプス焦げつつも、なんとか鎖から脱して逃れる黒令嬢の背を見送る鬼燈。
「まあ、確かにこんな負け方したら心残りで転生出来ないかも?」
「それがわかってるなら助けてくださーい!?」
 強くなって来る竜巻に抑える手が負けそうで、アイは焦りながら助けを乞うのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

エメラ・アーヴェスピア
…大犯罪…?いまいちピンと来ないけれど彼女の中ではそうなっているのかしら
…人質が解放された今、後は撃滅するだけね

継続して『箒』に【騎乗】中よ
この場に居るのは危ないし、まずは人質だった彼女を保護しましょうか
と言っても私が保護すると一緒に『箒』に乗る事になるから、もっと安全に保護できる同僚さんがいたならそちらに任せるわ
保護した場合、激しい動きはできなくなるわね(しなかった場合の行動は前と同じ)
だから…飛翔なさい、『我が元に響くは咆哮』!
使用武装や戦法は任せるわ、ただ機関車を破壊しない様にだけは気を付けなさい
そもそも感情がないから相手のUCも無効に出来る筈
さぁ、派手に行きましょう

※アドリブ・絡み歓迎


フランチェスカ・ヴァレンタイン
ご安心下さい、捕まえたりしませんよ?
――ええ、少々手荒く転生の待機列に叩き込んで差し上げるだけですから(にっこりと

足下から光焔が噴き上がり【真の姿】(光焔の翼、手脚の鎧、胸と局部には申し訳程度の装甲)へ
…黒令嬢視点だと下から照らされる笑顔がコワイやもしれず?

本物が紛れようが、偽物ごと絨毯爆撃で纏めて吹き飛ばしてしまえば済む話ではありますけれども…
いかんせん、足場が機関車ですものねえ

偽物達を斧槍でなぎ払いながら、そんなこともぼそっと呟いてみたりも
手近な一体が異様に震え上がっていたら本物でしょうかね…?
UCで簀巻きにした上で、モーニングスター的にぶん回して空中遊泳を楽しんでいただくと致しましょうか



「大丈夫? 危険はないと思うけど、巻き込まれたら大変だから……ほら、乗って」
「は、はいっ!」
 蒸気箒でマリアに近づき、自分の前に乗せるエメラ。落ちないように後ろからぎゅっと抱いてやると、そのままふわりと浮き上がる。
「ふぁ……高い……すごい、です……!」
「落ちないように抑えているけれど、あなたもあまり動きすぎないでね?」
 高く飛び上がり下を見下ろす光景に、怖さとワクワクの入り混じった表情を浮かべるマリア。それを微笑ましく見つめながら、エメラも下を見下ろす。
(まあ、この子を乗せたまま派手に動く訳にはいかないわよね……)
 ならば、とエメラが呼び出すのは、魔導蒸気の操機兵。5mほどの巨体を蒸気のスラスターで浮かせ、ゆっくりと屋根の上に着地する。
「ふぁぁぁぁ……」
「戦法は任せるわ。でも、機関車を破壊しない様にだけは気を付けなさい」
 そうそう見る事のない派手な光景に目を大きく見開くマリア。エメラの下した命令に従い、機兵は両手の火器で屋根の上を薙ぎ払う。
「きゃあっ!?」
 その火力に驚き、慌てて屋根の上に這いつくばって回避する黒令嬢。避けるのが間に合わなかった偽物は次々と消滅していく。
「くっ、なんと言う火力……!」
 火器をやり過ごした所で、頭上に熱を感じて顔を上げる黒令嬢。そこに燃え上がる、光焔。
「ご安心下さい、捕まえたりしませんよ?」
 足元から立ち昇る光焔は、フランチェスカの服を灼き尽くす。変わってその身を覆うのは、光焔の翼、手脚の鎧、豊満な肉体を引き立てる申し訳程度の装甲。
 真なる姿を晒し、光焔の翼をはためかせる淑女は、にっこり、と満面の笑みを黒令嬢へと投げかける。
「――ええ、少々手荒く転生の待機列に叩き込んで差し上げるだけですから」
「……ひぃっ!?」
 光が下から当たったその微笑みは、とても怖い。慌てて立ち上がって逃げ出す黒令嬢。
「逃しませんわよー?」
「怖い怖い、怖いですわー!?」
 立ちはだかる偽物達を、バッサバサと斧槍で切り捨てていくフランチェスカ。その上機兵も巨体で追って来て、その巨大な拳で偽物達を吹き飛ばす。追われる恐怖に真っ青になる黒令嬢。
「本来なら絨毯爆撃で偽物ごと吹き飛ばしたい所ですけれど……」
「いやいや列車! 列車が壊れますわー……ひぃっ!?」
 うっかり震え上がって動きが鈍ったその瞬間、フランチェスカのワイヤーアンカーがぐるぐると黒令嬢を拘束した。慌てて逃れようともがく黒令嬢へと、これまでで一番『イイ笑顔』で微笑みかけるフランチェスカ。
「さて……空中遊泳に付き合っていただきますわ?」
「いや、ご遠慮し……ぶふぅっ!?」
 空中遊泳と言うにはあまりに手荒なぶん回し。持ち上げては、何度も屋根に叩きつけていく。
「や、やぁぁ……」
「あら、華麗と言うには随分お顔が見苦しく……」
 顔面から思いっきり屋根に叩きつけられ、涙を流す黒令嬢。もっとも、なんとか拘束から逃れて逃げるその顔が歪んでいるのは、叩きつけられたからと言うより、恐怖で強張っているせい、と言う気もする。
「あ、あの?」
「あ、もう大丈夫よ。ごめんなさい、怖かった?」
 なお、あまり良い子には見せられない光景だったので、エメラはマリアの目を塞いでいたりした。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

鯉澄・ふじ江
POW判定

行動
あえてワイヤーロープでの束縛を受けてから近くで話しかける

「結局誘拐したお嬢さんはどうするおつもりだったんですか~?
今返すのだったら初めから攫わなければよかったのに~」

「身代金を要求とかは怪盗っぽくはありませんし、
怪人風に殺人を犯して人形でも作るのかと思いましたが違いましたし~」

(口調が変わり)
「わたしをさらってこうした奴とも違う、お前は犯罪向きじゃない」
クシャッと糸の切れたマリオネットの様に崩れ落ち
全身の関節を無視して束縛しているロープから這い出る

そのまま奇妙な姿で這いより
相手の体に絡みつきながら全身を締め上げて言う

「どうせなら~、劇場や銀幕の役者やってみたらどうですか~?」


フレミア・レイブラッド
本当に面白い子ね。潔さと良い、マリアを傷つけない様にするポリシーと良い、ホントに気に入ったわ♪
本当なら眷属にしたいくらいだけど…転生の機会を邪魔するわけにはいかないかしらね。

最近会った別世界の怪盗の力よ。怪盗対決といきましょうか♪

【ブラッディ・フォール】で「とある"悪党"の流儀」の「ミス・ワルプルギス」の服装へ変化。【流星魔弾】と【キリング・クレセント】で偽者を蹴散らしつつ、【紅い夜の吸血鬼】で華麗に追い詰めるわ♪


また会いましょう。次は義賊やダークヒーローも向いてるかもね、貴女♪
そうだ、眷属に出来ない事だし、最後に少しだけ味見させて貰うわ♪(【魅了の魔眼・快】掛けて快楽感じさせつつ【吸血】)


ドゥルール・ブラッドティアーズ
グロNG
グロ無しなら共闘可
SPD

彼女を人質にせず解放するなんて
本当に愛おしい子。
必ず私が永遠にしてあげる

さあ、誰が本物かしら?

先ほど愛した古塚の呪いを『たのしいおしゃべり』で召喚。
胴から生える無数の腕を伸ばし、皆まとめて捕まえるわ!
殺傷力は失っても耐久力や腕力は同じ。
非殺傷の光線銃では抗えないわ

快楽責めと【誘惑・催眠術】で本物を聞き出したら
光線銃には【オーラ防御・電撃耐性】で耐え
閃光弾の光は【属性攻撃】の闇で相殺し
包帯の【ロープワーク・早業】で本物を捕縛

私も大変な物を盗んでいくわ。
貴女の身も心も全て❤

抱きしめて重なった胸と胸を擦り合わせ
太もも・お尻・股間を愛撫しながら
濃厚なキスで【生命力吸収】


夜月・クリスタ
マリア大丈夫?ずっと捕まっていて怖かったよね…。でももう大丈夫。君を怖がらせたあの怪盗は僕が、怪盗フォックステールが倒してあげるから!

【ダッシュ】【スライディング】【ジャンプ】で撹乱しながら【フェイント】を織り交ぜた攻撃で牽制。まぁ古塚戦でもやったから見切られ捕縛攻撃をしてきそうだけど、それは問題無い。

捕らえる為にマントが迫ってきたら、【早着替え】【早業】で来ている服を脱ぎ背後の掛けられそうな所に掛け、【残像】の残る速さの【ダッシュ】で退避。僕の残像と脱いだ服をワイヤーロープで捕縛させ隙を作る。

その隙に【カウンター】で反撃。さぁ受けてもらおうか、 フォックステールの奥義【怪盗術・旋風】を!



「本当に面白い子ね?」
 必死に逃げ回る黒令嬢の姿を、くすくすと楽しげに笑って見つめるフレミア。
「潔さと良い、マリアを傷つけない様にするポリシーと良い、ホントに気に入ったわ……眷属に出来ないのが勿体ないわね」
 とはいえ、転生を邪魔するつもりはない。むしろそちらに送り込んでやろうと、その身に纏うは、夜闇色のドレス……かつて倒したオブリビオンの記憶。
「最近会った別世界の怪盗の力よ。怪盗対決といきましょうか♪」
「おっと。怪盗対決って言うなら、僕も黙っては見ていられないよね」
 クリスタもまた、正義の怪盗として黒令嬢と対峙する。戦端を開くその前に、ふと肩越しに振り向いて、マリアへと声をかけた。
「君を怖がらせたあの怪盗は僕が、怪盗フォックステールが倒してあげるから!」
「は、はい……!」
 その姿に目を輝かせるマリア。その姿に微笑むと、2人の怪盗が、黒令嬢へと襲いかかる。
「くっ……足止めなさいっ……!」
「あら、怪盗からは逃げられない……そうでしょう?」
 残り少なくなった偽物達を盾にして逃れようとする黒令嬢。だがフレミアは、その手から予告状を投げ放った。
「『あなたの命、頂戴します』……ってね?」
 予告を受けた偽物達へ降り注ぐ、星の弾丸と三日月の刃。次々と消滅していく偽物達。
「くぅ……!」
「狙った獲物は逃さない……君は失敗したけど、どうかな?」
 クリスタも、フェイントを織り交ぜて巧みに偽物の間を駆け抜け、すれ違いざまに一対の小太刀で切り捨てる。偽物などもはや壁にすらならない。
 それでも逃げ続ける黒令嬢……その彼女を、突然現れた古塚が取り囲む。
「こ、これはっ!? 全て倒された筈……」
「彼女を人質にせず解放するなんて、本当に愛おしい子……」
 それを呼び出したのはルル。黒令嬢を慈しむ視線を向けながら、翼を広げてその背を追う。
「この子達は私の心の中で生きる大切な思い出。あなたもこの子達と同じように、必ず私が永遠にしてあげる」
 あくまでルルの心から産み出された彼らは霊体に過ぎず、殺傷能力を持たない。だが、その体格だけでも、偽物を取り押さえるには十分すぎる。無数の腕で捕えて可愛がらせ、その間に本物へと肉薄する。
「私も大変な物を盗んでいくわ。貴女の身も心も全て……♪」
「っ、くっ、と、止まりなさい……きゃあっ!?」
 放たれる光線銃の痺れも、その身で心地よく受け止める。闇を放って閃光弾を無力化すると、包帯を投げつけて束縛。動けぬ黒令嬢へと妖艶な笑みを浮かべて抱きつくルル。
「私も大変な物を盗んでいくわ……」
「な、何を……!?」
 豊かな肢体を押し付け、艶かしく微笑みかけるルル。怯える黒令嬢を撫で回し、その愛を伝えていく。
「貴女の身も心も全て……♪」
「ん、んん~~~っ!?」
 黒令嬢に口づけ、その生命力を快楽と共に奪い取る。蕩けるような虚脱感に顔を真っ赤に染め……それでも必死に脱出する黒令嬢。
「あら、でも気持ちよさそうだったのに……♪」
「は、はぁ……ぬ、盗まれる訳には……わたくしは怪盗ですわっ!」
 怪盗の意地とばかり、マントを振るってルルを狙う黒令嬢。と、そこに飛び込む影。
「んっ!」
 身代わりとなったのはふじ江だ。ぐるぐるとワイヤーロープに縛り上げられ、立ったまま完全に拘束される。
「結局誘拐したお嬢さんはどうするおつもりだったんですか~? 今返すのだったら、始めから攫わなければよかったのに~」」
 だが、身動き一つ取れなくても動じた様子はない。縛られたまま、彼女は黒令嬢に問いかける。
「身代金を要求とかは怪盗っぽくはありませんし、怪人風に殺人を犯して人形でも作るのかと思いましたが違いましたし~」
「そんな、恐ろしい真似、しませんわ!」
 ぶるっ、と身体を震わせる黒令嬢。無力化した相手と言う事もあり、若干気を抜いて問いに答える。
「わたくしは……ただ、『走り続ける列車から美しい令嬢を盗み出す』と言う不可能犯罪を、華麗に成し遂げたかっただけ。元より、その子はお返しするつもりでしたわ」
「そう、ですかー……」
 その返答を聞いた、その途端。ふじ江はいきなりその場に、糸の切れたマリオネットのように崩れ落ちた。
「なっ……何、何事っ……」
 驚く黒令嬢の目の前で、その身体が、ワイヤーロープの拘束からするりと抜け出した。明らかに人間のそれではない、関節を無視した稼働。
 当然だ。彼女は怪奇ゾンビ人間。死体に生者の常識は通用しない。
「わたしをさらってこうした奴とも違う、お前は犯罪向きじゃない」
「な、なっ……!?」
 突然、冷たく囁きかけると、奇妙な動きでぐるぐると黒令嬢に絡みつく。だが、その冷たい変化は一瞬……今のが嘘だったかのようにのんびり問いかけた。
「どうせなら~、劇場や銀幕の役者やってみたらどうですか~?」
「わ、わたくしはっ……そのような狭い場所に収まる器ではありませんのっ!」
 必死にもがいて脱出を図る黒令嬢。その答えに、ふじ江は残念そうに首を振る。
「そうですか~……では仕方ないです~」
「っ!?」
 拘束を解く、と同時に飛びかかるのはクリスタ。小太刀を手に、目にも留まらぬ速さで黒令嬢へと斬りかかる。
「だったら転生してもらうしか、無いよね!」
「っ、そ、そうはっ……」
 フェイントを交えての接近……だが、それは何度も見せたもの。黒令嬢は咄嗟に、マントを翻す。
「見切りましたわ!」
「っ、しまっ……!?」
 クリスタの身体が、マントを通過する。放たれたワイヤーロープに縛り付けられ、身動きを封じられるクリスタ。
「……!?」
 否。それは残像だ。クリスタの服だけが縛り付けられ、本人の姿はかき消える。
「な、どこに……」
「受けてもらおうか……」
 声は黒令嬢の背後より。慌てて振り向く……暇すら与えない。
「フォックステールの奥義。怪盗術・旋風――!」
 まさしく、それは旋風の如く。傾城の小太刀が黒令嬢の身体を切り裂き……。
「これで、終わりだ」
 次いで、一閃。傾国の小太刀が、黒令嬢の命の核を切り裂いた。
「く……わたくしの大犯罪も……ここまでですのね……」
 ふらつき、後ろに下がる黒令嬢。立っているのは最後の意地……だが、もはやその姿を維持出来ず、身体が消えていく。
「でも、これで全てが終わる訳じゃないわ」
 そんな黒令嬢へと、フレミアは歩み寄り声をかける。
 サクラミラージュにおいて、オブリビオンの消滅は死ではない。転生するための、通過儀礼。
「また会いましょう? 次は義賊やダークヒーローも向いてるかもね、貴女♪」
「んっ……!」
 別れの挨拶と共に、フレミアは魔眼で黒令嬢を見つめ、その首筋に牙を立てた。眷属に出来ないがゆえの、ほんのちょっとの血の味見と、後は――。
「ふっ……そうですわね……次の生では、人々に愛される大犯罪を魅せるのも……悪く、は……」
 一切の苦痛を感じぬまま。黒令嬢は笑みを浮かべ、桜の花弁となって消えていった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年10月13日


タグの編集

 現在は作者のみ編集可能です。
 🔒公式タグは編集できません。

🔒
#サクラミラージュ


30




種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠鏡繰・くるるです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


挿絵イラスト