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凍える大地に惑う空

#UDCアース #南極遺跡


●眠る遺跡を暴く者
 UDCアースの地図の前で、グリモア猟兵のアゼリア・リーンフィールド(空に爆ぜた星の花弁・f19275)が集まった猟兵たちへと一礼した。
「みなさま、今回はUDCアースの南極大陸が舞台となります。わたしたち猟兵を支援してくださるUDC組織の方との共同作戦です」
 作戦というには少し大げさだろうか。ともあれアゼリアが南極大陸の地図を指す。一部に赤色のマークが記されていた。
「このたび、南極大陸で古代遺跡群の存在が発見されました。発見といっても存在が分かっただけで、入り口が見つかっていないため内部への存在は叶っていません」
 その遺跡は太古の昔、怪物の方のUDCが築いたと予想されている。UDC組織はさっそく調査チームを結成。研究者を遺跡へと向かわせる事となった。
 そう、UDC組織から依頼された研究者の護衛、それが今回の目的となる。

 アゼリアが地図の隣に二枚の写真を貼った。片方が男性研究者の顔写真。もう片方は丸いフルフェイスヘルメットともこもこしたシルエットの朱色のアーマーだった。
「護衛対象の研究者の方はこちら、ヤマト・ヨハンセンさんです。研究者というのでお年を召した方を想像していたのですが、意外と若い方ですね。やはり過酷な環境だからでしょうか」
 そして次にアーマーを指す。ついでに手元のメモを読み上げた。
「こちらの重そうな服ですが……ええと、UDC組織特製『ヒートアーマー』というそうです。冷気と狂気への耐性を上げる装甲服で、今回ヤマト・ヨハンセンさんが身に着けているとの事で。今回の調査のために作成されたんですね。なるほど、これなら多少事故があっても中身は無事で済みそうです。だいぶ動きづらそうですけれど……」
 研究者の命を守るためにかなり重厚なつくりとなっているらしい。それを着用して動く訓練はしたようだが、これを装備しているヤマト・ヨハンセンに戦闘行為を行わせることは不可能だろう。

「転送先はこの、地図で赤くマークしてある場所になります。ここから大陸の中央部方向にある山の辺りに遺跡がある模様です」
 アゼリアが地図を杖でたどりながら説明をする。場所は分かるが、そこは分厚い氷で覆われた大地。何とかして遺跡への侵入を果たさなくてはならない。調査に必要な端末や簡単な掘削機材ならばヤマト・ヨハンセンが持ち込んでいるが、ただでさえ極寒の地である。無計画に掘るだけでは無駄に体力を消耗してしまう結果となるだろう。

「はい、では依頼の内容をまとめますね。UDCアースの南極大陸で準備万端の研究者さんの元へと転送をします。彼の安全を確保しつつ、遺跡へ侵入可能な入り口を見つけ出してください。その後も遺跡の中で何が起こるか分かりませんから、護衛を続け、最終的に調査結果を持ち帰ってくることが目的となります」
 そう、遺跡はUDCの怪物が作り上げたもの。中にどんな危険が待っていてもおかしくないのだ。おそらく侵入者の気配を察知した邪神がオブリビオンをけしかけてくるだろう。
 アゼリアが再度猟兵たちへと一礼し、杖を振った。
「それではみなさま、ヤマト・ヨハンセンさんと仲良く、よろしくお願いいたしますね」


蜉蝣カナイ
 みなさまこんにちは、蜉蝣カナイです。
 今回は南極でUDC組織研究者の護衛がメインのシナリオとなります。南極……狂気……うっ頭が。

 当シナリオでは、UDC組織研究者・NPCである「ヤマト・ヨハンセン」が同行します。彼は遺跡への侵入、およびデータ収集を優先して行動します。ちょっとやそっとのあれこれでは死にませんが、場合によっては死にます。お気を付けて。

●構成について
 第一章:冒険
 第二章:集団戦
 第三章:ボス戦
 でお送りいたします。
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第1章 冒険 『南極遺跡調査』

POW   :    荷運びやUDC職員の護衛を行い、調査の安全を確保する

SPD   :    先行偵察や後方の警戒を行い、危険に備える

WIZ   :    UDC職員と共に遺跡周辺を調査し、入口となる場所を探す

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●ヤマト・ヨハンセン
 真っ白な景色のど真ん中に、鮮やかなオレンジ色の人間が立っていた。
 ヒートアーマーで太くなった指で、器用に端末をいじっている。この世界の人間にしては高い身長の彼は、猟兵の姿を認めると片手を挙げて挨拶をした。
「君たちが猟兵か。話は聞いている、私がヤマト・ヨハンセンだ。今回はよろしく頼む」
 アーマーのせいで表情を読むことはできないが、低く単調なしゃべり方ながらも仕草に礼儀正しさをうかがわせる。おそらく真面目な人間なのだろう、そんな印象を持たせるようだった。
 彼の周辺には移動用のモービルや大きな機械、らせん状の杭、果ては通信用の機材など、様々なものが鎮座していた。それを一瞥して、ヤマトは背後に佇む斜面を見上げる。
「遺跡があるのはあの斜面の地中だ。よって、少しずつ上りながら中への侵入を試みる。一応トレーニングは積んできたから、君たちの行動に後れを取ることはないと思いたいが……所詮私もただの人間だからな。せいぜい足を引っ張らないように努力する。では、調査開始だ」
 合図のように言って、ヤマトは手元の端末を操作する。
「気温、摂氏マイナス60度。天気、晴。風がやや強い……ああ、すまない。一応この辺りも記録に取っておきたくてな」
 性分だから仕方ないのだと、彼は困ったように言った。
御形・菘
体質なのか、身体の動きがどーも鈍るので、寒いのは正直苦手ではあるのだがな(モコモコに着込んでる)
しかーし! 世界の果ての古代遺跡群なんてロマンに溢れすぎたブツを、妾が無視できるはずがあろうか!

天地を上空に飛ばし、入り口らしき何かが発見できんか地形を撮影して情報収集しよう
寒くても大丈夫、宇宙から海底まで、妾のハードなバトルに付いて来れるデキる奴ゆえ安心せい!
映像はヤマトのモニタの方に回しておくぞ

そして妾の方は、入り口探しの試験掘削を担当してやろう!
一回「とりあえず」を試すのすらしんどい環境なのが厄介であるからな
はっはっは、任せておくがよい! 指示された地点を、人力でどこでもガンガン掘ってやるぞ!


幽草・くらら
南極での邪神案件、何か本で読んだ覚えがあるようなないような……
ともかく探索です。

とはいってもどうしたものやら、遺跡とかの情報は全然無いのでそういった観点では役に立たなさそうです。
防寒も兼ねて防護用の装束に変身、ブラシに【騎乗】して高い位置からの【情報収集】を行います。
【スナイパー】としての観点や【地形の利用】といった知識も用いて入り口に適した場所を探すのには役立て……ると思いたいです。
あくまで知識や一般論、邪神の遺跡に通用するかどうかは……

……しかし、緩衝魔術で気温や風の影響を抑えてはいますけども……
私寒いのって得意じゃないんですよね……
吹雪いてないだけまだマシと思うべきなんでしょうか。



●俯瞰
 広がる雪、冷たいなんて言葉では足りないような冷気に、幽草・くらら(現代のウィッチ・クラフター・f18256)は軽く頭を押さえた。
「南極での邪神案件、何か本で読んだ覚えがあるようなないような……」
「君も南極に興味があるのか?」
「いえ、ちょっと読んだ程度かもしれません、物語かなにかで」
 開いてはいけないような気がする記憶の扉を閉じながら、ともかく探索である。気を取り直してくららは身の丈ほどあろうかという大きなブラシを振るう。瞬く間に身に纏う服装がふわふわなファーのあしらわれた清楚な魔女のそれに変化していた。そしてまるで箒のように、絵筆に跨り地を蹴る。重力を感じさせない動作で彼女は冷たい空へと舞い上がる。
 ブラシからスコープ代わりのパーツを外し覗き込み、雪山での立ち回りを思い浮かべながら、眼下に広がる白い傾斜を観察した。
「うぅ、寒いのって得意じゃないんですよね……吹雪いていないだけマシと思うべきなんでしょうか」
 空から山を全体的に見ていくくらら。自身の知識や経験が邪神の遺跡に通用するか確信が無かったものの、そう時間をかけることなくその目は明確に違和感を掴むことが出来た。何度かスコープと裸眼で見比べても、それは確信に変わる。
 ちょうどそのタイミングで、くららの横に並ぶように一機のドローンが近寄ってきた。まるで、彼女が地上に用事があることを察知するかのように。
「上から見るとやはり変な所がいくつもあります。そのあたりから潰していくのが良いと思いますがどうしましょうか?」
くららがドローンへと語りかけた。その声は、地上に待機するヤマトの手元の端末へと届く。
「了解、どのように見えるだろうか?――便利だな。このドローン、気温の影響は大丈夫か?」
「ふっふっふ、寒くても大丈夫、宇宙から海底まで、妾のハードなバトルに付いて来れるデキる奴ゆえ安心せい!」
 ヤマトの横に並ぶのは御形・菘(邪神様のお通りだ・f12350)。ただ、その邪神めいたシルエットは今やヒートアーマーに劣らずのもっこもこになっていた。
「……寒いの、苦手なんだな」
「体質なのか、身体の動きがどーも鈍るので、寒いのは正直苦手ではあるのだ……しかーし!」
 着込んだ防寒具の上から腕のあたりをさすっていた菘だが、びしっと両腕を広げて眼前の傾斜を仰ぐ。
「世界の果ての古代遺跡群なんてロマンに溢れすぎたブツを、妾が無視できるはずがあろうか!」
「分かる、分かるぞ」
「私もわかります。ええと、上から見ていると――」
 山の斜面には自然とは思えない小規模な隆起、陥没の形跡があった。それはある程度規則的に並んでいる。
 それをくららが伝えると、もう少し寄って確認したいとヤマトが言う。くららが菘のドローン、天地を伴っていくつかの地形を巡回していく。ドローンを通じて映し出された映像に、ヤマトがヘルメットをさすった。
「二か所目は、陥没の痕が新しい。三か所目は、傾斜の根元に亀裂だろうか。五か所目……ううむ、多いな」
 片っ端から事ができれば最高なのだが、リソースが無い。唸るヤマトの背中を菘が力強く叩く。
「はっはっは、それならば任せておくがよい!」
 菘はおもむろに金属の杭を手に取ると、防寒具の切れ目から翼を広げ、長い尾で雪面を強く蹴る。ジャンプとも飛翔とも取れる動作で斜面を登ると、ヤマトが指定したうちの一か所へと難なくたどり着いた。
 くららがすぐさま地上に戻り、ブラシに同乗させる形でヤマトを運ぶ。
「これはまた……意外と風が無いんだな」
「ええ、緩衝魔術で気温や風の影響を抑えていますから」
「なるほど、猟兵はすごいな」
 その言葉はなんとも切実な響きで、くららは思わずくすりと笑った。そして、ヤマトを緩やかな斜面に降ろそうとして……菘の様子を見て思い直した。まだ空中に居た方が安全だろう、と。
「ぬんっ!!」
 力強い掛け声。異形の左腕により傾斜に突き立てられた杭から、雪に亀裂が入る。
「はっはっはっ! この程度妾の敵ではないわ!!」
 そして亀裂を広げるようにガンガンその場所を掘り進めていく。雪と岩が砕ける音に加えて高笑いが聞こえるし、菘の周囲をドローンが飛んでいるため、もしかしたらちゃっかり『妾が南極大陸をボコってみた』みたいなタイトルで動画配信している可能性も否定しきれなかった。
「……猟兵は、すごいな」
「まあ、はい、ええと、得手不得手は人それぞれですから」
 安全地帯である空中から、二人はそれを見守るのだった。

 さて、どの箇所を掘り進めても、最終的には黒く硬い岩のようなものにその手は阻まれた。削れはするので物理的に掘り進めることも可能なようだが、二メートル程掘っても内部空間に繋がる様子が無いため、ある程度のところで一旦掘るのをやめ、ヤマトがそこの様子を調べる。各地点の岩面を分析した端末のデータを眺めて、彼はヘルメットを撫でた。
「成分は南極大陸由来のものとは明らかに異なる。隆起及び陥没が確認できた部分には共通して構造的な繋ぎ目のような形跡があることからこの部分を攻めていくのも間違いではないだろう。より西の方へ向かうにつれて少しずつ強度が落ちているようだ。そちらの方に向かえば脆い所も……おっと」
 早口で考えをまとめていたヤマトだが、身体の向きを変えた拍子にずるっ、とバランスを崩し数メートル転がり落ちていた。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

向坂・要
なるほどねぇ。ま、未踏の地に眠る古代遺跡、ってのは間違いなく浪漫の塊ですからねぇ

いやはや、ヒトの探究心てのは大したもんだ
なんて嘯きつつUC展開
武器でもある夜華や第六感、世界知識あたりを生かして周囲の探索と警戒にあたりますぜ
ついでに地形を生かすことで進みやすそうなルートやらなんやらも確保したいもんで
アーマーや機材、探索の様子を面白そうに眺めつつ
雪やらなんやら邪魔なもんがありゃ念動力で動かして
っともちろん遺跡やあたりの自然に悪影響のねぇようにきをつけますぜ?

なんかみつかるといいんですがねぇ…。
よけりゃ今度、お前さんが行ったって場所の話も聞かせてくだせぇ

アドリブ
絡み歓迎


暗峠・マナコ
宇宙と違い限られた陸地しかないと思った世界ですが、まだまだ未発見のものはあるのですね。
ナノマシンである程度調整は出来ますが、ここまで低い温度は初めてです。
キレイな光景ですが、凍らない様に気をつけなければ。

ふむ、人間では通れなくても、タールならば通れそうな入り口があれば、
先行偵察として、そこから私だけでも侵入を試みます。
氷雪で覆われた外よりも、中から出入り口を探した方が効率がよさそうですし、
謎の遺跡、何があるかわかりませんからね。
もしも罠がありそうならば、先に[暗視]に[罠使い]の目利きで外して見せましょう。
それでは私は一足お先に安全を確認してまいりますね。


波狼・拓哉
仕事とはいえまた南極か。…普通に寒いんですよね。(もこふわのフードコートを着こむ)
……なんか落ちませんでした?え?大丈夫?間に合うかなー?ミミックー化け撃ち…いや撃たなくともいいんだけど、飛んで助けて来てもらえる?クッション的な感じで。
さて、一危機脱したらなら調査再開ですね。あ、ヨハンセンさん、崖は危ないんでミミック足場にしてもらっていいですよ。ビームも出るんで採掘というか溶解でいいなら、言葉分かるんで適当に指示してください。
自分はロープで登攀しつつ第六感、地形の利用辺りを使って怪しいとこを情報収集。なんかあれば衝撃波込めた弾で零距離射撃決めて砕いてみよう。
(アドリブ絡み歓迎)



●猟兵だからこそできること
 カラビナに通したロープを手繰る波狼・拓哉(ミミクリーサモナー・f04253)の横を、オレンジ色もこもこがごろんごろんと転がり落ちていく。拓哉は巻き込まれなかったことに安堵しつつ登攀を続けようとして……ふわふわもこもこのフードをちょっと上げてそれを二度見。
「……なんか落ちませんでした? え? 大丈夫?」
 雪の色に浮いているオレンジ色、もといヤマトは確実に小さくなっていく。たぶん大丈夫ではない。困惑の表情のまま、彼はすかさず相棒の箱型生命体、ミミックを呼び出しヤマトへとけしかけた。
「間に合うかなー? ミミックー化け撃ち……いや撃たなくともいいんだけど」
 ミミックは形を変え、持ち前の素早さと飛行能力をもってヤマトの体の下に滑り込むとその体を受け止めた。形もいつの間にか箱から雲のような形になっている。真ん中がへこんでいて座り心地も良さそうだ。
「す、すまない。ありがとう」
「いえいえー。さて、一危機脱したら調査再開ですね」
 崖の上の足場でヤマトの落下に伴う眩暈が回復するのを待って、彼らは調査を再開する。ちらりと周辺の様子を観察しながら、向坂・要(黄昏通り雨・f08973)が一度髪の毛をかき上げた。
「ルート構築なら任せて下せぇ。確か西側を潰すってことで間違い無いんで?」
 寒さを感じさせない涼し気な表情で要が宙に手を伸ばすと、その先から無数の鴉が煙のように生まれ、薄暗くなり始めた空に舞う。
「ああ、よろしく頼む」
「勿論。いやはや、ヒトの探究心てのは大したもんだ」
 独り言のように呟き腕を振るう。何羽もの鴉たちが四方に散っていった。闇に溶けるような鴉たちを通じて、周辺の情報を的確に読み取っていくと、要がふむふむと右手側の崖を指した。
「先にこっちの崖を登っていった方が、あとは障害物も少なそうですぜ」
「了解。あ、ヨハンセンさん、崖は危ないんでミミック足場にしてもらっていいですよ」
 動きづらいアーマーのヤマトには非常に有難いことだった。再度拓哉へ礼を告げると、彼はよろしく、とミミックをひと撫でしてそっと上に乗る。一度経験した安定感はとても頼もしいものだ。
 ロープは要の鴉が設置し、拓哉の先導で上へと登っていく。時々風が吹きつけるが、それは激しいものではなかった。
「ナノマシンである程度調整は出来ますが、ここまで低い温度は初めてです」
 ロープに加えてフック付きのワイヤーで崖を登りながら、暗峠・マナコ(トコヤミヒトツ・f04241)がふとその手を止めて景色を見渡す。流動する黒い体に埋め込まれた宝石の瞳が、空の端にわずかなオーロラを捉え、輝く。
「キレイな光景ですが、凍らない様に気をつけなければ」
 体内のナノマシンからより熱を供給させるため、ふる、と体を震わせる仕草はこの過酷な環境に似合わぬ可憐さである。ミミックに足をつけながらロープを掴むヤマトも、興味深げにそれを見ていた。
「ナノマシンで制御しているのか。なるほど……遺跡の調査が無ければ詳しく話を聞きたかったものだ」
「ま、仕事とはいえ未踏の地に眠る古代遺跡、ってのは間違いなく浪漫の塊ですからねぇ」
「宇宙と違い限られた陸地しかないと思った世界ですが、まだまだ未発見のものはあるのですね」
 各々の浪漫に思いを馳せる三人を、一足先に登り切った拓哉がやれやれと笑った。ミミックに指示すればロープを使わずとも登ってくることは可能なのだが、確かに雪にきらめく極地の景色はゆっくり堪能したいものだ。
「仕事とはいえまた南極。この景色を見られるのはいいんだけど……普通に寒いんですよね」
ふわもこコートの前を思わず押さえると、体を温めがてら進路にある邪魔な雪塊をカラフルなモデルガンで吹き飛ばしていた。

拓哉が進路上の障害物を容赦なく吹き飛ばし、要とマナコが機材を運ぶのに手を貸す。ミミックにつかまりながら、ヤマトが雪面を観察し、進入路となりそうな場所を見極めていた。
「もう数十メートル先の、あそこ、どうですかねぇ」
「あら、確かにあの辺り、妙にぼこぼこしていますね。ここまでは平坦でしたのに」
 鴉からの情報を元に要が指した場所には、まるで出窓が並んでいるかのような半円と長方形で構成された隆起が生じていた。ふむ、と頷き機材を取り出そうとするヤマトへ拓哉が思い出したかのように声をかけた。
「あ、ミミックビームも出るんで採掘というか溶解でいいなら、言葉分かるんで適当に指示してください」
「ビームだと!? あ、ああ、では手前から溶かしてくれないか?」
 遺跡とは別の方向でロマンあふれる言葉に少し興奮したのは仕方ないだろう。ヤマトがおずおずとミミックへ声をかけると、返事をするようにその体を跳ねさせてから雪面へと相対しその口を開く。
 閃光が青く雪に反射した。
 周囲に影響が出すぎないように調整された出力が、じゅうじゅうと雪を消し去り、その奥に埋まっていた岩を露出させる。すかさずヤマトがそこへ端末を当てる。
「ああ、やはり先ほどよりも強度が落ちているな。僅かだが亀裂が入っている。もう一発、いや、杭で物理的に行くか……」
「あら、それならば私にお任せください」
 マナコがヤマトの横から岩面を、亀裂を覗き込む。それは人の指くらいの幅で、雪の圧力に負けたかのように長く走っていた。
「これならば行けますね」
「行く……?」
「ええ、氷雪で覆われた外よりも、中から出入り口を探した方が効率がよさそうですし、謎の遺跡、何があるかわかりませんからね」
 マナコが亀裂に触れる。吸い込まれるように、その黒い体が流れ込んでいった。
「人間では通れなくても、タールならば通れますでしょう? それでは私は一足お先に安全を確認してまいりますね」
 微笑む顔の形が崩れ、音もなく岩の中へと溶け込んだ。
「猟兵は、すごいな……」
「分かりますぜ。じゃあちょっと待ってる間に機材でも見せてくだせぇ」
 呆然とするヤマトを意に介さず、要が機材の中から太い金属の杭を手に取ると、ふわりとそれを浮き上げた。

 さて、一足先に遺跡内部への侵入を成功させたマナコ。ほぼ光の入らない空間だが、彼女には闇を見通す瞳があった。
「思っていたよりも広いのですね」
 山の斜面に沿った傾斜はあるものの、その空間は高い天井を持った広場のような空間であった。いくつか通路もあるが、少なくともその入り口や進んだ先に侵入者を阻む罠が無いことをしっかり確認する。しいて言うなら、床にちょっとした溝があるくらいだろう。
「それでは、みなさまが通れる場所を作らないと」
 自身が通った亀裂に体の一部を再度通して、外へと合図を送る。漏れる光が何かで一瞬塞がれた。
 硬いものが打ち付けられる鈍い音が数回続く。ひときわ高い音を立てて、亀裂が幅を広げる。
「こんなもんですかねぇ。あとはビームで溶かして補強すればいいんじゃないですかい?」
「そうですね。ミミック、化け撃ちな」
 青白い光が遺跡の中を瞬間的に照らし出すと、そこには人が余裕で通り抜けられる穴が完成していた。
「罠などはありませんでした、ご安心ください」
「感謝する。さあ、調査本番だ」
「なんかみつかるといいんですがねぇ」
 ついに彼らは遺跡内部へと降り立つ。広い空間に流れる風が、唸るように鳴き声を上げていた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第2章 集団戦 『奇跡亡き夜の囚人』

POW   :    乱心『明けぬ夜の旅』
【失われたはずの自我が不意】に覚醒して【邪神の力を完全制御した闇を纏う姿】に変身し、戦闘能力が爆発的に増大する。ただし、戦闘終了まで毎秒寿命を削る。
SPD   :    汚染拡大『数珠繋ぎの不運』
戦場で死亡あるいは気絶中の対象を【影人間】に変えて操る。戦闘力は落ちる。24時間後解除される。
WIZ   :    変異侵食『悪夢が始まった日』
自身が戦闘で瀕死になると【全身から無数の影人間】が召喚される。それは高い戦闘力を持ち、自身と同じ攻撃手段で戦う。
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●極夜に還る幻影
 広場に光源を炊いたうえで、まずヤマトはその場所を写真に撮り、壁のサンプルを採取したり、そしてそのデータを端末へと保存する。
「この溝、まるでカタパルトのようだな」
 ぼそりと呟いて周辺の様子を確認する。そして、通路の一つを進むことを猟兵に告げた。
 通路の壁面もよくわからない模様や穴、何らかの空間が見える。とりあえず、彼は突き当りまで進むと、そこに侵入した広場よりも狭い、しかし作りが重厚な部屋を発見する。
「軍事施設を彷彿とさせるのは、私の感性だろうな。邪神にそのような概念があるのかも疑問だ」
 その部屋には、祭壇のような突起や棚のように掘られた穴、そして、ひときわ大きな壁面に絵があった。それは壁に掘られたものではなく、明らかに別の場所で作成したものを運び込んだような。
 絵の内容を理解しようとして、やめた。きっとそれは彼の精神に悪影響を及ぼすだろう。複数の端末を床に置き、データの収集を開始した。

 どのくらい時間が経っただろうか。機械の音だけが響いていたそこに、突如無数の足音が近づいてくることに、警戒を行っていた猟兵たちは気が付いた。それをヤマトへ告げると、彼は唸る。
「もう少し、もう少しで解析が終わるのだ……」
 苦虫を嚙み潰したような声だ。それさえ終わればここからすぐにでも撤退できるのだが、と。
「データは私が身を挺してでも守る! 猟兵たちよ、すまないが時間稼ぎをしてくれないか!!」
 ヤマトの必死の声と同時に、部屋から伸びた通路の先に、居るはずのない人影が群れを成して現れる。とにかく、そいつらを退ければ活路は開けるだろう。
御形・菘
データを守るだけであれば二流、ヤマトの命も守れば一流よ
しかーし! 妾は超一流ゆえ、バトルをカッコ良く魅せてしまうがな!

堂々と通路ド真ん中最前線に立ちふさがるぞ
右手を高く上げ、指を鳴らし、さあ鳴り響けファンファーレ!
敵以外の炎は即消そう
はっはっは、一人たりとも通しはせんよ
炎は妾をブッ倒さん限り消えることはない!
妾の左腕が大歓迎だ!

自我が覚醒するのなら、妾の言葉が理解できるようになるということであろう?
愚直に突撃するつもりが、理性あるゆえに行動を迷ってしまう!
そしてファンファーレは時々鳴らすぞ
宣言したが、何人かの突破の対処は仲間に任せよう
妾の役割は確実な撃破ではなく、できるだけ多くの人数の足止めよ


波狼・拓哉
はいはーいそれでは…時間稼ぎに向かいましょうか。
取り敢えず通路の一つは沈めてきますね。というか、巻き込まれると危ないんで出来るだけ近づかないでくださいね。それじゃあ、ミミック。お仕事の時間だ、化け狂いな。(敵軍の方に箱状態で投擲する)近くで動くなら敵だ。語らず動かず骸に還しな。
自分は衝撃波込めた弾で相手の武器を撃って落としたり、片膝つかせるように膝を部位破壊したりしてサポートに。出来るだけ動きが目立たないように戦闘知識や地形を利用してこちらに抜けてこないように邪魔して回ろう。
しかし奴らはなんでこのタイミングで動き出したんですかね…面倒な予感がするなぁ。
(アドリブ絡み歓迎)


幽草・くらら
遺跡がなんだか軍事施設っぽくて敵もなんだかミリタリーっぽい……これ、ただでさえ厄介な邪神案件が更に面倒になってそうなパターンですよね!?

ヤマトさんをやらせるわけにはいきませんし、流れ弾による遺跡への損害も避けたいです。
という事で【クイックドロウ】【早業】を活かし分厚い氷を描きそれを弾除けにしつつ、
こちらからは【属性攻撃】として氷の魔力を込めた塗料を氷壁を越えるように撒いていく事で【範囲攻撃】を試みます。

なんだか死霊に似た雰囲気を感じますし、殺すのではなく凍結させる事で動きを封じられれば
戦局的にもこっちの精神的にも戦いやすいかなぁ……と。
ただでさえ寒いのに氷が冷たいのは我慢します。


向坂・要
ま、そこら辺が理由で同行してるわけですしね。
お仕事させてもらいますかね、っと。

念の為守りのルーンを宿した分体を数体、壁のような展開しておきますぜ

さてと、あとは…
遺跡への被害もなるべく抑えるように心掛けつつ、武器と属性攻撃(ルーンにより防御無視攻撃などを可能とした錬成カミヤドリで呼び出した分体による攻撃)を第六感や世界知識、なぎ払いや時間稼ぎも使い分けつつ、させて貰いますぜ

基本は全体を把握する様に心がけてなにかありゃ声掛けなりフォローなり

アドリブ
連携
歓迎しますぜ


暗峠・マナコ
そうそう簡単には探索させて貰えないということなのでしょうね。
ふふ、しかし頼っていただけるのは猟兵冥利に尽きるというものです。

あまり大暴れしてこの場を荒らすのは避けたい所です。
[目立たない]ように空間の暗がりに紛れ、相手の不意をつく様にしましょう。
闇狩の腕を使って、最小限の動きで仕留めていきます。

ふむ、倒しても起き上がられるのは厄介ですね。
見た所、影のようにも見えますが…、こういうのはどうでしょう?
【ガジェットショータイム】で強い光を発する装置を作成します。
薄暗いこの場を明るく照らせば、消え去ってくれたり、
もしくは面積の減った暗がりの方へ縮こまったりとかしてくれないですかね。



●過去へと続く通路
「遺跡がなんだか軍事施設っぽくて敵もなんだかミリタリーっぽい……」
 絵筆に魔力を込めながら、幽草・くらら(現代のウィッチ・クラフター・f18256)は通路の先や分かれ道から湧いて出るようなオブリビオン達をにきゅっと顔をしかめた。暗峠・マナコ(トコヤミヒトツ・f04241)が腕部に仕込んだワイヤーの調子を確認しながら廊下を覗き込んで、頷く。
「これ、ただでさえ厄介な邪神案件が更に面倒になってそうなパターンですよね!?」
「そうそう簡単には探索させて貰えないということなのでしょうね」
 それを聞いてひええと声を上げながらくららが振りかぶった絵筆の先には、いつの間にか水色がかった白い塗料がたっぷりと含まれていた。大きく四角を描く軌跡に沿って、塗料が硬い音をたて凍りつく。部屋の入口から少し距離を取って氷の防壁が出来上がるのは、気温のせいもあるのかあっという間だ。向こう側からの牽制程度の銃弾がいくつか弾かれる。
 ある程度透明度のある氷の先に、まだオブリビオンはぼやけてすらいない。
「壁があるだけで安心感が違うな。すまない、頼りにさせてくれ」
 機材を操作する手を止めないままのヤマトは、焦れたような声で言った。
「ま、そこら辺が理由で同行してるわけですしね。守りは万全にさせてもらいますぜ」
「ふふ、しかし頼っていただけるのは猟兵冥利に尽きるというものです」
 ヤマトのそばで向坂・要(黄昏通り雨・f08973)がぽこぽこと足元から鉱物の狐を生み出す。気ままに動こうとするそれに反転した『Z』のような文字を描き、ヤマトの足元へと侍らせた。戻ってきたマナコがヤマトを落ち着かせるように背に手を添えて微笑むと、彼は落ち着きを取り戻すように、ようやく大きく深呼吸をした。
「ありがとう。本当に、猟兵はすごいな」
「はいはーいそれでは……時間稼ぎに向かいましょうか」
 そんなやり取りを横目に見ていた波狼・拓哉(ミミクリーサモナー・f04253)がミミックを手で掴めるほどの立方体に変化させ、ゴーグルを目元へと下ろす。
幽霊の如き兵士たちの姿が密度を増して、少しずつ迫ってきていた。

 そんな空気をぶち壊すように、この静かな空間にぱちんとフィンガースナップの音、直後に仰々しいファンファーレが轟く。
「なんだぁ!?」
「データを守るだけであれば二流、ヤマトの命も守れば一流よ」
 氷の壁のだいぶ先で、ゆらりと禍々しい翼が広がる。そして電子音をベースに、メインは金管の破裂するようなメロディ。
「しかーし!」
 シンバルの音色がアクセントを加えてその短い楽曲を最高潮に盛り上げる。
「妾は超一流ゆえ、バトルをカッコ良く魅せてしまうがな!」
 不穏さを彷彿とさせるメロディを伴った邪神ファンファーレに大きくポーズをキメる御形・菘(邪神様のお通りだ・f12350)が、いつの間にか敵の目と鼻の先である通路のど真ん中に陣取っていたのだ。
 オブリビオンだけではない、他の全員も思わず彼女に目を奪われていた。いろいろな意味で。
「いやいやいやいつの間に先行してるんですか!?」
「はっはっは、案ずるな、妾にかかれば一人たりともここを通しはせんよ!」
 その言葉と同時にその場が一瞬火の海と化した。それもすぐに収束し的確にオブリビオンだけを火だるまにしていく。闇を纏ったオブリビオン達が、明確な殺意をもって菘を睨んだ。
 しかし、菘はその視線すら意に介さず挑発的な笑みを浮かべて、くい、と左腕で招くようなしぐさをした。
「炎は妾をブッ倒さん限り消えることはない! 妾の左腕が大歓迎だ!」
 その言葉と同時に、拳が最前列の何人かを薙ぎ払う。返す翼でさらに一列。そして再び鳴り響くファンファーレ。力を開放したオブリビオンは、その力故に彼女の存在感を正確に認識してしまう。よほど無謀な少数以外は、無策に突っ込むことが逆にできなくなってしまっていた。
「いやぁ、確実に前線押し上げてますぜ」
「心なしか炎で気温が上がったのが嬉しいですね」
 面白そうに笑う要とほっとしたかのようなくらら。特にくららは寒いなんて言葉では足りない気温のこの場で氷を扱う事に辟易していただけあって、大分表情が和らいでいた。実際気温が上がっているかは定かではないが、気分が違う。
「おっと、右側が突破されそうですぜ!」
さすがに菘一人では敵の群れを抑えきることはできるはずもなく。何体か炎を纏ったまま転がるように廊下を突き進んで――それは横からワイヤーと鉤爪に纏めてさらわれる。
「ふふ、教えてくださってありがとうございます」
ぬらり、炎で生じた影から黒く腕が伸びる。ファンファーレで視線を強制的に奪う派手な菘の立ち回りはマナコにはもってこいの状況だった。その体は炎で複雑に揺らめく闇に溶け込み、仲間ですら視認が難しい程だ。
だが影は彼女だけではない。オブリビオンたちも同様に、倒れた体から脱皮でもするかのように立ち上がる多くの影が、侵入者を排除せんと迫る。
「それ以上は行かせないですよ」
 通路の脇のくぼみに身を潜めていた拓哉が二丁のモデルガンで横を抜けようとする影の足をぶち抜く。風の塊ともいえる衝撃波は、実体が半ば無いオブリビオンの影には関係ない。片足が無くなってしまえばそれはバランスを崩して倒れるだけだ。しかし、まだ腕で体を引きずるように前進を続ける。
「なんだか死霊に似た雰囲気を感じます……」
 せっかく暖かくなったのに、炎をバックに這い寄る無数の黒い影は背中がぞわっとしても仕方ないだろう。くららがきゅっと目をつむりながら上段に絵筆を勢いよく振るう。氷の壁の向こうから横に広く放たれた塗料はまばらにオブリビオンの影の頭上へと降り注いだ。
「おっと、助太刀しますぜ」
 そして追い打ち、いや、追い風のように飛び出した要がいくつかのルーンを乗せた短刀で空中の塗料を裂く。それは物理法則を無視する軌道でさらに奥まで塗料を飛ばす。そう、まるで風に乗せたかのように。
 全ての塗料が着地したとき、オブリビオンの影は一つ残らず体のどこかしらが凍り付き、床に縫い付けられていた。
「ふむ、見た所、影のようにも見えますが……ではこういうのはどうでしょう?」
 そして、影の動きを止めた所で再びマナコが動く。体から溶け出すように現れたガジェットを天井へと放り投げると、ぴたっと張り付いたそれは平たい円柱状に形を変えた。
「直視しないでくださいね」
 近い場所にいた拓哉と要がとっさに目を覆うと同時に、通路が白く染まる。少し離れたところでファンファーレを鳴らしながらオブリビオンを足止めしていた菘も一瞬振り返ろうとして、やめた。彼女は急激な現象にも動じないのだ。
 ガジェットの放った閃光が落ち着いたとき、その下にもうオブリビオンの影は存在しなかった。抜け殻になった氷がぽかりと形を残すだけである。
「思っていた以上に効果がありましたね、ふふ」

「ヤマトさん、あとどのくらいですか?」
「あと少しだ、もうすぐ解析が終わる!」
 大きい機材は放棄することにしたのか、すぐ撤収ができるように荷物を少しずつまとめながら解析を続けるヤマトがくららへと報告する。
「みなさん、聞こえましたか? もう少しです!」
 無限湧きかと思える程度の敵の量を、菘が緩衝材となり、漏れた敵は後方からくらら、拓哉、要が動きを止め、それをマナコが仕留めていた。だがこの報告で彼らの方針が変わる。
「ということは退路の確保が必要ですか。取り敢えず通路の一つは沈めてきますね」
 俺に任せてください、と潜んでいた場所から低い姿勢で拓哉が前線へと駆ける。その手には箱型のミミックの姿。菘の数メートル後ろで彼は足を止めると、その勢いのまま腰のひねりを乗せてミミックを敵のど真ん中へと投擲する。
「巻き込まれると危ないんで出来るだけ近づかないでくださいね!」
「承知した!」
 最前線の菘が飛びのいたことを確認して、彼は一段低くなった声で落下していくミミックへと指示を飛ばした。
「それじゃあ、ミミック。お仕事の時間だ、化け狂いな」
 ミミックの着地点を中心に、オブリビオンの群れが膨らみ――弾け飛んだ。その様はまるで爆発のようで、しかし第二波、第三波と続いていく。冒涜的な獣の姿に形を変えたミミックが上げる唸り声もなく、周辺のオブリビオンを無差別に殴り、蹴り、体当たりをかまし、超絶的な勢いで消し去っていく。菘がある程度数を削っていたこともあって、それらはミミックの敵では無い。
「近くで動くなら敵だ。語らず動かず骸に還しな」

「よし、終わった! さっさとここから出るぞ!」
 ヤマトの声と同時にごとん、と箱の形に戻ったミミックが床へと落ちた時、そこに動くものは一つも無かった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第3章 ボス戦 『ブロッサムファイター』

POW   :    【戦場変更(空中)】エリコン・エンド
【戦場を空中に変更する。また、高命中の機銃】が命中した対象に対し、高威力高命中の【大口径の機関砲】を放つ。初撃を外すと次も当たらない。
SPD   :    【戦場変更(空中)】サムライマニューバー
【戦場を空中に変更する。また、自身に攻撃】【動作を行った対象に対して、瞬間的に】【その背後に回り込み、3連射の機銃】を対象に放ち、命中した対象の攻撃力を減らす。全て命中するとユーベルコードを封じる。
WIZ   :    【戦場変更(空中)】エース・オブ・エース
【戦場を空中に変更する。また、熟練搭乗員】を召喚し、自身を操らせる事で戦闘力が向上する。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

●惑う空
 最終的にヤマトは頑丈なオレンジのアタッシュケースのみを手に部屋を出た。廊下にはもうオブリビオンの気配はない。しかし油断はできないと、前後を猟兵たちに挟まれながら最初に侵入した広場へと進む。
 廊下から広場を伺う。静かすぎるほど異常がない。少しだけ待っても変化がない。
 どちらにせよここを通らねば外に出ることは叶わないのだ。一同は警戒をそのままに、意を決して広場へと踏み込んだ。

――瞬間、周辺の景色が一変した。
暗い岩の壁は境目を失い、天井は限りなく遠い紺碧からオーロラが降り注ぎ、硬い床は消えて遥か足元に白い大地が寝そべっている。
 まるで空間ごと空に放り投げられたかのような一瞬の浮遊感に襲われた。
「う、うわあああぁぁぁ!!」
 それを認識した途端、ヤマトがアタッシュケースを小さく放り投げると頭を抱えてうずくまってしまう。
「ダメだ! 私は高所恐怖症なんだ!!」
 悲痛な叫び声だった。雪山は大丈夫だったのかと聞くと、ヒートアーマーの狂気耐性に頼っていたのでどうにかなったのだという。しかし、足場のない全くの空中に高所恐怖症が耐えきれるはずもない。
「私の事はいい! せめてデータだけは持ち帰ってくれ!!」
 当初の任務を認識できる程度に正気を保っていることは幸いだろうか。

 しかし、猟兵たちは気付いた。なぜ自分たちの足はしっかりと何かについているのだろう、と。まるで空中に透明な床があるかのように、飛行している感覚も落下している感覚も一切ないのだ。お互いの姿だってそうだ。しっかりと空中に立っている。
――もしかして目に見えているこの空は、オブリビオンによる幻影なのではないか?
 そんな疑念を抱く猟兵たちの前を、高いプロペラの音が横切った。キラキラと花弁が尾を引いて消えていく。
 出口はすぐそこにあるはずだ。どうせあのオブリビオンはこの限られた空から抜け出すことができないのだから。
波狼・拓哉
…ま、ちょっと焦ったけど落ちてねーのならどうとでもなりますね。さて…相手は縦横無尽かなぁ。流石に足元からとか面倒だな…
…うん、動き止めること意識しますか。化け喰らいなミミック。鉄の鳥の羽を『かみ』千切ってやりましょう。………戦闘中に言うことじゃないんですけど空駆ける狼って滅茶苦茶絵になりますね?実際見て驚いてる。
自分は衝撃波込めた弾で牽制射撃しつつサポートに。…幻影とはいえ乗組員がいるんですねー。じゃ、狙い撃ちましょう。ミミックの攻撃で動きが止まった瞬間に乗車してる窓を狙って部位破壊。窓が割れたらロープ投げて釣り出してやりましょう。…降りたら落ちるのでしょうか…?
(アドリブ絡み歓迎)


御形・菘
極地に舞う花弁とは、ああ、実にエモく素晴らしいぞ!
妾も敬意を表して、全力で応えるとしよう!

左腕に邪神オーラを纏い、身体の前面に翳して弾丸から防御するぞ
機銃を避ける気は無い、機関砲もな! 我慢して耐える!
そしてその瞬間を見計らい、右手で指を鳴らし、流星を召喚しよう

召喚位置は自分の後方よ
相手に向かって……妾を巻き込む形でブチ込む!
弾数(攻撃回数)を増やし、面の弾幕で潰す!
妾に華麗な空中戦を挑む術は無いし、飛び道具をうまく狙って当てる技量は無い!
だが相手の攻撃の瞬間、この直線軌道であれば必中よ!
はーっはっはっは! 誇るがよい! かつてキマフュで相対した最速の風に使った、覚悟の必殺カウンターだ!


暗峠・マナコ
ほほう、これまた中々見ることのない景色ですね
けれどヤマトさんには辛い景色のようなので、さっさと片付けてしまいましょう

しかし、自由に飛び回られるのは厄介ですね…、それに煩いですし景観も損ねます
相手の前に飛び出し、プロペラや機体にタールの身体とワイヤーを引っ掛け、相手の動きの抑制を狙います
背後に回り込まれたら【トコヤミフタツ】で大きな分身を作り出し、盾代わりにしつつ、
そのまま分身のタールで、津波の様に機体を押し潰してしまいましょう
もしくはコースを限定するだけでも上出来でしょうか
もしデータのケースが未回収であれば、今のうちに回収もすませます

所詮は幻影の空、自由に空の彼方へ逃げ出せずに残念でしたね


向坂・要
おいおい、大丈夫ですかぃ?(せめてもの気晴らしになればと夜華をヤマトの足下に足場のように広がるような指示を出し。ついでに護衛も兼ねさせ)見た目は空中ですが実際にはどうなんですかねぇ。
なんて第六感も生かし全体を俯瞰で把握しつつUCで変化
風の精霊の加護も受け宙空を足場に空中戦
真空と破砕のルーンを宿した爪牙で攻撃しますぜ
(鎧無視、属性攻撃)

相手の攻撃は第六感も生かした見切りとそこからのカウンターを狙っていきますぜ

まぁとはいえ、ヤマトさんは常に気遣い
敵の動き含めなんかありゃすぐに声掛け対応させてもらいまさ

連携
アドリブ歓迎


幽草・くらら
え、ええと……つまり飛んでるように見えて飛んでないというか景色変わる前の室内だから
下手に飛ぶ方が危険だったりとか……?
実際どうなってるかはわかりませんけど補助に動きます。

この空間に立つ事が出来るなら塗料だって乗るはず。
時間をかけてでも迷宮を描く事で戦場の更なる変更を試みます。
錯乱するヤマトさんをちゃんと見える地面に立たせつつ迷宮の壁によって護ったり、
オブリビオンの機動力を封じたり、上手くいけばそのまま追突させる事もできるんじゃあないかと。

それにしても邪神だけでも厄介なのに、比較的近代的な兵器まで持ち出されるとなるともう言葉も出ません。
脅威の芽は早めに摘まないといけませんね……



●極地の空に融ける花
 機体を旋回させながら戦闘機がそのノーズを猟兵たちと、ヤマトの方向へとまっすぐ向けた。その胴体からマシンガンが姿を現す。
 高い破裂音が連続で鳴り響くなか、真っ先に銃弾とヤマトの間に割り込んだのは御形・菘(邪神様のお通りだ・f12350)だった。異形の左腕を振りかざすと暗い邪神のオーラが一気に肥大化し、降り注ぐ銃弾を弾いた。
「ふむ、これくらいなら痛くも痒くもないな!」
 余裕の表情と存在感は、少しの間だけでも攻撃のターゲットを彼女に集中させることになった。事実この程度の弾丸でダメージを受ける菘ではない。
 その間に後ろではぷるぷると頭を抱えて小さく丸まるオレンジの塊となり果てたヤマトの介護、もとい保護が行われていた。
「おいおい、大丈夫ですかぃ?」
 向坂・要(黄昏通り雨・f08973)が透明な足元に暗い色のマントを広げる。何だかうごうごしているのはそれが狐の変化したものだからだろう。促すようにヤマトを無理やり持ち上げてその上に座らせた。
「ほら、この上なら下は見えないですからねぇ、大丈夫ですぜ」
「すまん、やはり目を開けることができない……」
「あれまぁ」
 震えは止まったがヤマトは微動だにしなかった。
「これまた中々見ることのない景色ですね。けれど……ヤマトさんにはまだ辛いようなのですね」
「え、ええと……つまり飛んでるように見えて飛んでないというか景色変わる前の室内だから、下手に飛ぶ方が危険だったりとか……?」
「見た目は空中ですが実際はどうなんですかねぇ」
 菘がうまい具合に銃口を逸らしているうちに、猟兵たちも感覚を取り戻していく。見た目が空中なだけ、普段と何も変わらない戦闘行為である、と。
「ま、ちょっと焦ったけど落ちてねーのならどうとでもなりますね」
 くるりと虹色の残像を引かせながら二丁のモデルガンを回して、片膝立ちに構えた波狼・拓哉(ミミクリーサモナー・f04253)が、ちょうど見えた戦闘機の脇腹を狙った。
 たたたん、機関銃よりも軽い音だが、衝撃波を纏う分それは大きい。着弾した翼から血のように花弁が爆ぜた。そして一瞬高度を落とした戦闘機の正面に黒く流体が行く手を阻む。
「珍しい景色ではありますが……煩いですし景観を損ねますね」
 それは暗峠・マナコ(トコヤミヒトツ・f04241)の想う『キレイなモノ』ではなかったらしい。戦闘機の推進力にタールの体は置いて行かれてしまうが、翼にはしっかりと鉤爪が食い込んでいた。彼女がそれに力を入れ、遠心力をかけるように引っ張る。力を受けて変わった軌道の先には、空中にあるはずのない赤レンガの壁。衝突した部分から花弁が舞い散り、また戦闘機の形に戻っていく。
 それに口があったら今頃驚きの声を上げていたに違いない。その壁は幽草・くらら(現代のウィッチ・クラフター・f18256)がとっさに描いたものだった。
「やっぱり、空間にも塗料が乗るようですね」
 確信を持って頷いたくららがくるりとヤマトに向き直ると、塗料が尽きることのない大きな絵筆を体の一部のように動かして、あっという間に空中に壁を、そして床を描いていく。
「ヤマトさん、周りが見えない部分ができましたよ、こちらに」
 描かれたレンガ造りの壁と土のような床は、空中に迷宮の一部を移植したかのような、その光景ごと何かの絵画のようであった。要が敷いていたマントがもぞもぞ動きながら、その空間にヤマトを運び込むとようやく彼が顔を上げた。小さく告げられた礼は、完全に憔悴しきったそれであったが。慰めるように、マントが彼の体を包み込む。
「様子を見るに、ある程度のダメージ与えると機体が花弁になるんですかね?」
「極地に舞う花弁とは、ああ、実にエモく素晴らしいぞ!」
「確かに、オブリビオンじゃなければずっと眺めてたいですけどね」
 向けられた機銃を回避した拓哉が、位置取りに戻ってきた菘へ確認するかのように声をかけた。その間にも戦闘機は回転を加えながら、猟兵たちには追いつけるか分からない速度で方向転換していく。その機動力を削ぐことが必要だろうと、彼らの考えは一致した。
「うん、動き止めること意識しますか」
「お、じゃあ俺もお供しますぜ」
 猟兵たちの闘志を察知したのか、ぐんっと戦闘機の動きに精密さが増す。黒い靄でできたような人の形がコックピットに現れる。
「化け喰らいなミミック。鉄の鳥の羽を『かみ』千切ってやりましょう」
「偉大なる精霊よ。今ひと時、力をお借りしますぜ」
 拓哉がけしかけるミミックと、ルーンを描いた要が同時に大きな狼の姿へと変化した。プロペラのエンジン音と狼の遠吠え、そして幾何学的な反響音が空間に木霊する。
 凶悪な牙を持った二体の狼が戦闘機へと飛び掛かった。景色こそ空中であるが、それはまさに鳥を狩らんとする獣たちである。
 翼を狙うミミックの化け物じみた黒い顎が、間一髪で躱される。その先で待ち構えていた要の白く輝く爪が尾翼をかすめた。
「……戦闘中に言うことじゃないんですけど空駆ける狼って滅茶苦茶絵になりますね?」
 その光景に、隙を見て援護射撃をと構えていた拓哉が思わずゴーグルを上げた。しかも相手は花弁を散らす戦闘機。まるでファンタジー映画のような応酬だ。
「……描きましょうか?」
「うん、終わったらお願いしたいかもですね、これは」
 閑話休題。一仕事終えたくららが視線を幻の空中へと戻す。そこには迷路のように、そして景色をまぜこぜにしたシュールレアリスムな光景が出来上がっていた。彼女がかき上げたそれはグラデーションのように、空を迷宮へと変えている。
 それを察知していたらしい戦闘機は、ミミックと要の攻撃をどうにか躱しながらもどうにかそちらへ向かわないようにと立ち回っているようだったが……唐突に、その空に影が落ちる。マナコが生み出した分身のタールが、大きなビルほどの大きさで流動しながら上へと伸び、津波のように戦闘機を飲み込まんとする。
「所詮は幻影の空、自由に空の彼方へ逃げ出せずに残念でしたね」
 機関銃の弾丸もその流れに飲み込まれ、戦闘機はくららの迷宮へといざなわれる。
 空が狭くなってゆく。
 ミミックと要、二匹の狼が迷宮の壁を飛び越えた。足りなかった高度がその脚力によって補われると、黒い牙と白い爪が上から双方の翼を砕いて花弁を散らした。エンジントラブルのように、一時的にそれは動きを止める。すかさず拓哉がモデルガンでコックピットの窓を砕くと、カラビナのついたロープを中のパイロットめがけて放る。要がルーンの追い風でそれをパイロットへと絡ませると同時に拓哉がすぐさまロープを力強く引いた。
 内側からガラスが砕け、黒い靄のような人型が宙に放り出された。それは人の形を保つことなく、戦闘機と同じ花弁を散らしながら消えていく。
 操縦者が消え、戦闘機の動作に精彩が欠く。ようやく動いたエンジン音には不安定な音が混ざっていった。巨大なマナコが未だ壁のように戦闘機を追い立てる。翼に傷を負ってもどういう原理か速度を落とさず、逃げるように迷宮の角を曲がっていった。方向の選択はその機体が通過できるか否か、という点においてそれはすでに猟兵たちの誘導に乗っているのだが、もはや気付くパイロットも居ない。
「来たな! 妾も敬意を表して、全力で応えるとしよう!」
 左右をくららが描いた壁に囲まれ、突き当りに菘が待ち構えていた。迷宮の切れ目、空を背に彼女が大きく手を掲げる。
 そこを通せ、そう言うかのように、空に焦がれる戦闘機が機関銃を、そして口径を上げた機関砲を放つ。しかしそれを最初と同じ左腕で菘は受け切った。
 彼女が鳴らすフィンガースナップが響く。オーロラがたなびく空に流れ星が光った。それは数を増し、あろうことか水平に菘の背後から降り注ぐ流星群と化す。
「はーっはっはっは! 誇るがよい! かつてキマフュで相対した最速の風に使った、覚悟の必殺カウンターだ!」
 狭い通路を埋め尽くすような燃え上がる岩石が機体に吸い込まれ、派手に花弁を散らす。どうにか戦闘機の形を保とうと復元しようとするが、あまりの数にだんだんとそれが間に合わなくなってゆく。そしてそれはだんだんと速度を落としていき――最終的に、黒い津波に飲み込まれ、再び飛ぶことはなかった。

「ヤマトさん、もう大丈夫ですよ」
 マナコの声に、ヤマトがのろのろと顔を上げた。目の前には自分が放り投げたアタッシュケース。彼女が拾ってくれていたらしい。ヤマトはそれを受け取ると恐る恐る周辺を確認するように見まわした。空も迷宮もない、そこは暗い遺跡の内部に戻っている。
「出るのも最初にぶち開けたところからでいいですかね」
「じゃあ一足先に。念のため外の安全を確認しときますぜ」
 猟兵たちもすでに退路を確保していた。暗い遺跡に月とオーロラの光が青く差し込んでいる。
「さあ、帰還するまでが調査ですよ」
「まあ、この先万が一があろうと、妾の前には何の障害でも無いがな!!」
 猟兵たちに先導されながら、慎重に遺跡から脱出する。夜になって冷え込んだ風が雪を舞い上がらせていた。
「本当に世話になった。猟兵は……すごいな」
 眼下には小さく、出発した地点のライトだけが輝いていた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年10月01日


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🔒
#UDCアース
🔒
#南極遺跡


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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主はアララギ・イチイです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


挿絵イラスト