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祭りと酒と

#サムライエンパイア


●祭神酒
 東北地方のとある村。日本有数の米所でもあるこの地域では、日本酒の生産も盛んであった。そしてこの村では、神へと奉納され、夏祭りの時にだけ振る舞われる『祭神酒』という特別なお酒が存在した。だが、夏祭りの時までは村の神社に保管されているその酒が、オブリビオンに目を付けられてしまった。

「祭神酒ねえ……どんな味か気になるじゃないか」

●酒を狙うオブリビオン
「皆の者、サムライエンパイアで事件だ!」
 グリモア猟兵の天御鏡・百々(その身に映すは真実と未来・f01640)は、集まった猟兵を見渡すと、事件の詳細の説明を始めた。
「事件が起こるのは東北地方のとある村だ。この村には夏祭りの時にだけ振る舞われる特別な酒があるのだが……どうやらそれを狙ってオブリビオンが襲撃を行うようなのだ」
 神社に保管されているその酒を狙って、オブリビオンが神社に押し寄せるということだ。
「敵の狙いは酒とはいえ、それを渡せば何もせずに帰ってくれるというわけでは無い。酒を奪ったオブリビオン達は、そのまま村を蹂躙するだろう」
 村を守るためには、オブリビオンを撃退する以外の方法は無いというわけだ。

「まず押し寄せるのは、蛇の妖怪『うわばみ』の集団だ。迎撃は神社の境内で行うことになる」
 うわばみは蛇の妖怪だけあって、噛み付いたり巻き付いたりといった攻撃手段をもっている。しかし、単に大きな蛇という訳では無く、口から炎を吐くため注意が必要だ。また、神社の境内は十分な広さがあるので、戦闘に支障は無いだろう。
「うわばみを撃退した後には、この襲撃の首魁が現れる。どうやら鬼の類いのようだな」
 この鬼の撃退までが、今回の依頼の目標となる。

 「無事にオブリビオンを撃退し、酒を守り切れれば、村では夏祭りが行われる。当然ながら、祭神酒も振る舞われるぞ。他にも祭りでは出店が立ち並び、盆踊りも行われる。各々好きに楽しんでくれ」
 戦いの後の夏祭りの参加を楽しみに、猟兵たちは百々に転送されてサムライエンパイアへと赴くのであった。


夢幻
 マスターの夢幻です。
 状況次第ですが、プレイングの受付日の指定や、再送依頼をするかもしれません。1章の受付日は設定しませんので、OP公開後すぐにプレイングを送っていただいて構いません。
 3章ではお誘いいただいた場合のみ、百々が同行します。
 未成年の飲酒描写は行いません。

●1章:集団戦『うわばみ』
●2章:ボス戦『常春の酒仙・香散見』
●3章:日常『神社の夏祭り』
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第1章 集団戦 『うわばみ』

POW   :    噛みつく
【鋭い牙】による超高速かつ大威力の一撃を放つ。ただし、自身から30cm以内の対象にしか使えない。
SPD   :    巻きつく
【素早い行動】から【巻きつき攻撃】を放ち、【締めつけ】により対象の動きを一時的に封じる。
WIZ   :    炎を吐く
【体内のアルコールを燃焼した炎】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。

イラスト:塚原脱兎

👑11
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アルトリウス・セレスタイト
大酒飲みをウワバミとは言うが

破天で対処
魔力を溜めた体内に魔弾を生成・装填
高速詠唱と2回攻撃で装填間隔を限りなく無とし、収まりきらぬ分は纏うオーラで押し留め周囲に保持
更に全力で魔力を注ぎ密度を高め、自身及び周囲の球形空間を死の魔弾に
触れる全てを例外なく殺す領域を纏い迎撃する

放っておいてもある程度死んでいくだろうが
面倒なので此方からも近接し打撃で積極的に排除
離れた位置で群れていれば爆ぜる魔弾を撃ち込んで殲滅
魔弾は常時装填を継続し、必要なら再度魔力に還元・解放し推進力に変換
速度重視で排除

神社を壊さぬ程度には気を遣う


政木・葛葉
お祭りかー。あたしも巫女の端くれ、神様の住まうところは大事にしたいよね。

とりあえず、デカブツはそのまま暴れられるとチビなあたしにゃ体格差で大変だよ。
【魔封・伏身稲荷】で鳥居を落っことして頭と尻尾、できれば胴体も押さえる。
三ヶ所押さえちゃえばどうってことない、後ろに回り込めば火も飛んでこないはずさ。

とはいえずっと押さえてるのも、鳥居はあたしの生命力で呼び出してるから骨が折れるよ。
【全力魔法】をばしばし叩きつけてさっくり短期決戦といこうじゃないか!炎は得意そうだから、氷でも食らってみる?
薙刀刺してもいいけど固そうだよねぇ。

姉上ならもっと無駄なく戦えるんだろうなぁ。きっとこんな蛇一発で輪切りだよ。



「大酒飲みをウワバミとは言うが……こいつらは本当に蛇の化け物のようだな」
「あたしも巫女の端くれ、神様の住まうところはきっちり守らなきゃね」

 神社の境内でオブリビオンを待ち受けていたアルトリウス・セレスタイト(忘却者・f01410)と政木・葛葉(ひとひら溢れし伝説の紙片・f21008)の前に、体をくねらせ、大蛇の群れが石段を登って襲来した。蛇達の狙いは彼らの背後の神社、そこに奉納されている祭神酒だ。

「デカブツにそのまま暴れられるとチビなあたしにゃ体格差で大変だよ。だから……閉じよ、伏身稲荷!」

 葛葉の発動したユーベルコード『魔封・伏身稲荷』によって召喚された鳥居は、先頭のうわばみの上から落下し、頭、胴体、尻尾と三ヶ所を押さえ込む。一カ所ならば長い体をくねらせて暴れることも出来ようが、三ヶ所も押さえられればまともに動けない。

「動けないならただの的だな」

 鳥居で拘束されたうわばみは、アルトリウスの放った青く輝く魔弾の弾幕に貫かれる。すると、魔弾に込められた死の原理が、その存在を打ち砕き、その体はぐずぐずに崩れていった。

「おー! やるねぇ! 鱗は結構堅そうなのに。これならさっくり短期決戦といけそうかい?」
「この程度の相手なら、さほど時間はかからないだろう」

 アルトリウスは高速の詠唱で生み出した魔弾を周囲に保持、更に魔力を注ぎ込んで攻防一体の死の領域を纏い、敵集団へと突っ込んでいく。うわばみも鋭い牙で彼に噛み付こうとするが、アルトリウスの防御を突破出来ず、反撃の魔弾によって排除されていった。炎を吐いて攻撃しようとする個体もいたが、そちらに対しては葛葉が鳥居の召喚によって押さえた上で、氷の魔法で凍らせて対処する。

「これなら神社を破壊されることもなさそうだな」

 二人は連携し、押し寄せる大蛇の群れを押し返していく。このままならば、神社も無事に撃退出来そうだ。そんな戦いの最中ではあるが、葛葉の脳裏に浮かぶのは、生き別れた姉の姿であった。

(「……姉上ならもっと無駄なく戦えるんだろうなぁ。きっとこんな蛇一発で輪切りだよ」)

 そしてアルトリウスと葛葉は、大蛇の群れの第一波を撃退しきったのであった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

雨音・玲
アドリブ・連携歓迎です。

「うげぇ~うじゃうじゃ来たなぁ…気持ち悪っ…」
「さぁて祭りの前に、ぱ~~っと派手に暴れますかね!!」

戦闘中は主に迎撃と援護に徹します。
まずは
「アライアンス・リベンジャー」で、両拳に炎を宿し
「スキルマスター「クイック」」で、高速戦闘へ

敵の「巻きつく」に対し
両拳の炎を溜めて放つ「虚空一閃」を使うことで、
有利に立ち回れる、中、遠距離から攻撃を行います。

「行くぜ!!たまやぁ~~~!!!」

最大の目的は
仲間と連携して
いち早く群れの殲滅を目指します。


マクベス・メインクーン
ふぅん、祭神酒か…神様の酒……
もちろんオレは飲まねぇけどさ、あの人にぴったりだなぁと
愛しい赤を思い浮かべつつ
夏祭りを楽しむ為にまずは蛇を倒すぜ

小刀2本を両手に持って風の精霊を宿し
【先制攻撃】で風【属性攻撃】で切り裂きに行くぜ
【2回攻撃】で更に追撃しつつ最初に攻撃した部分へ
更に【傷口をえぐる】で追い打ちをかける

敵からの攻撃は【フェイント】【空中戦】で飛びながら
尻尾なんかを避けつつUCの炎は水の【オーラ防御】で相殺する
多少食らおうが【火炎耐性】で大して痛くもねぇけどな

弱ってきたらUCで氷の【全力魔法】を小刀に宿して
ぶった斬ってやるぜっ

※共闘・アドリブ歓迎



「ふぅん、祭神酒か……神様の酒……」

 マクベス・メインクーン(ツッコミを宿命づけられた少年・f15930)は未成年であるために、特別な酒と言われても、もちろん彼自身は飲むことは出来ない。

(「……あの人にぴったりだなぁ」)

 しかし、彼の脳裏に浮かぶ赤い人物にとっては、まさに相応しい代物だ。酒を守り切ることが出来れば、夏祭りにの際には少量ならばお土産として持って帰ることも可能だろう。

「夏祭りを楽しむ為に、まずは蛇を倒すぜ」
「ああ! 祭りの前に、ぱ~~っと派手に暴れますかね!!」

 マクベスの意気込みに、雨音・玲(路地裏のカラス・f16697)が答える。玲はその両の拳に炎を宿し、マクベスは両手に持った小刀に風の精霊を宿して、うわばみの群れを待ち受ける。
 そうして準備万端で待ち受ける二人の前に、にょろにょろと体をくねらせ、うわばみの集団が現れた。

「うげぇ~うじゃうじゃ来たなぁ……気持ち悪っ……」

 手足の無い蛇は、人によっては嫌悪感を強く抱くものだろう。それが、人を超えるようなサイズであればなおさらだ。

「近づかれる前に、燃やしちまうか。行くぜ!!」

 玲は両拳の炎を圧縮し、一気に打ち出すことで先制攻撃の熱線を放った。

「たまやぁ~~~!!!」

 『虚空一閃』、玲の熱線は先頭のうわばみに命中し、大爆発を起こして焼き尽くした。そして、その玲の攻撃を追いかけるように、マクベスが的集団の中へと突撃していく。

「ぶった斬ってやるぜっ!」

 マクベスは右手の小刀で大蛇の鱗を切り裂いたところに、さらに左の小刀を斬撃を重ねることで、肉を抉って臓器を引き裂き、致命の傷を与えていった。仲間を倒され、うわばみたちは彼を締め上げようと巻き付いてくるが、

「おっと、そんな動きじゃオレはつかまえられないぜ」

 フェイントをかけながら空中を飛び回るマクベスを捉えることは出来なかった。さらに後方からは、玲の虚空一閃による援護射撃が大蛇を焼く。玲の援護のおかげでマクベスは敵に囲まれることも無く、自由に飛び回って次々と大蛇を仕留めていった。うわばみも炎を吐いて抗戦するも、玲の熱線に押し負けるか、マクベスの水の防御に相殺されていた。

 こうして的確な連携で戦う彼らがうわばみの第二波を殲滅するまでには、さほどの時間はかからなかった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

心禰・白雨
琥白と参加。
二人は気づいていませんが生き別れの兄妹です。

久方ぶりの依頼だがよく見れば大事な身内が参加してるな。
先輩として恥ずかしくないようにやってやらねえとな!

敵の数が多いが――さて。琥白はどうする?

なるほど。見た目は面白いが琥白には頼りになる仲間がいるんだな。
じゃあ俺はそのうち漏らしを一匹ずつ絞めるぜ。
琥白には一匹でも近づけさせねえぜ!

【櫻狩】で傍に寄りつく蛇を一匹ずつ【怪力】で掴み握りつぶす。
おまえらの得物が頭なら、ちょうど頭で食いついて来るだろう! ちょうどいいぜ!

琥白に危険が迫った時は【手を繋い】で引き寄せて大切に守る!


満月・琥白
白雨さんと参加します。
(本人達は気付いていませんが生き別れの兄妹です)

初めてのお仕事ですけど……白雨さんに迷惑かけないように、がんばらなくっちゃ……!

数がいっぱいなので、にょろにょろさんを呼んで「にょろにょろ乱舞」で【範囲攻撃】を行って数を減らすことを優先します。
攻撃は【マヒ攻撃】なども交えて息が残っても次に繋がるように……!マヒが効かなかった敵にも、にょろにょろさんは怖いんだぞ-、って【恐怖を与え】ます……!がおー!

撃ち漏らしが出ても、白雨さんがいるからへっちゃらです……!
逆に白雨さんが危ない時は【手を繋】いで引っ張って助けます……!たいせつなひとなので……!



 大蛇の群れも残るはわずか。最後の集団を心禰・白雨(赤糸結び・f02212)と満月・琥白(糸紡ぎ・f01218)は神社の境内にて待ち受ける。どちらも白い髪に赤い瞳と、どこか似たような印象を受ける二人は、どうやらお互いに相手を意識して意気込んでいる様子だ。

(「久方ぶりの依頼だが、先輩として恥ずかしくないようにやってやらねえとな!」)
(「初めてのお仕事ですけど……白雨さんに迷惑かけないように、がんばらなくっちゃ……!」)

 そんな二人の前に、うわばみの集団がにょろにょろと、神社を目指して突き進んできた。

「敵の数が多いが――さて。琥白はどうする?」
「えっと……にょろにょろさんに、おねがいします!」

 琥白がユーベルコード『にょろにょろ乱舞』を発動すると、呼び出された無数の触手が、うわばみたちへと襲いかかっていく。

「にょろにょろさんは怖いんだぞ-、がおー!」

 大蛇も触手もにょろにょろしているという点では似たようなものではあるが、UDCである琥白の触手は大蛇たちを怯えさせているようだ。さらには触手にはマヒの効果もあるようで、うわばみの集団の動きはかなり鈍っているようだ。

「なるほど。見た目は面白いが琥白には頼りになる仲間がいるんだな。じゃあ、討ち漏らした奴の相手は俺の役目だな」

 そうして琥白を守るように立ちはだかる白雨へと、触手を逃れたうわばみの一匹が、鋭い牙で噛み付いてきた。

「琥白には一匹でも近づけさせねえぜ!」

 至近距離での戦いは、白雨に軍配が上がった。彼は第六感でうわばみの攻撃を見切って紙一重で回避すると、凄まじい怪力で蛇の頭を握りつぶした。

 こうして二人は上手く役割分担してうわばみの群れを退治していったが、初めての任務ではなかなか思い通りにはいかないか。琥白の触手の攻撃が緩んだところで、数体のうわばみが抜け出して、白雨が大蛇の集中攻撃を受けてしまう。流石の白雨も捌ききれず、大蛇に巻き付かれてしまうかというところで、救いの手が差し伸べられた。

「白雨さん……!」
「琥白っ!」

 琥白が伸ばした手を白雨が掴み、琥白が引っ張り上げたことで白雨はかろうじて難を逃れた。息の合ったその様子は、まるで血の繋がりがあるかのようであった。

 その後二人は仕切り直してうわばみの群れへと挑み、残るうわばみの群れの殲滅を成し遂げたのであった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​




第2章 ボス戦 『常春の酒仙・香散見』

POW   :    八鹽折之酒
【盃から溢れる酒気の高い酒 】が命中した対象を燃やす。放たれた【竜胆色の】炎は、延焼分も含め自身が任意に消去可能。
SPD   :    花蜜酒
【春の花香る酒を呷る 】事で【白髪の修羅】に変身し、スピードと反応速度が爆発的に増大する。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。
WIZ   :    春の杯
【赤漆の盃 】から【終わり無く沸く酒】を放ち、【立ち込める酒気】により対象の動きを一時的に封じる。

イラスト:葛飾ぱち

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「おやぁ? うわばみ達はやられちまったのかい?」

 うわばみの群れを撃退して一息つく猟兵たちの前に、赤い盃を手に持った和服の女性が現れた。彼女は梅の花の匂いと酒精を漂わせているが、よくよく見ればその頭には二本の角、それは鬼の特徴であり、つまりはオブリビオン、この襲撃の首魁ということだ!

「猟兵たちもなかなかやるもんだねえ。祭神酒を味わう前に、なかなか楽しめそうじゃないか」

 その鬼は酒盛りの前の楽しみと、好戦的な様子を見せている。彼女は『常春の酒仙・香散見』。赤漆の盃から湧く酒を利用し、行動阻害、遠距離攻撃、近接戦闘とバランスの良い攻撃手段を持つ難敵だ。

 猟兵たちよ! 香散見を撃破し、祭神酒を守り抜くのだ!
政木・葛葉
鬼の身で酒のみながら神の前に来るって、大胆というか怖いものなしというか…まぁ、そこ行くとあたしも狐だし人のことは言えないか。
でも、あたしにはちゃんと敬意と信仰心がある。郷に入っては郷に従え、ここでは神様の決まりに則ってもらうよ!

【エレメンタル・ファンタジア】で氷の波濤を召喚、炎の勢いを減ずると共に足場を悪くすることで高速移動を十全に活用させないようにする。
風の【全力魔法】を使えば酒気も吹き飛ばせるかな?
とにかく相手の強みを潰してこちらの土俵だと誇示したいね。

参拝の作法もなってなけりゃ酒の飲み方も三流だね!
酒気が強いからって燃やすなんてもってのほかさ!ちゃんと湯煎して燗するんだね!



「鬼の身で酒のみながら神の前に来るって、大胆というか怖いものなしというか……」

 神をも恐れぬ様子の香散見を見て、葛葉はあきれたような声をあげる。さらに奉納された酒を強奪しようというのだから、罰当たりも甚だしい。

「まぁ、そこ行くとあたしも狐だし人のことは言えないか」

 とはいえ、種族の面では葛葉も同じようなものだ。しかし、その心の中は香散見とは異なるのだ。

「でも、あたしにはちゃんと敬意と信仰心がある。郷に入っては郷に従え、ここでは神様の決まりに則ってもらうよ!」
「神? そんなものは何もしてくれないよ。それに従う必要は感じないねえ。邪魔するんなら、力尽くで押し通らせて貰おうかね」

 立ちはだかる葛葉へ向けて、香散見は左手に持つ赤漆の盃を、中身の酒を撒くように振るった。すると、盃より放たれた酒は竜胆色の炎へと変じ、葛葉へと襲いかかってきた。

「参拝の作法もなってなけりゃ酒の飲み方も三流だね! 氷よ! 波濤となって炎を飲み込むんだよ!」

 葛葉の発動した『エレメンタルファンタジア』は、竜胆色の炎の大半を飲み込んだ。それだけでは無く、前方の足場の広範囲を氷に閉ざしたのであった。制御の難しさから消しきれなかった炎の一部は葛葉まで届き、彼女の衣服の端を焦がしたが、概ね狙い通りの結果が得られただろう。

「酒気が強いからって燃やすなんてもってのほかさ! お酒はちゃんと湯煎して燗するんだね!」
「おやおや、この私が酒の飲み方を教えられるなんてねえ」

 香散見は攻撃を無効化されたというのに、楽しそうに笑っている。この鬼にとって、今の攻撃はただの様子だったらしい。だが、葛葉の攻撃で凍り付いた足場はそのままだ。続く戦闘の中で、何の影響も無いということは無いだろう。

成功 🔵​🔵​🔴​

雨音・玲
まじかぁ…
オブリビオンってわかっちゃいるけどさ
『美人』のおねぇさんをぶん殴るのはマジ抵抗あるわぁ…
(『美人』を強調して口にします)
しゃーない、絡め手になるけど、ぶん殴るだけが戦いじゃないってね

常春の酒仙・香散見の「花蜜酒(SPD)」に対し
「スキルマスター「スティール」」&「スキルマスター「クイック」」
の併用で、咄嗟の一撃と高速行動で隙を突き
攻撃の基軸である『赤漆の盃』の奪取、行動の妨害を狙います。

上手く奪取できれば御の字だけど
う~~ん、酒気に当てられないように十分気を付けよう
かなりキツイ酒気みたいだし…
近づいただけで酔っ払いそうだ…


マクベス・メインクーン
うわばみの次は鬼かよ
まぁ酒狙いそうなメンツだけどさ
悪ぃが祭神酒を全部飲まれるわけには行かねぇんでな
自前の酒で我慢しとけよ

【先制攻撃】で魔装銃に雷の精霊を宿して
雷【属性攻撃】で感電させて動きを鈍らせにいく
敵からの攻撃は【フェイント】で躱しつつ
風の【オーラ防御】で攻撃を散らしてくぜ
UCの酒気も風の【全力魔法】で散らして味方への被害も防ぐ

近づかれそうなら銃から小刀に武器を替えて
こっちも接近戦に切り替えるぜ
UC使用して炎【属性攻撃】で斬りつける
更に【傷口をえぐる】で追撃するぜ
ははっ、アルコール漬けみてぇだから良く燃えそうだな


アルトリウス・セレスタイト
俺にエンターテイナーの才は無いようでな
恐らく楽しめないぞ

魔眼・封絶で拘束
初手の狙いは目標が行動する瞬間
初動を躓かせ機を奪う

以降は細かに阻害を重ねて味方猟兵への支援に
高速詠唱と全力魔法の魔力操作を応用し、短時間でも拘束力を高めた途切れない阻害を継続
行動も能力発露も封じる魔眼故、その都度ユーベルコードも解除され無防備となる筈

これは心眼に捕らえれば逃れ得ない魔眼。高速機動に入っても問題はない

基本的に支援に徹するが、味方の攻勢で止めに至らなければ魔眼・統滅で消去する



「うわばみの次は鬼かよ。まぁ酒狙いそうなメンツだけどさ。悪ぃが祭神酒を全部飲まれるわけには行かねぇんでな。自前の酒で我慢しとけよ」

 鬼と言えば酒のイメージが強いが、祭神酒を渡すわけにはいかない。この後に行われる祭りのためにも、マクベスは香散見の前に立ち塞がる。しかし、玲はというと、少々やりにくそうな様子だ。

「まじかぁ……オブリビオンってわかっちゃいるけどさ。『美人』のおねぇさんをぶん殴るのはマジ抵抗あるわぁ……」

 鬼でこそあるが、香散見は紛れもない美女だ。そんな『美人』へと攻撃を仕掛けるのは、どうにも気が進まない。

「しゃーない、絡め手になるけど、ぶん殴るだけが戦いじゃないってね」

 攻撃以外にも、戦いの中には多様な戦術がある。玲はどうやって戦うかを決めたようだ。そして、もう一人、アルトリウスはといえば、

「俺にエンターテイナーの才は無いようでな。恐らく楽しめないぞ」

 猟兵との戦いを楽しもうと言った香散見だが、オブリビオンを楽しませてやる義理もなし。アルトリウスは淡々と敵を討伐するつもりだ。

「三人相手か、なら……そろそろ本気を出させて貰おうかね」

 戦闘準備を整えた三人の猟兵を見て、香散見も動き出す。彼女は手元の盃より『花蜜酒』を呷ると、その姿が白髪の修羅へと変わっていった。

「じゃあ、行くよ!」

 反応速度とスピードを強化した香散見は、マクベスの放った魔装銃による雷撃を回避し、そのままマクベスへと殴りかかってきた。その圧倒的な速度を前に、マクベスはフェイントを駆使しても回避しきれず、どうにか風の防御で凌いでいる状態だ。その様子を見て、敵と同じく『スキルマスター「クイック」』で速度を強化した玲が助けに入る。彼は香散見の持つ赤い盃に手を伸ばすが、香散見はバックステップでかろうじてその手を躱した。

「おっと、危ない危ない。手癖が悪いねえ……ありゃ?」

 香散見の引いた先の足場は、先ほどの葛葉の攻撃で凍り付けにされていた場所であった。たたらを踏む香散見に、この機を逃すまいとマクベスと玲が突進をかける。

「ちっ! これでもくらいな!」

 香散見は突っ込んでくる二人の動きを酒気で止めるべく、盃から酒を放とうとする。しかし、ここでアルトリウスが動いた。

「淀め……封絶」

 アルトリウスの目に魔力が集中したかと思えば、ユーベルコード『魔眼・封絶』が発動した。それは心眼で捉えた相手に、世界の根源から存在を捉える魔眼の力を放つ技だ。対象となった香散見は、抵抗も出来ずに、一切の行動を封じられる。

「それっ、いただきだぜ!」

 動けないならば、盗むのも容易となる。特に『スキルマスター「スティール」』で盗み攻撃を強化した玲であれば、それは造作も無いことだ。全ての行動の基軸となる『赤漆の盃』は玲に奪取され、その際にこぼれた酒は香散見の体に降りかかった。

「喰らえっ! 二連爪撃!!」
「ぐ……ああっ!!」

 続いてマクベスによる追撃が香散見へと加えられた。炎の精霊の力を纏った小刀は、こぼれた酒を炎上させながら彼女の腹を裂き、更に連撃が傷を広げて内臓を焼いた。

「ははっ、アルコール漬けみてぇだから良く燃えるな」

 マクベスの攻撃によって重傷を受け炎上するも、鬼の生命力の高さか、まだ香散見は生きているようだ。そこにトドメを刺したのは、アルトリウスだ。

「お前に先は無い、ここで終わりだ……統滅」

 アルトリウスは動きを封じていた封絶を解除し、『魔眼・統滅』を発動する。藍の輝きと共にその魔眼の力が放たれると、香散見の存在は虚空へと破却され、その姿を消した。

 猟兵たちは鬼に打ち勝ち、祭神酒を守り切ったのだ!

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第3章 日常 『神社の夏祭り』

POW   :    盆踊りを楽しむ

SPD   :    様々な出店を回る

WIZ   :    神様にお祈りをする

イラスト:kokuzu

👑5
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 オブリビオンの襲撃は撃退され、祭神酒は守られた。急いで神社の補修が行われ、予定通りに夏祭りが開かれることとなった。

 祭りには様々な出店が立ち並び、盆踊りも行われている。皆が守り切った祭神酒も希望者に振る舞われている。功労者である猟兵であれば、望めば祭神酒をお土産に持って帰ることも可能だ。また、祭りが行われているのは神社であるので、神様にお祈りをしてもいいだろう。

 猟兵たちは、各々に夏祭りを楽しむのであった。

【マスターより】
3章は8/8(木)8:31よりプレイングを受付します。
期日以降にプレイングを億っていただけますようにお願いします。
※未成年の飲酒描写は行いません。
※出店は基本的に江戸時代でもありそうなものとなりますが、そこまで厳密に判断することはありません。明らかにおかしいの以外は描写するつもりです。
※百々はお誘いがあった場合のみ登場します
雨音・玲
まつりを楽しむために出店を回り満喫します♪

世間はやれ戦争ときな臭いけど――
祭りは祭りで楽しまないと損だよね♪
戦勝祈願もかねて祭神酒をいただきます♪

出店で酒のつまみになるものを分けて貰いつつ
祭りを見渡せる場所(高台かな?)に陣取り腰を下ろします。

「にぎやかだなぁ~マジで無事に守れてよかったよ――。」

満足げに祭りの喧騒を眺めつつ
神主に多めに分けて貰った「祭神酒」を
どさくさに拾って置いた『うわばみの瓢箪』と、
くすねた『赤漆の盃』になみなみに注ぎ横に置きます。

《…いつかケンカせずにこいつらとも呑める日が来ると良いなー…》

「では、乾杯♪いただきまーす♪」



「世間はやれ戦争ときな臭いけど――祭りは祭りで楽しまないと損だよね♪」

 エンパイア・ウォーの最中ではあるが、戦場から外れたこの村では、例年通りに夏祭りが行われていた。玲は出店を回り、酒のつまみとして焼き魚や串焼きを分けて貰うと、神社付近の高台の丘を見つけて腰を下ろした。そこは、祭りの様子が見渡せる絶好のスポットであった。

「にぎやかだなぁ~マジで無事に守れてよかったよ――」

 眼下には、たくさんの人々が楽しそうに笑いながら祭りを楽しんでいる。これも玲達がオブリビオンを撃退したからこその光景だ。玲は祭りの喧噪を満足げに眺めながら、祭神酒に手を伸ばす。神主に多めに分けて貰った祭神酒は、いつの間に拾ったのか『うわばみの瓢箪』に入れられていた。彼はそれを『赤漆の盃』になみなみと注いでいった。

(「……いつかケンカせずに、こいつらとも呑める日が来ると良いなー……」)

 玲が望むような日が来るかはわからない。何しろ相手はオブリビオン、過去に滅びたはずの存在であるからだ。

「では、乾杯♪ いただきまーす♪」

 玲はつまみと共に、祭神酒を存分に楽しむのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

マクベス・メインクーン
グラナトさん(f16720)と
よっし、酒も守りきったし後は…
って、え?グラナトさん?!
も~…せっかくお土産にしようと思ってたのに
でもいいや、なら一緒にお祭り楽しもうぜ

ねぇせっかくだから祭神酒飲んでみてよ
頑張って守ったんだからさ
オレはまだ飲めないし
んー…じゃあ代わりにラムネ買ってよ
それで乾杯しよ

美味しい?なら良かった~♪
へへっ、神様への奉納品らしいからさ
グラナトさんにぴったりかなって
そう?んー……じゃあお酒じゃなくて
今度また何か作るよ

それじゃあお祭りデートの続き、楽しもっか♪


グラナト・ラガルティハ
マクベス(f15930)と。
ん?…お前は酒は飲めんしもしかして俺のために酒を守ってくれたのか?そうか…。
祭神酒…これを飲ませてもらえるのか。
俺は何もしていないのに悪いな。

お前はラムネか…そうだな酒はまたいつか…。
乾杯。
(美味しいかと聞かれ)
あぁ、美味い。
神と言っても別世界の神だしお前から酒を捧げられるのは不思議な感じだな…ありがとう。

お前が何か作ってくれるのか?それはそれで楽しみだな。

ほらせっかくの祭りだ他にもお前が見たいものはないのか?付き合うぞ



「よっし、酒も守りきったし後は……」

 マクベス達猟兵が無事に酒を守り切り、オブリビオン達を撃退したおかげで、例年通りに夏祭りは開催された。お土産にしようと思っていた祭神酒を神社で分けて貰ったマクベスは、帰る前に一通り祭りを見ていこうと歩いていたところで、見覚えのある赤い男性と遭遇した。

「え? グラナトさん!?」
「よう、お前がこちらの世界に来ていると聞いてな。どうやら無事に任務は成功させたようだな」

 その男性とは、マクベスの憧れであるグラナト・ラガルティハ(火炎纏う蠍の神・f16720)であった。

「も~……せっかくお土産にしようと思ってたのに。でもいいや、なら一緒にお祭り楽しもうぜ」

 お土産として祭神酒を渡して喜んで貰うことは出来なくなったが、一緒に祭りが楽しめるならば、それはそれで素晴らしいことだ。

「ねぇ、せっかくだからこのお酒飲んでみてよ。頑張って守ったんだからさ」
「ん? お前は酒は飲めんのに……もしかして俺のために酒を守ってくれたのか?」
「そうそう。祭神酒って言ってこの夏祭りの時だけ振る舞われる特別な酒なんだって」
「ほう……祭神酒、これを飲ませてもらえるのか。俺は何もしていないのに悪いな」
「気にしなくてもいいのに。んー……じゃあ代わりにラムネ買ってよ。それで乾杯しよ」
「ああ、ラムネだな……そうだな酒はまたいつか、お前が飲めるようになった時を楽しみにしておこう」

 近くの出店でグラナトがラムネを買うと、それをマクベスに手渡した。二人は近くの飲食用のスペースへと腰を落ち着けると、それぞれ祭神酒とラムネで乾杯するのだった。

「乾杯」
「かんぱーい! ねぇねぇ、美味しい?」
「あぁ、美味い」
「良かった~♪ へへっ、神様への奉納品らしいからさ。グラナトさんにぴったりかなって思ったんだ」
「神と言っても別世界の神だし、お前から酒を捧げられるのは不思議な感じだな……ありがとう」

 マクベスが苦労して守ったお酒は、グラナトを満足させられた様子だ。グラナトの美味しいという言葉を聞いて、マクベスは笑みを浮かべる。とはいえ、これはこの神社の神に奉納されたもので、元々はグラナトに向けてというものではない。マクベスは少し考えると、思いついたことを言葉に出した。

「そう? んー……じゃあお酒じゃなくて、今度また何か作るよ」
「お前が何か作ってくれるのか? それはそれで楽しみだな」

 マクベスがグラナトのために作ったものであれば、何であろうと、それはきっとまた彼を喜ばせることが出来るはずだ。

「ほらせっかくの祭りだ。他にもお前が見たいものはないのか? 付き合うぞ」
「ああ、それじゃあお祭りデートの続き、楽しもっか♪」

 二人はサムライエンパイアの夏祭りを、存分に楽しむのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

政木・葛葉
同行者:茉莉花さん(f13448)
旅先で会った友達!

頑張って戦ったからご褒美はあってしかるべきだよねー♪
あ、茉莉花さんだ!おーい!久しぶりー!
お祭りだよ、一緒にお酒飲もうよ!

もう、茉莉花さんったら見栄張るからお酒貰えなかったじゃないの。
あたしは包み隠さず!ウン百年生きてる狐だからもちろん貰えるよね!(どやっ)
……えっ、その見た目じゃ信用できない?そんなぁー、化けてみせるにはもうへとへとですぅー……。(ぐったり)
じゃ、じゃあご飯!ご飯はあるでしょ!もうお腹ペコペコだよー!(半泣きで懇願)

うーん、おごってもらうご飯は美味しいけど、お酒残念だったねぇ。またどこかでいいとこ探そ!


水無月・茉莉花
同行者:葛葉(f21008)
関係:旅路で知り合った友人

あら?何やらお祭りがやってるみたいね。折角だし寄っていこうかしら…って、あそこに居るのは葛葉じゃない。あの子もここに来てたのね。

◆行動
葛葉と共にお祭りを見て回る。
祭神酒が貰えるとの事なので貰いに行こうとするも、うっかり外見年齢?である未成年で自己申告してしまい、飲酒出来ずにしょんぼりと。

あら、私も一応はそれなりに生きてるのよ。でも若く見せるのは大事じゃない?

あらあら、葛葉も貰えなかったのね。まぁ葛葉はこんなに可愛いんだし仕方ないわよ。
それじゃあ、折角だから一緒にご飯食べましょうか。お姉さんが奢ってあげるから、そんなに落ち込まないの



「あら? 何やらお祭りがやってるみたいね。折角だし寄っていこうかしら……」

 賑やかな喧噪に惹かれて夏祭りの会場を訪れた水無月・茉莉花(快楽主義な妖狐・f13448)は、そこで琥珀の髪と狐の耳を持つ友人の姿を見つけた。

「って、あそこに居るのは葛葉じゃない。あの子もここに来てたのね」
「あ、茉莉花さんだ! おーい! 久しぶりー! お祭りだよ、一緒にお酒飲もうよ!」

 茉莉花とほぼ同時に、葛葉も茉莉花を見つけたようだ。葛葉はぶんぶんと手を振って旅先で会った友達である茉莉花を呼ぶと、一緒に祭神酒を飲もうと誘う。

「頑張って戦ったからご褒美はあってしかるべきだよねー♪」
「あら? 猟兵のお仕事だったの?」

 祭神酒を貰いに神社へ行く道すがら、葛葉は如何に自分が頑張って戦い、オブリビオンをやっつけたかを茉莉花へと語る。その中では葛葉の活躍が少々誇張されていた気もするが、まあ許容範囲であろう。そして、ちょうどその話が終わったところで、二人は神社に辿り着いた。

「こんにちはー。祭神酒はこちらですよー。あ、お嬢さん、念のために年齢を教えて頂けますかー?」

 神社では巫女達が祭神酒を祭の参加者へと配っていた。渡す前に相手の年齢を確認しているようだが、茉莉花は年齢を聞かれ……

「年齢? 私は16歳よ」
「おっと、未成年の方は飲酒はダメですよー」
「あっ!」

 うっかりと外見年齢である16歳と自己申告してしまった茉莉花は、祭神酒をもらえなかった。お酒を飲めなくなってしょぼんとする茉莉花へ、葛葉は声をかける。

「もう、茉莉花さんったら見栄張るからお酒貰えなかったじゃないの」
「あら、私も一応はそれなりに生きてるのよ。でも若く見せるのは大事じゃない?」

 確かに若く見せるのは大事だが、先ほどのしょぼんとした様子を考えると、それはただの強がりかもしれない。そして、茉莉花に続いて、祭神酒をもらおうと葛葉は自信満々に巫女へ年齢を申告する。

「あたしはウン百年生きてる狐だよ! もちろん貰えるよね!」
「ええっ!? お嬢ちゃんはせいぜい15歳くらいだよね? 未成年にはあげられないよー」

 冗談を言っていると思われたか、葛葉の言葉を巫女は信用してくれず、当然祭神酒ももらえなかった。猟兵が幕府より与えられている天下自在符を見せれば問答無用で信じてもらえたのだろうが、葛葉はそんなことは思いつかなかったようだ。

「そんなぁー、化けてみせるにはもうへとへとですぅー……」
「あらあら、葛葉も貰えなかったのね。まぁ葛葉はこんなに可愛いんだし仕方ないわよ」

 オブリビオンとの戦闘で様々な術を使った葛葉には、もう変化を使う余裕もない様子だ。ぐったりとする葛葉を、茉莉花は慰める。

「じゃ、じゃあご飯! ご飯はあるでしょ! もうお腹ペコペコだよー!」
「あらあら。それじゃあ、折角だから一緒にご飯食べましょうか。お姉さんが奢ってあげるから、そんなに落ち込まないの」
「やった! ご飯♪ ご飯♪」

 半泣きで巫女にくってかかる葛葉に、巫女は様々な出店があると説明する。それに続けるように茉莉花が奢ってあげると言えば、すぐに葛葉の機嫌は直ったようだ。そして二人は出店を物色して食べ物を買い込むと、祭の食事に舌鼓をうつのであった。

(「うーん、おごってもらうご飯は美味しいけど、お酒残念だったねぇ。またどこかでいいとこ探そ!」)

 葛葉は食事をしながら、美味しいお酒を探すことを決意していたのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年08月12日
宿敵 『常春の酒仙・香散見』 を撃破!


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#サムライエンパイア


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種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠心禰・白雨です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


挿絵イラスト