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奇門遁甲封鎖戦線・決戦【急】~死闘、青木ヶ原樹海

#UDCアース


 青木ヶ原樹海、龍脈大結界内の神殿。
 邪教団は視界阻害の魔術により、巧みに樹海の木々に紛れて暗躍し続けてきたのだ。
「こうも私(わたくし)たちの計画をことごとく邪魔されるなんて……」
 神殿の中で、一連の事件を引き起こした女教祖が忌々し気に言葉を漏らす。
 そこへ教徒が血相を変えて教祖の部屋へ駈け込んで来た。
「た、大変です! 龍脈エネルギーが急激に減少しております! このままでは、教祖様の完全復活の儀式に必要な霊力が足りません……!」
「……おのれ、猟兵め! 何か手立てはないのですか!?」
「い、今、全力で文献を当たっておりますので、もうしばらくお待ちください!」
「急ぎなさい! 恐らく、そろそろ猟兵どもが嗅ぎつけてくる頃です。楽園の鳥を樹海に放ちなさい。猟兵どもを、ここへ近付かせてはなりません!」
「……はっ! すべては、十字の誓いの元に」
 教徒の姿が見る見るうちに異形と化してゆくと、そのまま窓から両腕の翼をはばたかせて出撃してゆくのだった。

「霊能力探偵のあたいに掛かれば、予知で邪教団の動きはまるっと筒抜けだよっ!」
 グリモア猟兵の蛇塚・レモン(叛逆する蛇神の器の娘・f05152)がえっへんと胸を張る。
「さぁ、いよいよ敵の本拠地に乗り込むよっ! 予知の通り、邪教団の目的は『女教祖の完全復活』! この教団全体がUDCと考えて間違いないっぽいっ!」
 邪教団の企みが判明し、既に展開中の2つの作戦の結果次第では、大幅に黒幕である女教祖の戦力を削ることが出来るだろう。
 しかし、グリモアベースに漂う楽勝ムードに、レモンは声を上げた。
「それが楽勝とは言えないんだよ……っ! 邪教団の神殿周辺は強力な結界が張られていて、猟兵たちの攻撃力とユーベルコードが弱体化しちゃうんだよっ!」
 つまり、普段はなんともない雑魚にも攻撃が通じにくくなる恐れがあるというわけか!
「そういうことだよ! でも、打開する手立ては、あるっ!」
 レモンは何処からともなく拡声器を持ち出すと、全力で叫んだ!
「熱い想いを叫ぶとぉ! 龍脈エネルギーが作用してっ! 結界を無効化できるよっ!」
 要するに、ここぞという場面で胸の内の熱い感情と共に攻撃を放てば、龍脈エネルギーが猟兵を味方してくれるという事らしい。
「敵の狙いをこちらに転化させちゃえば、必ず勝機を掴み取ることが出来るよっ! だから、『愛する人への想い』や『誰かを守りたい気持ち』や『邪教団への怒り』などなど、思いっきり叫んで攻撃してほしいんだよっ! しかも、熱ければ熱いほど、攻撃力が増すオマケつきっ!」
 なお、熱い感情が籠っていれば、歌いながら戦ってもいいらしい。
「ここが正念場だよっ! みんな、覚悟はいいっ? 転送するよっ!」
 レモンの導きにより、猟兵たちは一連の事件に終止符を打つべく出撃する!

「おっと、言い忘れてたよっ! 無事に勝利したら、富士山の見える高級ホテルで打ち上げだよっ! あたいも参加するから、みんな、無事に帰ってきてねっ!?」
 ……絶対に負けられない戦いが、ここにある!


七転 十五起
 これは6月に公開された『奇門遁甲封鎖戦線』シナリオ群の決戦シナリオです。
 参加者様方の奮戦により、邪教団は最終目的を遂げるための霊的エネルギーが枯渇している状態で状況開始せざるを得ません。これにより、召喚される眷属・邪神はかなり弱体化しております。
 また同時公開中の【序】【破】の結果次第で、黒幕のボスフラグメントが弱体化します。

 本シナリオでは、邪教団が張っている強力な結界内に存在する宮殿で戦闘を行います。
 この中では【猟兵の攻撃力とユーベルコードが弱体化】します。
 この不利な状況を打破するためには【猟兵の抱える熱い感情を口に出す】ことで、龍脈エネルギーを猟兵側が利用してパワーアップ、結界内のペナルティーを無効化できます!
 ただし、これは各個人が行う必要があります。グループ代表ひとりでグループ全員に適用されるものではありませんのでご注意ください。

 七転十五起、なぎてんはねおきです。
 決戦シナリオ オブ 決戦シナリオでございます。
 黒幕の邪教団の正体は、一体誰なんでしょうか?
 是非、皆様の目で確かめてください。

 本シナリオの第三章は、ホテルでの打ち上げです。
 レモンも参加しますので、お声がけくだされば同行できます。
 お声がけがない場合はリプレイに登場しません。

 それでは、皆様の挑戦、お待ちしております!
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第1章 集団戦 『楽園の鳥』

POW   :    楽園においでよ、一緒に歌おう♪
自身の身体部位ひとつを【食べた人間】の頭部に変形し、噛みつき攻撃で対象の生命力を奪い、自身を治療する。
SPD   :    楽園はすてきだよ、苦しくも悲しくもないよ
【夢と希望に満ちた『楽園の歌』を歌う】事で【高速で空を飛ぶ戦闘モード】に変身し、スピードと反応速度が爆発的に増大する。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。
WIZ   :    楽園にいこう、体寄越せ寄越せ寄越せ寄越せ
【おぞましい叫び声】【楽園を賛美する演説】【食べた対象の知性を真似た声でのお願い】を対象に放ち、命中した対象の攻撃力を減らす。全て命中するとユーベルコードを封じる。
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 女教祖は愕然としていた。
「龍脈のエネルギーが……急激に目減りしているですって!?」
 そこへ邪教徒幹部が祭壇に駆け込んできた。
「も、申し上げます! 猟兵たちが、生贄の確保を妨害! 更に偶発的に発生したデビルズナンバーたちにより龍脈のエネルギーを横取りされた挙げ句、猟兵に撃破された影響で……」
「ええい、もう黙りなさい!」
「……はっ!」
 女教祖が幹部を一喝した後、彼女はしばし逡巡。
「――かくなる上は、この結界を青木ヶ原樹海全体へ拡大させます!」
「で、ですが! それを行ったら、教祖様の完全復活が……」
「今はこの教団の危機なのです! 皆の無事が、私の願いなのです……」
 憂いをたたえる女教祖の顔に、幹部はしばしうっとりと見惚れていた。
「なんて慈悲深きお考え……! ならば我々で必ずや、水際で狼藉者を食い止めてみせましょう!」
「頼みましたよ? この結界さえあれば、我々は無敵……。強大な感情エネルギーをぶつけられない限り、結界を無効化されはしません。ふふふ……」
 女教祖は残された龍脈のエネルギーを、秘匿結界へほぼ全部回し始めたのだった。
龍ヶ崎・紅音
アドリブ・絡み歓迎

【POW】

「さぁてと、そろそろ来る仲間のためにできるだけ数を減らさないとね」

熱い感情を持て叫べば、龍脈を利用して結界の効果を打ち消すことができるんだよね
ならば、最初にやるべきことはただ一つ!
「この世界を守るために、教祖の復活を阻止する」という意思を持って叫びながら『煉獄猛焔波動』で結界ごと焼き尽くすように周囲の敵を撃破するよ

あとは、結界が復活する前に、小竜形態の「ホムラ」の援護を受けながら、焔【属性攻撃】ができる「黒焔竜剣 弐式」で【なぎ払い】ながら敵の数をできるだけ減らしておくよ

んで、復活したらまた叫び『煉獄猛焔波動』と交互に繰り返して、仲間の到着を待つよ



 青木ヶ原樹海に横たわる違和感の原因を取り除くべく、先行する猟兵数名がいた。
 龍ヶ崎・紅音(天真爛漫竜娘・f08944)は違和感の中心から飛来してくる楽園の鳥たちを視認して確信に至る。
「この先に邪教団の本拠地がある! 間違いないね!」
 日光市で隕石事件に携わった龍ヶ崎は、他の猟兵よりも先んじて邪教団本拠地の捜索に当たっていたのだ。
「さぁてと、そろそろ来る仲間のためにできるだけ敵の数を減らさないとね。行くよ、ホムラ!!」
 全長30cmの白銀の槍竜ホムラとともに龍ケ崎は樹海の中を疾走!
 だがその行く手を楽園の鳥たちが阻む!
「楽園においでよ、一緒に歌おう♪」
「みんな一緒に楽しもうよ♪」
 今までに喰われた犠牲者の頭部を生やしたまま噛みつこうと、鳥たちは龍ケ崎へ突っ込んでくる!
 龍ヶ崎までも犠牲者のひとりに加える腹積もりのようだ!
「そんな直線的な攻撃なんてっ!」
 彼女の胸の中央に刻まれた黒龍焔の呪印が赤く発光したかと思うと、空間に呪いの武器こと黒焔竜剣が具現化する!
「壱式、『禍焔の大剣』!」
 漆黒の呪炎を纏う無骨な巨大剣で、鳥たちをすれ違いざまに斬り払う!
 攻防一体!!
「ぎゃんっ!?」
 鉄塊にぶん殴られたかのように鳥は弾き飛ばされ大樹へ激突する。
 しかし、致命傷に至っていない!
 結界内では猟兵たちの攻撃力は極限まで抑え込まれているのだ!
「そういえば、熱い感情を持て叫べば、龍脈を利用して結界の効果を打ち消すことができるんだよね。ならば、最初にやるべきことはただ一つ!」
 グリモアベースでのブリーフィングの内容を思い出した龍ケ崎は、黒焔竜剣を偃月刀形態の弐式『黒龍焔月刀』へ変形させると、穂先を天に掲げて高らかに叫んだ!
「この国全土を巻き込んでの一連の事件、その黒幕の女教祖! その完全復活は絶対に私達が阻止してみせる!! この世界を守るために、私は戦うよ!!」
 すると、樹海内の魂の熱量が一定量を超えたその時、龍ヶ崎の身体に不思議な感覚とエネルギーが満ちてゆくのを彼女は感じ取った。
「なるほど! 魂の熱量で結界を壊すのかと思ってたけど、実際は龍脈エネルギーを自身に呼び寄せてパワーアップすることで、結界の効果を無効化するんだ!」
 一時的にみなぎる活力に偃月刀の柄を握る手にも力が籠もる。
「だったら、一気に決めるよ! はあああああ!!」
 裂帛の気合とともに、龍ヶ崎は赤黒い炎の三対六翼を広げると、ユーベルコードを発動させた!
「みんなまとめて燃えちゃえ!! 煉獄猛焔波動(れんごくもうえんはどう)!!」
 爆炎の翼から地獄の炎が辺り38m半径に広がった直後、前方へ偃月刀に黒炎を宿してなぎ払った!
 樹海内に地鳴りを轟かせて火柱が上がる!
 周囲の楽園の鳥たちはまさに一網打尽!
 爆発で敵の集団は木っ端微塵となり、まずは敵の第一波を龍ヶ崎は退けることに成功した。
「ホムラの力を借りるまでもなかったね! 邪教団側は霊力不足で、オブリビオンたちも思っていたよりも弱りきってるみたいだね」
 ならばもはや選択肢などない。
 猟兵たちとの合流と邪教団掃討のために、龍ヶ崎は樹海のさらなる奥へと相棒ホムラと共に突き進んでゆくのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

イヴ・クロノサージュ
アドリブ連携◎



――

●心情
先程の戦いでは、シアワセハコビが妙な動きをしていました
鳥さんの動きが、とっても気になるの...。

――

●状況
戦艦に搭乗中
沖縄から山梨へUCで移動
この事件を気になっています

――

●戦闘行動
戦艦を鳥よりも高度を取り、自分の周囲に無数の弾幕(範囲攻撃)を張ります
バリア機能(オーラ防御)で全体を包み艦を保護します(拠点防御)
空中戦が苦手な方は、戦艦に搭乗して貰って戦闘する事が可能です
助けて貰った場合は、感謝の言葉を

――

●台詞
女の子の姿と……、血まみれのカラス?
かわいそう、なの……。
どうしてそんな姿になっているの…

『あの鳥さんも、苦しんでる……。悲しそう……。
助けて、あげなくちゃ。』



 青木ヶ原樹海、高高度上空に、突如、飛行する巨大宇宙戦艦が出現した。
 UDCアースではアニメやファンタジー小説といった媒体にて架空の存在として登場する代物が、現実に航行しているのだ。
 巨大宇宙戦艦の名を『クロノトロン=ユニット』と言った。
「ミュスティカァ・ジャンプ完了です! 沖縄から山梨への異空間ワープ移動、おつかれ様でした……!」
 艦長のイヴ・クロノサージュ(《機甲天使》感情と記憶を代償にチカラを得た少女・f02113)は、そう告げると、眼下に広がる青木ヶ原樹海をARホログラムモニタを介して眺めていた。
「先日の沖縄での戦いで、シアワセハコビが妙な動きをしていました」
 沖縄での隕石事件での戦闘の際に見掛けた、鳥と飛行機模型が合体したようなUDCオブジェクト群の挙動がイヴはずっと気になっているようだ。
「鳥さんの動きが、とっても気になるの……」
 モニタを凝視するイヴは樹海の中から白い飛行生物の姿を目で捉えた。
「あ、鳥さん……え……?」
 イヴはその姿を見て絶句してしまう。
 少女のような姿に血まみれのカラスが合体したUDCの群れ、楽園の鳥たちだったからだ。
「女の子の姿と……、血まみれのカラス? かわいそう、なの……。どうしてそんな姿になっているの……?」
 実は全て邪教徒たちが変貌した姿なのだが、イヴはそれを知る由もない。
 故に、彼女は悲しむ。慈しむ。遥か下で飛び回る鳥たちの救済を願う。
「あの鳥さんも、苦しんでる……。悲しそう……。助けて、あげなくちゃ」
 イヴの感情は決して熱い感情ではない。
 だがしかし、聖者であるイヴが抱く『救済』の念は本物だ。
 これも確かに強い感情エネルギーだることには違いない。
 ある種の強迫観念じみたその『救済』は、宇宙戦艦に備わる大量の武装手段をもって完遂されることとなる。
「これ以上、異形としての存在のまま苦しませるわけにはいかないの……! せめて、人としての終焉(おわり)を導いてあげたい……」
 一方、鳥たちははるか頭上の宇宙戦艦から何かを感じ取ったのか、懸命に上空へ羽ばたいて高度を上げてゆく。
「楽園にいこう、体寄越せ寄越せ寄越せ寄越せ!」
「楽園ではみんな一緒だからその体寄越せ寄越せ!」
「楽園は楽しいところ、早く身体を寄越せえええ!」
 彼らのおぞましい叫び声で楽園を賛美する演説や、食べた対象の知性を真似た声でのお願いを戦艦に浴びせるのだが、そもそも戦艦自身は猟兵ではないし、艦長のイヴにはその声は全く届いていない。
 故に、鳥たちのユーベルコードは全くの無意味であり、むしろ迂闊に宇宙戦艦へ近付いたことが仇となった。
「いらっしゃい、鳥さんたち……。すぐにその魂を解放してあげますね……?」
 イヴは戦艦の戦闘オペレーションシステムを自動攻撃モードへ切り替えた。
 すると、宇宙戦艦は自艦より下方を飛び回るトリモドキへ無数の砲口を向け、一斉発射を敢行!
 おびただしい実弾兵器の弾幕に次々と飲まれてゆく楽園の鳥たちは、数秒後には炸裂する爆炎の中で木っ端微塵となり骨すら残らず死滅していった。
「おやすみなさい、鳥さんたち。これでもう解放されたよね……?」
 イヴはモニタ越しに楽園の鳥たちへ祈りを捧げるのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

宮入・マイ
「マイちゃん面白ければなんでもいいっス〜!」
(マイちゃん魂の叫び)
カブトムシぶっとばすのは楽しかったっス〜!
この鳥も面白いっス?
はやくやりたいっス。

マイちゃんのこと食べるっス?
マイちゃん食べるのも好きっスけど食べられるのも好きっス!
いっぱい食べて欲しいっス!
ぶちぶち体千切ってプレゼントっス!
多少の身体能力低下は【強引舞上】で補うっス。
そろそろいいっスかねー。
『ロイコちゃん』は美味しかったっス?
食べたら幻覚が見えると思うから気をつけて欲しいっス。
…もう遅いっぽいっスね、だんだん味方の鳥が美味しそうに見えてくるはずっス。
仲良く共食いして感染を広げて欲しいっス!

きゃっきゃ。


数宮・多喜
【アドリブ改変・連携大歓迎】

厄介な結界の気配を辿って来てみれば……
敵さんもだいぶ追い詰められてるようだね。
そんなに楽園へ行きたいのなら、
テメェらだけで往っちまえ!
アタシ達は、どんなにクソッタレな世の中だろうともな。
この今を、この世界を生きるんだ!

纏っているカブのモードを切り替え、【人機一体・雷】状態に。
やりゃあ本当は『空中戦』を仕掛けられるだろうが、
そもそもこの状態での真価はサイキックの増幅さ。
全力で『マヒ攻撃』の『カウンター』を仕込んだ
『オーラ防御』を練り上げ、
アタシの翼を封じたと油断して突っ込んでくる
鳥どもを迎え撃つ。
オーラに触れて奴らの動きが鈍ったら、
『念動力』でその首を縊ってやる!



 まるで青木ヶ原樹海全体が蠢動しているかのようだった。
 右も左も、上空も、楽園の鳥で氾濫しているではないか。
 耳障りな鳴き声で楽園を讃え、薄汚れた翼を必死に羽ばたかせて無軌道に空を飛び交う。
 その中を2人の猟兵が宇宙カブに跨って疾走していた。
「厄介な結界の気配を辿って来てみれば……敵さんもだいぶ追い詰められてるようだね」
「たーのしーっス~! マイちゃん面白ければなんでもいいっス~!」
 宮入・マイ(奇妙なり宮入マイ・f20801)は数宮・多喜(撃走サイキックライダー・f03004)が操縦する宇宙カブJD-1725の後部座席で幼児のようにはしゃいでいた。
「カブトムシぶっとばすのは楽しかったっス~! この鳥も面白いっス? はやくやりたいっス!」
「マイさん、早る気持ちは抑えておくれよ。あんまり動くとカブから落ちちまうじゃないかい!?」
「別に大丈夫っス。むしろあの鳥で遊びたいので降りるっす!」
「あ、ちょ……!?」
 数宮の静止を振り切って、後部座席から宮入は飛び降りて着地した。
「やれやれ、アタシがいうのもなんだけども、ちぃとお転婆が過ぎないかい?」
 苦笑する数宮は、ブリーフィングの内容を思い出す。
 自身の熱い感情を叫ぶことで、この結界内の龍脈が自分たちに味方してくれる。
 ならば、と数宮は飛び交う楽園の鳥たちへ向けて吠え立てた。
「そんなに楽園へ行きたいのなら、テメェらだけで往っちまえ! アタシ達は、どんなにクソッタレな世の中だろうともな。この今を、この世界を生きるんだ!」
 すると、数宮の身体へ、途端に体の芯へ流れてくるマグマのような熱量を感じ取った。
「す、すげぇ……! これならイケる! 気合入れてくぜ相棒……アタシたちの全力サイキック、見せてやろうじゃねぇか!」
 数宮のサイキックエネルギーが電撃として放出されたかと思えば、跨っている宇宙カブが突端に変形!
 みるみるうちにパワードアーマーへと変形してゆき、数宮の身体をガッシリ包み込んだ!
「人機一体・雷(チャージアップバディ・ユピテルドライブ)!」
 パワードアーマーは一瞬だけ宙を浮くと空を飛ぶ楽園の鳥を強化されたサイキックナックルでぶん殴る。
 まるで蚊や蝿を叩き潰すかのように、楽園の鳥は血反吐を吐きながら大樹へ激突して事切れる。
 そこへ、仲間を斃されたところを目撃した鳥たちが数宮へ殺到!
「その身体寄越せ寄越せ寄越せ寄越せ寄越せ寄越せ!!」
 奇っ怪な声での楽園称賛の演説節が数宮の鼓膜に突き刺さる!
(こいつは酷い! でも、やられたフリをしておいて……)
 此方のユーベルコードが封じられる前に、数宮は飛行高度を下げ、遂に着地。
 全身の機械関節を重力に任せて地面に付けさせた。
「あーうごかなくなったー!」
 ちょっと棒読みだが、数宮のユーベルコードが封じられたと敵に錯覚させる演技は功を奏した。
「寄越せ寄越せ寄越せ!」
 とどめを刺そうと鳥たちが上空から接近してくる!
 そこへ数宮、練りに練り上げたサイキックエネルギーをナックルに宿してカウンター!
「近付いたね? そこさ!!」
 電撃による神経麻痺と電磁オーラ壁で、殴られた鳥たちはピクリとも体を動かすことが出来ない!
「はっ、どうだ、恐れ入ったかい?」
 トドメに念動力で鳥たちの首を縊り殺そうと、敵の首がぐるんっと一斉に捻られていった。
 と、その途端、楽園の鳥たちの身体が一気に腐り始めたではないか!
 数宮は何が起きたと訝しがるが、すぐにその原因は特定できた。
「マイちゃん食べるのも好きっスけど食べられるのも好きっス! いっぱい食べて欲しいっス!」
 宮入はなんと、自分の体を楽園の鳥が自身の体の一部を変質させた被害者の頭部に噛みつかせていたのだ。
 それも寄ってたかって喰われているので、完全に鳥葬と化していた。
「ぶちぶち体を千切ってプレゼントっス! あはは! 左腕がもげたっス! おっぱい、みんなすきっスね? どんどん食べていいっス!」
 遂には自分の体で自分の生首を抱きかかえてケラケラ笑い出すホラーな光景を宮入は披露し始めた。
「あんた何してるんだい!?」
 その光景に愕然とする数宮!
 まさか自分の身体を敵に差し出す者がいるなんて、彼女の考えが及ばなかったのだ。
「そんなことをしたら死んじまうじゃないか!」
「大丈夫っス~! マイちゃんはこの体のどこかにいる『本体のマイちゃん』が殺されない限り死なないっス。腕取れちゃったスけど、ユーベルコードで補うっす」
 宮入りの言葉通り、彼女の『面白ければそれでいいという性格のために敢えて不利な行動をすると、身体能力が増大する』効果の強引舞上(ゴーイング・マイ・ジョイ)で絶賛強化中なのだ。
「そんな面白そうなことにマイちゃん誘わないとかどうかしてるっス。ところで、そろそろいいっスかねー?」
 頃合いを見計らっていた宮入は、目の前で苦しみ始める鳥たちの様子にほくそ笑む。
「マイちゃんのお友達の『ロイコちゃん』は美味しかったっス? 食べたら幻覚が見えると思うから気をつけて欲しいっス。って、もう遅いっぽいっスね、だんだん味方の鳥が美味しそうに見えてくるはずっス。仲良く共食いして感染を広げて欲しいっス!」
 スルと、鳥同士が互いに被害者の頭部を用いて共食いを初めた!
 噛み付かれた無傷な鳥に寄生虫が伝播し、次第にパンデミックが発生してゆく!
 子の場では、寄生虫の毒で死に絶えるか、寄生虫に操られて同士討ちを行うか。
 いずれにしても悲惨な最期を迎える運命を強いられた鳥たちの肉塊を、寄生虫たちが運んで宮入の身体を修復させた。
「アーちゃんで腐るかロイコちゃんで幻覚を見るかニ者択一っス! 面白いっス~!」
 宮入の魂の叫びは、常時発動型であった。
「一体、あんたは何なのさ!?」
 数宮の問いに、宮入は答えた。
「カタツムリのキマイラっス。でも本当は寄生虫のバイオモンスターらしいっす。よろちゃんっスー。きゃっきゃ!」
 戦場の真ん中で、敵同士が無様に喰らい合う様子を嬉々として観察する宮入に、数宮は考えることを止め、黙々とサイキック電撃パンチで道を切り拓いてゆくのだった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

鈴木・志乃
この手の依頼、結局三件向かったんだったか
どれも大変だったなあ
地形壊れるだけならいい
近隣住民洗脳されてんだもの

なぁ
お前ら何やったか本当に分かってんのか

お前らのせいでどれだけの人間が
不幸になったか分かってんのかって訊いてんだよ!!

普段秘匿してるUC発動
祈り、破魔の力を籠めた全力魔法の歌唱の衝撃破で
楽園の鳥を思い切りなぎ払う
あれだけのことしておいて
しかも戦う兵がこの姿か
本当邪神ってやつぁとんでもねえ外道だな!!

敵の攻撃は第六感で見切り
光の鎖で早業武器受けからのなぎ払い
呪詛耐性も籠めたオーラ防御常時発動
必要に応じて周囲の器物を念動力で巻き上げ嵐と化し
飛行中の敵にぶつける

出て来い黒幕ーー!!


ナハト・ダァト
実ニ、下らなイ

君達ノ騙ル楽園にハ、
希望ガ微塵モ感じられないヨ

その証拠ニ。ほラ
我が悪徳ノ生み出しタ怪鳥――『フレスベルグ』
虚構ニ満ちタ魂ヲ喰らわんト
飢えていル

さア、その1片まデ
残さズ平らゲ給エ

北欧神話の大鷲に酷似した力を持つ鳥を生み出し
使役する
肉を啄み、魂を糧とすることで繁殖、増殖を行う

……熱い思イ、カ
私ニあるのハ、唯一つ
救う事ダ
未来ヲ作る者達ノ平穏ヲ
今ヲ懸命ニ生きんトする者達ヲ

叡智モ悪徳モ、全てハ
その為ニあるのだかラ


夕闇霧・空音
アドリブOK度を

残念ながら…楽園最高なんていちいち言うのは楽園じゃないのよね
それに、妹の居ない場所なんて楽園とは程遠いわ。

【攻撃】
その楽園の歌というのは自分自身が浴びればいいわ。
自分のユーベルコードで敵の歌をシャットアウト。
それに無数の氷壁が生えれば
いくら超スピードになったところで衝突するのが落ちよ。
そして無数の壁が建ち並ぶ中であれば減速せざるを得ないでしょうね。

そこを渾身の一撃で一匹ずつ仕留めてあげるわ。


御宮司・幸村
今までの苦労がようやく実を結んできたみたいだねー!
龍脈的な何かも大分敵の利用を阻めちゃったパティーンとみた!

そして、それをパッションで利用
オーケー、おじさん得意だよ
そーゆーの

敵の薄気味悪い攻撃は「悪夢」としてユベコで相殺しつつ
じっくりとゲームについて熱く語っちゃうよー!

・国民的RPGの映画化によるレトロゲームの再加熱
知ってる?あれが出たのが1992年
何と27年前の作品なんだよー!
何度もリメイクされて、遂に映画化とか超胸アツ!

・昨今のミニハードブーム
・アーカイブなどのDL販売
もう、ここら辺は説明要らないよね?
しても良いけど(文字数)

これ実はおじさんのユベコのバフ条件と龍脈利用条件被ってるんだー


神代・黄泉
【SPD】

楽園楽園楽園楽園…ウザいってのよ、馬鹿の一つ覚えみたいに何回も何回も!
そんなもの、あるワケ無いじゃない…あるなら、私はこうはなってなかった
…熱い思いを叫べば良いんでしょ、叫んでやるわよ
皆殺しだ、ってね!!!

オウムみたいに、教え込まれた歌を歌うだけ…哀れな存在ね、お前達は
うるさいから、その喉斬り裂いて歌えない様にしてやる…!
スピードと反応速度が爆上がりするなら、私も同じ効果のUCで追い縋る
オマケでドーピングも併せちゃう、私が死ぬ前に殺せば良いだけの話でしょ?
捨て身の一撃・グラップル・フェイント・鎧無視・鎧砕き…この辺りも存分に活かして、熱い思いをぶちまけさせてもらうわ…!

※アドリブ歓迎



 一方、此方は猟兵5人と大量の楽園の鳥たちとの大乱戦が繰り広げられている真っ最中であった。
 不協和音の『楽園の歌』を歌いながら高速で飛び交う邪教徒の姿に、鈴木・志乃(ブラック・f12101)は、ぎりりっと奥歯を噛み締めた。
 光の鎖をピンと張って直感で攻撃の軌道を読む。
 鎖で受け止めつつ呪詛耐性を籠めたオーラの障壁で弾き返す。
(この手の依頼、結局三件向かったんだったか……どれも大変だったなあ。地形が壊れるだけならいい、近隣住民が洗脳されてんだもの)
 敵の本拠地が割れたと聞いて押っ取り刀で駆け付けてみれば、敵は邪教徒たちが変異したオブリビオンであった。
「こんなのってないだろ、あんまりだろうが?」
 鈴木は他人に喜んでもらうのが好きだ。
 個人の願いは、誰かに叶えてもらってこそ価値がある。
 だからこそ、目の前の光景が鈴木は相容れない。
 誰かの願いを利用して踏みにじられた末路が空を飛び、人を喰らっているからだ。
 絶句する鈴木同様、神代・黄泉(生屍・f19790)も楽園の鳥たちの歌声に苛立ちを露わにしていた。
「楽園楽園楽園楽園……いい加減にしやがれ! ウザいってのよ、馬鹿のひとつ覚えみたいに何回も何回も!」
 二振りの大鉈を盾代わりにして高速で体当りしてくる鳥たちの攻撃を防ぐ神代。
 鳥が神代を通過する度に、鉈との摩擦で火花が飛び散る。
「楽園なんてもの、この世界のどこにもあるワケ無いじゃない……! あるなら、私はこうはなってなかった……」
 思い返される絶望と苦痛の日々に頭痛と吐き気がぶり返す神代、ピルケースから大量の向精神病薬をオーバードーズ!
 ガリガリと錠剤を噛み砕いて飲み干すと、神代の充血した2つの眼が敵の影をギョロギョロと追う。
「ふム……あまりお勧め出来なイ服用方法だネ……」
 同行していたナハト・ダァト(聖泥・f01760)は人外専門の診療所も開設するほどの医療の心得・知識を有する。
 だが神代が人外でなくとも、先程の暴挙をナハトは憂う。
 どうにかしたいのは山々だが、おぞましい犠牲者たちの声真似から発せられる楽園の演説をナハトは懸命に意識の外へ振り払わねばならなかった。
「実ニ、下らなイ。君達ノ騙ル楽園にハ、希望ガ微塵モ感じられないヨ」
「私も同意するわ。残念ながら……楽園最高なんていちいち言うのは楽園じゃないのよね」
 夕闇霧・空音(凶風・f00424)は抑え気味のトーンの口調でナハトに力強く頷いた。
「何度も繰り返して勧誘すると嫌われるわ。テーマパークのコマーシャルなら間に合ってるもの」
「全くだネ。その証拠ニ。ほラ、我が悪徳ノ生み出しタ怪鳥――『フレスベルグ』。虚構ニ満ちタ魂ヲ喰らわんト飢えていル」
 ナハトは早速、ユーベルコード『十ノ悪徳・物質主義(クリファ・ナヘマー)』を発動。
「――Qimranut」
 聖詠が響いた半径50mの岩や砂利、そして投げ捨てられた不燃ゴミの類までが北欧神話の大鷲に酷似した力を持つ鳥へと変貌を遂げてゆく!
「さア、その一片まデ残さズ平らゲ給エ」
 ナハトの号令によって、周囲の楽園の鳥たちと怪鳥が衝突を開始、さらなる乱戦に発展!
 しかし、怪鳥が敵を啄もうにもなかなか深手を負わせられないでいた。
 これに御宮司・幸村(渚のインドアサマナー・f02948)が声を張った。
「みんなーっ! 熱い気持ちを叫ぶんだよー! ここは結界内! 悔しいけど、猟兵の攻撃力は低下しちゃってるからねー? ブリーフィングでの助言を試してみるんだ!」
 熱い感情の高ぶりを言葉に発することで、結界内の龍脈エネルギーを猟兵たちが利用できるのだという。
 早速、御宮司が万感の思いを込めて腹の底から叫んだ。
「今までの苦労がようやく実を結んできたみたいだねー! 龍脈的な何かも大分、敵の利用を阻めちゃったパティーンとみた! そして、それをパッションで利用! オーケー、おじさん得意だよ、そーゆーの!」
 御宮司は傍らに夢喰いの獏を召喚!
 そこへ鳥たちが身体から生やした犠牲者の頭部が御宮司に噛み付いてくる!
「おじさん、一般人だから……君の力、利用させて貰うよ」
 ユーベルコード『Dream of Dreams.(アクムハジョウネツノユメヘ)』!
 噛みつき攻撃を悪夢と獏が認識すると、なんと犠牲者の頭部を吸い込んでしまったではないか!
「そんな気味悪いホラーな攻撃、悪夢以外のナニモノでもないよね?」
 獏は吸い込んだ悪夢を紫色の煙状にして周囲に漂わせはじめた。
 その後も次々に吸い込んではタバコの煙のように吐き出してゆく獏。
 煙は悪夢の一部であり、夢のエネルギーの残滓である。
 その煙に包まれて御宮司が夢を語ると、果たして何が起こるか?
「よーし! これからおじさんがじっくりとオールドゲームについて熱く語っちゃうよー!」
 御宮司の熱い感情とは、なにかに熱中できる趣味に対する感情である。
 彼のユーベルコードのトリガーが、龍脈利用条件と合致したのが奇跡であった。
 つまり、御宮司が趣味のゲームに付いて語るほど、御宮司はパワーアップしてゆく!
「今、巷で話題の国民的RPGの映画化! それによるレトロゲームの再加熱、みんなは知ってる? 映画の原作が初めて出たのが1992年! 何と27年前の作品なんだよー! 何度もリメイクされて、その都度クオリティが増していって、遂に映画化とか超胸アツ! フル3Dアニメとか誰が予想できた?? おじさんは出来なかったー! 本当ビックリだよねー!? あ、みんなはお嫁さんはどっち選んだ? あれ悩むよねー! 子供の頃から親しい幼馴染を選ぶか、付き合いは薄いが自分を慕ってくれる令嬢を選ぶか! リメイクが進むと花嫁候補が3人になっちゃうのも驚いたよねー!」
 御宮司がその後も昨今のミニハードブームや過去作(アーカイブなど)のDL販売について熱心に語る程、彼の足元は地面から離れて浮き上がってゆく。
 ……比喩ではなく、本当に宙を舞っているのだ。
「あ~おじさん、嬉しさで天にも登る気分だー!」
 そう叫んだ次の瞬間!
 ボンッと空気が破裂する音と共に御宮司がマッハで空を飛んだ!
 そのまま楽園の鳥たちに突撃!
 ハイテンションですれ違いざまに鳥たちをタクティカルタッチペンでぶん殴ってゆく!
「映画化おめでとうございます、ひゃっほーいっ!!」
 唖然とする猟兵一同だったが、ブリーフィングの情報は実際効果抜群だ。
 ならばと各々も熱い感情を叫び始めた。
「なぁ……お前ら何やったか本当に分かってんのか?」
 鈴木が飛び交いながらケラケラ笑う楽園の鳥たちへ向けて尋ねる。
「お前らのせいでどれだけの人間が不幸になったか分かってんのかって訊いてんだよ!!」
 怒りの声を魔改造したマイク『魂の呼び声』に乗せてシャウト!
 歌は魔法となり、爆発したかのように周囲へ拡散!
 破魔のエネルギーが邪悪な存在をなぎ払い、猟兵たちの心を後押ししてゆく!
「あれだけのことしておいて、しかも戦う兵隊がこの姿か! 本っ当! 邪神ってやつぁとんでもねえ外道だな!!」
 鈴木が聖者の歌声を発する度に、楽園の鳥たちは蚊取り線香の前に突っ込んできた蚊のごとく泡を食って後を追うように次々と墜落してゆく!
「うわあああああーっ!! 出てこい、黒幕ーっ!!」
 感情が爆発して倒木や岩石を念動力で巻き上げ、今度は物理的に鳥たちを撃墜し始める!
「これハ凄まじイ。巻き込まれないようニしなければならないネ」
 ナハトも怪鳥たちをけしかけつつ、自身の熱い感情についてしばし逡巡する。
「……熱い思イ、カ。私ニあるのハ、唯一つ。『救う事』ダ」
 ナハトの口調は決して強いものではなかった。
 しかし、龍脈はナハトの意思に応え、力を注いでくれたのだ。
「未来ヲ作る者達ノ平穏ヲ。今ヲ懸命ニ生きんトする者達ヲ。叡智モ悪徳モ、全てハ、その為ニあるのだかラ」
 龍脈のパワーを得た怪鳥たちは、無差別に楽園の鳥たちの肉と魂を啄み、喰らってゆき、繁殖・増殖を繰り返してゆく。
 空音もまた、静かに、だが自身の根幹の熱い気持ちを吐露する。
「全ては、私の可愛い妹のため……。私は世界で一番、妹を愛してるわ。だから、妹の居ない場所なんて楽園とは程遠いのよ」
 極度のシスコン!
 邪教徒の唱える楽園をバッサリ完全否定出来たのは、妹への愛のおかげだ!
「その楽園の歌というのは自分自身が浴びればいいわ。防御兵装展開……絶対氷壁『コキュートスウォール』発動!」
 突如、ユーベルコードの効果によって樹海に氷山が乱立、連なって壁となる!
 高速飛行する楽園の鳥たちは反応速度が上がっているので直撃こそ免れたが、この氷山の壁は相手のユーベルコードを反射する!
「鳥は反響する周囲の音を聞いて、自分の位置を把握するそうよ。でも、この氷壁で乱反射する音響は私の耳に入らずシャットアウト。蓄積された音は暴力となってあなた達の聴覚を破壊するわ」
 空音の指摘通り、聴覚による空間把握能力を失った鳥たちが次々と氷壁へ高速で衝突してゆく!
「そして、あなたたちの血を啜った氷壁は、忌まわしき氷の磔刑台へと変化する!」
 かつて空音に苛烈な人体改造を行った忍集団『風魔衆』が作りし凍える拷問具が氷壁から出現すると、楽園の鳥たちを捉えて氷像へと変えていった。
 その氷像を踏み台として蹴っ飛ばして跳躍するのは神代だ!
「熱い思いを叫べば良いんでしょ、叫んでやるわよ! お前ら全員、皆殺しだあぁぁーっ!!!」
 二振りの大鉈を前方へ投擲!
 鉄塊に巻き込まれて上下真っ二つになる鳥たちの向こうから、更に高速で突っ込んでくる同胞たち!
「わたしは! 素手のほうが強いんだぁっ!!」
 徒手空拳になった神代の両腕より骨刀を展開!
 防御をかなぐり捨てた超攻撃モードの強化人間の姿を曝け出し、鳥たち以上の反応速度と移動速度でサクサクと鳥たちの首を刎ねてゆく!
 喉元を掻っ切るだけのつもりだったが、互いのスピードと慣性の法則の働きにより、骨刀は鳥の喉笛と頚椎をいとも簡単に両断してしまった!
「オウムみたいに、教え込まれた歌を歌うだけ……哀れな存在ね、お前達は! うるさいし面倒くさいから、もういっそ首ごと刎ねて歌えなくしてやる!!」
 氷壁を三角飛びしながらパルクールめいた立体機動で首を狩ってゆけば、ものの1分もしないうちに山程の首塚が出来上がるほど神代の無双が続く。
「お前が最後だ! 死ね、死ねシネしね!!」
 最後の1匹がバラバラに解体され、この地区の敵はすべて殲滅出来たようだ。
 その時、神代の口から大量の喀血!
 前のめりに崩れ落ちる!
「ああ、最悪……」
 目を伏せ、ここまでか、と諦観の念を抱く神代。
 だが、ふにゅんと不意に柔らかいものに彼女の身体は支えられた。
「無理ヲ働くからダ、黄泉クン」
 ナハトが光る双眸で神代の顔を覗き込んでいた。
「……っさい、わね。私が……死ぬ前に殺せたの、だか、ら……問題ない、でしょ?」
「私の想いハ救う事と言ったはずダ。すぐニ応急処置ヲ行うヨ。誰カ、水ヲ持ってないかナ?」
「私が持ってるよ。何か手伝えないかな?」
 鈴木がすぐに飛んできて助力を申し出た。
 見守る御宮司と空音も、ナハトとともに神代の介抱に付き合う。
(……何だっていうのよ。なんでこんな、お人好しばっかり……)
 注がれる優しさに、意識が朦朧とする神代は思わず困惑していた。
 その後、一命を取り留めた神代。
 そして彼女の開放していた面々は、樹海の奥で黒い煙が上がっているのを目撃する。
 ――また誰か樹海を燃やしたのか。
 猟兵の仕業だと誰もが直感で理解すると、煙の立ち上る方角へ急行する5名であった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

波狼・拓哉
…ぶっちゃけ猟兵の中で強大な感情エネルギー持ってない奴とかいるのかね。居ないわけでは無いんだろうけど…
じゃ、まあ…焼け死ねやオラー!くっっっそ周りくどい戦法取りやがって…!各地に隕石落とすってマジでなんだ。何でそんな力あるのに微妙にばれないようにやってんだ。そして掠め取られてるって何?馬鹿なの?死ぬの?いやまあ死ぬんだけど。
と怒りを込めつつミミックを投擲して回ろう。周り事燃やせば素早くなろうと関係ないだろ。
自分は衝撃波と地形を利用して燃えるのが広がりすぎないようにしていこう。…まあまた木が敵は無いだろうけど一応ね。
え?神殿の方に広がってる?…そのままにしといたろ。
(アドリブ絡み歓迎)


ティオレンシア・シーディア
※アドリブ掛け合い絡み大歓迎

感情エネルギー、ねぇ…
あたし強い感情を表に出すの、あんまり得意じゃないんだけどなぁ…

正直あたし、そこまで御大層な目的意識とかあるわけじゃないのよねぇ。
だからこの状況で抱くとするなら…
「騒々しい・喧しい・鬱陶しい」ねぇ。
どいつもこいつも同じようなことぴーちくぱーちくと五月蠅いのよ。
とっとと墜ちてちょうだいな。

歌だの演説だのに一々意識向けるのも面倒ねぇ。
〇ダッシュで敵の本拠地に向かいつつ、見つけ次第〇クイックドロウからの●封殺で片っ端から撃ち落とすわぁ。
刻むルーンはアンサズ(言葉)にイサ(氷)。
言葉が凍る、すなわち沈黙。
騒音撒き散らすのも、大概になさいな。



「……ぶっちゃけ猟兵の中で強大な感情エネルギー持ってない奴とかいるのかね。居ないわけでは無いんだろうけど……」
 波狼・拓哉(ミミクリーサモナー・f04253)がボヤいてみせれば、同行していたティオレンシア・シーディア(イエロー・パロット・f04145)が困ったといいたげに眉尻を下げた。
「感情エネルギー、ねぇ……。あたし、強い感情を表に出すの、あんまり得意じゃないんだけどなぁ……」
 小柄な体格と困惑する仕草が相まって、甘ったるく舌っ足らずな少女のような声色とギャルソン服のアンバランスさがいつにも増して蠱惑的だ。
 波狼は想定外の返事に虚を突かれてしまう。
「え? あ、そうなんだ……? でもさ、猟兵だったら、何かしら目的意識とかあるでしょ?」
「正直あたし、そこまで御大層な目的意識とかあるわけじゃないのよねぇ」
「あっ、はい……」
 ティオレンシアの返答に、思わずモデルガンを構えたまま窮してしまう波狼。
 ただ、と間髪入れずティオレンシアは言葉を継ぐ。
「この状況で抱くとするなら……『騒々しい・喧しい・鬱陶しい』ねぇ?」
「ああ、確かにね。ビュンビュンと元気がいいことで」
 波狼とティオレンシアは、断末魔のような歌を発しながら楽園の鳥たちが高速で周囲を飛び交っていたのだ。
「そんなにたくさんいると、歌だの演説だのに一々意識向けるのも面倒ねぇ。どいつもこいつも同じようなことぴーちくぱーちくと五月蠅いのよ。とっとと墜ちてちょうだいな」
 ティオレンシアが愛銃オブシディアンに特殊ルーン弾を装填し終えた。
 波狼も相棒の箱型生命体ミミックを召喚すると、むんずと掴んでみせた。
「まったくだ。んじゃ、そろそろやりますか。……焼け死ねやオラー!」
 波狼はミミックを空中へ放り投げる!
 飛び交う敵の群れの中へ放り込まれたミミックは、たちまちその姿を紅蓮の炎へと変化させたかと思えば、一気に熱量を膨張させ大爆発!
 多くの楽園の鳥たちを焼き焦がした!
「走るわよぉ? きっと教団の神殿は近いわぁ~」
 ティオレンシアが樹海を疾走すると、爆風を逃れた楽園の鳥たちが追い縋ってくる!
「攻撃に移る瞬間ってね、一番隙ができるのよぉ?」
 ティオレンシアが鳥たちに銃口を向けた瞬間、短い発砲音がすかさず樹海に鳴り響いた。
 ユーベルコード『封殺(シールド)』の46分の1秒の反応速度で繰り出される超高速クイックドロウだ!
 頭部を撃ち抜かれ、勢い余って樹々に激突して身体を四散させる楽園の鳥たちを尻目に、彼女はなおも走る。
 だが速度を活かして、楽園の鳥は目の前に回り込んできた。
 集団でティオレンシアへ向けて空中タックルを敢行!
 そのひとつひとつがダンプカーが正面衝突してくる衝撃と同等の威力を誇る!
 更に耳障りなユニゾンの歌声がティオレンシアの鼓膜に突き刺さる!
「「楽園はすてきだよ、苦しくも悲しくもないよ!!」」
 ティオレンシアは無言でファニングショット!
 向かってくる鳥たちは、マズルフラッシュが起こる度にボトボトと地面に無様に落ちてゆく!
「刻むルーンはアンサズ(言葉)にイサ(氷)。言葉が凍る、すなわち沈黙よぉ? ……騒音撒き散らすのも、大概になさいな」
 普段のぽわぽわな彼女の口調から一転、冷血な『仕事人』の顔となり、容赦なく鳥たちを射殺してゆく。
 そこへ再度フルパワーで投げ込まれる爆炎のミミック!
「化け焦がせやミミックーッ! おい邪教団ザッケンナコラー! くっっっそ周りくどい戦法取りやがって……! 各地に隕石落とすってマジでなんだ。つーか何でそんな力あるのに微妙にばれないようにやってんだ。ばれないとでも思った?? そして偶発的とはいえデビルズナンバーたちに掠め取られてるって何? 馬鹿なの? 死ぬの? いやまあ死ぬんだけど」
 今まで溜まりに溜まった鬱憤がツッコミとなって波狼の魂の叫びが樹海に響く!
 龍脈はまるで『アッハイ、スミマセンデシタ!』と言わんばかりに波狼へ急速エネルギーチャージ!
 ミミックの火力もみるみるうちに倍増してゆく!
「おら吹っ飛べクソがぁっ!!」
 衝撃波を操ることで、指向性爆発を意図的に発生させる波狼は、直感で投げつけた方向をミミックで吹き飛ばした!
 すると、目の前の空間が突然歪み、炎が侵食していき、次の瞬間、轟音とともに炎が天へと立ち上り大爆発!!
 その炎の影の中から、建物のような形が浮かび上がる。
 これは、視覚阻害の魔術で巧妙に隠された、邪教団の拠点たる神殿の入り口、すなわち楽園の鳥の拠点でもある!
「あ、なんかそれっぽい建物に引火したな。そのままにしといたろ……」
 炎と煙に巻かれ、中にいる鳥こと邪教徒たちは炎に焼かれながら飛び出してきた。
 それをティオレンシアが無慈悲に射殺してゆく。
 辺りに死体が折り重なっていった。

 ――しばらくすると、中にいる鳥たちは全て焼死もしくは射殺された。
 燃え盛る神殿入口付近を眺める2人は、他に内部へ侵入できる場所がないか探ることにした。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ロベリア・エカルラート
青木ヶ原樹海かぁ……
よりによって私の担当の近くに潜んでいたなんてね
昇仙峡の方も後始末は済んだし、あとは自分の剣で決着を付けに行こう

さて、失態は働きで取り戻さないとね……ちょっと本気で行くよ


●戦闘
血統覚醒でヴァンパイアに変身しつつ、翼を使った空中戦を仕掛ける
高速で移動して、愛剣・ロメオジュリエッタで白兵戦を仕掛けるよ

生憎と君たちに恨みが有るわけじゃないけど、私にもそれなりにプライドってやつがあるからね
逃した相手は自分の手で決着を付けないと

熱い感情ってのに足り得るかわからないけど、私は私の予知を覆すために、全力を出させてもらうよ!

「さて、後始末だ。今回はバッドエンドはお呼びじゃないんだよね!」


雛菊・璃奈
悪いけど、今までの所業を見てれば楽園なんて信じられないし、そんなものを許すわけにもいかない…ここで止める…!

【呪詛、高速詠唱】で魔法陣から呪詛の縛鎖を大量に展開…。
敵を一斉に捕縛した上で更に【unlimited】を展開…。展開した魔剣を更に【呪詛】で強化し、一斉斉射で敵の群れを一気に殲滅するよ…。
突破してきた敵の攻撃は【見切り、第六感】と凶太刀の超高速化で回避し、【カウンター】で斬り捨てる…。

悪いけど、これ以上好き勝手されるわけにはいかない…貴方達の企みはここで終わらせる…!


時雨・零士
…やっぱり子供や女性の外見だと戦い難いが…ここが正念場だ!躊躇してられねぇ!これ以上の企みはさせないぜ!さぁ、ここからが俺達猟兵のステージだ!!

「変身」しながらアクセラレイターを駆ってブラスター連射しながら急襲!
更にストームドラグーンに【フォームチェンジ】して風の鎧で敵の攻撃を寄せ付けないようにしつつ雷を纏った拳や蹴りを叩き込んで行く。敵が戦闘モードに変身したらこちらも再度ブレイズフェニックスへフォームチェンジして空中戦。炎弾で撃ち落としたりしつつ、【怪力、力溜め、捨て身、属性攻撃】ロストプロミネンスで一気に蹴散らしていくぜ!



 時間は少し遡る。
 青木ヶ原樹海の悪路を突き進むのは、時雨・零士(仮面ライダーデオルム・f04112)が操縦する大型宇宙バイク、カオス・アクセラレイター!
 その後部座席にロベリア・エカルラート(花言葉は悪意・f00692)と雛菊・璃奈(魔剣の巫女・f04218)を乗せ、龍脈が乱れる場所――今回の黒幕の邪教団本拠地へ急行していた。
「零士くん、ありがとね。この悪路を突き進むのは正直言って骨が折れるよ。宇宙バイクでの移動は本当に助かる」
 ロベリアが時雨の背中にしがみつきながら礼を言う。
 そのロベリアの背中に自分の体を押し付けてホールドする雛菊は、若干御冠のようだったが。
「零士……もう少し、安全運転……。ガタガタ揺れて、危ない……」
 雛菊のもっふりした狐の尻尾と豊満な胸元が揺れる。
「あ、悪りぃ、璃奈……! 今後は操縦面の修行も必要だな……」
 樹海の地面は溶岩鉱の岩だらけで、実際足場が悪い。
 その中を難なく走る時雨のドライビングテクニックは充分凄いが、まだまだ自身の操縦面の伸びしろを時雨は痛感した。
 とはいえ、美女・美少女に弱い時雨にとって、この状況は役得。
 不謹慎だと判っていても、自然と時雨の心が弾む。
「そういや、2人はこの一連の事件に以前から関わってたのか? 俺はこの樹海からだけどな」
 決戦を前に、時雨の問いに雛菊が口を開いた。
「わたしは、沖縄で……最後は、激戦だったよ……」
「私はグリモア猟兵で、この事件の前半戦、9つの隕石落下事件のひとつ、山梨県の昇仙峡の予知を担当したよ。……青木ヶ原樹海かぁ……」
「ん、どうした? ロベリア?」
 時雨の声にロベリアは悔しさを声に滲ませた。
「よりによって、私の担当の近くに敵の親玉が潜んでいたなんてね。でも、昇仙峡の方も後始末は済んだし、あとは自分の剣で決着を付けに行くよ」
 その言葉の直後、雛菊が所持する破魔の鈴飾りが独りでに鳴り出した。
「……! 敵が近い……来る……上……っ!」
 雛菊が指差す先に、前方の上空から楽園の鳥たち出現、此方をロックオンして急降下してくる!
「さて、失態は働きで取り戻さないとね……ちょっと本気で行くよ」
 ロベリアはアクセラレーターから飛び降りると、茨が巻き付いた大鋏型の剣『ロメオジュリエッタ』を両手で持って身構えた。

「楽園へおいでよ身体を寄越せ寄越せ寄越せ!」
 身体に被害者の頭部を生やした楽園の鳥たちが、自分たちの楽園の素晴らしさを耳障りな声で演説し始める。
「悪いけど、今までの所業を見てれば楽園なんて信じられないし、そんなものを許すわけにもいかない……。ここで止める……!」
 バイクから飛び降りた雛菊は呪詛の詔を高速詠唱、魔法陣を空間に生成させると呪詛の縛鎖を大量に展開して鳥たちを絡め取ってゆく!
 更にユーベルコード『unlimited curse blades(アンリミテッド・カース・ブレイド)』で240本の魔剣・妖刀の現身を生成すると、絡め取った鳥たちへ向けて一斉発射!
「呪われし剣達……わたしに、力を……『unlimited curse blades』……!!」
 呪詛で更に切れ味が増した刃は、寸分狂わず鳥たちの急所を抉り抜いていった。
 ロベリアも『血統覚醒』を発動すると、その姿をヴァンパイアへ変身させた。
 背中から黒いコウモリ状の大きな翼が生えると、ロベリアの体を空へと飛び立たせる。
 その飛行速度は楽園の鳥たちの速度に匹敵するほどの航空能力を持っていた。
「生憎と君たちに恨みが有るわけじゃないけど、私にもそれなりにプライドってやつがあるからね。逃した相手は自分の手で決着を付けないと……!」
 空中戦を果敢に挑み、愛用のロメオジュリエッタで次々と鳥たちを切り裂き、返り血を浴びてゆくロベリア。
 その浴びる赤さえ、身に纏う戦場のプリンシパルが纏うドレス『プリンシパル・スカーレット』の彩る差し色と化してしまう。
 女性猟兵2人の活躍を前に、時雨もいよいよ決意を固めた。
「……やっぱり子供や女性の外見だと戦い難いが……ここが正念場だ! 躊躇してられねぇ! これ以上の企みはさせないぜ! さぁ、ここからが俺達猟兵のステージだ!!」
 ベルト型魔術装置『デオルムドライバー』を装着!
 宇宙バイクに騎乗したままポーズをとって叫ぶ時雨!
 ドライバーから呪紋が全身に広がり、謎の電子音声が響き渡った!
『デオルム! マテリライゼイション! ライダーッフォームッ!』
 グールドライバーの力とサイボーグの完全戦闘形態の力を融合させた、メタリックアーマーのヒーローへと変貌を遂げる。
「サイボーグ戦士デオルム! 時の雨より現れた零の戦士、俺が正義だ!」
『デオルム・ブラスター・バーストッ!』
 ブラスター連射しながら急襲!
 鳥たちはデオルムを噛み喰らおうと接近するも、射撃で撃ち抜かれて撃墜されてゆく。
「これだけじゃ終わらないぜ!」
 デオルムは強化アイテム『クロスメモリ:ストームドラグーン』をデオルム・ドライバーにセット!
『アクション! クロスメモリ・フォーム!』
「超変身……! とうっ!!」
 宇宙バイクから飛び上がると、デオルムの身体を風と雷が包み込んでゆく!
『風雷の覇王ッ! デオルム・ストームドラグーン! リアラァーイズッ!!』
 風と雷を操るフォームに変身したデオルムは、嵐の如き威力の拳を鳥の群れに叩き込んだ。
「カオスインパクト・ドラグーン!」
 風圧と電撃が樹海の樹々を鳥ごとなぎ倒す!
 更にすかさずフォームチェンジ!
 今度は炎を操るクロスメモリをセット!
『赤熱のストライカー! デオルム・ブレイズフェニックス! リアラァーイズッ!!』
「一気に決めるぜ! ハッ!!」
 背中から出現した炎の翼で天へ羽ばたくと、ドライバーに魔力をみなぎらせて解放する!
『フィニッシュ・アーツ! ブレイズフェニックス!』
「ロストプロミネェェェンスッ!!」
 無数の炎弾とともに急降下からの業炎の飛び蹴りが楽園の鳥たちの群れを焼き焦がす!
 これに並び立つようにロベリアも愛剣を突き立てて急降下!
「さて、後始末だ。 私は私の予知を覆すために、全力を出させてもらうよ! 今回はバッドエンドはお呼びじゃないんだよね!」
 ロベリアが通過する度に鳥たちの体は上下真っ二つに分断されて墜落してゆく!
 そして地上では、雛菊が撃ち漏らしに狙いを定め、妖刀・九尾乃凶太刀(キュウビノマガタチ)の特性である音速を超える身のこなしを駆使して、残党狩りを果たしてゆく。
「悪いけど、これ以上好き勝手されるわけにはいかない……貴方達の企みはここで終わらせる……!」
「楽園はタノシイ!!」
「うるさい……!」
 妖刀一閃、首を刎ねて雛菊は鳥たちを沈黙させていった。

 3人の奮戦によって、鳥たちを殲滅することが出来た。
 その僅か数分後、樹海の中から爆炎と黒煙が立ち上ってゆくのを彼らは目撃する。
 そして3人は直感で決戦が近いことを悟った。
「早く乗れ! 敵の本拠地まで飛ばすぜ!!」
 デオルムの誘いに、ロベリアと雛菊は即答して宇宙バイクに跨った。
「しっかり掴まてろ! 行くぜ、フルスロットルだ!!」
「……安全運転……!」
「レディが相乗りしているんだから、丁重に扱ってほしいな」
 雛菊とロベリアの小言が後ろから聞こえながらも、デオルムは本拠地へ向けてアクセルを蒸すのだった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​




第2章 ボス戦 『十字教教祖シュラヴェイア』

POW   :    これぞ我が信仰の証!
単純で重い【邪神信仰】の一撃を叩きつける。直撃地点の周辺地形は破壊される。
SPD   :    悪い子にはお仕置きです!
レベル×1tまでの対象の【体や手足】を掴んで持ち上げる。振り回しや周囲の地面への叩きつけも可能。
WIZ   :    これぞ救済の道筋である
戦場全体に、【邪神に捧げられた生贄】で出来た迷路を作り出す。迷路はかなりの硬度を持ち、出口はひとつしかない。
👑11
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 樹海の中で燃える施設――十字教団の神殿の一部は消失。
 猟兵たちは大火を免れた施設へ潜入を果たす。
 すると、ちょうどそこには黒衣のローブの青髪の女性が狼狽しているではないか。
「な、なんていうことでしょうか……! これは神への反逆ですよ……!? この十字教団の神殿を壊滅にまで追い込まれるだなんて……!」
 信じられないと言った顔で後退りする黒衣の青髪女性。
 だが、別の通用口から侵入した猟兵たちも此処へ合流を果たし、女性への包囲網が完成する!
「……か、囲まれましたか! なんてことなの……!! 私の完全なる復活で、この世界に正しい調和と規律をもたらす予定でしたのに!! 9つの隕石の着弾地点は、大地に記された鏡写しの龍脈の鍵穴! 龍脈の暴走で復活した邪神たちと溢れ出る龍脈の暴走エネルギーを取り込み、この十字教教祖シュラヴェイアは完全なる復活を遂げるはずでしたのに、嗚呼、なのに、なのにどうしてこんなことにぃぃぃッ!?」
 錯乱するこの青髪女性が、今回の事件の全ての元凶、十字教教祖シュラヴェイア!
 猟兵たちにことごとく計画を邪魔され、不完全な状態のまま猟兵たちと対峙した自分のこの状況を呪いながらも、その眼は今だ絶望に染まっていなかった。
「――とはいえ、あなた達のその魂! 一人分でも私の力を呼び覚ますのには充分の霊力ですね! そうです、あなた達の誰かひとりでも殺せば、私は復活できます!! あは、あははは! あはははははははは!!!」
 狂乱と恐慌にまみれた十字教教祖シュラヴェイアは、真紅の長剣を鞘から抜き払って十字に交差させた。
「嗚呼、まだ私に希望は輝いている! 全ては、十字の誓いの元に!」
 不完全とはいえ、今回の事件の黒幕であるシュラヴェイアは強敵だ。
 しかし、此処まで辿り着いた猟兵たちの勢いと技量があれば立ち向かえるはず!
 さぁ、猟兵たちよ、これが本当の最終決戦だ!
 己が道を貫き、一連の事件に幕を引けッ!!
宮入・マイ
連携アドリブ歓迎

「マイちゃん面白ければなんでもいいっス〜!」
(マイちゃん魂の叫び・2回目)

おー、こいつが1番悪いやつっス?
マイちゃん詳しいことは知らんっスけど面白そうなのは伝わってくるっス!

このどかーんって感じの技は前に見たっス。
前と同じじゃ面白くないっスし…今回は地面が壊れた状態で戦うっス、【強引舞上】っス!

敵の攻撃を誘って〜どかーんってさせるっス!
後は『サナダちゃん』いっぱい出して張り巡らせるっス、足場代わりっス!
『サナダちゃん』を飛び移りながら『ガーちゃん』を撃ちこんで行くっス〜。

寄生虫に身体を食い破られる感覚はなかなか味わえないと思うっス!
ぜひ堪能していってほしいっス〜!

きゃっきゃ。


夕闇霧・空音
目的を丁寧に説明してくれたおかげで
色々聞き出す必要もなくなったわね。

悪いけど、私達は神を猟る兵隊なのよね

【戦闘】
私は神様よりも妹のほうが信仰心抜群なのよ。
というわけで信仰の一撃なんて気合で耐えてみせるわよ。
相手の動きをよく見て交わして
地形のダメージはなんとか防ぐけど
後は反撃でユーベルコードを使用して
一気に敵を氷漬けにしてやるわ
2回攻撃で追撃を食らわせて一気に倒すわ


イヴ・クロノサージュ
◎アドリブ大歓迎
◎真の姿

――

『レモンちゃんの予知が的中、凄いですね……。
強大な力を感じます……。まずはあの脅威を退けないと……。』

●心情
十字教……彼女は、宗教人ですか。
はじめは人々を救いたいという気持ちから
始まったはずなのに、どうしてこうなったのでしょうね…?

私も聖者として彼女が気になります
こうなってしまった宿業、見過ごす訳には参りません…。
全力で参るとしましょう。

――

●戦闘

猟兵の皆さんを回復、補佐します。
皆さんが活躍出来る様に動く、それが私の仕事。

《超越次元想界詩》エンジェル・ボイス

自分の周囲に、無数の魔法陣を広げ
両手を合わせ神に祈りを捧げます(祈り)

どうか、皆様にお力を――(鼓舞、優しさ)


波狼・拓哉
予想以上に焼き討ち効いてるようで何よりですね。神殿を人目に付きにく燃えるモノが一杯あった方が悪いから仕方がないね。

じゃ、死のうか。込めるは狂気。その希望、誓い…尽くを踏みにじろう。さあ、化け終わりなミミック…!さあ!さあ!さあ!御覧あれ!これはお前に捧げ全てを否定する…ただの混沌だよ。

(化けるは『邪神』信仰を否定する『モノ』、それに触れることは『邪神』信仰を落とすことになる『ナニカ』、信仰深くなるほど持ち上げられず信仰薄くなるほど重くなる『ソンザイ』、捧げられた贄を導く『泰斗』、その姿はきっと…『十字を意味する』)

…おっと長い時間は無理でしたか。お疲れさまでした、ミミック。
(アドリブ絡み歓迎)


エメラ・アーヴェスピア
何とか、決戦には間に合ったかしら…!
…そして確り実行されていたら、危なかったわね
でもあとは彼女を骸の海に送り返すだけ…時間よ、猟兵の仕事を始めましょう

ただ私は叫ぶと言うのはどうにも、ね
だからここは逆転の発想と行きましょう
攻撃が通り辛いのなら、攻撃しなければ良い、と
『ここに始まるは我が戦場』、そして『歓待するは我が戦城』
迷路には予め展開しておいた『戦場』にて即座に地図を作り
迷い込んだ同僚さんを『戦場』を用いた『戦城』で回収
迷路を抜けて相手の前に送り込むわ
後は見えないドローンを盾にしようかしら
それじゃあ頑張りましょう…同僚さん達、私の兵器庫では暴れないで頂戴ね、普通に危険よ?

※アドリブ・絡み歓迎


ティオレンシア・シーディア
※アドリブ掛け合い絡み大歓迎

はぁい、やけに説明的なセリフどーも。
まぁ、あたしは正直そっちの目的とか割とどーでもいいんだけど。

近距離メインだし、遠間から引き撃ちが最上…なぁんて、その程度向こうも承知よねぇ。
むこうの手札を考えると…迷路で分断して各個撃破、ってのが一番ありそうねぇ。
技能フル活用で追っかけるわぁ。
用意するルーンはラグ(流れ)・ペオース(幸運)・ラド(移動)。
「流れに乗」って「正しい選択」で「探索」するわよぉ。
見つけ次第、〇クイックドロウからの●封殺を叩き込むわねぇ。

目的とかはホントにカケラも興味ないんだけど。
…日本中あっちこっち飛び回らされた分のオレイくらいは、しないとねぇ?



 遂に黒幕を追い詰めた猟兵たち。
 歯ぎしりをして身構える十字教教祖シュラヴェイアの姿に、猟兵たちは各々思うところがあるようだ。
「おー、こいつが1番悪いやつっス? マイちゃん詳しいことは知らんっスけど面白そうなのは伝わってくるっス!」
 ここまで『全力全壊』でオブリビオンを蹂躙してきた宮入・マイ(奇妙なり宮入マイ・f20801)は、嬉々としながら敵の首魁を見詰めていた。
「マイちゃん面白ければなんでもいいっス~! 早くマイちゃんと遊ぶっス!」
「こ……こんな猟兵に私の教団は負けたというのですか……!?」
 シュラヴェイアは愕然とする。
 マイからは敵意が伝わってこない、戦闘意欲が感じられない。
 彼女の言葉通り、本当に『遊んでいる』のだと、女教祖は直感で理解してしまった。
 そして得体の知れないマイの存在に恐怖する。
「こんなサイコ猟兵を相手取るなんて……ヤキが回りましたね、私もっ!!」
「おいおいおいおい、それ自分で言っちゃう??」
 波狼・拓哉(ミミクリーサモナー・f04253)はケラケラとシュラヴェイアを嘲笑する。
「散々と非人道的なアレコレ引き起こしておいてコッチをサイコ呼ばわりはなくね?」
 彼は目を血走らせながら、自身に憑依し纏わり化ける箱型生命体を傍らに呼び寄せる。
 すると、徐々に波狼の挙動がおかしくなってゆく。
「予想以上に焼き討ち効いてるようで何よりですね。神殿を人目に付きにく燃えるモノが一杯あった方が悪いから仕方がないね、ふは、ははは……」
 脂汗が滴り、呼吸は荒くなり、体中の震えが次第に大きくなってゆく。
 そんな波狼を留意しつつ、真の姿を曝け出したイヴ・クロノサージュ(《機甲天使》感情と記憶を代償にチカラを得た少女・f02113)――黄金色の花嫁めいた聖槍の遣い手は、女教祖を神妙な表情で見詰めていた。
(本当にグリモア猟兵さんの予知が的中、凄いですね……。にしても、強大な力を感じます……。まずはあの脅威を退けないと……ですが)
 イヴの眉尻が悲しげに下がる。
(十字教……彼女は、宗教人ですか。私も聖者として彼女が気になります。こうなってしまった宿業、見過ごす訳には参りません……)
 故にイヴはシュラヴェイアに問うた。
「この世界の調和と規律、それはすなわち救済……。世界は違いますが、私も聖者。誰かを救済したいと願う気持ちに変わりはないはずです。……はじめは人々を救いたいという気持ちから始まったはずなのに、どうしてこうなったのでしょうね……?」
「そんなの、決まってます! 私達の理想と悲願は、あなたたち猟兵に全て潰されたのですから!」
「それは……私にも護りたいものがあるから……っ!」
 いきり立つ女教祖の態度に、イヴは思わず閉口してしまった。
 一方、夕闇霧・空音(凶風・f00424)とティオレンシア・シーディア(イエロー・パロット・f04145)は武器を構えて女教祖と対峙する。
「はぁい、やけに説明的なセリフどーも」
 ティオレンシアの言葉に空音が続く。
「目的を丁寧に説明してくれたおかげで色々聞き出す必要もなくなったわね。手間が省けたわ」
「まぁ、あたしは正直そっちの目的とか割とどーでもいいんだけど」
 そうティオレンシアが告げると、手中に握る愛銃オブシディアンに特殊ルーン銃弾をリロード。
「悪いけど、私達は神を猟る兵隊なのよね。邪教団の企みは潰す、慈悲はないわ」
 空音もユーベルチタニウム製サイボーグアームの神経接続感度を最大まで高めて臨戦態勢へ移行。
 一触即発の空気が流れる中、突如、猟兵たちの背後から電子音声めいた犬の遠吠えが聞こえてきた。
 その僅か数秒後、魔導蒸気猟犬に跨るエメラ・アーヴェスピア(歩く魔導蒸気兵器庫・f03904)が現場に乱入!
「何とか、決戦には間に合ったかしら……! そして話は先行させた魔導蒸気ドローンで聞かせてもらったわ。確り実行されていたら、危なかったわね」
 猟兵たちは頭上を見上げると、目立ちにくいが、確かに蒸気機関を搭載した偵察用ドローンが滞空して今までのやり取りの一部始終をエメラへ送信し続けていたのだ。
「でも、あとは彼女を骸の海に送り返すだけ……さぁ時間よ」
 エメラが右手を女教祖へ差し向けて、力強く言い放った。
「一連の事件の幕引きよ。猟兵の仕事を、始めましょう」
 猟兵たちと女教祖が互いに激突し合う!

 真っ先に飛び出したのはエメラだった。
「戦いは始まる前から……とはよく言ったものね」
 ステルス属性の缶型偵察用魔導蒸気ドローン250機を展開して空に放つ!
 先程、会話を拾ったドローンも、このうちの1機であった!
 しかし、それを封殺するかのように女教祖は、邪神に捧げられた生贄で出来たおぞましい迷路を戦場に作り出して猟兵たちを飲み込んだ。
「うふふ……その迷路は頑丈ですよ? それに中は複雑、ここを抜け出すなんて至難の業です。そのまま中で朽ち果てなさいな?」
 勝ち誇るシュラヴェイア!
 猟兵の大ピンチ!
 ……かと思われた矢先、出口から陽炎のようなものが一瞬、シュラヴェイアの目の前を通過していった。
 と、次の瞬間、猟兵たちが女教祖の背後に出現!
「なんですって!? どうやって外へ!?」
「追っかける必要がなくなったわぁ! 刻むルーンはラグ(流れ)・ペオース(幸運)・ラド(移動)……『流れに乗』って『正しい選択』で『探索』するつもりだったけど、直接ブチ抜くわねぇ?」
「させませんっ! 悪い子にはお仕置きです!」
 女教祖が素手でティオレンシアの体や手足を掴んだ!
 そのまま振り上げて床に叩きつけようと振りかぶる。
「目的とかはホントにカケラも興味ないんだけど。……日本中あっちこっち飛び回らされた分のオレイくらいは、しないとねぇ?」
 ティオレンシアのユーベルコード『封殺(シールド)』が火を噴き、シュラヴェイアの胸元から鮮血が飛び散る!
「攻撃に移る瞬間ってね、一番隙ができるのよぉ?」
 47分の1秒の超高速クイックドロウ!
 女教祖は激痛で掴んだ手を放してしまった!
「天使さん、天使さん。皆さんを癒して欲しいの……!」
 そこへイヴが猟兵たちの傷をいつでも癒せるようにユーベルコード『《超越次元想界詩》エンジェル・ボイス』を発動させる。
 教団施設内に一介天使が降臨すると、イヴと一緒に天使がユニゾンで歌唱を開始!
 猟兵たちは龍脈の力を取り入れ、攻撃力がパワーアップ、更に負傷は自動リジェネレーションで治療可能!
 次に動いたのは宮入と空音だ。
「一緒に遊ぶっス~! 何して遊ぶっスか?」
「攻撃が来るわ、防御して……!」
 それに呼応するように、シュラヴェイアは2振りの真紅の長剣を交差させると、単純に重い邪神信仰を元に放つ一撃を2人に振り下ろす!
「それ、カブトムシで見たっス」
 宮入は軽々と攻撃をバックステップで回避!
 だが空音はなんと、ユーベルチタニウム製の両腕で鈍重の一撃を受け止めたではないか!
 空音ごと攻撃地点はクレーターとなって陥没、破壊される!
「愚かですね! そのままトラックに引かれたカエルのように潰れなさい!」
 女教祖の口角が僅かに釣り上がる。
 しかし、空音は2振りの長剣を勢いよく跳ね除けた!
「信仰の一撃なんて気合で耐えてみせるわ。だって、私は……」
 空音の両腕のサイボーグハンドが拳から砲口へ変形!
 そのまま至近距離でたたらを踏むシュラヴェイアへ向けて照準を合わせた。
「神様よりも妹のほうが信仰心抜群なのよ! 八寒地獄を今この両腕に……封印開放! フリーズゼロ、発射!」
 左右の砲口から絶対零度の冷凍光線が2連続で発射され、女教祖の身体に浴びせられる!
 一瞬で肢体に霜が生える女教祖!
 その場から動けない!
「一体何が起きたの……!?」
 焦るシュラヴェイア!
 そこへ無事に魔導蒸気ドローンから飛び出して外へ脱出したエメラがほくそ笑む。
「私自身、熱い想いを叫ぶのはどうにも性が合わなくて、ね? だからここは逆転の発想よ。攻撃が弱まるなら攻撃しなければいいのよ。あの時はわざと、展開した大量の魔導蒸気ドローンごと私達を迷路の中に誘い込ませたのよ。そして大量のドローンを迷路の隅から隅まで稼働させて短時間で迷路の中の『地図』を作ったのよ。後は簡単ね。私の魔導蒸気ドローンは、触れたものを私の兵器庫に吸い込む事ができるのよ。ドローンが1機でも外へ脱出できれば、ご覧の通り。あなたの背後を取るなんて容易いことね?」
 そこでエメラはふと思った。
(抵抗しない対象を吸い込めるのなら、迷路そのものを魔導蒸気ドローンへ吸い込めたわね……? でも、あんな気持ち悪い迷路を吸い込むのは気が引けたし、結果オーライよね?)
 ともあれ、この場の迷路は封じられた。
 更に追撃を仕掛けんと、宮入が動く。
「強引舞上(ゴーイング・マイ・ジョイ)っス! こんな面白そうなことにマイちゃん誘わないとかどうかしてるっス。面白ければ面白いほどマイちゃんはパワーアップっス! あと、このどかーんって感じの技、前と同じじゃ面白くないっスし……今回は地面が壊れた状態で戦うっス!」
 宮入は知性を持った寄生虫の集合生命体(バイオモンスター)である!
 彼女は自身の体の中から、マイちゃん一派の寄生虫の一種、サナダちゃんを体外へ放出。
 割れた地面一帯に網目のように張り巡らせ、その上を曲芸師めいて宮入は足場代わりに女教祖へ接近!
 弾力のある寄生虫ロープは千切れることなく宮入の体重を支えて反発、その体を宙に浮かせる。
「ガーちゃん出番っス、よろちゃんっス! ばきゅーんっ!」
 指鉄砲の形で向けた宮入の指先から、肉片の弾丸が数発、シュラヴェイアへ撃ち込まれた!
 足元が固定された女教祖は回避不能、肉片弾丸は全弾命中!
「何ですか、これは!? 全く痛くな……イっ!?」
 女教祖の表情が一変、苦悶の表情でその場をのたうち回る!
「痛い痛い痛い!? 身体の中から、痛みが!?」
 よく見れば、シュラヴェイアの被弾した左肩と右太ももから、無数の寄生虫が湧き出しているではないか!
「わ、私の体内で増殖しているぅ!? 食べられてる!?」
 ショッキングな光景に、さすがのオブリビオンも身の毛がよだつ!
 その光景をきゃっきゃと指差して笑い転げる宮入!
「寄生虫に身体を食い破られる感覚はなかなか味わえないと思うっス! ぜひ堪能していってほしいっス~!」
「マジかー。エグい攻撃だなあ。ま、人のことは言えないんだけども」
 波狼が虚ろな目でニタリと微笑む。
 既に正気度なんて底を突いた。
 狂気に染まった自我でなせることは、唯ひとつ。
「じゃ、死のうか。込めるは狂気。その希望、誓い……尽くを踏みにじろう。さあ、化け終わりなミミック……!」
 箱型生命体が波狼を飲み込み完全憑依!
 そして彼に纏わりつくと、その姿が急変する!
「偽正・万王顕現(レン・クリエイター)! さあ! さあ! さあ! 御覧あれ! これはお前に捧げ、全てを否定する……ただの混沌だよ」
 化けるは『邪神』信仰を否定する『モノ』――。
 それに触れることは『邪神』信仰を落とすことになる『ナニカ』で。
 信仰深くなるほど持ち上げられず、信仰薄くなるほど重くなる『ソンザイ』だ。
 捧げられた贄を導く『泰斗』――その姿はきっと……『十字を意味する』聖なる人物そのもの。
 茨の冠を戴き、両手両足を木の杭で縫い付けられた奇跡の主が、そこにいた。
「あれは……なんてことでしょう!」
 ミミックの化けた聖なる存在に、イヴは思わず両手を組んで跪いて祈りを捧げた。
 その完全無欠の威光を浴びた女教祖は、思わず絶叫!
「あ、嗚呼! 止めてっ!! こんな存在は認めない……!」
「うるせぇ、槍投げるぞコラ死ねや」
 波狼声のミミックは、自身の脇腹に刺さった聖槍を引っこ抜いて女教祖の腹へ無造作に投擲、そのまま邪教の主を貫いた!
「ああああああ!?」
 邪悪な存在の一部が聖槍に掻き消される!
 腹に穴が空いたまま、発狂して施設の奥へ逃げてゆくシュラヴェイア!
 敵の姿が見えなくなった途端、ミミックは波狼を口からぺっと吐き出して憑依を解除した。
「……おっと長い時間は無理でしたか。お疲れさまでした、ミミック……」
 そのまま波狼は気絶!
 相当の負荷が体と精神に掛かったようだ。
「拓哉さん、しっかりして!? 大変なの……! 天使さん、傷を癒やして……!」
 イヴは波狼の応急処置に追われ、他の猟兵も火災による他の猟兵の退路確保の為に奔走せざるを得ない。
 後は、他の猟兵たちに追撃を任せるとしよう。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

神代・黄泉
【POW】

これだから、宗教狂いのクソ野郎は嫌いなのよ…!
なんで失敗したの~とか叫んでるけど、単にお前が馬鹿なだけじゃないの?
とりあえず…お前の血肉、頂くわ
さっき無茶しちゃったし、少しはイイもの食べないと…ね?

邪神云々言うんなら、ホントの邪神ってのを見せてやるわよ
UCを発動、出来損ないの教祖様のツルツルな脳みそにその姿を刻み付けてやるわ
クソ山羊改め邪神様、しっかり働くのよ
こいつが教祖の注意を引いている隙に、背後を取って攻撃してみるわ
大鉈が邪魔なら、さっさと捨てて骨刀で斬り刻む
それか、鼻っ柱に怪力とドーピングを乗せたストレート叩き込んでやるとスッキリするかも…♪

※アドリブ歓迎



 手負いの十字教教祖シュラヴェイアは脂汗を拭うと、独り言葉を漏らした。
「嘘よ……いくら龍脈の力が弱まっているとはいえ、ここは結界内なのに……猟兵の攻撃が私に通じるなんて!? なんでこんなことに……!!」
 腹に開いた穴は一向に再生しようとしない。
 どこかで身を潜めて回復に専念しなければ、なんて考えている矢先に、背後から猟兵に声を掛けられてしまった。
「なんでこんなことに~とか叫んでるけど、単にお前が馬鹿なだけじゃないの?」
 神代・黄泉(生屍・f19790)はゴミ屑を見下す目付きでシュラヴェイアを眺めていた。
「事件を追ってみたら、ここまでクソな教団でクソみたいな教祖様の仕業だったなんてね。これだから、宗教狂いのクソ野郎は嫌いなのよ……!」
 かつて神代自身も『教団』に拉致されて邪神の母体として尊厳を悉く踏み躙られた。
 故に、今回の事件群は彼女にとっての初依頼であるし、自分の受けた仕打ちの鬱憤を晴らす当てこすり先であった。
「とりあえず……お前の血肉、頂くわ。さっき無茶しちゃったし、少しはイイもの食べないと……ね?」
「は? 食べるですって!? 猟兵にはカニバリズムもいるの……!?」
 女教祖は戦慄する。
 このままでは本当に喰われかねない為、やむなく交戦を開始する。
 すぐさま神代が動いた。
「邪神云々言うんなら、ホントの邪神ってのを見せてやるわよ。出来損ないの教祖様のツルツルな脳みそにその姿を刻み付けてやるわ!」
 神代は足元をおびただしい赤黒い自身の血液で濡らすと、自身の胎内に巣食う牡山羊頭の邪神をぼとりっと床へ“産み落とした”のだ。
「ああ、もう! もっといいやり方、考えないと……!」
 下腹部が血液で濡れて不快感を露わにする神代。
 ユーベルコード『背徳の牡山羊(バフォメット)』には、神代自身の血液500mlが毎回必要なのだ。
 立ち上がった邪神にむけて、神代が言い聞かせるように命令を下す。
「クソ山羊改め邪神様、しっかり働くのよ」
「ハタラ……く?」
 首をかしげる山羊頭。
 どうやら命令の内容を理解していないようだ。
 苛立つ神代は、シュラヴェイアを指差して怒鳴った。
「あいつを殺せ! 私と、お前の前に立つ者は…全部、ぐっちゃぐちゃに殺せっつってんだ!!」
「ウン……! コろ……ス!」
 生みの“親”の言い付けを守る子供のように、無邪気に突撃してゆく山羊頭!
 堪ったもんじゃないのはシュラヴェイアだ。
 待ち焦がれていた邪神が、自分自身を殺そうと襲ってくるのだから!
「こ、これが邪神様の御力……!? しかし! 猟兵の手下として動くなら倒すほかありませんね!」
 1秒間に34発打ち込む拳のの弾幕と衝撃波に押し込まれながらも、自身の信仰の深さを武器に、真紅の長剣2振りで山羊頭を攻撃した!
「これが私の信仰の証です! 十字の誓いのもとに!!」
 山羊頭が攻撃に押し負けて床に減り込み、クレーターの一部となってしまった。
 だが、これで女教祖への脅威が去ったわけではなかった。
「そのクソ山羊は囮よ! 死ねっ!!」
 大鉈を投擲後、両腕の骨刀でシュラヴェイアの背中を何度も切り刻む神代!
 女教祖は喀血!
 背中から大量の血を撒き散らした!
「それじゃ、肉と血、喰らっておくわね」
 傷を抉るように、背中に齧り付く神代!
 人肉なんて食べたことはなかったが、埋め込まれた胸部と下腹部の刻印(ドライバー)が目の前の血肉を欲するように仕向けさせる。
「……思っていたよりもまっずい。もういいや、ごちそうさま。あとは私のサンドバッグになって、ストレス発散に付き合って……♪」
 神代は山羊頭を立ち上がらせると、言葉通り、気の済むまでシュラヴェイアをタコ殴りにしてゆく。
「その筋の通った鼻っ柱に右ストレートをぶっつけてへし折って倒してついでに蹴り上げてあげるわ♪」
 神代は上機嫌に女教祖を殴り倒した後、追撃のヤクザキックを放つ!
 何たる無慈悲!!
「げは……っ! せ、戦略的撤退よ……!!」
 満身創痍の女教祖は、二振りの剣の一撃で逃げ道の地形を破壊、神代を先へ渡れなくして何とか逃走していった。
 対して、神代は顔から全身、女教祖の返り血で真っ赤になっていた。
「あ~あ、殺せなかったのはムカつくけど、かなりスッキリしたかも……♪」
 鮮血を摂取したせいか、身体が幾許か軽いし気分も高揚している。
 グールドライバーとして完全に目覚めた感のある神代は、別の通用口から屋敷に侵入しているであろう猟兵たちの奮戦を期待しつつ、次はもっと美味しいオブリビオンがいないか、考えを巡らせるのであった。

成功 🔵​🔵​🔴​

ナハト・ダァト
■熱い思い
この程度デ、世界ヲ手中ニ収められるなド
思わ無イ事ダ

調和…規律…確かニ、それらガ存在する事デ
平和ヲ保てるノだろウ

だガ、勝手ニ定めタ運命ニ納得する者なド
誰モ居ないヨ

己ノ意思ハ己デ選ブ――一見混沌だガ
故ニ世界ハ鮮やかデ、美しいのダ

九ノ叡智・根幹

あらゆる意思、力、信仰
構成する物全てを流出させ、
再構築する叡智の力

過去より現れシ、異物ヨ
無垢なる存在ヘ還るト良イ

掴み攻撃は、溶け込む夜で液状化や気化を駆使することですり抜ける

握り損ねた隙を狙い、カウンターで攻撃を行う

躱す事が出来ない様、目潰しで視界を奪いながら
早業、2回攻撃を叩き込む


御宮司・幸村
うーわ、うん……北海道の隕石落下から追いかけてきたけどね?

前哨戦から何やかんや経て、遂に胴元が出てきたけどさー

いや…何か、バル〇ン焚いて出て来た弱った虫みたいー(ぼそっ)

とりま、【優しさ】を醸し出しつつ
持ち前の【コミュ力】を発揮しながら敵意が無いような事を【言いくるめ】て敵にゲーム機を手渡す

そして『詠唱』!

堕ちたな?
フフーン、ラブストーカー・デス・クリムゾン!!

これぞバトルゲーマーの真 骨 頂!
ゲームをやらせるまでのフェーズが凄いリスキーだけど、その分効果はえげつないよー

目論見は全部潰したし、配下も信者ももはや居ない
不完全な邪神にせめてもの情け
2次元だけど、恋した人の腕に抱かれて眠れば良いよ


龍ヶ崎・紅音
アドリブ・絡み歓迎

【POW】

「残念だけど、あなたの"希望"…いや、"野望"を打ち砕いてあげるね…!」
(黒焔竜剣壱式で構えながら)

焔【属性攻撃】を中心に、ホムラと連携しながら【なぎ払い】で応戦したり、相手の双剣での連撃を【武器受け】で防御したりするよ
もちろん、"絶対、敵を倒す"という意思の元で攻撃前に【気合い】を入れながら叫んでおくよ

重い"信仰の一撃"を交わしたら、その隙を突くように距離を一気に詰めながら、黒焔竜剣を参式に変化させて(この際一度黒い焔に変化する)、すれ違いざまに『煉獄黒焔斬』で逆十字に切り刻む!!
…邪神崇拝者のあなたに"正十字"は似合わないけど、"逆"ならお似合いなんじゃないかな



 既に満身創痍の十字教教祖シュラヴェイア。
 だが逃げ込んだ先で、裏口の通用路から忍び込んでいた猟兵と鉢合わせしてしまう。
 ナハト・ダァト(聖泥・f01760)と御宮司・幸村(渚のインドアサマナー・f02948)、そして龍ヶ崎・紅音(天真爛漫竜娘・f08944)はすぐさまシュラヴェイアの行く手を塞いで臨戦態勢へ移行した。
「ここにも猟兵が……!? なんてしつこいのでしょう!?」
 狼狽する女教祖の姿に、ナハトと御宮司は思わず顔を見合わせてしまう。
「その程度デ、世界ヲ手中ニ収められるなド思わ無イ事ダ。もウ逃げられないヨ」
「うーわ、うん……北海道の隕石落下から追いかけてきたけどね? 前哨戦から何やかんや経て、遂に胴元が出てきたけどさー」
 プークスクスと指差して笑いを堪える御宮司。
「いや……何か、殺虫燻煙剤を焚いて、冷蔵庫の隙間から出てきた、瀕死のアレみたいー。そう思わない、紅音ちゃん?」
「私達が龍脈の流れを封鎖していったことで、邪教団への霊力供給が想像以上に絶たれているみたいね。弱ってもらえるのはむしろありがたいことだよ」
 胸元の黒龍焔の呪印から顕在化した無骨で巨大な黒焔竜剣 壱式『禍焔の大剣』を両手で構える龍ヶ崎。
「残念だけど、あなたの“希望”……いや、“野望”を打ち砕いてあげるね……!」
 黒焔竜剣 壱式の剣身に漆黒の焔が宿る!
「絶対にあなたを此処で倒して、全てに決着つけるよ! 行くよ! ホムラ!!」
 真っ先に龍ヶ崎は飛び出し、黒焔の斬撃を上段から振り下ろした!
「させませんっ! はぁっ!」
 それを女教祖は赤い長剣二振りをクロスさせて重い一撃を受け止めた!
「やはり、龍脈は猟兵を味方しているのですね……! ですが!!」
 龍ヶ崎を長剣で弾き飛ばすと、飛び交うホムラごと、重い信仰の一撃で圧壊せんと武器と叩き付けた!
「私の信仰は誰にも負けませんっ!!」
「ホムラ! 槍に戻って!!」
 主の命令に槍へと戻ったホムラは、龍ヶ崎にしかと掴まれ、大剣と槍のクロス武器受けで鈍重な一撃を受け止める盾となった!
 龍ヶ崎の足元が陥没、全身の筋肉の血管が浮き出て一部が弾けて破け、血が吹き出す!
「負ーけーるーかー!!」
 武器で受け止めながら耐える龍ヶ崎!
 彼女を援護すべく、ナハトが助太刀に入る。
「調和……規律……確かニ、それらガ存在する事デ平和ヲ保てるノだろウ」
 駆け寄る最中で、ナハトの身体が漆黒から純白へ、顔の部分に十字の紫の光を宿した姿へ変貌。
 その姿はまるで神の如き神々しさを放ち、シュラヴェイアを威圧する。
「だガ、勝手ニ定めタ運命ニ納得する者なド、誰モ居ないヨ」
 組み合っている龍ヶ崎から距離を置こうとする女教祖。
 だが今度は龍ヶ崎が隙を見せた瞬間に押し込んでくる!
「ナハト! 私が押さえつけている間に!」
 これでは迂闊に距離を置くことが出来ない!
「己ノ意思ハ己デ選ブ――一見混沌だガ、故ニ世界ハ鮮やかデ、美しいのダ」
 ナハトのローブから出現するのは3本の白く輝く触腕。
 上と左右から同時に伸びてくると、ナハトは聖詠を声に出す。
「ShDI AL ChI――九ノ叡智・根幹(セフィラ・イェソド)」
 それは、あらゆる意思、力、信仰、構成する物全てを流出させ、再構築する叡智の力だ。
 これは純粋な知性。
 それは流出を浄化し、統一性はそのままに表現の設計を検閲し訂正する!
「過去より現れシ、異物ヨ。無垢なる存在ヘ還るト良イ」
「ひぃっ……!?」
 迫りくる3本の白光の触腕を逃れるべく、シュラヴェイアは何をしたか?
 まずは龍ヶ崎の腹を足で蹴っ飛ばした!
「うわっ!?」
 後ろへ転がってゆく龍ヶ崎を尻目に、シュラヴェイアはなんとナハトへ突撃!
「その気色悪い触腕を掴んで大理石の床に叩きつけてあげます!」
 女教祖がナハトの伸ばす触腕を握り潰す!
「掴んだ! これでお終いだァ!」
 オーバースローで背負投げ!
 ……することが出来ず、触腕から握った拳がすり抜けていった。
「無駄だヨ。ブラックタールハ液状生命体……。掴まれた瞬間ニ、末端の体積ヲ身体と切り離したヨ」
 床にべちょっとナハトの体組織が床に溢れて散ってゆく。
 だが、ナハトは意に介さずに女教祖へ歩み寄る。
「私の『腕』ニ触ったネ? キミの野望、信仰心、記憶ノ流出が始まル……」
 ナハトの身体が発光!
 聖者特有の生まれながらの光で目潰しを行うと、素早く残り左右2本の触腕で女教祖を刺突する!
「あ……っ!?」
 短い悲鳴の後、シュラヴェイアは覚束ない足元で後ろへよろめき、その場にへたり込んでしまう。
「や、やめ……流れ、てく……神、さま……いかない、で……!!」
 今、シュラヴェイアがこれまでに築き上げ、積み上げてきた知識・信仰心・記憶が時間の経過とともに蒸発するように流出・消失しているのだ。
 いわば白痴に近付きつつあり、戦闘意欲すら揮発していってしまう。
 虚空へ手を伸ばす女教祖の姿に、ナハトは切り離した部位を身体に取り込んで触腕を再生させた。
「さぁ、トドメを刺そうカ」
「私も合わせるよ!」
 龍ヶ崎も黒焔を滾らせて殺意を目の前の敵へ武器を構える。
 大剣は一瞬だけ黒焔へと戻ると、双剣形態の黒焔竜剣 参式『魔焔双爪』に変化させた。
 今にも女教祖の息の根を止めんと身構えるナハトと龍ヶ崎。
 だがそこへ、御宮司が2人の目の前に立ち塞がる。
「ちょーっと待ったーっ! トドメを刺す前に、俺に一旦、この場を預けさせてほしんだよー!」
 御宮司が取り出したるはSpiel Onkel――レトロ仕様の携帯用次世代ゲーム機だ。
「目論見は全部潰したし、配下も信者ももはや居ない! 女教祖も戦う気力もない! 猟兵側の勝ち確じゃん?? だから、不完全な邪神にせめてもの情け、掛けちゃダメ……かなー?」
 苦笑いする御宮司は内心呟く。
(いやー、正直、此処までフルボッコなのは想定外だわー。おじさんの胸が痛むくらいのフルボッコだわー!)
 腹に穴が開き、全身血塗れ、もう放置してもいつかは死に絶えるであろう女教祖から、記憶や戦意や信仰心まで奪った上でぶった斬るというのは、いくらなんでも日本全国を暗躍した邪教団の最後とはいえ、やるせない感情が芽吹いてしまう。
(まー、自業自得なんだけどさー? どうにも後味悪いよねー? どうせ“送る”なら、苦痛なく逝かせてあげたいっていうのが人情だからねー?)
 御宮司の提案に、ナハトと龍ヶ崎はお互いの顔を見詰めたあと、同時に2人は頷いた。
「サンキュー! んじゃ、おーい、シュラヴェイアちゃんだっけ? おじさんと一緒にゲームして遊ぼうぜー??」
 御宮司の呼び掛けに、涙を流していたシュラヴェイアが反応して振り返る。
「げーむ? それ、おもしろい??」
 大人の時の記憶が全て流れてしまったのだろう、受け答えは5~6歳の幼女のようで、純真無垢な瞳を御宮司へ向ける。
「嗚呼……。と~っても面白いよー! ちょうど、クリア寸前のセーブデータがあるんだー!」
「わぁ、やりたい!! どうあそぶの!?」
 すっかりキャラが代わってしまった女教祖へ御宮司はゲーム機を手渡すと、優しくゲーム内容を解説する。
 曰く、いわゆる乙女系恋愛シミュレーションRPGで、主人公が学校一のイケメンへ好感度を最大まで上げた状態で、自分の好意を告白する寸前のセーブデータのようだ。
「チートに裏技、改造した君好みのキャラを告白直前はモチロン、イベント毎にセーブしてある。とりあえず、やってみてよ?」
「わー、本当にこのおにいさん、かっこいいね!!」
 目を輝かせ、純粋にときめきを感じるシュラヴェイア。
 この時点で、御宮司のユーベルコードの発動条件を満たす!
「堕ちたな? フフーン、好感度MAXフラグ回収済、告るだけの簡単なお仕事(ラブストーカー・デス・クリムゾン)、発ッ動ッ!」
 途端に、ゲーム機からイケメンのゲームキャラが3Dになってシュラヴェイアの前に召喚されると、彼女を優しく抱きしめ、彼女だけに聞こえる言葉でで愛を囁き、イケメンの小指から束縛と粘着が強い運命の赤い糸と愛の言霊でシュラヴェイアを雁字搦めにしてしまった!
 御宮司はゲーム機を回収すると、ナハトと龍ヶ崎へサムズアップ!
「これぞバトルゲーマーの真・骨・頂ッ! ゲームをやらせるまでのフェーズが凄いリスキーだけど、その分効果はえげつないよー? 幻覚な上に2次元だけど、恋した人の腕に抱かれて、幸せの中で眠れば良いよ」
 御宮司が2人の前を譲る。
 ナハトはこの行動に感服していた。
「幸村クン……キミの行動ハ、邪神になる以前ノ彼女ごと救済してみせタ。見事ダ。その発想と行動力ニ、敬意を評したイ」
「ぶった斬るだけが戦いじゃないんだって、まざまざと見せ付けられたよ。……まぁ、私は斬るけどね?」
 龍ヶ崎も神妙な表情で双剣を構え直す。
 ナハトが再び3本の触腕を振るい、龍ヶ崎は黒焔を拡散させて女教祖へ突撃する!
「邪神崇拝者のあなたに“正十字”は似合わないけど、“逆”ならお似合いじゃないかな? この呪われた焔の斬撃を喰らえ!」
 双剣で逆十字に斬り伏せ、傷口を焼き焦がす龍ヶ崎。
 ナハトの追撃もあって、もはや自我も身体もボロボロのシュラヴェイア。
 だが、それでもこの世界に存在し続けている限り、猟兵の猛攻は継続されるのだ。
 ……審判の時が近い!

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

時雨・零士
【数宮・多喜さんと連携】

見た目は麗しい女性って感じだが…これだけの事をやらかしたんだ。これ以上はやらせねぇ!
さぁ、多くの人々を巻き込んだおまえの罪を数えろ!

遠距離ではブラスターを連射、近距離ではアームドで十字剣を受け止めながら挌闘戦【グラップル、格闘、早業】で対応。多喜さんの攻撃に併せて前衛後衛入れ替えて支援したり、同時攻撃する等、連携して攻撃するぜ。
また、敵の攻撃を【アクセルフォーム】で寸前で回避し、逆にカウンターのカオス・インパクトを叩き込んだりしていくぜ!

〆は通常フォームで【捨て身、力溜め、ジャンプ、ダッシュ】の渾身の【カオス・ストライク】で多喜さんとダブルライダーキックを叩き込むぜ!


数宮・多喜
【アドリブ改変・連携大歓迎】
【人機一体】状態のまま、
時雨・零士(f04112)さんと同時に踏み込む。

おうおう、様ぁ無いんじゃないの?
三流悪役っぽい一から十までの説明、ご苦労さん!
その上で、敢えて断言させてもらうよ。

今まで数多の猟兵が戦いに出張ったんだ、
アンタの野望、元より叶う訳がなかったのさ!
だからおとなしく。骸の海へ、散って往け!

啖呵を切って、戦場へ躍り込み。
『ダッシュ』と『ジャンプ』を駆使して、
どんどん加速していくよ。
捕まらないよう、接触は最小限に。
そうして最大限まで加速したなら、
時雨さんの混沌の魔力にタイミングを合わせる。
テメェの野望、【黄昏砕く脚】の名の通り。
塵芥のごとく砕いてやらぁ!


シホ・エーデルワイス
アドリブ&味方と連携歓迎


順調な戦況に安堵しUDC組織の方々と一緒に
後方支援をしていましたが

負傷者の報せが届く度にソワソワ
組織の方に背中を押してもらい
手近にある水や医薬品を【救園】に入れて【翔銃】で駆けつけます



力任せに叫ぶのは苦手ですが
胸の内に秘めた静かに燃えるこの想いは遅れを取りません!

終始
皆さんの無事と活躍を<祈りに籠めた賛美歌を歌唱しながら鼓舞>しつつ
【祝音】で味方の回復を優先

私達の魂はどれも
貴女が欲するには不釣り合いでもう誰も殺せない
だって私が癒すから
それが私の誓い♪


迷路は
【華霞】に<破魔、優しさ、祈り、鎧無視攻撃>を込めて犠牲者を弔いながら破壊し脱出


戦後
持ってきた水等で負傷者を手当て


ロベリア・エカルラート
やれやれ……この私を出し抜いてくれたんだから、もうちょっと大物っぽく振る舞って欲しいものだけど
なんて、この状況でそれを言うのはちょっと気の毒かな?

●戦闘
UCを発動
相手から私達への敵意は相当なものだろうし、利用させてもらうよ

「ああ、そうそう。あの隕石を予知するのは苦労したよ」

自分がグリモア猟兵だと告げて、更に敵意を引き出して力へ変換
相手が私を憎むほど、私の力は強くなる……
UCで成長したイバラを操って遠距離から相手を薙ぎ払うよ

「ふふっ、良い敵意だ。さあ、キミが育てたイバラの棘はどれだけ鋭いか……味わってみる?」

「さあ、悲劇を覆すのが私達!この程度の結界、ハンデにもならないね!」

※アドリブ、連携歓迎


雛菊・璃奈
貴女の希望はもうお終い…。貴女の齎す正しい調律も規律もわたし達には必要ない…。ここで終わらせよう…。

【魔剣の巫女媛】を発動…。
【見切り、第六感】と飛行能力で敵の攻撃を掻い潜り、魔剣を無限に顕現させて敵に放ちながら接近…。
凶太刀の超高速化で敵を斬り裂きつつ、敵の大技を狙って魔剣アンサラーの力【呪詛、オーラ防御、武器受け、カウンター、早業】で攻撃を反射して隙を作り、その隙を狙って凶太刀による斬撃と無限の魔剣の一斉掃射を零距離で叩き込み、最後はその首を刎ねて仕留めるよ…。

生贄や他人の命を犠牲にした救済で誰も救えはしない…。さようなら、邪教の教祖…。



 BRRRRRRRRR!
 突如、2台の宇宙バイクが施設内の壁をぶち破って侵入!
 CRASH! キャバーンッ!!
 やってきたのは時雨・零士(仮面ライダーデオルム・f04112)ことサイボーグ戦士デオルム!
 その後部座席に跨るロベリア・エカルラート(花言葉は悪意・f00692)と雛菊・璃奈(魔剣の巫女・f04218)も一緒だ!
 更にもう1台は数宮・多喜(撃走サイキックライダー・f03004)が操縦する宇宙カブ!
 後部座席には、ベースキャンプから駆け付けたシホ・エーデルワイス(捧げるもの・f03442)が同乗、現場にライドオン!
「わあああああっ!!」
 出迎えたのは、完全に自我が幼児退行してしまった十字教団教祖シュラヴェイア。
 なんだかUDCアースの日曜朝の時間に放映されている特撮番組めいたエントリーに、彼女は目を輝かせてはしゃいでいた。
「すごいすごいっ! かっこいいっ!!」
「おいおい、これはどうなってんだ……? アレが親玉かよ?」
 困惑するデオルム。
 傷だらけの女教祖は、もはや痛みすら感じていないようだ。
 それでも生きながらえているのはオブリビオンであるが故なのだろう。
 この状況について手近な猟兵の説明を聞いたシホが、複雑な思いを胸に抱いてしまう。
「どうやら既に勝敗はほぼ決しているようですが……それでも、私達は貴方を倒すために此処に来たのです」
 順調な戦況に安堵しUDC組織のエージェントたちと一緒に後方支援をしていたシホ。
 だが、邪神との戦闘で負傷者の知らせを聞く度に心がざわめいて居ても立ってもいられない。
 ならば、とベースキャンプの職員に後押しもあって、彼女は最終決戦のこの地へ急行している最中に数宮に拾われたのだ。
「だから、私は……歌います! 力任せに叫ぶのは苦手ですが、胸の内に秘めた静かに燃えるこの想いは遅れを取りません!」
 主よ、この方にどうか慈悲と祝福をお与え下さい……!
 ユーベルコード『【祝音】苦難を乗り越えて響く福音(ゴスペル)』が発動すると、シホの歌声とともに聖者特有の慈悲の光が猟兵たちを照らす。
 これで負傷しても高速治癒が可能になった。
 デオルムも状況を理解すると、やりづらそうに軽く嘆息を吐く。
「見た目は女性で中身は子供とか、殴りづらいぜ……! ……だが、これだけの事をやらかしたんだ。これ以上はやらせねぇ! さぁ、多くの人々を巻き込んだ、おまえの罪を数えろ!」
 数宮も目の前の悪玉の変わりように同情の念を寄せるも、両拳を下ろすことを止めなかった。
「おうおう、様ぁ無いんじゃないの? 仲間のドローンから聞いていたよ! 三流悪役っぽい一から十までの説明、ご苦労さん! しかも精神崩壊ってぇのは……って言っても分からないかねぇ? その上で、敢えて断言させてもらうよ」
 数宮は女教祖へ拳を突き出して言い放った。
「今まで数多の猟兵が戦いに出張ったんだ、アンタの野望、元より叶う訳がなかったのさ!」
「貴女の希望はもうお終い……。貴女の齎す正しい調律も規律も、わたし達には必要ない……。ここで終わらせよう……」
 雛菊も徹底抗戦の構えを解かない。
 妖刀・九尾乃凶太刀の切っ先を牙突の構えでシュラヴェイアへ突き立てる。
 ロベリアはこの末路に思わず肩を竦めていた。
「やれやれ……この私を出し抜いてくれたんだから、もうちょっと大物っぽく振る舞って欲しいものだけど。――なんて、この状況でそれを言うのはちょっと気の毒かな?」
「まぁ、酷かもしれないねぇ? だとしても、ここはおとなしく、骸の海へ、散って往け!」
 数宮の言葉に、猟兵たちの決意が漲る。
 シホのバックアップを受けた猟兵4名たちが、最後の攻勢に乗り出した!

「ひどい! わたしをいじめないでよッ!」
 女児と化したシュラヴェイアは、猟兵たちを生贄の身体で作られた迷路で閉じ込めてしまう!
 命が燃え尽きる最後の瞬間の抵抗は、思いの外に苛烈で猟兵たちを苦しませる!
「記憶とか戦意は失われたんじゃなかったのかよっ!?」
 デオルムはブラスターを乱射して壁を破壊するも、なかなか破壊ができない。
 壁が硬いのだ!
「これじゃ、どちらが悪者なのか分からないけど……、はっきり言えることは唯一つ」
 ロベリアは決断的に猟兵たちへ告げた。
「女教祖はもはや本能でユーベルコードを繰り出してるよ。もし彼女がこのまま樹海を飛び出たら、子供の無邪気も相まって、なりふり構わず無関係の人間を彼女は殺すだろうね?」
「……どこまで言っても、邪神は邪神……斃さないと、私達の未来が危ない……!」
 雛菊はロベリアの言葉に同調した。
「難儀だねぇ! その魂は救えても、存在自体が悪ならば滅ぼさなくちゃならないだなんてさ!?」
 数宮も眉間にシワを寄せながら、出口を探そうと周囲を彷徨う。
 その時、シホが4人を呼び止めた。
「この迷路、私なら突破できるかも知れません……!」
 手のひらから広がるのは銀色に輝くエーデルワイスの花びら。
 そのひとつひとつの花びらから、祈りと破魔の霊力が感じ取れる。
「皆さん、伏せて下さいっ! 聖なる力を花びらに込めて……咲き誇って、エーデルワイス!」
 聖者の光とともにエーデルワイスの花びらが、おぞましき肉壁を浄化してゆき、弔いの念が迷路を破壊してゆく!
「キャッ! まぶしいよぉ!?」
 シュラヴェイアが目を瞑ると、迷路のあちこちから光が漏れ出し、数秒後にエーデルワイスの花びらとともに粉々に吹き飛んだ!
 すかさずシホの賛美歌と聖者の光が、消耗した猟兵たちの気力と体力を癒やしてゆく!

 ♪私達の魂はどれも
 ♪貴女が欲するには不釣り合いでもう誰も殺せない
 ♪だって私が癒すから
 ♪それが私の誓い

 脱出したロベリアが、早速、女教祖を挑発する。
「ああ、そうそう。あの隕石を予知するのは苦労したよ。私はグリモア猟兵でね? 日本のあっちこっちに好き勝手やってくれちゃって、本当に大変だったよ。全部、未然に防いじゃったけども」
「おねえさんの言ってること、ぜんぜんわからないけど、なんだからすごくむかつくっ!」
 やはり記憶が欠落しているようだが、魂の根幹で『投げかけられた言葉が侮辱である』というのは根ざしているようで、子供らしい愚直さも相まって、ロベリアへの悪意は一気に高まってゆく。
「ふふっ、良い敵意だ。さあ、キミが育てたイバラの棘はどれだけ鋭いか……味わってみる?」
 ロベリアの影より這い出た茨――ロンヴィ・デ・ラ・ソルシエールが悪意を喰らって巨大化してゆく!
「花言葉は悪意(ソルシエール・ドゥ・マルヴェイヤンス)! さてと、“To be or Not to be(やるべきか、やらざるべきか)”ってね? さあ、悲劇を覆すのが私達! この程度の結界、ハンデにもならないね!」
「これ以上の慈悲は無意味……次の攻撃で決める……! 我らに仇成す全ての敵に悉く滅びと終焉を………封印解放……!」
 雛菊の身体が、膨大な濃紫の呪力を纏う魔剣の巫女媛へと変身する!
「この姿になったら最後……魔剣を無限に顕現可能……もう迷路も効かない……」
「いやぁあ!!」
 シュラヴェイアが再び雛菊を迷路に閉じこめようとするも、雛菊はこれを高速移動で回避!
 そして所持している魔剣・妖刀を空間から生成・顕在化すると、雨あられの如く射出して迷路を瞬時に破壊してしまった!
「多喜! もったいぶらずにクライマックスだぜ!」
「ああ! 一気に決めるよ、デオルム!」
 イエーガーライダーコンビも攻撃開始!
 まずはデオルムが魔拳カオス・インパクトでシュラヴェイアに突貫!
 だがシュラヴェイアの反撃が重い!
「潰れちゃえーっ!」
 双剣をでオルムに叩きつければ、それをパンチで受け止めるデオルム!
 衝撃波がぶつかり合い、両者がくの字に吹っ飛んだ!
「おっと!」
 宇宙カブを加速させてでオルムをキャッチ!
「ありがとな、多喜! 俺もスピード重視で行くぜ……!」
 腰元のデオルム・ドライバーがスピードメーター型へ変化!
「ひとっ走り付き合えよっ! 変身っ!」
『Start UP! デオルム! トップギアァッ! アクセルフォームッ!』
 デオルム・アクセルは攻撃力強化と動作を1000倍に加速する強化変身フォームだ!
 吹っ飛ぶシュラヴェイアが地面に叩き付けられる前に、デオルムが一気に駆け寄ってカオス・インパクトを1000倍のスピードで叩き込む!
 マシンガンパンチだ!
 そして高々とアッパーで宙へ打ち上げた!
「勝利の法則は決まった……! 多喜ッ!」
「あいよ! こっちもまもなくトップスピードだ!」
 宇宙カブの速度が限界を超えた時、数宮の宇宙カブは人知を超えたサイキックパワーを発揮するのだ!
「速度キター! スイッチオン! 変っ身!!」
 数宮の身体にパワードスーツ化した宇宙カブが装着され、人機一体モードに移行!
 更に一定のスピードで武装のロックが解除!
『サイキック! エンジン! マキシマムスマッシュ!!』
 謎の電子音声とともに、多喜は天高く飛び上がる!
「テメェの野望、【黄昏砕く脚】の名の通り! 塵芥のごとく砕いてやらぁ!」
 デオルムも同調して垂直跳躍!
 その際、デオルムはノーマルフォームへ変身!
『デオルム! マテリライゼイション! ライダーッフォームッ!』
「コイツでトドメだ……!」
 デオルムがドライバーのギミックを作動させると、シュラヴェイアへ必殺キックの構え!
 その構えから混沌の魔力が命中!
 シュラヴェイアへ禍々しい呪紋が描かれる!
「同時に決めるぜ、多喜!」
「やっぱライダーは助け合いさね!」
 数宮も空中で熱と電撃を纏った超高速の飛び蹴りの態勢!
 先に落下するシュラヴェイアの身体へ向かって、地上ではロベリアと雛菊が交錯する!
「璃奈ちゃん、こちらも合わせようか!」
「ロベリア、遅れないでね……!」
 無数の魔拳を携えて低空飛行する雛菊、足元から影の巨大な茨をニードルめいて放つロベリア!
 地面に落下寸前のシュラヴェイアに、猛烈な斬撃が文字通り十字砲火として浴びせられる!
 そこへ天空から、隕石落下めいたデオルムと数宮のダブル必殺キックが急降下!
 奇しくも、それは十字教団が仕掛けた隕石事件の意趣返しとなった!
 唐突に唸る電子音声!
『エクストリームッ! 黄昏砕く脚(クリムゾン・トラッシュ・キック)!!』
『マジヤベー! カオス・ストライク!』
「「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」」
 混沌のオーラと熱と電撃のダブルキックが十字教団教祖の身体に突き刺さった!
 シュラヴェイアは爆発四散!
 キックの爆圧は十字教団の神殿ごと吹き飛ばし、青木ヶ原樹海に今日一番の火柱が高々と立ち昇った!
「首を刎ねるまでもなかったね……。生贄や他人の命を犠牲にした救済で誰も救えはしない……。さようなら、邪教の教祖……」
 元の姿に戻った雛菊は、消し炭すら残らなかったシュラヴェイアの肉体を眺める。
 あとに残されたのは、紅く染まった二振りの長剣。
 雛菊はそれを回収すると、吹き飛んだ神殿後を眺めて呟いた。
「これで……全部、終わったよ……。」
 気が付けば、時刻はもう夕暮れ。
 空には夏の大三角形のデネブ・アルタイル・ベガが煌々と輝いていた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第3章 日常 『打ち上げは高級ホテルでゆったりと』

POW   :    高級バイキングを食べ尽くそう

SPD   :    ホテルの施設(プールやジムなど)で体を動かそう

WIZ   :    エステやマッサージで癒されよう

👑5
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

 決戦を終え、治療術を行使できる猟兵たちのリカバリーもあって、参戦した猟兵たち全員が無事に帰還することが叶った。
 一連の派手な樹海内の爆発は『戦時中の広範囲に渡る不発弾処理』という事で報道されたようだ。
 早速、猟兵たちはUDC組織の案内で富士山の見える高級ホテルへ移動。
 そこでは、先にホテルで彼らの帰りを待っていたグリモア猟兵、蛇塚・レモンの姿が今や遅しと首を長くして帰りを待ち侘びていた。
「おかえりなさ~いっ! やったねっ! みんなが生きて帰ってくるって信じてたよっ! 大勝利だったねっ! お疲れ様~っ!!」
 レモンは目尻に涙を浮かべながら、笑顔で彼らを宴会場へ案内する。
「さぁさぁ! 早速ビュッフェ形式で夕食だよっ! 好きなだけ食べてねっ!」
 猟兵たちは圧倒される。
 この宴会場には、ありとあらゆる料理が取り揃えられている!
 世界三大珍味もあれば、気になる高級食材や高級店で有名なあの一品まで!
 さすがUDC組織のバックアップは万全である。
「このホテルは夜空を楽しめる露天風呂も完備されてるよっ! 戦闘でかいた汗をキレイに洗い流しちゃってねっ!」
 それに超一流のスタッフのベッドメイキングで、快適な睡眠も約束されている。
 まさにいたれりつくせり!
「あ、せっかくだから、あたいもこのホテルに宿泊するよっ! 宴会も参加するよっ! もしも、あたいに用がある時は声掛けてねっ? 大歓迎だよっ♪」
 普段はあまり交流できない、グリモア猟兵とのひとときを過ごすもの一興だろう。

 さぁ、今夜は祝勝会だ。
 世界の平和を守った猟兵たちの休息の一時が訪れる。
 その時、君は何をしているのだろうか……?
(※POW・SPD・WIZの行動指針は無視して問題ありません)
(※未成年の喫煙・飲酒などの公序良俗違反しなければ、自由に行動してOKです)
(※プレイング最終締め切りは『2019/08/12 22:00まで』です)
宮入・マイ
連携アドリブ歓迎

あー面白かったっス~!
え?祝勝会もあるっス?
太っ腹っス!
マイちゃんもいくっス~!
おーご飯がいっぱいっス…マイちゃんたくさん食べたいっス…でもお風呂にも行きたいっス…悩むっス…あ、お風呂にご飯持ってけばいいっス!
マイちゃん賢いっス~!
そうと決まれば【友情の混合】っス!
…戦いも終わったしおちゃらけた感じでいくっス~!
マイちゃん一派にご飯運ばせて~、お風呂にダイブっス~!
いっぱい持ってきたからみんなも自由に持っていって大丈夫っス~!
あ、レモンちゃんも食べるっス?
ご飯に寄生虫は入ってないっスよ~!
お風呂には入ってるっスけど!
ちゃんと悪さしないように言ってるから安心っス!


きゃっきゃ。


夕闇霧・空音
なかなか長い戦いだったわね。
せっかくだから、いっぱい食べさせてもらおうかしら。
バイキングもあるようだし、それを頂いてもいいかしらね。
お菓子類とお肉、とにかく高級料理を食べるわよ。
えっとあれ…そう、中華料理のアヒルのやつ!あれがほしいわ!

…妹のためにちょっともらって良いのかしら?
温泉にも入るけど、錆びる成分がある温泉は避けるわよ。
で、卓球もしたいわね。

一緒に参加する人が居たら一緒に楽しむつもりよ!


龍ヶ崎・紅音
「いやぁー、みんなお疲れ様!!見事大規模なオブリビオンの野望を打ち破ったことを祝って、カンパーイ!!」

さぁーてと、ドレスとか相応しくないし私はいつもの服装で着て
ホムラと一緒にビュッフェで甘いものを食べながら他の猟兵たちとお話して、回ろうかな

とくに、グリモア猟兵で来れなかったレモンには、別の場所で戦ってた猟兵(特に縦横無尽に活躍してた人)と一緒にあの場所での戦いや、他の地域での戦いなどを話しておきたいな

「…あの教祖、最後は少しかわいそうなことをしたけど、みんな無事に解決できてよかったよ。」
「それに、"猟兵の数だけ各々色んな戦い方がある"っと改めて学んだわけだしね。」



 富士山の見える高級ホテルの宴会場。
 UDC組織のエージェントとその関係者で占められた従業員のみのホテルは、本日から一泊分だけ猟兵たちの貸し切りだ。
「あー面白かったっス~!」
 途中参戦ながらも人間離れした特性を活かして、終始オブリビオンたちを翻弄していた宮入・マイ(奇妙なり宮入マイ・f20801)がご満悦でホテルにチェックイン。
「え? 祝勝会もあるっス? 太っ腹っス! マイちゃんもいくっス~!」
 そうだ、祝勝会だ!
 今回の一連の事件は、今までのUDCアースの事件と規模が違いすぎた。
 その戦いに見事、打ち勝った彼らへの、UDC組織からのおもてなし。
 宮入だけではなく、作戦に従事した猟兵たちは思わず顔を綻ばせた。
「おーご飯がいっぱいっス……マイちゃんたくさん食べたいっス……でもお風呂にも行きたいっス……悩むっス…あ、そうっス!」
 宮入は宴会場を後して、迷うことなく露天風呂へ向かっていった。

 早速、龍ヶ崎・紅音(天真爛漫竜娘・f08944)が乾杯の音頭を取る。
「いやぁー、みんなお疲れ様!! あ~、頑張ったらお腹空きましたぁ~、ってコホン! えー、見事大規模なオブリビオンの野望を打ち破ったことを祝って、カンパーイ!!」
「「カンパーイッ!」」
 響き合うグラスのぶつかる音。
 次々に運ばれてくる豪華な料理。
 それらは猟兵たちの平和な現実への帰還を、より一層実感させる。
「なかなか長い戦いだったわね。せっかくだから、いっぱい食べさせてもらおうかしら」
 夕闇霧・空音(凶風・f00424)は真っ先にビュッフェへ直行。
 様々な猟兵たちの種族や出身を鑑みて、あらゆる料理が所狭しと会場内にひしめき合っている。
「これは圧巻だわ。こんな光景をお目にかかれるだなんて、やっぱり平和が一番ね」
 空音は最終決戦の他にも、序盤の誘拐事件にも参加して人質奪還に大きく貢献、その後の邪教団側との戦闘でも自らの武を振るってみせた。
 そこへ龍ヶ崎が声を掛けてきた。
「お疲れ様! なんか氷を使うサイボーグの女の子が居るって聞いたけど、あなたのことかな、空音さん?」
 皿には世界中のスイーツが山盛りになっていた。
 辛い食べ物が苦手な龍ケ崎は、その分、甘い物への欲求が突き抜けているようで、皿の上がクリームの富士山が鎮座していた。
「ええ……多分、私のことね。乾杯の音頭、決まってたわ、紅音さん? 名簿で見た時、似た名前だったからすぐ覚えられたわ」
 クールに答える空音の更には大量の肉、アワビ、ケーキを挟んでからの肉!
 しかもその食材がどれも超高級食材ばかりだ。
 空音は世界中の料理に目を輝かせるわんぱくキッズになっていた。
 そのクールな態度と大人びた体型もあって忘れがちだが、空音はまだ14歳の少女なのだ。
 成長期のお年頃の女の子がはしゃぐのも無理はないだろう。
 互いの皿の上を2人は交互に眺めると思わず声を出して笑ってしまう。
「うん、空音さんと私、氷と炎、青と赤、肉とスイーツ! なんだか面白いコントラストだよね」
「最後はコントラストなのかしら? でも、偶然よね。そういえば紅音さんは真っ先に邪教団へのアタリを付けて露払いをしてくれたそうね? 同じタイミングで戦えなかったのが惜しかったわ」
 空音がバクバクお肉にかぶりつきながら龍ヶ崎の戦闘の功績の話題に触れた。
 猟兵たちの本体が来る前の奮戦ぶりは、UDC組織でも持ち切りであった。
「私は自分のやるべきことをやっただけだよ。でも確かにね。今度、一緒にどこか戦闘依頼に行ってみる? 空と紅の音のコンビで! ……あ、このレアチーズケーキ美味しい♪」
 レモンソースの掛かったレアチーズケーキを龍ヶ崎が頬張る目線の先、今回の決戦の一連の予知を行ったグリモア猟兵の蛇塚・レモン(黄金に輝く白き蛇神オロチヒメの愛娘・f05152)の姿を見付ける。
「あ、レモン! 本当にお疲れ様!! 事件の予知にみんなの転送、ありがとう!」
「やっほーっ、紅音さんっ! 空音さんもお疲れ様~っ!」
 レモンの皿の上には、肉しかなかった。
「私より極端な内容だわ……!」
 空音は思わず戦慄した。
 レモンは皿の上の肉を頬張って目を輝かせている。
「あたい、お肉大好きっ! 日本全国の有名銘柄の黒毛和牛が集結しているなんて天国だよね……っ!」
「あっはは……! 本当にレモンはお肉が好きなんだね? でも、このレアチーズケーキも美味しいよ」
 龍ヶ崎のレアチーズケーキをじっと凝視するレモン。
「ありがとう、紅音さん。今日は体重のことを気にしないって今決めたよ……」
「大げさね、レモンは。ねぇ、ところで妹のためにちょっともらって良いのかしら? タッパー欲しいのよね」
「あっ、聞いてくるねっ! 待ってて、空音さんっ!」
 空音の要望に、すぐさまレモンがUDC職員に問い合わせて戻ってきた。
「大丈夫だって! UDCアースの日本国内なら、タッパーと言わず、冷凍してクール便でまるごと送れるってっ!」
「すごい……! 太っ腹ね? なら、えっとあれ……そう、中華料理のアヒルのやつ! あれがほしいわ!」
 空音の顔がパッと明るく輝く。
「北京ダックね? 私も食べたくなってきた!」
 龍ヶ崎も甘味から何かを挟もうと、皿を新たに持ってきた。
 その時、会場内が急にざわつき始める。
「なんだこれは、UDCか!?」
 エージェントが光線銃を掲げて、うごめく異形の生物を警戒。
 その生物は、宮入の顔の一部がくっついた寄生虫の塊であった。
『オブリビオンじゃないっス、マイちゃんっス! お風呂場にご飯を運ぶっス。『友情の混合(フレンド・ブレンド)』っス! どっちつかずが一番面白くないっス』
 うねうねと動く生物のどこから声が出ているのかは不明だが、これを聞いたUDC職員が露天風呂へ運んいった。
『レモンちゃん、一緒にお風呂場でご飯食べるっス、待ってるっスよー』
 うねる寄生虫たちが露天風呂へと戻っていった。
「あの虫の人もインパクト凄かったなぁ」
 龍ヶ崎は思い出しながら北京ダックを堪能していた。
「ねぇ、レモン? 私はこの事件で色んな猟兵に出会ったし、色んな敵に出会ったよ。どれも個性が強くて、私とホムラの炎が霞んじゃうくらいだった」
「紅音さんの黒焔も活躍したって、あたいは聞いてるよ?」
 レモンの言葉に龍ヶ崎は首を横に振った。
「私、ホムラと一緒にもっと強くなるよ。折角、“猟兵の数だけ各々色んな戦い方がある”っと改めて学んだわけだしね。………あの教祖、最後は少しかわいそうなことをしたけど」
 十字教教祖シュラヴェイア。
 彼女の末路は当然といえば当然だが、目の前で仲間の猟兵が繰り出したユーベルコードでもたらされた影響は、龍ヶ崎にとっては衝撃だった。
「とにかくみんな無事に解決できてよかったよ」
 この後も、依頼内で起こった戦闘内容をレモンと空音に聞かせる龍ヶ崎。
「そんなことがあったのね。無事に帰還できて、本当に良かったわ。……ところで、此処の温泉ってサイボーグが入浴しても大丈夫? あと温泉卓球、やってみたかったのよね。対戦相手、募集中よ?」
 空音の言葉に、龍ヶ崎とレモンは思わず笑ってしまった。
 なお、この後に行われた温泉卓球、空音は龍ヶ崎と対戦。
 サイボーグの出力と竜人の膂力を両者とも遺憾なく発揮した結果、卓球台が耐えきれずに粉砕してしまってUDC職員たちが止めに入るのだった。

 しばし時間を置いて、露天風呂。
 このホテルにはいくつかの露天風呂が存在する。
 泉質によって様々な温泉が楽しめる様になっているのだ。
 そのうちのひとつが、宮入たち寄生虫に占拠されていた。
「あれ? レモンは入らないっスか? ちゃんと悪さしないように言ってるから安心っス!」
「……流石に、ちょっと……」
 レモンは苦笑いしながら丁重に断った。
 温泉の中は無数の寄生虫たちが狂喜乱舞してビッチビッチ水飛沫を上げていた。
「戦いも終わったしおちゃらけた感じでいくっス~! あ、レモンちゃんも食べるっス? ご飯に寄生虫は入ってないっスよ~!」
 宮入の選んだ食材は、意外にも栄養バランスが一番取れていた。
「じゃあ、レモンレアチーズケーキ、食べていい? 宴会場で食べそこねちゃった」
「大丈夫っス! 食べるっス! あ、レモン! これ投げてほしいっス!」
 宮入はなんと、自分の首を引っこ抜いてレモンへパス!
「きゃああっ!?」
 そのホラーな光景にびっくりしながらも宮入りの頭をレモンはナイスキャッチ!
「へいへーい、レモン、こっちに投げるっス~!」
 首なしの身体がカモンカモンと手招きする。
 ただし声は手元から来る。
 レモンは意を決してオーバースロー!
「いっくよ~っ! えいっ!!」
 時速130kmは出ているかと思えるほどの速球を投げ込むと、宮入の頭は自身の体にクリーンヒット!
 すると、宮入の顔は首元へ勝手に移動して高速スピン!
「どぅるるるるるるる~っ! はいっス! マイちゃんの新しい顔っス! これやってみたかったっス!! きゃっきゃ!!」
「ぶっ!! はははははははは~っ! なにそれ~っ!!」
 身体を張った宮入のネタに、レモンはツボにハマッてしばらく笑い転げていた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

エメラ・アーヴェスピア
ふぅ…何とか無事に終わったわね
それにしても…随分と派手にやったみたいだけど、後始末は大丈夫なのかしら
…まぁ、今はお言葉に甘えて、休ませてもらいましょう

…ふ、不発弾処理…また随分と思い切ったわね…
まぁ、必要があるなら後でUDC組織の人の手伝いをしましょうか
今は…ゆっくりと食事とお茶の時間にさせてもらうわ
誰かと会話するのもいいかもしれないわね(※自由にお任せします)
…明日からはまた猟兵として働くのだし、今くらいは、ね

※アドリブ・絡み歓迎


数宮・多喜
【アドリブ改変・絡み大歓迎】

ふぃー、終わった終わった。
見知った顔も、新しく会った顔も一杯の
凄い戦いだったねぇ……
祝勝会?もちろん参加するよ!
できる事ならここに集まった皆へ一人一人、挨拶に回りたいところだけど。
この会場、人数が多いからねぇ……
少なくとも直接共闘したヒトには、一言労いと感謝を伝えておきたいね。
他に特に、ってなりゃ。
時雨さんと、ナハトセンセ。
そしてレモンちゃんかな!

さぁて、挨拶回りが終わったところで。
後は露天風呂!
今回の引き金ともいえる夜空、
最後の地である富士山を同時に眺めるというのも
不思議なもんだね。

……あ、覗きをしようとした奴がいたら、
【縁手繰る掌】で女性陣の前に引っ張り出すよ。


波狼・拓哉
あー…なんか今ままでの中で一番働いた気がする…けどやったこと考えると燃やして燃やして死にかけて燃やして燃やして…燃やしてばかりでは…???
……まあ、結果として勝ったならまあいいか。おにーさん今日はもう働きたくないです。美味しいビッフェをゆっくり頂きつつ眠くなったら快眠を得にいきます。
しかし見る限りなんでもあるなこのビッフェ…あ、ミミックさん、適当に色々取ってきて貰える?おにーさん一歩も動きたくなくてね…
取ってきてくれたものミミックと共に頂きつつお酒もチビチビ頂こう。はーこういう勝って帰ってきたってのを感じられるのもいいねぇ…そういやミミックと一緒に飯食うのって久しぶりかね…
(アドリブ絡み歓迎)


御宮司・幸村
打ち上げの準備やおもてなし、ありがとー

ナハト君やエメラちゃん、他にも作戦中同隊の猟兵さんに労いをー
おじさんみたいな補助系は戦ってる皆が居てくれるから活きてくるんだよー

それと、協力してくれたUDC組織の皆にもありがとうを
ベースに避難した被害者さんたちの心のケアもしくよろー
美味しいものでも食べて、いっぱい楽しんで行ってねー!

訳あって、おじさんは祝勝会は辞退

おじさんは最後に一仕事

戦闘が行われた森林でUC発動!

『本来得られた報酬』を代償に『燃焼した森の復元』を願うよー!

ホテルでのご馳走、フカフカなベッド……
温泉も良いけど、雄大な自然プライスレス!

おじさんはゲームがあれば無問題ー

さて、お家に帰りますかー



 時間は少し戻って、宴会開始直後へ。
 エメラ・アーヴェスピア(歩く魔導蒸気兵器庫・f03904)は、無事に帰還できた喜びを噛み締めながら食事を楽しんでいた。
「ふぅ……何とか無事に終わったわね」
 これに数宮・多喜(撃走サイキックライダー・f03004)が安堵の表情を浮かべながら相槌を打つ。
「ふぃー、終わった終わった。見知った顔も、新しく会った顔も一杯の凄い戦いだったねぇ……。こんな祝勝会なら、もちろん参加するよ!」
 さぁ楽しもうとグラス片手にエメラに乾杯をせがむ。
 その姿は戦闘時のライダースーツではなく、胸元が大胆に露出するカットの大人っぽい女性らしいシルエットの真っ赤なドレス姿だった。
「エメラさん、聞いたよ! そのナリで成人しているそうじゃないかい? だったら一杯、付き合っておくれよ!」
「いや……人目があるから遠慮しておくわ。私はお茶で勘弁してね、多喜さん?」
 エメラは烏龍茶の入ったグラスを、数宮のカシスオレンジの入ったグラスにぶつけた。
 実は実年齢アラフォーのエメラだが、幼い頃に諸事情で身体を機械化した影響で成長が止まってしまった。
 彼女はサイボークなのだ。
 合法的にお酒を楽しめるのだが、この姿で酒を飲むところを事情を知らない者からとやかく謂われるのも鬱陶しいので、この場では彼女は飲酒を控えることにした。
 目の前の数宮もエメラの事情を薄っすらと感じ取ると、無理強いはさせないと言って乾杯に応じた。
「エメラさんといえば、人質奪還作戦でお世話になったよ。あれでかなり猟兵が動きやすくなったからねえ!」
「戦場(いくさば)では情報を制したものが勝つのよ。多喜さんのように鉄火場でドンパチやるのも重要だけど、私はサポートや支援火力で後方から支える戦い方が主だから、あの一手は私の常套手段のひとつよ」
 皿に乗った小籠包とエビチリを堪能しながら、エメラは得意げに語ってみせた。
「そうだよねー! おじさんみたいな補助系の戦い方って、直接敵と戦ってる皆が居てくれるから活きてくるんだよー」
 そこへ話が耳に入った御宮司・幸村(渚のインドアサマナー・f02948)が会話に混じってきた。
 相変わらず、赤いヘッドマウントディスプレイを装着しまま宴会を楽しんでいるようだ。
「エメラちゃんお疲れーっ! いやー鉄杭に乗ってカッ飛んだ時は爽快だったよーっ!」
「あ、あの時は私もちょっとテンション上がりすぎてたから……」
 思わず目を逸らすエメラ。
「あの瞬間は自分の意思とは関係なく体が動いたのよ。だって、ベースキャンプと幸村さんが落雷に打たれたじゃない? 目の前で見ていて、腹も立ってたというのもあるわね」
「えっ!? 幸村さん、雷に打たれただって!? アタシがあの雷様と戦っている時に、そんな事になってたのかい!? よく生きてたねぇ!?」
 最前線で戦っていた数宮は、御宮司の捨て身のユーベルコードを知る由がなく、今この場で初めて耳に入れたのだ。
 目を丸くして驚く数宮に、御宮司がニッコリ笑う。
「おじさんはのんべんだらりと脱力してると、敵のユーベルコードを受け流して反射できちゃんだよー?」
「へぇ! そいつは便利じゃないかい!」
「目の前で見ていた当人としては肝が冷えたわ……」
 数宮の反応にエメラは思わず肩を竦めていた。
「そういや人質を奪還する時も便利なユーベルコードを使っていたねぇ。あれは助かったよ。アタシの転送ユーベルコードと相性抜群だったし、あそこまでキレイに決まると胸のすく思いさ」
 そんな話題の中心の御宮司だったが、急に窓の外の様子を気にし始めた。
「あー、おじさん、ちょっと疲れちゃったから部屋に戻るねー? ふたりとも、祝勝会楽しんでねー?」
 そそくさと会場を後にする御宮司をエメラと数宮は見送るほかなかった。
「……行ってしまったわね? まだ祝勝会が始まって10分も経ってないわよ?」
「まぁ、引き留めても悪いだろうさ」
 カシスオレンジのグラスを傾けて数宮は苦笑い。
「さて、と。できる事ならここに集まった皆へ一人一人、挨拶に回りたいところだけど。この会場、人数が多いからねぇ……? 少なくとも直接共闘したヒトには、一言労いと感謝を伝えておきたいね」
 とはいえ、一番挨拶したいお目当ての猟兵の姿が居ないのは残念なのだが。
「ん? あれは拓哉さんだね? ちょいと失礼! そこっ!」
 波狼・拓哉(ミミクリーサモナー・f04253)の姿を見付けるやいなや、数宮はユーベルコード『縁手繰る掌(アポート・アンド・テレポート)』で座っている椅子ごと手繰り寄せた。
「うわ!? びっくりしたんですけど!? って、多喜さんの仕業か」
 椅子に深く腰掛けて、皿の上に盛られた寿司を食べていた波狼は目を丸くしていた。
「でも丁度いいや。おにーさん今日はもう働きたくないです。この椅子からしばらく動きたくないんです。美味しいビッフェをゆっくり頂きつつ眠くなったら快眠を得にいきますんで」
「そういや拓哉さんも今日は出突っ張りだったねぇ。お疲れ様!」
 ぐったりしている波狼の背中を数宮はポンッと景気付けに平手で軽く打った。
「聞いた話だと、随分と派手に暴れたらしいじゃない?」
 エメラの言葉に、波狼は指折りながら今日の出来事を思い出す。
「あー……、なんか今ままでの中で一番働いた気がする……。けどやったこと考えると、燃やして燃やして死にかけて、燃やして爆破して燃やして……あれ? もしかして燃やしてばかりでは……??? あ、最後はカミサマになって気絶したわ」
「カオスね……最後の奴は私も立ち会ったけど……ノーコメントだわ」
 エメラの率直な感想が波狼の心に突き刺さる!
「……まあ、結果として勝ったならまあいいか」
 波狼が2人から目を逸らしていると、箱型生命体ミミック(霊体)がのそのそと歩み寄ってきた。
「あ、ミミックさんちーっす、適当に色々取ってきてくれてあざっす」
 ミミックの上顎(?)を波狼が開けると、そこにはピザやらワインやら、ビュッフェの中身が多数放り込まれていた。
 霊体なのに器用なミミックさんである。
 波狼がミミックの中から飲食物と食器類を取り出してテーブルに並べ終わると、お決まりの言葉を告げた。
「さてと、化け騒ぎなってな。はーこういう勝って帰ってきたってのを感じられるのもいいねぇ……。そういやミミックと一緒に飯食うのって久しぶりかね……」
「そういえば、拓哉さんは随分と派手にやったみたいだけど、燃やした富士の樹海の後始末は大丈夫なのかしら」
「ぶふぉっ」
 エメラのツッコミに波狼はワインをむせてしまった。
 数宮がすかさずナプキンを持って波狼に差し出す。
「大丈夫かい……? まぁ、確かにアタシもダイナミック自然破壊に貢献しちまった張本人の一人だからね、気になるところだけども……。あ、レモンちゃん! ちょっといいかい?」
 会場内をうろついていたグリモア猟兵の名を呼ぶ数宮が手を招く。
 掛けられた声に気が付き、レモンがとてててっと駆け寄ってきた。
「3人ともお疲れ様だよっ! 大活躍だったね~っ!」
 ニコニコと猟兵たちを労うレモンに数宮が単刀直入に切り込む。
「レモンちゃんこそ予知に転送にお疲れ様! ところで、聞きたいことがあるんだけども、アタシたち猟兵が大暴れした後始末ってどうなったのか知ってるい?」
「あっ、そのあたりは大丈夫だよっ! 世間には『戦時中の不発弾が大量に見付かったから、全て爆破処理した』って扱いになってるからねっ! 実は誘拐事件の直後から大規模な交通規制とか立ち入り規制が張られていたんだよっ!」
「……ふ、不発弾処理……また随分と思い切ったわね……」
 エメラはピザを口に運ぼうとしてフリーズしてしまった。
「まあ妥当じゃないですかね? 樹海の近くにそれっぽい施設もあるし自然な流れかと」
 実は一番安堵している波狼の口調は若干明るい。
「まぁ、必要があるなら後でUDC組織の人の手伝いをしましょうか。今は……ゆっくりと食事とお茶の時間にさせてもらうわ。お言葉に甘えて、休ませてもらいましょう」
 エメラはチーズたっぷりのピザにかぶりついて笑みを零した。
「……明日からはまた猟兵として働くのだし、今くらいは、ね?」
「そうさ! 今日は目一杯に羽根を伸ばそうじゃないかい! ってことで、レモンちゃん? このあとアタシと裸の付き合い、よろしくな!」
「えっ!? は、裸……!? でも女の子同士だと……」
 顔を赤らめるレモンに数宮は思わず破顔する。
「何を考えてるのさ? 露天風呂さ、露天風呂!」
「あ……っ、わ、判ってたよっ!?」
 目を泳がせるレモンに波浪が優しい視線を向けていた。
「……ええんやで?」
 波狼はサムズアップ。やり取りに癒やされていた。
 その後、波狼は料理を堪能した後、半ば寝落ち状態でミミックとUDC職員に部屋まで運ばれていった。

 一方、幾つかある露天風呂のひとつ。
 数宮とレモンが一糸まとわぬ姿で湯船に浸かって温泉を堪能していた。
「レモンちゃん、見なよ。満天の星空に月光を浴びて夜空に浮かび上がる富士の輪郭! 格別だねぇ!」
「本当だね、多喜さんっ! 晴れて良かった~っ!」
 星空と富士山を順に指差すレモンに、数宮が語り掛ける。
「今回の引き金ともいえる夜空、最後の地である富士山を同時に眺めるというのも不思議なもんだね」
 思い起こせば。
 6月に起きた一連の事件の発端は、空から降ってきた9つの隕石だった。
 そして、黒幕の十字教教祖シュラヴェイアを討ち取った場所が富士の樹海。
 開闢と終焉が隣り合わせの暗示めいた構図に、数宮だけではなくレモンもしばし言葉なく感慨に耽っていた。
「あれ? 今、樹海の木が増えたような……?」
 唐突にレモンが指差した遠くの場所を数宮が目を凝らす。
「……暗くてよく分からないねぇ。気のせいじゃないかい? ……木だけに?」
「もう、多喜さんってば~っ!」
 黄金の湯の中で、2人が笑う合っていた。

 青木ヶ原樹海の中。
 月明かりで照らされる戦場跡は、見事に灼き尽くされたり破壊尽くしていた。
「う~ん、流石にこれは情報操作だけじゃごまかせないよねー?」
 祝勝会を辞退した御宮司は、その足でこの樹海の中へやってきていた。
「よしっ、おじさんは最後に一仕事していきますか!」
 ゲーム機を月光に晒しながら、御宮司は意識を集中させてゆく。
「出でよ……『燦然鉱脈ゼルフォニア』にて生まれし『自動なる者』よ、我は『有資格者』、汝に願いを求め訴える者なり!」
 御宮司の目の前に蛍光緑色のエネルギーが渦を巻いて集約されてゆけば、願いを叶えてくれる妖精が召喚されたではないか。
「ユーベルコード『Fairy of Elixir(ショウカン・エリクシルノヨウセイ)』! 本来得られるはずだった『今回の事件の報酬』を代償に『燃焼した森の復元』を願うよー!」
 すると召喚された妖精は夜空に駆け昇ってゆき、眩い光を解き放つ!
 樹海全体に光の粉を振り撒きながら突き抜けてゆけば、みるみるうちに樹海の樹々が時間を巻き戻したかのようにたちまち復元されてゆく!
「ホテルでのご馳走、フカフカなベッド……温泉も良いけど、雄大な自然プライスレス!」
 御宮司の配慮によって、どんどんと樹海の樹々がポップアップするように復元される。
「おじさんはゲームがあれば無問題ー。さて、お家に帰りますかー……って、誰かそこにいるね??」
 御宮司は振り返らずに、背後に居る人物に声を掛けた。
「おいミミック、ばれたじゃないか」
 人影の正体は波狼だった。
 部屋の窓から森が復元される様子を見て、原因を特定すべく疲労困憊の身体を押して外出したのだ。
「何事かと思えば猟兵の仕業か。まあ想定通りだったけども、幸村さんチートなのでは? 出来るなら最初から教えて下さいよ」
「おじさんはみんなのサポート役だからねー? 縁の下の力持ちを率先するだけだし、ゲームがあれば充分なのは嘘じゃないよ?」
 振り返りながらヘッドマウントディスプレイを外して、素顔で波狼の顔を見遣る御宮司。
「ほらほら、拓哉君も帰ってゆっくり休みなよ? 結構ボロボロになってたの、おじさんは知ってるからねー?」
 御宮司の言葉に、おもむろに波狼がミミックから取り出したのは冷えた缶ビール。
 それを御宮司は拒絶する。
「それは受け取れないから、ごめんねー? 本来得られるはずだった報酬を代償にユーベルコードを発動させてるからさー?」
「だったら、これは俺からの予期せぬサプライズ報酬てことで。それなら勘定に入らないでしょ。お疲れ様ですよっと」
 強引に波狼が御宮司に缶ビールを押し付ける。
 ユーベルコードは……解除されなかった。
「……ま、なかなか出来ないですよ、こういうの。だからそれくらいのお目溢しは受け取っていいんじゃないでしょうかね?」
 波狼はそっけなく御宮司に告げると、ミミックの上に乗ってホテルへ戻っていった。
 その背を見送った御宮司は、手元の缶ビールに目を落とす。
 カシュッという音が樹海に響く。
「……ぷはぁー苦いねー」
 缶ビールをちびちび飲みながら、御宮司はそのまま帰路に着くのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

シホ・エーデルワイス
アドリブ&連携歓迎


露天風呂に浸かって体を休めながら
静かに星を観測

湯は炎に炙られUCで疲労した身に
とても良く沁み渡ります
猟兵しかいないなら翼も出して浸る

幾つか知っている星座を見つけられ
この世界のどこかにいる異世界同位体の事を想います

ここの星座知識は…多分彼女の知識…
どこにいるのかしら?


一人でこっそり
討伐した敵へ弔いの祈りを捧げています

もしレモンさんに声をかけられたら
楽しんでいる所を邪魔しないか気にしつつ話します

多様な考えの一つとして聞いて欲しいのですけど…
邪教団の企みは唾棄すべき行いでしたが
私達は彼らを討伐して
多くの人々が明日を迎えられるようにしました

頂いた命に感謝をそして
どうか安らかな眠りを…


イヴ・クロノサージュ
アドリブ歓迎・絡み自由です◎

――

・第三者視点あれば嬉しいです
・レモンちゃんと交流希望です

――

●心情
みんな、戦闘かっこよくて
とっても…素敵だったの……
私も何かお手伝いできない…かな……?

●イヴの行動

・行動は受け身
・空(宇宙)が好き
・ロビーでぼーっとしているか、露天風呂でうとうとしています
・コミュニケーションが苦手で、隅っこ暮らし
・外に宇宙戦艦を浮かせていて帰宅の際は搭乗して帰ります

●イヴの台詞

・ぷに
・んゆ……、何でしょう……
・無事事件を解決できてよかったの……
・事件が発生した時、隕石はどこから降ってきたのかな…?
・あの星空一つ一つが恒星の輝きなの……。とっても…綺麗で……素敵なの……
・またね……


ティオレンシア・シーディア
※アドリブ掛け合い絡み大歓迎

はぁ…やっっっっと終わったわねぇ。随分と長丁場だったわぁ…
ま、最終的には全部潰せたわけだし。世はなべて事もなく大団円、かしらねぇ。

撃って走って爆破して、色々やったしちょっとゆっくりしたいわねぇ。
…露天風呂、かぁ。
…いーこと思いついた。
キンキンに冷やしたお酒持ち込んで星見酒するわぁ。
お湯につかりながらいいお酒と夜空を楽しむ。中々の贅沢よねぇ。

(風呂で飲酒すると悪酔いする、とはよく言われるが。少なくとも彼女には不要な心配であろう。
…スピリタスやらアブサンやら、文字通りに火を噴く酒をストレートのまま10本単位で空けてなおシラフな女が、その程度でどうこうなるわけはないのだ)


紅葉・智華
※アドリブ・絡み歓迎

華織(f12932)と一緒に。
うーん、やっぱり大事だったよね、あの戦い……不発弾処理――まあ、そうもなるよね……。
って、今はそれより露天風呂とか祝勝会。楽しまないと罰が当たるってもんだよね。宴会じゃあれこれ食べ比べするとしようかな。妹も多分そのつもりだろうし。それと、レモンとも話がしたいかな。まあ、真面目な話じゃなくて、ご飯の話がメインになりそーだけど……。その時の任務内容は兎も角、そのおかげで妹とも再会した事は、御礼を言いたいかな。
あとやっぱ、こういうホテルってあんまり縁がないし、私達姉妹も一泊。当然同室だけど――。

朝。……なんでお腹濡れてるん?(困惑)


紅葉・華織
※アドリブ・絡み歓迎

お姉ちゃん(f07893)と。

高級ホテルとか、貴重な経験。うんと楽しもうっと。
露天風呂ではお姉ちゃんと一緒、宴会でもお姉ちゃんと一緒。
あ。レモンさんの予知のおかげでお姉ちゃんとも再会できた訳だし、そのあたりもレモンさんに御礼というか、お話がしたいカナって。あとビュッフェ形式のご飯で何がおいしかったか、とか。とかとか。

で、姉妹だから同室に宿泊だろうけど――。

深夜。お姉ちゃんも疲れてるんだな……無防備に寝てる。……さて、お味は……(ペロリ)……うん、いいね……(ペロペロ)……。

朝。……まずい。流石に理性飛んでた……。一足先に縮地で家に帰ろう……。



 その頃、女湯はちょっとした盛況ぶりであった。
 バスタオル1枚で身体の局所だけを隠したシホ・エーデルワイス(捧げるもの・f03442)と、あるがままの姿のイヴ・クロノサージュ(《機甲天使》感情と記憶を代償にチカラを得た少女・f02113)の2人がレモンが浸かる湯船に入ってきた。
「……お邪魔します、レモンさん」
「レモンちゃん……失礼するの」
 シホとイヴは互いに湯船の左右両脇へ移動すると、互いに隅っこで星を眺め始めて物想いに耽り出す。
「えっと、そうくるんだ……?」
 レモンは湯船の真ん中で2人を交互に眺めて、どっちへ先に声を掛けるか悩んでいた。
 続いて、ティオレンシア・シーディア(イエロー・パロット・f04145)が一糸まとわぬ見事なプロポーションを披露しながら湯船にやってきた。
「あ、レモンさん、お疲れ様ぁ? はぁ……、やっっっっと終わったわねぇ。随分と長丁場だったわぁ……。ま、最終的には全部潰せたわけだし。世はなべて事もなく大団円、かしらねぇ」
 ティオレンシア特有の甘ったるいハニーボイスが浴場によく響く。
 レモンも振り返ると、小さく手を振ってみせる。
「ティオレンシアさん、お疲れ様っ! って、何持ってるの……?」
 ティオレンシアの両手に抱えているモノに、レモンは思わず苦笑い。
 これに問い掛けられた当人は即答した。
「撃って走って爆破して、色々やったしちょっとゆっくりしたいわよねぇ? そして露天風呂ねぇ? ……となると、いーこと思いつくわけ。キンキンに冷やしたお酒持ち込んで星見酒するわぁ」
 右に抱えているのは、銀製のバケツに氷を満載した中に突っ込まれた日本酒の一升瓶。
 左手にはワイングラスが握られていた。
 そのままお湯の中に入ると、桶の中に銀バケツを乗せて湯船の縁に設置。
 一升瓶を引き抜いて、豪快にワイングラスの中へ注いでいった。
「知ってるかしらぁ? おちょこで飲むよりも、こうしてグラスで飲むとより香りが広がって、また違った味わいを楽しめるのよぉ?」
 レモンの前でグラスを回して見せるティオレンシアだが、レモンは少々困惑する。
「あの~、あたい、まだ未成年だよ、ティオレンシアさん?」
「あらぁ、そうだったわねぇ~?」
 コロコロと笑いながら、星空を見上げながらクラスを傾けるティオレンシア。
 そして、恍惚の表情を浮かべて幸福の吐息を吐いた。
「はぁ……。美味しいわぁ。温泉に浸かりながら美味しいお酒と綺麗な夜空を楽しむ。中々の贅沢よねぇ」
 豊満な胸元を湯に浮かべながら、ティオレンシアはすっかり脱力してしまう。
 そこへ紅葉・智華(紅眼の射手/自称・全サ連風紀委員・f07893)と紅葉・華織(奇跡の武術少女/シスコン師範代・f12932)の姉妹が仲良く手を繋いで露天風呂へやってきた。
 勿論、2人とも素っ裸、生まれたままの姿ある。
 女湯なので何も問題はないし、これは健全な描写である。
 なお、姉妹の身体は慎ましやかだった。
「あ、レモン! やっと見付けた! 宴会場で話していたら、すぐに他の猟兵に声掛けられて行っちゃって、それっきりになってたからどうしたものかと……」
 姉の智華は戦闘時の軍人口調が取れて、砕けた口調で体を洗い始めた。
「まぁまぁ、お姉ちゃん。レモンさんに挨拶したい人たちが多かったのは仕方がないんじゃないかな? 予知に転送に大忙しだったわけだし」
 此処ぞとばかりに姉の背中を念入りに洗い流しだす華織が言葉を継ぐ。
 そんな華織の言葉に、シホとイヴの視線がほぼ同時にレモンへ注がれる。
(レモンさんと話したいな……)
(ぷに……、レモンちゃん、お話したいの……)
 2人の考えていることが視線から伝わってくるレモンは、どうしようか決めあぐねてしまう。
 それを察したシホとイヴの視線が交錯する。
「……お先に、どうぞ」
「……そちらこそ、どうぞなの」
 湯船の左右で、グリモア猟兵との会話を譲り合うシュールな光景が勃発。
「どっちか先に声掛けちゃえば良いんじゃないかしらぁ?」
 ティオレンシアはどっち付かずのこの状況に我関せずと、一升瓶からグラスに中身を注いで呷りまくっていた。
 そこへ身体を流し終わった智華が湯船に入ってきた。
「ティオレンシアさん、作戦中は同じ銃使いとして親近感持てました。ところで、傷の具合は大丈夫ですか?」
「ええ、もう大丈夫よぉ。そこの隅っこにいるシホさんの手厚い治療で、傷ひとつ残らず全快でお酒を楽しめてるわぁ♪」
 温泉の温度とアルコールによって、ティオレンシアの肌が時間を追うごとにうっすらピンク色に染まってゆく。
 しかし、ほろ酔いという感じではなく、口調ははっきりしている。
 急に名指しにされたシホは、恥ずかしさで頬をほんのり赤く染めていた。
 猟兵だけだったので文字通り翼を伸ばして入浴していたが、自分の顔を覆うように翼をキュッと縮こませてしまう。
「あら、シホさんってば可愛いわぁ。ねぇ、智華さん、よねぇ? グラスがもうひとつあるの。一緒に付き合ってくれないかしらぁ?」
「まぁ……成人済みですので、良いですが。ただ、入浴中のアルコール摂取は悪酔いすると聞きましたが?」
 智華はティオレンシアに近付きながらグラスを受け取った。
 この質問にティオレンシアはころころと笑い飛ばす。
「大丈夫よぉ? 美味しいお酒はどんな状況でも気持ちよく酔えるのよぉ?」
「そうなのですね……! さすが、本職……!」
 こうして智華はティオレンシアとの星見酒に付き合いながら、レモンに話し掛けてきた。
「聞いたよ、不発弾処理――まあ、そうもなるよね……」
「一番違和感のない『設定』だと、あたいも思うよ……」
「あ、レモンさん! 実はずっとお礼を言いたかったんだよね。だって、レモンさんの予知のおかげでお姉ちゃんとも再会できた訳だし!」
 華織が会話に割って入ってきた。
 以前、アルダワ魔法学園世界のデブになるダンジョン――詳細は省くが、そのダンジョン内で生き別れ状態だった紅葉姉妹は偶然再会した。
 その事件の予知をしたのがレモンだったのだ。
「うーん、やっぱり大事だったよね、あの戦い。あれから華織と一緒の時間が増えたし、私も感謝してるかな」
 智華がグラスの中身を飲み干す。
「……ホントに美味しい。日本酒ってこんなに美味しかったんですね!?」
「ふふっ、智華さん、案外イケるクチねぇ?」
「はい、ちょっと新しい扉を開いてしまったかも? おかわり!」
 ティオレンシアに手酌してもらい、再び香りを楽しみながら日本酒を味わい始めた。
「そういえばレモンはお肉ばかり食べてたけど、他のメニューは食べたの?」
 智華の質問にレモンは答えた。
「お寿司っ! やっぱり海が違うとネタの鮮度が違うよねッ! 駿河湾で今朝水揚げされたお魚だけを使ってるんだってっ! 猟兵たちのためにわざわざ買い付けてくれたらしいよっ?」
「そうだったんだ!? 確かにお寿司は美味しかったかもっ?」
 華織も大きく頷いて同意を示す。
 そしてレモンに問うた。
「あ。レモンさんはお寿司のネタなら何が好き? 私はねー、ってなんか熱い……?」
 華織の周囲のお湯の温度がやたら熱い。
 その熱源はすぐ側に居た。
「ふぅ……アルコールと温泉で血行が良くなったせいか、ポカポカするね……」
 智華の周りのお湯がもうもうと水蒸気を上げていた!
「お姉ちゃん!? そうか、お姉ちゃんの身体はサイボーグ! 普通の人間より代謝が馬鹿みたいに高いから、お酒を飲んで体温が急上昇してるんだ!」
 慌ててヘベレケの姉を湯船から引っ張り上げた華織は、すっぽんぽんのまま脱衣所へ対比してゆく。
「レモンさん、ごめんなさい! 積もる話はまた後で! 先に部屋で休ませてもらうね!」
「ふにゃぁ~♪ れもん、ばいば~いっ♪」
 嵐のような紅葉姉妹に、湯船の中の一同は呆気にとられていた。
 ……ウトウトして溺れかけていたイヴを覗いては。
「ブクブクブク……」
「ちょっ、イヴさーぁんっ?」
 レモンが飛び出してイヴを抱える。
 救助されて覚醒したイヴは、ぴゅーっと口からお湯を吐き出して目を擦った。
「んゆ……、何でしょう……」
「いや、溺れてたよっ?」
「えっと……ああ、寝てしまったの。気を付けるね……?」
 どうやらイヴはコミュニケーションが苦手で、ずっと今までのやり取りを遠巻きに眺めて居るだけの様子だった。
「みんな、戦闘かっこよくて。とっても……素敵だったの……。私も何かお手伝いできない……かな……?」
 自分の戦いぶりを思い出すイヴは、そんな言葉を漏らして星空を見上げる。
「とにかく……無事事件を解決できてよかったの……」
「うん、みんな元気で帰ってこれたのは、イヴさんと……あっちのシホさんのおかげだねっ!」
 レモンは羨ましそうに此方を眺めているシホへと手招く。
「お邪魔じゃ……ないですか?」
「大丈夫だよっ! シホさんもおいでよっ!」
 レモンの誘いに、シホは口元を綻ばせて湯船の端からすり寄ってきた。
 イヴは星空へ手を伸ばすと、寂しそうに呟いた。
「事件が発生した時、隕石はどこから降ってきたのかな……? あの隕石よりも遥か向こうの星空一つ一つが恒星の輝きなの……。とっても…綺麗で……素敵なの……」
「星が、好きなんですか?」
 シホがイヴに尋ねた。
 イヴはまさか声を掛けられるなんて思っていなかったようで、おっかなびっくりに肩を竦めながら、恐る恐る無言で首を縦に振った。
 これにシホの瞳がキラキラと星空を映し出したかのように輝き出した。
「私も、星空が好きなんです。ほら……夏の大三角形や、へびつかい座がよく見えますよ。レモンさんも見えますか?」
「う~ん、なんとなく……」
 レモンは己の左目の視力を強化、シホが指差す星星を眺めた。
 シホは内心、他世界に散らばった自分の分身に近い存在……『異世界同位体』の事を想う。
(ここの星座知識は……多分彼女の知識……。彼女はこの世界の、どこにいるのかしら?)
 シホは背筋と羽を伸ばして体を解した。
「それにしても……ひと目を気にしなくていいのは気楽ですね……。羽を伸ばしてお湯に浸かれますし、炎に炙られユーベルコードで疲労した身にとても良く沁み渡ります」
「シホさん自身も本当にお疲れ様だよっ! 後方支援を手伝ってくれて助かったってUDC組織のエージェントさんたちが感謝してたよっ!」
「まぁ……!」
 嬉しくもあり、気恥ずかしくもあり、シホの顔色がますます朱に染まってゆく。
「……実は、先程まで、討伐した敵へ弔いの祈りを捧げていました」
 シホがぽつりぽつりと漏らし始める。
「多様な考えの一つとして聞いて欲しいのですけど……」
「うん、あたいはシホさんの意見を否定しないよ、約束するっ!」
「ありがとうございます、レモンさん……。あの邪教団の企みは唾棄すべき行いでしたが、私達は彼らを討伐して、多くの人々が明日を迎えられるようにしました」
 それでも、シホは祈らずにいられなかった。
 胸の前で両手を組んで目を閉じ、星空へ一心に犠牲者たち――オブリビオンを含めた者たちの鎮魂を願う。
「明日を繋ぎ、頂いた命に感謝を。そして、どうか安らかな眠りを……」
「私も祈るの……」
 イヴも聖者のひとり。
 敵への温情を寄せていた彼女にとって、シホの言動は非常に親近感が持てた。
「あのね……私、あなたとなら、気が合いそうなの……」
 イヴが勇気を出して伸ばした手をシホはそっと握った。
「はい……同じ聖者として、これからも親睦を深め合えたらいいですね」
 にこやかに微笑み合う聖者2人。
 だが、イヴはすぐさま真上を見上げて眉尻を下げた。
「もう、行かなきゃ。……またね」
 シホの手を放し、その手をレモンへ振りながら、星空から伸びた一条の光の中へ吸い込まれて浮上してゆくイヴの身体!
「でっかい宇宙戦艦だぁ……!」
 レモンはイヴの所有する宇宙戦艦のクロノトロン=ユニットを目の当たりにして口をあんぐり開けてしまう。
 だが、すぐにレモンはあることに気が付いた。
「というかイヴさんっ! ぽんぽんすーのまま帰っちゃうの!?」
「大丈夫なの……普段から……衣服の下に何も付けてないの……」
「……まじかー」
 イヴの衝撃告白に、レモンはおろか他の猟兵もツッコミきれずに、そのまま亜空間ワープしてゆくクロノトロン=ユニットを見送るのであった。
「宇宙戦艦を拝みながらのお酒も、また格別ね♪」
 先程から浴びるように飲んでいるティオレンシアだが、彼女が悪酔いすることなんてありえないのだ。
 スピリタスやらアブサンやら、文字通りに火を噴く酒をストレートのまま10本単位で空けてなおシラフな女が、その程度でどうこうなるわけはないのだから。

 さて、場所は代わって、酔い潰れた姉・智華の介抱をする妹・華織。
「宿泊先が同じ部屋にしておいてよかったよ。もう、飲み過ぎだよ?」
「すぅー……ぴぃー……」
 何とか下着は装着させたものの、寝間着はグチャグチャで裸同然の姉の姿に、華織は溜息を吐いてしまう。
「お姉ちゃん、カッコ悪……」
 だが、落胆と同時に別の感情も湧き上がってきた。
「……今ならお姉ちゃんを好き勝手出来るのでは?」
 意外ッ! それは性欲!!
 姉を骸の海イチ愛してる華織は、だらしない格好で眠りこける智華の姿にムラムラしてきてしまったのだ。
「やっば……変なテンションでスイッチ入っちゃった……」
 華織は寝間着を脱ぎ捨てると、自らも下着姿になって姉の火照った身体に抱きつく。
「お姉ちゃん、身体あったかい……だいすき……ぺろっ♪」
 妹の愛のぺろぺろは、姉の頬から首筋、胸元から徐々に下に降りて行き、へその周辺で留まった。
「はぁ……はぁ……♪ 妹たるもの、お姉ちゃんを五感で感じ取るのは義務だからね、これは変態行為じゃなくて義務だから!」
 自分に言い聞かせるように、舌先でへその穴をねじ込みながら、その『味』を堪能し始める。
「ふぅん……こういう味なんだ……? それじゃ、腹斜筋とか、鼠蹊部は、どんな味なのかな……?」
 舌先で味わう範囲はどんどんとエスカレートしてゆき、秘匿された深夜のテイスティングは夜通し敢行されていった。
「お姉ちゃんっ! 華織、お姉ちゃんのお腹を今ぺろぺろちゅっちゅしてるよぅ♪」
 どう見ても変態です、本当にありがとうございました。

 翌朝。
 智華はグラグラする頭を抱えながらベッドから転がり落ちた。
「あたたたた……ちょっと飲みすぎた……。でも、日本酒、美味しかったなぁ……あれ? ここ、自分の、部屋……? 華織……? どこに居るの? って……なにこれ??」
 智華は自身の姿が下着姿のままな上に、腹回りがベタベタした粘液塗れになっていることに気が付いた。
「うへぇ、気持ち悪い……。あれ、これは、手紙?」
 テーブルの上に置き手紙。
 そこには一言だけ書かれていた。
『頭冷やしたいので、先に家に帰るね  華織』
「……意味がわからないんだけど」
 真顔になって、しばしベッドの上で首を傾げる智華だった。

 かくして、猟兵たちの祝勝会は幕を閉じた。
 だが、オブリビオンたちは今日も世界のどこかで暗躍し続けている。
 新たに生まれた絆を武器に、今日も猟兵たちは世界の敵と戦うのであった!


【奇門遁甲封鎖戦線:完】

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年08月13日


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#UDCアース


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種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠白石・明日香です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


挿絵イラスト