奇門遁甲封鎖戦線・決戦【序】~決行、集団人質解放作戦
――山梨県・青木ヶ原樹海。
山梨県富士河口湖町・鳴沢村にまたがって広がる森で、富士山の北西に位置する。
富士箱根伊豆国立公園に属し、国の天然記念物に指定されている自然公園でもあるこの森は、一方で『団地』と呼ばれるほどの自殺の名所でもある。
霊峰富士の裾野は、日本列島を縦断する龍脈のひとつであり、無数の霊的エネルギーの吹き溜まりでもあった。
つまり、邪教団の拠点を置くのに最上の場所である。
黒いローブを羽織った邪教徒の女2人が、揃って金色の邪神へ頭を垂れる。
「……ご報告します。9つの隕石すべて、猟兵たちのよって破壊されました」
「申し訳ございません。我らが教祖様の完全復活のための霊的エネルギーが足りず……」
「だったら、足りない分を補えばいいだろう? 幸い、ここは観光地……」
金色の邪神はニタリ、と口角を吊り上げる。
「人攫いに、事欠かないと思わないかい?」
「では……仰せのままに」
「我々は準備に取り掛かります」
女たちは金色の邪神の逆鱗に触れる前にその場を立ち去った。
惨劇が、始まる。
「まずは先月、UDCアース9箇所で発生した『奇門遁甲封鎖戦線』の完全勝利、おめでとうっ! そしてお疲れ様~っ!」
蛇塚・レモン(叛逆する蛇神の器の娘・f05152)は集まった猟兵たちを労った。
しかし、その『奇門遁甲封鎖戦線』というネーミングは一体?
「緊急事態だったから説明を省いちゃったけど、みんなが戦った9つの隕石落下地点……つまり九星の龍脈の吹き溜まりで復活した邪神と隕石を破壊したことによって、一時的に龍脈の流れを鎮静化する事に成功したんだよっ!」
レモン曰く、龍脈は隕石の影響で過剰に活性化していた状態で、その余剰霊力で邪教団は邪神復活を目論んでいたそうだ。だが、猟兵たちの活躍で邪神を全て駆逐し、暴走した龍脈を一時的に鎮静・封殺することに成功した。なお方角とかまちまちなのは、今回はあまり気にしなくていいとのこと。
「だから『奇門遁甲封鎖戦線』なんだよっ! そして、封鎖した今だからこそ、不自然に活性化する龍脈の場所が特定できたってわけっ! その場所こそ……」
レモンは地図を広げて指差した。
「富士山の麓、青木ヶ原樹海なんだよっ!」
つまり、そこが今回の黒幕の拠点という事だ。
いよいよ決戦という事なのだろう。
だが、レモンの口からは意外な内容が語られた。
「邪教団は龍脈で得られない霊的エネルギーの不足分を、誘拐した観光客から取り出そうとしているっぽいっ! 具体的には『樹海の観光客を誘拐して生贄にしようと企んでいる』んだよっ!」
だが、誘拐自体を未然に防ぐと予知が変化してしまい、反撃の機会を逃すことになってしまう。だが、猟兵たちの奮戦次第では被害者を出さずに人質たちを救出することが出来そうだ。
幸い、人質が集められている場所は、予知によって特定できている。
「今から転送すれば、生贄にされる前に駆け付けることが出来るよっ! 準備が出来次第、UDCアースへ転送するから、みんな、負けないでっ!」
レモンの頭上で輝くグリモアが、惨劇の舞台へと猟兵たちを誘う……!
七転 十五起
これは6月に公開された『奇門遁甲封鎖戦線』シナリオ群の決戦シナリオです。
参加者様方の奮戦により、邪教団は最終目的を遂げるための霊的エネルギーが枯渇している状態で状況開始せざるを得ません。これにより、召喚される眷属・邪神はかなり弱体化しております。
七転十五起、なぎてんはねおきです。
まずは敵の兵站を断つべく、邪教団に捕らわれた人質を救出しましょう。
本オープニングの時間帯は午前中~正午前を想定しております。
事件発生場所は樹海の奥にある山小屋。
邪教団の女性達が多数、人質を押し込んで占拠中です。
人質は全部で30名近く、ただし正確な人数は予知では判明しておりません。
なお、本シナリオの結果は、同時公開中の【破】【急】へ影響を及ぼします。
皆様、心して挑んでいただきますよう、よろしくお願い致します。
第1章 冒険
『去らば平凡、ようこそ非凡』
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POW : 正面突破で救い出す
SPD : 潜入し、ばれないように連れ出す
WIZ : 教団員を誘惑、或いは騙して連れ出させる
👑11
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エメラ・アーヴェスピア
…もしかすると、とは思っていたけれど…
やはりまだ続いてたわね、あの事件(沖縄の作戦に参加)
今度こそ、しっかりとかたを付けましょう
予知を聞いたけれど…私が参加するならここね
何をするにもまずは情報よ
只の山小屋のようだからハッキングが使えなさそうだけど…
あくまでそれは手段の一つよ、やりようはいくらでもあるわ
『ここに始まるは我が戦場』による【情報収集】を開始するわ
上空からの敵の配置は当然の事、出来るなら痕跡を隠し(【物を隠す】)つつ数台潜入させ、内部の情報も取りたいわ
潜入させたままリアルタイムに情報を得るのも良いわね
情報はまとめ、同僚さん達の助けになるように通達よ
さぁ、作戦開始よ
※アドリブ・絡み歓迎
ナハト・ダァト
犬へ擬態を行い、六ノ叡智を用いながら情報収集+聞き耳
世界知識の情報も交えつつ、「啓示」と瞳が導く声のもとへ馳せ参じる
焦ったのカ。何とモ御座なりナ作戦だネ
この通リ、突き止めるのハ容易かったヨ
四ノ叡智で透明化
一緒に侵入する味方も、協力できるようであればまとめて透明化させる
透明化の条件は、触手で触れる事
一般人を見つけた場合、早業で七ノ叡智で作り出した空間に収納
敵が妨害を仕掛けた場合、罠使い、先制攻撃、マヒ攻撃でトラップツールⅡから作り出した罠をぶつけ
催眠術、目潰し、医術を用いた光点滅の技術で昏倒させる
村井・樹
なるほど、先日の隕石の件、まだまだ裏があったようですね
いずれにせよ、事態は急を要します。
一刻も早く、巻き込まれた方々を保護せねば。
【無垢なる僕】を召喚し、山小屋の一の確認、及び周辺の状況を視察
教徒の警備が手薄なところを下調べ、偵察しましょう
私自身も、『僕』が得た情報を基に動きます
『目立たない』ように、そっと、山小屋に近づき。
中へと潜入、その間も『僕』に周辺の状況を見てもらい、『僕』に危険がある状況なら彼を下げ、事態の変化があれば対応しましょう
もし、私が見つかってしまった場合は……対象を『催眠術、誘惑、言いくるめ』することで他の方の動く時間を稼ぎましょう
※他猟兵との連携、プレ外の言動など大歓迎
猟兵たちは、人質が集められている山小屋から数百メートル離れた場所に転送されてきた。先月の隕石落下事件の関係者も駆け付けており、現場はちょっとした大所帯になった。
「……もしかすると、とは思っていたけれど……やはりまだ続いてたわね、あの事件」
沖縄の隕石落下事件に参加したエメラ・アーヴェスピア(歩く魔導蒸気兵器庫・f03904)が唸る。
「今度こそ、しっかりとかたを付けましょう」
「なるほど、先日の隕石の件、まだまだ裏があったようですね。いずれにせよ、事態は急を要します。一刻も早く、巻き込まれた方々を保護せねば」
東北地方での事件に参加した村井・樹(Iのために・f07125)も、この誘拐事件の解決に意欲をみせる。
その足元で、黒い猟犬が吠える代わりに人語を返してきた。
「樹君とハ、山形県の事件デ、同行していたネ。今回モよろしくだヨ」
黒い猟犬はナハト・ダァト(聖泥・f01760)が変身した姿だ。
ブラックタールであるナハトは、自身の特性を活かして潜入捜査を行おうと試みるつもりだ。
「シカシ、相手は焦ったのカ。何とモ御座なりナ作戦だネ。この通リ、突き止めるのハ容易かったヨ」」
既にナハトはユーベルコード『六ノ叡智・美麗(セフィラ・ティファレト)』にて山小屋の中の人質たちの希望を聞いているため、ナハトの持つ『瞳』と『啓示』が山小屋への最短距離と生命反応を認識していた。
「コチラで、ある程度の情報ハ、掴んでいル。上手く活用してほしイ」
提示された情報に、エメラは感心して目を見開いた。
「ありがとう。助かるわ。やっぱり何をするにもまずは情報よ。でも只の山小屋のようだからハッキングが使えなさそうだけど……。でも、あくまでそれは手段の一つよ、やりようはいくらでもあるわ」
そう漏らすと、彼女は缶型の魔導蒸気ドローンを次々と周囲に放り投げる。
「戦いは始まる前から……とはよく言ったものね。さぁ、作戦開始よ」
エメラは自身のユーベルコード『ここに始まるは我が戦場(リコネサンスドローン)』を使用すると、放り投げた缶型が展開されてゆく。
それらは時に宙を舞い、時に転がり、ナハトの集めた情報を頼りに山小屋を邪教団側に悟られないように包囲を進めてゆく。
その数、なんと230機!
「上空、そして小屋の周囲に配置完了よ。あとは……数機、小屋の中へ侵入させたいところね」
「それなら、私に任せて下さい。もうひとりの可愛い【僕】を向かわせます」
村井は早速、ユーベルコード『無垢なる僕(イノセントエゴ)』を発動させると、村井によく似た面影を持つ、純粋無垢な少年が3人の目の前に召喚された。
心なしか儚げが存在感が、見る者の認識を歪めて発見されにくくなるかに思えた。
「私のかわいい【僕】。その綺麗な瞳で見た物を、歪みなき耳で聞いた事を、真っ白な心で感じたことを、そのまま私達に教えてください」
少年【僕】は無言でこくりと頷く。
そして踵を返して山小屋へ向かおうとしたその時、ナハトが待ったを掛けた。
「私モ、同行しヨウ。ユーベルコードで、君ヲ透明化できるヨ」
わんこモードのナハトの身体から、にょろにょろと伸びだす46本の触手。
彼のユーベルコード『四ノ叡智・慈悲(セフィラ・ケセド)』で出現した触手に触れた物は、あらゆる聖なる諸力を含む、最も崇高な全ての霊的美徳によってその姿が透明となる。
認識阻害と透明化で万全に構えとなった少年【僕】は、エメラの魔導蒸気ドローンを受け取り山小屋へ接近する。
接近して分かったのは、この山小屋はかなり大きな建物で、むしろ別荘に近い物であった。
透明化のおかげで、見張りの邪教団教徒の脇を素通りしてゆくナハトと少年【僕】。
『二人とも、50m先にガレージがあるわ。そこから建物内に侵入できるはずよ』
エメラが魔導蒸気ヘッドセットでドローンを通じてナビ音声を2人へ伝達する。
「……了解だヨ。樹君モ、視界ヲ共有しているかラ、状況ハ把握できているネ?」
『問題ありません。私も2人のいる場所の真向いから回り込んで山小屋に接近しています』
村井もまた魔導蒸気ドローンを介して会話を行っている。
エメラが情報統括を率先して行うことで、他の猟兵への情報伝達が今後もスムーズに行えるようになるだろう。
『見張りは多いようね……。全員が女性というのは何かあるのかしら。それに、この厳重な警備を掻い潜って人質を外に連れ出すのは至難の業だわ』
「今、ガレージから屋内へ侵入したヨ。どうやら、人質ハ幾つもあル部屋ごとニ数名ずつ分けられているようだネ。ひとまず、私たちハ、キッチンに押し込められていル人質ノ救出ヲ行うヨ」
『こちらも屋内へのドローン放流を確認したわ。ナハト、ありがとう。でも、どうする気なの?』
エメラの問いに、ナハトは即答した。
「簡単だヨ。邪魔ナ邪教徒ヲ排除するだけダ。既に、罠ヲ仕掛けたからネ。樹君ハ数秒間、耳ト目ヲ塞ぐことヲお勧めするヨ」
そう言うと、ハナトは突然透明化を解除!
邪教団が呆けている間近で、少年と黒い犬が突如出現するものだから、キッチン内はにわかに騒然とする。
「侵入者!? いつの間に!!」
邪教徒が慌ててキッチンへ近付こうとしたその時、いつの間にか足元に張り巡らされたワイヤーに足を取られてすっ転んだ! 転んだ拍子にワイヤーの先に繋がっていたピンが抜け、筒状の物体から激しい耳鳴りと共に眩い光が室内に溢れる!
「なっ、フラッシュグレネード……ッ!?」
ナハトの所持するトラップツールIIは条件が揃えば大抵の罠が作成できるスグレモノだ。しかも彼は医術に長けており、高周波音と光の明滅が人体に及ぼす影響を熟知している。
炸裂する音と光の罠に、キッチン周辺の邪教徒たちは根こそぎ昏倒してしまった!
ただ、一緒に人質も昏倒してしまったが、むしろ好都合であろう。
「IHVH TzBAVTh……目覚めた頃にハ、悪い夢だったト思ってくれるといいのだガ」
気絶した人質4名をユーベルコード『七ノ叡智・永遠(セフィラ・ネツァク)』で発生した小さな光のゲートの中へ少年【僕】と協力して収容してゆく。
全員を収容したら、再び透明になって屋外を脱出しようと試みた。
だが、ここで問題が発生した。
『樹! そっちに邪教徒3名が接近中よ! さっきのフラッシュグレネードの閃光を見たらしく、様子を見に戻ってきてるわ!』
「まずいですね。今ここで人質がいなくなったことがバレたら、警戒レベルが一気に引き上がってしまいますね」
そうなれば、後続の猟兵たちの人質救出が困難になってしまう!
「わかりました。私が足止めを行います。可愛い【僕】、聞こえますか? ナハトさんを連れて急いでエメラさんの待つ拠点へ離脱してください」
通信を終えると、村井は接近してくる邪教徒3名に自ら近付いてゆく。
「すいません。みなさん、お揃いの恰好でどうされたのですか? 何かイベントでも?」
邪教徒3名は顔を見合わせると、口々にしゃべり始めた。
「なんだお前は……? 観光客か?」
「何にもないわよ、私有地なんだから早くここから立ち去りなさい」
「それよりも早く様子を見に行った方が……」
だが、そうはさせまいと村井はすかさず3人へ懐から名刺を取り出した。
「申し遅れました。私、こういう者でして」
名刺を受け取った3人は、まじまじと村井の名刺を凝視してしまう。
その隙に村井が取り出したのは、『紳士的』に事態を収める為のハンドガン型最終兵器『ZAP』だ。
最終兵器の割には何かと出番が多いデキる記憶消去銃である。
「では、おやすみなさい」
最終兵器のトリガーが引かれた頃には、全ては『紳士的』に解決しているだろう。
成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
尾守・夜野
小屋の周辺で追加の生け贄を集めているかを探そうか。
中の連中助け待避したが
実は…
とか最悪だしな。
居れば…気づかれんように【存在感】を殺し【目立たない】ように背後から接近。
喉を潰した上で抵抗出来んように手足潰し、組織に連絡し近くの草むらに放置
別人格(女性人格、口調お任せ)を呼び出し、身ぐるみ(下着までとかはNG)剥がせて
捕まえた人に【早着替え・変装・演技】で成りきらせよう。
そして俺は捕まった側として潜入。
あいつが【誘き寄せ】てる間に捕まってる他の奴らと接触
「助けにきた。
信用出来んかもしれんが…
本の数秒でいい
目を積むってじっとしてくれ」
【俺の世界】起動で救出し【致死の一撃】で離脱しながら辻斬りしてく
シホ・エーデルワイス
アドリブ&味方と連携歓迎
攫われて潜入し
味方の突入に呼応して救出します
予め仲間に私の意図を伝える
髪に目印用の花を挿しておく
<世界知識で観光客に変装>
武器等は【救園】にしまっておく
可能であれば予知された浚われる観光客と合流しておき
<コミュ力、礼儀作法、優しさ>仲良くなっておく
掴まる際は儚く抵抗し
脅されたら大人しくする
移動中は要所で花弁をこっそり落として目印を残す
敵に目を付けられない様に注意しつつ
必ず助けが来ると<鼓舞>しなるべく安心させる
味方が駆けつけ隙ができたら<コミュ力、優しさ、手をつなぐ>で
浚われた人々を【救園】に保護
もし怪我人がいれば【祝音】で手当て
もう大丈夫です
皆さんは私達猟兵が守ります
御宮司・幸村
【SPD】
以下をUDC組織へ要請
・自身の端末への身分証明発行
・非戦闘区域に待機、人質解放成功後の一般人保護、退路の確保など
武器であるゲーム機やHMDは荷物として携帯し一般人観光客を装い
自身が誘拐される事で侵入を試みる
この方が無傷で行けるだろうし、手っ取り早いしねー
ゲーム機が武器とは思わないだろうから、没収されないだろうし
普段から一般人っぽくて良かったー
上手く人質の集められた所に行けたら、見張りの目に留意して
救助に来た事と身分を明かしてUC発動
抵抗しない限り入れる事と、中の安全性、いつでも出られる事を併せて説明
人質を入れた【鍵と招待状】をドローンに付けて、麓で待機しているUDC組織の元に送るよー
数宮・多喜
【アドリブ改変・連携大歓迎】
さてさて、こいつは穏やかじゃなくなってきたねぇ。
出羽三山の戦いがこう繋がるとは思いもしなかったよ。
そしてミッションは人質の救出か……
それならちょうどうってつけの技がある!
樹海の中を『迷彩』服に『変装』し、
目立たないように進む。
他の猟兵が突入して浮足立っているところに乗じて、
連中の監視の目を離れた人質を対象にして
【縁手繰る掌】を発動させるよ!
そうしてベースの職員たちに人質を保護してもらったら、
連続使用してまた現場へ逆戻りさ。
可能な限り転移して、一人でも多く先に保護先へ届けておかないとな!
そうすりゃ、正面突破組の負担も減るだろう?
山小屋の内部及び周辺の情報は猟兵側で掌握できた。
早期解決のため、今度はもう少し突っ込んだ救出作戦を敢行しなければならない。
そこで、尾守・夜野(墓守・f05352)を筆頭にシホ・エーデルワイス(捧げるもの・f03442)、御宮司・幸村(いいかげんサマナー・f02948)、数宮・多喜(撃走サイキックライダー・f03004)の4名で潜入捜査を行うことになった。
先行する尾守が樹海の中を進んでゆくと、たった独りで徘徊する邪教徒の女を発見する。尾守は周囲を徘徊していた邪教徒の女を発見するやいなや、背後から気配を殺して接近。
「……悪く思うな」
すかさず尾守は彼女の頭と首へ腕を回すと、勢いよく力任せに締め上げた。
ゴリッと首の関節が鳴る音が聞こえた頃には、邪教徒の女は酸欠で悲鳴を上げる暇なく意識を手放していた。
「あっけない。手足を潰すまでもなかったな……」
UDC職員へ連絡して女の回収を依頼したのち、邪教徒の女が羽織っていた黒いローブとワンピースを剥ぎ取ってみせた。
そしてユーベルコード『オルタナティブ・ダブル』で女性人格のもう一人の自分を呼び出した尾守は、もう一人の自分にその衣装を身に纏わせた。
「まさか、俺以外にも新たに捕まった人質のフリして潜入しようとしていた奴がいるなんてな……」
そこではじめて、動向を見守っていた仲間へハンドサインを送る。
シホ、御宮司、数宮の3名はそれぞれ、大木の影から出てきて尾守の元へ駆け寄ってきた。
「準備は整ったようですね。では、……山小屋へ向かいましょう」
シホはUDCアースの知識に倣い、ハイキングに来た観光客という設定で衣装をチョイス。
普段のドレス姿ではなく、登山リュックにTシャツとパーカー、そしてショートパンツとレギンスを穿いた姿は、どこからどう見てもUDCアースの山ガールである。
「夜野さんのお陰で、仲間の猟兵の皆さんに私たちの意図が伝わったのも助かりました。ありがとうございます」
目印の花飾りを頭に刺すシホの感謝の言葉に、御宮司も同意を示した。
「おじさんも感謝するよー! 現在進行形でここら一体、人攫いが横行しているとはいえ、自分から誘拐されにいくって案外難しいよねー」
普段はゲーマーの御宮司も、今ばかりはトレッキングおじさんとして山男スタイルの恰好でリュックを背負っていた。
「そうそう! UDC組織への『おじさん自身の端末への身分証明発行』と『非戦闘区域へのエージェント常駐及び人質解放成功後の一般人保護、並びに退路の確保』の要請がさっき承認されたよー!」
「猟兵側で救出した人質を護衛する必要がなくなったのはありがたいねぇ!」
数宮は小さくガッツポーズ。
彼女もUDC組織との連携を考えていた手前、御宮司の手回しは『渡りに船』の状況だ。
もともと数宮は単独潜入のつもりだったが、彼女のユーベルコードがチームの要になり得るという事で大抜擢されたのだ。その恰好は迷彩服。迷彩柄のカーゴパンツに黒のタンクトップ、そして裾の長めな迷彩柄パーカーを羽織り、さりげなくUDCアースの流行を取り入れていた。
「さてさて、一連の事件、穏やかじゃなくなってきたねぇ。出羽三山の戦いがこう繋がるとは思いもしなかったよ」
「オレは沖縄だった。……飯が美味かったな」
「おじさんは北海道だったよー。いやぁ、戦闘の後遺症で両手が使えなくなっちゃったんだよねー。旅団のみんなに弄られるわ、ゲーム出来ないわで大変だったよー」
尾守と御宮司の話を聞いて、唯一、6月の9つの事件群に参加していなかったシホが感心をしていた。
「大勢の猟兵の皆さんの活躍が、この事件にすべて収束しているのですね……」
4人は自然と山小屋の方角を向く。
だからこそ。
黒幕の思い通りにさせはしない。
4人は、尾守の別人格の女性に連行される形で山小屋への潜入を試みる。
「……ところで、御宮司さん。そんなにヘッドマウントディスプレイが気になるのかい?」
「うーん、作戦のためとはいえ、ちょっと落ち着かないねー」
普段から頑なに外そうとしない御宮司のヘッドマウントディスプレイだが、今回ばかりは『荷物扱い』という事で自ら取り外し、裸眼を仲間に披露している。
ソワソワするゲーマーおじさんの姿に、数宮と他の猟兵たちも思わず和んでしまった。
山小屋に近付くと、早速、邪教徒のリーダーらしき女が近付いてきた。
「新しい人質か。ご苦労様だ。応接室へ連れてゆけ」
「……はい」
尾守の別人格の女はローブで顔を隠したまま、尾守とシホ、そして御宮司を山小屋の中へ連行する。
既に屋内の情報は全猟兵側が把握しているため、迷う心配もない。
無事に何事もなく猟兵たちは山小屋へ潜入することに成功すると、御宮司はしめしめと笑みをこぼす。
「ゲーム機が武器とは思わないだろうから没収されないだろうし、普段からおじさんが一般人っぽくて良かったー」
「猟兵は『どんな格好でも怪しまれない』特性を持っていますから、そのあたりは大丈夫かもしれませんが……」
シホのツッコミに尾守が首を振る。
「用心しておけ、邪教徒の中にオブリビオンがいるかもしれねぇ」
「邪教団あるあるだねぇ……笑えない話さ」
数宮が思わず苦笑いしていると、一行は応接室へ無事に到着した。
入り口はひとつ。扉の前に見張りが立っている。
「……新しい人質を連れてきたわ」
「判った」
どうやら門番が扉の開け閉めをしているようだ。
猟兵たちは邪教徒を装った女に連れられて応接室へ侵入する。
室内には老若男女合わせて20名ほどが、手足を縛られ口にガムテープを張られた状態で、部屋の隅に追いやられていた。
四方を壁で覆われ、数メートル頭上の天窓くらいしか外の接点はない。
そして室内にも見張りが常駐している。
このままでは救出活動もままならない。
そこで、尾守の別人格の女は、咄嗟に見張りへこう告げた。
「……外であなたを呼んでいる人がいたわ。ここは私が見張ってるから、行ってきてちょうだい」
「ん? ああ、判った……」
見張りの女は首を傾げながら、応接室を出ていった。
ようやく、部屋の中に猟兵と人質たちだけという状況を作り出すことに成功する。
外の見張りに気付かれないよう、猟兵たちは細心の注意を払いながら救出活動を開始する。
尾守は小声で人質たちへ告げた。
「助けにきた。信用出来んかもしれんが……。ほんの数秒でいい。目を瞑ってじっとしてくれ」
「もう大丈夫です。皆さんは私達猟兵が守ります」
人質の中に怪我人を見るやいなや、シホはユーベルコード『【祝音】苦難を乗り越えて響く福音(シュクイン・クナンヲノリコエテヒビクゴスペル)』を躊躇わずに行使する。
「すぐにに手当てをします」
殴られた痣や打撲傷が、光を浴びた瞬間にスッと消えてなくなってゆく。
御宮司は荷物からヘッドマウントディスプレイを装着して仕事モードへ切り替え。
「おじさんたちはUDC組織……まぁ、いわゆる正義の味方だよー。助けに来たから、もう大丈夫だよー!」
早速、尾守とシホと御宮司の3人は、それぞれユーベルコードを発動させた。
「解析開始……存在を置換、再構成を開始!」
「このペンダントに触れて、中にある食べ物でも食べて待っていて下さい。私が呼ぶまで決して外に出てはいけませんよ」
「おじさんの部屋でゲームしよー、怪しくないよー? いつでも外へ出られるけど、呼ぶまで待っててねー!」
3人のユーベルコードは形状こそ違えど効果はほぼ同じ。
無抵抗の人質を異空間へ吸い込み、快適な異空間で身柄を確保しようというものだ。
ただし、尾守の発動した『俺の世界(マイワールド)』の魔法陣は少々大きすぎた。
応接室ごと丸呑みにしてゆき、扉の前の何も知らない見張りまでも引き入れてしまった。
「なに、この場所……? ってきゃあっ!?」
尾守の別人格たちから見張りはタコ殴りにされた後、現実世界へポイ捨てされてしまった。
シホの異空間は保存食や寝台があるくつろげる雰囲気の部屋に繋がっていた。
何やら武器も保管されているが、人質たちは不思議そうに部屋の中でくつろぎ始めた。
そして御宮司の異空間は古今東西のゲームが遊べる快適な部屋が存在していた。
彼の差し出す小さな鍵と手紙に触れた親子連れ数組は大喜びで遊び始めた。
人質20名をあっという間に収容してみせた仲間を確認すると、数宮は待ってましたと言わんばかりに動き出す。
「それじゃあ、一気に脱出するよ! ……捕まえた、そこっ!」
数宮が意識を集中させると、猟兵3人と共に数宮はたちまち屋外へテレポートしてしまった。
そこはUDC組織のベースキャンプだ。
「よし! 上手くいったねぇ! この『縁手繰る掌(アポート・アンド・テレポート)』があれば、山小屋とベースキャンプを何回も往復できるし、仲間と人質も安全に脱出できるって寸法さ!」
これぞ数宮が抜擢された最大の理由である。
そうでなければ、尾守が力尽くで脱出を試みることになり戦闘が発生しただろう。
尾守とシホ、そして御宮司の3人はユーベルコード製異空間から人質たちを呼び出し、あとはUDC組織へ身柄を預けた。
無傷で救出できたことに3人はほっと胸を撫で下ろした。
「あたしは可能な限り転移して、1人でも多く先に保護先へ届けておかないとな! そうすりゃ、正面突破組の負担も減るだろう?」
この後も数宮は忙しなく転移を繰り返し、スニーキングを行いつつ人質たちを屋外へ連れ出してゆく。
いよいよ、作戦は大詰めを迎えようとしていた。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
エウトティア・ナトゥア
SPD行動
此度の作戦の先駆けじゃ、ここで邪教団の出鼻を挫かせて貰うとするかの。
(動物使い+動物と話す)
まずは情報収集じゃな。【秘伝の篠笛】で小鳥やネズミ等の小動物を呼び出して人質の位置と数を把握するのじゃ。
入手した情報は他の猟兵達と共有するのがよいじゃろう。
(目立たない+騎乗)
状況を把握したら、目立たぬよう姿を隠して待機じゃな。
機会を伺い、他の猟兵とタイミングを合わせて行動開始。
透明状態のまま人質の下へ駆けつけ、到着後、人質の護衛をしつつマニトゥを暴れさせて邪教徒をかく乱するのじゃ。
(狼の群れを呼び出し)
よし、お主らはそのまま混乱に紛れて、人質を運んで離脱させるのじゃ。
※アドリブ・連携歓迎
宇冠・龍
由(f01211)と参加
「あら、由も来ていたのですね」
義娘と久しぶりの共同戦線
お互い、強くなるため一人で行動をしてきました
情けない姿は見せられませんね
【蛟竜雲雨】で運搬用の霊を数十召喚
霊に乗って迅速に突入後、人質の救助活動を最優先にし、そのまま霊に人質の方を載せて逃がしましょう
霊に乗っていれば怪我人の手当も運びながら行えます
私はそれまで邪教団のお相手をして時間稼ぎをします
武器を所持しているかもしれません。その場合は抜かれるよりも早く、この拳で、そして拳圧からの衝撃波で対抗します
最も危惧するべきは人質を盾にされること
その場合は、娘に頼らせてもらいましょう
義娘の成長した姿に感動してしまいます
宇冠・由
お母様(f00173)と参加
「お母様もお元気そうでなにより」
お互い一人で修行してきました
今こそその成果を見せる時ですわ
私は小さなヒーローマスク、音なく飛べて潜入は大の得意
事前に潜入、天井裏や通気口からおおまかな人数、配置、行動経路を調べて他の方と共有します
警戒すべきは、人質の中に教団員が紛れ込んでいること
もし救出の際に妨害されては厄介ですもの
他の方の突入と同時に、私も天井からこっそり部屋へ侵入
【十六夜月】で狼の群れを召喚し、連携しながら教団員たちを攻撃
狼は鼻が利きます。隠し持っている武器なんて丸わかり
人質なんて取らせません
もし人質を取られても、私が上から顔を覆うことで隙を作ります
時雨・零士
隕石を落としたり、こんだけの人質を集めたり…随分と今回の敵は規模がデケェみてぇだな…。
だが、罪も無い人達を生贄なんかにさせねぇ!絶対に阻止してやるぜ!
小屋の外で変身!
デオルムアイで小屋の状況を確認。
できれば人質の場所を確認したいところだな。
確認できたら【カオス・ストライク】で人質に影響及ぼさない位置で扉や壁をぶち破り、【アクセルフォーム】で突入。
人質の近くにいる教団員を超高速で次々と素早く【グラップル、早業】による当て身等で気絶させる、人質と教団員の間に割り込む様に入る等して人質を助けるぜ!
仮面ライダーデオルム!さぁ、ここからは俺達のステージだ!
応接室での人質救助作戦と並行して、宇冠・龍(過去に生きる未亡人・f00173)と宇冠・由(宙に浮く焔盾・f01211)の義理の母娘は偶然、事件現場で遭遇していた。
「あら、由も来ていたのですね」
「お母様もお元気そうでなにより。お母様も、先月の隕石落下事件を追っていたのですの?」
「ええ、京都のお寺で。由もこの事件を追っていたのですね」
「私は屋久島でしたの。お互い一人で修行してきました。今こそその成果を見せる時ですわ」
「そうね、義娘と久しぶりの共同戦線ですもの。情けない姿は見せられませんね」
2人は互いの修行の成果を披露せんと、人質の集う山小屋へと向かうのだった。
早速、龍はユーベルコード『蛟竜雲雨』にて複数の龍型霊を召喚する。
「災いは万理の外に、邪は更に外へ。さぁ、由、行きましょう」
「はい、お母様。潜入なら小さなヒーローマスクの私にお任せですの。音なく飛べて潜入は大の得意ですわ」
龍型霊の背に乗った龍は、樹海の木々の合間を縫って山小屋へ接近してゆく。
由も山小屋へ接近すると、ちょうど正面の扉が開いて中から邪教徒の女が外へ出てきた。
「私を呼んでる人って誰だ……?」
周囲をキョロキョロと眺める女だが、よもやウサギマスクが宙を浮いて扉から堂々と侵入しているとは露とも知らない。
同じく、空いた扉から透明の獣とその背に乗った少女もまた、山小屋の中へと侵入を果たしていた。
(此度の作戦の先駆けじゃ、ここで邪教団の出鼻を挫かせて貰うとするかの)
エウトティア・ナトゥア(緋色線条の巫女姫・f04161)と、その相棒の巨狼マニトゥのコンビだ。
彼女らは今、ユーベルコード『風精霊のベール』によって透明になっており、事前に通達された山小屋の情報に加え、エウトティアが秘伝の篠笛を使って動物たちの協力を仰いで独自に収集した最新の情報を基に、人質たちが今いる場所を特定することに成功していた。
(こっちじゃ、マニトゥ。1階の大食堂という場所に10名ほど捕らえられているようじゃ)
透明のまま大食堂へ接近するエウトティアたち。
ちょうど、そこへウサギマスクの由が現着。
窓から外にいる龍へ合図を送った。
と、その時、謎の電子音声が外から聞こえてきた。
『デオルム! マテリライゼイション! ライダーッフォームッ!』
そして突然、小屋の壁が爆砕されて吹っ飛んだではないか!
『マジヤベー! カオス・ストライク!』
魔力が籠った必殺キックで、山小屋の壁に風穴を開けたのは、サイボーグ戦士デオルムこと時雨・零士(仮面ライダーデオルム・f04112)!
「俺、参上だ! 隕石を落としたり、こんだけの人質を集めたり……随分と今回の敵は規模がデケェみてぇだが、罪も無い人達を生贄なんかにさせねぇ! 絶対に阻止してやるぜ!」
「て、敵襲! 猟兵だ!!」
邪教徒たちは浮足立ってデオルムの元へ集結してゆく!
「テメェらか、一般人を誘拐した奴らは! その奥の大食堂に人質がいるのは、俺のデオルム・アイでお見通しだぜ! さぁ、ここからは俺達猟兵のステージだ! 貴様等の罪を数えろ!!」
すかさずデオルムはフォームチェンジ!
『Start UP! デオルム! トップギアァッ! アクセルフォームッ!』
時雨のベルトにスピードメーター表示が現れたかと思うと、彼は一気にフルスロットル!
謎の電子音声とともに、デオルムの姿が豹変!
高速移動が可能になったデオルムは、襲い掛かる邪教徒たちを素手で殴り飛ばして無力化してゆく!
「女を殴るのは忍びねぇが……!」
デオルムは女子供相手を殴るのは躊躇ってしまいがちなのだ。
そこへ押し寄せる龍型霊たちと、背後から強襲するマニトゥ!
更にエウトティアは秘伝の篠笛を思いっきり吹き、狼の群れを召喚!
「な、なんで急に狼の群れが溢れかえっているのよ!?」
混乱する邪教徒たちを尻目に、由は天井の通気口から大食堂へ潜入。
「マニトゥとお主らはそのまま邪教団をかく乱するのじゃ!」
エウトティアも扉を蹴破って大食堂へ突入すると、2人の邪教徒たちが人質へ銃を向けているではないか!
「動くな猟兵ども! 人質の命が惜しくないのか!?」
「まぁ、すぐに消える命だけどもね、ふふふ」
勝ち誇った邪教徒たちを前に、エウトティアは思わず顔をしかめた。
「ぬぅ、こんな時、救援があれば……!」
「では私がお助け致しますわ。私に力を貸して。十六夜月(ムーン)!」
天井から飛び降りてくるのはウサギマスクの炎の令嬢!
その周囲から召喚されるのは歴戦の狼の群れだ!
邪教徒たちはいきなり出現した狼たちに驚き、銃口を向けた。
だが発砲する暇を与えず、マニトゥの呼び出した狼たちが左右から邪教徒たちへ飛び掛かる!
そこへ正面から歴戦の狼の群れが殺到し、邪教徒たちはあっという間に引き裂かれてしまう。
「狼は鼻が利きます。隠し持っている武器なんて丸わかり。人質なんて取らせません」
「助かったのじゃよ。お主も狼遣いなのじゃな」
エウトティアは由のユーベルコードに親しみやすさを感じていた。
「ほかにも色々と呼び出せますの。さぁ、皆さん。助けに来ましたわ」
エウトティアと由の呼び出した狼、そして龍が召喚した龍型霊の背に人質を乗せ、UDC組織のベースキャンプへ一斉に走らせた。
一方、大食堂の外では、龍が霊の背に跨りながら邪教徒たちを攻撃していた。
「ここは行かせません。少しの間、眠っててください」
邪教徒たちへすれ違いざまにブン殴り、その衝撃波で彼女たちの意識を次々と刈り取ってゆく!
これに負けじとデオルムも必殺技を繰り出す。
「さぁ、ひとっ走り付き合えよ!」
『デオルム! アクセル・サウザンド・キィック!!』
1000倍に加速した超高速ドロップキックで邪教徒たちを吹き飛ばした!
「早く人質を外へ逃がしてくれ! ここは俺が喰いとめてみせる!」
「承知したのじゃ! マニトゥ! 此奴らをキャンプへ向かわせるな!」
「お母様、これが私の修行の成果ですわ!」
猟兵2人の指図によって、狼たちが統率を取れた動きで邪教徒たちを圧倒してゆく。
義理の娘の成長した強さに、龍は思わず感涙してしまう。
「まぁ、由ったら立派になって……」
そう呟いた矢先、龍は邪教徒の女の顔面を真正面から殴り飛ばすのだった。
成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴
夕闇霧・空音
人で補いますなんて、気に入らないことをするわね…
【行動】
SPD
忍び足で樹海の中を移動してばれないようにこっそり山小屋の周辺で
身を隠すことにするわ。
周辺の情報も把握しておくし…
もし監視カメラでもあろうものならハッキングして猟兵の侵入する光景を映さないように背景を貼り付けておくわ。
ひしめき合ってる中なら【暗殺】のスキルの応用でこっそりと
内部に入り込むことはできそうね。
忍び足も含めればさほど周囲に気づかれずに逃がすことができそうかしら。
【アドリブ歓迎・共闘歓迎】
虎熊・月霞
うーん、僕は風水術とかさっぱり分からないんだぁ。とりあえず怪しい人をブッ飛ばして捕まってる人を助ければいいんだよねぇ?
というわけでー、ノックしてもしもーし?返事は聞いて無いからおじゃましまーす!
【POW】
入口から正面突破するつもりだから【怪力】で扉とかを開けて(殴り飛ばして)いくよぉ。まー罠とか用意してそうだから【地形の利用】とかで罠の位置を把握……できたらいいなぁ。まぁ駄目そうなら【第六感】とか【野生の勘】とかでなんやかんやしよー!
人質とか取られたら面倒だしぃ、【存在感】で注意を引いて【殺気】とかで【恐怖を与え】て動きが止まったら締め上げちゃおうかなぁ。キュッとね。
雛菊・璃奈
わたしは沖縄の儀式を止めたけど…やっぱりもっと大きな目的の為の布石だったみたいだね…。
【呪詛、高速詠唱、全力魔法、情報収集】による探知呪術と霊魔のレンズで山小屋の内部状況とその周辺の魔力や呪詛等について探知…。
内部の配置等の情報と魔術・呪術的な罠や怪しい魔力の流れ等も調べておくよ…。
後は【呪法・影竜進化】で連れて来たミラ達を進化させて、影に潜航させて内部へ事前に潜入…。
感覚共有で内部の様子を見つつ、突入タイミングに合わせて教団員の撃破や人質の護衛をするよう指示するよ…。
ミラ、アイ、クリュウ、無理はしないでね…安全第一で…。
突入に併せてわたしも突入…。峰内や呪術で教団員の意識を奪っていくよ…。
波狼・拓哉
おー何個か叩き潰しに行ったけど無事次の一手に繋がったんだね。じゃ、この後はこっちのお仕事だね。行くかー。
さて、何人くらい捕まってるのかね…まあ、人数は問題にならないんだけど。地形の利用、目立たない、暗視を使い近くまで移動。
拠点防御の視点と第六感で相手の防御の隙を探して気付かれないように潜入。
後は敵に会わないようにしつつ人質のとこまでいくか。出会いが避けられないなら声出せれる前に衝撃波伝える当身で無力化して適当に縛って放っておこう。
人質と接触出来れば鍵に化けたミミックで突っついて回収していこう。
後は…色んな破壊工作しておいて時間稼ぎ出来るようにしとこうかな!
(アドリブ絡み歓迎)
ティオレンシア・シーディア
※アドリブ掛け合い絡み大歓迎
さぁて、いよいよ本丸ねぇ。
日本中あっちこっち飛び回らされたんだもの。鬱憤晴らしもかねて、せいぜいド派手に吹っ飛んでちょうだいねぇ?
人質がいないんならグレネード放り込んでどっかん、も考えたんだけど。さすがに無理ねぇ。
なら、正面から突っ込む人たちの〇援護射撃に回ろうかしらぁ?
●射殺の〇鎧砕きや武器落とし、グレネードの〇投擲での〇目潰しに吹き飛ばし…倒すにしろ〇時間稼ぎにしろ、手札の多さはちょっと自慢なのよねぇ。せいぜい派手にやりましょ。
潜入もできないことはないけど…その辺は、もっと得意な人たちに任せましょ。
紅葉・智華
※アドリブ・連携歓迎
方針:SPD
富士山の麓とか、無視できないな……。
さて、と。【選択UC(WIZ)】(目立たない,追跡)を使って【情報収集】するでありますよ。
一応、警戒(第六感,見切り,戦闘知識)は怠らずに【忍び足】で自分の足でも探しつつ、DDNCからの情報を待ち、情報は素早く共有。敵と遭遇した場合は【刹那】で素早く狙撃(クイックドロウ,スナイパー)。【ハッキング】で定時連絡等を調べて、声紋など再現した定時連絡がされるようにセット。応援を呼ばれないようにするであります。
「近所って程近くはないけど、無視できるわけないっての! ーー(眼鏡を外しながら)……作戦、参加させて頂くであります!」
山小屋内で戦闘が発生した。
猟兵たちは猶予がないと判断し、一気に山小屋へ潜入し、人質奪還を決行することにした。
作戦内容はこうだ。
数名の猟兵が正面突破を派手に敢行している隙に、四方八方から猟兵たちが小屋に忍び寄り、人質を救出後に即座に離脱。ついでに邪教徒たちの数を減らしてゆくという内容だ。
夕闇霧・空音(凶風・f00424)は忍び足で樹海の中を移動してばれないように、こっそり山小屋へ接近すると、入口付近が見える木の影に身を潜めた。
「人の命で補いますなんて、気に入らないことをするわね……」
空音が周囲を良く観察すれば、入口付近に防犯カメラが設置されている事に気が付く。
もはや戦闘が発生している以上、姿が映っても痛しかゆしな条項ではあるが。
それでもUDCアースの事情を鑑みるに、データは改ざんして『何もなかった事』にするべきである。
早速、空音はサイボーグである自身の機能の一部を起動させると、防犯カメラへのアクセスを試みる。
「……ハッキング完了。数時間前から今までの映像を『ここに誰もいない映像』へとすり替えておくわ」
これで、今日の誘拐事件も揉み消しされるだろう。
UDC関連事件は、この世界では表沙汰になってはいけないのだから。
別の場所では、雛菊・璃奈(魔剣の巫女・f04218)と波狼・拓哉(ミミクリーサモナー・f04253)が行動を共にしていた。
「おー何個か叩き潰しに行ったけど、無事、次の一手に繋がったんだね」
中部・四国・中国地方の隕石落下事件を追っていた波狼は、事態が大きく動いた事に手応えを感じていた。
雛菊もまた、この状況は予測できるものだったようで、ひとりと苦心を得たという目付きをしていた。
「わたしは沖縄の儀式を止めたけど……やっぱりもっと大きな目的の為の布石だったみたいだね……」
無表情な雛菊ではあるが、言葉の節々に使命感を感じ取ることが出来た。
2人も作戦決行のタイミングを今や遅しと物陰から待ちわびている。
「さて、何人くらい捕まってるのかね……? まあ、ユーベルコードがあるから人数は問題にならないんだけど」
「他の猟兵も、ユーベルコードで人質を保護したみたい……。情報も、たくさん……。でも一応、建物の中を探ってみる……」
雛菊は霊魔のレンズに力を籠めて探知呪術を発動させた。
生命反応が魔力の光となって、雛菊の網膜の上でチリチリと揺れ動いてみせる。
「残りの人質は……2階にいるみたいだね……」
「富士山の麓とか、無視できないな……」
紅葉・智華(紅眼の射手/自称・全サ連風紀委員・f07893)は赤いフレームの眼鏡をくいっと人差し指で持ち上げると、夜烏型ステルス自律兵器[DDNC]を召喚、雛菊から伝達された情報の裏を取るべく山小屋の二階へ飛ばした。
ユーベルコード『闇夜に潜む夜烏CA-W-02[DDNC](ダークダイブ・ニュクティコラックス)』。
「――こういうのも、あるんだよね」
二階の窓付近に到着したDDNCは、そのカメラアイで残りの人質の生存を確認する。
「ふむふむ。二階の部屋は4つ。そこに2人ずつ人質が押し込まれているんだね? あ~、やっぱり見張りがいるね。見張りの定時連絡の情報は……手書きかよ……」
見張りが取り出したB5サイズの用紙に掛かれていた内容をカメラアイは見逃さなかった。
電子データに残さずアナログ式なのは猟兵側の動きを察知してのことなのだろうが、それでもこうして覗き見ればいいだけのことだ。
それでも智華はまさかの手書きメモに、思わずズッコケてしまう。
「手書きとなると、声紋認証とかは考えなくていいかも。単純に援軍の阻止に私は傾注すればいいか」
想定していた最悪のケースは、他の猟兵の活躍で回避されていたのだ。
ならば、と智華は電脳演算端末ウォッチを自分の義眼とデータリンクさせてペイント手榴弾を握り締める。
「近所って程近くはないけど、無視できるわけないっての――! ……作戦、参加させて頂くであります!」
眼鏡を取り外すと、智華は軍人口調となって仕事モードへスイッチが入る。
と、その時、頭上に何者かの気配を感じ取る智華。
「――!?」
すかさずペイント手榴弾を振り被る智華へ、樹上の存在は地面へ飛び降りてきた。
「ストップストップ~! 同業者、同業者だからぁ!?」
大人びた外見と裏腹な極甘ロリータボイスのティオレンシア・シーディア(イエロー・パロット・f04145)は、トレードマークのギャルソン制服姿で愛用のシングルアクション式6連装リボルバー『オブシディアン』や強化型クロスボウ『クレインクィン』を武装していた。
傭兵経験のある智華は、ティオレンシアの武装と雰囲気で全てを察した。
「なるほど、ガンナーでありますか。その割には、突撃銃くらいは持っていてもいいかと思われますが?」
「いざとなったら、グレネード放り込んでどっかん、も考えたんだけど。さすがに無理ねぇ、人質が2階にいるしぃ。だから正面衝突する人の後ろから援護射撃援護射撃に回ろうかしらぁ?ってことで。取り回しの良い武器が好みなのよねぇ、きっと」
ころころと笑うティオレンシアに、智華は申し出た。
「僭越でありますが、私も狙撃手として援護するであります! いざとなれば、2階の室内の見張りを撃ち抜いてみせるでありますよ!」
「それは助かるわねぇ! それじゃ、お言葉に甘えちゃおうかしらぁ?」
「委細承知であります!」
智華はザッと姿勢を正して敬礼してみせた。
そこへ、今回の作戦のジョーカーが姿を見せた。
「うーん、僕は風水術とかさっぱり分からないんだぁ。とりあえず怪しい人をブッ飛ばして捕まってる人を助ければいいんだよねぇ?」
虎熊・月霞(電紫幻霧・f00285)は小柄な体に不釣り合いの胸元を揺らしながら、ぼんやりと現地到着。
彼女の言葉にティオレンシアが微笑みながら答えた。
「そうですねぇ。いよいよ本丸だものねぇ、せいぜい派手にやりましょ」
「え、派手にやっていいのぉ? わかったー、ブン殴るねぇ?」
虎熊は無邪気に笑顔が弾けた。
いよいよ、作戦が始まる。
虎熊は猛ダッシュで山小屋へ突撃を開始!
その後ろにはティオレンシアと智華が後を追う。
当然、警戒レベルが上がっているため、入口付近に邪教徒たちが集結していた。
「止まれ! 止まらないと撃つぞ!」
邪教徒たちは猟銃を構えている!
だが虎熊は全く意に介さず突っ込んでくる。
羅刹の少女が拳を握り込めば、体内電流が増幅して紫電が奔る!
雷の拳が振り被られると、邪教徒たちは思わず怯んで後ろに退いてしまう。
その合間を素早く塗ってゆき、入り口のドアへ虎熊は肉薄する!
「ノックしてもしも~しっ!!」
紫電と共に放たれた拳が、山小屋のドアを“ノック”した。
ただしドアは粉砕されて大落雷めいた轟音が鳴り響く!
「右ストレートだとぉ!? もはやノックじゃねーでありますが!?」
智華が脊髄反射でツッコミを入れるとペイント手榴弾を投擲!
邪教徒たちの視界を塞ぐ!
更に虎熊は後ろから羽交い絞めにしてきた邪教徒たちを振りほどいてアッパーカット!
「返事は聞いて無いからおじゃましまーす!」
地面から天へと稲妻が立ち昇った!
「グワーッ!?」
四方八方に吹っ飛ばされる邪教徒たち!
南無三!
「わぁー。なんか今日は僕、調子がいいぞぉー」
きっと戦いの女神(ダイス)が微笑んでくれたお陰だろう。
轟音が響いたおかげで、山小屋へ邪教徒たちが続々集まってくる。
「まずいであります。増援がこんなに!」
焦る智華にティオレンシアが告げた。
「智華さんは援軍の対処をお願いねぇ。私はぁ、日本中あっちこっち飛び回らされたんだもの。鬱憤晴らしもかねて、せいぜいド派手に吹っ飛んでちょうだいねぇ?」
ティオレンシアの愛銃が火を噴けば、邪教徒たちの胸から血の花が咲き誇る!
「あたしの前に立ったんだもの。逃げられるわけないでしょぉ?」
BLAMBLAMBLAM!
援軍のあらわれた方向へ、グレネード付きボルトをクロスボウで射出!
樹海に火柱が上がれば、黒ローブの女たちがてんでばらばらに吹っ飛ばされてゆく!
「手札の多さはちょっと自慢なのよねぇ? 私も潜入もできないことはないけど……その辺は、もっと得意な人たちに任せましょ」
正面突破の派手さが陽動となり、他の猟兵たちの行動を促すだろう。
智華は状況判断を行うと、無言で頷いて夜烏型ステルス自律兵器[DDNC]を手元に呼び寄せた。
「これより、援軍掃討のミッションへ移行するであります!」
智華は素早く樹海を駆け巡り、潜入しようとしている猟兵たちへ援軍が近付くのを阻止して回った。
乱戦が勃発し、邪教徒たちが牛明日っている今、潜入組は絶好の好機を得る。
「人質は2階ね……」
裏口から山小屋へ潜入すると、空音は二階へ上がる階段を探す。
廊下の角を曲がった先には、先行していた雛菊と波狼と合流する。
「二階への階段は正面とこの奥の廊下のふたつ。見張りが常駐しているだろうな」
波狼が拠点防御の思考を逆手にとって推理する。
「……部屋は4つ。どの部屋の中にも、見張りがいる……。戦闘は、避けられない……」
雛菊も心なしか口調が硬い。
もはや強行突破のみか、と思われたその時、空音が2人に告げた。
「廊下の見張りは私が何とかするわ。でも部屋の中は踏み込むしかないわね」
「ミラ、アイ、クリュウ、無理はしないでね……安全第一で……」
雛菊が自分の影に向かって呟いた。
それを波狼は不思議そうに尋ねる。
「自分の影が気になるのか?」
「……今、ユーベルコードで、3匹の仔竜達……ミラ、アイ、クリュウが潜行してる……。この建物の魔力探知が出来るのも、この子たちのお陰……」
「俺もミミックっていう相棒がいるんだけどね、なかなか便利な奴で……あ、人質はミミックが収容していこう。2階は二手に分かれよう」
空音と雛菊・波狼コンビは二手に分かれて、2階を挟撃する形で人質を休戦と行動する。
まずは空音が忍び足で手近な見張り背後から忍び寄り、ユーベルチタニウム製サイボーグアームで首を締め上げてしまう。
「暗殺の要領で気絶させれば……」
異変に気付いた隣の部屋の見張りも、捨て身の一撃で一瞬で気絶させてしまう。
気絶した邪教徒を盾にして部屋に押し入った空音は、部屋の中の見張りもすかさず殴り飛ばしてしまった。
「助けに来たわ。私の仲間が脱出を手伝ってくれるから、早く逃げて」
そう告げた後、隣の部屋も空音は同様の手口で見張りを昏倒させて人質を救出するのだった。
一方、雛菊が先んじて進み、妖刀・九尾乃凶太刀(キュウビノマガタチ)の音速を超える峰打ちの一撃で見張りを次々と気絶させてゆく。
「さぁ、ミラ、アイ、クリュウ……部屋の中の見張りをやっつけて……」
波狼と一緒に2つの扉を同時に開けると、雛菊の影から3匹の仔竜が部屋の中へ飛び込んでゆく。
同時に波狼も部屋に飛び込むと、当身の衝撃波を邪教徒へ叩き込んで意識を刈り取った。
「さあ、化け導きなミミック……! 全部夢だったって笑いな!」
相棒の箱型生命体ミミックを召喚すると、それはたちまち小さな鍵へと変化してゆく。
「この鍵に触れると安全な場所へテレポートできます。俺がいいって言うまで出てこないでくださいね」
そう言って人質たちを納得させて、ユーベルコード製の『小屋が見える湖畔』へ吸い込んでゆく。
雛菊側も制圧完了すると、人質を回収して脱出を図る。
「あ、どうせならこの山小屋、燃やしちゃおうか!」
もとより拠点破壊を考えていた波狼は勝手口にあったポリタンクの中身を二階中にばらまき始めた。
3人は他の猟兵の転送で脱出を図り、人質は全員、無事に解放されたとすぐに作戦従事した猟兵たちに伝えられる。
「作戦成功ねぇ。それじゃ、こちらも撤退かしらぁ?」
「えー、もう帰るのぉ?」
すっかり仲良くなったティオレンシアと虎熊の2人は、邪教徒たちを打倒しながら後退してゆく。
そんな時、波狼が灯油を撒いたことがティオレンシアの耳に届く。
「あらぁ、ちょうどあたしも、派手に吹っ飛ばしたくてウズウズしてたのよねぇ」
ガンベルトからぶら下がった手榴弾のピンを歯で抜くと、二階へ向けて全力投擲!
吐き出す安全弁!
「ハンドグレネードも、グレネードのうちよねぇ?」
続けて焼夷弾付きボルトをクロスボウで射出すれば、山小屋の柱が火を噴いた!
数秒置いて、二階付近が手榴弾で木っ端微塵に爆発!
巨大な火柱が富士樹海に立ち昇ったのを、ティオレンシアと虎熊は心底嬉しそうに眺めながらUDC組織の車に乗り込んで撤退してゆくのだった。
大成功
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第2章 集団戦
『狂信の淑女』
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POW : これぞ、我らが信仰の証
【自身が『異教徒』と判断した相手を消すため】【神への祈りを捧げ続けた両手に】【異教徒を焼き滅ぼす青い炎】を宿し超強化する。強力だが、自身は呪縛、流血、毒のいずれかの代償を受ける。
SPD : ああ神よ、我らに愛の手を!
【彼女達の信仰する邪神によく似た姿】の霊を召喚する。これは【異教徒への天罰】や【審判の光】で攻撃する能力を持つ。
WIZ : 今こそ、生まれ変わるのです
戦場で死亡あるいは気絶中の対象を【神へとその命と魂を捧げんとする狂信者】に変えて操る。戦闘力は落ちる。24時間後解除される。
👑11
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人質を全て奪還された邪教徒こと、狂信の淑女たち。
「まさか拠点まで焼くとか、猟兵どもは悪魔か何かなの……?」
完全に面目丸潰れの狂信の淑女たちは、このまま手ぶらで帰るわけにはいかない。
幸い、猟兵たちの拠点があるような旨の情報を戦闘中に聞いていた。
「だったら、今度はこちらから逆襲するわ! 向かうは敵の拠点よ!!」
狂信の淑女たちがローブを脱ぎ去り、両手に蒼炎を灯しながら進撃を開始した。
……だが、それすら猟兵たちは既に予想していた。
一番最初に、山小屋全体への監視体制は完成している。
ならば猟兵たちは確実に先手を打ってこれらを強襲する事が出来る!
さぁ、猟兵たちよ、狂信の淑女たちを存分に蹴散らしたまえ!!
数宮・多喜
【アドリブ改変・連携大歓迎】
へっ、ぞろぞろとお出ましかい。
山形でもやり合ったが、まだやられ足りないようだね!
いいぜ、何度でも骸の海へ送り返してやらぁ!
転移はひとまずお預けで、
相棒のカブに乗って樹海を駆け抜ける!
立ち並ぶ木々や悪い足場も、
『操縦』テクを駆使して『騎乗』し突破するよ。
もしも機動性が欲しい奴がいたら後ろに乗っていてくれよな。
ただし、接近し終わったらちょいとだけ離れてくれよ。
敵さんの眼前で【人機一体】を発動し、
カブをアーマーにして纏う!
そのまま距離を詰め、『グラップル』と
メーザーの『範囲攻撃』で暴れまわるとするよ。
ダブルライダーとしゃれ込んでみたいもんだけど、
トップギアは温存さ!
波狼・拓哉
最近何かと燃やす事が多い気がする今日この頃。後処理も出来るし楽なんだよね。
取り敢えず地形を利用して目立たない様にしておきつつ敵が見えたら箱型状態のミミックを投擲しよう。
じゃ、そういうわけで化け焦がせ―。別に何召喚しようが操ろうが強化しようが関係ないね!行ける所まで焦がしつくすだけだし。…別に一発とも言って無いし。あ、他猟兵巻き込まないように配慮だけはしておこ。
自分は目立たないようにしておきつつばれないように地形を利用して動き回りつつ牽制ぎみに衝撃波込めた弾で撃ってサポートしつつ、ミミック対処されたら再召喚して再び投げ込んで回ろう。制限?うちのミミックさんにそんなものないよ?
(アドリブ絡み歓迎)
須藤・莉亜
「ふむふむ、根こそぎ吸い殺せば良いって話だね。」
なんか楽しそうだし、僕も混ぜてもらおう。ついでに喉を潤そう。
暴食蝙蝠のUCを発動。敵さんらを霧で覆って撹乱してから、無数の蝙蝠に変化して片っ端から血を奪わせてもらおうかな。
目についた敵さんに取り付いて、【吸血】して【生命力吸収】。吸い尽くしてミイラにしてあげよう。
「悪魔?僕は鬼だよ?まあ、悪魔も使役してるから合ってるのかな?」
虎熊・月霞
元凶さん……って言うか実行犯?が到着したみたいだねぇ。相手の居場所がまる分かりっていいカモだよねぇ。蒼い炎が目印なんだよねぇ?んじゃぁ一網打尽といきましょー。
わるーい修道士さんだし、遠慮なく抜刀させて貰おうかなぁ。
僕の技は自分が中心になるから出来るだけ巻き込めるように敵さんの中央で使いたいんだよねぇ。
こっちから打って出るなら味方に引き付けてもらって、敵陣中央に【地形の利用】しつつ【忍び足】で飛び込んで【暗殺】気味に一気に斬り捨てるかなぁ。空白が出来たら囲まれる前に味方方面に向かって離脱しないとねぇ。
蒼い炎なんて僕の紫電でかき消しちゃうよぉー、おー!
アレンジ、共闘可
時雨・零士
人質まで取っておいて何言ってやがる。…まぁ、多少同情しなくも無いが、自業自得だろう。
それより、ここから先へは行かせねぇ!…女性を思いっきり叩きのめすのはやっぱり心苦しいがな!
「変身」しながらアクセラレイターで急襲!
更にフロストリヴァイアサンに【フォームチェンジ】して敵の炎を凍気で相殺し、身動きを封じながら戦闘。
【グラップル、怪力、早業】による近接挌闘戦や凍気を込めたカオスインパクトで叩きのめし、拘束していくぜ!
やむを得ずトドメまでささなけりゃならない場合は【ジャンプ、ダッシュ、力溜め、捨て身、怪力、グラップル】フロストブレイクで纏めて仕留めるぜ!
勝利の法則は決まった!
邪教団側の反転攻勢。
狂信の淑女と呼称されるオブリビオンたちは、その数の多さを活かして樹海の中を幾つかの舞台に分かれて進んでゆく。
「猟兵たちはこの奥にいるはずよ。タイヤ痕や人が分け入った痕跡を見逃さないように!」
部隊を任されたひとりの女が仲間へ警告を発する。
人質はすべて奪い去られた上に拠点まで焼き打ちに遭った事が、自分たち直属の邪神の耳に入ったら殺されるどころでは済まされないだろう。
オブリビオン側も背水の陣なのだ。
失敗は許されない。
「待って、何か聞こえてくる……!」
樹海の中では似つかわしいモーターの排気音が、邪教徒たちへ徐々に近付く!
「猟兵たちが近いわ……ここは様子を見て、此方から先制攻撃を……」
「へっ、ぞろぞろとお出ましかい!?」
BROOON!
宇宙カブJD-1725に跨り、樹海の鬱蒼とした茂みから飛び出すのは数宮・多喜(撃走サイキックライダー・f03004)!
その後部座席で数宮にしがみつくのは虎熊・月霞(電紫幻霧・f00285)だ!
「元凶さん……って言うか実行犯?が登場したみたいだねぇ。相手の居場所がまる分かりっていいカモだよねぇ。蒼い炎が目印なんて、この樹海の中じゃすごく目立つものねぇ?」
虎熊の言葉にしまった、と拳に灯す蒼炎を掻き消す邪教徒たちだが時すでに遅し!
「んじゃぁ一網打尽といきましょー。多喜さんありがとぉ。よいしょー」
宇宙カブから飛び降りた虎熊は、刃渡り四尺もある童子切・鬼血を鞘から抜き払って正眼に構えた。
「わるーい修道士さんだし、遠慮なく抜刀させて貰おうかなぁ? いっくよー」
木の根が張り巡らされた足場の悪い樹海の中など何のその、虎熊は地面を蹴ると一瞬で邪教徒たちに肉薄、そのまま愛刀を真一文字に羅刹の膂力で振り抜く!
刃が奔れば、邪教徒たちから鮮血の花吹雪が狂い咲き、甲高い断末魔が樹海に木霊する!
まったく足音せずに近付かれ、斬り捨てられた邪教徒たちは何が起きたのか理解できずにいた。
数宮も遅れは取らないと、先制攻撃の利を活かして宇宙カブで邪教徒たちへ突っ込む。
「山形でもやり合ったが、まだやられ足りないようだね! いいぜ、何度でも骸の海へ送り返してやらぁ!」
凹凸だらけの悪路を抜群の操縦テクニックで相棒を操り、邪教徒たちを引き倒してゆく数宮は、早々に切り札を披露する。
「気合入れろよ相棒……いくぜ。人機一体(チャージアップバディ・ジャンクションドライブ)!」
数宮はユーベルコードを発動させると、乗っていたバイクは紫電を纏いながらバラバラに分解されてゆき、パワードアーマーへと変形合体してゆく!
その搭乗席に数宮が収まると、上からロックバーがガシャリと降りて操縦アームが彼女の腕に装着される!
「アタシたちは一心同体さ、相棒! さぁ、暴れるよ!」
メカアームから繰り出される鉄拳が樹海の地面を抉り、衝撃波で邪教徒たちを意識ごと吹き飛ばしてゆく!
「奇襲を受けるなんて! って、またバイクの音!?」
邪教徒たちが振り返ると、もう一台の宇宙バイクが樹海を疾走してくる!
「ここから先へは行かせねぇ!……女性を思いっきり叩きのめすのはやっぱり心苦しいがな!」
時雨・零士(仮面ライダーデオルム・f04112)と、後部座席には波狼・拓哉(ミミクリーサモナー・f04253)が箱型生命体を召喚して敵へ狙い澄ましている!
「さあ、化け焦がしなミミック……! 陽炎が全てを焼き尽くす時だ!」
放り投げられたミミックは空中で深紅に輝き始めたかと思えば劫火となって邪教徒たちの中心で勢いよく爆ぜた!
波狼から半径49m内に存在するすべてを焼き焦がされてゆく。
樹海の大木も一瞬で炎に包まれ黒煙が昇る。
当然、バイクを操縦する時雨も攻撃対象に入ってしまうのだが、そこは『お約束』で回避。
『アクション! クロスメモリ・フォーム!』
「あっぶねぇ! 超変身!」
『蒼き水のガーディアン! デオルム・フロストリヴァイアサン! リアラァーイズッ!!』
魔力刻印が彼の全身を駆け巡ってゆけば、その姿を変貌させる!
渦巻く水流は鎧となって、ここに蒼きサイボーグ戦士が誕生!
炎の熱を自身の発する冷気で打ち消したのだ。
「いや、驚かせてごめんね。最近何かと燃やす事が多い気がする今日この頃。燃やすと後処理も出来るし楽なんだよね。さて、俺は隠密行動に移ろうかな」
デオルムへ謝罪の言葉を述べると、波狼は宇宙バイクから飛び降りて、燃えていない木の影へと身を隠した。
「いや、いいんだけどな!? しかし容赦ねぇな、拓哉!?」
デオルムはトドメを刺さずに無力化に留めようと考えていた。
だが、同乗者は邪教徒たちを一瞬で黒焦げにするわ、違う方では羅刹の女の子が刀をぶん回して斬り刻んでるし、メカを操縦する勝気なお姉さんはメーザーを機体から拡散させて射撃しまくっていた。
そして打倒された邪教徒たちの身体は、風化するように黒い塵となって崩れてゆくのだった。
到底、人間のそれではないと理解できるほどに異様な分解の様であった。
「……どうやら、俺の思い過ごしのようだな。だったら!」
デオルムはバイクから降りると、冷気の籠ったパンチを繰り出した。
「フロスト・カオスインパクト!」
「きゃあ!?」
殴られた邪教徒たちは瞬間的にその身を凍結させていった。
「やられっぱなしのままでいられないわ……!」
ここにきて邪教徒たちは反撃に打って出る。
「この拳に、異教徒を焼き滅ぼす神の炎を宿したまえ!」
「ああ神よ、我らに愛の手を!」
邪教徒たちは血反吐を吐きながら両拳に蒼炎を宿し、その背後には黄金に輝く稲妻の女神が召喚される。
「今こそ、生まれ変わるのです」
後方では気絶した邪教徒たちに祈りを捧げることで、神へとその命と魂を捧げんとする狂信者へと変えて復活させた。
ここにきて勢いを盛り返した邪教徒たち。
猟兵たちに炎と雷の嵐を振り撒き、仲間を復活させてゆく戦術は非常に厄介なものである。
しかし、邪教徒たちは目の前の敵だけが猟兵たちのすべての人員だと思い込んだのが失策だった。
「ふむふむ、根こそぎ吸い殺せば良いって話だね。なんか楽しそうだし、僕も混ぜてもらおう」
須藤・莉亜(メランコリッパー・f00277)はふらりと樹海の奥からやってくると、全身を無数の蝙蝠に変えて蘇った狂信者たちへ群がり始めた!
途端に局地的に立ち込める濃霧、もがく狂信者が蝙蝠を叩き落とすも、急速に引いてゆく血の気によって意識を呆気なく手放してしまった。
霧が晴れると、そこには邪教徒たちのミイラが転がっていた!
「ふぅ、ごちそうさまでした。ついでに喉も潤わせてもらったよ。この調子で敵さんを“飲み放題”にして堪能していいんだよね?」
ダンピールである須藤のユーベルコード『暴食蝙蝠(グラトニーファングズ)』の脅威を目の前で味わった邪教徒のひとりが恐怖で顔を歪めた。
「あ、悪魔……! 本物の悪魔ぁ
……!!」
「悪魔? 僕は鬼だよ? まあ、悪魔も使役してるから合ってるのかな?」
ダウナー気味に返答した須藤は、自身を指差す邪教徒へ蝙蝠となって飛び掛かった。
須藤の助力でかなり取り巻き処理の負担が減った他の猟兵たちは、金色の邪神を見遣った。
「さて、召喚された邪神が邪魔だね!?」
雷撃を撃ち込んでくる邪神の一撃を回避する数宮はメーザーで反撃!
「呼び出した奴らを一気に叩けば帰ってくれるんじゃないか!?」
デオルムのアイデアに、波狼が戦闘用モデルガンから衝撃波を伴う銃弾で邪神の顔面を狙撃しながら告げた。
「それじゃ、もう一回ミミック投げよっか? 回数無制限だし」
「拓哉のソレ、木も燃えるだろ……。だったら、俺の必殺キックで消化しながら邪神を蹴るぜ!」
デオルムの言葉に数宮も無言でメーザー照射の構え!
「とにかく、まとめて吹っ飛ばせば解決だねぇ!」
ほぼ同時に、デオルムが、波狼が、数宮が必殺の一撃の構えを見せる!
だがそれよりも早く、虎熊が弾丸のように体を飛び出して愛刀に紫電を纏わせた!
「雷鳴去りて月を見よ――うん、この内側は僕の間合いなんだよぉ。蒼い炎なんて僕の紫電でかき消しちゃうよぉー、おー!」
虎熊の必殺剣『鳴神円月(ナルカミエンゲツ)』の雷刃が邪神ごと邪教徒たちを真っ二つに切り裂いた!
そこへ猟兵3人のユーベルコードが炸裂!
「もう一度、化け焦がしなミミック!」
波狼がナパームめいた爆炎を召喚!
『フィニッシュ・アーツ! フロストリヴァイアサン!』
「フロストブレイイイイクッ!」
デオルムの氷と水を纏った跳び蹴りが瞬時に鎮火させ、着地点に氷柱の墓標を生成!
「これで終わりだぁ!」
そこへ数宮がパワードスーツから放たれるメーザーで墓標を破壊!
「終わったの? まぁ、こっちも満腹になったけどね」
マイペースに“食事”を終わらせた須藤は、爆散した邪教徒たちが風化するさまを眺めながら、ちょっと鉄臭いゲップをしたのだった。
大成功
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尾守・夜野
「…まったく
相手が元一般人の可能性あんのかねぇ?
はぁ…めんどくせぇが幸いこちらが先手を取れるからな
一働きしますかね」
やる気は下がってる
相手が苦手な炎を使うって知ってしまったからな
後倒す必要はあっても殺す必要までは感じてないぜ
実は一般人でしたとか寝覚めがわりぃし。
猟兵皆に解毒薬渡してから、敵に対しトラップを仕掛けておこう
草木が生い茂ってて助かるな
地表付近を漂わせるならほとんど見えなさそうだ【目立たない・騙し討ち】
あちこちに仕掛けてついでに風上にも撒こう
後は勝手に広がる
動きを止めて抵抗ができないようにしたら隅に転がしておこうか。
復活させるためにこいつを狙うかも知れんから敵の攻撃からも庇っておこう
御宮司・幸村
【POW】
さてと…召喚士の戦い、見せちゃおっかなー
先ずは安全な場所からドローン「情報の妖精さん」を飛ばし、敵情視察
敵攻撃の特性や敵の配置や人数を掌握
得た情報はその場で同作戦に参加している仲間と共有、周知するよー
想像から生み出す創造は【一片の疑いようもない敵サイドの邪教を信心する熱心な信徒】だよー
これは得た情報から敵の攻撃起点が「異教徒」と言う判断から
異教徒で発動するのなら、同派なら攻撃出来ないって事だよねー?
おじさんの“理想”だから疑念も一切無い
で、攻撃には使わないんだなー
このUCの利点は無敵だから、おじさんを含めた他の猟兵の盾になるように指示
特に操作系のWIZ攻撃を警戒
攻撃は他の人にお任せー
ナハト・ダァト
やられたラやり返ス
鉄則だネ
だからこソ、態勢ハ万全だとモ
飛んデ火にいル夏の虫とハこの事ダ
害虫駆除トいこウ
トラップツールⅡから、
地形の利用、罠使いを利用して森林のトラップを作成
山の木々を操り、麻痺攻撃属性のある蔓トラップを備える
暗い山の中、目潰しを行い
視線を上へ誘導
足元にある蔓に気付かないよう動かす事を念頭に置く
蔓に絡まった隙を狙い、残像を作りながらダッシュで接近
姿を眩ませ
だまし討ちで武器改造した触手
暗闇に紛れさせた紫色の触手を叩き込む
流出させる物ハ
信仰心、目的、技能ダ
さア、全てヲ失イ
それでモ神ヲ信じられるかネ?
マ、認めた所デ
好きニさせなイ
お得意ノ『己を生贄ニ捧げル』だろウ?
それすらモ忘れさせるサ
ところ変わって樹海の別の場所。
風上に位置するこの場所で、尾守・夜野(墓守・f05352)はやる気なさそうに茂みの中に顔を突っ込んでいた。
そこで轟く爆音と、立ち昇る火柱を見て溜息を吐いた。
「……まったく。相手が元一般人の可能性あんのかねぇ? はぁ……相手は炎使うらしいし、めんどくせぇが幸いこちらが先手を取れるからな……。一働きしますかね」
「うーん、一般人の可能性ねー? 先月の隕石落下事件でも出現したらしいから、そのあたりはどうなんだろうねー?」
首を傾げるのは御宮司・幸村(いいかげんサマナー・f02948)だ。
骸の海から這い出てくる存在がUDC――オブリビオンなのだが、生い立ちを見るからに元一般人という存在のケースも少なからず存在する。
御宮司の反応に尾守は肩を竦めて口を歪めてみせた。
「オレはあいつらを倒す必要はあっても、殺す必要までは感じてないぜ」
「それハどうしてかナ?」
ナハト・ダァト(聖泥・f01760)は2つの光球の『目』で尾守を見遣った。
すると尾守はすぐに言葉を返してきた。
「実は一般人でしたとか、寝覚めがわりぃし。ほら、あんたも解毒剤を飲んどけ。ブラックタールに毒が効くか分からねぇけど、オレのユーベルコードの猛毒は特大の呪詛と神経毒のフルコースだからな、念のためだ」
先程から尾守がしきりに茂みの中に顔を突っ込んでいるのは、ユーベルコード『縲絏呪毒(マーキング・アナフィラキシー)』の準備のためである。
その場に漂う猛毒の煙が発生する装置をユーベルコードで生成、茂みの中に設置しては風上へ移動しているのだ。
「草木が生い茂ってて助かるな。地表付近を漂わせるならほとんど見えなさそうだ」
ナハトは身体から触手を伸ばして告げた。
「ふム、私ハ相当ナ毒耐性ト呪詛耐性ガあるト自負しているがネ。だからといっテ、夜野クンノ心遣いヲ無下ニする理由モなイ。ありがたク服用しよウ」
「夜野ちーゃん、おじさんに解毒剤プリーズッ! おじさん一般人だからさー! そんな猛毒を吸い込んだらゴートゥーヘブンだよー!?」
「判ってるって、おっさん。……ほらよ、ふたりとも」
放り投げられたアンプル剤をナアトと御宮司は危なげなくキャッチ。
すぐさま2人は解毒剤を服用した。
すると、ちょうど樹海の中をそよ風が吹き抜けた。
まだ梅雨の明けていない湿っぽい風が毒の煙を樹海の奥へと運んでゆく。
「あとは勝手に広まってゆく。味方の猟兵に影響ないような位置取りだから安心してくれ」
尾守の配慮と策略に、ナハトと御宮司は感心しきっていた。
「あっ、そうだ! 今、邪教徒たちがどこら辺にいるのか、これで探ってみよー!」
御宮司が観光客偽装用に背負っていたリュックから取り出したのは、偵察型極小ドローンであった。
「じゃーんっ! 『情報の妖精さん』だよー! これはねー、このヘッドマウントディスプレイを通して妖精さんの視界を映像が見られるんだよー!」
戦闘モードの御宮司は最初からトレードマークの赤いヘッドマウントディスプレイを装着中だ。
「風下は猛毒が広がってるからねー。これで安全に近くにいる邪教徒たちを探してくるよー!」
そして御宮司がドローンを飛ばした直後、複数の女性のもがき苦しむ悲鳴が聞こえてきたではないか。
「あっちかな? さぁ、妖精さん、ゴー!」
コントローラーを操作してドローンを飛ばせば、直線距離500m先に20名の邪教徒たちを発見する。
「どうした!? 急に倒れて……、ぐ、こ、これは……?」
「風上から……毒ガスが流れて、来てるわ……!」
「おのれ猟兵……我等に仇為す、異教徒めが……!」
邪教徒たちはその後も苦しみながら、口々に『異教徒め』と恨めしそうに呟いている。
その両拳は青々とした炎で灯されていた。
「もしかしたら、異教徒というのがユーベルコードのトリガーかもねー?」
御宮司が推測すると、ドローンを引き返そうと樹海の木々を縫ってゆく。
すると、ドローンに気が付いた邪教徒のひとりが指差す。
「あ、気付かれちゃった……?」
テヘペロ、と御宮司は可愛く舌を出してごまかした。
「やられたラやり返ス。鉄則だネ。だからこソ、こちらノ態勢ハ万全だとモ」
ナハトはトラップツールⅡを用いて何やら周囲の木々を操作し始めたではないか。
そこへ現れた邪教徒たち。
しかし、尾守の猛毒によって既に半数以上が昏倒してしまっており、辿り着いた数名も既に虫の息だ。
しかし、ナハトは手抜かりなどしない。
「飛んデ火にいル夏の虫とハこの事ダ、害虫駆除トいこウ」
ナハトの足元から触手がチロリと動くと、それに連動して周囲の樹木から麻痺毒を持つ蔓がうねり伸びだし、邪教徒たちを絡め取って拘束してゆく!
毒で弱り切った彼女たちに抵抗する体力も気力もなく、為す術なく宙吊りされてしまった。
そこへすかさずダッシュでナハトは邪教徒たちへ近付き、残像を纏って視界を晦まし、暗闇に紛れさせた3本の紫色の触手を叩き込む!
その後方では、御宮司が最強のゲームキャラクターを夢想して召喚していた。
「古今東西、あらゆるゲームをしてきたおじさんが想像して創造したキャラクターに不可能というもにはないのだ! 忠実なる僕よ、いっけ~っ!」
呼び出されたのは『一片の疑いようもない敵サイドの邪教を信心する熱心な信徒』だった。
つまり、敵サイドのゲームキャラである。
『ああ、皆様の殉教はこの私が全て背負ってみせますね……!』
ゲームキャラらしく音声が多少棒読みのまま、縛り上げられている邪教徒たちへ近付くゲームキャラ。
「ナハトちゃんが色々とやってくれてるから抵抗できないだろうけどさー、その子は【無敵の狂信者】! いくら攻撃しても無駄だよー! なんたって、おじさんの“理想”だから疑念も一切無い! しかも、おじさんたちへの攻撃はすべて庇うように言い聞かせているよー!」
「……ト、いうことダ。そして、ShDI AL ChI……! 流出させる物ハ、信仰心、目的、技能ダ。さア、全てヲ失イ。それでモ神ヲ信じられるかネ?」
ハナトの身体が白く染まってゆき、顔の光が紫の十字架へと変化してゆく……!
彼が放ったユーベルコード『九ノ叡智・根幹(セフィラ・イェソド)』は、触手で触れた相手の無意識へ働きかける事で、積み上げてきた知識・技能・経験の全てを流出、忘却させる触手の3回攻撃を叩き込むことで、対象のユーベルコードを封じることが出来るのだ。
純粋な知性は流出を浄化し、統一性はそのままに表現の設計を検閲し訂正する……!
「あ、アァ……あああ……?」
触手で打ち据えられた邪教徒たちは、まるで白痴が如く呻き声を上げながら、だらしなく口から涎を垂らし始めた。両目は焦点が合わず、濁った眼でナハトをぼんやり見詰めていた。
「……なるほド、存在そのものガ邪神のためのモノならバ、その信仰心ト目的、そして技能を失えバ、もはヤ赤子同然カ……」
これでは邪神召喚すらも出来ないだろう。
「マ、認めた所デ、好きニさせなイ。お得意ノ『己を生贄ニ捧げル』だろウ? それすらモ忘れさせるサ」
念には念を入れて、触手を打ち込むハナト。
「でも、そんな余裕もなさそうだけどなー? なんだか戦っている感じがしなかったねーって、うわっ!?」
御宮司の顔の真横スレスレを蒼炎の弾丸が通過!
虫の息の邪教徒1名が喀血しながら蒼炎を乱射!
すかさず御宮司は邪教徒キャラに炎を受け止めさせると、みるみるうちに火力が減ってゆく。
やはり同じ教えの者へ攻撃すると弱体化してしまうようだ。
「あっぶねぇ! 最期の力を振り絞ってってやつかよ!?」
尾守が炎を必死に避けながら漆黒のマントを翻して風を送った。
そのひと煽りで毒が完全に回ったのか、ようやく血の泡を吹いてその場に邪教徒は崩れ落ちた。
「……終わったな。UDC組織のエージェントに連絡して、こいつらは捕獲と収容してもらおうかね?」
尾守がベースキャンプに連絡を入れようとしたその時、樹海の奥で火柱と黒煙が再び立ち昇った。
「ありゃー、あっちは派手にやってるねー?」
御宮司は思わず苦笑いしながら、ナハトと、連絡を入れた尾守と共にUDC組織のエージェントの到着を待つのだった。
大成功
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宇冠・龍
由(f01211)と参加
「その、本当にごめんなさい。お顔を殴るつもりはなかったんですよ」
隕石を降らしてしまえるような存在が、邪教団の背後にいるのでしょうか?
そう考えると恐ろしい相手です
同じ女性としてなるべく穏便に済ませたいのですが、あまりそうも言っていられないようですね
【談天雕竜】で百羽の鳩の動物霊を召喚
1羽1羽が私と同じ強さを持ちます
失せ者探しは高いところから見るのが基本
大きくなった由の肩を借り、上空から支持
4羽編成でそれぞれ狂信の淑女の迎撃に当たらせます
鳩と思って油断してはいけません。鳩は非常に視力に優れる鳥、すぐさま敵を見つけ出し、4対1で確実に倒していきましょう
夕闇霧・空音
邪神を崇める集団が悪魔と相手を蔑む、というのもなかなか面白いジョークね。
【アドリブ歓迎】
せっかくだから監視カメラの映像を見てどんな動きを見せるか見ておこうかしら。
それで仕掛けてくる場所に速攻で向かうわ。
敵の動きはよく確認し、第六感をフル稼働させて攻撃!
敵がユーベルコードを仕掛けてくるならこっちもそのつもりよ
フリーズゼロ!炎なんてこの絶対零度の冷気で瞬間消火してあげるわ。
宇冠・由
お母様(f00173)と参加
拠点防衛は得意分野ですわ
確実に守り切ってみせましょう
【七草仏ノ座】で、30Mの燃える鬼に変身します
技の発動中は無防備になるお母様を肩に乗せ、一緒に敵を迎え撃ちますの
流石に樹海で大立ち回りしては延焼の恐れがありますので、あくまで囮として動きます
十階建てと同程度の大きさです、樹海のどこからでもその存在感は見れるはず
敵に恐怖感を与えその進軍を鈍らせること、お母様と一緒に俯瞰した目線で敵の位置を知らせることで、こちらの拠点には近づかせないようにします
全身地獄の炎のブレイズキャリバーですから、敵の攻撃を受けてもすぐに修復し、炎のオーラで逆に相手を拘束してしまいます
村井・樹
お前らみたいな手合、本当に何処にでも居るんだな
だが、そういう奴をどこまででも追い詰めるのが俺達猟兵だ
まして、自ら飛び込んでくる獲物を見逃す筈がないだろう?
茨の戒めを発動
淑女達が攻めいる前に、『ロープワーク』を用い鋼糸を設置
いざ来たら、俺とUDCのメメで協力して『騙し討ち、フェイント』し、女達を罠のある方へ誘導、絡めとる
宣言するルールは『火気厳禁』
なんたってここは富士の樹海だ
美しい大自然が、うっかり火の海になったりしたら大変だろう?
……ん?さっき俺達の仲間が山小屋を燃やしたし、こっちにも炎のユーベルコードを使うやつがいる?
……知らねぇなぁ
※他猟兵との連携、プレ外の言動など大歓迎
樹海の中に、鳩の亡霊たちと冷凍光線が迸ると、不意を突かれた邪教徒たちが悲鳴を上げて倒れた。
「あっ! お前は……!」
「あの時の……! その、本当にごめんなさい。お顔を殴るつもりはなかったんですよ」
宇冠・龍(過去に生きる未亡人・f00173)は出会い頭に遭遇した邪教徒へ向かって弁解した。
目の前の邪教徒の集団の中に、明らかに顔を正面から殴られたと思しき痣がくっきりと残っていたからだ。
「あの時の猟兵……!」
顔を殴られた邪教徒は、忌々し気に空を見上げていた。
なぜならば、龍は今、自身が召喚した百羽の鳩の動物霊たちの上に乗っていたからだ。
ユーベルコード『談天雕竜(ダンテンチョウリュウ)』……呼び出された百羽もの鳩の亡霊たちひとつひとつが、現在の龍と同じ強さを誇る。
ただし、彼女は攻撃に参加できず、自身が傷を受けると解除されてしまう欠点を持つのだ。
(隕石を降らしてしまえるような存在が、邪教団の背後にいるのでしょうか?)
だとすれば、彼女のたちの背後の団体は恐ろしい存在であろう。
「その様子だと、同じ女性としてなるべく穏便に済ませたいのですが、あまりそうも言っていられないようですね」
邪教団側の動きをいち早く察知するには空からの偵察が最善と考えた彼女は、義理の娘の宇冠・由(宙に浮く焔盾・f01211)と共に偵察を行っていたのだ。
更には、事前に張り巡らされた監視ドローンの情報を基に、夕闇霧・空音(凶風・f00424)と連携して情報共有を行い、いち早く遊撃部隊と思しき邪教徒たちの動きを捕捉することに成功したのだ。
「なによもう、本当に! そっちが先に仕掛けてきたんでしょう!? 猟兵っていうのは人の拠点に火をかける上に出合い頭にぶん殴るのね! 本当に悪魔だわ!」
「邪神を崇める集団が悪魔と相手を蔑む、というのもなかなか面白いジョークね」
空音は何処からツッコミを入れればいいのやらと言わんばかりに呆れ返っていた。
「言っておくけど、あなたたちの行動は猟兵側に筒抜けだから。大人しく投降するなら、UDC組織への引き渡しで永久収容で済むかもしれないわ」
「それって死ぬまで狭い箱の中に押し込められるのでしょう? まっぴらごめんだわ!」
邪教徒の言葉に、村井・樹(Iのために・f07125)もまた憤りと呆れの感情が混じり合って嘆息が漏れてしまう。
「お前らみたいな手合、本当に何処にでも居るんだな。だが、そういう奴をどこまででも追い詰めるのが俺達猟兵だ」
手招くような仕草を邪教徒たちに向けながら、村井はニコリと口角を吊り上げた。
「まして、自ら飛び込んでくる獲物を見逃す筈がないだろう?」
村井はすかさずユーベルコード『茨の戒め(ルールオブローズ)』を発動させる!
「今だ、メメ……!」
声を掛けられた村井が収容したUDCを模した絡繰人形『メメ君(偽)』が草むらから飛び出すと、その足に括りつけられた鋼糸がネット上の展開される!
「理解したか? お前らの行動が筒抜けになっている以上、ここは既に俺【達】の領域(テリトリー)なんだよっ!」
村井が弛んだ鋼糸のもう片方の末端を引っ張れば、あっという間に敵部隊の殆どを捕縛することに成功する!
すかさず村井はルールを宣言、敵の行動を制限した。
「宣言するルールは『火気厳禁』だ。なんたってここは富士の樹海だ。美しい大自然が、うっかり火の海になったりしたら大変だろう?」
「くっ! 私たちの攻撃方法まで見抜かれているなんて……!」
邪教徒たちは攻撃手段を封じられ、生け捕りにされたまま地面に転がるほかなかった。
だが、一部の邪教徒たちは鋼糸から逃れて蒼炎を拳に宿し始めた。
「これぞ、我らが信仰の証……! この命諸共、異教徒を焼却してみせる!」
決死の覚悟で猟兵たちへ突撃する邪教徒たち。
標的は、攻撃に参加できない龍だ!
「お母様、危ないですわ!」
そこへ由がユーベルコード『七草仏ノ座(コオニタビラコ)』を発動させ、その姿を見る見るうちに豹変させてゆく。
「手加減は致しませんよ。ここから先は、お母様にも拠点にも寄せ付けません!」
由はなんと、全長30mの全身地獄の炎で覆われた巨大な鬼の姿へ変身したのだ!
邪教徒たちの炎の攻撃なんぞ温いと言わんばかりに直立不動で燃え上がる!
「本来は囮でしたが、無防備なお母様を守るためです。覚悟してくださいまし」
自分の肩に義母である龍を乗せ、その圧倒的存在感と畏怖で邪教徒たちを竦み上がらせてしまう由。
そこへ空音がユーベルチタニウム製サイボーグアームの両手を変形させると、光線砲が出現して発光!
「封印兵装フリーズゼロ! 炎なんてこの絶対零度の冷気で瞬間消火してあげるわ!」
「ひ、ひぃ~っ!?」
錯乱した邪教徒たちの炎の攻撃を、空音の放った冷凍ビームが全てのみ込んでゆき、邪教徒たちを瞬時に氷像へと変えてゆき、炎を掻き消していった。
「ちょっと、やめてっ! と、投降するわ! だから鳩で突っつかないでっ!!」
炎のオーラと鋼糸で捕縛されて攻撃手段を封じられた邪教徒たちが口々に降参の言葉を叫んだ。
村井はすかさずUDC組織へ連絡し、此方も連行・収容の手続きを要請するのだった。
「それにしても……あたしたちに炎を禁じておいて、猟兵は山小屋を焼き払うわ、目の前で炎を使うわ、酷すぎるわよっ!?」
邪教徒たちのブーイングに、村井は眉をひそめて吐き捨てる。
「……んなの知らねぇなぁ。文句言うと骸の海へ突き落すぞ?」
オブリビオンとはいえ命が惜しいのか、急にしおらしくなる邪教徒たち。
その後、駆け付けたUDC組織のエージェントたちによって6名の邪教徒たちが連行されてゆくのだった。
大成功
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ドゥルール・ブラッドティアーズ
【ソロ希望・POW】
容姿端麗な狂信者……イイじゃない♪
彼女達の信仰心、私に向けさせたいわ❤
青い炎は【火炎耐性】のある私には心地良いだけ♪
『欲望解放』で一糸纏わぬ女神の姿となり
愛欲に比例して戦闘力増強!
それによって効力の増した【催眠術】で
彼女達の記憶を塗り替え、私の事を
彼女達の信仰する神だと思い込ませるわ
「情熱的な歓迎を有難う♪
でも、この女神ルルに攻撃するなんて……
神の寵愛はもう要らないという事かしら?」
「うふふ、赦してあげる♪
さあ、邪魔な服を脱ぎ捨てて
私の腕の中にいらっしゃい?
神と一つになり、共に永遠の楽園へ……❤」
彼女達を抱きしめ、全身を愛撫しながら
濃厚な【生命力吸収】のキスで天国へ導くわ❤
ドゥルール・ブラッドティアーズ(狂愛の吸血姫・f10671)は猟兵でありながら、オブリビオンの救済を掲げて活動している。
今回もUDCアースで大規模な作戦がると聞き付けて転送してもらえば、ベースキャンプの裏手から攻め上がろうと画策してた邪教徒たちと遭遇した。
早速の邪教徒たちとの対面に、ドゥルールのテンションは一気にMAXまで跳ね上がった。
「容姿端麗な狂信者……イイじゃない♪ 貴女達の信仰心、私に向けさせたいわ❤」
「何コイツ、絶対にヤバいわ……」
明らかに言動に違和感を覚えた邪教徒たちは警戒心をあらわにする。
だが、警戒し過ぎたことによってドゥルールの先制攻撃を許してしまう。
「ありのままの私を見せてあげる!」
全身を纏っている布という布を全て放り投げたドゥルール!
愛用のピンクの下着すら脱いで……ってそれはアウトだ!
青少年のなにかが非常に危険な!
「いやん、見せてあげない❤」
局部と胸元を月下香の花弁が覆い尽くしてギリギリ健全さが保たれたところで、ドゥルールの姿が急変する!
「さぁ、私こそが貴女達の女神よ♪」
一糸纏わぬ神々しい女神と化したドゥルールのユーベルコード『欲望解放(ネイキッド・フリーダム)』!
……どこかの世界で似たようなオブリビオンを彷彿させるその姿は、ドゥルール自身の愛欲の強さに比例して戦闘力が向上するのだ。
ちなみに、ドゥルールの(オブリビオンに対する)愛欲の強さは底なしであることは注釈しておこう。
つまり、半ば暴走無敵モードである。
「私の腕の中へいらっしゃい❤ 楽園へ連れて行ってあげる❤」
暴走した戦闘力から放たれる催眠術で多くの邪教徒たちは洗脳されててゆき、次々と離反者を生んでゆく!
だが、辛うじて理性を保つ邪教徒たちが反撃を行う!
「やかましいわね、この変態女!」
「異教徒が神を名乗るなんて傲慢だ!」
ドゥルールの身体へ炎の拳や弾丸を打ち込みまくる邪教徒たち!
しかし、ドゥルールの表情は慈愛に満ちた笑顔のまま、びくとも変化しなかった。
「火炎耐性の高い私にとって、そんな炎は温くて心地いいだけ♪ というか……」
ドゥルールは襲い掛かってきた邪教徒たちへ向けて煽情的な視線を送る。
「情熱的な歓迎を有難う♪ でも、この女神ルルに攻撃するなんて……神の寵愛はもう要らないという事かしら?」
ゾクリ、と背筋に悪寒が奔る邪教徒たち。
強大な戦闘力を誇るドゥルールが本気で暴れれば、反抗者達は瞬時で磨り潰されてしまうだろう。
だが、ドゥルールは一向に攻撃をしようとしない。
あまつさえ、彼女は両手を広げて反逆者達を受け入れんと微笑みかけていた。
「うふふ、赦してあげる♪ さあ、邪魔な服を脱ぎ捨てて、私の腕の中にいらっしゃい? 神と一つになり、共に永遠の楽園へ……❤」
ドゥルールの後光が一段と強くなると、あっという間にの残りの邪教徒たちは、身も心も女神ルルに捧げてしまう。
女神からの熱烈で濃厚なキスの応酬で生命力を奪われて干からびた邪教徒たちの集団を後にして、女神ルルは特にお気に入りの邪教徒の最後のひとりを連れて樹海の闇へと消えてゆくのだった。
「貴女は念入りにかわいがってあ・げ・る……❤」
一体、何が行われたのかは、当時者達のみぞ知る……。
大成功
🔵🔵🔵
エメラ・アーヴェスピア
か、過激な猟兵も居るのね…
いえ、まぁ置いておきましょうか…どうやら相手もやる気のようだし、UCを使うなら手加減は要らないわね
戦闘開始と行きましょうか
『戦場』にて監視しているから敵の配置は…ついでに味方の配置も…私は完全に把握しているわけよね
なら、ダメ押しと行きましょうか。『この場は既に我が陣地』、広範囲展開
まずは先制の【一斉発射】、その後同僚さん達が戦っている相手には【援護射撃】の砲撃を
戦っていない敵には合流を遅らせる為の【時間稼ぎ】の砲撃を
敵の位置を把握していない同僚さんには情報の通達を…後方支援は任せない
そして相手が何度も蘇るのならば、こちらは何度でも撃滅するのみよ
※アドリブ・絡み歓迎
紅葉・智華
※アドリブ・連携歓迎
成る程、ここまで人数がいるのなら狙撃に専念するのも手でありますね。
経験と直感(第六感,見切り,戦闘知識)から【目立たない】ところで狙撃態勢。電脳空間から【唯射】を取り出して、【選択UC(POW)】(スナイパー,2回攻撃)で【援護射撃】。[K's]Sirius(鎧無視攻撃,属性攻撃)でのお代わりもたんまりあるでありますよ。遠慮なく受け取って欲しいでありますね。
「態々炎で見易くして頂けるとはこれは楽ができるでありますねぇ……」
「(【唯射】のスコープを覗き込みながら)……まるで案山子だな……舐めるなよ猟兵を……撃ち穿つーー!」(若干高揚気味)
シホ・エーデルワイス
アドリブ&味方と連携重視
ベースキャンプにて救助した人の手当て中
樹海に立ち昇った火柱を見て驚くも
味方の破壊工作と知り
徹底していますね
と驚嘆するも敵が攻めて来る事を聞き
気を引き締め直す
味方と予め仕掛けるタイミングや挟み撃ちができるような位置取り等を
打ち合わせて協力し殲滅
魔力を纏い<迷彩をかけ目立たない>状態で樹上に潜む
【祝音】で味方を癒す
大丈夫とは思いますが
瀕死や気絶しそうな味方を優先
攻撃の余裕があれば
【華霞】に<誘導弾、フェイント、スナイパー、部位破壊、援護射撃>で
両腕を狙う
ここから先は通しませんよ(覚悟の眼差し)
できれば火属性攻撃も加えて敵の死体を焼却したい所ですが
火事になりそうなら止めます
エウトティア・ナトゥア
中々派手にやっておるようじゃのう。
じゃがここまでやられて黙っておる輩でもあるまい。
気を引き締めて掛かるとするか。
今回は人数がおるようじゃし、主攻は皆に任せてわしは後方に引いて少数の浸透を阻止するかのう。
【動物使い+野生の勘+鼓舞】
まずは後方で狼と大鷲をひたすら召喚し続けて、数の力で広範囲を探索じゃな。
狼の嗅覚や野生の勘や大鷲の目を頼りに敵の配置を大まかに把握して、敵が固まっているようなら包囲して逃亡を阻止し味方の援護、分散しているようなら群れで少数のグループを狩り続けるのじゃ。
それにしてもこの状況で攻勢に出るのは勇ましいと思うのじゃが、具体案もなく勢いだけじゃな。
ちと無謀ではないかの?
ティオレンシア・シーディア
※アドリブ掛け合い絡み大歓迎
あれだけ暴れたんだもの、やっぱり相当頭に来てるみたいねぇ。
ド派手に火柱ブチあげた甲斐あったかしらぁ?
進軍ってことは、樹海の中進んでくるのよねぇ?
監視体制が万全ってことは、進軍ルートも予測できるわよねぇ?
…なら、トラップの山でお出迎えしてあげましょうか。
〇罠使いでフルに〇地形の利用して、全力で〇破壊工作仕掛けるわぁ。
〇ロープワークでの釣り罠とか、〇隠しておいたグレネードが降ってくるとか…思いついたのは片っ端からやっちゃいましょ。
で、混乱したとこに●射殺を撃ちこんで。
それでもちゃんと統制とれるのかしらねぇ?
(実は手札の広さから、特級に時間を与えてはいけないタイプ)
各戦地の情報がベースキャンプに集約されてくる。
それを全て一手に統括しているのがエメラ・アーヴェスピア(歩く魔導蒸気兵器庫・f03904)である。
戦場に張り巡らされた魔導蒸気ドローンの監視網は、各猟兵たちに多大なる恩恵を与えていた。
……故に、猟兵たちの派手な立ち回りもすべて、把握済みなのであった。
「か、過激な猟兵も居るのね……」
唖然としていると、樹海の奥で再び火柱が上がった。
「徹底していますね」
ベースキャンプにて救助した人の手当て中に樹海に立ち昇った火柱を見て驚くも、味方の破壊工作と知ったシホ・エーデルワイス(捧げるもの・f03442)は淡々と述べた。
表情が顔に出ないが、実際はかなり驚愕しているシホであった。
「中々派手にやっておるようじゃのう」
エウトティア・ナトゥア(緋色線条の巫女姫・f04161)も、その火柱を目撃してくつくつと笑った。
「じゃが、ここまでやられて黙っておる輩でもあるまい。気を引き締めて掛かるとするか」
猟兵たちの順応っぷりに、エメラはしばしポカンと口を開けて呆けていたが、すぐに首を小さく横に振ると冷静に告げた。
「いえ、まぁ置いておきましょうか……。どうやら相手もやる気のようだし、ユーベルコードを使うなら手加減は要らないわね」
「あれだけ暴れたんだもの、やっぱり相当頭に来てるみたいねぇ。ド派手に火柱ブチあげた甲斐あったかしらぁ?」
上機嫌なのはティオレンシア・シーディア(イエロー・パロット・f04145)だ。
UDC組織のエージェントからは『ロリ声のナパームお姉さん』なる妙な愛称が進呈されてしまったティオレンシアだが、彼女の行動もまた、邪教徒たちを進軍に駆り立てた要因のひとつである。
「進軍ってことは、樹海の中進んでくるのよねぇ? 監視体制が万全ってことは、進軍ルートも予測できるわよねぇ?」
尋ねられたエメラは頷いた。
「勿論よ、ティオレンシアさん。魔導蒸気ドローンで『戦場』を監視しているから、敵の配置は当然のこと、ついでに味方の配置も、私は完全に把握しているわけ」
「……なら、トラップの山でお出迎えしてあげましょうか。作戦立案はエメラさん、お願いねぇ?」
糸目の奥が一瞬、獰猛な輝きを放ったような気がして、エメラは思わず息を飲んでしまった。
古今東西、糸目キャラが開眼しかけると大抵やべー奴なのだ。
「成る程、ここまで人数がいるのなら狙撃に専念するのも手でありますね」
話を聞いていた紅葉・智華(紅眼の射手/自称・全サ連風紀委員・f07893)も作戦会議に加わった。
「傭兵の経験上、この樹海は狙撃手にとって絶好のスナイピングポイントであります。先制攻撃に加え、遮蔽物の多さはだまし討ちに最適でありますな」
「智華さんが狙撃を行うなら、私は遊撃に回ります。味方と予め仕掛けるタイミングや挟み撃ちができるような位置取り等を打ち合わせしましょう」
次々と作戦が立案されてゆくと、エウトティアも行動を提案してきた。
「今回は人数がおるようじゃし、主攻は皆に任せてわしは後方に引いて少数の浸透を阻止するかのう。まずは後方で狼と大鷲をひたすら召喚し続けて、数の力で広範囲を探索じゃな。狼の嗅覚や野生の勘や大鷲の目を頼りに敵の配置を大まかに把握して、敵が固まっているようなら包囲して逃亡を阻止し味方の援護、分散しているようなら群れで少数のグループを狩り続けるのじゃ」
「それは助かるわぁ。トラップの設置に時間かかるから、エウトティアさんが時間を稼いでくれると、あたしは動きやすそうよねぇ」
ティオレンシアがコロコロと笑っているが、発言とやる気は殺伐としている。
「なら、私はダメ押しと行きましょうか。ここは既に、私の砲撃陣地よ」
エメラがユーベルコード『この場は既に我が陣地(シェリングテリトリー)』を使用すれば、ベースキャンプに所狭しと235基の黄金に輝く小型魔導蒸気砲台がズラリと並んで出現した。
「魔導蒸気ドローンと、エウトティアさんの動物たちによる着弾観測射撃を行うわ。更に一斉砲撃でこのベースキャンプへは近付けさせないわよ」
「なんだか傭兵時代を思い出すであります……。自分、少々気分が高揚してきたであります……!」
エメラの作戦行動に、智華は水を得た魚のように、瞳の奥を輝かせながら聞きいっていた。
この猟兵たち、本当に容赦ない……!
「それでは、これより掃討戦に移行するわよ。戦闘開始と行きましょうか」
「「了解!」」
UDC組織は、このやり取りを遠巻きから眺めて確信した。
『猟兵側が先制攻撃のアドバンテージを得ると、徹底して容赦ない』
『統率が執れた猟兵は、わずか数人で一個大隊相当の戦力を誇る』
さぁ、(邪教徒達にとっての)地獄の始まりだ。
その邪教徒達は、これまでよく頑張ってきた。
ある場所では火柱が上がり、またある場所では猛毒が漂い、帰る拠点すら失った。
それでも難を逃れ続けてきた彼女たちは、遂に猟兵側のベースキャンプの場所を特定する。
「さぁ、ここから一気に敵の懐に潜り込んで暴れてやるわよ……!」
意気込む邪教徒の頭が、突然、銃声と共に吹き飛んだではないか!
「態々炎で見易くして頂けるとはこれは楽ができるでありますねぇ……」
智華の狙撃がクリーンヒット!
ライフル形態の狙撃用の超長射程アサルトウェポン『Y1-SAW[M's/2]超長射程アサルトウェポン改【唯射】』の一撃があまりにも強力過ぎて、彼女はユーベルコードによるコンボに繋げずにいた。
「一撃で斃れてもらうのも味気ないでありますね。折角、[K's]Siriusもスタンバイしているのでありますから、お代わりを喰らっていってほしいであります……!」
遮蔽物が多い樹海からの狙撃は、狙われる側にしたら恐怖でしかない。
「ど、どこから狙われているの!?」
「きゃあ!? 狼と大鷲の群れが、ぐぇ!?」
浮足立つ邪教徒たちに、エウトティアの放った動物たちが襲い掛かってきた!
「ここは危険よ! 早くこっちへ逃げるわよ!」
仲間が指差しは方向へダッシュで駆け込む邪教徒たち!
だがその先で、突然、閃光と爆炎が彼女たちの目の前を覆い尽くした。
「ああああ!? 身体が燃えるぅ!?」
「今度は何!?」
「報告! 落とし穴にワイヤートラップ、地雷に釣り罠……この周辺、既にトラップゾーンです!」
「なんですって
……!?」
慌てふためく邪教徒たちを、陰から楽しそうに窺うティオレンシア。
この人、実は手札の広さから、特級に時間を与えてはいけないタイプであった。
(あたしの前に立ったんだもの。逃げられるわけないでしょぉ?)
そして物陰から、愛銃を乱射して邪教徒たちを『射殺(クー・デ・グラ)』してゆく!
日頃の研鑽がユーベルコードの域まで達したティオレンシアの銃撃は、邪教徒たちをことごとく葬り去っていった。
そして再び智華の射撃が邪教徒たちを穿つ!
「……まるで案山子だな……舐めるなよ猟兵を……撃ち穿つ――!」
智華は【唯射】のスコープをの置きながら、昂る戦意を抑えきれずに口走ってしまう。
そして放たれる『連鎖する支配者の弾丸(ドミナント・チェイン・バレット)』!
「これで終わりではないでありますよ!! もってけダブルであります!!」
WH04HL[K's]Sirius(ハイレーザーライフル)の青白い熱線が戦場を切り裂くように放たれれば、邪教徒たちを次々と撃ち抜いてゆく。
そこへ気配を殺して樹上から接近していたシホが地上に降りると、負傷者が猟兵側にいないことを確認する。
ならばやることは攻撃あるのみ!
「咲き誇って! 私のエーデルワイス!」
ユーベルコード『【華霞】儚きエーデルワイスの嵐』発動!
自身の装備武器を無数の感覚を晦ませる、銀色に輝くエーデルワイスの花びらに変えると、邪教徒たちの集団の中心部へ飛び込んでゆき、そこで半径42mの範囲攻撃を炸裂させた!
斬り刻まれた邪教徒たちの五感は麻痺し、その場に折り重なるように昏倒していく。
と、ここで後方で待機しているエメラからの通信が。
『そろそろ始めるわよ。総員、退避! 5秒後に着弾観測射撃を開始するわ!』
猟兵たちは慌てて戦場から離脱すると、間もなくベースキャンプから青天の霹靂めいた爆音が轟いた!
その僅か数秒後に、弾丸が一斉に邪教徒たちの頭上へ降り注ぐ!
『弾着……今! 誤差修正……第二次砲撃、一斉射撃! ってぇーっ!!』
爆音とともに曲射された魔導弾!
235発の魔導弾の流星群を無慈悲に浴びた邪教徒たち。
悲鳴を上げる間もなく、彼女たちはすべて灰と塵へと変わり果ててゆくのだった。
「終わったようじゃな。それにしてもこの状況で攻勢に出るのは勇ましいと思うのじゃが、具体案もなく勢いだけじゃな。ちと無謀ではないかの?」
同じく後方に控えていたエウトティアの言葉に、エメラはすかさず答えた。
「それだけ猟兵側が邪教団を圧倒したってことよ、エウトティアさん。それに、相手が何度も蘇るのならば、こちらは何度でも撃滅するのみよ」
かくして、邪教徒たちはすべて撃滅され、一部の邪教徒たちはUDC組織へ収容されるべく連行されていった。
上手くいけば、何か情報が手に入るかもしれないだろう……。
大成功
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第3章 ボス戦
『『七血人』神鳴りのフランチェスカ』
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POW : 雷帝の誇り
全身を【落雷に匹敵する程の雷】で覆い、自身の【殺意】に比例した戦闘力増強と、最大でレベル×100km/hに達する飛翔能力を得る。
SPD : エレクトロニック・インフェルノ
自身の【瞳】が輝く間、【雷撃】の攻撃回数が9倍になる。ただし、味方を1回も攻撃しないと寿命が減る。
WIZ : 雷神の見る夢
無敵の【カミナリ】を想像から創造し、戦闘に利用できる。強力だが、能力に疑念を感じると大幅に弱体化する。
👑11
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邪教徒たちを撃滅して小一時間後、今だ燃え盛る邪教団の拠点の山小屋に人影が。
「どうも誰も戻ってこないと思えば、なるほどね。猟兵の仕業ってわけかい?」
雷の邪神がカラカラと笑っていた。
樹海のあちこちの戦闘の爪痕を眺め、雷の女神は頷く。
「そうかい、そちらが容赦しないというのなら、此方も出し惜しみなしだ……!」
全身を輝かせ、『七血人』がひとり、神鳴りのフランチェスカは憤怒する。
「君たちのベースキャンプを焼き払うとしよう。この神の雷でね?」
フランチェスカは宙を舞うと、マッハ9でベースキャンプへ飛び立たんとする。
だがそこへ、転送されてきた猟兵たちが乗り込んできた。
このままベースキャンプへ行かせてはいけない!
保護した人質たちやUDC組織の職員たちの命を守るべく、猟兵たちは剣をとった!
【プレイング締切:7月15日8時30分まで】
ドゥルール・ブラッドティアーズ
【ソロ希望・SPD】
信者だけでなく
神様も綺麗で眼福ね❤
【オーラ防御】【激痛耐性】【気合い】で
雷撃に耐えるのが精一杯だけど
相手の表情に疲労が見えてきたわ。
生贄(味方への攻撃)が無いと
自身の寿命を削るようね
息切れした隙を突いて
自分の右腕に噛み付き『侵食』発動。
相手の右腕が私の頭部に変形し
その美乳に噛み付き【生命力吸収】しつつ
体内に【呪詛】を注いで体力を奪う!
私本体が倒れると解除されるけど
相手は動揺し、私の体力も少しは回復。
既に次の行動に出ているわ
地上に【残像】を残し、本体は夜魔の翼で上空に。
急降下しつつ、快楽の靴で連続蹴り!
【空中戦】【踏みつけ】【早業】
快楽に喘ぎなさい! ムラムラムラムラァッ!!
雷の邪神の目の前に現れたのは、不死鳥の羽毛で作られたというワンピースを身に纏ったダンピールのドゥルール・ブラッドティアーズ(狂愛の吸血姫・f10671)であった。
「他の猟兵たちに先を越されずにすんだわ♪ 信者だけでなく、神様も綺麗で美形なんて眼福ね❤」
「阻むというのかい? この神鳴りのフランチェスカの行く手を?」
帯電しながら空中浮遊するフランチェスカを前に、ドゥルールは艶めかしい笑みと視線を邪神に向けた。
「ええ、阻むわ。だって、貴女と友達になりたいんだもの。ただし、死霊としてだけど♪」
「ハッハッハ! コイツは愉快だね!? 君はこの神たる私を殺した挙句、その魂を従属させんとするのかい?」
ケラケラと嘲笑するフランチェスカに、ドゥルールは大真面目に頷いた。
「勿論よ♪ それこそ、私が猟兵になった理由だもの。世界や人類の救済なんて興味ないわ。私は、本気で人類と世界に迫害されるオブリビオンたちと永遠の友達になりたいの。だから、今から貴方を愛してあげる❤」
彼女の物言いに、フランチェスカは当惑していた。
「……驚いたね。私も生前はイカれた殺人鬼だったと朧げに記憶しているのだが、君はその上を行くのだね?」
「上も下もないわ。さぁ、貴女の愛を頂戴❤」
恍惚の笑みでドゥルールは両手を広げて受け入れ態勢万全。
それにフランチェスカは僅かに苛立った。
「そんなに神の力を一身に受けたいというのかい? いいだろう。君たちの拠点を焼き払う前に、君を心身諸共、焼き焦がしてあげようか!」
フランチェスカの瞳が瞬いた次の瞬間!
「エレクトロニック・インフェルノ!」
雷神の掌から9発の雷撃がドゥルールの身体目掛けて迸った!
感電したドゥルールの身体から火花が飛び散る!
「あぁん❤ ビリビリ来ちゃう……❤」
だが、オーラの防壁と激痛耐性、そしてなにより電撃プレイを楽しまんとする気合で、雷撃の威力を最小限までカットすることに成功したドゥルール。
今の彼女にとって、邪神の雷撃など、いわば『超強力な低周波マッサージを敏感な場所に当てて悶えて耐える過激なプレイ』に過ぎない。
そうとは露とも知らないフランチェスカは、黒焦げにならないドゥルールを信じられないとばかりに凝視、己の目を疑った。
「なんだって? 生身の人間が雷撃を、それも9発も受けて原形を留めていられるはずがないだろう!? これは何かの間違いだね!?」
フランチェスカは意地になって、何度も目を瞬かせれば、ドゥルールに何度も雷撃を浴びせてゆく!
「んんんんッ❤ はぁん❤ お上手ねぇ❤」
だがドゥルールは一向に黒焦げにならないばかりか、上気だった顔を蕩けさせてゆくばかり。
「はぁ……はぁ……、なぜ死なないのかい? 本当に人間か?」
「半分人間で、半分は吸血鬼……オブリビオンなの♪」
耐え抜いた、ドゥルールは内心ほくそ笑む。
(雷撃に耐えるのが精一杯だけど、相手の表情に疲労が見えてきたわ。どうやら、生贄……もしくは味方へ攻撃しないと、自身の寿命を削るようね?)
龍脈エネルギーが枯渇した状態で顕現している邪教団側の邪神たちが、人質が必要なほど弱体化しているのはドゥルールでなくとも予測できた。
ドゥルールが耐えきれたのは、雷撃の威力が減滅していたからだ。
これが偶発的に発生した通常の邪神では、こうはいかなかったであろう。
「今度はこっちの番ね? 私と一つになりましょう?」
おもむろにドゥルールが自分の右腕に噛み付きユーベルコード『侵食(インサート)』発動!
すると、フランチェスカの右腕が突如、ドゥルールの頭部へと急激に変化した!
『その美乳、食べさせて❤』
右腕が変化したドゥルールの頭部が、いきなりフランチェスカの形の良い豊満な乳房に噛み付いた!
「ぎゃああっ!? な、なんだ!? このユーベルコードは!?」
制御できない自分の右腕に吸血行為と捕食され、取り乱すフランチェスカ!
その身体に呪詛が流し込まれ、体力が元右手の頭部に奪われてゆく!
一方、ドゥルールは噛み付いている自分の頭部から送られてくる邪神の生命力で傷がどんどん癒えてた。
顔が赤くなるドゥルール!
「ああ、美味しい❤ 貴女の生命力、甘く蕩けて癖になるわ❤」
「ぐッ!? やむを得ないか! 右腕を切り離すッ!!」
フランチェスカは身の危険を感じ、頭部ごと自分の右腕を雷撃で吹き飛ばした!
その勢いでドゥルールへ攻撃!
雷撃がドゥルールの心臓を一度に7本も貫き、爆散する!
「やった! 爆ぜ殺したっ!」
喜ぶフランチェスカ。
「残念ね、それは残像よ❤」
……その頭上から、ドゥルールの声が!
地上に残像を残して囮とし、本体は背中に生えた夜魔の翼で上空へ跳びあがり、必殺の機会を窺う!
「さぁ、蹂躙してあげるわ♪ 快楽に喘ぎなさい!」
翼をはばたかせ、急降下したままドゥルール愛用のニーハイブーツ『快楽の靴』で連続踏み付けキック!
「ムラムラムラムラムラァーッ!!」
「ヤッダバーッ!?」
蹴り飛ばされたフランチェスカは地面に激突する寸前で空中に浮遊し、その場から緊急離脱してゆく!
「ふ、不覚だけど気持ちよかったな……もうごめんだね!!」
捨て台詞を吐きながら猟兵のベースキャンプへ飛び去ってゆく邪神を追わずに見送るドゥルール。
「あら? もう、ツンデレなんだから❤」
モノに出来なかったことをちょっぴり後悔しながら、彼女はその場を後にした。
成功
🔵🔵🔴
波狼・拓哉
…小屋焼き討ちしたくらいで怒り過ぎじゃない?こんなことで怒ってたらこの先大変ですよ、きれーなおねーさん?
ま、折角助けたのを焼き殺される訳には行かないもんで…化け喰らいなミミック。噛み/咬み/神/守/皇/神 殺せ。動かれると面倒だし、行動阻害と行こう。影なら雷も効かんし。ミミック本体は死ぬ気で避けてね!
自分は衝撃波込めた弾で撃ってサポートに。地形の利用でカミナリが落ちる樹を予測したり、手持ちの缶コーヒー投擲してずらしたりしよ。…上から落ちてこないのならそれカミナリじゃなくない?と言いくるめよう。いや、上から落ちてこねーのならただの放電ですよね???
(アドリブ絡み歓迎)
尾守・夜野
(狂信者が終わったか…後は組織に移送した奴で24時間たっても変わらないのを倒せば…と気を抜いていた所に来てちょっとびっくり)
「ん?人影?
ほぅ…神ねぇ…ならよ!
来な!スレイ!
神話ならずとも神話の生物の名を冠すお前の足が頼りだ!
」
スレイに乗って空中戦を仕掛ける
剣を伝って俺や皆(剣にされてる)にも雷来るだろうが…【激痛耐性】で無視する。
剣を槍に変え打ち合いながらさりげなく【縲絏呪毒】で毒や呪いを撒いていき、動きが止まったら剣をハンマーに変えて頭を狙う
神の血は飲んだ事がないな
隙があれば積極的に狙ってく
【吸血、生命力吸収】
スレイに来る攻撃は【庇う】
空中で落とされたら俺に復帰の手段はないし
最優先で動くな
須藤・莉亜
「雷使う敵さんねぇ。ピリ辛な血?」
竜血摂取のUCを使用。
強化された反応速度を駆使して攻撃を【見切り】、悪魔の見えざる手や血飲み子で【武器受け】しながら、スピードを活かして敵さんへ突っ込むかな。
悪魔の見えざる手には、持たせていた奇剣を敵さんにぶん投げてもらって、隙を作ってもらうのも面白いかも?
近付けたら深紅で拘束からの、何処でも良いから噛み付いて【吸血】して【生命力吸収】。
【吸血】中は、悪魔の見えざる手に適当に攻撃しといてもらおう。
「面白くなってきたねぇ。よし、もっと遊ぼうか。」
その頃、尾守・夜野(墓守・f05352)は、倒した邪教徒達の後処理がてら森を巡回していた。
ぼんやりと思考を巡らせながら、肩の力を抜いたまま周囲を見渡した。
(狂信者が終わったか……。後は組織に移送した奴で24時間経っても変わらないのを倒せば……)
問題は、UDC組織へ収容されていった邪教徒達をどうやって攻撃するか……。
そう考えていた矢先、尾守の背後の木々が突然倒れてきたではないか!
「ん? 何だ急に?」
倒木を回避した尾守の視線の先に、ギラギラと輝く神鳴りのフランチェスカが低空で浮遊していた。
「ちぃっ! 高度を下げて樹海に紛れながら接近してみれば、猟兵と遭遇するなんてね……神たる私も、焼きが回ったものだよ」
苛立つフランチェスカを前に、尾守は相手を見定めるような眼つきで凝視した。
「ほぅ……神ねぇ……ならよ!」
尾守は天に右手を掲げると、相棒の名を高らかに告げた!
「来な! スレイ!」
すると、天から高速で疾走する8脚の軍馬スレイプニールが登場すると、尾守の元へ駆け寄ってきた。
それに飛び乗った尾守は、フランチェスカの前を遮るように手綱を操った。
「神話ならずとも神話の生物の名を冠すお前の足が頼りだ!」
「スレイプニールだって……? 大方、どこぞの邪教団が軍神の名馬の模倣でもしたんだろうね? でも、その脚は雷に追いつけると思うのかい? 追い付けないさ、光には! 馬は光より遅いだろう?」
フランチェスカが尾守を無視してベースキャンプへ向けて突破しようとしたその時、樹海の奥から奇妙な箱型生命体が投げ付けられた!
その箱から漆黒の影の狼が顕現すると、無数の巨大な影の咢がフランチェスカに喰らい付いたではないか!
「ぐっ!? このっ!?」
先の戦闘で右腕を失ったフランチェスカは、無敵のカミナリを想像から創造して影の巨大な咢を打ち払ってゆく。
「いいぞ、そのまま化け喰らいなミミック……! 『噛み/咬み/神/守/皇/神(かみ)』殺せ!」
相棒の箱型生命体『ミミック』を樹海の影から全力投擲した波狼・拓哉(ミミクリーサモナー・f04253)の声が、幾つもの意味を重ねて反響する。
波狼の指示を聞き受けた影の巨大な咢がフランチェスカの脇腹を食い千切れば、その部分の『存在概念』ごとこの世界から食い潰されてしまった!
「傷が癒えない!? まさかっ!? 影ごと食われたって事かい? 身体が、動かない
……!?」
ユーベルコードの効果で動きを一時的に封じられたフランチェスカへ、波狼はモデルガンの銃口を向けた。
「拠点の山小屋を焼き討ちしたくらいで怒り過ぎじゃない? こんなことで怒ってたらこの先大変ですよ、きれーなおねーさん? まあ、動かれると面倒だし、行動阻害と行こう。影相手になら雷も効かんし」
「嫌われるぞ? レディへの扱いがなっていない男はね!?」
創造したカミナリの槍がひとりでに浮遊すると、狼に化けたミミックへ向けて高速飛来!
だが波狼は状況判断、カミナリに持参していた缶コーヒーを素早く投擲!
ミミックに直撃する寸でのところで缶コーヒーが斜線を遮って爆発、蒸発!
「あっぶなっ! ミミックは死ぬ気で回避してね! てか、俺のブラックコーヒー返せ!」
身体が動かなくとも、無敵のカミナリは自動攻撃可能と知った波浪は尾守に目配せする。
それに気が付く尾守は、スキットルに入った自分の血を飲み干した。
ユーベルコード『ブラッド・ガイスト』発動。
己の持つ怨剣村斬丸の封印を解き、その形状を剣から槍へと変えてゆく。
「来いよ、空中戦だ」
「ぬ、ぬぅぅぅ!!」
フランチェスカは全身を黄金に輝かせると、落雷に匹敵する程の雷で全身を覆い尽くす!
ミミックが与えた捕縛効果を振り切り、邪神は再び空を舞う!
「はぁ、はぁ……望むところだね! 君たちの拠点はいつでも焼き払える! だからここで、後顧の憂いを断つべく、君たちを消し炭にしてしまおうか!」
「邪神っていうのは大抵ビッグマウスなだけで、大したことないんだけどな?」
「ぬかせ、小童!!」
邪神のマッハ9の高速飛行に喰らい付いてゆくスレイプニール!
樹海の空で激しい剣戟が何度も繰り広げられてゆく!
電撃で体を焼かれても、尾守は己の激痛耐性を信じて堪える。
更にスレイプニールへの電撃は、尾守自身が身を挺して庇った。
(武器を避雷針代わりに、俺が電撃を受ける……! スレイに直撃したら、空中で落とされる。そうなったら俺に復帰の手段はない)
とはいえ、尾守の武器でフランチェスカを喰らい、吸収した生命力で傷を癒してゆく尾守。
「だから動くなってっ! てか、上から落ちてこねーのならただの放電ですよね???」
「私の雷を馬鹿にする気かい!?」
激昂するフランチェスカの動きが更に素早くなってしまう。
「ああ、くそっ! もう一回、『噛み/咬み/神/守/皇/神(かみ)』殺せ! ミミック!」
波狼も再びミミックを空へ投げ付けると、モデルガンから発射する衝撃弾で尾守を援護する。
そんな激しい戦闘の中、再びふらりと顔を出したのはダンピールの自由人こと須藤・莉亜(メランコリッパー・f00277)だ。
「なんか血の匂いすると思ったら……。雷使う敵さんねぇ。ピリ辛な血?」
「あ、さっきの吸血鬼の人だ。また会ったね?」
波狼の声掛けに、ダウナー気味に首を傾げる須藤。
「あー、さっき会ったような、会ってないような? まぁ、いっか。あ、僕、今からあの雷の敵さんの血を吸うんで。それじゃ……」
眷属の腐蝕竜の血を須藤が飲み干すと、超速再生と毒無効の能力を持つ竜人に変身し、スピードと反応速度が爆発的に増大するのだ!
ただし、代償として寿命が減るのだが、もうひとつ欠点があった。
「クソまずい……」
腐蝕竜の血が、驚くほど不味いのだ。
だがユーベルコード『竜血摂取(ドラゴンズブラッド)』の効果は絶大だ。
頭に黒い角が2本にょきっと生えただけで、見た目は強そうではないが、たった一歩踏み出しただけでフランチェスカのいる空中へ跳躍すると、白い大鎌『血飲み子』を振るって刈り刻んだ!
邪神の肢体から零れる血液が純白の大鎌の刃を濡らすと、須藤は心なしか目を輝かせた。
「あ、雷の敵さんの血って、甘いんだね」
大鎌から須藤へ味覚情報が伝わる仕組みになっているのだ。
「そういえば、俺も神の血は飲んだ事がないな」
尾守も舌なめずりをして、吸血の機会を窺う。
「そう簡単に飲ませるかと……!」
フランチェスカが回避を試みるが、波狼の放ったミミックの影狼の咢に背中を噛まれて身動きが取れない!
「今だ! 2人とも!」
波狼の掛け声に、尾守と須藤が動いた。
まずは尾守は武器を槍から大槌へ変形させ、フランチェスカの頭を強かにぶん殴った!
須藤は自律行動可能な赤い鎖『深紅』を投げ付けてフランチェスカを捕縛!
だが雷神はすかさず反撃!
「まだ目は動くぞ、猟兵!」
フランチェスカが目を瞬くと、須藤へ9連の電撃が放出された!
しかし、須藤は見えない何者かの手から投げられた無色透明の剣『奇剣【極無】』を放り投げて避雷針として電撃を受け止めた。
「面白くなってきたねぇ。よし、もっと遊ぼうか」
全力跳躍からのフランチェスカへ見えざる手でしがみついてからの、須藤の吸血行為!
尾守もスレイプニールから雷神へ飛び移り、自らの口で吸血!
2人の男子から血を吸われるフランチェスカは、顔色が青くなるが何故か恍惚とした表情を浮かべていた。
「さ、さっきの踏み付けといい、このダウナー系男子から吸血されるといい、なんか、イケないことに目覚めそうだね……♪」
でも、殺されるわけにはいかない。
雷神は全身を電撃でスパーク! 全ての拘束を払い除けた!
痺れた2人は地面へ向けて落下するが、間一髪スレイプニールが2人を受け止めて地面へ降り立った。
「……ここで時間をかけすぎたようだね? 猟兵たちの増援が来たみたいだ……!」
フランチェスカは舌打ちをすると、この場で迎え撃つことにした。
雷神が増援に気を取られている間に、波狼は尾守と須藤をスレイプニールに乗せて樹海の中へ退避していった。
なお、後日、尾守と須藤はフランチェスカの神の血について……。
「「めっちゃ美味かった。甘くてフルーツみたいだった」」
――と、まったく同じコメントをしたのは、また別の話である。
成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
シホ・エーデルワイス
アドリブ&味方と連携重視
遂に首謀者の登場ですか
でも皆さんと一緒なら大丈夫です!
敵が飛行状態なら味方と協力し
【翔銃】と<空中戦、重力属性攻撃の誘導弾>で
なるべく早く地上へ落とす
他
味方に作戦があり手伝えるなら
多少無茶でも協力
もう貴女は何一つ奪えない
ここは絶対に通しません!(覚悟の眼差し)
後は【祝音】で味方の回復を優先します
攻撃ができるなら
【弾葬】を味方が攻撃を当て易いように<誘導弾、楽器演奏、フェイントで援護射撃>
雷は<電撃耐性>のある『聖剣』を宙に投げて避雷針にし、
それでも当たりそうなら<第六感、見切り、残像>で回避か<オーラ防御>
戦後
私は救出した人々の護衛に残ります
皆さんのご武運をお祈りします
数宮・多喜
【アドリブ改変・連携大歓迎】
やらせやしねえってんだよ!
と出会い頭にサイキックの電撃を一発、
フランチェスカにぶちかます。
この挑戦状(ラブコール)、受けてくれるよなぁ?
そうやって雷撃のターゲットをアタシに『おびき寄せ』、
『電撃耐性』とPSIバッテリーのエネルギー変換で
サイキックエナジーを高めてく。
もちろん、『コミュ力』でフランチェスカを煽る事もやめないよ!
アタシの知り合いにも雷神様がいるけどさ、
まだまだアンタは及ばないんじゃないかねぇ、とかね!
そうやって特大の雷撃を構えようとしたら、そこが好機だね。
聖句を唱え、周囲の雷撃を逆に利用して
【黄泉送る檻】を発動させる!
電撃使いで負けるつもりはないんだよ!
宇冠・龍
由(f01211)と参加
真の姿を開放
瞳が青く輝きます
「貴女が各地に隕石を降らせたのですか?」
かのような強敵に私にできることはそれほど多くはありません
【驪竜之珠】で渡し含め全員を強化し、皆さんのサポートをしましょう
想いには何かしらの呪詛が籠るもの。その殺意が高ければ高いほど、呪詛も濃くなり意図も読みやすくなります
呪詛を読み解き、狙いや攻撃対象を割り出し直撃しないよう声掛け
雷は指向性があります。動きが分かればこちらの攻撃も当てやすくなります
直線的な動きなら尚のこと
(これほどの相手が復活を目論む教祖という存在。背後に潜んでいる邪悪は、一体どれほどの力を持つのでしょうか……)
宇冠・由
お母様(f00173)と参加
(お母様も誰も、これ以上傷つけさせはしません)
想いと決意を胸にフランチェスカに挑みます
空中戦は得意ですが雷ほどに私は速くはありません
しかし、それでもこの地獄の炎が消えることはありませんわ
耐久力と粘り強さなら此方の方に分があるはず
お母様の指示のもと火炎剣で応戦、防御と盾として援護に徹します。私の身体は全てが地獄の炎ですから、攻撃をいくらされても修復できますもの
防戦一方だとしても、全員が無事なら私の勝ちですから
味方への攻撃をかばい、対応しきれない分は炎のオーラ防御を遠距離操作したり何重にも重ねて対策
そして蝕む炎の延焼、相手に燃え移った地獄は次第に動きを鈍らせます
夕闇霧・空音
【アドリブ歓迎】
ようやく本命が襲来したわね。
今のうちに謝っておいたほうが、後々の裁判……とか?
で有利になると思うけど
まぁそれはともかくバトル開始ね。
敵が攻撃を仕掛けてくるのはベースキャンプのほうかしら…
念のためにユーベルコードで生成した【氷の壁】を
いる人達に説明した上で形成しておこうかしらね。
さて、戦闘では…
雷撃の攻撃はよく見て交わすことができるかしらね…
でも防ぎきれないのであれば
2回攻撃としてこっちでもユーベルコードで守りを固めつつ攻撃を行うことにするわ。
村井・樹
へえ、悠々と空を飛び回れるんだな、アンタ
流石はカミナリ、って所か?
だけど、だからこそ……引きずり下ろす甲斐があるってもんだ
第三の人格を発動
敵が雷を落とす地点を予測し、回避し、その間に射程圏内に敵を収める
何回も雷を落とそうが、一発も当たらなきゃ意味がねぇだろ?
それよりもたった一回の隙、そこを逃さず突ければいい
回避しながらも『ロープワーク、罠使い』で鋼糸の罠を作り、それを気取らせないように『存在感、挑発』で敵の気を引く
罠の作成が完了したら、偽メメも用いた『だまし討ち、フェイント』を仕掛け、敵を罠の箇所まで誘導
そこに敵が入ったところで罠を発動、敵を捕らえる
※他猟兵との連携、プレ外の言動など大歓迎
時雨・零士
テメェが黒幕か…隕石だの人質だの色々やってくれたが、テメェ等の企みはこれで終わりだ!
さぁ、おまえの罪を数えろ…!
敵の雷に耐える為、敢えて同じ雷と風の力を持つ【ストームドラグーンオーバーロード】にチェンジ!
暴風と雷光の鎧で自身や味方への攻撃を防ぎつつ、雷を操る力で敵の雷を逆用しながら【グラップル、怪力、早業】による接近戦を展開。
最後は至近距離で【ブレイズフェニックスオーバーロード】にチェンジし、超至近距離からの【捨て身、力溜め、属性攻撃】ロストプロミネンスを叩き込むぜ!
さぁ、フィナーレだ!神はここで降す!
ティオレンシア・シーディア
※アドリブ掛け合い絡み大歓迎
いよいよ親玉のお出ましねぇ。
…さぁて、と。拳銃一丁でどう相手しようかしらねぇ。
相手は雷そのもの。
ゴムなんかで〇電撃耐性は補強するけど…正直、焼け石に水よねぇ。
まともに撃ち合って勝てるとも思えないし。
…じゃ、ちょっと〇覚悟決めましょうか。
〇援護射撃バラまきながら、有効な攻撃手段を持ってないっていう〇演技で攻撃を誘って。
〇第六感で攻撃〇見切って、〇捨て身の●滅殺でカウンター。
余波や相討ちは各種〇耐性や〇オーラ防御で凌ぐわぁ。
刻むルーンはハガルにエイワズ。
…「予想外のトラブル」で「死神」が迎えに来たわよぉ?
増援としてベースキャンプから駆け付けたシホ・エーデルワイス(捧げるもの・f03442)ほか猟兵一行。
「遂に首謀者の登場ですか。でも、皆さんと一緒なら大丈夫です!」
シホの後ろには、宇冠・龍(過去に生きる未亡人・f00173)と宇冠・由(宙に浮く焔盾・f01211)の親子、夕闇霧・空音(凶風・f00424)と村井・樹(Iのために・f07125)が控えていた。
そしてもうひとり、宇宙カブで疾走してくる数宮・多喜(撃走サイキックライダー・f03004)と、愛車カオス・アクセラレイターを駆る時雨・零士(仮面ライダーデオルム・f04112)のダブルライダーが、手負いのフランチェスカへ突撃する!
「零士さん! ダブルライダーでいっちょ決めようか!」
「ああ、観的にフルスロットルだ! 一気に行くぞ!」
まずは数宮が先攻して、指先からサイキック電撃を発射!
「やらせやしねえってんだよ!」
「ンあぁッ!?」
まさか電撃で攻撃されるとは思っていなかったらしく、数宮の放った電撃は不意打ちの形でフランチェスカへ直撃!
続けて時雨がバイク騎乗しながら大変身!
「そっちが雷の力って言うなら、俺も雷の王の力だぜ!」
顕現するベルト型魔術装置のデオルム・ドライバーへ、輝きを放つ強化アイテム『クロスメモリ:ストームドラグーン』をセット!
唸る謎の電子音声!
『デオルム! オーバーロードフォームッ! ドラグーン!!』
「雷光の竜よ! 真の力を俺に!! 超変身!!」
ベルトのギミックを起動させれば、時雨の体が暴風と雷光の鎧と風雷を自在に操る緑の装甲に覆われる!
『電嵐纏いし絆の王! デオルム・ストームドラグーンッオゥバーロォォォドッ!』
サイボーグ戦士デオルムの強化フォーム『オーバーロード(全てを超越する王)』!
その中で風と雷を操るのが、このストームドラグーンなのだ!
「テメェが黒幕か……! 隕石だの人質だの色々やってくれたが、テメェ等の企みはこれで終わりだ! さぁ、おまえの罪を数えろ!」
デオルムは愛車から飛び降りると、自らも上昇気流で飛翔!
フランチェスカへ暴風と電撃を纏った拳で肉弾戦を敢行!
「確かに、9つの隕石落下事件の主犯はこの私だ。そして遅いね!」
電撃の拳同士が交錯、クロスカウンター!
「ぐは……っ!?」
「ぬぅっ!?」
デオルム、フランチェスカ、相打ちで両者が吹き飛んだ!
吹き飛んだ雷神めがけて、シホと狙撃手として樹海の影に潜んでいたティオレンシア・シーディア(イエロー・パロット・f04145)が銃撃を開始!
「間に合って! 【翔銃】天翔ける隼の空襲(ショウジュウ・アマカケルハヤブサノエアレイド)!」
シホの超高速射撃で放たれる重力弾がフランチェスカの脇腹を穿つと、地面に引き寄せられるように墜落してゆく。
「いよいよ親玉のお出ましねぇ。……さぁて、と。拳銃一丁でどう相手しようかしらねぇ」
ティオレンシアも愛銃オブシディアンでフランチェスカへ全弾射撃!
全弾命中……するが、電撃の熱で銃弾が溶解してしまうのか、銃弾が深く邪神の体内へ穿つことが出来ないようだ。
(ゴムコーティング弾で絶縁加工しても、電流の熱にはやっぱり弱いわぁ。……正直、焼け石に水よねぇ)
フランチェスカは銃弾の軌道を目視すると、ティオレンシアへ急接近!
「そこだね、スナイパー!」
マッハ9の電撃突進をティオレンシアは大樹から飛び降りて緊急回避!
「このままだとジリ貧よねぇ。まともに撃ち合って勝てるとも思えないし。……じゃ、ちょっと覚悟決めましょうか」
邪神が通り過ぎた木々が焼き焦がされていった!
ティオレンシアは好機を窺うべく、樹海の闇へ紛れてゆく。
更に想像から無敵のカミナリを創造し、シホへ向けて投擲!
「速い……っ!」
シホはオーラを緊急展開して障壁を生成、しかし直撃を許す!
爆散するシホだったが、第六感と見切りで急所への一撃は回避。
実にギリギリの攻防であった。
あと一歩、オーラ障壁の展開が遅かったら、シホは命を落としていたかもしれない。
「……大丈夫です。かすり傷です」
焼けた左肩の傷を意に介さず、シホは戦場に立ち続ける。
そこへ村井がシホを庇うように立ち塞がった。
「へえ、悠々と空を飛び回れるんだな、アンタ。流石はカミナリ、って所か? だけど、だからこそ……引きずり下ろす甲斐があるってもんだ」
「ようやく本命が襲来したわね。今のうちに謝っておいたほうが、後々の裁判……とか? 色々なアレで有利になると思うけど」
空音も仲間を守るべく前へ進み出た。
「私たちも、皆さんのサポートに努めます」
宇冠母娘も団結して、フランチェスカへ立ち向かう覚悟を決めた。
(弱体化してこの強さ……。なんて恐ろしい邪神なのですの? でも、お母様も誰も、これ以上傷つけさせはしません……!)
ウサギマスクだけの由が覚悟を決めると、地獄の炎の身体が出現する!
母の龍も真の姿を解放、その双眸を青く輝かせた。
「先程、あなたが言った事は本当ですか? 本当に、貴女が各地に隕石を降らせたのですか?」
龍の質問に、フランチェスカは鬱陶しそうに顔を歪めた。
「くどいね。私が主犯で間違いないのさ。全ては、十字の誓いの元に。女教祖様の完全復活のために!」
高らかに笑い狂うフランチェスカに、龍はえも言えぬ恐怖を抱いた。
(これほどの相手が復活を目論む教祖という存在。背後に潜んでいる邪悪は、一体どれほどの力を持つのでしょうか……)
「お母様、指示をくださいまし。皆さんを守る術を、由に授けて下さい」
「……由、貴女の地獄の炎の身体で皆さんを守ってあげなさい。私は、皆さんのサポートを」
「判りました、お母様」
由は全身の炎を噴き上げると、ロケットエンジンが如く空中へ飛び上がった!
「光の速さほどではありませんが、私とてヒーローマスク、空中戦は得意ですわ」
「敵うとでも思ったのかい? マッハ9の速度に??」
フランチェスカは全身を稲妻めいた雷撃を覆うと、超高速飛行能力で由を攻撃!
地上では龍が仲間へ向けてユーベルコードの加護を施していた。
「逆巻け逆巻け珠の霊、燻し晦まし機を満たせ……光り輝け、驪竜之珠(リリョウノタマ)!」
猟兵たちに天使めいた守護霊が宿される。
「皆さんのダメージは、私ひとりが全て請け負います。恐れることなく戦ってください」
「それじゃあ、アンタの身体がもたねぇぞ!?」
村井が当惑するも、仲間が龍へ進言を行う。
「大丈夫です。私のユーベルコードで傷を癒せます」
シホが自分の怪我を押して告げれば、空音も言葉を継ぐ。
「私のユーベルコード絶対防御氷壁「コキュートスウォール」は、敵の攻撃を反射しつつ冷気と氷でダメージを与える氷壁。私たちへのダメージは最小限に抑えられる」
「俺も、もうひとりの【私】と協力して攻撃を回避してみせる。アンタに負担を掛けさせないぜ」
猟兵たちの提案に、自然と涙が零れる龍。
「……ありがとうございます。行きましょう。由が押さえてくれている今が反撃のチャンスです!」
猟兵たちはフランチェスカへ向き直ると、由の腹に雷撃パンチを叩き込んで貫通させている瞬間を目撃してしまった。
地面に叩き付けられる由!
「由!?」
「大丈夫です、お母様。私の身体は地獄の炎。瞬時に復元できます」
駆け寄ろうとする母親を制止する義娘。
「皆様の為の力――負けられませんわ!」
由の身体が一段と激しく燃え上がった!
家族を守り、味方を傷つけさせない強い信念の為に敢えて不利な行動をすると、身体能力が増大するユーベルコード『七草芹(シロネグサ)』の効果で、由の焔の義体は更に熱量を増してゆく!
「行きますわ、抜剣! 火炎剣弐式!」
自身の体内から二振りの火炎剣を生成すると、由は上空のフランチェスカを見上げて淑女然と頭を垂れた。
「Would you like me to dance?」
「ハッ! 死の舞踏を躍らせてやろうかい?」
フランチェスカと由が再び空中で何度も交錯して激突を繰り広げ始めた。
由にも守護霊が宿されているため、二振りの炎の斬撃に加えて守護霊の追撃も合わさり4連撃となり、フランチェスカを次第に追い詰めてゆく!
「くっ! 攻撃するために火傷を負わされるなんて!」
雷神は舌打ちした。
火力の強まった由の身体は、接近するだけで火傷のダメージを負うのだ。
「ええい、邪魔だウサギ頭! これでも喰らえ!」
瞬く瞳! 無敵のカミナリ!
降り注ぐ雷撃が猟兵たちを巻き込んで、辺り一帯を白と黒だけの光の明滅の世界へ飲み込んでゆく!
「何回も雷を落とそうが、一発も当たらなきゃ意味がねぇだろ? それよりもたった一回の隙、そこを逃さず突ければいい!」
村井は『第三の人格(アナザーエゴ)』にて、一時的に相手の人格を模倣し自分に宿す事で攻撃予測を行いギリギリ回避!
シホもオーラ障壁で耐え抜きながらも、電撃を軽減すべく、自身の携えている十字型ロングソード【聖剣】パッシモン(Persimmon)を投げつけ、そちらを避雷針代わりにして雷撃の被弾回数を軽減する。
しかし、数宮とデオルムにも電撃の被害は及び、彼らに宿した守護霊からダメージが龍へと流れ込んでくる!
「いやあああっ!?」
龍への電撃ダメージへのバックファイアだ!
(これは、なんていう範囲攻撃でしょう。これは呪詛など関係ない、ただの殺意の塊……!)
電撃は指向性があるとはいえ、雨霰の如く打ち下ろされてしまえば、回避も困難。
思わず膝を付く龍!
すかさず空音が動いた!
「龍さん!? 間に合え、防御兵装展開……絶対氷壁発動!」
コキュートスの氷壁が27発の電撃と無敵のカミナリを遮る!
「よし、電撃と絶対零度、一気に味わいなさい!」
攻撃が反射され、フランチェスカに電撃と氷塊が殺到する!
「そんな!? 私のカミナリが、こんな氷壁に反射されるなんて!?」
そこへサイキックの雷撃が再びフランチェスカの腹を抉った!
「だから、やらせはしねぇって言ってんだよ! この挑戦状(ラブコール)、受けてくれるよなぁ?」
数宮は龍の負担を軽減すべく、自分へ標的を向ける腹積もりだ。
これにフランチェスカは敢えて乗っかった。
「その挑発、乗ってやろう。ただし、後悔するだろうね? 己の傲慢さを!」
数宮へ向かって無敵のカミナリを投げつける!
だが、空音がカミナリを反射させたことによって、自分の能力に疑惑を抱いてしまったフランチェスカ。
数宮に直撃するも、致命傷を与えるまでに至らない!
その間に、シホは自身と仲間の傷の急速治療を行う。
「主よ、私たちにどうか慈悲と祝福をお与え下さい……【祝音】苦難を乗り越えて響く福音(ゴスペル
)……!」
半径1.85km先にも届く病さえも癒す慈愛の光が、戦場の傷付いた猟兵たちをまとめて癒してゆく。
その光は当然、数宮にも届いていた。
「ありがとう! 電撃の火傷がすっかり治っちまったね!」
「くっ、ならば今一度焼きただれるかい!?」
カミナリを創造して投げ付けるも、数宮はそれを何かの機械で受け止めると、何とすべて吸収してしまったではないか!
「充電、感謝するよ! こいつはモバイルPSYバッテリーっていってさ、サイキックエナジーを電力に変換して蓄えられる蓄電器なのさ。ところで、アタシの知り合いにも雷神様がいるけどさ、まだまだアンタは及ばないんじゃないかねぇ」
「愚弄するのかい? この私を、雷の神を!!」
疑いを捨てて、今度こそ無敵のカミナリを特大サイズで投げ付けようとフランチェスカが発電する!
だが発電の最中、フランチェスカの動きが数秒止まった。
その僅かな隙こそが、猟兵たちが待ち望んでいた好機!
「メメ! 今だ!!」
村井の掛け声とともに、謎のUDC型絡繰り人形『メメ君(偽)』と共に、鋼糸を手繰ってワイヤートラップを発動させた!
「これぞ『吾が手の中に』……運命の糸は、俺の指と、アンタの首に結ばれて居んだよ、マヌケ!!」
瞬時に拘束されたフランチェスカは意表を突かれ、カミナリのエネルギーを固定化できなくなってしまう。
「それを待ってたよ!」
数宮はバッテリーを突きだすと、その強大なエネルギーを全てサイキックエナジーへ変換!
過充電状態の数宮は、心に浮かんだ聖句を詠唱しだした。
「ashes to ashes,dust to dust,past to past……!」
すると、フランチェスカの周囲に電撃の柱が何本も出現し次第に包囲網を狭めてゆく。
そして数宮は両手で何かを掴むような動作をしながら叫んだ!
「収束せよ、黄泉送る檻(サイキネティック・プリズン)!」
落雷のような轟音と共に、フランチェスカは電撃の檻の中へ収監されてしまった!
「なんだって!? 私のカミナリを取り込んで、逆にエネルギーとして利用しただって!? ありえない、ありえないね!!」
邪神がもがく姿を眺めながら、数宮は中指を立てて啖呵を切る。
「ありえるんだよな、これが。あたしが邪神如きに、電撃使いで負けるつもりはないんだよ!」
動きを封じられたフランチェスカに、更なる追撃が!
「さぁ、フィナーレだ! 神はここで降す!」
『アクション! クロスメモリ・フォーム! オゥバーロォォォドッ!』
デオルムがフォームチェンジ!
「真紅の不死鳥よ! 真の力を俺に!! 超変身!!」
炎の不死鳥の力を宿し、一気に決めに掛かる!
『爆熱勇者の王! デオルム・ブレイズフェニックスッオゥバーロォォォドッ!』
「命、燃やすぜッ! ハァァッ!」
炎の翼をはばたかせ、天高く飛翔したデオルムは、そのまま急降下!
ベルトのギミックを発動させた!
『フィニッシュ・アーツ! ブレイズフェニックスッオゥバーロォォォドッ!』
高速飛来する不死鳥の爆炎キックが、フランチェスカを閉じ込めた電撃の檻に突き刺さる!
『ロストプロミネンス・オーバーロードォォォッ! イェイエーァ!』
檻ごと雷神を貫通、爆発四散!
「やったか!?」
振り返るデオルム。
だがフランチェスカはまだ健在!
「ちぃ、しぶとい奴だぜ!」
檻を壊してしまった以上、この場から逃走を許してしまうだろう。
あと一手足りない……。
そんな時、忍び寄る猟兵が一人いた。
「後ろがガラ空きだわぁ♪」
スイートボイスのギャルソン服姿のスナイパー、ティオレンシアだ!
「ハンッ! 君の攻撃が一番、甘っちょろかったのだけどね? そんな拳銃で一体何が出来る?」
電撃を全身に漲らせるフランチェスカ、ティオレンシアを吹き飛ばすつもりだ!
カバーリングに他の猟兵が駆け付けようにも、間に合わない!
ティオレンシアはそのまま突撃してゆくと、ニコリと微笑んだのだ。
「クロスレンジなら安心? ……その認識の方が、だぁいぶ、甘いんじゃないかしらねぇ?」
ティオレンシアは弾倉にルーン刻印入りの特殊弾を装填!
「刻むルーンはハガルにエイワズ」
そのままティオレンシアは、ぶん殴るように愛銃を帯電するフランチェスカに雷管を直接叩いて撃ち込む!
「……『予想外のトラブル』発生で『死神』が迎えに来たわよぉ?」
ユーベルコード『滅殺(ブラスト)』!
決して成功率はお世辞にも高いとは言えなかった。
だが、仲間の猟兵たちの行動により、撃ち込むタイミングと状況が揃った結果、相打ち状態にまで持ち込むことが出来たのだ!
ティオレンシア自身から30cm以内の対象にしか使えないこのユーベルコードの威力は絶大だ。
雷神の左胸が吹き飛び、大穴が開いて貫通!
背中越しの景色が丸見えになっていた。
「がはっ! こ、ここは仕切り直しだろうね!」
爆裂する雷撃を周囲に撒き散らして、その場から逃走するフランチェスカ。
「ティオレンシアさん……!」
シホが思わず駆け寄り、再び【祝音】を行使する。
この場の殆どの猟兵たちは既に満身創痍。
故に深追いはせず、残りの第2波の援軍に事後を託すことにした猟兵たちであった。
大成功
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エメラ・アーヴェスピア
加減をして傷つくのは猟兵ではなく一般人よ、容赦する必要は無いわよね?
まぁ何とかなった訳だから良いわ
…これで情報が得られれば良いのだけど
この状況だと私はベースキャンプでUDC組織員の手伝いをしていそうね…
ほら、同僚さん達がやった場所の隠蔽の為とか、場所を全て把握しているのは私だけよね?
…拙いわね、大物が出たわ!撤収を急ぎなさい!
同僚さん達が相手の下に転送されたとはいえ、相手もこちらの位置を把握しているみたい、何が来るか判らないわよ!
…私がここからできるのは砲撃かしら
それも恐らく奇襲になる一発のみね
UCに巨大鉄杭を装填、当たっても外しても流れを変える一発になるように、狙うのみよ
※アドリブ・絡み歓迎
虎熊・月霞
邪神さんみーつけた、ってねぇ。残念だけれどもぉこの先は行かせないよぉ。
飛んで逃げちゃうみたいだし、逃げられない様に気を付けないとねぇ。
挑発でもしておこうかな?
【SPD】
どーやらカミナリさまみたいだけれども、生憎と雷は見慣れててねぇ。その雷撃は【見切り】させてもらうよぉ。幾ら速くて手数が多くても【2回攻撃】と【武器受け】で全部撃ち落とさせてもらうからねぇ。
雷切流の名は伊達じゃない事を見せてあげないとねぇ。
そのまま細かく微塵切りにしてあげるよぉ、二度と復活とか再臨とかそういうのが出来ない様にねぇ。
紅葉・智華
※アドリブ・連携歓迎
雷とはこれまた危険な。……早めにカタをつける必要がありそうでありますね!
経験(戦闘知識)や【選択UC(SPD)】(第六感,見切り)で敵の攻撃を読み、【ダッシュ,ジャンプ】等で回避しつつ、【刹那】と[K's]Sirius(鎧無視攻撃,属性攻撃)による連続攻撃(2回攻撃)で牽制(援護射撃)。何度も避ける存在がいれば相手も無視できない筈。ある種の囮(おびき寄せ)、【時間稼ぎ】をするでありますよ。
相手が隙を見せるようであれば、接近して【刹那】の刃で【串刺し】にして【零距離射撃】もありかもでありますね。
「なんであれ――迷わず、逝け」
御宮司・幸村
随分セコい神様じゃないか
させるかよ、俺らを信じて集まってくれた組織の諸君に顔向けが出来ないじゃん?
前衛の仲間を信じて、俺様はなるべく陣営寄りで待機
【拠点防御】として敵の攻撃を波際で食い止める
前衛との戦いを情報の妖精さんで
攻撃パターンや目や体の動き、癖などを観察
俺様に攻撃してきた時に備える
これ、実はめちゃくちゃ重要
俺様のUCは無効化
MAX9回の攻撃をいなせるようにするシミュレーションだぜ
トリガーは無力化、失敗すれば2倍ダメ
しかも後ろには守るべきもの
コンティニュー不可
ならば敵攻撃の事前観察して、気分を落ち着けるって訳
左手の排出はちゃっかり敵へ向けて【カウンター】
自分の雷受けたのって、どんな気持ち?
雛菊・璃奈
容赦しないのはこちらも同じ…相手が神だろうと関係無い…。
人に仇成すだけの神なら、ここで終わらせる…。
【九尾化・魔剣の媛神】の封印解放…。
無限の魔剣を展開し、一斉斉射…。
【見切り、第六感】とUCと凶太刀による超神速で敵の攻撃を回避しながら接近し、【呪詛】を纏った凶太刀と神太刀の二刀による連続斬撃で追い込んでいくよ…。
神太刀は『神を断つ刀』…貴女みたいな邪神にはうってつけだよ…。
また、隙を見て敵の大技を魔剣アンサラーの力【呪詛、カウンター、オーラ防御、武器受け】で反射…。
敵の隙を作り、【ultimate】を発動し、敵を終焉に還すよ…。
貴女達の身勝手で誰一人として殺させはしない…消え去ると良い…!
フレミア・レイブラッド
援軍として到着したわ。出遅れてしまったけど…でも、その分の働きはさせて貰うわ♪
最初から全開で行くわよ!
【吸血姫の覚醒】を発動し、真祖の力を解放。
【念動力】で自身に念の膜を張り、万一の為のバリアとして、覚醒で得た超高速と【残像】で接近。
【見切りや第六感】で敵の動きを見切りながら魔槍による【怪力、早業、串刺し】での連撃を叩き込んでいくわ!
槍に付着した敵の血を舐めて【吸血】する事で更に自身を活性化させ、そのまま超高速の空中戦を展開。
莫大な魔力を活かした【属性攻撃】多種多様な魔力弾で牽制を掛け、魔力の全てを収束させた【神槍グングニル】の一撃で消し飛ばしてあげるわ!
ナハト・ダァト
ふム…雷カ
でハ、その力ヲ封じテしまおウ
一ノ叡智で血質を強化
激痛体制、オーラ防御も併せ
雷を浴びても受け流せる様に防御体制へ
トラップツールⅡの罠使いから避雷針を作成
情報収集から地形の利用で「溶け込む夜」を用いた己の身体に電流が流れた瞬間、早業で雷を地面に放電
また、体内の帯電量は
ニノ叡智で調整
帯電量は敵の電圧に合わせて随時調整
攻撃の挙動は三ノ叡智で予測
受け流しテしまえバ君ノ雷なド
恐れるニ足りないヨ
理解しテ貰えたかネ?
電圧ヲ上げてモ無駄だヨ
その動きハ既ニ視ているからネ
さテ、そこまデ上げたなラ
コレの出番ダ
残像を作りながらダッシュで接近
自身に作っていた抗体と真逆の
耐えられる電圧が下がる抗体を撃ち込む
前線で戦闘が行われている頃、ベースキャンプでは
「……拙いわね、大物が出たわ! 撤収を急ぎなさい! 同僚さん達が相手の下に転送されたとはいえ、相手もこちらの位置を把握しているみたい、何が来るか判らないわよ!」
エメラ・アーヴェスピア(歩く魔導蒸気兵器庫・f03904)はUDC組織のエージェントたちと救出された人質たちに退避するよう勧告する。
御宮司・幸村(いいかげんサマナー・f02948)は双眼鏡で邪神フランチェスカを確認、監視ドローンから拾った会話を聞くと、普段の緩い口調から覚悟を決めたイケおじモードへと切り替わった。
「ははぁ、随分セコい神様じゃないか。だが、させるかよ、俺らを信じて集まってくれた組織の諸君に顔向けが出来ないじゃん?」
「幸村さんも前線へ向かって! ここは私が残るわ。ほら、同僚さん達がやった場所の隠蔽工作や、戦場の箇所を全て把握しているのは私だけよ。情報のとりまとめも、伝達も、私は前線に出られないもの」
エメラの言葉に、御宮司は首を縦に振らなかった。
「それは出来ない話だぜ。エメラちゃんを拠点に残す? 今、一番危険なのはこの拠点だ。いつカミナリを落とされるか分からねぇぜ? そんな危険な場所だからこそ、俺様が残って守ってみせるぜ!」
「ちょっと待って。加減をして傷つくのは猟兵ではなく一般人よ、邪教団に容赦する必要はないし、手抜かりはなしよ。まぁ、邪教と相手は何とかなった訳だから良いわ。……これで情報が得られれば良いのだけど」
収容された邪教徒の中に、今回の事件の全容の手掛かりをを握っている可能性がある。
エメラはその手掛かりが得られることを願っていた。
「その情報を得るためにも、このベースキャンプの防壁役が必要じゃん? 俺様のユーベルコードならそれが可能だぜ! そんで、エメラちゃんのユーベルコードでカウンターをぶっ放せば……!」
ヘッドマウントディスプレイを装着中の御宮司が白い歯を見せて笑ってみせる。
「攻守揃った、拠点防衛チームん完成じゃねえの? それに俺様の『情報の妖精さん』も既に戦場へ派遣済みだぜ! エメラちゃんの情報制御を俺様が肩代わりも出来る!」
「なるほど、理に適っているわ。だったら、お手並み拝見よ、幸村さん?」
「ハッ、一般人ゲーマーが最強職だってことを解らせちゃうぜ!」
エメラと御宮司が握手を交わす。
ここに即席の拠点防衛コンビが結成された。
一方、此方は拠点へ近付かせまいと増援として接敵した5人の猟兵たちが、各々の武器を手に取り身構えていた。
虎熊・月霞(電紫幻霧・f00285)は刃渡り四尺の野太刀『童子切・鬼血』の鞘を抜き払うと、その長大な刃を邪神フランチェスカへ向けて嬉々としていた。
「邪神さんみーつけた、ってねぇ。残念だけれどもぉこの先は行かせないよぉ。飛んで逃げちゃうみたいだし、逃げられない様に気を付けないとねぇ。でも、既にそんなボロボロなら、僕たちの攻撃を1発でも喰らったら死んじゃうんじゃないかなぁ?」
虎熊の挑発の言葉は、フランチェスカのこめかみに血管を浮かび上がらせるほど効果絶大である。
「いい加減にしてほしいね? この私を愚弄する言動は! 言ったはずだろう? 私は容赦をしないとね!」
「容赦しないのはこちらも同じ……相手が神だろうと関係無い……。人に仇成すだけの神なら、ここで終わらせる……」
雛菊・璃奈(魔剣の巫女・f04218)はポーカーフェイスかつ途切れ途切れな口調でフランチェスカへ宣戦布告を行った。
「雷とはこれまた危険な。……早めにカタをつける必要がありそうでありますね!」
紅葉・智華(紅眼の射手/自称・全サ連風紀委員・f07893)は愛銃のWH04HL[K's]Sirius(ハイレーザーライフル)を異空間から出現させて銃口を敵へ向けて身構える。
その傍らで、ナハト・ダァト(聖泥・f01760)は静かにフランチェスカを凝視していた。
「ふム……雷カ」
彼は如何にして雷神を屈服させようかと思考を巡らせているのだ。
そこへ駆け付けてくる新たな猟兵がいた。
「援軍として到着したわ。出遅れてしまったけど……でも、その分の働きはさせて貰うわ♪ 最初から全開で行くわよ!」
フレミア・レイブラッド(幼艶で気まぐれな吸血姫・f14467)が真紅の魔槍を携えて参上!
すかさずユーベルコード『吸血姫の覚醒』で超強化を図る。
真祖の力を解放したフレミアは、爆発的な魔力を身体から溢れ出させると、念動力で薄い膜のようなバリアを形成する。
更に高位竜種以上の膂力や飛行能力、瞬間移動と見紛う程の速度等の爆発的な戦闘力向上を獲得した彼女は、真っ先にフランチェスカへ接敵、真紅の魔槍の連続突きを放つ!
「困るんだよ、見くびられてはね!?」
フランチェスカは満身創痍とは思えないほどの底力を発揮すると、全身が一段と輝いてフレミアと激突!
「そのまま焼き漕げるといい!」
左腕を伸ばすフランチェスカだが、目の前のフレミアの姿が急に消失する。
「残像かい? 見え見えだね!」
「そっちこそ遅いわね! 止まって見えるわ!」
フレミアの槍撃を蹴っ飛ばしたフランチェスカの左拳が振り被られると、フレミアはすかさず背後へ高速移動を行い緊急回避!
それを察知したフランチェスカの後ろ回し蹴りを魔槍で受け止めた!
火花が迸る超高速の空中戦が展開されると、他の猟兵たちも雷神の動きを止めるべく行動を開始する。
「どーやらカミナリさまみたいだけれども、生憎と雷は見慣れててねぇ。その速度でも充分目で追えるんだよぉ」
虎熊は特殊術式が刻まれた対オブリビオン専用大型のカスタマイズマスケット銃、疾鷹銃『鬼ヶ島』を構えた。
その横で智華も狙撃態勢に移る。
空間から更にもう一挺のライフル『04-MV[P/MC]マルチロールアサルトウェポン【刹那】』を出現させると、智華の義眼の未来演算機能をフル回転!
「――見えた! そこだ!」
青白い熱線と神をも屠る狙撃弾の高速二連射が、上空を飛来するフランチェスカの肉体に喰らい付く!
全弾命中、動きが鈍った!
「撃ち落とさせてもらうねぇ?」
虎熊も素早く二連射!
空中でフランチェスカの腹を撃ち抜き、その動きを更に鈍らせた。
この瞬間を雛菊は逃さない!
「我が眼前に立ち塞がる全ての敵に悉く滅びと終焉を……封印解放……!」
雛菊の尾が9つの分かれたかと思えば、その身から大地を蝕み、植物を枯れさせるほどの禍々しい呪力が噴き上がった!
「神太刀は『神を断つ刀』……貴女みたいな邪神にはうってつけだよ……」
妖刀・九尾乃神太刀を鞘走る雛菊、大地を蹴って猛然と駆け寄ると跳躍!
そして神太刀を振るうと、雛菊の周囲に呪力で生成された無数の神太刀が出現するではないか!
「九尾化・魔剣の媛神(キュウビカ・マケンノヒメガミ)……斬り刻む……!」
すれ違いざまの一閃、からの魔剣の雨霰に、フランチェスカの全身が針のむしろならぬ魔剣のむしろと化す!
雷神が血反吐を吐いた!
「こ、小賢しいねぇ、私はまだ殺しきれていないのだが!?」
邪神の目が何度も瞬く!
その左手から猟兵ひとりひとりに9連続の雷撃が放たれた!
「うわぁ、びっくりしたぁ」
虎熊は愛銃を放り投げて避雷針代わりに。既に電撃の軌道を見切っていたがゆえに、彼女が雷と親しんでいた経験があるがゆえに出来た芸当だ。
智華は傭兵時代の戦闘経験と義眼の力――ユーベルコード『虚構の神脳(イミテーション・ラプラス)』による物質の動きからの攻撃の未来演算で雷の軌道を予測し、その場から飛び退いて直撃を回避した。
雛菊には想像から創造されたカミナリが投げ付けられるも、九尾モードの彼女が体得した超高速移動と直感で無敵のカミナリを悠々と掻い潜る。
フレミアは上空へ飛び上がることで難を逃れたが、彼女は遠方の森が焼けているのを眺めて愕然とする。
「ベースキャンプが、燃えてる
……!?」
「ハッハッハ! やってやったのさ! あとは君たちだけだ!!」
「まさカ……我々ノ攻撃ハ囮だったというのカ
……!?」
トラップツールⅡで避雷針(アース針)を生成し直撃した電撃を地面に逃がしながら、ユーベルコードの「溶け込む夜」(ナハトボディ)と『一ノ叡智・王冠(セフィラ・ケテル)』で自身を電撃に強い身体へ作り替えたナハトが後方から立ち上る黒煙と炎を眺めて戦慄した。
少し時間を遡り、ベースキャンプ。
遠方からドローンで監視していたエメラと御宮司は、ベースキャンプへの攻撃を察知していた。
「来るわよ、幸村さん……!」
エメラが浮遊型魔導蒸気盾を起動させると、空中に避雷針代わりに上空で浮かんだ。
「狙いがバレバレだってぇの!」
御宮司は自分の身を防壁とせんと、雷撃が来る瞬間を今や遅しと身構える。
(トリガーは無力化、失敗すれば2倍ダメ。しかも後ろには守るべき人たちがいる。コンティニュー不可、ゲームオーバーは即ち、多くの一太刀の命が失われることに……)
ベースキャンプの避難はまだ完全に完了していない。
ドローンで逐次、敵の言動を観察できたからこそ、御宮司は無の境地で右手を天高く掲げることが出来る。
「GAME OVERか……なら、心を穏やかに……」
「ちょっと、なに縁起でもないことを……きゃあ!?」
エメラの頭上で瞬く9連続の電撃!
浮遊型魔導蒸気盾が爆発! 爆炎を上げて砕け散った!
燃える残骸がキャンプの無人施設に直撃すると、たちまち火の手が回ってゆく!
「キャンプに火の手が……って、幸村さん!?」
エメラは目を疑った。
御宮司は9連続の雷撃を、避雷針代わりに掲げた右手から自身の身体へ直撃させたのだ!
「……残機9つ、一瞬で使い切っちまったぜ」
「そんな……守るって、そういう事だったの
……!?」
狼狽するエメラ。
御宮司の右手が火傷で無残に焼けただれているのだ、だとしたら……。
「救護班、消火活動を急いで! それと治療系ユーベルコードを持っている猟兵に連絡を、早く……!」
顔面蒼白になってUDC組織のエージェントたちに指示を飛ばすエメラ。
目の前で仲間が雷撃を浴びてキャンプと自信をを守ったことに、エメラは動揺を隠せない。
「よくも……よくも、幸村さんを殺したわね
……!?」
動揺は憤怒へ変わり、エメラは感情のままユーベルコードを発動させようとした、その時だった。
「エメラちゃん……勝手に俺様を死亡者扱いって、酷いんじゃねぇの?」
雷撃のエネルギーが御宮司の左手に収束してゆく!
御宮司、生存確認……!!
「俺様のユーベルコード『一般人究極奥義、のんべんだらりの術(アブナイユベコハカタノチカラヲヌイテポイッ)』の効果はユーベルコードの無効化だぜ。右手で受けた時、電流の熱まではちょっと防ぎきれなかったみたいだが、俺の身体はこの通り無事だ!」
情報をリアルタイムで集積できたが故に、被弾するまでの間に入念なシミュレーションが行えたことが御宮司のユーベルコードを成功させた要因である。
正直にいえば、雷神フランチェスカのユーベルコードとは相性最悪といっても過言ではなかったのだが、9回すべて受け止められたのは、もはや奇跡といっても過言ではないだろう。
「紛らわしいのよっ! というかユーベルコードの名前が凄いわね
……!?」
涙ぐむエメラに、ニカッと歯を見せて笑う御宮司。
「エメラちゃ~ん、泣くことないじゃん? さて、この電撃は危ないんで本人へ返却だな」
御宮司、9連雷撃を大きく振りかぶって、オーバースローで左手から放出した!
「そ ぉ い っ !」
雷撃が雷神の元へ高速飛来するのを見届けた御宮司はほくそ笑む。
「いやぁ、見たかったぜ。自分の雷撃が戻って来た時の邪神様の顔をな?」
「じゃあ、見に行ってみる?」
エメラがすかさずユーベルコード『闇切り裂くは我が流星(シュートアウト)』を発動。
魔導蒸気カタパルト砲が2人の目の前に出現!
「カタパルトにキャンプの資材で余った鉄骨で巨大鉄杭を急造したわ。さぁ、乗って、御宮司さん。一緒に邪神の面を拝みに行きましょう?」
「……乗るって、え、ええ??」
困惑する御宮司の手を、エメラは強引に掴んで鉄杭まで導く。
「おいおいおい、エメラちゃんがここを離れたら情報制御は誰が……」
「もうその必要はないわ。だって、私たちが邪神を直接撃ち抜けば済むことだもの」
絶句する御宮司は悟った。
邪神は、一番怒らせてはいけない猟兵の逆鱗に触れてしまったのだ、と。
「ンンンアアアアアアアアアア!?」
フレミアの吸血行為、そして地上からの援護射撃によって邪神の動きが鈍り始めた!
「ベースキャンプ、これ以上、攻撃をさせなイ。その力ヲ封じテしまおウ」
そこへナハトは全ての準備を整え終わり、いよいよ詰めの段階に入る。
その言葉を聞いたフランチェスカは、憤怒の形相で言い放った。
「出来るわけがないね、この神の力を封じるなど!」
想像から無敵のカミナリを創造!
ナナトへ狙いを定めた!
「今までが例外だったんだろう! そうだ、そうに違いない! やはり私のカミナリは無敵、無敵だ、無敵でなければおかしいんだ――!」
ナハトへ向けてカミナリが直撃!
「ハッハッハ! そのまま蒸発してしまうがいいさ!!」
勝ち誇るフランチェスカ!
だが、ナハトの身体は一向に蒸発なんてしなかった。
「受け流しテしまえバ君ノ雷なド、恐れるニ足りないヨ」
彼のユーベルコード『二ノ叡智・知恵(セフィラ・コクマ)』の効果で、周囲の生物の完全致死量を操作する抗体――今回の場合は『感電死に必要な電圧・電流量』を操作したことにより、そもそも感電死ごと敵のユーベルコードを無効化していた。
避雷針アースで体内電流を更に調節し、完全にフランチェスカの攻撃に対して無敵と化したナハトが告げる。
「理解しテ貰えたかネ? 電圧ヲ上げてモ無駄だヨ。その動きハ既ニ視ているからネ」
「流石ナハトさんであります。自分たちに出来ないことを平然とやってのけるであります……そこに痺れる、憧れるであります!」
「いや、もう痺れないみたいだけど? あの人……人よね?」
援護射撃に徹して時間稼ぎを行う智華の賞賛の声に、上空から降りてきたフレミアは冷静にツッコミを入れた。
「さテ、そこまデ上げたなラ、コレの出番ダ」
ナハトが突然、残像を伴いながら高速接近!
身体から触腕を生やすと、目にも止まらぬ早業を繰り出せば、フランチェスカの身体を一突き!
「体内許容電圧ヲ下げル抗体ヲ注射しタ。その身体ハもう、電撃ニ耐えられないヨ」
「そんなハッタリ、真に受けるわけないだろう? 私は雷を司る邪神なんだぞ!?」
せせら笑う邪神!
だが、その時、ベースキャンプから飛来してきた9つ雷撃がフランチェスカの身体を射抜いた!
電流と電圧に極端に弱くなったフランチェスカの身体が悲鳴を上げる!
「ぎゃああっ!? 何故だ、何故なんだい!? 私の雷撃が戻ってきたなんて、何がどうなっている……? それに、この激痛、火傷!? 本当に電気に体が弱くなったのかい!?」
「だかラ先程からそう告げていル。それと、飛来するのハ雷撃だけではないようダ」
「何だって
……!?」
邪神が振り返る間もなく、ベースキャンプからカタパルト射出された巨大鉄杭がフランチェスカの下半身を圧壊!!
「があああああ!?」
絶叫するフランチェスカ!
その形相をまじまじと見つめる猟兵が2人!
「なるほど、そんな顔するんだな?」
「……下品だわ。さっさと射殺するに限るわ」
御宮司とエメラ、巨大鉄杭に跨って現地到着!
「ねぇ、自分の雷受けたのって、どんな気持ち? って、喋れる状況じゃないか」
「よくもベースキャンプを攻撃してくれたわね。これはそのお礼よ!」
エメラは落下しながら、自身の背中から黄金の巨大ガトリング砲『浮遊型魔導蒸気ガトリングガン』を出現させると、二分割されたフランチェスカの身体をロックオン!
「ハチの巣にしてあげるわ。Fire(撃て)!」
青木ヶ原樹海に轟く毎分6000発以上の発砲音!
飛び散る薬莢と火薬の匂い!
フランチェスカは断末魔すらあげる事が許されない!
下半身は完全に弾幕によって粉々に吹き飛んだ!
「あ、がっ!? こ、ここは、逃げる……! 教祖様に残りの力を捧げれば……!」
敗北濃厚を悟ったフランチェスカは、せめて黒幕の教祖の力になろうと撤退を試みる。
しかし、もはや猟兵がそれを許すわけもなかった。
「行かせないよぉ? 雷切流の名は伊達じゃない事を見せてあげないとねぇ」
野太刀『童子切・鬼血』に紫電が漲る!
「そのまま細かく微塵切りにしてあげるよぉ、二度と復活とか再臨とかそういうのが出来ない様にねぇ」
「なんであれ――迷わず、逝け」
智華も銃剣【刹那】を構えて突撃態勢に移行する。
「貴女達の身勝手で誰一人として殺させはしない……消え去ると良い……!」
雛菊もまた、トドメを刺すべく必殺のユーベルコードを発動させる。
「全てを滅ぼせ、神殺しの槍……。消し飛びなさい……!」
フレミアも真紅の魔槍ドラグ・グングニルへ魔力を超圧縮、その形状を巨大化させてゆく!
四方を取り囲まれたフランチェスカ、上半身だけ弱々しい電流を纏って浮遊するも、もう逃げられない!
「これで勝ったと思わないことだね、猟兵たち! 女教祖様の完全復活は遠のけど、あの御方の実力は猟兵たちを遥に凌駕するだろうね!? 私は骸の海からそれを見物させてもらうよ!!」
フランチェスカの高笑いを掻き消すように、四方から必殺の一撃が放たれる!
「開け紫清の花、幾太刀の重斬で咲き誇れ――さぁて、僕は何回斬ったでしょー?」
伊吹雷切流、肆之太刀『薊連花』。
雷刃で幾度も斬り、紫電と血飛沫にて薊を咲かせれば、智華の銃剣突撃がフランチェスカの胸元を深々と抉る!
「吹き飛べ、オブリビオン!」
智華の零距離射撃!
吹き飛んだフランチェスカの上半身の先には、呪力で生成した最強究極の一振りの刀を振り上げる雛菊の姿が!
「全ての呪われし剣達……わたしに、力を……。その力を一つに束ね、我が敵に究極の終焉を齎せ……! ultimate one cars blade(アルティメイト・ワン・カース・ブレイド)!」
更に細切れに刻まれたフランチェスカ!
その双眸が最後に捉えたのは、巨大な真紅の神殺しの魔槍の穂先だった。
「穿ちなさい、神槍――」
フレミアは投げ付けた槍に高速飛行で追いつくと、石突を足で踏み込むように蹴ると、そのまま邪神の顔面へ押し込んだ!
「グンッグニィィィィィィルッ!!」
「アアアアアバアアアアアアアアアアア!?」
フランチェスカの身体を貫通した槍は、断末魔を上げるフランチェスカの身体をことごとく爆砕してゆき、全てを無へと返していったのだった。
戦闘終了後、治療系ユーベルコードを持つ猟兵と救護班によって傷を癒す猟兵たち。
「女教祖ノ存在……。戦いハ始まったばかりのようだネ……」
ナハトは樹海の奥の闇を眺めて嘆息を吐く。
そこへ、UDC組織のエージェントから報告が入った。
捕らえた邪教徒の情報提供により、敵の拠点の位置が割り出せたというのだ。
かくして、人質事件は無事に解決でき、邪教団への兵站を断つことが出来た。
得られた情報を基に、猟兵たちは敵の総本山を襲撃すべく作戦を練り始める……。
大成功
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