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学園最小の迷宮!?

#アルダワ魔法学園

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#アルダワ魔法学園


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●?????
 何だよ、ここ、何だよ、この部屋は。
 いくら構造が変わる地下迷宮(ダンジョン)つっても広さまでは変わりっこないだろ!?
 なんでこんなに広いんだよ、ああ、畜生っ。やめろ、来るな、来るなって言ってるだろ。テメーもなんでそんなにでかいんだよ! おかしいだろ、俺は地下迷宮のマッピングもしっかりしていたはずなんだ! こんなにでかいやつが居るわけ……。
 やめろ……やめろ……! 俺はまだ……死にたくない……!

●ちっぽけな予知ですけど
「みなさーん、アルダワ魔法学園にてオブリビオンの予知がありましたー!」
 まああの世界はあそこでしか予知でませんけどねとセルフツッコミしながら、星宮・亜希(双星の守護天使・f00558)は皆を呼び集める。
「皆さんにお伝えしたい場所はアルダワ魔法学園の地下迷宮の一角、このあたりです」
 そう言うと亜希はグリモアベースに映し出された地下迷宮の大まかな図(と言っても構造は刻々と変わっているのだが)の何もない狭い空間を槍で指し示す。
「今から近い時間、このせまーーい場所に不可思議な迷宮が出現します……この狭い空間よりも更に小さな迷宮が」
 その空間は本当に狭かった。亜希の言う通り更に小さな迷宮となると人が10人も快適に過ごせるかと言うような狭い小部屋ぐらいしか入りそうにもない。
「そうです、それが問題なんです」
 亜希は猟兵達の質問に答えると、大きく頷いた。
「この狭い小部屋の様な迷宮は学園の地下迷宮の狭いスペースに突発的に出現するんです。狭いスペースとそこにつながる廊下や部屋があれば、迷宮へとつながるドア1枚を伴って出現します」
 若干苦虫を噛み潰した顔で亜希は続ける。
「予知の前から迷宮の存在自体はわかっていたのですが……如何せん神出鬼没なもので、予知が無ければ……特定はできなかったでしょう」
 亜希によると最近、この小部屋が原因で行方不明になる学生がアルダワ魔法学園で耐えないのだという。この小部屋が原因かどうかは確信は持てないものの、『廊下に見知らぬドアがある』と言い残し行方不明になった学生が絶えず、またその最後に見つかった場所が『オブリビオンの仕業で構造が変わった』と説明しようにもあまりにも行方不明になるにはスペースが狭すぎると言う不自然な要素が遭ったためである。
「この小部屋はおそらくオブリビオンの仕業でしょう……ですが、あまりにも理解ができません。これだけ狭い部屋なのに何故オブリビオンが学生を倒し、その死体を処分できるのか……」
 亜希は首を振り、猟兵達へいつものように頭を下げる。
「ごめんなさい、私にできることはここまでです……いつもの様に小部屋が出現する位置へ転移するための結界も用意できるのですが……その」
 お恥ずかしいのですが、そう亜希は付け加え。
「オブリビオンの仕業か、私の結界よりも遥かに強い結界が小部屋全体に張られているようで、弾かれてしまうのです……そこで皆さんには、小部屋が出現すると推測されるドアの前へ一旦移動してもらって。そこから侵入して貰う形になります」
 それはつまり、今まで犠牲になった学生達と同じ道を辿ると言う事……かなりの危険が予測されるという事は言うまでもないだろう……それでも。
「かなり危険な依頼となりますが……この部屋の秘密を解き明かし、打開できるのは皆様だけです! どうか、よろしくおねがいします!」
 貴方達なら大丈夫、そう言わんばかりに亜希は更に深く頭を下げたのであった。


糸こんにゃく
●糸こんにゃくです。
 タイトル通りちっぽけなお話です。

●やること
 学園地下迷宮のオブリビオンを見つけ出し倒す。
 敵のユーベルコードが満ちた危険な空間だ。

●ロケーション
 地下迷宮の一角。なぜかグリモア猟兵である亜希にも『予知ができるが、何故かその場所の手前までしか転移結界を開けない』らしい。
 また、『外観からは全く広い空間に見えない』との事であるが、『中に入るととてもそうは思えない』らしいとのこと。

●注意
 この小部屋を支配するオブリビオンは強力であり、またグリモア猟兵が貼る帰還場所が離れているという都合上ボス戦では『プレイングボーナス』を得ることができません。ご注意を。
(プレイング指定の技能自体は何らかの形でプラス補正となります)

●その他
 最近、そんなに広くないから大丈夫とこの地区を調査した学生が行方不明となっている。
 それに前後するように極めて小さな人間型の死体の様な人形が発見されているが、関連性は不明。
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第1章 冒険 『アルダワンダーランド』

POW   :    自慢の力で巨大な障害を乗り越える

SPD   :    持ち前の速さを活かして巨大な障害を迂回する

WIZ   :    知恵を駆使して巨大な障害をどうにかする

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●ちいさくなぁれ
 地下迷宮の一角、グリモアベースから転移結界を抜け出た猟兵達の目の前にその『迷宮』の入り口は現れた。
 何の変哲もない、迷宮の小部屋によくあるドア。それを開け侵入した猟兵達の目の前に現れたのは……巨大な書庫。
 そう、巨大な書庫なのだ。地面に転がった本も、羽のペンも、インクの入ったビンも、降り積もる埃すらも何もかも。理解はできないが全てが巨大なのだ。
 オブリビオンの仕業で自分達が小さくなったのか、実は小さいというのは嘘でこの部屋全体が『大きいのか』、それとも外見もこの光景も幻覚で小さくなった大きくなったという前提が間違っているのか。
 猟兵達は得体の知れない不気味さを覚えながらも、ゆっくりとその『迷宮』へと進んでいった。
聖護院・カプラ
【WIZ】
生徒に痛ましい犠牲が出てしまったのですね。嘆かわしい事です。
”最小の迷宮”に予知が叶わないのは……現世との繋がり方に絡繰りの仕掛けが隠されていそうですね。
入ってみなければそれを確かめられない危険な依頼ですが、このまま放っておくわけにもいきますまい。
私も同行しましょう。

//

これは敵のユーベルコードの一端でしょうか。
であれば、『説得』してみましょう。
これが単なる大きなセットなら、私の能力は作用しません。
適当な地面に転がった本のページを力任せにめくり進め、
勢いのままページがめくれている最中に自身の『存在感』を強めて
「ページが進むのを止めていただけませんか」とお願いしてみます。


カル・フラック
はー。最初は小さい部屋で迷宮とか何事かと思ったんすけど、
これは納得っす。
普段は何気ないアイテムも立派な障害物っすね。
しかしこうも大きいと部屋全体がよく分かんないっすよ。
どこか本の山とかテーブルとかちょっと高い所があればパズルブロックを召喚して、
問題なさそうな大きさであれば積み上げて登ってみるっすかねー。
眼鏡があればそれなりに【視力】はあるっすし
周りを見渡して、気になるものとかオブリビオンがいないか探してみるっすよ!



「生徒に痛ましい犠牲が出てしまったのですね。嘆かわしい事です」
 聖護院・カプラ(旧式のウォーマシン・f00436)は扉の前で手を合わせ、嘆かわしい様に神に祈る。
「”最小の迷宮”に予知が叶わないのは……現世との繋がり方に絡繰りの仕掛けが隠されていそうですね。入ってみなければそれを確かめられない危険な依頼ですが、このまま放っておくわけにもいきますまい」
 彼の信仰する仏へと祈ると、ありがたさと若干迷惑さを伴った光でカプラは扉をくぐり、魔の領域へと足を踏み入れる。
「私も同行しましょう」
「聖護院――って何言わせるっすか」
カル・フラック(ゲーマー猫・f05913)はカプラへ軽く返事を返し、メガネをかけ直すと自らの手を額へやり『部屋』全体を大きく見渡そうとする。
「はー。最初は小さい部屋で迷宮とか何事かと思ったんすけど、これは納得っす」
 人間達ですら今はその背丈よりも1冊の本の厚みの方が大きいのだ、ケットシーやフェアリーにとってはなおさらの差であろう。今のカルにとって部屋は地平線すら見えうるか怪しい光景。おまけに本や本棚といった様々な障害物が積み重なり死角となり、オブリビオンが隠れ得るであろう場所は山程あった。
「普段は何気ないアイテムも立派な障害物っすね。しかしこうも大きいと部屋全体がよく分かんないっすよ!」
 この部屋を見渡すにはある程度の高さが必要だ……とは言え本棚は登るには高すぎる。手頃なものはないかと部屋を歩き回ったカルとカプラが見つけたものは――向きが揃えられ――なぜか90度回転して置いてある最上段の本を除き――階段状に積み重なった、本の山。
「あれなら高さは稼げそうっすかねー、ちょっと登ってみるっすか!」
 これはしめたとカルはゲームデバイスを操作し、天から大量のパズルブロックを落下、それを本の階段を登りやすい様に積み重ねていくと、次々と登っていく。
 カルの思惑通り、本の山は確かに視界を確保するには最適な高さであり、ここならば今まで見えてこなかった不自然な箇所もすぐに発見することができるであろう。……と、ここでカルはある者の行為に気づくと、視線を戻す。
「カプラ、何やってるっすか?」
「少しこの本が気になりまして」
 最上段に積まれていた魔術書をカプラは開くと、そのページを思い切りめくりあげる、勢いよくパラパラと魔導書に向かって――。
「魔導書さん、お話をしませんか」
放たれた圧倒的オーラ、圧倒的存在感。目にはっきりと見えるほどの強い存在感は偶然か奇跡か、めくれあがる魔導書はある1ページで停止した。
「ふむ、幻術の類ではないのでしょうか?――おや、これは」
 うまく説得が効かなかった事にカプラは嘆きながらも、そこである物を発見する。
「血文字……っすね、『はしを渡ってはいけない、殺される』って書いてあるっす」
「なるほど、はしですか……少し調べてみましょうか」
「はしかどうかはわからないっすけど、さっきみょーな所見つけたっすからそこになにか無いか調べてみるっすよー」
 ヒントらしき物は得た。カルとカプラはその手がかりを探そうと本の山を降り、くさい場所へと向かっていくのであった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

蒼汁之人・ごにゃーぽさん
SPD:持ち前の機動力を活かして障害物を乗り越える

ごにゃーぽ☆(挨拶)
まぁ、肉体がフェアリーのボクにはあんまり変わらないな、まぁ、いつもよりちょっと遠く高くなってる程度?
愛騎のハルキゲニアに騎乗して、念動力を使用した空中戦で浮遊移動して障害物を乗り越えていくよー。
しかし、こういうのどっかで読んだ気がするなぁ、ドリンクミィドリンク?ああ、不思議の国だっけ?


張・小龍
「これはこれは、まるで不思議の国のアリスの世界ですね。ちょっとワクワクします」

琥珀色の瞳をキラキラさせながら走り出します
まずは現状の把握が必要ですからね。出来るだけ高所へ移動してみようと思います
どこを目指せば良さそうでしょうか?

障害物については、壊してしまっても構わないものでしたらグラウンドクラッシャーで打ち砕いちゃいましょう
壊すと周囲に悪影響が出そうなものについては、持ち前の怪力でひとつずつ移動させていこうと思います

とても広い部屋なのでボク一人で探索しきるのは難しそうですね
他にも猟兵さんが来ているでしょうか?
ボクは力仕事担当なので、トラップに対応できる人や知識の深い人と合流できると嬉しいです



●走れ登れ本棚の迷宮
 蒼汁之人・ごにゃーぽさん(戦慄の蒼汁(アジュール)・f10447)が召喚しその全てを重ね合わせた、特徴的なハルキゲニア型のペットロボに乗り広い部屋内を走りまわる。
ヤケに刺激臭を放つ埃が降りかかる前に床を全速力で駆け抜け、傾斜がかって立てかけられた本の坂を登り発射台にして飛び立つと、念動力を推進力にしミサイルの様に急加速。一般人にとってビル並の高さはある本棚の下から二段目の台へと着地した。
「おや、仲間の猟兵の方でしたか」
 声の主、張・小龍(飛竜子・f03926)は持ち上げた自らの身体よりも大きなインクの空き瓶を頭の上にしっかりと両腕で持ち上げながら、勢いよく着地したごーにゃぽさんの方へと向き直り。
「ごにゃーぽ☆」
 モノクル型のヒーローマスクの下からこれまた特徴的な挨拶をするごにゃーぽさんへ小龍は声をかける。
「ボク達ですら苦労するこの部屋をそんなに小さな体で……大丈夫でしたか?」
「まぁ、いつもよりちょっと遠く高くなってる程度? それよりキミはどうやって来たのかな?」
「ボクですか? それは……」
 言葉を交わした後、小龍はごにゃーぽさんの後ろの床を示す。そこには猟兵1人が通れる程の穴があけられており、糸――といっても今の猟兵達にとってはロープ並みの太さ――が垂れ下がっていた。小龍の言葉によると、この穴は1段ごとに本棚のどちらかの端に開けられていたらしい。
「……先人達が残したのでしょうか、ともかくこれを使えば部屋で一番高い所へ行けそうです」
 活用させていただかないとですね、では行きましょうか。そう小龍は言い力を籠めると、目の前の本へと全身全霊を込めインクの空瓶を叩きつけた。怪力を持つ猟兵に高質量の物をぶつけられれば流石の巨大な本もひとたまりもなく、地響きを伴い次々将棋倒しの形となり本は倒れていく。
「しかし、こういうのどっかで読んだ気がするなぁ、ドリンクミィドリンク?」
「不思議の国のアリスですね……しかしこれは、本当に不思議の国のアリスの世界みたいですね。ちょっとワクワクします」
 邪魔にならないようにインクの瓶を置くと本の瓦礫を登り、その琥珀色の瞳を好奇心で輝かせる小龍。ハルキゲニアの背に生えた棘型のリモコンを手早く操り、高く浮かび上がると本の瓦礫の上を滑るように移動するごにゃーぽさん。
「ああ、不思議の国だっけ? 確かにそんな感じだよね」
 普段見る何気ない小さな書庫が冒険の場となる事に心を躍らせながら、小龍達は本棚の片方からもう片方への端へと移動していく。小龍が下で確認したように、やはり本棚には穴があけられており、糸が吊り下げられている。
「少し大変ですがこれを登っていきましょう――」
 小龍が次の段へ続く糸を引っ張り、強度を確認した時――その穴から次々と巨大な金属の玉が落下した!
そこで小龍が身構えるよりも早く動いたのはごにゃーぽさん。ハルキゲニアロボの背中から奇怪なスクラップを取り出すと、それを素早く弾き飛ばした。
「……助かりました、ありがとうございます、ごにゃーぽさん……さん?」
「お礼はいらないよ! 蒼汁を飲んでくれたらね!」
「アジュール? 青汁ではなく……?」
 ……二人の冒険はまだ続く。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ナイツ・ディン
【SPD】
「小さい部屋の探索なら俺の出番かと思ったが。これはまた探索が楽しそうな迷宮だな。」『この大きさだと壊しがいがあるな!』
POW思考のドラゴンランス『ディロ』を宥めつつ、状況の観察。小さな自分の体なら狭い隙間とかを潜り込めるだろう。
本棚を登るなら《クライミング》が使えるだろうか。もしくは『エアライド・ディロ』で巨大化した(せいぜい60cmぐらい)のディロに乗って移動するとか。(《騎乗、空中戦》)
何処にココの主がいるかわかったもんでもないし、警戒しながら《目立たない》ように。《第六感》も有り。

「ここまで俺が小さくなったら目視できないサイズじゃなかろうか。」
埃に塗れつつ。

アドリブ、ネタ歓迎



●暗闇の絶壁を登る
 本棚のダンジョンは一つ一つ違った顔を猟兵達へと覗かせる。ナイツ・ディン(竜呼びの針・f00509)が登ったそれは小龍が登ったそれとは異なり、その左右の両端が木の壁でおおわれており、天板から黒い布が垂れ下がっている類の物であった。その本棚には都合のいい『ロープのついた穴』は無いものの、僅かに棚板からはみ出たその木の壁をうまく使えば、大した苦労をせずに天板までの高度を稼ぐ事ができるだろう。
『なあナイツ、なんで登る必要があるんだ? わざわざ登らなくてもこの本棚ぶっ壊してやればオブリビオンが出てくるかもしれないだろ』
 その本棚のある棚板の上、一匹の竜槍が主であるナイツに意見していた。ナイツは静かに微笑むと、その竜槍――『ディロ』を木の壁へと静かに突き刺す。
「何処にココの主がいるかわかったもんでもないからな。手分けして探している以上一人でオブリビオンに見つかるわけにはいかないだろ」
『でも何もこんな方法取らなくていいだろ!? せっかく壊しがいがある大きさだと思ったのに――』
 ナイツはディロを宥め説得しながら壁から解放し、同時にもう一本の竜槍を再び木の板へと突き刺した。時折降りかかる巨大な木屑を打ち落とし、「一体どれだけ俺は小さくなっているのやら」と壁についていた埃で真っ白になりながら。一歩、一歩、地道に進んで行く。1段1段、棚板を登るたびにマナゴーグルで異常がない事を確認しながら、再び木の壁に槍を打ち立てる。
「……おかしい」
 壁を登りながらナイツは感覚を研ぎ澄ます。彼の直感はこの部屋のどこかにいるオブリビオンが猟兵達に気付いている事を彼自身へと伝えていた――が。
「敵の殺気はさっきから感じるのに、何故何もしてこない?」
 不意打ちをするわけでも、罠を張るわけでもない。静かすぎる。罠と言ってもせいぜい『散らかった書庫なら普通にありそうな障害物』があちこちに設置されているだけで、そのどれにも強い殺傷能力は認められない。
「もしかして、誘い込んでいるのか……こっちを?」
 だとしてもここから退くわけにはいかない。必ずしもここの主のオブリビオンを退治し、この迷宮を破壊しなくては。
 ナイツは天板に接着されている黒い布をディロで静かに切り裂くと、ゆっくりと登り、光の下へと這い出るのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​




第2章 冒険 『はしをわたれ!』

POW   :    『一本丸太の橋』を渡る。<勇気>を持って行動するのも良いだろう。

SPD   :    『一本縄の橋』を渡る。<ロープワーク>などバランスを大事にするのも良いだろう。

WIZ   :    『一枚板の橋』を渡る。<忍び足>でよく足場を確認するのも良いだろう。

👑11
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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●箸の橋
それぞれの道で高所へとたどり着き、観察した猟兵達が発見した『くさい物』とは、妙な丸椅子の上に乗った一つの木箱であった。丸椅子に木箱が乗っているというだけならば『散らかっている書庫』にならばあってもおかしくないだろう……だが、その木箱と丸椅子は、様子が違った。
今の猟兵達にとってコンサートホールやドームといってもいい程大きなその木箱はところどころに赤黒いペンキの様な物が塗られており、側面の一面に開いた円形の穴を除き、完全に閉鎖されている。丸椅子もまた丸椅子と呼ぶには奇妙で、まるで床からよじ登る事を許さないというようにその金属製の足には棘や鼠返しが所々に設けられており、おまけにあまりにも高さが高すぎた。それは丸椅子と隣接している読書机とほとんど高度差も無く隣接している事からも明らかであった。椅子と机の高さが同じなど、明らかに妙すぎる。
「あの丸椅子と木箱だけが異物っす……この部屋に明らかにあっちゃいけないものっす」
 その読書机に集まった猟兵達の一人が丸椅子を指さし、他の猟兵達に声をかける。そして彼らの足元には、渡れと言わんばかりに木の板や糸のロープがしっかりと固定され、丸椅子へと続いていた。
ナイツ・ディン
【WIZ】
はしを渡ってはいけない。典型的なのは端っこだろうけども。

慎重に。第六感をフル稼働して忍び足。手持ちの槍『ローア』を1フィート棒(10フィート棒的な)として、罠確認しつつ。もう一匹の『ディロ』は警戒しつつ。
なんとなくだけど、攻撃するならこのタイミングで奇襲されそうだよな。
あと、人形が入り口に落ちてたけど……まさかな?ガリバートンネルじゃあるまいし。

トラップとか発動してヤバそうなら紅竜の夢見た世界でディロの中に逃げ込む。危なそうな同行者とかもいたら一緒にディロに喰われてしまおう。

『貴様、苦い。埃っぽい。』「文句言うな。」

アドリブ歓迎
同行者が居たほうがいいかもしれない。


聖護院・カプラ
【WIZ】
先人の……恐らく、ダイイングメッセージには
橋を渡ってはならないと残されていました。
周囲にインクがあるのにわざわざ血文字で記されていたことから、”非常事態”に陥った誰かが最期のユーベルコードを使用したのでしょう。
あの木箱の塗料は内部から染み出した犠牲者の血かもしれませんね。

入り口が1つしかないあの箱は間違いなく中に入ったヒトを殺す為の罠です。
予知が及ばなかったのも箱が何らかの閉鎖空間となっているからでしょう。

勝ち筋があるとするなら――今居る猟兵が全員で一度に入れば、といったところでしょうか。
これを呼び掛けましょう。
遺言を残す時間があるという事は”消化”に時間がかかるという事ですからね。



「はしを渡ってはいけない。典型的なのは端っこだろうけども……」
端と言うよりは、これじゃ『箸』だな。ナイツはそんな事を考えながら、丸椅子へと続く幾つかの橋の内の、一本板の箸を眺めていた。サムライエンパイアの文化である箸がアルダワのこんな所にあるわけがないので、あくまで橋なのだろう。
 そんな事を考えながら、橋へとナイツが足を乗せた瞬間――。
「お待ちなさい、その不用意さを改めなさい」
 強烈な存在感を放つカプラがナイツの肩を叩き、呼び止めた。ナイツが振り向くと、そこには満ち溢れんばかりの後光が――。
『き、貴様。なんだその存在感!?』
 そんな声がナイツの竜槍から響いたのも無理はない。そんな彼らにも怖じけずに、カプラは説得を続ける。
「先人の……恐らく、ダイイングメッセージには橋を渡ってはならないと残されていました。それも、周囲にインクがあるというのにわざわざ血文字で」
「そう、だな……たしかに妙だ、でかくてもこの羽のペンは持てないことは無いと思うぞ……小さくても、人間なら」
 小さくても――カプラに同意しながらも、ナイツはあるもの……ドアの前に転がっていた、小さな人形の事を思い出しながら何か嫌な予感を感じて、慌てて首を振る。
「あれはおそらく『非常事態に陥った誰か』が最期のユーベルコードを使用し、血のメッセージを残したのでしょう……あの内部から染み出した木の塗料と思わしき、液体と同じものを」
 カプラは手を掲げ、怪しげな木箱を示す。
「まあ、そうだろうな……趣味なのかこびりついちまったのか知らんが、趣味悪いぜ……あれは俺達を誘い出す為の罠だ」
 だからこそ行かなくちゃならない、そう主張するナイツに、カプラは同意し、一つ提案をする。
「ここは一度、丸椅子の外周で全員待機し、今いる猟兵達が全員で一度に入り制圧すというのが勝ち筋だと思います。遺言を残す時間があるということは……『即死』に至るものではないということなのですから」
「要は一緒に行って待ってろって事だな。わかったぜ」
 カプラの推理の真偽はともかく――確かに、まず橋をわたる前に情報確認は大切だろう。ナイツは頷くと、一旦情報確認を行うために猟兵達へと声をかけるのであった。
●ぐらぐら、ゆらゆら
「……にしても……危険な橋だぜ」
 数分後、そこには仲間の猟兵達と共に、手持ちの蒼い槍を棒代わりに使い、ゆっくりとカニ歩きし小さく大きな一本板の柱を渡るナイツ達の姿がそこにあった。空を飛べるフェアリーであってもこの高さは滞空には少々骨が折れる。そう判断してのことだった。「ディロ、わかってるな。何かあったら直ぐにアレを使うんだ」
『承知している』
 他の種族よりも多少は楽とは言え、この一本板の橋に何があるかはわからない。慎重に向かわなければ――。
「冗談とは言え、あのダイイングメッセージが本当に『箸』だったら困るからな」
 そんな事を言いながら、机と丸椅子の丁度中頃へとたどり着いたその時……ナイツの不安は的中してしまう。
 先行したカプラが進む最中、その足からパキリ、と乾いた音が響いたのだ。
 直後、彼らの元へと剛速球で向かう巨大なパチンコ玉――。
「おや、罠でしたか……これも改めないといけませんね」
「やばい! カプラ、一旦下がるぞ!」
 圧倒的存在感を放ち、カプラが一時的にパチンコ玉を減速させる、その間にナイツはドラゴンランスから紅の竜の姿のディロを召喚すると。その口内へとカプラと一緒に飛び降りる。
 パチンコ玉は誰もいない空を斬り、豪速球で突き進むと――部屋の壁へと勢いよくめり込んでいった。
「ふう……危なかったな」
 ナイツはディロの口内に広がる、広大な草原の空間で一息つく。
「ほう、これが貴方のユーベルコードですか……何故今まで使わなかったのですか?」
 カプラがその働きに感激し、ナイツに一つ疑問を尋ねた。ナイツが「え? それはだな……」と応えるよりも早く、ディロはその答えを提示した。
『貴様、苦い。埃っぽい。隣のやつも眩しい、目がくらむ』
「なるほど、相方の意志を尊重しての行為だったのですね」
「文句言うな……もう少ししたら出るから待ってろ……あとカプラはその光を止めろ」
 眩い同行者と文句を何はともあれ、この空間があれば安全に向こう岸まで辿り着けそうだ、そうナイツは考えると、深く溜め息を付いた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

蒼汁之人・ごにゃーぽさん
【SPD】『一本縄の橋』を渡る。
先ずはガジェットショータイムで召喚したアノマロカリスっぽい見た目のペットロボ型ガジェットとテンペストで合体。
で、ハルキゲニアライドで召喚した愛騎ハルキゲニアに騎乗してとっかんだよ☆
念動力で支えてバランスをとりながら、地形を利用した早業の移動術で一気に駆け抜けよう☆



「よーするに、一気に行って待ってれば良いんだよね♪」
 ナイツ達が一本板の橋を渡っていく中、一人納得したように頷くのはごにゃーぽさん。自らのモノクル型の本体を整え直すと。
「ごにゃーぽ☆」
 特徴的な挨拶とともに魔法陣を召喚、次々と現れたのはカンブリア期の生物型の極めて個性的なガシェットの数々、ごにゃーぽさんはその一つ、アノマロカリス型のペットロボを選ぶと、自らの乗っていたハルキゲニア型ペットロボを宙へと放り投げる!
「変・形・合・体 だよ!」
 次々と合体し、瞬く間にアノマノカリスとハルキゲニアが融合したような摩訶不思議な構造となると、ハンドル(?)を握り――。
「いくぜ相棒☆」
 ドヒューン☆と言いかねないほど爽快な効果音と共に急・発・進☆
 一見すぐに落下してしまいそうなその1本の糸でできた『縄の橋』を念動力を駆使し、なめらかに滑る様に滑走していく。ここで落下しない辺り、彼女は間違いなく大真面目。アルダワの平和の為、問題解決を図るため、1秒でも丸椅子まで辿り着くために必死なのだ。
……たぶん。

成功 🔵​🔵​🔴​

張・小龍
「既に他の猟兵さんが到着されているようですね。どれどれ」

先に到着されている方と協力してことに当たりたいと思います
なるほど。人数を集めてから突撃するのですね
ボクもその作戦に乗らせていただきたいと思います

さて、人数が集まるまで時間を浪費するのも勿体無いですね
排除出来そうな罠は先に片付けてしまいましょうか
ボクに出来るのは勇気を持って突貫することくらいなのですが!

飛来するものは槍で振り払い、ジャンプとダッシュを駆使した空中戦で罠を破壊して行きます
橋に近付く前にドラゴニアン・チェインを手前の床を叩いて鎖を出しておきましょう
本格的に危なくなったらオーラの鎖を命綱に飛び降りて回避して行きます



「おや、既に他の猟兵さんが到着されているようですね。どれどれ」
 最初に橋を渡りだした猟兵達がゆっくりと対岸へと向かい、ちょうど中ごろまで到着したその頃。到着した小龍は読書机にたどり着くと額に手を当て、丸椅子や他の猟兵達の様子を確認し、後続の猟兵にあてたのであろう足元に刻まれていたメッセージを読み、作戦を把握する。
「なるほど、人数を集めてから箱の中に突撃するのですね」
 その言葉と共に小龍が振り返ると、彼の後ろには本棚を渡り、乗り移った読書机をゆっくりと降りる猟兵達の姿。彼らの為にも自分もこの橋を渡り、早く目的地へと向かい罠の解除に当たるべきであろう。
「ならば、ボクに出来る事をやりましょう」
 他の猟兵達の為にも橋を渡り、罠を敢えて作動させる――覚悟を決めた小龍は竜槍で読書机の『崖』を突き刺すと、その裂け目から生じるユーベルコードの鎖綱を命綱として。
「さあ、行きますよ」
 他の皆に振動などを与えぬよう、誰もわたっていない丸い棒の橋に足をかけると、転げ落ちぬようオーラの鎖を棒へと絡めながら力強く走りだした。
 誰もまだわたっていない橋を渡るのだ、当然作動していない罠も多くある――次々と棒に張られていた細い糸が次々と切れ、錆びついた無数の釘が小龍へと向かって行く。
「来ましたね……!」
 物音でその釘が迫っている事を感じ取ると、小龍は鎖を強く握りしめ、跳躍――残ったもう片方の手で槍を握り、迫る釘達の方角を一気に薙ぎ払う!
「やっ!」
 槍は釘をへし折り、同時に放たれた衝撃波が他の釘を次々と振り払っていく。小龍はそのまま、他の猟兵達が待つ丸椅子の方角へと向き直ると、滑り落ちぬよう慎重に再び鎖を握りしめ、橋の先端付近へと着地した。

成功 🔵​🔵​🔴​

カル・フラック
縄の上を渡ってくっすよ
俺の体格からすると幅はあるかもしれないけど
落ちたらひとたまりもないっすからね
慎重かつ大胆に攻めてくっす

途中で罠とか何か飛んでくるようなら
ゲームで鍛えた銃捌きで撃ち落としてくっす!
当然FPSもTPSも履修済み、早さと命中率が自慢っすよ

もし落っこちそうになったら共闘モードを発動して
ファイトォ!いっぱぁつ!な感じで復帰を試みるっすね
無事に辿り着いたら、
どこからともなく取り出した栄養ドリンクをごくごくしてるっすよ



「ここは慎重かつ、大胆に攻めていくっす!」
 カルは縄へと足を踏み出すと、横歩きで机から身を乗り出し、慎重かつ大胆に進んで行く。
 このような危険な橋を渡るには、テクニックだけではなく思い切りも重要である。とはいえケットシーであるカルにとって、この太さの橋は多少は楽とは言えど細いに変わりない。カルは額に若干の汗を流しながら、ゆっくりと一歩ずつ踏みしめていくのであった。
「こういうのには罠がつきものっす、ゲームだと大体ここらへんで――」
 カルが電気銃をゆっくりと取り出し、電荷をチャージした瞬間――ぷつんと何かが切れる音と共に、これ以上はいかすまいと次々と羽ペンがカルの方角へと跳ね上がる。
「――くるっすからね!」
 ……が、それをカルは既に見切っていた。即座に銃を構えると、その弾丸を全弾一気に打ち出す!
 電気銃から放たれた電撃は一発一発、的確に羽を焼け焦がし、方角を地へと変えさせて。
「ふぅ……この程度のターゲット、当然履修済みっすよ」
 どこか自信げな表情で、どや顔をするカルの姿がそこにあったのだ。
●木箱の主は
 橋を渡り切り、たどり着いた猟兵達は手分けして他の猟兵達を助け、集まり、警戒に当たり。猟兵達は手分けして、無事埃の降り積もる丸椅子へとたどり着くことができた。その数は10名ほど。
 後は丸椅子の上に聳え立つ恐ろしく巨大な木箱を制圧し、中にいるであろうオブリビオンを倒すだけだ。
「いやあ、まいったっすね。この縄を渡ろうとしたらいきなり罠っすか」
 カルが埃を叩き落とし、若干くたびれたように栄養ドリンクを一気に飲み干すと、それを横向きにして椅子へと置いた。
「この椅子自体は安定してるっすね……転がっていくとかは無いみたいっす」
「今まではただの巨大な部屋と見せかけていたのに、この場所は厳重に罠を張る……敵にとって、それだけここは重要な場所という事です」
 箱に染み付いた赤黒い汚れは心なしか強い怨嗟の声を感じさせ、箱の周囲へと異様な空気を放っていく。敵は自らの場所を悟られぬよう、こうしてこの場所へと『処刑場所』たる箱を隔離し、敵に居場所を悟られぬようにしていたのだろう。
「まあ、どんな場所だろうとぶっ壊してやればいいだけっすけどね……みんな、いくっすよ!」
 カルは集まった猟兵達へと声をかけると、ゲームデバイスを用いてキャラクターを召喚し、箱の入り口ではなく側壁を攻撃――空いたその穴より一斉に全員で乗り込んだ!

成功 🔵​🔵​🔴​




第3章 ボス戦 『ストーンゴーレム』

POW   :    ゴーレムガード
全身を【硬質化して超防御モード】に変える。あらゆる攻撃に対しほぼ無敵になるが、自身は全く動けない。
SPD   :    ゴーレムパンチ
単純で重い【拳】の一撃を叩きつける。直撃地点の周辺地形は破壊される。
WIZ   :    ゴーレム巨大化
無機物と合体し、自身の身長の2倍のロボに変形する。特に【岩石】と合体した時に最大の効果を発揮する。
👑17
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主はアルル・アークライトです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●小さく巨大な箱の主
 その木箱は、まさに赤いコンサートホールの様な形状であった。
 猟兵達が乗り込んだその箱の中は赤いドロドロで満たされており、同時に強いユーベルコードが箱の隅から隅へと満たされているのもわかる。
「……なるほど、そういうことっすか」
 そこにいたのは巨大な部屋の主……石で出来たゴーレムであった!本来の大きさであれば人形程度。だが今は、猟兵達が見たどのサイズよりも巨大な数十メートルはあるゴーレムだ――!
聖護院・カプラ
【WIZ】
なるほど、このサイズのゴーレム……遺言を残した先人達がああもなろうものです。
しかし今この瞬間、幾多の戦場を駆け抜けた猟兵がこれだけ出揃っています。
嘆きと哀しみの連鎖、断ち切る時でしょう。

『存在感』を背部ユニットで純徳エネルギーに変換して放つ『円相光』を真っ先にゴーレムに向け放ちます。
ゴーレムは周囲の物質を集め巨大化しパワーアップするのが常識です。
合体されてしまったら苦戦の必死は確定的になってしまうでしょう。
であれば。
それを私が防ぎ動きを止めますので、皆さん追撃をお願いします。



「なるほど、このサイズのゴーレム……遺言を残した先人達がああもなろうものです」
 カプラはゴーレムを見据え、静かに呟く。ゴーレムはこちらに気がついて居るようで、静かに動き出すと、周囲の血の染み付いた岩を念動力で引き寄せながらカプラ達の方をじっと見つめる――。
「しかし今この瞬間、幾多の戦場を駆け抜けた猟兵がこれだけ出揃っています。嘆きと哀しみの連鎖、断ち切る時でしょう」
 静かにカプラは背部ユニットを稼働させ、その身から放たれる超絶・圧倒的オーラをエネルギーへ変換すると、自らの放つ聖者としての光を数十にも束ね、強烈な光のエネルギーをゴーレムの集める岩へ向けて解き放った。
「悔い改めなさい」
 カプラの静かな宣告と共に、次々と放たれる桁違いの存在感のオーラが彼よりも遥かに大きな岩を次々と砕き、それでも尚引き寄せようとするゴーレムへと牽制の一撃。
「今こそ、この岩に染み付いた生徒達の無念を晴らす時。このまま私が防ぎ動きを止めますので、皆さん追撃をお願いします」
 他の猟兵達に背を向けながら、圧倒的光のオーラを纏うカプラは後続に追撃を託した。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ネラ・イッルジオーネ
動きを止めているみたいなので、全力で撃たせて頂きます。

『全力魔法』でユーベルコード『ラ・リヴォルツィオーネ・デェラ・グローリア』を対象が土の者なので土属性以外で放ち、『第六感』で敵の弱点箇所に重点に狙います。
そして敵に不利益な状態を追加で与えて、さらに他の猟兵が動きやすい環境を作ります。



「ならば、全力で撃たせていただきます」
 ネラ・イッルジオーネ(サンツィオーネ・ディ・アニマ・f06949)はカプラの前にそそり立つ巨大な影を認識すると、静かに『死の運命を告げる杖』を掲げ、静かに呟く。
「天翔ける奇蹟。集いて満ちるは栄光の槍。邪悪な魂に渾沌の審判を」
 ぼうっと彼女の背後が輝けばそこに現れたのは、様々な属性を宿し虹色のグラデーションを奏でる無数の刃。
「ラ・リヴォルツィオーネ・デェラ・グローリア」
 その全てを動きを阻害され震えるゴーレムへと向けてネラはそれを静かに解き放つ。
 炎が岩に染み付いた血を焦がし、閃光と漆黒は彼の分子を崩壊させ、時空と風の刃はその岩肌を崩壊させていく。玉虫色に光り輝くその槍にゴーレムが苦しみの声を放ち、その表面が次第にぼろぼろなものへと変わっていく。
 パキリ。
 氷の刃が突き刺さり、ゴーレムの体に亀裂が入った音をネラは聞き逃すことはなかった。
「なるほど、冷気が弱点ですね」
 その苦しみを直感で察知すると、その魔力の全てを氷の槍として具現化させ、ゴーレムへと向けて解き放つ。
 その刃は岩の魔物の足へ、彼が吸収する岩へ、そして体の幾多の場所を凍りつかせ、その動きを一時的とはいえ完全に止めた。これでは周囲の岩を吸収する余裕などあるはずもない。
「敵は完全に停止しました。続けてください」
 これならどんな大振りな攻撃であろうと次は命中するであろう。ネラはゴーレムが動かない様、冷気の魔力を維持し続けながら冷静に次の猟兵へ向けて追撃を促した。

成功 🔵​🔵​🔴​

アベル・クレメンテ
んじゃま、ダメ押しと行ってやろうか

『捨て身の一撃』『怪力』で防御を捨てた、一撃を重視。
後は亀裂が入った部分に狙いを込めて『ドラゴニック・エンド』で『傷口を抉る』

まぁ、追撃としてはこんなもんでいいだろ。




 右足に、腹に、胸に、そして左肩に。幾多の部位へネラの氷は突き刺さり、より亀裂が深く食い込んでいく。
「おーおー、でっかいくせに随分と哀れな姿になってるじゃねえの」
 煙草を咥えたアベル・クレメンテ(紅・f03661)は亀裂の入った巨大な石人形へとゆっくりと歩み寄ると、煙草を口から外し、代わりに竜槍を取り出す。
「んじゃま、ダメ押しと行ってやろうか」
 アベルはゴーレムに入った亀裂の幾つかを確認すると、前傾姿勢で特攻する。動きの止まった今ならば守りなど不要、全ての魔力筋力を込め亀裂目掛け全速前進。
「こいつをお見舞いだ!」
 アベルは竜槍を振り回し右足の傷口目掛け深々と突き刺すとその一撃はオブリビオンの防御を貫通し、更に亀裂が走る音が響く。アベルが槍を手放すとそれは金色の竜と化し、紅い瞳を輝かせた竜はその尾でゴーレムの右足を大きく剥離させ、魔物のバランスを大きく崩すことに成功する。
「まぁ、追撃としてはこんなもんでいいだろ」
 んじゃ、後は任せたぞ。そうアベルは言い残し、転倒するゴーレムに押しつぶされぬよう離脱する。大きくよろめき膝をつくビルの如き大きさのゴーレム。

成功 🔵​🔵​🔴​

ナイツ・ディン
「は、デカブツの相手は慣れてるんでな!」『石人形ごとき、我が竜の力に敵うまい!』

このドロドロ、血みたいで気持ち悪いな。やはり空で戦うべきだな。しっかし、この箱がこのサイズ化の現況かね?

ディロの背に乗って飛び回り槍(ローア)で攻撃していく。
空中戦ならパンチで地形が壊されようが問題ないな。
「ディロ、当たるなよ?」『とろいデク人形なぞ我が敵でも無いわ!』

スキル:串刺し、盾受け、空中戦が役立ちそうか。
必要に応じて弓に持ち替えて(早着替え)、スナイパー、援護射撃であの目ん玉ぶち抜くのも有りか。
基本的に撹乱やサポート寄り。小さいから速さで勝負だな。ま、速さは威力になるから攻撃力不足ってことも無いだろうが。


張・小龍
「足元からじゃちょっと有効打が放てそうにありませんね」
「ボクは空から行かせていただきましょう!」

真の姿を解放、白い鱗に漆黒の角を持った東洋の竜の姿となります
ボクこの姿になると、知能はそのままなのですが人語は喋れなくなってしまうんですよね

そしてユーベルコード如竜翔天を使用
空を飛ぶことを可能とする力場を身に纏ってゴーレムの上から攻撃を仕掛けます

味方の猟兵さんが足元へ攻撃するのに合わせて上から攻撃すれば転倒させることも可能でしょうか?
ゴーレムの頭部を狙って爪牙尾によって飛び回り暴れ回ることにします
空中戦の技能をお見せしましょう!



「今が好機ですね!」
 崩れ落ちるゴーレムの破片をバトルアックスで弾き、小龍がその大きな岩の魔物の姿を金色の瞳で捉える。
「ですが……足元からじゃちょっと有効打が放てそうにありませんね」
「は、それなら俺に任せておけ!」
 小龍の言葉に答えたのはその小さな翼を広げ、紅のドラゴンランスを構えるディロ。
「デカブツの相手は慣れてるんでな!」『石人形ごとき、我が竜の力に敵うまい!』
 ゴーレムが膝をついた今空中戦ならば、巨大なそれのより上の部位を狙う事も可能だろう。ナイツは自らの下に広がる赤黒い粘性のある液体を気にしつつもゴーレムへと向き直れば紅蓮の槍を放り投げた。
「いくぞ、ディロ!」『承知した!』
 そのドラゴンランスは紅の竜へと姿を変え、跨ったディロを乗せ大空へと舞い上がる。ナイツよりも遥かに素早く力強く飛翔するディロの前には放たれる岩人形の拳は哀れに空を切るばかりで。
「ディロ、当たるなよ?」『とろいデク人形なぞ我が敵でも無いわ!』
『蝶のように舞い、蜂のように刺す』の言葉を体現するかの如くナイツは蒼竜の槍を巧みに操りその傷口へと次々と攻撃を重ねていく。だがゴーレムとて好き放題される訳にはいかないと言った様子で、より的確にディロへと左腕を突き出していく。
「ちっ、ここが限界か」
 ……ナイツが岩人形へ悪態をつき、被弾の覚悟をした瞬間。突如、巨大な白銀の影がその間に割って入り、その拳を弾き飛ばした!
『お前……小龍か!』
 黒の角を生やし、白銀の鱗に包まれた巨躯な龍。それこそが小龍の真の姿であった。ゴーレムはその『新手』を紅く光る宝石の目で見据えると、排除するべく握りこぶしに力を籠めると、爆発的な速度で突き出していく。
 小龍は咆哮をあげるとそのゴーレムの拳を自らの尾で弾き飛ばし怯ませ、牙を剥け左肩の亀裂へ向けて力強く喰らいついた!その怪力の牙はゴーレムの頑丈な防御形態ですらまるでケーキにナイフを入れるかのように食い込み、またゴーレムがつかみかかろうと決して離れないほどの執念を見せる。掴まれたまま小龍はついに岩を噛みちぎると、力を振り絞りゴーレムの頭部へと激しい爪の一撃を浴びせる!頭と左腕に重いダメージを負ったゴーレムの内側から呻きにも似た鈍い音が響き、その左腕が大きな音を立てて崩れ去っていく。一つ一つが猟兵よりも遥かに大きな彼の『パーツ』がどろりとした赤黒い液溜まりへと落ち、直後大きな土埃と地震と錯覚するほどの強い木箱の振動が湧き上がった。それと同時に魔物を拘束していた光の環と氷が破壊され、ゴーレムは再び大暴れを始める。

「上出来だ小龍、借りができたな」
「いえいえ、ナイツさんの攪乱があってこそですよ。ボクだけではあそこまでの攻撃はできませんでしたから」
 迫りくる岩雪崩と猛攻。能力を使い切り、地へと再び戻った猟兵達はそれらから身を守る為に一旦ゴーレムから距離を取る。遠目に見た岩の巨人の姿はまだ戦闘不能には及ばずとも、相当の決定打になっていると判断するのは容易であった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

蒼汁之人・ごにゃーぽさん
ごにゃーぽ☆動くアトラクションだー♪
跳んで跳ねて蹴って回って蹴って登って蹴って駆け上がって蹴るよー☆
フリーランニング(地形の利用、クライミング、ダッシュ、ジャンプ、パフォーマンス)で遊ぶよー、いやほーい♪
いや、この体格差だとね、逆にね、超近接戦のがね、安全なんですよ?うん。
遊んでるように見えてゴーレムの身体駆け上がる時に足裏で浸透剄(鎧無視攻撃)発して一応攻撃はしてるよ?
大技も一発かましておきますか。
鎧無視攻撃の無限風神風幻影、はっはー、一点でもダメ通るなら蹴り続けてればその内倒れるだろ、例え不可説不可説転かかろうともね☆
ごにゃーぽ☆


聖護院・カプラ
【POW】
『存在感』……いえ、徳が箱に満ち足りた今ならば。
おもむろに特定宇宙通常兵器使用禁止制限条約抵触兵器、マニ車レーザーチェーンガンを取り出しゴーレムに向け撃ち放ちます。

こちらはこの世に残した亡くなった方の無念の分!
こちらはこの世に残した亡くなった方の無念の分!
こちらはこの世に残した亡くなった方の無念の分!
そしてこちらはこの世に残した亡くなった方の無念の分です!
(以下弾切れまで繰り返し)

ゴーレムを構成する胴体を実質的な面攻撃で重点的に狙い、
身体を削り取っていく事でゴーレムの行いの改めと致します。



「――!」
 転がる岩、振り下ろされる右拳。手負いのゴーレムから放たれる連撃は猟兵達へと容赦なく叩きつけられ床を満たす赤黒い液は踊るように飛び跳ねる。木箱は激しく打ち震え、今にも崩壊寸前だ。
「ごにゃーぽ☆動くアトラクションだー♪」
 だがごにゃーぽさんはそんな大混乱な状況もなんのその、駆け回り、飛び交う巨大な木屑や岩を足場にして飛び回り、遊び回りながらゴーレムの足元へとぴょんぴょん詰め寄っていく。
「ほいやー☆いやほーい♪次はジャングルジムだよ!」」
 押しつぶそうと迫る拳をぎりぎりまで引き付け身を翻し避け、その風圧で飛び跳ねると、ゴーレムの腕を踏みつけ跳躍。大声をあげながら一気に腕を駆け上り、ゴーレムの胸元へと駆け寄っていく。
一見ふざけているようにみえるが、ごにゃーぽさんは大真面目なのである(多分)。何せ普段より2桁もサイズが違う相手なのだ。フェアリーを依代とするごにゃーぽさんにあまりにも巨大な敵を攻め落とすにはその懐に忍び込む他ないと判断した結果なのだ。
事実、彼女の踏みつけた足跡には小さな亀裂が一つずつ走り、それがひび割れとなって岩の巨人の肩まで走っていたのだから。
「……いよいよ、この時が来ましたね。『存在感』……いえ、徳が箱に満ち足りた今ならば」
 ごにゃーぽさんの小さな攻撃により、ゴーレムの腕が大きく割れようとしているその光景を眺め、カプラが静かにつぶやく。意図してか意図せずかその強烈な存在感は彼の威光を強めるだけではなく、ごにゃーぽさんの攻撃を気付きにくいものとしていたのだ。
「あなたのこれまでの罪を数え、悔い改めるにふさわしい時でしょう……『デリート』」
 カプラは虚空から『特定宇宙通常兵器使用禁止制限条約抵触兵器・マニ車レーザーチェーンガン』を取り出すと、ゴーレムの腕の亀裂へ向けて全弾照射!
「こちらは――この世に残した亡くなった方の無念の分! こちらはこの世に残した亡くなった方の無念の分! こちらはこの世に残した亡くなった方の無念の分! こちらはこの世に残した亡くなった方の無念の分! こちらはこの世に残した亡くなった方の無念の分!……そしてこちらはこの世に残した亡くなった方の無念の分!」
 禁断の銃から放たれる特大火力の熱光線は、ゴーレムの腕の亀裂を溶かし切り開き、右腕を切断する。
「そして最後に……この世に残した亡くなった方の無念の分です!」
 ゴーレムがよろめき再び埃が舞い上がる中、カプラの信念の一撃はゴーレムの胴体を崩し、その胸部にあたる部位に何かを露出させる。
 それは赤く丸く大きな、ゴーレムの核。このオブリビオンを動かし、部屋に何らかの魔術をかけた、怪魔の魂。
 カプラは満足そうにその輝きを見据えると……ゴーレムに背を向け、ゆっくりと宣告した。
「終わりです。これであなたの行いの改めと致します、お疲れさまでした」
 そう、既に終わっている。カプラがつぶやいたその瞬間、胸元までたどり着いていたごにゃーぽさんが神速で飛び掛かり、捨て身の一撃を繰り出そうとしていたのだから。
「はっはー、ぼんやりしていたなー♪」
 ごにゃーぽさんは何時ものように愉快に笑うと一転、ゴーレムの核へ向け、ブーツを叩きつける!
「真!神・風・特・攻!!」
 まず一発、次に二発、更に数えきれないほど一杯。ごにゃーぽさんの百裂蹴りはゴーレムの核を大きく歪ませ、そして
「ごにゃーぽ☆」
 トドメのパンチで、砕ききった――。

●さらば小さき迷宮よ
 ごにゃーぽさんが引導を渡した次の瞬間、その巨大なゴーレムの姿はボロボロに崩れ去った後揺らめき次第に消えていく。そして、木箱全体が揺らぎ――。
 猟兵達の視界がはっきりした時には、彼らは元の廊下へと戻っていた。
「……倒した、のか?」
「どうやら、その様ですね……主が死んだことで小さな迷宮は消滅し、私たちは戻された、と」
 カプラが状況から推測し、静かに述べる。様々な疑問があの迷宮に残されていたが、今わかる事は一つ――あの迷宮は、もう二度と現れる事が無い。
 猟兵達は激戦の疲れを癒す為、小さな迷宮の入り口があった場所をじっと見つめると、転移陣を通り帰路につくのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年01月25日


挿絵イラスト