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嘲笑の対価

#ヒーローズアース #愚者の迷宮


●嘲笑の対価
 グリモアベースにて、暇そうだから手ェ貸してくれよと神たる少年――の、姿をした者、英比良・與儀(ラディカロジカ・f16671)は笑う。
 愚者の迷宮――それは建造方法の失われた『魔法使いの時代』の遺物だ。この中では体力の弱い人間は衰弱し、ヒーローとヴィランは戦う術を奪われる。
 そんな力があるからこそ、ヴィランを収容する刑務所として使われているのだ。
 しかし、最近その力が弱まり、刑務所より脱獄したヴィランたちがいるという。
「で、その脱獄した奴らが何をやってるか、までは掴んである。けどなァ……ヒーローどもが手を出すにはちっと分が悪い場所」
 そんなわけで猟兵であるお前らの手を借りたいのだと、與儀は口端を引き上げて笑う。
 そして、ついでにオブリビオンの姿が予知で見えたので続けて対応をしたいのだと。
 あるオブリビオンが、愚者の迷宮の魔力を我が物にしようと動く――という事を與儀は予知したのだ。
「愚者の迷宮は、ヒーローとヴィランは制限を受けるが、猟兵とオブリビオンはいつも通り、ってとこでな」
 きっと迷宮の奥に行くだろうから、それを倒してくるのが猟兵としての仕事だと與儀は言う。
「オブリビオンはもちろん放っておけるわけがない。それに脱獄したやつらもそのままにできねェ」
 だからまず、脱獄した奴らを捕まえる事から頼みたいと與儀は言う。
 脱獄した者たちは裏市場――ブラックマーケットで薬を売っているという。
 その市場は、普通なのだ。賑わいのある通りで朝行われる市場。真っ当な店ばかりが並んでいるはずなのだが、そうではない。
 その中のどこかに脱獄した者たちがいる。しかも一か所に固まっているわけではなく、いくつかに店舗を分けて。
 そして売るものはひとつ。キラキラと輝く宝石類、装飾品。それらはイミテーションだがその細工の中に少しずつ薬を入れ込んで売っているところまでは、調べがついている。だからつくりは荒い。けれど値段は相応ではないのであきらかにおかしいと思うものがある店はアタリだ。
「全部の店を巡るにも俺の事務所の奴らだけじゃちょっと手が足りねェし。手伝ってくれるとありがたい」
 一か所抑えられても、騒ぎを聞きつけ他の店の者達は消えるだろう。それでは意味がない。
「だから手分けして、いくつかの店を当たって欲しい。中には真っ当な店もあるかもしれないが、まァ」
 ヤバイ店はわかるだろと與儀は言うのだ。そういう、真っ当か、ヤバイかという判断は――本能的な所もあるだろと。
 そして脱獄した者たちを見つけ捉えたあとは、縛って刑務所へと向かうことになる。
 そこには復活したオブリビオンがおり、おそらく最下層にいる。
 そこまでの道は、刑務所にいる者達に話を通しておいたので、すぐに向かえるだろうと與儀は告げた。
「あとは現地で何とかしてくれ。それくらいできるだろ」
 そんなわけで、ヒーローズアースに送ると與儀はその手にグリモアを輝かせる。
「そうそう。朝市はな、美味い朝食もあるからその辺楽しんでからでも遅くない」
 とりあえず、逃がさないようによろしくと、柔らか――とは言えぬ。どこか面白がって、けれど信頼を滲ませた笑みを向け猟兵達に託したのだった。


志羽
 お目通しありがとうございます、志羽です。
 プレイング締め切りなどのタイミングはお手数ですがマスターページの【簡易連絡】をご確認ください。
 場合によってはプレイングをお返しする場合もあります。ご理解の上、ご参加ください。

●シナリオについて
 第一章:冒険『裏市場 IN ヒーローズアース』
 第二章:集団戦『スペクター』
 第三章:ボス戦『レプリカマスター『ショウ』』
 以上の流れとなっております。

 グループ参加などの場合は、ご一緒する方がわかるように【グループ名】や【ID】を記入していただけると助かります。また、失効日が同じになるように調整していただけると非常に助かります。(続けて二章、三章参加の場合、IDについては必要ありません)
 プレイング受付についてはマスターページの【簡易連絡】にて案内いたします。
 受付期間外に送って頂いたプレイングについては流れてしまう可能性もありますのでご協力よろしくお願いします。再送については問題ありません。

●一章について
 OP公開後、追加される冒頭のような雰囲気となります。
 なお、調査も大事ですが朝市をただ楽しむ。周囲で何かあれば手助けする、というような参加の仕方もできます。
 そのあたりはどうぞご自由に。

 以上です。
 ご参加お待ちしております。
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第1章 冒険 『裏市場 IN ヒーローズアース』

POW   :    さて、何か面白いものはあるかな?(客に紛れ込む)

SPD   :    抜き足差し足忍び足(隠密行動)

WIZ   :    如何ですか?買って行きませんか?(売り手に紛れ込む)

👑11
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 市場の朝は早い。賑わいは少しずつ大きくなっていく。
 良い香りは珈琲だ。その匂いの傍らではソーセージやチーズが程良く焼ける香り。
 店の売りは自家製のソーセージのホットドック。スパイスのよくきいたそれは食べ応えもありザワークラウトともよく合う。
 他にもパニーニ、カスクート等様々な、朝食として楽しめるものがあるようだ。
 そして――その朝食を楽しむ広場辺りを通り抜ければ次は野菜や果物。保存食やパンといったものが並んでいる店も。
 それを過ぎれば次は服飾。布もあり、すぐに着れる服などもあった。
 その中にはアクセサリーの店もいくつか見受けられる。
 丁寧な接客をする店もあれば、粗雑に。好きに見て、欲しいものがあれば言えという店もありと、その在り様は様々だ。
 それらの店を客として訪れるのも良い。
 市場の運営には手を回しているので、今回近くで商売をするのだと挨拶に行く体で接触することもできる。
 しばし様子見をするのも、もちろんありだろう。
 けれど、何処か一つが動けばきっとほかの者達も逃げようと動き出す。
 それら全てを捕らえることが――ここでの仕事だ。
マリス・ステラ
【WIZ】ダウジングで探します

【親愛なる世界へ】を使用

「主よ、憐みたまえ」

『祈り』を捧げると星辰の片目に光が灯る
光は手の中の地縛鎖・星枢に宿るとペンデュラムが揺れる
『第六感』を働かせて特に危険な店を探しましょう

「誰かに声をかけても良かったかもしれません」

調査とは別に、早朝から出向いてお腹が空いています
良い匂いがするホットドッグを片手にそんなことを思う
広場のベンチに腰を掛けて朝食代わりに堪能する

「とても素晴らしい。二つ買っておくべきでした」

絶品のホットドッグに瞠目して思わず口にする
緊張感は欠片もないが、ペンデュラムは問題の店を指し示している
食べ終えると片付けて立ち上がる

「お仕事を始めましょう」


木鳩・基
朝は苦手なんだよね……
でも眠いのは封印して、さっさと捕まえないと

・SPD
とはいえ、捕り物も宝石の目利きもそこまで得意じゃないし
朝食を買い食いして、ぶらつきながらアクセサリーの店を探っていこう
この雰囲気は嫌いじゃないし、浸っていきたいなぁ
あ、果物も欲しい……オレンジとか
(目立たない)

誰かが脱獄犯を見つけたら遠巻きに加勢する
巻き込み怖いからUCは使いたくない

まずは買った果物を脱獄犯の顔目がけてぶん投げる!
結構得意なんだよね、こういうの
(援護射撃、目潰し、時間稼ぎ)

その隙に逃走経路にワイヤーを設置して、妨害を狙ってみるよ
(ロープワーク、早業)

大人しくしてりゃよかったのに……
ま、楽になって助かったけど



「主よ、憐みたまえ」
マリス・ステラ(星を宿す者・f03202)は祈りを捧げる。
 するとその青の瞳。その片方に光が灯る。
 そしてその光は、手の中の地縛鎖・星枢に宿りゆるりとペンデュラムが揺れる。
 ゆらゆらとゆれるそれに変わった様子はない。怪しい店はないものかと視線巡らせる。
 何処もにぎわっていて、怪しいと思う店は――あった。
 そしてその店の前を通ると跳ねる。一つだけ動きの違うその店は装飾具を売る店だった。
 あの店を見ていればとマリスは視線をそっと向ける。けれどずっと見ているわけにもいなかいし、それに。
「誰かに声をかけても良かったかもしれません」
 調査とは別に、早朝から出てきているマリス。お腹が空いて、今にもなりだしそうなのだ。
 じゅわりと焼ける音と良い匂いに釣られて、マリスはホットドッグを一つ手に。
 広場にあるベンチに腰をかけ朝食を。
 ぱくりと一口。ぱりっとしたソーセージ。その食感。こくりと一口目を飲み込んでマリスはホットドッグを見詰める。
「とても素晴らしい。二つ買っておくべきでした」
 瞠目して、思わず二口め。
 緊張感は欠片もなく美味しいとぺろりと平らげる。
 そしてペンデュラム問題の店をずっと指示していた。
 見ればなにやら、にやにやした表情で品物のやりとりをしているようだが、金銭のやり取りがないようだ。それもそれでおかしい。
「お仕事を始めましょう」
 あれは明らかに怪しいと食べ終えて片付けて、マリスはゆっくりとその店に近づく。
 売っている物を見せてくださいと微笑めば、売り子の男は視線をさ迷わせ、そして商品を見ていた男は少々動揺を見せる。そして商品の一部を乱暴に掴むと――逃げた。
 人の多い方へと走っていく。マリスはそれを勿論、追いかけたかったが売り子の方を抑えることも大事。他にも猟兵は潜んでいる。マリスは仲間達へとそちらを任せる事とした。
 そのしばし前――ふあ、と欠伸するのを押し殺して。
 木鳩・基(完成途上・f01075)は茶色の瞳をしぱしぱと瞬かせる。
「朝は苦手なんだよね……でも眠いのは封印して、さっさと捕まえないと」
 楽し気な朝市の中を歩む。基の歩みはゆっくりだ。
 捕り物も宝石の目利きもそこまで得意じゃない。
 それより先に朝食をといくつか買い食い。
 ホットドックを口にし、一口ドーナツも食べれば大分眠気も払われていく。
 ぶらぶら、気の向くままに歩んでアクセサリーを売る店を探っていく。
 ちゃんと猟兵としての仕事もしてはいるのだが、この雰囲気は嫌いではないし、浸っていたいとも思える。
「果物はどうだい! 瑞々しいよ!」
 そんな、賑わいの客引きの声。あ、と基の視線は引き寄せられる。
「果物も欲しい……オレンジとか」
 そっと、近づいて。その一つを手に取る。
 お代も忘れず渡してそれを手に遊ばせつつ再び歩みを。
 すると――動きがみられた。
 基の向かう方向から逃げて来る男がいる。慌てている様子は目に見えて明らかで叫び声も聞こえてくるのだ。
 あれが脱獄犯かどうかは、ひとまずわからないができることはある。
「結構得意なんだよね、こういうの」
 ひょいっと手の上で一度遊ばせて、オレンジをしっかりと持つ。
 それを基は振りかぶり、顔面目掛けて思い切り投げた。
「ごふっ!!」
 男が後ろから追手が来ていないかと確認の視線を向けた瞬間、その横っ面をオレンジが殴り飛ばしていく。
 そして男が転ぶと同時に、手にしていた装飾品がばらりと通りにぶりまけられた。急いで拾おうとしているがその時間でもう取り押さえるには十分。
 基はワイヤーをもって動けぬように妨害する。
「大人しくしてりゃよかったのに……ま、楽になって助かったけど」
 売り子の男と買い手の男。買い手の男は、どうやら別の所に運ぶ役目をもっていたようだ。
 この騒ぎを最初として――他にも潜んでいた者達は動き始める。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

出水宮・カガリ
見た事の無い、食べ物だらけだ…
ひとまず、目に付いた朝食をいくつか、貰っていきたい
ほっと、どっぐ。ざわ…くら…?
温かくて、少しぴりりとするのだか、とてもいい

ええと。調査もせねば、だな
正確な鑑定ができる訳ではないが、これでも「もの」なのでな
どのように扱われているかは、何となくわかるつもりだ
宝飾品として、大事にされているのか
あくまで、偽装のガワに過ぎないのか

【花菖蒲への願い】を左の薬指に、装飾品を扱う店を探して尋ねる
遠目にもわかるような綺麗なものを、婚約した彼女に贈りたい、と
薬を入れ込むなら、大きさは必要だからなぁ
出来と値があまりにも釣り合わないようなものが出て来れば、その場で怪力で取り押さえを



「見た事の無い、食べ物だらけだ……」
 興味津々、というように出水宮・カガリ(荒城の城門・f04556)は店を覗き込む。
 焼き立ての良い香り。周囲では人々が美味しそうに食べている。
 何がどのような味、というのはわからないのだから目についたものをいくつか、カガリは選んでもらっていく。
「ほっと、どっぐ。ざわ……くら……?」
 おそらくキャベツだろうというのはわかる。カガリは初めてのそれを口へ。
 できたてのものは温かく。それは少しぴりりとするのだか、アクセントになってとてもいい。
 あっという間に平らげて、腹も満たされれば満足というもの。
「ええと。調査もせねば、だな」
 カガリの足は通りへ向く。
 正確な定ができる訳ではないが――カガリもまたヤドリガミ。『もの』であった。
 だからこそ感じて、わかることがある。
 それは例えば扱い。
 宝飾品として、大事にされているのか。あくまで、偽装のガワに過ぎないのか。
 それは感覚的なものだろうが大事なものだ。
 左手の薬指に、白銀の輪に紫の石。『觜宿祭』で作った婚約指輪をはめてカガリは目についた店先を覗き込む。
 そこに並ぶアクセサリー類は――ほっとするものがあった。
 指輪はイヤリング。ネックレスもあるが装飾はどれも小さい。けれどセンス良く、作り手の心が滲んでいるようでもあった。
(「ここは……違うな」)
 そう思っていると、何かお探しと売り子に声を掛けられた。
「遠目にもわかるような綺麗なものを、婚約した彼女に贈りたい」
 売り子はカガリの左手薬指をちらりとみて、なるほどと頷く。
「それならちょっと先のお店の方がいいよ」
 もっと大きな石を使った店があると売り子は紡ぐ。そしてけれど――と。声を潜めた。
「女が売り子をしてるところは良いけど、不機嫌そうな男の店はやめときな!」
 お節介ともいえる言葉。それは作りが粗雑で、よくないからだという。
「そうか。参考までに見て来るだけにしよう」
 そう言って、店を後にする。
 先程の売り子が言っていた不機嫌そうな男の店。
 そこに並ぶ物をみてカガリは確かに、と紫色の瞳を細めた。
 嫌な感じしかないのだ。そして値札の価格があきらかに釣り合っていない。
 大きな緑の石。けれどとてもそれは安っぽく濁っている――いや、中に何かがあるように見えた。
 これは、とカガリが手に取って少し尋ねようとした時だ。
 通りの向こうで騒ぎの気配。そちらに気を取られたのは一瞬。
 男は騒ぎの気配に瞳見開いて、カガリが手にしていた者を奪い取り店から逃げようとした。
 しかし男へ手を伸ばし服の端掴んでカガリはその力でもって引き倒す。
 がしゃんと大きな音を立て、店に並んでいた商品はぐちゃぐちゃになるがそれを気にする場面ではなかった。
 男は引き倒されると思っておらず驚いて目を見開いている。
「逃げられると思わないことだ」
 観念しろ、という言葉。逃げようとあがこうとするのだが――その力の差は歴然。
 男はがっくりと肩を落とし、逃げるのを諦めた。

大成功 🔵​🔵​🔵​

宮落・ライア
一斉に捕まえないと逃げられるとな?
んーじゃあ、とりあえず始めに目星を付けて行って
情報共有してそれからタイミングを合わせてって感じになるのかな。

市場を練り歩きながら【アイテム:嗅覚】【野生の感・追跡】で通常の臭いではなく魂の内の臭いをかぎわけ臭いのを探して…

一応探してる人なのか確認がてらなんだけど。
まったく宝石には縁が無いんだけど、つくりが荒いなら宝石は【見切り】で判断できるかな?

で、全体的に目星を付け終えたら他の人にあわせて動く。
事前に大き目の結束バンドでも持ち込んで
【怪力・グラップル】で引き倒して結束バンドで足を纏めて無力化
終わったら【ダッシュ】で次にゴー


黒木・摩那
【POW】

捜査をするにもまずは腹ごしらえですね。
朝ごはんはしっかり食べとかないと、力も出ません。

問題の薬入りの宝石類や装飾品を売っている店を探し出します。
お客として店々を回ります。
スマートグラスのセンサーで宝石類を透過したり、拡大すれば、
その真偽や、中に何か入ってるかもわかりそうです【情報収集】。

捕縛はヨーヨー『コメット』を使います【武器落とし】。
UC【サイキッククブラスト】をワイヤーを通して流すことで拘束していきます。

ひと仕事したら、またお腹減りそうです。
朝ご飯、追加ですね。



 市場の賑わいを歩きながら、宮落・ライア(ノゾム者・f05053)はうーんと唸っていた。
「一斉に捕まえないと逃げられるとな?」
 それならどうすればいいのかと考え巡らせ、その方法を思いつつ。
 この場所には自分だけでなく、他の猟兵達もいるのだから。
「んーじゃあ、とりあえず始めに目星を付けて行って、情報共有してそれからタイミングを合わせてって感じになるのかな」
 ライアは市場を練り歩きながら、すんと鼻を鳴らす。
 けれどそれは五感のうちの臭いではなく、第六感に近い。魂の内の臭いを嗅ぎ分けているのだ。
 何か、嫌な臭いが無いかを感覚的なもので追って探していく。
 そして、ライアの足はある店で止まった。
 品の良さそうな笑顔の男が売り子をしている店だ。
 きな臭い。
 そう思いながら店先のアクセサリー類に目を向ける。
 まったく宝石には縁がないのだけれども、つくりが荒いということは――素人目にも見て取れた。
「ここの留め具外れそうだけど」
「おや、本当ですね。治しておきます」
 教えてくださりありがとうと言いながら、それを懐にしまう男。
 また後で見に来るかもと言ってライアはその場を離れた。
 他にもまだ、目星をつけるべき店があるかもしれないからだ。
 幾つか見つけておけば、動きがあった時に合わせることもできる。
 品の良さそうな男も居れば、粗野な男もいる。何やら含みのありそうな女も。
 脱走してきた者達はどうやら多い様子。
 黒木・摩那(冥界の迷い子・f06233)もまた、市場の様子に意識を向けていた。
 けれど――きゅうとお腹が鳴る。
 捜査をするにもまずは腹ごしらえと一つ頷いて、その手に朝ご飯を。
「朝ごはんはしっかり食べとかないと、力も出ません」
 市場を歩みながら朝食を食べ、摩那は問題の店を探す。
 客として色々な店を回っていくが、怪しいと思う店は多い。
 にこにこと笑顔の男が店番をしているところで、足が止まった。
 男が売っているブレスレットはごてごてと大きな宝石一つに褪せた、磨いていない銀の装飾。
 そのブレスレットをスマートグラス『ガリレオ』のセンサーを通してみれば――明らかにおかしいと、レンズに映し出される。
 何が入っているのか――粉だろう。
 怪しい、と摩那が見つめていると遠くからざわめき。
 小さな悲鳴も聞こえる。それと同時に目の前の男が商品を片付け、周囲の者へと挨拶をする。
 一瞬騒ぎの方に気を取られたが、摩那の視線はすぐ男の方へ。
 逃げようとするところへ超電導ヨーヨー『コメット』を放った。
 そして、そのまま高圧電流を放てば男の意識は失われる。
 大丈夫なのか、と周囲からのざわめき。
「ちゃんと生きてます」
 大丈夫、と摩那は周囲へ笑みを。
 男は確保した。けれどずっと気絶している事もない。どうしようかと思っているとそこへライアが駆け付ける。
「これ、使って」
 結束バンド、と差し出す。
 摩那はありがとうと受け取って、それで男を動けないようにしてしまう。
 それを確認してライアはまたあとで! と走っていく。
 他にも捕まえて、捕縛するのが必要なモノもいるかもしれないから。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

王・笑鷹
エルザ(f17139)と。
うーん、この空気。ワクワクするネ!
調査ネ、調査。覚えてるヨ。
悪いおクスリ、ちゃーんと回収しないとネ?

エルザがいるから安心安全♪(本当?)

ひとまず今日のワタシは宝石のバイヤーネ。
悪いヒトに頼まれて「すっごいの」探してるんだケド、
極上品になかなかお目にかかれなくて、困ってるのヨ。
ほら、こうやってメイドさんに監視されてるのヨ(なんて笑いつつ)

クスリ無しでも良い物が手に入るなら頑張って買うのヨ。
でもイッパイ勉強して貰うヨー!
ニセモノでワタシの目をごまかせると思わないでネ?

あ、買い物終わったらパニーニ食べようヨ。
腹が減っては戦はできないからネ!
エスプレッソ……エルザは大人だネ


エルザ・ヴェンジェンス
笑鷹(f17130)様と

成る程、裏市場で薬を…ですか
仕置きの必要がありますね
相応の場に出て相応の鉄槌を。

ーーえぇ、荒事もメイドの領分にございますので。

私は主人に依頼されて極上品を探している、ということに致しましょう
バイヤーとして笑鷹様をお雇いできれば。

えぇ、多少のものでは飽きた、と仰いますので。
主人は今、ただ美しいのではなく、退屈を紛らわせる品を求めているのです。
あぁ、私のことはどうぞお気になさらず。メイドとて、目は養えと言われているのです。

宝石の方、目利きは笑鷹様にお任せしましょう

はい。終わったら朝食にいたしましょう。
エスプレッソの良い香りもしますし。
ふふ、メイドですので。



「うーん、この空気。ワクワクするネ!」
 空を映したような瞳をぱちぱちと瞬かせて、王・笑鷹(きんぎつね・f17130)はくるりと回ってみせる。
 エルザ・ヴェンジェンス(ライカンスロープ・f17139)はその傍らですぅとその瞳を細めていた。
「成る程、裏市場で薬を……ですか。仕置きの必要がありますね」
 相応の場に出て相応の鉄槌を、とエルザは薄く微笑む。
「調査ネ、調査。覚えてるヨ」
 悪いおクスリ、ちゃーんと回収しないとネ? と、尻尾揺らしてふふと悪戯するように笑う。
「エルザがいるから安心安全♪」
「――えぇ、荒事もメイドの領分にございますので」
 それは本当だろうか。二人合わせてちょっと危険――なんてこともあるかもしれない。
 神出鬼没の妖しい商売人と掃除屋なメイドさんが一緒に動くことで果たして平穏に終わるのか。
 今日の笑鷹は宝石のバイヤー。そしてエルザは、主人に依頼されて極上品を探しており、バイヤーたる笑鷹をお雇い中。
 歩み軽い笑鷹としずしずと音無くついていくエルザ。
 笑鷹はぱっと、目についた店の前で足を止め店先を覗き込む。
 親指サイズの先の宝石を使った装飾具。その宝石はイミテーションだと笑鷹は見抜く。けれど、相場より高い。
 そして、もし本物であったとしたら――そもそもこんなところで売ることのない値がつくだろう。
 うぅーんと唸ってみせると、何かお探しと売り子の女が言う。
「悪いヒトに頼まれて『すっごいの』探してるんだケド、極上品になかなかお目にかかれなくて、困ってるのヨ」
「えぇ、多少のものでは飽きた、と仰いますので」
 主人は今、ただ美しいのではなく、退屈を紛らわせる品を求めているのです――そう、分けありげにエルザは告げるのだ。
「ほら、こうやってメイドさんに監視されてるのヨ」
 と、笑ってちらりとエルザに視線を向ける。
「あぁ、私のことはどうぞお気になさらず。メイドとて、目は養えと言われているのです」
 そう言って、エルザは微笑む。
 クスリが無くとも、良い物が手に入るなら笑鷹は構わない。けれど、この店の宝石は――イマイチ。
 笑鷹はちらりと売り子に視線向ける。
 けれど、細工のデザインは良い。あのイミテーションの宝石を買えればいい感じで売れるのではと笑鷹の商売魂は輝く。
「イッパイ勉強して貰うヨー! ニセモノでワタシの目をごまかせると思わないでネ?」
「! ああ、ええと……値段はちょっと間違ってましたね」
 そう言ってそそくさと女は値札を変える。どうやらここはぼったくりの店らしい。
 目利きは笑鷹に任せて傍らでその動向見守るエルザ。それがまた売り子にとっては居心地の悪さももたらしている。
 他にはナイ? と微笑まれて、店員は他のものも見せ始める。
 笑鷹はその中からいくつか、店員にお勉強してもらってほくほく笑顔だ。
 その手管を横でみていたエルザはぱちりと瞬き、学ぶところが多いと思うのだ。
 そして、二人は再び雑踏の中へ。
「あ、買い物終わったらパニーニ食べようヨ」
 腹が減っては戦はできないからネ! と笑いながら戦利品を仕舞い込む笑鷹へとエルザは頷く。
「終わったら朝食にいたしましょう。エスプレッソの良い香りもしますし」
「エスプレッソ……エルザは大人だネ」
「ふふ、メイドですので」
 他にも色々、わかりますよとエルザは紡ぐ。
 しかしこの一店で終わる気はないのだ。さて次の店は――と思っていると。
 通りで騒ぎの気配。すると近くの店の売り子の男がいそいそと商品を締まっているのが見えた。
 あやしい、とエルザは呟く。
「笑鷹様、別のお仕事の時間のようです」
 そうネ! と応えて、この後の朝食の為にもう一仕事。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

姫城・京杜
【事務所】

まずは何か食べるか!
な!よ…(あ、って顔
みんな何食う?
俺はソーセージのホットドックにザワークラウト、フレンチフライもあれば
その前に事務所はみんな珈琲だから人数分買っとく

サフィーに珈琲渡しつつ
蒼汰のパニーニも旨そうだなー
誉、カスクートはバゲット版サンドイッチだな
ヨハはよく食うなァ、俺のもいるか?
いただきますー!ん、美味い
今度事務所でも作るか
與儀喜ぶかな(そわぁ
あ、與儀のは俺が買っておいたぞ(にこにこ

與儀の予知だ、店も確り見る!
細かいとこには目ざといぞ俺(主夫
襲ってくるなら天来の焔掲げ皆の前に出て炎の拳でぶん殴る
逃げそうなら焔紅葉で捕獲
残念だったな、このメンツから逃げられるわけねェだろ


月居・蒼汰
【事務所】

朝一だし、取り敢えず軽く腹ごしらえしてから…
俺はチーズとハムのパニーニと、あとコーヒーに…って
ヒメ先輩早い、ありがとうございます
サフィーくんはごはんどうする?適当?じゃあ同じので
ヨハさんのホットドッグも美味しそうですね。追加しちゃおうかな
皆で朝ごはん
何気ない時間がほっとするし、仕事だと思えば目も覚める

プレゼントを探してる風を装い宝飾店に
目利きは出来ないけど、野生の勘を信じて変なのを探す
店主の様子も窺いながら物色
ヨハさんの視線に小さく頷き、それとなく逃げ道を塞ぐような位置取りを
誉くんの素直な反応に思わず笑いつつ『当たり』に会えたら行動開始
逃げるなら雷を落として痺れさせ、身柄確保を試みる


サフィー・アンタレス
【事務所】

いつもなら、俺は今から寝る時間なんだが…
とりあえず珈琲
後はなんか、適当に持って来てくれ
俺は此処で座ってる
ありがとな
珈琲とパニーニを受け取って、食べながら辺りを観察
…ああ、悪くない
たまには朝からしっかり食べるのも良いか

食べたら少し、頭が働いてきた
とりあえず、情報収集がてら何か見に行くか?
適当に歩いていれば見つかるだろう
英比良に何か…さすがだな、姫城

御剣はあんまり変なものに引っかかるなよ?
警戒心が無さすぎて、少し心配になる
けどまあ、店主の顔色は探りやすいか

相手をするのは正直面倒くさいから
とりあえず、キガルが追えなかった奴の足でも引っ掛けておくか
後は他の奴等がどうにかするだろう


御剣・誉
【事務所】
ほー、朝からでもやってるなんて
みんな早起きだなー
え?朝飯食うならオレもっ!
京杜から珈琲受け取ってキョロキョロ物珍しそうに市場をふらふら
ヨハはいっぱい食うんだなぁ…
ホットドッグにパニーニに…カスクートってなんだ?
へぇー京杜は詳しいなぁ、オレ初めて見た
でも美味そうだし、これにしよーっと
行儀悪いかもしれないけど
朝飯食べながら店を眺めなんか面白いものないかなーって
サフィーの後ろをウロウロ
ん、何?情報収集っていうよりも完全に客?気のせい、気のせい
蒼汰の声につられて覗き込んで
お!これなんだ?ふーんイミテーション?よくできてるなぁ
いくら?はぁ、マジ?ちょっと高すぎだろー!?
…あれ?逃げたっ!?


ヨハ・キガル
【事務所】
ホットドッグを二つ、BLTサンド、ミネストローネ
京杜の珈琲を受け取り、ありがとうと人心地
食べておかないといざという時動けないからな
蒼汰のパニーニも旨そうだ、俺も一つ

腹ごなしが済めば仕事を
與儀の顔に泥は塗れない、まずは探索からか
怪しい作りと額面
人相をどうこう言いたくないが、纏う澱み
それらしいと察したらサフィー達に視線送り
誉と揉める店主を宥め、フード下から耳打ち
…もっと値打ちものを見せてくれないか
乗って来ればさらに質の良いものを、と暗い含み笑いで求め
他の店への連絡を誘う

ーヤト
逃げる気配あれば純白の中華竜に足許這わせ
仲間の方へ転ばせて
捕らえるまでの流れるような呼吸に笑う
…流石、與儀の麾下だ



 目立つのはもう仕方ない。
 何故なら上背もある顔のいい男がそろっているからだ。
 賑わう市場で彼らは目立ち周囲の視線を集めるが――それを気にせず。
 市場の様子にほー、と感心したような声を御剣・誉(焼肉王子・f11407)は零す。
「朝からでもやってるなんてみんな早起きだなー」
「まずは何か食べるか! な! よ……」
 傍らに視線を落として――しかし、名を呼びかけた者はいない。あ、と小さな声零して姫城・京杜(紅い焔神・f17071)はしょんぼりと肩を落とす。
 そうだ、いなかったと。今日ここに己の主はいないのだ。この場所へと送り出す役目を負っているのだから。
 見えない犬耳と尻尾がへにょんとなる。けれど、それはしゅっとすぐ元気になった。
 ここに一人で来ているわけではなく、ぱっと視線向けた。
「みんな何食う?」
 そう問い掛ければ各々選んでいる途中。
「俺はソーセージのホットドックにザワークラウト、フレンチフライも追加」
 けれどその前に、と京杜は気を回す。
 珈琲、人数分。そうわかっているのは、いつも用意をしているからだ。
 朝一だし、取り敢えず軽く腹ごしらえしてから……と、月居・蒼汰(泡沫メランコリー・f16730)も店先を覗き込む。
「俺はチーズとハムのパニーニと、あとコーヒーに……って」
 と、思っているともう頼んだぞと声がかかる。
 その声に蒼汰は瞬いて。
「ヒメ先輩早い、ありがとうございます」
「え? 朝飯食うならオレもっ!」
 誉はキョロキョロ物珍しそうに視線巡らし何があるのか覗き込み、蒼汰は誉君どうぞとその場所あける。
 そしてため息交じりのサフィー・アンタレス(ミレナリィドールの電脳魔術士・f05362)へと視線向けて。
「サフィーくんはごはんどうする?」
「いつもなら、俺は今から寝る時間なんだが……とりあえず珈琲」
 そのほかは、選ぶのもなんだか億劫。
「後はなんか、適当に持って来てくれ」
 俺は此処で座ってる、とちょっと離れた場所で待つというサフィー。
「適当? じゃあ同じので」
 その返事に蒼汰はもう一つ追加を。
 ふぁ、と欠伸しつつその場から離れようとするサフィー。その前にすっと差し出される手がある。
「ほら、サフィー」
 先に飲んでるといい京杜が差し出した珈琲を、サフィーはゆっくり瞬いて受け取る。一口飲むが、まだ覚醒には至らない。
「ホットドッグにパニーニに……カスクートってなんだ?」
「誉、カスクートはバゲット版サンドイッチだな」
「へぇー京杜は詳しいなぁ、オレ初めて見た」
 でも美味そうだし、これにしよーっと、と誉も選ぶ。店先で作り始める。その様子を見るのもちょっと楽しい。
 その隣で。
「ホットドッグを二つ、BLTサンド、ミネストローネ」
 京杜から珈琲受け取りありがとう、と人心地つきつつヨハ・キガル(夜半の金色・f15893)の手には朝食がたくさん。
 それを作るのはちょっと時間がかかる用でできているものから。
 はい、サフィーくんと蒼汰から受け取ってぼんやり見つめつつ食べ始める。
 その様子に蒼汰も自分の物を口に。
「蒼汰のパニーニも旨そうだなー」
 でも、自分の物はこれと京杜はホットドックを手に。
「いただきますー! ん、美味い」
 一口、食べて京杜は零す。
 今度事務所でも作るか、とじっと見つめて思い浮かべたのは主の姿だ。
「與儀喜ぶかな」
 思わず零れた言葉を耳にしつつサフィーもやっと一口。
 どう? と食べつつ伺う蒼汰の視線にひとつ頷く。
「……ああ、悪くない」
 たまには朝からしっかり食べるのも良いか、といつの間にかその手の朝食は消えていた。
 食べたら少し、頭も働いてくる。サフィーは通りを眺めつつこれからの事を考え始める。
「とりあえず、情報収集がてら何か見に行くか? 適当に歩いていれば見つかるだろう」
「英比良に何か」
「あ、與儀のは俺が買っておいたぞ」
「……さすがだな、姫城」
 にこにこと笑いながらすぐさま、言おうとしたことを組んだ京杜にサフィーはいつもの事かと思うのだ。
「ヨハはよく食うなァ、俺のもいるか?」
「ヨハはいっぱい食うんだなぁ……」
 と、京杜と誉、ふたつの声が重なる。その声に口にしていた物をヨハは飲み込んで。
「食べておかないといざという時動けないからな」
「ヨハさんのホットドッグも美味しそうですね。追加しちゃおうかな」
 まだお腹に余裕はある。どうしようかなと蒼汰は店の方をちらり。
 するとヨハも、蒼汰のパニーニも旨そうだと零し一緒にお目当ての物を求めに。
 それは皆での朝ごはん。この時間をもう少し、楽しんでいたいからという気持ちもある。
 何気ない時間は――大事。
 けれどこの後のことも、決して忘れてはいないのだ。
 腹ごしらえも終わったら――お仕事。
「與儀の予知だ、店も確り見る!」
 ぐっと拳握って頷く京杜。その言葉にヨハもゆるりと頷く。
「與儀の顔に泥は塗れない、まずは探索からか」
 怪しい作りと額面。それから、人相をどうこう言いたくないが、それらも指針にはなるかとヨハは呟く。
 細かいとこには目ざといぞ俺、と京杜がいうのは主夫でもあるから。
「じゃあ俺はプレゼント探してる風で」
 目利きはできないけど、野生の勘を信じて変なの探してみますと言う蒼汰。
 ちょっと行儀は悪いかもしれないけれど、朝食食べながら店を眺める。
 面白い物ないかなーと誉が視線巡らせているとちらりと視線ひとつ。
「御剣はあんまり変なものに引っかかるなよ?」
 警戒心が無さすぎて少し心配になる、とサフィーは誉の動向を見守る。
「ん、何?」
 色々なものが面白くて視線はいったりきたり。情報収集というより完全に客のようだとサフィーが零すと気のせい気のせいと誉は笑う。
 市場の賑わい。その色々なものに目を惹かれる。
 蒼汰がふっと視線向けた先では他の猟兵たちが売り子をやりこめているところだ。
 あそこは大丈夫そう、と他の所へ目を向ける。
 と――どんと体格の良い男が売り子をしている店がある。
 商品の並びは乱雑だ。
 あそこちょっと気になる、と蒼汰が足を向ける。
「見ていいですか?」
「ああー?」
 問えば、男はじろじろと視線を向けて来る。感じはよくない。こちらが客だというのに値踏みするような視線を向けてくるのだ。
「兄さんが買う様なものはここにはねぇよ。さぁ散った散った!」
 シッシッ、とその手は追い払う様な手付き。けれど、すぐその男の表情はかわる。
 それは常連らしき男が近づいてきたからだ。
「おっ! いつものやつか!」
「ああ……客が、多いな」
「いや客じゃない。ほら別の店に行け!」
 ふらふらと、おぼつかぬ足取りの細く痩せた男がやってくる。
 売り手の男はすぐさま相好崩し、対応が全く違う。
 そして値段の話も始まり、耳を傾けていると明らかに額がおかしい。
 そこへ、ひょいっと誉は商品覗き込む。
「お! これなんだ? ふーんイミテーション? よくできてるなぁ」
 屈託なく、関心して。そしてその値段をちらっと耳にして瞬く誉。
 それは演じているわけでもなく自然な行動だった。
「いくら? はぁ、マジ? ちょっと高すぎだろー!?」
 なぁ! と蒼汰に同意を求める。ついでにそこにいた客にも。
 すると売り子の男はそんなことはないと騒ぎ始める。
 その様子をちょっと離れたところから見ていたのはサフィーだ。
「店主の顔色は探りやすいか」
 自分ではあんなふうに声をかけたりはできない。というよりはしない。するタイプではない。
 けれど周囲の様子を見て、情報を得ていくのは苦ではなく自然な事だ。
「本当にこの値段? おかしくないか? おもちゃみたいなのに」
 と、質問投げかける誉。
 その誉の素直な反応に思わず蒼汰は笑う。
 この店は『当たり』なのだろう。売り子の男も何か用心するようなそぶりを見せ始めた。口数は少なくなり客の男と視線をちらちら合わせている。
 そこへ、フード深く頭窘めるようにヨハが割って入った。
 こういう輩もよくいるのだ、気にするなと。
「しかし店の物にとやかく口を出されるのはな」
「そう言わないでほしい……もっと値打ちのものを見せてくれないか」
 うっそりと、暗い含み笑み浮かべて耳打ちすれば、売り子は何かしら思うところがあるのだろう。
 仕方ないとごそごそと、自分の荷物の底を探り始める。
 その間にヨハは視線を皆へ。蒼汰は小さく頷きそれとなく、逃げ道を塞ぐ。
 売り子の男も何かもっと良いものがでてくるのだろうかと興味があるようだ。
 男の話を聞きつつ機嫌を取っていると――どこかで騒ぎが起きたようだ。
 それをはじめとして幾つも連鎖するようにざわめきが動いてくる。
 そしてこの目の前の男達もだ。
 舌打ちをして話を切り上げるそぶりをみせ、売り子の男は傍に置いていた鞄を手に乱雑に商品を掴む。そして店を飛び越え雑踏の中に逃げこんだ。
「どけ!」
 乱暴な声だ。その相手をするのは正直面倒くさい。
「……あれ? 逃げたっ!?」
 誉は瞬いて、追いかけ始める。
 客の男もまた、この場を離れようとしていたのだがすっと、その足をサフィーは足を引っかけバランス崩させた。
 その客の男を確保ー! と誉が抑え込む。
 バタバタ暴れているが、最後には観念して大人しくなった。
 そしてもうひとり、売り子の男は雑踏に消えようとしていた。
「――ヤト」
 名を呼べば、金の瞳の純白の中華竜は一声鳴いて応えた。そして人々の間をするりと柔らかに飛んで足許を捕らえる。
 そこへ、焔の如き紅を密かに帯びた鋼糸を京杜は滑らせた。炎と紅葉踊る、その様に驚いた男の足はもつれ雑踏の中に倒れこむ。
 そこへ蒼汰が雷一つ、撃ち落す。
 ぎゃっと短い叫びの合間に男は気を失って、ぱたりと倒れた。これで確保は完了だ。
「……流石、與儀の麾下だ」
 その流れるような呼吸にヨハはふと笑い零す。
「残念だったな、このメンツから逃げられるわけねェだろ」
 與儀が選んだやつらなんだからなと――京杜は此処にいない主の代わりに、胸張って紡いだ。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

九条・真昼
薬入りの宝石ねー。
宝石自体に興味はないんだけど、薬の方は結構興味あるし情報収集がんばりますか。
流石にこれはネットじゃ確認できないし、久々に外出―……う、太陽が目に痛い……溶ける……。
できるだけ日陰の店に行こう。
ふらふらーと立ち寄り、並んでる宝石やそれを使ったアクセを凝視。
マトモな店ならまぁ俺みたいな客がきたら困惑するだろうけどさ、アタリの店なら俺のこの不健康な容姿が効くんじゃね?
とりあえず売り子の様子見て、やけに品質悪そうなものすすめてくるようならアタリ確定かな。
ついでに「これって皆一緒?」「今流行ってる奴欲しいんだけど」ってぼかしつつも薬欲しがってるような奴を装って情報収集。


華折・黒羽
初めて足を踏み入れた世界
見上げるも見えぬ建物の天辺
表の道は人が多すぎて歩けたものでは無かった
耳に入る音も随分騒がしい

逃げるように少しでも薄暗がりに入ろうと
いつの間にか市場近くの裏道へ

その手にはこの世界に降り立った時に
鼻孔を掠めたいいにおいにつられ購入した
“ほっとどっく”が

裏道で食べながら作戦を練ろうかと思案していた時
不意に現れたのは数匹の野良犬

これ幸い
技能を使い野良犬達と【話し】
食べ物を分け与える事を約束し【使い】を頼む

市場に並ぶ店の中
野良犬達にとって「普段嗅ぎ慣れないにおいがする店」
の目星をつけてきてもらう様に、と

この辺りに住み着いてる野良犬なら
何かしら違和感をみつけてくれるだろう
そう考えて



「薬入りの宝石ねー」
 ふらりふらり。黒いマスクとヘッドホン。細い体にその瞳に光は無く――正直、この朝の市場に居て大丈夫なのかと周囲の人々も思ってしまう九条・真昼(嗤ヒ袋・f06543)。
 宝石自体に興味はない。けれど薬の方に真昼の興味は傾いていた。情報収集がてら頑張ろうと、久々の外出。
 きらきらと、降り注ぐ朝陽。眩しい。
「……う、太陽が目に痛い……溶ける……」
 流石にネットでは確認できない。そう思って外に出てきたのだが、通りを歩むのはつらい。
 出来るだけ日陰の店に、と足は向く。
 ふらふらーと気の赴くままに立ち寄ってその店先に真昼はしゃがみ込んだ。
 ちらりと、売り子を見る。
(「マトモな店ならまぁ俺みたいな客がきたら困惑するだろうけど、ここは」)
 そうじゃないみたいだとマスクの下でうっすら、口端があがる。
「何かお探しものかな?」
 売り子は髭を蓄えた男だった。アクセサリー類を売るならもう少し小ぎれいにした方が良いと思うような。
 その様子をちらり。意味ありげな表情でこれはどうかとすすめてきたのは、くすんだ色の大ぶりの石の使われたブローチだ。
 それを手に取ってみると、なんだか軽い。
「これって皆一緒?」
 真昼は男へと意味ありげな視線を向ける。
「今流行ってる奴欲しいんだけど」
 ぼかして伝える。するとにやりと男は笑ったのだ。
「どんなのが欲しいんだ? 色々あるが」
 そして、ノッてきた。この店、あたりだなーと真昼は話を合わせる。
 客だと思って色々と零し始める男。
 しかし、通りでの騒ぎを感じそこそこで、お前も逃げろよと片づけを始める。
 真昼がもうちょっと色々見たいんだけどと言えば、なら別の場所でと男はにっと笑って見せた。
 ちょっと人気のない方向を指し示す。取り押さえるのはいつでもできるかと真昼はついていくことに。
 そのしばし前――初めて足を踏み入れた世界、と華折・黒羽(掬折・f10471)は空を見上げる。
 見上げるも見えぬ、建物の天辺。
 黒羽にとって足踏み入れた場所は人が多すぎて、歩けたものでは無かった。
 その耳に入る音も随分騒がしく、そこにいる事が憚られる。
 逃げるように少し、薄暗がりに入るといつの間にか市場近くの裏道に入っていた。
 そして、やっと一息。
 世界に降り立った時に鼻腔を掠めたいいにおい。
 それにつられて購入したのは――『ほっとどっく』だ。
 先程までの騒がしさはなく、少し離れた市場の活気が届くくらい。
 このくらいなら、悪い心地ではない。
 これを食べながら作戦を狙おうかと思案していると――くぅんと、細い声。
 そちらを見れば数匹の、子犬つれた野良犬が様子をうかがっていた。
「……頼んでいいだろうか」
 これ幸いと黒羽は野良犬へと話しかける。
 ほっとどっく。これを分ける事を約束し、市場を巡ってきてくれないかと。
 市場に並ぶ店の中、野良犬たちにとって『普段嗅ぎ慣れないにおいがする店』の目星をつけてくれないかと。
 すると、匂いもだが最近いつもと違う顔ぶれがあると言っている。
 常連である市場の人々は野良犬たちにも時折、食事を与えてくれることもあるようだ。
 しかし邪険にする者もいる。最近そういった人間が増えたというのだ。そして変なにおいも、するという。
 だから、市場に行かないうようにしていると野良犬たちはころころ転がって遊んでいる子犬へと視線向けた。
 この辺りに住み着いているのなら何かしら違和感を見つけてくれるかと考えていたのだが、すでにそれはあるらしい。
 と、野良犬がすっと顔をスンと鼻を鳴らす。
 黒羽も其方を見れば荷物持った男と、もう一人。
 わん! と犬が鳴き声あげた。それはこいつもその一人、と言っているのだ。
 男はなんだこの犬は、と行く先を塞がれている事に片眉吊り上げる。
 黒羽が男の後ろのもう一人へ視線を投げると――真昼もまた気付く。
「あ、こいつ。確保」
「えっ?」
「手伝おう」
 互いに、猟兵だと一目でわかった。犬たちに礼だとホットドックを投げ、黒羽は男を取り押さえる。
 客だと思っていた者はそうではなかったのだ。この場所でやっと、売り子の男は気付き、そしてがっくりと肩を落としたのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第2章 集団戦 『スペクター』

POW   :    無音致命の一撃
【その時の状況に最適な暗器】による超高速かつ大威力の一撃を放つ。ただし、自身から30cm以内の対象にしか使えない。
SPD   :    不可視化マント
自身に【生命力で駆動する姿を隠せる透明化マント】をまとい、高速移動と【自身の気配を掻き消す超音波】の放射を可能とする。ただし、戦闘終了まで毎秒寿命を削る。
WIZ   :    無法の手管
技能名「【恐怖を与える・傷口をえぐる・恫喝・殺気】」の技能レベルを「自分のレベル×10」に変更して使用する。
👑11
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 脱獄した者達が潜んでいた市場。
 怪しい薬入りの宝石類も含め、その回収は無事に終わった。この後、現地のヒーローたちが出所なども突き止めるだろう。その時、また手が必要ならば猟兵達にも声がかかるはずだ。
 そして、脱獄していた者達は刑務所へと逆戻り。
 その搬送を猟兵達はし――彼らが脱走するに至った要因。つまり迷宮の力を得ようとしているオブリビオンと倒すべく、その奥へ進むことになる。
 刑務所を守っている者達では取り押さえることができないオブリビオンたち。
 それに対処できるのは、猟兵たちだけなのだから。
 愚者の迷宮――その奥への扉はこじ開けられていた。
 ぼう、と不思議な力でもって、進む先にぽっぽっぽっと灯りがついていく。
 その先は長く細い通路の迷路。しかし迷路の順路は、すでに解き明かされており猟兵達は案内に従ってすすむだけでよかった。
 そして、広い空間に出たところで――待ち構えていた影がある。
「ここから先には、いかせません」
 雇い主との契約ですからと紡ぐのは暗殺者達。
 この奥に潜むオブリビオンを倒す為にはまずこの暗殺者達を倒さねばならないようだ。
マリス・ステラ
【WIZ】他の猟兵と共闘します

「主よ、憐みたまえ」

『祈り』を捧げると星辰の片目に光が灯る
全身から放つ光の『存在感』で敵を『おびき寄せ』る
光は『オーラ防御』の星の輝きと星が煌めく『カウンター』

味方への攻撃は『かばう』
弓で『援護射撃』放つ矢は流星の如く
響く弦音は『破魔』の力を宿して敵の動きを鈍らせる

「光あれ」

全身から光が迸れば味方に『呪詛耐性』の加護を与える
敵が姿を消すなら『第六感』を働かせて位置を掴む

軽傷は無視
重傷以上に【不思議な星】
緊急時は複数同時に使用

「賽は投げられた。始まってしまえば、もう誰にも止められない」

猟兵という存在はそういうものです
あなた達を私は赦しましょう
そして魂の救済を



「主よ、憐みたまえ」
 マリスは、祈りを捧げる。
 星辰の片目に光が灯り、全身から放つ光は――敵の目を惹く。
 これ以上先に何者もいれるなと雇われたスペクターたち。
「相手をしましょう」
 静かに言い放てば、スペクターの一人がマリスへと飛びかかった。
 その得物はナイフ。振り下ろされる、その瞬間オーラを放ち防御する。
 星の輝き、煌めき。
 カウンターでその刃弾いて、マリスは弓構えて放っていた。
 流星の如く放たれた矢をかわすスペクター。
 その間に響く弦音。それには破魔の力を宿しているのだが――どうやらそれは、この敵には届かぬようだ。
「光あれ」
 全身から迸る光は味方へ贈物。呪詛耐性の加護を向ける。
 その光が眩しいと、敵の姿がゆらりと消えた。
 姿を隠すと言うのなら――その場所は第六感でマリスは探る。
「賽は投げられた。始まってしまえば、もう誰にも止められない」
 猟兵という存在はそういうものです、とマリスは紡ぐ。
「あなた達を私は赦しましょう。そして魂の救済を」
 きり、と矢を番え弓を引き絞る。
 その矢がむく先には誰もいない。誰も居ないはず――だったのだが。
 ひゅっと放たれた矢が何者かを貫き短い悲鳴が上がる。
 それはスペクターだった。地に倒れたその姿をマリスはただ静かに見つめる。
 そしてまた、別の襲い来る影に対するのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

九条・真昼
うえー、情報屋に戦闘を求められるのは困るんだけどなー。
でももう完全にロックオンされちゃってるなら、しゃーない。ひきこもりなりに頑張るぞい。

まぁ、言うてホント戦闘は苦手なんで機敏な動きは無理無理無理無理かたつむりー。
あー、やだやだやだ、そんな殺気とかぶつけてこないでくださーい。
ギャー、ほんと無理、やーめーてー!!

とまぁ一方的に蹂躙されて相手の油断を誘う戦法でいきまーす。
死にかけ装って無防備にトドメ刺しにきたら絶好のだまし討ちタイミング。
「お仕事終了、おつかれさーん」
サイキックブラストでビリビリっとね。

「お互い契約は慎重になりたいものだね。危ない仕事に関わらないようにさ」
にやにや嗤って肩を竦める。



「うえー、情報屋に戦闘を求められるのは困るんだけどなー」
 非常に面倒くさい。というような面持ちで真昼は周囲を見回した。
 敵であるスペクターのひとりがにじりよじりと、距離はありつつも射程範囲に収めているようだ。
「でももう完全にロックオンされちゃってるなら、しゃーない。ひきこもりなりに頑張るぞい」
 と、真昼は言うものの――気配も薄く暗記を持った相手だ。
 真昼は動かずにいるのに、じりじりせまられ背筋にいやなものが滲む。
「まぁ、言うてホント戦闘は苦手なんで機敏な動きは無理無理無理無理かたつむりー」
 敵の動きを目で追うのはやっとだろうか。
「あー、やだやだやだ、そんな殺気とかぶつけてこないでくださーい」
 嫌な気配。それを纏い威力増してくるスペクター相手にできることははたしてあるのかないのか。
「ギャー、ほんと無理、やーめーてー!!」
 思わず声を上げて真昼は逃げ回る。振り下ろされた攻撃をどうにかこうにか、かわしてとうように。
 一方的に、スペクターがしかける。
 しかしそれは相手の油断を誘うための戦法。
 避けて、転がされて。相手の思うように扱われているふりをする。
 端の方へ追いやられてトドメ――そこが絶好のだまし討ちタイミングだ。
 最も近くまで敵がやってきた瞬間、真昼は蹲るのをやめた。パッと身体を起こし、両の掌を敵へと向け高圧電流を一気に放つ。
 その熱量に穿たれて、ずしゃりとその場にスペクターの身は落ちた。
 気持ちとしてはビリビリ程度だったのだが、どうやらそれ以上のダメージを追った様子。
 真昼はそーっと倒れた敵を覗き込み、相手の状態を確認する。
「お仕事終了、おつかれさーん」
 動かない、その姿を確認して真昼は立ち上がって倒れ伏した相手へとにやにや嗤って見せる。
「お互い契約は慎重になりたいものだね。危ない仕事に関わらないようにさ」
 肩を竦めて、向けた言葉はもうすでに――敵には聞こえていなかった。

成功 🔵​🔵​🔴​

黒木・摩那
ここから先にはいかせません、ということだけど。

ここで契約を反故にしてくれれば報酬は相手の倍出しますよ。
大丈夫、奥にいる依頼主は私達が倒しておくから【言いくるめ】。

(言いくるめがダメならば)仕方がありません、押し通らせてもらいます。

相手は暗殺者ということで不意を打つ攻撃が得意技らしいです。
しかし、残念ですが、不意なんて突かせませんよ。

透明化に対しては、スマートグラスのセンサーで対応します。
熱か振動で存在の探知を試みます【情報収集】。
それでもダメならば【第六感】で。

居場所が分かったら、UC【偃月招雷】で帯電したヨーヨー『コメット』で攻撃します
【先制攻撃】【属性攻撃】【衝撃波】【なぎ払い】。



「ここから先にはいかせません、ということだけど」
 立ち塞がるスペクター。その前にたった摩那は相手の様子伺いつつ、言葉向ける。
 もし言いくるめられるのならば――幸い。
「ここで契約を反故にしてくれれば報酬は相手の倍出しますよ」
 そう、摩那は提案してみるがスペクターは決して反応しない。
「大丈夫、奥にいる依頼主は私達が倒しておくから」
 更に言葉を続けるとそんな提案、と短く反応を返してきた。
 裏切りなどはしないと。
「きっちり頂いて仕事をしない方が暗殺者としては信用問題」
 その在り様はどうやら覆らないようだ。摩那は仕方がありません、とため息をつく。
「押し通らせてもらいます」
 相手は暗殺者。不意を打つ攻撃を行ってくるのだろう。
「しかし、残念ですが、不意なんて突かせませんよ」
 透明化に対しては熱か振動を見ればいい。スマートグラスのセンサーで対応すればいいと摩那は対策をたてている。
 けれど敵は姿隠さずそこにいる。しかしその身の持つ何かを、底上げしていた。
 一瞬ひやりとさせるような気配。
 けれど相手が動く前に、摩那は手にしたヨーヨー『コメット』に力を乗せる。
「ウロボロス起動……励起。昇圧、集束を確認……帯電完了」
 帯電したヨーヨーを振るえば目の前にいる敵を捕らえる。薙ぎ払えば、そのワイヤーはしなっていた。
 その雷撃に捕まった敵は、その場で事切れ姿をかき消したのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

出水宮・カガリ
※アドリブ絡み可

んー。見えない暗殺者というのは、門とは相性が悪くて嫌だな。
鍵は抉じ開けるし、壁は超えてくるし
しかもそれが複数、と

【籠絡の鉄柵】を高い柵に変じさせ、自分の周囲を囲わせた上で敵との距離を詰めよう
この柵は【不落の傷跡】で強化しているからな、柵の隙間からの攻撃は通らないぞ
柵が接触する直前に【駕砲城壁】を発動、あとは敵の攻撃が終わるまでそのまま
敵が離れれば解除してまた距離を詰めるが、解除している間に攻撃を受けないための柵だ
カガリ自身は速さに自信は無いのでな、常に柵を張っておくしかないのだ

味方の様子も見つつ、必要と見れば柵で覆う範囲を伸ばす


華折・黒羽
※アドリブ、連携歓迎

他の猟兵の援護へと回る

姿隠しも、音の波も、
その地を武器で満たしてしまえば関係のない事
屠に施した縹の戦化粧でその刀身に氷の属性を宿し
構えれば刀身は途端氷の花弁となり
人の身ひとつもすり抜けぬ様にと周囲を埋め尽くし舞い踊る

「行かせないと言うのなら、向かってくるといい」

言葉の終わりに駆け出して

花弁には攻撃対象を指定している
その為主たる己の身は傷付けないよう道を開けながら

敵の音波により花の花弁が割れたなら
向かう方向から攻撃を避け
暗殺者の身を裂き姿が現れたなら
廻を構え黒の矢にてその身を狙う

敵との間合いは詰めずその横を通り奥へ進もうと
引き付けた素振りは全て控えた猟兵が進む道へと繋げる布石



 その姿が掻き消える。
 しかし気配が近くにあることをもちろん、カガリは感じていた。
「んー。見えない暗殺者というのは、門とは相性が悪くて嫌だな」
 暗記を持ったもの達の気配。カガリは鉄門扉のヤドリガミで、そういった者を相手にした記憶もある。
「鍵は抉じ開けるし、壁は超えてくるし。しかもそれが複数、と」
 思い起こして、やはり相性が悪いとカガリは思うのだ。
 ゆらりと宙を泳ぐ頭の無い黒い魚骨がすぅっと姿を現す。それはその姿を高い柵へと変え、カガリを守る様に囲った。
 その柵は体に刻まれた傷、そして陥落した城門の無念をもって、驚異を、敵の攻撃を通しはしない。
 ガンッ、と高い音は敵の刃がその柵の隙間とぶつかった音だ。
 一度で駄目ならもう一度と暗殺者が踏み込んできた瞬間。
「反撃せよ。砲を撃て。我が外の脅威を駆逐せよ」
 カガリが視線向けたその柵に満ちる力。振り下ろされる暗記の一撃。けれど放たれた攻撃、その負荷を、衝撃をそのまま光弾として反射する。
 その光弾を最初のひとつは敵も反応できずその身に。けれどそのひとつでは、スペクターのすべてを削るには足りなかった様子。
 再び襲ってくるが、敵がふたたび正面からその攻撃をくらうことはない。
 敵もこの膠着を感じ、離れて様子を見る。
 カガリも攻撃が向けられれば同じように防ぐのだ。
 しかしカガリは速さに自信があるわけではなく、敵の動きの方が速い。
 右から、左から。後ろからも繰り出される攻撃を鉄柵にて塞ぎきる。
 このままではジリ貧か――と、思った所に。
 ひらり。
 ひとひらの花弁が舞う。それは本物の花弁ではなく氷の花弁。
 姿が見えずとも、音の波も。
 この場を己の得物にて満たしてしまえば関係のない事。
 黒羽は己の身に依存し共存する黒剣、屠に縹の戦化粧を、その刀身に氷の属性を宿した。
 そして構えた刀身は氷の花弁となり、周囲を埋め尽くす。
 その花弁がカガリの前にいた敵をも包み込み攻撃したのだ。
「……余計な、事だったか?」
「いや、助かった。相性の悪い相手だ」
 そうかとひとつ、黒羽は頷いて氷の花弁を操る。
「行かせないと言うのなら、向かってくるといい」
 言って駆け出す。埋め尽くされるほどの花弁は、主は傷つけない。
 敵の気配が深くなる。スペクターが持ちうる技が瞬間的に引き上げられ、黒羽へと向けられた。
 攻撃の気配に視線向ける――けれど敵の姿が見える前に、その前に柵が現れ攻撃防ぐ。それはカガリからの援護だ。
 花弁が割れる。その先に暗殺者がいるとみて、黒い羽の遠的矢を構え、黒羽は放った。
 全ては廻る、そして帰結する。矢は敵の身を貫いてその道をまた開けるのだ。
 だがひとり倒してもまだ、スぺクター達はいる。
 間合い詰めず、黒羽はその横を通りすぎ奥へと向かうように走った。その動きに敵の視線も導かれる。
 引き付ける。その素振りは続く猟兵たちへ道を作るものでもあった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

木鳩・基
アドリブ・連携歓迎

速くて動きが捉え切れない……
こうなったら、一か八かでいくしかないか

一点に留まって、「反規範パズル」で来る敵を迎撃
外しても地形を複雑に組み変えて、通るルートを制限する

実のところ、それでも当たるとは思ってないんだよね
本命は特定方向だけに攻撃を絞ること
地形を組み変えるうちに敢えて私の死角を作って、敵をその一点に誘い込む
攻撃が当たりそうになった瞬間、「ブレイクスルー」を発動
攻撃を無力化して、隙だらけの相手に至近距離から巨腕を叩き込む!
失敗したらギリギリで敵の足元を殴って崩して足止め……誰かになんとかしてもらうしかないね
(フェイント、おびき寄せ、だまし討ち、地形の利用、勇気、覚悟)



 己のすぐ近くを気配が駆けていく。
 しかし、その姿は見えずとも、仲間の残した氷の花弁がその場所を示す。
「速くて動きが捉え切れない……こうなったら、一か八かでいくしかないか」
 基は一点に留まり、呼吸落ち着けた。そして、その腕を見詰める。
「解は無理やり捻り出す! やりたいようにやらせてもらうぜ!」
 基の腕は組み替えられ、巨腕へと変わっていく。
 その邪悪な気配を増しながら迫る暗殺者。その姿見えたと同時に基はその拳向け、迎撃する。
 拳を振り抜く――しかしそれにとんと手をついて、身を捻り暗殺者は軽くかわしてしまった。
 拳は敵の姿見失い、地を撃つことになる。それはばらりとピースへと変わり、基は自由自在に組み直して己の領域を作り上げていく。
 当たるとは、そもそも基は思っていなかった。
 地形を弄り、敵から向く攻撃を絞れるようにできればそれでいい。
 死角を消して、敵を誘い込む。背面は閉じられ、正面からくる敵を迎えるのみ。
 身軽に、殺気を乗せて正面から走りこんでくる。その手には得物。
 それを脱力して基は待っていた。向けられた攻撃は、無力化される。
 掻き消える力。それに暗殺者は驚きを隠せないようだ。
「どうよ? ビビった? ……うん、私もビビってる」
 そう、言って至近距離。基はその巨腕を叩き込んだ。
 一瞬、怯んだのもある。正面からの一撃に暗殺者の姿は崩れ去って、消えていく。
「……次もこうして正面から来てくれたいいんだけどね」
 そううまくいかないかな、と頭上からの気配を感じて次はどう戦うか、基は思案する。

大成功 🔵​🔵​🔵​

王・笑鷹
エルザと。
さー腹ごしらえもしたし、次は運動の時間だネ!
刑務所と繋がる道ってなんかノスタルジー感じるヨ。
入ったことないけどネー
そっかー。
そのまま出てこれない状態にしちゃった風に聞こえるケド、気のせいカナ?

目では捕らえにくい厄介な相手ネ。
でもワタシだって目立たないのは負けてないヨ。
鴉をヒラヒラさせて、攻撃を誘導しつつ、逃げるネ!
エルザもいるし、安心して走り回るヨ。

エルザの理論、難しくて良く解らないケド、変なところ攻撃すればいいんだよネ?
エルザの電撃がきまったら、上着脱いで加速するヨ。
目にも止まらぬ早業、喰らうとイイネ!

社会科見学ネ!
挨拶の仕方ってなんだったっけ?
オツトメゴクローサマ?


エルザ・ヴェンジェンス
笑鷹様と。

ノスタルジーですか?
確かに、私も出たいとお話になる方に差し入れを持っていったことなどございますが。
ふふ。さて?

成る程、暗殺者…と。
不肖このメイド、暗殺というものには少々覚えがございますので。
お掃除と参りましょう。

私は後方から電撃で援護を。
相手が笑鷹様を囲むような動きを見せればサイキックブラストにて攻撃を
透明化とはいえ、空間の揺らぎはございましょう
えぇ、メイドたるもの、気になるところを掃除したくなるものです。

笑鷹様、どうぞお願いいたします。

では、折角ですので黒幕を含め社会科見学と参りましょう
そうですね。
今回の場合はお疲れ様ですさようなら?でしょうか



 笑鷹は笑って、エルザへと視線向ける。
「さー腹ごしらえもしたし、次は運動の時間だネ!」
 ぐっと伸び一つ。笑鷹の準備は万端だ。
「刑務所と繋がる道ってなんかノスタルジー感じるヨ」
「ノスタルジーですか?」
 入ったことないけどネーと続く笑鷹の言葉にエルザはそういえば、と思い出す。
 刑務所と、監獄といえば、と。
「確かに、私も出たいとお話になる方に差し入れを持っていったことなどございますが」
「そっかー。そのまま出てこれない状態にしちゃった風に聞こえるケド、気のせいカナ?」
「ふふ。さて?」
 お好きに想像してください、というような面持ちに笑鷹はむーと唸る。
 果たして一体、どちらだろうか。悪友はまだまだ、底が知れぬというところ。
 そんな、何でもない日常の一コマのように話をしながら笑鷹とエルザは周囲へ視線を向ける。
 そこに無数の気配を感じているからだ。
「成る程、暗殺者……と」
「目では捕らえにくい厄介な相手ネ」
「不肖このメイド、暗殺というものには少々覚えがございますので。お掃除と参りましょう」
 笑鷹様、とエルザは呼びかける。エルザは頷いて先に動き始めた。
「でもワタシだって目立たないのは負けてないヨ」
 黒い翼のような、鴉の端をヒラヒラさせて、敵の気を引く。
 こっち、こっちと攻撃を誘導しつつ笑鷹は逃げていた。
 そうできるのはエルザがいるから。安心して走り回り、後ろは気にしない。
 援護するようにエルザが電撃を放ってくれているからだ。
 その、嫌な気配の増す場所へとエルザは掌を向ける。
 放たれた電撃は空を穿って、そして僅かに何かの揺らぎを見つけていた。
「透明化とはいえ、空間の揺らぎはございましょう」
「エルザの理論、難しくて良く解らないケド、変なところ攻撃すればいいんだよネ?」
「えぇ、メイドたるもの、気になるところを掃除したくなるものです」
 例えば、そのあたり――エルザの電撃が、再び何かにぶつかって爆ぜる。
「笑鷹様、どうぞお願いいたします」
 わかったと見切った笑鷹は上着をばさりと脱ぎ払って、身軽になって走りこむ。
 その速さは、先程の比ではなく風が後から追いかけていくようなものだ。
「目にも止まらぬ早業、喰らうとイイネ!」
 ひゅっと笑鷹のダガー、隼がきらめいて走る。それは暗殺者の見えぬ姿を切り裂いて、その姿を露にした。
 その切っ先は、さらに深くその身を切り裂いて暗殺者の姿をかき消していく。
「ナルホド、よくわかったネ!」
 次は、こっちと笑鷹は身を翻す。エルザが放った電撃が暗殺者の影を浮かびあがらせた。
 それを再び、エルザが仕留めて
「では、折角ですので黒幕を含め社会科見学と参りましょう」
「社会科見学ネ! 挨拶の仕方ってなんだったっけ?」
 オツトメゴクローサマ? と首を傾げる笑鷹へ、そうですねとエルザはしばし考える。
 きっと一番、しっくりくる言葉はこれだろうと思い浮かべてにこりと微笑んだ。
「今回の場合はお疲れ様ですさようなら? でしょうか」
 微笑みは花綻ぶようであるのに紡ぐ言葉にはなにやら物騒な気配。
 エルザはオツカレサマデスサヨウナラ! とその言葉を練習しながら、迫る暗殺者へと再び刃を向けた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

姫城・京杜
【事務所】の皆と迷宮へ
與儀の予知だからな、確りやらねェと!

與儀はいなくても、俺の矜持は護ること、それは変わらねェ
暗殺者だか何だか知らねェけど、事務所の誰にも手ェ出させたりしないぞ!

敵の気配察知したら積極的に前に
天来の焔を掲げ皆をかばいつつ確り盾受けして
シールドバッシュで敵吹き飛ばして、皆が攻撃できる隙つくるぞ
背中任せられる仲間がいるから迷いなく前に出られる
息合った連携で敵倒していく!
暗器も盾受けで確り防ぐ
残念だったな、燃え盛る炎に照らされて全部攻撃が丸見えだ
数いそうだから、盾で皆を護りつつも【紅き猛火】で敵を燃やしてくぞ!

俺たちの雇い主は予知した與儀
雇い主と絆が深い俺たちに勝てるわけねェだろ!


月居・蒼汰
【事務所】の皆と
さて、もう一仕事…頑張るか

前に出る皆の背を支えられるように、後ろから
攻撃は高速詠唱で手数を増やしつつ願い星の憧憬を中心に
数が多いみたいだから範囲攻撃でしっかりと狙いを定めて
一度になるべくまとめて倒せるように
接近されても落ち着いて対処、至近距離から魔法を撃ち込む
恐怖も殺気も怖くないのは、一人じゃなくて皆がいるから

…戦う皆の姿が頼もしい
ここにいると守られてばかりで
でも、前で戦う皆の背を守る役目も大事なことだってわかってる
けど、皆と一緒に戦う度に思うんだ
俺も前に出て誰かを、皆を守れるようになりたいって

一通り片付いたら、生まれながらの光で皆の怪我を治して奥へ
…あと一息、頑張りましょう


御剣・誉
【事務所】
この迷宮、勝手に灯りがついて面白いよな!
どんな仕掛けでついてるんだろ?

物見遊山で歩いていれば
仲間の反応を見て近くに敵がいることにようやく気付く
オッケー、奥に進むためにはコイツらを倒せばいいのな

状況を理解したら、臆することなく手にした剣で己の腕を傷つける
ん?どうかした?
失礼な、オレは正気だってば
ほら、見ろよ!
掲げた愛剣は【PRINCE of SWORD】によって姿を変えて

ふふん、見た目だけじゃなくて斬れ味も増してるんだぜ!
遠慮しないでも教えてやるよ!
敵の攻撃は剣で受け流したり勘でかわしたり
仲間の攻撃に触発されつつ
多少の怪我は気にしないで突っ込んでいくぜ
だって、負ける気がしねーもん!


サフィー・アンタレス
【事務所】

ここまで関わったなら、一応最後までやるか
…アイツの依頼だしな
順路は分かっているようだが、はぐれないよう注意しておくな

今回は、最前線は他の奴等で足りるだろう
中衛で、周りの穴を埋めるような立ち回りを意識
剣から放つ蒼炎での遠距離攻撃で、他の奴等の援護を
まあ、基本は各々に任せて大丈夫だろう

常に周囲は警戒しつつ
不意打ち等に要注意
何かあれば、他の奴等に知らせるな

契約に忠実
実に暗殺者らしい考えだな
まあ、それは俺達も似たようなもので
俺達も、この依頼を達成しなければいけない理由がある
だから一応は、真面目に取り組むか
怪我人を1人でも出したら後が面倒くさそうだ
まあ、回復も任せられる奴がいるから大丈夫か


ヨハ・キガル
【事務所】
契約通り、か
裏切らず義を通す在り方は見上げたものだし
金銭が大事なことも分かるが
だからこそ従う相手は選んだ方がいい
…俺達?勿論、選んだからだよ
迷いない仲間たちと同じ顔

サフィーのように全体見通す眼を養いたいな
前衛に手は充分に足りていそうと認めつつ
その一助にとシーブズギャンビットを
仲間の一撃を逃れる奴がいれば
振るう一撃を悔やむことなく何度でも
不可視のマントで姿消される前に
消えた後には視界や音の歪みを注視して
意識に掛かるものあれは仲間にも声掛けを
…あまり心配も要らないと思うけれどと
頼もしく強い在り方に笑う

…さて、もう一働き
底にはどんな悪党が待っているんだろうな
先へ急ごう
足早に進むは與儀の為



「この迷宮、勝手に灯りがついて面白いよな! どんな仕掛けでついてるんだろ?」
 きょろきょろと誉はアタリを見回す。けれど――ふと、異変を感じた。
 それは仲間達の反応を見て気付いた事。
 敵に囲まれている――蠢く気配は多数ある。だが決して対処できない人数ではなかった。
 他の猟兵達もおり、暗殺者達の人数も大分減っていたからだ。
「契約は守らなければなりません……」
「敵の、排除」
 自分たちの状況は悪いものだと暗殺者達もわかっているのだろう。
 けれど引く気配はない。
「契約通り、か」
 その、暗殺者達の言葉にヨハは零す。
 確かに、裏切らず義を通す在り方は見上げたもので金銭が大事なことも分かる。
 しかし、だからこそ従う相手は選んだ方がいいと思うのだ。
「雇い主にそのようにしたがっていいのか?」
 仕事は仕事だと割り切っていると暗殺者の一人が言う。そして逆に、お前たちは何故ここにいるのだと疑問を投げられた。
「……俺達? 勿論、選んだからだよ」
 その言葉にふと笑って、ヨハは答える。
 するとそうだ、と京杜も屈託なく笑って見せた。
「與儀の予知だからな、確りやらねェと!」
 京杜は仲間達の前に立つ。
 守るべき主がこの場にいなくても、京杜の矜持は変わらず護ることだ。
(「それだけは変わらねェ」)
 だから今は、守るべき者達が與儀でないだけ。
「暗殺者だか何だか知らねェけど、事務所の誰にも手ェ出させたりしないぞ!」
 そう言ってすぐの事だ。
 敵の気配を感じて京杜は動く。
 ぼう、と白き手袋からなされる炎の盾が仲間達の前へと現れた。
 するとガキンと硬い音。それは敵の暗器を防いだ音だ。そのまま、盾で敵を弾き飛ばす。
「隙ができたらよろしくな!」
 言って、京杜はさらに前へ。
「オッケー、奥に進むためにはコイツらを倒せばいいのな」
 誉は状況を理解し赤い鉱石が薔薇の形を描く荊の剣を己の腕へと向け、その刃で腕を傷つける。
 その様にヨハは瞬いて、誉とその手を止めようとする。
「ん? どうかした?」
「突然、腕を……」
「失礼な、オレは正気だってば」
 ほら、見ろよ! と誉はその手の愛剣を見せる。
 誉の血を得て、剣は姿を変えたのだ。本来あるべき姿――御伽話に出てくる伝説の剣へと変わる。
「ふふん、見た目だけじゃなくて斬れ味も増してるんだぜ!」
 そう言って、誉もまた前へと飛び出していく。
 その様子を見て、溜息交じりにサフィーは零していた。
「ここまで関わったなら、一応最後までやるか……アイツの依頼だしな」
 前に駆けていく仲間の姿に、これ以上は良いかとサフィーは周囲の穴を埋める立ち回りを意識する。
 蒼炎が、サフィーの手にある剣より広がった。
 飛ばされてきた暗器はその炎に吹き上げられて飛ばされる。
 ヨハはサフィーがその状況を的確に判断する様にすっと瞳細めて感心していた。サフィーのように全体を見通す眼を養いたいと思いながら。
 前衛は確かに手が足りていそう。それなら己が行うべきはその一助だろうとヨハは動く。
「さて、もう一仕事……頑張るか」
 俺にできる事は、と蒼汰もちゃんと知っている。
 前に出る者がいるのなら、それを後ろから支えるのみ。
 京杜が前に出られるように、高速詠唱で手数増やしその指先を向けるのだ。
 狙って、範囲を絞って蒼汰は星の輝きをこの場に招く。
「月居、右だ」
 声をかける前に対処できていればと思ったが、上手に身を隠して近づいていたらしい。
 蒼汰がその一声で対処できると思い、サフィーは知らせるにとどめた。
 サフィーの声に蒼汰は身を翻す。ふわりとその尻尾を躍らせて。
 すると、先程までいた場所に暗殺者が刃を突き立てている。さらに一歩、距離詰めて来るが蒼汰は落ち着いていた。
「俺だって、一応、やる時はやるから」
 至近距離で打ち込む。
 向けられた暗殺者の得体の知れぬ気持ち悪さは膨れていたのに蒼汰は別にそれを恐いとは思わなかった。
 いや、一人ならば――恐れていたかもしれない。けれど今日はひとりではない。
 暗殺者を一人で相手どったなら苦戦していたかもしれない。
 けれど守りと攻撃とから抜け出てくる敵もいる。
 その敵目掛け、上着を脱ぎすてヨハが迫る。気づいた暗殺者は不可視のマントを閃かせるがそれより速く、ヨハの刃が息の根を止める。
 その振るう一撃には迷いがない。
 悔やむことなく、何度でもヨハはそれを振るうだろう。
「残念だったな、燃え盛る炎に照らされて全部攻撃が丸見えだ」
 見えぬ姿も、その炎の熱気に揺らめいて。
 その揺らめきめがけて誉が剣を振るう。
「遠慮しないでも教えてやるよ!」
 横に薙ぎ払えば、手応え。
 攻撃を受けた暗殺者が暗記を投げて来るが、誉はその剣の刃でうまく受け流した。
 その誉の、果敢に戦う姿にヨハが心配持つことはなかった。
 むしろ頼もしくとても強いその在り方に思わず笑い零れるくらいだ。
 そして、それは誉一人だけではなく皆に向けられる。
「舞い踊れ紅葉、我が神の猛火に」
 紅葉舞い燃ゆる、激しく燃え盛る数多の焔が京杜の周囲に生まれる。
 それらは踊る様に京杜の視界にいる敵を狙って放たれた。
「……戦う皆の姿が頼もしい」
 蒼汰は知らず、零していた。
 けれど、ここにいると守られてばかりと前へと気持ちも多少はやる。
 けれど、前で戦う皆の背を守る役目も大事なことだと蒼汰はわかっているのだ。
 しかし募る想いは、その胸にありぎゅっと、掌を握っていた。
 共に戦うたびに思うのは――己もまた前に出て、誰かを、皆を守れるようになりたいという気持ち。
 その気持ちが、育っていく。
「いっくぜー! 負ける気がしねーもん!」
 敵の懐に、怪我を顧みずに突っ込んでいく誉。
 その姿を少し眩しそうに、瞳眇めて蒼汰は見つつ、後ろから援護をかける。
 暗殺者たちは誰か一人が倒れてもまだ向かってくる。
 その様に契約に忠実だなとサフィーは零した。
「実に暗殺者らしい考えだな」
 だが自分達も似たようなものだったと思う。
 託された依頼、仕事。これを達成しなければいけない理由があるのだ。
「怪我人を1人でも出したら後が面倒くさそうだ」
 己の頬を掠めていったのは細針だ。頬に感じる微かな熱に、頬こすれば血の跡。
「まあ、回復も任せられる奴がいるから大丈夫か」
 けれどサフィーはこれくらいなら、まぁいいかとそのままに。
 そして――暗殺者達の姿が消えた。
 俺たちの雇い主は予知した與儀、と京杜は自慢げに語る。
「雇い主と絆が深い俺たちに勝てるわけねェだろ!」
 な! と京杜は皆へと視線向ける。
 蒼汰は笑って、はいと紡ぐ。
「……あと一息、頑張りましょう」
 蒼汰の言葉にヨハはそうだなと頷く。
「……さて、もう一働き」
 もうこの場に暗殺者はいない。あとは最下層にいるものを討つだけだ。
 底にはどんな悪党が待っているんだろうなとヨハは零す。
 それは向かって、見えてみないとわからぬ事。それでも、決して負ける気などはなかった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第3章 ボス戦 『レプリカマスター『ショウ』』

POW   :    レプリカカスタマイズ
自身の創造物に生命を与える。身長・繁殖力・硬度・寿命・筋力・知性のどれか一種を「人間以上」にできる。
SPD   :    スーパーヒューマンクリエーション
合計でレベル㎥までの、実物を模した偽物を作る。造りは荒いが【人間の複製体】を作った場合のみ極めて精巧になる。
WIZ   :    体内に埋め込んだ対人間用強毒爆弾
【人間と人間の血を引く種に極めて有効な爆発】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

 猟兵達が迷宮の最下層へ辿り着く。その最下層の空間は猟兵達が使ってきた一本道としか繋がっていない部屋だ。
 開けた部屋には、祭壇のようなものがある。すでに朽ちてぼろぼろで、原型は留めてはいないのだが。
 神殿の様な作りとなっているこの場所は、崩れた柱など多少障害物もあるようだ。
 そして、この部屋の中心といえる祭壇の上に一人の少年が座っていた。
 しかし、彼は決して真っ当な人間ではない。
「あ? なになに、ここまできたってことは……は~、つかえねー」
 前払いでいくら払ったか、と言いつつその声色は別段、気にしていないようだ。
「それで、お宅らは俺を倒しにきたってことだよな? けど、迷宮の力は結構奪えた」
 だから、と少年――レプリカマスター『ショウ』はにぃと笑った。
 俺はお前たちが思っているより、強いぞと。
「もう少しいれば完全に上回れただろうけど、仕方ない!」
 ここはちょっと苦戦をして、けれどお前らを倒して。
 そして迷宮の力を最後の一滴までもらい受けようとショウは言う。
 そして己の周囲に新たなる存在を作り出す。どんな顔をしているのか、そこまではわからない人間の複製隊を、いくつも。
 それはショウを守るように動き始めた。
 そこのオブリビオンが迷宮の力を全て吸い取りもらい受けてしまったなら、倒すことは難しくなるだろう。
 猟兵達はこの場で、どうあってもこのショウを倒さねばならないのだった。
出水宮・カガリ
※アドリブ絡み可

猟兵相手に劣化した人間など作っても、歯が立たん事くらいわかっていように
迷宮の力がどう、と言っていたが…何か使ったのだろうか

カガリは人の形をしてはいるが、人間では無いからな
如何にあれが人間を操る術を得ていようと関係ないが
人間の猟兵もいようから、その壁となろうか

【鉄門扉の盾】を振り回して複製体をなぎ払っていく(怪力・なぎ払い)
敵に近づいた所で対人間用強毒爆弾を誘い、確実に使われるとわかった段階で真の姿を解放
【追想城壁】でユーベルコードごと無効化しよう
この壁の内では、その奥の手はもう使えないぞ

主だった攻撃は他のものに任せよう
カガリはここで、危ないものを閉じておく


黒木・摩那
人のレプリカを使って攻撃/防御させて、
自分は後方に、という相手とは相性が良くないですね。
ここは壁役に徹しつつ、他の方の攻撃を待つ形が良さそうです。

……と思ったら、レプリカ人間は爆発するとか、本当に困りましたね。
下手に近づくこともできません。

ヨーヨーを『ミストラル』に変更。
UC【トリニティ・エンハンス】で【風の魔力】を付与してスピードを高めます。
【先制攻撃】【属性攻撃】。
ここまで高速化すると見えないので、
スマートグラスと【念動力】で軌道を制御します。

まずはレプリカ人間の足を止めることを優先。
足を斬撃することで、こちらに近づいてくるのを防ぎます【なぎ払い】。



 ショウの前にはレプリカたちが生み出され、鈍い動きで迫ってくる。
 その様に摩那は眉顰め、静かにその様子を見詰めていた。
「人のレプリカを使って攻撃と防御。自分は後方に……」
 そういう相手とは相性が良くないですね、と摩那は零す。
 なら、ここは壁役に徹しつつ、他の方の攻撃を待つ形が良さそうだと動く。
 けれど。
「こういうこともできるんだぜ!」
 その声と共に数人が爆発する。
 生み出したものはショウにとっては、またすぐに作り出せる消耗品――だから何をしても良いのだと言うように。
「爆発……本当に困りましたね」
 下手に近づくこともできません、と摩那は一度距離を取る。
 そして逆に、前へ出るものも。
「猟兵相手に劣化した人間など作っても、歯が立たん事くらいわかっていように」
 カガリは蠢くように近づいてくる者達の姿に溜息をつく。
「迷宮の力がどう、と言っていたが……何か使ったのだろうか」
 それは戦ってみればわかるかと、カガリは他の猟兵達の前へと進み出た。
「カガリは人の形をしてはいるが、人間では無いからな」
 如何にあれが人間を操る術を得ていようと関係ない。
 けれど、人間の猟兵もいようから、その壁となろうと己の本体でもある鉄門扉の盾を前へ。
 迫るレプリカ人間を――鉄門扉の盾を力の限りなぎ払って吹き飛ばす。
 その間に、摩那は『ミストラル』――高速回転と高反応なヨーヨーに変え、己に風の魔力纏わせ速さを高める。
 己の得物であっても、この速さを眼で追って操るのはなかなか、難しい。
 スマートグラスを使い、そして念動力で摩那はその軌道を制御する。
 まず、その足を止めることを優先しようと。
 狙うのはその足。斬撃でそれを奪えば近づいてくることを防げるだろう。
 ヨーヨーでなぎ払う。ゆるゆると向かってくるレプリカ人間たちの動きを、摩那は奪っていく。
「動けないならそこで爆破!」
 笑い声と共にショウの声が響く。
 その声にカガリは反応し己の真の姿を解放する。
 城門の鉄門扉を核とし、黄金都市の名残を冠して。
「――されど亡都の扉は此処に在り」
 そしてその爆破の瞬間を、抑え込む。城壁の幻影、その内はカガリの領域だ。
「この壁の内では、その奥の手はもう使えないぞ」
 カガリはここで、危ないものを閉じておく――城門より声が響く。
 その間に攻撃を、任せたと託して。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

華折・黒羽
※アドリブ、連携歓迎

数を増やした所で関係ない
俺は俺の成すべき事をするだけだ
一体でも多く、一足でも早く
敵の前へと仲間を送る
その為の道を、切り開く

屠を構え
喚び出した黒帝と共に
蠢く創り出された「人間」の只中へ
繰り出される攻撃は武器で受け、薙ぎ払い
カウンターにて斬り込む

一体、二体、三体
戦場を駆け屠を揮う様は舞うように

──黒帝、

呼ぶは王の名を冠する黒の獅子
続き紡がれた詠唱は、先の剣に施された氷の戦化粧『縹』
此度は王の冠となって獅子の身を包みゆく

氷の戴冠、氷の鎧
白姫の祝福の下、王が起つ
纏った氷の魔力にて駆ける道は凍てつく導

王と供に、と
屠を構え再度
黒の獣も地を蹴った


マリス・ステラ
【WIZ】他の猟兵とも協力します

「主よ、憐みたまえ」

幾度となく繰り返した『祈り』を今も捧げると星辰の片目に光が灯る
全身から放つ光は『オーラ防御』の星の輝きと星が煌めく『カウンター』

「灰は灰に、塵は塵に」

オブリビオンは骸の海に還します
弓で『援護射撃』放つ矢は流星の如く

重傷以上で【不思議な星】
緊急時は複数同時に使用

倒れそうな味方がいれば『かばう』

最終局面で真の姿を解放
刹那、世界が花霞に染まる
頭に白桜の花冠
纏うは聖者の衣
背から聚楽第の白い翼がぎこちなく広がる

「我思う。ゆえに我あり」

爆弾の激しい攻撃に曝されて衣が朱く染まる
星枢と聚楽第が力を集めて意識を繋ぎ止める

「揺蕩えども沈まず」

私はまだ生きています



「使えないならまた生み出せばいいだけさ!」
 言って、ショウはまた新たにレプリカ人間を生み出した。それに与える力は筋力。動きは緩慢だがそれが力に結びつく。
 しかし数を増やした所で関係ないと黒羽は走る。
(「俺は俺の成すべき事をするだけだ」)
 一体でも多く、一足でも早く――敵の前へと仲間を送る。
 その為の道を、切り開くのだと。
 屠を構え、傍らには漆黒の獅子。
 黒羽は黒帝と共に、蠢く創り出された『人間』たちの只中へと踏み込んだ。
 力任せに――拳が振り下ろされる。
 それを屠が受け止め、そのまま薙ぎ払った。その腕を、そのまま切り飛ばされる。
 切り飛ばされた腕は空中で爆発し荒々しい風で押しつぶそうとする。
 けれど、その風の流れよりも早く、黒羽は動いていた。爆発の瞬間には、もうその先にいる。
 一体、二体、三体――黒羽が戦場を駆け屠を揮う様は舞うようでもあった。
「──黒帝、」
 その名を呼ぶ。
「此度白姫より賜る誉、縹を冠し冬の王となる。――此の命、王と供に」
 王の名を冠する黒の獅子に、己の生命力を代償として黒羽は力を注ぐ。
 氷の戦化粧は、王の冠となって獅子の身を包みゆく。
 それは氷の戴冠、氷の鎧。
 白姫の祝福の下、王が起つのだ。
 纏った氷の魔力にて駆ける道は凍てつく導となる。
 先を掛ける、黒帝。王と供にと、黒羽も屠を構え直し、再度走りこむ。
 まがいものの、人の姿に似せただけのものに黒羽たちが推し留められることはなかった。
 黒羽は、それでも傷を負う。
 様々な箇所から向けられる攻撃をすべて、避けたり守ったりはできなかったのだ。
 しかしその傷が――癒える。それは他方で戦う仲間からの援護だ。
「主よ、憐みたまえ」
 幾度となく繰り返した『祈り』を今も捧げる。マリスの星辰の片目に光が灯り、全身から光が迸る。「灰は灰に、塵は塵に」
 オブリビオンは骸の海に還す――そのために、マリスは弓に矢を番え援護射撃を。
 放たれた矢は流星の如く、敵を撃ち抜いていくのだ。
 けれど変わらず、敵の姿は多い。
 いや、それを操って、使っているものはひとりではあるのだが。
 しかし徐々に敵は削られ、あと少しで――ショウに手が届くというところ。
 マリスは真の姿を解放するならば、きっとここなのだろうと判断する。
 刹那、世界が花霞に染まり――頭に白桜の花冠が飾られ、纏うは聖者の衣。
 そしてマリスのその背から聚楽第の白い翼がぎこちなく広がる。
「我思う。ゆえに我あり」
 近づいてきた人間のまがいもの。それが爆発する。
 作った物なのだからなんでもしていい、させていいというものが透けてみる攻撃だ。
 その爆発にさらされて、マリスの衣も己の血で朱にも染まる。
 星枢と聚楽第が力を集めて意識を繋ぎ止める――その間に道を切り開く。
「揺蕩えども沈まず」
 私はまだ生きていますと、マリスは言って。星の輝きをもって、敵たるものを撃ち抜いていく。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

姫城・京杜
【事務所】

迷宮の力はこれ以上吸い取らせねェぞ!
てか、どんだけ偽物作ったって無駄だ
俺たちはお前が思っているより、ずっと強いからな!

天来の焔構え、皆の盾となり庇えるよう積極的に前に!
まずは邪魔な複製隊を、シールドバッシュで吹き飛ばしたり
多くの敵巻き込むよう位置取って【紅き猛火】で数纏めて燃やしたり
焔紅葉で拘束し盾にしたりしつつ、ショウへの道を切り拓く!
創造物は特化能力見極め攻撃手段変えるぞ
仲間に爆弾投げられても、この焔神の盾が一切通さねェ!

道ひらけたら一気にショウへ距離詰め
焔連ね握った拳でぶん殴る!
與儀に予知された時点で、そもそもお前に勝ち目はねェんだ
きっちり終わらせて與儀に完遂の報告しないとな!


月居・蒼汰
【事務所】
ここまで来たからには
ちゃんと最後まできっちりこなして帰りたいな
…朝ごはんちゃんと食べたのに、ちょっと小腹も空いたし
早く終わらせよう、うん

爆発は少し厄介だけど、相殺狙って願い星の憧憬を範囲攻撃で
狙いを定めてショウにも星を落とせたら
野生の勘と聞き耳で敵の変な動きに注意を払い
囲まれないよう気をつけながら
皆の攻撃から逃れた個体を中心にまずレプリカを倒していく
爆発の衝撃は飛んで躱したりオーラの守りで凌ぐ
ショウへの道が拓けたなら俺もついでに一発お見舞い出来るかな
取り敢えず迷宮の力は置いて骸の海に帰ってもらうとして
まあ、ヒメ先輩が言ってるように
與儀さんが予知した時点で運の尽きってことで、ご愁傷さま


御剣・誉
【事務所】
はぁ?!なんだよー、子供かよ
その割に迷宮の力を奪おうってのか
オマエ…なかなかやるな(キリッ
なーんて言うとでも思ったかよ、バーカ
ったく、こんなガキ、さくっと倒して帰ろーぜ!

京杜に続いて前線へと突っ込んでいく
剣を振るってレプリカたちを倒していくも
ハタと気づき
それにしてもこのレプリカ?
多いし邪魔だなー
じゃぁ、オレも数で対抗するか!
【頼れる愉快なお友達】でカルビJrのコピーを一気に造り
レプリカに突撃させる
爆発だったらうちのカルビJrだって出来るじゃん!
ほら!(ドヤ顔
ショウへの道が拓けたなら皆に倣ってオレも一発お見舞いしとこっと!
オレたち相手によく頑張ったと思うぜ?
ま、それもここまでだけどな!


サフィー・アンタレス
【事務所】

長い道だったが、やっと終わりか
帰宅したいからさっさと終わらせるぞ

相手が多少力を付けたところで関係無い
連携を意識しつつ、相手を倒すだけだ
子供だろうと油断はせずに

中衛からサポートをメインに
数多の敵が居るなら、御剣と共に俺も数で勝負
エレクトロレギオンに相手をさせれば、相殺していけるだろう
外れた敵は月居に任せて、俺は他の奴等が敵へと近付く道筋を作れれば
全体を見渡して、異変があれば周りに声掛けを
余裕があれば、ボスへ向け遠距離からの蒼炎で攻撃

まあ、他の奴等の言う通りだな
英比良が呼び掛けたなら、俺等も動かない訳にはいかない
迷宮の力だかなんだか知らないが
生き残れなければ意味は無いよな


ヨハ・キガル
【事務所】
…どんな悪党かと思ったが、『使えない』か
人を使う力が貴方には無かったと
自分で認められるとは敵ながら流石だな
勘違い?ああすまない、態とだ

挑発はそこまで
ヒトの複製体たちの抑えに回り皆に道を拓くため尽くす
脱いだ外套で身軽序でに敵の頭部を絡め取り
視力を奪った隙にシーブズ・ギャンビットで切り裂く
数を熟す手を持たない分、誉とサフィーの攻撃が重なった敵を見定め
弱った者から確実に刈り取りに行こう

貴方が使えないと零した奴らは忠実で
貴方より余程ヒトとして上等だったよ
俺達も下回る心算はない
率いる者が違い、並び合える相手がいればヒトは強くなる
偽物を侍らせるだけの自分こそ真に使えないものと
不足を思い知ればいい



 複製体たちの数は生み出されても削られ減っていく。
 ショウはこのままでは追い詰められるとみて、脱出しようとしていた。しかし出入口は一つ――猟兵達を超えていかなければならない。
「くそ! あとちょっとで吸い上げられるんだけどな……もうちょっと粘るか」
 完全に吸い上げる事が出来ればここにいるやつらなんてとショウは口端を上げて笑っている。
 人の命なんて軽い。己で生み出せるのだから、それは嘲り笑うだけのものだ。
 壁のように複製体を生み出す。
 けれど一方向だけに集中していて、回り込まれる姿まではみえていなかった。
「はぁ?! なんだよー、子供かよ。その割に迷宮の力を奪おうってのか」
 誉はショウという、敵の姿を見て思わずと言ったように声あげる。
「オマエ……なかなかやるな――なーんて言うとでも思ったかよ、バーカ」
 キリッと表情引き締めた、かと思えば誉は年相応の態度をショウに向ける。
「ったく、こんなガキ、さくっと倒して帰ろーぜ!」
「な、お前もガキだろ!」
 そんな声をあげながらショウは再びレプリカ――複製人間を生み出して道具として扱う。
「子供だろうと油断はせずにな」
 そう言うのはサフィーだ。
 長い道だったが、やっと終わりかとため息交じり。
「帰宅したいからさっさと終わらせるぞ」
 今ここにいることは億劫なのだが、それでも役目を果たさねばならないのはわかっている。
「……どんな悪党かと思ったが、『使えない』か。人を使う力が貴方には無かったと」
 自分で認められるとは敵ながら流石だな、とヨハは紡ぐ。
 その言葉はもちろん、褒めているわけではない。
 ショウはそんなわけないだろうと耳に届いた声に反論する。けれどヨハはふと、笑って。
「勘違い? ああすまない、態とだ」
 挑発をかけショウの気を引く。逃げようとしていたショウは、やはりまだ子供。こうして意識を逆撫でされたらとどまり、攻撃をかけようと複製体を生み出し、爆発まじりに差し向けてきた。
「ここまで来たからにはちゃんと最後まできっちりこなして帰りたいな」
 あのショウという敵を逃してはいけない――蒼汰は回り込み、その姿を金の瞳に捉えていた。と、きゅうと小さくお腹が鳴ったような気がする。
「……朝ごはんちゃんと食べたのに、ちょっと小腹も空いたし」
 早く終わらせよう、うんと蒼汰は狙いを定める。
 指先を向かってくる複製体へと向け星の輝きを撃ち落す。
 爆発する――ならそれと相殺するように。
 そして奥のショウにもそれを落とせればと狙い向けた。落ちる星の輝きは、蒼汰の狙い通りショウにも落ちる。
「うっわ! くそっ!」
 転がる様に――逃げようとするショウ。
 己の身を守るように複製体を生み出していく。それらへと向けて脱いだ外套を投げつけたのはヨハだ。
 身軽になり、外套で複製体の視界を奪う。そして黒曜石の短剣で切り裂いて、動きを止めていく。
 複製体は急所に向けられた攻撃に次々と崩れ落ちた。
「迷宮の力はこれ以上吸い取らせねェぞ!」
 走りこむ――白き手袋からなされる炎の盾で邪魔となる複製体を京杜は弾いて道を作る。
 京杜に続いて、誉も一緒に突っ込んでいく。
「このレプリカ? 多いし邪魔だなー」
 剣を振るって倒して――そこで、気づいた。
「じゃぁ、オレも数で対抗するか!」
 そう言って誉が召喚するのはカルビJrのコピー。ずらーっと並んだその行先は目の前の、敵の群れ。
「壊れたら責任持って直してやるから――ちょっと手伝ってくれよな!」
 突撃、と誉が号令かければ複製人間へと向かっていく。
「爆発だったらうちのカルビJrだって出来るじゃん! ほら!」
 と、ドヤ顔をして爆発の風が吹き荒れる。
 その風をオーラでいなしつつ、誉君はなかなかやるなぁと蒼汰は苦笑して、俺も数でとサフィーも機械兵器を召喚する。
 向かってくる複製人間へと向かわせ爆発を相殺していく。
 その攻撃の波から外れた敵に剣を向けようとするがそれよりも早く――蒼汰とヨハが対応していた。
 爆発を相殺され、それでもまだ動ける者達をヨハが確実に。数を熟す手を持たない分、弱った者から確実にというところ。
 礼は視線で一つ。サフィーは全体を見渡しながら、動いていた。
 そして、だからこそ見つけた。
「逃げる気だぞ。移動している」
 ショウの位置が変わっている事を。声を掛ければ、皆その場所をすぐに追う。
 その声に一番近い場所にいた京杜が反応した。
「てか、どんだけ偽物作ったって無駄だ。俺たちはお前が思っているより、ずっと強いからな!」
 紅葉舞い燃ゆる、激しく燃え盛る数多の焔を眼前の敵たちへと放つ。
 多くの敵を巻き込みショウへの道を切り開く――爆風から仲間を守りつつ接敵を。
 道が開けた一瞬のうちに踏み込んで、京杜は炎連ね握った拳で思い切り、殴り飛ばした。
「與儀に予知された時点で、そもそもお前に勝ち目はねェんだ」
 京杜は自身溢れる笑みを浮かべていた。
 それは共に戦う仲間達への信頼と、それから託された事への責任。
 ショウが拳受けふらついた先にはさらにヨハが控えている。
「貴方が使えないと零した奴らは忠実で、貴方より余程ヒトとして上等だったよ」
 俺達も下回る心算はない――ヨハは己の手の得物を力強く握りこむ。
「率いる者が違い、並び合える相手がいればヒトは強くなる」
 ヨハは、共に並び立って戦える仲間がいることを、今感じている。それがどれだけ、意味あることなのかももう知っているのだ。
「偽物を侍らせるだけの自分こそ真に使えないものと、不足を思い知ればいい」
 短剣を閃かせ、ヨハはショウの身を切りつけた。刃物は怖ろしいのか、情けない声を上げてショウは逃げる。
 それに続いて俺もついでに一発と蒼汰は逃げ道を塞いで。
 迷宮の力は置いて、骸の海にかえってもらうとして、と。回り込んで振り上げた足で蹴り飛ばす。
「まあ、ヒメ先輩が言ってるように――與儀さんが予知した時点で運の尽きってことで、ご愁傷さま」
 蒼汰は言葉向け、あ、と零す。ショウが向かった先には誉がいてもう一撃はいるなと思って。
「オレも一発お見舞いしとこっと! オレたち相手によく頑張ったと思うぜ?」
 そのまま、思い切り拳を叩き込んだ。
「ま、それもここまでだけどな!」
 殴った拳はちょっと痛いと誉は手をぶらぶらと振っている。
 サフィーはショウへと静かに、サファイアンブルーの瞳を向けて。
「英比良が呼び掛けたなら、俺等も動かない訳にはいかない」
 迷宮の力だかなんだか知らないが、生き残れなければ意味は無いよなと、サフィーはショウを一瞥する。
 ぎり、と口端を噛んで悔し気な表情。
「きっちり終わらせて與儀に完遂の報告しないとな!」
 主へ向ける心の現れ。
 しかしショウはまだ逃げる事を諦めていなかった。
 複製体を最後の力を振り絞り生み出し、己との間の壁とする。
 こいつらさえ抜けてしまえば逃げ切れると、思って。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

王・笑鷹
エルザと。

シー、エルザ。
もしかしたら、お試し期間で騙されたのかもしれないヨ。

ワタシの複製がいれば、ダラダラしつつ商売したり、借金取りに押しつけたり……夢が広がるネ。
でもこんなボンヤリした出来じゃダメダメ。
ワタシは商売人。価値の真偽は見抜けるのヨ。

ンー、でかい奴は足元が疎かって相場だケド。
燕子ぶん投げて、ちょっとよじ登ったりして、うろちょろしてみるネ。
爆破に巻き込まれて消えたら面白いネ?

チャンスにはダガー持って、上着を脱いで加速するヨ。
エルザが注意を引きつけている間に、最速を駆け抜けて、一緒にどっかーんと。

ねーねー、エルザ、仕事終わりの報酬はどんなお菓子だと思う?
おっきいケーキ、楽しみだネー


エルザ・ヴェンジェンス
笑鷹様と

おや、前払いがあったとは
支払いに応じた仕事のできぬ暗殺者は困りましょう。
成る程試用期間…それは、不幸なことですね

複製体とは面倒ですね。
お掃除が少々楽になるかもしれませんが…メイドたるもの
己が手で掃除はするもの
メイドの矜持にかけ、お相手しましょう

空飛ぶメイドは如何ですか?

爆発物など、部屋を汚すばかりです
空を蹴り、近接にてサイキックエナジーを叩き込みましょう
動きまわり、爆破で複製の巻き込みたいところですが…さて上手くいきますか

爆破に笑鷹様が巻き込まれそうであれば盾となりましょう
存分に注意を引きつけます

そうですね…。やはり、労働の対価に相応しくケーキでしょうか?
はい。紅茶は私にお任せください



 先程の暗殺者達を倒し、進んできた二人の会話は軽やかなものだった。
「おや、前払いがあったとは。支払いに応じた仕事のできぬ暗殺者は困りましょう」
「シー、エルザ。もしかしたら、お試し期間で騙されたのかもしれないヨ」
「成る程試用期間……それは、不幸なことですね」
 そしてぼろぼろに転がされて逃げようとしていたショウの目の前に立っていた。
 逃げようとしていたショウはまだいたのかと舌打ちして複製体を生み出すのだが、動きは緩慢。そして傷つきショウの動きも、また鈍っている。
 幾つも生まれる同じ姿をしたものに、笑鷹は瞬いて。
「ワタシの複製がいれば、ダラダラしつつ商売したり、借金取りに押しつけたり……夢が広がるネ」
 でも、と笑鷹は零す。目の前の複製体たちを見詰める視線は値踏みの視線だった。
「こんなボンヤリした出来じゃダメダメ」
 これじゃあ使い物にはならないとすぐにわかる。もし、これが笑鷹の複製体でもしゃっきりきっかり働けるか――きっと、そうではない。
「ワタシは商売人。価値の真偽は見抜けるのヨ」
「お掃除が少々楽になるかもしれませんが……メイドたるもの。己が手で掃除はするもの」
 そしてエルザもこれは掃除するものと判断していた。
「メイドの矜持にかけ、お相手しましょう」
 構える二人に向かってショウは生み出した複製体のその身の大きさを増長させていく。
「押しつぶせ!」
 命じるが、動きも思考も遅い。
 拳振り下ろされる――それよりも早く二人は動いていた。
「空飛ぶメイドは如何ですか?」
 とんとその大ぶりの攻撃を避けてキラキラと輝く淡い光でエルザはその身を覆う。
 そして自身のご主人様方を守るという意思の力で、持ちうる力を増していくのだ。軽やかに空を飛んで、エルザは軽くかわしていく。
「爆発物など、部屋を汚すばかりです」
 とんとんと空を蹴って、エルザは頭上をとり、近距離でサイキックエナジーを叩き込む――その方向は他の複製体も巻き込めるように。
「ンー、でかい奴は足元が疎かって相場だケド」
 ひゅっとフック付きワイヤーの燕子を投げて、笑鷹は膝をついた複製体の身をよじ登っていく。
「爆破に巻き込まれて消えたら面白いネ?」
 そうはさせませんよとエルザは笑う。もし、爆破が起こるなら己の身を盾として、そして存分に惹きつけようと。
「あ! チャンスネ!」
 巨大な複製人間に上れば――狙わねばならないショウの姿が丸見えだった。
 上着を脱いで、笑鷹は加速する。
 最速で駆け抜けて――ダガーの閃きがショウの首を捕らえた。
 ショウは笑鷹に気付いたがもう、遅い。
 その一撃で命の糸はざっくりと断ち切られ、ショウの姿は塵のように掻き消えていく。そして複製体もまた同じように――この場から消えて散っていく。
 迷宮の力を吸い上げようとしていたものは、倒れたのだ。
「お疲れ様です、笑鷹様」
「ねーねー、エルザ、仕事終わりの報酬はどんなお菓子だと思う?」
「そうですね……やはり、労働の対価に相応しくケーキでしょうか?」
 ケーキ! と笑鷹の尻尾がふわりと揺れる。
「おっきいケーキ、楽しみだネー」
「はい。紅茶は私にお任せください」
 エルザは小さく笑み浮かべ、それではと身を翻した。お掃除も終わりましたし、帰りましょうと。

 猟兵達により迷宮の力を得ようとしていた者は果て、刑務所にはいつもの日常が、戻ってくる。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年07月15日
宿敵 『レプリカマスター『ショウ』』 を撃破!


タグの編集

 現在は作者のみ編集可能です。
 🔒公式タグは編集できません。

🔒
#ヒーローズアース
🔒
#愚者の迷宮


30




種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主はキャサリン・ファーナビーです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


挿絵イラスト