【1:1】魔女とティータイムを
水那母・みちる 2021年11月15日
冬の匂いを感じ始めたある日、帝都にて。
オレは前から気になっていたカフェーへ彼女を誘った。
実はね、話を聞きたいって言って貰えたのがすごく嬉しかったんだ。
けど、君の話を聞くことだって楽しみだから。
今日はたくさん話をしよう。
+++
お相手:
ヴィズ・フレアイデア(f28146)
1
宵雛花・十雉 2022年4月11日
はは、じゃあその人のお陰でオレも薙ぎ倒されずに済んでるんだね。ヴィズちゃんの大切な人に感謝しないと。(それはもう容易く倒されるだろう。カップの取っ手を指で弄んで)
うん、まぁそうだよね。でも少し前のオレはその短い命ですら途方もない長さに感じてたんだ。(今は違うよ、と誤解のないよう補足した上で)
案外シンプルな形してるし、折れると思うよ。そりゃあ本物の鍋よりはずっと小さくなるけどね。折り紙だから。
ヴィズ・フレアイデア 2022年4月16日
そうだよ。ふふん、あたしもちゃんと倫理というものを学んだのだ。
(何故か自分が胸を張り。)
まあ……なんだ? 今は? 100年だったかね、ニンゲンの寿命は。確かに長いといえば長いが、…何か嬉しい事でもあったかね?(今は違うという彼に、穏やかな笑みを向けて)
おお……紙で折った大鍋、見てみたいな。
流石に中でスープは煮られないだろうが。
宵雛花・十雉 2022年4月30日
偉いなぁ。いくつになっても学ぶことってあるよね。(両手で頬杖をついて、少しだけ前のめりに君を見る)
そうそう、長くても100年くらいだよ。
……うん、守りたい人達が出来たんだ。ずっと変わらず笑っていて欲しい人達がさ。ヴィズちゃんだってそのうちの1人なんだよ。(まだ彼らを守りきるには未熟が過ぎるけれど、それでも諦めたくないと今では思う)
ねぇ、ヴィズちゃんは人間が長生きする方法を何か知ってる? 寿命を延ばす……っていうのかな。
紙だからふにゃふにゃになっちゃいそうだよね。代わりにお菓子でも入れて楽しんでよ。金平糖とかどうかな。
ヴィズ・フレアイデア 2022年5月18日
そうだよ。叡智というものは底知れぬ。例えあたしが万年を生きたとして……それでも多分、まだ学び足りたとは言わないだろうな。
(うん、と頷き……クリームソーダのアイスを掬って食べる)
……。
(少し黙する)
あたしも? トキジの守りたい人に入っているのか?
(不思議そうに言う。)
寧ろあたしがトキジを護る側だと思うのだが……いや、そうではなく。…何て言ったらいいかな、…えと、……こういう時は、そうだ。ありが、とう?
(だと、教わった気がする。たどたどしく礼の言葉を言えば、)
長生きする方法? ……人間をやめるか、笑い続けるかのどっちかだけど。どちらが知りたいね?
うん、ふにゃふにゃになって破けちゃいそう! ふふ。
おお! 成る程、お菓子――金平糖なら入れてもふにゃふにゃにはならないな!
宵雛花・十雉 2022年5月30日
うぅん、含蓄がある。そう考えると、全知全能なんてものはもしかしたら夢物語なのかもしれないね。(言って啜った一口分は、先ほどよりも少しだけ冷めていた)
うん、そうだよ。ヴィズちゃんも。……え、も、もしかして迷惑だった!?それとも図々しかったかな!?
(わたわたとしていたが、感謝を告げる言葉が耳に届けば少し落ち着いて)
う、うん。どういたしましてかな?でもお礼を言われる程のことじゃあ……
え、それってどっちか片方選ばなきゃ駄目?オレとしてはどっちも聞きたいんだけど……!
金平糖って星屑みたいだしさ、魔法感あると思うんだよね。きっと魔女の鍋にもぴったりだよ。
ヴィズ・フレアイデア 2022年5月31日
知識というものは常に更新されるからな。全知全能であるには――きっと遠い未来の事も見透かせていないといけないのだとあたしは思ってる。
いま全知全能でも、次の一秒では違うかも知れないね。
あ、いや! 迷惑とか図々しいとかじゃなくて!
“護りたい”と言われるのは余りない事なので、ちょっと驚いたというか……だから、なんというか……嬉しいんだ。だからお礼を言わせて欲しい。
ええ~、どっちも? 欲張りだなあトキジくんは。単純だよ。人間をやめるっていうのは言葉の通り。笑い続けるっていうのは……辛気臭い人間が長生きしたって話は聞かないからさ。明るく生きていれば人間なりに長生きできるんじゃないかって事。
ふふ、そうだな。星の光を採ったら、金平糖になるかしら。
宵雛花・十雉 2022年6月10日
そう考えると、「我は全知全能なり」なんて言ってる人も物凄い努力家に見えてくるね……一気に親近感湧いちゃった。
そっか、喜んで貰えたなら良かった……そんな、お礼なんて! こうやってオレに興味持って話聞いてくれて、そんでもってヴィズちゃんの話も教えてくれて。それだけで凄く嬉しいし、温かい気持ちになれるんだ。
だからね、そんな優しい人の笑顔は失くしちゃいけないって思う。(下手くそだけれど、自分なりに想いを言葉にしていく。少しでも君に伝わればいいなと願って)
笑い続ける方は長寿の秘訣って感じだね。明るい人生を送れそう。……ねぇ、オレでも人間やめられる?(そう問いかけた顔は真剣だろう)
え、本物の星の光を採れるの?それって素敵だね! 暗いところでぴかぴか光って綺麗かもしれない。
ヴィズ・フレアイデア 2022年6月18日
ははは! 努力家かあ。良い方に考えるとそうだね。でも、常にすべての知識が頭に入って来る……なんて怠け癖のやつもいるかも知れないよ。
(あたしは全知全能じゃないので知らないけど、と付け足して)
……お前に興味があるというか、……悲しくならないでね? ……ヒトに興味があると言うのかな。あたしが知っている感情は“面白い”と“面白くない”しかなくて。だから、其れ以外の感情を知りたいんだ。例えば今お前が感じている嬉しい、とかさ。
そうそう、長寿の秘訣だよ。いつだって笑ってる奴が強いんだ。
――……(頬杖を突く)……なんで人間をやめたいの?(面白い、という顔だった)
ふっふっふ、凄いであろう! 光であれば太陽光も、星の光も月光も、物質に変える事が出来るんだ。これはね、あたしが作り出した魔法。誰も傷付けない魔法なの。
宵雛花・十雉 2022年6月19日
いわゆる怠け者はどこの世界にもいそうだもんね……(怠けるための努力は惜しまなそうだけど、と苦笑して)
え、あ……ご、ごめん。早とちりしちゃって恥ずかしい。
(誤魔化すように人差し指で頬を掻いて)
でもさっきヴィズちゃんも自分で「嬉しい」って言ってたけど。その時はどんな気持ちがしたの?(そこに糸口があるんじゃないかと思って、尋ねてみる)
……なるべく長く生きたいから。誰よりも長く生きて強くなって、大切な人たちを守って、見送って……そして、一番最後に死にたい。(そこには心を誤魔化すへらへらとした笑いは無い。至って真剣な様子で)
へぇ、凄いや。ヴィズちゃんは人を傷付けない魔法を作りたいのかな。
ヴィズ・フレアイデア 2022年6月22日
そうそう。ふふふ。トキジは勤勉かな?其れとも怠け者?
(別に彼が全知全能を目指している訳ではないと知っているが、からかうように問い掛けて)
いや、謝らないでくれ。(いいんだ、と)
嬉しい時? ……胸元がこう、ぽっと暖かくなった。自然と笑みが浮かんで、……其れは嬉しいっていうんだよね?
(首を傾げる。其れはまさに、学ぶ途中の子どものよう)
……。そうか。
でもトキジ、其れは辛い旅路だぞ。長く生きるという事は、多くの人と触れ合うという事だ。今と同じくらい大事な人が出来るかもしれない。
何度も何度も大事な人を見送る、そんな事になるかもしれないよ。
(青い瞳が、じっとトキジを見詰める。観測している。其処にどんな感情があるのかと)
……そうだね。
あたしの全ては、人を傷付ける為のものばかりだから。
宵雛花・十雉 2022年6月26日
うーん。時に勤勉、時に怠け者かな。ずっと頑張ってたら疲れちゃうからさ……偶には甘い物でも食べて息抜きしないと。
(月並みだけど、と頭の後ろを掻きながら)
そうだね、「嬉しい」って聞いたらそんな風に暖かかったり良いイメージを連想する人が多いと思うよ。
(なるべく自分の意見や主観を入れず、普遍的な解答になるよう努めて)
覚悟がなきゃこんなこと言わないよ。オレはね、大切な人を亡くして凄く悲しかったし、もうこんな思いは二度としたくないって思った。……だから、自分の大切な人には同じ思いをさせたくないんだ。(自惚れかもしれないけれど、自分が死んだら悲しんでくれる人達がいると、今なら思えるから)
生き続ける為の手段を死ぬまで探し続けるし、何だってする。もし何かそういった手段を知ってるなら教えて欲しいんだ。
ふぅん、本当に? 本当にそうなのかな。(少なくとも自分には、今の彼女はそんな存在には見えなかった)
ヴィズ・フレアイデア 2022年7月1日
其れくらいが丁度良いさ。其の通り、頑張りすぎるとバテちゃって、結局歩いてる自分に追い抜かれちゃった、なんて事になるからね。
(クリームソーダを味わう。しゅわしゅわ。そう。人生には高低差が必要なのさ)
成る程。ではこれは「嬉しい」なのだな。
ふむ……
(学ぶ。刻み込むように少し黙り込む)
(沈黙は、続けて相手が発した言葉で更に長く続いた)
……知らない訳ではない。
(魔女は嘘が吐けない)
知ってはいる。銀の林檎――生命の林檎を食すれば、生きるのに消費した生命を補う事が出来る。
ただ、其れはあたしの魔法で作り出すものなんだ。――そういう果実のなる木を見付けられれば、或いは生き続けられるかもしれない。
其れとも、あたしの施しを受け続けてみる?
(其れがどれくらい老いに対抗できるのかは、魔女は老いないので判らない。悩みながら発した言葉は、存外に小さい声だった)
ヴィズ・フレアイデア 2022年7月1日
……意地悪な聞き方をするね。(苦笑して)
さっき話した林檎みたいに、傷付けない魔法もあるけど。でも、なんというか……あたしたちみたいな存在がみんなそうなのかは知らないよ? 知らないけど。生まれ落ちた瞬間に、判ってしまうんだ。「ああ、あたしは傷付けるために生まれてきた」って。
宵雛花・十雉 2022年7月12日
なんだかウサギと亀の話を思い出しちゃったよ。(この場合、競走相手は亀ではなく自分だが)
うん、きっとそう。もっと確証が欲しければ、他の人にも聞いてみたら良いんじゃないかな。
……えっと、他には何か知りたい感情はある?
(長い長い沈黙の間、じぃと大人しく待っていた。君が口を開くのを)
銀の、林檎。
(聞き慣れないその名を繰り返す。方法があるなら喜んで縋りたいところだが、気乗りしないような君の声色が気がかりだった)
……ヴィズちゃんとしては、あまり勧められない方法なのかな? それとも施しによって君に何か害がある、とか?
宵雛花・十雉 2022年7月12日
(意地悪と聞けば「ごめんね」と返して)
そっか……オレはただの人間だから、無責任に「分かるよ」なんて言えないけど。でも心から変わりたいと願って行動すれば変わっていける……そんな力はただの人間も魔女も関係なく持ってるものなんじゃないかなって、オレは信じてるんだ。
……人が口にする言葉にはね、魔法に負けないくらいの力があるんだよ。使い方次第で誰かを励ます光にもなれば、自分を縛り付ける呪いにもなる。
ヴィズ・フレアイデア 2022年7月12日
はは、あたしもだ。話していて「うさぎと亀みたいだなァ」って思った。(どういう話かは忘れちゃったけど、と)
知りたい感情?
(唇に爪を当て、考え込む)
そうだな……苦しいとか、悲しい、かな。そういう負の感情は本当に判らなくて。どういう感じなの?
長生きして見送りたいってトキジが思ったのは、苦しい、悲しいからだよね。
(蒼い目が君を見る。海のような色を、海のような無感情さをしていた)
勧められないなァ。
だって銀の林檎がなる木なんて、見た事がないんだもの。ずーっとあたしのところに通って林檎を貰うのも面倒だろう?
(むむむ、と腕組みをして椅子に背を預ける。難しい顔をして)
何かこう、一発で数百年寿命が延びる! みたいなものがあればいいんだけどねえ……なかなか見た事がない。
ヴィズ・フレアイデア 2022年7月12日
変わりたい。
――……でも、戦わなきゃ守れないよ。
(目を伏せる)
……言葉が持つ力は、そうさ。あたしだって知っている。
ただ一人が発した言葉が世界を変えたのなんて何度も見て来たさ。
……でも、自分の事になると恐ろしいんだ。
「傷付けないあたし」なんて存在するのか?
何処にもいないんじゃないか?
変わらなかった時を受け止められるのか? って。
宵雛花・十雉 2022年7月29日
苦しいとか悲しいは……こう、胸がきゅって。ざわざわってする感じかな。涙が出る時もあるし……居ても立っても居られなくなるんだ。(一生懸命に伝えようと、あれこれ言葉を探して)
あまり想像したくはないだろうけど。例えば、ヴィズちゃんがさっき話してくれた大事な人が突然いなくなったと想像したら、どんな気持ちになるかな?(無理しない程度でいいよと付け足しながら)
オレは面倒ではないけど、ヴィズちゃんに面倒をかけるのは嫌かなぁ……(癖の愛想笑いを浮かべた後で、ふぅと一つ息を吐いた)
見たことなくても、探せば何処かにある可能性はゼロじゃないのかな。
宵雛花・十雉 2022年7月29日
それならオレにも分かる。人にはいくらでも前向きな言葉をかけられるのに、自分のことになると途端に恐ろしくなるんだよね。……その気持ちはなんていうか、すごく人間らしいと思うよ。人間臭いとも言うかな。(そしてそれは決して悪いものでは無いとも思う)
進むも留まるも全部ヴィズちゃん次第。でも「変われるかどうか」その答えは進んだ先でしか見つけられないものだと思うよ。
ヴィズ・フレアイデア 2022年7月31日
胸がきゅって、ざわざわって。
……。
(心当たりはない、と言いたげに首を傾げるが、言われた通りに想像してみる。大事な人が突然いなくなったら? 隣にあった手が、ある日突然、)
……。考えたくない。
そんな日が来なきゃ良いのにって、思う。
胸がぎゅってなったよ、トキジ。これが苦しいって気持ちなのかな。
別にあたしも面倒ではないけどね。
――ただ、気がかりなのは…其の魔法がどうやって出来ているのかが判らないという事でな。
或いはあたしが突然死んでしまうかも知れない。そう考えるとやっぱり、そういう生命力をトキジが自分で供給できる状況が一番かな、と思うのだ。
(テーブルに肘をつき、指を組んで)
うむ、きっとゼロじゃない。例えば封神武侠界の仙界にあったりするかもしれない。
(いかにもだろ? とウィンクして)
ヴィズ・フレアイデア 2022年7月31日
うむ、……うむ。(眉を下げ)
だってあたし、銀の林檎以外の術は全部ものを壊す術だもの。炎とか、熱とか、衝撃とか……
――人間らしい? そうかなあ。
……。
トキジの癖に生意気だぞ。
(とっても年下の子に諭されるのは別に今に始まった事ではないが、なんとなく諭されっぱなしが癪なので、相手の鼻をつまもうと手を伸ばす。これくらい仕返ししたっていいだろう?)
宵雛花・十雉 2022年8月17日
(首を傾げ想像する、その一連の様子を見守っていた。答えを聞けば一つ大きく頷いて)
そうだね、今感じたのが苦しいって気持ち。きっと感情の種はもうヴィズちゃんの中で芽生え始めてるんだよ。
うん、そうだね。確かに自給自足っていうか、自分一人で何とか出来る方法が良いのかも。
(腕を組んで考え込んでいれば、聞こえてきたその場所の名)
封神武侠界の仙界……そっか、そうだね。偉い仙人様なら何か知ってるのかもしれない。
(興奮したように目を見開いた後、今度はそれを細めて笑う)有難うヴィズちゃん。
宵雛花・十雉 2022年8月17日
そ、人間は悩む生き物だからさ。
……それじゃあさ、新しい術を編み出してみるのはどう? 何かを生み出す術、治す術、癒す術……増やしていったらいつかは壊す術の方が少なくなむぎゅっ
(更に生意気を言っていたら盛大に鼻を摘まれた)
な、何するんだよ~
ヴィズ・フレアイデア 2022年8月19日
これが…苦しい。
なんだかやだな。
(もう感じたくない、と思った。眉を下げて)
感情の種、……そうか…感情を知るって、良い事なのかな。良い事…だよね? 少なくとも楽しいかそうでないかしか知らないよりは…
(確認するようにトキジを見る。其れが良いか悪いかさえ、この魔女には判らない)
――うむ。
仙界は色んなものがあるし、羽衣人は軽くて長生きだろ? 何かヒントがあるかもしれない。
……。?
(不思議そうに瞬きをした)
何故、お礼を言うのだ?
ヴィズ・フレアイデア 2022年8月19日
新しい術か……其れも良いかもな。治すとか癒すとか、ちょっと想像できぬが。
(といいつつ、ぱ、とトキジの鼻から手を離し)
ふーん! トキジがお兄さんぶってるからだ!
宵雛花・十雉 2022年9月6日
うんうん、嫌でしょう。分かるよ。
(子供の成長を見守るかのように、にこにことしながら頷いて)
俺はいいことだと思うけどな。マイナスの感情を知ってるからこそ、プラスの感情を素晴らしいものに感じられる。それに喜んでたり悲しんでる人が目の前にいたら、その人の気持ちを少しだけ分かってあげることもできるから。
え、なんでって……今オレに手がかりを教えてくれたでしょ? 何の得にもならないのにさ。
そのことに対してオレがお礼を伝えたいと思ったからだよ。
宵雛花・十雉 2022年9月6日
ひ、ひどいよ……!オレだってたまにはカッコつけたいのに!(鼻を押さえてめそめそとしている)
ほら、こういう時に鼻をぱっと治しちゃう魔法があったら便利だよ。「痛いの痛いのとんでけ~」みたいなさ。
ヴィズ・フレアイデア 2022年9月10日
うん、やだ。……トキジは突然いなくなったりしないよな?
(出会って日が浅いけれど、いなくなられると“苦しい”から。だから、不安げに相手に問う)
――そうか。そうか! そうだよな、マイナスを知らなければ、プラスの価値に気付けないよな。…判ってあげられたら、良いな。
……。
別に、……ある“かも”というだけの想像だし、ないかもしれないんだよ?
お前に本当に、長生きの方法を渡した訳じゃないのに…
(お礼を言われるのが嫌な訳じゃないんだ、と小さい声で呟く。つまり、素直に受け取れない自分がもぞもぞする)
ヴィズ・フレアイデア 2022年9月10日
ひどくない。うむ、そういう顔の方がトキジらしいぞ?
(にやにやと笑う)
鼻を。ぱっと。……治す…ううむ。あたし、治癒の魔法はとんと駄目で……えっ、そ、そんなに痛かった?
宵雛花・十雉 2022年10月10日
そうだなぁ、少しはオレ個人にも興味持ってくれた?
それならいなくならないよ。
……さっきオレに興味あるわけじゃないって聞いて、ちょっとだけ傷付いてたんだ。本当にちょっとだけだけどね。
(空気が重くなってしまわないようにと、そんな風に冗談めかして言う)
例え想像に過ぎないとしても、君はオレに辿り着く可能性をくれた。
右も左も分からず迷ってる人間にとっては凄く有難いことなんだよ。
(呟きを拾ったなら、ぱっと笑顔を咲かせて)
ほらほら、ここは得意げに高笑いしちゃってもいいところだよ。もしかしたらヴィズちゃんのお陰でオレは不老不死ってやつになれるかもしれないんだから。
あ、今のうちにサインでもしておこうか?プレミアつくかは分からないけど。
宵雛花・十雉 2022年10月10日
うぅ、オレらしいってどういう意味だよー……
うん、痛かった。痛かったから試しにやってみて。とんでけ~ってやつ。
ヴィズ・フレアイデア 2022年10月14日
――……。
(沈黙。)
…興味がなかったら、こうしてお茶なんてしていないよ。さっきのは何と言うか、…アレだよ、……お前だけじゃなくて、色んな人に興味があるって意味であってだな。この寂しがりめ。
(照れくさそうに唇を尖らせるのである)
そうなの?
……。なら、ごほん。――あっはっはっは! 其れではそうだな、不老不死になれた暁には、其の冒険譚でも聞かせて頂こうか!
大丈夫だ、あたしもまた不老不死、積もる話があっても幾らでも聞いてあげられるからね!
ああ、サインは……貰っておいた方が良いかな? だって、不老不死の探偵になる訳だろ? 有名人になるかもだからな。
(何かないかな、と懐を探り……ハンカチを一枚取り出した。)
じゃあ、これに。
ヴィズ・フレアイデア 2022年10月14日
かっこつかないのが、という意味さ。
(ふん、と)
試しに? ……うーん、じゃあ。いたいの、いたいの、とんでけー。
(手をそっと彼の鼻先に翳して、とんでけー、とする。――するとどうだろう。ふわりと青い蝶が一羽、痛みを抱いて飛んで行ったではないか)
宵雛花・十雉 2022年11月5日
えっ……(わなわなと震えて)
宵雛花・十雉 2022年11月5日
な、なんだよ~それならそうだって言ってよ!オレひとりでバカみたいじゃない~~~
(ぴーぴー喚きつつも、興味を持たれていると分かって嬉しいのだった)
うん、サインするよ。ちゃんと大事に取っといてよね。『親愛なる我が友 ヴィズちゃんへ』って添えとくから。
(ずびーと鼻を啜りつつ、懐から取り出したペンでハンカチに文字を書いていく。いつでもサインが出来るように持ち歩いているペンだというのは内緒だ)
宵雛花・十雉 2022年11月5日
はっ……!
(呪文と共に蝶が舞えば、いつの間にやら痛みは何処かへ行って。ついでに涙と鼻水も止まってしまった)
す、すごいよ……!本当に飛んでった!
ヴィズ・フレアイデア 2022年11月11日
なんだよとはなんだ!お前だってヒトであろ? あたしは「ヒトに興味がある」ってちゃんと言ったもん。まあでも、お前は見てて飽きないからなあ。面白いよな。
(びっくりしたり、べそかいたり、笑ったり。忙しい奴だなあとくすくす笑う)
親愛なるとか要るか? いや、あった方がいいのか…
(さらさらとハンカチに連ねられる文字を見て、)
ほう。もしかしてトキジ、サイン慣れしてる? もしかして探偵だから、よく頼まれるとか?
(悪気はない。ないのである。)
ヴィズ・フレアイデア 2022年11月11日
おお? おおお?
(なんか蝶が舞ったので、魔女もびっくりして蝶を目で追い……とんでった、というトキジへと視線を戻す)
……えっ、本当に痛くなくなったの!?
宵雛花・十雉 2022年12月14日
それはそうだけど……
(いつまでもベソをかいていたら子供のようなので、鼻をすすって目元を擦る。これでも一応大人としてのプライドはあるのである。かなり今更すぎる気もするが)
ともかくオレもちゃんと興味持って貰えてるってことだもんね。なら、いい。
『親愛なる』って文言、なんとなく格好よくない?プレミア感あるし。
(ぎくっとあからさまに肩が跳ねた後、こほんと咳払いを)
そ、そうそう。有名になると困っちゃうよ。
……なーんて、いつかそんな風になった時のために練習してるんだ。つまりこれが記念すべきサイン第一号。
(ペンの蓋を閉めたなら、ハンカチを差し出して)
だから大事にしてね。
宵雛花・十雉 2022年12月14日
うん、ほんとほんと。嘘みたいに無くなっちゃった。
いやぁ、言ってみるものだね。まさかこんなに上手くいくなんて。
ヴィズ・フレアイデア 2022年12月16日
あたしにとってヒトはヒトだ。ついついひとくくりにしてしまう。
誤解を招く発言だったことは詫びるよ。お前達にも個性があるものね。そうだよ、あたしはちゃんと、トキジに興味を持っているとも。
……よく泣くニンゲンだなあ、って。
(意地悪に笑う)
カッコイイ。わかるぞ、其の気持ち。
手紙の冒頭に入ってたりするとドキッてするよな。
――練習? へえ……上手に書けているじゃないか。知らんけど。あたしもサインを貰うのは初めてだから、トキジがサインしてくれた第一号だ! わー、大事にしよう。
しっかりしまっておかねばならんな。うっかり持ってきて、お前の涙を拭いたら滲んだ、なんてなったら困るものね。
ヴィズ・フレアイデア 2022年12月16日
……正直に言うと、あたしもびっくりしてる。
あたし、癒しの術は本当に不得手の筈だったんだが……筈なんだが…何故だろうな?
(瞳をぱちくり、とさせて)
宵雛花・十雉 2023年1月20日
興味ってそこなの!?
(む、と抗議の目を向けるがそれは戯れだ。たぶん冗談なんだろうと思うから)
オレもヴィズちゃんに興味あるから。ちゃんとそこも覚えておいてね。
そうそう、手紙の冒頭に。オレもいつかそんなカッコいい手紙を受け取ってみたいものだよ。逆に自分で書くのもいいかもだけど。
……自分の涙で自分のサインを台無しにするのは展開としてなかなか皮肉がきいてるなぁ。いや、そもそも泣かないから!確かに今日はちょっとアレだったけど、次からは大丈夫だからね。
宵雛花・十雉 2023年1月20日
体験や刺激を通して変化し、成長していく……ひょっとして、魔女さんもオレたち人間に近付いてきてるんじゃない?
……なーんて、そうだったらいいなって思っただけ。
転んだ子を見つけたら、よければ今みたいに癒してあげてね。
ヴィズ・フレアイデア 2023年2月6日
――あっははは! 冗談だよ、そんな怒らないで。
(案の定冗談だ。くすくすと笑い、)
…そうか。あたしはトキジとは違って、余り中身がないようなものなのだが……(人間は短い時を生きる。だから、とても中身が詰まっている。けれども自分はただただ薄い時を過ごしてきただけだから)
うむ。してほしければ自分から、という奴だな。
だが其の願いを聞き届けよう。何かあってトキジにプレゼントを贈る時には、何かカッコイイ枕詞を添えておくね。(頷き、)
涙で滲んだサイン。人間味があるじゃないか、良いと思うよ。…えー?(唇を尖らせて)もう泣かないの?(不満そうだ)
ヴィズ・フレアイデア 2023年2月6日
……人間に?
(思ってもいなかった事を言われた。不思議そうに己の手を見る。何かが変わったようには思えないが)
…そうかもしれぬ。身体は妖怪だが、…そうだな、心、といえばいいのか。心はきっと、人間らしくなっているのかもしれぬ。
…癒せたら良いけどね。今のはたまたま「アタリを引いた」だけかもしれぬし。
(やってはみるけどさ、と肩を竦め)
宵雛花・十雉 2023年4月2日
そうなの? それじゃあスペースが空いてる分、これから中にたくさん詰め込めるね。
何を詰めるか考えるのも、きっと楽しいよ。
(君の中身がいっぱいになった時、いったいどんな風になっているだろう。思いを馳せると胸が躍った)
わ、カッコいい枕詞か!ふふ、どんな言葉を選んでくれるか楽しみにしてるね。
(不満げな様子を見たなら、ムキになって唇を尖らし返し)
泣きません!……少なくとも今日は。
はは、確かに外見的には変わってないかも。
(なんて楽しげに笑って、何となく目を向けた時計の長針は、入店時から既に何周かしているように見えた)
……え、もうこんなに話してたんだ。楽しい時間ってホントあっという間だよね。
ヴィズ・フレアイデア 2023年7月1日
これから。
(きょとん、と目を丸くした。…そうして、笑みを浮かべ)
そうだな。これから長く生きるから、巧く入らないかもしれないが……其の時は其の時で、きっと面白かろう。
(何を、どう詰めるのか。其れを考えてみるのも一興かもしれない)
うむ!カッコいい枕詞!宵闇よりの侵略者よ……とかそういう感じで…
(感性が中学二年生である)
あっはは!そうかそうか。
泣かない子は偉いなあ。
そうだよ、あたしはなんたって、生まれた時からこの可愛い姿だからな。
――え?
(つられて時計を見た。おやまあ。数時間過ぎているではないか)
わあ、本当だ! まだ数分しか経ってないような気がしていたが……話をしているとあっという間なのだな。余り席を占領するのも怒られそうだ、そろそろ帰るかねえ。
宵雛花・十雉 2023年10月13日
(君の話に相槌を打って、ニコニコと笑って。一段落ついたなら後ろ髪を引かれながらも立ち上がった)
そうだね、そろそろ行こうか。今日は楽しい時間を有難う。また会おうね、魔女さん。
宵雛花・十雉 2023年10月13日
(こうして探偵と魔女のティータイムは幕を閉じる。魔法のかかった鼻先が、少しだけくすぐったく思えた)
―〆―
(お相手ありがとうございました)