【RP】秋は夕暮れ
神狩・カフカ 2021年9月24日
霊山が夕暮れに沈み、鴉が塒へ帰ろうと思い思いに急ぐ頃。
社の主たる朱鴉は、自室でいつものごとく書き物をしていた。
👻🍁
はふりとカフカ
1
神狩・カフカ 2021年9月24日
(――掃き溜めに鶴と喩えたのは編集の誰だったか)
(文机に向かう文士の周りには、書き損じてぐしゃぐしゃぽいした原稿の屑山や、脱いでそのままにしてある衣類、その他諸々が散乱し、散らかり放題だった)
(無効票)
葬・祝 2021年9月24日
(するりと襖が開いて、小柄な影が音も立てずに滑り込む。相手の集中を妨げることなく、馴染んだ気配はそのまま先ず衣類を取り上げた。両腕で抱える大きなそれを一枚、二枚と腕いっぱいに拾って、一度静かに部屋から出て行った)(それから、またしばらく。再び静かに戻って来た少年は、畳の上に散らばる本を取り上げて、腕に抱えたり念動力で浮かせたりしながら、本棚まで運んで知っている順番通りに並べて行く。書き物の資料にもなるものだから、部屋の主が最初に並べていた通りにしておいてやらないと、という一応の優しさだ)
葬・祝 2021年9月24日
(やがて、本を片付け終えると、床にぽいぽい放り投げられている丸められた原稿用紙を1箇所に纏めて行く。完全に書き終えるまでは、捨てない方が良いと知っている。さっきの表現の方が良かった!何れだ!?なんてなるのが目に見えているから)(ある程度の片付けを終えると、悪霊はまた部屋を出る。その間、相手の集中を妨げることなく、一度も声も掛けず、鈴の音ひとつ立てなかった)(次に戻って来た時には、腕にはお盆。お盆の上には、ひんやりした冷やし飴の入った湯呑みがふたり分。削り氷ほどもう暑くもないが、まだ残暑は厳しい。それに、疲れた頭には糖分だ。さて、多分そろそろ疲れに音を上げて顔を上げるはず)
(無効票)
神狩・カフカ 2021年9月24日
あーーーーーー疲れた……!
(鴉の鳴き声がいやに耳につき始めたのが集中力が切れた証拠。そのまま勢いよく後ろに倒れ込めば――)
…………なんだ、来てたのか。
(寝転がったまま、逆しまの世界で悪霊とぱちり目が合う)
(そういえば、散らかり放題の中に飛び込んだはずだが、背中になんの感触がない。ぐるり見渡せば、部屋が綺麗になっていた)
(いつの間に、という顔)
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葬・祝 2021年9月24日
はい、お疲れさまでした。
(くすりと笑いの滲む声。だってこの子、本当に自分が後ろで好き勝手掃除していても気付かないものだから。まあ、何時ものことだが。正座したまま、寝転がった相手の視線を受け止めた悪霊は、片手でお盆の上の湯呑みを示した)
そろそろかなと思ったので。冷やし飴飲みませんか、カフカ。
(何年経っても片付けが苦手なままのこの子は、放っておくとインクの匂いの中で書き損じの原稿用紙に塗れてそのまま撃沈するから困ってしまう)
(無効票)
神狩・カフカ 2021年9月24日
いつからいたんだ、お前さん。部屋もまあ綺麗にしてくれちまって……
(まったく気付かなかったことが、気まずいやら、恥ずかしいやら)
(なお、片付いてない部屋はいつものことなので、見られたことに対してはなんの感情もなかった)
神狩・カフカ 2021年9月24日
おう、ちょうど休憩しようと思って……って、それも筒抜けかねェ。
ンじゃ、ありがたくいただくとするか。
(よっ、と起き上がって座り直した)
(無効票)
葬・祝 2021年9月24日
小一時間くらい前からですかね、着物を置いて来たり本の整理をしたりで時間は掛かっているので。
(着物は洗い場に置いて、お社内の細々としたものを行う見えざる者たちへ頼んで来た。神さまのお着物、という点で彼らは張り切って綺麗にしてくれるだろう。乾き切る前の原稿用紙と一緒になっていた着物は、インクの染みがついている可能性があるから、彼らに任せた方が良い)
くふふ、そろそろ疲れて音を上げる頃かと思いまして。大当たりでしたねぇ。
(どうぞ、と差し出した湯呑みの中には冷やし飴。擦り下ろした生姜の香りが涼しげに香る。口に入れれば、冷たい中にすっきりとした甘さとぴりりとした生姜の味があるだろう。夏には定番だ)
(無効票)
神狩・カフカ 2021年9月24日
(まったく気付かなかった)(二回目)
毎度のことだが、随分と手際がいいよなァ、お前さんは。
さすが、頃合いもばっちりだしよ。ありがとさん。
(湯呑を受け取って、ぐいと一口。疲れた身体と頭に甘さが染み渡る。この瞬間が何より好きだった。生姜の量も絶妙に丁度いい)
(はあぁ……と気の抜けただらしない顔を晒して)
今日はもう書くのはやめだ。どうにも進まねェしな。締め切りまでまだあるから大丈夫だろ。
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葬・祝 2021年9月24日
だって慣れてますもの。君、何時まで経っても散らかし放題の癖が治りませんからねぇ。
(可笑しそうにころころ笑いながら、ゆっくりと湯呑みを傾けて冷やし飴をひと口。甘い物が好きなこの子の味覚に合わせて、甘さは強め、生姜の量は辛味が強くならない程度に香りの方を重視して控えめに。夏になると良く作るから、すっかり慣れっこだ)
ふふ、締め切り間際でなくて何より。なら、少しゆっくりしましょ。昼飯後からずっと書いてたでしょう、君。ほら、真っ黒。
(利き手の側面、原稿用紙と触れ合う其処がインクで黒く汚れている。ずっと仕事をしていたその手を見るのは、結構好きだ)
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神狩・カフカ 2021年9月24日
おれのせいなのかお陰なのか……お陰様で助かっているがな。
あー……耳が痛いねェ……。どうにも片付けの優先順位が低くてだな……。
(それで後回しにし過ぎて、毎度気付けばとんでもないことになっているのだが)
(それでも癖が治らないのは、この目の前の悪霊がこうして片付けてくれているからなのだが――そこには未だ気付かず)
神狩・カフカ 2021年9月24日
(誤魔化すように、また一口飲み下して)
(言われて目に入った手の黒墨に気づいた)
ああ、本当だ。随分と集中力が続いたもんだな。その割に進みは悪かったが。
(その証拠がさきほどの屑山だろう)
お前さんは、今日はなにしてたんだ?
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葬・祝 2021年9月24日
知ってます。お陰さまで、私が片付け上手くなりましたもの。
(揶揄するような響きは、それでいて甘やかすようなまろい音。自分のせいで相手がなかなか悪癖を治せないだなんて知らないが、相手が親元から出て共に生きるようになってから自分がどんどん片付け上手になっているのは事実だ。くすくすと笑う声に混じって、先程までは音のひとつも立てなかった封印具の鈴がちりりと小さく鳴った)
万年筆の手馴染みが良いようで何よりですよ。そういう日もありますよ、気分転換してまた明日頑張りなさいな。
……私です?今日は天気が良かったので、ちょっと遠出して来た所です。夏の花ももう終わりですからねぇ。
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神狩・カフカ 2021年9月24日
(からかうような、甘やかされているような、なんとも言えない声音から、そろりと視線を外した)
(だって気恥ずかしい)
そうそう。お前さんが万年筆を新調してくれたからよ。
…………まあ、だから張り切っちまったんだよ。
(自分で口にして納得がいった。要ははしゃいでいたのだ。贈り物に)
(相変わらず視線は泳がせたまま)
神狩・カフカ 2021年9月24日
ほう。ということは花でも見てきたのかい?
秋が深まるかと思いきや、まだまだ暑いしなァ。
(無効票)
葬・祝 2021年9月24日
(相手に向ける眼差しは、その鏡面のような無機質で不気味な色に反して、ひどく柔らかい。随分と、眼差しにすら感情が乗るようになったものだった。相手に関してに限った話ではあるけれど)(視線を外されると、ふ、と可笑しそうに唇が綻んだ。照れているのかなんて、聞かなくても分かる)
……あら。ふふ、そうだったんです?それは、贈った方も冥利に尽きますねぇ。
(喜んで、はしゃいでくれたのだと直ぐに分かった。だから、何だか可笑しいよりも嬉しくて、揶揄うことなくそっと微笑んだ。湯呑みを傾けて、冷やし飴をまたひと口。揶揄ったりしないから、そうやって、自分が相手に向けてした何かで喜んでいて欲しい)
ええ、花見ついでに向日葵と朝顔の種を貰って来たので、次の夏までに時雨と育ててみようかと。ヴィズもこのお社は秋ばかりだから、と夏の花を欲しがってましたし。
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神狩・カフカ 2021年9月24日
(そっと、盗み見でもするように視線を戻す)
(あれから――関係が変わってから、また随分と感情的になったものだ)
(やはり自分の選択は間違っていなかったのだ、と。こういう表情を見る度に実感するのだ)
見立てがよかったんだろうよ。随分と手に馴染んでなァ。
……宝の持ち腐れだなんて言われねェように、いいもん書かなくちゃな。
(関係が変わって、筆が変わって、その後の新作はどうなるか。はてさて。いいものにしたいという気持ちはいつになくあった)
神狩・カフカ 2021年9月24日
(喉を潤すように湯呑に口をつけて)
ほう。どちらも夏の定番の花だ。ふふ、なんだ夏の花が人気だなァ。
芽が出るのが楽しみだが、妬けちまうねェ。
(なんて、冗談を口にして笑った)
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葬・祝 2021年9月24日
(人間の幼子が親や周囲の人から愛情を貰って表情が豊かになって行くように、少しずつ、少しずつ、無機質なただの厄災だったそれは花開いて行く。盗み見するような視線とぱちりと目が合ってふんわりと柔く微笑んだその表情を見て、これをひと目見て悪いものだと断じることが出来る者はそう多くはないだろう)
楽しみにしてますよ、君の次のお話も。
(この子の綴る文字を読むのは好きだ。それが、自分が贈ったもので綴られたと思うと、余計に嬉しい。妬ける、にぱちりと目を瞬いて)
あら、君、妬いたりするんです?……ふふ、一体何に妬いちゃったんですか、私の愛い子は。
(可愛い可愛い、愛しい子。甘やかす口振りは、ずっと変わらないけれど。違う類の甘さも乗るようになったのは事実だ)
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神狩・カフカ 2021年9月24日
(目が合えば恥ずかしさが再びむくり。頬がほんのりと赤く染まった)
おうよ。
今度はな、お前さんをモデルにした話にしてみようと思ってな……まあ、まだ構想中だが。
(もうあの桜の鬼姫をモデルにすることはないのかもしれない。暗にそう言っているのが伝わるだろうか)
神狩・カフカ 2021年9月24日
(…………なんで妬けるなんて表現をしてしまったのだろうか)
(指摘されて若干の後悔)
そりゃおれだってな妬くことくらいあるぜ?
社の連中には随分と社交的だし……、
…………そういや、お前さん。ヴィズにおれとのこと惚気ただろ?
(ふと思い出す。そういえば、この間の酒盛りでそういう話をしたのだった)
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葬・祝 2021年9月24日
(また頬を染める相手が愛らしくて、機嫌良さそうに悪霊は笑みを深めた。手の中で湯呑みを弄ぶように揺らしていた手が、驚いたようにぴたりと止まった。ぱちくりと瞬いた瞳)
……え、っと、……私です?
(鬼姫の話は、もう綴らない、のだろうか。そう、言われた気がする)(自分をモデルにした、話?)(予想外のことを聞いた様子で。妖怪としての己は、どの書物でも、正体不明の厄災としての僅かな記述しかない。でも、……でも、相手が己のことを綴るのなら、それはどんな形になるのだろうか)
葬・祝 2021年9月24日
(社交的だと言われると、思わず袖の向こうで喉を鳴らすように密やかな笑いを零して)
だって、お社のものは全て、君の大切なものじゃないですか。虐めたりしませんよ。
……惚気?……惚気たつもりはありませんけど、感情云々の話で君を番にしたとは言いましたかね、確かに。
(まあ、その流れで信頼する相手はふたりばかり増えたけれど。切っ掛けなんて、愛しい子の大切なものに厄を招きたくなかった、それだけだ)(惚気に関してはあっさりと。普通に話している中身が当たり前に惚気だとかは知らない)
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神狩・カフカ 2021年9月24日
ははっ! なんでェ、その顔はよ!
(思わぬところで仕返しができたものだ。ひとしきり笑えば、くっく、と笑みを殺して)
……なんでだろうなァ。もう前みたいのは書きたいって思えなくてな。
(不思議だねェ)(なんて、思わせぶりに笑ってみせる)
(この意味が、この悪霊にはわかるだろうか。伝わるだろうか)
ま、あくまで元にするのは“おれの目に映ったはふり”だからな。
伝承だァ、書物だァ、で残ってるような、そんな薄っぺらいもんじゃねェよ。
(そこだけは、ちゃんと伝えておこうと思い言葉にしておいた)
神狩・カフカ 2021年9月24日
そりゃァまァ、そうかもしれねェが……
(最近は自分の大切なものだから――という理由を超えているような気がして)
(それに本人が気付いているのかは定かではないが)
それが世間一般に言う惚気ってやつなんじゃないのかねェ。
まあ、おれも惚気ってのはよくわからねェんだけど。
お前さんのこと惚気てくれって頼まれたが、そういうのっておれだけ知ってればよくないか?って返したら、それが惚気だなんて言われちまったしよ……。
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葬・祝 2021年9月24日
いえ、その。……ちょっと、驚いて
。…………君の目から見た私は、どんな存在なんでしょうねぇ。
(前みたいのは書きたいと思えない。それは。あの恋が、長年の想いが、変化を見せた、ということなのだろうか。分からないけれど、でも。……そうだったら良いなと、思うくらいは許されたい)(何となく、視線を相手から外して瞳を伏せる。相手の目に映る自分は、一体どんな存在なのだろう。厄災と、正体不明と綴られる己以外の何かが綴られて行くとしたら、それは一体どんな。何だか、そわそわするような、これはどういう感覚だろう)(ひとはそれを、少しの気恥しさとも、ささやかな期待とも呼ぶだろう)
葬・祝 2021年9月24日
あら。煮え切らないですねぇ、何か気になりました?
(言い淀むようなそれに、小首を傾げた。惚気に関しては、ふむ、と少しばかり考えるようにして)
まあ、ずっと君の話をする度に甘いだの何だのと言われて来てますからねぇ。今更では?という感じも。……ふふ、カフカったら。それ、君流の独占欲なんです?
(可愛い、と吐息のように零した声は、柔く甘い。自分だけが知っていれば良い、なんて、他の誰かに分けてやりたくないと言われた気分だ。手放したくないと願われたから執着があるだろうことはともかく、この子に独占欲らしきものなんて向けられると思いもしなかった)
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神狩・カフカ 2021年9月25日
…………少なくとも、おれにとっては厄災でも悪霊でもなく、なにものにも代え難い唯一の存在サ。
(向き直れば、ふわりと柔く微笑んでそう言ってみせる)
(この眼の前の存在には、ときに素直に気持ちを伝えなくてはいけないことを学んだから)
神狩・カフカ 2021年9月25日
別に、なんでもねェよ。
…………お前、事あるごとにおれの話してるよなァ……。
(それってつまり、自分の話をするたびに自然と惚気になっているのでは?)
(気付きたくないことを気付いてしまった。とてつもなく恥ずかしい)
独占欲ねェ……、そうかもなァ。じゃあサ、
神狩・カフカ 2021年9月25日
――――独占欲ってことで。
お前さん、おれの部屋で一緒に暮らさねェか?
…………まあ、その……そのほうが色々と便利だろうからよ。
(一度断られたことだが、今ならどうだろうか。少し試している節もあるのかもしれない。そんなことを尋ねた)
(無効票)
葬・祝 2021年9月25日
…………、……そう、ですか。
(僅かに見張られた鏡面の眼。微妙な間が空いたのは、上手く言葉が出なかったからだ。やがて、そっと瞳を閉じて、小さく呟くように穏やかな声を零す)(この子にとってそうであるのなら、自分にとってもそれが全てだ。そう想っていて欲しい。そう想われるもので居たい)(自然と、唇が幸せそうに綻んだ)
葬・祝 2021年9月25日
そうです?……嗚呼でも、確かにそうかもしれませんねぇ。だって、私が何かを考える時の基準の全ては元から君でしたし。まあ、今は単純にずっと欲しかったものが手に入って浮かれているだけとも言いますが。
(あっけらかんと言うには、本当につい最近まで相手以外の全てが有象無象にしか見えなかったことの証明だし、今も相変わらず人真似の基準が相手のために練り上げた人格である証拠なのだけれど。それはそれとして、浮かれている自覚もあるし、自分のもの!と示したい自覚もあるので、しれりと付け足して笑って見せた)
葬・祝 2021年9月25日
……くふふ、また聞かれましたね。なら、これからはお前の部屋が荒れ放題になることもなさそうですねぇ。
(再び聞かれたそれは、一度はもうどうしようもなくて、苦しくて仕方なくて無理で、断った提案だった。でも、今は。空になった湯呑みをお盆に置いて、ふわりと笑み零れるように、これから、を語る。先程、来年の夏を語ったように。一度は手放してしまおうとした、これからを。共にある未来の話を)(だって、これからは。毎日、毎晩をこの部屋で過ごすのなら。きっと、汚す傍らでそのまま片付けて行くのだろうから。それが何だか想像出来てしまって、くすくすと笑み零れる。やっぱり、幸せはこの子の姿をしている)
(無効票)
神狩・カフカ 2021年9月25日
浮かれている、ねェ。それも予想通りだったけれどよ。
ヴィズにも言ったしなァ。まあ、それが惚気でもあるんだろうよ。
(段々わかってきた気がする。わかってきたからと言って恥ずかしさがなくなるわけではないが)
(むしろ増している)
神狩・カフカ 2021年9月25日
(ぱちぱちと瞬いてから、ふっと微笑って)
…………はは、そうだな。
お前さんがいねェと、どうにもならねェことだらけだからよ。
これからも頼むぜ。掃除だけでなく、な。
(了承してくれたことが嬉しくて、自然と笑顔が溢れてくる)
(これから――これからの未来の話を、当たり前のように語れることが何よりも幸せなんだと気付かされた気分だった)
(。)
葬・祝 2021年9月25日
だって、ずっとずっと欲しかったんですもの。
(そりゃあ、浮かれもする。実感したのは最近だが、思い返せば千年近くずっとずっとこの子だけが欲しかった。世界なんて、他人なんてどうでも良くて、自分のことも多分どうでも良くて、ただ、この子だけが欲しかった)(我ながら、単純。嬉しくて、幸せだから、誰にも奪われたくないから、自分のものだと言いたいだけなんだと思う)
葬・祝 2021年9月25日
ええ、末永く。
(神の永遠について行けるように、共に永遠に在るように、らしくはないが頑張ってみるから。自分が居ないとどうにもならないことを、どうにもならないままで居て欲しいと願うのは、ほんの少しの我儘。ずっと、ずっと、これから先も。幾らでも同じことをするだろうから、自分が何かしてやれる余地を残しておいて欲しい。誰もが望む完璧な神さまなんて要らないから、どうか、君は君のままで)
葬・祝 2021年9月25日
(「夕飯でござりまするー!」と廊下で大きな声で皆に呼び掛けて回る幼子の声がする。「今日は珮李さまがお作りになられましたー!お夕飯でござりまするー!」なんて、伝令役は高い幼子の声を精一杯に張って伝えて回る。それに、ふは、と小さく吹き出して、相手の湯呑みをお盆に受け取って、立ち上がる)
さ、行きましょカフカ。お夕飯ですよ。
(部屋についての話し合いは、また夕飯後にのんびりと。これからの話を、君と沢山しよう。ひとつずつ、ひとつずつ、ゆっくり叶えて行くとしようか)
(。)
葬・祝 2021年9月25日
【〆】