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【1:1】霖雨

杜鬼・クロウ 2021年9月22日


UDCアースの都心部から少し離れた所にて。
ひとり、鈍空から降り注ぐ大粒の雨を傘も差さずに歩く。
行き交う人々は、誰もオレになんか目もくれない。視てくれない。

出来損ないの失敗作なんだから、当然だよね。
創造主サマが、勝手にオレを創った癖に。

どう足掻いたって、もう何も映らないオレは綺麗になれっこないのに。

「こんなオレでも必要としてくれて、ずっとそばにいてくれる人。そんな人、いるんだろうか……」
『――いないよ』

カラッポな心に突き刺さる棘は根強く、深く深く。
ずっと、ずうっと消えてくれない。
ぽたりと滴り落ちる雫がキモチワルイ。

「どうして、みんなオレを置いていくんだろう」

あの箱庭に転がったままの鳥籠に馳せる想いの行き先は──。
https://tw6.jp/scenario/show?scenario_id=32851


・中~高速。
・キリのいいところで〆。
・紛い物と本物。




唇を結ぶ
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杜鬼・カイト 2021年9月22日
(傘も差さずに歩く影がひとつ)
……オレ、どうやって戻ってきたんだっけ……。
(ぽつり呟くもザアザアという雨音にかき消される。そして雨音とともに繰り返される、あの博士の声)……ああ、本当にうるさい。黙ってろよ…(青年は耳を塞いで立ち尽くす) (無効票)
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杜鬼・クロウ 2021年9月22日
(とある任務後の帰り道。事前に天候の情報を得ていた為、持参した縹色の京和傘を差して歩む。雨は次第に強くなるばかりで足取りも自然と早まっていたところ、ばったり出くわしてしまう)げ。……、…カイト? (無効票)
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杜鬼・カイト 2021年9月22日
(耳を塞ぎ外界の情報を断っていたせいで、その存在にすぐには気づけず)………あ、ああ、兄さま!奇遇ですねぇ。もしかして、オレにあいにきてくれたとか?(先ほどまでの自分を隠すように、いつも通り振る舞い) (無効票)
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杜鬼・クロウ 2021年9月22日
抜かせ。……懲りずにまーた後つけてたのかと思ったンだが(何時もの憎まれ口を叩こうとするも、隠そうとするのが却って怪しく様子が可笑しい彼へ眉間に皺寄せて)
番傘もささずに何やってンだよ、お前(彼の躯を冷やさないよう、傘の中に入れて) (無効票)
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杜鬼・カイト 2021年9月22日
はは(笑って誤魔化そうとするも、乾いた声しかでない)……ん、あー、えっと、傘を忘れてしまって…? (無効票)
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杜鬼・クロウ 2021年9月22日
………。
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杜鬼・クロウ 2021年9月22日
嘘吐くンならもう少しマシな嘘つけや馬鹿(取り繕う事すら出来てない、そんな彼に大きな溜息をつく。雨は止む気配も無く、寧ろ強まっていく一方ゆえに、一時的に雨宿りが出来そうな処を見渡して。シャッターで閉じられた屋根のある店先へと強引に手を引いて) (無効票)
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杜鬼・カイト 2021年9月22日
え、ちょ、なんですか?(強引に手を引かれ、まさか兄がそんなことをするとは思わず堪えていたものが流れる) (無効票)
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杜鬼・クロウ 2021年9月22日
それはこっちの台詞だ。
……何かあったンだろ(滴り落つるそれを真正面から受け止める眸には純粋に心配の色が浮かび) (無効票)
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杜鬼・カイト 2021年9月22日
(目をそらし)……なんにもないですよ?兄さまが気にされるようなことは、なにも。
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杜鬼・カイト 2021年9月22日
………(頑なに目をそらし、なんでもないですよーと薄ら笑い) (無効票)
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杜鬼・クロウ 2021年9月22日
……ッ、まただんまりかよ。何にもなかったら、ンな面しねェだろうが。お前はいつも肝心なコトは言わねェのな(掴んだ手首は離さぬ儘、再び息を吐いた)

…俺ってそんなに頼りねェか(洩らした聲はあまりに小さく、降りしきる雨の音に微かに掻き消され、近くにいた彼にも届いたかは分からない) (無効票)
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杜鬼・カイト 2021年9月22日
…………。
…………言ったって何も変わらないんだよ。 (無効票)
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杜鬼・クロウ 2021年9月22日
どうしてそう言い切れる?
……お前、今、何を考えてるンだ(屋根の下に避難しても酷くなるばかりの雨に傘は差しっぱなしで。片側の肩は湿り気が増して) (無効票)
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杜鬼・カイト 2021年9月22日
ねだって欲しいものが手に入るのは幼い子どもだけですよ。それに……どんな言葉をかけられたところで、オレは………。 (無効票)
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杜鬼・クロウ 2021年9月22日
お前の欲しいモンってなンなんだよ。なんで、(勝手に諦めてンだよ)
……、…なァ。ホントにどうした?今日は特に、おかしいだろ(否、見せなかっただけで、もしかしたらずっと前から──)(彼の手首から手を離し、乾ききっていない頬へと手を伸ばして親指で拭えば) (無効票)
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杜鬼・カイト 2021年9月22日
!!なんでこういう時だけオレに構うんだよ!ニセモノのオレなんて嫌いなくせに!!(思わず手をはねのけ)………あ、いや、えと……。すみません。今日はもうオレのことは放っておいてくれませんか。明日になれば、いつものオレに戻りますから…。 (無効票)
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杜鬼・クロウ 2021年9月22日
──…今のお前をひとりに出来る訳ねェだろ。明らかにいつもと違ェし(一度瞬きするも、対照的に落ち着き払った聲で返して、手は其の儘下ろして)ニセモノ?……何だそれ。そんな理由で”きらい”と言ってると思ってたのか?
明日になったら普段のお前に戻っちまう?じゃァ猶更、放っておけるかよ。いい加減はぐらかすのヤメろや、カイト。お前が俺の前で”そんな風”になる程、誰かに何かされたのか? (無効票)
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杜鬼・カイト 2021年9月23日
……ふ、ふふ。しつこい男は嫌われますよ兄さま(からかうようだが、声に力が入ってない)
………………
………………
………………
…………兄さまは…オレが必要? (無効票)
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杜鬼・クロウ 2021年9月23日
なら本当に嫌いになるのか試してみようかねェ。…つーか、どの口が言ってンだよ(覇気の無い言を呑み込むかの様に、荒れた天候の雲の隙間から近くの一帯に雷が落ちた)
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杜鬼・クロウ 2021年9月23日
…お前が必要だから一緒にいるのとは、少し違ェな。俺がそうすると決めたから。
──約束、したろ(つかず離れず。それは永遠の平行線の如く、一生交わらない代わりに)
俺達は別々の創り手によって生み出されたモノだが、唯一の”きょうだい”だからな。お前が何であれ、俺にとっては些末なコトだ。 (無効票)
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杜鬼・カイト 2021年9月23日
……約束、なんて…そんな…(信用できないですよ、という言葉はのみこみ)
……
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杜鬼・カイト 2021年9月23日
……オレ…呪物ですよ?オレと一緒にいると呪われる。
…………あの人だって、オレといたから……。

けど、でも、オレは……オレを必要としてくれる人が欲しい。オレだけを見てくれる人が欲しい(創られた時に映してしまった。どうしようもない独占欲) (無効票)
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杜鬼・クロウ 2021年9月23日
……いつか、俺がいなくなると思ってるのか?
(お前から、ある日を境に何の脈絡もなく忽然と消えてしまいそうなのに)
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杜鬼・クロウ 2021年9月23日
俺に呪詛の類は効かねェ。…言いたいのはそういうコトじゃねェと思うケド。
あの人?……お嬢のコトを言ってるンなら、それは理解した上でお前の主になるのを、自ら選んでいた。真っ直ぐで、強いひとだったから(最期に見た、床に臥せて弱り果てた姿であろうともその心は、美しく気高く)
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杜鬼・クロウ 2021年9月23日
………(上手く言語化が出来ず詰まらせて、篠突く雨が屋根を打つ)
(俺じゃない”俺”が映していた記憶のひとつに、人の輪から孤立していた黒髪の男に銀髪の聖人─俺の創造主サマ─が和やかに話し掛けるのを見た。その黒髪の麗人が聖人に向ける眼差しと)(酷く似ていた)

俺はお前が完全に壊れちまったら、やだよ(傍に居るのが当たり前な存在で、それがいやでいやで、けど、) (無効票)
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杜鬼・カイト 2021年9月23日
兄さまには効かなくても、周りはどうかな。現に貴方の大切な人はオレが……(その先を言おうとして口を噤む)

オレを置いていってしまうなら、いっそ初めから選ばなきゃよかったのに(瞼の裏に笑顔がやきついて離れない)
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杜鬼・カイト 2021年9月23日
……(やだよ、という兄の言葉に反応)
(何か言いたいが…言えない。嬉しい気持ちと疑心がないまぜだ)
……そうですか。(ようやくでた声は小さく) (無効票)
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杜鬼・クロウ 2021年9月23日
……仮にお前を恨んだとしても、お嬢はもうかえってこない。
お前を使えば使うほど呪いは深刻化するのも承知の上で、けれど、そうしなければ護れない場面もあった。
カイト、お前は自分が必要されてないだの何だの思ってるかもしれねェが、お前がいたから救われた命もあったンだよ。お嬢は…お前の主は……大事にしてたよ、鏡(おまえ)を。
その選択をなかったコトにするのは、俺が許さない(彼の器物を、心から慈しんでいただろうから)
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杜鬼・クロウ 2021年9月23日
……お前さ、誰かに何か言われでもしたか。 (無効票)
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杜鬼・カイト 2021年9月23日
…………(先の依頼で博士に言われたことを思い出し、でも口には出さない)
今更、誰に何を、なんて関係ないですよ。 (無効票)
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杜鬼・クロウ 2021年9月23日
お前には関係なくても、俺はある。
それに、今更って言っておきながら凄ェ気にしてンじゃねェか。

(ひとりはきらいなくせに)……ひとりになろうとすんなよ。 (無効票)
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杜鬼・カイト 2021年9月23日
…………そう、ですね。
………じゃあ、オレをひとりにしないで。放さないで。置いていかないで…… (無効票)
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杜鬼・クロウ 2021年9月23日
───、(彼の心に霜る霖雨が晴れる様に)
(今までどおり、そしてこれからも。不即不離の距離の儘)

お前を壊す(ころす)のは俺で、……俺を殺す(こわす)のはカイト、きっとお前しかいねェと思ってるから。
お前がそう願う限り、”ずっと”の約束は続いてる。俺から突き放すコトは、ねェよ(彼へきちんと吐露したのは初めてだろうか。存外すんなりと紡ぎ出されて内心、自分自身驚いており) (無効票)
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杜鬼・カイト 2021年9月24日
………兄さまのその言葉、信じてみます。
……裏切らないでくださいね?(自身の指輪に口づけをおとす。石の色はアイビーの蔦のようで) (唇を結ぶ)
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杜鬼・クロウ 2021年9月24日
うっわ、怖(…アイビーの呪い)
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杜鬼・クロウ 2021年9月24日
……まァ、偶然とはいえ今ほど、お前がよく”視えた”コトはなかったかもしれねェな(胸元の銀鍵の首飾りが揺れて、薄く笑んで)
雨もまだ止みそうにねェし、帰り道の途中までなら送ってヤっから。心優しいお兄サマに感謝しろよ(番傘を彼の方へ傾けて屋根の下から出ようと) (唇を結ぶ)
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杜鬼・カイト 2021年9月24日
……おや、「帰り道の途中まで」とはつれないですね。「さいごまで」一緒にいてくれなきゃ嫌ですよ、オレ(いつもの調子を取り戻しつつ、兄に寄り添う)
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杜鬼・カイト 2021年9月24日
(雨は止まず。今までも、これからも。けれど、今この時、傘の内側で響く雨音はとても心地良く……)(〆)
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