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Night intrude

皐月・灯 2020年7月8日


UDCアース、深夜。

この世界にあるどこかの街の一角は、関係者以外立ち入り禁止の表示で俗世間から隔離されていた。
かつてそこにあった製薬工場が大事故を起こし、今でも有毒物質に汚染されている――ってのが表向きの理由。

本当の理由は――その一帯が、邪教集団の拠点だってことだ。

邪神召喚の気配があるとかって、現地に駆り出されたんだが。
組織が言ってた「同行者」ってのは、珍しいヤツだった。



・ヌル・リリファ(未完成の魔導人形・f05378)
・皐月・灯(喪失のヴァナルガンド・f00069)




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皐月・灯 2020年7月8日
(凶器を手に飛びかかってきた邪教徒は、着地に失敗して地面に転がった。――絶命している。その死体に目もくれず、横合いの暗がりを無造作に蹴った。潰れるような呻き声と何かが砕ける音が響いて、ブーツの底とコンクリートの壁に挟まれた別の邪教徒が、だらりと両手を弛緩させた)
……急に増えたってことは、この建物でアタリか。(フードの下から、薄青と橙の瞳で室内を見渡して、ぼそりと言った)
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皐月・灯 2020年7月8日
(内容としては、特に珍しい依頼でもない。「邪教徒集団による邪神召喚の気配あり、排除を求む」――そんな感じだ。いつもと違うのは、敵の本拠地が本当に、元製薬工場の一帯だったこと。そこで作られていた試験薬は人体に恐ろしく有毒で、そのうえ敵の手中にあるということ。……下手に大人数で攻めると、周辺の民家にどんな影響があるかわからない――そういう理由の、少数精鋭による戦闘だった。召喚の儀式が始まる前に頭目を潰す、そのための)
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ヌル・リリファ 2020年7月8日
みたいだね。ここはなんとなくいやなかんじがするし……。(同じく小声で答えた。このなんとなく、本能的なものというよりは、少し臭う血の香りだったり少し嫌な魔力だったりと観察した結果の総合的判断だ。)
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ヌル・リリファ 2020年7月8日
ところで情報によると相手はどくもってるっぽいけど灯さんってそういうのどれくらい平気なの?
まあ邪神関連なら普通のどくじゃないから多少耐性もってても油断はできないけど……。(あおい瞳があなたの方を見て首を傾げた。)
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皐月・灯 2020年7月8日
ああ、嫌な空気だ。(ぴりぴりと肌を刺す独特な空気。殺気に近い濃密さだが、違う。邪教徒たちは、仮面越しからでも、まるで歓喜の笑みを浮かべているように感じた。狂信、そう表現するのが一番似合うだろう)……油断すんなよ。ここは連中のテリトリーだ。
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皐月・灯 2020年7月8日
(問いかけに、ん、と顔を向け)オレか? ……鍛えてるから多少もつかもしれねーが、基本その辺歩いてる連中と変わらねーよ。
例の、ヤツらが持ってるって毒なら……まあ、普通に死ぬんじゃねーか。(さも当然のことのように、さらりと言った)
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ヌル・リリファ 2020年7月8日
(すこしだけ親近感がある。善悪を考えずただ付き従うその様は自分のようであり姉妹機のようでありつまりは機械のようだからだ。
まあ、だからと言って思うことはない。信じる相手が違うのならぶつかるのは当たり前だし、相手が自分と似ていようが善人だろうが悪人だろうが敵なら殺すだけなのだから。)
いわれなくても油断はしないよ。
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ヌル・リリファ 2020年7月8日
そう。(一度目を閉じて)
なら、きをつけておく。
わたしは多分灯さんよりはつよいから。こっちはきにしなくていいからね。(体の作りが違う。人間とは一線を画す自分は、大抵の人間よりは毒につよいし最悪汚染された部分を自分は切り離しても基本問題はない。弱りはしてもそれだけで死ぬ可能性は低いはずだ。)
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皐月・灯 2020年7月8日
ならいい。進むぞ。(邪教徒たちの死体を一瞥。それ以上は何もせず、何も言わず、歩みを先に進める。彼らがそうなるに至った経緯に興味もなければ同情もない。必要だから手を下した、それだけのことだ。)
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皐月・灯 2020年7月8日
(それは彼女なりの気づかいだったのだろう、と思う。その上で、はっきり「いらねーよ」と応じた)
……どんな強力な毒でも、結局のところ体内に取り込まなきゃ効果はねーんだぜ。
飛べなくたって鳥は落とせる。やりよう次第でどうとでもなるからな。
(淡々と言った。そうでなければここにいるはずもないだろうと、肩を竦めてみせる)
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ヌル・リリファ 2020年7月8日
了解。(静かに追従する。)
……うん。わかった。それならいいよ。(自信があるということだ。それならそれでいい。ただ、少なくとも今の彼は味方だし死んで欲しいと思いはしないからすこしだけ奇襲に気を付けておこうとだけ思った。信じていないわけではないが、保険だ。)
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皐月・灯 2020年7月8日
(既に身に染みついた足運びは、早歩きでも音を立てることはない。壊れた窓から屋内に吹き込む風のように、壁伝いに奥へと進む。ほどなくして、分かれ道が見えてきた)
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皐月・灯 2020年7月8日
――ヌル。
(分岐の手前で足を止め、前方を指さした。正面には、地下へと続く階段。左右に、少し広めの廊下。選べる道としては、正面、右、左の3通りだが)
あそこの分岐……左の角に2人、右の角に3人だ。
お前、どっちがいい。
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ヌル・リリファ 2020年7月8日
……。
まだしずかなほうがいいよね。だったら二人のほうがさわぐまえにぱっとくちをふうじられるきがするかな。ひとがいないのはぎゃくにすこしあぶないきがするし。
でもどっちでもいいよ。
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皐月・灯 2020年7月9日
ああ。いかにも罠があります、ってな感じもするからな。
(先ほども待ち伏せされていた以上、当然ながら自分たちの侵入はとっくにバレているだろう。地下への道というのもお約束だし、何より手薄すぎる。)
なら、お前のお手並み拝見と行くか。――右のやつらに気付かれる前に、やれるか?
(こんなところまで護衛をしにきたわけではない。彼女はこちら側の戦力だ。言外に、彼女に始末を任せたのは、その力の一端を見ておきたい、という狙いもあった)
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ヌル・リリファ 2020年7月9日
できるよ。(それは自慢げでもなんでもなく、淡々と事実を述べただけの声のトーンだ。)
さわがしくしていいことは基本ないからね。両方わたしがやっちゃえばいい?(陽動ではないのだから、わざわざここにいますと喧伝する意味はない。声を出すまもなく殺すのがベストだ。)
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皐月・灯 2020年7月9日
ああ。ふたりとも、お前に任せる。
オレのやり方は、どうしたって少しは音が出るからな。
(彼女の肯定の返答には、何の気負いもない。その時点で疑いようもないのだが、任せてみることにした)
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ヌル・リリファ 2020年7月9日
ん、わかった。まかせて。
(返事をした瞬間、少女が駆けた。
ほぼ同時、少女の周囲に光でできた武器が三本生まれて直接狙っていない方の男に殺到する。)
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ヌル・リリファ 2020年7月9日
(光の武器は男の両腕を切り落とし、口から喉にかけてを貫いた。警報を鳴らす何かを持っていたとしてもならせないように、そして声を出させないためだ。
ほぼ同時、少女の剣が真横に振られ、やはり声を上げる間も無くもう一人の見張りの首と胴体はばらばらになった。
血を浴びないように薄くシールドを張りつつ瞬時に後ろに下がり。)
ん、オッケー。いけるよ。
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皐月・灯 2020年7月9日
(――どちらも即死。彼らには何が起きたかすら分からなかっただろう。目がよければ銀色の髪が閃いたのを捉えられたかもしれないが、どのみち運命は決していた)
お見事。
(鮮やかだった。無駄のない合理的な剣。正直なところ、思わず見とれた。誤魔化すように一度首を振り、後方を確認。巡回していた3人が通路の向こうに消えていくのを確認して、彼女に向き直る)
それだけやれんなら十分だ。先へ進むぞ。
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ヌル・リリファ 2020年7月17日
ありがとう!(褒められれば大変嬉しそうににこりと微笑んだ。その笑顔は先ほどなんの躊躇いもなく人間二人を殺したようには見えない無邪気なものだ。)
うん。はやくとめないと大変だもんね。(こくりと頷き足を進めた。)
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皐月・灯 2020年7月23日
どういたしまして……でいいのかね。(血生臭い場に似合わない、花が咲くような微笑み。「そういう」類の人間なら、界隈では珍しくもない。殺しを愉しむとか、悦びを覚える者だ。だが、彼女はそうではなく、「できたことを褒められて喜んでいる」ように思えた。だからこそ、これほど無邪気に映るのだろう)
ああ。死体も残ったままだしな。バレるのが早いか、辿り着くのが早いかだ。……ターゲットを見つけたら即殺。わかってるな?
(通路の奥へと進んでいくと、装飾の施された大きな扉がひとつ。いかにも施設然とした他の扉とは明らかに異なるそれに、この奥だ、と目配せをする)
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ヌル・リリファ 2020年7月29日
もちろんだよ。(今度見せたのは、どこか不敵なようにも見える微笑み。子供のヌルではなく最高傑作のヌルの微笑みだ。)
(目配せをされれば一応、あらゆる状況に対応できるよう脳内でざっと状況に対応するための手札をもう一度洗う。それは1秒にも満たない間ではあったが、そのコンマ数秒ののちいつでもいいよ、というように小さく頷いて見せた。)
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皐月・灯 2020年8月3日
上等。(相方の動きや判断力に文句はない。いつかの喫茶店で語っていた彼女の性能は誇大広告ではなかったというわけだ。――それなら、ここからは急ぎでも、事は成せる)
(頷きを返すと、ブーツに仕込まれた術式が金属パーツと共に展開する。その術式は身体軽量化。飛び込む体制を整えてから、扉に手を触れる。結界の類が無いことを確認して、少しずつ、少しずつ、押し開け――)
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皐月・灯 2020年8月3日
(隙間から漏れ出た異臭が鼻を衝く。眉を顰めながら、人が通れる程度にまで扉を開け、その奥に身を滑り込ませた。一定の間隔をあけて、薄暗い灯火が両端に立ち並んだ廊下。壁は生物の肉のように脈打ち、召喚が進んでいることを示している。――「警戒」、「索敵」。ふたつの意味を込めて、彼女に視線をやった)
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ヌル・リリファ 2020年8月18日
(ヌル・リリファの右眼は眼であるのも間違いではないが、ただの眼である左とは違い、右は多機能デバイスである。普段見える紋章はその証であり、様々な機能を制御しているのだ。
そして普段使う際は少女の魔力に反応して青い光を溢すが、それはこのような隠密任務の際は隠すこともできる。よって、そばにいる人間なら右眼に魔力が流れ込んだとわかるかどうかと言った変化だけで少女は右眼を起動して相手を見据えた。これは元々決して低くない動体視力の強化だったり相手の分析などのいくつかの役目を負う。)
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ヌル・リリファ 2020年8月18日
(そして、その中には魔力などのエネルギーの流れを追うものだっったり、サーモセンサーに当たる機能もある。
いくら相手が邪神を進行していようがまだ人間なら体温を持つし、邪神の魔力が強大でわかりづらかろうがそれに供給する流れは必ずある。
そうして、おぞましい姿を見ても、顔をしかめたりはせず淡々と仕事をこなしていく。)
2時の方向から一番つよいちからのラインがきてる。あれが一番で、多分召喚をおこなうかくかな。ほかのは補助なんだとおもう。
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皐月・灯 2020年8月20日
(彼女に索敵と警戒を任せたのは、当然それを期待したからだが――把握が早い。異形の空間と化した風景にも慌てず、物怖じするでもなく、必要な情報収集をこなせる辺りは好感が持てた。……絶対に口には出さないけれど)
……悪くねーぜ、ヌル。オレの魔力感知よりも精確だ。
(決して自分を卑下するのではなく、事実として言った。敵地における精確な情報の価値は金にも勝る。そして、迅速であればあるほどその価値は高まる)
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皐月・灯 2020年8月20日
(扉の向こうにするりと身を滑り込ませる。見た目通りの生臭さにはもう、慣れた。ハーフグローブで包まれた指先を床に触れさせる。彼女の分析通りなら、邪神降臨の儀式はより魔術的――即ち莫大な魔力リソースを使った高次の「召喚式」である可能性が高い。彼女が感じ取ったのが、そのパイプラインだとしたら)
2時方向――あれか?
(続く廊下の先に見える光。広場のような空間と、そこにうごめく数名の人影。はっきり目標を確認はできないが、ターゲットがいるのは間違いなさそうだ)
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ヌル・リリファ 2020年9月12日
(悪くない、というのは彼なりの賛辞だと解釈した。状況が状況ゆえなにも言わないが、大変嬉しそうな雰囲気にはなった。)
うん。多分。(青い輝きを持った右眼が貴方と同じ方を見て、こくりと頷いた。)
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皐月・灯 2020年9月15日
(集中していた筈の横顔、その雰囲気がふわりと柔らかくなったのがわかった。先と変わらず無邪気な表情。……これから標的を仕留めるというのに暢気なもんだと思う一方で、見ている自分も不思議と落ち着くのを感じる。)
……ここからじゃ標的の位置までは確認できねーが……近づきすぎるとバレるな。いっそ派手な広範囲で何人か巻き込んで、混乱に乗じて本人を仕留めるか?
(事はいよいよ最後の詰めだが、殺し尽くせば済む話というわけだ。もっともそういう派手な術技や装備の準備があれば、だが)
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ヌル・リリファ 2020年9月28日
派手なの?
いいよ。できる。っていうかどっちかといえばそういうほうが得意かな。(繊細な技術で戦う方はまだ発展途上なのだ。いずれはそちらを極めたいが、今の段階では多少の無駄があっても主人の渡してくれた性能で強引に押し通す方が楽なのも事実だった。)
広範囲のてきをめだちながら灯さんをまきこまなないようにしとめればいいんだよね。いいのがあるよ。
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