赤と青のヴァール ――その後
篝・倫太郎 2020年5月11日
望みが叶わず息絶えた花嫁。
歪められたその残滓。
彼女は、命の赤を欲して。欲して。
果される事のない望みの、夢の、続きを思い描いて。
純白の婚礼衣装を紅く彩った彼女を骸の海に返した後。
猟兵達は帰路に着いた――
二人もまた『帰るべき場所』へと。
それぞれ胸の内に複雑な色の感情を抱えて……
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https://tw6.jp/scenario/show?scenario_id=22730
殺し愛シナリオお疲れ様でした。
別名:殺し愛反省会(partⅡ)
場所:UDCアース。月舘さんちで篝さんちの新築一戸建て。
※注意※
最大50発言前後を目途に、それ以前でもキリが良い処で終了
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篝・倫太郎 2020年5月15日
苦であるもんか……俺だけの、月舘夜彦だ。他の誰にもやれねぇよ、こんな嬉しい気持ち。この嬉しいは加減なしのあんたが俺に寄越すんだぜ?(ホッとした様子にそう笑うも、続いた言葉にはすすす……と上半身が引く)
え?いや、俺よりあんたのが割と酷いからな?仮初だろーがなんだろーが、死なねぇだけで、痛いししんどいのは知ってるんだぞ?だから、手当するならあんたが先。(ぺろっと血に汚れたシャツを捲り上げて傷口を晒して)ほら、帰る前の処置が効いてるし?な?(やっぱり引き気味なまま訴えてみるけれど、多分根負けする気がして仕方がない……という顔をしていた)
月舘・夜彦 2020年5月16日
……では倫太郎殿の私が言う事に異論は無いはずです(傷口を見た後、彼を見る)そもそも治療を止めるまでして「言う事あるなら聞きたい」と仰るから私は後回しにしたのです。もう待てはなしです。私の方は倫太郎殿が終わってからにしてください。
篝・倫太郎 2020年5月16日
はーい。そういう言い方するあんたはぜってぇに譲らねぇよなァ……んっと、頑固で可愛いったらねぇわ……(ったく、とワザとらしい溜息を一つ盛大に吐いてから席を立ち)……でも、も少しだけ待て、だ。夜彦?(テーブルを回って夜彦の隣に向かう)
(辿り着くと少し屈んで額にキスを一つ)……ちゃんとしたのは、あんたの手当も終わったら。流石に、帰ってキスもねぇのは落ち着かねぇモンよ。
月舘・夜彦 2020年5月16日
何処から可愛いを持って来たのやら……(盛大な溜息を聞いて、じと目のまま彼を見遣り)はい、待ちます。
っ……、き……(額への感触に少し驚いたように瞬きして)……怪我をしたままでは、そちらに気が向いてしまいますからね。ちなみに傷は胴だけですか?他に痛む所があるのならば教えてください。
篝・倫太郎 2020年5月16日
え?何言ってんの……あんたは普段から立ち振る舞いも在り方も容姿も、全部カッコいいし、綺麗だし、可愛いぜ?ナニ?知らなかった?(あれー?と首を傾げ)
き?木?気?………き?(キス?ん?と考えながら瞬く夜彦を見降ろし)あ、やっぱこの位置関係って珍しいよな?普段とは違う角度で夜彦を見えるのって、嬉しいや。(そう笑うと、夜彦の髪に飾られた本体の簪にもキスを一つ)あ、うん。胴だけ。夜彦の太刀筋、だいぶん読めるようになってきたんだぜ、俺。梔子の時より、多分、ちゃんと強くなってるし……だから、ちゃんと夜禱も嵐も受け止めていなして、流せれた。だから、大丈夫……?あ、でもちょっと痛いかな?(うーん?と考える)
月舘・夜彦 2020年5月17日
そこまで教えろとは言っておりません……!(不意に褒められて目元を染める)
月舘・夜彦 2020年5月17日
何でもありません(咳払いして気を取り直そうとするが本体にも口付けられて思わず簪に触れる)……あ、貴方という人は(頬の熱が引かず、目を逸らした)
えぇ、内臓は大丈夫そうです。仰る通り、私の動きに合わせられている証拠……強くなっているのですね(視線を彼の体へと戻して頷く)痛みがあるのですから大丈夫ではありません。止血や傷が塞がるのを早める為にもやってしまいましょう。さ、服を脱いで両腕を上げるか、服を持ち上げて見えるようにしてください。
篝・倫太郎 2020年5月17日
ふふーん。そこまで答えちゃうのが俺だってコトくらい、夜彦は知ってる癖にー。へへ、照れる夜彦は可愛いなぁ(傾げた首を戻してにこにこと笑って)
俺という人は、何?(目を逸らす様子にもにこにこと笑う。表情筋がゆるゆるな自覚はあるけれど、夜彦相手だしいいや、とにこにこ)
身体じゃねぇですぅ。夜彦が言わずに赤取ってからなんかちょっとそれ考えるとずきずきしてたの。(判ってンの?と零すも、強くなっていることを認められればやはり笑ってしまう。チョロいもんだなぁと自分でも思うのだけれど、嬉しいのだから仕方ない)
…………夜彦のすけべ(シャツの裾を持ちながら、そう告げると、ぺろっとシャツをたくし上げた)
月舘・夜彦 2020年5月17日
素直さは貴方の良さではありますが、恥じらいも無く仰るから困ります(笑顔のままの彼をチラリと見て視線を戻す)う……すみません。返す言葉も無いです(判っているかと問われれば眉を下げた)
す
……、……は?(救急箱から包帯を出して準備をしていたが告げられた言葉に手を止めた)
月舘・夜彦 2020年5月17日
す……すけ、……すけべ……!?な、なにを……私はっ、傷を看る為であって……!(思いもよらない言葉に動揺しながら持っていた包帯を落とした)
篝・倫太郎 2020年5月18日
ま、俺が素直なのなんて、あんた限定だからたっぷり堪能してくれると俺はウレシイ(無駄にえっへんとドヤ顔をしてみせた)後、素で俺を口説いてた男に困りますとか言われたくねぇンですケド?(ドヤ顔からくすくすと笑い顔に変えて)でも、次は相談してくれるって言ったから、多分、きっと、もう大丈夫……?(下がった眉にも可愛いなぁなんてのんきな事を思って)
……夜彦サーン?なんで動揺してンの……知ってるよ、んなコトくらい……。(床に落ちた包帯をよっと前屈の要領で屈んで拾い上げると顔を上げ、まさかここまで可愛い反応があるとは思わなかった……うん、心当たりあるんデスカ?とか言ったら憤死しちゃいそうだから黙っとこ。そう心に決めて)第一今更じゃん?去年花火見に行ったときにも似たような事あったし。(そう笑って言葉を続けながら、拾った包帯をテーブルの上に置いた)
月舘・夜彦 2020年5月19日
突然そのような事を言われて、何も思わないはずはないでしょうに……。ありがとうございます(言い訳をしながらもテーブルに置いた包帯を手に取り)確かに貴方を治療するのは初めてではありませんが、脱いで頂いたのは治療の為です。意識させるような事を仰るから、驚いてしまったのですよ(話しながら消毒液も取り出す)倫太郎殿、傷は消毒も行いましょうか。やりましょう。
篝・倫太郎 2020年5月20日
……あ、ハイ(思わせ振りににっこり。要するに意識しちゃったのかー……そっかー……と思うものの、可愛いから役得ー。とか更に呑気に構える)え゛?!いや、いいよ……処置はして貰ってるし?(すすす、と引く。退くけれど、この畳みかける言い方は譲らないやつだなぁ……なんて思って)
…………譲らないだろ?譲らないよな?譲らないなら、治療されるから、俺のお願いをご褒美として聞いて?(そう告げてにっこり)
月舘・夜彦 2020年5月20日
いいえ、猟兵であれ傷の治りが遅くなるような事はあってはなりません。こちらで傷口周りを消毒しましょう(ガーゼも取り出して消毒液を吹き掛ける)
譲りません。だめです(じりじりと近付くも告げられた言葉に止まり)……お願い。分かりました。治療できるのならば聞きます。
篝・倫太郎 2020年5月20日
ちぇー……っ!ん……ッ(ある意味不意打ちで吹き掛けられた消毒液の冷たさに、ひくりと肩を震わせて眉を顰める)
デスヨネー……(きっぱりと言い切る様子にがっくりと肩を落として)じゃ、いいよ。治療しても……(むぅ、と少し情けない顔をして大人しくなった)
月舘・夜彦 2020年5月20日
治癒力はありますので、もう塞がり始めていますね(傷口を確認しながらガーゼで軽く拭き取った後、新しいガーゼを傷口に当てていく)もう始めておりますし、すぐに終わりますので御安心を。開かぬように固定しておけば、明日には治るでしょうからね(ガーゼを当てた所をテープで固定し、包帯を手に取る)
篝・倫太郎 2020年5月20日
ひゃ……っ(傷口にふれるガーゼの感触やガーゼを留めるサージカルテープの感覚にぎゅっと首を竦め)夜彦、くすぐったい……(手にある包帯をじーっと眺めて)巻かなきゃ、だめ?(くすぐったさが勝ったので一応聞いてみる。固定と言っていたから多分巻かれる。絶対巻かれる。くすぐったいから嫌だと言ってはみたものの……どうだろう?と夜彦を窺った)
月舘・夜彦 2020年5月21日
我慢してください。痛いよりもくすぐったい方がまだマシでしょう(彼の傷口と包帯を交互に見て確認していたが駄目かと聞く彼に真顔で一度見遣り
)……、……だめです(再び視線を包帯へと戻した)
では、動かないでくださいね。少し強めに巻きますが、苦しい時は教えてください(問答無用で包帯を巻き始める)
篝・倫太郎 2020年5月21日
……ハイ。(デスヨネーという顔で諦めるも……)っ!(くすぐったさに変な声が出そうになって慌てて口元を覆う。くすぐったくて、苦しいのはどうすればいいのだろう?と思いながら、巻かれる度に肩が小さく跳ねた)ま、まって、夜彦。まって、無理……くすぐったい、むり……。(結局、くすぐったさに負けて音を上げた)
月舘・夜彦 2020年5月21日
くすぐったいですか……。倫太郎殿は思ったよりもくすぐったがりなのですね。止める事はできますが、このままでは中途半端になってしまいます(包帯を巻いていた手を止めて、心配そうに見上げる)ご自分で巻きますか?
篝・倫太郎 2020年5月22日
チガイマスー……夜彦だからじゃん……(むぐぅと拗ねる。くすぐったさから零れそうになった声を殺したことで目元を赤く色づかせて、恨みがましい顔で小さく零し)……いや、うん。俺にやれって言うと外してなかった事にするけど……?絶対上手く巻けないもんよ……(ゆっくりと呼吸を整えてから)だから、我慢する……から(う゛ー……と夜彦をじっと見)あんま、くすぐったくしねぇで?
月舘・夜彦 2020年5月22日
私の所為なのですか……?(予想外の言葉に少し困ったような、申し訳なさそうな表情に変わり)そうですね。言い出したのは私なのですし、貴方も我慢してくださるのですから責任を持ってやらねばなりませんね(気を取り直して包帯を巻いている所に視線を戻す)はい、それでは時間を掛けずに手早く(そう言い終えれば先程よりも素早く包帯を巻き、ぎゅ、と固定するように締める)倫太郎殿、もう少しです……!
篝・倫太郎 2020年5月22日
所為つか……うん。過剰反応してんの……(皆まで言わせんなよ、と言いたげな顔をするも耳まで赤い)~~~ッ!(再開され、手早く巻かれる包帯の感触はやはりくすぐったくて。そのくすぐったさに肩を震わせてぎゅっと目を瞑り……夜彦の声にはこくこく頷いた。「ひゃあ」とか情けない声が上がる気しかしなくて、声を出せない)
月舘・夜彦 2020年5月22日
(返された言葉の意味をやっと察するも手を止める訳にもいかず、包帯を巻き終えて結んだ)
終わりました。……大変失礼致しました(素早く離れた後、頭を下げる)
篝・倫太郎 2020年5月23日
ん……っ(しっかりと結ばれて、くすぐったさが落ち着いたことにほぅっと息を吐き。頭を下げる目の前の男に、ほんの少し悪戯を仕掛ける)夜彦、なんで敬語?(そっと手を伸ばして頬を突き、少し屈んで手当前のようにもう一度簪をそっと啄むというささやかな悪戯)
月舘・夜彦 2020年5月23日
気付かず貴方の体を触れてしまい申し訳な……、む(顔を上げると頬を突かれ、簪に唇が触れる)ですが、終わりましたのでもうくすぐったくないですから御安心を。
篝・倫太郎 2020年5月23日
え?俺の身体にあんたが触ンのは今更じゃん?(きょとりと不思議そうに首を傾げるも、顔を上げてくれたことに満足して)ぅん。ありがとな?(そう笑って返し)さてっと、んじゃ、夜彦の手当、しよーぜ?(にこーっと酷く無邪気に笑んで返した)
月舘・夜彦 2020年5月24日
そう、ですが……。いえ、当然の事です(目元を染めたまま頷く)
私の方もお願いします。服に血がかなり付いておりますが、止まっておりますので倫太郎殿のように包帯を巻いて頂けたらと(話しながら帯を緩めて、着物の上だけを脱ぐ。左の胸の下から脇腹にかけて薙刀の刃が突き刺さった大きな痕がある)
篝・倫太郎 2020年5月24日
だろ?(照れている様子にくすくすと笑い)ほんっと、大胆な行動するときって割とそのことで考えがいっぱいになってるよな、あんた……(そう言うとこも好きだけど、と笑う……も、露わになった傷跡にむぐぐ、と眉を寄せ)馬鹿ッ!やっぱりあんたのが重傷じゃねぇか!(深呼吸してからがうがうと怒った。怒りつつも手早く消毒液を掛けて傷口を洗う)あぁ、もう!ほら、言わんこっちゃねぇ……!
月舘・夜彦 2020年5月24日
す、すみません……倫太郎殿と違って記憶を失っておりましたので、貴方の動きを読めなかったと言いますか。自ら刃を受けるとは此方も予想が……いたたっ(慌てて言い訳をしている内に消毒液を掛けられて思わず顔を顰めて身を引く)
篝・倫太郎 2020年5月24日
そりゃ、読めねぇだろさ……普段の夜彦なら読めてただろうけどな?普段の夜彦じゃねぇから、無茶したんだし……こら、そこで身を引かねぇの……背中も見せてみ?この傷の感じだと抜けてねぇか?(洗った傷口を新しいガーゼで拭い出血が治まっている事を確認してからそう尋ねる格好を取ったものの、問答無用で肩越しに背へと腕を回して退かれた身体を、引き寄せて抱き込む)……やっぱ、ちょい抜けてんな……前程大きくはねぇけど……(言いながら消毒液を掛けたガーゼで丁寧に傷口を拭って)……ごめんな。よく考えたら別にあんたを刺す必要性ねぇんだよなぁ……(ぽつりと零した)
月舘・夜彦 2020年5月25日
……刃先が少し。痛みも戦いを終えた時よりは治まっています(痛みを我慢しながら零し、引き寄せられるままに抱き込まれる)
いいえ、貴方が謝る必要はありません。私もあの時は本気で挑みましたから最善だったのだと思います(傷口に触れられ、時折痛みで身を強張らせる)ですが、今回の戦いで身に染みて分かった事もあります。
篝・倫太郎 2020年5月25日
……どー考えても、俺より重傷じゃねぇかよ……ばか……(痛みを堪える声色に小さく呟くように零し、夜彦を抱き込んだまま救急箱を漁る)……まぁ、次からは考える。あんたも言ってくれるって言ったし……(救急箱から大判の絆創膏を取り出すと両手を背中に回して器用に包装を剥がしたそれを傷を覆うように貼り付けて)……判った事……?何?(確認するように尋ねながら、そろりと夜彦の身体を離して胸元の傷をガーゼで覆うと夜彦の顔を覗き込んだ)
月舘・夜彦 2020年5月25日
はい、すみません……。今度からはちゃんと話しますので(文句を言いながらも治療する彼の肩に顔を埋めて、緩む顔を隠す)
昔の私では貴方には敵わないのだと思います。勿論私と共に戦って、癖や戦い方を理解しているからというのもありますが、独りでしか戦えなかった私はきっと勝てない(覗き込んだ彼を見て目を細めて返す)
篝・倫太郎 2020年5月25日
ん、頼むな……理由に納得いったら、止めないから……夜彦?(肩に顔を埋められて、きょとりと瞳を瞬き)傷、痛むんだろ……ばか(ほんと、ばか。何度も繰り返される言葉とは裏腹に声音は酷く甘い)
………買い被りすぎな気もする。けど……(少し考え)良かった、のかな?それと……そう言うあんただから、俺はあんたの盾であることを誇りに思うし、あんたの選択に命を預けられる。……やっぱり、あんたのこと。どうしようもなく好きだわ、俺……(傷口にガーゼを押し当てたまま、そろっと夜彦の唇を啄むようにキスを一つ)……これから、もっともっと強くなれるな、夜彦?(独りじゃないんだから、と少しばかり照れたように笑って、包帯を当てると手慣れた様子で巻いていく)苦しかったら言ってくれな……?
月舘・夜彦 2020年5月25日
はい、自業自得です(言葉とは裏腹に優しく甘い声色に、自分も釣られて言葉を返してしまう)
……、貴方をとても褒めたつもりだったのですが、私が嬉しくなってしまうとは(唇が触れ、仄かに頬を染めて微笑んで)えぇ、きっと強くなれますよ。様々な戦いの経験の積み重ねだけでなく、もっと互いを信じて動けるようになれば……それは、勿論私もなのですが(包帯を巻いて貰いながら話して)大丈夫ですよ。好いた貴方に治療して頂いているのですから、痛みも些細なものです。
篝・倫太郎 2020年5月26日
……嬉しそうに自業自得とか言うなよ……もぅ……(なんで、あんたはそんな風に俺を何度も惚れさせるの、とかぶつぶつ)
それでも、さ……。長い間『そう』だった戦闘のスタイルを『それでは勝てない』って言うのって……凄い事だと思うから?言えないぜ?普通はさ……やっぱり、そのスタイルで戦ってきた経験からの自負や自信ってあるはずだから……それでも、そう言える。あんたの懐と器のデカさに惚れ直してんの。だから……(えぇっと?と考えて)うん、嬉しくなって良いんだよ、あんたは。後、俺も……かな?(負へへ、と笑いながら包帯を巻くも、手が止まる。耳も目元もぶわりと赤くして)……んったは……もぅ。そうやってすぐ口説く……ばか。(そそくさと包帯を巻くのを再開して巻き終えると解けないようにしっかり固定し)はい、おしまい。(そう告げるもまだ目元も耳も赤い)
月舘・夜彦 2020年5月26日
(拗ねたように返す言葉にも微笑む)
一人の力というものには限界というものが在るものです。如何なる強者であれ、戦う相手が百人、千人となれば負けてしまう時もある。多くの戦を見てきたからこそ知っているのです。
……それを知りながら、それでも私は失う事が恐ろしくて誰も傍に置かなかった。ですから、懐や器が大きい訳ではありませんよ。ですが御言葉はとても嬉しいです(苦笑しながらも惚れ直したと言われれば満更でもなく)
ありがとうございます(包帯が巻かれた所に視線を向けて確かめ)傷が癒えるまではお互い安静ですね。
篝・倫太郎 2020年5月26日
……(微笑みに気付けば、ぐぎぎ。と悔しそうな顔をしてみせた。え?何?その微笑ましいモノを見る顔?なんなの?そんな事を胸の内で独り言ちて)
そりゃ知ってるけど……それでもさ……失う事が怖くて、独りで居た、そう認めて言えるのもやっぱり器がデカいって証明でしかない気がする……(うーん?と考え、続けられた言葉には肩を竦め)どういたしまして?つーか、陸彦が安静で居させてくれるとは思えねぇンですけど。(俺の息子だもんよ……と零しながら立ち上がり)取り敢えず、安静にしますかぁ……あ、寝室行ったら、ご褒美くれな?(そう笑うと救急箱の蓋を閉める)
月舘・夜彦 2020年5月26日
私には己の弱さを受け止めてくださる方が居るのですから認められるのですよ。器が大きくなるのも強さの一つでしょうかね(唸る彼にくすりと笑う)
陸彦達には何かお手伝いをお願いして暇にならないようにしましょうか。遊ばせてもいいのですが……(立ち上がり、着物が落ちないように帯を直して)寝間着は浴衣の方が良いかもしれませんね……。ご褒美ですか?(彼を見て首を傾げる)
篝・倫太郎 2020年5月26日
はは、そりゃ弱くても強くてもあんたがあんたならそれが全部だろ?子供達来て、益々サイズアップしてねぇ?器のデカさ……。ほんと、追い付けないまでも距離縮めたい俺としてはぐぬーって唸るしかねぇんだよなぁ。(小さく笑って)
灯里は察して大人しくなっちまうし、バラニーとネロは元々気遣いの子だからなぁ……問題は陸彦(ホンット、あいつは俺に似てまぁ……。物凄く真顔でそう零し)ま、その時になったら傷の状態みつつ考えよ。(肩を竦めながら夜彦の言葉に笑い)あんたは元々浴衣じゃん……俺どーすっかなぁ(そう笑うとテーブルの上のペットボトルを夜彦の差し出して)そ、ご褒美。お願い聞いてくれるって言ったじゃん。(にへらっと笑った)
月舘・夜彦 2020年5月26日
血は繋がらなくとも私は彼等にとって親で在るのですから、これからもそうでなくてはなりませんからね。そして貴方もですが、まだ若いのですから少しずつ縮めていけば良いのです。
元気なのが彼の取柄なのですよ?(問題児扱いされている彼を思い出してくすくすと笑い)浴衣ではありますが冬場は「ぱじゃま」の方が温かかったもので、あちらも好きです(話しながらペットボトルを受け取る)聞くとは言いましたが何かまでは伺っておりませんでしたので。
……あぁ、そうだ。倫太郎殿、寝る前にあの戦いの時の答えを教えて頂けますか?
篝・倫太郎 2020年5月26日
縮めようとしてるのに、あんたも同じくらい進むから平行線なの。でも待たれるのもヤだから頑張るさ……(にへらと緩く笑って)
そーなの。俺にどこまで似てんの、陸彦は……って意味だぜ?可愛くて仕方ねぇってハナシ。(益々緩々な笑みを零し)あー……そだな、確かにパジャマのが温かいかも。(救急箱と自分のペットボトルを片手で器用に持ちながら)うん。おやすみのキス、あんたから頂戴?ってそんだけ?(さらっとそう告げ。答えを求められればくしゃりと笑う)あんたとなら?
月舘・夜彦 2020年5月27日
倫太郎殿のこれからの目標ですね。応援しております。
本当にそこも愛らしいです(水を飲んでキャップを締めながら笑う)
……勿論(告げられた言葉に嬉しそうに微笑んで頷き)指環について、私は答えましたからね。貴方のも聞きたいです。
篝・倫太郎 2020年5月27日
到達点に応援されている……のも変っちゃ変だけど、頑張るさ。あんたに「相応しくない」とか言われンのは癪だからな。(小さく真剣に零し)
う゛……夜彦サン?それ、言い換えると「俺も愛らしい」って事になるンですケド……?(何となく、これ、判ってて言ってねぇ?という顔で夜彦を見た)やったね!(続いた「勿論」という言葉には無邪気に喜び)……ずるくない?俺が好きってあんたに言うと「私もです」って言葉にして返さない事もまだあるのにさ……俺が「あんたとなら」って返してるのに、言わせるの……ずるくない?(ずるいずるいと言いながらも楽し気に笑って)証であるなら、あんたとなら、意味も価値も必要性も……あると思うよ、俺は。
月舘・夜彦 2020年5月27日
……、倫太郎殿も愛らしいですよ……?(少し驚きながらも首を傾げる)
言葉にしなければ伝わらない時もあると互いに認識しているのですし、私もなるべくは返すようにしているのですから、倫太郎殿には今後も私の模範になっていてほしいです(そわそわとしつつ言葉を待ち)……はい。私も繋がりの証となるならば、と。倫太郎殿の御家族への挨拶等を済ませてからとは思いますが。
篝・倫太郎 2020年5月27日
えー?夜彦のが愛らしいつか可愛いじゃん……灯里はあんたによく似てる。(うんうん頷き笑う)まただ。また延々可愛いの言い合いになるやつだ、これ……。
ちぇー……そんな風に言われたら俺、頑張らないと?(そわそわした様子も含めてくすくす笑うと夜彦にそう返し)ん……(少し照れたように笑んで、夜彦の返事に頷く)他に何かある?明日の朝でも大丈夫なら……そろそろ寝ようぜ?(救急箱を掲げ)こいつ片付けてさ……
月舘・夜彦 2020年5月28日
灯里は私の子でもありますからね(似ていると言われれば嬉しそうに微笑む)では、引き分けにしましょう。
大丈夫です、後は着替えるだけです(飲み残ったペットボトルを冷蔵庫に戻す)では、そろそろ寝ましょうか。
篝・倫太郎 2020年5月28日
うん。灯里はあんたによく似てる。真面目なとことか……(引き分け、その言葉に笑い)ん、そだな。引き分けにしとこう。
ん。じゃ……寝よう(うん、と一つ頷いて)寝室行く途中にこいつもしまってこ。(救急箱を手にそう笑うと夜彦を促して)
篝・倫太郎 2020年5月28日
夜彦が先に退出すると、倫太郎はリビングの灯りを落とした。
廊下沿いにある物入へと救急箱を仕舞って、二階に上がる。
夜が明けるまで、一休み。
夜が明けて朝が訪れたなら、日常が戻ってくるだろう。
けれど、その日常は今日よりもさらに密度を増した日常になるはずだから――
【了】