Fixed point【3】
ユア・アラマート 2020年5月1日
お土産は、いのちだけ。
https://tw6.jp/scenario/show?scenario_id=21531
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ユア・アラマート 2020年5月1日
(ずるりずるり。階段を濡れた音で登ってドアを荒くこじ開ける) あー……ほら、灯。ついたぞ。生きてるか?
皐月・灯 2020年5月1日
(足を引きずり、体をひょこひょこ上下させながら後に続いた。どうにも、傾ぐ)……たぶんな。
ユア・アラマート 2020年5月1日
あぶないぞ。 (ある方の腕を掴んでバランスを取らせる。一言しゃべるだけでも喉が痛い) ここまできて死んでくれるな。……取りあえずベッドとソファ、どっちにする?
皐月・灯 2020年5月1日
おう……わかってら。(頭の中では壁に手をかけようとするのだが、現実には何も起こらない。腕が無いのだから当然だが)……ソファでいい。お前、ベッド……使え。
ユア・アラマート 2020年5月1日
バカを言え、2分放っておいたら冷たくなっていそうなクセして、……。 (動くと派手に全身が傷んだ。背中の深い裂傷が一番響く) ……ソファに行こう。寝転ぶと起きれなくなる。 (ぐいぐい、腕を引いてよたよた近づく)
皐月・灯 2020年5月1日
……お前だって、キズ浅かねーだろ……。(無理に引っ張らなくていいと足を踏み出したいが、体は鉛以上に重たい。彼女の手をかり、辛うじて)……っ。確かに、ちょいとよくねーな……(崩れるように腰かけた)
ユア・アラマート 2020年5月1日
お互い様だ、そんなもの。 (二本の足で立ててるのが既にすごいと思う。そろそろ、立っているという自覚すら消えそうだ) っはあー……。 (背中を気にしつつ座ると、どっと疲れが押し寄せてきた) まずいな、もう立ち上がれる気がしないぞ……。
皐月・灯 2020年5月1日
(足に力が入らない……いや入るのだが、悲しいくらいに少しだけだ)……体力も魔力もすっからかんだな……ユア、止血ちゃんとしてるだろうな。今のオレじゃ、ロクな治療してやれねーぞ。(喉元や背中を横目で見遣り)
ユア・アラマート 2020年5月1日
んー、まあ大丈夫だ。だいたい治っている。 (大体、なのできっと完全ではない自覚がある。けれど死ぬほどではない) むしろ、私よりもお前のほうが大変じゃないか。その腕、完治まで暫くかかるぞ。
皐月・灯 2020年5月1日
なら、いい。(言葉通り、喋るときや姿勢を変える時が辛そうだが、命の危機という感じはしなかった)……千切れた腕がありゃくっつけられたが、あの混戦じゃな。まあ代わりのアテはある。暫くは片腕のままだろうが。(不便だというように、刺し傷の残る己の足を撫でた)
ユア・アラマート 2020年5月1日
あの戦場だ。さすがに焼け焦げてるだろうな。 (あの熱とはもう、随分と離れている。それでも、思い出すと肌が焼けるような感覚が蘇る) くっつけるか生やすかだな。……ほんと、早く治してくれないと私も困るぞ。いろいろ。
皐月・灯 2020年5月1日
……確かに、拾いに行く気にゃならねーな。無駄足だ。(あれだけの炎を浴びて軽い火傷程度で済んでいるのは、彼女がいたからだ。でなければ腕一本では済まなかっただろう
)…………いろいろか。そうだな。オレも困る。
ユア・アラマート 2020年5月1日
さすがに探す気力もないしな……。 (戦っているからこそ、あそこまで意地を張れた。さすがに今はもうそこまで頑張れる気がしない) ふふ、そうだぞ。食事だって難しいし、お風呂も一人じゃ危ないだろう? それに。 (軽く傍らに寄りかかる)
皐月・灯 2020年5月1日
まったくだ。……潔く切り札を切るさ。(肩をすくめると呪符を貼られた切断面が痛むので、溜息を吐いて)……さすがに風呂は平気って言いてーが、魔力循環もイカれてやがるからな。……そうだな。これが一番、困る。(残る手で、そっと銀色の髪に手を伸ばした)
ユア・アラマート 2020年5月1日
何か手伝えることがあれば手伝うよ。魔力消費もすごいだろう? (改めて、バランスを欠いた姿を見る。これでよく走り回っていたものだ) 私も暫くは生活に支障が出るだろうからな。 (はたはたと、動く耳が髪を揺らす) ああ、ちゃんと両腕がないと物足りない。……けど、まあ、なんとか生きてるな、お互いに。
皐月・灯 2020年5月1日
……ああ、そんときゃ頼む。けど、お前も何かあったら言え。(体の左側が重く感じる。痛みを除けば、傾ぐというのが一番近い。左手で撫でてはいるが、支えられてもいる気がする)……ありったけ支払って、不足は傷で建て替えたけどな。どうにか命は拾った。
皐月・灯 2020年5月1日
……お前が生きててよかったよ。
ユア・アラマート 2020年5月1日
そうだなあ。私の場合はとにかく傷の数が多いから、少しずつ治しておかないといけない。まずは一番大きな背中からだが。……まあ、明日からな? (部屋の電気は消えたままで、真っ暗だ。寄りかかっているのか支えているのか、分からないが近くにいるというのが大事で) それは、お互い様だな。
ユア・アラマート 2020年5月1日
無事に帰ってこれてよかったよ。見ただろう? 私が、私達があれをやってやったんだ。
皐月・灯 2020年5月1日
……暫く飯は出前だな。オレも手伝うどころか足手まといだしよ。(言葉が途切れても、触れた傍から体温が伝わる。普段より随分冷えてしまったけれど、それでも伝わる)……。
皐月・灯 2020年5月1日
ああ。あのいけすかねーデカブツに、ほえ面かかせてやったな。……凄かったよ、ユア。
ユア・アラマート 2020年5月1日
栄養偏りそうだな。ああ、ギルドに連絡もいれておかないと。……いいや後にしよう。多分説教だ。 (メンタルにまで傷を負うのは暫く避けたい。ため息をつくと少し体が沈み込んで、気だるさが湧いてきた。けど、まだ眠るには少し早い)
ユア・アラマート 2020年5月1日
普段生命維持に使っている魔力も、全部注ぎ込んだからな。ありがとう。お前も、勇ましくてかっこよかったよ。惚れ直した。
皐月・灯 2020年5月1日
ますます早いとこ治さねーとな。……お前んとこのギルドか。オレも今回は付き合うから、顔出すときは教えろよ。(責めるより褒めてやれと言うつもりだった。或いは揃ってお小言を貰う羽目になるかもしれない。いや、その前に誰何の睨みがあるか。疲れそうだ。だらりと両足を投げ出した)
皐月・灯 2020年5月1日
おう。……けど、そりゃオレもだよ。
ユア・アラマート 2020年5月1日
お前も来るのか? それなら少しは気が楽だな。……質問攻めにされるかもしれないが。 (なにせ噂の当人が来るというのだから。そこまでの存在にしてしまったのは自分にも原因があるので、静かに心内で侘びた)
ユア・アラマート 2020年5月1日
……それは、どうも。 (女性としては褒められていい部分なのかどうかではあるけれど。自分は少なくとも嬉しかった。痛む腕を持ち上げて、彼の頬に触れる) あの世界はいつだって理不尽に包まれているし、今回だって救えない命はあった。けど……それでも今は、胸を張っていられるよ。
皐月・灯 2020年5月1日
質問攻め?(首をかしげる。何やら言い淀んでいる様子だが、なんとも言いづらそうなので深くは聞かないことにした)……まあ、答えられることならな。
皐月・灯 2020年5月1日
(頬に触れた手の感触と、潤む瞳。血と泥に汚れ、傷だらけのボロボロだけれど――あの戦場での言葉は、少しも色あせない)……それでいいのさ、たぶんな。ヤツをブッ飛ばしてもあの世界は変わらねーし、死んだ人間は戻らねー。……それでも、誰にも恥じることはねーんだ。……お前は、世界一の女だよ。
ユア・アラマート 2020年5月1日
ああ、まあ、いざとなったら逃げればいい。 (しつこく追い回されそうだが、二人でならそれもいいと思えた) ……ふふ、そうか。そうだな。 (触れた頬は冷たい。それでも死人のそれじゃない。それだけで、だいぶマシだ) お前がそう言ってくれるなら嬉しいよ。……さすが、私の番だ。
ユア・アラマート 2020年5月1日
怪我が治ったら、色々とやりたいことがあるな。食事だって、本当なら私が作ってやりたいし。
皐月・灯 2020年5月1日
それも悪くねーか。ここだけの話、逃げ足の速さにも自信はあるぜ。(彼女がそうであるように、此方にも面白がるような響きが混じった。)……おう。(頬に触れた手を握る。ひとつひとつしか触れられないのがもどかしいけれど、その分丁寧になるな、と思った)……ハンバーグとか、プリンとか。お前の味にすっかり馴染んだからな。
ユア・アラマート 2020年5月1日
そうだと思った。じゃあ、体が全快したら報告に行こう。それまでは内緒だ。 (しー。人差し指を唇の前に当てて笑う) 前にな、聞いたことがあるんだ。男を捕まえるならまず胃袋からだって。 (握られた手にじんわりと、少しずつながら体温が伝染してくるのが心地よい) お前が私の味に馴染んでくれたなら、目的達成ってところだな?
皐月・灯 2020年5月1日
わかった。これからしばらくは、な。(暗がりの中、唇がすこしだけ綻んだ)
ふうん。じゃあ、オレはまんまと捕まっちまったってことか?(手をそのままに、顔を近づけた)……先を越されちまったわけだな。オレからお前を捕まえに行ってたつもりだったのに、よ。
ユア・アラマート 2020年5月1日
んー、どうだろうな。私が先だったのかお前が先だったのか。もしかしたら同じくらいかもしれない。 (顔が近づいてくるのを見て、自分からも。こつんと、額同士を合わせて) けどまあ、どちらにしたって今更だ。私はお前のものだし、逆も然りだ。そうだろう? (笑って)(人差し指を挟んだまま、唇をくっつけた)
皐月・灯 2020年5月2日
……そうか。同じくらいなら、ドローってことになるかな。(前髪同士、額同士が触れ合う。吐息のかかる距離。花の香り。確かに届くその芳香に、胸の内まで解きほぐされていく感覚)……だな。今となっちゃどっちでも、だ。お前の言うとおり――ん。(いつもとは少し違う、柔らかさ)
皐月・灯 2020年5月2日
――治ったら、続き。
ユア・アラマート 2020年5月2日
ああ。――ギルドに行くより食事を作るより。真っ先にやりたいことが増えちゃったな。 (クスクス。暗がりに忍び笑いを潜ませては、寄りかかったまま息をつく) このまま、眠れそうか?
皐月・灯 2020年5月2日
ん……(爆音、怒号、咆哮。散々痛めつけられた耳に、その笑い声はとても心地よかった。触れ合う傍から体温を分け合えば、冷えた体も眠気を覚えだす)……。
皐月・灯 2020年5月2日
(もう半身分、体を寄せた)
皐月・灯 2020年5月2日
これで大丈夫だ。……くぁ。(欠伸をひとつ)起きたら、着替えだな……。
ユア・アラマート 2020年5月2日
ん。 (ぴったりと触れた部分が暖かい。静けさが優勢な部屋の中、息を吐けば弛緩する体を感じた) 着替もだが、お風呂もだな。せめて体を清めないと……。 (食事だってある。ああ、やることはいっぱいあるけれど)
ユア・アラマート 2020年5月2日
――おやすみ、灯。 (今はただ、この体温に浸っていたかった)