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For real?

皐月・灯 2020年2月7日


タピオカミルクティーってヤツを、少し前に知った。
UDCアースの町じゃちょっとした……いや、かなりのブームだったらしい。
まあ……前々からずっと、気にはなってた。

あまりにも人が多すぎて、回れ右してたんだけどな。
連中、なんであんなにパシャパシャ写真撮りたがるんだ。
あんな浮かれた連中と一緒に列に並ぶなんざ、オレはごめんだ。

……そういってる間にブームは沈静化した。
時間帯さえ選べば、並ばなくても手に入る。
座る場所もあったはずだし、少しはゆっくりできるだろ。

――ああ、今ならこう言おう。
そんな期待こそ、タピオカよりなにより甘かった、ってな。


・ウェンディ・ロックビル(能ある馴鹿は脚を隠す・f02706)
・皐月・灯(喪失のヴァナルガンド・f00069)




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皐月・灯 2020年2月7日
(フードを目深に被り、やたら元気のいい店員から背の高いカップを受け取る。たっぷりと注がれたミルクティの底に、黒い玉がこれもたっぷりと。片手で持つとずっしり重い。これが噂の)……ストロー、太いな。(初体験だけに珍しい。目線の高さに掲げて、じろじろ観察する)
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ウェンディ・ロックビル 2020年2月7日
お、ちょーど列ないじゃーん。(近くを通りすがった少女が、ぴょこぴょこ、と屋台に近づいてきて)
おねーさーん!僕、えーと……抹茶ミルクのタピオカお願いします!ホイップクリーム追加でっ!(店員さんに負けず劣らずの元気さで、手慣れた様子で注文していく。どうやらまだ、すぐ側にいる友人には気付いていないようだ)
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皐月・灯 2020年2月7日
(聞き覚えがある声だった。喜色満面というか、元気を声にしたらこういう感じだろうという声。視線を遣ると、屋台前に見覚えのある褐色肌。)
……ホイップクリーム。そんなのあったか? ……あるのか。
(唇からは「なんでお前ここにいるんだ」との声より先に、彼女の頼んだメニューへの声が漏れた。それも結構、この少年にしては大きな声で)
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ウェンディ・ロックビル 2020年2月7日
んぉー?(注文が届くまでの間、手持ち無沙汰ゆえにきょろきょろと周囲を見回していると、声が聞こえてきて)
……灯くんじゃん!やほやほ!(みつけた!)
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皐月・灯 2020年2月7日
……おう。(何食いついてんだオレは。誰に対するものでもない照れ隠しに前髪を弄りつつ。見つかった、と片手をあげる)
お前もタピオカ目当てか、ウェンディ。ブームもほとんど終わったろーに。(片手に乗せたプレーンなミルクティーを掲げてみせて)
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ウェンディ・ロックビル 2020年2月7日
んむ!ちょうど通りすがったので!ブーム過ぎても美味しいものは美味しいからねぇ。
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皐月・灯 2020年2月7日
そうか。……やっぱり美味いのか、これ。(表情は変わらないままで、微妙に声が明るいトーンを帯びた。期待。並べられたテーブル席のうち、すぐそばの一つに腰かけた)
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ウェンディ・ロックビル 2020年2月7日
あい!おいしーのです!(タピオカドリンクのカップを受け取ると、とたとたとついて行って当然のように灯くんの向かいに腰を下ろします)
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皐月・灯 2020年2月7日
…………。
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皐月・灯 2020年2月7日
ん?
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ウェンディ・ロックビル 2020年2月7日
お?
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皐月・灯 2020年2月7日
……いや、なに普通に座ってんだよ。(なんだこの「どうしたの?」みたいな顔。そういえば前もこんな感じだった気がする。)
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ウェンディ・ロックビル 2020年2月7日
あ、ごめんごめん。相席するねっ!
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皐月・灯 2020年2月7日
えっ……(そういうことじゃないとか思った。けれど、あまりに邪気のない瞳で言うものだから。)……物好きなヤツだな、お前も。好きにしろよ。(肩をすくめた)
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ウェンディ・ロックビル 2020年2月7日
にへへ、灯くんならそう行ってくれると思ったぜ!さーんきゅっ!(ぶい、と指を立ててタピオカを吸い)
あ、そだそだ。ホイップはねー、カスタムだよぉ。
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皐月・灯 2020年2月7日
したたかなヤツ。(言葉ほどには棘なく言って)……とりあえず、気に入ったら次頼む。(あー、と口を開いてストローを咥えた。やっぱり太い。これでタピオカを吸うわけだ。どれどれ、と息を、)
んっ……!? ぅ、っ、ぐ!?(吸った。結果、予想外の勢いで複数のタピオカが喉奥に飛び込んできた)
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ウェンディ・ロックビル 2020年2月7日
うひゃひゃひゃ!(ありがちな姿にけらけらと笑って)

はじめてはそうなるよねぇ……。だいじょぶ、灯くん?お水もらうー?(少し笑ったあと、心配気な言葉を)
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皐月・灯 2020年2月7日
っ……げほっ、ごほっ……!(黒手袋を嵌めた手で口を押え、しばらく肩を上下させ)……いらねー、この程度なんてことねーし。……けほ。
(口の中に残ったタピオカは、ぷるんともちもちとが共存した不思議な触感。もぎゅ、と顎を動かして)
……にしても、こういう店って誰かと来るもんじゃねーのか? 姉貴とか、来ねーのかよ。
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ウェンディ・ロックビル 2020年2月7日
そりゃ勿論おねーちゃんとも来るけどー、美味しいんだし、一人で食べに来ることだってあるよぉ。(ちゅー、と慣れた様子で吸って)

灯くんこそ、誰かと来たりしないのー?お友達とか、彼女とか!甘党なのは知ってるけどさー。
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皐月・灯 2020年2月7日
……まあ、そりゃそーか。オレも一人で来る方が多いしな。(気管に入らなかったのは幸いだった。今度は気を付けながら、ゆっくりめに吸う。……うまくいった。)
オレに友達なんぞいねーし、彼女もいねーよ。そもそもそんな柄に見えるかって話だ。
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ウェンディ・ロックビル 2020年2月7日
そーそー!そして後から写真見ながらこのお店のこれが美味しかったー、とかお話しするのです!(写メ見るー?とスマホのカメラロールを軽く見せて)

んー、つるむのは苦手そうだけど、モテそうには見えるかなっ!
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皐月・灯 2020年2月7日
いや……すげー行ってるなお前。後でここの店教えろ。(思わず目を奪われた。キラキラと煌くスイーツの数々。彼女も一緒に写っているもののうち、パンケーキの1枚を選んで)

どこがだよ。オレに惚れるヤツなんて、それこそよっぽどの物好きだ。
(口も悪いし態度も悪い。肩をすくめてもう一吸い)
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ウェンディ・ロックビル 2020年2月7日
いーよー。そこ、店員さんにお願いしたら蜂蜜多めにかけてもらえるからオススメです。(にへ、と笑って)

そかそか、ざーんねん!それじゃ、灯くんのタピオカ道はお一人様かぁ。(蓋を開けて、ストローをかき混ぜてホイップを崩すとまた蓋を閉める)
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皐月・灯 2020年2月7日
ふうん……わかってる店だな。雰囲気も悪くねーし。(声かけるか、今度。小さい声で呟いた)

…………さあな。そいつはどうなるか、わかんねーけど。(吸う代わりに、息を吹き込んだ。太いストローが大きな気泡を作り、ごぼぼと大きな音を立てた。)
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ウェンディ・ロックビル 2020年2月7日
お友達がいるなら一緒に行くのもオススメだぜ!シェアできるし!僕もよくおねーちゃんとかお友達と言ってるもんねー。(お行儀わるーい、とくすくす笑って)
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皐月・灯 2020年2月7日
(気泡とタピオカがミルクティーの中で踊る様は、見ていてそれなりに面白い。もうひとふきしてから、ぴたりと止め)……友達じゃねーんだよな、そいつは。だったら何だって言われたら、オレにもよくわかんねーけど。
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ウェンディ・ロックビル 2020年2月7日
友達じゃないー?仕事仲間?メル友?同志?相棒?共犯者?(気になる様子にやいのやいのとまくしたてる)
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皐月・灯 2020年2月8日
な……なんだよ急に。(つっかえた。圧されるままに思考を巡らせ)……仕事仲間だな。相棒……とも思うが。……どうもそれだけじゃしっくりこねー、っつーか。
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ウェンディ・ロックビル 2020年2月8日
とゆうと。(これはタピオカが美味しくなるやつかもしれない。相槌を打ちながらタピる)
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皐月・灯 2020年2月8日
……読めねーヤツなんだ、元々。普段は大人ぶって、落ち着いた女って顔してるが……危なっかしい。割り切ってるくせに、時々オレより年下みてーなこと言うしな。(タピオカを2粒吸い込む。かなり慣れてきた)
……オレの周りは目が離せねーヤツばっかだけど、アイツは特にだ。
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ウェンディ・ロックビル 2020年2月8日
なるほどなー。……猫みたいな子だねっ!(けらけらと笑って)
それでそれで、その子はタピオカ好きそうー?
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皐月・灯 2020年2月8日
言えてるぜ。本人に言ったら尻尾違いだって怒られそうだけどな。(肩をすくめた)
……どうかな。タピオカはまだ行ってねーし。スコーンとかはたぶん好き……だと思うが。
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ウェンディ・ロックビル 2020年2月8日
ならいーじゃん!一緒にいこーぜ、タピオカでもスコーンでも!相手のことも自分の気持ちもわかんないって言うなら、まずはその子のこと、ちょっとずつ知ってったらいいんだよー。(えへん、と胸を張った後、ちゅー、とタピオカを一気に吸う)
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皐月・灯 2020年2月8日
――ちょっとずつ知る、か。(ありふれたフレーズを、噛み締めるように繰り返した)……そうだな。今までやったことねーんだし。
試行増やして確かめてくしか、ねーか。
(胸を張る彼女を見やって、なんでこいつがドヤ顔してんだと思わないでもなかった。けれど、……タピオカを吸う)
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皐月・灯 2020年2月8日
……まあ、その、なんだ。ウェンディ。……あり、……。……いや。借り、作っちまったみてーだな。
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ウェンディ・ロックビル 2020年2月8日
お代は今度顛末聞かせてくれたらそれでいいよ。
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皐月・灯 2020年2月8日
……ふん。気が向いたらな。
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ウェンディ・ロックビル 2020年2月8日
やたー!毎度あり!(ずぞぞ。きゅぽんっ!タピオカ粒一つ残らない綺麗な飲みっぷりであった)
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皐月・灯 2020年2月8日
毎度ありじゃねーんだよなあ。ったく、いい笑顔しやがって……。(対して此方、残量半分ほど。飲みきるには時間がかかりそうなので持って帰ることにする)
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ウェンディ・ロックビル 2020年2月8日
そりゃーまー!お友達のコ……いかはどうかはまだちょっとわかんないけどアオハルなお話が聞けるかもとなればワクワクしよーと言うものです!
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皐月・灯 2020年2月8日
……(あれ? 何か厄介な、というか騒動の気配がする。妙なことを安請け合いしたなと若干後悔が脳裏をよぎった)まあ、いい。……やったことの結論は出さねーと意味がねーしな。……そんときゃどうなったか聞かせてやるよ。
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ウェンディ・ロックビル 2020年2月8日
やたっ!それじゃ、いいお話も聞けたことだし、僕はそろそろお散歩に戻ろうと思います!灯くんはどーするー?
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皐月・灯 2020年2月8日
……姉妹揃って散歩好きだな、お前ら。(彼女の姉も散歩してたっけと、ふと思い返しながら席を立つ)オレは自分の工房まで帰る。……ここで解散だな。
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ウェンディ・ロックビル 2020年2月8日
だってお散歩してたら毎日いろんな発見があるんだもーん!今日みたいにねっ!(くすくす、と笑って立ち上がり)
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ウェンディ・ロックビル 2020年2月8日
それじゃ、ばいばいっ!約束だからねー?(ウィンクを最後に飛ばして、とたとたと駆け去っていった)
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皐月・灯 2020年2月8日
(彼女のウインクに物理的な何かを感じた気がして、両目をぱちくりと瞬いた。そのまま、小さくなっていく後姿を目で追って)
――違いねー。確かに発見だ。お前の言うとおりだよ、ウェンディ。
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皐月・灯 2020年2月8日
……ったく。気が付いたら何喋ってんだ、オレ。
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皐月・灯 2020年2月8日
――マジかよ。
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皐月・灯 2020年2月8日
―了―
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