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Unexpected encounter

皐月・灯 2019年7月19日


喫茶店ってヤツは、時間の見極めが肝心だ。
店によっては爺さん婆さんの溜まり場になってることもあるし、
ヒマな学生どもがたむろしてることも多い。

……そんな中、オレみてーな歳のヤツが1人でいると、どうしたって目立つ。
それでもランチタイムに来たのは、目当てがあったからだ。

――「旬のももパラダイス」。
パイやケーキは勿論、コンポート、ジェラート、パフェ……。
選りすぐりの限定メニューが並ぶ、期間限定・時間限定フェア。
3カ月前からずっと狙ってたんだ。
知らねーヤツにどう見られようが、そんなもん気にしてられねー。
オレにとって、勝負の日だ――!

……今思えば。
このときのオレは、待ちに待ったメニューに夢中になりすぎてたのかもしれねー。
まさか、思わぬ出会いってヤツがあるとは思わなくてな――。



・ヌル・リリファ(出来損ないの魔造人形・f05378)
・皐月・灯(喪失のヴァナルガンド・f00069)




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ヌル・リリファ 2019年7月25日
うん。そうだよ。(少女は他人の機微にも相当疎いので間の意味はわからなかったが、頷いて。)ううん。いまきたとこだけど……。(それがどうかしたの?と首を傾げた)
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皐月・灯 2019年7月30日
そうか……今来たとこか。(今来たとこかぁ……そんな風に、語尾が伸びたように聞こえたかもしれない。自分でもそれに気づいて、小さく咳払いをひとつ)……いや、いい。まだ席決まってねーんなら、早く座っとけ。この店は一気に客が来るんだ。もうそこの2人席しか残ってねーぞ。(別にスイーツ好きを隠したいんじゃねーぞ、ただちょっと……そう、心の準備ができてねーだけだ。脳裏によぎったどこぞの金髪褐色女にそう言って、目の前の彼女に空席を案内しようとして)――あ。(最後の席に、2人連れのOLが座った)
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ヌル・リリファ 2019年7月30日
……だめだった?(首傾げ)あ。(席が全て埋まったのを見た。そこへ店員がやってきてその旨を伝え……貴方との相席だったらすぐに案内できると勧められた。普通に話していたので知り合いだと察されたらしい。)……いい?(じっと貴方を見る。少女は“食べること”は好まないが“一人じゃない場所で食べること”は嫌いではなかったし“誰かと食べること”はもっと好む。なので基本相席は歓迎すべきことなのだが……。先に座っていたのは貴方なのでその辺を慮ることは一応できた。)
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皐月・灯 2019年8月1日
……構わねーよ、知り合いだ。(店員の声は勿論、此方にもよく聞こえた。負い目というほどではないけれど、自分と話している間に彼女の座る席がなくなったというのはある。それに、なんとなく――本当になんとなく、彼女の目線を無下に断る気にならなかった。)好きに座れよ。(素っ気なくそう告げる。もう一度、水を口に含み)……?(相席の可否を尋ねた店員が一向に去る気配がないのを、不思議に思ってそちらを見上げ)
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皐月・灯 2019年8月1日
っっっ! ごほっ、げほっ……!(変なところに入って、思いきり噎せた――店員の手に銀色の盆。その上には特大ピーチパイ、もものコンポート、ソルベ……頼んだメニューが既に運ばれてきていた。おいこのタイミングで来るのかよ――そんな胸中の動揺をなだめながら、気管を落ち着かせる)
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ヌル・リリファ 2019年8月2日
ありがと。(嬉しそうな笑みを浮かべた。)(向かいの椅子を引いて座って。メニューを開く。)(そこで店員がさまざまなスイーツを机の上に置いていった。わたしはまだ頼んですらいない。つまりこれらは全て目の前の人が頼んだということだろう。)
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ヌル・リリファ 2019年8月2日
あ、灯さんはあまいものすきなんd……大丈夫!?(いきなり噎せた貴方に慌てて。)
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皐月・灯 2019年8月4日
(背中を丸めて、しばしげほげほと咳き込む。しばしの荒い呼吸の後)……だ、大丈夫だ。……その、ちょっと、焦っただけで。(ばつが悪そうに返した。まだ相手は何も言っていないというのに、完全に慌ててしまった自分を恥じる)…………。
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皐月・灯 2019年8月4日
まあ、なんだ……なんつーか。……そうだな。(何も隠すことはない、と自分に言い聞かせる。特にこの少女なら、知ったところで子供っぽいと笑ったりはしない気がした。)……甘いもんは、…………好きだ。って、これ見りゃ、わかるか。(テーブルにずらりと並んだスイーツの数々。この時点で、一般的にひとりが頼む量としてはかなり多かっただろう)
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ヌル・リリファ 2019年8月5日
大丈夫ならいいんだけど……。(焦った?何にだろう)あ、さきにきたからってとったりしないよ!(自分に食べられるかもしれないと思って焦ったと考えたらしい。全然違う。)
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ヌル・リリファ 2019年8月5日
そっか。すきなものがあるのはいいことだよ。きっとね。(にこりと微笑んでそういう。そこにはからかいも馬鹿にする響きも含まない。)(そもそもラボでずっと育ってきた少女の価値観には甘いものが好きだと子供っぽいというものは存在しなかったし……。そもそも“美味しい”がわからないよりはずっといいだろう。)
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皐月・灯 2019年8月10日
……いや、取られるとかは……思ってねーよ。(予想外の角度からの返答に、一瞬あっけにとられた。薄青と橙の瞳をぱちくりと瞬かせる。毒気を抜かれる、というのはこのことだろう)……そうか。(どう答えたらいいか迷って、そう呟くに留める。確かに彼女の声は何も変わらない。ありのままの反応だという気がした。少しだけほっとした自分を心のどこかに感じながら、フォークとスプーンを手に取って)……お前は何頼むんだ、ヌル。今は……。……この店は、も、……もものスイーツが、お薦め……らしい、とと、聞いたぜ。
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ヌル・リリファ 2019年8月14日
そうなの?(本気だったらしい。ならいいんだけど、と頷いて。)……。(パラパラと写真を見る。)(その中でも一等綺麗に桃が乗せられていて少女の目を引いた、パフェを頼んだ。)にしても、灯さんはあんまり燃費よくないの?(運ばれてきたものはなかなか多い。単純に彼が甘いものが好きなだけかもしれないけれど、少し気になった。そういうことは子供は素直に口から出す。)
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皐月・灯 2019年8月19日
悪いってわけじゃねー……と、思う。まあ、人と比べたことねーからわかんねーけどよ。(パフェか。順当なチョイスだし外れはないだろう。特に口も挟まずに、扇形に切り分けられたピーチパイを手に取る)急激に魔力を使うと補給が必要だが、ここ2~3日は撃ってねーしな。(表面がうっすら透けた桃は、見た目から糖度が伝わるようだ。少なからず期待しつつ、あー……と口を開けて、がぶり。思い切り口の周りをシロップやパイの屑で汚しながら、もしゃもしゃと咀嚼する。うん、思った通り甘い。期待通り。――口の端がほんの少し緩んで)
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ヌル・リリファ 2019年8月28日
そっかあ。(こくこく頷いて。多いという印象だったけれど少年はこのくらい食べるものなのかもしれない。)……灯さんは魔法つかい?(聞いてはみたが、そうではないだろうと思っている。後衛タイプとみるには筋肉のつき方などに違和感があるからだ。)
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ヌル・リリファ 2019年8月28日
灯さんは本当にすきなんだね。(相手の表情を見て。)(それは自分の持たない感覚だ。羨ましいか、と問われれば別にそうではないけれど。そうして美味しそうに食べる姿は、うまく形容する言葉は見つからなかったけれど。少なくとも、嫌いではないとおもった。)
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皐月・灯 2019年9月2日
ん。(大きな桃の欠片を咥えたまま、目線だけを相手に向けた。そのまま何かを……多分、「美味いからな」などと答えようしたのだろう、桃がもごもごと動いた。無理がある――そう気づいた沈黙の後、それを口の中に押し込んで)……ああ、魔法使いって解釈で間違ってねーよ。まあ、普通の魔術師とはちょっと違うけどな。……そういうお前は? サウンドソルジャーって線だけはなさそうだが。(最初にあったとき、歌を練習すると言っていた彼女を思い出しながら問うた)
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ヌル・リリファ 2019年9月5日
そうなの?(それにしては、と言いかけるが普通と違う、と聞いて)なら、きっと近接もできる魔術師なんだね。(少女の中で貴方が近接ができるという認識はもはや当然のことらしい。)
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ヌル・リリファ 2019年9月5日
わたし?なんでもするよ。たしかにそういう芸術を昇華させるみたいなのはできないけど。魔術もある程度インストールされてるし、重火器もマスターがつくったのいろいろもってるし。近接も、すごく得意ってほどじゃないけどできるよ。わたし、こうみえてもちからはあるから。(少女は人形なので、いくら外見が高校生程度の少女にしかみえなくてもその膂力は普通の人とは一線を画する。)ま、技術はまだあまりないから近接は身体性能で無理矢理とおすかたちになるけど。ああ、あとはサイキックエナジーもある程度はつかえる。わたしは、どんな場所でどんな状況でもある程度はたたかえるように造られてるから。(魔力のない場所でも、武器がない状態でも。ある程度は…その場から生きて離脱できるくらいには仕上げられているはずだ。)
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皐月・灯 2019年9月11日
(ぱんぱん、と手を払う。パイ生地の破片がパラパラと落ちた)……よく分かったな。お前の見てる前で戦ったことあったっけか? ……それか、「オレ」じゃねーときに会ってたか……なさそうだな。(向こうが自分を知っていたなら、初対面の時からもっと違った反応になっただろう。出会ったことを隠すようなタイプでもないようだし……こうして、教えてくれるところを見ると。)
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皐月・灯 2019年9月11日
へえ。(片眉を上げた。)てっきり踊り子とか、観賞用の辺りを目指した一作かと思ったが――まるっきり反対だな。魔術に重火器に、サイキックエナジー……完全に戦闘用か。(眉を上げたのには、自身の推測が外れたことのほかにもう一つ理由があった。それだけの「性能」を、自分と殆ど変わらぬ身の丈の体に収めていること。出身世界ゆえに機械工学には疎いが、それでも彼女の完成度の高さは窺い知れた。)お前を作ったヤツはただもんじゃなさそうだな。それで見た目をこうするってのは……まあ、いい趣味してるとも思うが。どんなヤツなんだ?(彼女を作れるほどの魔術師、それに技術者。自然、興味を引かれた)
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ヌル・リリファ 2019年9月17日
ないけど……。(事実だ。彼の戦い方を見たことがあったら魔術師かどうかなんて聞かない。)
でも、雰囲気っていうか。
(紋様の入った右眼を指差して)
こっちでみれば、なんとなくならわかるよ。(彼女は一応動きの癖やその他諸々を参照しているのだが、それらを雰囲気という言葉で片付けてしまう。)
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ヌル・リリファ 2019年9月17日
おどるのとかはそんなに得意じゃないな……。(事実、戦闘以外には相当疎い自信がある。学べばできるとは思うが。)

そうだよ!マスターはとっても、とってもすごいからね!(とても自慢げな雰囲気。)
みためも綺麗でしょう?(それは自分に自信があるというよりは、主人を信頼しているので主人が設定した外見も綺麗なはずという意識からくる言葉。彼女は主人がそうと設定したもの――性能、外見などに関しては基本謙遜しない。)
なんでもできるひとだよ。ほとんどひとりでわたしをつくったひとだから。魔術も、機械工学も、医術も。(他のいろんなことも。)おおよそなんでもできるひとなんだ。とってもすごいの。(やはりとても自慢気に。その様子はまるで、親を誇る子供のようだった。)
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皐月・灯 2019年9月19日
雰囲気。(雰囲気。思わず目を瞬かせた。何気なく自分のいで立ちを確認する。ついでに、こぼしたタルト生地の欠片をばしばし叩き落とした。隣の席の中年サラリーマンが厭そうな顔をしたのも気付かず、彼女の右目に注目した)ふうん……お前の目、そんな機能もあるのか。徹底してんな。(相手の戦い方や技量を推し量ることができるなら、それはもう熟練した武術家の観察眼といっていい)
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皐月・灯 2019年9月20日
(急に饒舌になった彼女に気圧され、珍しく言葉に詰まった。胸でも張りそうなほどに自慢げな様子からは、その「マスター」に対する信愛が見て取れた。その姿からは、ぶっきらぼうに突き放す気にもならないほどで。ただ――どうも面と向かって女の外見を褒めるというのは、なんというか、)…………お、おう。(とても やりづらい。咳払いして気まずさを誤魔化した)

……一人で作ったのか。お前を。(どれだけの時間をかけたのだろう。ただの人形に魔力を籠めるのとはわけが違う。近代兵器まで詰め込むのであれば、彼女の語る通り、ただの魔術の範疇では収まらない知識と技術が必要だ。その労力は、想像するに余りある。)……お前、兄弟とかはいねーのか?
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ヌル・リリファ 2019年9月23日
こっちは色々できるからね。くらいとこをみたり、サーマルビジョンにもできるよ。
(といっても、貴方のちからを推し量ったのは直接的には眼ではなく情報を解析した演算デバイスと行ったほうが正しいのかもしれない。)

(そう答えたところで、パフェが届いたのを受け取る。しばしじいっと観察したのち、フォークを刺した。)
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ヌル・リリファ 2019年9月23日
そうだよ!(貴方のどこか歯切れの悪い返答を気にした様子もなく。否定されなかったからそれでいいのだ。……なお彼女はまだ子供なので細かい機微は期待できない。なぜ歯切れが悪かったのは全く察していないのだった。)

姉妹機とかならいるよ。あとは、わたしのまえに造られたのはある意味みんな兄弟っていえるかもね。(とはいえ、ラボの管理システムなどを兄弟と呼ぶべきなのかはよくわからない。どこからが兄弟にあたるのかが、親の腹から生まれる存在でない少女にはよくわからなかった。)
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皐月・灯 2019年9月26日
ふうん……一応いる、ってとこか。
(ある程度の生産体制もあったということだろうか。何となく、UDCアースに来てすぐのころに見た工場の生産風景を想像した。
 生まれた世界では、ものづくりなんて、職人の農具作成程度しか見たことがなかった。効率的に流れ作業で生み出されていく精緻な品々に、密かに感嘆したのを覚えている……が)

……ここで生み出せるもんじゃなさそうだな。
(パフェを観察する様子を眺めながら、ふと思った。このカフェに入ってきたときといい、初対面のときのスマホの件といい、UDCアースの文化には不慣れなようだ。)
お前も他の世界から来たくちか。
(コンポートを摘んで、あーんと開けた口の中に放り込んだ)
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ヌル・リリファ 2019年10月3日
一応。アルダワ出身だよ。学園にいたわけじゃないけどね。(学園からも遠いラボで暮らしており、ほとんど外には出ていない。)

だから、わたしのメインエネルギーは魔力なんだ。(アルダワと言えば蒸気機関も有名だけど、流石にそれで動いているわけではない。)

(一口、自分も口に入れる。甘みが口の中に広がった。)
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皐月・灯 2019年10月5日
……お前みてーのを作るって言ったら、スペースシップワールドの科学か、アルダワの魔法学だろうしな。納得だよ。
(とはいえ、言動を見る限り、出身世界でもそれほど社会生活に慣れていなかったのではないか。端々に見える彼女の振舞いは、そう。随分と幼く見えるのだ。)

リソースはオレと同じってわけだ。
……オレの場合は休めば回復するし、食事からもある程度は摂取できるが。
(一口に魔力と言っても色々あるが、大きく纏めてしまえば生体エネルギーの一種だ。十分な休息で生成されるし、食事によるエネルギー摂取で回復もする。普通に食事をとっているところを見ると、彼女も同じような回復機能を持っていそうだ)
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ヌル・リリファ 2019年10月8日
えへへ。マスターはスペースシップワールドの科学者にだってまけてないよ!(にこにこ、親を自慢する子供のような表情で笑って。)

うん。わたしも食事はエネルギーにできる。(というか美味しいがわからないのだからできなかったらわざわざ食べない。)
たべなくてもよっぽどはげしい戦闘をしなければ周囲の魔力をとりこむことで生命維持には問題ないけどね。
(場所にもよるけれど。例えば今の寝床のある場所は世界樹の魔力に満ちているため、困ることはない。場合によっては周囲の生き物の生命エネルギーを奪取することも可能だった。)
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皐月・灯 2019年10月10日
……ほんとに好きなんだな。
(屈託なく笑う姿はとても嬉しそうだ。マスターへの思慕の情はありありと見て取れる。……随分、懐かしいものを見たような気がした。ああいう顔をして笑っていた子供をひとり、知っている。いつのことだったかは、もう覚えていないけれど)

戦闘中も自動回復って言いだしたら、流石に盛りすぎだって言うところだ。
……とはいえ……こうしてみてる限りじゃ、ヌルは兵器って感じじゃねーけどな。
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ヌル・リリファ 2019年10月10日
うん!(にこにこ)

炉心である程度はまかなえるけど……。戦闘ってどうしても魔力をくわれるからね。(頷いて。)

そう?そうだとしたら、それはわたしが一番ひとにちかづけて造られた人形だからだとおもう。(外見も人間と違う部分は額の宝石と右眼の紋章くらいで、よくミレナリィドールとよばれる種族にある球体関節なども見えない。人そのものだ。
また、内面も自分はマスターの造った人形の中では最もひとに近い存在と言えるだろう。)
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皐月・灯 2019年10月14日
(これほど無邪気な笑顔を見せられると、いつものような憎まれ口も浮かんでこない。どうもこのタイプ相手だと調子が狂いがちだな、と妙な納得を覚えながら、頷く彼女を見つめて)

一番……まあ、他にもお前くらいのヤツがいたら、もう少し情緒も育ってたかもな。
そういえばお前、いくつなんだよ。
(多くの世界、多くの種族から成る猟兵は、見た目から年齢を推察し難い。特にミレナリィドールは、初めから大人の姿で作られるものもいる。)
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ヌル・リリファ 2019年10月14日
姉妹機は結構ひとっぽくみえるとはおもうよ。むしろ普通にはなしてるだけならわたしなんかよりずっとそうみえるとおもう。
(突き詰めすぎた偽物は時に本物よりも本物らしくなることがある。
……ただ、偽物と知っていて接していても自分の情緒が育つのかと問われればまた別の話である)

5よりはうえだよ。わたしはメモリがこわれちゃったのかむかしの記憶がとびとびだから実際がどのくらいなのかはわからないんだよね。(あっさりとそう言ってみせる。)
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皐月・灯 2019年10月25日
そうなのか? オレからすりゃ、お前もじゅうぶん……。(続けようとした言葉を途中で切って)……メモリが壊れたって、なんで治してねーんだ? お前のそのマスターってヤツに頼めば……。
(そこまで言って、ふと気付いた。彼女はまるでいつも傍にいる相手のように話している。だが、彼女がここまで誇る相手が、そんな状態の彼女を放っておくだろうか)
……なあヌル。お前のマスター、今どこにいんだ?
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ヌル・リリファ 2019年10月27日
うん。マスターの人形はすごいから。(頷いて。)

……わからない。(その問いにはとてもとても悲しそうにそう答えた。)
おきたら、いなくなってたの。メモリがこわれてるからなにがあったのかおもいだせないし……。

だから、さがすために。わたしはラボからそとにでてきたの。
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皐月・灯 2019年10月31日
……そうか。
(声が沈んだのが、自分でもわかった)
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皐月・灯 2019年10月31日
(大切な誰かが「いなくなる」こと。彼女の感じた悲しみを、すべて理解できたとは言わない。だが、いくらかを察することはできた。彼女とは異なる形で、自分もかつて「いなくなる」ことに直面していたから。)

――手がかりはあるのか。何か残していったとか、そんなのはねーのか。
(話題を続けてしまったのは……そのような、幾許かの共鳴を感じ取ったからかもしれない)
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ヌル・リリファ 2019年11月1日
(しょぼんとしたまま首を横に振った。)

わたしの低位活動状態は、ひとのとちがって条件が達成されるまで意識がおちたままだから。どれだけその状態だったかすらおぼえてないレベルなんだよね。(起きたら、とは言ったが。ひとでいう睡眠の状態から起きたのではなく、どちらかといえば再起動したらくらいの方が近いかもしれない。)

でも、さがすよ。(にこりと笑ってみせる。諦める気は全くないと言う瞳の色。)
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皐月・灯 2019年11月4日
(ふう、とため息を吐いて、背もたれに体重を預けた)
あてのねー旅だな、そりゃあ。
手掛かりなし、記憶もなし……そんな状態で人探しか。

(砂漠から砂の一粒を見つけるような話だ。それも、どのあたりで落としたのかすらわからない砂粒を、だ。言ってしまえば、無謀にもほどがあるだろう。彼女の言葉が正しいのなら、生きているか死んでいるかすらあやしいのだから。――だが)

……「そうする」ってもう決めてんだな、ヌル。

(確かめずにはいられない気持ちも、理解できた)
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ヌル・リリファ 2019年11月4日
うん。(こくりと頷いて)

わたしはマスターの人形だから。マスターの命令をきいていたいんだ。(きっぱりと言い切った。)
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皐月・灯 2019年11月6日
(言い切る彼女を横目に、残った桃のタルトを口に押し込んだ。もぐもぐ咀嚼して、ごくん。ビスケットの欠片とクリームで口の周りをベタベタにしながら――)

……そうか。

(彼女の言葉に頷いた。――その口許は、ほんの僅か緩んでいた)
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ヌル・リリファ 2019年11月10日
うん。

(穏やかに微笑む。どれほどその道が困難であろうとももう心は決まっている。)

(そうして、パフェに手を伸ばした。来たのが貴方に比べて遅かったために、まだ食べ終わるとまではいかないようで)
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皐月・灯 2019年11月11日
(汚れた口周りをそのままに、ぐいと水を呷る。此方は既に、並んだメニューを一通り平らげた後。時計を見遣れば、話し込んでいるうちに昼食時も過ぎ去ったようだ。満席だった店内にも、席を立つ者がちらほら居る。)
(自分も引き上げるか――と腰を浮かせかけて、彼女の前に残ったままのパフェが目に入った。暫しそのまま考えてから、無言でテーブルのボタンを押す。やってきた店員に片手を挙げて)

……追加だ。もものパ……もものメニューは終わり? ……なら、チョコムースババロアひとつ。

(注文を済ませると、腕を組んで背もたれに体重を預けた)
……ゆっくり食え。
(話し込ませたのは此方だ。別に引け目を感じるわけでもないが、食べ終わるまでは待っても良い――そんなことを思いながら、つぶやいた)
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ヌル・リリファ 2019年11月14日
……。(一瞬虚をつかれたようできょとんとした表情を浮かべ)
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ヌル・リリファ 2019年11月14日
……ありがと。灯さんは、やさしいね。
(仄かな笑顔とともにそう返して。
パフェを食べすすめていくのだった)
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皐月・灯 2019年11月16日
(向けられた表情は、もしかしたら微笑みだったのかもしれない。仄かなそれに、なんとも言い難いこそばゆさのようなものを覚えて)

……そんなんじゃねーよ。

(フードの縁をくいと下げて、目元を隠した)
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皐月・灯 2019年11月16日
(喧騒に満ちた昼食時が過ぎて、ゆったりとした午後のひとときが始まる。あの荒野の出会いから、ふたたびの予期せぬ出会いだったけれど――悪くない時間だと思った。それは、彼女の人となりを知ることができたから、というのも大きいだろう。……絶対に、口に出してなんか言わないけれど)
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皐月・灯 2019年11月20日
―了―
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