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【同背後RP】あかいきりのおんな

比良坂・彷 2022年10月24日


先日23歳になった
その日に、実家の父と兄2人からそれぞれ別の許嫁の話を持ち込まれて辟易している

隠れ里“先見教”総本山を出る際には、それぞれの利益は均等に配分してやった筈だ
弟妹も教祖様の真似事ができるようそれぞれの才能に沿ったやり方を2年かけて12名に伝えた
性格の相性や弟妹が誰を慕うか考えた上で4人ずつを父と兄2人に渡してやった
その上で外に出てからも俺は俺で信徒華族・資本家の家を巡りメンテナンスは怠らずやった

けれど“場”実家は確実に荒れ、俺を取ったものが勝ちというルールが形成されつつある

さぁてどうしたものかな
いっそこの身を賭けて全員平等に破滅させてやりたくもなるな


※ソロに見せ掛けた同背後1:1




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比良坂・彷 2022年10月24日
はッ! 本当そっくりさ
俺はあんたと同じく、双子で後から生まれたからなァ。先が男で兄貴なのもお揃いだ

先に生まれた方に――

縋り
アテにして
全てを支配して所有して行使してと願って
あたしを観てあたしを定義してと常に請うて

――実際は兄を侵食し絡み取り、その人生を破壊する
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比良坂・彷 2022年10月24日
ほんっとうにロクでもない母子だよ、あんたと俺は!!

何しに来たんだ悪霊。生まれかわってなおも兄であった筈の天/橘に縋り付きたがる俺を笑いに来たのか……?
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稿・綴子 2022年10月24日
(赤い霧は華奢な娘の姿を取った。背中には白い鴉の翼。息子よりは小ぶりのそれが羽ばたく度に、蒼を漉いた白い髪が払い靡く
霧色の瞳は目の前の息子とそっくりな氷点下の透明な赫)

(だが、その姿はよくよく見れば透過して、先の土壁がうっすらと見える――)
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稿・綴子 2022年10月24日
女ことあけ
あなたを観にきたのよ、彷。あたしたち“比良坂の双子の後側巫女”がやることなんて“ひとを覗き込む”ぐらいでしょう?」
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比良坂・彷 2022年10月24日
(じとりとした双眸でただ睨む。この女を喋らせ続けるのは拙いが、今はこっちが口をききたくない気分だ)
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稿・綴子 2022年10月24日

「えらいわ、■って褒めに来たのよ? 母親が息子を褒めて悪いって法はないわ」
「ひとりで生まれ落ちたあなたは、自分の“本性”をわかった上で上手に使ってひとりぼっち天がいないで生きながらえたんだもの。凄いわね、あたしにはきっと無理」
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比良坂・彷 2022年10月24日
……あァ、そうな。あんたかあさんには、俺の“先見教”の構築はできねェだろうよ
常に双子の兄からの溢れんばかりの愛情と慈しみを注がれて
『比良坂のオラトリオの双子様』としての役割を真っ当して……そう、あんたかあさん伯父さんから上手に“使ってもらえていた”

…………今じゃない世界で、比良坂の双子としての完成形だったあんたと、何一つ噛み合うことなく、挙げ句は相手に死なれむざむざ生きた俺じゃあ違い過ぎる
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比良坂・彷 2022年10月24日
(わかってる。しれとした態度で相手を煽り言葉を引き出すのがこの女のやり口だ。体よく喋らされている)
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稿・綴子 2022年10月24日

あなただって、賭け事遊びをする時によくやるじゃないの! それで相手の怒りや他の感情を煽って、何度死にかけたことか……あたし、知ってるのよ?」
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比良坂・彷 2022年10月24日
あはっ! まぁねぇ……そのままゴミくずみてェに自分をぶん投げて死ねりゃいいって思ってんだもの
…………俺に取り憑いて、散り際の邪魔ばっかしてたの、気づいてねェと思ってんのか
今世にまでこんな形UC【賭け狂い】でついてきやがって
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比良坂・彷 2022年10月24日
賭け狂い
【命知らずの狂気】を解放し、戦場の敵全員の【運気】を奪って不幸を与え、自身に「奪った総量に応じた幸運」を付与する。
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稿・綴子 2022年10月24日

あなたの好きな『運任せ』は逸脱していないでしょぉ?」
「それに死にたいだけじゃあないってあたしからは観えていたわよ? 孤りで生きて死にそうになりながら、心から楽しんでいたでしょ? ギャンブルに耽り互いの人生を壊すように誰かとの交歓、あなたは心の底から愉しんで“生きていた”じゃないの……」
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比良坂・彷 2022年10月24日
………………
(虚を突かれた。出し抜けに己が曝け出されてしまった)

……覗き屋め。ほんっとタチが悪いったら
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稿・綴子 2022年10月24日

「隠れ里から出た直後もすぐに賭場に出入りして……ふふ、楽しいんでしょう? 無作為の運勝負も、煽られた相手の吐くドきつい感情も。後者はあなたにとってもあたしにとっても虚ろを満たす“ご馳走”だもの!」
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稿・綴子 2022年10月24日
(少女の悪霊は1歩1歩踏み出して男の前に立つ。嘗ては半分の遺伝子を与え、今世も余り変らぬ顔立ちの“息子”だった者の双眸を見透かすように覗き込む――)


「賭け事遊びだなんてうまいことを考えたわねぇ。あたしには絶対に思いつかないやり方だわ」
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比良坂・彷 2022年10月24日
まぁそりゃ、お嬢様育ちの箱入り娘のあんたかあさんにゃあ無理でしょうよ
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稿・綴子 2022年10月24日

「その辺りは紡さんあなたの父親の影響かしらねぇ。紡さんは戦乱で両親を失ってからずっと裏社会にいらっしゃったし」
「ふふふ、紡さんは情熱的な方だったわ。あたしと釣り合うんだって、会社を興すまで頑張られたのよ」

(己の恋物語を語る表情は嬉しげで自慢げ……なのに、恋物語の終幕は余りに無残な結果だったからか、憂いに覆われているようにも見える)
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比良坂・彷 2022年10月24日
(まだ吸える煙草を灰皿に投げて、俯き煙草をとりだし咥えた。そんな顔は見たくないから)

親の恋愛話ほど聞きたくないもんはねぇな

(父は弱い人だった。母と双子の兄の不義を疑い続けた。そして生まれた子供に羽根があったから「自分の息子たちではない」と結論づけてしまったのだ)

あんたかあさんが俺らを産んでとっとと死んじまったから、とうさんを俺がコントロールしたけど追っつかなくて、双子の片割れの人生は歪みきったんだよ
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比良坂・彷 2022年10月24日
あんたかあさんが、双子の兄への思慕をずっとずっと執拗に大切にそれこそ魂の殆どを占める勢いで握りしめてたから、とうさんはあんたの愛を信じられなくなっちまった

ホントさァ……こんな“歪な生き物”双子の下側をつくんなよってご先祖様に言いたいわ
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比良坂・彷 2022年10月24日
――だれも、幸せにしていない
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稿・綴子 2022年10月24日

「そんなことないわ」
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比良坂・彷 2022年10月24日
今更さーあ、奇麗事言うなよ
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稿・綴子 2022年10月24日

「あたしは幸せだったわ」
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比良坂・彷 2022年10月24日
……
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稿・綴子 2022年10月24日

こうにいさまは、比良坂の妹側として求めるものを絶えず与えてくださった」

「――あたしの精神が散り喪われるのを、どうにかして覆せないかと模索し試してくださった」

“――緋、自分がわからなくなるのなら、毎晩日記をつけなさい。今日逢ったことを書き留めて、開けばそこにお前がいるからね”

「……あたしは、にいさまからとてもとても大切にされた『比良坂の巫女』だった」
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稿・綴子 2022年10月24日

「紡さんはあたしを求めてくださった。14、15……? で出逢ってから、ずっと想いを寄せてくださって、あたしを娶る為と日夜血の滲むような努力をされて、下層の生活から這い上がられたそうよ」

「身分なんてあたしはなにひとつ気にしなかったし、お金だって欲しいだけもってこれるのに……って言ったらひどく機嫌を曲げてしまったこともあったわね。ふふ、あなたたちがお腹に居た頃よ」
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比良坂・彷 2022年10月24日
愛情ある夫婦から産まれたから~なんてこと言われてもどうとも
そもそも俺はもはやあんたの息子じゃァない
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比良坂・彷 2022年10月24日
それとも、受け入れられて愛された『妹』と、拒絶され恐れられた『弟側』の差をひけらかしてんのか……?
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稿・綴子 2022年10月24日

「あたしは幸せだったわ――それだけ、紅にいさまを想えたんだもの。にいさまは、あたしの全てだった」

「ねえ、

「大人になれない短い一生とわかった上で、にいさまにいさまとそれだけで一杯になる日々の幸せは――あたしと、あなたぐらいにしか味わえない」
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比良坂・彷 2022年10月24日
ッ! だからっ! ひけらかすなよッ。あぁこんなもん、あんた同類以外にしか言えねぇわッ! 違うな、あんたが自慢して煽ったんだ。このッ

(掴みかかった肩はあっさりと掌に収まってしまう。軽々とした存在感――儚くて、消えてしまいそうだ)
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稿・綴子 2022年10月24日

「……見返りが欲しいの?」
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比良坂・彷 2022年10月24日
………………浅ましいな
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稿・綴子 2022年10月24日

「もう、もらえているのに?」
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比良坂・彷 2022年10月24日
……………………
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稿・綴子 2022年10月24日

「紅にいさまは、あたしが“散らない”ように、あたしを愛してくれる紡さんへと橋渡しをしてくれたわ。そのやり方は余りに強引で、己の名誉すら投げ捨てたものだったわね――」

(双子の兄は、ある時に妹に襲いかかった。既に自己意識を相当に佚して判断力の落ちた妹を押し倒し胸をはだけ――はだけた、だけ)

(だが双子の兄に傷物にされた娘は一門の恥と言わぬばかりに、オラトリオの娘は到底釣り合わぬ身分の男の元へあっさりと嫁にいけた)
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稿・綴子 2022年10月24日

「……そのやり方が、紡さんの心に疑心の種を蒔いてしまった。芽吹き、あなたたち双子に絡みつき苦しめてしまったことを、あたしはあたしで居る限り罪として背負い続けている」
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稿・綴子 2022年10月24日

「紅にいさまは、あたしのために無謀に走り滅びた。あたしのもうひとりの息子みたい。だってあの子は、双子の片割れに命を押しつけて自らは死んでしまったわ」

「滅茶苦茶なやり方。あたしはあなた、だから、絶対に許せない望まない…………わかる」

「仲良くできるように産んであげられなかったのはあたしのせい。そして……息子のどちらも早世して欲しいなんて、母親のあたしが望むわけないでしょう?!」
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稿・綴子 2022年10月24日

「けれど、あの子為してしまった――あなたは天の命を喰って取り込み、様々な渇望を与えられて信じられない程の長い年数を生き延びた」
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稿・綴子 2022年10月24日
(母親であり悪霊でもある、兄に焦がれ男の愛を受け幸せを享受した女は雪下の椿のように赤く破顔する)


「――ほら、もうもらえてるじゃないの。それは紅にいさまが、あたしに与えたくても終ぞ叶わなかったものよ」
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比良坂・彷 2022年10月25日
“こんなもの”の為に、命を散らして欲しくはなかった
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稿・綴子 2022年10月25日

「どんなにひいき目に見たって、あの子が自ら身を投げたのはあなた片割れを救うだけではないでしょう」
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比良坂・彷 2022年10月25日
そんなもん、わかるわけねェだろ。幾ら何でもかんでも覗けるってあんたかあさんだって
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稿・綴子 2022年10月25日

「そうね。わからないわ。“弟のことならなんでもわかるって先回りしていた兄”のあなたにだって――当時の天の気持ちを知って語れるのは天だけ。今世を生きるお嬢さんが語れるかすらわからないわ。だってあなたたち双子あたしの子供達は、もう死んでしまったんだから」
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比良坂・彷 2022年10月25日
どこまでも嫌な女だな、あんたは。ホント、母親に似たこの身が嫌になるわ

(深いためいきをつき、輪郭を空間に融かす女に手を伸ばす。彼女もまた己の精神を維持する為の縁が必要だ。そして産まれながらの『縁』の双子の兄も、新たに構築した『縁』の夫もこの世界にはいない)
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比良坂・彷 2022年10月25日
あんたの息子のひとりはここにいる
ずっと憑いてきてたくせに今更知らんぷりすんなよ、ばーか。勝手に殺すな、俺は生きてるっての
俺は比良坂彷だ
けれど、嘗てあんたに産み落とされた■でもあるし、死ぬまでそうありたいとも願ってるよ
俺のことは『彷』と呼べ
そんかわり、俺はあんたを今日からずっと『かあさん』って呼んでやる

(ヤニの染みた指先を伸ばしたら。感触のやけに淡い白魚の指が触れて包み込んでくる)
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稿・綴子 2022年10月25日

「ふふふ、ありがとう、彷。あたしの大切な子供。愛する人の血を宿し永く生きて、死んでしまったのに変らずにいてくれる子」

「あたしの、子供」

「すぐに死のうとする困った子。そこ以外はあたしにとても似た子……」

「ふふ、そうね。あたしは紡さんと子供を為したわ。すぐに死んでしまったから抱きしめることはできなかったけれど。ひとふたりを生み出すなんて、色濃い痕跡をあたしは刻めてる」

(そう口にしたら緋の身は彩りを増した。用心深い人が目を凝らさねばわからぬ程度の『悪霊』としての実体を得た)
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比良坂・彷 2022年10月25日
あ、化けやがった
で、これからどうすんのさ。部屋とかいる? 都合つけよっか? 流石に実体化されてからの同居は勘弁願いたいし……て、おい
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稿・綴子 2022年10月25日
(白い翼ですぅと畳から飛び上がると、己より背の高い息子を見下ろす)


「ふふっ、折角自由に動けるみたいだし。あの子天/橘に逢いに行ってくるわ。さぁ、どんな子かしらぁ、お話するのが愉しみね!」
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比良坂・彷 2022年10月25日
おい待て! それは止めろ! あの子をこっち側に巻き込むなッ! あんたはあの子にゃ毒だ、タチが悪すぎるんだよッ!

【賭け狂い】発動
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稿・綴子 2022年10月25日

「あらあら、元々それはあたしが■の頃から付与した『悪運』よ? 効くわけないじゃないの。呪うのは流石に止めてあげる。あとお家もいらないわ、じゃあまた逢いましょ」

「――あたしがあの子にとって毒か薬かはあの子が決めるのよ。あの子があたしと彷の側にいたいかどうかもそう」

(すぅっと天井に吸われるように姿を消した。慌てて靴を履き表に出るも、既に悪霊の姿はここにはなかった)

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