バトルオブフラワーズ⑫〜文明を食らうもの
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「ついにドン・フリーダムへの道が拓けたよ」
リアナ・トラヴェリア(ドラゴニアンの黒騎士・f04463)がいよいよバトルオブフラワーズが佳境に入ったことを伝える。
「だけど、もう一体怪しい存在がいるんだ」
その名をドラゴンテイマー。竜使いと言う役割でありおおよそ個人の名前を示すものではない。
「基本的にはこの戦いでは相手をしなくてもいいけれど……」
この道を紹介するリアナも歯切れが悪い。
「強力なオブリビオンだって事は間違いないからここで倒せるのなら倒しておきたいよね」
とは言うものの、リアナは眉をひそめる。
「とにかく強敵なんだ。多分ウィンドゼファーよりもっと強い」
恐らくこの戦いで最も強い、しかも風体を見る限りキマイラフューチャーとの関係も薄い相手である。
「ドラゴンテイマーはその名前の通りにダイウルゴスって言う名前の竜を沢山操って攻撃してくるんだ。本人も剣で攻撃してくるけれど基本は竜の方だね」
そこまで説明するとリアナは口を開く。
「ドラゴンテイマーの事を予兆で見た人がいるんだ。その人から聞く限り目的はシステムフラワーズの掌握じゃなくて、何かを「持ち帰る」事みたい。それにグリモアのこともナニカ知っているらしいし」
場違いな強さ、「持ち帰る」という発言。グリモアに関する知識。いずれをとってもただの強敵の枠には収まらない相手である。
「だから気をつけて。どんな対策をしても、力押しでこちらを崩してくるかも知れない。それじゃ、行ってらっしゃい」
西灰三
いつもお世話になっています。
西灰三です。
今回はバトルオブフラワーズのよくわからない相手、ドラゴンテイマー戦のシナリオをお送りします。
以下詳細。
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敵は必ず先制攻撃します。敵は、猟兵が使用するユーベルコードと同じ能力値(POW、SPD、WIZ)のユーベルコードを、猟兵より先に使用してきます。
この先制攻撃に対抗する方法をプレイングに書かず、自分の攻撃だけを行おうとした場合は、必ず先制攻撃で撃破され、ダメージを与えることもできません。
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以上です。
強敵となります。それでは皆様のプレイングをお待ちしています。
第1章 ボス戦
『ドラゴンテイマー』
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POW : クリムゾンキャリバー
【赤き剣の右腕】が命中した対象に対し、高威力高命中の【黒竜ダイウルゴスの群れ】を放つ。初撃を外すと次も当たらない。
SPD : ギガンティックダイウルゴス
レベル×1体の、【逆鱗】に1と刻印された戦闘用【大型ダイウルゴス】を召喚する。合体させると数字が合計され強くなる。
WIZ : 文明侵略(フロンティア・ライン)
自身からレベルm半径内の無機物を【黒竜ダイウルゴスの群れ】に変換し、操作する。解除すると無機物は元に戻る。
👑11
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イデアール・モラクス
この騒動を利用して何かを企むか、竜使い!
ならばその目論見、少しばかり邪魔をさせてもらう!
・対先制
『高速詠唱・属性攻撃・範囲攻撃』により【広範囲に雷撃を放つ攻撃魔法】を繰り出し、魔導ビットのビームを『一斉射撃』する事で黒竜の群れを『なぎ払い』迎撃、抜けて来た個体や剣撃は魔剣による斬り払いで『武器受け』する。
・反撃
UC【合魔・天煌竜覇】を『全力魔法』と『属性攻撃』で威力を増した上で『高速詠唱』を用い一瞬で行使、破壊光線の一本一本を『範囲攻撃』の力で極太レーザーと化して『一斉射撃』し黒竜の群れを『なぎ払い』竜使いに我が一撃を届かせる。
「貴様が何処の世界の者であろうと、私はただ壊すのみ」
※アドリブ歓迎
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「この騒動を利用して何かを企むか、竜使い!」
「私は『持ち帰る』ためにここに来たのだ。君達の出方を見てみたかったのもある」
「ならばその目論見、少しばかり邪魔をさせてもらう!」
イデアール・モラクス(暴虐の魔女・f04845)がドラゴンテイマーの余裕綽々の態度に吠える。ドラゴンテイマーは彼女の恫喝に対し表情を変えずに左腕を上げる。
「行け、ダイウルゴス」
周りの空気を『侵略して』次々と黒いドラゴンへと変じていく。単体の大きさもその数もイデアールを凌駕する。
「来な! 全部撃ち落としてやろう!」
イデアールが指を鳴らせば彼女の背後に無数の魔導ビットが現れる、即座に高速で呪文を紡ぎビットたちに稲妻を発するようにコマンドを出す。放たれた稲妻は襲い来るダイウルゴスを次々と焼いていくものの、その程度で止まることはない。
「チッ!」
即座に彼女は虚空から真紅の剣を取り出して、稲妻をかいくぐってくる竜を切り伏せて耐える。それは彼女が望み他者に行うことを、逆にされているようだ。その逆転を、もう一度逆転させるためにイデアールは高速で呪文を唱える。
「我らの敵に等しく滅びを与えよう……ドラゴニック・デストロイ!」
それは防御さえ許さない極太の光線、無数に放たれたそれは竜達を焼いていく。
「貴様が何処の世界の者であろうと、私はただ壊すのみ」
「なるほど、それではもう少しお付き合い願おう」
ドラゴンテイマーは彼女が焼いた以上のドラゴンを更に呼ぶ。
「クク……愉しいよなぁ?」
イデアールは笑みを浮かべてダイウルゴスの群れと対峙する。
成功
🔵🔵🔴
弥久・銀花
アドリブ他の人との絡みピンチシーン歓迎です
ふぅっ!お次のオブリビオンは貴方ですね
5対だか6対だか良く分かりませんが、羽が多いからって良い気にならないで貰いましょうか
いよいよ時間が無さそうな雰囲気になってきたのでこれまでの戦闘の出血も拭わず走って来ました
体が引き裂かれる度ユーベルコードの不死身の人狼を使用しているので、全身赤く染まって細かい異物が体に残留しています
左腕の義腕で鞘を相手に構えて戦闘に臨みます
鞘で攻撃を受けて不死身の人狼で治して、動ける様になり次第【激痛耐性3】と【気合い3】で起き上がってゾンビアタックです
【ダッシュ36】で走るゾンビですね
【怪力50】で思いっきり愛刀を叩き付けてます
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無数のダイウルゴスを使役している最中、ドラゴンテイマーに別方向から近づいてくる影がある。
「ふぅっ! お次のオブリビオンは貴方ですね」
血まみれで剣を構えているのは弥久・銀花(隻眼の人狼少女剣士・f00983)。これまでの戦いで休みを挟まずに駆け抜けてきている。
「5対だか6対だか良く分かりませんが、羽が多いからって良い気にならないで貰いましょうか!」
「その体で戦いを挑むとは。それほど警戒されているということか」
「いよいよ時間が無さそうな雰囲気になってきたのでこれまでの戦闘の出血も拭わず走って来ました」
「それは光栄なことだ」
ドラゴンテイマーは赤い右腕の剣を構える。対する銀花の身体は傷だらけだ、彼女の再生能力でいくらかは塞がっているものの、自身の防具や敵の武器の破片が挟まっている。恐らく痛みも相当なものだろう。彼女は鞘を左の義腕で鞘を握り敵に相対する。
「………」
ドラゴンテイマーは無造作に刃を突き出せばあっさりとその切っ先は彼女を貫く。刃が引き抜かれて倒れた彼女に、呼び出したダイウルゴス達をけしかけてドラゴンテイマーは背を向ける。まるで自分の所に飛んできた虫を潰した後に興味をなくすような、そんな感じに。
「……む」
だからだろう。それからしばらくして竜の群れから飛び出した銀花から一撃をもらったのは。思いの外力強い攻撃を受けてドラゴンテイマーの体が揺らぐ。
「隙を……見せましたね……」
彼女が力尽きて倒れると、逃げられた竜達が彼女に集る。
「これは……」
ドラゴンテイマーは足早に彼女から離れると視線を巡らせた。
成功
🔵🔵🔴
黒玻璃・ミコ
※美少女形態
◆心情
屠竜の魔女を前にドラゴンテイマーを名乗るとは良い度胸です
うふふ、死力を尽くして滅殺して差し上げましょう
◆行動
【黒竜の騎士】で突貫します
ブラックタールである私にとって人の姿とは仮初めのもの
重要な内臓などの器官は体内でその位置をずらして
先制攻撃による致命的な一撃は避けて見せましょう
とは言え強敵相手に身体の半分でも残れば上等です
思考を加速し、痛覚を麻痺させ、肉体の限界を超える
文字通り劇毒にも等しい薬を体内で精製し続け
心身共に限界を超えてでも、加速し続け彼の怨敵を貫いて見せましょう
例え倒れ伏そうともこの『念』がある限り魔槍は動き続けるのです
◆補足
他の猟兵さんとの連携、アドリブ歓迎
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(「屠竜の魔女を前にドラゴンテイマーを名乗るとは良い度胸です。……うふふ、死力を尽くして滅殺して差し上げましょう」)
ドラゴンテイマーとの戦いを前にした黒玻璃・ミコ(屠竜の魔女・f00148)は新たに竜を喰らえる機会が回ってきたと胸を踊らせている。視線を巡らせている間に黒竜騎士の鎧を呼ばんとする所でドラゴンテイマーと目が合った。
「いあいあはすたあ……拘束制御術式かい……ほう……」
「遅いな」
彼女が召喚の呪文を唱えきる前に、ドラコンテイマーの赤い刃が胸を貫いていた。
「心臓は無いか、ならば」
即座に男は顔面まで切り上げると、左の手を動かしてダイウルゴスを呼びミコの体を食い千切らせようとけしかける。
「くっ! ……黒き混沌より目覚めなさい、第捌の竜よ!」
即座に痛みを体内で精製した物質で遮断して鎧を呼び、噛み付いてきた竜達をなんとか振り払う。なんとか纏った鎧だが、体との間に隙間が多い。どうやら相当量『喰われて』しまったようだ。
「ふむ、お前の『竜』とやらはこいつらの『文明』の一部となったかも知れんな」
「勝手な事を……!」
ミコはその身の多くを喰われたとしても、竜を屠るという執念だけは潰えておらず、それが力となり槍を振るわせる。
「その幻を鏖殺して見せます!」
「さて、どうかな」
命がけで突き出した穂先が羽の一枚を貫いた。
苦戦
🔵🔴🔴
ユース・アルビトラートル
なんというか、とことんこの世界には似合わないというか。何者なんだろう。兎に角、ボクの【世界知識、戦闘知識、勇気、覚悟】はフルに使うよ。
まず、周囲の【情報収集】。まず無機物とは何か。地面にあたる花が造花なら勿論、本人も嫌がるだろうけど必要なら空気だって使えるはず。
とすれば、呼ぶ死霊は、空気なしでも飛行と戦闘が可能で、ドラゴンと戦えるサイズや数に能力の死霊である必要がある。そして、ボク自身もその環境で戦う。ジャスティーナはボクの護衛に、あと空気入りの風船っぽい死霊も。
そしてドラゴンが翼で飛ぶなら、空気がないことから放物線移動しかできず、こちらが有利になる。さあみんな、竜使いを押し込めろ!
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先陣を切り戦いを挑む者たちの様子からドラゴンテイマーの情報を集めていたのはユース・アルビトラートル(Arbitrator・f03058)。
(「……空気をドラゴンに変えている。そして何の障害もなく飛んでいる、か」)
ユーベルコードとは本質的に世界の法則を覆す能力である。ドラゴンが航空力学によるものではなく、未知の手段で飛ぶものだとすれば彼の考えていたプランは捨てざるを得ない。
(「少なくともこの世界の法則ではなさそうだ。なんというか、とことんこの世界には似合わないというか。何者なんだろう
。……!」)
彼が思考を巡らせた所で、ドラゴンテイマーの姿が視界から消えていた。代わりにそこにあったのはドラゴンの群れであり、彼の方へと一目散に飛んでくる。
(「まずい!」)
「先程から私を見ていたな」
振り返り間合いを取ろうとした瞬間、頭上から男の声が聞こえる。離れようとした瞬間、彼の小さな体は掴まれドラゴンの群れの中へと投げ込まれる。
「ジャスティーナ!」
呼び出された死霊騎士はユースとドラゴンとの間に現れて、彼の身体をキャッチして逃す。同時に何体かの別の死霊も呼び出しユースは指示を出す。
「皆、竜を押し込めろ!」
冷や汗をかきながら彼は死霊達を指揮している、だがドラゴンとドラゴンテイマーの勢いは止まらない。
苦戦
🔵🔴🔴
虻須・志郎
グリモアを手にするだ?
クビになった猟兵か何かかテメエ
何をテイクアウトするつもりか知らねえが
そう簡単にスルーさせるかよ髭ヤロウ!
先ず先制は覚悟して受ける
痛みは耐えて流した血は王者の石で回収だ
体力を戻しつつこちらも邪神を召喚し反撃するぜ
ドラゴン対邪神、早々引けはとらねえ
蜘蛛の邪神には毒と糸の怪力で
思う儘に竜と対峙して貰う
これが終わればまた肉食べ放題だ
『肉泥棒に慈悲は無い。覚悟せよ下郎が』
うん、まあ、恐怖で塗り潰してやれ!
邪神が時間を稼いでる間
俺は本体に地形を利用し近付いて
王者の石を開放し内臓無限紡績兵装全開で
腕に毒入りグローブを縫製
捨て身でブン殴って命を喰らう!
ここはお開きだ髭ヤロウ、海へ還りな!
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「グリモアを手にするだ? クビになった猟兵か何かかテメエ」
「そうだとしたら?」
「どっちでも関係ねえ! 何をテイクアウトするつもりか知らねえが、そう簡単にスルーさせるかよ髭ヤロウ!」
虻須・志郎(第四の蜘蛛・f00103)の啖呵に、薄っすらと口元に笑みを浮かべたドラゴンテイマーは指を鳴らす。すると一体一体が彼よりも大きな黒竜が辺りの花畑を埋め尽くすように現れる。
「行け」
端的な指示に黒竜達は従い志郎へと殺到する。
「ぐっ……!」
即座に編んだ特殊繊維の間に合わせの防具はあっという間にボロ布同然となっていく。布に染み込んだ自らの血は王者の石に飲ませるが、それでも流した血のほうが遥かに多い。
「口だけか?」
「五月蝿え、こっちもようやく準備が整ったところだ。……来い!」
黒竜の群れの中心から黒い水兵服の少女の形をした邪神が現れる。ふわりと彼女が指を動かせば、何体かの黒竜が悲鳴を上げて地に伏せる。
「これが終わればまた肉食べ放題だ」
『成程。……肉泥棒に慈悲は無い。覚悟せよ下郎が』
食事を引き合いに出された邪神にこの場を任せ、志郎は黒竜の足元を掻い潜る。その間に先程作ったボロ布を巻き蜘蛛の毒を染み込ませる。これを当てるチャンスは一度のみ。めぼしい地形もなく黒竜に踏まれながらもジリジリとドラゴンテイマーに近づいていく。そして。
「ここはお開きだ髭ヤロウ、海へ還りな!」
「……む」
ドラゴンテイマーは反射的に彼の拳を左手で受け、即座に蹴り飛ばす。
「これは……」
「ざまあみろ」
左手が毒に侵されたドラゴンテイマーに、志郎は咳き込みながら勝ち誇った。
成功
🔵🔵🔴
アンリ・オヴォラ
ああっなんてイイ男
アタシあなたに焦がれていたの…!
その情熱的な赤が、アナタの愛なのね
念動力で操るこの玉×2でお相手するワ
近付いて来たら玉で妨害
彼の周りへ素早く飛ばして、攻撃を見切りながら隙を見つける
…ように見せかけるのが目的
フェイントね
攪乱に1コ、もうひとつは誘導弾…囮よ
彼の愛、武器受け使ってアタシの代わりに受け止めて
出来れば遠くへ飛ばしちゃうわ
とっても強い竜の群れを玉に食らいつかせるのが目的
その隙に血を開放して、一気にアナタに近付く為に
カウンターと暗殺の二段構えよ
ハァイ、ダーリン
串刺しにして、傷口をえぐって、生命力を吸収して
欲張らずにすぐ間合いを取るわ
これがアタシの愛
死霊になって、受け取って
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「ああっなんてイイ男! アタシあなたに焦がれていたの……!」
ドラゴンテイマーに熱視線を送るのはアンリ・オヴォラ(クレイジーサイコカマー・f08026)。成程確かに見てくれは伊達男と言っても差し支えない。最も彼が竜使いを褒めそやす想いは単純な恋慕ではない。
「態々ここに連れ合いを求めに来たわけではあるまい」
「そうね、その通りだわ。アタシはアタシの愛を届けに来たの」
「愛、か」
「そうよ。……その情熱的な赤が、アナタの愛なのね」
竜使いは鼻で笑いながら赤い刃を上げる。対するアンリは魔力を纏った黄金のオーブを二つ浮かべる。走り込んできた男にアンリは二つのオーブを投げかけて進路と視界を塞ぎながら、繰り出される切っ先を身を捩りながら躱す。
(「とってもお上手なのね
……!」)
だがそれも長く続きそうにない、鋭く速い剣閃は三撃目でアンリの肩口を捉える。
「終わりだ」
「ここよっ!」
即座に彼はオーブの一つを返し、剣を受けさせる。そのあまりの鋭さに半分ほどまで剣が切り込まれるが、なんとか耐える。竜使いは手応えがあった感触で反射的にダイウルゴスを呼ぶ。そちらにももう片方のオーブを飛ばし、僅かな時間を稼ぐ。彼が目を紅く染めるのにはそれだけの時間で十分だった。
「ハァイ、ダーリン」
指から伸びる鋭い刃が竜使いの腹に突き刺さる。その動きは暗殺者としての彼がなし得たものだ。アンリが身を翻し後ろへ下がれば、たった今いた所を紅い剣閃が通り過ぎる。
「これがアタシの愛。死霊になって、受け取って」
「滅ぼす愛、か。いいだろう」
殺し屋を殺すために竜使いは剣を掲げた。
苦戦
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ニィ・ハンブルビー
敵の正体はわからないし聞いても答えないだろうけど…
強くて面倒で嫌なヤツだってことは、わかる!
悔しいけど力量は向こうが完全に上…!
戦いが長引けば長引くほど不利になるやつだね!
ここは短期決戦でとにかく一撃を叩き込んで!
体力を削って後に続く仲間に託そう!
てことで速攻!
『ビームシールド』と『ナノマシンアーマー』で防御力を確保しつつ!
正面から【ダッシュ】で突撃するよ!
敵が迎撃の動きを見せたら『ウェポンエンジン』を起動!
自分を敵めがけて【吹き飛ばし】て!そのまま懐に飛び込むよ!
赤き剣を躱せればよし!当たっても追撃まで数瞬空くはず!
その隙に【熱き一撃】!自慢の【怪力】を活かして思い切りぶん殴る!
百鬼・甲一
連携歓迎
【POW】
連戦の疲労、負傷は有りますが…戦える内は退く選択肢などありません
御相手の先制攻撃には【見切り】【第六感】経験と勘を駆使、【カウンター】【生命力吸収】で竜の群れを迎撃しつつ、その命を吸い回復!数の不利を【早業】による手数で補います!
防ぎ切れない分は【オーラ防御】【武器受け】で耐える!
先制を凌ぎつつ、爆薬を投擲し【破壊工作】【範囲攻撃】により隙を捩じ込み、爆煙の中から不退転の【早業】にて間合いを詰め、【UC】を叩き込む。剣が届かないなら【投擲】、同時にダメ押しで弾丸も叩き込む。捨て身上等、格上に一矢報いる為には当然の代償でしょう
貴方は強く、私は未熟だ。だとしても、届かせて見せる
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「大丈夫?」
「連戦の疲労、負傷は有りますが……戦える内は退く選択肢などありません」
偶々同じ道を行くことになった百鬼・甲一(不死傭兵・f16959)にニィ・ハンブルビー(怪力フェアリー・f04621)は振り返った。ふたりとも疲れていないわけではない。度重なるシステムフラワーズでの戦いは猟兵たちにとって負傷と疲労という形で現れていた。
「アイツに出会ったらまずはボクにまかせてね!」
「ですが……」
「悔しいけど力量が向こうが完全に上なのは分かるよね」
「はい。でもあなたに負担をかけるのは」
「これはボクが決めたことだから。ボクが隙を作ったらとにかく大きな一撃を叩き込んで」
「……分かりました」
甲一はため息をつくと装備の中からいくつかの塊を渡す。
「これは?」
「爆薬です。私が使うつもりで用意したものですが、よかったら使って下さい」
「ありがとう!」
ニィは渡されたものの使い方を聞いてから壷の中に仕舞う。そして幾ばくかの後、二人はドラゴンテイマーの前へと辿り着く。
「客が多いな。他にやることがあるだろう」
「貴方を倒してからやりますよ」
「アンタが強くて面倒で嫌なヤツだってことは、わかるから!」
ニィは甲一と視線を僅かに合わせると、すぐに前を向いてビームシールドを起動させ、ナノマシンアーマーの薬剤を一気飲みする。
「行くぞー!」
「真正面から来るか、正直な」
ドラゴンテイマーはクリムゾンエッジを掲げて、自らに飛翔してくるフェアリーに突き刺すべく構える。その動きを察知した彼女は、背負っていたウェポンエンジンに火を入れて自身を加速させる。まるで彼女自身が一つの飛び道具になったかのように。
「いっけー!」
突如勢いを増したニィに対し、ドラゴンテイマーは腕を動かすのが遅れた。刃が勢いづく前に力場の盾とぶつかったものの、剣の鋭さと相手の膂力はいとも簡単に盾を砕き彼女の肩に刺さる。それでも腕が落ちないのは身を固めていたせいだろう。倒しきれないと察知したドラゴンテイマーはすぐに竜を呼び彼女を襲わせる。
「借りるよ!」
ニィは直ぐ様に爆弾を取り出して周りに撒くと同時に炎の精霊に火を付けさせる。爆風はドラゴンを巻き込み煙を発する。
「よっこらせー!!!」
煙を掻き分けたニィの熱を帯びた拳がドラゴンテイマーの胸と、辺り一面の花びらを焦がす。これまでの戦いの中でドラゴンテイマーも疲労していたのであろう、ぐらりと体が揺らぐ。
「ダイウルゴス!」
ドラゴンテイマーに呼ばれた黒竜がニィの小さな身体をはたき落とす。地面に落ちた彼女を飲み込もうとした黒竜だが、そのあぎとを甲一が横から蹴飛ばした。そしてそのまま竜たちがドラゴンテイマーを守る前に無銘の打刀をその胸へと突き立てる。
「其の動かざること山の如し」
瞬間、ドラゴンテイマーの周りに闘気の刀が百振り現れたかと思うとその全てが突き刺さる。
「この私はここで終わりか。お前たちの力、見せてもらった」
何の感慨もなくドラゴンテイマーは呟く。恐らくこれまで猟兵が出会った中で最強の敵である、その割にはやけにあっさりだった。
「貴方は強く、私は未熟だった。……一人では届かせることはできなかった」
甲一の背後では深手を負ったニィが親指を立てている。
「生き残ったのは私たちです。だから、――こちらの勝ちだ」
大型拳銃をドラゴンテイマーの額に押し当て、甲一は引き金を引いた。鈍い発砲音が鳴り響くと同時に敵の体が消え去っていく。
こうして一つの戦いのピリオドは打たれた。それはいよいよこのシステムフラワーズを舞台にした騒乱も決着に近づいているという証左でもあった。
苦戦
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