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山に響くは飛竜の雄叫び

#アックス&ウィザーズ

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#アックス&ウィザーズ


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●平和を引き裂く竜の咆哮
 アックス&ウィザーズ世界のとある地方。
 木々が生い茂る自然豊かな山の奥に、切り立った谷に囲まれた秘境がある。
 山の麓に住む村人たちは谷にかかる一本の橋から定期的にそこを訪れていた。
「うちの村はほんとに恵まれてんなぁ。 ここの薬草のおかげで病で死ぬ子は一人もいねえ」
「んだんだ」
 彼らの目当てはその秘境で採取できる薬草群である。どれも気候や土の質の影響でここにしか生えない貴重なものだ。
 大量に採取して他所で金に替えることもできるのだろうが、村人たちは山の動物たちのことも考えて採りすぎないよう気をつけていた。
 足元に生えた薬草に気がついてしゃがみ込む一人の村人。ところが、突如自分の影が大きくなったことに気がついた。
「ん?」
 雲でも出てきたか、と空を見上げる村人……そして気が付く。自分の影が大きくなったのではない、自分よりもさらに大きなものが日光を遮ったのだ。
「グギャアァァァッ!!」
「ひ、ひいぃぃぃっ!?」
 真っ赤な鱗に覆われた巨大なワイバーンが、その翼を広げて空を舞っている。その視線が捉えているのは、どう見ても自分たち村人だ。
「に、逃げろ!逃げろぉー!!」
 慌てて走り出す村人たち。薬草採取用の道具を放り投げ、驚きのあまり腰を抜かした者に他の者が手を差し伸ばし、一目散に橋へと向かう。
 どうにか全員が橋を渡り終えたが……ワイバーンの羽が巻き起こす突風が、古めかしい木造の橋を吹き飛ばしてしまう。
「あぁ、橋が!?」
「振り返るんじゃねぇべ、走れ走れ!」
 それを嘆く暇すらなく村人たちは生い茂る木々の下へと逃げ込む。
 空を飛ぶワイバーンの目ではその行先を捉えることは難しい。邪魔な木々など破壊してしまえばそれでいいのだが――。
 しかし新しい縄張りを手に入れたことにひとまず満足したのか、ワイバーンはそのまま山頂へ向けて飛び去っていった。

●迷宮・薬草・飛竜
「つーわけで、トカゲ退治だ野郎ども!」
 グリモアベースで声を張り上げるのはグリモア猟兵のギャリソン・ハイオクバーナー。
 アックス&ウィザーズ世界のとある村にて、近くの山にワイバーンがあらわれた。
 村に必要な薬草が採れなくなっては今後の生活に深刻な影響が出てしまう、よってワイバーンを退治する。
 話だけなら単純明快だが、実行するには問題点がいくつかあった。
「問題点一つ目、トカゲの住処まで行く道が面倒!」
 村人たちが行き来に使っていた橋はワイバーンに破壊されている。
 切り立った谷に囲まれた地形を渡るのは難しい。第一、登坂の途中をワイバーンに襲われてしまえばそこで終わりだ。
 残る道は一つだけ。古代帝国が谷の洞窟を掘り抜いて作ったと言われる迷宮を通り抜けると、その薬草が群生する秘境に繋がっているらしい。
「大昔は村の連中もこっちを使ってたらしいが、罠はあるわモンスターも出るわ危険だっていうんで苦労して橋を作ったらしい。 今となっちゃ中の構造に詳しいヤツもいねぇ……だが村人も通ったことのある道だ、テメーらならなんとかなるだろう」
 複雑な罠やワイバーンよりも凶悪なモンスターが潜んでいるということはないだろう。
 罠やモンスターを力尽くで強引に突破してもいいし、迷宮に反響する音などを警戒して慎重に進んでもいい。知恵を絞り罠やモンスターの痕跡を見つければ、より安全に突破できるかもしれない。
「んで問題点二つ目、トカゲを倒しても橋が直るまでの間に薬草の在庫が持たない!」
 そもそも在庫が減っていたからこそ村人たちも採取に来ていたのだ。
 秘境に再び橋を通すには大変な手間と時間がかかるだろう。完成を待っていては在庫が底をついてしまう。
「そういうわけで、迷宮を突破して秘境に辿り着いたらトカゲ退治の前に薬草の採取もやってもらう! 先にトカゲと戦って暴れ回られると、薬草採るのも手間取っちまうしな」
 体力に任せて探し回る。高い木に登り木の実を取る。動物が食べている様子などを見て推測する……集める方法は色々あるだろう。猟兵たちがそれぞれのできることをすればいい。
「そんでもって肝心要の最後の問題点! このトカゲ、トカゲのくせに中々強いらしい!」
 ワイバーンといえばドラゴンの亜種、強力なのは当然といえば当然だろう。
 ただでさえ空を飛んでいるだけでも厄介なのに、飛行速度もかなり速い。
 その速度の急降下から爪で捕まえた相手に、毒をもつ尾を突き刺したりもするようだ。
 そして知恵もあり地上から攻撃してくる相手の攻撃を予想して回避行動も取るらしい。
 離れた距離からは咆哮による衝撃波を放ち、吹き荒れる爆風でこちらの動きを阻害してくる。
 しっかりと対抗できる手段を考えて挑む必要があるだろう。
「長くなっちまったが要するに、迷宮を突破して秘境で薬草を摘んで最後にトカゲをぶっ飛ばす! 手順は面倒だがテメーらならなんとかやれるだろ!」
 いずれも別々の技能を要求されるだろうが、猟兵たちが各々の得意分野を活かして臨めば決して不可能なことではない。
「迷宮の目の前までは俺様が送ってやる、乗り遅れんじゃねえぞ? あとは任せたぜ、猟兵ども!」


らけ
 こんにちは、らけと申します。
 今回の依頼では迷宮を踏破し、薬草を採取し、ワイバーンを退治する、と色々なことをしてもらうことになります。
 皆様のキャラクターそれぞれの得意分野を活かして解決へと導いてください。
 まずは迷宮探索、皆様のプレイングをお待ちしております。
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第1章 冒険 『古代帝国の迷宮』

POW   :    手当たり次第に力づくで攻略する。どんな障害だろうと、力任せに攻略してしまえば問題ない。

SPD   :    罠やモンスターに警戒して進む。危険を早期発見、罠を解除したりモンスターを速やかに排除せよ。

WIZ   :    迷宮を注意深く観察して進む。人の手による罠なら、予測できるはずだ。知識はどんな場面も有効活用できる。

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

ビッグ・サン
「迷宮ですか。良いですね~」
不老長寿の研究をするビッグには、自分の研究の足しになる可能性のあるものが眠ってるかもしれない迷宮に挑むのは願ったりかなったりだ。

パチン

と迷宮の前で指を鳴らすと、もこもことあちこちで地面が盛り上がる。
土くれが落ちて姿を現したそれは半ば腐った死体だ。
「さあ、ゾンビよ、迷宮に挑みますよ」
ゾンビと呼ばれるそれは、のたのたと歩きだし迷宮を進んでいく。

ゾンビは、通路で落とし穴に落ちてはつぶれ、ドわノブをひねった瞬間にノブとともに爆発したり、部屋に入った瞬間無数の矢に射られたり、テレポーターで消えたりしていく。

そのあとをビッグがのうのうと進んでいくのであった。



●いざゆけ亡険者
 自然にできた洞窟を更に掘り抜かれて作られた、むき出しの岩と人口の石壁が複雑に入り交じる迷宮。
 その中は薄暗くじめっとした湿気がありながら、それでいて少し肌寒い。
 いかにも人を寄せ付けない雰囲気を醸し出している迷宮に、たくさんの足音が鳴り響いていた。
「オォ、オアアァ……」
「ウウゥ、グゥ……」
 それはうめき声をあげながら行進する、肉が腐り一部の骨がむき出しになったゾンビの群れだ。
 集団で歩く彼らは両手を前に突き出して、ふらふらと覚束ない足取りで迷宮を進んでいく。
 ここからは先頭の様子は見えないが、先を行くゾンビたちが何かの罠にかかったであろう音が壁を反響して聞こえてくる。
「あ、これは落とし穴に落ちた音ですね。 先ほどは突き刺すような音がたくさん響いていましたし、恐らく仕掛け槍にでも刺されたのでしょう。 うーん、あっちの水音はスライムに絡みつかれたのかな?」
 そんな亡者たちの集団の最後尾、迷宮に響く音に耳を済ます少女の姿があった。
 しかしその少女の姿すらも操られているもの。ゾンビと少女を操る本当の姿は、少女の傍らに浮かぶ天使の羽が生えたうさぎのぬいぐるみ。ヒーローマスクのビッグ・サン(永遠を求める研究者・f06449)である。
 彼――少女を操っているが本体は男性だ――は、自身のユーベルコード『サモンアンデット』により召喚したゾンビたちを迷宮探索に先行させているのだ。
 哀れ、数十体のゾンビたちは忠実に主人の命令を果たし、次々に迷宮の罠やモンスターの前に散りビッグの歩く道を指し示す。
 とはいえ、力尽き倒れたゾンビの腐臭が迷宮を満たすということはない。
 ユーベルコードで呼び出された彼らは、罠やモンスターの一撃を受けるとそこで消滅してしまうのだ。後に続く他の猟兵たちの妨げになるようなことはないだろう。
「なにか研究の役に立つ手がかりはあるでしょうか~」
 不老長寿の研究をするビッグにとって、迷宮に眠っているかもしれない情報も貴重なものだ。期待に目のボタンが光る。
 残念ながら大昔に作られたこの迷宮にはめぼしいものは残っていないのだが……。
 なにはともあれ出口を目指して進む亡者の群れとビッグ。
 文字通り屍を越えてゆく迷宮探索は順調である。

大成功 🔵​🔵​🔵​

レイチェル・ケイトリン
力づくで攻略するね。

わたしの場合、力って得意な念動力技能をつかったサイコキネシスなんだけど。

罠は遠くから精密に操作できるサイコキネシスで
叩いたり、押したり、引っかけたりしてうごかすよ。
暗かったら暗視技能もつかって見るね。

離れたところからさわらずにものを動かせるのが
わたしの取り柄だもの。
だからがんばらないと。

いっしょにいってくれるほかの猟兵さんとももちろん協力するよ。
落とし穴におちちゃったりしたらもちあげてあげたりね。

モンスターも念動力技能に加えて吹き飛ばし技能もつかって
サイコキネシスでふっとばすね。

それで罠にかかったりしてくれるかもしれないし。

そのときも暗いなら暗視技能をつかって見るね。


イデア・ファンタジア
モンスター発見!
『空色の空』で夕焼けを描いて、差し込む夕日で敵を目潰ししちゃうよ。
迷宮に棲んでるなら強い光には慣れてないよね、混乱してる隙に殲滅だよ!
私も『最果ての世界壁』で敵の攻撃を防いだりして援護するからねっ。


ラン・ムラノミヤ
人助けですか、しょうがないですね。
ランちゃんが一肌脱いであげましょう。
この風景も、なんとなく親近感を感じますしね。

さて、迷宮攻略ですか。まあ、基本ですね。
ランちゃん、こう見えて鹿や猪を狩るのは得意なんです。
狩猟用の罠も仕掛けたりしますしね。【罠使い1】
だから、なんとなくは罠のありそうな場所は分かると思います。
要は、獣であろうと人であろうと、移動するルートに仕掛けるのは変わらないということです。

というわけで……多分ここらへんでしょう(護符をペタっと貼り付け)
あ、そこにいると危ないですよ。……ほいっと。
(護符がドカーンと爆発する)
完璧な罠解除ですね。……え?雑?危ない?
迷宮ですし多分頑丈ですよ。



●ちょっとした天変地異
 ひやりとした空気と静寂に包まれた迷宮内部。
 かつての古代帝国が如何なる理由でここに迷宮を築いたのか今となっては知れないが、壁面に刻まれた朽ちかけの意匠からは何かしら神秘的な雰囲気が感じられる。
「……多分ここらへんでしょう」
 そんな些細なことは気にせず壁にぺたぺたと護符を貼りまわるのはラン・ムラノミヤ(未知多き道の渡り人・f08127)である。
 ラン自身も狩猟用の罠を扱う経験から、おおよそ罠が仕掛けられていそうな位置に護符を貼って回っているのだ。
 ではそれをどうするかというと。
「はい、じゃあいきますよー」
 ドカーン。
 ランの合図と同時、古典的な擬音と共に護符が爆発。ひやりとした空気だか静寂に包まれただかいう迷宮の雰囲気を文字通り吹っ飛ばしてのけた。
「うん、完璧な罠解除ですね!」
 『孤神宮守符・爆』にて罠ごと迷宮の一部を爆破したランの声はとても嬉しそう。
 しかし少々雑ではないか。危ないのではないだろうか。
「迷宮ですし多分頑丈ですよ。 ……あ、やった!ついでに天井も崩れて上の階に行けそうですね」
 そんな疑問はさらりと流し、意図せずショートカットが開通したことを喜ぶラン。
 しかし爆発の音は周囲に響き渡ってしまっている。
 動物ならそれで逃げ出すだろうがここに住まう多くはモンスターたちだ。
 何事かと駆けつけたゴブリンが、熱気を感知した大蛇が、壁のヒビから這いずり出てきたスライムが、四方八方から押し寄せ始めた。
「これはこれで都合が良いねっ」
 だがそんな状況をむしろ好都合だと受け取ったのはイデア・ファンタジア(理想も空想も描き出す・f04404)だ。
 彼女には元々モンスターを発見したらやろうと決めていたことがある。
 爆発の影響から逃れた平坦な壁を見繕い愛用の絵筆「セプテントリオン」たちを取り出した。
「迷宮に棲んでるなら強い光には慣れてないよね!」
 恐ろしく素早く、しかし見惚れるような流麗な筆致で壁に描くのは水平線に沈みゆく夕日の風景。
 闇夜に落ちる直前まで世界を照らす太陽と、それに照らされる海面が生み出す赤と青のコントラスト。まるで本物の夕日のよう……否、イデアの一筆が最後の色を加えた瞬間、その絵は本物の夕日となって迷宮に突如の光をもたらした。
 イデアのユーベルコード、空想現界『空色の空』は描いた空模様を現実のものとするのだ。
「グワァァァッ!?」
「ピイィィィッ!!」
 薄暗い迷宮を住処にするモンスターたちにとって美しい夕焼けの光は強烈すぎたようだ。目を覆って叫びだすゴブリン、混乱しあらぬ方向へ飛び出す大蛇、日の光を嫌い後退するスライム。
「さあ、今のうちに上へっ!」
 イデアのあげた声を合図に、瓦礫を足場にして上に登る猟兵たち。
 無事全員が登った後、階下のモンスターたちの混乱が収まる前に動き出したのはレイチェル・ケイトリン(心の力・f09500)。
「……それじゃあ、力づくで攻略するね」
 静かな声とともにレイチェルの腕が振るわれると、階下の瓦礫が見えない力に操られたように浮かび出す。
 それもひとつやふたつではない。先ほどの爆発で山のように生み出された瓦礫の山まるごとである。
 レイチェルの類まれなる念動力の技能だからこそ為せる技であった。
「離れたところからさわらずにものを動かせるのが、わたしの取り柄だもの」
 だからがんばらないと――健気なレイチェルの決心が全力全開の『サイコキネシス』となって放たれる。
「グゲッ、グェェェッ!?」
 迷宮内部に差すはずのない夕日の次は、瓦礫の竜巻とでも言うべきか。
 そこに不幸にも居合わせた――元々やってきたのは彼らの方からだが――モンスターたちにはたまったものではない。
 強かに瓦礫に頭を打ち据えられるもの、土砂で生き埋めにされるもの、幸運にも逃げ延びて「二度とこんなところに来るか!」と決意するもの。
「……これで、あとから追いかけられる心配もないかな」
 いずれにせよレイチェルの念動力は集まったモンスターたちを一網打尽に蹴散らすことに成功したのだった。
 切っ掛けはやや破天荒な行動ではあったが……罠を破壊し、近道を開通させ、モンスターを大量に討伐した。大成功と言って間違いないだろう。
 近道ができたこともあり出口はもう間近。猟兵たちはその歩みを進めるのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第2章 冒険 『薬の素材を手に入れろ』

POW   :    崖の上にある薬草を取りに行く

SPD   :    足場の不安定な木を木登りをして木の実を手に入れる

WIZ   :    森の動物と仲良くなって素材のある場所に案内してもらう

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種別『冒険』のルール
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●秘境にて薬草を求む
 猟兵たちが迷宮の出口を封じていた木製の蓋を破ると、眩しい太陽の光が出迎えた。
 出口の縦穴から這い出ると、周囲に広がるのは背の低い草花。実をぶら下げている樹木などもちらほらと生えているが基本的に見晴らしは良い。そしてそれらを囲むように周囲には深い谷と、以前までこの地を結んでいた橋の残骸も見える。
 猟兵たちは無事、薬草の群生地である秘境へと辿り着いたのだ。
 まずはワイバーンと戦う前に村人たちのため薬草を集める必要がある。
 身を隠せる場所は少ない。ここにやってきた猟兵たちにワイバーンが気がつくのも時間の問題である。
 焦っても仕方のないことだが、上手く薬草を集められず失敗ばかりしている余裕もない。
 幸い、村人たちが逃げ出す際に放り出された採取道具は転がったままだ。準備がなくとも最低限の装備として扱えるだろう。
 村人たちの生活を救うため、猟兵たちは各々の方法で薬草採取を始めていった。
レイチェル・ケイトリン
スカイステッパー、それからわたしが得意な念動力技能もいっしょにつかってとびあがって木の上の木の実をとってくね。

スカイステッパーだけで空中をつづけてジャンプできる回数は限界があるけど、念動力技能でつくった足場を蹴ってジャンプするのを間に挟めばスカイステッパーのジャンプ回数を空中でリセットできる。

空をずっととんでいられるからワイバーンがくるまえにどんどん木の実をあつめるよ。

いそがなくっちゃ!



●虚空に跳ぶ
 秘境へと足を踏み入れた猟兵たち。山頂よりは下に位置するが、谷の中に生まれた秘境からの眺めは中々のものだ。
 思わず足を止めて眺めていたいところだがワイバーンがあらわれるまで時間の余裕はあまりない。
「……あれも薬になるみたいだね」
 猟兵たちが薬草集めに散らばっている中、レイチェル・ケイトリン(心の力・f09500)は木の枝先にぶら下がる赤い木の実を見つめていた。
 視線を下へと落とすと、木の周辺にはロープが散らばっている。村人たちがここを登るために使っていたものだろう。
 高い木の上まで登って木の実を手に入れるのは少々苦労しそうだが、猟兵であればもっと手早い方法はある。
 レイチェルは後ろへ下がり距離を取ってから木に向かって走り出した。
 助走から高くジャンプ……そしてさらに何もない空中を踏みしめるかのように、『スカイステッパー』による空中ジャンプを繰り返してどんどん上へ上へと駆け上っていく。
 高い木の上まであっという間に到達すると、太い枝を見繕いそこに足をかける。目の前には立派に育っている木の実がいくつも。
「それじゃ、ごめんなさい。いただいていくね」
 自然の恵みに一声かけてから、鮮やかな色をつけた木の実をいくつかもらっていく。
 両手でそれらを抱えると、今度は空中へとその身を投げ出す……ように見えたが。
 実際には、たん、たん、たん、とリズミカルに階段を降りるような足取りで地上へと降り立つ。
 橋の残骸であった木の板を念動力によって空中の足場として浮かばせていたのだ。
 『スカイステッパー』で行える空中ジャンプの回数には上限があるが、こうすれば地上に降りるのも簡単だ。
 ……いや、簡単に見えるのは人間の体重を支えられるだけの足場を空中に複数作り上げることができる、レイチェルの凄まじい念動力技能の賜物と言えるだろう。
「ワイバーンがくるまえにどんどん木の実をあつめるよ、いそがなくっちゃ!」
 村人が置いていったらしい大きなカゴに抱えた木の実たちを入れておき、レイチェルは次の木へと駆けていく。
 まともに挑戦すれば大きく時間を消費するだろう木の実集めも、空中を自在に跳ね回るレイチェルにはなんのその。
 ほどなくカゴの中身は赤い木の実たちで満載となるのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

雪華・グレイシア
【WIZ】
野生の植物の在り処は同じような野生の動物さんたちが一番よく知っているはずですっ!
動物さんたちの中にもワイバーンのせいで怪我をしたりした子も居るかもしれませんし、きっと採りに来た子も居るでしょう

動物さんたちを驚かせないようにしながら、探していきます
発見したら【歌唱】で【シンフォニック・キュア】を歌って動物さんたちを安心させてみましょう
音楽は動物さんたちとの仲もきっと繋いでくれますっ
仲良くなったら一緒に薬草を採っていきましょう



●秘境に残る爪痕
 草花が密集する茂みの中から、ぴぃ、ぴぃ、と悲しそうな鳴き声が聞こえてくる。
 ワイバーンが橋を破壊する時に巻き起こした突風が破片を撒き散らし、不幸にも逃げ遅れた鳥の羽を傷つけていたのだ。
 柔らかい茂みに落ちたことでなんとか一命は取り留めたが、飛べなくなってはそれも時間の問題である。
 よくよく耳を澄ましてみれば、他の動物たちの苦しそうな鳴き声は秘境のあちこちで聞こえてきた。
「……かわいそうな声……」
 そんな動物たちの悲鳴に気がついたのは雪華・グレイシア(アイシングファントムドール・f02682)だった。
 ワイバーンによって怪我をした動物がいないか注意して探ってみれば、予想以上の被害が出ていたようだ。
 悲しげに目を伏せたのち、自分にできることをと考えて……大きく息を吸い、透き通るような声で歌い始める。
 グレイシアが歌い上げる『シンフォニック・キュア』が優しい風に乗り秘境を包み込む。
 茂みから聞こえていた鳥のか細い鳴き声が、グレイシアの歌声が流れてくるにつれて段々と小さくなり、やがて止んだ。
 そうしていると傷ついていたはずの鳥が茂みから元気に羽ばたいて、歌声の主へと飛んできたのだ。
 『シンフォニック・キュア』は癒やしをもたらす歌のユーベルコード。
 山の高いところで歌ったこともあり、グレイシアの歌声は秘境の隅々まで届いたようだ。
 傷の癒えた動物たちがその歌声に導かれるようにグレイシアの元へとやってくる。
 動物たちの無事な様子に安心した笑みを浮かべるグレイシア。
「お願い動物さんっ、君たちのように困っている人たちがいるんだ。 助けるために薬草を分けてくれないかな?」
 グレイシアはぱたぱたと肩に乗ってきた鳥を優しく撫でながら、集まってきた動物たちにお願いする。
 人の言葉がそのまま理解できるわけではないだろうが、グレイシアのおかげで傷が癒えたことは動物たちにも分かったのだろう。野生の勘というものかもしれない。
 肩から飛び立った鳥が崖の中ほどに生えた花を嘴でくわえて来れば、リスが木の洞から自分が溜めていたらしい木の実を持ってきてくれる。今後はウサギがグレイシアの前でぴょんと跳ねて振り向いた。薬草の場所を案内してくれるらしい。
 動物たちと心通わせたグレイシアは、彼らに囲まれながら両手いっぱいの薬草を抱えることとなる。
 「ありがとうみんな! ワイバーンは、ボクたちが必ずやっつけるからねっ!」

大成功 🔵​🔵​🔵​

ヒルダ・ナインハルテン
【POW】
それでは私は崖の上にある薬草狙いで参りましてよ!
崖登りのために用意したのはアイテムとして持参した「冒険者セット」ですわ。この中にはロープも入っていましてよ。今回はこのロープを使うことにしますわね。

このロープを【ロープワーク】それに【投擲】を使って崖上まで投げ込みますわ。上手く引っかかればその後は張ったロープを使って崖をクライミングしていきますわよ。

「ワイバーンが来る前にちゃっちゃと片付けたい所ですわね。だからとて焦りは禁物。確実に登って行きましてよ!」



――オォ……ォン……――
 太陽の照りつける下、山のどこか遠くから妙な音が聞こえてくる。
 どこかの斜面で岩でも転がり落ちたのか、はたまた動物の鳴き声か。
 しかし薬草を探している猟兵たちの脳裏によぎったのは、やはりワイバーンの姿だ。
 姿こそ見えないがこの山のどこかにいることは間違いない。
 ワイバーンに勘付かれる前に、一刻も早く村人たちへの薬草を集めなければ。
「どうやら、あそこに生えているのも薬草のようですわね」
 そんな中、ヒルダ・ナインハルテン(女神を信仰するツインテ神官騎士・f00910)は高く切り立った崖を見上げながらそう呟いた。
 崖際には色とりどりの草花が咲き乱れ、大きな実をつけた木が一本生えているのが下からでも分かる。
 村人たちがそこの薬草を摘んでいたような痕跡は残っていないが、どちらかというと「できなかった」が正しいのだろう。
 ほぼ垂直に近く切り立った崖を登るのは難しい、科学的な技術があまり発達していないこの世界ではなおのことだ。
「ですが、こんなこともあろうかと!」
 しかしヒルダは慌てずに、持参していた袋から長いロープを取り出した。
 手際よく先端で輪を結んでから崖の突き出た岩へと向けて投擲すれば、見事その先端を引っ掛けることに成功する。
 ぐいぐいとロープを引っ張り具合を確かめた後しっかりと握り、足を崖へとかけていく。
「ワイバーンが来る前にちゃっちゃと片付けたい所ですわね。 だからとて焦りは禁物。 確実に登って行きましてよ!」
 ツインテールに結んだ髪をゆらしながら一歩一歩着実に登っていくヒルダ。
 口調こそお転婆なお嬢様のようであるが、準備の良さと慎重な行動には油断が見られないあたりさすがは猟兵と言ったところか。
 危なげなく登り切り、そこにはやはり多くの薬草たちが生い茂っていた。
「うんうん、十分な量ですわ! これなら村の人たちにも喜んでもらえるでしょう!」
 ヒルダは得意気な笑顔で薬草へと手を伸ばし採取を始めていくのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

羽馬・正純
採取道具を借りて【POW】で薬草を取りに行ってきます。
薬草を採取している間にワイバーンに気づかれないよう手早く済ませないと。

隠れる場所は少ないけれど【迷彩】で誤魔化せないか試してみよう。
村人達がこれまで採取に訪れていたってことは辺りを観察して足跡や採取跡から
【学習力】で薬草がよく生えている所や安全な道も分かるかな?



●空からの脅威に備えて
 背の高い木、動物たちが知る場所、そして崖の上。
 今のところ猟兵たちが薬草を探した場所は、いずれも村人たちには中々手が届かない場所ばかりだ。
 そういった場所では豊富に薬草が手に入ったが、逆に普段から村人たちが探している場所は未だ手付かずである。
 猟兵の体力であれば時間をかけてしらみつぶしに探すことで、村人たちへ届けるには十分な薬草が得られるだろう。
「とは言っても、ワイバーンには気づかれないよう手早く済ませないと」
 村人たちが置いていった採集道具を握りながら辺りの様子を伺っているのは羽馬・正純(雷刃の代行者・f02626)だ。
 もうすぐワイバーンがあらわれるであろうことを懸念した正純は、薬草探しの傍らで周囲に安全な場所がないかを探していた。
 ――例えばあの背の高い木ならどうだろう。迷彩を施して暗い木の影に隠れたなら、空からの目では捉えるのは難しいのではないだろうか。
 しかし、動物や人間が相手であれば通じるかもしれないが、相手は強大なモンスターで強力なオブリビオンだ。
 長い間潜み続けていても、怪しまれれば翼から巻き起こす爆風で木ごと薙ぎ払われてしまうかもしれない。
「でも、不意打ちくらいなら利用できるかもしれない。頭には入れておこう」
 場合によっては戦いの助けにはなるだろうと判断し、薬草集めへと思考を切り替えた正純は草花へ目を向ける。
 秘境に広がる草原にしゃがみ込み、拝借した採取道具でどんどん草を刈り取っていく。その手際には迷いがない。
 もちろん考えなしの手当たり次第というわけではなく、村人の足跡や採取の痕跡から予測・学習して薬草を的確に刈り取っているのだ。
 ワイバーンがあらわれるまでの限られた時間を効率よく使う正純。
 摘み取った薬草はやがて両手で抱えられるほどの量になり、十分な量を集めきることとなる。
「これだけあれば大丈夫かな……だけど油断はできないな」
 しかし目的を達成しても警戒は怠らない。正純は薬草を抱え険しい表情で空を見上げる。
 戦いはまさに、これから始まるのだから。

大成功 🔵​🔵​🔵​




第3章 ボス戦 『ワイバーン』

POW   :    ワイバーンダイブ
【急降下からの爪の一撃】が命中した対象に対し、高威力高命中の【毒を帯びた尾による突き刺し】を放つ。初撃を外すと次も当たらない。
SPD   :    飛竜の知恵
【自分の眼下にいる】対象の攻撃を予想し、回避する。
WIZ   :    ワイバーンブラスト
【急降下】から【咆哮と共に衝撃波】を放ち、【爆風】により対象の動きを一時的に封じる。
👑17
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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●天空の王者
 平らな地面にいくつも置かれた大きなカゴ。猟兵たちが集めてきた薬草がその中に収められていた。
 これだけあれば村に受け渡す量には問題ないだろう。彼らの努力が、村人たちを怪我と病気から救うことになるのだ。
 ひとまず目的の一つを果たし、一息つこうとする猟兵たち……しかし休憩するだけの時間は与えられなかった。
「グギャアァァァッ!!」
 周囲が影に覆われたと思えば、猟兵たちの耳に飛び込んでくるのは鋭く轟く咆哮。
 縄張りにあらわれた侵入者たちを迎え撃つべく、ワイバーンがその姿をあらわしたのだ。
 太陽を遮るほどに広げた巨大な翼と、それに見合うだけの巨体が我が物顔で天空を飛ぶ。
 赤く光沢を持った固い鱗。黒く鋭く生え揃った角と爪。そして黄色く濁った瞳は敵意をみなぎらせて猟兵たちへまっすぐに向けている。
 猟兵たちは即座に入り口として使った迷宮の縦穴へ薬草の入ったカゴを下ろした。これで戦いに巻き込まれて薬草を失う事態は避けられるだろう。
 奴を打ち倒さねば村人たちの生活に平穏が戻ることはない。それを取り戻すことができるのは彼ら、猟兵たちだけである。
 猟兵たちへ向けて急降下してくるワイバーンを前に、猟兵たちは臆することなくその武器を向けるのであった。
レイチェル・ケイトリン
いきおいつけて急降下してくる敵。

なら、念動力技能とスカイステッパーでちょっとはなれてから
いれかわるように空にとびあがるよ。

スカイステッパーだけで空中ジャンプを連続できる回数はかぎりがあるけど
念動力技能でつくった空中の足場に立てば回数はリセットできるから
わたしはいくらでも空にいられるよ。

上にいるわたしには「急降下」も「予想」もワイバーンはつかえない。

そこから念動力とスカイステッパーに吹き飛ばし技能もあわせて
ワイバーンを上からけりおとして地面にふっとばすよっ!

地面にいるならほかの猟兵さんたちにも急降下攻撃はできない。

この空はもうわたしのもの。ワイバーンにはつかわせない。

このままけとばしつづけるね。



●空を脅かすもの
 ワイバーンにとって猟兵と対峙することは初めてのことだったが、ひと目みるだけでそれが自分の天敵であるということは理解できるらしい。
 猛スピードで急降下しながらも猟兵たちを捉えて離さない眼差しは、荒々しい殺意に満ちている。
 だが獰猛であれ冷静さは欠いておらず、ワイバーンは眼下の猟兵たちが何をするのか観察も続けていた……だがその瞳は直後、驚愕に見開かれることになる。
「この空があなただけのものだと思うなら、おおまちがい」
 一人の猟兵……レイチェル・ケイトリン(心の力・f09500)が弾丸のように空へと飛び出したからだ。
 強力な念動力で跳躍力を高めた上で、空中ジャンプを可能とする『スカイステッパー』を発動。空中で急降下してくるワイバーンと交差するようにすれ違うレイチェル。
 しかしワイバーンはその知恵でもってレイチェルのユーベルコードに予想をつける。
 ――人間が自在に空を飛べるはずがない。何かの絡繰か、制約があるはずだ。そして人間風情が空を飛ぶ速さで自分に敵うはずがない――!
 そう考えるとワイバーンは羽ばたきひとつ、その巨体を軽々とUターンさせて急降下の勢いを殺さないまま急上昇。獲物をレイチェルへと絞り後を追いだす。
「……さすがに、はやいね」
 ワイバーンの予想通り『スカイステッパー』での空中ジャンプには回数制限がある。
 レイチェルは念動力で空中に足場を作ることでその回数をリセットしようと考えていたが……ワイバーンの飛行速度は予想以上だ。悠長に足を止めてしまえば、たちまちその牙に噛み砕かれてしまうだろう。
「だったら……!」
 意を決したレイチェルは即座に方向転換、逆に眼下のワイバーンへと突撃する。残りの空中ジャンプも使い切り、念動力と重力を味方につけた逆落とし。
「ガァッ……!?」
 そこでワイバーンは気が付く、レイチェルの姿が太陽の光に隠されていることを。常に敵を眼下に見下ろし続けてきたワイバーンにとって、太陽を背にした敵を迎え撃つのは初めての経験だったのだ。
「このまま、おちてっ!」
 その一瞬の混乱を逃さず、顔面へと蹴りをお見舞いするレイチェル。蹴り飛ばすと同時に、ワイバーン自体を足場にすることで『スカイステッパー』の回数をリセットすることも忘れない。
「ギャ、アァ……ギギィッ!」
 顔面を足蹴にされ牙にヒビを入れられたワイバーン、しかし地面へと激突する直前で体勢を立て直して空へと逃げ延びる。
「……これ以上は、ちょっとあぶないかな」
 可能であれば蹴り飛ばし続け地面に叩き落とすつもりのレイチェルだったが、それは空中で自在に『スカイステッパー』を発動し続けることが前提だった。
 足場を作りジャンプ回数をリセットする手段が使えない以上、さすがに空中での真っ向勝負を続けるのは分が悪く地面に降り立つを得ない。
「ギ、ギギィッ……!?」
 結果としては再び空へとワイバーンを逃がすことにはなったが、その挙動は明らかに猟兵たちに対して得体の知れない恐怖を抱いている。
「……この空はわたしのもの、とまではいかなかったけど。あなただけのものじゃないのは、分かったみたいだね」
 空を自在に跳び回るワイバーンに傷を与え、その上で制空権を脅かした精神的なダメージも大きなものだ。
 この空を制する戦いはまだ始まったばかりである。

成功 🔵​🔵​🔴​

羽馬・正純
いよいよ、ってとこかな…
見た感じ飛行能力と高さのアドバンテージが厄介そうだね。
採取で目星をつけた隠れ場所は利用できそうかな、
【拠点防御】も使えば不意討ちとそこから離脱するまでの間隠れ場所をもたせることができるかも?
他に奇襲するつもりの猟兵がいるなら場所情報を共有しておくとして…

僕はワイバーンの機動力を削れないか試してみる、ワイバーンの警戒範囲外に陣取ることを意識して
【POW】【一斉発射】【2回攻撃】、命中重視の【ヴァリアブル・ウェポン】でワイバーンの翼を狙って射撃して奇襲をかけよう。

チャンスは少ない、集中して確実に狙いをつけて…
少しは効いてくれるといいんだけど…!


ヒルダ・ナインハルテン
空を飛んでるワイバーンは厄介ですが攻撃時に急降下してくるようですわね…そこが狙い目と睨みましたわ!

まずは相手がこっちを狙ってこないと話になりませんわね…派手に音を立てたりして【挑発】しますわよ。
相手が急降下してきた所を●シールドリフレクトで攻撃を無効化しつつ盾で受け止めるのが一手。【盾受け】も活用しますわね。

そのまま尾を掴んで上空に逃げれないようにして引き倒しますわよ!【カウンター】になるかしら?
空に逃しさえしなければそのまま味方の猟兵達が追撃してくれるはず!私はそのチャンスを作りますわ!!


レイチェル・ケイトリン
地面にふっとばせなかったなら、次の手だね。

ワイバーンはわたしが空にとびあがるのをもうほっとけない。

なら、わたしが念動力とスカイステッパーをつかって
地上をうごきまわるだけでふりまわせる。
フェイント技能もつかえるしね。

たかくとびあがるだけがスカイステッパーじゃないもの。

空中のジャンプは地上すれすれのうごきでも、
一気にその向きをかえることにも使える。

空の次はワイバーンが縄張りにしたつもりのこの地上を
わたしはひっかきまわすね。


そして、ほかの猟兵さんがいる場所をかんがえて、
その人たちがワイバーンの翼をねらいやすいところに
ワイパーンを誘導するよ。

次の攻撃ではわたしはおてつだい。

主役はほかのひとたちだから。



●空の暴君を叩き落とせ
 空中でぶつかり合う戦闘の後、ワイバーンは上空から旋回を続けていた。
 今までの獲物とは違う、自らが支配する領域を侵してきた猟兵たちを警戒し注意深く観察を続けているのだ。
「あら、大きな体の割にずいぶん臆病ですこと!」
 そんなワイバーンに向けて、ヒルダ・ナインハルテン(女神を信仰するツインテ神官騎士・f00910)が構えた大盾に剣を打ち付け大きな音で挑発する。
 ワイバーンには人の言葉は理解できないが、ヒルダの態度からその意味は感じ取れたのだろう。
 腹立たしげにヒルダを一瞥すると、いい度胸だと言わんばかりに急降下を開始する。
 とはいえ、明らかな挑発に乗って敵の懐に飛び込んでやるほどワイバーンも愚かではない。
 ヒルダの剣も届かない空中から、大きく息を吸い込んだ次の瞬間。
「ギャオォォッ!!」
 ワイバーンの咆哮と共に放たれる重い衝撃。急降下の勢いと雄叫びでもって爆風を放つ『ワイバーンブラスト』が荒れ狂い、猟兵たちへと襲いかかる。
「これくらい、想定内ですわっ!」
 ヒルダの構える神官騎士の大盾が神々しく輝き『シールドリフレクト』の聖なる守りが発せられた。
 襲いかかる爆風も、大盾の加護によって相殺されればまるでそよ風のよう。
「グオォォォッ!!」
 しかし守りに徹していては爆風を巻き起こすワイバーンに近づくこともできない。
 このまま動きを封じていればいずれ疲れ果てて守りも崩れるだろうというのがワイバーンの魂胆だが、もちろん猟兵たちとてこのままでいるはずがない。
「じゃあ、わたしがひっかきまわしてあげる」
 そこでレイチェル・ケイトリン(心の力・f09500)が再び飛び出した。
 今度の『スカイステッパー』の動きは高さを求めるものではなく、地面に沿って低空を這うようなものだ。
 ヒルダが周囲の爆風を抑えてくれるおかげでその動きは機敏そのもの。ジグザグな軌道を描きながら、ワイバーンへ向けてどんどん距離を詰めていく。
「ガ、アァッ!!」
 つい直前に自分の体を傷つけた猟兵の動きに、ワイバーンの警戒も更に強まる。
 レイチェルが率先して前に出たのも、ワイバーンはもう空へと飛び上がれる自分を無視できないという考えがあってのことだった。
 ワイバーンは距離を詰めてくるレイチェルを睨みつけその動きを予測し、今度こそは叩き落としてやろうと構える。
 ――ここまで攻撃を届けるにはどこかで高く跳躍する必要がある、そこを見極めれば――!
 そうしてレイチェルの動きを目で追うワイバーン。
 ……まだだ、これも違う、もう少し……今だ!
 ワイバーンが長く逞しい尾を叩きつけるようにレイチェルに向けて振りかぶる、が。
「……今のわたしはね、おてつだいなの」
 ひらり。
「ギギッ……!?」
 あと一歩、そこで高く跳躍すれば相手の間合いというところで、しかしレイチェルは急に後方へと宙返り。フェイントに引っかかったワイバーンの尾は虚しく空を切る。
「次の主役はほかのひとたちだから」
 宙返りで逆さまになりながらそうつぶやくレイチェルの視線は、ワイバーンより更に後方の背の高い木に移る。
 完全にレイチェルへ意識を向けられていたワイバーンへ、突如木陰から高熱を帯びた一筋の光が迸った。
「ギャアァァァッ!?」
 猟兵たちの動向に注意を払っていたはずが、意識外からの攻撃にワイバーンが苦しみと驚愕の叫びを上げる。不意打ちの光線がワイバーンの片翼を貫いてみせたのだ。
「よし、上手くいった……!」
 木陰から確かな手応えに拳を握るのは羽馬・正純(雷刃の代行者・f02626)。
 ワイバーンの翼を貫いたのは、正純の腕に装着されたトールハンマーが放つ『ヴァリアブル・ウェポン』だ。
 正純は事前に行った薬草採取の際に、あらかじめワイバーンの目を欺けそうな場所に目星をつけていた。
 そこに隠れて機をうかがい、囮となったレイチェルが上手くワイバーンの隙を作ったところに打ち込まれた『ヴァリアブル・ウェポン』。その効果は覿面であった。
「ギ、ギギィッ……!」
 片翼に穴を空けられるも、どうにか空へと逃げようとするワイバーン。
「あら、どこにお逃げになるのかしらっ!」
 しかし翼を撃ち抜かれ高度が落ちたところを見逃さず、ヒルダがワイバーンの尾を捉えガッチリと握りしめた。
 本来のワイバーンであれば人間一人程度は難なく振り払えたはずだが、片翼に穴を開けられ猟兵の膂力で邪魔をされては、その行動にも支障は出る。
「さぁ、これで……どうだっ!」
 そしてその隙を逃す正純ではない。トールハンマーに新たなエネルギーが充填され、二度目の『ヴァリアブル・ウェポン』が放たれる。
「グゥゥゥッ、ギイャァァァッ!!?」
 空気をも焼く熱線がもう片方の翼をも焼き穿ち、苦しみに暴れるワイバーン。
 死に物狂いでのたうつ尻尾がヒルダの腕を振り払い、穴の開けられた翼でなおも上空へと逃れてみせる。
「あれだけやって、まだ飛べるのか!」
 立て続けの攻撃を受けてまだ空を舞う姿に驚愕を隠せない正純。
 決して彼の攻撃が効いていないわけではない。むしろワイバーンの生命力、あるいは執念深さが異常なのだろう。
 その翼を傷つけられながらも未だ戦いを諦める様子は見せないワイバーンの姿に、猟兵たちはこの戦いの終わりが長引くことを予感していた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

レイチェル・ケイトリン
急降下のはやさだと視野はすっごくせまくなるんだよ。

それなら、攻撃してくれる人がいたら、私はその人から位置をはなすね。

そのひとを攻撃するならわたしがとぶのをとめられない、
わたしを警戒してたら、そのひとを攻撃できないように。

この状況でワイバーンにできるのは、うしろむいて、すぐふりむいて、
ワイバーンのあたまのうえに飛ぼうとするわたしをたたきおとすこと。

なら、その後ろ姿に念動力とスカイステッパーでとびこむよ。

いままでみせつづけた上をめざすうごきじゃなくて
ワイバーンへまっすぐ進むうごきで。

そして直前で空中ジャンプして向きを一気にかえて、
吹き飛ばし技能も使って蹴ってワイバーンのきずついた翼をふっとばすね。


ボゴ・ソート
※改変・連携歓迎です。

皆が懸命に戦っている間に、俺は戦場を走り回り仕込みを済ませていた。
[レプリカクラフト]により設置したワイヤートラップ状の【仕込み罠】を使い、【急降下】してきたワイバーンを捕まえてやるのだ。
手負いとはいえ未だ元気一杯のこの竜を捕縛できる確証はないが、動きを封じるのは一瞬でも十分だろう。
俺には猟兵という頼もしい味方がいるのだから。
もちろん俺自身が[ダガー]で止めを刺したっていい。
その方が猟兵としての名声は高まるというものだ。
もっとも、どういう結末が待っているにせよ罠に誘い込まなければ話にならない。
俺は空中の竜に向かって[挑発]的に叫ぶ。
「さあこっちだ。ワイバーンくん!」


数宮・多喜
【アドリブ改変大歓迎】

やれやれ、応援要請を聞きつけて来てみれば…
もう一押しってところかね?
最後の一押し、お手伝いしちまおうじゃないのさ!
空から見下ろしてるってなら、罠に閉じ込めて叩き落してやる!
ワイバーンの周囲をバイクで走り回りながら
牽制のサイキックブラストで注意を引く。
広範囲に電撃をまき散らすように逃げ回って準備をしたら、
「黄泉送る檻」の発動、ってね!
これで動きはだいぶ制限できるはず。

美味しいところ貰っちまって悪いけど、
とどめはバッチリやってくんな!

もちろんバイクの機動力が欲しい奴がいたら
しっかり力になれるはずだよ!



●この空は誰のもの
 多少速度と高度は落としながらも、穴を開けられた翼で大空を舞うワイバーン。
 猟兵たちを睨む瞳は傷つけられた恐怖ではなくより強い憤怒の炎に燃えており、それでいて激情に飲まれることなく冷静に猟兵たちの動向をうかがっている。
「さあ、こっちだワイバーンくん!」
 そんなワイバーンに向けて大きな声で挑発するのはボゴ・ソート(スペース盗賊ロボ・f11583)だ。
 しかし先ほど挑発に乗って痛い目に合わされた直後だからだろうか、ワイバーンも早々降りてこようとはしない。むしろ更に警戒した様子で翼を羽ばたかせボゴから距離を取ろうとする。
「まったく、さっき誰かが言っていたとおりの臆病者だな」
「それなら最後の一押し、お手伝いしちまおうじゃないのさ!」
 やれやれと嘆息するボゴの横で数宮・多喜(人間のスターライダー・f03004)が気合十分にバイクへと跨り走り出す。
 草の生い茂るこの秘境でも難なくバイクを乗りこなして、空を飛ぶワイベーンへと追いすがると。
「まずはこれでも食らっておきな!」
 片手で器用に運転を続けながら、もう片方の腕から放つ『サイキックブラスト』の雷光が周囲に拡散しワイバーンへと迫る。
 未知なる乗り物で走り回り攻撃を仕掛けてくる多喜に驚くワイバーンだが、しかし傷ついた翼でなおも飛びまわり放たれる電撃を回避していく。
「グルルル……!」
 それでも傷ついた翼では回避行動と速度を両立させるのは難しいらしい。電撃を放ちながらバイクで追われれば徐々に距離が縮まっていく。
 ワイバーンとて打つ手がないわけではない。この猟兵が放つ電撃はこちらを追うものばかりで猟兵自身の周囲には気を払っていない。
 そう見るや急旋回で進路を変更し、あえて多喜へ一直線に急降下。反撃を食らわせようとその爪を振りかざす……しかしその爪が多喜へと迫る寸前、急にその動きを何かに邪魔される。
「グギ、イィッ!?」
 驚くワイバーンが視線を巡らせてみれば、近くの木から伸びた細い何かが巨体に絡みついていた。ワイバーンが木と木の間を通過しようとした瞬間、密かに張られていたワイヤーがその身体に引っかかりワイバーンの動きを阻害したのだ。
「よしよし上手くいったな。ご協力感謝するよ」
 ワイバーンにワイヤーが絡みついていく様子を確認し、ボゴが笑みを浮かべる。他の猟兵たちが戦っている間に、ボゴは『レプリカクラフト』によって作り上げたワイヤートラップを周辺に設置させていた。
 先ほどの挑発も本来はここへ誘い込むためのものだったが、それが通用しなかったために頼もしい味方の力を借りることにして……多喜のバイクでの機動力を見込み、ワイバーンを罠へと誘導してもらうように頼んでおいたのだった。
「グルルルゥッ、ガアァッ!」
 ワイバーンとて多少頑丈な糸程度に絡まったままではない、その巨躯で暴れまわりすぐさまワイヤーを振りほどく。稼ぐことのできた時間はあくまで一瞬でしかない。
「だけどそれで十分さ!収束せよ、サイキネティック・プリズン!」
 しかしその瞬間こそを待っていた多喜が、先ほどまき散らした『サイキックブラスト』の残滓を増幅させた。迸る雷撃が檻となりワイバーンを包み込む。先ほどの雷撃は、この『黄泉送る檻(サイキネティック・プリズン)』を発動させるための布石だったのだ。
「ギャアァァァ!?」
 身体を貫く雷撃の熱と痺れに苦しみもがくワイバーン。先ほどの雷撃の軌道は見切っていたが、一度放たれたそれらが威力を増して再び襲ってくることまでは予測できなかったらしい。
「それじゃ、とどめはバッチリやってくんな!」
「……まかせて」
 多喜の合図に短くはっきりと応えるのはレイチェル・ケイトリン(心の力・f09500)。
 三度発動した『スカイステッパー』で空中を飛ぶように跳ねてワイバーンへと向かっていく。
「ギ……ガァッ!」
 またもや姿を現した空駆ける猟兵の姿を見るや否や、雷撃に焼かれ苦しみながらも反撃を繰り出そうとするワイバーン。
 最初は自分の支配する空へと侵入してきたあげくに牙を折られ、次はその動きに翻弄されまんまとフェイントに引っかかり手痛い攻撃へと繋げられた……ワイバーンにとってレイチェルは、この戦いでずっと辛酸を嘗めさせられてきた憎い相手だ。
 痺れる身体を復讐心で無理やり動かして、生意気にも突っ込んでくる猟兵をその長い尾で叩き落とそうと――。
「もう、おそいよ」
 まっすぐにワイバーンへと突き進んだレイチェルは、その尾が振るわれる直前で一気に方向転換。高く跳躍しワイバーンの巨体を軽々と飛び越えて背後を取ってみせる。
 先ほどのフェイントの時と似た構図。最後の最後、復讐心で冷静さを失ったワイバーンには当然の結果と言えるかもしれない。
「今度こそ……この空はもう、わたしのものっ!」
 『スカイステッパー』の踏み切りに落下の勢いを加えたレイチェルの飛び蹴りがワイバーンの翼に命中すると同時、その衝撃が強力な念動力によって増幅され……傷ついた翼が根本から千切れ、吹き飛ばされる。
「ギィィィヤァァァッ!?」
 雷撃に焼かれ、翼をもぎ取られ、今度こそ完全に地へと落ちるワイバーン。悲鳴と共にのたうつ巨体が地面と草花をえぐっていく。
「少々しぶとすぎるな……いい加減に休ませてやろう」
 ワイバーンの落ちた先、そこに待ち構えていたのはボゴであった。必死に暴れるワイバーンを前にしても冷静に、構えたダガーをその長い首へと打ち込む。
「ガァッ!?グ、アァァァ……」
 最期まで自分の死を信じられなかったように瞳を見開いていたワイバーンは、やがてその巨体から力が抜けていき……最期は地響きと共に尻尾を地面に横たえた。
「……とどめ、とられちゃった」
「ははは、美味しいところを悪いね。だが皆のおかげだよ」
「なーに。ケガもなく終わったんだ、いいじゃないか!」
 ほんの少しだけ残念そうに見えるレイチェル、それに謝りながらも一人の成果ではないと返すボゴ、無事に事件が終わったことを素直に喜ぶ多喜。
 こうして猟兵たちの連携によって、天空の王者であったワイバーンは地へと落ちたのだった。

●取り戻した秘境の地
 猟兵たちがワイバーンとの戦いを予想以上に順調に終わらせたおかげで、秘境の地に残る戦いの傷跡は少なくすんだ。
 斃れたワイバーンの血肉がいずれ動物たちに食され、土へと還り、荒らされた草花の養分へと還元されれば秘境も元通りになるだろう。
 ワイバーン討伐を終え、村人たちへと薬草を届けに向かうべく帰路につく猟兵たち。
 またあの迷宮を通るのかと溜息をつく者もいたかもしれないが、それでも彼らの表情は一つの村を救うことができた達成感に笑顔を浮かべていた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年01月13日


挿絵イラスト